JP6132474B2 - 廃液処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、廃液処理方法に関するものである。
原子力発電所や使用済燃料の再処理工場等の放射線取扱い施設において、放射性物質を含む放射性廃液と接触する配管などの構造部品は、放射線取扱い施設において原子力発電所や再処理工場等の運転に伴ってその内表面に放射性物質を含む酸化物や塩などの皮膜等が付着または生成する。施設の運転期間が長くなると、配管や機器等の周囲は放射線量が高まり、定期検査や保守工事あるいは廃棄物解体工事等において作業員の被ばく線量が増大するおそれがある。作業員の被ばくを低減するため、配管や機器等に付着した放射性物質を除去(除染)する必要がある。
この除染の対象となる代表的なものとして、原子炉一次冷却系(一次冷却系)がある。この一次冷却系には放射性物質を含有するクラッド(crud)と呼ばれるスケールが付着する。このクラッドは一次冷却系の配管や機器周辺において、作業者が放射線被ばくを受ける放射線源となっている。放射線被ばくの低減を図り、作業環境向上のため、クラッドの除去を行い、配管や機器等の除染を行う必要がある。配管や機器等の除染には、例えば薬剤を用いて化学的に処理する化学的汚染除去方法が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
また、こうした放射線取扱い施設において設備の除染で発生する除染廃液は、例えば、カチオン樹脂やアニオン樹脂などのイオン交換樹脂を用いて除染溶液中に含まれる金属イオンなど放射性物質等を化学的に吸着処理する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特公平3−10919号公報 特許第2941429号公報
除染廃液の廃液処理方法では、除染廃液中の金属イオンの処理に用いるカチオン樹脂及び混床樹脂(カチオン樹脂とアニオン樹脂とが混合されたもの)が二次廃棄物として発生するが、使用済済みのカチオン樹脂、混床樹脂は高線量となっているため、焼却処分は困難である。また、カチオン樹脂は有機物であるため、混床樹脂は有機物であることに加え、キレート化合物を含むことから、固化して固形物とし、処分場に埋設処分することは困難である。
すなわち、高線量の有機物は、放射性分解により水素ガスを生成する原因となる。また、キレート化合物は核種移行を促進させ、処分場のバリア性能を低下させる原因となる。このような理由により、除染廃液の処理に用いた有機物及びキレート化合物を埋設処分することを認めていない。そのため、二次廃棄物として発生するカチオン樹脂、混床樹脂の処分ができず、原子力発電所内で保管しておかなければならない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、除染廃液中の金属イオンを処理することで二次廃棄物として発生するゼオライト、アニオン樹脂を処分することができ廃液処理方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するための本発明の第1の発明は、原子炉設備の除染対象系統に供給した薬液を除染廃液として前記除染対象系統から排出し、前記除染対象系統に循環させる除染廃液循環ラインと、前記除染廃液循環ラインに供給され、前記除染廃液に還元剤を含む薬液、過酸化水素を含む薬液を供給する薬液供給部と、前記除染廃液循環ラインから分岐され、前記除染廃液中に含まれる金属イオンを吸着する無機イオン交換体を備えた1つ以上の無機イオン交換体充填槽と、前記除染廃液循環ラインから分岐され、前記除染廃液中に含まれるアニオンを吸着するアニオン交換樹脂を備えたアニオン樹脂塔と、前記除染廃液循環ラインから分岐した除染廃液抜き出しラインに設けられる貯留槽と、前記貯留槽に過酸化水素を含む薬液を供給しつつ紫外線を照射し、還元剤を分解する紫外線照射装置と、を用い、前記還元剤の薬液を原子炉設備の除染対象系統に供給し、原子炉設備の除染対象系統内の設備に付着した付着物に含まれる金属酸化物を除去する金属酸化物除去工程と、前記還元剤の薬液の供給を停止した後、前記除染廃液中に溶解している金属イオンを無機イオン交換体充填槽の無機イオン交換体に吸着させる無機イオン交換体透過工程と、過酸化水素を含む酸化剤の薬液を原子炉設備の除染対象系統に供給し、前記除染廃液中に含まれる還元剤を分解しつつ、前記貯留槽にて前記紫外線照射装置で紫外線照射処理する紫外線照射工程と、紫外線照射工程後の還元剤が分解された除染廃液をアニオン樹脂塔に通し、前記除染廃液に残留する金属イオン、未分解の還元剤を除去するアニオン樹脂透過工程と、を有することを特徴とする廃液処理方法である。
の発明は、第の発明において、前記無機イオン交換体充填槽は、除去すべき金属イオンの種類に応じて、無機イオン交換体を選定することを特徴とする廃液処理方法である。
の発明は、第または第の発明において、上記各工程の少なくとも1つは、前記除染対象系統に供給した薬液を除染廃液として前記除染対象系統から排出し、前記除染対象系統に循環させる除染廃液循環ラインにより1回以上循環させることを特徴とする廃液処理方法である。
本発明によれば、除染廃液中の金属イオンを処理することで二次廃棄物として発生するゼオライト、アニオン樹脂をそれぞれ処分することができる。
図1は、本発明の実施例に係る廃液処理システムが適用される原子力発電プラントを模式的に表した概略構成図である。 図2は、本発明の実施例に係る廃液処理システムを示す概略図である。 図3は、本発明の実施例に係る除染廃液の処理方法の手順を示すフローチャートである。 図4は、本発明の実施例に係る除染廃液の処理方法の一工程における状態を示す説明図である。 図5は、本発明の実施例に係る除染廃液の処理方法の一工程における状態を示す説明図である。 図6は、本発明の実施例に係る除染廃液の処理方法の一工程における状態を示す説明図である。 図7は、本発明の実施例に係る除染廃液の処理方法の一工程における状態を示す説明図である。 図8は、本発明の実施例に係る除染廃液の処理方法の一工程における状態を示す説明図である。 図9は、本発明の実施例に係る除染廃液の処理方法の一工程における状態を示す説明図である。 図10は、本発明の実施例に係る廃液処理システムの他の構成を示す図である。
以下、本発明に係る廃液処理システム及び廃液処理方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、下記の実施例により本発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施例で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
<原子力発電プラント>
本発明による実施例に係る廃液処理システムを原子力発電プラントに適用した場合について、図面を参照して説明する。原子力発電プラントの原子炉は、軽水を原子炉冷却材及び中性子減速材として使用し、一次系全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って二次冷却材と熱交換させることにより蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電する加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)である。なお、本実施例は、PWRに限らず、これを改良した改良型加圧水型原子炉(APWR:Advanced Pressurized Water Reactor)または沸騰水型原子炉(BWR:Boiling Water Rector)に適用することができる。また、放射線取扱い施設にも適用可能である。
図1は、本発明の実施例に係る廃液処理システムが適用される原子力発電プラントを模式的に表した概略構成図である。図1に示すように、原子力発電プラント10は、原子炉11を含む原子炉冷却系(以下、一次系ともいう)12と、原子炉冷却系12と熱交換するタービン系(以下、二次系ともいう)13とを有する。原子炉冷却系12には、原子炉冷却材(一次冷却水)が流通し、タービン系13には、二次冷却材(二次冷却水)が流通している。
原子炉冷却系(一次系)12は、原子炉11と、コールドレグ15a及びホットレグ15bを介して原子炉11に接続された蒸気発生器16とを有している。また、ホットレグ15bには、加圧器17が介設され、コールドレグ15aには、原子炉冷却材ポンプ18が介設されている。そして、原子炉11、コールドレグ15a、ホットレグ15b、蒸気発生器16、加圧器17及び原子炉冷却材ポンプ18は、原子炉格納容器19に収容されている。
原子炉11は、上記したように加圧水型原子炉であり、その内部は原子炉冷却材(一次冷却水)で満たされている。そして、原子炉11内は、多数の燃料集合体21を収容すると共に、燃料集合体21の燃料棒内の核燃料の核分裂を制御する多数の制御棒22が、各燃料集合体21に対し挿入可能に設けられている。
制御棒22により核分裂反応を制御しながら燃料集合体21の燃料棒内の核燃料を核分裂させると、この核分裂により熱エネルギーが発生する。発生した熱エネルギーは原子炉冷却材を加熱し、加熱された原子炉冷却材は、ホットレグ15bを介して蒸気発生器16へ送られる。一方、コールドレグ15aを介して各蒸気発生器16から送られてきた原子炉冷却材は、原子炉11内に流入して、原子炉11内を冷却する。
ホットレグ15bに介設された加圧器17は、高温となった原子炉冷却材を加圧することにより、原子炉冷却材の沸騰を抑制している。また、蒸気発生器16は、高温高圧となった原子炉冷却材(一次冷却水)を二次冷却材(二次冷却水)と熱交換させることにより、二次冷却材を蒸発させて蒸気を発生させ、かつ、高温高圧となった原子炉冷却材を冷却している。原子炉冷却材ポンプ18は、原子炉冷却系12において原子炉冷却材を循環させており、原子炉冷却材を蒸気発生器16からコールドレグ15aを介して原子炉11へ送り込むと共に、原子炉冷却材を原子炉11からホットレグ15bを介して蒸気発生器16へ送り込んでいる。
原子炉冷却材は、原子炉11と蒸気発生器16との間を循環している。なお、原子炉冷却材は、冷却材及び中性子減速材として用いられる軽水である。
タービン系(二次系)13は、蒸気管24を介して各蒸気発生器16に接続されたタービン25と、タービン25に接続された復水器26と、復水器26と各蒸気発生器16とを接続する給水管27に介設された給水ポンプ28と、を有している。そして、上記のタービン25には、発電機29が接続されている。
この原子力発電プラントのタービン系13における一連の動作について説明する。蒸気管24を介して蒸気発生器16から蒸気がタービン25に流入すると、タービン25は回転する。タービン25が回転すると、タービン25に接続された発電機29は、発電を行う。この後、タービン25から排出した蒸気は復水器26に流入する。復水器26は、その内部に冷却管30が配設されており、冷却管30の一方には冷却水(例えば、海水)を供給するための取水管31が接続され、冷却管30の他方には冷却水を排水するための排水管32が接続されている。そして、復水器26は、タービン25から流入した蒸気を冷却管30により冷却することで、蒸気を液体に戻している。液体となった二次冷却材は、給水ポンプ28により給水管27を介して蒸気発生器16に送られる。蒸気発生器16に送られた二次冷却材は、蒸気発生器16において原子炉冷却材と熱交換を行うことにより再び蒸気となる。
このような原子力発電プラント10においては、原子炉機器や各種配管など原子炉設備を構成する部材は一般にステンレス鋼や炭素鋼等の鉄鋼材料で製作されている。これら原子炉設備を構成する部材は使用した際に原子炉機器や各種配管など原子炉設備を構成する部材内の表面は高温水(一次冷却水)との接触によって腐食作用を受け、酸化物の皮膜が形成される。皮膜は、RI、Cr、Fe、Niの少なくとも1種類の金属又は酸化物などである。
高温水(一次冷却水)に晒される原子炉機器や配管内表面の接液部位に形成される皮膜に炉水中の放射能が取り込まれ、被ばく線源となっている。このような原子炉機器や各種配管など原子炉設備の除染対象系統は、本発明の実施例に係る廃液処理システムを用いて除染される。なお、除染とは、原子炉設備の除染対象系統の配管や機器等に付着した放射性物質を除去することをいう。
(廃液処理システム)
図2は、本実施例に係る廃液処理システムを示す概略図である。図2に示すように、本実施例に係る廃液処理システム40は、原子炉設備の除染対象系統41を除染するためのものであり、除染廃液循環ラインL11と、薬液供給部42と、ゼオライト充填槽(無機イオン交換体充填槽)43と、アニオン樹脂塔44と、紫外線(UV)塔(紫外線照射手段)45と、第1の除染廃液分岐ラインL12−1、L12−2と、第2の除染廃液分岐ラインL13と、を有する。
原子炉設備の除染対象系統41は、原子炉機器や各種配管など原子炉設備を構成する部材である。
除染廃液循環ラインL11は、原子炉設備の除染対象系統41に供給した薬液(第1薬液52、第2薬液53、第3薬液54)を除染廃液58として原子炉設備の除染対象系統41から排出し、原子炉設備の除染対象系統41に循環させるラインである。除染廃液58は、薬液(第1薬液52、第2薬液53、第3薬液54)が原子炉設備の除染対象系統41を通過する際に生じた廃液である。
除染廃液排出ラインL14は、原子炉設備の除染対象系統41から除染廃液58を廃棄するために排出するラインである。原子炉設備の除染対象系統41内の除染廃液58は除染廃液排出ラインL12を通って、廃液処理された後、ドラム缶等に入れて廃棄される。
除染廃液循環ラインL11、除染廃液排出ラインL12には調節弁V11、V12がそれぞれ設けられ、除染廃液循環ラインL11に抜き出される除染廃液58の抜出し量、除染廃液排出ラインL12から排出される除染廃液58の排出量は、調節弁V11、V12によりそれぞれ調整される。
フィルタ59は除染廃液循環ラインL11に設けられ、除染廃液58中の析出物を除去するものである。フィルタ59としては、例えば、ポアメットなどが挙げられる。なお、フィルタ59の後流側の除染廃液循環ラインL11には調節弁V13が設けられ、フィルタ59から排出される除染廃液58の排出量は、調節弁V13により調整される。
加温装置60は除染廃液循環ラインL11に設けられ、除染廃液58を貯留する加温槽61と、加温槽61の周囲に設けられる加熱手段62とを備える。加熱手段62としては、例えば、ヒーターなどが用いられる。加温装置60は除染廃液58を例えば80℃〜100℃に加温する。
なお、除染廃液循環ラインL11の加温装置60よりも液流れ方向の下流側には調節弁V14、V15が設けられ、加温装置60から排出される除染廃液58の流路は、調節弁V14、V15により調整される。また、除染廃液循環ラインL11には、ポンプP1が設けられ、除染廃液循環ラインL11を循環する除染廃液58の流量は、ポンプP1により調整される。
ゼオライト充填槽43A、43Bは、除染廃液58中に含まれる金属イオンを吸着するゼオライト(無機イオン交換体)を備える槽である。なお、本実施例においては、無機イオン交換体としてゼオライトが用いているが、これに限定されるものではなく、リン酸ジルコニウム、粘土鉱物や、非ゼオライト系無機イオン交換体など、無機イオン交換体は除去すべき金属イオンの種類に応じて適宜選定される。
第1の除染廃液分岐ラインL12−1、L12−2は、除染廃液循環ラインL11とゼオライト充填槽43A、43Bとを各々連結し、除染廃液58をゼオライト充填槽43A、43Bに供給し、除染廃液循環ラインL11に戻すラインである。第1の除染廃液分岐ラインL12−1には、調節弁V21、V22が設けられ、除染廃液58の供給量は調節弁V21、V22により調整される。第2の除染廃液分岐ラインL12−2には、調節弁V23、V24が設けられ、除染廃液58の供給量は調節弁V23、V24により調整される。
アニオン樹脂塔44は、除染廃液58中に含まれるアニオンを吸着するアニオン交換樹脂を備えた塔である。本実施例では、1つ設けているがこれに限定されるものではなく、複数設けるようにしてもよい。
第2の除染廃液分岐ラインL13−1、L13−2は、除染廃液循環ラインL11とアニオン樹脂塔44とを連結し、除染廃液58をアニオン樹脂塔44に供給し、除染廃液循環ラインL11に戻すラインである。第2の除染廃液分岐ラインL13−1、L13−2には、調節弁V25、V26が設けられ、除染廃液58の供給量は調節弁V25、V26により調整される。
薬液供給部42は、除染廃液循環ラインL11に設けられ、除染廃液58に酸化剤と還元剤との何れか一方又は両方を含む薬液を供給するものである。本実施例では、薬液供給部42は、第1薬液52を供給する第1薬液供給部55と、第2薬液53を供給する第2薬液供給部56と、第3薬液54を供給する第3薬液供給部57とを有する。薬液供給部42は、第1薬液供給部55と連結される薬液供給ラインL14−1と、第2薬液供給部56と連結される薬液供給ラインL14−2と、第3薬液供給部57と連結される薬液供給ラインL14−3と、薬液供給ラインL14−1〜L14−3と除染廃液循環ラインL11とを連結する薬液供給ラインL14−4と、を有する。薬液供給ラインL14−1、L14−2、L14−3を通過する各薬液は、薬液供給ラインL14−4を通過して除染廃液循環ラインL11に供給される。
薬液供給ラインL14−1にはポンプP2が設けられ、ポンプP2により第1薬液52が第1薬液供給部55から供給される。薬液供給ラインL14−2にはポンプP3が設けられ、ポンプP3により第2薬液53が第2薬液供給部56から供給される。薬液供給ラインL14−3にはポンプP4が設けられ、ポンプP4により第3薬液54が第3薬液供給部57から供給される。
また、薬液供給ラインL14−1には調節弁V31が設けられ、第1薬液52の供給量は調節弁V31により調整される。また、薬液供給ラインL14−1には調節弁V32が設けられ、第2薬液53の供給量は調節弁V32により調整される。また、薬液供給ラインL14−3には調節弁V33が設けられ、第3薬液54の供給量は調節弁V33により調整される。
第1薬液52としては、過マンガン酸(HMnO4)、過マンガン酸カリウム(KMnO4)、硝酸とフッ酸との硝フッ酸混合液などの何れか1つ以上含んでいるものが用いられる。過マンガン酸、過マンガン酸カリウムは酸化剤の一例として例示したものであり、同等の酸化力を有した薬品(酸化剤)であれば用いることができる。第1薬液52は第1薬液供給部55からポンプP2により薬液供給ラインL14−1、L14−4を通過して除染廃液循環ラインL11に供給される。第1薬液52は、原子炉設備の除染対象系統41を構成する原子炉機器や各種配管などの部材に付着しているクロム(Cr)系酸化物などをクロム酸として第1薬液52中に溶解させ、原子炉設備の除染対象系統41を構成する部材から除去する。第1薬液52の濃度としては、0.005質量%以上0.5質量%以下が好ましく、より好ましくは0.01質量%以上0.3質量%以下、さらに好ましくは0.01質量%以上0.1質量%以下である。
第2薬液53としては、シュウ酸(H224)、クエン酸(C6874)、硝フッ酸混合液などの何れか1つ以上含んでいるものが用いられる。シュウ酸、クエン酸、硝フッ酸混合液は還元剤の一例として例示したものであり、同等の還元力を有した薬品(還元剤)であれば用いることができる。第2薬液53は第2薬液供給部56からポンプP3により薬液供給ラインL14−2、L14−4を通過して除染廃液循環ラインL11に供給される。第2薬液53は、原子炉設備の除染対象系統41を構成する原子炉機器や各種配管などの部材に付着している鉄(Fe)系酸化物、ニッケル(Ni)系酸化物などを第2薬液53中に溶解させる。また、Cr酸化物と未反応の過マンガン酸を還元する。第2薬液53の濃度としては、0.005質量%以上0.5質量%以下が好ましく、より好ましくは0.01質量%以上0.3質量%以下、さらに好ましくは0.01質量%以上0.1質量%以下である。
第3薬液54としては、過酸化水素(H22)などが用いられる。H22は酸化剤の一例として例示したものであり、同等の酸化力を有した薬品(酸化剤)であれば用いることができる。第3薬液54は第3薬液供給部57からポンプP4により薬液供給ラインL14−3、L14−4を通過して除染廃液循環ラインL11に供給される。第3薬液54は、除染廃液58中に含まれるシュウ酸キレートを紫外線が照射されることで、シュウ酸を分解する。
第1薬液52、第2薬液53、第3薬液54は、原子炉設備の除染対象系統41を構成する原子炉機器や各種配管などの部材に付着している皮膜の種類に応じて付着物を溶解する薬品を適宜組み合わせて用いることが好適である。
UV塔45は、除染廃液循環ラインL11から分岐した除染廃液抜き出しラインL15に設けられ、除染廃液58を貯留する貯留槽65と、貯留槽65に紫外線(UV)を照射する紫外線(UV)照射装置66とを備え、除染廃液58にUVを照射するものである。
除染廃液抜き出しラインL15には、調節弁V41、V42が設けられ、除染廃液58の供給量は調節弁V41、V42により調整される。
本実施例に係る廃液処理システム40は、原子炉設備の除染対象系統41を構成する原子炉機器や各種配管などの部材を除染することで生じる除染廃液58中の金属イオンを処理することで二次廃棄物として発生するゼオライト、アニオン樹脂をそれぞれ処分することができる。すなわち、原子炉設備の除染対象系統41を構成する原子炉機器や各種配管などの部材を除染することで生じる除染廃液58には放射性物質が含まれているため、ゼオライト充填槽43A、43B中のゼオライトや、アニオン樹脂塔44中のアニオン樹脂には、放射性物質が吸着され、ゼオライト、アニオン樹脂は放射性物質で汚染された放射性廃棄物となる。特に、ゼオライト充填槽43A、43B中のゼオライトは放射性物質を吸収して高線量となっているため、焼却処分することはできない。しかし、ゼオライトは無機物であるため、有機物のように放射性分解による水素ガスが生成することはないため、放射性物質を吸着して高線量となっても固化して固形物とすることで、処分場で埋設処分することができる。また、アニオン樹脂塔44は、後述するように、アニオン樹脂はキレート化合物を含んでいることが想定されている。キレート化合物は核種移行を促進させ、処分場のバリア性能を低下させる原因となることから、アニオン樹脂は埋設処分できない。しかし、アニオン樹脂塔44は、除染廃液58をゼオライト充填槽43A、43Bで処理した後に除染廃液58に含まれる放射性物質の処理に用いられるため、使用後のアニオン樹脂は低線量であるため、焼却処分することができる。
よって、本実施例に係る廃液処理システム40を用いれば、ゼオライト充填槽43A、43B中のゼオライトは廃棄物として埋設処分し、アニオン樹脂塔44で用いたアニオン樹脂は焼却処分できるため、除染廃液58中の金属イオンを処理することで、二次廃棄物として発生するゼオライト、アニオン樹脂はそれぞれ処分することができる。これにより、本実施例に係る廃液処理システム40は、従来から用いられている除染溶液の処理方法を用いた場合では処分できなかった廃棄物を処分することができる。
次に、本実施例に係る除染廃液の処理方法について説明する。図3は、本実施例に係る除染廃液の処理方法の手順を示すフローチャートであり、図4〜図9は、各工程における状態を示す説明図である。図3に示すように、本実施例に係る除染廃液の処理方法は、以下の工程を有する。
(a) 過マンガン酸を含む第1薬液52を原子炉設備の除染対象系統41に供給し、原子炉設備の除染対象系統41内の設備に付着した付着物に含まれるCrを少なくとも第1薬液52中に溶解させ、原子炉設備の除染対象系統41内の設備を除染する第1薬液供給工程(ステップS11)
(b) 第1薬液52が供給された除染廃液58にシュウ酸を含む第2薬液53を原子炉設備の除染対象系統41に供給し、原子炉設備の除染対象系統41内の設備に付着した付着物に含まれるFe、Niを少なくとも第2薬液53中に溶解させ、原子炉設備の除染対象系統41内の設備を除染する第2薬液供給工程(ステップS12)
(c) 原子炉設備の除染対象系統41を除染した際に生じた除染廃液58をゼオライト充填槽43A、43Bに供給し、除染廃液58中に溶解している金属イオンをゼオライトに吸着させるゼオライト透過工程(ステップS13)
(d) ゼオライト充填槽43A、43Bで溶解した金属が除去された除染廃液58をUV塔45に供給し、UV塔45にH22を含む第3薬液54を供給した後、UVを照射し、除染廃液58中に含まれるシュウ酸を分解する第3薬液供給・UV照射工程(ステップS14)
(e) シュウ酸が除去された除染廃液58をアニオン樹脂塔44に通し、除染廃液58に残留する金属イオン、シュウ酸を除去するアニオン樹脂透過工程(ステップS15)
図4に示すように、過マンガン酸を含む第1薬液52を第1薬液供給部55から薬液供給ラインL14−1、L14−4を介して除染廃液循環ラインL11を通って原子炉設備の除染対象系統41に供給する(第1薬液供給工程:ステップS11)。
これにより、原子炉設備の除染対象系統41内の設備に付着していた付着物に含まれるCr酸化物などを少なくともクロム酸として第1薬液52中に溶解させ、原子炉設備の除染対象系統41内の設備から除去し、原子炉設備の除染対象系統41内の設備を除染する。
原子炉設備の除染対象系統41中の第1薬液52は除染廃液循環ラインL11から抜き出して除染廃液循環ラインL11を循環して原子炉設備の除染対象系統41に戻すようにしている。具体的には、原子炉設備の除染対象系統41内の第1薬液52は、除染廃液58として除染廃液循環ラインL11から抜き出され、フィルタ59で除染廃液58中の不純物を除去した後、加温槽61で所定温度(例えば、80℃〜100℃程度)に加温される。加温槽61で除染廃液58を加温する温度は、ヒータ(加熱手段)62により適宜調整される。
そして、除染廃液58は加温された温度を保ちながら原子炉設備の除染対象系統41に再度供給される。加温槽61から原子炉設備の除染対象系統41に供給される除染廃液58の供給量はポンプP1により調整される。
また、除染廃液58は、フィルタ59で除染廃液58中の不純物を除去する際や、加温槽61で加温されることで第1薬液52の液量は減少するため、原子炉設備の除染対象系統41内に第1薬液52が十分供給できるように、除染廃液58には薬品供給部55から第1薬液52を適宜供給するようにしてもよい。
除染廃液58を除染廃液循環ラインL11を通して原子炉設備の除染対象系統41に循環させる回数は1回でもよいし、複数回でもよい。
第1薬液52は加温され、温度を保ちながら除染廃液循環ラインL11を循環することで、原子炉設備の除染対象系統41内の設備に付着した付着物に含まれるCr酸化物などは原子炉設備の除染対象系統41内の設備から除去され、原子炉設備の除染対象系統41内の設備は除染される。
除染廃液58を原子炉設備の除染対象系統41と除染廃液循環ラインL11との間を1回以上循環させた後、図5に示すように、第1薬液52が供給された除染廃液58にシュウ酸を含む第2薬液53を第2薬液供給部56から薬液供給ラインL14−2、L14−4を介して除染廃液循環ラインL11を通って原子炉設備の除染対象系統41に供給する(第2薬液供給工程:ステップS12)。
これにより、原子炉設備の除染対象系統41内の設備に付着した付着物に含まれるFe酸化物、Ni酸化物などを第2薬液53中に溶解させ、原子炉設備の除染対象系統41内の設備が除染する。また、Cr酸化物と未反応の過マンガン酸を還元される。
原子炉設備の除染対象系統41中の第2薬液53は、第1薬液52と同様、除染廃液循環ラインL11から抜き出して除染廃液循環ラインL11を循環して原子炉設備の除染対象系統41に通すようにしている。具体的には、原子炉設備の除染対象系統41内に供給された第2薬液53は、除染廃液58として除染廃液循環ラインL11から抜き出され、フィルタ59で除染廃液58中の不純物を除去した後、加温槽61で80℃〜100℃程度に加温される。そして、除染廃液58は加温された温度を保ちながら原子炉設備の除染対象系統41に再度供給される。
また、除染廃液58は、フィルタ59で除染廃液58中の不純物を除去する際や、加温槽61で加温されることで第2薬液53の液量は減少するため、原子炉設備の除染対象系統41内に第2薬液53が十分供給できるように、除染廃液58には薬品供給部55から第2薬液53を適宜供給するようにしてもよい。
除染廃液58を除染廃液循環ラインL11を通して原子炉設備の除染対象系統41に循環させる回数は1回でもよいし、複数回でもよい。
第2薬液53は加温され、温度を保ちながら除染廃液循環ラインL11を循環することで、原子炉設備の除染対象系統41内の設備に付着した付着物に含まれるFe酸化物、Ni酸化物などは原子炉設備の除染対象系統41内の設備から除去され、原子炉設備の除染対象系統41内の設備は除染される。
除染廃液58を原子炉設備の除染対象系統41と除染廃液循環ラインL11との間を1回以上循環させた後、図6に示すように、原子炉設備の除染対象系統41を除染した際に生じた除染廃液58をゼオライト充填槽43A、43Bに供給し、除染廃液58中に溶解している金属イオンをゼオライトに吸着させる(ゼオライト通過工程:ステップS13)。
除染廃液58を原子炉設備の除染対象系統41と除染廃液循環ラインL11との間を1回以上循環させ、ゼオライト充填槽43A、43Bで溶解した金属を除去する。
その後、図7に示すように、H22を含む第3薬液54を第3薬液供給部57から薬液供給ラインL14−3、L14−4を介して除染廃液循環ラインL11に供給し、除染廃液58に混合する。その後、除染廃液58を除染廃液抜き出しラインL15を通ってUV塔45の貯留槽65に供給する。貯留槽65でUV照射装置66から除染廃液58にUVを照射し、除染廃液58中に含まれるシュウ酸を還元して分解する(第3薬液供給・UV照射工程:ステップS14)。
その後、シュウ酸が分解された後、除染廃液58は貯留槽65から排出されて除染廃液抜き出しラインL15から除染廃液循環ラインL11を通って原子炉設備の除染対象系統41に供給される。
除染廃液58を除染廃液循環ラインL11、除染廃液抜き出しラインL15を通して貯留槽65に循環させる回数は1回でもよいし複数回でもよい。
その後、図8に示すように、除染廃液58をアニオン樹脂塔44に供給し、シュウ酸が除去された除染廃液58をアニオン樹脂塔44に通し、除染廃液58に残留する金属イオン、UV塔45で分解しきれなかったシュウ酸等をイオン交換樹脂に吸着させて処理する(アニオン樹脂透過工程:ステップS15)。
除染廃液58を除染廃液循環ラインL11を通してアニオン樹脂塔44に循環させる回数は1回でもよいし複数回でもよい。
その後、原子炉設備の除染対象系統41の除染が完了した後、図9に示すように、除染廃液58は除染廃液排出ラインL12から排出され、廃液処理される。廃液処理された除染廃液58はドラム缶等に入れて廃棄処分される。
このように、本実施例に係る除染廃液の処理方法を用いれば、原子炉設備の除染対象系統41を構成する原子炉機器や各種配管などの部材を除染することで生じる除染廃液58中の金属イオンを処理することで二次廃棄物として発生するゼオライト、アニオン樹脂をそれぞれ処分することができる。すなわち、原子炉設備の除染対象系統41を構成する原子炉機器や各種配管などの部材を除染することで生じる除染廃液58中に溶解している放射性物質等をゼオライト充填槽43A、43B中のゼオライト、アニオン樹脂塔44中のアニオン樹脂を用いて吸着することで、ゼオライト、アニオン樹脂は放射性廃棄物となる。ゼオライト充填槽43A、43B中のゼオライトは放射性物質を吸収して高線量となっているため、焼却処分することはできない。しかし、ゼオライトは無機物であるため、有機物のように放射性分解による水素ガスが生成することはないため、放射性物質を吸着して高線量となっても固化して固形物とすることで、処分場で埋設処分することができる。また、アニオン樹脂塔44は、上述するように、アニオン樹脂はキレート化合物を含んでいることが想定されており、埋設処分はできない。しかし、アニオン樹脂塔44は、除染廃液58をゼオライト充填槽43A、43Bで処理した後に除染廃液58に含まれる放射性物質の処理に用いられるため、使用後のアニオン樹脂は低線量である可能性が高いので、焼却処分することができる。
したがって、本実施例に係る除染廃液の処理方法を用いれば、ゼオライト充填槽43A、43B中のゼオライトは廃棄物として埋設処分し、アニオン樹脂塔44で用いたアニオン樹脂は焼却処分できるため、除染廃液58中の金属イオンを処理することで、二次廃棄物として発生するゼオライト、アニオン樹脂はそれぞれ処分することができる。よって、本実施例に係る除染廃液の処理方法は、従来から用いられている除染溶液の処理方法を用いた場合では処分できなかった廃棄物を処分することができる。
なお、本実施例においては、ゼオライト充填槽は2段としているが、図10に示すように、ゼオライト充填槽43のみとして1段で構成するようにしてもよい。また、更に複数設けるようにしてもよい。
本実施例においては、除染廃液58中に含まれるシュウ酸を分解する際、第3薬液供給・UV照射工程(ステップS14)において、除染廃液58中にH22を含む第3薬液54を供給した後、UVを照射し、除染廃液58中に含まれるシュウ酸を分解するようにしているが、これに限定されるものではなく、ゼオライトなどの無機イオン交換体において除染廃液58中に含まれるシュウ酸を除去できる場合には、第3薬液供給・UV照射工程(ステップS14)を設けなくてもよい。
本実施例においては、上記各工程で、除染廃液58は除染廃液循環ラインL11を循環させながら、各工程で第1薬液52、第2薬液53、第3薬液54の供給や、ゼオライト充填槽43A、43B、アニオン樹脂塔44への透過を行うようにしているが、これに限定されるものではなく、原子炉設備の除染対象系統41内の設備や除染廃液58の除染具合に応じて各工程毎に除染廃液排出ラインL12を通して排出するようにしてもよい。
また、本実施例においては、原子力発電プラントに設置された配管や機器を除染する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、有害物質を処理した設備に用いられた配管や機器を洗浄する場合においても同様に用いることができる。
10 原子力発電プラント
11 原子炉
12 原子炉冷却系
13 タービン系
15a コールドレグ
15b ホットレグ
16 蒸気発生器
17 加圧器
18 原子炉冷却材ポンプ
19 原子炉格納容器
21 燃料集合体
22 制御棒
24 蒸気管
25 タービン
26 復水器
27 給水管
28 給水ポンプ
29 発電機
30 冷却管
31 取水管
32 排水管
40 廃液処理システム
41 原子炉設備の除染対象系統
42 薬液供給部
43 ゼオライト充填槽(無機イオン交換体充填槽)
44 アニオン樹脂塔
45 紫外線照射塔(紫外線照射手段)
52 第1薬液
53 第2薬液
54 第3薬液
55、56、57 薬品供給部
58 除染廃液
59 フィルタ
60 加温装置
61 加温槽
62 加熱手段
65 貯留槽
66 紫外線照射装置(UV照射装置)
L11 除染廃液循環ライン
L12 第1の除染廃液分岐ライン
L13 第2の除染廃液分岐ライン
L14−1〜L14−4 薬液供給ライン
L15 除染廃液抜き出しライン
V11〜V15、V21〜V26、V31〜V33、V41、V42 調節弁

Claims (3)

  1. 原子炉設備の除染対象系統に供給した薬液を除染廃液として前記除染対象系統から排出し、前記除染対象系統に循環させる除染廃液循環ラインと、
    前記除染廃液循環ラインに供給され、前記除染廃液に還元剤を含む薬液、過酸化水素を含む薬液を供給する薬液供給部と、
    前記除染廃液循環ラインから分岐され、前記除染廃液中に含まれる金属イオンを吸着する無機イオン交換体を備えた1つ以上の無機イオン交換体充填槽と、
    前記除染廃液循環ラインから分岐され、前記除染廃液中に含まれるアニオンを吸着するアニオン交換樹脂を備えたアニオン樹脂塔と、
    前記除染廃液循環ラインから分岐した除染廃液抜き出しラインに設けられる貯留槽と、
    前記貯留槽に過酸化水素を含む薬液を供給しつつ紫外線を照射し、還元剤を分解する紫外線照射装置と、を用い、
    前記還元剤の薬液を原子炉設備の除染対象系統に供給し、原子炉設備の除染対象系統内の設備に付着した付着物に含まれる金属酸化物を除去する金属酸化物除去工程と、
    前記還元剤の薬液の供給を停止した後、前記除染廃液中に溶解している金属イオンを無機イオン交換体充填槽の無機イオン交換体に吸着させる無機イオン交換体透過工程と、
    過酸化水素を含む酸化剤の薬液を原子炉設備の除染対象系統に供給し、前記除染廃液中に含まれる還元剤を分解しつつ、前記貯留槽にて前記紫外線照射装置で紫外線照射処理する紫外線照射工程と、
    紫外線照射工程後の還元剤が分解された除染廃液をアニオン樹脂塔に通し、前記除染廃液に残留する金属イオン、未分解の還元剤を除去するアニオン樹脂透過工程と、を有することを特徴とする廃液処理方法。
  2. 請求項において、
    前記無機イオン交換体充填槽は、除去すべき金属イオンの種類に応じて、無機イオン交換体を選定することを特徴とする廃液処理方法。
  3. 請求項またはにおいて、
    上記各工程の少なくとも1つは、前記除染対象系統に供給した薬液を除染廃液として前記除染対象系統から排出し、前記除染対象系統に循環させる除染廃液循環ラインにより1回以上循環させることを特徴とする廃液処理方法。
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