JP6137858B2 - 熱供給装置 - Google Patents
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Description
供給される第1熱媒を加熱する熱源機と、
凝縮器から供給される冷媒を昇圧して高圧側冷媒を生成する昇圧ポンプと、
前記昇圧ポンプから放出する前記高圧側冷媒を、前記熱源機から放出する前記第1熱媒が有する熱を利用して加熱する加熱部と、
前記凝縮器から供給される冷媒を減圧して低圧側冷媒を生成する減圧器と、
前記減圧器から放出する前記低圧側冷媒を蒸発させる蒸発器と、
前記加熱部で加熱した後の前記高圧側冷媒を減圧することにより前記蒸発器から供給される前記低圧側冷媒を吸引し、当該低圧側冷媒を前記高圧側冷媒と混合させて吐出するエジェクターと、
前記エジェクターから吐出する冷媒を、供給される第2熱媒を利用した冷却により凝縮させる前記凝縮器とを備え、
前記加熱部で前記高圧側冷媒を加熱するために利用した後の前記第1熱媒と前記凝縮器で前記エジェクターから放出される冷媒を冷却するために利用した後の前記第2熱媒とが混合された混合熱媒が有する温熱を、前記熱利用装置に供給する点にある。
本特徴構成では、加熱部においてエジェクターサイクルを通流する冷媒に熱を与えるために第1熱媒を用い、凝縮器においてエジェクターサイクルを通流する冷媒から熱を奪うために第2熱媒を用いる構成としている。そして、加熱部においてエジェクターサイクルを通流する冷媒に熱を与えるために用いた後の第1熱媒と、凝縮器においてエジェクターサイクルを通流する冷媒から熱を回収した後の第2熱媒とは、混合されて熱利用装置に供給される。このように、第1熱媒が元来有していた熱及び熱源機によって第1熱媒に加えられた熱は、エジェクターサイクルの駆動用に与えるための熱として利用されると共に熱利用装置に供給され、並びに、エジェクターサイクルから放出された熱は第2熱媒によって回収された後で熱利用装置へ供給される。
従って、エジェクターサイクルの駆動に関与する熱を効率的に運用できる熱供給装置を提供できる。
図1は、本発明の熱供給装置の構成を示す図である。図示するように、熱供給装置は、熱源機9と昇圧ポンプ5と加熱部6と減圧器7と蒸発器8とエジェクター2と凝縮器3とを備える。そして、熱供給装置で生成された熱が熱利用装置10に供給される。
図2は、図1に示した熱供給装置の各部におけるシミュレーション条件(第1熱媒、第2熱媒、冷媒などの温度、圧力、流量や、熱出力の条件)を示す図である。尚、第1熱媒及び第2熱媒は共に水であり、熱媒流路11から熱媒流路12が分岐する形態としている。供給されるときの水(第1熱媒及び第2熱媒)の温度を共に10℃とする。蒸発器8に供給される大気の温度は7℃とし、蒸発器8における低圧側冷媒の沸点は−5.2℃とする。その他の条件は図2に示す通りである。そして、熱利用装置10は給湯装置であり、42℃の湯(水)を20リットル/分の流量で出湯するとする。つまり、熱供給装置は、給湯装置としての熱利用装置10に対して45kWのエネルギーを供給する。
このような条件下で給湯装置としての熱利用装置10に42℃の湯(水)を20リットル/分の流量で出湯するとしたとき、熱源機9における燃料(ガス)消費量は32.8kW(熱源機9の熱効率(HHV)は95%)となり、昇圧ポンプ5を駆動するために0.0359kW(効率100%を想定)のエネルギーが必要と導出された。以上の結果、熱供給装置から熱利用装置10に湯を供給するときの給湯COPは1.35という高い値となった。
<1>
上記実施形態において、熱供給装置を構成する熱源機9、昇圧ポンプ5、加熱部6、減圧器7、蒸発器8、エジェクター2、凝縮器3の具体的な構成は適宜選択できる。上記実施形態では、熱源機9がガスや灯油などの燃料を燃焼する燃焼器9aを有する構成を説明したが、他の構成の熱源機を用いることもできる。例えば、熱源機9を、熱と電気とを併せて発生する熱電併給装置を用いて実現することができる。このような熱電併給装置としては、例えば、ガス、ガソリン、軽油などの燃料を消費してエンジンやタービンを駆動させ、その駆動力を利用して発電機を発電運転させると共に、エンジンやタービンで発生した温熱を回収するような装置や、燃料電池発電装置のように、燃料を消費して発電すると共に、発電時に発生する温熱を回収するような装置がある。他にも、熱源機9を、太陽熱などの再生可能エネルギーから温熱を集める装置などを用いて実現することができる。
上記実施形態において、蒸発器8で低圧側冷媒を蒸発させるために利用された後の大気(温度が低下した大気)が有する冷熱を、他の装置(熱利用装置10の一例としての冷房装置など)で利用させることもできる。
1A 高圧側循環経路
1B 低圧側循環経路
1C 共通部
2 エジェクター
2a ノズル
2b 吸引部
2c 出口部
3 凝縮器
5 昇圧ポンプ
6 加熱部
7 減圧器
8 蒸発器
9 熱源機
9a 燃焼器
10 熱利用装置
Claims (3)
- 熱利用装置に熱を供給するための熱供給装置であって、
供給される第1熱媒を加熱する熱源機と、
凝縮器から供給される冷媒を昇圧して高圧側冷媒を生成する昇圧ポンプと、
前記昇圧ポンプから放出される前記高圧側冷媒を、前記熱源機で昇温された後の前記第1熱媒が有する熱を利用して加熱する加熱部と、
前記凝縮器から供給される冷媒を減圧して低圧側冷媒を生成する減圧器と、
前記減圧器から放出される前記低圧側冷媒を蒸発させる蒸発器と、
前記加熱部で加熱した後の前記高圧側冷媒を減圧することにより前記蒸発器から供給される前記低圧側冷媒を吸引し、当該低圧側冷媒を前記高圧側冷媒と混合させて吐出するエジェクターと、
前記エジェクターから吐出される冷媒を、供給される第2熱媒が有する熱により冷却して凝縮させる前記凝縮器とを備え、
前記加熱部で前記高圧側冷媒を加熱するために利用した後の前記第1熱媒と前記凝縮器で前記エジェクターから放出される冷媒を冷却するために利用した後の前記第2熱媒とが混合された混合熱媒が有する温熱を、前記熱利用装置に供給する熱供給装置。 - 前記第1熱媒及び前記第2熱媒は水である請求項1に記載の熱供給装置。
- 前記熱源機は、燃料を燃焼して得られる燃焼熱を利用して前記第1熱媒を加熱する請求項1又は2に記載の熱供給装置。
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