JP6138328B1 - 搬送装置 - Google Patents
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Abstract
Description
詳しくは、搬送装置を構成する部材や部品に従前の搬送装置のような重量物を用いることなく、支持部材を固定できる場所であれば天井、壁、梁、柱など設置場所を選ぶことなくどこにでも簡単に設置をすることができる搬送装置に関するものである。
また、走行体がずれたり蛇行したりすることなく走行レール上をスムースに走行させることができる搬送装置に関するものである。
さらに、従前に比べて単純な構造であり、軽量かつ強度の高い構造を持つ調整機構を設けることによって、対向する2本の走行レールを並行に設置できないような場所(2本の走行レール間の間隔が変化するような場所)であっても、横行レール(ホイストなどの巻上装置を走行させるレール)の移動をスムースに行わせることができる搬送装置に関するものである。
そして従前の搬送装置は、特許文献1〜4に示すように、走行レールとしていわゆるH鋼を用いたものが一般的な構造となっている。
具体的には、特許文献1の第1図、特許文献2の図3、特許文献3の図6に示すように、天井にH鋼を固定して、係るH鋼のフランジ部分を走行レールとして用いて車輪を走行させるようにしたものが一般的となっている。また、特許文献4の図1、3に示すように、設置場所となる壁や天井などに足場を設けて、係る足場にH鋼(符号16、27)および走行レール(符号11、21)を敷設して、ホイストなどの巻上装置が走行する横行レールを走行レールに沿って移動させるようにしたものも開発されている。
具体的には、特許文献5の図3〜6、特許文献6の図2、図6、図7、特許文献7の図3、図4に示すように、走行レールと横行レールとを回転構造を持つ部材で連結した構造が開発されている。
また、場所によっては十分な強度を確保できない場合もあり、設置そのものができないという問題もあった。
まず、本発明の搬送装置の構成を図1〜12に基づいて説明する。本発明の搬送装置1は、対向する2本の角筒状の走行レール2(2a、2b)と、支持部材3と、2つの走行装置4(4a、4b)と、横行レール5と、巻上装置6を主要部品として構成されている。
次に、各構成要件を説明する。
本発明の搬送装置1に用いられる走行レール2は、上記および図1〜4に示すとおり、角筒状(四角筒状)である必要がある。このように走行レール2に角状(四角状)かつ筒状の部材を用いることによって強度を維持しつつ軽量化を図ることができ、また天井、壁、梁、柱など支持部材3を固定できる場所があればどこにでも簡単に設置をすることができる搬送装置を実現することができるのである。また、角筒状の走行レール2とすることによって、後記する走行体9を平らで凹凸がない角筒状の上面7上で走行させることができることになるため、従前のH鋼を用いた場合のような走行体が走行レール上で跳ねたり、ずれたり、蛇行したりする現象を防止することができ、走行体9をスムースに走行させることができるのである。
なお、本発明の搬送装置1においては走行レール2の角筒状の上面7を走行体9の走行面とすることから、2つの走行装置4a、4bや横行レール5をスムースに走行、移動させるために、対向する2本の走行レール2a、2bは支持部材3によって同じ高さ(走行レール2a、2bの角筒状の上面7が同一面上)になるように設置する(支持する)必要がある。
本発明の搬送装置1に用いられる支持部材3は、板状部材、L字状部材、角筒部材から選ばれる一種または二種以上の部材から構成されるものである。本発明の搬送装置1は、上記のとおり、軽量な角筒状の走行レール2を用いるものであることから、板状部材、L字状部材、角筒部材を組み合わせることによって、天井、壁、梁、柱などどのような場所にでも走行レール2を支持することができることになるのである。
なお、支持の形態(板状部材、L字状部材、角筒部材を組み合わせ方)としては、例えば図5〜7に示す形態が挙げられる。具体的には、倉庫の壁面や壁面を構成する柱や梁に支持する形態(図5)や納屋の壁面や壁面を構成する柱や梁に支持する形態(図6)などを挙げることができる。このように板状部材、L字状部材、角筒部材を組み合わせることによって、天井、壁、梁、柱などが複雑に入り組んでいる場所や、太さや凹凸など、形状が一定していない梁、柱がある場所(特に、図6に示すような場所)などにおいても、走行レール2を設置することができるのである。さらに、走行レール2が軽量であることから、近傍に柱や梁などがない場所であっても、図7に示すように、板状部材、L字状部材、角筒部材を組み合わせて柱などからアーム状に伸ばすように支持部材を構成することによって走行レール2を支持することもできるのである。
本発明の搬送装置1に用いられる2つの走行装置4(4a、4b)は、走行体9が走行レール2の角筒状の上面7上を走行する走行機構8を備えるものであり、対向する2本の走行レール2a、2bのそれぞれに、かつ並走するように設けられているものである。また、横行レール5を2つの走行装置4a、4bの間に架設するためのものでもある。
なお、本発明の搬送装置1に用いられる走行装置4は、上記の機能を有するものであれば各種の構造を採用することができる。そしてその中でも、図1〜4に示すような、上部の一方に突設するように軸支した走行体9aを設けた2つの吊持部材10a、10bを用い、係る一対の吊持部材10a、10bを角筒状の走行レール2の両側面11a、11bから挟み込むように、かつ走行体9aが走行レール2の角筒状の上面7上を走行するように吊持する構造とすれば、走行装置自体の軽量化を図りつつ、走行体(車輪)が走行レール上で跳ねたり、ずれたり、蛇行したりすることを防止することができるので好適である。
ここで、図1〜4の構造の走行装置4a、4bを採用する際は、一対の吊持部材10a、10bを走行レール2の両側面11a、11bから挟み込むように吊持することになるため、支持部材3は角筒状の走行レール2の上面7(具体的には上面7の中央部分)を支持する構造となるが、図8、9の構造の走行装置4cを採用する際は、吊持部材10cを角筒状の走行レール2の一方の側面11aから吊持することになるため、支持部材3は角筒状の走行レール2の他方の側面11bを支持する形態(図8)や角筒状の走行レール2の下面14を支持する形態(図9)を採用することになる。
本発明の搬送装置1に用いられる横行レール5は、図1に示すように、2つの走行装置4a、4bの間に架設されるものであり、巻上装置6を走行させるためのものである。なお、横行レール5を走行装置4a、4bに架設するための構造については特に限定されるものではなく各種の構造を採用することができる。そしてその中でも、図1〜4や図8〜12に示すように、走行装置4の下方(具体的には、吊持部材10の下方部分)に枠体15を設けて、係る枠体15内に横行レール5を設置することで2つの走行装置4a、4bの間に横行レール5を架設する構造とすれば、軽量化を図りつつ、横行レール5の移動をスムースに行わせることができるので好適である。
なお、横行レール5の形状については巻上装置6が横行レール5に沿って走行できるものであれば特に限定されるものではなく、各種の形状を採用することができる。そして、その中でも、走行レール2と同様の角筒状の形状とすれば、軽量化を図りつつ、走行レール2と部品の共通化を図ることができるので好適である。
さらに、横行レールについては、図4、6、10〜12に示すように、2本の横行レール5a、5bを連結部材16で連結する形態とすれば、強度をより向上させることができるので好適である。
なお、本発明の搬送装置1に用いられる走行装置4には、走行機構8に加えて、対向する2本の走行レール2の間隔が変化した際においても、横行レール5の移動をスムースにするための調整機構17を設けることができる。
そしてこのような調整機構17としては、2本の角筒状の走行レール2の間隔が変化した際に横行レール5の端部を突出させて逃がすようにする機構が挙げられる。
具体的には、図10〜12に示すように、角筒状の横行レール5の一方の端部5aを一の走行装置4aの枠体15内に固定する(図10)とともに、他の走行装置4bの枠体15を構成する縦枠材15aまたは/および下枠材15bに走行体9dを設け、係る走行体9dに横行レール5を載せることによって、係る走行体9d上で横行レール5の下面を走行させる(図11、12)機構が挙げられる。このような機構とすれば、走行レール2の間隔が変化した際においても横行レール5の他方の端部5aを他の走行装置4bの枠体15内において突出させて逃がすようにすることができることから、横行レール5の走行レール2上における移動をスムースにすることができるので好適である。また、軽量かつ強度の高い構造を持つ調整機構とすることができるとともに、走行機構に用いる走行体と部品の共通化を図ることができるので好適である。
なお、調整機構17には、上記走行体9dに加えて、図11、12に示すように縦枠材15aに走行体9eを設けて、係る走行体9e上で横行レール5の側面を走行させることもできる。このように、横行レール5の下面を走行させる走行体9dに加えて、横行レール5の側面を走行させる走行体9eを設ければ、よりスムースかつ確実に横行レール5を走行させることができるので好適である。
まず、搬送装置を設置する場所に応じて、図5〜7に示すように、支持部材3を用いて(板状部材、L字状部材、角筒部材から選ばれる一種または二種以上の部材を組み合わせて)、角筒状の走行レール2a、2bを対向するように支持し、設置する。なお、走行装置4に図1〜4の構造のものを用いる場合には走行レール2の角筒状の上面7(具体的には上面7の中央部分)を支持することによって設置し、走行装置4に図8の構造のものを用いる場合には角筒状の他方の側面11bを支持することによって設置し、走行装置4に図9の構造のものを用いる場合には角筒状の下面14を支持することによって設置する。
また、走行レールに角筒状のものを用いており、走行装置も特定の構造を採用しているので、走行体が跳ねたり、ずれたり、蛇行したりすることなく、走行装置を走行レール上においてスムースに走行させることができる。
さらに、単純な構造であり、軽量かつ強度の高い構造を持つ調整機構を設けているので、対向する2本の走行レールを並行に設置できない場所(2本の走行レール間の間隔が変化するような場所)であっても、横行レール(ホイストなどの巻上装置を走行させるレール)の移動をスムースに行わせることができる。
2 走行レール
2a 走行レール
2b 走行レール
3 支持部材
4 走行装置
4a 走行装置
4b 走行装置
4c 走行装置
5 横行レール
6 巻上装置
7 角筒状の上面
8 走行機構
9 走行体
9a 走行体
9b 走行体
9c 走行体
9d 走行体
9e 走行体
10 吊持部材
10a 吊持部材
10b 吊持部材
10c 吊持部材
11 角筒状の側面
11a 角筒状の一方の側面
11b 角筒状の他方の側面
12 調整孔
13 フランジ部
14 走行レールの下面
15 枠体
15a 縦枠体
15b 下枠体
16 連結部材
17 調整機構
Claims (6)
- 対向する2本の角筒状の走行レールと、
一方の端部が天井、壁、梁、柱のいずれかに固定され、他方の端部が前記角筒状の走行レールの上面、側面、下面のいずれかの面に固定される支持部材と、
前記対向する2本の角筒状の走行レールのそれぞれに沿って走行可能に設けられ、かつ走行体が前記角筒状の走行レールの上面上を走行する2つの走行装置と、
前記2つの走行装置の間に架設される横行レールと、
前記横行レールに沿って走行可能に設けられた巻上装置を備え、
前記走行装置が、
上部の一方に突設するように軸支した走行体を設けた、一対の吊持部材を備え、
前記一対の吊持部材を前記角筒状の走行レールの両側面から挟み込むように、かつ前記走行体が前記角筒状の走行レールの上面上を走行するように吊持したものであることを特徴とする搬送装置。
- 対向する2本の角筒状の走行レールと、
一方の端部が天井、壁、梁、柱のいずれかに固定され、他方の端部が前記角筒状の走行レールの上面、側面、下面のいずれかの面に固定される支持部材と、
前記対向する2本の角筒状の走行レールのそれぞれに沿って走行可能に設けられ、かつ走行体が前記角筒状の走行レールの上面上を走行する2つの走行装置と、
前記2つの走行装置の間に架設される横行レールと、
前記横行レールに沿って走行可能に設けられた巻上装置を備え、
前記走行装置が、
上部の一方に突設するように軸支した走行体を設けた、吊持部材を備え、
前記走行体が、前記角筒状の走行レールの上面幅と同等または上面幅よりもわずかに広い幅を有し、かつ両端にフランジ部を備えるものであり、
前記吊持部材を前記角筒状の走行レールの一方の側面から吊持したものであることを特徴とする搬送装置。
- 前記走行装置が、
前記走行体を備えた走行機構とともに、
前記2本の角筒状の走行レールの間隔が変化した際に前記横行レールの端部を突出させて逃がすようにする調整機構を備えているものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の搬送装置。
- 前記調整機構が、
前記走行機構の下方に設けられた枠体であり、
さらに、前記枠体を構成する縦枠材または/および下枠材に、前記横行レールを走行させるための走行体を設けたものであることを特徴とする請求項3に記載の搬送装置。
- 前記支持部材が、
板状部材、L字状部材、角筒部材から選ばれる一種または二種以上の部材から構成されるものであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の搬送装置。
- 前記走行体が、
ベアリングを介して車軸に回転可能に軸支した金属製の車輪であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の搬送装置。
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