JP6137321B2 - 生体センサ - Google Patents

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Description

本発明は、生体情報を検出する生体センサに関する。
従来から、血中のヘモグロビンが可視光〜赤外光を吸収する特性を利用して、指等の生体を透過、又は生体に反射した光の強度変化を光電脈波信号として取得する光電脈波計やパルスオキシメータが知られている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、特許文献1のパルスオキシメータは、発振回路から出力されるパルス信号によって交互に駆動され、生体組織に赤色光と赤外光を照射する第1及び第2の発光ダイオードと、生体組織によって吸光されたあとの光出力を検出するフォトダイオードとを備えている。フォトダイオードの受光出力は、増幅器で増幅されたあとにマルチプレクサによって発振回路の出力に同期して分配されて演算器に入力される。演算器では、フォトダイオードの受光出力から得られる各波長の直流成分と脈動成分から、動脈血流による吸光度の脈動成分の比Φが算出され、該吸光度の比Φから動脈血の酸素飽和度が算出される。
特許第3116252号公報
ところで、フォトダイオード(受光素子)には、発光ダイオード(発光素子)以外からの外来光(例えば太陽や蛍光灯の光など)が入ることがある。そのため、本来検出したい光、すなわち生体を透過した光、又は生体によって反射された光に外来光が重畳し、検出信号のS/N比が低下するおそれがある。
ここで、特許文献1のパルスオキシメータでは、受光素子に外来光が重畳して入射された場合、該外来光成分(DCノイズ成分)が過大になると、増幅器の出力が飽和してしまい、精度よく脈動成分(シグナル成分)を抽出することができなくなる。一方、出力の飽和を防止するために、増幅器の増幅率を小さくすると、脈動成分の振幅も小さくなり、酸素飽和度の検出精度が低下するおそれがある。また、外来DCノイズ成分も含めて符号化する場合、A/Dコンバータなどの分解能を脈動成分に対して十分にとる必要があるため、コストアップの要因となる。そのため、受光素子によって受光され増幅器により増幅される検出信号のS/N比を改善することのできる技術が望まれていた。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、受光素子によって受光され増幅器により増幅される検出信号のS/N比を改善することが可能な生体センサを提供することを目的とする。
本発明に係る生体センサは、駆動信号を生成する駆動信号生成手段と、駆動信号に応じて発光する発光素子と、受光した光の強さに応じた電流検出信号を出力する受光素子と、電流検出信号を電圧検出信号に変換し、電圧検出信号の交流成分を増幅して増幅検出信号を出力する増幅手段と、電圧検出信号の直流成分をオフセットするオフセット手段と、増幅検出信号を処理して生体情報を取得する演算手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係る生体センサによれば、検出された電流信号を電圧検出信号に変換して増幅する際の電圧検出信号がオフセットされる。これにより、外来光等のDCノイズによる直流成分を低減することにより、交流信号成分の比率を増大することができる。従って、従来では直流成分ノイズによる飽和を防止するために小さくしていた増幅率を大きく設定することができる。よって、受光素子によって受光され増幅手段により増幅される検出信号のS/N比を改善することが可能となる。
本発明に係る生体センサでは、駆動信号生成手段がパルス状の駆動信号を生成し、オフセット手段が、駆動信号生成手段により生成されるパルス状の駆動信号と同期させたパルス状のオフセット電圧を生成して印加することが好ましい。
この場合、パルス状の駆動信号により発光素子が点滅駆動されるため、常時点灯させる場合と比較して消費電力を低減することができる。また、パルス状の駆動信号と同期されたパルス状のオフセット電圧が増幅手段に印加されるため、発光素子が点灯しているときに受光素子によって取得される検出信号からDCノイズ成分をカットすることが可能となる。
本発明に係る生体センサでは、増幅手段が、電流検出信号を電圧検出信号に変換する第1演算増幅器と、電圧検出信号を増幅検出信号に増幅する第2演算増幅器と、第1演算増幅器の出力端子と第2演算増幅器の入力端子の間に接続されたコンデンサと、を有し、オフセット手段が、第1演算増幅器の出力端子と第2演算増幅器の入力端子の間の経路上にオフセット電圧を印加することを特徴とする。
この場合、2段構成の演算増幅器からなる一般的な増幅手段の構成を用いてオフセット電圧の印加を行うことができるので、増幅手段を安価に構成できる。またさらに、第1演算増幅器の出力端子とコンデンサの間の経路上にオフセット電圧を印加する構成とすれば、第1演算増幅器のレンジ設定要件を緩和することができ、設計の自由度を高めることが可能となる。
本発明に係る生体センサでは、オフセット手段が、オフセット信号を生成するオフセット信号生成手段と、複数の抵抗器を含み、オフセット信号生成手段により生成されたオフセット信号を分圧してオフセット電圧を生成する分圧手段とを有することが好ましい。
この場合、オフセット信号生成手段と分圧手段とを組み合わせて用いることにより、増幅器に印加されるオフセット電圧の精度を向上することができる。よって、DCノイズ成分を精度よくカットすることが可能となる。
本発明に係る生体センサは、上記発光素子と異なる波長の光を出力する発光素子をさらに備え、駆動信号生成手段が、複数の発光素子それぞれに対して、互いに異なるタイミングで、パルス状の駆動信号を生成し、オフセット手段が、互いに独立したパルス状のオフセット電圧を、互いに異なるタイミングで出力されるパルス状の駆動信号それぞれと同期させて生成し、印加することが好ましい。
このようにすれば、複数の発光素子から出力されたパルス光を単一の受光素子で受光することができる。また、複数の発光素子それぞれから出力された互いに波長が異なる光毎に、DCノイズ成分をカットすることができる。よって、複数の発光素子から出力されたパルス光毎にS/N比を改善することが可能となる。
本発明に係る生体センサは、増幅検出信号の直流成分を抽出する直流成分抽出手段と、直流成分抽出手段によって抽出された直流成分と目標値との偏差が減少するように、オフセット手段が出力するオフセット電圧を決定するオフセット電圧決定手段とをさらに備えることを特徴とする。
この場合、オフセット電圧が動的に決定されるので、被測定物(被験者)における皮膚状態、厚み、径等の個人差、皮膚状態の季節変動、測定部位の差等のばらつき、又は体動による信号レベルに変動があっても適切にDCノイズ成分をカットして測定ロバストネスを確保することができる。また、オフセット電圧レンジを閉ループ回路にて常時稼働させておくことができるため、上記のばらつき又は体動を考慮した利得マージンを設定しておく必要がなく、常に最大の利得設定で脈拍及び酸素飽和度測定を行うことが可能となる。
本発明に係る生体センサでは、オフセット電圧決定手段によるオフセット電圧の決定によっても偏差が所定値以下とならない場合に、駆動信号生成手段及び演算手段の少なくとも一方の動作を停止するようにすることが好ましい。
この場合、外来光等の影響により測定が正しく行われなかった場合に測定が終了するので、被験者等のユーザは測定の適否を容易に認識することができ、生体センサによる正しい測定が促進される。
本発明によれば、受光素子によって受光され増幅器により増幅される検出信号のS/N比を改善することが可能となる。
第1実施形態に係る生体センサの構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る生体センサを構成する入力部の回路図である。 第1実施形態に係るオフセット電圧を説明する図である。 第1実施形態に係る生体センサの増幅部から出力される出力電圧等のシミュレーション結果を示す図である。 従来技術(比較例)に係る生体センサの構成を示すブロック図である。 従来技術(比較例)に係る生体センサの増幅部から出力される出力電圧等のシミュレーション結果を示す図である。 第2実施形態に係る生体センサの構成を示すブロック図である。 第3実施形態に係る生体センサの構成を示すブロック図である。 第3実施形態に係る生体センサの動作を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図中、同一又は相当部分には同一符号を用いることとする。また、各図において、同一要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
まず、図1、図2を併せて参照して、第1実施形態に係る生体センサ1の構成について説明する。ここで、図1は、生体センサ1の構成を示すブロック図である。また、図2は、生体センサ1を構成する入力部の回路図である。
生体センサ1は、血中ヘモグロビンの吸光特性を利用して、光電脈波信号を光学的に検出し、例えば脈拍などの生体情報を計測するセンサである。そのため、生体センサ1は、主として発光素子10、受光素子20、増幅部30、及びマイクロコントローラ50等を備えて構成されている。なお、増幅部30は請求の範囲の増幅手段に相当する。
発光素子10は、マイクロコントローラ50の出力ポート54から出力されるパルス状の駆動信号に応じて発光する。発光素子10としては、例えば、LED、VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting LASER)、又は共振器型LED等を用いることができる。なお、本実施形態では、駆動信号として、600Hzのパルス信号を用いた。
受光素子20は、発光素子10から照射され、例えば指先などの人体100を透過して、又は人体100に反射して入射される光の強さに応じた検出信号(以下、「検出電流信号」又は「光電脈波信号」ともいう)を出力する。受光素子20としては、例えば、フォトダイオードやフォトトランジスタ等が好適に用いられる。本実施形態では、受光素子20として、フォトダイオードを用いた。受光素子(フォトダイオード)20は、増幅部30に接続されており、受光素子(フォトダイオード)20で得られた検出信号は増幅部30に出力される。
増幅部30は、多段接続(本実施形態では2段)された2個の演算増幅器(オペアンプ)31,40を有しており、受光素子(フォトダイオード)20から出力された検出信号を増幅する。
より具体的には、フォトダイオード20のカソード電極は、前段(1段目)の演算増幅器(以下、「第1演算増幅器」という)31の反転入力(−)端子に接続されている。一方、フォトダイオード20のアノード端子は、第1演算増幅器31の非反転入力(+)端子に接続されている。また、第1演算増幅器31の出力端子には、マイクロコントローラ50のD/Aコンバータ53から出力されるアナログ信号を分圧して印加する分圧抵抗群(請求の範囲の分圧手段に相当)32が接続されている。
より詳細には、分圧抵抗群32は、一端が第1演算増幅器31の出力端子及びコンデンサ35の一端に接続され、他端がグランドに接続された第1抵抗器33と、一端が第1抵抗器33の一端と接続され、他端がD/Aコンバータ53の出力端子と接続された第2抵抗器34とを有している。よって、第1抵抗器33と第2抵抗器34との接続点(すなわち、第1演算増幅器31の出力端子及びコンデンサ35の一端)には、D/Aコンバータ53から出力されるアナログ信号を第1抵抗器33の抵抗値と第2抵抗器34の抵抗値との比率に応じて分圧した電圧(以下、「オフセット電圧」又は「補正電圧」ともいう)が現われる。そのため、フォトダイオード20からの電流検出信号を電圧検出信号に変換して増幅する際の第1演算増幅器31の出力電位が当該オフセット電圧だけオフセットされる。
第1演算増幅器31の出力端子は、コンデンサ35を介して、第2演算増幅器40の入力端子(非反転入力(+)端子)と接続されている(すなわち交流結合されている)。第1演算増幅器31により増幅された検出信号(以下、「電圧検出信号」又は「光電脈波信号」ともいう)は、コンデンサ35によって直流成分が除去された後、後段(2段目)の演算増幅器(以下「第2演算増幅器」という)40によって再度増幅される。第2演算増幅器40の出力端は、マイクロコントローラ50に接続されており、増幅された検出信号は、マイクロコントローラ50に出力される。
マイクロコントローラ50は、フォトダイオード20により検出され、増幅部30により増幅された検出信号(以下、「増幅検出信号」又は「光電脈波信号」ともいう)を処理してユーザの脈拍などの生体情報を取得する。また、マイクロコントローラ50は、発光素子10に対して駆動信号を出力するとともに、分圧抵抗群32に対してオフセット信号を出力する。そのため、マイクロコントローラ50は、入力インターフェースとしてのマルチプレクサ51並びにA/Dコンバータ52、及びA/Dコンバータ52を介して入力される検出信号に対して演算処理を行うCPU55、該CPUに各処理を実行させるためのプログラムやデータを記憶するROM、演算結果などの各種データを一時的に記憶するRAM、オフセット信号(アナログ信号)を出力するD/Aコンバータ53、及び駆動信号を出力する出力ポート54等を有して構成されている。
また、マイクロコントローラ50では、ROMに記憶されているプログラムが、CPU55によって実行されることにより、演算部56、駆動信号生成部57、及びオフセット信号生成部58の機能が実現される。なお、A/Dコンバータ52や、D/Aコンバータ53、CPU55、ROM、RAMなどはそれぞれ独立したチップから構成されていてもよい。
マルチプレクサ51は、A/D変換を行う入力ポートを選択して切替えるものである。マルチプレクサ51は、CPUからの制御信号に基づいて、入力ポートを切替える。マルチプレクサ51により選択された入力ポートからの検出信号(光電脈波信号)は、A/Dコンバータ52に送られる。
A/Dコンバータ52は、マルチプレクサ51により選択された入力ポートからの検出信号(光電脈波信号)を所定のサンプリング周期でディジタルデータに変換する。ディジタル変換された検出信号は、演算部56に出力される。
演算部56は、読み込まれた検出信号(光電脈波信号)を処理して、例えば、脈拍等の生体情報を取得する。すなわち、演算部56は、請求の範囲に記載の演算手段として機能する。なお、取得された脈拍等の生体情報は、外部に出力され、或いは、上述したRAMなどに記憶される。
駆動信号生成部57は、発光素子10を駆動するパルス状の駆動信号を生成し、出力ポート54を介して出力する。すなわち、駆動信号生成部57は、請求の範囲に記載の駆動信号生成手段として機能する。本実施形態では、駆動信号生成部57は、駆動信号として、周波数が600Hzのパルス波を生成するように設定した。
オフセット信号生成部58は分圧抵抗群32における分圧比を考慮して、駆動信号生成部57により出力されるパルス状の駆動信号と同期させたパルス状のオフセット信号(ディジタルデータ)を生成する。ここで、例えば、3.0(V)のオフセット電圧を第1演算増幅器31に印加しようとした場合には、分圧抵抗群32の分圧比を例えば2/3とすると、D/Aコンバータ53から4.5(V)が出力されるようにオフセット信号(アナログデータ)が生成される。なお、分圧抵抗群32を省略してD/Aコンバータ53の出力を直接第1演算増幅器31の出力端子に接続する構成としてもよい。
オフセット信号生成部58で生成されたオフセット信号(ディジタルデータ)は、D/Aコンバータ53でアナログ信号に変換された後、分圧抵抗群32に出力される。すなわち、オフセット信号生成部58、D/Aコンバータ53及び分圧抵抗群32は、請求の範囲に記載のオフセット手段として機能する。
上述した構成を有することにより、本実施形態に係る生体センサ1では、まず、マイクロコントローラ50の駆動信号生成部57により、例えば周波数が600Hzのパルス信号が生成され、出力ポート54から出力される。パルス信号が印加された発光素子10は、該パルス信号に応じて所定波長のパルス光を照射する。発光素子10から照射され、例えば指先などの人体100を透過、又は人体100に反射されたパルス光は、受光素子20に入射し、該受光素子20により電流信号(電流検出信号)に変換される。
一方、マイクロコントローラ50のオフセット信号生成部58では、上記パルス信号(駆動信号)と同期されたパルス状のオフセット信号(ディジタルデータ)が生成される。該オフセット信号は、D/Aコンバータ53によってアナログ電圧に変換されて、分圧抵抗群32に印加される。よって、分圧抵抗群32を構成する第1抵抗器33の抵抗値と第2抵抗器34の抵抗値との比率に応じて分圧された電圧(オフセット電圧)が、第1演算増幅器31の出力に印加される。
図3を用いて、第1演算増幅器31の出力にオフセット電圧を印加する場合の作用について説明する。図3の上段に、オフセット電圧が印加されない場合の第1演算増幅器31によるI−V変換後の出力電圧(電圧検出信号)を示す。同図に示すように、第1演算増幅器31からは、発光素子10の駆動パルスに同期して、ダイナミックレンジに対して適度な割合の振幅を有する矩形波の電圧検出信号が出力される。図3の中段に、オフセット電圧信号を示す。本実施形態では、電圧検出信号にオフセット電圧信号が加算されるものとする。オフセット電圧は電圧検出信号を反転して波高値を一定とした波形であり、電圧検出信号の頂点を結んだ包絡線(上段グラフの破線)の直流成分(ベースライン)程度を振幅とする。図3の下段に、上段の出力電圧と中段のオフセット電圧が加算された、オフセット済みの第1演算増幅器31の出力電圧を示す。下段に示す出力電圧の直流成分がコンデンサ35によってカットされ、第2演算増幅器40に入力される。このように第1演算増幅器31で増幅され、オフセットされた電圧検出信号は、次段の第2演算増幅器40でさらに増幅された後、マイクロコントローラ50に入力される。
ここで、Sを信号成分の電圧、NをDCノイズ成分の電圧、G1を第1演算増幅器31によるI−V変換における変換利得、G2を第2演算増幅器40における電圧利得、Voをオフセット電圧とした場合、増幅部30からの出力信号波形は((S+N)×G1−Vo)×G2で定義される。従って、本実施形態によると、オフセットを行わない場合よりも(S+N)×G1×G2を(特にG2を)、−Vo×G2の分だけ大きくすることができ、これにより増幅部30の出力信号におけるS/N比を向上することができる。
マイクロコントローラ50に入力された増幅検出信号は、マルチプレクサ51、A/Dコンバータ52を介して、演算部56に読み込まれる。そして、演算部56において、検出信号が処理されて、例えば、脈拍等の生体情報が取得される。
以上、本実施形態によれば、検出信号を増幅する際の第1演算増幅器31の出力電位がオフセットされる。そのため、検出された電流信号を電圧信号に変換する際の増幅器の出力電位がオフセットされる。これにより、外来光等のノイズによる直流成分を低減することにより、交流信号成分の比率を増大することができる。従って、従来では直流成分ノイズによる飽和を防止するために小さくしていた増幅率を大きく設定することができる。よって、受光素子20によって受光され増幅部30(第2演算増幅器40)により増幅される検出信号のS/N比を改善することが可能となる。その結果、例えば、被験者の個人差による脈拍不検出範囲を小さくすることができる。すなわち、検出率を改善することができる。また、増幅部30の低ノイズ要件を緩くすることができるため、増幅部30を構成する回路部品の低コスト化を図ることができる。さらに、2段構成の演算増幅器31及び40からなる一般的な増幅構成を用いてオフセット電圧の印加を行うことができるので、増幅部30を安価に構成できる。またさらに、A/Dコンバータ52の分解能を下げることができ、より低コスト化を図ることができる。
また、本実施形態によれば、パルス状の駆動信号により発光素子10が点滅駆動されるため、常時点灯させる場合と比較して消費電力を低減することができる。また、パルス状の駆動信号と同期されたパルス状のオフセット電圧が第1演算増幅器31に対して印加されるため、発光素子10が点灯しているときに受光素子20によって取得される検出信号からDCノイズ成分をカットすることが可能となる。
また、本実施形態によれば、例えばD/Aコンバータ53のみでは分解能が不足するような場合であっても、D/Aコンバータ53と分圧抵抗群32とを組み合わせて用いることにより、オフセット電圧を精度よく生成して印加することができる。よって、DCノイズ成分を精度よくカットすることが可能となる。
ここで、第1演算増幅器31の出力にオフセット電圧を印加することによるS/N比の改善効果を確認するために、第1演算増幅器31の出力にオフセット電圧を印加した場合(本実施形態)と、オフセット電圧を印加しない場合(従来回路:比較例)それぞれについて、増幅部30から出力されるアナログ出力電圧をシミュレーションで求めた。そこで、図4〜図6を参照しつつ、第1演算増幅器31の出力にオフセット電圧を印加することによるS/N比の改善効果について説明する。
ここで、図4は、本実施形態に係る生体センサ1の増幅部30から出力される検出信号のシミュレーション結果を示す図である。図5は、比較例として用いた、従来技術に係る生体センサ1’の構成を示すブロック図である。また、図6は、図5に示した従来技術(比較例)に係る生体センサ1’の増幅部30’から出力される出力電圧のシミュレーション結果を示す図である。
まず、図4を参照しつつ、本実施形態に係る生体センサ1の増幅部30から出力される出力電圧のシミュレーション結果について説明する。図4では、グラフ(b)は受光素子20の出力電流、グラフ(a)はグラフ(b)の受光素子20の出力電流を時間拡大して示した波形、グラフ(d)はオフセット電圧、グラフ(c)はグラフ(d)のオフセット電圧を時間拡大して示した波形、グラフ(e)は増幅部30(第2演算増幅器40)のアナログ出力電圧を示す。なお、図4の横軸は時間である。
図4のグラフ(c)及び(d)におけるオフセット電圧の振幅(0−p)を3Vとした。そして、グラフ(e)の点線部で示すアナログ出力電圧において、DCノイズ(N)に相当する振幅(p−p)は0.5Vであり、信号(S)に相当する振幅(脈拍振幅)が0.34Vであった。よって、S/N比は、0.34/0.5=約68%となり、後述する従来回路に対してS/N比を改善できることが確認された。
また、図4のグラフ(e)には、増幅部30の増幅率を3125000倍にした場合の波形を実線部で示した。この場合、グラフ(e)に実線部で示されるように、脈波信号(検出信号)を劣化させることなく、かつ、脈波信号を飽和することなく、脈波信号の振幅を12500000倍にできることが確認された。
次に、図5及び図6を併せて参照しつつ、従来回路(比較例)に係る生体センサの増幅部30’から出力される出力電圧(脈波信号)のシミュレーション結果について説明する。上述したように、図5は、比較例として用いた、従来回路が用いられた生体センサ1’の構成を示すブロック図である。図5に示されるように、この生体センサ1’は、オフセット信号生成部58、D/Aコンバータ53、分圧抵抗群32を備えていない。よって、増幅部30’を構成する第1演算増幅器31には、出力電圧をオフセットさせるオフセット電圧が印加されない。
図5に示した従来回路(比較例)に係る生体センサ1’の増幅部30’から出力される出力電圧のシミュレーション結果を図6に示す。図6では、グラフ(b)は受光素子20の出力電流、グラフ(a)はグラフ(b)の受光素子20の出力電流を時間拡大して示した波形、グラフ(c)は増幅部30’(第2演算増幅器40)のアナログ出力電圧を示す。なお、図6の横軸は時間である。
図6のグラフ(a)に示される受光電流をI−V変換して増幅する際にオフセット電圧が印加されなかった場合、グラフ(c)に示すアナログ出力電圧において、DCノイズ(N)に相当する振幅(p−p)が2.5Vであり、信号(S)に相当する振幅(脈拍振幅)が0.34Vであった。よって、S/N比は、0.34/2.5=約13.6%であった。
以上の結果から、本実施形態に係る生体センサ1によれば、S/N比を従来回路に係る生体センサ1’の約13.6%から約68%に改善できることが確認された。
(第2実施形態)
次に、図7を用いて、第2実施形態に係る生体センサ2の構成について説明する。ここでは、上述した第1実施形態に係る生体センサ1と同一・同様な構成については説明を簡略化又は省略し、異なる点を主に説明する。図7は、第2実施形態に係る生体センサ2の構成を示すブロック図である。なお、図7において第1実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号が付されている。
生体センサ2は、2つの発光素子11,12を備えている点で、上述した生体センサ1と異なっている。2つの発光素子11,12それぞれは、血中酸素飽和度を示す酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンとの存在比を得るために、異なる波長の光を出射する。例えば、一方の発光素子11は、酸化ヘモグロビンの吸光係数が高い赤外光付近の光(例えば940nm)を出射する。他方の発光素子12は、還元ヘモグロビンの吸光係数が高い赤色光付近の光(例えば660nm)を出射する。
マイクロコントローラ50Aを構成する駆動信号生成部57Aは、2つの発光素子11,12に対して、周波数が同一(例えば600Hz)で、互いにタイミングが異なるパルス状の駆動信号(パルス信号)を生成する。生成された、互いにタイミングが異なるパルス信号は、それぞれ出力ポート54Aを介して、発光素子11及び発光素子12に対して出力される。
一方、オフセット信号生成部58Aは、電圧値が互いに独立して調節されるパルス状のオフセット信号(ディジタルデータ)を、上記駆動信号(パルス信号)と同期させて生成する。生成されたオフセット信号(ディジタルデータ)は、D/Aコンバータ53によりアナログ信号に変換され、分圧抵抗群32によって分圧されて、第1演算増幅器31の出力端子に印加される。
演算部56Aは、各波長の検出信号から、酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンとの存在比(吸光度比)を演算して、酸素飽和度を求める。その他の構成は、生体センサ1と同一または同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
本実施形態に係る生体センサ2では、駆動信号生成部57Aにより、互いにタイミングが異なるパルス状の駆動信号(パルス信号)が生成されて出力される。そして、2つの発光素子11,12それぞれから波長の異なるパルス光がタイミングを変えて出力される。発光素子11,12から照射され、例えば指先等の人体100を透過し、又は人体100で反射されたパルス光は、受光素子20で受光され、電流検出信号に変換される。
一方、オフセット信号生成部58Aでは、電圧値が互いに独立して調節されたパルス状のオフセット電圧(ディジタルデータ)が、双方の駆動信号(パルス信号)と同期させて生成されて出力される。該オフセット電圧は、D/Aコンバータ53によってアナログ電圧に変換されて、分圧抵抗群32に印加される。よって、分圧抵抗群32を構成する第1抵抗器33の抵抗値と第2抵抗器34の抵抗値との比率に応じて分圧された電圧(オフセット電圧)が、増幅部30を構成する第1演算増幅器31の出力端子に印加される。
受光素子20により光電変換された検出信号は、増幅部30で増幅される。その際に、第1演算増幅器31の出力電位が、上記オフセット電圧によってオフセットされる。そのため、直流成分として検出信号に重畳する外来光等のDCノイズ成分がカットされる。その結果、2つの発光素子11,12から出力された波長が異なるパルス光毎に検出信号のS/N比が改善される。
第1演算増幅器31でI−V変換及び増幅された電圧検出信号は、次段の第2演算増幅器40でさらに増幅された後、マイクロコントローラ50Aに入力される。マイクロコントローラ50Aに入力された増幅検出信号は、マルチプレクサ51、A/Dコンバータ52を介して、演算部56Aに読み込まれる。そして、演算部56Aにおいて、各波長の検出信号が処理されて、例えば、各波長の吸光度比から酸素飽和度等の生体情報が取得される。
本実施形態によれば、2つの発光素子11,12から出力されたパルス光を単一の受光素子20で受光することができる。そして、2つの発光素子11,12から出力された互いに波長が異なるパルス光毎に、DCノイズ成分をカットすることができる。よって、2つの発光素子11,12から出力されたパルス光毎にS/N比を改善することが可能となる。その結果、例えば、各波長に対する吸光度比をより正確に測定でき、酸素飽和度をより精度よく検出することができる。なお、ディジタル側で吸光度比を算出する際に、信号の直流成分と交流成分が必要となるが、直流成分に関してはマイコンでDACにより帰還して動的にカットしてしまうので、そのDACの帰還量から元のアナログの直流成分換算値を算出し吸光度を計算する。例えば、DCノイズ除去用に印加したオフセット電圧が80mVであった場合、0.08*G(V)を出力信号の直流出力電圧に加算して処理すれば、センサに入力した直流成分を特定し正確な吸光度比を算出することができる。
(第3実施形態)
次に、図8を用いて、第3実施形態に係る生体センサ3の構成について説明する。ここでは、上述した第1実施形態に係る生体センサ1と同一・同様な構成については説明を簡略化又は省略し、異なる点を主に説明する。図8は、第3実施形態に係る生体センサ3の構成を示すブロック図である。なお、図8において第1実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号が付されている。
生体センサ3のマイクロコントローラ50Bは、マルチプレクサ51、A/Dコンバータ52、D/Aコンバータ53、出力ポート54及びCPU55Bを有し、CPU55Bは演算部56、駆動信号生成部57、オフセット信号生成部58、ローパスフィルタ(LPF)59及びオフセット電圧決定部60を有する。すなわち、マイクロコントローラ50BはCPU55BがLPF59及びオフセット電圧決定部60を備える点で第1実施形態のマイクロコントローラ50のCPU55と異なる。
本実施形態では、LPF59が、増幅部30によって増幅された検出信号の直流成分を抽出し、オフセット電圧制御部60が、LPF59によって抽出された直流成分と予め設定された目標値とが一致するようにオフセット電圧を動的に決定する。LPF59は請求の範囲に記載の直流成分抽出手段として機能し、オフセット電圧決定部60は請求の範囲に記載のオフセット電圧決定手段に相当する。本実施形態のように、オフセット電圧が第1演算増幅器31の出力電圧に加算される構成である場合、上述した図3の中段のグラフにおけるオフセット電圧信号の波高値が動的に制御される。
LPF59は、本実施形態では仕様上の測定可能最低脈拍数である0.75Hzよりも小さい遮断周波数(例えば、0.5Hz程度)を有するローパスフィルタからなる。増幅部30からの検出信号にLPF59が適用されることにより、検出信号を構成する各パルスのピーク値を結んだ包絡線の直流成分(ベースライン)の電圧が抽出される。
オフセット電圧決定部60は、LPF59で抽出された直流成分に基づいて、オフセット信号のオフセット電圧を決定する。従って、オフセット電圧制御部60は、増幅部30からの検出信号の変化に応じてオフセット信号のオフセット電圧を動的に決定する。具体的には、オフセット電圧決定部60は、LPF59によって抽出される直流成分と目標値との偏差を算出し、当該偏差を減少させ、乃至はゼロとするようにオフセット電圧を制御する。ここで、オフセット電圧の制御は、上記偏差がなくなるように逐次帰還制御を行うフィードバック制御であってもよいし、上記偏差に基づいて所定のオフセット電圧を一回的に(例えば測定開始時に)決定するようなフィードフォワード制御であってもよい。
オフセット信号生成部58は、オフセット電圧決定部60によって決定されたオフセット電圧に基づく振幅で、かつ駆動信号生成部57により出力されるパルス状の駆動信号と同期させたパルス状のオフセット信号(ディジタルデータ)を生成する。第1実施形態と同様に、オフセット信号生成部58で生成されたオフセット信号(ディジタルデータ)は、D/Aコンバータ53でアナログ信号に変換された後、分圧抵抗群32に出力され、その分圧値が第1演算増幅器31の出力端子に印加される。
第1演算増幅器31で増幅され、オフセットされた検出電圧信号は、次段の第2演算増幅器40でさらに増幅された後、マイクロコントローラ50Bに入力される。マイクロコントローラ50Bに入力された検出信号は、マルチプレクサ51、A/Dコンバータ52を介して、演算部56に読み込まれる。そして、演算部56において、検出信号が処理されて、例えば、脈拍等の生体情報が取得される。
また、オフセット電圧決定部60は、オフセット電圧の制御が制御限界範囲内であるか否かを判定し、制御限界範囲内でない場合には、測定を終了させる。ここで、制御限界とは、抽出された直流成分と目標値の偏差がオフセット電圧の制御によっては所定値以下とならない状態をいう。例えば、受光素子20において太陽光、高輝度の照明等の強い光が受光された場合等にオフセット電圧の制御は制御限界範囲外となる場合がある。オフセット電圧の制御が制御限界範囲外となった場合には、オフセット電圧決定部60は駆動信号生成部57に駆動信号の出力を停止させ、又は演算部56の処理を停止させ、測定を終了させる。
また、オフセット電圧の制御が制御限界範囲外となった場合に、報知出力部61はオフセット電圧決定部60からの指令により、測定の終了と併せて又は測定の終了とは別に、測定終了、測定失敗、測定不能等を示すエラー情報をユーザに報知するようにしてもよい。報知出力部61は、LED等の発光体によるインジケータ、液晶表示、生体センサ1のコントロールパネル等により視覚的にエラー情報を表示してもよいし、スピーカ等により音声によりエラー情報を出力してもよいし、これらの組合せにより報知を行ってもよい。
図9は、本実施形態に係る生体センサ3の、特にマイクロコントローラ50Bの動作を示すフローチャートである。ステップS100では、A/Dコンバータ52によって増幅部30からの検出信号が取得される。ステップS102では、検出信号にLPF59が適用されて検出信号の直流成分が抽出される。
ステップS104では、オフセット電圧決定部60が、検出信号の直流成分と目標値との偏差を算出する。ステップS106では、オフセット電圧決定部60が、当該偏差が減少するようにオフセット電圧を制御する。
ステップS108では、オフセット電圧決定部60が、オフセット電圧の制御が制御限界範囲内であるか否かを判定する。オフセット電圧の制御が制御限界範囲外である場合(ステップS108、No)、ステップS110において、オフセット電圧決定部60が報知出力部61にエラー情報を出力させ、処理はステップS114に進む。オフセット電圧の制御が制御限界範囲内である場合(ステップS108、Yes)、測定は継続され、処理はステップS112に進む。
ステップS112では、測定が終了したか否かが判断される。測定終了でない場合(ステップS112、No)、処理はステップS100に戻る。一方、測定終了の場合(ステップS112、Yes)、処理はステップS114に進む。ステップS114において、オフセット電圧決定部60は、駆動信号生成部57及び演算部56の一方又は両方の動作を終了させる等して測定を終了させる。
本実施形態によると、第1及び第2実施形態で得られた高いS/N比の実現とともに、被測定物(被験者)における皮膚状態、厚み、径等の個人差、皮膚状態の季節変動、測定部位の差等のばらつき、又は体動による信号レベルに変動があっても適切にDCノイズ成分をカットして測定ロバストネスを確保することができる。また、オフセット電圧レンジを閉ループ回路にて常時稼働させておくことができるため、上記のばらつき又は体動を考慮した利得マージンを設定しておく必要がなく、常に最大の利得設定で脈拍及び酸素飽和度測定を行うことが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、分圧抵抗群32を第1演算増幅器31の出力端子とコンデンサ35の間の経路上に接続したが、コンデンサ35と第2演算増幅器40の入力端子の間の経路上に接続してもよい。但し、この場合には第1演算増幅器31が飽和しないだけのレンジを有する必要がある。
また、上記実施形態では、増幅部30を2段の演算増幅器31,40で構成したが、3段以上の演算増幅器で構成してもよい。この場合、分圧抵抗群32は所与の演算増幅器の出力端子から次段の演算増幅器の正入力端子までの経路上に接続されていればよく、好ましくは、所与の演算増幅器の出力端子と、次段の演算増幅器の正入力端子に接続されたコンデンサとの間の経路上に接続される。
1,2,3 生体センサ
10,11,12 発光素子
20 受光素子
30 増幅部
31 第1演算増幅器
40 第2演算増幅器
32 分圧抵抗群
35 コンデンサ
50,50A,50B マイクロコントローラ
53 D/Aコンバータ
54,54A 出力ポート
55,55A,55B CPU
56,56A 演算部
57,57A 駆動信号生成部
58,58A オフセット信号生成部
59 ローパスフィルタ(LPF)
60 オフセット電圧決定部

Claims (8)

  1. 駆動信号を生成する駆動信号生成手段と、
    前記駆動信号に応じて発光する発光素子と、
    受光した光の強さに応じた電流検出信号を出力する受光素子と、
    前記電流検出信号を電圧検出信号に変換し、該電圧検出信号の交流成分を増幅して増幅検出信号を出力する増幅手段と、
    前記電圧検出信号の直流成分をオフセットするオフセット手段と、
    前記増幅検出信号を処理して生体情報を取得する演算手段とを備え
    前記増幅手段は、
    前記電流検出信号を前記電圧検出信号に変換する第1演算増幅器と、
    前記電圧検出信号を前記増幅検出信号に増幅する第2演算増幅器と、
    前記第1演算増幅器の出力端子と前記第2演算増幅器の入力端子の間に接続されたコンデンサと、を有し、
    前記オフセット手段は、前記第1演算増幅器の出力端子と前記第2演算増幅器の入力端子の間の経路上にオフセット電圧を印加することを特徴とする生体センサ。
  2. 前記オフセット手段は、前記第1演算増幅器の出力端子と前記コンデンサの間の経路上に前記オフセット電圧を印加することを特徴とする請求項に記載の生体センサ。
  3. 前記駆動信号生成手段はパルス状の駆動信号を生成し、
    前記オフセット手段は、前記駆動信号生成手段により生成されるパルス状の駆動信号と同期させたパルス状のオフセット電圧を生成して印加することを特徴とする請求項1又は2に記載の生体センサ。
  4. 前記オフセット手段は、
    オフセット信号を生成するオフセット信号生成手段と、
    複数の抵抗器を含み、前記オフセット信号生成手段により生成されたオフセット信号を分圧してオフセット電圧を生成する分圧手段と、を有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の生体センサ。
  5. 前記発光素子と異なる波長の光を出力する発光素子をさらに備え、
    前記駆動信号生成手段は、複数の発光素子それぞれに対して、互いに異なるタイミングで、パルス状の駆動信号を生成し、
    前記オフセット手段は、互いに独立したパルス状のオフセット電圧を、互いに異なるタイミングで出力される前記パルス状の駆動信号それぞれと同期させて生成し、印加することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の生体センサ。
  6. 前記増幅検出信号の直流成分を抽出する直流成分抽出手段と、
    前記直流成分抽出手段によって抽出された前記直流成分と目標値との偏差が減少するように、前記オフセット手段が出力するオフセット電圧を決定するオフセット電圧決定手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の生体センサ。
  7. 駆動信号を生成する駆動信号生成手段と、
    前記駆動信号に応じて発光する発光素子と、
    受光した光の強さに応じた電流検出信号を出力する受光素子と、
    前記電流検出信号を電圧検出信号に変換し、該電圧検出信号の交流成分を増幅して増幅検出信号を出力する増幅手段と、
    前記電圧検出信号の直流成分をオフセットするオフセット手段と、
    前記増幅検出信号を処理して生体情報を取得する演算手段と、
    前記増幅検出信号の直流成分を抽出する直流成分抽出手段と、
    前記直流成分抽出手段によって抽出された前記直流成分と目標値との偏差が減少するように、前記オフセット手段が出力するオフセット電圧を決定するオフセット電圧決定手段と、を備えることを特徴とする生体センサ。
  8. 前記オフセット電圧決定手段によるオフセット電圧の決定によっても前記偏差が所定値以下とならない場合に、前記駆動信号生成手段及び前記演算手段の少なくとも一方が動作を停止することを特徴とする請求項6又は7に記載の生体センサ。
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