JP6134511B2 - 直膨コイルを使用した空気調和機 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の直膨コイルを使用した空気調和機に関し、特に、直列2段の直膨コイル群をそれぞれ複数の並列する直膨コイルとするものであって、省エネを実現する直膨コイルを使用した空気調和機に関する。
従来、水コイルを使用する空気調和機の熱媒は冷水、温水、蒸気などであるが、直膨コイルの空気調和機の冷媒コイルの熱媒は水以外の冷媒である。
従来、クリーンルームでは厳格な空調管理が要求されているが、通常、設定温度・湿度の許容範囲は、温度では±3℃以内、湿度では10%以内の制御が求められている。
ところで、水コイルを使用する空気調和機の熱媒は冷水、温水、蒸気などであり、直膨コイルの空気調和機の冷媒コイルの熱媒は冷媒であるが、以下に述べるように、それぞれに利点や欠点がある。
クリーンルームでの水コイル使用の基本的な空調システムは、図1に示すようなものであるが、戸外からの空気OAは、冷水コイルaをバルブiで制御して熱交換され、目標の大凡の温度・湿度以下に冷房(暖房)され、再熱コイルbと加湿器cとで微調整して求められる気SAを得ている。
この場合の空気の状態変化を、図2の空気線図を参照して図1のシステムを説明すると、外気OAが図2でのA点の状態であると、水コイルaは冷凍機hやチラーから冷水(温水、蒸気)が供給されていて、バルブを制御することにより、コイル出口空気温度を設定した露点温度、実際は、露点温度の設定値は余裕をみて目標絶対湿度より低い露点温度まで(図2の目標絶対湿度線以下)温度をさげ、B点に移行する。
その後、ボイラeにより高温の温水或いは蒸気をバルブにより制御して再加熱コイルbに供給し、露点温度から加湿可能温度まで再熱し、空気温度を図2のC点まで上昇させる。 更に、ボイラeからの蒸気を加湿器cから噴霧して、最終目標の湿度にして図2のD点まで上昇させている。
しかしながら、図1に示すような、従来の水コイル使用の基本的な空調システムは、(1)冷却・再熱のための熱源機器を設置するための熱源機械室が必要であり、(2)バックアップを考えた場合もう1セットのシステム設置が必要であり、(3)分散している空気調和機の運転台数に関わらず大型の熱源機器が運転し、冷水の搬送動力が低減し難く、(4)熱源機器、冷水・再熱コイル・加湿のバルブ制御が異なる工事区分となり、施工後の管理項目が煩雑となるといった問題点があった。
また、直膨コイルは間接的な熱の受け渡しがないため、直膨コイルのシステムの冷暖房効率は水コイルを上回るはずであるが、直膨コイルは水以外の冷媒であることから、液体や気体といった異なった相にするための圧力・温度の制御が難しく、きめ細かい制御の管理が厄介であるといった問題点があった。
例えば、クリーンルームでの直膨コイル使用の基本的な空調システムは、図3に示すようなものであるが、図1の水コイルaの使用と異なるのは、水コイルaの変わりに、3台の直膨コイルg1,g2,g3を並列配置した構成である。直膨コイルで広範囲な空調制御が難しく、そこで、直膨コイルを3台並列にして、低負荷の場合は1台稼働にし、高負荷の場合には全台を稼働して、広範囲の空調制御を可能としている。
この場合の空気の状態変化を、図2の空気線図を参照して図3のシステムを説明すると、外気OAが図4でのA点の状態であると、ファンと圧縮機からなる室外機k1,k2,k3の全機運転し、直膨コイルg1,g2,g3のコイル出口空気温湿度を設定した露点温度以下、露点温度の設定値は余裕をみて目標絶対湿度より低い露点温度にさげ、B点に移行する。
その後は、水コイルの空調機と同様に、ボイラeにより高温の温水或いは蒸気をバルブfにより制御して再加熱コイルbに供給し、露点温度から加湿可能温度まで再熱し、空気温度を図2のC点まで上昇させる。更に、ボイラeからの蒸気を加湿器cから噴霧して、最終目標の湿度にして図2のD点まで上昇させている。
しかしながら、図3に示すような、直膨コイル使用の基本的な空調システムは、(1)直膨コイルが並列設置の為、除湿能力を考慮すると負荷による室外機の停止が困難となり、台数制御運転やメンテナンス時・故障時の対応が出来ない。例えば、図4の空気線図で説明すると、直膨コイルg2,g3が停止してバイパス状態であって、直膨コイルg1だけが稼働してる場合は、直膨コイルg1の出口空気温湿度はB点にはなるが、直膨コイルg2,g3がバイパス状態であるので、これらを混合した空気は、Bmix点となり設定した露点温度以下にはならない。したがって、常時全数運転する必要がある。
また、(2)直膨コイル出口温度を目標露点温度以下にするため、常時すべての室外機が運転が必要となり、低負荷時はコイル出口空気温湿度は目標値よりもかなり低くなる。そのため、B→Cの再熱能力及びC→Dの加湿能力が大きくなる為、結果として、省エネルギー運転とならない。
このため、直膨コイルは空気の温度・湿度管理の要求が厳格ではない家庭用の空気調和機等の室内機1個に対し室外機も1個ずつ使っている小型のエアコンを部屋ごとに設置する方法がむしろ好まれる傾向にあり、直膨コイルだけの空調設備は大きな工場等では採用され難い傾向にあり、特許文献1、2に開示されているように、直膨コイルと水コイルとの併用によって大きな工場等でも採用できる空気調和システムが提案されている。
そこで、発明者らは、特許文献3として、直膨コイルだけを使用した空気調和機であって、水コイルのための冷水をつくる熱源機が不要で省スペース化とし、ローテーション運転を可能として耐久性を向上させ、また、故障時のバックアップ運転が容易に対応でき、かつ、従来の冷水コイルや並列配置と同様に、広範囲での温度・湿度をきめ細かく制御が可能で、再熱コイル・加湿器を設置し恒温恒湿条件を満足できる空気調和機を提供している。
特開2006−292300号公報 特開2008−75978号公報 特願2011−202329
本発明は、前掲の特許文献3の発明を更に省エネの効率を向上させることを課題としたもので、直膨コイルだけを使用した空気調和機であって、水コイルのための冷水をつくる熱源機が不要で省スペース化とし、ローテーション運転を可能として耐久性を向上させ、また、故障時のバックアップ運転が容易に対応でき、従来の冷水コイルや並列配置と同様に、広範囲での温度・湿度をきめ細かく制御が可能した構成に加えて、直膨コイルの冷凍サイクルの排熱を再熱に用いて、省エネを実現し、恒温恒湿条件を満足できる空気調和機を提供しようとするものである。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、外気を導入して冷媒により冷却あるいは加熱する2群の直膨コイルを直列に配置し、上流の第1直膨コイル群はさらに複数並列に配列し、下流の第2直膨コイル群もさらに複数並列に配列した空気調和機において、
前記第1直膨コイル群の複数の直膨コイル、及び、前記第2直膨コイル群の複数の直膨コイルはそれぞれ独立して制御可能とし、
前記第2直膨コイルの下流には再熱コイル及び加湿器を配置し、
前記再熱コイルは上流に第1再熱コイルと下流の第2再熱コイルとを設け、前記第1再熱コイルは、前記第2直膨コイル群の冷凍サイクルにおいて凝縮器と直列に設けられ、前記第1再熱コイルを使用しない場合に該第1再熱コイルをバイパスする機構を備えることを特徴する直膨コイルを使用した空気調和機である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の直膨コイルを使用した空気調和機において、前記第1直膨コイル群は2台の直膨コイルを並列に配置したことを特徴する。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の直膨コイルを使用した空気調和機において、前記第2直膨コイル群は4台の直膨コイルを並列に配置したことを特徴する。
本発明の直膨コイルを使用した空気調和機によれば、従来の水コイル使用の空調機とは異なり、冷水による冷却が必要なくなるため冷水をつくるための熱源機が不要となって、室外機設置スペースだけとなり冷熱源の機械室が不要になる。
また、並列配置の直膨コイル群と並列配置の直膨コイル群を2段の直列設置の組み合わせにより、ローテーション運転を可能として、1部の直膨コイル群や室外機等の運転を休ませることにより装置の長寿命化が可能となり、更に、一部の直膨コイルの故障時のバックアップ運転が容易に対応できる。
しかも、従来の冷水コイルや並列配置の直膨コイルに代えて、複数の並列配置した直膨コイル群を2段に直列に配置して給気露点温度制御を行うので、上流の直膨コイル群で大まかな冷房制御を行った後、下流の直膨コイル群で温度・湿度をきめ細かく制御が可能で、かつ、広範囲の温度・湿度管理が可能であり、更に、風下に従来の水コイルの場合同様に再熱コイル・加湿器を設置し正確に恒温恒湿条件を満足する制御が可能となる。
さらに、再熱コイルの熱源として、直膨コイルの冷凍サイクルの排熱を再熱に用いているので、別途にボイラ等の熱源が不必要となるか、必要としても熱源の負荷を著しく軽減でき、より省エネが実現する。
従来の水コイル使用の空調システムの構成概略図、 図1、図3の従来の空気の状態変化を説明する空気線図、 従来の直膨コイルを3台並列した空調システムの構成概略図、 図3の空気調和機での問題点を説明する空気線図、 本発明の実施例1の直膨コイル群を使用し、再熱コイルに直膨コイルの排熱を用いた空気調和機の概略図、 実施例1の再熱コイルの空気線図、 実施例1の冷凍サイクルのモリエル線図、 実施例1での外気OAの状態と各直膨コイルの稼働状態を説明する空気線図、 実施例1の外気OAの状態の変化に対応した運転状況の測定結果のグラフの図、 実施例1でのローテーション及びバックアップ運転の組み合わせ例を説明する説明図、 本発明の実施例2の直膨コイル群を使用し、再熱コイルに直膨コイルの排熱を用いた空気調和機の概略図、 実施例2の再熱コイルの空気線図、 実施例2の冷凍サイクルのモリエル線図である。
本発明の直膨コイルを使用した空気調和機の好適な実施例を図面に沿って説明する。
[実施例1]
図5は、実施例1の直膨コイルを使用したクリーンルーム用の空気調和機1の全体の系統図で、外気OA(図5で右側から)を導入し、まず、上流側に冷媒により冷却する第1直膨コイル群2を配置し、下流に第2直膨コイル群3を配置し、更に、その下流に第1再熱コイル41と第2再熱コイル42、及び第1加湿器51と第2加湿器52を配置している。なお、本実施例の空気調和機1はクリーンルームに用いるが、通常、室内には加熱機器等が存在して室内温度を上昇させるので、冷却機能を使用した場合で説明する。なお、本発明で「外気」とは、戸外の空気のみを意味するものではなく、空調を対象の空気調和機の外から取り入れる空気のことである。
前記第1直膨コイル群2は、2台の直膨コイルである直膨コイル21と直膨コイル22を空気流の対して並列2段に配置したもので、この2台の直膨コイルにはそれぞれ膨張(制御)弁211と221を介して圧縮機231と凝縮器233及びファン232等からなる室外機23に接続され、それぞれ独立して制御される。
前記第1直膨コイル群2の下流には前記第2直膨コイル群3が配置されるが、この直膨コイル群3は4台の直膨コイルである直膨コイル31乃至34が空気流の対して並列4段に配置され、それぞれ独立して運転・制御される。
これらの第1直膨コイル群2と第2直膨コイル群3の間には、空気OAを給気SAとして送風する送風機(ファン)7が配置され、この送風機7は第1直膨コイル群2の一部が運転停止しても、吸気した空気を攪拌し冷却を均一にして、下流の複数の第2直膨コイル群3に送風するものである。
第2直膨コイル群3の4台の直膨コイル31乃至34は独立して運転・制御され、第2直膨コイル群3の下流には 空調状態を微調整して目標の温度・湿度にするために、第1再熱コイル41と第2再熱コイル42及び第1加湿器51と第2加湿器52が配備される。
ここで、第2直膨コイル群3の複数の直膨コイルのうち、直膨コイル31を例として冷房サイクルを説明する。
直膨コイル31で冷房を終えた冷媒は、圧縮機35、三方弁36、室外機371を構成する凝縮器37、ファン371に接続され、圧縮機35で圧縮され温度上昇した冷媒は三方弁36で、通常、上昇した熱の一部は第1再熱コイル41で使用され、残りは凝縮器37で排熱する。そして、凝縮器37で排熱された冷媒は、膨張弁38によって冷却され直膨コイル31に循環させ、送風機7からの攪拌された空気を冷房する。なお、第1再熱コイル41を使用しない場合は、圧縮機35で温度上昇した冷媒は、三方弁36でバイパスされされて全部凝縮器37に送られ排熱して、膨張弁38によって冷却され直膨コイル31に送られる。他の直膨コイル32、33、34も同様の構成であり、それぞれ独立して制御される。なお、圧力センサ311や温度センサ312は、圧縮機35の制御をするためのものである。
また、第1再熱コイル41の下流には、第2再熱コイル42が配置されているが、大まかに第1再熱コイル41で加熱し第2再熱コイル42で再熱の微調整を行うもので、ボイラ6の水を加熱して温水或いは蒸気を作り、これらを膨張(制御)弁(バルブ)421を介して第2再熱コイル42に供給し加熱し、最終的に空調状態を微調整して目標の温度にする。
更に、ボイラ6の水を加熱した蒸気によって上流の第1加湿器51によって大まかな加湿を行い、下流の第2加湿器52で最終的な目標湿度に供給空気SAを加湿する。
ここで、実施例1での第2直膨コイル群3での冷房サイクルで再熱としての排熱利用が省エネになることを、図6、図7で説明する。
図6の空気線図で、外気OAはj点から第1直膨コイル群2でk点まで冷やされ、更に、第2直膨コイル群3でl点まで冷やされ、次に、第1再熱コイル41でおよその室温にm点まで加熱され、さらに第2再熱コイル42で微調整されてn点まで再熱・加熱される。なお、第1、第2加湿器51,52は冬季に稼働するので、第2直膨コイル群3等が稼働する夏期の冷房時には稼働しない。この空気線図で必要エネルギーは、A1とB1よりは少ないα(n−mの加熱関与分)だけであるので、B1は第2直膨コイル群3で賄うので、従来のようにA1+B1とはならない。
次に、実施例1の第2直膨コイル群3での冷凍サイクルで排熱利用を、図7のモリエル線図で説明すると、溶媒を圧縮器35で圧力(Mpa)を上昇(U)させるとともに温度も上昇させ、凝縮器37でエンタルピー(KJ/kg)を低下(V)させ、膨張弁38で圧力(Mpa)を低下(W)させるとともに温度も下げ、低温になった溶媒は第2直膨コイル群3で空気を暖めることでエンタルピー(KJ/kg)を上昇(X)させて、再び圧縮器35で圧力(Mpa)を上昇(U)させる。この際、第1再熱コイル41で費やされるエンタルピー(KJ/kg)は、凝縮器37でエンタルピー(KJ/kg)(V)のうちの一部(Y)を使用させる。したがって、別途に再熱用にボイラ6等の大量の熱源:エンタルピー(KJ/kg)(エネルギー)を使用する必要がなく、必要としても熱源の負荷を著しく軽減できる。
ここで、本実施例1での上記の構成での実験結果を説明する。
運転実験例
設計風量:5000m3/h (外気取入量:20%)
給気目標:12.6℃
コイル組み合わせ:直列・・・2列
段数・・・ (風上側)室外機1台・2段
(風下側)室外機2台・4段
一般に、直膨コイルは、高温源と低温源の温度差が小さいほど理論上の効率は良くなるものであり、定格運転が効率がよい。
これを本実施例の6台の直膨コイル21,22,31,32,33,34ついて考えると、図8の空気線図に示すように、外気OAが高温高湿のA領域の状態では、目標温度・湿度にするためには高負荷となり、全直膨コイルを稼働させる。
次に、外気OAが高温高湿のA領域よりも多少湿度が低いB領域の状態では、負荷が多少下がるので、6台のうちどれか1台を休ませることができ、本実施例では直膨コイル34を停止させることができる。
更に、外気OAがB領域よりも更に湿度が低いC領域の状態では、負荷が更に下がるので、6台のうちどれか2台を休ませることができ、本実施例では直膨コイル33,34を停止させることができる。なお、直膨コイル33,34を停止させるときは、当然のことながら空調空気の通過はダンパ等で停止することになる。
同様に、外気OAがC領域よりも更に湿度と温度が低いD領域の状態では、負荷が更に下がるので、6台のうちどれか3台を休ませることができ、本実施例では直膨コイル32,33,34を停止させることができる。
同様に、外気OAがD領域よりも更に湿度と温度が低いE領域の状態では、負荷も小さくなるので、6台のうちどれか4台を休ませることができ、本実施例では第2直膨コイル群3の直膨コイル31乃至34を停止させ、第1直膨コイル群2だけを稼働して、省エネを実現している。
この時の実際の実施例1での運転状態の測定結果をグラフにした図9に沿って説明すると、図7は、空気調和機1での入口空気条件(エンタルピを減少)を変化させた場合の出口での温度・湿度を測定したグラフである。
先ず、湿度について説明すると、図9の上側(細線)は湿度の変化に関するグラフであり、空気調和機1への入口湿度:Vが90〜80%程度であって外気(入口)OAの状態がAからE領域に変化しても、直膨コイル群1,2をこれに対応した運転状態に切り換え、AからE領域に対応して直膨コイルの稼働台数を徐々に減らしていっても、出口湿度:Wは50〜60%を維持していることが判る。
次に、温度について説明すると、図9の下側は温度の変化に関するグラフであるが、空気調和機1の入口温度:Yが33℃から18℃程度まで下がり、外気(入口)OAの状態がAからE領域に変化し、直膨コイルの稼働状態に伴って切り換え、直膨コイルの稼働台数を徐々に減らしていっても、途中、領域切換えで新たに直膨コイルの運転を停止する際に多少温度が上昇するが、それでも出口温度:Zは10.3〜12.6℃の範囲を維持している。
このように、高温高湿のA領域以外では直膨コイルの1部を停止することができ、ローテンションを組めば効率的に直膨コイルや室外機等を休ませることができ、更に、計画的にローテーション運転を行って直膨コイルや室外機等の長寿命化を実現できる。
また、実施例1によれば、故障時のバックアップ運転が容易に対応できるが、これをローテーションの実例と併せて、図10に沿って説明する。
図10において、高温・高湿のA領域においては6台の全直膨コイルを稼働させるが、負荷が減少したC領域においては、各直膨コイル21,22,31,32,33,34は独立して制御可能であるので2台の直膨コイル及びこれらに付随する室外機等を休ませることができる。この場合、各直膨コイル21,22,31,32,33,34は独立して制御可能であるので、能力が同じ場合には2台の選択は任意であり、例えば、C領域運転1のように直膨コイル31,32を休ませることができ、また、C領域運転2のように直膨コイル33,34及びこれらに付随する室外機等を休ませることができ、次のC領域運転1と2を交互に稼働させるようにしてもよい。
また、故障時について説明すると、通常運転では、図10の中段の両端に示されるように、E領域で直膨コイル21と22を稼働して直膨コイル31乃至34の4台を停止しているが、図10の下段の両端(a)(f)に示すように、直膨コイル21と22が故障或いは保守で停止せざるを得ない場合は、直膨コイル31乃至34の4台を稼働させれば、通常通りの冷房能力を確保できる。
同様に、図10のC領域運転1のように直膨コイル31,32を休ませている場合、図10の下段の(b)に示すように、直膨コイル33と34が故障或いは保守で停止せざるを得ない場合は、直膨コイル31、32、及び、直膨コイル21,22の4台を稼働させれば、通常通りの冷房能力を確保でき、また、図10の下段の(c)に示すように、直膨コイル21と22が故障或いは保守で停止せざるを得ない場合は、直膨コイル31乃至34の4台を稼働させれば、通常通りの冷房能力を確保できる。
更に、図10のC領域運転2のように直膨コイル33,34を休ませている場合、図10の下段の(d)に示すように、直膨コイル31と32が故障或いは保守で停止せざるを得ない場合は、直膨コイル33、34、及び、直膨コイル21,22の4台を稼働させれば、通常通りの冷房能力を確保でき、また、図10の下段の(e)に示すように、直膨コイル21と22が故障或いは保守で停止せざるを得ない場合は、直膨コイル31乃至34の4台を稼働させれば、通常通りの冷房能力を確保できる。
[実施例2]
次に、実施例2について説明する。実施例2と実施例1との違いは、図11〜13に示すように、第直膨コイル群に連なる第1再熱コイル41の構成・作用が異なり、第2直膨コイル3及び第1再熱コイル41でのエネルギーが、実施例1に比べて更に省エネとなる。このことを以下に詳しく説明する。
図11において、ここで、第2直膨コイル群3の複数の直膨コイルのうち、直膨コイル31を例として冷房サイクルを説明する。
直膨コイル31で冷房を終えた冷媒は、圧縮機35、凝縮器37及びファン371からなる室外機371、三方弁36及び第1再熱コイル41とに接続される。先ず、圧縮機35で圧縮され温度上昇した冷媒は凝縮器37に送られ、凝縮器37では1部がファン371等で排熱され(冷やされ)、三方弁36の実線に沿って第1再熱コイル41に送られ、更に第1再熱コイル41で残りの熱を排熱し、膨張弁38で冷媒を冷却して直膨コイル31に循環させる。
なお、第1再熱コイル41を使用しない場合は、三方弁36でバイパスされされ凝縮器37で排熱して温度が低下した溶媒は、全部が膨張弁38によって冷却され直膨コイル31に送られる。他の直膨コイル32、33、34も同様の構成であり、それぞれ独立して制御される。また、他の構成・作用は、実施例1と同じなので、説明は省略する。
ここで、本実施例2での第2直膨コイル群3での冷房サイクルで再熱としての排熱利用が実施例1より省エネになることを、図12、図13で説明する。
図12の空気線図で、外気OAはj点から第1直膨コイル群2でk点まで冷やされ、更に、第2直膨コイル群3でl点まで冷やされ、次に、第1再熱コイル41でおよその室温にm点まで加熱され、さらに第2再熱コイル42で微調整されてn点まで再熱・加熱される。なお、第1、第2加湿器51,52は冬季のみ稼働し第2直膨コイル群3等が稼働する夏期には稼働しない。この空気線図で必要エネルギーは、A1うちB1−α(α=n−mの加熱関与分)と同等のB2−αは結果として第2直膨コイル群3で賄うので、必要なエネルギーはC1+αであり、実施例1でのA1よりも更に少ないエネルギーで所定の冷房を達成することができる。
次に、実施例2の第2直膨コイル群3での冷凍サイクルで排熱利用を、図13のモリエル線図で説明すると、溶媒を圧縮器35で圧力(Mpa)を上昇(U)させるとともに温度も上昇させ、凝縮器37でエンタルピー(KJ/kg)を低下(V)させ、次に、三方弁36で第1再熱コイル41に導き、更に第1再熱コイル41でエンタルピー(KJ/kg)を低下(Y)させ、膨張弁38で圧力(Mpa)を低下(W)させるとともに温度も下げ、低温になった溶媒は第2直膨コイル群3で空気を暖めることでエンタルピー(KJ/kg)を上昇(X)させて、再び圧縮器35で圧力(Mpa)を上昇(U)させる。この際、第1再熱コイル41で費やされるエンタルピー(KJ/kg)だけ、第2直膨コイル3の冷却能が向上し、逆にいえば、所定の冷房をより少ないエネルギーで実現できる。勿論、実施例1と同様に、別途に再熱用にボイラ6等の大量の熱源:エンタルピー(KJ/kg)(エネルギー)を使用する必要がなか、必要としても熱源の負荷を著しく軽減できる。

以上詳述したように、実施例1及び実施例2によれば、(1)多段(2段)並列の直膨コイル群を更に配置したので、細かな段数制御により直膨コイル出口温度を設定した露点温度に制御可能となる。特に、実施例1では第2直膨コイル群3を4段並列としたので、給気に近い位置で正確な温度・湿度の制御が出来る。また、(2)熱源(室外機)やバルブの制御をパッケージ化することができ、施工後の管理が容易、増設・改修に対応しやすい。更に、(3)細かな段数制御により、従来システムよりも少エネルギー成績係数が良く、直膨コイル出口空気温度の誤差が±3℃程度のため、再熱や加湿の使用エネルギーが少ない。なお、この装置では再熱コイルやヒートポンプ(冷媒)にも対応可能である。
更に、(4)本実施例の直膨コイルを使用した空気調和機は、従来の水コイル使用の空調機とは異なり、冷水による冷却が必要でなくなるため冷水をつくるための熱源機が不要となって、室外機設置スペースだけとなり、水コイルのための冷熱源の機械室が不要になる。また、(5)並列配置の直膨コイル群と並列配置の直膨コイル群を2段の直列設置の組み合わせにすることにより、ローテーション運転が可能で、ローテーション運転により直膨コイル群や室外機の長寿命化が可能となり、また、一部の直膨コイルや室外機が故障時のバックアップ運転が容易に対応できる。しかも、(6)複数の並列配置した直膨コイル群を2段に直列に配置して給気露点温度制御を行うので、上流の直膨コイル群で大まかな冷房制御を行った後、下流の直膨コイル群で温度・湿度をきめ細かく制御が可能で、かつ、広範囲の温度・湿度管理が可能であり、更に、風下に従来の水コイルの場合同様に再熱コイル・加湿器を設置し正確に恒温恒湿条件を満足する制御が可能となる。
また、(7)再熱コイルの熱源として、直膨コイルの冷凍サイクルの排熱を再熱に用いているので、別途にボイラ等の熱源が不必要となか、必要としても熱源の負荷を著しく軽減でき、より省エネが実現する。
なお、本発明の特徴を損なうものでなければ、上記の各実施例に限定されるものでないことは勿論である。
a・・冷水コイル、b・・再熱コイル、c・・加湿器、d・・バルブ、
e・・ボイラ、f・・バルブ、g1,g2,g3・・直膨コイル、
h・・冷凍機、i・・バルブ、k1,k2,k3・・室外機、
1・・空気調和機、
2・・第1の直膨コイル群、21,22・・直膨コイル、
211,221・・膨張(制御)弁、
23・・室外機、231・・圧縮機、232・・ファン、233・・凝縮器、
3・・第2の直膨コイル群、31,32,33,34・・直膨コイル、
311・・圧力センサ、312・・温度センサ、
35・・圧縮器、36・・三方弁、
37・・凝縮器、371・・室外機、
38,382,383,384・・膨張弁、
41・・第1再熱コイル、42・・第2再熱コイル、421・・制御弁(バルブ)、
51・・第1加湿器、511・・制御弁(バルブ)、
52・・第2加湿器、521・・制御弁(バルブ)、
6・・ボイラ、
7・・送風機(ファン)

Claims (3)

  1. 外気を導入して冷媒により冷却あるいは加熱する2群の直膨コイルを直列に配置し、上流の第1直膨コイル群はさらに複数並列に配列し、下流の第2直膨コイル群もさらに複数並列に配列した空気調和機において、
    前記第1直膨コイル群の複数の直膨コイル、及び、前記第2直膨コイル群の複数の直膨コイルはそれぞれ独立して制御可能とし、
    前記第2直膨コイルの下流には再熱コイル及び加湿器を配置し、
    前記再熱コイルは上流に第1再熱コイルと下流の第2再熱コイルとを設け、
    前記第1再熱コイルは、前記第2直膨コイル群の冷凍サイクルにおいて、凝縮器と直列に設けられ、前記第1再熱コイルを使用しない場合に該第1再熱コイルをバイパスする機構を備えることを特徴する直膨コイルを使用した空気調和機。
  2. 前記第1直膨コイル群は2台の直膨コイルを並列に配置したことを特徴する請求項1に記載の直膨コイルを使用した空気調和機。
  3. 前記第2直膨コイル群は4台の直膨コイルを並列に配置したことを特徴する請求項1又は2に記載の直膨コイルを使用した空気調和機。
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