JP6131595B2 - 測定方法 - Google Patents

測定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6131595B2
JP6131595B2 JP2012287638A JP2012287638A JP6131595B2 JP 6131595 B2 JP6131595 B2 JP 6131595B2 JP 2012287638 A JP2012287638 A JP 2012287638A JP 2012287638 A JP2012287638 A JP 2012287638A JP 6131595 B2 JP6131595 B2 JP 6131595B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sample
specimen
holding device
pedestal
main body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012287638A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014130063A (ja
Inventor
林 豊
豊 林
浜島 宗樹
宗樹 浜島
忠夫 伊佐見
忠夫 伊佐見
上田 武彦
武彦 上田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2012287638A priority Critical patent/JP6131595B2/ja
Publication of JP2014130063A publication Critical patent/JP2014130063A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6131595B2 publication Critical patent/JP6131595B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、測定方法に関するものである。
例えば、生体分子の蛍光測定に用いられるウェルプレートとして、板状のプレート上にシール材を介して格子状の枠部材を設けることによって複数のウェルを区画形成したプレートが知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
特表2005−513457号公報
しかしながら、上記のような技術において、プレートに形成された複数のウェルと異なる数(例えば、1個)の測定対象について測定を行う場合に効率的に対応できない問題があった。また、例えば、複数のウェルの一部のみを測定に使用した場合、全てのウェルが同一のプレート上に形成されているため、多くのウェル(未使用のウェル)が無駄となってしまう。
本発明は、上記の事情に鑑み成されたものであって、測定対象ごとに個別に測定を行うことができる測定方法を提供することを目的としている。
本発明の態様に従えば、検体と特異的に反応可能な生体分子を支持する台座部と、前記台座部に対して着脱可能であり、少なくとも一部が前記台座部の側面を囲うように構成され、前記台座部との間で前記検体を収容する収容空間を形成する検体収容部と、を備えた分注及び測定用の保持装置を用いて、前記生体分子の測定を行う測定方法であって、前記台座部に前記検体収容部が装着された前記保持装置を準備する準備工程と、前記検体収容部に前記検体を注入して、前記生体分子と前記検体とを反応させる反応工程と、反応後の前記生体分子を洗浄する洗浄工程と、洗浄後の前記生体分子を乾燥する乾燥工程と、前記検体収容部を前記台座部から外す工程と、前記生体分子を測定する測定工程と、を備える測定方法が提供される。
本発明によれば、測定対象ごとに個別に測定を行うことができる測定方法を提供できる。
実施形態に係る保持装置の一例を示す斜視図。 本実施形態における保持装置の断面構成を示す図。 本実施形態における複数の保持装置を一体に支持可能なケース部材の一例を示す図。 本実施形態における複数のケース部材を支持する支持プレートの一例を示す図。 本実施形態における測定装置の一例を示す図。 本実施形態におけるステージの要部構成を示す図。 本実施形態における本測定方法を示すフロー図。 本実施形態における本測定方法の各工程を説明するための図。 本実施形態における識別素子として一次元バーコードを用いた場合の保持装置の構成を示す図。 本実施形態における複数の保持装置を一体に支持するケース部材の構成を示す図。 本実施形態における台座部の変形例に係る構成を示す図。 本実施形態における別の変形例に係る台座部の構成を示す図。
以下、本発明の保持装置及び測定方法の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る保持装置10の一例を示す斜視図である。図2は保持装置10の断面構成を示す図である。また、本実施形態における保持装置は、検体(例、全血や血清)の分注及び測定を連続的に(又は一貫して)実施するのに適した構成である。
図1、2に示すように、保持装置10は、蛍光標識された検体と特異的に反応可能な生体分子(例、生体を構成する基本材料である生体分子)が形成されたバイオチップ(基板)7を支持する本体部1と、本体部1に対して着脱可能とされ、装着時に、本体部1との間で検体が収容される収容空間Kを形成する検体収容部2と、を備える。本実施形態に係る保持装置10は、本体部1と検体収容部2とが装着されることで内部に検体を収容するための収容空間Kを構成したカプセル構造を有する。
本体部1は、ベース部4と、ベース部4の上面(第2面)4aから突設された台座部5と、を有する。
本実施形態において、ベース部4は上面4a側から視た平面形状が円形からなるシリンドリカル部材である。例えば、上面4aに平行な断面の形状が円形である。
ベース部4の外周面の一部には、ベース部4の高さ方向に沿って溝部(位置決め部)6が形成されている。溝部6は、ベース部4の中心を通る鉛直軸線回り方向の位置決めに用いられる位置決め用のノッチである。また、溝部6は、後述する測定時において測定装置に対する回転方向の位置決めにも使用される。なお、位置決め部は、本体部1の位置決めを行うことができる形状であれば良く、凹部、凸部、或いは凹部および凸部を組み合わせた構造を採用しても良い。
台座部5の上面(第1面)5aには、バイオチップ(生体分子アレイ)7が配置されている。例えば、本実施形態において、台座部5の上面5aは、バイオチップ7を介して生体分子を間接的に支持する支持面を構成する。バイオチップ7を上面5aに支持する方法は、例えば、両面テープを用いた接着方式、接着剤を用いた接着方式、或いは超音波溶着による接着方式を例示することができる。
バイオチップ7は、例えば、1〜10mm四方の基板の上に、複数の生体分子が積層されることで構成されたプローブ(スポット)が多数形成されたものである。バイオチップ7は、例えば、シリコンウエハ上にスポットを形成した後、シリコンウエハをダイシングして個片化することで形成される。なお、プローブは、例えば、シリコンウエハ上に所定の生体分子形成材料を配置する工程と、マスクを介して生体分子形成材料に所定波長の光を選択的に照射する露光工程と、を複数回繰り返すことにより、複数の生体分子を積層することで形成される。このようにして形成された生体分子は、測定対象の蛍光標識された検体と特異的な反応をすることで検体と結合し、所定の光(励起光)の照明によって所定の蛍光を発生させる。
台座部5の側面5bは、上面5aに交差した状態に接続される。本実施形態において、台座部5は、上面5aおよび側面5bが実質的に直交した状態(直角状態)に接続されている。
台座部5は、ベース部4と同様に、上面5a側から視た平面形状がシリンドリカルである。なお、台座部5の上面5aと、ベース部4の上面4aとは実質的に平行である。台座部5は、上面5aに平行な断面の形状が円形であり、ベース部4よりも外径が小さい(断面積が小さい)。また、ベース部4は、台座部5の上面(第1面)5aに平行な断面の面積が上面(第1面)5aの面積よりも大きくなるように構成されている。ベース部4は、上面(第1面)5aに平行な断面であって、上面(第1面)5aと相似形の断面を有する。
本実施形態において、本体部1は、例えば、石英又は樹脂材料を成型することで形成され、台座部5はベース部4と一体的に成型されている。そのため、台座部5の側面5bとベース部4の上面4aとは接続されている(連続している)。この場合、ベース部4の上面(第2面)4aとは、台座部5の形成領域を除いて規定される面をいう。
なお、台座部5はベース部4と別体から構成されていても良く、台座部5はベース部4に例えば接着剤や螺子等により取り付けられる。この場合、ベース部4と台座部5との間には界面が生じるが、台座部5の側面5bとベース部4とは実質的に接続されている(連続している)ものとする。この場合、ベース部4の上面(第2面)4aとは、台座部5の取り付け領域(界面)を除いて規定される面をいう。
本実施形態において、ベース部4の上面4aは、後述のように検体収容部2に当接可能である。
本実施形態において、保持装置10は、台座部5の側面5bと検体収容部2との間に配置される密閉部材3を有している。密閉部材3は、台座部5の側面5bの全周に亘って設けられている。密閉部材3は、検体収容部2及び側面5bとの間で検体の収容空間Kを密閉可能なシール材である。本実施形態では、密閉部材3として、例えば、ニトリルゴム、スチレンブタジエンゴム、シリコンゴム、或いはフッ素ゴムから構成されたOリングを用いた。密閉部材3は、例えば、図2に示すように、台座部5の側面5bの全周に亘って切欠状の溝部5b1を設け、該溝部5b1に嵌合された状態に設置されている。これにより検体収容部2の着脱に伴って密閉部材3が外れるといった不具合の発生を防止することが可能である。なお、密閉部材3の台座部5への固定方法は、これに限定されず、例えば、接着剤等により接着固定されていてもよい。
なお、検体収容部2が本体部1に装着された際、台座部5の側面5bと検体収容部2との間で実質的に収容空間Kから検体が漏れ出さない程度の密閉性が得られる場合においては、密閉部材3は必ずしも必要ではない。
また、密閉部材3は、検体収容部2側に設けられていてもよい。
検体収容部2は、本体部1に対して着脱可能とされ、装着時に、本体部1との間で検体が収容される収容空間Kを形成するためのものである。検体収容部2は、例えば、樹脂材料を成型することで形成されている。本実施形態における検体収容部2の形成材料は、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)やポリカーボネート(PC)のような透明プラスチック材料を用いている。そのため、検体収容部2は光透過性を有することとなり、本体部1に装着された状態であっても内部を視認することが可能である。なお、検体収容部2は、全体が光透過性を有している必要は無く、収容空間Kを外部から視認可能となる程度に少なくとも一部が光透過性を有していればよい。
上述のように本体部1は、ベース部4及び台座部5から構成されるので、加工性が比較的容易であることから、各部材(ベース部4及び台座部5)の平面度が高いものとされている。そのため、バイオチップ7を支持する支持面を構成する台座部5の上面5aの平面度が高く、後述する測定装置による測定を行う際、バイオチップ7と測定装置との位置を精度良く合わせることができ、信頼性の高い測定を行うことが可能である。
検体収容部2は、一方面に底面を有した有底筒状部材であり、例えば外径が7mmの円筒状部材から構成される。検体収容部2の高さは、例えば、収容空間Kにおいて、バイオチップ7の上面を検体により確実に覆った状態にできる程度に設定される。検体収容部2は、底面2aと反対側の端部(検体収容部2の一部)2bが本体部1の台座部5の側面5bを囲むように本体部1に装着される。検体収容部2の底面2aは、本体部1に嵌合された際、本体部1の台座部5の上面5aと対向する。
検体収容部2の端部2bは、台座部5の外形と同等もしくは僅かに大きい内径の内面形状を有している。ここで、台座部5の外形と同等もしくは僅かに大きい内径の内面形状とは、検体収容部2の端部2bと台座部5の側面5bとが嵌合した際、側面5bに設けられた密閉部材3が端部2bの内面に押圧されることで良好に密着し、十分なシール性能を発揮できる状態をいう。
なお、上述のように密閉部材3を設けない場合、端部2bの内面形状は、検体収容部2が本体部1に装着された際、台座部5の側面5bと検体収容部2との間で実質的に収容空間Kが漏れ出さない程度の密閉性が得られればよい。
本実施形態において、検体収容部2は、端部2bの内面のうち密閉部材3と当接する領域に密閉部材3の外形に対応した断面が半球面状の溝部3aが内面の全周に亘って形成されている。検体収容部2は、本体部1に嵌合した際、押圧された密閉部材3が溝部3aに入り込むため、密閉部材3と端部2bとの接触面積を増加させ、シール性能を向上させることが可能である。
検体収容部2は、本体部1に装着された際、端部2bが本体部1におけるベース部4の上面4aに当接する。すなわち、ベース部4の上面4aは、本体部1に装着された検体収容部2の端部2bを本体部1の高さ方向における下方(鉛直方向下方)に向かう動きを規制するストッパーとして機能する。
検体収容部2の底面2aには、平面形状が円形である開口部2cが形成されている。この開口部2cは、検体収容部2の内部(収容空間K)に検体を注入するためのものである。開口部2cの中心は、検体収容部2の底面2aの中心に一致していても良いし、ずれて(偏芯して)いても良い。この開口部2cはシール(被覆部材)9で蓋をされている。シール9は、裏面に設けられた糊によって開口部2cを覆った状態に配置されており、剥離可能とされている。シール9は、検体収容部2の底面2aと概ね同等(若干大きい、或いは若干小さい場合を含む)の大きさを有し、開口部2cを被覆する被覆部9aと、被覆部9aに設けられ、検体収容部2に貼りつけられた状態で底面2aからはみ出す把持部9bと、を含む。測定者は、把持部9bを例えば指で把持して引っ張ることで、シール9を検体収容部2の底面2aから容易に剥離することができる。
検体収容部2は、未使用時の状態で、開口部2cがシール9に覆われているため、バイオチップ7の生体分子(スポット)にゴミや埃等の異物が付着することが抑制される。開口部2cは、シール9が剥離されて露出することで、検体収容部2内に検体を注入するための注入口として利用される。
本実施形態において、本体部1は、ベース部4及び台座部5の少なくとも一方に、検体又は生体分子に関する所定情報を識別する識別素子が設けられている。本実施形態においては、識別素子としてICタグ60がベース部4内に埋め込まれている。なお、ICタグ60を台座部5にも埋め込むようにしても良い。ここで、所定情報は、例えば、バイオチップ7に形成された生体分子の種類や配置位置、使用される検体の種類等を例示できる。また、ICタグ60は、例えば、保持装置10の製造会社、製造番号、製造日時、有効期限等を含んでいてもよい。
以上述べた構成に基づき、保持装置10は、本体部1に対して検体収容部2を容易に着脱可能とされている。
保持装置10において本体部1に検体収容部2を装着する場合、検体収容部2の端部2b内に本体部1の台座部5が挿入可能となるように位置合わせし、保持装置10の高さ方向(図1における上下方向)に沿って、検体収容部2の端部2bとベース部4(本体部1)の上面4aとを当接させるように互いを押し込む力を付与する。このとき、本体部1の台座部5が検体収容部2の端部2bの内面に嵌合されるとともに、台座部5の側面5bに設けられた密閉部材3が検体収容部2の端部2bの内面に押圧される。検体収容部2は、端部2bがベース部4の上面4aに当接した際、密閉部材3が溝部3aに嵌合される。これにより、検体収容部2、台座部5の上面5a、側面5bの一部、及び密閉部材3との間で、収容空間Kを密閉した状態とすることができる。
一方、保持装置10において本体部1から検体収容部2を取り外す場合、保持装置10の高さ方向に沿って、検体収容部2及び本体部1を互いに引き離す力を付与する。これにより、検体収容部2の端部2bがベース部4(本体部1)の上面4aから離間されることで検体収容部2が本体部1から取り外され、検体収容部2と本体部1とを分離させることができる。
ところで、保持装置10を保管する場合、或いは保持装置10を保管場所から搬送する場合、搬送効率や保管スペースの都合上、複数の保持装置10を並べて一体化した状態で取り扱うことが望ましい。
図3は、複数の保持装置10を一体に支持可能なケース部材の一例を示す図であり、図3(a)はケース部材が保持装置を挿脱可能に支持した状態を示す図であり、図3(b)はケース部材のみを示す図である。図3(a)に示すように、ケース部材90は、8個の保持装置10を一列に並べた状態で保持可能である。
ケース部材90は、図3(b)に示すように、矩形状の底板91と、底板91の両端に設けられて上方に延出した一対の側板部92と、一対の側板部92を連結する上板93と、を含む。底板91は、一面側において保持装置10の本体部1(ベース部4)を支持する。底板91には、保持装置10を支持するための支持部材94が複数(本実施形態では8個)設けられている。支持部材94は、ピン94a及び底面を有する穴部94bを含む。ピン94aは、底板91に支持された各保持装置10(ベース部4)の溝部6に嵌合され、保持装置10の回転方向θの位置決めに用いられる。また、穴部94bは、本体部1より僅かに大きい形状(例、円形)を有し、保持装置10の水平面内(X、Y方向)の位置決めに用いられる。これらにより、各保持装置10は、ケース部材90に対して位置決めされた状態に支持されている。
上板93には、複数(本実施形態では8個)の開口93aが形成されている。開口93aの開口径は、保持装置10を挿通可能な大きさに設定されている。本実施形態において、保持装置10は、図2に示したように本体部1のベース部4の外形が最大であることから、開口93aの開口径はベース部4を挿通可能な大きさに設定されている。
ケース部材90は、検体収容部2の側面を開口93aで支持することで長尺状の保持装置10が倒れるのを防止した状態で支持する。また、ケース部材90は、ピン94aとは異なる形状又は大きさのピンを底板91に複数有してもよく、それらのピンによって保持装置10の下部を支持する構成にしてもよい。
なお、ケース部材90が支持する保持装置10の数は8個に限定されることはなく、用途に応じて適宜変更可能である。また、図4に示される支持プレート100を用いることで、複数(例えば、12個)のケース部材90を一括的に支持するようにしてもよい。例えば、支持プレート100は、合計で96個の保持装置10を一括的に支持することができる。これによれば、ケース部材90は、多数の保持装置10を一括的に運搬或いは保管できるので、運搬効率を向上させつつ、保管スペースを削減させることができる。
次に、保持装置10を用いた測定方法を説明するに先立ち、本実施形態の測定方法に用いる測定装置の構成について説明する。
図5は、測定装置20の一例を示す図である。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。そして、水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれに直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
図5に示すように、測定装置20は、保持装置10(バイオチップ7に形成されたスポット)を観察する測定装置本体21と、測定装置本体21の動作を制御する制御装置22と、制御装置22に接続された表示装置23とを備えている。制御装置22は、コンピュータシステムを含む。表示装置23は、例えば液晶ディスプレイのようなフラットパネルディスプレイを含む。
測定装置本体21は、光源装置31と、対物レンズ32等を含む光学システム25と、保持装置10を支持しながら移動可能なステージ(測定ステージ)26と、接眼部27と、物体を介した光を受光可能なセンサ(例、撮像素子など)28を含む観察カメラ29とを備えている。例えば、センサ28は、PMT(photomultiplier tube)などの光検出器、や撮像素子を含む。なお、本実施形態において、センサ28は一例として撮像素子を用いている。センサ28は、物体の像情報を取得可能であり、例えばCCD(charge coupled device)やCMOSセンサを含む。測定装置本体21は、ボディ24を備えており、光源装置31、光学システム25、ステージ26、接眼部27、及び観察カメラ29のそれぞれは、ボディ24に支持される。
光学システム25は、光源装置31から射出された光を用いて保持装置10を照明する照明光学系36と、照明光学系36で照明された保持装置10の像を、センサ28、及び接眼部27の近傍に形成する結像光学系33とを備えている。センサ28、接眼部27は、結像光学系33の像面側に配置されている。
対物レンズ32は、無限系の対物レンズであり、ステージ26に支持されている保持装置10と対向可能である。本実施形態においては、対物レンズ32は、保持装置10の+Z側(上方)に配置されている。
光源装置31は、保持装置10(例、バイオチップ7に形成されたスポット)から蛍光を発生させる所定波長帯域の励起光と、保持装置10(例、バイオチップ7に形成されたスポット)を観察する所定波長帯域の照明光とを射出可能である。
照明光学系36は、光源装置31から射出された光を用いて、励起光または照明光で保持装置10を照明する。照明光学系36は、対物レンズ32、及び励起光および照明光と蛍光とを分離可能な光学ユニット37を含む。対物レンズ32は、保持装置10を照明するための励起光、及び照明光を射出する。照明光学系36は、ステージ26に支持されている保持装置10を、所定の上方(Z方向)から励起光、及び照明光で照明する。また、照明光学系36は、保持装置10(スポット)で生じた蛍光を透過させて結像光学系33へと導く。
結像光学系33は、対物レンズ32からの光を分離する光学素子47と、反射ミラー45とを含み、保持装置10の像を、センサ28、及び接眼部27の近傍に形成する。光学素子47は、ハーフミラーを含み、入射した光の一部を透過し、一部を反射する。なお、光学素子47は、ダイクロイックミラーであってもよい。また、光学素子47は、光路を切り替える機能を有する全反射ミラー(例、クイックリターンミラー)であってもよい。
ステージ26は、結像光学系33の物体面側で、保持装置10を支持する。保持装置10は、その台座部5の上面5aに支持されるバイオチップ7の表面7aが対物レンズ32と対向するように、ステージ26に支持される。なお、保持装置10は、ステージ26に支持される際、検体収容部2が取り外されており、バイオチップ7を含む本体部1のみが支持される。
保持装置10(例、バイオチップ7に形成されたスポット)から対物レンズ32を介して光学素子47に入射した光の一部は、光学素子47を透過して、接眼レンズ43に導かれ、接眼部27より射出される。バイオチップ7(例、スポット)の像は、結像光学系33により、接眼部27の近傍に形成される。これにより、観察者は、接眼部27を介して、スポットの像を確認できる。
また、保持装置10(例、バイオチップ7に形成されたスポット)から対物レンズ32及び対物レンズ46を介して光学素子47に入射した光の一部は、光学素子47及び反射ミラー45で順に反射されて、観察カメラ29のセンサ28に入射する。バイオチップ7(例、スポット)の像は、結像光学系33により、センサ28に形成される。これにより、観察カメラ29のセンサ28は、バイオチップ7(例、スポット)の像情報を取得可能である。
図5に示したように、観察カメラ29のセンサ28と制御装置22とは、ケーブル48を介して接続されており、センサ28で取得したバイオチップ7(スポット)の像情報(例、画像信号)は、ケーブル48を介して、制御装置22に出力される。制御装置22は、センサ28からの像情報を、表示装置23を用いて表示する。表示装置23は、センサ28で取得したバイオチップ7(例、スポット)の像情報を拡大して表示することができる。
また、図5に示したように、本実施形態においては、ステージ26は、保持装置10(本体部1)を支持するステージ定盤50と、ベース部材51上でステージ定盤50を移動する駆動装置52とを備えている。ステージ定盤50は、ベース部材51上において、XY平面内及びZ方向に移動可能である。ステージ26(駆動装置52)と制御装置22とはケーブル49で接続されており、制御装置22は、駆動装置52を用いて、保持装置10(本体部1)を支持するステージ定盤50をXY平面内で移動可能である。
図6(a)は、ステージ26の要部構成を示す拡大斜視図である。図6(b)は、本体部1が配置された時のステージ26の上面視図である。
ステージ26のステージ定盤50は、図6(a)に示されるように、保持装置10(本体部1)を支持するための支持部材16を有している。支持部材16は、ステージ定盤50に支持される本体部1(ベース部4)に形成された溝部6に嵌合されるピン16aと、底面を有し本体部1より僅かに大きい形状(例、円形)の穴部16Bと、を含む。
ステージ26は、ステージ定盤50上において、保持装置10の本体部1の中心を通る鉛直軸線回り方向(回転方向θ)の位置をピン16aで位置決めするとともに、保持装置10の水平面内(X、Y方向)の位置を穴部16bで位置決めする。よって、測定装置20は、光学系(例えば、対物レンズ32)に対して、保持装置10を所定の位置に容易に位置決め可能となっている。
次に、測定方法の実施の形態として、本実施形態の保持装置10を用いた測定方法について、図面を参照しながら説明する。図7は、本測定方法を示すフロー図である。図8は本測定方法の各工程を説明するための図である。なお、以下の測定方法の少なくとも一部は、検体を保持装置10に分注する分注装置と、上述の測定装置20と、保持装置を分注装置から測定装置20へ搬送する搬送機構と、を備える分注及び測定システムによって、自動的に行ってもよい。また、例えば、分注及び測定システムは、保持装置10が配置される分注ステージと、保持装置10に検体を分注するノズルと、を備える分注装置と、保持装置10が配置される測定ステージ26と、光学システム25と、センサ28と、を備える測定装置と、分注ステージに配置される保持装置10を測定ステージ26へ搬送する搬送機構と、を備える。
まず、本体部1に検体収容部2が装着された保持装置10を準備する(図7に示す準備工程S1)。
準備工程S1は、上述したケース部材90(図3参照)に保持装置10をセットし、ケース部材90(図3参照)により複数の保持装置10を一括的に支持する工程(図7に示す支持工程SS1)と、複数の保持装置10を支持したケース部材90(図3参照)を所定領域(一連の測定工程が行われる測定領域や分注ステージ)に搬送する搬送工程(図7に示す搬送工程SS2)とを含む。
次に、検体収容部2に検体を注入して、バイオチップ7に形成された生体分子と検体とを反応させる(図7に示す反応工程S2)。例えば、ケース部材90(図3参照)から保持装置10を自動的又は手動的に取り出し、図8(a)に示すように、検体収容部2の底面2aを覆うシール9を剥離し、開口部2cを露出させる。測定者は、シール9の把持部9bを指或いはロボットで把持して引っ張ることで、シール9を検体収容部2の底面2aから容易に剥離することができる。
その後、図8(b)に示すように、自動的又は手動的に、検体注入用のノズル(注入ノズル)Nz1を開口部2cから検体収容部2内へと挿入させ、ノズルNz1から収容空間K内に検体を注入し、所定時間経過させることで検体と生体分子とを反応させる。
本実施形態において、検体を注入する際、保持装置10を鉛直方向に対して傾けた状態で行うようにしている。これによれば、ノズルNz1を検体収容部2の内壁面に近づけることができるので、内壁面に沿って検体を収容空間K内に注入することができる。よって、注入時に検体が泡立つことで収容空間K内から溢れ出すといった不具合の発生が防止される。
なお、上記反応工程S2において、収容空間K内に検体を注入する際、シール9を剥離して開口部2cを露出させる場合を例に挙げたが、検体の注入方法はこれに限定されない。例えば、ノズルNz1によりシール9を貫通し、ノズルNz1を収容空間K内に直接挿通させることが検体の注入を行うようにしてもよい。
以上のようにして、収容空間Kへの検体の注入による反応工程S2が終了する。
本実施形態に係る保持装置10によれば、検体収容部2と本体部1(台座部5の側面5b)との間で収容空間Kが形成されているので、注入された検体を収容空間Kに保持することができる。また、台座部5の側面5bと検体収容部2との間が密閉部材3によりシールされているため、収容空間Kからの検体の漏れを確実に防止できる。
よって、収容空間K内のバイオチップ7に形成された生体分子と検体とを良好に反応させることができる。
なお、測定対象として種類の異なる検体を複数用いる場合、例えば、図3に示したケース部材90、または図4に示した支持プレート100を用い、これらケース部材90または支持プレート100に支持される複数の保持装置10に対して各検体をそれぞれ注入するようにしてもよい。
次に、バイオチップ7の洗浄する工程を行う(図7に示す洗浄工程S3)。
まず、図8(c)に示すように、検体収容部2を本体部1から取り外す。この場合、保持装置10の高さ方向に沿って検体収容部2及び本体部1を互いに引き離す力を自動的又は手動的に付与すればよい。これにより、検体収容部2の端部2bがベース部4(本体部1)の上面4aから離間されることで検体収容部2が本体部1から取り外され、検体収容部2と本体部1とを容易に分離することができる。検体収容部2が本体部1から取り外されることで収容空間Kに収容されていた検体は不図示の検体排出容器に排出される。なお、検体収容部2を本体部1から取り外すに先立ち、収容空間K内から検体を予め排出させておいてもよい。
次に、図8(d)に示すように、洗浄用のノズルNz2から洗浄液を吹き付けることでバイオチップ7の洗浄を行う。これにより、バイオチップ7に付着した検体を洗い流すことができる。なお、バイオチップ7の洗浄方法は、ノズルNz2からの洗浄液の吹き付けに限定されることはなく、例えば、本体部1の上下を反転し、洗浄液を貯留した貯留部にバイオチップ7を浸漬するようにしてもよい。このとき、貯留部において洗浄液に流れを付与し、バイオチップ7に常に新鮮な洗浄液が供給されるようにしてもよい。
次に、洗浄後のバイオチップ7を乾燥させる工程が行われる(図7に示す乾燥工程S4)。例えば、図8(e)に示すように、ファンFから乾燥用の温風をバイオチップ7に向けて噴き出す。これにより、洗浄液で濡れたバイオチップ7を乾燥させることができる。
なお、上記説明では、洗浄工程S3および乾燥工程S4を行う際、検体収容部2を取り外した状態で行う場合を例に挙げたが、これに限定されることはない。例えば、洗浄工程S3が終了した後、検体収容部2を本体部1から取り外すようにしても良い。この場合、例えば、開口部2cを介して収容空間Kから検体を排出させた後、開口部2cを介して洗浄液を検体収容部2の収容空間Kに注入すればよい。このような工程順とすれば、収容空間Kを洗浄液の貯留部として利用することができるので、バイオチップ7を良好に洗浄することができる。また、本実施形態によれば、洗浄液の使用量が抑えられるので、洗浄に要するコストを抑えることができる。本実施形態によれば、ベース部4の側面を汚染することなくバイオチップ7の洗浄が可能となる。
また、洗浄工程S3および乾燥工程S4が終了した後、検体収容部2を本体部1から取り外すようにしても良い。この場合、例えば、開口部2cを介して収容空間Kから洗浄液を排出させた後、開口部2cを介して乾燥用ノズルを収容空間K内に挿入し、温調したエアーを吹き付けてバイオチップ7を乾燥させればよい。このような工程順とすれば、収容空間Kをバイオチップ7の乾燥を行う乾燥空間として利用することができるので、例えば、クリーン度が比較的低い環境下で乾燥工程が行われている場合においてはエアーによって舞い上がったゴミ等の異物が付着するといった不具合を防止できる。また、温調したエアーが収容空間Kに集中的に供給されるため、バイオチップ7を短時間で乾燥させることができる。
あるいは、上述のように洗浄工程S3および乾燥工程S4を複数回ずつ繰り返す場合においては、洗浄工程S3とこれに続く乾燥工程S4との間、或いは乾燥工程S4とこれに続く洗浄工程S3との間といったように、任意のタイミングで検体収容部2を取り外すようにしてもよい。検体収容部2を取り外した後、上述の洗浄工程S3および乾燥工程S4が行われる。
あるいは、上述のように洗浄工程S3および乾燥工程S4を複数回ずつ繰り返す場合においては、1回の洗浄工程S3が終了したタイミング毎に検体収容部2を本体部1から取り外すようにしても良い。例えば、乾燥工程S4とこれに続く洗浄工程S3との間で検体収容部2を本体部1に装着し、洗浄工程S3が終了したタイミングで検体収容部2を本体部1から取り外す。このような工程順とすれば、収容空間Kを洗浄液の貯留部として利用することができるので、バイオチップ7を良好に洗浄することができる。
また、上述した準備工程S1から乾燥工程S4の少なくとも1つの工程は、保持装置10が配置される分注ステージ、保持装置10やケース部材90を所定領域や分注ステージへ搬送する搬送機構、分注用のノズル、バイオチップ7を洗浄する洗浄部(例、洗浄用のノズル)、及びバイオチップ7を乾燥させる乾燥部(例、ファンF)などを備える分注装置によって行われる。
次に、バイオチップ7の洗浄及び乾燥工程が終了した後、バイオチップ7の測定を行う(図7に示す測定工程S5)。
例えば、図5に示した測定装置20を用い、バイオチップ7に形成されたスポット(例、生体分子)において発生する蛍光の測定を行う。図6に示したように、測定時において、保持装置10は、検体収容部2が外され、本体部1のみがステージ26(ステージ定盤50)に載置される。
測定装置20は、本体部1の表面をZ方向の所定位置に位置決めすると、バイオチップ7における所定(所定数)のスポットが測定可能となる第1の撮像領域に、ステージ26により本体部1をXY平面内で移動させ、観察用の照明光を用いてスポットの像を撮像する。
次に、測定装置20は、光源装置31から照明光を選択して射出させ、本体部1の表面を照明する。光源装置31から射出された照明光は、光学ユニット37で反射光と透過光とに分離されて、部分反射及び部分透過し、部分反射した照明光が対物レンズ32を透過した後に、本体部1の表面を照明する。本体部1又はバイオチップ7の表面で反射した照明光は、対物レンズ32、光学ユニット37を透過して光学素子47に入射する。
そして、光学素子47に入射した照明光の一部は、光学素子47を透過して、接眼レンズ43に導かれ、接眼部27より射出される。これにより、バイオチップ7のスポットの像が、接眼部27の近傍に形成される。また、光学素子47に入射した照明光の一部は、光学素子47および反射ミラー45で順次反射されて、観察カメラ29のセンサ28に入射する。
これらにより、センサ28の撮像特性及び所定の倍率に応じた大きさの視野内に複数のスポットの像がセンサ28に形成される。センサ28は、スポットの像情報(スポットの受光情報)及びバイオチップ7に設けられた不図示のアライメントマークの像情報(位置情報)を取得する。制御装置22は、スポットSの像情報を記憶するとともに、アライメントマークの位置情報から視野におけるスポット群の配置(X、Y、θZ)を求めて記憶する。
この後、測定装置20は、蛍光測定を行うために、光源装置31から射出される光を、例えば所定波長帯域の励起光に切り替える。光源装置31から射出された励起光は、光学ユニット37で反射(全反射)し、対物レンズ32を透過した後に、本体部1(例、バイオチップ7)の表面(例、スポット)を照明する。励起光で照明されたスポットのうち検体の物質とターゲットの物質とが特異的な反応により結合したスポットから蛍光が発生する。発生した蛍光は、対物レンズ32、および光学ユニット37を透過して光学素子47に入射する。
そして、照明光によるスポットの測定と同様に、蛍光を発生したスポットの像は、接眼部27の近傍に形成されるとともに、センサ28の視野内に形成される。センサ28は、蛍光を発生したスポットの像情報(スポットの受光情報)を取得する。
測定装置20は、バイオチップ7における第1の撮像領域の計測が完了すると、第1の撮像領域と隣り合う第2の撮像領域にバイオチップ7(又は、本体部1)を移動させる。第2の撮像領域は、第1の撮像領域で撮像したアライメントマークの一部がセンサ28の視野で撮像される位置に設定される。そして、測定装置20は、上記第1の撮像領域に対する撮像処理と同様に、照明光を用いたスポット及びアライメントマークの計測及び蛍光を用いたスポットの計測を実施する。
そして、全てのスポットの計測が完了するまで複数の撮像領域の計測処理を実施すると、制御装置22は、各撮像領域におけるアライメントマークの計測結果から照明光によるスポットの計測結果を画面合成するとともに、蛍光によるスポットの計測結果を画面合成する。画面合成された結果を比較することにより、検体の物質とターゲットの物質とが特異的な反応により結合したスポットのバイオチップ7におけるアドレスを計測することができる。
以上説明したように、本実施形態では、保持装置10が検体収容部2および本体部1から構成される収容空間Kにバイオチップ7(例、生体分子)を格納したカプセル構造を有するので、検体と生体分子との反応を収容空間K内で個別に行うことができる。
したがって、測定時において、測定対象となる検体の種類に応じた数の保持装置10を用意すればよく、非常に小規模(例えば、測定対象とされる検体の数が1個)の測定であっても、資材を無駄にすることなく、個別に対応することができる。
また、保持装置10は、例えば、密閉部材3の不良によって収容空間Kから検体が漏れ出したとしても、検体の収容空間Kが個別に形成されているので、複数の検体が混じり合うことで汚染されるといった不具合の発生が防止される。よって、本実施形態における分注及び測定システムは、検体の汚染が無いため、収容空間Kにおいて検体と生体分子とを常に安定して反応させることができ、信頼性の高い測定を行うことができる。
保持装置10は、本体部1に検体収容部2が装着されることで収容空間Kが密閉された状態とされているので、バイオチップ7へのゴミや埃等の異物の付着が抑制され、保管や搬送等といった管理時における信頼性を向上させることができる。
また、保持装置10は、本体部1から検体収容部2を取り外すことでバイオチップ7を容易に露出させることができるので、バイオチップ7の測定に伴って必要とされる処理(洗浄及び乾燥)に短時間で移行できる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態の保持装置10は、識別素子としてICタグ60がベース部4に埋め込まれた構成を例示したが、これに限定されるものではなく、識別素子として、一次元もしくは二次元のバーコードを用いるようにしてもよい。図9は、識別素子として一次元バーコードを用いた場合の保持装置110の構成を示す図である。図9に示すように、保持装置110は、ベース部4の側面4bにバーコード101が貼付されている。図9においては、長尺状のバーコード101を貼付するため、ベース部4が上記実施形態よりも長尺状に形成されている。
図10は複数の保持装置110を一体に支持するケース部材190の構成を示す図である。なお、図10は、図3に示したケース部材90と基本構成は同一であるため、各部材についてはケース部材90と同じ符号を用いて説明する。
図10に示すように、保持装置110は、上記実施形態よりもベース部4が長尺状に形成されるため、ケース部材190に支持された際に上板93の開口93aの上側にベース部4が突出した状態とされている。すなわち、ベース部4の上面4aに設けられた台座部5及びその上面5aに設けられたバイオチップ7は、上記実施形態と異なり、上板93の上方に配置されている。
図10に示したケース部材190によれば、保持装置110を保管する用途あるいは搬送用途のほか、測定装置20のステージ26のステージ定盤50に保持装置110を支持したケース部材190を直接載置し、バイオチップ7(生体分子)の蛍光観察を行うようにしてもよい。なお、この場合、図6に示した支持部材16は不要となる。これによれば、ステージ26上に複数の保持装置110を配置できるので、複数のバイオチップ7に対して測定を一括して行うことができる。なお、各保持装置10は、ケース部材190の底板91に設けられた上述の支持部材94によりケース部材190に対して位置決めされる。よって、ケース部材190をステージ定盤50に対して位置決めすれば、複数の保持装置110をステージ26上の所定位置に位置決めすることができる。
また、上記実施形態では、台座部5において、上面5aと側面5bとが直角に交差する形状を例示したが、これに限定されず、上面5aおよび側面5bが直交以外の構成を有していてもよい。図11は、台座部5の変形例に係る構成を示す図である。
図11(a)に示すように、台座部5は、側面5bがベース部4の上面4a側から上面5aに向かって、台座部5の断面積が小さくなるテーパ面を構成していてもよい。この場合において、検体収容部2は、図11(b)に示すように、側面5bを囲む端部2bのみを検体収容部2の内径を拡大させる方向に屈曲させ、端部2b以外の部分を円筒状に形成される。あるいは、検体収容部2は、図11(c)に示すように、全体が側面5bに倣ったテーパ状の内面を有する円錐台状に形成されていてもよい。
図12は、別の変形例に係る台座部の構成を示す図である。本変形例において、上記実施形態と共通の部材については同一の符号を付して説明する。
図12に示すように、台座部105は、平面形状が円形状の溝部106が形成され、溝部106にバイオチップ7が設けられている。すなわち、本実施形態において、溝部106の底面がバイオチップ7を支持する支持面(第1面)105aを構成し、溝部106において支持面105aに対して鉛直方向の上方に沿って延設される面が側面105bを構成する。
本変形例において、検体収容部2は、溝部106に挿入された端部2bが台座部105の支持面105aに当接するとともに側面105bを囲むように構成されている。本変形例において、検体収容部2の端部2bとは、側面105bを囲む部分をいう。端部2bと側面105bとの間には、密閉部材3が設けられている。
なお、本変形例においては、検体収容部2の端部2b(少なくとも一部)が側面105bを囲う構成を例示したが、これに限定されず、検体収容部の全部が側面105bを囲む構成でも良い。すなわち、検体収容部2が端部2bのみから構成されていてもよく、この場合、収容空間Kは上方が解放された状態となる。また、検体収容部2が端部2bのみから構成される場合、他の部材を検体収容部2に組み合わせることで収容空間Kの容積を稼ぐようにしても良い。また、他の部材により収容空間Kを閉塞するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、台座部5およびベース部4の平面形状が円形からなる構成された場合を例示したが、これに限定されず、台座部5およびベース部4の平面形状は円形以外の三角形状、四角形状、台形形状等のいずれでも構わない。この場合、検体収容部2の端部2bは、台座部5を挿入可能な内面形状を有する。
また、上記実施形態では、保持装置10の本体部1がベース部4及び台座部5を含む場合を例示したが、これに限定されず、本体部1が台座部5のみから構成されていてもよい。
また、上記実施形態では、検体収容部2の底面2aに開口部2cが形成された場合を例示したが、これに限定されず、開口部2cが必ずしも形成されていなくともよい。例えば、検体収容部2の底面2aを検体注入用のノズルNz1で貫通させることで収容空間Kに検体を直接注入するようにしてもよい。この場合、少なくとも検体収容部2の底面2aをノズルNz1が挿通可能な材料、例えばゴムなどの弾性体から形成すればよい。
また、上記実施形態では、台座部5の上面5aにバイオチップ7を設ける場合を例示したが、これに限定されず、例えば、台座部5をシリコンを用いて形成することで露光プロセスを用いて上面5aに生体分子を直接形成するようにしてもよい。この場合、台座部5は、上面5aが生体分子を直接的に支持する態様となる。
2…検体収容部、2c…開口部、3…密閉部材、4…ベース部、4a…上面(第2面)、5…台座部、5a…上面(第1面)、5b…側面、6…溝部(位置決め部)、7…バイオチップ(基板)、9…シール(被覆部材)、10,110…保持装置、20…測定装置、90,190…ケース部材、93a…開口、S1…準備工程、S2…反応工程、S3…洗浄工程、S4…乾燥工程、S5…測定工程、Nz1…ノズル(注入ノズル)、K…収容空間、SS1…支持工程、SS2…搬送工程

Claims (4)

  1. 検体と特異的に反応可能な生体分子を支持する台座部と、前記台座部に対して着脱可能であり、少なくとも一部が前記台座部の側面を囲うように構成され、前記台座部との間で前記検体を収容する収容空間を形成する検体収容部と、を備えた分注及び測定用の保持装置を用いて、前記生体分子の測定を行う測定方法であって、
    前記台座部に前記検体収容部が装着された前記保持装置を準備する準備工程と、
    前記検体収容部に前記検体を注入して、前記生体分子と前記検体とを反応させる反応工程と、
    反応後の前記生体分子を洗浄する洗浄工程と、
    洗浄後の前記生体分子を乾燥する乾燥工程と、
    前記検体収容部を前記台座部から外す工程と、
    前記生体分子を測定する測定工程と、を備える
    測定方法。
  2. 前記検体収容部は、被覆部材で被覆された開口部を有し、
    前記被覆部材を剥離した後、前記開口部を介して前記検体を前記検体収容部に注入する
    請求項1に記載の測定方法。
  3. 前記検体収容部は、被覆部材で被覆された開口部を有し、
    前記被覆部材を貫通させることで前記開口部に挿入した注入ノズルにより前記検体を前記検体収容部に注入する
    請求項1に記載の測定方法。
  4. 前記準備工程は、ケース部材を用いて複数の前記保持装置を一括的に支持する支持工程と、
    前記複数の保持装置を支持した前記ケース部材を所定領域に搬送する搬送工程と、を含む
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の測定方法。
JP2012287638A 2012-12-28 2012-12-28 測定方法 Expired - Fee Related JP6131595B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012287638A JP6131595B2 (ja) 2012-12-28 2012-12-28 測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012287638A JP6131595B2 (ja) 2012-12-28 2012-12-28 測定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014130063A JP2014130063A (ja) 2014-07-10
JP6131595B2 true JP6131595B2 (ja) 2017-05-24

Family

ID=51408570

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012287638A Expired - Fee Related JP6131595B2 (ja) 2012-12-28 2012-12-28 測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6131595B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3885752A4 (en) * 2018-11-21 2022-10-19 Rigaku Corporation DEVICE AND METHOD FOR X-RAY STRUCTURAL ANALYSIS ON SINGLE-CRYSTAL, AND ASSOCIATED SAMPLE HOLDER
CN113167748A (zh) 2018-11-21 2021-07-23 株式会社理学 单晶x射线结构解析装置和方法、以及用于此的试样固定器组件
WO2020105720A1 (ja) 2018-11-22 2020-05-28 株式会社リガク 単結晶x線構造解析装置および試料ホルダ取り付け装置
JP7278526B2 (ja) 2018-11-22 2023-05-22 株式会社リガク 単結晶x線構造解析システム
EP3885747A4 (en) * 2018-11-22 2022-08-10 Rigaku Corporation SINGLE-CRYSTALLINE X-RAY STRUCTURAL ANALYSIS DEVICE AND CORRESPONDING METHOD
US11874238B2 (en) 2018-11-22 2024-01-16 Rigaku Corporation Single-crystal X-ray structure analysis apparatus and method, and sample holder and applicator therefor
US11821855B2 (en) 2018-11-22 2023-11-21 Rigaku Corporation Sample holder for single-crystal X-ray structure analysis apparatus, sample holder unit, and soaking method therefor
EP3885753A4 (en) 2018-11-22 2022-07-27 Rigaku Corporation SAMPLE HOLDER UNIT FOR SINGLE-CRYSTALLINE X-RAY STRUCTURAL ANALYSIS DEVICES
JP7300744B2 (ja) 2018-11-23 2023-06-30 株式会社リガク 単結晶x線構造解析用試料の吸蔵装置と吸蔵方法
JP7462146B2 (ja) 2018-11-23 2024-04-05 株式会社リガク 単結晶x線構造解析装置および試料ホルダ

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01239457A (ja) * 1988-03-18 1989-09-25 Olympus Optical Co Ltd 分析装置
AT406310B (de) * 1998-09-22 2000-04-25 Gerd Dr Egger Vorrichtung zur messung der migrationsfähigkeit von amöboid beweglichen zellen
JP2002357604A (ja) * 2001-04-17 2002-12-13 Nisshinbo Ind Inc 反応容器及びこれを用いる生物学的に活性な物質の分析方法
CA2467131C (en) * 2003-05-13 2013-12-10 Becton, Dickinson & Company Method and apparatus for processing biological and chemical samples
JP2007292629A (ja) * 2006-04-26 2007-11-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd 液体分注装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014130063A (ja) 2014-07-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6131595B2 (ja) 測定方法
KR101117831B1 (ko) 고침 렌즈 홀더
JP4018131B2 (ja) キュベット
EP1589344A1 (en) Monitoring function-equipped dispensing system and method of monitoring dispensing device
JPWO2002063300A1 (ja) 収容反応測定装置および収容反応測定方法
JP2005291954A (ja) 使い捨て試薬パックとその試薬パックを用いる分析装置
US20060275892A1 (en) Reaction vessel, reaction apparatus and detection apparatus using the same, and method of manufacturing reaction vessel
TW200525176A (en) Solid immersion lens moving device and microscope using the same
JP2007322291A (ja) 分注チップ及びそれを用いた反応キット
CN209102019U (zh) 流体处理系统和包括所述流体处理系统的仪器
JP7000767B2 (ja) 試薬カートリッジ、液体吐出機構、および病理標本作製装置
JP2014178252A (ja) 検査用パッケージ、検出方法及び生体分子アレイのスクリーニング方法
JP2015010910A (ja) 検出方法、検出装置、バイオチップのスクリーニング方法、スクリーニング装置及びバイオチップ
JP4871152B2 (ja) 自動分析装置
JP2014228424A (ja) 検査用パッケージ及びその検査方法、スクリーニング方法並びにスクリーニング装置
JP6943262B2 (ja) 送液システム、検査システム及び送液方法
JP2015158380A (ja) 検出装置、検出方法、バイオアッセイ装置、スクリーニング装置及びスクリーニング方法
JP2006138654A (ja) 有形成分分析装置および有形成分分析方法
JP2008249542A (ja) 臨床分析装置
JP6221276B2 (ja) スクリーニング方法及びスクリーニング装置
JP2017207502A (ja) 分注及び測定に用いられる保持装置、生体分子アレイの格納容器及び測定方法
JP2015014507A (ja) 分注装置、バイオチップのスクリーニング装置、分注方法、及びバイオチップのスクリーニング方法
JP6410422B2 (ja) タンパク質検出装置およびタンパク質検出方法
JP2014228411A (ja) 検査用パッケージ及びその検査方法、スクリーニング方法並びにスクリーニング装置
JP2019095254A (ja) 自動分析装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151120

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160906

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161107

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170321

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170403

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6131595

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees