JP6136880B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、車両の駆動力を自動制御することにより走行性能を向上させる車両の制御装置に関するものである。
車両の駆動力を制御する制御装置に関する発明が特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載されている発明は、予め設定された変速特性に基づいて変速比を無段階に変更可能な無段変速機を備えた車両を制御対象にして、エンジンの出力および左右の車輪のブレーキ力を個々に制御することにより、車両の旋回時におけるヨーイング方向の姿勢を制御する車両の制御装置である。具体的には、この特許文献1に記載されている制御装置は、旋回時に車両のアンダーステア状態を検出した場合に、エンジン出力の低減制御と無段変速機の変速比制御とによって車両の駆動トルクを低減させるように構成されている。また、アンダーステア状態の解消が判定された場合には、無段変速機の実変速比が上記の変速特性上の変速比に対して所定範囲内に入った時点で、その変速比を変速特性上の変速比に復帰させるように構成されている。
また、特許文献2には、動力源の出力側に無段変速機が連結されたパワートレインの制御装置に関する発明が記載されている。この特許文献2に記載された制御装置は、変速比を変化させるためのオイルの流量に基づいて変速速度を決定し、駆動要求量および車速に基づいてベース目標駆動力を求め、そのベース目標駆動力に基づいて動力源の目標出力トルクを求め、その目標出力トルクに変速機での変速に応じた補正トルクを加算もしくは減算して最終目標出力トルクを求めるように構成されている。さらに、上記のベース目標駆動力、車速、および変速前の変速比に基づいてオイル流量の最大値を算出し、そのオイル流量の最大値から車両のイナーシャトルクの最大値を求め、ベース目標駆動力と、イナーシャトルクの最大値とから、上記の補正トルクを求めるように構成されている。
特開2002−114059号公報 特開2006−57466号公報
上記の特許文献1に記載されている発明では、車両の旋回走行時におけるアンダーステア状態の解消のために、無段変速機の変速比が予め定められた変速特性上の変速比から変更される。そのような変速比の変更によって目標駆動力を達成するようになっている。その場合に、上記の特許文献2に記載されているように、車両のイナーシャトルクを考慮して駆動力を制御することが考えられる。すなわち、エンジントルクと変速比変化量との乗算値、および、イナーシャトルクによって目標駆動力を達成するように制御することが考えられる。イナーシャトルクを考慮することにより、より適切な駆動力制御を実行することができる。しかしながら、この場合は、目標駆動力の制御量が0となる駆動力制御の終了時には、エンジントルクの絶対値に比例して変速比の変化速度が制限される。すなわち、エンジントルクの絶対値が小さいほど、変速比の変化速度が低くなり、変速比を予め定められた変速特性上の変速比へ復帰させるのに時間が掛かってしまう。また、駆動力変化を伴わないエンジンの回転数変化が生じ、それに起因して運転者に違和感を与えてしまう場合がある。
このように、変速比を変更することにより変化する駆動トルク、および、車両のイナーシャトルクを考慮して駆動力制御を行う従来の技術において、駆動力制御のために変更した変速比を、速やかにかつスムーズに通常の制御状態に復帰させるためには、未だ改良の余地があった。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、変速比を変更することにより変化する駆動トルク、および、車両のイナーシャトルクを考慮した駆動力制御を適切に実行することができる駆動力制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、エンジンの出力側に変速機が連結された車両の駆動力を、前記エンジンの出力トルクを変更する制御を行うことなく前記変速機の変速比と前記エンジンの出力トルクとの積である駆動トルク、および、前記変速比の変更に伴う所定の回転部材の回転数変化によって生じるイナーシャトルクにより目標駆動力を達成するように制御する駆動力制御装置において、前記目標駆動力を達成した後に前記変更後の変速比を変更前の変速比に復帰させる場合に、前記変更前の変速比に基づいて定まる目標駆動力に対して前記変速比を前記変更前の変速比に復帰させる方向に前記目標駆動力の値を大きくする付加駆動力を加え、前記付加駆動力を加えた目標駆動力に向けて前記駆動力が変化するように前記変速機を制御するとともに、前記変更後の変速比が前記変更前の変速比に復帰した際もしくはその復帰を判断した際に前記付加駆動力を所定値以下に設定するように構成されていることを特徴とする制御装置である。


この発明によれば、変速比を変更することにより変化する駆動トルク、および、車両のイナーシャトルクを考慮して駆動力制御を実行する場合に、その駆動力制御における目標駆動力を達成した後に、付加駆動力を加えた目標駆動力が設定されて駆動力が制御される。具体的には、駆動トルクを変化させるために変速機の変速比が制御される。そのため、駆動力制御を実行するために変更された変速比が、変更前の変速比に戻る際の変速速度が速くなり、変速比を速やかに復帰させることができる。
この発明で制御の対象とする車両の構成および制御系統の一例を示す模式図である。 この発明の制御装置による駆動力制御の一例を説明するためのフローチャートである。 この発明の制御装置による駆動力制御において通常の状態で変速制御の終了する場合の変速機の状態を説明するためのタイムチャートである。 この発明の制御装置による駆動力制御において変速制御の強制終了を実行する場合の変速機の状態を説明するためのタイムチャートである。
つぎに、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。先ず、この発明で制御の対象とする車両の構成および制御系統を図1に示して説明する。この発明で対象とする車両は、運転者によるアクセル操作やブレーキ操作などの運転操作と独立して車両の駆動力および制動力を制御すること、すなわち、運転者による運転操作に基づいた車両の駆動力および制動力の制御とは別に、それら駆動力および制動力を自動制御することが可能な構成となっている。図1に示す車両Veは、左右の前輪1、および左右の後輪2を有している。そしてこの図1に示す例では、車両Veは、エンジン3が出力する動力により後輪2を駆動する後輪駆動車として構成されている。
エンジン3には、例えば電子制御式のスロットルバルブあるいは電子制御式の燃料噴射装置が備えられている。したがって、それら電子制御式のスロットルバルブあるいは電子制御式の燃料噴射装置の動作を電気的に制御することにより、エンジン3の出力を自動制御することができるように構成されている。
エンジン3の出力側に、エンジン3の出力トルクを変速して駆動輪である後輪2側へ伝達する自動変速機4が設けられている。自動変速機4としては、例えば、遊星歯車機構と摩擦係合装置とを用いた有段変速機や、ベルト式の無段変速機などが用いられる。いずれの場合であっても、自動変速機4は、その変速動作を実行させるための油圧制御装置(図示せず)が設けられている。そして、その油圧制御装置における電磁弁等の動作を電気的に制御することにより、自動変速機4で設定する変速比を自動制御することができるように構成されている。なお、この実施例では、自動変速機4としてベルト式の無段変速機を用いた例を説明する。
そして、エンジン3の出力および自動変速機4の動作を制御するための電子制御装置(ECU)5が備えられている。すなわち、エンジン3にECU5が電気的に接続されている。また、自動変速機4に油圧制御装置を介してECU5が電気的に接続されている。ECU5によって自動変速機4の動作を制御することにより、自動変速機4で所定の変速段もしくは変速比を設定する変速制御を実行するように構成されている。したがって、このECU5によってエンジン3の出力および自動変速機4の変速比を制御することにより、後輪2、すなわち駆動輪で発生させる車両Veの駆動力を自動制御することが可能な構成となっている。
また、各車輪1,2には、それぞれ、個別にブレーキ装置6,7が装着されている。それら各ブレーキ装置6,7は、それぞれ、ブレーキアクチュエータ8を介してECU5に接続されている。したがって、ECU5によってブレーキアクチュエータ8を制御し、各ブレーキ装置6,7の動作を制御することにより、各車輪1,2で発生させる車両Veの制動力を個別に自動制御することが可能な構成となっている。
一方、ECU5には、車両Ve各部の各種センサ類からの検出信号や各種車載装置からの情報信号が入力されるように構成されている。例えば、アクセルの踏み込み角(もしくは踏み込み量あるいはアクセル開度)を検出するアクセルセンサ9、ブレーキの踏み込み角(もしくは踏み込み量)を検出するブレーキセンサ10、ステアリングホイールの操舵角を検出する操舵角センサ11、各車輪1,2の回転速度(車輪速度)をそれぞれ検出する車輪速センサ12、車両Veの前後方向(図1での上下方向)の加速度(前後加速度)を検出する前後加速度センサ13、車両Veの車軸方向(図1での左右方向)の加速度(横加速度)を検出する横加速度センサ14、車両Veのヨーレートを検出するヨーレートセンサ15、あるいはエンジン3の出力トルクを検出するトルクセンサ(図示せず)などからの検出信号がECU5に入力されるように構成されている。
なお、この発明において自動制御される駆動力とは、車両Veを走行させる正方向の駆動力と、車両Veを制動する負方向の駆動力、すなわち制動力とを含んでいる。例えば、駆動力を負方向の制御量で変化させる場合には、車両Veの駆動トルクが低下するように変速比が変化させられる。もしくは、エンジンブレーキ力などによって既に制動力が発生している場合にはその制動力が増大するように変速比が変化させられる。一方、駆動力を正方向の制御量で変化させる場合は、車両Veの駆動トルクが増大するように変速比が変化させられる。もしくは、エンジンブレーキ力などによって既に制動力が発生している場合にはその制動力が低下するように変速比が変化させられる。
上記のような構成により、車両Veは、ステアリング特性やスタビリティファクタを制御することができる。特にこの発明における車両Veは、旋回走行中のステアリング特性を改善して車両Veの旋回性能を向上させることができるように構成されている。例えば、車輪速センサ12により検出した各車輪1,2の車輪速度から車速および路面の摩擦係数を推定し、それら車速、路面摩擦係数、および操舵角センサ11で検出した操舵角度などを基に車両Veの目標とする目標ステアリング特性を設定して、車両Veの実際のステアリング特性を目標ステアリング特性に追従させる制御を行うことができる。
具体的には、車両Veの駆動力および制動力を変化させて車両Veのヨーレートを制御することにより、車両Veの実際のステアリング特性を目標ステアリング特性に近づけることができる。車両Veのヨーレートを制御する際には、車速、操舵角、ホイールベースなどの情報を基に、その時点における車両Veの目標ヨーレートが求められる。そして、上記のように車両Veの駆動力制御を行うことにより、車両Veの実際のヨーレートが目標ヨーレートに近づくように車両Vのヨーレートを制御することができる。例えば、後輪2に付与されている駆動トルクに対して、あるいは各車輪1,2に付与される制動トルクに対して、補正分のトルクを増減することにより、車両Veのヨーレートを制御することができる。
なお、上記のように、目標ヨーレートを設定して、車両Veの実際のヨーレートを目標ヨーレートに追従させる制御技術に関しては、例えば、特開平5−278488号公報などに記載されている。また、例えば、特開2005−256636号公報には、車両のスタビリティファクタを目標値に追従させるように駆動輪の駆動力を制御する制御技術が記載されている。あるいは、特開2011−218953号公報には、車両のステアリング特性を目標ステアリング特性に追従させるように駆動輪の駆動力を制御する制御技術が記載されている。このように、車両の駆動力を自動制御して旋回走行中の車両の挙動や姿勢を安定させる駆動力制御の基本的な制御内容については、上記の各特許文献等によって周知であるため、ここでは、より具体的な説明は省略する。
上記のような車両Veの走行性能向上のための駆動力制御では、車両Veの駆動力を低下させる際に、例えばエンジン3のスロットル開度が全閉になっているなど、エンジントルクの低下では車両Veの駆動力を低下させることができない場合には、自動変速機4の変速制御によって所定量の駆動力が低下させられる。その場合、駆動力制御の終了時に、その駆動力制御のために変更された自動変速機4の変速比が、変更前の変速比、すなわち駆動力制御が実行されていない通常の制御状態における変速比に復帰するのに時間が掛かると、運転者に違和感を与えてしまう可能性があった。そこで、この発明に係る駆動力制御装置では、自動変速機4の変速比を変更して駆動力制御を実行する場合に、変速比の復帰を速やかに行うことができるように構成されている。
図2は、その制御の一例を説明するためのフローチャートであって、このフローチャートで示されるルーチンは、所定の短時間毎に繰り返し実行される。また、ここで示す制御例は、旋回走行時に車両の挙動を安定させて旋回性能を向上させるための駆動力制御を実行する状況を前提としている。さらに、その駆動力制御を実行する際に、例えばスロットル開度が全閉なっていてエンジン3による駆動力のコントロールができないために、自動変速機4の変速制御によって駆動力をコントロールする場合が前提となっている。
図2において、先ず、駆動力制御が開始され、目標アウトプットトルクが算出される(ステップS1)。具体的には、駆動力制御における駆動力制御量が求められる。そして、その駆動力制御量から、自動変速機4の目標アウトプットトルクおよび変速比の変化速度が算出される。
続いて、自動変速機4の変速制御が開始される(ステップS2)。具体的には、上記のステップS1で求められた目標アウトプットトルクから目標変速比が算出される。そして、その目標変速比を実現するように自動変速機4を作動させる指令が出力される。目標変速比は、「インプット回転数=目標変速比×アウトプット回転数」の関係式から目標変速比を求めることができる。
ステップS2で自動変速機4の変速制御が実行されると、駆動力制御の終了について判断される(ステップS3)。駆動力制御の終了時期は、駆動力制御量が0になった場合に終了と判定される。したがって、このステップS3では、駆動力制御量が0になったか否かが判断される。
駆動力制御量が0になっていないこと、すなわち、未だ駆動力制御が終了していないと判定されたことにより、このステップS3で否定的に判断された場合は、以降の制御を実行することなく、このルーチンを一旦終了する。
これに対して、駆動力制御量が0になったこと、すなわち、駆動力制御が終了したと判定されたことにより、ステップS3で肯定的に判断された場合には、ステップS4へ進む。そして、変速制御終了までの時間が算出される。具体的には、ステップS1およびステップS2で求められた変速比の変化速度および目標変速比などから、実際の変速比が目標変速比まで変化して変速制御が終了したと判断されるまでに要する時間が推定される。
続いて、上記の自動変速機4における変速制御を強制的に終了させるか否かが判断される(ステップS5)。具体的には、エンジントルクの絶対値が閾値よりも大きいか否かが判断される。上記のように駆動力制御の終了時には、駆動力制御量が0になるので、その際の変速制御は、エンジントルクと変速比との積として求まる駆動トルクと、変速比の変化によって生じるイナーシャトルクとの合計が0となるように変速比が制御される。そのため、エンジントルクの絶対値に比例して変速比の変化速度が制限される。このことから、このステップS5では、エンジントルクの絶対値が閾値よりも大きい場合は、十分に速い変速比の変化速度が得られると判断される。反対に、エンジントルクの絶対値が閾値よりも小さい場合には、変速比を適切に復帰させるためには変速比の変化速度の速さが不十分であると判断される。
したがって、エンジントルクの絶対値が閾値よりも大きいことにより、このステップS5で否定的に判断された場合は、ステップS6へ進み、変速制御の終了について判断される。具体的には、上記のように駆動力制御のために変更されていた自動変速機4の変速比の復帰が完了し、その駆動力制御のための変速制御が終了したか否かが判断される。自動変速機4の実際の変速比が、駆動力制御に関与しない通常時の目標変速比と一致することにより、上記のような変速比の復帰および駆動力制御のための変速制御の終了を判定することができる。
駆動力制御のために変更されていた変速比が復帰し、その駆動力制御のための変速制御が終了したと判定されたことにより、ステップS6で肯定的に判断された場合は、このルーチンを一旦終了する。すなわち、この場合は、図3のタイムチャートに示すように、後述する変速制御の強制終了が行われない通常の方法で変速制御が終了させられる。図3のタイムチャートにおいて、時刻t1で駆動力制御が開始されると、所定の駆動力制御量の分だけ目標トルクが低下させられる。その後、時刻t2で駆動力制御量が0にされて、目標トルクが駆動力制御の開始前のレベルに戻された時点で、駆動力制御の終了が判定される。駆動力制御の終了に伴い、その駆動力制御のために実行されていた変速制御が終了させられる。そして、実際の変速比が駆動力制御に関与しない通常時の目標変速比と一致して、変速比の変化によるトルクの変化分が駆動力制御の開始前のレベルに戻った時刻t3で、変速制御の終了が判定される。
一方、エンジントルクの絶対値が閾値よりも小さいことにより、上述したステップS5で肯定的に判断された場合には、ステップS7へ進む。そして、駆動力制御のための変速制御が強制終了させられる。具体的には、この駆動力制御のための変速制御によって変更される前の変速比に基づいて定まる車両Veの目標駆動力に対して、変速比を変更前の変速比に復帰させる方向の付加駆動力が加えられる。そして、その付加駆動力が加えられた目標駆動力に基づいて、車両Veの駆動力が制御される。上記のような付加駆動力が加えられた目標駆動力に基づいて駆動力を制御することにより、変速制御における変速比の変化速度が速くなる。したがって、上記のように駆動力制御によって変更されていた変速比が、速やかに変更前の変速比に復帰させられる。すなわち、駆動力制御のための変速制御が強制終了させられる。そして、駆動力制御によって変更されていた変速比が変更前の変速比に復帰した際には、上記の付加駆動力が0もしくはほぼ0の所定値以下に設定される。すなわち、強制終了の状態が通常の状態に戻される。
なお、上記のように目標駆動力に加算する付加駆動力は、運転者に違和感やショックを感じさせない限界の値として、走行実験やシミュレーション等によって予め設定することができる。あるいは、「刺激の弁別閾(ΔX)は、原刺激(X)の強度に比例して変化する(ΔX/X=const)」としたウェーバーの法則の考え方を適用して設定することができる。例えば、運転者のアクセル操作による通常の駆動力の変化量を、上記のウェーバーの法則における「X」と考えれば、「const」の部分を実験やシミュレーション等によって特定することにより、「ΔX」すなわち運転者が感じることのできる最小の駆動力の変化量を決定することができる。そして、その変化量を超えない範囲で付加駆動力の値を設定することにより、走行中に駆動力が変化することに起因した違和感やショックを運転者に与えてしまうことを抑制することができる。
その後、ステップS6へ進み、変速制御の終了について判断される。上述のステップS5で否定的に判断された場合と同様に、上記のように駆動力制御のために変更されていた自動変速機4の変速比の復帰が完了し、その駆動力制御のための変速制御が終了したか否かが判断される。自動変速機4の実際の変速比が、駆動力制御に関与しない通常時の目標変速比と一致することにより、上記のような変速比の復帰および駆動力制御のための変速制御の終了を判定することができる。
なお、自動変速機4の実際の変速比が通常時の目標変速比に一致しておらず、未だ駆動力制御のための変速制御は終了していないと判定されたことにより、ステップS6で否定的に判断された場合には、ステップS5へ戻る。そして、上述したステップS5以降の制御が繰り返して実行される。
上記のステップS6で変速制御の強制終了が実行される場合の自動変速機4におけるセカンダリプーリのトルクおよびプライマリプーリの回転数の状態を図4のタイムチャートに示してある。図4のタイムチャートにおいて、時刻t11で駆動力制御が開始されると、所定の駆動力制御量の分だけ目標トルクが低下させられる。その後、時刻t12で駆動力制御量が0にされて、目標トルクが駆動力制御の開始前のレベルに戻された時点で、駆動力制御の終了が判定される。そして、この場合は、エンジントルクの絶対値が小さく、そのままでは変速比を復帰させるのに時間が掛かると判断されて、変速制御の強制終了が実行される。すなわち、時刻t12で駆動力制御の終了が判定されることに伴い、目標トルクに強制終了のための目標変更分のトルク、すなわち、この発明における付加駆動力に相当するトルクが加算される。それにより通常の変速制御の終了時と比較して、変速速度が増大した状態で変速が行われ、駆動力制御のために実行されていた変速制御が終了させられる。そして、実際の変速比が駆動力制御に関与しない通常時の目標変速比と一致して、変速比の変化によるトルクの変化分が駆動力制御の開始前のレベルに戻った時刻t13で、変速制御の終了が判定される。図4のタイムチャートに示すように、通常の変速制御の終了を行った場合には時刻t14で変速制御が終了するのに対して、変速制御の終了までの時間が短縮されて、駆動力制御のために変更されていた変速比が速やかに復帰させられている。
1…前輪、 2…後輪、 3…エンジン、 4…自動変速機、 5…電子制御装置(ECU)、 6,7…ブレーキ装置、 8…ブレーキアクチュエータ、 Ve…車両。

Claims (1)

  1. エンジンの出力側に変速機が連結された車両の駆動力を、前記エンジンの出力トルクを変更する制御を行うことなく前記変速機の変速比と前記エンジンの出力トルクとの積である駆動トルク、および、前記変速比の変更に伴う所定の回転部材の回転数変化によって生じるイナーシャトルクにより目標駆動力を達成するように制御する駆動力制御装置において、
    前記目標駆動力を達成した後に前記変更後の変速比を変更前の変速比に復帰させる場合に、前記変更前の変速比に基づいて定まる目標駆動力に対して前記変速比を前記変更前の変速比に復帰させる方向に前記目標駆動力の値を大きくする付加駆動力を加え、前記付加駆動力を加えた目標駆動力に向けて前記駆動力が変化するように前記変速機を制御するとともに、前記変更後の変速比が前記変更前の変速比に復帰した際もしくはその復帰を判断した際に前記付加駆動力を所定値以下に設定するように構成されていることを特徴とする駆動力制御装置。
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