JP6136499B2 - スクリュー圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば冷凍機の冷媒圧縮に用いられるスクリュー圧縮機に関し、特に運転圧力比に応じて吐出開始のタイミングを調整する内部容積比(以下Viと称する)可変弁を備えたスクリュー圧縮機に関するものである。
スクリュー圧縮機におけるViというのは、例えば特許文献1に示されているように、吸込時の歯溝空間容積と吐出寸前の歯溝空間容積との比であり、吸込が完了したときの容積と吐出口が開くときの容積との比を表している。そして、Vi可変弁が固定タイプのスクリュー圧縮機の場合、例えば中圧縮比で適正圧縮を行うようにViを設定したスクリュー圧縮機で低圧縮比の運転を行うと、吐出口が開く前にガスは吐出圧力以上に過圧縮され、余分な圧縮処理を行うことになる。また逆に高圧縮比で運転を行うと、吐出圧力に到達する前に吐出口が開くため、ガスの逆流が生じる不足圧縮の状態となる。これらはいずれも動力のロスを生じ、効率の低下を招く。
このような課題に対して、吐出開始のタイミングを調整してViを可変にするスライド弁であるVi可変弁を備え、運転圧力比に応じて駆動装置からの駆動力によりVi可変弁の開度を調整するようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、特許文献2では図1、図2で示されるように、吐出圧力HPと吸込圧力LPとから最適Vi値を演算し、位置検出手段から現Vi値を求め、現Vi値と最適Vi値との差が小さくなるようにVi可変弁に連結した駆動装置で制御するとともに、実運転時の最適Vi値に近づけるために、モーター駆動電力が最小となるようにVi可変弁の開度調整を行っている。
特開昭62−87687号公報(第2頁) 特許第4147891号公報(図1、図2)
Vi可変式のスクリュー圧縮機では、Vi可変機構の制御方法として吐出圧力や吸込圧力に加えて、回転周波数や電流、電圧を検出して圧縮機駆動電力が最小となるように制御を行うことから、Vi可変弁の位置を条件毎に変更するための複雑な構造と制御部が必要になるという課題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、簡易な制御でVi可変機構を実現し、高効率なスクリュー圧縮機を得ることを目的とする。
本発明に係わるスクリュー圧縮機は、ケーシングと、前記ケーシングの内部で冷媒を圧縮するスクリューローターと、前記スクリューローターを回転させるモーターと、前記ケーシングに摺動して内部容積比Viを変更するためのVi可変弁を有する内部容積比可変機構と、を備え、前記内部容積比可変機構は、シリンダーと、前記シリンダーの内部に設けられ、開口が形成されたピストン隔壁と、前記Vi可変弁と第一のロッドを介して連結された第一のピストンと、前記第一のピストンと分離して設けられ、前記開口よりも直径が大きく、前記第一のピストンよりも直径が小さい第二のピストンと、前記第一のピストンに対して前記ピストン隔壁を挟んで設けられ、前記開口を貫通した第二のロッドで前記第二のピストンと連結された第三のピストンと、を有し、前記シリンダーの内部には、前記第一のピストン、前記第二のピストン及び前記第三のピストンにより少なくとも3つのシリンダー室が形成され、前記3つのシリンダー室内のうち少なくとも1つのシリンダー室内の圧力を変化させることで前記第一のピストンを動かして前記Vi可変弁の位置制御を行なうことを特徴とする。
本発明によれば、Vi可変機構のシリンダー内の圧力を入れ替えることでVi可変弁の位置制御を実現できるため、複雑な制御部を必要とせずに安価な高効率スクリュー圧縮機を得ることができる。
本発明の実施の形態1に係るスクリュー圧縮機の概略構成を示す側面視の断面図である。 本発明の実施の形態1に係るVi可変機構の側面視の断面図である。 本発明の実施の形態1に係るVi可変機構のVi値大時の側面視の断面図である。 本発明の実施の形態1に係るVi可変機構のVi値中時の側面視の断面図である。 本発明の実施の形態1に係るVi可変機構のVi値小時の側面視の断面図である。 本発明の実施の形態2に係るVi可変機構のVi値大時の側面視の断面図である。 本発明の実施の形態2に係るVi可変機構のVi値中時の側面視の断面図である。 本発明の実施の形態2に係るVi可変機構のVi値小時の側面視の断面図である。 本発明の実施の形態3に係るVi可変機構の側面視の断面図である。 本発明の実施の形態3に係るVi可変機構のVi値100%負荷時の側面視の断面図である。 本発明の実施の形態3に係るVi可変機構のVi値75%負荷時の側面視の断面図である。 本発明の実施の形態3に係るVi可変機構のVi値50%負荷時の側面視の断面図である。 本発明の実施の形態3に係るVi可変機構のVi値25%負荷時の側面視の断面図である。
実施の形態1
図1は、本発明の実施の形態1に係るスクリュー圧縮機の概略構成を示す側面視の断面図である。実施の形態1に係るスクリュー圧縮機は例えばシングルスクリュー圧縮機であり、筒状のケーシング本体1と、このケーシング本体1内に収容して冷媒を圧縮するスクリューローター2と、このスクリューローター2を回転駆動するモーター3とが備えられている。
モーター3はケーシング本体1に内接して固定したステーター3aと、ステーター3aの内側に配置したモーターローター3bにて構成され、インバーター方式で回転数が制御される。スクリューローター2とモーターローター3bは互いに同一軸線上に配置されており、いずれもスクリュー軸4上に固定されている。
スクリューローター2には複数の螺旋状の溝(スクリュー溝)が形成されており、スクリュー軸4上に固定したモーターローター3bに連動してスクリュー溝が回転駆動される。スクリューローター2の円筒面に隣接して形成した溝の空間には、ケーシング本体1の内筒面およびこの溝に噛み合い係合する一対のゲートローター(図示せず)に囲まれて圧縮室5が形成される。
ケーシング本体1は隔壁(図示せず)により吐出圧力側と吸込圧力側とに隔てられている。ケーシング本体1の吐出圧力側には、吐出室6と吐出室6に開口する吐出口7とが形成され、吸込圧力側には吸込室8が形成されている。
尚、吐出圧力と吸込圧力の関係は吐出圧力>吸込圧力であり、吐出圧力が高圧となっている。
ケーシング本体1には、Vi可変機構の一部を形成する駆動装置10と、第1ロッド9に連結されて軸方向に移動可能な一対のVi可変弁11が設けられており、Vi可変弁11には吐出口7の一部が形成されている。
Vi可変弁11の吐出口7を含む駆動装置10方向の面は吐出室6と接しており、周囲の圧力は高圧の吐出圧力になっている。一方、Vi可変弁11のモーター3方向の面は吐出室6と隔壁で隔てられた吸込室8と接しており、周囲の圧力は低圧の吸込圧力になっている。
このため、Vi可変弁11の両端では吐出圧力と吸込圧力とによる差圧(吐出圧力−吸込圧力>0)が発生し、Vi可変弁11にはモーター3の方向(図2中の黒矢印の方向)に移動しようとする力が常時生じている。尚、もう一方のVi可変弁11に連結する駆動装置10については図示を省略している。
図2は実施の形態1に係る駆動装置10を含むVi可変機構の側面視の断面図である。駆動装置10には内部にVi可変弁11の位置を移動するためのシリンダー12が備えられている。シリンダー12の内部にはVi可変弁11に近い方から順に第1ピストン13、第2ピストン14、第3ピストン15が設けられている。
第1ピストン13はVi可変弁11と第1ロッド9で連結され、第2ピストン14と第3ピストン15は第1ピストン13から独立して第2ロッド16で連結されている。
シリンダー12の内部には一部が開口した第1ピストン隔壁17が設けられている。第1ピストン隔壁17を挟む構成で第2ピストン14と第3ピストン15とが設置されている。
第1ピストン13と第3ピストン15の直径はシリンダー12の直径と同一とし、第1ピストン13や第3ピストン15がシリンダー12の内周面と接触する部分にはシール部材18が装着されている。第1ピストン13の左右に接する空間、及び第3ピストン15の左右に接する空間は、シール部材18によってそれぞれ隔てられている。
第2ピストン14の直径は第1ピストン隔壁17の開口部の直径よりは大きく、かつシリンダー12、第1ピストン13及び第3ピストン15の直径よりは小さい。この結果、第1ピストン13と第3ピストン15とに挟まれた空間が第2ピストン14に隔てられることはない。
また、第1ピストン13が左右の空間から圧力を受ける面積は、Vi可変弁11が吐出室6から吐出圧力を受ける面積や、吸込室8から吸込圧力を受ける面積よりも大きいものとする。この結果、Vi可変弁11がモーター3の方向に移動しようとする力を、第一ピストン13が左右の空間から受ける力に比べて小さくすることができる。
シリンダー12の内部には、第1ピストン13、第3ピストン15の設置に伴い、3つのシリンダー室が形成される。3つのシリンダー室とは、シリンダー12のVi可変弁11側の壁と第1ピストン13に挟まれた第1シリンダー室19a、第1ピストン13と第3ピストン15に挟まれた第2シリンダー室19b、第3ピストン15とVi可変弁11とは反対側の壁に挟まれた第3シリンダー室19cである。
このとき、第3ピストン15と第2ロッド16で連結された第2ピストン14は、第2シリンダー室19b内に設置される。
なお、第2ロッド16の長さはシリンダー12のVi可変弁11側の壁と第1ピストン隔壁17との距離よりも短い。このため第2ピストン14がVi可変弁11側の壁に接触することはない。
3つのシリンダー室には、それぞれ圧縮機内の圧力を導入するための圧力導入孔が設けられている。第1シリンダー室19aに設けられた圧力導入孔119aは吐出室6と連通しており、第1シリンダー室19aに吐出圧力が常時導入される。
シリンダー室19bに設けられた圧力導入孔119bは電磁弁20aを介して吸込室8と連通しているとともに、電磁弁20bを介して吐出室6と連通している。シリンダー室19cに設けられた圧力導入孔119cは電磁弁21aを介して吸込室8と連通しているとともに、電磁弁21bを介して吐出室6と連通している。
なお、電磁弁20a、20b、21a、21bは制御装置(図示せず)により、それぞれの開閉が制御される。
次に動作について説明する。本発明の実施の形態1におけるVi可変機構では大、中、小3通りのVi値に伴う制御が可能である。
(Vi値大時の動作)
図3は実施の形態1に係るVi可変機構のVi値大時の側面視の断面図である。Vi可変弁11をシリンダー12の方向に最も寄った箇所に位置することにより、吐出口7が開くタイミングを遅くすることが可能となる。なお、図2に示した構成と同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。
Vi可変弁11に最も近い位置にあるシリンダー室19aは吐出室6と連通しており、吐出室6から吐出圧力が常時導入されている。シリンダー室19bには電磁弁20aを開、電磁弁20bを閉にして吸込室8から吸込圧力が導入され、シリンダー室19cには電磁弁21aを開、電磁弁21bを閉にして吸込室8から吸込圧力が導入される。
この結果、シリンダー室19bとシリンダー室19cは等圧となり、シリンダー室19aの圧力はシリンダー室19b、シリンダー室19cの圧力よりも高い状態になる。
第1ピストン13が左右のシリンダー室から受ける圧力の面積は、Vi可変弁11が吐出室6から受ける吐出圧力や、吸込室8から受ける吸込圧力の面積よりも大きい。このため、第1ピストン13はシリンダー室19aとシリンダー室19bとの差圧によりシリンダー室19bの方向(Vi可変弁11に対して逆方向)に移動する。
第2ピストン14は第1ピストン13に押されてシリンダー室19cの方向に移動する。第2ピストン14と第2ロッド16で連結された第3ピストン15も連動してVi可変弁11とは反対側の壁方向に移動する。第2ピストン14が第1ピストン隔壁17と接する地点で停止すると、第3ピストン15、第1ピストン13も同じように停止する。
Vi可変弁11は第1ピストン13と第1ロッド9で連結されているため、第1ピストン13と連動してシリンダー12の方向に移動し、吐出口7を開くタイミングが最も遅くなる位置で停止する。
(Vi値中時の動作)
図4は実施の形態1に係るVi可変機構のVi値中時の側面視の断面図である。Vi可変弁11をVi値大時の位置よりもモーター3の方向に寄った箇所に位置することにより、Vi値大時に比べて吐出口7が開くタイミングを早くすることが可能となる。なお、図2に示した構成と同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。
シリンダー室19aは吐出室6と連通しており、吐出室6から吐出圧力が常時導入される。シリンダー室19bには電磁弁20aを開、電磁弁20bを閉にして吸込室8から吸込圧力が導入され、シリンダー室19cには電磁弁21aを閉、電磁弁21bを開にして吐出室6から吐出圧力が導入される。
この結果、シリンダー室19aとシリンダー室19cは等圧となり、シリンダー室19bの圧力はシリンダー室19a、シリンダー室19cの圧力よりも低い状態になる。
シリンダー室19bの圧力がシリンダー室19cの圧力よりも低くなるため、差圧によって第3ピストン15はVi可変弁11の方向(図4中の黒矢印の方向)に移動する。第1ピストン13は、第3ピストン15と第2ロッド16で連結された第2ピストン14に押されてVi可変弁11の方向に移動する。
第3ピストン15が第1ピストン隔壁17と接する地点で停止すると第2ピストン14も連動して停止し、第1ピストン13も同じように停止する。
Vi可変弁11は第1ピストン13と第1ロッド9で連結されていることから、第1ピストン13と連動して位置を移動する。第1ピストン13の停止に伴い、Vi値大時に比べて吐出口7を開くタイミングが早くなる位置でVi可変弁11は停止する。
(Vi値小時の動作)
図5は実施の形態1に係るVi可変機構のVi値小時の側面視の断面図である。Vi可変弁11をVi値中時の位置よりもモーター3の方向に寄った箇所に位置することにより、Vi値中時に比べて吐出口7が開くタイミングを早くすることが可能となる。なお、図2に示した構成と同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。
シリンダー室19aは吐出室6と連通しており、吐出室6から吐出圧力が常時導入されている。シリンダー室19bには電磁弁20aを閉、電磁弁20bを開にして吐出室6から吐出圧力が導入され、シリンダー室19cには電磁弁21aを開、電磁弁21bを閉にして吸込室8から吸込圧力が導入される。
この結果、シリンダー室19aとシリンダー室19bは等圧となり、圧力シリンダー室19cの圧力はシリンダー室19a、シリンダー室19bよりも低い状態になる。
シリンダー室19aとシリンダー室19bとの間には差圧がなく、第1ピストン13は左右のシリンダー室から差圧を受けることはない。このため、第1ピストン13は、Vi可変弁11が吐出室6と吸込室8から受けている差圧の影響を受けることになる。
Vi可変弁11にはモーター3の方向に移動しようとする力が常時生じていることから、Vi可変弁11はモーター3の方向に位置を移動する。第1ピストン13がVi可変弁11側の壁と接して停止するまで移動し、Vi可変弁11はVi値中時に比べて吐出口7を開くタイミングが早くなる位置で停止する。
また、シリンダー室19cの圧力がシリンダー室19bの圧力よりも低くなるため、差圧により第3ピストン15はVi可変弁11の方向とは逆方向(図5で左側に記載した黒矢印の方向)に移動する。第2ピストン14が第1ピストン隔壁17と接する地点で停止すると、第2ロッド16で連結された第3ピストン15も連動して停止する。
なお、Vi値小時の制御において、電磁弁21aを閉、電磁弁21bを開にして吐出圧力をシリンダー室19cに導入しても良い。この場合、シリンダー室19a、シリンダー室19b、シリンダー室19cはいずれも吐出圧力で等圧となり、3つのシリンダー室には差圧がない状態になる。
第2ピストン14と第3ピストン15には位置を保持する差圧の力が作用せず、Vi可変弁11が受ける、吐出室6と吸込室8との差圧の影響も受けないために停止状態が不安定になる。しかし第1ピストン13は第2ピストン14と第3ピストン15の状態に影響を受けることはなく、Vi可変弁11が受けている吐出室6と吸込室8との差圧の影響によりVi可変弁11の方向に移動し、Vi可変弁11側の壁と接して停止する。
第1ピストン13がVi可変弁11側の壁と接して停止状態を保持することで、Vi可変弁11はVi値中時に比べて吐出口7を開くタイミングが早くなる位置に停止する。
ここで、Vi可変機構における大、中、小3通りのVi値について説明する。Vi値には任意の値を設定することが可能である。冷凍空調機器においてCOPという定格のエネルギー消費効率を示す成績係数の他に、IPLV(期間成績係数)という期間を通じた冷凍機の成績係数があり、この値を設定することで効率的な制御が可能になる。
米国冷凍空調工業会においてIPLVは下記の計算式により算出される。
IPLV=0.01×A+0.42×B+0.45×C+0.12×D
A=100%負荷時のCOP、B=75%負荷時のCOP、
C=50%負荷時のCOP、D=25%負荷時のCOP
この計算式によれば運転時の負荷により運転効率の重みが異なる。特に75%負荷時と50%負荷時はそれぞれ0.42と0.45であり、重み付けが大きくなっている。
日本冷凍空調工業会においても同様の指標が以下の式のように定められており、米国冷凍空調工業会と同様に75%負荷時と50%負荷時における重み付けが大きくなっている。
IPLV=0.01×A+0.47×B+0.37×C+0.15×D
A=100%負荷時のCOP、B=75%負荷時のCOP、
C=50%負荷時のCOP、D=25%負荷時のCOP
加えて、100%負荷時のCOPは冷凍空調機器においてその性能が評価される最も重要な指標となっている。このため3段階のVi値を、Vi値大時には100%負荷時の最適値、Vi値中時には75%負荷時の最適値、Vi値小時には50%負荷時または25%負荷時の最適値となるように設定することで、効率的な制御が可能である。
なお、本発明は100%負荷、75%負荷、50%負荷、25%負荷に基づく場合分けにのみ限定されるものではなく、負荷の大小に応じてVi値の大小を任意に設定し、そのVi値に対応した位置に電磁弁の開閉を制御してVi可変弁11を移動させればよい。例えば0〜100%負荷を三段階(大負荷>中負荷>小負荷)に分けた場合、大負荷のときはVi値大、中負荷のときはVi値中、小負荷のときはVi値小に設定する。
制御装置(図示せず)は、設定温度と庫内温度との差によって、何%負荷でスクリュー圧縮機を駆動するかを判断する。100%負荷時、75%負荷時、50%負荷時、25%負荷時に基づく場合分けでVi値を制御する場合には、以下の負荷パターンから3つを抽出して三段階の制御とし、電磁弁20a、20b、21a、21bの開閉制御を実施する。
100%負荷時 負荷が75%を超過した場合
75%負荷時 負荷が50%を超過した場合、又は75%以下となった場合
50%負荷時 負荷が25%を超過した場合、又は50%以下となった場合
25%負荷時 負荷が25%以下となった場合
この実施の形態1によれば、電磁弁20a、20b、21a、21bの開閉によって生じる、シリンダー室19a、19b、19cの吐出圧力と吸込圧力の圧力差のみに基づいたVi可変弁11のシンプルな可動制御により、特別な装置を不要として年間を通して高効率で安価なスクリュー圧縮機を得ることが可能である。
なお、第1ピストン隔壁17の形状は特に限定するものではない。第2ロッド16を貫通させたうえで、第1ピストン隔壁17と第2ピストン14とが接した位置で第2ピストン14を停止させることが可能であれば、如何なる形状でも動作に影響はない。
また、シリンダー室19a、19b、19cに導入する圧力として、吐出圧力と吸込圧力に限定するものではない。例えば吐出圧力よりは低圧であり、吸込圧力よりは高圧となる中間圧力を導入しても良い。
加えて、圧力の入れ替えを行なう弁20a、20b、21a、21bは電磁弁に限定するものではなく、例えば電動弁を導入しても良い。
実施の形態2
この発明の実施の形態2として、シリンダー室19aの圧力を可変とし、中央に位置するシリンダー室19bに吸込圧力を常時導入する場合の実施例を示す。図6は実施の形態2に係るVi可変機構のVi大時の側面視の断面図である。なお、図2に示した構成と同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。
実施の形態2におけるシリンダー12内のシリンダー室は次の構成とする。第1シリンダー室19aに設けられた圧力導入孔119aは電磁弁20aを介して吸込室8と連通しているとともに、電磁弁20bを介して吐出室6と連通している。シリンダー室19bに設けられた圧力導入孔119bは吸込室8と連通しており、第2シリンダー室19bに吸込圧力を常時導入する。シリンダー室19cに設けられた圧力導入孔119cは電磁弁21aを介して吸込室8と連通しているとともに、電磁弁21bを介して吐出室6と連通している。
実施の形態2においても、実施の形態1と同様にVi可変機構として大、中、小3通りのVi値を設定することが可能である。各設定時の動作について説明する。
(Vi値大時の動作)
図6は実施の形態2に係るVi可変機構のVi値大時の側面視の断面図である。Vi可変弁11をシリンダー12の方向に最も寄った箇所に位置することにより、吐出口7が開くタイミングを遅くすることが可能となる。なお、図2に示した構成と同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。
シリンダー室19aには電磁弁20aを閉、電磁弁20bを開にして吐出圧力が導入される。シリンダー室19bは吸込室8と連通しており吸込圧力が常時導入され、シリンダー室19cには電磁弁21aを開、電磁弁21bを閉にして吸込圧力が導入される。
この結果、シリンダー室19bとシリンダー室19cは等圧となり、シリンダー室19aの圧力は、シリンダー室19b、シリンダー室19cの圧力よりも高い状態になる。
第1ピストン13が左右のシリンダー室から受ける圧力の面積は、Vi可変弁11が吐出室6から受ける吐出圧力や吸込室8から受ける吸込圧力の面積よりも大きい。このため、第1ピストン13はシリンダー室19aとシリンダー室19bとの差圧によりシリンダー室19bの方向(Vi可変弁11に対して逆方向)に移動する。
第2ピストン14は第1ピストン13に押されてシリンダー室19cの方向に移動する。第2ピストン14と第2ロッド16で連結された第3ピストン15も連動して、Vi可変弁11とは反対側の壁方向に移動する。第2ピストン14が第1ピストン隔壁17と接する地点で停止すると、第1ピストン13、第3ピストン15も同じように停止する。
Vi可変弁11は第1ピストン13と第1ロッド9で連結されているため、第1ピストン13と連動して移動し、吐出口7を開くタイミングが最も遅くなる位置で停止する。
(Vi値中時の動作)
図7は実施の形態2に係るVi可変機構のVi値中時の側面視の断面図である。Vi可変弁11をVi値大時の位置よりもモーター3の方向に寄った箇所に位置することにより、吐出口7が開くタイミングをVi値大時に比べて早くすることが可能となる。なお、図2に示した構成と同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。
シリンダー室19aには電磁弁20aを閉、電磁弁20bを開にして吐出圧力が導入される。シリンダー室19bは吸込室8と連通しており吸込圧力が常時導入され、シリンダー室19cには電磁弁21aを閉、電磁弁21bを開にして吐出圧力が導入される。
この結果、シリンダー室19aとシリンダー室19cは等圧となり、シリンダー室19bの圧力はシリンダー室19a、シリンダー室19cの圧力よりも低い状態になる。
シリンダー室19cの圧力がシリンダー室19bの圧力よりも高くなるため、差圧によって第3ピストン15はVi可変弁11の方向(図7中の黒矢印の方向)に移動する。第3ピストン15と第2ロッド16で連結された第2ピストン14も連動してVi可変弁11の方向に移動し、第1ピストン13も第2ピストン14に押されてVi可変弁11の方向に移動する。
第3ピストン15が第1ピストン隔壁17と接する地点で停止すると、第2ピストン14も連動して停止、第1ピストン13も同じように停止する。
Vi可変弁11は第1ピストン13と第1ロッド9で連結されているため、第1ピストン13と連動して位置を移動する。第1ピストン13の停止に伴い、Vi値大時に比べて吐出口7を開くタイミングが早くなる位置で停止する。
(Vi値小時の動作)
図8は実施の形態2に係るVi可変機構のVi値小時の側面視の断面図である。Vi可変弁11をVi値中時の位置よりもモーター3の方向に寄った箇所に位置することにより、Vi値中時に比べて吐出口7が開くタイミングを早くすることが可能となる。なお、図2に示した構成と同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。
シリンダー室19aには電磁弁20aを開、電磁弁20bを閉にして吸込圧力が導入される。シリンダー室19bは吸込室8と連通しており吸込圧力は常時導入され、シリンダー室19cに電磁弁21aを閉、電磁弁21bを開にして吐出圧力が導入される。
この結果、シリンダー室19aとシリンダー室19bは等圧となり、シリンダー室19cはシリンダー室19a、シリンダー室19bの圧力よりも高い状態になる。
シリンダー室19aとシリンダー室19bとの間に差圧がないため、第1ピストン13は左右のシリンダー室からの影響を受けることはない。このため第1ピストン13は、Vi可変弁11が吐出室6と吸込室8から受ける差圧の影響を受けることになる。
Vi可変弁11には常時モーター3の方向に移動しようとする力が生じていることから、Vi可変弁11はモーター3の方向に位置を移動する。第1ピストン13がVi可変弁11側の壁と接して停止するまで移動し、Vi可変弁11はVi値中時に比べて吐出口7を開くタイミングが早くなる位置で停止する。
また、シリンダー室19cの圧力がシリンダー室19bの圧力よりも高くなるため、差圧によって第3ピストン15はVi可変弁11の方向に移動する。第3ピストン15と第2ロッド16で連結された第2ピストン14も連動して移動する。第3ピストン15は第1ピストン隔壁17と接する地点で停止し、第2ピストン14も連動して停止する。
Vi値小時の制御において、実施の形態1と同様に電磁弁21aを開、電磁弁21bを閉とし、吸込圧力をシリンダー室19cに導入してシリンダー室19a、シリンダー室19b、シリンダー室19cをいずれも吸込圧力で等圧としても良い。
この実施の形態2によれば、中央に位置するシリンダー室19bの圧力を固定した場合においても、実施の形態1と同様の効果を得ることが可能である。
また実施の形態1と同様に、シリンダー室19a、19b、19cに導入する圧力として吐出圧力と吸込圧力に限定するものではなく、例えば中間圧力を導入しても良い。
加えて、圧力の入れ替えを行なう弁20a、20b、21a、21bは電磁弁に限定するものではなく、例えば電動弁を導入しても良い。
実施の形態3
この発明の実施の形態3として、シリンダー12の内部に4つのシリンダー室を設けた場合の実施例を示す。図9は実施の形態4に係るVi可変機構の側面視の断面図である。なお、図2に示した構成と同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。
シリンダー12の内部にはVi可変弁11に近い方から順に第1ピストン13、第2ピストン14、第3ピストン15、第4ピストン22、第5ピストン23が設けられる。第4ピストン22と第5ピストン23は第3ロッド24にて連結され、第1ピストン13、第2ピストン14、第3ピストン15からは独立した構成とする。
シリンダー12の内部には一部を開口とした第1ピストン隔壁17と第2ピストン隔壁25とが設けられる。第4ピストン22と第5ピストン23とは、第2ピストン隔壁25を挟む構成で設置される。
第5ピストン23の直径はシリンダー11の直径と同一とし、シリンダー12の内周面と接するシリンダー接触部にはシール部材18を装着して第5ピストン23の左右に接する空間をそれぞれ隔てている。
第4ピストン22の直径は第2ピストン隔壁25の開口部の直径よりは大きく、かつシリンダー12、第3ピストン15及び第5ピストン23の直径よりは小さい。この結果、第3ピストン15と第5ピストン23とに挟まれた空間を第4ピストン22が隔てないものとする
シリンダー12の内部には、第5ピストン23の設置に伴い、4つのシリンダー室が形成される。4つのシリンダー室はシリンダー12のVi可変弁11側の壁と第1ピストン13に挟まれた第1シリンダー室19a、第1ピストン13と第3ピストン15に挟まれた第2シリンダー室19b、第3ピストン15と第5ピストン23に挟まれた第3シリンダー室19d、第5ピストン23とVi可変弁11とは反対側の壁に挟まれた第4シリンダー室19eである。このとき、第5ピストン23と第3ロッド24で連結された第4ピストン22は第3シリンダー室19d内に設置される。
第2ロッド16の長さはシリンダー12のVi可変弁11側の壁と第1ピストン隔壁17との距離よりも短い。このため第2ピストン14がVi可変弁11側の壁に接触することはない。また、第3ロッド24の長さは第1ピストン隔壁17と第2ピストン隔壁25との距離よりも短い。このため第4ピストン22が第1ピストン隔壁17に接触することはない。
4つのシリンダー室には、それぞれ圧縮機内の圧力を導入するための圧力導入孔が設けられている。第1シリンダー室19aに設けられた圧力導入孔119aは吐出室6と連通しており、第1シリンダー室19aには吐出圧力が常時導入される。
シリンダー室19bに設けられた圧力導入孔119bは電磁弁20aを介して吸込室8と連通しているとともに、電磁弁20bを介して吐出室6と連通している。シリンダー室19dに設けられた圧力導入孔119dは電磁弁26aを介して吸込室8と連通しているとともに、電磁弁26bを介して吐出室6と連通している。シリンダー室19eに設けた圧力導入孔119eは電磁弁27aを介して吸込室8と連通しているとともに、電磁弁27bを介して吐出室6と連通している。
なお、電磁弁20a、20b、26a、26b、27a、27bは制御装置(図示せず)により、それぞれの開閉が制御される。
次に動作について説明する。実施の形態3においては、Vi可変機構として4通りのVi値を設定することが可能である。例えば4段階のVi値を100%負荷時の最適値、75%負荷時の最適値、50%負荷時の最適値、25%負荷時の最適値となるように設定することで、効率的な制御が可能である。
(Vi値100%負荷時の動作)
図10は実施の形態3に係るVi可変機構のVi値100%負荷時の側面視の断面図である。Vi可変弁11をシリンダー12の方向に最も寄った箇所に位置することにより、吐出口7が開くタイミングを遅くすることが可能となる。なお、図9に示した構成と同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。
シリンダー室19aには吐出室6と連結して吐出圧力が常時導入されている。シリンダー室19bには電磁弁20aを開、電磁弁20bを閉にして吸込圧力が導入され、シリンダー室19dには電磁弁26aを開、電磁弁26bを閉にして吸込圧力が導入される。
シリンダー室19eに電磁弁27aを開、電磁弁27bを閉にして吸込圧力が導入されることで、シリンダー室19b、シリンダー室19d、シリンダー室19eは等圧となり、シリンダー室19aの圧力はシリンダー室19b、シリンダー室19d、シリンダー室19eの圧力よりも高い状態になる。
第1ピストン13が受ける圧力の面積は、Vi可変弁11が吐出室6から受ける吐出圧力や吸込室8から受ける吸込圧力の面積よりも大きいため、第1ピストン13はシリンダー室19aとシリンダー室19bとの差圧によりシリンダー室19bの方向(Vi可変弁11に対して逆方向)に移動する。
第2ピストン14は第1ピストン13に押されてシリンダー室19dの方向に移動し、第2ピストン14と第2ロッド16で連結された第3ピストン15も連動してシリンダー室19dの方向に移動する。第2ピストン14が第1ピストン隔壁17と接する地点で停止すると、第3ピストン15、第1ピストン13も同じように停止する。
Vi可変弁11は第1ピストン13と第1ロッド9で連結されていることから第1ピストン13と連動してモーター3の方向に位置を移動し、吐出口7を開くタイミングが最も遅くなる位置で停止する
また、シリンダー室19dとシリンダー室19eとの間には差圧がないため、第4ピストン22、第5ピストン23には位置を保持する差圧の力が作用せず、Vi可変弁11が受ける吐出室6と吸込室8との差圧の影響も受けない。
第4ピストン22が第3ピストン15と接触する位置にあった場合には、第4ピストン22は第3ピストン15に押されてシリンダー室19eの方向に移動し、第3ロッド24で連結した第5ピストン23に連動して移動するが、第3ピストン15が停止するとともに第4ピストン22、第5ピストン23も停止する。
(Vi値75%負荷時の動作)
図11は実施の形態3に係るVi可変機構のVi値75%負荷時の側面視の断面図であり、Vi可変弁11をVi値100%負荷時に比べてモーター3の方向に寄った箇所に位置することにより、吐出口7が開くタイミングをVi値100%負荷時より早くすることが可能となる。なお、図9に示した構成と同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。
シリンダー室19aには吐出室6と連結して吐出圧力が常時導入されている。シリンダー室19bには電磁弁20aを開、電磁弁20bを閉にして吸込圧力が導入され、シリンダー室19dには電磁弁26aを開、電磁弁26bを閉にして吸込圧力が導入される。
シリンダー室19eに電磁弁27aを閉、電磁弁27bを開にして吐出圧力が導入されることで、シリンダー室19bとシリンダー室19dとの間は差圧がない状態になり、シリンダー室19a、シリンダー室19eの圧力はシリンダー室19b、シリンダー室19dの圧力よりも高い状態になる。
シリンダー室19eの圧力がシリンダー室19dの圧力よりも高くなるため、差圧によって第5ピストン23はVi可変弁11の方向に移動する。第5ピストン23と第3ロッド24で連結した第4ピストン22も連動してVi可変弁11の方向に移動した後、第5ピストン23が第2ピストン隔壁25と接する地点で停止する。
第3ピストン15は第4ピストン22に押されてVi可変弁11の方向に移動する。第3ピストン15と第2ロッド16で連結した第2ピストン14も連動して移動し、第2ピストン14に押されて第1ピストン13もVi可変弁11の方向に移動する。第5ピストン23の停止に連動して第4ピストン22、第3ピストン15、第2ピストン14及び第1ピストン13も停止する。
Vi可変弁11は第1ピストン13と第1ロッド9で連結されていることから、第1ピストン13と連動してモーター3の方向に位置を移動する。Vi可変弁11は、第1ピストン13の停止に伴い、Vi値100%負荷時に比べて吐出口7を開くタイミングが早くなる位置で停止する。
(Vi値50%負荷時の動作)
図12は実施の形態3に係るVi可変機構のVi値50%負荷時の側面視の断面図であり、Vi可変弁11をVi値75%負荷時に比べてモーター3の方向に寄った箇所に位置することにより、吐出口7が開くタイミングをVi値75%負荷時より早くすることが可能となる。なお、図9に示した構成と同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。
シリンダー室19aには吐出室6と連結して吐出圧力が常時導入されている。シリンダー室19bには電磁弁20aを開、電磁弁20bを閉にして吸込圧力が導入され、シリンダー室19dには電磁弁26aを閉、電磁弁26bを開にして吐出圧力が導入される。
シリンダー室19eに電磁弁27aを開、電磁弁27bを閉にして吸込圧力が導入されることで、シリンダー室19aとシリンダー室19dの圧力はシリンダー室19bとシリンダー室19eの圧力よりも高い状態になる。
シリンダー室19dの圧力がシリンダー室19bの圧力よりも高くなるため、差圧によって第3ピストン15はVi可変弁11の方向に移動する。第3ピストン15と第2ロッド16で連結した第2ピストン14も連動してVi可変弁11の方向に移動した後、第3ピストン15が第1ピストン隔壁17と接する地点で停止する。第1ピストン13は第2ピストン14に押されてVi可変弁11の方向に移動し、第3ピストン15が停止すると第2ピストン14、第1ピストン13も停止する。
Vi可変弁11は第1ピストン13と第1ロッド9で連結されていることから、第1ピストン13と連動してモーター3の方向に位置を移動する。第1ピストン13の停止に伴い、Vi値75%負荷時に比べて吐出口7を開くタイミングが早くなる位置で停止する。
また、シリンダー室19dの圧力がシリンダー室19eの圧力よりも高くなるため、差圧によって第5ピストン23はシリンダー室19eの方向(Vi可変弁11に対して逆方向)に移動する。第5ピストン23と第3ロッド24で連結された第4ピストン22も連動して、Vi可変弁11とは反対側の壁方向に移動する。第4ピストン22が第2ピストン隔壁25と接する地点で停止すると、第5ピストン23も同じように停止する。
(Vi値25%負荷時の動作)
図13は実施の形態3に係るVi可変機構のVi値25%負荷時の側面視の断面図であり、Vi可変弁11をモーター3の方向に最も寄った箇所に位置することにより、吐出口7が開くタイミングをVi値50%負荷時より早くすることが可能となる。なお、図9に示した構成と同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。
シリンダー室19aには吐出室6と連結して吐出圧力が常時導入されている。シリンダー室19bには電磁弁20aを閉、電磁弁20bを開にして吐出圧力が導入され、シリンダー室19dには電磁弁26aを開、電磁弁26bを閉にして吸込圧力が導入される。
シリンダー室19eに電磁弁27aを閉、電磁弁27bを開にして吐出圧力が導入されることで、シリンダー室19a、シリンダー室19b、シリンダー室19eの圧力は等圧となり、シリンダー室19dの圧力よりも高い状態になる。
シリンダー室19aとシリンダー室19bとの間に差圧がなく、第1ピストン13は左右のシリンダー室からの差圧を受けないため、Vi可変弁11が吐出室6と吸込室8から受けている差圧の影響を受ける。
Vi可変弁11には常時モーター3の方向に移動しようとする力が生じていることから、Vi可変弁11はモーター3の方向に位置を移動する。第1ピストン13がVi可変弁11側の壁と接して停止するまで移動し、Vi可変弁11は50%負荷時に比べて吐出口7を開くタイミングが早くなる位置で停止する。
また、シリンダー室19bの圧力がシリンダー室19dの圧力よりも高くなるため、差圧によって第3ピストン15はシリンダー室19dの方向(Vi可変弁11に対して逆方向)に移動する。
シリンダー室19eの圧力もシリンダー室19dの圧力よりも高くなるため、差圧によって第5ピストン23はシリンダー室19dの方向(Vi可変弁11の方向)に移動する。
第5ピストン23と第3ロッド24で連結された第4ピストン22も連動して移動し、第3ピストン15と接触した箇所で停止する。
シリンダー室19b、シリンダー室19eの圧力がいずれもシリンダー室19dの圧力よりも高いことに伴って発生する差圧により、第3ピストン15と第4ピストン22とは接触して停止した状態を保持する。
この実施の形態3によれば、吐出圧力と吸込圧力のみに基づいたシンプルな制御により、4段階のVi値で制御することを可能とし、より高効率で安価なスクリュー圧縮機を得ることが可能である。
この実施の形態3ではシリンダー室19aの圧力を固定としたが、他のシリンダー室を固定としても良い。また、シリンダー室19a、19b、19d、19eに導入する圧力は吐出圧力と吸込圧力に限定するものではない。加えて、圧力の入れ替えを行なう弁26a、26b、26a、26bは電磁弁に限定するものではない。
第1ピストン隔壁17と同様に、第2ピストン隔壁25の形状は特に限定するものではなく、第3ロッド24を貫通させたうえで第2ピストン隔壁25と第4ピストン22とが接した位置で第4ピストン22を停止させることが可能であれば如何なる形状でも動作に影響はない。
1 ケーシング本体、2 スクリューローター、3 モーター、3a ステーター、3b モーターローター、4 スクリュー軸、5 圧縮室、6 吐出室、7 吐出口、8 吸込室、9 第1ロッド、10 駆動装置、11 Vi可変弁、12 シリンダー、13 第1ピストン、14 第2ピストン、15 第3ピストン、16 第2ロッド、17 第1ピストン隔壁、18 シール部材、19a、19b、19c、19d、19e シリンダー室、20a、20b、21a、21b、26a、26b、27a、27b 電磁弁、119a、119b、119c、119d、119e 圧力導入孔、22 第4ピストン、23 第5ピストン、24 第3ロッド、25 第2ピストン隔壁

Claims (6)

  1. ケーシングと、
    前記ケーシングの内部で冷媒を圧縮するスクリューローターと、
    前記スクリューローターを回転させるモーターと、
    前記ケーシングに摺動して内部容積比Viを変更するためのVi可変弁を有する内部容積比可変機構と、を備え、
    前記内部容積比可変機構は、
    シリンダーと、
    前記シリンダーの内部に設けられ、開口が形成されたピストン隔壁と、
    前記Vi可変弁と第一のロッドを介して連結された第一のピストンと、
    前記第一のピストンと分離して設けられ、前記開口よりも直径が大きく、前記第一のピストンよりも直径が小さい第二のピストンと、
    前記第一のピストンに対して前記ピストン隔壁を挟んで設けられ、前記開口を貫通した第二のロッドで前記第二のピストンと連結された第三のピストンと、を有し、
    前記シリンダーの内部には、前記第一のピストン、前記第二のピストン及び前記第三のピストンにより少なくとも3つのシリンダー室が形成され、
    前記3つのシリンダー室内のうち少なくとも1つのシリンダー室内の圧力を変化させることで前記第一のピストンを動かして前記Vi可変弁の位置制御を行なうことを特徴とするスクリュー圧縮機。
  2. 前記3つのシリンダー室、それぞれに圧力導入孔が設けられており、前記圧力導入孔により、弁手段を介して圧縮機内の圧力を導入することを特徴とする請求項1に記載のスクリュー圧縮機。
  3. 前記3つのシリンダー室には、吐出圧力または吸込圧力を導入することを特徴とする請求項1または2に記載のスクリュー圧縮機。
  4. 前記3つのシリンダー室は、Vi可変弁に最も近い位置にあるシリンダー室に圧縮機内の吐出圧力を導入し、他の2つのシリンダー室に導入する吐出圧力と吸込圧力とを入れ替えることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のスクリュー圧縮機。
  5. 前記3つのシリンダー室は、中央に位置するシリンダー室に圧縮機内の吸込圧力を導入し、他の2つのシリンダー室に導入する吐出圧力と吸込圧力とを入れ替えることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のスクリュー圧縮機。
  6. 前記Vi可変弁は、少なくとも3段階に設定したVi値に基づいて位置制御することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のスクリュー圧縮機。
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