JP6136866B2 - ガラスチョップドストランドマットの製造装置 - Google Patents
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Description
この構成によれば、ベルトコンベアにおけるベルトの付着物に含まれる結合剤は、バーナーの炎によって容易に炭化又は熱分解される。このため、付着物をベルトコンベアのベルトから剥離し易い状態へ変化させることが容易となる。
ここで、バーナーが鉛直上方に炎を噴出するように配置される場合、炎の噴出する方向と炎の熱が上昇する方向とが略一致するため、加熱される領域は炎の噴出する方向のみとなる。この点、上記のようにバーナーが、鉛直上方に対して傾斜する方向へ炎を噴出するように配置されることで、炎の噴出する方向と、炎の熱が上昇する方向とが異なるため、加熱される領域が拡大される。これにより、ベルトコンベアのベルトを効率的に加熱することができる。したがって、ベルトコンベアのベルトの付着物をベルトコンベアのベルトから剥離し易い状態へ効率的に変化させることができる。
上記ガラスチョップドストランドマットの製造装置について、前記剥離器は、前記ベルトコンベアにおけるベルトの主面に接するブラシ、及び前記ベルトコンベアにおけるベルトの主面にエアーを吹き付けるエアーノズルの少なくとも一方を含むことが好ましい。
図1に示すように、ガラスチョップドストランドマットの製造装置は、堆積工程を行う堆積部11、散布工程を行う散布部12、加熱工程を行う加熱部13、及び冷却工程を行う冷却部14を備えている。
次に、加熱部13の詳細について説明する。
加熱工程を行う加熱部13は、上記の複合物15を加熱する加熱炉21と、複合物15を加熱炉21に搬入するとともに加熱炉21から搬出するベルトコンベア31とを備えている。加熱された複合物15は、ベルトコンベア31によって加熱部13から冷却部14へ向けて送り出される。
ベルトコンベア31は、複数のコンベアローラー32と、無端状に形成されるベルト33とを備えている。ベルトコンベア31の各コンベアローラー32は、例えば、ステンレス鋼等の金属材料から形成されている。なお、複数のコンベアローラー32の少なくとも一つは、駆動源に連結された駆動ローラーとしての役割を果たす。
加熱部13は、複合物15が載置されていない未載置の位置で進行するベルト33を加熱する加熱器41を備えている。加熱器41は、複数のラインバーナー42により構成されている。各ラインバーナー42に流入された燃焼ガスは、ベルト33の幅方向に沿って配列された複数の噴出口からベルトコンベア31のベルト33に向けて噴出される。本実施形態の各ラインバーナー42は、鉛直上方に対して傾斜する方向へ炎を噴出するように配置されている。
第1ブラシローラー51は、軸部材の外周面に第1ブラシ51aが設けられたものであり、この第1ブラシ51aが、複合物15が載置されていない未載置の位置で進行するベルト33の主面34に接している。すなわち、第1ブラシ51aは、複合物15が載置されていない未載置のベルト33の主面34をブラッシングする。第2ブラシローラー52についても、第1ブラシローラー51と同様に第2ブラシ52aを有し、この第2ブラシ52aがベルトコンベア31におけるベルト33の主面34に接している。第2ブラシ52aについても、第1ブラシ51aと同様に、ベルトコンベア31におけるベルト33の主面34をブラッシングする。
加熱部13において、ベルトコンベア31のベルト33により搬送される複合物15は、加熱炉21内を通過することで加熱される。このとき、複合物15に含まれる結合剤は、ガラスチョップドストランドを結合し得る溶融状態となる。この溶融状態の結合剤は、ベルトコンベア31のベルト33に付着し易い。このような溶融状態の結合剤は、ベルトコンベア31のベルト33に付着物を生じさせる。付着物は、結合剤とガラスチョップドストランドから剥離した毛羽等との混合物である。
このとき、第1ブラシローラー51は、ベルトコンベア31におけるベルト33の主面34に接する第1ブラシ51aを備えているため、ベルトコンベア31におけるベルト33の主面34がブラッシングされる。これにより、ベルトコンベア31におけるベルト33の主面34の付着物が削減される。
(1)加熱部13は、加熱器41であるラインバーナー42を備えている。加熱器41のラインバーナー42は、複合物15が載置されていない未載置のベルトコンベア31のベルト33を加熱する。この構成によれば、結合剤、ガラスチョップドストランドから剥離した毛羽等が混ざり合った付着物は、ベルトコンベア31のベルト33を加熱する加熱器41により加熱される。これにより、付着物に含まれる結合剤を炭化又は熱分解させることが可能となる。付着物に含まれる結合剤が炭化又は熱分解されることで、ベルトコンベア31のベルト33に対する付着物の粘着力又は接着力が低下したり、接着力が失われたりする。このように付着物は、ベルトコンベア31のベルト33から剥離し易い状態へ変化する。
上記実施形態を次のように変更して構成してもよい。
・前記加熱部13の第1ブラシローラー51は、省略されてもよい。
・前記加熱部13の加熱器41は、複数のラインバーナー42を採用しているが、ラインバーナー42の数は特に限定されず、単数であってもよい。
・前記加熱部13の加熱器41は、ラインバーナー42等のバーナーに限定されず、例えば、電熱ヒーターを用いることもできる。なお、加熱部13の加熱器41として、例えば、電熱ヒーターとラインバーナー42とを併用することもできる。
・ベルトコンベア31のベルト33は、金属製であるが、無機繊維、ガラスフィルム等の耐熱性を有する材料から構成されていてもよい。すなわち、加熱部13が加熱器41を備える場合、ベルトコンベア31のベルト33は、加熱器41の熱に耐え得る耐熱性材料から構成される。なお、ベルトコンベア31のベルト33は金属製であることにより、加熱器41の熱に対する耐熱性が得られ易いため、ベルトコンベア31の変形及び熱分解を防止することができる。
Claims (6)
- ガラスチョップドストランドに結合剤が散布されてなる複合物を加熱する加熱炉と、前記複合物を前記加熱炉に搬入するとともに前記加熱炉から搬出するベルトコンベアとを備え、前記ベルトコンベアが、前記複合物が載置される主面を有するベルトと、コンベアローラーとを備えるガラスチョップドストランドマットの製造装置であって、
前記複合物が載置されていない未載置の位置で進行する前記ベルトを加熱する加熱器と、同ベルトに付着した付着物を剥離させる剥離器とを備え、
前記剥離器は、前記ベルトの進行方向において前記加熱器よりも下流に位置することを特徴とするガラスチョップドストランドマットの製造装置。 - 前記加熱器は、バーナーを含む請求項1に記載のガラスチョップドストランドマットの製造装置。
- 前記バーナーは、鉛直上方に対して傾斜する方向へ炎を噴出するように配置されている請求項2に記載のガラスチョップドストランドマットの製造装置。
- 前記バーナーは、前記ベルトコンベアのベルトの進行方向に沿って複数設けられ、
前記バーナーと同バーナーに隣り合うバーナーとの間には、遮蔽部材が配置されている請求項2又は請求項3に記載のガラスチョップドストランドマットの製造装置。 - 前記ベルトコンベアのベルトを介して前記加熱器と向かい合う位置には、輻射部材が配置されている請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のガラスチョップドストランドマットの製造装置。
- 前記剥離器は、前記ベルトコンベアにおけるベルトの主面に接するブラシ、及び前記ベルトコンベアにおけるベルトの主面にエアーを吹き付けるエアーノズルの少なくとも一方を含む請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のガラスチョップドストランドマットの製造装置。
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