JP6139379B2 - Sn合金めっき装置及びSn合金めっき方法 - Google Patents

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Description

本発明は、SnとSnより貴な金属との合金、例えば鉛フリーで、はんだ付け性の良好なSn−Ag合金からなる膜を基板表面に成膜するのに使用されるSn合金めっき装置及びSn合金めっき方法に関する。
Sn(錫)とSnより貴な金属との合金、例えばSnとAg(銀)との合金であるSn−Ag合金を電気めっきで基板表面に成膜し、Sn−Ag合金からなる膜を、鉛フリーのはんだバンプに使用することが知られている。このSn−Ag合金めっきにおいては、SnイオンとAgイオンを有するSn−Ag合金めっき液中に浸漬させたアノードと基板表面との間に電圧を印加して、基板表面にSn−Ag合金からなる金属膜を成膜する。SnとSnより貴な金属との合金としては、Sn−Ag合金の他に、Snと銅(Cu)との合金であるSn−Cu合金や、SnとBi(ビスマス)との合金であるSn−Bi合金等が挙げられる。
特許文献1には、Snを材質とする可溶性アノード(Snアノード)を使用したSn合金めっき方法が開示されている。Snアノードはアノード室の内部に配置され、アノード室はアニオン交換膜によってカソード室から隔離されている。アノード室内にはSnめっき液、酸又はその塩が収容され、カソード室内にはSn合金めっき液が収容される。アノード室内のSnイオンは、(液)補給路を通じてめっき槽内のSn合金めっき液に供給される。
特許文献2には、めっき槽内でSnアノードをカチオン交換膜で形成されたアノードバックまたはボックスで隔離した状態で、めっき槽内に配置した被めっき物にめっきを行うSn合金めっき方法が開示されている。
特許文献3には、チタン等からなる不溶性アノードを使用したSn合金めっき方法が開示されている。このめっき方法では、めっき槽(電解槽)とは別の溶解槽でSnアノードからSnを溶出させ、溶出させたSnをSn合金めっき液に補給する。
特許文献4には、劣化要因となる物質がカソード室に拡散しないようにカソード室とアノード室を隔膜又は隔壁によって分離した補助槽を設け、この補助槽において、アノード室内のめっき液(陽極液)にSnイオンを補給するようにしたSn−Ag合金めっき方法が開示されている。
特許第4441725号公報 特許第3368860号公報 特開2003−105581号公報 特開平11−21692号公報
Sn−Ag合金めっきを行う場合、めっき液として、Snイオン(Sn2+)と水溶性の塩を形成する酸の塩、例えばメタンスルホン酸錫と、Agイオン(Ag)と水溶性の塩を形成する酸の塩、例えばメタンスルホン酸銀を成分として含むSn−Ag合金めっき液が一般に使用される。
可溶性アノード(Snアノード)を使用してSn合金めっきを行うと、SnアノードからSnイオンがSn合金めっき液中に溶出し、Sn合金めっき液中のSnイオン濃度が増加する。このため、Sn合金めっき液のSnイオンを所定の濃度に維持することが一般に困難となる。
チタン等の不溶性アノードを使用して、Sn−Ag合金めっきを行うと、Sn−Ag合金めっきの進行に伴って、金属イオン(SnイオンやAgイオン)と遊離酸、例えばメタンスルホン酸とが互いに分離する。この金属イオンは、めっきによって消費されて、Sn−Ag合金めっき液中の酸濃度が徐々に増加する。このため、金属イオンの消費を補うために、好ましくは金属から溶出した金属イオンをSn−Ag合金めっき液に補給し、さらにSn−Ag合金めっき液の酸濃度を好ましい範囲内に調整して、金属膜の外観や膜厚の均一性を良好に維持することが望まれる。
Sn合金めっきではSnイオンが消費される。特許文献3に記載の発明では、Snアノードから溶出したSnイオンをSn合金めっき液に補給している。しかしながら、Sn合金めっき液に含まれるメタンスルホン酸等の酸濃度について何ら考慮されていない。このため、Sn合金めっき液のSn濃度を一定に保つことができるものの、Sn合金めっき液の酸濃度が好ましい範囲から逸脱して、金属膜の外観や膜厚の均一性が悪くなってしまうと考えられる。
本発明は上記事情に鑑みて為されたもので、比較的簡単な構成で、Snイオン濃度及び酸濃度を含むSn合金めっき液の管理を比較的容易に行うことができ、しかも新たな設備の追加が比較的容易なSn合金めっき装置及びSn合金めっき方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、SnとSnより貴な金属との合金を基板の表面に析出させるSn合金めっき装置において、内部に保持したSn合金めっき液中に不溶性アノードと基板とが互いに対向して配置されるめっき槽と、前記めっき槽内のSn合金めっき液を循環させるめっき液循環ラインと、前記めっき液循環ラインからSn合金めっき液の一部を引き抜き、該Sn合金めっき液の存在下で電気分解を行って、Snイオンと、Snイオンを安定化させる酸をSn合金めっき液に補給し、Snイオンを補給したSn合金めっき液を前記めっき槽に戻すSn供給リザーバと、前記めっき液循環ラインからSn合金めっき液の一部を引き抜き、アニオン交換膜を介して該Sn合金めっき液中から前記酸を純水中に拡散して除去し、その後、前記酸が除去された該Sn合金めっき液を前記めっき槽に戻す透析ユニットとを有することを特徴とする。
Snイオンが補給されたSn合金めっき液がめっき槽に戻されるので、めっきに使用されるSn合金めっき液のSn濃度を一定に保つことができる。しかも、透析ユニットによって、Sn合金めっき液中の過剰となった酸が除去されるので、Sn合金めっき液の酸濃度を好ましい範囲内に調整することができる。
本発明の好ましい一態様において、前記Sn供給リザーバは、Snアノードを内部に配置したアノード室、カソードを内部に配置したカソード室、及び前記アノード室と前記カソード室とを互いに隔離するアニオン交換膜を備えた電解槽と、Snイオンを安定化させる酸を含む電解液を前記カソード室に供給する電解液供給ラインと、前記カソード室から前記電解液を排出する電解液排出ラインと、前記めっき液循環ラインから引き抜いたSn合金めっき液を前記アノード室内に導入するめっき液導入ラインと、前記アノード室のSn合金めっき液を前記めっき槽に戻すめっき液戻しラインを有することを特徴とする。
Sn供給リザーバの電解槽のアノード室の内部にSn合金めっき液を導入しながら、カソード室内のカソードとアノード室内のSnアノードとの間に電圧を印加することで、アノード室内のSn合金めっき液に、SnイオンとSnイオンを安定化させる酸を補給することができる。さらに、電解液供給ライン及び電解液排出ラインを通して、カソード室内の電解液に含まれるSnイオンを安定化させる酸の濃度を調整することができる。
本発明の好ましい態様は、前記透析ユニットは、前記アニオン交換膜が内部に配置された透析槽と、前記めっき液循環ラインに接続され、前記透析槽にSn合金めっき液を供給するめっき液供給ラインと、前記透析槽から延び、前記めっき槽に接続されためっき液排出ラインとを備えていることを特徴とする。
本発明の他の態様SnとSnより貴な金属との合金を基板の表面に析出させるSn合金めっき装置において、内部に保持したSn合金めっき液中に不溶性アノードと基板とが互いに対向して配置されるめっき槽と、前記めっき槽内のSn合金めっき液を循環させるめっき液循環ラインと、前記めっき液循環ラインからSn合金めっき液の一部を引き抜き、該Sn合金めっき液の存在下で電気分解を行って、Snイオンと、Snイオンを安定化させる酸をSn合金めっき液に補給し、Snイオンを補給したSn合金めっき液を前記めっき槽に戻すSn供給リザーバと、前記めっき液循環ラインからSn合金めっき液の一部を引き抜き、該Sn合金めっき液中から前記酸を除去し、その後該Sn合金めっき液を前記めっき槽に戻す透析ユニットとを有し、前記Sn供給リザーバは、Snアノードを内部に配置したアノード室、カソードを内部に配置したカソード室、及び前記アノード室と前記カソード室とを互いに隔離するアニオン交換膜を備えた電解槽と、Snイオンを安定化させる酸を含む電解液を前記カソード室に供給する電解液供給ラインと、前記カソード室から前記電解液を排出する電解液排出ラインと、前記めっき液循環ラインから引き抜いたSn合金めっき液を前記アノード室内に導入するめっき液導入ラインと、前記アノード室のSn合金めっき液を前記めっき槽に戻すめっき液戻しラインと、前記アノード室内に純水を供給し、前記アノード室のSn合金めっき液を純水に置換する純水供給ラインと、前記アノード室から前記純水を排出する純水排出ラインとを有することを特徴とする。
本発明のさらに他の態様SnとSnより貴な金属との合金を基板の表面に析出させるSn合金めっき装置において、内部に保持したSn合金めっき液中に不溶性アノードと基板とが互いに対向して配置されるめっき槽と、前記めっき槽内のSn合金めっき液を循環させるめっき液循環ラインと、前記めっき液循環ラインからSn合金めっき液の一部を引き抜き、該Sn合金めっき液の存在下で電気分解を行って、Snイオンと、Snイオンを安定化させる酸をSn合金めっき液に補給し、Snイオンを補給したSn合金めっき液を前記めっき槽に戻すSn供給リザーバと、前記めっき液循環ラインからSn合金めっき液の一部を引き抜き、該Sn合金めっき液中から前記酸を除去し、その後該Sn合金めっき液を前記めっき槽に戻す透析ユニットとを有し、前記Sn供給リザーバは、Snアノードを内部に配置したアノード室、カソードを内部に配置したカソード室、前記アノード室及び前記カソード室に隣接するめっき液室、及び前記アノード室と前記カソード室と前記めっき液室を互いに隔離するアニオン交換膜を備えた電解槽と、Snイオンを安定化させる酸を含む電解液を前記アノード室及び前記カソード室に供給する電解液供給ラインと、前記アノード室及び前記カソード室から前記電解液を排出する電解液排出ラインと、前記めっき液循環ラインから引き抜いたSn合金めっき液を前記めっき液室内に導入するめっき液導入ラインと、前記めっき液室内のSn合金めっき液を前記めっき槽に戻すめっき液戻しラインと、前記Snアノードと前記カソードとの間に電圧を印加して、前記アノード室内の電解液を前記めっき液室内にオーバーフローさせる電源とを有することを特徴とする。
アノード室内のSnアノードとカソード室内のカソードとの間に電圧を印加すると、Snアノードからアノード室内の電解液中にSnイオンが溶出する。これと同時にSnイオンを安定化させる酸が水分子と共にアニオン交換膜を透過してアノード室内に流入してアノード室の液面レベルが上昇する。この液面レベルの上昇に伴って、アノード室内の電解液を電解槽内にオーバーフローさせることで、SnイオンとSnイオンを安定化させる酸を電解槽内のSn合金めっき液に補給することができる。
本発明のさらに他の態様は、SnとSnより貴な金属との合金を基板の表面に析出させるSn合金めっき方法において、めっき槽の内部に保持したSn合金めっき液中で不溶性アノードと基板とを互いに対向させて配置し、前記Sn合金めっき液をめっき液循環ラインを通して循環させながら、不溶性アノードと基板との間に電圧を印加して基板の表面にめっきを行い、前記めっき液循環ラインからSn合金めっき液の一部を引き抜き、引き抜いたSn合金めっき液の存在下で電気分解を行って、Snイオンと、Snイオンを安定化させる酸をSn合金めっき液に補給し、Snイオンを補給したSn合金めっき液を前記めっき槽に戻し、前記めっき液循環ラインからSn合金めっき液の一部を引き抜き、引き抜いたSn合金めっき液中から前記酸をアニオン交換膜を介して純水中に拡散して除去した後に、前記酸が除去された該Sn合金めっき液を前記めっき槽に戻すことを特徴とする。
本発明の好ましい一態様において、前記Snイオンと、Snイオンを安定化させる酸をSn合金めっき液に補給する工程は、アニオン交換膜によりアノード室から隔離されたカソード室内にSnイオンを安定化させる酸を含む電解液を導入し、前記アノード室内に前記めっき液循環ラインから引き抜いたSn合金めっき液を導入し、前記カソード室の内部に配置したカソードと、前記アノード室の内部に配置したSnアノードとの間に電圧を印加して、Snイオンと、Snイオンを安定化させる酸を前記アノード室内のSn合金めっき液に補給する工程であることを特徴とする。
本発明のさらに他の態様SnとSnより貴な金属との合金を基板の表面に析出させるSn合金めっき方法において、めっき槽の内部に保持したSn合金めっき液中で不溶性アノードと基板とを互いに対向させて配置し、前記Sn合金めっき液をめっき液循環ラインを通して循環させながら、不溶性アノードと基板との間に電圧を印加して基板の表面にめっきを行い、前記めっき液循環ラインからSn合金めっき液の一部を引き抜き、引き抜いたSn合金めっき液の存在下で電気分解を行って、Snイオンと、Snイオンを安定化させる酸をSn合金めっき液に補給し、Snイオンを補給したSn合金めっき液を前記めっき槽に戻し、前記めっき液循環ラインからSn合金めっき液の一部を引き抜き、引き抜いたSn合金めっき液中から前記酸を除去した後に該Sn合金めっき液を前記めっき槽に戻す工程を含み、前記Snイオンと、Snイオンを安定化させる酸をSn合金めっき液に補給する工程は、アニオン交換膜によりアノード室から隔離されたカソード室内にSnイオンを安定化させる酸を含む電解液を導入し、前記アノード室内に前記めっき液循環ラインから引き抜いたSn合金めっき液を導入し、前記カソード室の内部に配置したカソードと、前記アノード室の内部に配置したSnアノードとの間に電圧を印加して、Snイオンと、Snイオンを安定化させる酸を前記アノード室内のSn合金めっき液に補給する工程であり、前記電気分解を行っていない時に、Snより貴な金属が前記Snアノードに接触したときに沈降しないように、前記電解槽内の前記カソードと前記Snアノードとの間に弱電圧を印加することを特徴とする。
電解槽で電気分解を行っていない時に、Snと、Snより貴な金属、例えばAgの標準電極電位差より少し大きな弱電圧(例えば少なくとも1V程度)を電解槽内のカソードとSnアノードとの間に印加することで、AgがSnアノードに接触しても沈降しないようにすることができる。「電解槽で電気分解を行っていない時」の例として、アノード室内にSn合金めっき液を導入し始めた時や、アノード室内のSn合金めっき液を水に置換するためにアノード室内のSn合金めっき液をめっき槽に戻している間も含まれる。
本発明のさらに他の態様SnとSnより貴な金属との合金を基板の表面に析出させるSn合金めっき方法において、めっき槽の内部に保持したSn合金めっき液中で不溶性アノードと基板とを互いに対向させて配置し、前記Sn合金めっき液をめっき液循環ラインを通して循環させながら、不溶性アノードと基板との間に電圧を印加して基板の表面にめっきを行い、前記めっき液循環ラインからSn合金めっき液の一部を引き抜き、引き抜いたSn合金めっき液の存在下で電気分解を行って、Snイオンと、Snイオンを安定化させる酸をSn合金めっき液に補給し、Snイオンを補給したSn合金めっき液を前記めっき槽に戻し、前記めっき液循環ラインからSn合金めっき液の一部を引き抜き、引き抜いたSn合金めっき液中から前記酸を除去した後に該Sn合金めっき液を前記めっき槽に戻す工程を含み、前記Snイオンと、Snイオンを安定化させる酸をSn合金めっき液に補給する工程は、アニオン交換膜によりアノード室から隔離されたカソード室内にSnイオンを安定化させる酸を含む電解液を導入し、前記アノード室内に前記めっき液循環ラインから引き抜いたSn合金めっき液を導入し、前記カソード室の内部に配置したカソードと、前記アノード室の内部に配置したSnアノードとの間に電圧を印加して、Snイオンと、Snイオンを安定化させる酸を前記アノード室内のSn合金めっき液に補給する工程であり、前記カソードと前記Snアノードとの間に電圧を印加しない時に、前記アノード室を純水で満たすことを特徴とする。
本発明のさらに他の態様SnとSnより貴な金属との合金を基板の表面に析出させるSn合金めっき方法において、めっき槽の内部に保持したSn合金めっき液中で不溶性アノードと基板とを互いに対向させて配置し、前記Sn合金めっき液をめっき液循環ラインを通して循環させながら、不溶性アノードと基板との間に電圧を印加して基板の表面にめっきを行い、前記めっき液循環ラインからSn合金めっき液の一部を引き抜き、引き抜いたSn合金めっき液の存在下で電気分解を行って、Snイオンと、Snイオンを安定化させる酸をSn合金めっき液に補給し、Snイオンを補給したSn合金めっき液を前記めっき槽に戻し、前記めっき液循環ラインからSn合金めっき液の一部を引き抜き、引き抜いたSn合金めっき液中から前記酸を除去した後に該Sn合金めっき液を前記めっき槽に戻す工程を含み、前記Snイオンと、Snイオンを安定化させる酸をSn合金めっき液に補給する工程は、アニオン交換膜により互いに隔離されたアノード室及びカソード室内にSnイオンを安定化させる酸を含む電解液を導入し、前記アニオン交換膜により前記アノード室及びカソード室から隔離されためっき液室内に前記めっき液循環ラインから引き抜いたSn合金めっき液を導入し、前記カソード室の内部に配置したカソードと、前記アノード室の内部に配置したSnアノードとの間に電圧を印加して、前記アノード室内の電解液を前記めっき液室内にオーバーフローさせることを特徴とする。
本発明によれば、めっき槽内で循環させて使用されるSn合金めっき液に、Sn供給リザーバによって、SnイオンとSnイオンを安定化させる酸を補給して、Snイオンを補給したSn合金めっき液をめっき槽に戻す。その結果、めっきに使用されるSn合金めっき液のSn濃度を一定に保つことができる。しかも、透析ユニットによって、Sn合金めっき液中の過剰となった酸を除去して、Sn合金めっき液の酸濃度を好ましい範囲内に調整することができる。更に、Sn供給リザーバと透析ユニットはめっき槽から離間して設置することが可能であるので、これらSn供給リザーバおよび透析ユニットを既存のめっき装置に比較的容易に追加することができる。
本発明の実施形態のSn合金めっき装置を示す概要図である。 図1に示す基板ホルダの概略を示す斜視図である。 図1に示す基板ホルダの平面図である。 図1に示す基板ホルダの右側面図である。 図4のA部拡大図である。 電解槽内のカソードとSnアノードとの間に、少なくとも1Vの弱電圧を印加した時のめっき液中のAg濃度の経時変化を測定した実験結果を示すグラフである。 Sn供給リザーバの他の例を示す概要図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下の例では、Sn(錫)より貴な金属としてAg(銀)が使用され、基板の表面にSn−Ag合金からなる金属膜を形成する。Snイオン(及びAgイオン)を安定化させる酸としてメタンスルホン酸(MSA)が使用され、めっき液としてSn−Ag合金めっき液が使用される。このSn−Ag合金めっき液は、Snイオン(Sn2+)としてメタンスルホン酸錫を、Agイオン(Ag)としてメタンスルホン酸銀を含んでいる。
図1は、本発明の一実施形態のSn合金めっき装置を示す概要図である。図1に示すように、このSn合金めっき装置は、内部にSn合金めっき液Q(以下、単にめっき液Qという)を保持するめっき槽10と、例えばチタンからなる不溶性アノード12を保持しめっき槽10内のめっき液Qに浸漬させて所定の位置に配置するアノードホルダ14と、基板Wを着脱自在に保持する基板ホルダ16とを備えている。この基板ホルダ16に保持された基板Wは、めっき槽10のめっき液Q内に浸漬され、不溶性アノード12と対向する所定の位置に配置される。
めっき処理に際して、不溶性アノード12は、めっき電源18の正極に接続され、基板Wの表面に形成されたシード層等の導電層(図示せず)は、めっき電源18の負極に接続される。これによって、導電層の表面にSn−Ag合金からなる金属膜が形成される。この金属膜は、例えば鉛フリーのはんだバンプに使用される。
めっき槽10は、めっき液Qを内部に溜める内槽20と、この内槽20に隣接するオーバーフロー槽22とを有する。内槽20の上端をオーバーフローしためっき液Qは、オーバーフロー槽22内に流入するようになっている。オーバーフロー槽22の底部には、ポンプ24、熱交換器(温度調整器)26、フィルタ28、及び流量計30を介装しためっき液循環ライン32の一端が接続され、このめっき液循環ライン32の他端は、内槽20の底部に接続されている。
めっき槽10の内部には、不溶性アノード12と基板ホルダ16との間に位置して、めっき槽10内の電位分布を調整する調整板(レギュレーションプレート)36が配置されている。調整板36は、この例では、材質として、誘電体である塩化ビニルを用いており、電場の拡がりを十分制限できるような大きさの中央孔36aを有している。調整板36の下端は、めっき槽10の底板に達している。
めっき槽10の内部には、めっき液の攪拌具である攪拌パドル38が配置されている。この攪拌パドル38は、基板Wと平行に往復運動して、基板Wと調整板36との間のめっき液Qを攪拌する。攪拌パドル38は、基板ホルダ16と調整板36との間に位置して、鉛直方向に延びている。基板Wのめっき中にめっき液Qを攪拌パドル(攪拌具)38で攪拌することで、十分な金属イオンを基板Wの表面に均一に供給することができる。
めっき液循環ライン32には、透析槽42にめっき液Qを供給するめっき液供給ライン44が接続されている。このめっき液供給ライン44は、流量計30の下流側に位置している。透析槽42の内部にはアニオン交換膜40が配置されている。透析槽42から延びるめっき液排出ライン46は、オーバーフロー槽22の頂部に接続されている。めっき液供給ライン44とめっき液排出ライン46と透析槽42によって透析ユニット48が構成されている。この透析ユニット48はめっき液循環ライン32に接続されている。めっき液循環ライン32内を流れるめっき液Qの一部は、めっき液供給ライン44を通って透析槽42に送られ、さらにめっき液排出ライン46を通って透析槽42からオーバーフロー槽22内に戻される。透析槽42には、この内部に純水を供給する純水供給ライン50と、透析槽42内の純水を外部に排出する純水排出ライン52が接続されている。
めっき液循環ライン32内を流れるめっき液Qの一部は、透析槽42内に供給され、アニオン交換膜40を用いた透析によって、メタンスルホン酸錫及びメタンスルホン酸銀から分離した遊離酸としてのメタンスルホン酸(MSA)、及び下記に記すように、Sn供給リザーバ60のアノード室66内のめっき液Qに追加されたメタンスルホン酸の少なくとも一部が除去される。透析槽42でメタンスルホン酸が除去された後、めっき液Qはめっき液排出ライン46を通じてオーバーフロー槽22に戻される。この透析によってめっき液Qから除去されたメタンスルホン酸は、純水供給ライン50を通して透析槽42内に供給された純水中に拡散して、純水排出ライン52を通じて外部に排出される。
アニオン交換膜40として、例えばAGCエンジニアリング(株)製のDSV(有効膜面積0.0172m)が使用され、めっき液の透析量(メタンスルホン酸の除去量)に基づいた任意の枚数(例えば、19枚)のアニオン交換膜40が透析槽42に組込まれる。
Sn合金めっき装置は、めっき槽10で使用されるめっき液Qに、Snイオン及びメタンスルホン酸イオンを補給するSn供給リザーバ60をさらに備えている。このSn供給リザーバ60は電解槽62を備えており、この電解槽62の内部は、ボックス状に上方に開口した隔壁64によって、アノード室66とカソード室68に隔離されている。
Snを材質とした可溶性のSnアノード70は、アノードホルダ72に保持された状態で、アノード室66の内部に配置されている。カソード室68の内部には、例えばプラチナやチタン板からなるカソード74がカソードホルダ76に保持されて配置されている。Snアノード70とカソード74は、互いに対向して配置されている。隔壁64には、Snアノード70に対向する位置に、アニオン交換膜78が設けられている。電気分解の際に、Snアノード70は、補助電源80の正極に、カソード74は、補助電源80の負極に接続される。アニオン交換膜78として、前述と同様に、例えばAGCエンジニアリング(株)製のDSV(有効膜面積0.0172m)が使用される。
めっき液循環ライン32には、めっき液循環ライン32内のめっき液Qの一部を引き抜くめっき液導入ライン82が接続されている。このめっき液導入ライン82は流量計30の下流側に位置している。めっき液導入ライン82の一端はめっき液循環ライン32に接続されており、他端は電解槽62のアノード室66に接続されている。従って、めっき液循環ライン32内のめっき液Qの一部は、めっき液導入ライン82に流入し、このめっき液導入ライン82を通って電解槽62のアノード室66に導かれる。
アノード室66には、その内部のめっき液Qをめっき槽10のオーバーフロー槽22に戻すめっき液戻しライン84が接続されている。より具体的には、めっき液戻しライン84の一端はアノード室66に接続されており、他端はオーバーフロー槽22に接続されている。更に、アノード室66には、その内部に純水を供給する純水供給ライン86と、アノード室66内の純水を外部に排出する純水排出ライン88が接続されている。Snアノード70は、アノード室66内に供給されためっき液Qまたは純水に浸漬される。
カソード室68には、電解液Eをカソード室68内に供給する電解液供給ライン90と、電解液Eをカソード室68から排出する電解液排出ライン92が接続されている。この電解液Eとして、Snイオンを安定化させるメタンスルホン酸(MSA)を含み、下記の電気分解の時にメタンスルホン酸のみがアニオン交換膜78を透過する電解液が使用される。カソード74は、カソード室68内に供給された電解液Eに浸漬される。
このSn供給リザーバ60の電解槽62では、アノード室66内をめっき液Qで、カソード室68を電解液Eでそれぞれ満たした状態で、アノード室66内のSnアノード70を補助電極80の正極に、カソード室68内のカソード74を補助電極80の負極にそれぞれ接続して電気分解を行う。この電気分解により、SnイオンがSnアノード70からアノード室66内のめっき液Q中に溶出する。同時に、カソード室68内の電解液Eに含まれるメタンスルホン酸(MSA)のみが、アニオン交換膜78を透過してアノード室66に移動する。このメタンスルホン酸(MSA)の移動により、アノード室66内のめっき液Q中に溶出したSnイオンは安定して存在することができる。このようにして、アノード室66内のめっき液Qに、Snイオンと、メタンスルホン酸が補給される。Snイオンが補給されたアノード室66内のめっき液Qは、めっき液戻しライン84を通して、めっき槽10のオーバーフロー槽22に戻される。なお、必要に応じて、アノード室66内のめっき液Qに外部からメタンスルホン酸を補給する補給ライン(図示せず)を設けてもよい。
Snアノード70とカソード74との間に電圧を印加して電気分解を行うと、カソード室68内の電解液Eに含まれるメタンスルホン酸の濃度が徐々に低下する。メタンスルホン酸の濃度が低下した時に、電解液供給ライン90を通して、カソード室68内に十分なメタンスルホン酸を含む電解液を補充することで、カソード室68内の電解液Eに含まれるメタンスルホン酸の濃度を調整することができる。また、電解液排出ライン92を通して、カソード室68内の電解液Eの一部を外部に排出することで、アノード室66内のめっき液Qにメタンスルホン酸が追加される際のマテリアルバランスを取ることができる。
基板ホルダ16は、図2乃至図5に示すように、矩形平板状の第1保持部材154と、この第1保持部材154にヒンジ156を介して開閉自在に取付けられた第2保持部材158とを有している。他の構成例として、第2保持部材158を第1保持部材154に対峙した位置に配置し、この第2保持部材158を第1保持部材154に向けて前進させ、また第1保持部材154から離間させることによって第2保持部材158を開閉するようにしてもよい。
第1保持部材154は例えば塩化ビニル製である。第2保持部材158は、基部160と、リング状のシールホルダ162とを有している。シールホルダ162は例えば塩化ビニル製であり、下記の押えリング164との滑りを良くしている。シールホルダ162の上部には環状の基板側シール部材166(図4および図5参照)が内方に突出して取付けられている。この基板側シール部材166は、基板ホルダ16が基板Wを保持した時、基板Wの表面外周部に圧接して第2保持部材158と基板Wとの隙間をシールする。シールホルダ162の第1保持部材154と対向する面には、環状のホルダ側シール部材168(図4および図5参照)が取付けられている。このホルダ側シール部材168は、基板ホルダ16が基板Wを保持した時、第1保持部材154に圧接して第1保持部材154と第2保持部材158との隙間をシールする。ホルダ側シール部材168は、基板側シール部材166の外側に位置している。
図5に示すように、基板側シール部材166は、シールホルダ162と第1固定リング170aとの間に挟持されてシールホルダ162に取付けられている。第1固定リング170aは、シールホルダ162にボルト等の締結具169aを介して取付けられる。ホルダ側シール部材168は、シールホルダ162と第2固定リング170bとの間に挟持されてシールホルダ162に取付けられている。第2固定リング170bは、シールホルダ162にボルト等の締結具169bを介して取付けられる。
シールホルダ162の外周部には段部が設けられており、この段部には押えリング164がスペーサ165を介して回転自在に装着されている。押えリング164は、シールホルダ162の側面に外方に突出するように取り付けられた押え板172(図3参照)により、脱出不能に装着されている。この押えリング164は、酸やアルカリに対して耐食性に優れ、十分な剛性を有する材料から構成される。例えば、押えリング164はチタンから構成される。スペーサ165は、押えリング164がスムーズに回転できるように、摩擦係数の低い材料、例えばPTFEで構成されている。
押えリング164の外側には、複数のクランパ174が押えリング164の円周方向に沿って等間隔で配置されている。これらクランパ174は第1保持部材154に固定されている。各クランパ174は、内方に突出する突出部を有する逆L字状の形状を有している。押えリング164の外周面には、外方に突出する複数の突起部164bが設けられている。これら突起部164bは、クランパ174の位置に対応する位置に配置されている。クランパ174の内方突出部の下面および押えリング164の突起部164bの上面は、押えリング164の回転方向に沿って互いに逆方向に傾斜するテーパ面となっている。押えリング164の円周方向に沿った複数箇所(例えば3箇所)には、上方に突出する凸部164aが設けられている。これにより、回転ピン(図示せず)を回転させて凸部164aを横から押し回すことにより、押えリング164を回転させることができる。
第2保持部材158を開いた状態で、第1保持部材154の中央部に基板Wが挿入され、ヒンジ156を介して第2保持部材158が閉じられる。押えリング164を時計回りに回転させて、押えリング164の突起部164bをクランパ174の内方突出部の内部に滑り込ませることで、押えリング164とクランパ174にそれそれぞれ設けたテーパ面を介して、第1保持部材154と第2保持部材158とを互いに締め付けて第2保持部材158をロックする。また、押えリング164を反時計回りに回転させて押えリング164の突起部164bをクランパ174から外すことで、第2保持部材158のロックを解くようになっている。
第2保持部材158をロックした時、基板側シール部材166の下方突出部は基板Wの表面外周部に圧接される。基板側シール部材166は均一に基板Wに押圧され、これによって基板Wの表面外周部と第2保持部材158との隙間をシールする。同じように、第2保持部材158をロックした時、ホルダ側シール部材168の下方突出部は第1保持部材154の表面に圧接される。ホルダ側シール部材168は均一に第1保持部材154に押圧され、これによって第1保持部材154と第2保持部材158との間の隙間をシールする。
第1保持部材154の端部には、一対の略T字型のホルダハンガ190が設けられている。第1保持部材154の上面には、基板Wの大きさにほぼ等しいリング状の突条部182が形成されている。この突条部182は、基板Wの周縁部に当接して該基板Wを支持する環状の支持面180を有している。この突条部182の円周方向に沿った所定位置に凹部184が設けられている。
図3に示すように、凹部184内には複数(図示では12個)の導電体(電気接点)186がそれぞれ配置されている。これら導電体186は、ホルダハンガ190に設けられた接続端子(図示せず)から延びる複数の配線にそれぞれ接続されている。第1保持部材154の支持面180上に基板Wを載置した際、この導電体186の端部が図5に示す電気接点188の下部に弾性的に接触するようになっている。
導電体186に電気的に接続される電気接点188は、ボルト等の締結具189によって第2保持部材158のシールホルダ162に固着されている。この電気接点188は、板ばね形状に形成されている。電気接点188は、基板側シール部材166の外方に位置した、内方に板ばね状に突出する接点部を有している。電気接点188はこの接点部において、その弾性力によるばね性を有して容易に屈曲するようになっている。第1保持部材154と第2保持部材158で基板Wを保持した時に、電気接点188の接点部が、第1保持部材154の支持面180上に支持された基板Wの外周面に弾性的に接触するように構成されている。
第2保持部材158の開閉は、図示しないエアシリンダと第2保持部材158の自重によって行われる。つまり、第1保持部材154には通孔154aが設けられ、エアシリンダ(図示しない)のピストンロッドにより、通孔154aを通じて第2保持部材158のシールホルダ162を上方に押上げることで第2保持部材158を開き、ピストンロッドを収縮させることで、第2保持部材158をその自重で閉じるようになっている。
次に、この実施形態のめっき装置の動作について説明する。ポンプ24を駆動させ、めっき液循環ライン32を通して、めっき槽10内のめっき液Qを循環させる。この状態で、基板ホルダ16で保持した基板Wをめっき槽10内のめっき液Qに浸漬させる。そして、不溶性アノード12をめっき電源18の正極に、基板Wの表面に形成されたシード層等の導電層をめっき電源18の負極に、それぞれ接続して、基板Wのめっき処理を開始する。このめっき時に、必要に応じて、攪拌パドル(攪拌具)38を基板Wと平行に往復動させて、めっき槽10内のめっき液Qを攪拌する。
このように不溶性アノード12を使用してSn−Ag合金めっきを行うと、めっきの進行に伴って、めっき液Q中のSnイオン(及びAgイオン)が消費され、めっき液中のSn濃度が徐々に低下する。
そこで、めっき液のSn濃度をSn濃度分析装置(図示せず)で分析し、この分析値が限界値を下回った時に、めっき液QにSnイオンをメタンスルホン酸と共に補給する。つまり、めっき液循環ライン32内を流れているめっき液Qの一部を、めっき液導入ライン82を通して電解槽62のアノード室66内に導く。この時、カソード室68は、メタンスルホン酸を含む電解液Eで予め満たされている。
そして、アノード室66内に十分な量のめっき液Qが導入された時に、補助電源80の正極をSnアノード70に、負極をカソード74にそれぞれ接続して、電気分解を開始する。この電気分解によって、前述のように、Snアノード70から溶出したSnイオンがメタンスルホン酸(MSA)と共にアノード室66内のめっき液Qに補給される。このSnイオンが補給されためっき液Qは、めっき液戻しライン84を通してめっき槽10のオーバーフロー槽22に戻される。このようにして、Sn−Ag合金めっきに使用されるめっき液のSn濃度を一定に保つことができる。
この電気分解時に、電解液供給ライン90を通して電解液Eをカソード室68に供給し、電解液排出ライン92を通して電解液Eをカソード室68から排出することによって、カソード室68内の電解液Eのメタンスルホン酸濃度が調整される。
なお、上記の例では、めっき液のSn濃度をSn濃度分析装置で分析し、この分析値が限界値を下回った時に、めっき液QにSnイオンをメタンスルホン酸と共に補給するようにしているが、めっき時に不溶性アノード12と基板Wとの間を流れる電流を積算し、この電流積算値が所定値に達した時に、Snイオンをメタンスルホン酸と共にめっき液Qに補給するようにしてもよい。
めっき液QにSnイオンをメタンスルホン酸と共に補給すると、メタンスルホン酸が過剰となってめっき液Q中のメタンスルホン酸の濃度が上昇する。また、メタンスルホン酸錫及びメタンスルホン酸銀からメタンスルホン酸が遊離酸として分離することによっても、めっき液Q中のメタンスルホン酸濃度が上昇する。めっき液Q中のメタンスルホン酸濃度が許容値を超えて高まると、金属膜の外観や膜厚の均一性が悪くなる。そこで、めっき液Q中のメタンスルホン酸濃度が上限値を上回ったことをメタンスルホン酸濃度分析器(図示せず)が検知した時に、めっき液供給ライン44を通じてめっき液Qを透析槽42に流してメタンスルホン酸をめっき液Qから除去し、メタンスルホン酸が除去されためっき液Qをめっき槽10のオーバーフロー槽22に戻す。これによって、めっきに使用されるめっき液Q中のメタンスルホン酸の濃度を、例えば60〜250g/Lの好ましい範囲内に調整することができる。
Snと、Snより貴な金属との合金めっきの例として、Sn−Ag合金めっきの他に、Snと銅(Cu)との合金であるSn−Cu合金めっきや、SnとBi(ビスマス)との合金であるSn−Bi合金めっき等が挙げられる。これらAg、Cu、Bi等の金属イオンがSn金属と接触した際に金属イオンの置換析出が起こり、更に(Sn金属表面に)析出した金属は脱落しやすい。脱落した金属はめっき液中でやがて沈降する。なお、Sn−Pb合金めっきにおいては、Pb錯体を形成することでPbの析出を防止することが比較的容易であり、通常Sn金属とSn−Pb合金めっき液が接触しても、Pbの置換析出は起こりにくい。
そこで、一実施形態では、Sn供給リザーバ60の電解槽62で電気分解を長時間に亘って行わない時に、純水供給ライン86を通してアノード室66に純水を供給して、アノード室66内のめっき液Qを純水で置換する。Snアノード70は純水中に浸漬されるので、Snアノード70はめっき液Q中のAgに接触せず、従ってAgがめっき液Q中に沈降することがない。
また、電解槽62で電気分解を行っていないときに、SnとAgの標準電極電位差よりも少し大きな弱電圧(例えば、少なくとも1V程度)を、電解槽62内のカソード74とSnアノード70との間に印加してもよい。「電解槽62で電気分解を行っていないとき」の例として、アノード室66内にめっき液Qを導入し始めた時や、アノード室66内のめっき液Qを純水に置換するためにアノード室66内のめっき液Qをめっき槽10に戻している間も含まれる。このような弱電圧を印加することで、めっき液Q中のAgがSnアノード70に接触しても沈降しないようにすることができる。
図6は電解槽62内のカソード74とSnアノード70との間に1V程度の弱電圧を印加した時のめっき液のAg濃度の経時変化を測定した実験結果である。図6の縦軸はAg濃度を示しており、横軸は時間(分)を示している。図6に示すグラフから、Ag沈降の影響は軽微であると考えることができる。
図7は、Sn供給リザーバ60の他の例を示す。この例のSn供給リザーバ60は、内部にめっき液室109を有する電解槽62を備えている。このめっき液室109内には、上方に開口した隔壁100によって区画されたアノード室102と、上方に開口した隔壁104によって区画されたカソード室106とが配置されている。これら隔壁100,104は上方に開口したボックス型形状を有している。アノード室102を区画する隔壁100にはアニオン交換膜108が組み込まれており、カソード室106を区画する隔壁104にはアニオン交換膜110が組み込まれている。めっき液室109は、アノード室102及びカソード室106に隣接しており、めっき液室109、アノード室102、及びカソード室106は、アニオン交換膜108,110によって互いに隔離されている。
アノード室102を区画する隔壁100の高さは、内部に保持した下記の第1電解液E1の液面レベルが上昇した時に、第1電解液E1が隔壁100の上端をオーバーフローして電解槽62のめっき液室109内に流入する高さに設定されている。
電解槽62には、めっき液循環ライン32(図1参照)に接続されためっき液導入ライン82と、めっき槽10のオーバーフロー槽22(図1参照)の頂部に接続されためっき液戻しライン84が接続されている。めっき液循環ライン32から引き抜かれためっき液Qは、めっき液導入ライン82を通ってめっき液室109内に導入され、めっき液室109内のめっき液Qはめっき液戻しライン84を通ってオーバーフロー槽22に戻される。
アノード室102には、メタンスルホン酸を含む第1電解液E1をアノード室102内に供給する第1電解液供給ライン112と、第1電解液E1をアノード室102から外部に排出する第1電解液排出ライン114が接続されている。アノードホルダ72に保持されたSnアノード70は、アノード室102内の所定位置に配置されており、Snアノード70は第1電解液E1に浸漬されている。
カソード室106には、メタンスルホン酸を含む第2電解液E2をカソード室106内に供給する第2電解液供給ライン116と、第2電解液E2をカソード室106から外部に排出する第2電解液排出ライン118が接続されている。カソードホルダ76に保持されたカソード74がカソード室106内の所定位置に配置されている。カソード74は第2電解液E2に浸漬されている。
このSn供給リザーバ60では、めっき液循環ライン32(図1参照)内を流れるめっき液QにSnイオンを補給する必要が生じた時、電解槽62のめっき液室109にめっき液Qが導入される。この時、アノード室102は第1電解液E1で、カソード室106は第2電解液E2でそれぞれ予め満たされている。
この状態で、Snアノード70を補助電源80の正極に、カソード74を補助電源80の負極にそれぞれ接続して電気分解が行われる。この電気分解に伴って、Snアノード70からSnイオンが第1電解液E1中に溶出し、同時に、めっき液室109内のメタンスルホン酸(MSA)が水分子と共にアニオン交換膜108を透過してアノード室102内に移動する。これによって、アノード室102内の第1電解液E1の液面レベルが上昇する。この液面レベルの上昇に伴って、アノード室102内の第1電解液E1が隔壁100をオーバーフローしてめっき液室109内に流入し、これによって、めっき液室109内のめっき液QにSnイオンがメタンスルホン酸と共に補給される。そして、めっき液室109内のめっき液Qは、めっき液戻しライン84を通してオーバーフロー槽22内に戻される。
この例では、アノード室102内にAgイオンは存在しないため、Snアノード70との接触によるAgイオンの置換析出、脱落は生じない。また、めっき液Qは電解槽62の内部でSnアノード70に接触しない。従って、電解槽62で電気分解を行わない間も、めっき液Qを電解槽62内に満たしておいてもよい。
カソード室106では、この内部の第2電解液E2に含まれるメタンスルホン酸(MSA)が水分子と共にアニオン交換膜110を透過してめっき液室109内に移動するため、カソード室106内の第2電解液E2の液面レベルが低下する。第2電解液E2の液面レベルが所定のレベル以下に低下した場合は、第2電解液供給ライン116から第2電解液E2を補給する。
このように、めっき液Qがめっき槽10内を循環しながら、Sn供給リザーバ60によって、Snイオンがメタンスルホン酸(MSA)と共にめっき液Qに補給される。従って、Sn合金めっきに使用されるSn合金めっき液のSn濃度を一定に保つことができる。しかも、透析槽42によって、めっき液Qから過剰なメタンスルホン酸を除去して、めっき液のメタンスルホン酸濃度を好ましい範囲内に調整することができる。更に、Sn供給リザーバ60と透析槽42はめっき槽10から離間して設置することが可能であるので、これらSn供給リザーバ60および透析槽42を既存のめっき装置に比較的容易に追加することができる。
これまで本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。
10 めっき槽
12 不溶性アノード
14 アノードホルダ
16 基板ホルダ
18 めっき電源
20 内槽
22 オーバーフロー槽
24 ポンプ
26 熱交換器(温度調整器)
28 フィルタ
30 流量計
32 めっき液循環ライン
36 調整板
38 攪拌パドル
40,78,108,110 アニオン交換膜
42 透析槽
44 めっき液供給ライン
46 めっき液排出ライン
48 透析ユニット
50 純水供給ライン
52 純水排出ライン
54 第1保持部材
60 Sn供給リザーバ
62 電解槽
64,100,104 隔壁
66,102 アノード室
68,106 カソード室
70 Snアノード
72 アノードホルダ
74 カソード
76 カソードホルダ
78 アニオン交換膜
80 補助電源
82 めっき液導入ライン
84 めっき液戻しライン
86 純水供給ライン
88 純水排出ライン
90,112,116 電解液供給ライン
92,114,118 電解液排出ライン
108,110 アニオン交換膜
109 めっき液室
154 第1保持部材
156 ヒンジ
158 第2保持部材
160 基部
162 シールホルダ
164 押えリング
164a 凸部
164b 突起部
165 スペーサ
166 基板側シール部材
168 ホルダ側シール部材
169a,169b,189 締結具
170a 第1固定リング
170b 第2固定リング
172 押え板
174 クランパ
180 支持面
182 突条部
184 凹部
186 導電体
188 電気接点
190 ホルダハンガ

Claims (10)

  1. SnとSnより貴な金属との合金を基板の表面に析出させるSn合金めっき装置において、
    内部に保持したSn合金めっき液中に不溶性アノードと基板とが互いに対向して配置されるめっき槽と、
    前記めっき槽内のSn合金めっき液を循環させるめっき液循環ラインと、
    前記めっき液循環ラインからSn合金めっき液の一部を引き抜き、該Sn合金めっき液の存在下で電気分解を行って、Snイオンと、Snイオンを安定化させる酸をSn合金めっき液に補給し、Snイオンを補給したSn合金めっき液を前記めっき槽に戻すSn供給リザーバと、
    前記めっき液循環ラインからSn合金めっき液の一部を引き抜き、アニオン交換膜を介して該Sn合金めっき液中から前記酸を純水中に拡散して除去し、その後、前記酸が除去された該Sn合金めっき液を前記めっき槽に戻す透析ユニットとを有することを特徴とするSn合金めっき装置。
  2. 前記Sn供給リザーバは、
    Snアノードを内部に配置したアノード室、カソードを内部に配置したカソード室、及び前記アノード室と前記カソード室とを互いに隔離するアニオン交換膜を備えた電解槽と、
    Snイオンを安定化させる酸を含む電解液を前記カソード室に供給する電解液供給ラインと、
    前記カソード室から前記電解液を排出する電解液排出ラインと、
    前記めっき液循環ラインから引き抜いたSn合金めっき液を前記アノード室内に導入するめっき液導入ラインと、
    前記アノード室のSn合金めっき液を前記めっき槽に戻すめっき液戻しラインを有することを特徴とする請求項1に記載のSn合金めっき装置。
  3. 前記透析ユニットは、
    前記アニオン交換膜が内部に配置された透析槽と、
    前記めっき液循環ラインに接続され、前記透析槽にSn合金めっき液を供給するめっき液供給ラインと、
    前記透析槽から延び、前記めっき槽に接続されためっき液排出ラインとを備えていることを特徴とする請求項1に記載のSn合金めっき装置。
  4. SnとSnより貴な金属との合金を基板の表面に析出させるSn合金めっき装置において、
    内部に保持したSn合金めっき液中に不溶性アノードと基板とが互いに対向して配置されるめっき槽と、
    前記めっき槽内のSn合金めっき液を循環させるめっき液循環ラインと、
    前記めっき液循環ラインからSn合金めっき液の一部を引き抜き、該Sn合金めっき液の存在下で電気分解を行って、Snイオンと、Snイオンを安定化させる酸をSn合金めっき液に補給し、Snイオンを補給したSn合金めっき液を前記めっき槽に戻すSn供給リザーバと、
    前記めっき液循環ラインからSn合金めっき液の一部を引き抜き、該Sn合金めっき液中から前記酸を除去し、その後該Sn合金めっき液を前記めっき槽に戻す透析ユニットとを有し、
    前記Sn供給リザーバは、
    Snアノードを内部に配置したアノード室、カソードを内部に配置したカソード室、及び前記アノード室と前記カソード室とを互いに隔離するアニオン交換膜を備えた電解槽と、
    Snイオンを安定化させる酸を含む電解液を前記カソード室に供給する電解液供給ラインと、
    前記カソード室から前記電解液を排出する電解液排出ラインと、
    前記めっき液循環ラインから引き抜いたSn合金めっき液を前記アノード室内に導入するめっき液導入ラインと、
    前記アノード室のSn合金めっき液を前記めっき槽に戻すめっき液戻しラインと、
    前記アノード室内に純水を供給し、前記アノード室のSn合金めっき液を純水に置換する純水供給ラインと、
    前記アノード室から前記純水を排出する純水排出ラインとを有することを特徴とするSn合金めっき装置。
  5. SnとSnより貴な金属との合金を基板の表面に析出させるSn合金めっき装置において、
    内部に保持したSn合金めっき液中に不溶性アノードと基板とが互いに対向して配置されるめっき槽と、
    前記めっき槽内のSn合金めっき液を循環させるめっき液循環ラインと、
    前記めっき液循環ラインからSn合金めっき液の一部を引き抜き、該Sn合金めっき液の存在下で電気分解を行って、Snイオンと、Snイオンを安定化させる酸をSn合金めっき液に補給し、Snイオンを補給したSn合金めっき液を前記めっき槽に戻すSn供給リザーバと、
    前記めっき液循環ラインからSn合金めっき液の一部を引き抜き、該Sn合金めっき液中から前記酸を除去し、その後該Sn合金めっき液を前記めっき槽に戻す透析ユニットとを有し、
    前記Sn供給リザーバは、
    Snアノードを内部に配置したアノード室、カソードを内部に配置したカソード室、前記アノード室及び前記カソード室に隣接するめっき液室、及び前記アノード室と前記カソード室と前記めっき液室を互いに隔離するアニオン交換膜を備えた電解槽と、
    Snイオンを安定化させる酸を含む電解液を前記アノード室及び前記カソード室に供給する電解液供給ラインと、
    前記アノード室及び前記カソード室から前記電解液を排出する電解液排出ラインと、
    前記めっき液循環ラインから引き抜いたSn合金めっき液を前記めっき液室内に導入するめっき液導入ラインと、
    前記めっき液室内のSn合金めっき液を前記めっき槽に戻すめっき液戻しラインと、
    前記Snアノードと前記カソードとの間に電圧を印加して、前記アノード室内の電解液を前記めっき液室内にオーバーフローさせる電源とを有することを特徴とするSn合金めっき装置。
  6. SnとSnより貴な金属との合金を基板の表面に析出させるSn合金めっき方法において、
    めっき槽の内部に保持したSn合金めっき液中で不溶性アノードと基板とを互いに対向させて配置し、
    前記Sn合金めっき液をめっき液循環ラインを通して循環させながら、不溶性アノードと基板との間に電圧を印加して基板の表面にめっきを行い、
    前記めっき液循環ラインからSn合金めっき液の一部を引き抜き、
    引き抜いたSn合金めっき液の存在下で電気分解を行って、Snイオンと、Snイオンを安定化させる酸をSn合金めっき液に補給し、
    Snイオンを補給したSn合金めっき液を前記めっき槽に戻し、
    前記めっき液循環ラインからSn合金めっき液の一部を引き抜き、
    引き抜いたSn合金めっき液中から前記酸をアニオン交換膜を介して純水中に拡散して除去した後に、前記酸が除去された該Sn合金めっき液を前記めっき槽に戻すことを特徴とするSn合金めっき方法。
  7. 前記Snイオンと、Snイオンを安定化させる酸をSn合金めっき液に補給する工程は、
    アニオン交換膜によりアノード室から隔離されたカソード室内にSnイオンを安定化させる酸を含む電解液を導入し、
    前記アノード室内に前記めっき液循環ラインから引き抜いたSn合金めっき液を導入し、
    前記カソード室の内部に配置したカソードと、前記アノード室の内部に配置したSnアノードとの間に電圧を印加して、Snイオンと、Snイオンを安定化させる酸を前記アノード室内のSn合金めっき液に補給する工程であることを特徴とする請求項に記載のSn合金めっき方法。
  8. SnとSnより貴な金属との合金を基板の表面に析出させるSn合金めっき方法において、
    めっき槽の内部に保持したSn合金めっき液中で不溶性アノードと基板とを互いに対向させて配置し、
    前記Sn合金めっき液をめっき液循環ラインを通して循環させながら、不溶性アノードと基板との間に電圧を印加して基板の表面にめっきを行い、
    前記めっき液循環ラインからSn合金めっき液の一部を引き抜き、
    引き抜いたSn合金めっき液の存在下で電気分解を行って、Snイオンと、Snイオンを安定化させる酸をSn合金めっき液に補給し、
    Snイオンを補給したSn合金めっき液を前記めっき槽に戻し、
    前記めっき液循環ラインからSn合金めっき液の一部を引き抜き、
    引き抜いたSn合金めっき液中から前記酸を除去した後に該Sn合金めっき液を前記めっき槽に戻す工程を含み、
    前記Snイオンと、Snイオンを安定化させる酸をSn合金めっき液に補給する工程は、
    アニオン交換膜によりアノード室から隔離されたカソード室内にSnイオンを安定化させる酸を含む電解液を導入し、
    前記アノード室内に前記めっき液循環ラインから引き抜いたSn合金めっき液を導入し、
    前記カソード室の内部に配置したカソードと、前記アノード室の内部に配置したSnアノードとの間に電圧を印加して、Snイオンと、Snイオンを安定化させる酸を前記アノード室内のSn合金めっき液に補給する工程であり、
    前記電気分解を行っていない時に、Snより貴な金属が前記Snアノードに接触したときに沈降しないように、前記電解槽内の前記カソードと前記Snアノードとの間に弱電圧を印加することを特徴とするSn合金めっき方法。
  9. SnとSnより貴な金属との合金を基板の表面に析出させるSn合金めっき方法において、
    めっき槽の内部に保持したSn合金めっき液中で不溶性アノードと基板とを互いに対向させて配置し、
    前記Sn合金めっき液をめっき液循環ラインを通して循環させながら、不溶性アノードと基板との間に電圧を印加して基板の表面にめっきを行い、
    前記めっき液循環ラインからSn合金めっき液の一部を引き抜き、
    引き抜いたSn合金めっき液の存在下で電気分解を行って、Snイオンと、Snイオンを安定化させる酸をSn合金めっき液に補給し、
    Snイオンを補給したSn合金めっき液を前記めっき槽に戻し、
    前記めっき液循環ラインからSn合金めっき液の一部を引き抜き、
    引き抜いたSn合金めっき液中から前記酸を除去した後に該Sn合金めっき液を前記めっき槽に戻す工程を含み、
    前記Snイオンと、Snイオンを安定化させる酸をSn合金めっき液に補給する工程は、
    アニオン交換膜によりアノード室から隔離されたカソード室内にSnイオンを安定化させる酸を含む電解液を導入し、
    前記アノード室内に前記めっき液循環ラインから引き抜いたSn合金めっき液を導入し、
    前記カソード室の内部に配置したカソードと、前記アノード室の内部に配置したSnアノードとの間に電圧を印加して、Snイオンと、Snイオンを安定化させる酸を前記アノード室内のSn合金めっき液に補給する工程であり、
    前記カソードと前記Snアノードとの間に電圧を印加しない時に、前記アノード室を純水で満たすことを特徴とするSn合金めっき方法。
  10. SnとSnより貴な金属との合金を基板の表面に析出させるSn合金めっき方法において、
    めっき槽の内部に保持したSn合金めっき液中で不溶性アノードと基板とを互いに対向させて配置し、
    前記Sn合金めっき液をめっき液循環ラインを通して循環させながら、不溶性アノードと基板との間に電圧を印加して基板の表面にめっきを行い、
    前記めっき液循環ラインからSn合金めっき液の一部を引き抜き、
    引き抜いたSn合金めっき液の存在下で電気分解を行って、Snイオンと、Snイオンを安定化させる酸をSn合金めっき液に補給し、
    Snイオンを補給したSn合金めっき液を前記めっき槽に戻し、
    前記めっき液循環ラインからSn合金めっき液の一部を引き抜き、
    引き抜いたSn合金めっき液中から前記酸を除去した後に該Sn合金めっき液を前記めっき槽に戻す工程を含み、
    前記Snイオンと、Snイオンを安定化させる酸をSn合金めっき液に補給する工程は、
    アニオン交換膜により互いに隔離されたアノード室及びカソード室内にSnイオンを安定化させる酸を含む電解液を導入し、
    前記アニオン交換膜により前記アノード室及びカソード室から隔離されためっき液室内に前記めっき液循環ラインから引き抜いたSn合金めっき液を導入し、
    前記カソード室の内部に配置したカソードと、前記アノード室の内部に配置したSnアノードとの間に電圧を印加して、前記アノード室内の電解液を前記めっき液室内にオーバーフローさせることを特徴とするSn合金めっき方法。
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