以下に、本発明の好ましい形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図においては、各構成要素を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、構成要素毎に縮尺を異ならせてあるものであり、本発明は、これらの図に記載された構成要素の数量、構成要素の形状、構成要素の大きさの比率、および各構成要素の相対的な位置関係のみに限定されるものではない。
以下に、本発明の実施形態の一例を説明する。図1に示す内視鏡リプロセッサ1は、内視鏡に対して、再生処理を施す装置である。ここでいう再生処理とは特に限定されるものではなく、水によるすすぎ処理、有機物等の汚れを落とす洗浄処理、所定の微生物を無効化する消毒処理、全ての微生物を排除もしくは死滅させる滅菌処理、またはこれらの組み合わせ、のいずれであってもよい。
なお、以下の説明において、上方とは比較対象に対してより地面から遠ざかった位置のことを指し、下方とは比較対象に対してより地面に近づいた位置のことを指す。また、以下の説明における高低とは、重力方向に沿った高さ関係を示すものとする。
内視鏡リプロセッサ1は、制御部5、電源部6、処理槽2、および流体供給装置50を備える。
制御部5は、演算装置(CPU)、記憶装置(RAM)、補助記憶装置、入出力装置および電力制御装置等を具備して構成することができ、内視鏡リプロセッサ1を構成する各部位の動作を、所定のプログラムに基づいて制御する構成を有している。以下の説明における内視鏡リプロセッサ1に含まれる各構成の動作は、特に記載がない場合であっても制御部5によって制御される。
電源部6は、内視鏡リプロセッサ1の各部位に電力を供給する。電源部6は、商用電源等の外部から得た電力を各部位に分配する。なお、電源部6は、発電装置やバッテリーを備えていてもよい。
操作部7および表示部8は、使用者との間の情報の授受を行うユーザインターフェースを構成する。操作部7は、例えばプッシュスイッチやタッチセンサ等の、使用者からの動作指示を受け付ける操作部材を含む。使用者からの動作指示は、操作部7により電気信号に変換され、制御部5に入力される。使用者からの動作指示とは、例えば再生処理の開始指示等である。なお、操作部7は、制御部5との間で有線通信または無線通信を行う内視鏡リプロセッサ1の本体部1aと分離した電子機器に備えられる形態であってもよい。
また、表示部8は、例えば画像や文字を表示する表示装置、光を発する発光装置、音を発するスピーカ、振動を発するバイブレータ、またはこれらの組み合わせ、を含む。表示部8は、制御部5から使用者に対して情報を出力する。なお、表示部8は、制御部5との間で有線通信または無線通信を行う内視鏡リプロセッサ1の本体部1aと分離した電子機器に備えられる形態であってもよい。
処理槽2は、開口部を有する凹形状であり、内部に液体を貯留することが可能である。処理槽2内には、図示しない内視鏡を配置することができる。処理槽2には、複数の内視鏡が配置可能であってもよい。
処理槽2の上部には、処理槽2の開口部を開閉する蓋3が設けられている。処理槽2内において内視鏡に再生処理を施す場合には、処理槽2の開口部は蓋3によって閉じられる。
処理槽2には、流体ノズル15、消毒液ノズル12、排液口11、循環口13、循環ノズル14、内視鏡接続部16および付属品ケース17が設けられている。
流体ノズル15は、後述する流体供給装置50の送出部51に連通している。概略的には、流体供給装置50は、液状の流体を貯留した一対の容器である第1容器61aおよび第2容器61bに接続することができ、第1容器61aおよび第2容器61bに貯留されている流体を、送出部51から送出する。送出管路51から送出された流体は、流体ノズル15を経由して処理槽2内に導入される。
なお、第1容器61aおよび第2容器61bは、異なる名称および符号を付してあるが、これは本発明を説明するためであり、第1容器61aおよび第2容器61bが異なる液体を貯留することを示すためではない。第1容器61aおよび第2容器61bの形状は同じであっても異なっていてもよい。
第1容器61aおよび第2容器61bは、同一の液体を貯留する。液体の貯留量は同じであることが好ましい。これにより、第1容器61aおよび第2容器61bは置き換え可能とすることができる。本実施形態では、流体供給装置50の後述する第1接続部53に接続されている状態の容器を第1容器61aとし、流体供給装置50の後述する第2接続部54に接続されている状態の容器を第2容器61bとする。すなわち、第1接続部53または第2接続部54に接続されていない状態の一対の容器に差異は無い。
本実施形態では一例として、流体供給装置50に接続される容器は、液体の製造者から所定量の液体を封入した状態で提供される。内視鏡リプロセッサ1の再生処理の実行により容器内の液体が全て失われた場合には、内視鏡リプロセッサ1の使用者は、空となった使用済みの容器を未使用の容器に取り替える。
なお、図1では第1容器61aおよび第2容器61bを形状の定まったボトル状のものとして示しているが、第1容器61aおよび第2容器61bは、変形可能な袋状や蛇腹状のものであってもよい。
第1容器61aおよび第2容器61bが貯留する流体は内視鏡の再生処理に使用されるものであり、種類は特に限定されるものではない。本実施形態では一例として、流体は洗浄処理に用いられる洗浄液である。なお、第1容器61aおよび第2容器61bが貯留する流体は、例えば消毒処理に用いられる消毒液、滅菌処理に用いられる滅菌液、または乾燥に用いられる高揮発性溶液等の薬液であってもよいし、蒸留水であってもよい。
消毒液ノズル12は、消毒液管路26を介して消毒液タンク20に連通する開口部である。消毒液タンク20は、消毒処理に用いられる消毒液を貯留する。消毒液管路26には、消毒液ポンプ27が設けられている。消毒液ポンプ27を運転することにより、消毒液タンク20内の消毒液が、消毒液管路26および消毒液ノズル12を経由して、処理槽2内に移送される。消毒液ポンプ27は制御部5に接続されており、消毒液ポンプ27の動作は制御部5によって制御される。
また、本実施形態では一例として、消毒液は、消毒液ボトル18から供給された消毒液の原液を、水によって所定の比率で希釈したものである。本実施形態の消毒液タンク20は、消毒液ボトル18から供給された消毒液の原液を消毒液タンク20内に導入するボトル接続部19に連通している。消毒液ボトル18がボトル接続部19に接続されることにより、消毒液の原液が消毒液タンク20内に導入される。本発明の内視鏡リプロセッサ1は希釈用の水を消毒液タンク20内に導入する希釈管路48を有していてもよい。希釈管路48から消毒液タンク20内に水を導入する構成については後述する。
なお、内視鏡リプロセッサ1は、消毒液を水等によって希釈する構成を有していなくともよい。また、消毒液が複数種類の原液を混合して使用されるものである場合には、ボトル接続部19は複数の消毒液ボトル18に接続可能である。
また、本実施形態では一例として、消毒は、濃度が薬効を有する所定の範囲内である場合には、再使用可能である。消毒液タンク20は、消毒液タンク20内から処理槽2内に移送された消毒液を回収して再び貯留する消毒液回収部を兼ねる。
また、消毒液タンク20には、排液部28が配設されている。排液部28は、消毒液タンク20内から消毒液または水等の液体を排出する。排液部28は、重力によって消毒液タンク20内から液体を排出する構成であってもよいし、ポンプによって強制的に消毒液タンク20内から液体を排出する構成であってもよい。
本実施形態では一例として、排液部28は、消毒液タンク20の底面または底面付近に設けられた排液口20aに連通するドレーン管路28aと、ドレーン管路28aを開閉するドレーンバルブ28bと、を含む。ドレーンバルブ28bは、制御部5によって開閉の制御がなされる電磁開閉弁であってもよいし、使用者の手動操作によって開閉が行われるコックであってもよい。
なお、消毒液タンク20内から液体を排出する経路は、ドレーン管路28aのみに限られない。例えば、消毒液ポンプ27の運転を開始することによって、消毒液管路26および消毒液ノズル12を経由して、消毒液タンク20内から液体を処理槽2内に排出することも可能である。この場合、内視鏡リプロセッサ1は、図1に示される排液口20a、ドレーン管路28a、およびドレーンバルブ28bを含まない構成であってもよい。
排液口11は、処理槽2内の最も低い箇所に設けられた開口部である。排液口11は、排出管路21に接続されている。排出管路21は、排液口11と切替バルブ22とを連通している。切替バルブ22には、回収管路23および廃棄管路25が接続されている。切替バルブ22は、排出管路21を閉塞した状態、排出管路21と回収管路23とを連通した状態、または排出管路21と廃棄管路25とを連通した状態、に切り替え可能である。切替バルブ22は制御部5に接続されており、切替バルブ22の動作は制御部5によって制御される。
回収管路23は、消毒液タンク20と切替バルブ22とを連通している。また、廃棄管路25には排出ポンプ24が設けられている。排出ポンプ24は制御部5に接続されており、排出ポンプ24の動作は制御部5によって制御される。廃棄管路25は、内視鏡リプロセッサ1から排出される液体を受け入れるための排液設備に接続される。
切替バルブ22を閉状態とすれば、処理槽2内に液体を貯留することができる。また、処理槽2内に消毒液が貯留されている時に、切替バルブ22を排出管路21と回収管路23とが連通した状態とすれば、消毒液が処理槽2から消毒液タンク20に移送される。また、切替バルブ22を排出管路21と廃棄管路25とが連通した状態とし、排出ポンプ24の運転を開始すれば、処理槽2内の液体が廃棄管路25を経由して排液設備に送出される。
循環口13は、処理槽2の底面付近に設けられた開口部である。循環口13は、循環管路13aに連通している。循環管路13aは、内視鏡循環管路30および処理槽循環管路40の二つの管路に分岐している。
内視鏡循環管路30は、循環管路13aと後述するチャンネルブロック32とを連通している。内視鏡循環管路30には、循環ポンプ33が設けられている。循環ポンプ33は、稼働することにより内視鏡循環管路30内の流体をチャンネルブロック32に向かって移送する。
チャンネルブロック32には、前述の内視鏡循環管路30の他に、吸気管路34、アルコール管路38および送出管路31が接続されている。チャンネルブロック32は、送出管路31と、内視鏡循環管路30、吸気管路34およびアルコール管路38とを接続している。チャンネルブロック32は、内視鏡循環管路30、吸気管路34およびアルコール管路38のそれぞれから、チャンネルブロック32内へ向かう方向にのみ流体の流れを許容する逆止弁が設けられている。すなわち、チャンネルブロック32内から、内視鏡循環管路30、吸気管路34およびアルコール管路38に向かって流体が流れないようになっている。
吸気管路34は、一方の端部が大気に開放されており、他方の端部がチャンネルブロック32に接続されている。なお、図示しないが、吸気管路34の一方の端部には、通過する気体を濾過するフィルタが設けられている。エアポンプ35は、吸気管路34に設けられており、稼働することにより吸気管路34内の気体をチャンネルブロック32に向かって移送する。
アルコール管路38は、アルコールを貯留するアルコールタンク37とチャンネルブロック32とを連通している。アルコールタンク37内に貯留されるアルコールは、例えばエタノールが挙げられる。アルコール濃度については、適宜に選択することができる。アルコールポンプ39は、アルコール管路38に設けられており、稼働することによりアルコールタンク37内のアルコールをチャンネルブロック32に向かって移送する。
循環ポンプ33、エアポンプ35およびアルコールポンプ39は、制御部5に接続されており、これらの動作は制御部5によって制御される。処理槽2内に液体が貯留されている場合に、循環ポンプ33の運転を開始すれば、処理槽2内の液体が、循環口13、循環管路13aおよび内視鏡循環管路30を経由して、送出管路31に送り込まれる。また、エアポンプ35の運転を開始すれば、空気が送出管路31に送り込まれる。また、アルコールポンプ39の運転を開始すれば、アルコールタンク37内のアルコールが送出管路31に送り込まれる。
送出管路31は、内視鏡接続管路31bおよびケース接続管路31cに分岐している。内視鏡接続管路31bは、内視鏡接続部16に接続されている。また、ケース接続管路31cは、付属品ケース17に接続されている。
また、送出管路31には、流路切替部31aが設けられている。流路切替部31aは、送出管路31と内視鏡接続管路31bとを常時接続するリリーフ弁であって、内視鏡接続管路31b内の圧力が所定の値を超えた場合に、送出管路31から流入する流体をケース接続管路31cに逃がす。すなわち、流路切替部31aは、内視鏡接続管路31b内の圧力を一定に保つ。
内視鏡接続部16は、内視鏡に設けられた口金に接続される。内視鏡接続部16は、口金に直接接続される形態であってもよいし、接続チューブを介して口金に接続される形態であってもよい。付属品ケース17は、内視鏡の図示しない付属品を収容するかご状の部材である。
チャンネルブロック32から送出管路31に送出された流体は、内視鏡接続部16および洗浄チューブを介して、内視鏡の口金に連通する管路内に導入される。管路内に導入される流体の圧力が、リリーフ弁である流路切替部31aが作動する値を超えると、当該流体は、内視鏡の管路内の他に、ケース接続管路31cを経由して付属品ケース17内にも導入される。
処理槽循環管路40は、循環管路13aと循環ノズル14とを連通している。循環ノズル14は、処理槽2内に設けられた開口部である。処理槽循環管路40には、流液ポンプ41が設けられている。流液ポンプ41は制御部5に接続されており、流液ポンプ41の動作は制御部5によって制御される。
また、処理槽循環管路40の流液ポンプ41と循環ノズル14との間には、三方弁42が設けられている。三方弁42には、給水管路43が接続されている。三方弁42は、循環ノズル14と処理槽循環管路40とを連通した状態、または循環ノズル14と給水管路43とを連通した状態、に切り替え可能である。
給水管路43は、三方弁42と水供給源接続部46とを連通している。給水管路43には、給水管路43を開閉する水導入バルブ45および水を濾過する水フィルタ44が設けられている。水供給源接続部46は、例えばホース等を介して、水を送出する水道設備等の水供給源49に接続される。
給水管路43の、水フィルタ44と三方弁42との間の区間には、希釈バルブ47が設けられている。希釈バルブ47には、希釈バルブ47と消毒液タンク20とを連通する希釈管路48が接続されている。希釈バルブ47は、水フィルタ44と三方弁42とを連通した状態、または水フィルタ44と希釈管路48とを連通した状態、に切り替え可能である。三方弁42、水導入バルブ45および希釈バルブ47は、制御部5に接続されており、これらの動作は制御部5によって制御される。
処理槽2内に液体が貯留されている場合に、三方弁42を循環ノズル14と処理槽循環管路40とを連通した状態とし、希釈バルブ47を水フィルタ44と三方弁42とを連通した状態として、流液ポンプ41の運転を開始すれば、処理槽2内の液体が、循環口13、循環管路13aおよび処理槽循環管路40を経由して、循環ノズル14から吐出される。
また、三方弁42を、循環ノズル14と給水管路43とを連通した状態とし、希釈バルブ47を水フィルタ44と三方弁42とを連通した状態として、水導入バルブ45を開状態とすれば、水供給源49から供給された水が循環ノズル14から吐出される。循環ノズル14から吐出された液体は、処理槽2内に導入される。
また、希釈バルブ47を水フィルタ44と希釈管路48とを連通した状態とし、水導入バルブ45を開状態とすれば、水供給源49から供給された水が消毒液タンク20内に導入される。希釈管路48を経由せずに、処理槽2および回収管路23を経由して消毒液タンク20に水を供給してもよい。
次に、流体供給装置50の構成の詳細について説明する。図2は、流体供給装置50の構成を示す図である。流体供給装置50は、第1接続部53、第2接続部54、第1流路55、第2流路56、合流部57、送出部51、吸引部52、抵抗部59および切替部58を備える。
第1接続部53および第2接続部54は、それぞれ液体を貯留した一対の容器の内部に接続する。前述したように、第1接続部53または第2接続部54に接続されていない状態の一対の容器に差異は無く、説明のために第1接続部53に接続されている状態の容器を第1容器61aと称し、第2接続部54に接続されている状態の容器を第2容器61bと称する。
第1接続部53には、第1流路55が連通している。また、第2接続部54には、第2流路56が連通している。第1流路55および第2流路56は、合流部57において合流している。すなわち、合流部57は、第1流路55および第1接続部53を介して第1容器61aの内部に連通する。また、合流部57は、第2流路56および第2接続部53を介して第2容器61bの内部に連通する。
吸引部52は、合流部57および送出部51に接続された吸引ポンプである。吸引部52は、稼働することにより、合流部57から送出部51に向かって流体を移送する。前述のように合流部57は、第1接続部53および第2接続部54に連通していることから、吸引部52は、稼働することにより第1接続部53および第2接続部54から同時に流体を吸引し、当該流体を送出部51へ送出する。
吸引部52の可動により送出部51から送出された流体は、前述の流体ノズル15を経由して処理槽2内に導入される。すなわち、第1流路55および第2流路56は、吸引部52を介して処理槽2に接続されている。
抵抗部59は、第1流路55と第2流路56に対して、一方が他方に対して管路抵抗が高くなり、かつ、吸引部52の稼働時における第1流路55および第2流路55のそれぞれの流量がゼロ超となるように、管路抵抗の差を発生する。切替部58は、抵抗部59に接続され、抵抗部59が発生する第1流路55と第2流路56との間の管路抵抗の差の高低の関係を切り替える。切替部58は、内視鏡リプロセッサ1の使用者の操作によって、第1流路55と第2流路56との間の管路抵抗の差の高低の関係を切り替える。
すなわち、本実施形態の流体供給装置50は、抵抗部59および切替部58により、第1流路55の管路抵抗が第2流路の管路抵抗よりも高い状態と、第1流路55の管路抵抗が第2流路の管路抵抗よりも低い状態と、のいずれかの状態を発生する。
したがって、流体供給装置50は、吸引部52の稼働時において、第1流路55を経由して第1容器61aから吸引される流体の流量が、第2流路56を経由して第2容器61bから吸引される流体の流量よりも大きくなる状態と、第1流路55を経由して第1容器61aから吸引される流体の流量が、第2流路56を経由して第2容器61bから吸引される流体の流量よりも小さくなる状態と、のいずれかの状態を発生する。
抵抗部59および切替部58により第1流路55と第2流路56との間の管路抵抗の高低の関係を変化させるための構成は特に限定されるものではない。例えば、管路抵抗は、流路の断面積を変化させることにより変化させることができる。また例えば管路抵抗は、流路の長さや屈曲形状を変化させることによっても変化させることができる。
本実施形態では一例として、抵抗部59および切替部58は、第1流路55と第2流路56のそれぞれの断面積を変化させることにより、第1流路55と第2流路56との間の管路抵抗の高低の関係を変化させる。
図3は、抵抗部59および切替部58の構成を示す断面図である。本実施形態の抵抗部59は、第1流路55内および第2流路56内の一方に進出し、進出した一方の流路の断面積を他方の流路よりも小さくする弁部59aを備える。弁部59aは、進出した一方の流路の断面積を小さくするが、一方の流路を閉塞しないように構成されている。本実施形態では、弁部59aは、一つ又は複数の貫通孔である開口部59bが設けられている。
切替部58は、弁部59aが第2流路56内に進出した状態(図3に示す状態)と、弁部59aが第1流路55内に進出した状態(図4に示す状態)と、を切り替えることができるように、弁部59aを移動可能に支持する。
本実施形態では一例として、切替部58は、第1流路55および第2流路56が合流する箇所において、弁部59aが回動するように支持する支持軸部58aを備える。弁部59aは、支持軸部58a周りに回動することにより、合流部57に開口している第1流路55の開口部内に位置した状態と、合流部57に開口している第2流路56の開口部内に位置した状態との間で移動する。
弁部59aが第2流路56内に進出した状態では、第1流路55の管路抵抗は、第2流路56の管路抵抗よりも低くなる。また、弁部59aが第2流路56内に進出した状態では、第1流路55の管路抵抗は、第2流路56の管路抵抗よりも高くなる。
以降の説明において、吸引部52が流体を流量Q3で吸引する条件で稼働させた場合における、第1流路55の流量をQ1、第2流路56の流量をQ2とする。吸引部52の流量Q3とは、流体供給装置50が送出部51から送出する流体の流量である。そして、流量Q3は流量Q1および流量Q2の合計であり、流量Q1および流量Q2はゼロ超となる。
弁部59aが第2流路56内に進出した状態では、吸引部52が流体を流量Q3で吸引する条件で稼働させた場合において、流量Q1は流量Q2よりも高くなる。一方、弁部59aが第1流路55内に進出した状態では、吸引部52が流体を流量Q3で吸引する条件で稼働させた場合において、流量Q1は流量Q2よりも小さくなる。
また本実施形態では一例として、弁部59aが第1流路55内に進出していない状態における第1流路55の管路抵抗と、弁部59aが第2流路55内に進出していない状態における第2流路56の管路抵抗と、が略同一である。
したがって、抵抗部59および切替部58により、第1流路55と第2流路56との間の管路抵抗の高低の関係を変化させた場合、流量Q3に占める流量Q1と流量Q2の比率は単純に逆転する。具体的には、弁部59aが第2流路56内に進出した状態において、流量Q3に占める流量Q1と流量Q2の比率がX:1であるとした場合(ここでX>1)、弁部59aが第1流路55内に進出した状態では流量Q1と流量Q2の比率が1:Xとなる。
なお、弁部59aが第1流路55内に進出していない状態における第1流路55の管路抵抗と、弁部59aが第2流路55内に進出していない状態における第2流路56の管路抵抗と、の間には差が存在してもよい。
また、本実施形態では一例として、流体供給装置50は、送出部51から送出する流体の流量を測定する流量検出部60を備える。流体供給装置50は、流量検出部60の検出結果に基づいて、送出部51から送出した流体の体積を算出する。
なお、内視鏡リプロセッサ1が、送出部51から送出された流体の流量を測定する流量検出部を備える場合には、流体供給装置50は、流量検出部60を備えていなくてもよい。この場合には、内視鏡リプロセッサ1の制御部5が、流量検出部の検出結果に基づいて、流体供給装置50から送出された流体の体積を算出し、所定の体積の流体を送出するように流体供給装置50の動作を制御する。
以上に説明したように、流体供給装置50は、第1接続部53および第2接続部54に接続されている第1容器61aおよび第2容器61bから流体を吸引し、所定の体積の当該流体を送出部51から送出する。
そして、流体供給装置50は、切替部58により抵抗部59の弁部59aを移動させることによって、所定の体積の流体を送出した場合において、第1容器61aから吸い出した流体の体積が第2容器61bから吸い出した流体の体積よりも大きくなる状態と、第1容器61aから吸い出した流体の体積が第2容器61bから吸い出した流体の体積よりも小さくなる状態と、を切り替えることができる。
以上に説明した構成を有する流体供給装置50の作用および効果を説明する。図5から図7は、体供給装置50の作用を説明するための表である。
以下では、一例として、流体供給装置50は、抵抗部59および切替部58により、送出部51から送出する流体の流量Q3に占める第1流路55の流量Q1と第2流路56の流量Q2との比率を、3:1である状態と、1:3である状態とに切り替えることができるものとする。そして、未使用の容器は、流体供給装置50が1回の送出動作で送出する流体の体積の5倍の体積の液体を貯留する。流体供給装置50には、第1容器61aおよび第2容器61bの2つの容器を接続することが可能であるから、本実施形態において流体供給装置50に、双方とも未使用の第1容器61aおよび第2容器61bを接続した場合には、流体供給装置50は連続して10回の流体の送出動作を実行することができる。
図5に示す表において、流体供給装置50に未使用の第1容器61aおよび第2容器61bを接続した後の送出動作の実行回数をNとして示している。また、Aの列はN回目の流体の送出動作が完了した後における、第1容器61a内に貯留されている流体の残量を示している。また、Bの列はN回目の流体の送出動作が完了した後における、第2容器61b内に貯留されている流体の残量を示している。
図5に示す表として示す例では、未使用の第1容器61aおよび第2容器61bは、それぞれ20の体積(単位は不定)の液体を貯留しており、流体供給装置50は、1度の送出動作により4の体積の流体を送出する。そして、図5に示す例では、弁部59aが第2流路56内に進出しており、送出部51から送出する流体の流量Q3に占める第1流路55の流量Q1と第2流路56の流量Q2との比率が3:1となる状態である。
図5に示すように、流体供給装置50が10回目の流体の送出動作を完了した後に、第1容器61aおよび第2容器61bの双方が空となる。そして、第2流路56よりも管路抵抗が低い第1流路55に連通する第1容器61aの方が、第2容器61bよりも先に空となる。本例においては、1回目の流体の送出動作を完了した後において、第1容器61aからは3の体積の液体が吸い出され、第2容器61bからは1の体積の液体が吸い出される。
したがって、6回目の流体の送出動作を完了した時点において、第1容器61aは空となり、7回目から10回目までの送出動作では、第2容器61bのみから流体が吸い出される。
このように、本実施形態の流体供給装置50は、送出部51から送出する流体の流量Q3に占める第1流路55の流量Q1と第2流路56の流量Q2とに差を設けることによって、接続される一対の容器(61a、61b)のうちの一方に貯留された流体を、他方よりも先に消費する。そして、一方の容器が空になった後も、他方の容器から流体を吸い出すことができるため、他方の容器が空になるまで流体供給装置50は流体の送出動作を実行することができる。したがって、一方の容器が空になった時点から、他方の容器が空になるまでの間に、使用者によって一方の容器が未使用のものに交換されれば、流体供給装置50は流体の送出動作を継続して繰り返し実行することができる。
図5に示す例では、6回目の流体の送出動作の完了後から10回目の流体の送出動作が完了するまでの期間中に、使用者によって第1容器61aが新たな未使用のものに交換されれば、流体供給装置50が、流体を容器から吸い出すことができず送出動作を完了できない状態で停止する時間が発生しない。
図6は、図5に示す例において、9回目の流体の送出動作を完了した時点で、使用者により第1容器61aが新たな未使用のものに交換された場合を示している。この場合、10回目の流体の送出動作の実行前における第1容器61aの残量は20の体積であり、第2容器61bの残量は4の体積である。
また、使用者は、切替部58を操作し、抵抗部59の弁部59aを第1流路56内に進出した状態とする。したがって図6に示す例では、送出部51から送出する流体の流量Q3に占める第1流路55の流量Q1と第2流路56の流量Q2との比率が1:3となる。
図6に示す例では、第1流路55よりも管路抵抗が低い第2流路56に連通する第2容器61bの方が、第1容器61aよりも先に空となる。図6に示す例においては、第1容器61aが交換されたことによって、流体の送出動作を15回目まで完了することが可能であるが、第2容器61bは10回目の流体の送出動作を完了した時点で空となる。
したがって、図6に示す例では、10回目の流体の送出動作の完了後から15回目の流体の送出動作が完了するまでの期間中に、使用者によって第2容器61bが新たな未使用のものに交換されれば、流体供給装置50が、流体を容器から吸い出すことができず送出動作を完了できない状態で停止する時間が発生しない。
図7は、図6に示す例において、13回目の流体の送出動作を完了した時点で、使用者により第2容器61bが新たな未使用のものに交換された場合を示している。この場合、14回目の流体の送出動作の実行前における第1容器61aの残量は5の体積であり、第2容器61bの残量は20の体積である。
また、使用者は、切替部58を操作し、抵抗部59の弁部59aを第2流路55内に進出した状態とする。したがって図7に示す例では、送出部51から送出する流体の流量Q3に占める第1流路55の流量Q1と第2流路56の流量Q2との比率が3:1となる。
図7に示す例では、第2流路56よりも管路抵抗が低い第1流路55に連通する第1容器61aの方が、第2容器61bよりも先に空となる。図7に示す例においては、第2容器61aが交換されたことによって、流体の送出動作を20回目まで完了することが可能であるが、第1容器61aは15回目の流体の送出動作を完了した時点で空となる。
したがって、図7に示す例では、15回目の流体の送出動作の完了後から20回目の流体の送出動作が完了するまでの期間中に、使用者によって第2容器61bが新たな未使用のものに交換されれば、流体供給装置50が、流体を容器から吸い出すことができず送出動作を完了できない状態で停止する時間が発生しない。
以上に図5から図7の表を参照して説明したように、本実施形態の流体供給装置50は、送出部51からの流体の送出動作を繰り返した場合に、接続されている一対の第1容器61aおよび第2容器61bのうちの一方に貯留された流体を他方よりも先に消費することによって、送出動作の繰り返しの実行を止めることなく、空となった一方の容器が交換可能となる期間をつくり出すことができる。
したがって、使用者は、一方の容器が空となった後に即時に一方の容器を交換することができなくても、他方の容器が空となるまでに一方の容器を交換すれば、流体供給装置50は流体の送出動作を継続して実行させることができる。このため本実施形態の流体供給装置50によれば、容器内の流体が不足することによって送出動作が停止する時間帯の発生を防止することができる。また、このような流体供給装置50を備える内視鏡リプロセッサ1は、容器内の流体が不足することによって再生処理が停止する時間の発生を防止することができる。
なお、以上に説明した本実施形態では、流体供給装置50の抵抗部59および切替部58は、一つ又は複数の開口部59bを有する弁部59aを回動させることによって、第1流路55内および第2流路56内の一方に進出させる構成を有しているが、抵抗部59および切替部58の構成は本実施形態に限られるものではない。
図8は、抵抗部59および切替部58の第1の変形例を示す断面図である。図8に示す第1の変形例では、抵抗部59の弁部59aは、第1流路55内および第2流路56内のいずれか一方に進出する板状または柱状の部材である。
弁部59aは、第1流路55内または第2流路56内に進出することによって、流路を閉塞せず、かつ流路の断面積を減少させる。弁部59aは、切替部58によって支持されており、第1流路55の側壁面から第1流路55内に突出した位置と、第2流路56の側壁面から第2流路56内に突出した位置と、の間で直線的に移動する。
図9は、抵抗部59および切替部58の第1の変形例を示す断面図である。図9に示す第2の変形例では、抵抗部59は、第1流路55および第2流路56の側壁面に設けられた可撓性を有する材料からなる変形部59cおよび56dと、変形部59cおよび59dの一方を第1流路55および第2流路56の外側から内側に向かって押圧する押圧部59eと、を備える。押圧部59eは、切替部58によって支持されており、変形部59cを第1流路55の外側から内側に向かって押圧する位置と、変形部59cを第2流路56の外側から内側に向かって押圧する位置と、の間で移動する。
本変形例では、押圧部59eによる押圧により変形部59cおよび56dのうちの一方が一方の流路内に進出することによって、第1流路55および第2流路56のうちの一方の流路の断面積を他方の流路よりも小さくする。
以上に説明した第1および第2の変形例の抵抗部59および切替部58によっても、第1流路55と第2流路56に対して、一方が他方に対して管路抵抗が高く、かつ、吸引部52の動作時における第1流路55および第2流路56それぞれの流量がゼロ超となるように管路抵抗の差を発生し、第1流路55と第2流路56とで管路抵抗の差の高低を切り替えることができる。
本発明は、前述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う流体供給装置および内視鏡リプロセッサもまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本出願は、2016年2月3日に日本国に出願された特願2016−019001号を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の開示内容は、本願明細書、請求の範囲、図面に引用されたものとする。