JP6138498B2 - オーガ装置及び杭圧入装置 - Google Patents
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Description
オーガ併用工法としては、例えば、図5に示すように、既設の鋼矢板Pにガイド部材Gを介してオーガケーシング1を連結し、その鋼矢板Pに対して位置決めしたオーガ装置50によって、鋼矢板P近傍の地盤を精度よく掘削する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
例えば、比較的軟弱な地盤の場合、「オーガケーシングの外径と同等の外径を有するオーガヘッド」を選択し、地盤の掘削と同時に鋼矢板を圧入するオーガ併用工法を採用することができる。また、硬質地盤の場合、「オーガケーシングの外径よりも大きい外径を有するオーガヘッド」を選択し、鋼矢板の断面範囲を掘削する先行掘削を行った後に、鋼矢板の圧入を行うオーガ併用工法を採用することができる。
また、オーガヘッド4が振られることによって、オーガヘッド4に取り付けられているビットが破損してしまうことがあった。
また、オーガヘッド4が振られることによって、オーガヘッド4と一体のオーガスクリュー3がオーガケーシング1内面に擦りつけられる力が増して回転トルクが上昇してしまうとともに、オーガスクリュー3やオーガケーシング1が損傷・摩耗してしまうことがあった。オーガスクリュー3やオーガケーシング1が損傷・摩耗するとガタが生じ、軸心のブレを増長することに繋がっていた。根本的に軸心のブレを抑えるには軸受を設けることが好ましいが、オーガ装置50に軸受を設けると、土砂を掘削・排出させるオーガケーシング断面を塞いでしまうことがあるので、軸受を設けることはできず、軸心のブレを抑えきれずにいた。
筒状のケーシングと、
オーガ軸の周囲に螺旋状に設けられたスクリューを有し、少なくとも一部が前記ケーシング内に配されているオーガスクリューと、
前記オーガスクリューの先端に設けられ、前記ケーシングの外径よりも大きな外径を有するオーガヘッドと、を備え、
前記オーガスクリューを前記オーガ軸回りに回転させて地盤を掘削するオーガ装置であって、
地盤の掘削中に前記オーガスクリューの軸心が傾かないように、前記オーガスクリューの姿勢を規制する軸心傾斜規制部を少なくとも1つ備え、
前記軸心傾斜規制部として、前記ケーシングの外面に設けられた空間充填部材を備え、
前記オーガヘッドによる掘削孔に前記オーガヘッド、前記ケーシング及び前記空間充填部材を侵入させて地盤を掘削する際に、前記空間充填部材が前記オーガヘッドによる掘削孔の壁面に接するように、前記空間充填部材の外側面が前記オーガヘッドの外径位置に固定配置されたことを特徴とする。
前記空間充填部材が周方向に等間隔に3つ以上配設されたことを特徴とする。
筒状のケーシングと、
オーガ軸の周囲に螺旋状に設けられたスクリューを有し、少なくとも一部が前記ケーシング内に配されているオーガスクリューと、
前記オーガスクリューの先端に設けられ、前記ケーシングの外径よりも大きな外径を有するオーガヘッドと、を備え、
前記オーガスクリューを前記オーガ軸回りに回転させて地盤を掘削するオーガ装置であって、
地盤の掘削中に前記オーガスクリューの軸心が傾かないように、前記オーガスクリューの姿勢を規制する軸心傾斜規制部を少なくとも1つ備え、
前記軸心傾斜規制部として、前記オーガスクリューの先端側における前記オーガ軸の周囲に螺旋状に設けられた、前記オーガヘッドの外径と略同じ外径サイズを有する大径スクリューを備えたことを特徴とする。
筒状のケーシングと、
オーガ軸の周囲に螺旋状に設けられたスクリューを有し、少なくとも一部が前記ケーシング内に配されているオーガスクリューと、
前記オーガスクリューの先端に設けられ、前記ケーシングの外径よりも大きな外径を有するオーガヘッドと、を備え、
前記オーガスクリューを前記オーガ軸回りに回転させて地盤を掘削するオーガ装置であって、
地盤の掘削中に前記オーガスクリューの軸心が傾かないように、前記オーガスクリューの姿勢を規制する軸心傾斜規制部を少なくとも1つ備え、
前記軸心傾斜規制部として、前記ケーシングの内側に配され、前記ケーシングの下端側に位置する前記オーガスクリューにおける、他の部分よりも短いピッチで前記オーガ軸の周囲に螺旋状に設けられた小ピッチスクリューを備えたことを特徴とする。
地中に圧入された既設杭の上端側を掴んで支持するクランプ装置によって前記既設杭から反力を取り、昇降可能なチャック装置で杭を把持して下降させることにより前記既設杭に隣接する位置に杭を圧入する杭圧入装置であって、
請求項1〜4の何れか一項に記載のオーガ装置を備えたことを特徴とする。
杭圧入装置10は、図1に示すように、所定の杭P(例えば、鋼矢板など)をチャック装置15で掴んで地中に圧入する杭圧入機であり、既に地中に圧入された既設杭Pの上端側を挟んで支持する複数のクランプ装置11…を備えたサドル12と、サドル12に対して前後動可能なスライドベース13と、スライドベース13上で左右に旋回可能なリーダーマスト14と、リーダーマスト14の前面に昇降可能に取り付けられたチャック装置15と、リーダーマスト14に対してチャック装置15を昇降駆動するメイン油圧シリンダ16等を備えている。
この杭圧入装置10は、硬質地盤に対して杭Pの圧入施工を行う場合にオーガ装置5を併用することができる。つまり、杭圧入装置10は、チャック装置15で支持したオーガ装置5を用いて、オーガ併用工法を行うことを可能としている。
オーガスクリュー3は、少なくとも一部がオーガケーシング1内に配されており、そのオーガスクリュー3の下端側先端に設けられたオーガヘッド4は、オーガケーシング1の外径よりも大きな外径を有している。
また、図示はしないが、オーガスクリュー3の上端側の基部には、オーガスクリュー3をオーガ軸回りに回転させる駆動機構が設けられている。この駆動機構(図示省略)によって回転されるオーガスクリュー3及びオーガヘッド4によって、オーガ装置5は地盤を掘削するようになっている。
空間充填部材1aは、地盤を掘削中、オーガヘッド4による掘削孔の壁面に接する厚みを有している。つまり、空間充填部材1aの厚みは、オーガケーシング1(オーガ軸2)の軸心から径方向外側に向かう方向に沿う、オーガケーシング1の外面とオーガヘッド4による掘削孔の壁面との間の寸法にほぼ一致するように調整されている。例えば、空間充填部材1aは、オーガヘッド4の外径サイズに応じて異なる厚みのものに付け替えることが可能になっている。
この空間充填部材1aは、オーガケーシング1の外面と、オーガヘッド4による掘削孔の壁面との間の空間の少なくとも一部を塞ぐようになっており、例えば、オーガケーシング1の外面においてオーガスクリュー3の軸心を挟んで対を成すように配設され、少なくとも2対配設されていることが好ましい。空間充填部材1aがオーガケーシング1の外面に2対配設されている場合、4つの空間充填部材1aが周方向に等間隔に配されていることが好ましい。また、軸心を挟む対を成さずにオーガケーシング1の外面に3つの空間充填部材1aを配設した場合も周方向に等間隔に配されていることが好ましい。なお、オーガケーシング1の外面に配設される空間充填部材1aの数は任意であり、オーガケーシング1の周方向に沿う空間充填部材1aの幅のサイズ等に応じて適宜変更可能である。
そして、この空間充填部材1aは、地盤の掘削中にオーガスクリュー3の軸心が傾かないように、オーガスクリュー3の姿勢を規制する軸心傾斜規制部として機能する。
特に、クランプ装置11は、掴んで支持した既設杭Pから反力を取って、杭圧入装置10が新たに杭Pを圧入することができるように、杭圧入装置10を既設杭Pの上端部に固定し設置するようになっている。
このチャック装置15は、リーダーマスト14に交換可能に備えられており、施工に用いる杭Pのサイズや形状に応じて、その杭Pを適正に把持することができるチャック装置15に付け替えることで、杭Pを良好に保持することが可能になる。
なお、杭圧入装置10が杭列上を自走する動作は周知であるので、ここでは詳述しない。
具体的に、ガイド部材Gの一端部をオーガケーシング1の突条T部分に固定し、ガイド部材Gの他端部を既設の鋼矢板Pの継手部分に係合させ、その鋼矢板Pに沿ってオーガケーシング1(オーガ装置5)を地中に掘進させて、地盤を掘削する。
次に、本発明に係るオーガ装置5の実施形態2について説明する。なお、実施形態1と同様の構成については、同符号を付して説明を割愛する。
この大径スクリュー3bは、オーガヘッド4の外径と略同じ外径サイズを有している。具体的に、オーガ軸2と直交する方向に沿うオーガヘッド4の外径と、オーガ軸2と直交する方向に沿う大径スクリュー3bの外径は、ほぼ同じ寸法である。なお、両者が同じ寸法であるか、大径スクリュー3bの外径の方が僅かに小さいサイズであることが好ましい。
つまり、このオーガ装置5が地盤を掘削中、大径スクリュー3bはオーガヘッド4による掘削孔の壁面に接するサイズを有している。
そして、この大径スクリュー3bは、地盤の掘削中にオーガスクリュー3の軸心が傾かないように、オーガスクリュー3の姿勢を規制する軸心傾斜規制部として機能する。
そして、オーガ装置5のオーガヘッド4が転石等の障害物に当った際、オーガヘッド4が左右前後に振られそうになるが、オーガスクリュー3の先端側に設けられた大径スクリュー3bがオーガヘッド4による掘削孔の壁面に接していることで、地盤を掘削中のオーガスクリュー3の軸心が傾かないように、オーガスクリュー3及びオーガケーシング1の姿勢を規制することができる。その結果、オーガヘッド4が左右前後に振られることなく良好な掘削を継続して行うことができる。
次に、本発明に係るオーガ装置5の実施形態3について説明する。なお、実施形態1,2と同様の構成については、同符号を付して説明を割愛する。
小ピッチスクリュー3cは、オーガケーシング1の内側に配され、オーガケーシング1の下端側に位置するオーガスクリュー3における、他の部分よりも短いピッチでオーガ軸2の周囲に螺旋状に設けられたスクリュー部分である。
なお、オーガ軸2に設けられたスクリュー3aと小ピッチスクリュー3cは、オーガ軸2と直交する方向に沿う外径のサイズが同じ寸法である。
そして、この小ピッチスクリュー3cは、地盤の掘削中にオーガスクリュー3の軸心が傾かないように、オーガスクリュー3の姿勢を規制する軸心傾斜規制部として機能する。
そして、オーガ装置5のオーガヘッド4が転石等の障害物に当った際、オーガヘッド4が左右前後に振られそうになるが、オーガスクリュー3の小ピッチスクリュー3cが、オーガケーシング1の内面に力を分散させて接することで、オーガケーシング1に対するオーガスクリュー3の姿勢を安定させて、地盤を掘削中のオーガスクリュー3の軸心が傾かないように、オーガスクリュー3及びオーガケーシング1の姿勢を規制することができる。その結果、オーガヘッド4が左右前後に振られることなく良好な掘削を継続して行うことができる。
ここで、オーガヘッド4の先端からオーガスクリュー3がオーガケーシング1に接する位置までの距離Lは、オーガスクリュー3の回転に伴い増減する。
具体的に、実施形態2のオーガ装置5において、オーガスクリュー3のスクリュー3aがオーガケーシング1に接する位置の変化に伴い、オーガヘッド4の先端からオーガスクリュー3がオーガケーシング1に接する位置までの距離L1は、L1min〜L1maxの範囲で増減する(図3(a)参照)。
また、実施形態3のオーガ装置5において、オーガスクリュー3の小ピッチスクリュー3cがオーガケーシング1に接する位置の変化に伴い、オーガヘッド4の先端からオーガスクリュー3がオーガケーシング1に接する位置までの距離L2は、L2min〜L2maxの範囲で増減する(図4(a)参照)。
この距離L1と距離L2の増減量を比較した場合、小ピッチスクリュー3cを備えた実施形態3のオーガ装置5(オーガスクリュー3)の方が、小ピッチスクリュー3cを備えていない実施形態2のオーガ装置5(オーガスクリュー3)よりも、少なく抑えることができ、実施形態3におけるオーガスクリュー3は、オーガヘッド4の先端からオーガスクリュー3がオーガケーシング1に接する位置までの距離L2を短くすることができる。この距離L2が短くなることで、実施形態3のオーガスクリュー3は撓み難くなる。
こうして、実施形態3のオーガスクリュー3は、撓み難くなっているので、掘削中のオーガヘッド4が転石等の障害物に当たった際に軸心がぶれることを低減することができる。
そして、オーガスクリュー3の軸心ブレを低減することで、オーガスクリュー3とオーガケーシング1とがぶつかり難くなり、オーガスクリュー3やオーガケーシング1が損傷・摩耗することを低減することができる。特に、オーガスクリュー3の小ピッチスクリュー3cは、オーガケーシング1の内面に力を分散させて接しているので、オーガスクリュー3やオーガケーシング1が摩耗することを抑えることができる。
また、実施形態1のオーガ装置5に大径スクリュー3bを設けたものや、実施形態1のオーガ装置5に大径スクリュー3bと小ピッチスクリュー3cを設けたものでは、より一層の効果を得ることが可能になる。
1a 空間充填部材(軸心傾斜規制部)
2 オーガ軸
3 オーガスクリュー
3a スクリュー
3b 大径スクリュー(軸心傾斜規制部)
3c 小ピッチスクリュー(軸心傾斜規制部)
4 オーガヘッド
5 オーガ装置
10 杭圧入装置
11 クランプ装置
12 サドル
13 スライドベース
14 リーダーマスト
15 チャック装置
P 鋼矢板(杭、既設杭)
G ガイド部材
Claims (5)
- 筒状のケーシングと、
オーガ軸の周囲に螺旋状に設けられたスクリューを有し、少なくとも一部が前記ケーシング内に配されているオーガスクリューと、
前記オーガスクリューの先端に設けられ、前記ケーシングの外径よりも大きな外径を有するオーガヘッドと、を備え、
前記オーガスクリューを前記オーガ軸回りに回転させて地盤を掘削するオーガ装置であって、
地盤の掘削中に前記オーガスクリューの軸心が傾かないように、前記オーガスクリューの姿勢を規制する軸心傾斜規制部を少なくとも1つ備え、
前記軸心傾斜規制部として、前記ケーシングの外面に設けられた空間充填部材を備え、
前記オーガヘッドによる掘削孔に前記オーガヘッド、前記ケーシング及び前記空間充填部材を侵入させて地盤を掘削する際に、前記空間充填部材が前記オーガヘッドによる掘削孔の壁面に接するように、前記空間充填部材の外側面が前記オーガヘッドの外径位置に固定配置されたことを特徴とするオーガ装置。 - 前記空間充填部材が周方向に等間隔に3つ以上配設されたことを特徴とする請求項1に記載のオーガ装置。
- 筒状のケーシングと、
オーガ軸の周囲に螺旋状に設けられたスクリューを有し、少なくとも一部が前記ケーシング内に配されているオーガスクリューと、
前記オーガスクリューの先端に設けられ、前記ケーシングの外径よりも大きな外径を有するオーガヘッドと、を備え、
前記オーガスクリューを前記オーガ軸回りに回転させて地盤を掘削するオーガ装置であって、
地盤の掘削中に前記オーガスクリューの軸心が傾かないように、前記オーガスクリューの姿勢を規制する軸心傾斜規制部を少なくとも1つ備え、
前記軸心傾斜規制部として、前記オーガスクリューの先端側における前記オーガ軸の周囲に螺旋状に設けられた、前記オーガヘッドの外径と略同じ外径サイズを有する大径スクリューを備えたことを特徴とするオーガ装置。 - 筒状のケーシングと、
オーガ軸の周囲に螺旋状に設けられたスクリューを有し、少なくとも一部が前記ケーシング内に配されているオーガスクリューと、
前記オーガスクリューの先端に設けられ、前記ケーシングの外径よりも大きな外径を有するオーガヘッドと、を備え、
前記オーガスクリューを前記オーガ軸回りに回転させて地盤を掘削するオーガ装置であって、
地盤の掘削中に前記オーガスクリューの軸心が傾かないように、前記オーガスクリューの姿勢を規制する軸心傾斜規制部を少なくとも1つ備え、
前記軸心傾斜規制部として、前記ケーシングの内側に配され、前記ケーシングの下端側に位置する前記オーガスクリューにおける、他の部分よりも短いピッチで前記オーガ軸の周囲に螺旋状に設けられた小ピッチスクリューを備えたことを特徴とするオーガ装置。 - 地中に圧入された既設杭の上端側を掴んで支持するクランプ装置によって前記既設杭から反力を取り、昇降可能なチャック装置で杭を把持して下降させることにより前記既設杭に隣接する位置に杭を圧入する杭圧入装置であって、
請求項1〜4の何れか一項に記載のオーガ装置を備えたことを特徴とする杭圧入装置。
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