JP6130214B2 - 製パン練りこみ用油中水型乳化物 - Google Patents
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一方で、今も昔も変わらずパンに求められるものとしては、ソフトな食感(ソフト性)と、コシ折れやシワがなくボリュームがあることが挙げられる。
本発明は上記知見に基づいて完成されたものである。すなわち、下記(a)〜(c)のすべてを満たすことを特徴とする製パン練りこみ用油中水型乳化物である。
(a)アルギン酸エステルを0.1〜5質量%含有〔乳化物基準〕
(b)コハク酸モノグリセリドを1〜10質量%含有〔乳化物基準〕
(c)ジアセチル酒石酸モノグリセリドを1〜10質量%含有〔乳化物基準〕
本発明の製パン練りこみ用油中水型乳化物は下記(a)〜(c)のすべてを満たすものである。
(a)アルギン酸エステルを0.1〜5質量%含有〔乳化物物基準〕
(b)コハク酸モノグリセリドを1〜10質量%含有〔乳化物基準〕
(c)ジアセチル酒石酸モノグリセリドを1〜10質量%含有〔乳化物基準〕
アルギン酸エステルは、アルギン酸を構成するカルボキシル基の少なくとも一部がエステル化されたものである。アルギン酸は、コンブやワカメに代表される褐藻類等に含まれる多糖類であり、β−D−マンヌロン酸と、α−L−グルロン酸とが1−4結合したヘテロポリマーであり、様々な分子量のものが知られている。
また、上記高分子のアルギン酸は、例えば、高分子のアルギン酸に酵素を作用させる方法、酸化還元剤等と反応させる方法、熱分解する方法、又は加圧分解する方法等の公知の方法を用いることにより、容易に低分子のアルギン酸(分子量約40000以上100000未満)とすることができる。
本発明で用いる上記アルギン酸エステルとしては、平均分子量、分子量分布、エステル化度、構成糖比等は特に制限されない。
なお、後述するその他の成分としてアルギン酸やアルギン酸塩を添加すること、すなわちアルギン酸エステルに加えアルギン酸及び/又はアルギン酸塩を併用することは可能である。
本発明の製パン練りこみ用油中水型乳化物は、(b)コハク酸モノグリセリドを乳化物基準で1〜10質量%含有し、好ましくは2〜9質量%、より好ましくは3〜8質量%である。
コハク酸モノグリセリドが乳化物基準で1質量%よりも少ないと生地の伸展性が不十分となりパンのボリュームアップに効果が得られない。また10質量%よりも多いと生地が伸びやすく、コシ折れしやすくなってしまうほか、乳化剤特有の風味によってパンの品質を損なってしまう。
本発明の製パン練りこみ用油中水型乳化物は、(c)ジアセチル酒石酸モノグリセリドを乳化物基準で1〜10質量%含有し、好ましくは2〜9質量%、より好ましくは3〜8質量%である。
ジアセチル酒石酸モノグリセリドが乳化物基準で1質量%よりも少ないと生地の引き締め効果が弱いため、ボリュームが小さいものとなってしまう。また10質量%よりも多いと生地の引き締め効果が強すぎ、ボリュームアップに効果が得られないほか、乳化剤特有の風味によってパンの品質を損なってしまう。
上記(b)コハク酸モノグリセリドと上記(c)ジアセチル酒石酸モノグリセリドの質量比が、コハク酸モノグリセリド1質量部に対し、ジアセチル酒石酸モノグリセリドが0.5よりも少なかったり、5質量部よりも大きくなると、本発明の効果が十分に得られない場合があるため、好ましくない。
尚、油脂の含有量には、後述するその他の成分として油脂分を含む成分を使用した場合には、これらに由来する油脂分も算入するものとする。
上記の蛋白質の含有量は特に制限はないが、本発明の製パン練りこみ用油中水型乳化物において、好ましくは0〜3質量%、さらに好ましくは0〜1.5質量%、最も好ましくは0〜0.75質量%である。
特に上記の糖類としてブドウ糖、果糖、ショ糖、麦芽糖、乳糖より選ばれた1種または2種以上を用いることが好ましい。
上記の糖類の含有量は特に制限はないが、本発明の製パン練りこみ用油中水型乳化物において、固形分として好ましくは0〜1.2質量%、さらに好ましくは0〜0.6質量%、最も好ましくは0〜0.3質量%である。
上記の増粘安定剤の含有量は、特に制限はないが、本発明の製パン練りこみ用油中水型乳化物中、好ましくは0〜10質量%、さらに好ましくは0〜5質量%である。
なお、本発明の製パン練りこみ用油中水型乳化物において、上記増粘安定剤が必要でなければ、増粘安定剤を用いなくてもよい。
まず油脂に、コハク酸モノグリセリドを製パン練りこみ用油中水型乳化物における含有量が1〜10質量%、好ましくは2〜9質量%、より好ましくは3〜8質量%となるように、及び、ジアセチル酒石酸モノグリセリドを製パン練りこみ用油中水型乳化物における含有量が1〜10質量%、好ましくは2〜9質量%、より好ましくは3〜8質量%となるように添加し、必要によりその他の成分を添加し、油相とする。一方、水に、アルギン酸エステルを製パン練りこみ用油中水型乳化物における含有量が0.1〜5質量%、好ましくは0.2〜3質量%、より好ましくは0.3〜1質量%となるように添加し、必要によりその他の成分を添加した水相を油相に加え、混合し、油中水型乳化物とする。水相と油相の混合割合は、質量比で、油相:水相が好ましくは60:40〜89:11、好ましくは62:38〜86:14、最も好ましくは66:34〜84:16である。
本発明のパン生地は、本発明の製パン練りこみ用油中水型乳化物を用いたものであり、具体的には本発明の製パン練りこみ用油中水型乳化物を生地に練り込むことにより、製造することができる。
本発明のパン生地における本発明の製パン練りこみ用油中水型乳化物の含有量は、特に制限はないが、ベーカリー生地で用いる穀粉類100質量部に対し、好ましくは2〜15質量部、さらに好ましくは3〜12質量部、最も好ましくは5〜10質量部である。
本発明のパンは、上記の本発明のパン生地を、適宜、分割、成形し、必要に応じホイロ、リタード、レストをとった後、加熱処理することにより得ることができる。
上記成形は、どのような形状に成形してもよく、型詰めを行っても構わない。成形は、手作業で行っても、連続ラインを用いて全自動で行っても構わない。
また、得られた本発明のパンを、冷蔵、冷凍保存したり、該保存後に電子レンジ加熱することも可能である。
ヨウ素価55のパーム分別軟部油を、ナトリウムメチラートを触媒として、非選択的エステル交換反応を行なった後、漂白(白土3%、85℃、0.93kPa以下の減圧下)、脱臭(250℃、60分間、水蒸気吹き込み量5%、0.4kPa以下の減圧下)を行ない、エステル交換油脂aを得た。
エステル交換油脂aと大豆油を80:20で混合した配合油69質量部に、60%トコフェロール0.01質量部、ジアセチル酒石酸モノグリセリド3.5質量部、コハク酸モノグリセリド3.5質量部及び香料0.02質量部を、添加、混合、溶解した油相を60℃に保温した。
一方、水23.07質量部に、アルギン酸プロピレングリコールエステル(キミカ社製、商品名「昆布酸501」)0.9質量部を添加、溶解させ、60℃に調温した。続いて、上記油相へ上記水相を添加、混合し、油中水型の乳化物とした後、殺菌し、急冷可塑化工程(冷却速度―20℃/分)にかけ、本発明の製パン練りこみ用油中水型乳化物Aを得た。なお、使用したアルギン酸プロピレングリコールエステルの粘度は200mPa・s(1%水溶液、20℃、B型粘度計使用時)であった。また、製パン練りこみ用油中水型乳化物Aにおけるトランス脂肪酸の含有量は2質量%以下であり、製パン練りこみ用油中水型乳化物Aはトランス脂肪酸を実質的に含有しないものであった。
エステル交換油脂aと大豆油を80:20で混合した配合油69質量部に、60%トコフェロール0.01質量部、ジアセチル酒石酸モノグリセリド7.5質量部、コハク酸モノグリセリド4質量部及び香料0.02質量部を、添加、混合、溶解した油相を60℃に保温した。
一方、水19.17質量部に、アルギン酸プロピレングリコールエステル(キミカ社製、商品名「昆布酸501」)0.3質量部を添加、溶解させ、60℃に調温した。続いて、上記油相へ上記水相を添加、混合し、油中水型の乳化物とした後、殺菌し、急冷可塑化工程(冷却速度―20℃/分)にかけ、本発明の製パン練りこみ用油中水型乳化物Bを得た。なお、使用したアルギン酸プロピレングリコールエステルの粘度は200mPa・s(1%水溶液、20℃、B型粘度計使用時)であった。また、製パン練りこみ用油中水型乳化物Bにおけるトランス脂肪酸の含有量は2質量%以下であり、製パン練りこみ用油中水型乳化物Bはトランス脂肪酸を実質的に含有しないものであった。
エステル交換油脂aと大豆油を80:20で混合した配合油69質量部に、60%トコフェロール0.01質量部、ジアセチル酒石酸モノグリセリド6質量部、コハク酸モノグリセリド6質量部及び香料0.02質量部を、添加、混合、溶解した油相を60℃に保温した。
一方、水18.37質量部に、アルギン酸プロピレングリコールエステル(キミカ社製、商品名「昆布酸501」)0.6質量部を添加、溶解させ、60℃に調温した。続いて、上記油相へ上記水相を添加、混合し、油中水型の乳化物とした後、殺菌し、急冷可塑化工程(冷却速度―20℃/分)にかけ、本発明の製パン練りこみ用油中水型乳化物Cを得た。なお、使用したアルギン酸プロピレングリコールエステルの粘度は200mPa・s(1%水溶液、20℃、B型粘度計使用時)であった。また、製パン練りこみ用油中水型乳化物Cにおけるトランス脂肪酸の含有量は2質量%以下であり、製パン練りこみ用油中水型乳化物Cはトランス脂肪酸を実質的に含有しないものであった。
エステル交換油脂aと大豆油を80:20で混合した配合油69質量部に、60%トコフェロール0.01質量部、ジアセチル酒石酸モノグリセリド4質量部、コハク酸モノグリセリド6質量部及び香料0.02質量部を、添加、混合、溶解した油相を60℃に保温した。
一方、水20.57質量部に、アルギン酸プロピレングリコールエステル(キミカ社製、商品名「昆布酸501」)0.4質量部を添加、溶解させ、60℃に調温した。続いて、上記油相へ上記水相を添加、混合し、油中水型の乳化物とした後、殺菌し、急冷可塑化工程(冷却速度―20℃/分)にかけ、本発明の製パン練りこみ用油中水型乳化物Dを得た。なお、使用したアルギン酸プロピレングリコールエステルの粘度は200mPa・s(1%水溶液、20℃、B型粘度計使用時)であった。また、製パン練りこみ用油中水型乳化物Dにおけるトランス脂肪酸の含有量は2質量%以下であり、製パン練りこみ用油中水型乳化物Dはトランス脂肪酸を実質的に含有しないものであった。
エステル交換油脂aと大豆油を80:20で混合した配合油69質量部に、60%トコフェロール0.01質量部、ジアセチル酒石酸モノグリセリド9質量部、コハク酸モノグリセリド7質量部及び香料0.02質量部を、添加、混合、溶解した油相を60℃に保温した。
一方、水14.37質量部に、アルギン酸プロピレングリコールエステル(キミカ社製、商品名「昆布酸501」)0.6質量部を添加、溶解させ、60℃に調温した。続いて、上記油相へ上記水相を添加、混合し、油中水型の乳化物とした後、殺菌し、急冷可塑化工程(冷却速度―20℃/分)にかけ、本発明の製パン練りこみ用油中水型乳化物Eを得た。なお、使用したアルギン酸プロピレングリコールエステルの粘度は200mPa・s(1%水溶液、20℃、B型粘度計使用時)であった。また、製パン練りこみ用油中水型乳化物Eにおけるトランス脂肪酸の含有量は2質量%以下であり、製パン練りこみ用油中水型乳化物Eはトランス脂肪酸を実質的に含有しないものであった。
エステル交換油脂aと大豆油を80:20で混合した配合油69質量部に、60%トコフェロール0.01質量部、ジアセチル酒石酸モノグリセリド6質量部、コハク酸モノグリセリド6質量部及び香料0.02質量部を、添加、混合、溶解した油相を60℃に保温した。
一方、水18.87質量部に、アルギン酸プロピレングリコールエステル(キミカ社製、商品名「昆布酸501」)0.1質量部を添加、溶解させ、60℃に調温した。続いて、上記油相へ上記水相を添加、混合し、油中水型の乳化物とした後、殺菌し、急冷可塑化工程(冷却速度―20℃/分)にかけ、本発明の製パン練りこみ用油中水型乳化物Fを得た。なお、使用したアルギン酸プロピレングリコールエステルの粘度は200mPa・s(1%水溶液、20℃、B型粘度計使用時)であった。また、製パン練りこみ用油中水型乳化物Fにおけるトランス脂肪酸の含有量は2質量%以下であり、製パン練りこみ用油中水型乳化物Fはトランス脂肪酸を実質的に含有しないものであった。
エステル交換油脂aと大豆油を80:20で混合した配合油69質量部に、60%トコフェロール0.01質量部、ジアセチル酒石酸モノグリセリド6質量部、コハク酸モノグリセリド6質量部及び香料0.02質量部を、添加、混合、溶解した油相を60℃に保温した。
一方、水15.97質量部に、アルギン酸プロピレングリコールエステル(キミカ社製、商品名「昆布酸501」)3質量部を添加、溶解させ、60℃に調温した。続いて、上記油相へ上記水相を添加、混合し、油中水型の乳化物とした後、殺菌し、急冷可塑化工程(冷却速度―20℃/分)にかけ、本発明の製パン練りこみ用油中水型乳化物Gを得た。なお、使用したアルギン酸プロピレングリコールエステルの粘度は200mPa・s(1%水溶液、20℃、B型粘度計使用時)であった。また、製パン練りこみ用油中水型乳化物Gにおけるトランス脂肪酸の含有量は2質量%以下であり、製パン練りこみ用油中水型乳化物Gはトランス脂肪酸を実質的に含有しないものであった。
エステル交換油脂aと大豆油を80:20で混合した配合油69質量部に、60%トコフェロール0.01質量部、ジアセチル酒石酸モノグリセリド7質量部、コハク酸モノグリセリド6質量部及び香料0.02質量部を、添加、混合、溶解した油相を60℃に保温した。
一方、水17.47質量部に、アルギン酸ナトリウム0.5質量部を添加、溶解させ、60℃に調温した。続いて、上記油相へ上記水相を添加、混合し、油中水型の乳化物とした後、殺菌し、急冷可塑化工程(冷却速度―20℃/分)にかけ、比較例である製パン練りこみ用油中水型乳化物Hを得た。また、製パン練りこみ用油中水型乳化物Hにおけるトランス脂肪酸の含有量は2質量%以下であり、製パン練りこみ用油中水型乳化物Hはトランス脂肪酸を実質的に含有しないものであった。
エステル交換油脂aと大豆油を80:20で混合した配合油69質量部に、60%トコフェロール0.01質量部、ジアセチル酒石酸モノグリセリド7質量部、香料0.02質量部を、添加、混合、溶解した油相を60℃に保温した。
一方、水23.37質量部に、アルギン酸プロピレングリコールエステル(キミカ社製、商品名「昆布酸501」)0.6質量部を添加、溶解させ、60℃に調温した。続いて、上記油相へ上記水相を添加、混合し、油中水型の乳化物とした後、殺菌し、急冷可塑化工程(冷却速度―20℃/分)にかけ、比較例である製パン練りこみ用油中水型乳化物Iを得た。なお、使用したアルギン酸プロピレングリコールエステルの粘度は200mPa・s(1%水溶液、20℃、B型粘度計使用時)であった。また、製パン練りこみ用油中水型乳化物Iにおけるトランス脂肪酸の含有量は2質量%以下であり、製パン練りこみ用油中水型乳化物Iはトランス脂肪酸を実質的に含有しないものであった。
エステル交換油脂aと大豆油を80:20で混合した配合油69質量部に、60%トコフェロール0.01質量部、コハク酸モノグリセリド7質量部及び香料0.02質量部を、添加、混合、溶解した油相を60℃に保温した。
一方、水23.37質量部に、アルギン酸プロピレングリコールエステル(キミカ社製、商品名「昆布酸501」)0.6質量部を添加、溶解させ、60℃に調温した。続いて、上記油相へ上記水相を添加、混合し、油中水型の乳化物とした後、殺菌し、急冷可塑化工程(冷却速度―20℃/分)にかけ、比較例である製パン練りこみ用油中水型乳化物Jを得た。なお、使用したアルギン酸プロピレングリコールエステルの粘度は200mPa・s(1%水溶液、20℃、B型粘度計使用時)であった。また、製パン練りこみ用油中水型乳化物Jにおけるトランス脂肪酸の含有量は2質量%以下であり、製パン練りこみ用油中水型乳化物Jはトランス脂肪酸を実質的に含有しないものであった。
<プルマン型食パンの配合・製法>
強力粉70質量部、生イースト3質量部、イーストフード0.1質量部及び水40質量部をミキサーボウルに投入し、フックを使用し、低速で2分、中速で2分混合し、中種生地を得た。捏ね上げ温度は24℃であった。この中種生地を生地ボックスに入れ、温度28℃、相対湿度85%の恒温室で、4時間中種醗酵を行なった。終点温度は29℃であった。
この中種醗酵の終了した生地を再びミキサーボウルに投入し、更に、強力粉30質量部、上白糖6質量部、脱脂粉乳2質量部、食塩2質量部及び水25質量部を添加し、低速で3分、中速で3分本捏ミキシングした。ここで、実施例1〜7及び比較例1〜3で得られた製パン練りこみ用油中水型乳化物5質量部をそれぞれ投入し、フックを使用し、低速で3分、中速で3分、高速で1分ミキシングを行ない、食パン生地を得た。得られた食パン生地の捏ね上げ温度は28℃であった。
ここで、フロアタイムを20分とった後、230gに分割・丸目を行なった。次いで、ベンチタイムを20分とった後、 モルダー成形し、6本をU字にして3斤型プルマン型
に入れ、38℃、相対湿度85%で50分ホイロをとった後、200℃に設定した固定窯に入れ40分焼成して使用例1〜7及び比較使用例1〜3のプルマン型食パンをそれぞれ得た。
強力粉70質量部、生イースト3質量部、イーストフード0.1質量部、上白糖3質量部及び水40質量部をミキサーボウルに投入し、フックを使用し、低速で2分、中速で2分混合し、中種生地を得た。捏ね上げ温度は24℃であった。この中種生地を生地ボックスに入れ、温度28℃、相対湿度85%の恒温室で、4時間中種醗酵を行なった。終点温度は29℃であった。
得られた菓子パン生地は、フロアタイムを30分とり、50gに分割した。さらに30分ベンチタイムを取った後、丸め成形をし、38℃、相対湿度85%、50分のホイロを取った後、上火200℃下火200℃のオーブンで10分焼成して使用例8〜14及び比較例4〜6の菓子パンをそれぞれ得た。
さらにプルマン型食パンに関してはコシ折れについて、菓子パンに関してはシワについて評価を行った。
結果はプルマン型食パンについて[表1]に、菓子パンについて[表2]に示した。
・食感(ソフト性)
◎:きわめて良好
○:良好
△:やや悪い
×:悪い
◎:体積が大きく、細い均一なホワイトラインを有し、上面の4隅の角もしっかり出たプルマンブレッドである。
○:体積が大きく、ホワイトラインを有し、上面の4隅の角もしっかり出たプルマンブレッドである。
△:体積がやや小さく、明瞭なホワイトラインがなく、上面の4隅の角も丸いプルマンブレッドであった。
×:体積が小さいため、上面が平らにならず、曲面であるプルマンブレッドである。
◎ コシ折れがまったくなく、非常にバランスのとれた形状である。
○ コシ折れがまったくなく、バランスのとれた形状である。
△ わずかにコシ折れがみられる。
× コシ折れがみられ、バランスの悪い形状である。
・食感(ソフト性)
◎:きわめて良好
○:良好
△:やや悪い
×:悪い
◎:体積が非常に大きく、腰持ちが良好な菓子パンである。
○:体積が大きく、腰持ちも良好な菓子パンである。
△:体積がやや小さい菓子パンであった。
×:体積が小さい菓子パンである。
◎シワがまったくみられず、非常に良好である。
○シワがほとんどみられず、良好である。
△ シワがやや見られ、不良である。
× シワが多く、非常に不良である。
Claims (6)
- 下記の(a)〜(c)のすべてを満たすことを特徴とする製パン練りこみ用油中水型乳化物。
(a)アルギン酸エステルを0.2〜1質量%含有〔乳化物基準〕。
(b)コハク酸モノグリセリドを1〜10質量%含有〔乳化物基準〕。
(c)ジアセチル酒石酸モノグリセリドを1〜10質量%含有〔乳化物基準〕。 - 上記(b)コハク酸モノグリセリドと上記(c)ジアセチル酒石酸モノグリセリドとの含有量比が(c)/(b)=0.5〜5である、請求項1記載の製パン練りこみ用油中水型乳化物。
- 上記アルギン酸エステルがプロピレングリコールエステルである、請求項1又は2記載の製パン練りこみ用油中水型乳化物。
- トランス脂肪酸を実質的に含有しない請求項1〜3のいづれか一項記載の製パン練りこみ用油中水型乳化物。
- 請求項1〜4のいづれか一項記載の製パン練りこみ用油中水型乳化物を用いたパン生地。
- 請求項5記載のパン生地を加熱してなるパン。
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