JP6127983B2 - 冷却構造及びそれを用いた電子装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ブレードサーバなどの薄型電子機器の冷却構造に関し、特に、冷媒の気化と凝縮の相変化サイクルによって熱の輸送・放熱を行う沸騰冷却方式を採用した薄型電子機器の冷却構造及びそれを用いた電子装置に関する。
近年、コンピュータのような電子機器においては処理性能の向上や高い信頼性を確保するため、複数の電子機器を一つの筐体に収容し、一括して管理することとした電子装置が開発されている。このような電子装置では、限られたスペースにできるだけ多くの電子機器を設置するため、個々の電子機器を薄型化する必要がある。
薄型電子機器の一例としてブレードサーバが知られている。ブレードサーバとは、中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)やメモリ、ハードディスクなどの電子部品を挿抜可能な基板に搭載した形態のサーバコンピュータである。そして複数のブレードサーバが同一の筐体に搭載され、一つの電子装置(サーバ装置)として運用、管理される。
ブレードサーバでは、搭載されたCPUなどの電子部品が発熱素子であるため、冷却構造を備える必要がある。高効率な冷却構造の一つとして、冷媒の気化と凝縮の相変化サイクルと重力による還流を使用して熱の輸送・放熱を行う沸騰冷却方式を用いた冷却構造が知られている。沸騰冷却方式においては、冷媒が気液二相流として移動するため、熱輸送能力を向上させることができる。
特許文献1には、その沸騰冷却方式を用いてブレードサーバを冷却する技術が記載されている。特許文献1では、凝縮部に相当する第一の放熱部が挿抜方向に延伸した形状であり、第一の放熱部は、感熱ペースト、あるいは熱伝導性グリース等を介してサーマルコネクタと挿抜自在に熱的に接続している。サーマルコネクタは、内周壁面を熱伝達面とした円筒状のヒートシンクを有し、ヒートシンクは外周平面にフィンを付設してある。そしてファンによりヒートシンクの放熱を促進することで、発熱素子により沸騰した冷媒の冷却を行うこととしている。
特開2009−147156号公報
このようなブレードサーバを筺体に挿抜する構造の場合、上下方向に厚さの制限があり、凝縮部の高さを低くせざるを得ない。しかし凝縮部の高さを低くすると凝縮部の体積が減少するので、放熱効率が低下し冷却性能についても低下してしまう。そこで特許文献1では挿抜方向には空間を有しているため、第1の放熱部を挿抜方向に延伸させた形状としている。
しかし特許文献1における第1の放熱部は、挿抜方向に延在した形状であり、高さが制限されていても全体の体積が確保されている。しかし、第1の放熱部に流入した冷媒の蒸気は、第1の放熱部の全体に広がって熱をサーマルコネクタに伝える前に、凝縮液化してしまう。
その結果、第1の放熱部に流入してきた冷媒の蒸気は入口近傍で凝縮液化し、十分に冷却される前に排出されてしまう。すなわち第1の放熱部の一部の領域しか有効に機能しないため、冷却性能が低下してしまうという問題があった。
本発明の目的は、上述した課題である沸騰冷却方式による冷却構造を薄型の電子機器に搭載すると、十分な冷却性能が得られないという課題を解決する冷却構造及びそれを用いた電子装置を提供することにある。
本発明における冷却構造は、発熱体と熱的に接続し、冷媒を貯蔵する蒸発部と蒸発部で気化した気相冷媒を凝縮させる凝縮部と、蒸発部と凝縮部とを接続する配管とを有し、凝縮部は、水平方向に延在した平板状容器を含み、凝縮部の側面に配管と接続する接続口を有し、さらに凝縮部の内部を鉛直上方向に位置する上部空間と、鉛直下方向に位置する下部空間とに仕切る仕切り板を備え、仕切り板は、上部空間と下部空間とを連通する開口部を有している。
本発明における冷却構造によれば、薄型電子機器に搭載する場合であっても十分な冷却性能を有する冷却構造及びそれを用いた電子装置を得られる。
本発明の第1の実施形態に係る冷却構造の構成を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る放熱部の構成を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る放熱部の構成を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る放熱部の構成を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る作用・効果を説明するための図面である。 本発明の第1の実施形態に係る凝縮部の構成を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る放熱部の構成を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る凝縮部の構成を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る凝縮部の構成を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る凝縮部の構成を示す断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る凝縮部の構成を示す断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る凝縮部の構成を示す断面図である。 本発明の第5の実施形態に係る凝縮部の構成を示す断面図である。 本発明の第5の実施形態に係る凝縮部の構成を示す断面図である。 本発明の第6の実施形態に係る凝縮部の構成を示す断面図である。 本発明の第6の実施形態に係る放熱部の構成を示す断面図である。 本発明の第6の実施形態に係る電子装置の構成を示す断面図である。
以下に、本発明を実施するための好ましい形態について図面を用いて説明する。
〔第1の実施形態〕本実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態における冷却構造1の断面図である。
〔構成の説明〕図1に示すように、第1の実施形態における冷却構造1の構成を示す。本実施形態における冷却構造1は、蒸発部3と、凝縮部5と、配管7とを備える。
蒸発部3は、密閉構造であり内部に冷媒を貯蔵している。密閉空間における内圧は、ポンプなどにより減圧された状態で冷媒の飽和蒸気圧を保っている。本実施形態では、具体的な冷媒としてHFC(hydro fluorocarbon:ハイドロフルオロカーボン)や、HFE(hydro fluor ether:ハイドロフルオロエーテル)を用いているが、材料はこれに限定されない。なお蒸発部3は、発熱体と熱的に接触して使用され、冷媒は発熱体が発生する熱を受熱し沸騰する。
発熱体は、例えばCPUなど動作に伴い熱を発生させるものであれば特に限定されない。なお図示されていないが、発熱体は基板に実装されていてもよい。発熱体は、蒸発部3と接触する面において、熱伝導グリースなどの熱伝導性の高い樹脂等を介して蒸発部3と熱的に接続していている。
凝縮部5は、密閉性を有する平板状容器であり、内部空間に水平方向に延在した仕切り板8を設けており、蒸発部3より鉛直上方に配置されている。凝縮部5の内部空間は、仕切り板8を境にして上部空間と下部空間とを形成している。なお仕切り板8は、少なくとも一部に開口部としての開口領域9を備え、開口領域9によって仕切り板8に区切られた上部空間と下部空間とを連通した構造を形成する。なお凝縮部5の材質は、銅やアルミなど熱伝導性が高いものであれば特に限定されない。
配管7は、蒸気管7aと液管7bとを含んでいる。蒸気管7aは、蒸発部3と凝縮部5の上部空間として接続しており、蒸発部3において蒸発した冷媒の蒸気を凝縮部5に運ぶ。なお蒸気管7aは、凝縮部5の接続口において接続している。そして蒸発部3において蒸発した冷媒の蒸気を凝縮部5に運ぶため、蒸気管7aは蒸発部3の上部と接続していることが望ましい。
液管7bは、凝縮部5と蒸発部3の下部空間とを接続しており、凝縮部5において凝縮して液化した冷媒を蒸発部3に運ぶ。なお液管7bは、凝縮部5の接続口において接続している。そして凝縮して液化した冷媒を蒸発部3に運ぶため、液管7bは蒸発部3の下部と接続していることが望ましい。
蒸気管7aと液管7bは、内層が金属層、外層が樹脂層で構成される2層構造、あるいは内層と外層とがともに金属層で構成としてもよい。なお蒸気管7aと蒸発部3とが接続する箇所、および液管7bと蒸発部3とが接続する箇所は、上記に限定されない。
凝縮部5は、水平方向に延在した形状である。なお凝縮部5を装着する連結部10を有した放熱部6をさらに備えた構成としてもよい。連結部10に挿入された凝縮部5と放熱部6とが熱的に接触することで、蒸気管7aを介して蒸発部3から凝縮部5に伝えられた熱を放熱部6に伝え、効率よく放熱することが可能となる。
図2は、放熱部6の連結部10に凝縮部5を挿入したときの放熱部6の断面図である。図3は、図2におけるA−A’線における凝縮部5の断面図である。図3では、仕切り板8の開口領域9が凝縮部5の蒸気管7a、液管7bが接続されている側と対向する端部に設けられた場合を示すが、これに限定されない。
また図4は、図2におけるB−B’線における放熱部6の断面図である。図4では、仕切り板8を境にした凝縮部5の上部空間と下部空間が同じ体積であるが、これに限定されない。また図4に示すように放熱部6は、放熱フィン11などを設けて表面積を増やすことで凝縮部5から伝えられた熱の冷却を促進することができる。なお以下の作用・効果の説明では、凝縮部5の熱を放熱部6に伝えて放熱する場合を記載しているが、これに限らず放熱部6を備えずに凝縮部5で放熱を行うこともできる。
〔作用・効果の説明〕次に、本実施形態における作用・効果について図5を参照して説明を行う。図5は、凝縮部5を放熱部6の連結部10に挿入したときの断面図である。
蒸発部3は、熱伝導性の高い材質であり、発熱体と熱伝導性グリースを介して熱的に接続している。そのため発熱体が発する熱は、蒸発部3を介して、蒸発部3の内部に貯蔵された冷媒に伝わる。
冷媒は、発熱体が発する熱を受熱することで沸騰する。蒸発部3の密閉空間に設けられた冷媒が沸騰することで発生した気相冷媒である蒸気は、気液密度の差による浮力により、蒸気管7aを介して凝縮部5に運ばれる。
凝縮部5は、放熱部6に装着されており、互いに接触して連結しており、熱的に接続している。そのため蒸気管7aより凝縮部5に運ばれた冷媒の蒸気の熱は、放熱部6に伝わる。放熱部6は放熱フィン11を設けているため表面積が大きいので、効率よく外気と熱交換を行うことで、凝縮部5から伝えられた冷媒の蒸気の熱を放熱する。
凝縮部5に運ばれた冷媒の蒸気は、放熱部6によって冷却されるため、凝縮して液化する。液化した冷媒は、重力により液管7bを介して蒸発部3へと還流する。そして冷媒は、蒸発部3において再び発熱体が発する熱により沸騰することで、冷却サイクルが継続して行われる。
換言すると、図5に示すように、蒸発部3の内部に設けられた冷媒は、発熱体が発する熱により液体から気体に変化し、そして凝縮部5に運ばれて放熱部6を介して冷却されることで気体から再び液体に凝縮する。つまり冷媒は、液体から気体、そして気体から液体と相変化を繰り返すことで、発熱体で発生した熱を、放熱部6を介して放熱を行う。
ここで凝縮部5が内部空間に仕切り板8を設けていない場合を考える。凝縮部5は、放熱部6の連結部10に対して挿抜を行う。そのため、凝縮部5の挿抜方向の一方の側面に蒸気管7aと液管7bとの両方を接続している。
つまり凝縮部5は水平方向に延在し、水平方向の一方の端部に配管が接続した構成であるため、配管から流入した冷媒蒸気は、凝縮部や全体に拡散する前に配管接続部の近傍で凝縮液化してしまう。その結果、凝縮部5の一部しか放熱に寄与せず冷却性能が低下してしまうという問題があった。
上記作用について詳細に説明すると、凝縮部5内の冷媒蒸気は圧力が高いところから低いところへ移動しようとする。ここで蒸発部3における沸騰により蒸気管7a内には冷媒蒸気が満ちているので、液管7bの圧力は蒸気管7aの圧力より低くなる。そのため蒸発部5に仕切り板8を設けない場合、蒸気管7aから流入した冷媒は、凝縮部5の奥には入り込まずに凝縮液化してしまい、すぐに液管7bに流入してしまう。
それに対して本実施形態による冷却構造1では、凝縮部5の内部に水平方向に延在する仕切り板8を設けている。そして蒸気管7aと凝縮部5との接続する接続口と、液管7bと凝縮部5とが接続する接続口のあいだに設けた仕切り板8は、凝縮部5と接続している。
凝縮部5の内部空間は、仕切り板8を境にして上部空間と下部空間とを形成している。そして仕切り板8は、少なくとも一部に開口領域9を設けており、仕切り板8に区切られた上部空間と下部空間とを連通した構造を形成している。
上記構造により、蒸気管7aを介して凝縮部5に運ばれた冷媒の蒸気は、凝縮部5の上部空間に運ばれる。冷媒の蒸気は、凝縮部5の上部空間においては、鉛直方向の高さが制限されているので凝縮部5の奥行き方向への拡散が促進され、凝縮部5の全体に充満する。
つまり仕切り板8を設けると、蒸気管7aと蒸発部5とが接続する端部とは反対側である他端に低圧力源を設けることができる。そのため蒸気管7aから流入した冷媒は、凝縮部5の他端である奥側が圧力の低いところとなるため、冷媒の蒸気を蒸発部5の奥まで拡散させることができる。
そして冷媒の蒸気は、凝縮部5において効率よく冷却され、開口領域9が設けられている位置まで移動する。上部空間で凝縮液化した液相の冷媒は、開口領域9を介して下部空間に運ばれて、液管7bと凝縮部5との接続箇所である接続口に到達する。
換言すると、仕切り板8がない場合に比べて、冷媒の蒸気は開口領域9まで水平方向に凝縮部5内を広がるため、凝縮部5全体を使って冷媒蒸気の熱を放熱部6に伝えることができる。その結果、冷媒の蒸気が凝縮して液化されないまま状態で液管7bを介して蒸発部4に運ばれて循環することを防ぐことができ、冷却性能が低下することを抑制することができる。
なお図3に示すように開口領域9は、凝縮部5の蒸気管7aと液管7bとが接続する側面とは、反対側の側面に近い位置に設けていることが望ましい。上記構成により、凝縮液化した冷媒が液管まで流動する距離が長くなり、そのぶん冷却性能を向上させることができる。
また図6に示すように、仕切り板8は、凝縮部5が蒸気管7aおよび液管7bと接続する一端から他端に向けて(凝縮部5の挿入方向)、鉛直下方向に傾斜した構造であることが好ましい。その結果、凝縮部5の上部空間で凝縮した冷媒は重力の作用によりすみやかに開口領域9に到達し、下部空間に流動することができる。
〔第2の実施形態〕次に、第2の実施形態について図7、図8を参照して詳細に説明する。図7は、放熱部6の断面図であり、図8は凝縮部5の断面図である。
〔構造の説明〕本実施形態における冷却構造1では、放熱部6における連結部10および凝縮部5の下面部がテーパー形状である。それ以外の構造、接続関係は、第1の実施形態と同様であり、蒸発部3と、凝縮部5と、配管7とを備えている。
蒸発部3は、密閉構造であり内部に冷媒を貯蔵している。密閉空間における内圧は、ポンプなどにより減圧された状態で飽和蒸気圧を保っている。なお蒸発部3は、発熱体と熱的に接触しており、冷媒は発熱体が発生する熱を受熱し沸騰する。
凝縮部5は、密閉性を有する平板状容器であり、内部空間に水平方向に延在した仕切り板8を設けて、上部空間と下部空間とを形成している。なお仕切り板8は、少なくとも一部に開口領域9を設けており、上部空間と下部空間とを連通した構造を形成する。
配管7は、蒸気管7aと液管7bとを含んでいる。蒸気管7aは、蒸発部3と凝縮部5の上部空間とを接続しており、蒸発部3において蒸発した冷媒の蒸気を凝縮部5に運ぶ。液管7bは、凝縮部5と蒸発部3の下部空間とを接続しており、凝縮部5において凝縮して液化した冷媒を蒸発部3に運ぶ。蒸気管7aと凝縮部5とが接続する接続口と、液管7bと凝縮部5とが接続する接続口のあいだに、仕切り板8は配置され、凝縮部5と接続している。
放熱部6は、凝縮部5を挿入させる連結部10を有している。連結部10に凝縮部5を挿入することで、凝縮部5と放熱部6とを接触させる。そして、凝縮部5が蒸気管4aを介して蒸発部3から伝えられた熱を、放熱部6に伝える。
図7に示すように、ここで本実施形態における連結部10の下面部は、凝縮部5(平板状容器)を挿入する側から挿入方向に向けて鉛直上方に傾斜面(テーパー形状)を形成している。つまり連結部10の断面積が徐々に小さくなるように、連結部10の下面部が挿入口から徐々に高くなっている。
図8(a)に示すように、凝縮部5についても平板状容器の下面部が蒸気管7aと液管7bとが接続する一端から他端に向けて鉛直上方に傾斜していることが好ましい。つまり凝縮部5の挿入方向における断面積が徐々に小さくなるように下面部が傾斜面(テーパ形状)を形成していることが好ましい。
なお連結部10の下面部の傾斜角度と、凝縮部5の下面部の傾斜角度は同じ角度、もしくは、連結部10に凝縮部5を挿抜可能な角度であることが好ましい。
また図8(b)に示すように、凝縮部5の上面部についても蒸気管7aと液管7bとが接続する一端から他端に向けて鉛直上方に傾斜面(テーパ形状)を形成していることが好ましい。また凝縮部5における傾斜面における角度は、連結部10における傾斜面の角度と対応した形状であることが好ましい。
〔作用・効果の説明〕次に、本実施形態における作用・効果について説明を行う。
蒸発部4内に貯蔵された冷媒は、発熱体が発する熱を受熱することで沸騰する。冷媒が沸騰することで発生した気相冷媒である蒸気は、気液密度の差による浮力により、蒸気管7aを介して凝縮部5に運ばれる。
凝縮部5は、放熱部6に挿入されており、互いが接触して連結しており、熱的に接続している。そのため凝縮部5に運ばれた冷媒の蒸気の熱は、放熱部6に伝わる。放熱部6は外気と熱交換を行うことで、凝縮部5から伝えられた冷媒の蒸気の熱を放熱する。
凝縮部5に運ばれた冷媒の蒸気は、放熱部6に伝えた熱が冷却されるため、凝縮して液化する。液化した冷媒は、重力により液管7bを介して蒸発部3へと還流する。そして冷媒は、蒸発部3において再び発熱体が発する熱により沸騰し、冷却サイクルが継続して行われる。
ここで本実施形態における放熱部6の連結部10の下面部は、凝縮部5が挿入される側の一端から他端に向けて、鉛直上方向に傾斜面を形成している。
また凝縮部5の下面部に関しても、凝縮部5と蒸気管7aおよび液管7bとが接続する凝縮部5の一端から他端に向けて、傾斜面(テーパ形状)を形成している。
上記構造にすることで、蒸気管8aと液管8bとが接続する凝縮部5の側面とは反対側に滞留した液相の冷媒が液管8bに向けて流動するのを重力の作用により促進することができる。その結果、下部空間において液化した冷媒をスムーズに液管8bに運ぶことができるので、冷却性能が向上する。
また連結部10に弾性に持たせることにより、連結部10に凝縮部5を挿入するとき、凝縮部5の上面を連結部6の上面に強く押し付けることができる。つまり凝縮部5の上面と連結10の上面とを圧着させることができる。その結果、蒸気管7aから凝縮部5の上部空間に運ばれた冷媒の蒸気の熱を、効率よく放熱部6に伝えることができるため、冷却性能が向上する。
〔第3の実施形態〕次に、第3の実施形態について図9、図10を参照して詳細に説明する。図9、10は、凝縮部5の断面図である。
〔構造の説明〕本実施形態における冷却構造1では、凝縮部5が下面部に溝部12を備えている。それ以外の構造、接続関係は、第1の実施形態と同様であり、蒸発部3と、凝縮部5と、配管7とを備えている。
蒸発部3は、密閉構造であり内部に冷媒を貯蔵している。なお蒸発部3は発熱体と熱的に接触しており、冷媒は発熱体が発生する熱を受熱し沸騰する。
凝縮部5は、密閉性を有する平板状容器であり内部空間に水平方向に延在した仕切り板8を設けて、上部空間と下部空間とを形成している。なお仕切り板8は、少なくとも一部に開口領域9を設けており、開口領域9によって上部空間と下部空間とが連通した構成である。
配管7は蒸気管7aと液管7bとを含んでいる。蒸気管7aは、蒸発部3と凝縮部5の上部空間とを接続しており、蒸発部3において蒸発した冷媒の蒸気を凝縮部5に運ぶ。液管7bは、凝縮部5と蒸発部3の下部空間とを接続しており、凝縮部5において凝縮して液化した冷媒を蒸発部3に運ぶ。蒸気管7aと凝縮部5とが接続する接続口と、液管7bと凝縮部5とが接続する接続口のあいだで、仕切り板8は凝縮部5と接続している。
放熱部6は、凝縮部5を装着する連結部10を有している。連結部10に凝縮部5を挿入することで、凝縮部5と放熱部6とを接触させる。そして、凝縮部5が蒸気管4aを介して蒸発部3から伝えられた熱を、放熱部6に伝える。
ここで本実施形態における冷却構造1の凝縮部5は、下部空間の下面部に溝部12を備える。なお溝部12の形状は、図9に示すような階段形状でもよいし、図10に示すような曲線形状でもよい。凝縮部5の下部空間において、凝縮液化した冷媒を、液管7bまで導く形状であれば、特に限定はされない。
〔作用・効果の説明〕次に、本実施形態における作用・効果について説明を行う。
蒸発部4内に設けられた冷媒は、発熱体が発する熱を受熱することで沸騰する。冷媒が沸騰することで発生した気相冷媒である蒸気は、気液密度の差による浮力により、蒸気管7aを介して凝縮部5に運ばれる。
凝縮部5は、放熱部6に挿入された状態で使用することができる。このとき凝縮部5と放熱部6は、互いが接触して連結しており、熱的に接続している。そのため凝縮部5に運ばれた冷媒の蒸気の熱は、放熱部6に伝わる。放熱部6は外気と熱交換を行うことで、凝縮部5から伝えられた冷媒の蒸気の熱を放熱する。
凝縮部5に運ばれた冷媒の蒸気は、放熱部6において放熱することにより、凝縮して液化する。液化した冷媒は、重力により液管7bを介して蒸発部3へと還流する。そして冷媒は、蒸発部3において再び発熱体が発する熱により沸騰し、冷却サイクルが継続して行われる。
ここで本実施形態における凝縮部5は、下部空間の下面部に液管7bと接続する領域に溝部12を形成している。その結果、凝縮部5の下部空間において、凝縮液化した冷媒を、効率よく液管7bまで導くことができるので冷却効率を向上させることができる。
〔第4の実施形態〕次に、第4の実施形態について図11、図12を参照して詳細に説明する。図11、図12は凝縮部5の断面図である。
〔構造の説明〕本実施形態における冷却構造1においては、凝縮部5の仕切り板8は開口部として多数の開口孔からなる開口孔部20を備える。それ以外の構造、接続関係は、第1の実施形態と同様であり、蒸発部3と、凝縮部5と、配管7とを備えている。
蒸発部3は、密閉構造であり内部に冷媒を貯蔵している。なお蒸発部3は、実装されている発熱体と熱的に接触しており、冷媒は発熱体が発生する熱を受熱し沸騰する。
凝縮部5は密閉性を有する平板状容器であり、内部空間に水平方向に延在した仕切り板8を備え、上部空間と下部空間とを形成している。なお仕切り板8は、少なくとも一部に開口領域9を備えており、上部空間と下部空間とを連通した構造を形成する。
配管7は、蒸気管7aと液管7bとを含んでいる。蒸気管7aは、蒸発部3と凝縮部5の上部空間とを接続しており、蒸発部3において蒸発した冷媒の蒸気を凝縮部5に運ぶ。液管7bは、蒸発部3と凝縮部5の下部空間とを接続しており、凝縮部5において凝縮して液化した冷媒を蒸発部3に運ぶ。蒸気管7aと凝縮部5とが接続する接続口と、液管7bと凝縮部5とが接続する接続口のあいだの位置で、仕切り板8は凝縮部5と接続している。
凝縮部5を装着させる連結部10を備えた放熱部6を有する構成としてもよい。連結部10に凝縮部5を挿入することで、凝縮部5と放熱部6とを接触させる。そして、凝縮部5が蒸気管7aを介して蒸発部3から伝えられた熱を、放熱部6に伝える。
ここで本実施形態における冷却構造1の凝縮部5は、凝縮部5の仕切り板8に多数の開口孔からなる開口孔部20を備える。なお図11に示すように開口領域9に代えて、開口孔部20を設けることとしてもよいし、図12に示すように、開口領域9と開口孔部20とを一緒に設けてもよい。
〔作用・効果の説明〕次に、本実施形態における作用・効果について説明を行う。
蒸発部4内に設けられた冷媒は、発熱体が発する熱を受熱することで沸騰する。冷媒が沸騰することで発生した気相冷媒である蒸気は、気液密度の差による浮力により、蒸気管7aを介して凝縮部5に運ばれる。
凝縮部5が放熱部6に装着された構成では、凝縮部5と放熱部6は互いに接触して連結しており、熱的に接続している。そのため凝縮部5に運ばれた冷媒の蒸気の熱は、放熱部6に伝わる。放熱部6は外気と熱交換を行うことで、凝縮部5から伝えられた冷媒の蒸気の放熱を促進する。
凝縮部5に運ばれた冷媒の蒸気は、放熱部6によって放熱するため、凝縮し液化する。液化した冷媒は、重力により液管7bを介して蒸発部3へと還流する。そして冷媒は、蒸発部3において再び発熱体が発する熱により沸騰し、冷却サイクルが継続して行われる。
蒸気管7aにより凝縮部5に運ばれた冷媒の蒸気は、凝縮部5の上部空間に運ばれ開口領域9が設けられている位置まで移動する。つまり冷媒の蒸気は仕切り板8によって鉛直方向の移動が制限される。そのため開口領域9まで水平方向に凝縮部5内を移動することで、凝縮部5全体を使って冷媒蒸気の熱を放熱部6に伝えることができる。そして上部空間において凝縮した冷媒は、開口領域9を介して下部空間に流動し、液管7bを介して蒸発部3に還流する。
しかし冷媒蒸気が開口領域9に到達する前に凝縮液化すると、液相の冷媒が仕切り板8上に滞留してしまう。この場合、凝縮した冷媒の一部は蒸発部4に効率的に循環されないため、冷却性能の改善効果が低減する。
本実施形態における凝縮部5は、図11に示すように仕切り板8の全体に多数の開口孔からなる開口孔部20を設けている。上記構成により、凝縮部5と蒸気管7aとが接続する接続口近傍に設けられた開口孔部20は、接続口近傍で凝縮した冷媒を効率よく下部空間に流出させることができる。その結果、凝縮した液体が仕切り板8上に滞留することを防ぐことができる。
また凝縮部5の接続口とは反対側の端部に設けられた開口孔部20は、凝縮部5の奥まで拡散して凝縮した冷媒を下部空間に流出させることができる。なお図12に示すように、凝縮部5の接続口とは反対側の端部に設けられた開口孔部20は、図3に示すような開口領域9として設けてもよい。
上記作用について詳細に説明すると、気相冷媒は液相冷媒より体積が大きく流速が早いので、開口孔部20の小さな穴を通過することなく、低圧力源である凝縮部5の奥まで広がる。一方、凝縮した液相冷媒は体積が気相冷媒に比べで小さくなるので、開口孔部20を通過することができる。
つまり凝縮部5の接続口近傍で凝縮した冷媒は、仕切り板8上に滞留することなく、接続口近傍に配置された開口孔部20を介して下部空間に流出させることができる。
一方、接続口近傍で気相状態である冷媒は、凝縮部5の奥側に設けられた開口孔部20または開口領域9まで流動させることで凝縮が行なわれる。その結果、仕切り板8上に滞留する冷媒を下部空間に効率よく流出させることができ冷却構造1の冷却性能が低減することを防ぐことができる。
〔第5の実施形態〕次に、第5の実施形態について図13、図14を参照して詳細に説明する。図13、図14は凝縮部5が延在する方向に垂直な断面図である。
〔構造の説明〕本実施形態における冷却構造1は、凝縮部5における上部空間の内壁に凝縮フィン13を設けている。それ以外の構造、接続関係は、第1の実施形態と同様であり、蒸発部3と、凝縮部5と、配管7とを備えている。
蒸発部3は、密閉構造であり内部に冷媒を貯蔵している。なお蒸発部3は発熱体と熱的に接続して使用しており、冷媒は発熱体が発生する熱を受熱し沸騰する。
凝縮部5は、密閉性を有する平板状容器であり、内部空間に水平方向に延在した仕切り板8を設けて、上部空間と下部空間とを形成している。なお仕切り板8は、少なくとも一部に開口領域9を設けており、上部空間と下部空間とを連通した構造を形成する。
配管7は、蒸気管7aと液管7bとを含んでいる。蒸気管7aは、蒸発部3と凝縮部5の上部空間とを接続しており、蒸発部3において蒸発した冷媒の蒸気を凝縮部5に運ぶ。液管7bは、蒸発部3と凝縮部5の下部空間とを接続しており、凝縮部5において凝縮して液化した冷媒を蒸発部3に運ぶ。蒸気管7aと凝縮部5とが接続する接続口と、液管7bと凝縮部5とが接続する接続口のあいだの位置で、仕切り板8は凝縮部5と接続している。
放熱部6は、凝縮部5を装着する連結部10を備えた放熱部を有する構成としてもよい。連結部10に凝縮部5を挿入することで、凝縮部5と放熱部6とを接触させる。そして、凝縮部5が蒸気管7aを介して蒸発部3から伝えられた熱を、放熱部6に伝える。
ここで本実施形態における冷却構造1は、凝縮部5の上部空間の内壁に凝縮フィン13を設けている。そして凝縮フィン13は、凝縮部5における上面の内壁と熱的に接続しており、鉛直下方向に延在している。つまり凝縮フィン13の上端部は、凝縮部5の上部の内壁面と接続している。また図14に示すように、凝縮フィン13を鉛直下方向に延伸させて下端部を仕切り板8と接続してもよい。
〔作用・効果の説明〕次に、本実施形態における作用・効果について説明を行う。
蒸発部4内に設けられた冷媒は、発熱体が発する熱を受熱することで沸騰する。冷媒が沸騰することで発生した気相冷媒である蒸気は、気液密度の差による浮力により、蒸気管7aを介して凝縮部5に運ばれる。
凝縮部5は、放熱部6に挿入して使用することができ、この場合は凝縮部5と放熱部6は互いが接触して連結しており、熱的に接続している。そのため凝縮部5に運ばれた冷媒の蒸気の熱は、放熱部6に伝わる。放熱部6は外気と熱交換を行うことで、凝縮部5から伝えられた冷媒の蒸気の熱を冷却する。
凝縮部5に運ばれた冷媒の蒸気は、放熱部6によって放熱し、凝縮して液化する。液化した冷媒は、重力により液管7bを介して蒸発部3へと還流する。そして冷媒は、蒸発部3において再び発熱体が発する熱により沸騰し、冷却サイクルが継続して行われる。
ここで本実施形態における冷却構造1の凝縮部5における上部空間の内壁に凝縮フィン13を設けている。そして凝縮フィン13は、凝縮部5における上面の内壁と熱的に接続しており、鉛直下方向に延在している。つまり凝縮フィン13の上端部は、凝縮部5の上部の内壁面と接続している。また図14に示しように、凝縮フィン13を鉛直下方向に延伸させて仕切り板8と接合してもよい。
上記構成により、凝縮部5の上部空間における表面積が増加するため、冷媒の蒸気の熱を放熱部8に伝える効率が向上し、冷却性能を向上することができる。なお凝縮フィン13の表面をサンドブラストなどで荒らすことで、凝縮フィン13の表面積を更に増加することができ冷媒の凝縮作用をさらに促進することができる。
また図14に示すように、凝縮フィン13の下端部を仕切り板8と接合することで、凝縮部5と仕切り板8との接合を、水平方向の端部だけでなく仕切り板8の面上でも固定できるため、強度を増すことができる。
〔第6の実施形態〕次に、第6の実施形態について図15、図16を参照して詳細に説明する。図15は凝縮部5の延在する方向に垂直な断面図であり、図16は放熱部6の延在する方向に垂直な断面図である。
〔構造の説明〕本実施形態における冷却構造1は、凝縮部5の外壁部に連結フィン14を設けている。それ以外の構造、接続関係は、第1の実施形態と同様であり、蒸発部3と、凝縮部5と、配管7とを備えている。
蒸発部3は、密閉構造であり内部に冷媒を貯蔵している。なお蒸発部3は実装されている発熱体と熱的に接触して使用し、冷媒は発熱体が発生する熱を受熱し沸騰する。
凝縮部5は、密閉性を有する平板状容器であり、内部空間に水平方向に延在した仕切り板8を設けて、上部空間と下部空間とを形成している。なお仕切り板8は、少なくとも一部に開口領域9を備え、上部空間と下部空間とを連通した構造である。
配管7は、蒸気管7aと液管7bとを含んでいる。蒸気管7aは、蒸発部3と凝縮部5の上部空間とを接続しており、蒸発部3において蒸発した冷媒の蒸気を凝縮部5に運ぶ。液管7bは、蒸発部3と凝縮部5の下部空間とを接続しており、凝縮部5において凝縮して液化した冷媒を蒸発部3に運ぶ。蒸気管7aと凝縮部5とが接続する接続口と、液管7bと凝縮部5とが接続する接続口のあいだの位置で、仕切り板8は凝縮部5と接続している。
放熱部6は、凝縮部5を装着する連結部10を有している。連結部10に凝縮部5を挿入することで、凝縮部5と放熱部6とを接触させる。そして、凝縮部5が蒸気管4aを介して蒸発部3から伝えられた熱を、放熱部6に伝える。
ここで本実施形態における冷却構造1は、図15に示すように、凝縮部5の外壁面に連結フィン14を設けている。そして凝縮部5を挿入する放熱部6の連結部10の内壁は、図16に示すように、凝縮部5の連結フィン14が嵌合する形状を有している。
なお図15では、凝縮部5は外壁の上面部と下面部に連結フィン14を設けているが、これに限定されず、左右の両側面にも連結フィン14を設けていてもよい。
放熱フィン14は、凝縮部5と一体成形により製造してもよいし、凝縮部5とは別に製造して、溶接や接着などで接合してもよい。また放熱フォン14の材質は、銅やアルミなど熱伝導性が高いものであれば特に限定されず、凝縮部5と同じ材質でもいし異なる材質でもよい。
〔作用・効果の説明〕次に、本実施形態における作用・効果について説明を行う。
蒸発部3内に貯蔵された冷媒は、発熱体が発する熱を受熱することで沸騰する。冷媒が沸騰することで発生した気相冷媒である蒸気は、気液密度の差による浮力により、蒸気管7aを介して凝縮部5に運ばれる。
凝縮部5が、放熱部6に装着されている場合、両者は互いに接触して連結しており、熱的に接続している。そのため凝縮部5に運ばれた冷媒の蒸気の熱は、放熱部6に伝わる。放熱部6は外気と熱交換を行うことで、凝縮部5から伝えられた冷媒の蒸気の熱を放熱する。
凝縮部5に運ばれた冷媒の蒸気は、放熱部6により冷却されるため、凝縮して液化する。液化した冷媒は、重力により液管7bを介して蒸発部3へと還流する。そして冷媒は、蒸発部3において再び発熱体が発する熱により沸騰し、冷却サイクルが継続して行われる。
ここで本実施形態における冷却構造1の凝縮部5は、外壁面に連結フィン14を設けている。また放熱部6の連結部10は凝縮部5の連結フィン14が嵌合する形状を有している。
上記構成により、連結部10の内壁面と、凝縮部5の外壁面とが接触する表面積が増加するため、蒸気管7aを介して凝縮部5に流入する冷媒の蒸気の熱を効率よく放熱部6に伝えることができ、冷却性能が向上する。また連結部の内壁面を、凝縮部の外壁面に設けられた連結フィンに対応して嵌合する形状とすることで、凝縮部5と連結部10との接続関係を強化することができる。
図17に示すように、上記第1〜6実施形態に記載の冷却構造1を基板4に搭載し、放熱部6を備えた筐体2に装着することにより電子装置15を構成することができる。すなわち電子装置15は、発熱体を搭載する基板4と、基板4に配置され、蒸発部3と凝縮部5と配管とを備えた冷却構造1と、基板4を装着する筺体2とを有し、筺体2は凝縮部5を収容する連結部10を含む放熱部6を備え、凝縮部5は、水平方向に延在した平板状容器を含み、凝縮部5の側面に配管と接続する接続口とを有し、さらに凝縮部5の内部を鉛直方向の上部に位置する上部空間と、鉛直方向下部に位置する下部空間とに仕切る仕切り板8を備え、仕切り板8は、上部空間と下部空間とを連通する開口領域9を有している。
このとき筺体2は、箱型形状であり内部に放熱部6を備えることができ、冷却構造を実装した基板4が挿抜可能な形状であれば、特に限定されない。つまり筺体2は、基板4を水平方向から取り外し可能に接続することができ、内部に放熱部6を装着可能な構成であればよい。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々は変更をすることができる。
この出願は、2012年1月23日に出願された日本出願特許2012−011232を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1 冷却構造
2 筺体
3 蒸発部
4 基板
5 凝縮部
6 放熱部
7a 蒸気管
7b 液管
8 仕切り板
9 開口領域
10 連結部
11 放熱フィン
12 溝部
13 凝縮フィン
14 連結フィン
15 電子装置

Claims (15)

  1. 発熱体と熱的に接続し、冷媒を貯蔵する蒸発部と
    前記蒸発部で気化した気相冷媒を凝縮させる凝縮部と、
    前記蒸発部と前記凝縮部とを接続する配管とを有し、
    前記凝縮部は、水平方向に延在した平板状容器を含み、前記凝縮部の側面に前記配管と接続する接続口を有し、
    さらに前記凝縮部の内部を鉛直上方向に位置する上部空間と、鉛直下方向に位置する下部空間とに仕切る仕切り板を備え、
    前記仕切り板は、前記上部空間と前記下部空間とを連通する開口部を有し、前記凝縮部の前記配管が接続する一端から延在方向の他端に向けて鉛直下方に傾斜している冷却構
    造。
  2. 前記配管は、蒸気管と液管とを含み
    前記蒸気管は、前記凝縮部の側面において、前記上部空間と前記蒸発部とを接続し、
    前記液管は、前記凝縮部の側面において、前記下部空間と前記蒸発部とを接続し、
    前記仕切り板は、前記凝縮部の前記蒸気管および前記液管が接続する側面の内壁と接続していることを特徴とする請求項1に記載の冷却構造。
  3. 前記凝縮部の下面部は、前記凝縮部が前記配管が接続する一端から延在方向の他端に向けて鉛直上方に傾斜していることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の冷却構造。
  4. 前記凝縮部は、下面部に溝部を備えることを特徴とする請求項1からのいずれか一項
    に記載の冷却構造。
  5. 前記溝部の断面形状は、階段形状であることを特徴とする請求項に記載の冷却構造。
  6. 前記溝部は、曲線形状であることを特徴とする請求項に記載の冷却構造。
  7. 前記開口部は、複数の開口孔で構成される開口孔部を含むことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の冷却構造。
  8. 前記開口部は、前記接続口を備えた前記凝縮部の側面と対向する側面と、前記仕切り板の端部との間に位置する開口領域を含むことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の冷却構造。
  9. 前記凝縮部の上面部の内壁面に凝縮フィンを設けていること特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の冷却構造。
  10. 前記凝縮フィンは、鉛直方向に延在した形状であり、
    前記凝縮フィンの上端部が、前記凝縮部の上面部における内壁面に接続しており、
    前記凝縮フィンの下端部が、前記仕切り板と接続していることを特徴とする請求項に記載の冷却構造。
  11. 前記凝縮部は、前記蒸発部より鉛直上方に配置されていることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の冷却構造。
  12. 前記凝縮部は、前記配管が接続する一端から延在方向の他端に向けて延在していることを特徴とす請求項1から11のいずれか一項に記載の冷却構造。
  13. 発熱体を搭載する基板と、
    前記基板に配置され、蒸発部と凝縮部と配管とを備えた冷却構造と、
    前記基板を装着する筺体とを有し、
    前記筺体は、前記凝縮部を収容する連結部を含む放熱部を備え、
    前記凝縮部は、水平方向に延在した平板状容器を含み、前記凝縮部の側面に前記配管と接続する接続口とを有し、
    さらに前記凝縮部の内部を鉛直方向の上部に位置する上部空間と、鉛直方向下部に位置する下部空間とに仕切る仕切り板を備え、
    前記仕切り板は、上部空間と下部空間とを連通する開口部を有し、前記凝縮部の前記配管が接続する一端から延在方向の他端に向けて鉛直下方に傾斜していることを特徴とする冷却構造を用いた電子装置。
  14. 前記連結部の下面部は、前記凝縮部が前記配管が接続する一端から延在方向の他端に向けて鉛直上方に傾斜していることを特徴とする請求項13に記載の冷却構造を用いた電子装置。
  15. 前記凝縮部の外壁面に連結フィンを備え、
    前記連結部は、内壁面に前記連結フィンと嵌合する形状であることを特徴とする請求項13または14に記載の冷却構造を用いた電子装置。
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