JP5029123B2 - 電子制御装置及び通信システム - Google Patents
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Description
尚、以上の構成が、本発明の電子制御装置の基本構成である。
しかも、請求項1の電子制御装置において、周期検出手段は、当該電子制御装置が動作を開始してから所定期間だけ作動するようになっている。
よって、周期検出手段が作動する機会を少なくすることができ、その周期検出手段をプログラムで実現する場合には、周期を検出するための処理負荷を少なくすることができる。なぜなら、通信相手の装置におけるプログラムが書き換えられた場合には、その装置と当該電子制御装置とが再起動されると考えられ、起動時にだけ通信周期を検出するように構成すれば、プログラムの書き換えに伴う通信周期の変更に対応できるからである。
尚、周期検出手段が作動する所定期間としては、例えば、その時間があれば予め定められた手順で通信周期を検出できると考えられる一定時間(具体的には、通信周期の最長値よりも大きい一定時間)でも良いし、通信周期を予め定められた手順で実際に検出するまでの期間でも良い。
即ち、実際の通信周期より速い周期で更新情報を生成することとなるため、上記他のルーチン側が更新情報を参照する前に、通信データの更新有無のチェックを複数回実行して、更新情報をセットから非セットの状態に戻してしまう可能性があり、その場合には、通信データが本当は更新されたのに、通信データを用いた処理が実行されなくなってしまう虞がある。また、この問題は、更新情報を所定時間保持することで解決可能であるが、その保持時間が実際の通信周期よりも長いと、逆に、通信データが本当は更新されていないのに、通信データを用いた処理が無駄に実行されてしまう可能性が生じる。
一方、請求項10の通信システムは、電子制御装置と他の装置とが定期的に通信する通信システムである。そして、この通信システムにおいて、電子制御装置は、請求項1〜9の電子制御装置であり、他の装置は、電子制御装置へ通信データを送信する際に、該通信データと、該通信データを更新したか否かを示す更新フラグとを、組にして送信するようになっている。そして更に、電子制御装置において、受信手段は、他の装置からの通信データ及び更新フラグを記憶し、更新チェック手段は、受信手段に記憶されている更新フラグに基づいて、受信手段に記憶されている通信データが更新されたか否かを判定する。
そして、まずS110にて、測定時間カウンタと受信回数カウンタをクリアする。尚、測定時間カウンタは、マイコン11の動作開始時からの経過時間を計測するためのカウンタであり、図示しない他のタイマ処理によって一定時間毎にインクリメントされる。また、受信回数カウンタは、ECU5からの通信データの受信回数を計測するためのカウンタであり、後述する図3の処理でインクリメントされる。
尚、周期測定時間は、ECU5との通信周期の測定を実施する時間であり、設定され得る通信周期の最大値の2倍よりも長い時間に予め設定されている。更に具体的には、本実施形態において、ECU1とECU5との通信周期は、4msの倍数でないと成立せず、たとえECU5のプログラムが書き換えられても、当該ECU1との通信周期は4msの倍数でしか変更されないようになっている。また、ECU1とECU5との通信周期は、4msが最小で36msが最大となっている。そこで、周期測定時間は、36msの2倍よりも長い例えば76msに設定されている(図5参照)。
一方、上記S320にて、受信回数が1でないと判定した場合には、S330に進み、前回のS310で取得したグローバルタイマ値と今回のS310で取得したグローバルタイマ値との差を、受信間隔(=通信周期)として算出する。そして、その後、前述のS340に進む。
そして、次のS170にて、S160で算出した受信間隔の平均値に基づいて、通信周期の検出値(以下、検出通信周期という)を決定する処理を行う。
具体的には、S160で算出した受信間隔の平均値、或いは、図3のS330で算出した受信間隔の値が、正常と考えられる規定範囲内に入っているか否かを判定し、規定範囲内でなければ、そのような値に基づき決定した検出通信周期も正常ではないと考えられるため、その検出通信周期は有効でないと判定する。
そして、マイコン11が図4の処理を開始すると、まずS410にて、受信データ格納領域16内の更新フラグを読み出して、その更新フラグが1であるか否かを判定する。そして、受信データ格納領域16内の更新フラグが1でなければ(セットされていなければ)、そのまま当該アプリケーションプログラム17の処理を終了する。
一方、図7の処理は、図2の処理と比較すると、S101,S103,S183の処理が追加されている。
即ち、マイコン11が起動して図8の処理を開始すると、まずS105にて、車載バッテリの着脱があったか否かを判定する。具体的に説明すると、マイコン11は、車載バッテリが車両に接続されていれば給電され続けるバックアップRAMを備えており、そのバックアップRAM内のデータが正常か否かを調べて、データが正常でなければ、車載バッテリの着脱があった(車載バッテリが外された)と判定する。
また、S105にて、車載バッテリの着脱がなかったと判定した場合には、そのままS220へ移行する。よって、この場合には、書換可能不揮発性メモリに記憶されている上記デフォルト値の検出通信周期か、過去に求めて有効と判定した検出通信周期毎に、通信データの取り込み処理と更新有無チェック処理とが実施される。
このため、通信相手のECU5が仕様の異なるものに交換されたことによる通信周期の変更に対して、通信周期の検出処理を行う機会を最小限にしつつ対応することができる。なぜなら、一般に、車載装置が交換される場合には、車載バッテリが取り外されるため、本第3実施形態のようにすれば、ECU5の交換によって通信周期が変わる可能性がある場合にのみ、通信周期の検出処理を行うこととなるからである。尚、本第3実施形態では、図8のS105がバッテリ着脱判定手段に相当している。
受信バッファ14内の通信データと、受信データ格納領域16内の通信データ(即ち、前回の取り込み処理で受信バッファ14からコピーした通信データ)とを比較し、両通信データが異なっていれば、受信バッファ14内の通信データが更新されたとして、受信データ格納領域16内の更新フラグを1にセットし、上記両通信データが同じであれば、通信データが更新されていないとして、受信データ格納領域16内の更新フラグを0にする。
こうした(1)の処理によれば、ECU5から前回とは異なる値の通信データを受信すると、通信データが更新されたと判定することとなる。
受信バッファ14内に何らかのデータがあるか否かを判定し、データがあれば、受信バッファ14内の通信データが更新されたとして、受信データ格納領域16内の更新フラグを1にセットし、データがなければ、通信データが更新されていないとして、受信データ格納領域16内の更新フラグを0にする。
一方、前述した検出通信周期やプログラム書換情報は、常時給電されるバックアップRAMに記憶されるようにしても良い。
Claims (10)
- 他の装置と定期的に通信する電子制御装置であって、
前記他の装置からの通信データを受信して記憶する受信手段と、
前記他の装置との通信周期を検出する周期検出手段と、
前記周期検出手段により検出された通信周期毎に作動して、前記受信手段に記憶されている通信データが前回の作動時の値とは異なる値に更新されたか否かを判定する更新チェック手段と、を備え、
当該電子制御装置は、前記更新チェック手段により前記通信データが更新されたと判定された場合に、該更新されたと判定された通信データを用いて特定の処理を行うように構成されており、
前記周期検出手段は、当該電子制御装置が動作を開始してから所定期間だけ作動すること、
を特徴とする電子制御装置。 - 請求項1に記載の電子制御装置において、
前記他の装置で実行されるプログラムが書き換えられたか否かを判定し、該プログラムが書き換えられたことを検出すると、そのことを示すプログラム書換情報を、該プログラム書換情報を記憶するために設けられている書換情報記憶部に記憶する書換検出手段を備え、
前記周期検出手段は、当該電子制御装置が動作を開始した際に、前記プログラム書換情報が前記書換情報記憶部に記憶されていたならば作動すること、
を特徴とする電子制御装置。 - 請求項1に記載の電子制御装置において、
当該電子制御装置及び前記他の装置は、車載バッテリの電力を受けて動作する車載装置であり、
当該電子制御装置は、前記車載バッテリの着脱があったか否かを判定するバッテリ着脱判定手段を備え、
前記周期検出手段は、当該電子制御装置が動作を開始した際に、前記バッテリ着脱判定手段により前記車載バッテリの着脱があったと判定されたならば作動すること、
を特徴とする電子制御装置。 - 他の装置と定期的に通信する電子制御装置であって、
前記他の装置からの通信データを受信して記憶する受信手段と、
前記他の装置との通信周期を検出する周期検出手段と、
前記周期検出手段により検出された通信周期毎に作動して、前記受信手段に記憶されている通信データが前回の作動時の値とは異なる値に更新されたか否かを判定する更新チェック手段と、を備え、
当該電子制御装置は、前記更新チェック手段により前記通信データが更新されたと判定された場合に、該更新されたと判定された通信データを用いて特定の処理を行うように構成されており、
前記周期検出手段は、前記他の装置で実行されるプログラムが書き換えられたことを条件として作動すること、
を特徴とする電子制御装置。 - 他の装置と定期的に通信する電子制御装置であって、
前記他の装置からの通信データを受信して記憶する受信手段と、
前記他の装置との通信周期を検出する周期検出手段と、
前記周期検出手段により検出された通信周期毎に作動して、前記受信手段に記憶されている通信データが前回の作動時の値とは異なる値に更新されたか否かを判定する更新チェック手段と、を備え、
当該電子制御装置は、前記更新チェック手段により前記通信データが更新されたと判定された場合に、該更新されたと判定された通信データを用いて特定の処理を行うように構成されており、
更に、当該電子制御装置及び前記他の装置は、車載バッテリからの電力を受けて動作する車載装置であり、
前記周期検出手段は、前記車載バッテリの着脱があったことを条件として作動すること、
を特徴とする電子制御装置。 - 請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載の電子制御装置において、
前記更新チェック手段は、前記通信データが更新されたと判定したならば、そのことを示す更新情報を、該更新情報を記憶するために設けられている更新情報記憶部に記憶するようになっており、
当該電子制御装置は、前記更新情報記憶部に前記更新情報が記憶されているか否かを判定して、該更新情報が記憶されていれば、その更新情報が記憶された際に前記更新チェック手段の判定対象となった通信データを用いて前記特定の処理を行うように構成されていること、
を特徴とする電子制御装置。 - 請求項1ないし請求項6の何れか1項に記載の電子制御装置において、
前記周期検出手段は、前記通信周期を複数回測定すると共に、その複数回分の測定値の平均をとることで、前記通信周期の検出値を求めること、
を特徴とする電子制御装置。 - 請求項7に記載の電子制御装置において、
前記周期検出手段は、前記複数回分の測定値の平均値に基づいて、複数通りの通信周期の候補値のうちの何れかを、前記通信周期の検出値として選択すること、
を特徴とする電子制御装置。 - 請求項1ないし請求項8の何れか1項に記載の電子制御装置において、
前記周期検出手段が作動した場合に、その周期検出手段が前記通信周期を正常に検出することができたか否かを判定する良否判定手段を備え、
前記良否判定手段により否定判定されたならば、前記更新チェック手段は、前記周期検出手段が過去に作動した際に検出した通信周期毎に作動するようになっていること、
を特徴とする電子制御装置。 - 電子制御装置と他の装置とが定期的に通信する通信システムであって、
前記電子制御装置は、請求項1ないし請求項9の何れか1項に記載の電子制御装置であり、
前記他の装置は、前記電子制御装置へ通信データを送信する際に、該通信データと、該通信データを更新したか否かを示す更新フラグとを、組にして送信するようになっており、
前記電子制御装置において、前記受信手段は、前記他の装置からの前記通信データ及び前記更新フラグを記憶し、前記更新チェック手段は、前記受信手段に記憶されている更新フラグに基づいて、前記受信手段に記憶されている通信データが更新されたか否かを判定すること、
を特徴とする通信システム。
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