JP6128572B2 - 2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸を含有する水性液体組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、非ステロイド性抗炎症薬を含有する安定な水性液体製剤に関する。特に、本発明は、2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物を含有する安定な水性液体製剤に関する。より詳しくは、本発明は、2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物および非イオン界面活性剤を含有する水性液体製剤に関する。
特許文献1およびその対応の特許文献2に開示されているように、その化学名が2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸である、式(I):
Figure 0006128572
のブロムフェナク(一般名)を含むベンゾイルフェニル酢酸誘導体が、公知である。2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸、その薬理学的に許容される塩およびその水和物は、非ステロイド性抗炎症薬として公知であり、それらは、眼科分野における眼瞼炎、結膜炎、強膜炎、および術後炎症などの前眼部または後眼部の炎症性疾患に対して効果があり、そのナトリウム塩が点眼薬の形態で実際に使用されてきた(非特許文献1)。
2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸が水性調剤中で不安定であることが公知であった。したがって、水溶性高分子(例えば、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールなど)および亜硫酸塩(例えば、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウムなど)の添加により、先に述べた点眼薬を安定化させる努力が行われた(特許文献3およびその対応する特許文献4)。ポリビニルピロリドンおよびポリソルベート80のみについて、データが提示された。それらの調剤は、pHが8以上のときに安定であるようであった。しかしながら、その場合にも、3週間後には、ポリソルベート80を有する調剤に赤色の沈殿物が観察された。
それに加え、上述のもの以外の点眼薬として、特許文献5(特許文献6および7に対応)には、酸性眼科用剤としてジクロフェナクを含有する調剤に、抗菌第四級アンモニウムポリマーのPolyquad(登録商標)(一般的にポリクアット(polyquat)−1としても知られている)およびホウ酸を含んでなる眼用組成物が開示されている。ある調剤において「Polyquad」の防腐効果が維持されることを示すためにデータが提示された。眼科用剤の中でブロムフェナクについて言及されたが、その化合物を含有するいずれの調剤についても、データは提示されなかった。その特許権者は、防腐効果の維持に関するそれらの調剤の安定性について述べた。その活性化合物の物理的または化学的安定性に関して、何も開示されなかった。
特許文献5において、以下の記載がある−−「塩化ベンザルコニウムは、点眼剤に広く使用されている防腐剤である。しかしながら、塩化ベンザルコニウムおよび他の第四級アンモニウム化合物は、一般に、非ステロイド系抗炎症薬などの、酸性基を有する薬物の眼用組成物に配合禁忌であると考えられている。これらの防腐剤は、荷電した薬物化合物と錯体を形成するので、その機能する能力を失ってしまう」。
これらの文献には、薬学的活性成分の防腐効果および安定性、またはその様式の開示も示唆もない。
特開昭52−23052号公報 米国特許第4045576号明細書 特許第2683676号明細書 米国特許第4910225号明細書 特許第2954356号明細書 米国特許第5603929号明細書 米国特許第5653972号明細書
「最近の新薬2001」2001年版、薬事日報社、2001年5月11日、27〜29頁
概して、本発明は、酸性の非ステロイド系抗炎症薬を含有する安定な水性液体組成物、調剤、または製剤を提供する。酸性の非ステロイド系抗炎症薬は、カルボン酸(すなわち、−COOH)基を担持するものである。本開示の全体に亘り、「組成物(composition)」、「調剤(formulation)」、および「製剤(preparation)」という用語は、互いに交換して使用される。
1つの態様において、本発明は、2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物を含有する安定な水性液体組成物、調剤、または製剤を提供する。本開示において、2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその塩または水和物は、時々、ブロムフェナクと称される。
別の態様において、本発明は、2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物および非イオン界面活性剤を含有する水性液体組成物、調剤、または製剤を提供する。
さらに別の態様において、本発明は、2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸(ブロムフェナク)もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物および非イオン界面活性剤を含有する水性液体組成物、調剤、または製剤であって、その2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸の少なくとも90パーセント(あるいは、少なくとも92または少なくとも94パーセント)が、4週間に亘り、60℃で貯蔵された際に、その組成物中に残留している、組成物、調剤、または製剤を提供する。1つの実施の形態において、そのような貯蔵は周囲湿度で行われる。
また別の態様において、本発明は、あるpH範囲内で安定であり、眼に刺激を与えず、防腐剤が中に含まれた場合、その防腐剤の防腐効果が貯蔵の際に実質的に劣化しない、2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物を含む水性液体組成物、調剤、または製剤を提供する。
さらに別の態様において、本発明は、2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物を含む水性液体組成物、調剤、または製剤であって、その防腐効果が、米国薬局方35(2012)または欧州薬局方第7版(2012)の防腐効果合格基準を満たすように実質的に維持される、組成物、調剤、または製剤を提供する。
別の態様において、本発明は、2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物の水性液体組成物、調剤、または製剤を、その2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸の少なくとも90パーセント(あるいは、少なくとも92または少なくとも94パーセント)が、4週間に亘り、60℃で貯蔵された際に、その組成物、調剤、または製剤中に残留するように安定化させる方法を提供する。1つの実施の形態において、そのような貯蔵は周囲湿度で行われる。
さらに別の態様において、本発明は、2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物、および防腐剤を含む水性液体製剤であって、その防腐剤の防腐効果の減少が抑制される、製剤を提供する。
様々な研究の結果として、本発明の発明者等は、2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物の薬学的活性成分(「API」)を含有する水性液体組成物に特定の非イオン界面活性剤を加えることによって、その水性組成物中におけるそのAPIの劣化が抑制されることを発見した。
1つの態様において、そのAPIの元の量の少なくとも80パーセント(あるいは、少なくとも82、少なくとも86、少なくとも90、少なくとも92、または少なくとも94パーセント)が、4週間に亘る60℃での貯蔵後に、その組成物中に残留している。1つの実施の形態において、そのような貯蔵は周囲湿度で行われる。
別の態様において、そのAPIの元の量の少なくとも90パーセント(あるいは、少なくとも92または少なくとも94パーセント)が、4週間に亘る60℃での貯蔵後に、その組成物中に残留している。1つの実施の形態において、そのような貯蔵は周囲湿度で行われる。
別の態様において、本発明の水性液体組成物は、2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物、非イオン界面活性剤、および水を含む。1つの実施の形態において、その非イオン界面活性剤は、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンのコポリマー、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールモノ(アルキルアリール)エーテル、ポリエトキシル化トリグリセリド、ポリエトキシル化水素化トリグリセリド、およびそれらの混合物からなる群より選択され、その2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物の元の量の少なくとも90パーセント(あるいは、少なくとも92または少なくとも94パーセント)が、4週間に亘る60℃での貯蔵後に、その組成物中に残留している。
別の態様において、本発明の水性液体製剤は、ポリソルベート80を含まない。
さらに別の態様において、本発明の水性液体組成物は、2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物、非イオン界面活性剤、および水を含み、その非イオン界面活性剤は、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンのコポリマー、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールモノ(アルキルアリール)エーテル、ポリエトキシル化トリグリセリド、ポリエトキシル化水素化トリグリセリド、およびそれらの混合物からなる群より選択される。
また別の態様において、本発明の水性液体組成物は、2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物、非イオン界面活性剤、水、および眼科的に許容される防腐剤を含む。1つの実施の形態において、その非イオン界面活性剤はポリエチレングリコールポリ(アルキルアリール)エーテルであり、その2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物の元の量の少なくとも90パーセント(あるいは、少なくとも92または少なくとも94パーセント)が、4週間に亘る60℃での貯蔵後に、その組成物中に残留している。
さらに別の態様において、本発明の水性液体組成物は、2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物、非イオン界面活性剤、水、および塩化ベンザルコニウムを含み、その非イオン界面活性剤は、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンのコポリマー、ポリエチレングリコールモノ(アルキルアリール)エーテル、ポリエトキシル化トリグリセリド、およびそれらの混合物からなる群より選択され、その2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物の元の量の少なくとも90パーセント(あるいは、少なくとも92または少なくとも94パーセント)が、4週間に亘る60℃での貯蔵後に、その組成物中に残留している。
また別の態様において、本発明の水性液体組成物は、2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物、非イオン界面活性剤、水、および眼科的に許容される防腐剤を含み、その非イオン界面活性剤はポリエチレングリコールポリ(アルキルアリール)エーテルであり、その眼科的に許容される防腐剤は、クロルヘキシジン、ポリアミノプロピルビグアニド(「PAPB」)、ポリクオタニウム(polyquaternium)−1、ポリクオタニウム−42、過ホウ酸塩、およびそれらの混合物からなる群より選択される。1つの実施の形態において、そのポリエチレングリコールポリ(アルキルアリール)エーテルはチロキサポールである。
ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンのコポリマーのタイプの非イオン界面活性剤の非限定的例が、HO(CH2CH2O)a(CH2CH2CH2O)b(CH2CH2O)aHの式を有するα−ヒドロ−ω−ヒドロキシポリ(オキシエチレン)aポリ(オキシプロピレン)bポリ(オキシエチレン)aブロックコポリマーの化学名で公知であり、式中、aは10〜120の範囲にあり、bは20〜60の範囲にある。この部類の様々な界面活性剤は、ポロキサマー124、188、236、338、および407などのポロキサマーの慣用名で知られている。
Figure 0006128572
ポリエチレングリコールの脂肪酸エステルの非限定的例としては、−CH2CH2O−の繰り返し単位を6〜60有するポリエチレングリコールおよび8〜24の炭素原子を有する脂肪酸(カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸)のエステルが挙げられる。1つの実施の形態において、ポリエチレングリコールのモノ脂肪酸エステルはステアリン酸ポリオキシル40である。
ポリエチレングリコールモノ(アルキルアリール)エーテルの非限定的例としては、ポリエチレンノニルフェニルエーテル(ノノキシノール(NonoxynolまたはNonoxinol)の慣用名を有する;例えば、ノノキシノール9、11、および11)およびポリエチレングリコールテトラメチルブチルフェニルエーテル(オクトキシノール(OctoxynolまたはOctoxinol)の慣用名を有する;例えば、オクトキシノール9、10、16、20、30、および40)が挙げられる。1つの実施の形態において、ポリエチレングリコールモノ(アルキルアリール)エーテルはオクトキシノール40である。
ポリエチレングリコールポリ(アルキルアリール)エーテルの非限定的例は、式II
Figure 0006128572
を有するチロキサポールである。
ポリエトキシル化トリグリセリドおよびポリエトキシル化水素化トリグリセリドの非限定的例としては、ポリオキシルNヒマシ油(ここで、N=30〜40、ポリオキシル35ヒマシ油およびポリオキシル40ヒマシ油など)およびポリオキシルN水素化ヒマシ油(ここで、N=4〜60、ポリオキシル40ヒマシ油およびポリオキシル60ヒマシ油など)が挙げられる。1つの実施の形態において、前記非イオン界面活性剤はポリオキシル40ヒマシ油である。
様々な研究の結果として、本発明の発明者等は、2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物の水性液体製剤にここに開示されたものなどの特定の非イオン界面活性剤を加えることによって、その水溶液があるpH範囲内で安定になり、時間の経過による2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸の量の変化を抑制できることを発見した。さらに、その水溶液が防腐剤を含有する場合、その防腐剤の防腐効果の低下が、少なくとも28日間などの相当な期間に亘り抑制できる。その上、本発明の製剤は、眼に対する刺激を減少させるか、避けることができる。
すなわち、本発明は、以下を提供する。
(1)2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物、および非イオン界面活性剤を含む水性液体製剤。
(2)前記非イオン界面活性剤が、ポロキサマー407、ステアリン酸ポリオキシル40、オクトキシノール40、およびポリエチレングリコール40ヒマシ油からなる群より選択され、前記非イオン界面活性剤がステアリン酸ポリオキシル40である場合、前記液体製剤から塩化ベンザルコニウムが除外されている、上記(1)による水性液体製剤。
(3)前記製剤が、クロルヘキシジン、ポリアミノプロピルビグアニド(「PAPB」)、ポリクオタニウム−1、ポリクオタニウム−42、過ホウ酸ナトリウム、およびそれらの混合物からなる群より選択される防腐剤をさらに含む、上記(1)または(2)による水性液体製剤。
(4)前記非イオン界面活性剤がチロキサポールであり、前記製剤が、クロルヘキシジン、ポリアミノプロピルビグアニド(「PAPB」)、ポリクオタニウム−1、ポリクオタニウム−42、過ホウ酸ナトリウム、およびそれらの混合物からなる群より選択される防腐剤をさらに含む、上記(1)による水性液体製剤。
(5)前記非イオン界面活性剤の濃度が0.005w/v%から0.2w/v%の範囲にある、上記(1)から(4)いずれか1つによる水性液体製剤。
(6)前記非イオン界面活性剤の濃度が0.005w/v%から0.12w/v%の範囲にある、上記(1)から(5)いずれか1つによる水性液体製剤。
(7)前記非イオン界面活性剤の濃度が0.007w/v%から0.1w/v%の範囲にある、上記(1)から(6)いずれか1つによる水性液体製剤。
(8)前記非イオン界面活性剤の濃度が0.01w/v%から0.07w/v%の範囲にある、上記(1)から(6)いずれか1つによる水性液体製剤。
(9)前記2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物の濃度が0.01から0.5w/v%である、上記(1)から(8)いずれか1つによる水性液体製剤。
(10)前記2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物の濃度が0.01から0.2w/v%である、上記(1)から(9)いずれか1つによる水性液体製剤。
(11)前記2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物の濃度が0.01から0.1w/v%である、上記(1)から(10)いずれか1つによる水性液体製剤。
(12)前記2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物の濃度が0.05から0.1w/v%である、上記(1)から(11)いずれか1つによる水性液体製剤。
(13)2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸の前記薬理学的に許容される塩がナトリウム塩である、上記(1)から(12)いずれか1つによる水性液体製剤。
(14)前記水性液体製剤のpHが7から9の範囲内にある、上記(1)から(13)いずれか1つによる水性液体製剤。
(15)前記水性液体製剤のpHが7.3から8.5の範囲内にある、上記(1)から(14)いずれか1つによる水性液体製剤。
(16)前記水性液体製剤のpHが7.4から8.3の範囲内にある、上記(1)から(15)いずれか1つによる水性液体製剤。
(17)前記水性液体製剤が点眼薬である、上記(1)から(16)いずれか1つによる水性液体製剤。
(18)前記水性液体製剤が点鼻薬である、上記(1)から(16)いずれか1つによる水性液体製剤。
(19)2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸ナトリウム水和物、0.01から0.1w/v%の濃度の非イオン界面活性剤、およびポリクオタニウム−1を含む点眼薬。
(20)(a)2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸、その塩、またはその水和物、(b)0.01から0.1w/v%の濃度の非イオン界面活性剤、および(c)ポリクオタニウム−1を含む点眼薬であって、米国薬局方35(2012)の防腐効果試験の合格基準を満たす点眼薬。
(21)薬学的に許容される防腐剤をさらに含む、上記(1)または(2)による液体製剤。
(22)米国薬局方35(2012)の防腐効果試験の合格基準を満たす、上記(3)または(21)の液体製剤。
(23)2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸ナトリウム水和物、非イオン界面活性剤、および過ホウ酸塩を含む点眼薬であって、前記非イオン界面活性剤がポリビニルピロリドンである、またはそれからなる、点眼薬。
(24)米国薬局方35(2012)の防腐効果試験の合格基準を満たす、上記(23)の点眼薬。
(25)水性液体製剤中の2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物を安定化させる方法であって、その2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物を含む水性液体製剤中に非イオン界面活性剤を含ませる工程を有してなり、その安定化によって、その2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物の元の量の少なくとも90パーセント(あるいは、少なくとも92または少なくとも94パーセント)が、4週間に亘る、60℃での貯蔵後に、その組成物中に残留している、方法。
(26)水性液体製剤中の2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物を安定化させる方法であって、(a)その2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物、および(b)薬学的に許容される防腐剤を含む水性液体製剤中に非イオン界面活性剤を含ませる工程を有してなり、その安定化によって、その2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物の元の量の少なくとも90パーセント(あるいは、少なくとも92または少なくとも94パーセント)が、4週間に亘る、60℃での貯蔵後に、その組成物中に残留している、方法。
(27)前記非イオン界面活性剤が、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンのコポリマー、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールモノ(アルキルアリール)エーテル、ポリエトキシル化トリグリセリド、ポリエトキシル化水素化トリグリセリド、およびそれらの混合物からなる群より選択される、上記(25)または(26)の方法。
(28)前記防腐剤が、クロルヘキシジン、ポリアミノプロピルビグアニド(「PAPB」)、ポリクオタニウム−1、ポリクオタニウム−42、過ホウ酸塩、およびそれらの混合物からなる群より選択される、上記(26)または(27)の方法。
(29)2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物を含む水性液体製剤中の防腐剤の防腐効率の減少を抑制する方法であって、2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物および防腐剤を含む水性液体製剤中に非イオン界面活性剤を含ませる工程を有してなる、方法。
(30)前記防腐効果が、米国薬局方35(2012)の防腐効果の合格基準を満たす、上記(29)の方法。
(31)前記液体製剤、組成物、または調剤がどのようなポリオールも含まない、上記(1)から(30)のいずれか1つに挙げられた発明。
(32)前記ポリオールがマンニトールである、上記(31)の発明。
(33)本発明の水性液体組成物は、2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物、非イオン界面活性剤、水、および塩化ベンザルコニウムを含み、前記非イオン界面活性剤は、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンのコポリマー、ポリエチレングリコールモノ(アルキルアリール)エーテル、ポリエトキシル化トリグリセリド、およびそれらの混合物からなる群より選択され、その2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物の元の量の少なくとも90パーセント(あるいは、少なくとも92または少なくとも94パーセント)が、4週間に亘る、60℃での貯蔵後に、その組成物中に残留している。
(34)本発明の水性液体組成物は、2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物、ポリソルベート80以外の非イオン界面活性剤、水、および過ホウ酸塩を含む。
本発明によれば、2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物を含有する安定な水性液体製剤は、2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物を含有する水性液体製剤中に、本開示に開示されたものから選択される非イオン界面活性剤を含ませることによって、調製できる。また、防腐剤が含まれる、本発明の水性液体製剤は、十分な防腐効果を有する。1つの実施の形態において、そのような防腐効果は、米国薬局方35(2012)の合格基準を満たす。
したがって、本発明の水性液体製剤は、例えば、眼瞼炎、結膜炎、強膜炎、および術後炎症の治療のために点眼薬として都合よく使用される。その上、そのような水性液体製剤は、例えば、アレルギー性鼻炎および炎症性鼻炎(例えば、慢性鼻炎、肥厚性鼻炎、鼻ポリープなど)の治療のために点鼻薬として使用できる。
2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸の薬理学的に許容される塩の例としては、ナトリウム塩およびカリウム塩などのアルカリ金属塩、並びにカルシウム塩およびマグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩が挙げられるが、その中でも、ナトリウム塩が特に好ましい。
2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸およびその薬理学的に許容される塩は、特許文献1(特許文献2に対応)に記載された方法にしたがって、またはその類似方法により、調製できる。これらの化合物は、合成条件および再結晶化条件に応じて、その水和物として得られることもある。その水和物としては、1/2水和物、1水和物、および3/2水和物が挙げられるが、その中でも、3/2水和物が好ましい。
本発明の水性液体製剤において、2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物の含有量(濃度範囲)は、通常、約0.01から0.5w/v%、または約0.03から0.2w/v%、または約0.05から0.2w/v%、または約0.05から0.1w/v%、または約0.06から約0.1w/v%である。その濃度は、使用目的および治療すべき疾患の程度に応じて、その範囲内のどの数値を有するようにも適切に変えられる。
ここに用いたように、「アルキル」基は、1から18の範囲の炭素数を有し得る。例えば、アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、シクロブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、1−エチルプロピル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、2−エチルブチル、シクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、イソヘプチル、オクチル、イソオクチル、ノニル、イソノニル、デシル、イソデシル、ウンデシル、イソウンデシル、ドデシル、イソドデシル、トリデシル、イソトリデシル、テトラデシル、イソテトラデシル、ペンタデシル、イソペンタデシル、ヘキサデシル、イソヘキサデシル、ヘプタデシル、イソヘプタデシル、オクタデシル、イソオクタデシル、およびそれらの異性体が挙げられる。例えば、前記オクチル基としては、イソオクチル、sec−オクチル、1−メチルヘプチル、1−エチルヘキシル、2−エチルヘキシル、1−プロピルペンチル、1,5−ジメチルヘキシル、および1,1,3,3−テトラメチルブチルが挙げられる。
ここに用いたように、「アリール」基は、5から14の総炭素数を有する1つ以上の縮合または架橋環を含む。アリール基がフェニル基であることが好ましい。
いくつかの実施の形態において、前記ポリオキシエチレン基は、O(CH2CH2O)xH式により表すことができ、式中、xは、5から60、または5から40、または5から30などの、5から100までの整数である。
上述したアルキルアリールポリエーテルアルコールタイプのポリマーの中でも、以下の式を有するチロキサポールが好ましい。チロキサポールは、先に示された式IIを有する。
ポリエチレングリコール脂肪酸エステルの脂肪酸は、好ましくは、8から24の炭素数を有する脂肪酸であり得る。そのようなポリエチレングリコール脂肪酸エステルの非限定的例は、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(例えば、ステアリン酸ポリオキシル8、ステアリン酸ポリオキシル40など)、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、ジイソステアリン酸ポリエチレングリコール、ジラウリン酸ポリエチレングリコール、ジオレイン酸ポリエチレングリコールなどである。いくつかの実施の形態において、モノステアリン酸ポリエチレングリコールまたはステアリン酸ポリオキシル40が使用される。ステアリン酸ポリオキシル40は、非イオン界面活性剤であり、エチレンオキシド縮合ポリマーのモノステアリン酸エステルである。それは、式C1735COO(CH2CH2O)nHにより表すことができ、式中、nは約40である。
本発明の水性液体製剤中の非イオン界面活性剤の濃度は、使用される化合物の種類によるが、最低濃度は約0.01w/v%であり、最高濃度は約0.5w/v%である。例えば、非イオン界面活性剤の濃度範囲は、0.01w/v%から0.05w/v%、0.01w/v%から0.07w/v%、0.01w/v%から0.1w/v%、0.01w/v%から0.12w/v%、0.02w/v%から0.05w/v%、0.02w/v%から0.07w/v%、0.02w/v%から0.1w/v%、0.02w/v%から0.12w/v%、0.03w/v%から0.05w/v%、0.03w/v%から0.07w/v%、0.03w/v%から0.1w/v%、または0.03w/v%から0.12w/v%であり得る。
いくつかの実施の形態において、非イオン界面活性剤がチロキサポールである場合、その濃度は、0.01w/v%から0.05w/v%、0.01w/v%から0.07w/v%、0.01w/v%から0.1w/v%、0.01w/v%から0.12w/v%、0.02w/v%から0.05w/v%、0.02w/v%から0.07w/v%、0.02w/v%から0.1w/v%、0.02w/v%から0.12w/v%、0.03w/v%から0.05w/v%、0.03w/v%から0.07w/v%、0.03w/v%から0.1w/v%、または0.03w/v%から0.12w/v%の範囲にあり得る。
本発明の水性液体製剤中の非イオン界面活性剤の含有比は、2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物の1質量部に対して、約0.1から約0.5、約0.1から約1、または約0.5から約3、または約0.5から約5、または約0.2から約0.5、約0.2から約1、または約0.2から約3、または約0.3から約0.5質量部の範囲内にある。
本発明に使用される防腐剤の例としては、ここに開示された任意の防腐剤またはその同等物が挙げられる。
いくつかの実施の形態において、前記防腐剤がポリクオタニウム−1(「Polyquad」としても知られている)である場合、本発明の製剤、組成物、または調剤からは、ポリオールが排除される。1つの態様において、そのような製剤、組成物、または調剤は、それでも、米国薬局方35(2012)の防腐効果の合格基準を満たすことができる。
さらに、本発明の目的が達成される限り、張性調節剤(tonicity-adjusting agent)、緩衝剤、増粘剤、安定剤、キレート剤、pH調整剤、香料などの様々な従来の添加剤を、本発明の水性液体製剤に適切に加えてよい。張性調節剤の非限定的例としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、単糖類(ブドウ糖など)、または二糖類(ショ糖など)が挙げられる。緩衝剤の例としては、リン酸塩緩衝剤、ホウ酸塩緩衝剤、クエン酸塩緩衝剤、酒石酸塩緩衝剤、酢酸塩緩衝剤、ホウ酸、ホウ砂、アミノ酸などが挙げられる。増粘剤としては、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウムなどが挙げられる。安定剤としては、亜硫酸ナトリウムなどの亜硫酸塩が挙げられる。キレート剤としては、エデト酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸ナトリウムなどが挙げられる。pH調整剤としては、塩化水素酸、水酸化ナトリウム、リン酸、酢酸などが挙げられる。香料としては、1−メントール、ボルネオール、樟脳、ユーカリ油などが挙げられる。
本発明の水性液体製剤中の上述した様々な添加剤の濃度に関して、約230から350mOsmol/kg(または約270から約320mOsmol/kg)の範囲のオスモル濃度を達成するために、張性調節剤が含まれることがある。
緩衝剤の濃度は、緩衝剤に応じて、所望のpHを達成するために適切に選択される。そのような選択は、当該技術分野の技能範囲に含まれる。例えば、緩衝剤の濃度は、0.01から2w/v%の範囲内であり得る。
加えるべき増粘剤の濃度は、0.1から10w/v%、または0.1から3w/v%、または0.1から1w/v%の範囲内にあり得る。
本発明の水性液体製剤のpHは、約6から9、または約7から9、または約7.3から8.5、または約7.4から8.3に調節される。
本発明の目的が達成される限り、他の種類の活性薬剤成分を、そのような他の活性薬剤成分がブロムフェナクまたはその薬学的に許容される塩またはエステルと適合性があれば(物理的に、化学的に、かつ生理的に)、追加の健康状態または病気を治療するまたは改善するために適切に加えてもよい。
本発明の水性液体製剤は、それ自体公知の方法によって、または第十四改正日本薬局方、製剤、溶液または点眼剤の一般規則(General Rules or Preparations, Solutions or Ophthalmic solutions)に記載されたような方法にしたがって、調製することができる。
例えば、全ての所望の成分を適量で(最終濃度を達成するために)、適切な温度制御器具、内部空気制御器具、パージ器具、および混合器具を備えた、滅菌容器に加えてもよい。それらの成分は、連続して、または一緒に加えてもよい。次いで、その容器の内容物を、その内容物が均一になるまで完全に混合する。次いで、その内容物を無菌条件下で個々の単位にパッケージングする。
本発明の水性液体製剤は、ヒト、ラット、マウス、ウサギ、ウシ、ブタ、イヌ、ネコなどの温血動物に適用できる。
本発明の水性液体製剤は、上述した成分を、例えば、蒸留水または滅菌精製水中に溶解させることによって、容易に調製できる。例えば、点眼薬の形態の水性液体製剤は、眼瞼炎、結膜炎、強膜炎、および術後炎症などの前眼部または後眼部の炎症性疾患の治療に使用することができる。例えば、0.1w/v%の2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸ナトリウム水和物を含有する水性液体製剤の用量が、1回1から2滴の量で、1日3から6回、大人に投与される。疾患の程度に応じて、投薬回数は適切に調節される。
本発明を、下記に開示された非限定的実施例により説明する。
表1、2、3、4、5、および6は、本発明の非限定的な例示の組成物を示している。表1R、2R、3R、4R、5R、および6Rは、これらの組成物の安定性および防腐効果試験の結果を示している。
表1R、2R、3R、4R、および5Rは、生産時の2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸ナトリウムの元の量の百分率としての、4週間に亘る60℃での貯蔵後の2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸ナトリウムの残量を示している。容器からの水分蒸発に関する補正も考慮に入れた。これらの表から明らかなように、これらの組成物中の2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸ナトリウムの残量は、様々な非イオン界面活性剤および防腐剤を含む多種多様な組成物中で、ブロムフェナクが意外なほど安定していることを示している。これらの結果は、これらの例示の組成物またはそのいくつかの変形が、点眼薬などの医薬品として使用するために検討すべき良好な安定性を有することを示している。
これらの組成物の防腐効果試験は、黄色ブドウ球菌(以後、S.aureusと称する)、大腸菌(以後、E.coliと称する)、緑膿菌(以後、P.aeruginosaと称する)、カンジダ・アルビカンス(以後、C.albicansと称する)、およびアスペルギルス・ブラジリエンシス(以後、A.brasiliensisと称する)に対して行った。
これらの結果が、表1R、2R、3R、4R、5R、および6Rに示されている。
防腐効果に関するEP−基準AおよびEP−基準Bが以下に与えられている。
EP−基準A(2012):
接種から6時間後、24時間後、および28日後の細菌(S.aureus、P.aeruginosa)の生菌数が、それぞれ、1/100以下、1/1000以下、および検出不能に減少する。
接種から7日後の菌類(C.albicans、A.brasiliensis)の生菌数が1/100以下に減少し、その後、生菌数が横ばい状態になるか、または減少する。
EP−基準B(2012):
接種から24時間後および7日後の細菌(S.aureus、P.aeruginosa)の生菌数が、それぞれ、1/10以下および1/1000以下に減少し、その後、生菌数が横ばい状態になるか、または減少する。
接種から14日後の菌類(C.albicans、A.brasiliensis)の生菌数が1/10以下に減少し、その後、生菌数は、接種から14日後のレベルと同じレベルを維持する。
眼科製品のUSP(2012)基準が以下に与えられている。
細菌(E.coli、S.aureus、P.aeruginosa)の生菌数が、初回接種から7日後に1/10以下(初期数の)、初回接種から14日後に1/1000以下(初期数の)に減少し、28日目に、14日目の生菌数から増加しない。
菌類(C.albicans、A.brasiliensis)の生菌数は、初回接種から7日後、14日後、および28日後に最初に計算した生菌数から増加しない。
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表1は、非イオン界面活性剤のチロキサポールおよび塩化ベンザルコニウム(「BAK」)以外の例示の防腐剤:ポリクオタニウム−1、ポリクオタニウム−42、過ホウ酸塩/Dequest(登録商標)2060、ポリアミノプロピルビグアニド、およびクロルヘキシジンを含む本発明の範囲内の組成物を示している。化学安定性は、周囲湿度下での4週間に亘る60℃での貯蔵後(積極的安定性試験)の調剤中のブロムフェナクの残量から判断される。安定性の結果が表1Rに示されている。
これらの結果は、試験した全ての防腐剤について、BAKを含む調剤より良好ではなくとも、少なくとも同じくらい良好である、ブロムフェナクの安定性を示している。米国特許第8129431号明細書に開示されたデータと比較。ここで、ブロムフェナクの損失は3〜5%の範囲にあり、クロルヘキシジンが、ブロムフェナクの最高の損失量(5%)を示している。
ポリクオタニウム−1またはポリクオタニウム−42を含む組成物は、3つの防腐効果基準の全てを満たしている。PAPBを含む組成物は、EP−BおよびUSPの防腐効果基準を満たしている。過ホウ酸ナトリウム/「Dequest」2060を含む組成物は、USPの防腐効果基準を満たしている。
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表2は、チロキサポール以外の様々な例示の非イオン界面活性剤:ポロキサマー407、ステアリン酸ポリオキシル40、オクトキシノール40、およびPEG−40ヒマシ油を含む、本発明の範囲内の組成物を示している。安定性の結果が表2Rに示されている。その結果は、これらの界面活性剤に関するブロムフェナクの安定性を示しており、それはチロキサポールに匹敵している。米国特許第8129431号明細書におけるチロキサポールのデータと比較する。ここで、ブロムフェナクの損失は、ポロキサマー407、オクトキシノール40、およびPEG−40ヒマシ油について、5〜6%の範囲にある。ステアリン酸ポリオキシル40に関する12%のブロムフェナクの損失は、試験配合物に選択した、この界面活性剤の高濃度のためであった。しかしながら、より低濃度のステアリン酸ポリオキシル40では、より良好なブロムフェナクの安定性(チロキサポールを含有する調剤における安定性に匹敵する)が達成されるであろう。調剤NGB−6、NGB−8、およびNGB−9は、3つの防腐効果基準の全てを満たしている。
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表3は、防腐剤のポリクオタニウム−1(BAKの代わり)およびチロキサポール以外の界面活性剤(ポロキサマー407、ステアリン酸ポリオキシル40、オクトキシノール40、PEG−40ヒマシ油、およびポリソルベート80)を含む、本発明の範囲に含まれる組成物を示している。安定性の結果が表3Rに示されている。これらの結果は、ポリクオタニウム−1と、ポロキサマー407、オクトキシノール40またはPEG−40ヒマシ油とを含有する配合物中のブロムフェナクの安定性を示している。これらの配合物に関する安定性は、BAKとチロキサポールとを含有するものに匹敵する。米国特許第8129431号明細書におけるチロキサポールについてのデータと比較のこと。ここで、ブロムフェナクの損失は、ポロキサマー407、オクトキシノール40またはPEG−40ヒマシ油について5〜7%の範囲内にある。ステアリン酸ポリオキシル40に関する13%のブロムフェナクの損失は、試験配合物に選択した、この界面活性剤の高濃度によるものであろう。しかしながら、より低濃度のステアリン酸ポリオキシル40では、より良好なブロムフェナクの安定性(チロキサポールを含有する配合物における安定性に匹敵する)が達成されるであろう。ポリソルベート80に関するより高いブロムフェナクの損失は、米国特許第8129431号明細書に開示された以前の研究成果と矛盾していない。
これらの結果は、ポリクオタニウム−1と他の選択された界面活性剤との組合せが、BAKとチロキサポールとの組合せに対して、新規であり非自明な代替手段であることを示している。どのようなポリオールも含まないこれらの配合物が、ポリクオタニウム−1防腐剤のみにより、3つの防腐効果基準全てを満たすことは意外である。
Figure 0006128572
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表4は、防腐剤PAPB(BAKの代わり)およびチロキサポール以外の界面活性剤(ポロキサマー407、ステアリン酸ポリオキシル40、オクトキシノール40、PEG−40ヒマシ油、およびポリソルベート80)を含む、請求項に記載された配合物を示している。安定性の結果が表4Rに示されている。
意外なことに、これらの結果は、高濃度のステアリン酸ポリオキシル40およびポリソルベート80についてさえ、PAPBおよびこれらの界面活性剤を含有する配合物において、ブロムフェナクの良好から優れた安定性を示している。これらの研究成果は、当業者にとって非自明であり、特許を受けことができるものである。
これらの配合物についての安定性は、BAKおよびチロキサポールを含有する配合物についてよりも良好である。米国特許第8129431号明細書におけるチロキサポールについてのデータと比較のこと。ここで、ブロムフェナクの損失は、ポロキサマー407、オクトキシノール40、PEG−40ヒマシ油、およびポリソルベート80について2〜4%の範囲内にある。ブロムフェナクの損失は、ステアリン酸ポリオキシル40については、6〜7%と、それより高い。しかしながら、この結果は、この配合物に使用したステアリン酸ポリオキシル40の高濃度によるものであろう。より低濃度のステアリン酸ポリオキシル40では、より良好なブロムフェナクの安定性(チロキサポールを含有する配合物における安定性に匹敵する)が達成されるであろう。
これらの結果は、防腐剤PAPBと選択された非イオン界面活性剤との組合せが、BAKとチロキサポールとの組合せを上回る、新規であり非自明な実施の形態であることを示している。0.0001%w/vの非常に低いPAPB濃度で、これらの配合物が、USPの防腐効果基準を満たすことができる。
Figure 0006128572
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表5は、防腐剤の過ホウ酸塩(BAKの代わり)およびキレート剤「Dequest」2060、並びにチロキサポール以外の界面活性剤(ポロキサマー407、ステアリン酸ポリオキシル40、オクトキシノール40、PEG−40ヒマシ油、およびポリソルベート80)の組合せを含む、請求項に記載された配合物を示している。
安定性の結果が表5Rに示されている。
過ホウ酸塩/「Dequest」2060と、ポロキサマー407、オクトキシノール40、またはPEG−40ヒマシ油とを含有する配合物中のブロムフェナクの安定性は、BAKおよびチロキサポールを含有する配合物についての安定性よりもいくぶんさらに良好である。米国特許第8129431号明細書におけるチロキサポールについてのデータと比較のこと。ここで、ブロムフェナクの損失は、ポロキサマー407、オクトキシノール40、およびPEG−40ヒマシ油について4〜8%の範囲内にある。ブロムフェナクの損失は、ステアリン酸ポリオキシル40については、14〜15%と、それより高い。しかしながら、この結果は、この配合物に使用したステアリン酸ポリオキシル40の高濃度によるものであろう。より低濃度のステアリン酸ポリオキシル40では、より良好なブロムフェナクの安定性(チロキサポールを含有する配合物における安定性に匹敵する)が達成されるであろう。
ブロムフェナクの損失は、ポリソルベート80について、13〜14%である。このことは、米国特許第8129431号明細書に開示された塩化ベンザルコニウム(「BAK」)/ポリソルベート80の結果に矛盾しない。その上、ポリソルベート80(糖部分を有する)は、過ホウ酸塩のような酸化剤により容易に分解するであろうと疑われる。
表5R(実験NGB−25)は、ポリソルベート80を含まずに、過ホウ酸塩を含有する配合物中のブロムフェナクの安定性(5〜6%のブロムフェナクの損失)は、意外なことに、BAK/チロキサポールを含有する配合物における安定性よりもいくぶんさらに良好であることを示している。
これらの結果は、防腐剤の過ホウ酸塩/キレート剤(「Dequest」2060など)と、ポロキサマー407、オクトキシノール40またはPEG−40ヒマシ油との組合せが、BAKとチロキサポールとの組合せを上回り、新規であり非自明であることを示している。過ホウ酸ナトリウムの0.02%w/vの非常に低い濃度で、これらの配合物が、USPの防腐効果基準を満たすことができる。
Figure 0006128572
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Figure 0006128572
表6は、本発明の範囲内のジクロフェナク(非ステロイド系抗炎症薬)およびポリクオタニウム−1を含むいくつかの配合物を示しており、これらの組成物を米国特許第5603929号明細書(Desaiに発行)に示されたものと比較した。表6Rは、表6に示された配合物の防腐効果の結果を示している。表6Rは、初期計数と比較した微生物の計数における対数減少を示している。
下記の表(Desaiの米国特許第5603929号明細書から)は、Deasiの開示の時点で存在した、米国薬局方XXII(「USP XXII」)、欧州薬局方A(「EP−A」)、および欧州薬局方B(「EP−B」)の下での防腐効果試験を合格する基準を示している。EP−Aが、最も厳しい基準を有する。
Figure 0006128572
DBP−1は、活性成分としてジクロフェナクを有するDesaiの配合物BまたはCである。0.005%のポリクオタニウム−1の濃度は、この防腐剤に典型的に使用されているものである。配合物Aは、4%のずっと高い濃度のポリクオタニウム−1を有しており、これは、市販の眼科製品に典型的に使用されているレベルの1000倍を超えるレベルであることに留意されたい。0.005%のポリクオタニウム−1での実験は、Desaiの目的を達成する上でのマンニトールの重要性を示している。
DBP−2は、pHのどんな影響も見つけるために、7.8のpHを除いて、DBP−1と同じである。
DBP−3およびDBP−4は、マンニトールを含まずに、それぞれ、DBP−1およびDBP−2に対応している。これらの配合物に関する結果は、Desaiの配合物におけるマンニトールの必要条件を示すことである。
DBP−5およびDBP−6は、マンニトールを含まないが、チロキサポールを含む、それぞれ、DBP−1およびDBP−2に対応している。チロキサポールはポリオールではない(それどころか、それは、先に示された式IIを有するポリエーテルであり、本発明の範囲に含まれる)。
結論:
概して、他の全てを一定に維持すると、7.4のより低いpHは、7.8のpHよりも効果的である。しかしながら、配合物が上述した防腐効果基準を満たすか否かは、7.4〜7.8の範囲のpHに依存しない。
ポリクオタニウム−1、ホウ酸、およびマンニトールを含有する配合物(DBP−1およびDBP−2)のみが、Desaiの開示の時点で存在するものとして、3つの防腐効果基準の全てを満たしている。
マンニトールを含まない配合物(DBP−3からDBP−6)のいずれも、Desaiの開示の時点で存在するものとして、どの防腐効果基準も満たしていない。何故ならば、真菌A.brasiliensisの個体数は、以前の時点からの増加を示すからである。具体的には、28日目のA.brasiliensisの個体数が14日目のものより多いので、これらの配合物はUSP XXIIおよびEP−Bの基準を満たしていない。28日目のA.brasiliensisの個体数が7日目のものより多いので、これらの配合物はEP−Aの基準を満たしていない。言い換えると、Desaiの配合物からマンニトールを除くと、後者はその目的;すなわち、USP XXIIおよびEPの防腐効果基準を満たすことに、不適切となってしまう。
Desaiの開示におけるどれも、ポリクオタニウム−1を含み、マンニトールなどのポリオールを含まない、本発明の範囲内の組成物が、本発明の時点で少なくともUSPの防腐効果基準を満たすであろうことを示唆していない。
したがって、本発明の範囲内に組成物は、Desaiの組成物に対して、新規性かつ進歩性がある。
点眼薬の形態の本発明の水性液体製剤は、眼瞼炎、結膜炎、強膜炎、および術後炎症を含む、様々な病因を有する眼の炎症の治療に有用である。そのような製剤は、例えば、アレルギー性鼻炎および炎症性鼻炎(例えば、慢性鼻炎、肥厚性鼻炎、鼻ポリープなど)の治療のための点鼻薬としても有用である。
本発明の特定の実施の形態を先に記載してきたが、添付の特許請求の範囲に定義された本発明の精神および範囲から逸脱せずに、そこに多くの同等物、改変、置換、および変更を行えることが当業者により認識されるであろう。

Claims (9)

  1. (a)2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物;(b)非イオン界面活性剤;(c)水;および(d)クロルヘキシジン、ポリアミノプロピルビグアニド(「PAPB」)、ポリクオタニウム−1、ポリクオタニウム−42、過ホウ酸塩、およびそれらの混合物からなる群より選択される眼科的に許容される防腐剤を含む水性液体組成物であって、前記非イオン界面活性剤は、ポロキサマー407、オクトキシノール40、PEG40水素化ヒマシ油、およびそれらの混合物からなる群より選択され、前記2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物の元の量の少なくとも90パーセントが、4週間に亘る60℃での貯蔵後に、前記組成物中に残留し、該組成物が米国薬局方35(2012)の防腐効果合格基準を満たす、組成物。
  2. 前記眼科的に許容される防腐剤が、ポリアミノプロピルビグアニド(「PAPB」)、ポリクオタニウム−1、過ホウ酸塩、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項1記載の組成物。
  3. (a)2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物;(b)非イオン界面活性剤;(c)水;および(d)眼科的に許容される防腐剤を含む水性液体組成物であって、前記非イオン界面活性剤は、ポロキサマー407、オクトキシノール40、およびPEG40水素化ヒマシ油からなる群より選択され、前記眼科的に許容される防腐剤は、ポリアミノプロピルビグアニド(「PAPB」)であり、前記2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物の元の量の少なくとも90パーセントが、4週間に亘る60℃での貯蔵後に、前記組成物中に残留し、該組成物が米国薬局方35(2012)の防腐効果合格基準を満たす、組成物。
  4. 前記非イオン界面活性剤の濃度が0.005w/v%から0.12w/v%の範囲にある、請求項1からいずれか1項記載の組成物。
  5. 前記水性液体組成物のpHが7.3から8.5の範囲内にある、請求項1からいずれか1項記載の組成物。
  6. 前記組成物がどのようなポリオールも含まない、請求項1からいずれか1項記載の組成物。
  7. 前記ポリオールがマンニトールである、請求項記載の組成物。
  8. (a)2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物、および(b)クロルヘキシジン、ポリアミノプロピルビグアニド(「PAPB」)、ポリクオタニウム−1、ポリクオタニウム−42、過ホウ酸塩、およびそれらの混合物からなる群より選択される眼科的に許容される防腐剤を含む水性組成物中における眼科的に許容される防腐剤の防腐効果の減少を抑制する方法であって、
    前記水性組成物中に非イオン界面活性剤を含ませる工程を有してなり、前記非イオン界面活性剤が、ポロキサマー407、オクトキシノール40、PEG40水素化ヒマシ油、およびそれらの混合物からなる群より選択され、前記2−アミノ−3−(4−ブロモベンゾイル)フェニル酢酸もしくはその薬理学的に許容される塩またはその水和物の元の量の少なくとも90パーセントが、4週間に亘る60℃での貯蔵後に、前記組成物中に残留し、該防腐効果が米国薬局方35(2012)の防腐効果合格基準を満たす、
    方法。
  9. 前記非イオン界面活性剤が0.005w/v%から0.12w/v%の範囲の濃度で前記製剤中に存在する、請求項記載の方法。
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