JP6132346B2 - 組立式コンテナ - Google Patents
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Description
しかし、上記構成では、既存のパレットやスキッド台車をそのまま使用することができず、底板の四周辺に接して直立する底側板を形成する必要があった。
そして、4個の支柱の凹部に4枚の側板のそれぞれの垂直端部を嵌め込んで連結する必要があり、部品点数が多く、組立乃至分解も繁雑になるという欠点がある。
そこで、本出願人は、特開2012−229054号や特開2012−171675号の組立式コンテナを提案し,相応の成果を挙げている。
方形の荷台面を有する搬送器具の対向する一対の第1の外周縁部で両端の角部に隙間無く掛け止められる脚部を有する一対の第1カバーパネルと、該第1カバーパネルの両端で上下に延びて第1カバーパネルの延出方向と直交する方向に開口する一対の嵌合溝と、対向する第1カバーパネル間に形成された前記一対の嵌合溝に嵌合し、第1の外周縁部に隣接する一対の第2の外周縁部に沿って取り付けられる一対の第2カバーパネルと、第1カバーパネルと第2カバーパネルとを組み立てた後に上部に外嵌する蓋部とを搬送器具に分解可能に組立ててなる組立式コンテナにおいて、
第1カバーパネルの嵌合溝を形成する周壁の上方で上端が開口した第1受溝を設け、前記嵌合溝の中途位置に嵌合溝内を貫通する第2突部を設け、
第2カバーパネルの前記嵌合溝に嵌合する側縁部の上部に前記第1受溝に係合する第1突部を設け、前記側縁部で下端が開口して前記第2突部を係止する第2
受溝を設けてなり、
前記第1カバーパネルの嵌合溝が第1カバーパネルの上下にわたって一連に延びており、該嵌合溝内に第2カバーパネルを載置して位置決めするための台部を嵌合固着して脚部としたことを特徴とする組立式コンテナ。
請求項2の発明では、
第1カバーパネルの脚部が、断面アングル状に形成されており、搬送器具の角部の全長にわたって延びていることを特徴とする。
(1)搬送器具には何の構造も設けることなく、一対の第1カバーパネル及び第2カバーパネルと、蓋部とを用い、掛止構造として第1カバーパネルと第2カバーパネルの上下に、凹凸係合可能な突部と受溝をそれぞれ設けるだけで、簡単に搬送器具の荷台面上や、荷台面の外側に沿ってボックス状に組み立てることができる組立式コンテナを実現した。
(2)嵌合溝の長さと第2突部の位置によって、パレットの荷台面に載置する第2カバーパネルの取付位置を正確に決めることができ、組立作業が簡便となる。
(3)カバーパネルをパレットの外側に配置する場合には、嵌合溝を埋める台部を脚部として設けることで嵌合溝の長さを調整することができ、第2突部の位置と共にパレットの外側を覆う第2カバーパネルの取付位置を正確に決めることができ、組立作業が簡便となる。
(4)各カバーパネルに枠状のフレームを設けることで、カバーパネルの強度を高めることができ、また突部や溝部の形成が容易となる。
(5)蓋部の内周寸法を、分解した第1カバーパネル及び第2カバーパネルを倒した際の外周寸法以上に設定することで、使用後に蓋部内に第1カバーパネル及び第2カバーパネルを収納することができ、コンパクトに収納して元の場所に回収することができる。
この組立式コンテナ1は、図1から図5に示すように、方形の荷台面2を有するパレット3と、パレット3の荷台面2の四周を囲む一対の第1カバーパネル10及び一対の第2カバーパネル20と、上面を塞ぐ蓋部30とからなっている。
本実施例で、パレット3は、上面に正方形や長方形などの方形の荷台面2を有する合成樹脂製のパレットからなっている。
該パレット3の一方の側壁面6の中途位置には、対向方向に延びてフォークを挿入するための一対の貫通孔9が設けられているが、図示例のように他の側壁面7にも同様の貫通孔9’が設けられていてもよい。
この発明では、方形の荷台面を有するものであれば、上記パレット3に限らず、木製のパレットやスキッド台車その他の公知の搬送器具を用いることができる。
第1カバーパネル10は、合成樹脂製の第1パネル本体11と、該第1パネル本体11の左右両端を嵌合固定するチャンネル部を有して下方へ延びる一対の第1フレーム12、12と、第1パネル本体11の上下両端を嵌合固定する第2フレーム18、18’とからなっている。
プラスチック製中空体シートは、例えば、一回の押し出しで一体として吐出・成型されたプラスチック製段ボール、2枚のライナーの間に中芯を有するプラスチック製段ボール、など中空構造であれば好ましい。
第1フレーム12は、第1パネル本体11の左右両側に設けられた左右対称の一対のフレームからなっており、第1パネル本体11の左右両端を嵌合し固定するチャンネル部12aと、該パネル固定部12aに連接し第1パネル本体11の延出方向と直交する方向に開口した嵌合溝13を第1パネル本体11の全長にわたって有する嵌合溝形成部12Aと、該嵌合溝形成部12Aから前記パレット3の側壁面6、7の高さに等しい長さに延出された断面アングル状の脚部12Bとからなっている(図3、図4参照)。
嵌合溝13は、第1カバーパネル10の左右両端側で、開口の向きをパレット3の内方にして開放し、第2カバーパネル20の高さ方向の全長の長さにわたって形成されている。
該嵌合溝13は、組立時に対向する一対の第1カバーパネル10間において、それぞれ開口が向かい合う一対のスライド溝を形成するもので、第2カバーパネル20の左右の端部(第4フレーム23の外端面)をそれぞれ嵌合溝13の上から挿入して荷台面2まで下向きにスライドして嵌め込み、第2カバーパネル20の下端(下方の第5フレーム22’の下端面)がパレット3の荷台面2の外周縁部上に載置されて組み立てる構成からなっている(図5参照)。
前記第1パネル本体11の上端縁部はチャンネル状の上方の第2フレーム18に嵌合固着されており、下端縁部はチャンネル状の下方の第2フレーム18’によって嵌合固着されている。
前記第1フレーム12の嵌合溝形成部12Aの下方が脚部12Bとなっている。
脚部12Bは、図示例では横断面アングル状に形成されてパレット3の高さと一致する長さに設定されている(図4、図5参照)。
従って、脚部12Bは、パレット3の隣接する側壁面6、7間の角部に略隙間無く嵌合しうるように形成されている。
また、 第1フレーム12には、前記嵌合溝形成部12Aで、嵌合溝13を形成する外側の側壁に、上部が開口したU字状の第1受溝15が形成されている(図3参照)。
この発明で、第1受溝15は、嵌合溝13を形成する溝底面側に設けてもよい。
その場合に、第1受溝15に係止する第1突部は第1受溝15に係止しうる方向(嵌合溝13の溝底面方向)に突出していればよい(図示せず)。
上記第1受溝15は、後述の第1突部25を係合するために用いられる。
第1フレーム12の前記嵌合溝形成部12Aで、嵌合溝13の下部には、該嵌合溝13を外面側の溝周壁の方向に貫通する第2突部14が突設している。
該第2突部14の先端は、嵌合溝13の溝周壁の表面から突出しないように同一面上に固定されていることが好ましい(図4参照)。
上記第2突部14は後述の第2受溝に係合するために用いられる。
第2カバーパネル20は、図4に示すように、合成樹脂製の第2パネル本体21と、該第2パネル本体21の上下両端に沿って嵌合固定された第3フレーム22、第5フレーム22’と、左右両端に沿って嵌合固定された第4フレーム23とからなっている。
第2パネル本体21は、前記第1パネル本体11と同様に、プラスチック製中空体シートが好ましい。
前記第2パネル本体21は、図示例では縦目のプラスチック製段ボールが用いられており、その上下両端面は第3フレーム22、第5フレーム22’でカバーされている。
そして、 第2カバーパネル20の第4フレーム23が前記嵌合溝13に上方から挿入されて第2カバーパネル20が取り付けられる。
前記上方の第3フレーム22の左右両端には、前記第1受溝15に凹凸係合する第1突部25が突設されている。
即ち、図示例では、第1突部25は第2カバーパネル20の広面に対して直角に突出している(図3参照)。
一方、第4フレーム23の下端には、広面側で開口し、下端で開放された倒立U字状の第2受溝26が穿設されている。
該第2受溝26の成形個所で第2パネル本体21は切り掛かれて中空となっており、第2受溝26は貫通している。
このように組み立てられたボックス内に収納物を入れて、最後に蓋部30を被せることで完了する。
蓋部30は、下面が開放された箱形からなっており、その口縁部に沿ってフレーム32が取り付けられており、該フレーム32のコーナー部には、蓋部30の積み重ね時の掛止部材となるアングル状の補強兼用の金具からなる掛止段部34が形成されている。
また、蓋部30の内部中空は、一対の第1カバーパネル10と一対の第2カバーパネル20が収納可能な寸法と内容積とを有している。
そこで、前記各パネル10、20を蓋部30の中空内に収納した状態で、蓋部30を積み重ねると、下方の蓋部30の前記掛止段部34によって蓋部30を上下に多数積み重ねることができるので嵩張らない。
実施例の組立式コンテナ1は、各カバーパネルの下端側のフレームが、パレット3の縁部上に載置される構造を例示したが、この発明では、各カバーパネル10、20はパレット3の荷台面上に載置されなくてもよい。
この実施例2の組立式コンテナ1では、第1カバーパネル10’の形状が前記実施例1とは異なる点に特徴がある。
第1カバーパネル10’は、合成樹脂製の第1パネル本体11と、該第1パネル本体11の左右両端を嵌合固定して下方へ延びる一対の第1フレーム12、12と、第1パネル本体11の上下両端を嵌合固定する第2フレーム18、18’とからなっている。
第1フレーム12は、第1パネル本体11の左右両端部をそれぞれ嵌合固定するチャンネル部を有する左右対称の一対のフレームからなっており、アングル状のパネル固定部12aと、該パネル固定溝13を全長にわたって有する嵌合溝形成部12Aと、該嵌合溝形成部12Aの下部で嵌合溝13に嵌合して溝を塞ぐ台部からなる脚部12Bとからなっている。
本実施例では、第2カバーパネル20は、パレット3の荷台面2上に載置されないので、嵌合溝13は上記荷台面2より下方に延びていてもよい。
そして、前記脚部12Bの上端が第2カバーパネル20の下端(下方の第5フレーム22’の下端面)を支持する面となるので、嵌合溝13はパレット3の荷台面2の側方を塞ぐように、荷台面2より低位置まで延びるように形成されることが好ましい(図7参照)。
第1フレーム12の嵌合溝13の下方が脚部12Bとなっている。
脚部12Bは、図示例では角パイプをコ字状に連結して所定の高さにした台からなって嵌合溝13を塞ぐように嵌合溝形成部12Aに固着されている。
脚部12Bの上面が第2カバーパネル20の下端の第5フレーム22’の衝合面となるので、水平に設定されている。
ここで脚部12Bの形状は図示例の構造に限定されず所定の高さを有して第2カバーパネル20の下端を支持することができれば、角形状の筒やブロック、その他の形状でもよい。
前記嵌合溝13で、脚部12Bのやや上方には、嵌合した第2カバーパネル20のパネル面と直交する方向に突出して嵌合溝13を横切る第2突部14が設けられており先端が貫通して嵌合溝形成部12Aの壁面と同一面となるように固着されている。
第2突部14の位置は、第2カバーパネル20の下端(下方の第5フレーム22’の下端面)が脚部12Bと衝合した際に第2カバーパネル20の第2受溝26に掛止められる位置に設定されている。
そのため、第1パネル本体11の下方には、パレット3の貫通孔9と連通させるための貫通孔29が穿設されており、該貫通孔29の口縁に沿って該口縁部を補強する補強金具27が取り付けられている。
ネジ止めする個所は上記実施例に限定されず、パレット3の側壁面6と重なりあう個所であれば、任意の位置に設けてもよい。
その他の構成は、前記実施例と同様であるので、同一構成には同一の符号を付して説明を省略する。
フレームを設けない場合には、カバーパネルそのものに嵌合溝や、受溝・突部をそれぞれ設けてもよい。
また受溝は、溝形状に限らず孔であってもよい。突部は、固定されたピンに限らず孔や溝に整合すると突出する出没可能な構造でもよい。
その他、要するにこの発明の要旨を変更しない範囲で種々設計変更しうること勿論である。
2 荷台面
3 パレット
6、7 側壁面
9 貫通孔
10、10’第1カバーパネル
11 第1パネル本体
12 第1フレーム
12A 嵌合溝形成部
12B 脚部
13 嵌合溝
14 第2突部
15 第1受溝
18、18’第2フレーム
20 第2カバーパネル
21 第2パネル本体
22 第3フレーム
22’ 第5フレーム
23 第4フレーム
25 第1突部
26 第2受溝
30 蓋部
34 掛止部材
Claims (2)
- 方形の荷台面を有する搬送器具の対向する一対の第1の外周縁部で両端の角部に隙間無く掛け止められる脚部を有する一対の第1カバーパネルと、該第1カバーパネルの両端で上下に延びて第1カバーパネルの延出方向と直交する方向に開口する一対の嵌合溝と、対向する第1カバーパネル間に形成された前記一対の嵌合溝に嵌合し、第1の外周縁部に隣接する一対の第2の外周縁部に沿って取り付けられる一対の第2カバーパネルと、第1カバーパネルと第2カバーパネルとを組み立てた後に上部に外嵌する蓋部とを搬送器具に分解可能に組立ててなる組立式コンテナにおいて、
第1カバーパネルの嵌合溝を形成する周壁の上方で上端が開口した第1受溝を設け、前記嵌合溝の中途位置に嵌合溝内を貫通する第2突部を設け、
第2カバーパネルの前記嵌合溝に嵌合する側縁部の上部に前記第1受溝に係合する第1突部を設け、前記側縁部で下端が開口して前記第2突部を係止する第2受溝を設けてなり、
前記第1カバーパネルの嵌合溝が第1カバーパネルの上下にわたって一連に延びており、該嵌合溝内に第2カバーパネルを載置して位置決めするための台部を嵌合固着して脚部としたことを特徴とする組立式コンテナ。 - 第1カバーパネルの脚部が、断面アングル状に形成されており、搬送器具の角部の全長にわたって延びていることを特徴とする請求項1に記載の組立式コンテナ。
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