JP6139422B2 - 基準電圧出力回路および電源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、フィードバック制御を行う電源回路に対して基準電圧を出力する基準電圧出力回路および当該基準電圧出力回路を備えた電源装置に関し、特に、電気自動車等の電動車に搭載できる基準電圧出力回路および電源装置に関する。
電気自動車等の電動車に搭載できる電源装置としては、例えば、特許文献1に記載のDC/DCコンバータが知られている。この電源装置(DC/DCコンバータ)は、車両に搭載された蓄電池に出力電圧を供給するものであり、4つのスイッチング素子を有するフルブリッジ型のDC/DCコンバータ回路と、フィードバック制御によりDC/DCコンバータ回路のスイッチング素子を制御するスイッチング制御回路と、出力電圧に応じた帰還電圧を生成する分圧抵抗回路と、DC/DCコンバータ回路と分圧抵抗回路との間に分圧抵抗回路に向かう方向が順方向となるように設けられた電圧制御用ダイオードとを備えている。電圧制御用ダイオードの順方向電圧は、温度上昇により低下し、温度低下により上昇するため、分圧抵抗回路に入力される出力電圧は、電圧制御用ダイオードの温度特性の分だけ変化する。一方、スイッチング制御回路は、出力電圧を帰還させた帰還電圧の電圧値が一定になるようにフィードバック制御を行う。したがって、この電源装置では、蓄電池に供給される出力電圧が電圧制御用ダイオードの温度特性の分だけ変化することとなり、蓄電池の温度状態に応じた適切な出力電圧制御が可能となる。
また、電動車に搭載できる別の電源装置としては、例えば、図2に示すDC/DCコンバータが知られている。同図に示すように、この電源装置(DC/DCコンバータ)は、フルブリッジ型のDC/DCコンバータ回路C1と、スイッチング制御回路C2と、帰還電圧出力回路C3’と、基準電圧出力回路C4’とを備えている。この電源装置は、複数の蓄電池セルを直列接続した組電池(高電圧バッテリー)1から入力された入力電圧を、DC/DCコンバータ回路C1で降圧して補機バッテリー(低電圧バッテリー)11に出力するものである。
DC/DCコンバータ回路C1は、それぞれダイオードが逆並列接続された4つのスイッチング素子(例えば、MOS−FET)2、3、4、5からなるインバータ部と、一次側がインバータ部に接続されたトランス6と、トランス6の二次側に接続された2つのダイオード7、8、チョークコイル9および平滑コンデンサ10からなる整流平滑部とを備えている。
スイッチング制御回路C2は、帰還電圧入力端子FBに入力された帰還電圧と基準電圧入力端子REFに入力された基準電圧との差分に応じた電圧を出力するエラーアンプ12と、エラーアンプ12から出力された電圧に基づいて帰還電圧と基準電圧との差分がゼロになるようにPWM信号を生成するPWM信号生成部13と、PWM信号生成部13で生成されたPWM信号に基づいてスイッチング素子2、3、4、5を駆動させる駆動部14とを備えている。
一般に、電動車に搭載される電源装置では、(1)マイコン(例えば、車両ECU)22からの指令信号に応じて出力電圧の電圧値VOUTを変化させることができること、および(2)充電対象であるバッテリー11の特性(例えば、充電時間により充電電圧が変化する特性)に応じて自動的に出力電圧の電圧値VOUTを変化させることができることが要求される。これらの要求を満たすため、この電源装置では、通信機能をもつデジタルポテンショメータ19と、直列接続された抵抗15、16とで帰還電圧出力回路C3’を構成している。
デジタルポテンショメータ19は、複数のタップを有する抵抗アレイ20と、複数のタップのいずれかに接続されるワイパーWと、マイコン22から入力された指令信号に応じてワイパーWの接続位置を電子制御するワイパー制御部21と有している。デジタルポテンショメータ19は、全体が1つのICとして構成されており、アナログポテンショメータと異なりワイパーWの接続位置を機械的な動作により変更させることはないので、長寿命で信頼性が高いという特長がある。
抵抗アレイ20は、抵抗15、16に直列接続され、抵抗15、16とともに分圧抵抗回路を構成している。抵抗15と抵抗16の分圧点は、スイッチング制御回路C2の帰還電圧入力端子FBに接続されている。図3に示すように、抵抗アレイ20は、直列接続された複数の抵抗R〜Rからなる。各抵抗R〜Rの両端に設けられた複数のタップは、トランジスタ等の半導体スイッチを介してワイパーWに接続されている。半導体スイッチのオンオフ制御はワイパー制御部21により行われる。以下では、抵抗アレイ20の一端Aと他端Bとの間の抵抗値(フルスケールの抵抗値)をRABとし、一端AとワイパーWとの間の抵抗値をRAWとし、他端BとワイパーWとの間の抵抗値をRBWとする。また、256個の半導体スイッチおよび255個の抵抗R〜R255を有する8ビットのデジタルポテンショメータ19の場合、1ステップ当たりの可変抵抗値はRAB/256[Ω]となるので、例えば、ステップ数(Steps)を100Stepsとすると、RBW=RAB×100/256[Ω]、RAW=RAB×(256−100)/256[Ω]となる。
ワイパー制御部21は、制御回路21aと、不揮発性メモリ21bと、アップダウンカウンタ21cと、デコーダ21dとからなる。ワイパー制御部21では、マイコン22から入力された指令信号(例えば、アップ/ダウン信号、クロック信号、チップセレクト信号)に応じて、アップダウンカウンタ21cがカウンタ値を増減させ、デコーダ21dがこのカウンタ値をデコードして対応する半導体スイッチをオンさせる。なお、アップダウンカウンタ21cのカウンタ値は、制御回路21aにより不揮発性メモリ21bに書き込まれる。
再び図2を参照して、基準電圧出力回路C4’は、シャントレギュレータ17と、抵抗18と、分圧抵抗回路24、25とを備えている。分圧抵抗回路24、25は、一端がシャントレギュレータ17のカソード端子に接続され、他端がシャントレギュレータ17のアノード端子に接続されている。シャントレギュレータ17は、カソード端子がスイッチング制御回路C2の基準電圧入力端子REFに接続されるとともに抵抗18を介して15Vの外部電源(直流電圧源)に接続され、アノード端子が基準電位(GND)に接続され、リファレンス端子が分圧抵抗回路24、25の分圧点に接続されている。シャントレギュレータ17は、分圧抵抗回路24、25の分圧点の電圧値が予め設定された内部基準電圧値Vrefに一致するように、カソード端子−アノード端子間を流れる電流を制御する。このため、基準電圧出力回路C4’は、一定の基準電圧を出力することができる。
この電源装置では、DC/DCコンバータ回路C1の出力電圧の電圧値VOUTは、基準電圧出力回路C4’から出力される基準電圧の電圧値VREFと、抵抗15の抵抗値R15と、抵抗16の抵抗値R16と、デジタルポテンショメータ19を構成する抵抗アレイ20の他端BとワイパーWとの間の抵抗値RBWとで表される。すなわち、DC/DCコンバータ回路C1の出力電圧の電圧値VOUTは、
Figure 0006139422
となる。
特開2011−166982号公報
ところで、基準電圧出力回路C4’から出力される基準電圧の電圧値VREFは、シャントレギュレータ17の内部基準電圧値Vrefと、抵抗24の抵抗値R24と、抵抗25の抵抗値R25とで表される。すなわち、基準電圧の電圧値VREFは、
Figure 0006139422
となる。
また、上記(1)式および上記(2)式から、DC/DCコンバータ回路C1の出力電圧の電圧値VOUTは、
Figure 0006139422
となる。
上記(3)式から分かるように、DC/DCコンバータ回路C1の出力電圧の電圧値VOUTは、帰還電圧出力回路C3’を構成する抵抗15、16の抵抗値R15、R16およびデジタルポテンショメータ19のバラツキ(抵抗アレイ20の抵抗値RBWのバラツキ)と、基準電圧出力回路C4’を構成する分圧抵抗回路24、25の抵抗値R24、R25およびシャントレギュレータ17の内部基準電圧値Vrefのバラツキの影響を受ける。特に、デジタルポテンショメータ19は、一般に抵抗アレイ20の抵抗値RABのバラツキが±約20%と非常に大きい。しかも、従来の電源装置では、抵抗値R15と抵抗値(R16+RBW)との分圧比に応じて、帰還電圧の電圧値が決定される。これらのことから、DC/DCコンバータ回路C1の出力電圧の精度を上げるためには、デジタルポテンショメータ19のバラツキを小さくすることが求められる。
しかしながら、デジタルポテンショメータ19のバラツキを小さくすることは困難であることから、従来の電源装置では、DC/DCコンバータ回路C1の出力電圧の精度を上げるため、工場出荷前にバラツキを吸収するための処理を別途行う必要があった。このため、従来の電源装置では、当該処理にともなう費用および手間が発生してしまうという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その課題とするところは、バラツキを吸収するための処理を不要とする基準電圧出力回路および電源装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る基準電圧出力回路は、出力電圧を帰還させた帰還電圧の電圧値が基準電圧の電圧値に一致するようにフィードバック制御を行う電源回路に対して、直流電圧源の直流電圧から生成した基準電圧を出力する基準電圧出力回路であって、カソード端子が基準電圧を出力する出力端に接続されたシャントレギュレータと、複数のタップを有する抵抗アレイ、複数のタップのいずれかに接続されるワイパー、および外部から入力された指令信号に応じてワイパーの接続位置を制御するワイパー制御部を有するデジタルポテンショメータと、を備え、シャントレギュレータは、カソード端子が抵抗アレイの一端に接続され、アノード端子が抵抗アレイの他端に接続され、かつリファレンス端子がワイパーを通じて複数のタップのいずれかに接続されていることを特徴とする。
この構成によれば、基準電圧の電圧値は、シャントレギュレータの内部基準電圧値と、デジタルポテンショメータのワイパーの位置(抵抗アレイの一端−ワイパー間の抵抗値と他端−ワイパー間の抵抗値との比率)とで決定されるため、デジタルポテンショメータを構成する抵抗アレイの抵抗値のバラツキと無関係になる。したがって、この構成によれば、出力電圧のバラツキを低減させることができるので、バラツキを吸収するための処理は不要となる。
また、上記課題を解決するために、本発明に係る電源装置は、出力電圧を帰還させた帰還電圧の電圧値が基準電圧の電圧値に一致するようにフィードバック制御を行う電源回路と、帰還電圧を生成して電源回路に出力する帰還電圧出力回路と、基準電圧を生成して電源回路に出力する基準電圧出力回路と、を備えた電源装置であって、帰還電圧出力回路は、一端が電源回路の出力端に接続され、かつ分圧点が電源回路の帰還電圧入力端子に接続された分圧抵抗回路からなり、基準電圧出力回路は、カソード端子が電源回路の基準電圧入力端子に接続されたシャントレギュレータと、複数のタップを有する抵抗アレイ、複数のタップのいずれかに接続されるワイパー、および外部から入力された指令信号に応じてワイパーの接続位置を制御するワイパー制御部を有するデジタルポテンショメータと、を備え、シャントレギュレータは、カソード端子が抵抗アレイの一端に接続され、アノード端子が抵抗アレイの他端に接続され、かつリファレンス端子がワイパーを通じて複数のタップのいずれかに接続されていることを特徴とする。
この構成によれば、出力電圧は、シャントレギュレータの内部基準電圧値と、デジタルポテンショメータのワイパーの位置(抵抗アレイの一端−ワイパー間の抵抗値と他端−ワイパー間の抵抗値との比率)と、分圧抵抗回路の抵抗値とで決定されるため、デジタルポテンショメータを構成する抵抗アレイの抵抗値のバラツキと無関係になる。したがって、この構成によれば、出力電圧のバラツキを低減させることができるので、バラツキを吸収するための処理は不要となる。
上記電源装置では、例えば、電源回路は、車両に搭載されたバッテリーを充電するDC/DCコンバータ回路および当該DC/DCコンバータ回路を制御する制御回路であり、デジタルポテンショメータのワイパー制御部は、バッテリーの充電状態を監視する監視部から出力された指令信号に応じて、ワイパーの接続位置を制御するよう構成できる。
本発明によれば、バラツキを吸収するための処理を不要とする基準電圧出力回路および電源装置を提供することができる。
本発明に係る電源装置のブロック図である。 従来の電源装置のブロック図である。 デジタルポテンショメータのブロック図である。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る基準電圧出力回路および電源装置の実施形態について説明する。
[構成]
図1に、本発明の一実施形態に係る電源装置を示す。同図に示すように、本実施形態に係る電源装置は、フルブリッジ型のDC/DCコンバータ回路C1と、スイッチング制御回路C2と、帰還電圧出力回路C3と、基準電圧出力回路C4とを備えている。この電源装置は、複数の蓄電池セルを直列接続した組電池(高電圧バッテリー)1から入力された入力電圧を、DC/DCコンバータ回路C1で降圧して補機バッテリー(低電圧バッテリー)11に出力するものである。DC/DCコンバータ回路C1とスイッチング制御回路C2とが、本発明の「電源回路」に相当する。なお、図1に示されている各構成要素のうち、図2と同一の符号を付した構成要素については従来技術で説明したものと同様なので、ここでは説明を一部省略する。
帰還電圧出力回路C3は、抵抗15および抵抗16を直列接続した分圧抵抗回路からなる。分圧抵抗回路は、抵抗15の一端がDC/DCコンバータ回路C1の高電位側の出力端に接続され、抵抗15の他端と抵抗16の一端との接続点(分圧点)がスイッチング制御回路C2の帰還電圧入力端子FBに接続され、かつ抵抗16の他端が基準電位(GND)に接続されている。
基準電圧出力回路C4は、シャントレギュレータ17と、抵抗18と、デジタルポテンショメータ19とを備えている。デジタルポテンショメータ19は、複数のタップを有する抵抗アレイ20と、複数のタップのいずれかに接続されるワイパーWと、マイコン(監視部)22から入力された指令信号に応じてワイパーWの接続位置を電子制御するワイパー制御部21と有している。なお、マイコン22は、CANバスを経由してバッテリー11の充電状態を監視している。
シャントレギュレータ17のカソード端子は、スイッチング制御回路C2の基準電圧入力端子REFおよび抵抗アレイ20の一端Aに接続され、かつ抵抗18を介して15Vの外部電源(直流電圧源)に接続されている。シャントレギュレータ17のアノード端子は、抵抗アレイ20の他端Bに接続され、かつ基準電位(GND)に接続されている。シャントレギュレータ17のリファレンス端子は、ワイパーWを通じて抵抗アレイ20のいずれかのタップに接続されている。シャントレギュレータ17は、ワイパーWが接続されたタップの電圧値が予め設定された内部基準電圧値Vrefに一致するように、カソード端子−アノード端子間を流れる電流を制御する。
ここで、抵抗アレイ20の一端Aと他端Bとの間の抵抗値(フルスケールの抵抗値)RABに対する他端BとワイパーWとの間の抵抗値RBWの比率をkと定義すると、比率kは、
Figure 0006139422
となる。上記(4)式から、抵抗アレイ20の他端BとワイパーWとの間の抵抗値RBWは、
Figure 0006139422
となる。上記(5)式から、基準電圧出力回路C4から出力される基準電圧の電圧値VREFは、
Figure 0006139422
となる。
上記(6)式から分かるように、基準電圧出力回路C4から出力される基準電圧の電圧値VREFは、シャントレギュレータ17の内部基準電圧値Vrefと、デジタルポテンショメータ19のワイパーWの位置(抵抗アレイ20の抵抗値RBWと抵抗値RABとの比率k)とで決定される。ここで、抵抗アレイ20の抵抗値RBWと抵抗値RABは同じ方向に同じ割合でバラツキが発生するため、比率kは、バラツキの影響を受けない。したがって、基準電圧出力回路C4から出力される基準電圧の電圧値VREFは、抵抗アレイ20の抵抗値RABおよびそのバラツキとは無関係になる。
一方、スイッチング制御回路C2は、帰還電圧入力端子FBに入力された帰還電圧の電圧値と基準電圧入力端子REFに入力された基準電圧の電圧値VREFとの差分がゼロになるようにスイッチング素子2、3、4、5を駆動させるので、DC/DCコンバータ回路C1から出力される出力電圧の電圧値VOUTは、
Figure 0006139422
となる。
したがって、上記(6)式および上記(7)式から、DC/DCコンバータ回路C1から出力される出力電圧の電圧値VOUTは、
Figure 0006139422
となる。上記(8)式から分かるように、DC/DCコンバータ回路C1から出力される出力電圧の電圧値VOUTは、シャントレギュレータ17の内部基準電圧値Vrefと、デジタルポテンショメータ19のワイパーWの位置(抵抗アレイ20の抵抗値RBWと抵抗値RABとの比率k)と、抵抗15、16の抵抗値R15、R16とで決定される。上述したように、比率kは抵抗アレイ20の抵抗値RABのバラツキの影響を受けないので、DC/DCコンバータ回路C1から出力される出力電圧の電圧値VOUTは、抵抗アレイ20の抵抗値RABおよびそのバラツキとは無関係になる。
結局、本実施形態に係る電源回路では、出力電圧の電圧値VOUTに対して最も影響が大きいデジタルポテンショメータ19のバラツキ(抵抗アレイ20の抵抗値RABのバラツキ)を排除することができる。さらに、本実施形態に係る電源回路では、従来の電源回路に備えられた基準電圧出力回路C4’の抵抗24、25が不要となるので、抵抗24、25の抵抗値R24、R25のバラツキも排除することができる。したがって、本実施形態に係る電源回路では、出力電圧の電圧値VOUTのバラツキを大幅に低減させることができるので、バラツキを吸収するための処理は不要となる。なお、シャントレギュレータ17の内部基準電圧値Vrefのバラツキ、および抵抗15、16の抵抗値R15、R16のバラツキは比較的小さいので、出力電圧の電圧値VOUTに対する影響は限定的である。
[比較検討1]
次に、本実施形態に係る電源回路と図2に示す従来の電源回路とが、DC/DCコンバータ回路C1から出力される出力電圧の要求仕様1(出力電圧の最高設定電圧値が14.4V、バラツキが±2%以内)を満たすか否かの検討を行った。
従来の電源回路では、シャントレギュレータ17の内部基準電圧値Vrefを2.5V、バラツキを±0.5%とし、抵抗24の抵抗値R24を10kΩ、バラツキを±0.5%とし、抵抗25の抵抗値R25を6.2kΩ、バラツキを±0.5%とし、抵抗15の抵抗値R15を6.8kΩ、バラツキを±0.5%とし、抵抗16の抵抗値R16を4.3kΩ、バラツキを±0.5%とし、抵抗アレイ20の抵抗値RABを5kΩ、バラツキを±20%とした。デジタルポテンショメータ19は、8bit品で、タップ数が256Taps、ワイパーWの位置範囲が20%〜80%(50Taps〜205Taps)とした。また、上記(3)式に基づき、マイコン22内部で計算されたRBWの必要抵抗値は1.35kΩとなり、ワイパーWの位置はSteps=256×RBW/RABの整数値となるため、ワイパーWの位置(ステップ数)の指示値が69Stepsとなる。
マイコン22が69Stepsを指示した時、上記(3)式を用いて、出力電圧の電圧値VOUTを逆算すると、出力電圧の中心値VOUTTYPは、14.40Vとなり、出力電圧の最大値VOUTMAXは、15.03V(バラツキは+4.4%)となり、出力電圧の最小値VOUTMINは、13.82V(バラツキは−4.0%)となった。この結果から、従来の電源回路は、出力電圧の要求仕様1を満たしていないため、別途バラツキを吸収するための処理が必要となることが分かる。
一方、本実施形態に係る電源回路では、シャントレギュレータ17の内部基準電圧値Vrefを2.5V、バラツキを±0.5%とし、抵抗15の抵抗値R15を5.6kΩ、バラツキを±0.5%とし、抵抗16の抵抗値R16を3.3kΩ、バラツキを±0.5%とし、抵抗アレイ20の抵抗値RABを5kΩ、バラツキを±20%とした。デジタルポテンショメータ19は、8bit品で、タップ数が256Taps、ワイパーWの位置範囲が20%〜80%(50Taps〜205Taps)とした。また、上記(8)式に基づき、マイコン22内部で計算されたRBWとRABの比率kはk=0.468となり、ワイパーWの位置はSteps=256×RBW/RAB=256×kの整数値となるため、ワイパーWの位置(ステップ数)の指示値が120Stepsとなる。
マイコン22が120Stepsを指示した時、上記(8)式を用いて、出力電圧の電圧値VOUTを逆算すると、出力電圧の中心値VOUTTYPは、14.38Vとなり、出力電圧の最大値VOUTMAXは、14.55V(バラツキは+1.0%)となり、出力電圧の最小値VOUTMINは、14.22V(バラツキは−1.3%)となった。この結果から、本実施形態に係る電源回路は、出力電圧の要求仕様1を満たしているため、バラツキを吸収するための処理は不要となることが分かる。
[比較検討2]
次に、本実施形態に係る電源回路と図2に示す従来の電源回路とが、DC/DCコンバータ回路C1から出力される出力電圧の要求仕様2(出力電圧の最低設定電圧値が12.4V、バラツキが±2%以内)を満たすか否かの検討を行った。
本実施形態に係る電源回路および従来の電源回路の構成は、ワイパーWの位置(ステップ数)以外、比較検討1の場合と同様とした。従来の電源回路では、上記(3)式に基づきマイコン22内部で計算されるRBWの必要抵抗値は3.27kΩとなり、ワイパーWの位置はSteps=256×RBW/RABの整数値となるため、ワイパーWの位置(ステップ数)の指示値が167Stepsとなる。一方、本実施形態に係る電源回路では、上記(8)式に基づきマイコン内部で計算されるRBWとRABの比率kはk=0.544となり、ワイパーWの位置はSteps=256×RBW/RAB=256×kの整数値となるため、ワイパーWの位置(ステップ数)の指示値が139Stepsとなる。
従来の電源回路について、上記(3)式を用いて、出力電圧の電圧値VOUTを逆算すると、出力電圧の中心値VOUTTYPは、12.41Vとなり、出力電圧の最大値VOUTMAXは、13.16V(バラツキは+6.1%)となり、出力電圧の最小値VOUTMINは、11.77V(バラツキは−5.1%)となった。この結果から、従来の電源回路は、出力電圧の要求仕様2を満たしていないため、別途バラツキを吸収するための処理が必要となることが分かる。
一方、本実施形態に係る電源回路について、上記(8)式を用いて、出力電圧の電圧値VOUTを逆算すると、出力電圧の中心値VOUTTYPは、12.42Vとなり、出力電圧の最大値VOUTMAXは、12.56V(バラツキは+1.3%)となり、出力電圧の最小値VOUTMINは、12.28V(バラツキは−1.0%)となった。この結果から、本実施形態に係る電源回路は、出力電圧の要求仕様2を満たしているため、バラツキを吸収するための処理は不要となることが分かる。
以上、本発明に係る基準電圧出力回路および電源装置の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、デジタルポテンショメータ19のワイパー制御部21は、外部から入力された指令信号に応じてワイパーWの接続位置を電子制御できるのであれば、適宜構成を変更することができる。
また、上記実施形態では、本発明に係る電源装置を、電気自動車等の電動車に適用する場合について説明したが、当然ながら電動車以外にも適用することができる。
さらに、上記実施形態では、本発明に係る基準電圧出力回路を、DC/DCコンバータに適用する場合について説明したが、出力電圧を帰還させた帰還電圧の電圧値が基準電圧の電圧値に一致するようにフィードバック制御を行う電源回路と、帰還電圧を生成して電源回路に出力する帰還電圧出力回路と、を備えた電源装置であれば、DC/DCコンバータ以外にも適用することができる。
C1 DC/DCコンバータ回路
C2 スイッチング制御回路
C3 帰還電圧出力回路
C4 基準電圧出力回路
1 高電圧バッテリー
2〜5 スイッチング素子
6 トランス
7、8 ダイオード
9 チョークコイル
10 平滑コンデンサ
11 補機バッテリー
12 エラーアンプ
13 PWM信号生成部
14 駆動部
15、16 抵抗
17 シャントレギュレータ
18 抵抗
19 デジタルポテンショメータ
20 抵抗アレイ
21 ワイパー制御部
22 マイコン

Claims (3)

  1. 出力電圧を帰還させた帰還電圧の電圧値が基準電圧の電圧値に一致するようにフィードバック制御を行う電源回路に対して、直流電圧源の直流電圧から生成した前記基準電圧を出力する基準電圧出力回路であって、
    カソード端子が前記基準電圧を出力する出力端に接続されたシャントレギュレータと、
    複数のタップを有する抵抗アレイ、前記複数のタップのいずれかに接続されるワイパー、および外部から入力された指令信号に応じて前記ワイパーの接続位置を制御するワイパー制御部を有するデジタルポテンショメータと、
    を備え、
    前記シャントレギュレータは、前記カソード端子が前記抵抗アレイの一端に接続され、アノード端子が前記抵抗アレイの他端に接続され、かつリファレンス端子が前記ワイパーを通じて前記複数のタップのいずれかに接続されている
    ことを特徴とする基準電圧出力回路。
  2. 出力電圧を帰還させた帰還電圧の電圧値が基準電圧の電圧値に一致するようにフィードバック制御を行う電源回路と、前記帰還電圧を生成して前記電源回路に出力する帰還電圧出力回路と、前記基準電圧を生成して前記電源回路に出力する基準電圧出力回路と、を備えた電源装置であって、
    前記帰還電圧出力回路は、一端が前記電源回路の出力端に接続され、かつ分圧点が前記電源回路の帰還電圧入力端子に接続された分圧抵抗回路からなり、
    前記基準電圧出力回路は、
    カソード端子が前記電源回路の基準電圧入力端子に接続されたシャントレギュレータと、
    複数のタップを有する抵抗アレイ、前記複数のタップのいずれかに接続されるワイパー、および外部から入力された指令信号に応じて前記ワイパーの接続位置を制御するワイパー制御部を有するデジタルポテンショメータと、
    を備え、
    前記シャントレギュレータは、前記カソード端子が前記抵抗アレイの一端に接続され、アノード端子が前記抵抗アレイの他端に接続され、かつリファレンス端子が前記ワイパーを通じて前記複数のタップのいずれかに接続されている
    ことを特徴とする電源装置。
  3. 前記電源回路は、車両に搭載されたバッテリーを充電するDC/DCコンバータ回路および当該DC/DCコンバータ回路を制御する制御回路であり、
    前記デジタルポテンショメータの前記ワイパー制御部は、前記バッテリーの充電状態を監視する監視部から出力された指令信号に応じて、前記ワイパーの接続位置を制御する
    ことを特徴とする請求項2に記載の電源装置。
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