JP6138735B2 - 電子制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は制御機器や制御システムを電子的に制御する電子制御装置に係り、特に不揮発性メモリに記憶された各種情報の初期化機能を備えた電子制御装置に関するものである。
各種産業機械の制御機器や制御システムを電子的に制御する電子制御装置においては、例えば、識別用(ID)情報、自己診断情報、学習値情報等の各種情報(以下、代表してデータと表記する)を書き換え可能な不揮発性メモリに記憶させている。このような不揮発性メモリの例としては、一般的にはEEPROM、FLASHROM等が知られている。ところで、上述した不揮発性メモリを搭載した電子制御装置においては、電子制御装置の初回電源投入時のスタンバイ処理、或いは電子制御装置のプログラム更新処理等の初期化タイミングにおいて、不揮発性メモリに記憶されたデータを必要に応じて所定の初期データに書き換える初期化処理を行っているのが一般的である。
この不揮発性メモリの初期化処理は、不揮発性メモリに記憶されたデータが実行しようとする制御に不適当な状態にある場合に、制御に適した初期データにリセットして適切に制御を開始させる、あるいは制御を再開、継続させる目的で実施されるものである。不揮発性メモリに記憶されたデータの初期化処理の具体的な方法の一例として、例えば、特開平5-88994号公報(特許文献1)では、不揮発性メモリ内に予めチェック用情報を記憶させておき、電子制御装置の起動時にチェック対象データとチェック用情報とを比較し、比較の結果で異常と判断した場合に初期化パラメータファイル(初期化情報)にしたがって不揮発性メモリを初期化する方法が提案されている。
また、特開2012-108822号公報(特許文献2)では、予め不揮発性メモリの特定の値を書き換える信号を電子制御装置に入力し、電源投入により不揮発性メモリに対してイニシャル処理を行い、イニシャル処理において不揮発性メモリの初期化が必要と判断された場合に不揮発性メモリの特定データを書き換える方法が提案されている。
特開平5-88994号公報 特開2012-108822号公報
しかしながら、上述した特許文献1、特許文献2に記載されているデータの初期化処理方法では、実行しようとする制御に対応すべく、不揮発性メモリ内のデータの初期化をどのようにして早期に実行するかが考慮されていない。このため、電子制御装置は不揮発性メモリ内のデータの初期化が終了するまで制御の開始、或いは再開を待つ必要があり、電子制御装置の制御性能を低下させてしまう恐れがある。
例えば、特許文献1に記載されている初期化処理方法では、不揮発性メモリの初期化対象がメモリ全域を対象としたものである。このため、初期化しなくても良いデータを含めてすべてのデータを初期化するため、不要な初期化時間が生じて制御の開始、或いは制御の再開が遅れて制御性能を低下させてしまうものである。
また、特許文献2に記載されている初期化処理方法では、不揮発性メモリ内のデータの部分修正を目的としたものであるが、初期化処理の実行順序までは考慮されておらず、修正対象の全データの初期化(書き換え)が終了するまで、制御の開始、或いは再開を待つ必要があり、これも電子制御装置の制御性能を低下させてしまうものである。
ここで、一般的に行われている不揮発性メモリの初期化処理の具体的な方法を図12に基づいて説明する。尚、この初期化処理は自動車に搭載された内燃機関の燃料噴射制御や点火制御を実行する電子制御装置(エンジンコントロールユニット)の場合を例にとっている。図12において、説明を簡単にするため不揮発性メモリはメモリ領域をA〜Cの3つの領域に分割されているものとする。
例えば、領域Aは内燃機関や内燃機関を搭載する車両、この車両や内燃機関に付設した部品類等を識別する識別情報である識別子(ID)情報が記憶されている。また、領域Bには内燃機関の空燃比学習制御における空燃比学習値や駆動アクチュエータの駆動基準点の校正学習値等の学習値情報が記憶されている。更に、領域Cには内燃機関や付設部品における故障や機能劣化の診断結果、電子制御装置自身の自己診断情報、及び診断実施タイミングにおける内燃機関の駆動状態を示すパラメータ等の自己診断情報が記憶されている。
そして、これらの記憶されたデータは必要に応じて初期化処理によって初期化されるが、その初期化のタイミングは次の通りである。図中の「S1」〜「S3」は、初期化処理を行う内燃機関の代表的な初期化タイミングを示すものであり、「S1」は内燃機関のキースイッチがオンされた後、内燃機関の駆動開始前に電子制御装置に電源が接続された時のタイミングを示し、「S2」は内燃機関が通常に駆動されている状態における任意の所定のタイミングを示し、「S3」はキースイッチオフにより内燃機関の駆動を停止させた後に電子制御装置が自身によって起動停止を行うまでの間の、任意の所定のタイミングを示している。尚、上記した初期化タイミングは、例えば、内燃機関の出力パラメータ、或いは内燃機関の制御出力パラメータに基づき検出されている。
したがって、これらの初期化タイミングのいずれかが成立した時に初期化処理が実行されるものである。そして、従来の初期化処理においては、識別子(ID)情報、学習値情報、自己診断情報等のデータの属性について考慮せず、制御アドレスの順番に初期化処理を行うものであった。すなわち、不揮発性メモリには、メモリの最少データ単位に割り付けた制御アドレスの順番にしたがって、上述したように領域Aには識別子(ID)情報を割り付け、領域Bには学習値情報を割り付け、領域Cには自己診断情報を割り付けている。そして、不揮発性メモリの初期化要求があった場合は、初期化タイミング「S1」〜「S3」の何れの状態であっても、不揮発性メモリに割り付けた制御アドレス順に従い先頭アドレスである領域Aから領域C向かって順次初期化する方法が一般的に行われている。
しかしながら、このように不揮発性メモリの先頭アドレスから順番に初期化する方法では、制御対象の実行状態と不揮発性メモリの初期化に要する時間を考慮していないため、電子制御装置は不揮発性メモリ内のデータの初期化が終了するまで、実行すべき制御の開始、或いは実行していた制御の再開を待つ必要があった。このため、実行しようとする制御を適切なタイミングで開始できない、或いは実行していた制御を迅速に再開できない、という不具合が生じて電子制御装置の制御性能を低下させてしまうという課題があった。
本発明の目的は、実行しようとする制御に必要な初期化対象データを早期に初期化し、これによって実行しようとする制御を適切なタイミングで開始、或いは再開することができる新規な電子制御装置を提供することにある。
本発明の第1の特徴は、実行しようとする制御に対応した不揮発性メモリの初期化対象のデータ、或いはデータ領域を選択し、この選択されたデータ、或いはデータ領域を優先的に初期化する、或いは実行しようとする制御に対応した不揮発性メモリの初期化対象のデータ、或いはデータ領域の初期化の優先順序を決定し、この優先順序に従い初期化を実行する、ところにある。
本発明の第2の特徴は、実行しようとする制御に対応した不揮発性メモリの初期化対象のデータ、或いはデータ領域の初期化を優先的に実行すると共に、実行しようとする制御に対応したデータ、或いはデータ領域の初期化が終了すると実行しようとする制御の開始、或いは再開を行う、ところにある。
本発明によれば、実行しようとする制御に必要なデータを優先的に初期化処理することで、実行しようとする制御を適切なタイミングで開始、或いは再開することができるようになる。
本発明の第1の実施形態になる電子制御装置の機能ブロックを説明する機能ブロック図である。 図1に示す初期化処理の優先順位を説明する説明図である。 本発明の第2の実施形態になる電子制御装置の機能ブロックを説明する機能ブロック図である。 図3に示す初期化処理の優先順位を説明する説明図である。 図3に示す初期化処理の他の優先順位を説明する説明図である。 本発明の第3の実施形態になる電子制御装置の機能ブロックを説明する機能ブロック図である。 図6に示す初期化処理の優先順位を説明する説明図である。 本発明の第4の実施形態になる電子制御装置の機能ブロックを説明する機能ブロック図である。 図8に示す初期化処理の優先順位を説明する説明図である。 本発明の第5の実施形態になる電子制御装置の機能ブロックを説明する機能ブロック図である。 図10に示す初期化処理の優先順位を説明する説明図である。 従来の初期化処理を説明する説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
次に、本発明の第1の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施形態になる電子制御装置の機能ブロック図である。電子制御装置100は、内燃機関110の運転状態を制御する制御装置であり、電子制御装置100は制御演算部120、不揮発性メモリ130の他、図示しない制御装置として一般に備えられているRAMや信号入出力機能を持つ入出力回路を備えている。
制御演算部120は、不揮発性メモリ130、或いは図示しない記憶装置に格納したプログラムに基づき、内燃機関110の運転状態を検出する各種センサの出力信号を取込み、目標に応じた運転を行うように燃料噴射弁、点火装置、スロットルバルブモータ等の駆動アクチュエータである制御機器を駆動している。これらの制御機器を駆動する制御駆動信号は制御量出力手段121を用いて演算され、内燃機関110の駆動アクチュエータに出力される。
不揮発性メモリ130には、演算制御に必要なデータの読み出し並びに書き込みが可能な、例えば、EEPROM、FLASHROMが用いられている。不揮発性メモリ130には内燃機関を制御する制御用プログラムの他、学習制御における学習データや自己診断データ、内燃機関に固有の識別データ等が記憶されている。これらの各種データは図12にあるように、メモリの最少データ単位に割り付けた制御アドレスの順番にしたがって、領域Aには識別子(ID)情報を割り付け、領域Bには学習値情報を割り付け、領域Cには自己診断情報を割り付けている。ここで、不揮発性メモリ130は各領域が2分割され、この2分割された領域にそれぞれ識別子(ID)情報、学習値情報、自己診断情報のデータを2重に記憶している。
電子制御装置100は、不揮発性メモリ130の自己診断機能手段117を備えており、この自己診断機能手段117は、電子制御装置100の電源投入時等の所定のタイミングS1〜S3のいずれかにおいて、2重に記憶したデータを夫々に読み出して比較を行い、夫々のデータの正常性をチェックする機能を備えている。したがって、制御演算部120は以下に示す構成によって、チェック結果が異常であれば初期化処理を実行するものである。
自己診断機能手段117の診断結果は不揮発性メモリデータ初期化要否判断手段111に送られる構成となっている。この不揮発性メモリデータ初期化要否判断手段111では、自己診断機能手段117の診断によるデータの比較結果を監視しており、夫々のデータが不一致と判定された場合に初期化処理が必要という判断を行うものである。もちろん、それぞれのデータが一致していれば、初期化処理が必要ないと判断するものである。
不揮発性メモリデータ初期化要否判断手段111がデータの初期化処理を必要とするという判断を行うと、不揮発性メモリデータ初期化要否判断手段111は、不揮発性メモリ初期化手段112に初期化要求信号を送り、不揮発性メモリ130の初期化処理を実行する。この場合、初期化対象データが複数ある場合、不揮発性メモリ初期化手段112は、パラメータ取得手段113で検出された内燃機関110の出力パラメータ、あるいは制御出力パラメータに基づき、不揮発性メモリ初期化優先順位決定手段114によって不揮発性メモリ130内の各種データの初期化処理の優先順位を決定し、その優先順位に基づいて不揮発性メモリ130内の各種データの初期化処理を実行する。
そして、例えば初期化タイミングが図12に示す「S1」の場合は、内燃機関を始動するキースイッチオン状態なので、不揮発性メモリ初期化優先順位決定手段114は内燃機関の空燃比学習制御における空燃比学習値や駆動アクチュエータの駆動基準点の校正学習値等の学習値情報を最も高い優先順位として設定する。また、初期化タイミングが「S3」の場合は内燃機関を停止するキースイッチオフ状態なので、不揮発性メモリ初期化優先順位決定手段114は自己診断情報を最も高い優先順位として設定する。この他の優先順位については図2を用いて説明する。ここで、内燃機関の出力パラメータは、内燃機関に設けた運転状態を検出するセンサ等の出力信号であり、内燃機関の制御出力パラメータは各制御機器の送られる制御信号である。尚、不揮発性メモリ初期化手段112は、決定した優先順位のうち優先順位が同じデータ(或いはデータ領域)が複数ある場合には、制御アドレスの順番に基づき初期化処理を実行する。
尚、図面において不揮発性メモリ初期化手段112と不揮発性メモリ初期化優先順位決定手段114は一体的に記載されているが、別々の機能として構成されていても良く、要は初期化処理するデータに優先順位を付し、この優先順位に基づいて初期化処理を実行できれば良いものである。また、他の実施例でも不揮発性メモリ初期化手段112に付加的機能手段が追加されているが、これらの付加的機能手段も不揮発性メモリ初期化手段112と別々の機能として構成されていても良いものである。
図2は、上記した方法によって不揮発メモリ130の初期化処理時の優先順位の設定方法を説明する図である。図2では、図12と同様にメモリ領域をA〜Cの3つの領域に分割した実施例を示している。そして、内燃機関の出力パラメータ、或いは内燃機関の制御出力パラメータに基づき、不揮発性メモリ初期化優先順位決定手段114で不揮発性メモリ130内の各種データの初期化処理の優先順位を決定している。
例えば、初期化タイミングが「S1」の状態では、内燃機関の始動制御に必要な駆動アクチュエータに関係するデータの初期化処理を最優先とすることが必要である。例えば、空燃比学習制御における空燃比学習値、駆動アクチュエータの駆動基準点の校正学習値が該当する。このため、本実施例では不揮発性メモリ130の領域の内で、学習値情報のデータ、或いは学習値情報のデータ領域の初期化処理を最も高い優先順位「1」として設定している。次に、主に車両整備時に参照される場合が多い識別子(ID)情報の初期化処理を次の優先順位「2」に設定し、更に、自己診断情報を次の優先順位「3」として設定している。したがって、初期化タイミング「S1」の場合の各種データの初期化処理の順番は、領域Bの学習値情報⇒領域Aの識別子(ID)情報⇒領域Cの自己診断情報となる。
したがって、不揮発性メモリ130内の各種データは上述した順番で初期化されていくので、内燃機関の始動に際して必要とされる学習値情報が最も早く初期化される。このため、内燃機関が始動される時には、この初期化された学習値情報を早期に使用できるので始動制御の開始を早めることができ、電子制御装置の制御性能を向上させることができる。
次に、初期化タイミング「S2」では内燃機関が通常に駆動されている状態における任意の所定のタイミングで初期化処理が実行される。この場合、内燃機関が通常運転であるため、通常の運転制御に必要な駆動アクチュエータに関係するデータの初期化処理を最優先とすることが必要である。この場合も空燃比学習制御における空燃比学習値、駆動アクチュエータの駆動基準点の校正学習値が該当する。このため、本実施例では不揮発性メモリ130の領域の内で、学習値情報のデータ、或いは学習値情報のデータ領域の初期化処理を最も高い優先順位「1」として設定している。次に、主に車両整備時に参照される場合が多い識別子(ID)情報の初期化処理を次の優先順位「2」に設定し、更に、自己診断情報を次の優先順位「3」として設定している。したがって、初期化タイミング「S2」の場合も各種データの初期化処理の順番は、領域Bの学習値情報⇒領域Aの識別子(ID)情報⇒領域Cの自己診断情報となる。
次に、初期化タイミング「S3」ではキースイッチオフにより内燃機関の駆動を停止させた後に電子制御装置が自身によって起動停止を行うまでの間の、任意の所定のタイミングで初期化処理が実行される。この場合、キースイッチオフ状態であるため自己診断の結果や自己診断の実行状況である診断頻度等の更新が実行される。このため、本実施例では不揮発性メモリ130の領域の内で、自己診断情報に関するデータの初期化処理を最も高い優先順位「1」として設定している。次に、学習値情報の初期化処理を次の優先順位「2」に設定し、更に、キースイッチオフ状態に参照される割合が低い識別子(ID)情報の初期化処理を下位の優先順位「3」に設定している。したがって、初期化タイミング「S3」の場合の各種データの初期化処理の順番は、領域Cの自己診断情報⇒領域Bの学習値情報⇒領域Aの識別子(ID)情報となる。
そして、初期化タイミングに対応して実行しようとする制御に必要なデータが優先的に初期化されると、この初期化されたデータは実行しようとする制御に使用されるものである。例えば、初期化タイミング「S1」では内燃機関を始動する場合であるので、学習値情報が優先的に初期化処理され、この初期化処理が終了すると内燃機関を始動するための始動制御が開始されるものである。このような初期化処理の終了を検出して制御を開始、或いは再開する方法は、図10に示す実施例に開示しているので参照されたい。尚、以下に示す他の実施例も同様である。
このように、本実施例によれば、実行しようとする制御に対応した不揮発性メモリの初期化対象のデータ、或いはデータ領域の初期化順序を決定し、この順序にしたがって初期化処理を実行すると共に、制御を開始するためのデータ、或いはデータ領域の初期化処理が終了すると制御を開始、再開するようにしている。このため、実行しようとする制御に必要なデータを優先的に初期化処理することで、実行しようとする制御を適切なタイミングで開始、或いは再開することができるようになる。
次に、本発明の第2の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図3は本発明の第2の実施形態になる電子制御装置の機能ブロック図である。図1に示す実施例1と同じ参照番号は同じ構成、或いは類似の機能を備えた構成要素であるので、説明は省略する。図3において、不揮発性メモリデータ初期化要否判断手段111と不揮発性メモリ初期化手段112の間には不揮発性メモリ初期化対象特定手段115が設けられている。この不揮発性メモリ初期化対象特定手段115は、不揮発性メモリデータ初期化要否判断手段111による初期化要否判断の結果に基づき、初期化対象データが複数ある場合に初期化対象データのカテゴライズを行う機能を備えている。このカテゴライズは、不揮発性メモリ130に記憶するデータ種類、或いはデータ領域毎、或いはデータを扱う制御グループ毎に設定されるようになっている。
また、不揮発性メモリ初期化優先順位決定手段114は、パラメータ取得手段113から得られる各パラメータ、及び不揮発性メモリ初期化対象特定手段115によるカテゴライズ結果に基づき不揮発性メモリ130内の各種データの初期化処理の優先順位を決定する。
図4は、上記した方法によって不揮発メモリ130初期化時の優先順位の設定方法を説明する図である。図4では、図2と同様にメモリ領域をA〜Cの3つの領域に分割した実施例を示している。図4において、パラメータ取得手段113から得られた各パラメータ、及び不揮発性メモリ初期化対象特定手段115から得られたカテゴライズ結果に基づき、不揮発性メモリ初期化優先順位決定手段114で不揮発性メモリ130内の各種データの初期化処理の優先順位が決定されている。
ここで、内燃機関110の学習値情報は、駆動アクチュエータの駆動基準点の校正学習値や空燃比学習制御における空燃比学習値などがあり、内燃機関110の運転状態に応じて初期化処理を優先させたいデータが異なる。例えば、駆動アクチュエータの駆動基準点の校正学習値については、初期化タイミング「S1」の状態では初期化処理を最優先とする必要があるが、初期化タイミング「S2」の状態では駆動アクチュエータの駆動基準点の校正は実施しないため、その優先度は下がる。同様に、空燃比学習制御における空燃比学習値については「S2」の状態ではもっとも更新頻度が高いため初期化処理を最優先とする必要があるが、「S1」の状態では空燃比学習制御を実行しないため、その優先度は下がる。
このため、不揮発性メモリ初期化対象特定手段115では領域Bに割り付けた内燃機関110の学習値情報を更に駆動アクチュエータの駆動基準点の校正学習値と空燃比学習制御における空燃比学習値にカテゴライズし、その上で不揮発性メモリ初期化優先順位決定手段114によって優先順位を決定する。図4中の(a)は駆動アクチュエータの駆動基準点の校正学習値を示しており、(b)は空燃比学習制御における空燃比学習値を示している。
初期化タイミングが「S1」の状態では、内燃機の始動に係る駆動アクチュエータ関連データの初期化処理が最優先とする必要があるため、領域B(a)の駆動アクチュエータの駆動基準点の校正学習値の初期化優先順位をもっとも高く設定し、次いで車両整備時に参照される場合が多い識別子(ID)情報の初期化優先順位を2番目に設定する。更に、領域B(b)の空燃比学習制御の空燃比学習値の初期化優先順位を3番目に設定し、自己診断情報の初期化優先順位を最も下位の4番目の順位に設定する。したがって、初期化タイミング「S1」の場合は各種データの初期化処理の順番は、領域B(a)の駆動アクチュエータの駆動基準点の校正学習値⇒領域Aの識別子(ID)情報⇒領域B(b)の空燃比学習制御の空燃比学習値⇒領域Cの自己診断情報となる。
次に、初期化タイミング「S2」では内燃機関が通常に駆動されている状態における任意の所定のタイミングで初期化処理が実行される。この場合、内燃機関が通常運転であるため、最も更新頻度が高い空燃比学習制御を最優先とする必要がある。このため、領域B(b)の空燃比学習制御の空燃比学習値の初期化優先順位を最も高く設定し、次いで車両整備時に参照される場合が多い識別子(ID)情報の初期化優先順位を2番目に設定する。更に、領域B(a)の駆動アクチュエータの駆動基準点の校正学習値の初期化優先順位を3番目に設定し、自己診断情報の初期化優先順位を最も下位の順位に設定する。したがって、初期化タイミング「S2」の場合の各種データの初期化処理の順番は、領域B(b)の空燃比学習制御の空燃比学習値⇒領域Aの識別子(ID)情報⇒領域B(a)の駆動アクチュエータの駆動基準点の校正学習値⇒領域Cの自己診断情報となる。
次に、初期化タイミング「S3」ではキースイッチオフにより内燃機関の駆動を停止させた後に電子制御装置が自身によって起動停止を行うまでの間の、任意の所定のタイミングで初期化処理が実行される。この場合、キースイッチオフ状態であるため自己診断の結果や自己診断の実行状況である診断頻度等の更新が実行される。このため、本実施例では不揮発性メモリ130の領域の内で、自己診断情報に関するデータの初期化処理を最も高い優先順位として設定している。次に、領域B(a)の駆動アクチュエータの駆動基準点の校正学習値、領域B(b)の空燃比学習制御の空燃比学習値とし、更にキースイッチオフ状態に参照される割合が低い識別子(ID)情報の初期化処理を最下位の優先順位に設定している。したがって、初期化タイミング「S3」の場合は各種データの初期化処理の順番は、領域Cの自己診断情報⇒領域B(a)の駆動アクチュエータの駆動基準点の校正学習値⇒領域B(b)の空燃比学習制御の空燃比学習値⇒領域Aの識別子(ID)情報となる。
尚、本実施例では事前にグループ分けされたデータを、不揮発性メモリ初期化対象特定手段115で更に詳細にカテゴライズした事例を説明しているが、事前にグループ分けせず、不揮発性メモリ初期化対象特定手段115により不揮発性メモリの全データに対して同様のカテゴライズを実施することも可能である。
図5は、不揮発性メモリ初期化優先順位決定手段114で決定した優先順位内に優先順位が同じデータ(或いはデータ領域)が複数ある場合の優先順位の設定を示すものである。不揮発性メモリ初期化手段112は、優先順位が同じデータが複数ある場合は、該当するデータ、或いはデータ領域の優先順位を不揮発性メモリ130の制御アドレス順としている。例えば、図5にある通り、領域Aを先頭アドレスとすると、優先順位にしたがって初期化処理が行われるが、領域Bの学習値情報では、空燃比学習制御の空燃比学習値と駆動アクチュエータの駆動基準点の校正学習値とがあるが、これらの初期化処理は制御アドレス順に実行されることになる。尚、図5では制御アドレス順としているが、優先順位を考慮する必要が無いため、制御アドレスの順序等は電子制御装置100のプログラム構成や制御対象のシステム構成に基づく初期化順序を適宜設定することができる。
このように、本実施例においても、実行しようとする制御に対応した不揮発性メモリの初期化対象のデータ、或いはデータ領域の初期化順序を決定し、この順序にしたがって初期化処理を実行すると共に、制御を開始するためのデータ、或いはデータ領域の初期化処理が終了すると制御を開始するようにしている。このため、実行しようとする制御に必要なデータを優先的に初期化処理することで、実行しようとする制御を適切なタイミングで開始、或いは再開することができるようになる。
次に、本発明の第3の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図6は本発明の第3の実施形態になる電子制御装置の機能ブロック図である。図3に示す実施例2と同じ参照番号は同じ構成、或いは類似の機能を備えた構成要素であるので、説明は省略する。図6において、不揮発性メモリ初期化手段112は不揮発性メモリ初期化対象選択手段116を備えている。この不揮発性メモリ初期化対象選択手段116は、初期化優先順位決定手段114で決定した初期化処理の優先順位に基づき、初期化処理すべき対象を選択する機能を備えている。この場合、初期化処理すべき対象データを優先順位が所定値以上のデータ、或いはデータ領域とすることで、必要なデータの初期化処理を早期に行うことができる。尚、領域A、B、Cの優先順位は変更可能であり、適切な方法で適宜変更できる。
図7は、上記した方法によって不揮発メモリ130初期化時の優先順位の設定方法を説明する図である。図7では不揮発性メモリ初期化対象選択手段116で初期化処理すべき対象を優先順位が所定値以上の対象データに限定して初期化処理するものである。本実施例では、優先順位が「2」以上の対象データを初期化処理するものである。図7における網掛け部分は初期化処理の優先順位が「3」のデータあるいはデータ領域であり、初期化タイミングによって、同じデータであっても初期化処理される場合と初期化処理されない場合が存在することになる。したがって、本実施例では優先順位「3」のデータあるいはデータ領域は、初期化処理の要求時に不揮発性メモリ初期化手段112の不揮発性メモリ初期化対象選択手段116により初期化対象から除外されるものである。
例えば、初期化タイミングが「S1」及び「S2」の状態では、領域Bの学習値情報の優先順位と領域Aの識別子(ID)情報の優先順位は「2」以上であるため、これらのデータは初期化処理される。一方、領域Cの自己診断情報は優先順位が「3」であるため初期化処理は実行されない。本実施例においても、内燃機関の始動に際して必要とされる学習値情報が最も早く初期化処理される。このため、内燃機関が始動される時には、この初期化処理された学習値情報を早く使用できるので始動制御の開始を早めることができ、電子制御装置の制御性能を向上させることができる。
これに対して、初期化タイミングが「S3」の状態では、領域Cの自己診断情報の優先順位と領域Bの学習値情報の優先順位は「2」以上であるため、これらのデータは初期化処理される。一方、領域Aの識別子(ID)情報は優先順位が「3」であるため初期化処理は実行されないものである。
したがって、初期化タイミング「S1」と「S2」では、各種データの初期化処理の順番は、領域Bの学習値情報⇒領域Aの識別子(ID)情報となり、領域Cの自己診断情報は初期化処理されないものとなる。一方、初期化タイミング「S3」では、各種データの初期化処理の順番は、領域Cの自己診断情報⇒領域Bの学習値情報となり、領域Aの識別子(ID)情報は初期化処理されないものとなる。
このように、本実施例によれば、実行しようとする制御に対応した不揮発性メモリの初期化対象のデータ、或いはデータ領域の初期化順序を決定し、更に所定の優先順位以上の初期化処理を実行すると共に、制御を開始するためのデータ、或いはデータ領域の初期化処理が終了すると制御を開始するようにしている。このため、実行しようとする制御に必要なデータを優先的に初期化処理することで、実行しようとする制御を適切なタイミングで開始、或いは再開することができるようになる。
更に、本実施例では不揮発性メモリの初期化対象のデータ、或いはデータ領域の初期化処理を初期化タイミングに応じて選択的に行うため、初期化タイミングに対応した初期化処理全体の初期化時間を短縮することが可能となる。
次に、本発明の第4の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図8は本発明の第4の実施形態になる電子制御装置の機能ブロック図である。図6に示す実施例3と同じ参照番号は同じ構成、或いは類似の機能を備えた構成要素であるので、説明は省略する。図8において、自己診断機能手段117と不揮発性メモリ初期化手段112の間には不揮発性メモリ初期化対象除外手段118が設けられている。
ここで、自己診断機能手段117は、データの比較結果が不一致の場合に実行される初期化処理の成否をチェックする機能を備えている。すなわち、自己診断機能手段117は初期化処理が成功したか、或いは失敗したかのチェックを実行する。そして、初期化処理による書き込みが1回、或いは所定回数以上実施しても正しく書き込みが実施できない場合には、不揮発性メモリ130に異常が発生していると判定する。異常判定を行う対象範囲は、対象データ、または、対象データを含む所定の領域、あるいは全領域とすることができる。
自己診断機能手段117は、異常判定の対象範囲が不揮発性メモリ130の全域でない場合は、異常と判定されたデータ或いはデータ領域を不揮発性メモリ初期化対象除外手段118に転送する。不揮発性メモリ初期化対象除外手段118は転送されてきた異常データ或いは異常データ領域の情報に基づき初期化対象データから除外する。そして、不揮発性メモリ初期化優先順位決定手段114は、不揮発性メモリ初期化対象除外手段118により除外されなかった不揮発メモリ130の初期化対象領域に対し、不揮発性メモリ130の初期化処理の優先順位を決定する。
図9は、図8に説明した不揮発性メモリ初期化対象除外手段118により除外されなかった不揮発メモリ130の初期化対象領域に対し、不揮発性メモリ初期化優先順位決定手段114で不揮発性メモリ130の初期化処理の優先順位を決定したものである。自己診断機能手段117において、不揮発メモリ130の網掛けした領域Bの学習値情報のデータ、或いはデータ領域に異常があると特定すると、自己診断機能手段117は不揮発性メモリ初期化対象除外手段118にこの除外情報を転送する。領域Bを除外する除外情報を受けた不揮発メモリ初期化対象選択手段116は初期化処理の対象から領域Bを除外する。したがって、不揮発性メモリ初期化優先順位決定手段114は領域Bを除いた領域Aと領域Cの優先順位を決定する。
例えば、初期化タイミングが「S1」及び「S2」の状態では、領域Bの学習値情報が除外されているので、識別子(ID)情報は優先順位が1番目とされ、自己診断情報は優先順位が2番目として設定される。一方、初期化タイミングが「S3」の状態では、領域Cの自己診断情報の優先順位が1番目とされ、領域Aの識別子(ID)情報の優先順位が2番目とされる。
したがって、初期化タイミング「S1」と「S2」では、各種データの初期化処理の順番は、領域Aの識別子(ID)情報⇒領域Cの自己診断情報となり、領域Bの学習値情報は初期化処理されないものとなる。一方、初期化タイミング「S3」では、各種データの初期化処理の順番は、領域Cの自己診断情報⇒領域域Aの識別子(ID)情報となり、領域Bの学習値情報は初期化処理されないものとなる。
このように、本実施例によれば、実行しようとする制御に対応した不揮発性メモリの初期化対象のデータ、或いはデータ領域の初期化順序を決定し、この順序にしたがって初期化処理を実行すると共に、制御を開始するためのデータ、或いはデータ領域の初期化処理が終了すると制御を開始するようにしている。このため、実行しようとする制御に必要なデータを優先的に初期化処理することで、実行しようとする制御を適切なタイミングで開始、或いは再開することができるようになる。
更に、本実施例では不揮発性メモリに発生した異常を検出し、異常データの初期化処理を行わず、正常な初期化対象のデータ、或いはデータ領域の初期化処理を初期化タイミングに応じて行うため、初期化タイミングに対応した初期化処理全体の初期化時間を短縮することが可能となる。
次に、本発明の第5の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図10は本発明の第5の実施形態になる電子制御装置の機能ブロック図である。図8に示す実施例4と同じ参照番号は同じ構成、或いは類似の機能を備えた構成要素であるので、説明は省略する。図10において、不揮発性メモリ初期化手段112と不揮発性メモリ130の間には不揮発性メモリ初期化進捗状態監視手段119が設けられ、不揮発性メモリ初期化進捗状態監視手段119の監視情報は制御量出力手段121に設けた不揮発性メモリ初期化中制御開始判定手段140に転送されている。
不揮発性メモリ初期化進捗状態監視手段119は、不揮発性メモリ130の初期化がどの領域(=優先順位)まで終了したかを検出する機能を備えている。また、不揮発性メモリ初期化中制御開始判定手段140は、不揮発性メモリ初期化進捗状態監視手段119の監視結果に基づき、現在の内燃機関の状態に必要な初期化が終了したか否かを判定し、必要な初期化が終了していると判断した場合に内燃機関110の制御開始を許可する機能を備えている。そして、制御量出力手段121は、内燃機関110の制御開始が許可されていれば、内燃機関110のアクチュエータ等に駆動信号を出力するよう動作するものである。
図11は、図10の不揮発性メモリ初期化進捗状態監視手段119の監視結果に基づき、現在の内燃機関110の制御に必要なデータの初期化が終了したか否かを判定した状態を示している。不揮発性メモリ初期化進捗状態監視手段119は、不揮発メモリ初期化手段112の初期化指示情報、不揮発性メモリ初期化対象選択手段116の選択情報、不揮発性メモリ初期化優先順位決定手段114の初期化優先順位のいずれか1つ、或いはその組み合わせによって、どの領域(=優先順位)まで初期化が終了したかの初期化進捗状態情報を検出する。図12では網掛けした領域まで初期化が進行している状態を示している。不揮発性メモリ初期化進捗状態監視手段119は、現在、優先順位が2番目の領域の初期化処理が終了したとして、初期化進捗状態情報を不揮発性メモリ初期中制御開始判定手段140に転送する。図11において、初期化タイミング「S1」と「S2」では、優先順位が2番目の領域Aの識別子(ID)情報まで初期化が終了している。また初期化タイミング「S3」でも、領域Bの学習値情報まで初期が終了している。
一方、制御量出力手段121には、いずれかの初期化タイミングで不揮発性メモリデータ初期化要否判断手段111からの信号が入力されている。このため、自己診断機能手段117の診断結果に基づいて不揮発性メモリデータ初期化要否判断手段111からの初期化要求信号を受けて制御量出力手段121は、内燃機関110の全部、或いは一部の制御を停止している。
この状態で、揮発性メモリ初期化進捗状態監視手段119は初期化進捗状態情報を不揮発性メモリ初期中制御開始判定手段140に転送する。不揮発性メモリ初期化中制御開始判定手段140は、不揮発性メモリ初期化進捗状態監視手段119の監視結果に基づき、現在の内燃機関の制御に必要なデータの初期化が終了したか否かを判定し、必要なデータの初期化が終了していると判断した場合に、内燃機関110の制御開始を許可する制御開始許可信号を制御量出力手段121に転送する。その後、制御量出力手段121は、不揮発性メモリ初期化中制御開始判定手段140からの制御開始許可信号に基づき、内燃機関110を制御する制御機器に制御出力信号の送出を再開する。
このように、本実施例によれば、停止していた制御を再開するための必要なデータの初期化が終了したことを判断し、初期化処理と並行して停止されていた制御を迅速に再開することができるものである。
尚、本実施例では初期化タイミング「S1」〜「S3」の何れの状態でも優先順位が2番目の領域まで初期化が終了した場合、必要な初期化が終了していると判断しているが、「S1」〜「S3」それぞれに別の優先順位を適切な方法で適宜、設定しても良い。
以上述べた通り、本発明によれば、実行しようとする制御に対応した不揮発性メモリの初期化対象のデータ、或いはデータ領域を選択し、この選択されたデータ、或いはデータ領域を優先的に初期化する、或いは実行しようとする制御に対応した不揮発性メモリの初期化対象のデータ、或いはデータ領域の初期化の優先順序を決定し、この優先順序に従い初期化を実行するものである。
更に、本発明によれば、実行しようとする制御に対応した不揮発性メモリの初期化対象のデータ、或いはデータ領域の初期化を優先的に実行すると共に、実行しようとする制御に対応したデータ、或いはデータ領域の初期化が終了すると実行しようとする制御の開始、或いは再開を行うものである。
このように、実行しようとする制御に必要なデータを優先的に初期化処理することで、実行しようとする制御を適切なタイミングで開始、或いは再開することができるようになり、電子制御装置の制御性能を向上することが可能となる。
100…電子制御装置、110…内燃機関、111…不揮発性メモリデータ初期化要否判断手段、112…不揮発性メモリ初期化手段、113…パラメータ取得手段、114…不揮発性メモリ初期化優先順位決定手段、115…不揮発性メモリ初期化対象特定手段、116…不揮発性メモリ初期化対象選択手段、117…自己診断機能手段、118…不揮発性メモリ初期化対象除外手段、119…不揮発性メモリ初期化進捗状態監視手段、120…制御演算部、121…制御量出力手段、130…不揮発性メモリ、140…不揮発性メモリ初期化中制御開始判定手段。

Claims (10)

  1. 少なくとも、制御機器や制御システムに関連するデータを記憶する不揮発性メモリと、前記不揮発性メモリに記憶されたデータの一部、或いは全部を初期化処理する制御演算部を備えた電子制御装置であって、
    前記制御演算部は、
    前記不揮発性メモリのデータの初期化要否を判断する不揮発性メモリデータ初期化要否判断手段と、
    前記制御機器や前記制御システムの動作状態を示す少なくとも1つ以上の状態パラメータを取得するパラメータ取得手段と、
    前記不揮発性メモリデータ初期化要否判断手段によって初期化が必要と判断されると、前記パラメータ取得手段で取得された前記状態パラメータ、及び前記不揮発性メモリデータ初期化要否判断手段で判断した初期化要否判断結果に基づき前記不揮発性メモリに記憶されたデータ、或いはデータ領域の初期化優先順位を決定する不揮発性メモリ初期化優先順位決定手段と、
    前記初期化優先順位決定手段により求めた優先順位にしたがって前記データ、或いは前記データ領域の初期化を実施する不揮発性メモリ初期化手段と
    を備えたことを特徴とする電子制御装置。
  2. 請求項1に記載の電子制御装置であって、
    前記制御演算部は、前記不揮発性メモリ初期化優先順位決定手段によって優先順位が決定された前記データ、或いは前記データ領域をその優先順位にしたがって選択する不揮発性メモリ初期化対象選択手段を備え、
    不揮発性メモリ初期化手段は、前記不揮発性メモリ初期化対象選択手段によって選択された優先順位の前記データ、或いは前記データ領域の初期化を実施することを特徴とする電子制御装置。
  3. 請求項1に記載の電子制御装置であって、
    前記制御演算部は、初期化対象のデータが複数ある場合に初期化対象データのカテゴライズを行う不揮発性メモリ初期化対象特定手段を備え、
    前記不揮発性メモリ初期化優先順位決定手段は、前記パラメータ取得手段で取得される状態パラメータ、及び前記不揮発性メモリ初期化対象特定手段によるカテゴライズ結果に基づき、前記初期化対象のデータの初期化処理の優先順位を決定し、
    不揮発性メモリ初期化手段は、前記不揮発性メモリ初期化優先順位設定手段により求めた優先順位にしたがって前記データ、或いは前記データ領域の初期化を実施することを特徴とする電子制御装置。
  4. 請求項1に記載の電子制御装置であって、
    前記不揮発性メモリ初期化手段は、優先順位が同じデータ、或いはデータ領域が複数ある場合には、制御アドレス順に初期化処理を実行することを特徴とする電子制御装置。
  5. 請求項1に記載の電子制御装置であって、
    前記制御演算部は、不揮発性メモリの故障を判断する自己診断機能手段と、前記自己診断機能手段の診断結果に基づき異常と判断した前記データ、或いは前記データ領域を、前記不揮発性メモリ初期化手段における初期化対象から除外する不揮発性メモリ初期化対象除外手段を備えていることを特徴とする電子制御装置。
  6. 少なくとも、制御機器や制御システムに関連するデータを記憶する不揮発性メモリと、前記不揮発性メモリに記憶されたデータの一部、或いは全部を初期化処理する制御演算部を備えた電子制御装置であって、
    前記制御演算部は、
    前記不揮発性メモリのデータの初期化要否を判断する不揮発性メモリデータ初期化要否判断手段と、
    前記制御機器や前記制御システムの動作状態を示す少なくとも1つ以上の状態パラメータを取得するパラメータ取得手段と、
    前記不揮発性メモリデータ初期化要否判断手段によって初期化が必要と判断されると、前記パラメータ取得手段で取得された前記状態パラメータ、及び前記不揮発性メモリデータ初期化要否判断手段で判断した初期化要否判断結果に基づき前記不揮発性メモリに記憶されたデータ、或いはデータ領域の初期化優先順位を決定する不揮発性メモリ初期化優先順位決定手段と、
    前記初期化優先順位決定手段により求めた優先順位にしたがって前記データ、或いは前記データ領域の初期化を実行する不揮発性メモリ初期化手段と、
    前記不揮発性メモリ初期化手段における初期化処理の進捗状況を検出する不揮発性メモリ初期化進捗状態監視手段と、
    前記不揮発性メモリ初期化進捗状態監視手段によって実行すべき制御に対応する前記データ、或いはデータ領域の初期化処理の終了が検出されると、前記制御の開始を判断する不揮発性メモリ初期化中制御開始判定手段と、
    前記不揮発性メモリ初期化中制御開始判定手段で前記制御の開始を判断すると、これに応答して制御信号を出力する制御量出力手段と
    を備えたことを特徴とする電子制御装置。
  7. 請求項6に記載の電子制御装置であって、
    前記制御演算部は、前記不揮発性メモリ初期化優先順位決定手段によって優先順位が決定された前記データ、或いは前記データ領域をその優先順位にしたがって選択する不揮発性メモリ初期化対象選択手段を備え、
    不揮発性メモリ初期化手段は、前記不揮発性メモリ初期化対象選択手段によって選択された優先順位の前記データ、或いは前記データ領域の初期化を実施することを特徴とする電子制御装置。
  8. 請求項6に記載の電子制御装置であって、
    前記制御演算部は、初期化対象のデータが複数ある場合に初期化対象データのカテゴライズを行う不揮発性メモリ初期化対象特定手段を備え、
    前記不揮発性メモリ初期化優先順位決定手段は、前記パラメータ取得手段で取得される状態パラメータ、及び前記不揮発性メモリ初期化対象特定手段によるカテゴライズ結果に基づき、前記初期化対象のデータの初期化処理の優先順位を決定し、
    不揮発性メモリ初期化手段は、前記不揮発性メモリ初期化優先順位設定手段により求めた優先順位にしたがって前記データ、或いは前記データ領域の初期化を実施することを特徴とする電子制御装置。
  9. 請求項6に記載の電子制御装置であって、
    前記不揮発性メモリ初期化手段は、優先順位が同じデータ、或いはデータ領域が複数ある場合には、制御アドレス順に初期化処理を実行することを特徴とする電子制御装置。
  10. 請求項6に記載の電子制御装置であって、
    前記制御演算部は、不揮発性メモリの故障を判断する自己診断機能手段と、前記自己診断機能手段の診断結果に基づき異常と判断した前記データ、或いは前記データ領域を、前記不揮発性メモリ初期化手段における初期化対象から除外する不揮発性メモリ初期化対象除外手段を備えていることを特徴とする電子制御装置。
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