JP6131903B2 - 圧入材の充填管理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、圧入材の充填管理方法に関する。
高温の溶融金属を保持する溶融金属容器(以下、単に「容器」ともいう)の内面を形成する耐火物ライニングの補修では、例えば、溶損箇所などに、不定形耐火物である圧入材が充填される。
ところで、溶融金属容器としては、例えば、転炉、電気炉、溶鋼鍋、溶銑鍋、脱ガス炉、電気炉などが挙げられる。
このうち、製鋼等に使用される転炉として、炉底部(ボトム)の中央部分を、着脱自在な交換式炉底にして、この交換式炉底のみを独自に補修できるようにしたボトム交換型転炉が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
とりわけ、ガス吹込み羽口(底吹き羽口)を炉底に有する転炉では、炉底の耐火物ライニングが損耗しやすいため、ボトム交換型転炉を採用することが好ましい。
特開2001−279319号公報
特許文献1に記載されたようなボトム交換型転炉を補修する場合、まず、耐火物寿命の尽きた炉底を炉底部から取り外し、その後、予め補修用レンガが取り外した炉底のものよりも直径が少し小さくなるように施工してある交換式炉底を挿入する。このとき、交換式炉底の補修用レンガと、炉底部に残存している耐火物ライニングとの間の間隙に、接着剤のような役割で、圧入材を圧入して、充填することが行われる。
ところで、転炉などの容器は、その補修期間中は稼動できないが、補修作業のために冷却させると、それだけ稼動できない期間がさらに長くなる。このため、熱間での補修が望まれている。ここで、熱間とは、稼動後の溶融金属容器の耐火物ライニングを部分的に取り外す解体作業が可能な上限温度程度までしか冷却させていない状態を指し、具体的には解体作業の形態などにより異なるが、溶融金属容器の内表面が200〜900℃程度である状態を指すのが一般的であり、耐熱性の高い機械を用いて遠隔操作で解体作業を行うような場合には更に高温で行う場合もある。また、耐火物内部の温度は表面よりも高い温度となる。
なお、一般的に、圧入材を充填した部分は定形耐火物の部分よりも損耗し易いため、補修用レンガと残存している耐火物ライニングとの間の間隙は、圧入による充填が可能な範囲で出来るだけ小さくすることが望ましい。
熱間で補修する場合、人が立ち入った作業が困難であり、目視での確認も行いにくいため、不定形耐火物である圧入材が予想外に固まってしまう等して、補修用レンガと、残存している耐火物ライニングとの間の間隙への充填が不十分となるおそれがある。
とりわけ、ボトム交換型転炉の場合、交換式炉底の補修用レンガと残存している耐火物ライニングとの間の間隙への圧入材の充填が不十分であると、溶融金属が圧入材の不充填部位に侵入して、漏銑・漏鋼事故につながるおそれがある。
本発明は、以上の点を鑑みてなされたものであり、溶融金属容器の耐火物ライニングを熱間で補修する際に圧入材の不充填部位の発生を防止できる、圧入材の充填管理方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、熱間補修において圧入材を圧入する間隙に温度検知器を配置することで、低温の圧入材が接触した場合には温度が低下するため、圧入材の充填または不充填を判定できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(5)を提供する。
(1)溶融金属容器の耐火物ライニングの一部を熱間で交換して補修する際に、交換補修用耐火物を、残存している上記耐火物ライニングとの間に間隙を設けて配置する工程と、上記間隙に温度検知器を配置する工程と、上記間隙に、不定形耐火物である圧入材を、上記間隙に連通する圧入孔から圧入し、上記温度検知器が検知する温度変化によって上記間隙への上記圧入材の充填を検知する工程と、を備える圧入材の充填管理方法。
(2)上記温度検知器および上記圧入孔を、それぞれ間隔を空けて複数個配置し、上記各温度検知器が検知する温度変化によって上記間隙への上記圧入材の充填を検知した結果に基づいて、上記各圧入孔からの上記圧入材の圧入量を制御する、上記(1)に記載の圧入材の充填管理方法。
(3)上記圧入孔からの圧入量を制御するに際しては、上記温度検知器の検知温度が低下しない場合には、上記圧入材が充填されていないと判定し、この温度検知器の近傍にある上記圧入孔からの圧入量を、他の上記圧入孔からの圧入量よりも相対的に増加させる、上記(2)に記載の圧入材の充填管理方法。
(4)上記溶融金属容器が、炉底部の中央部分に、着脱自在な交換式炉底を有するボトム交換型転炉であり、上記交換式炉底に予め施工してある交換補修用耐火物の側面に温度検知器を取り付けたものを、上記炉底部に残存している耐火物ライニングとの間に間隙を設けるようにして、上記炉底部の中央部分に配置することで、上記温度検知器を上記間隙に配置する、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の圧入材の充填管理方法。
本発明によれば、溶融金属容器の耐火物ライニングを熱間で補修する際に圧入材の不充填部位の発生を防止できる、圧入材の充填管理方法を提供することができる。
稼動初期の精錬中のボトム交換型転炉1を模式的に示す断面図である。 ワークレンガ15が溶損した状態を模式的に示す断面図である。 新たな交換式炉底16を挿入する前の状態を模式的に示す断面図である。 ワークレンガ15の側面17に複数個の熱電対21を取り付けた交換式炉底16を示す斜視図である。 圧入材20を圧入している状態を模式的に示す断面図である。 間隙19に圧入材20が充填された状態を模式的に示す断面図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、ボトム交換型転炉1への適用例であるが、本発明は、これに限定されない。
図1は、稼動初期の精錬中のボトム交換型転炉1を模式的に示す断面図である。ボトム交換型転炉1(以下、「転炉1」ともいう)は、外殻を鉄皮11とした中空状の溶融金属容器であり、高温の溶融金属である溶銑2を内部に保持して精錬を行う容器である。
転炉1は、ボトムとも呼ばれる炉底部12と、炉底部12に連なるバレルとも呼ばれる側壁部13とを有する。炉底部12および側壁部13においては、鉄皮11の内側に、耐火物ライニングとして、定形耐火物であるパーマレンガ(永久レンガ)14が施工され、さらにその内側に、やはり定形耐火物であるワークレンガ15が施工されている。
なお、パーマレンガ14としては、例えば、マグネシアレンガが挙げられ、また、ワークレンガ15としては、例えば、マグネシア−カーボンレンガが挙げられる。
また、炉底部12には、複数個の底吹き羽口(図示せず)が、パーマレンガ14およびワークレンガ15を貫通して設けられている。
側壁部13の上部には、炉口(図示せず)が開口形成されている。稼働中の転炉1では、炉口から装入された溶銑2に対して、図1に示すように、底吹き羽口からアルゴンなどの底吹きガス3を供給するとともに、上吹きランス(図示せず)から酸素ガスを供給し、溶銑2を脱炭精錬して溶鋼に転換する。溶鋼は、側壁部13に設けられた出鋼口(図示せず)から出鋼される。
図2は、ワークレンガ15が溶損した状態を模式的に示す断面図である。転炉1において、図1に基づいて説明したような稼働を繰り返すと、図2に示すように、溶銑2やスラグと直接接触するワークレンガ15が溶損する。とりわけ、炉底部12に施工されているワークレンガ15は、底吹き羽口周辺の損耗が進行しやすい。
ここで、ボトム交換型転炉1においては、炉底部12の中央部分である炉底が、炉底部12に対して着脱自在な交換式炉底16(以下、単に「炉底16」ともいう)となっている。このため、ワークレンガ15が損耗した炉底16を炉底部12から取り外し、新たな炉底16に交換することで、損耗速度の小さい側壁部13のワークレンガ15と寿命を一致させて全体の耐火物コストの低減を可能にするとともに、迅速な補修が可能となる。
交換式炉底16に施工されるワークレンガ15は、中心部から順に同心円状に隙間なく施工される。交換式炉底16に初期に施工されるワークレンガ15は、図1に示すように、その外周側面が、炉体(ここでは、炉底部12または側壁部13)側のワークレンガ15と接して、後述するライニング境界面18を形成するように施工されることが好ましい。なお、初期の施工においても、交換式炉底16のワークレンガ15と炉体側のワークレンガ15との間に間隙を設けて、この間隙を不定形耐火物で充填するようにして施工することも可能である。
炉底16を炉底部12から取り外すに際しては、まず、転炉1の内部を空(から)の状態にする。次いで、炉底16を、下側から昇降台(図示せず)を延ばして支持し、その状態で、炉底16の鉄皮11と、炉底部12における炉底16以外の鉄皮11とを連結する部材(図示せず)を取り外す。そして、昇降台を下げると、特別な外力を加えなくても、炉底16は、その自重により、昇降台の低下に追従して、炉底部12から脱落する。炉底16の脱落により、炉底部12には孔26(図3参照)が形成される。
図3は、新たな交換式炉底16を挿入する前の状態を模式的に示す断面図である。ワークレンガ15が溶損した炉底16を炉底部12から取り外した後(図2参照)、新たな炉底16を昇降台に載せ、上昇させる。これにより、図3に示すように、炉底部12に形成された孔26に、新たな炉底16を挿入する。図3では、挿入した後の交換式炉底16を二点鎖線で示している。新たな炉底16には、交換補修用耐火物であるワークレンガ15が、その外周側面(側面17)の径が初期施工時と比較して小さくなるように予め施工してある。
このとき、新たな炉底16のワークレンガ15の側面17と、炉底部12に残存しているワークレンガ15により形成されるライニング境界面18との間に間隙19が形成される。炉底16を配置した後、間隙19には、不定形耐火物である圧入材20(図5等参照)を圧入して充填する。これにより、炉底16のワークレンガ15と、残存するライニング境界面18とを接合する。
ところで、上述したように、補修中に転炉1を稼働できない期間を短縮する観点から、熱間での補修作業が望まれている。しかし、熱間で補修する場合、転炉1の内部に人が立ち入った作業は不可能であり、目視での確認も行いにくい。このため、熱間で圧入材20を間隙19に圧入した場合、圧入にバラツキが発生したりして、間隙19に不充填部位が生じる可能性がある。そうすると、溶銑2や転換後の溶鋼が、不充填部位に侵入して漏銑・漏鋼事故につながるおそれがある。
そこで、本実施の形態では、温度検知器である複数個の熱電対21を側面17に取り付けた交換式炉底16を炉底部12に挿入することで、間隙19に熱電対21を配置し、これにより、圧入材20の充填または不充填を判定するようにした。以下、詳細に説明する。
図4は、ワークレンガ15の側面17に複数個の熱電対21を取り付けた交換式炉底16を示す斜視図である。交換式炉底16にも、パーマレンガ14およびワークレンガ15を貫通して、複数個の底吹き羽口(図示せず)が設けられている。
図4に示すように、テーパのついた円盤状の交換式炉底16の側面17には、8個の熱電対21が、無機系の接着剤や接着テープ(図示せず)等で貼り付けられている。熱電対21としては、特に限定されず適宜選択でき、例えば、シース熱電対が挙げられる。熱電対21は、直接または補償導線を介して、発信機23(図3参照)に接続している。
なお、発信機23は、図3に示すように、炉底16の下側で、鉄皮11の表面に取り付けられている。このため、熱電対21や補償導線は、鉄皮11とパーマレンガ14との界面等を経路として配設されている。熱電対21で検知された温度は、発信機23から無線により発せられて、受信機(図示せず)で受信される。
図4に示すように、8個の熱電対21は、側面17の円周に沿って、等間隔で配置されている。なお、熱電対21の数は、本実施の形態では8個としたが、これに限定されるものではなく、より精度良く判定を行う観点からは、多い方が好ましい。
また、交換式炉底16の側面17における熱電対21の高さ方向(深さ方向)の位置は、炉底部12に残存しているワークレンガ15のライニング境界面18(図3参照)の高さに依存する。すなわち、残存するライニング境界面18よりも高い位置に熱電対21を取り付けても、充填の有無を確認できないからである。
そこで、例えば、炉底部12における残存するライニング境界面18の高さが、ワークレンガ15とパーマレンガ14との界面から約300mmである場合には、交換式炉底16の側面17における熱電対21の高さ方向の位置は、ワークレンガ15とパーマレンガ14との界面から約200mmの位置とする。
なお、ここでいう熱電対21の位置とは、熱電対21の温度検知部である先端の位置であることはいうまでもない。
図4に示す円盤状の炉底16の交換補修用耐火物であるワークレンガ15は、炉底部12に形成される孔26よりも小径にオフセットした形状となっている。このため、炉底16を、炉底部12の孔に挿入すると、概ね一定幅の間隙19が側面17に沿って円周状に形成される。そして、炉底16の側面17には8個の熱電対21が等間隔で貼り付いているため、炉底16の挿入に伴って、8個の熱電対21が、円周状の間隙19に沿って等間隔で配置される。
次いで、熱電対21が配置された間隙19に、不定形耐火物である圧入材20(図5等参照)を、間隙19に連通する圧入孔25から圧入して、充填する。本実施の形態では、10個の圧入孔25が、炉底16のパーマレンガ14に貫通形成されており、図4に示すように、炉底16の形状に沿って、円周状に等間隔で配置されている。このような圧入孔25には、それぞれ、圧入配管24が配設されている。なお、図4では、圧入配管24の図示を省略している。
圧入孔25(および圧入配管24)の数は、本実施の形態では10個としたが、これに限定されるものではなく、効率的に充填を行う観点からは、多い方が好ましい。
図5は、圧入材20を圧入している状態を模式的に示す断面図である。また、図6は、間隙19に圧入材20が充填された状態を模式的に示す断面図である。
圧入材20を圧入するに際しては、各々の圧入配管24は、ヘッダー管(図示せず)に接続され、ヘッダー管から圧入材20が導入されることにより、圧入配管24を通り、各々の圧入孔25から間隙19に圧入材20が圧入される。このとき、各々の圧入配管24ごとに、圧入孔25からの圧入材20の圧入量の増減を制御自在となっている。
圧入材20は、適宜選択されるが、例えば、マグネシア−カーボン質の骨材を液体レジン等のバインダと共に混練して得られる泥漿状流体が挙げられ、熱(乾燥)により硬化する。
圧入材20における骨材の粒径や含有量は、例えば、間隙19の大きさ、圧入孔25の間隔、熱間補修時の炉底部12に残存しているワークレンガ15の温度等に応じて、流動性(展開性)や耐食性の観点から適宜選択されるが、例えば、骨材の最大粒径は0.8〜10mmが好ましく、骨材の含有量は50〜80質量%が好ましい。
ところで、転炉1の補修が熱間で行われているため、図5に示すような圧入材20が熱電対21に接触する前の状態では、熱電対21の検知する間隔19の温度は、残存するライニング境界面18からの輻射熱で上昇し、例えば、200〜400℃程度の高温となる。
一方で、圧入配管24を流れる圧入材20の温度は、間隔19よりも大幅に低温(例えば、室温程度)である。
このため、間隙19への圧入を開始し、図5に示すような圧入材20が熱電対21に接触する前は、熱電対21の検知温度は高温であるが、圧入が進行して、図6に示すように圧入材20が熱電対21に接触すると、熱電対21の検知温度が低下する。
転炉1の補修作業を行う作業者は、熱電対21の検知温度の低下をもって、この熱電対21の近傍の間隙19に、圧入材20が充填されたものと判定できる。
一方で、熱電対21の検知温度が低下しない場合は、作業者は、この熱電対21の近傍の間隙19には、いまだ圧入材20が充填されていないと判定できる。
そして、作業者は、このような圧入材20の充填または不充填の判定に基づき、圧入孔25からの圧入量を増減させることで、不充填部位の発生を防止できる。
例えば、圧入材20の開始後、図4中の矢印Aが指す熱電対21の検知温度のみが低下しない場合には、矢印Aが指す熱電対21の近傍が不充填であると判定して、これに隣接する矢印Bおよび矢印Cが指す2個の圧入孔25からの圧入量のみを、他の圧入孔25からの圧入量よりも相対的に増加させる。これにより、矢印Aが指す熱電対21の近傍の間隙19における充填が、他の部位の間隙19における充填よりも不十分となってしまうことを防止できる。
従来の熱間補修では、上述したように、圧入材20の充填または不充填を確認することは困難であったが、本実施の形態によれば、熱電対21の検知温度によって、間接的に確認できる。
なお、上述のように複数の圧入孔25から圧入を行う場合、部位毎の圧入量を管理できるように、例えば、1つの圧入材供給装置(図示せず)から1つの圧入孔25に圧入材20を供給し、必要に応じて圧入材20を供給する圧入孔25を切り替えるようにして、全部の圧入孔25から圧入を行うことが好ましい。この際、一部の部位の間隙19への圧入材20の充填が不十分なまま、近隣の部位への圧入材20の供給速度を増大させると、上記不充填部位に上部から圧入材が流入して空気がトラップされ、最終的に圧入材20が充填されない空洞が形成されるおそれがある。このため、間隙19への圧入材20の充填が確認できなかった従来の熱間補修では、圧入材20の供給速度を増大させることが困難であった。しかし、本実施の形態により全周の間隙19への圧入材20の充填を確認できるようになったことによって、その後の圧入速度を増大して、炉底16の交換補修用耐火物であるワークレンガ15の周囲に形成される凹み部への圧入材20の充填を高速で行うことができるようになり、圧入作業時間の短縮が可能となる。
そして、万が一、間隙19の一部が不充填のままで圧入を終了した場合にも、不充填部位を特定しておけば、転炉1の鉄皮11を切開等して、この不充填部位のみに圧入材20を再度圧入することも可能である。また、再度の圧入ができない場合でも、漏銑・漏鋼のリスク部位を特定できるため、操業中の温度変化等を、位置を特定して集中的に監視し、事故を未然に防止できる。
なお、本実施の形態によれば、熱間での間隙19における圧入材20の流動性(展開性)を確認できるため、圧入材20の材料選定にも応用できる。
すなわち、圧入材20は、一般的に、含まれる骨材の粒径が大きくなると耐食性が良好になる一方で、流動性は低下するため、例えば、圧入材20の耐食性よりも流動性を優先して骨材の粒径を小さくしていたような場合に、不充填部位が発生しないことを確認できれば、骨材の粒径をやや大きくして、耐食性の向上を試みることができる。
反対に、耐食性を優先して骨材の粒径を大きくしていたような場合は、不充填部位が発生しやすいことを確認したならば、耐食性を許容できる範囲まで骨材の粒径を小さくして、流動性の改善を試みることができる。
以上、本実施の形態を説明したが、上述したように本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、転炉の出鋼口を補修する場合にも適用できる。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1〜図6に基づいて説明したようにして、熱電対21の検知温度を確認しながら、圧入孔25からの圧入量を制御して、不充填部位が発生しないようにボトム交換型転炉1(容量:300t)を補修した。
補修に際しては、交換式炉底16の側面17には、8個の熱電対21を等間隔で配置し、その位置は、残存するライニング境界面18の高さを考慮して、ワークレンガ15とパーマレンガ14との界面から200mmの位置とした。また、10個の圧入孔25(および圧入配管24)を等間隔で設けた。さらに、圧入材20は、最大粒径1mmのマグネシア−カーボン質の骨材を含有し、その含有量は68質量%とした。
補修したボトム交換型転炉1について、通常の稼動、すなわち、溶銑3の装入、脱炭精錬による溶鋼に転換、および、溶鋼の出鋼という一連の流れを、4000回繰り返した。
4000回の稼動を行なった場合にも、ボトム交換型転炉1においては、不充填部位を原因とする漏銑・漏鋼事故は発生しなかった。
1:ボトム交換型転炉(溶融金属容器)
2:溶銑(溶融金属)
3:底吹きガス
11:鉄皮
12:炉底部
13:側壁部
14:パーマレンガ(耐火物ライニング)
15:ワークレンガ(耐火物ライニング、交換補修用耐火物)
16:交換式炉底
17:交換式炉底のワークレンガの側面
18:ライニング境界面
19:間隙
20:圧入材
21:熱電対(温度検知器)
23:発信機
24:圧入配管
25:圧入孔
26:炉底部の孔

Claims (3)

  1. 溶融金属容器の耐火物ライニングの一部を熱間で交換して補修する際に、交換補修用耐火物を、残存している前記耐火物ライニングとの間に間隙を設けて配置する工程と、
    前記間隙に温度検知器を配置する工程と、
    前記間隙に、不定形耐火物である圧入材を、前記間隙に連通する圧入孔から圧入し、前記温度検知器が検知する温度変化によって前記間隙への前記圧入材の充填を検知する工程と、を備え
    前記溶融金属容器が、炉底部の中央部分に、着脱自在な交換式炉底を有するボトム交換型転炉であり、
    前記交換式炉底に予め施工してある交換補修用耐火物の側面に温度検知器を取り付けたものを、前記炉底部に残存している耐火物ライニングとの間に間隙を設けるようにして、前記炉底部の中央部分に配置することで、前記温度検知器を前記間隙に配置する、圧入材の充填管理方法。
  2. 前記温度検知器および前記圧入孔を、それぞれ間隔を空けて複数個配置し、各々の前記温度検知器が検知する温度変化によって前記間隙への前記圧入材の充填を検知した結果に基づいて、各々の前記圧入孔からの前記圧入材の圧入量を制御する、請求項1に記載の圧入材の充填管理方法。
  3. 前記圧入孔からの圧入量を制御するに際しては、
    前記温度検知器の検知温度が低下しない場合には、前記圧入材が充填されていないと判定し、当該温度検知器の近傍にある前記圧入孔からの圧入量を、他の前記圧入孔からの圧入量よりも相対的に増加させる、請求項2に記載の圧入材の充填管理方法。
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