JP6127801B2 - ワイヤハーネスの製造方法 - Google Patents

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本発明は、絶縁電線及び端子金具を含む端子付電線と止水チューブとを有するワイヤハーネスの製造方法に関する。
一般に、自動車などの車両に搭載されるワイヤハーネスは、絶縁電線とその端部に接続された端子金具とを含む端子付電線を備えている。
端子付電線において、絶縁電線の芯線がアルミニウム線である場合、芯線と圧着端子との接触部が異種金属接触腐食によって腐食しやすい。端子付電線における異種金属接触腐食を防止するためには、絶縁電線の芯線と圧着端子とが接触する部分への液体の浸入を防ぐことが有効である。
例えば、特許文献1に示されるワイヤハーネスは、端子付電線と絶縁電線の芯線への液体の浸入を防ぐ熱収縮タイプの止水チューブとを備える。熱収縮タイプの止水チューブは、熱収縮チューブとその内側面に形成された熱可塑性接着剤の層とを含む2層構造を有している。
特許文献1に示されるワイヤハーネスにおいて、熱収縮タイプの止水チューブは、絶縁電線におけるインシュレーションバレルが圧着された部分から芯線の先端に亘る領域を圧着端子の外側から覆う。
特開2011−29102号公報
ところで、端子金具は、芯線の端部が接続される芯線接続部と接続相手に直接接続される接点部との間の板状の中間部を有している。熱収縮タイプの止水チューブは、端子付電線における絶縁電線の絶縁被覆の部分から端子金具の中間部までに亘る領域を覆う。
熱収縮タイプの止水チューブが端子金具を備える端子付電線で用いられた場合、端子金具における板状の中間部の表面と止水チューブの内側面との間に隙間が形成されてしまう場合がある。特に、中間部が幅の広い平板状である場合に隙間が形成されやすい。その隙間は、芯線の部分への液体の浸入経路となる。
また、中間部の表面と止水チューブの内側面との間に隙間が生じないほどに止水チューブにおける熱可塑性接着剤の量を増やすと、端子付電線における止水チューブの部分、特に、止水チューブにおける絶縁被覆を覆う部分が太くなり過ぎる。
また、止水チューブを加熱する時間が長過ぎると、止水チューブの最外層が過加熱によってダメージを受ける恐れがある。そのため、仮に止水チューブの接着剤が増量されても、上記のダメージが生じない程度の加熱時間内に、接着剤の全量を止水チューブと端子金具との間の全域に充満させることができない事態も生じ得る。
本発明の目的は、端子付電線及び止水チューブを備えるワイヤハーネスにおいて、止水チューブの部分が過剰に太くならないようにしつつ端子金具と止水チューブとの間に隙間が形成されることを確実に防ぎ、芯線の腐食を防止することである。
第1態様に係るワイヤハーネスの製造方法は、端子付電線と止水チューブとを備えるワイヤハーネスを製造する方法である。上記端子付電線は、絶縁電線及び上記絶縁電線に接続された端子金具を含む。上記止水チューブは、熱収縮チューブ及び上記熱収縮チューブの内側面に全周に亘って形成された熱可塑性の接着剤の層を含む2層構造を有し、上記絶縁電線の端部を覆う。上記端子金具は、板状の基部と接点部とを有する。上記基部は、第一面において上記絶縁電線と接触し上記絶縁電線の芯線が接続された芯線接続部及び上記芯線接続部に連なる中間部を含む部分である。上記接点部は、上記中間部に連なり接続相手に直接接続される部分である。第1態様に係るワイヤハーネスの製造方法は、以下に示される各工程を含む。第1の工程は、上記端子付電線における上記絶縁電線の絶縁被覆の部分から上記端子金具の上記中間部までに亘る止水領域を収縮前の上記止水チューブ内に挿入する工程である。第2の工程は、上記止水チューブを加熱する工程である。本工程は、上記端子付電線の上記止水領域が、収縮前の上記止水チューブ内における、上記端子金具の上記基部の上記第一面に対し反対側の第二面側に偏った位置に存在する状態で行われる。
また、第1態様に係るワイヤハーネスの製造方法において、上記止水チューブを加熱する工程は、上記端子金具の上記基部の上記第二面が上を向く姿勢で保持された上記端子付電線の上記止水領域から吊り下がった上記止水チューブを加熱する工程である。
態様に係るワイヤハーネスの製造方法は、第1態様に係るワイヤハーネスの製造方法の一態様である。第態様に係るワイヤハーネスの製造方法において、上記絶縁電線の上記芯線はアルミニウムを主成分とする部材であり、上記端子金具は銅を主成分とする部材である。
熱収縮タイプの止水チューブは熱収縮チューブ及び熱可塑性の接着剤の層を含む2層構造を有する。前述したように、熱収縮タイプの止水チューブが端子付電線の止水領域を内包する状態で加熱された場合、端子金具における板状の中間部と熱収縮チューブとの間に隙間が形成されるという現象が生じやすい。
しかしながら、上記の現象は、端子金具における絶縁電線と接触する第一面が上を向く姿勢で保持された端子付電線から吊り下がった状態の止水チューブを加熱する、という従来の加熱工程が採用される場合に生じやすい現象であることがわかった。
端子付電線の止水領域を内包する止水チューブが加熱されると、全周方向に亘って形成された接着剤の層のうち、端子金具の第一面側に位置する接着剤が主として端子金具の第一面側に溜まり、端子金具の第二面側に位置する接着剤が主として端子金具の第二面側に溜まる。
従来の加熱工程では、端子付電線の止水領域が、収縮前の止水チューブ内において端子金具の第一面側に偏った位置に存在する。この場合、全周方向に亘る接着剤の層のうち、端子金具の第一面側に位置する部分の方が端子金具の第二面側に位置する部分よりも接着剤の量が少ない。そのため、端子金具の第一面側に溜まる接着剤の量が不足しやすい。
一方、上記の各態様において、止水チューブを加熱する工程は、端子付電線の止水領域が、収縮前の止水チューブ内における、端子金具の基部の第二面側に偏った位置に存在する状態で行われる。この場合、全周方向に亘る接着剤の層のうち、端子金具の第一面側に位置する部分の方が端子金具の第二面側に位置する部分よりも多くの量の接着剤を含む。
従って、上記の各態様によれば、端子金具の第一面側に溜まる接着剤の量が従来よりも増え、熱収縮チューブが接着剤によって中間部の第一面に対して隙間無く接着された状態となる。その結果、端子金具と止水チューブとの間に隙間が形成されることを回避でき、ひいては芯線の腐食を防止できる。
また、止水チューブにおける接着剤の層が過大な厚みで形成される必要がなく、その結果、ワイヤハーネスにおける止水チューブの部分が過剰に太くなることもない。
ところで、上記の各態様によれば、端子金具の第二面と熱収縮チューブとの間に隙間が生じる可能性がある。しかしながら、止水チューブは端子金具の両側面と密着するため、端子金具の第二面側の液体は、絶縁電線の芯線が存在する第一面側へ浸入しない。
また、上記の各態様においては、止水チューブは、端子金具の基部の第二面が上を向く姿勢で保持された端子付電線の止水領域から吊り下がった状態で加熱される。この場合、端子付電線の止水領域が止水チューブ内において端子金具の第二面側に偏った位置に存在する状態を維持することが容易である。即ち、特別な支持具で止水チューブを支える必要がない。
また、第態様においては、絶縁電線の芯線と端子金具とが異なる種類の金属材料で構成されている。この構成は、液体が絶縁電線の芯線の部分へ浸入した場合に、異種金属接触腐食が特に生じやすい構成である。そのため、絶縁電線の芯線の部分への液体の浸入を防止できる効果がより顕著となる。

ワイヤハーネス1の側面図である。 ワイヤハーネス1の一部分解斜視図である。 ワイヤハーネス1における止水チューブの先端部で覆われた部分の断面図である。 ワイヤハーネス1の製造工程における止水領域挿入工程を表す図である。 ワイヤハーネス1の製造工程における加熱工程を表す図である。 加熱工程における止水チューブの内部を正面から見た図である。 応用例に係る加熱工程における止水チューブの内部を正面から見た図である。
以下、添付の図面を参照しながら、実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。各実施形態における端子付電線は、自動車などの車両に搭載される。
<ワイヤハーネスの構成>
まず、図1〜3を参照しつつ、実施形態に係るワイヤハーネス1の構成について説明する。ワイヤハーネス1は、絶縁電線2と、その端部に取り付けられた端子金具3と、絶縁電線2の端部を覆う熱収縮タイプの止水チューブ4とを備える。以下の説明において、絶縁電線2及びその端部に取り付けられた端子金具3を端子付電線2−3と称する。
<絶縁電線>
絶縁電線2は、長尺な導体である芯線21と、その芯線21の周囲を覆う絶縁体である絶縁被覆22とを有する。通常、芯線21は、複数の細い素線が撚り合わされた撚り線であるが、芯線21が単線であることも考えられる。
端子金具3が取り付けられる絶縁電線2の端部は、予め一定の長さの分の芯線21の周囲から絶縁被覆22が剥がれた状態、即ち、一定の長さ分の芯線21の端部が絶縁被覆22の端から延び出た状態に加工されている。
ワイヤハーネス1において、絶縁電線2の芯線は、例えば、銅又はアルミニウムを主成分とする金属の線材である。
<端子金具>
端子金具3は絶縁電線2の端部に接続されている。端子金具3は、少なくとも接点部31、中間部32及び芯線接続部33を有している。本実施形態における端子金具3は、さらに被覆圧着部34を有している。なお、図3は、図1に示されるII−II平面での断面図である。
被覆圧着部34は、絶縁電線2の絶縁被覆22の部分の端部に圧着された部分である。芯線接続部33は、絶縁電線2の芯線21の端部が接続された板状の部分である。例えば、芯線21の端部は、超音波溶接又は抵抗溶接などの溶接によって芯線接続部33に接続されている。この場合、芯線21の端部は、芯線接続部33に溶接された接合部211をなす。本実施形態における芯線接続部33は平板状である。
なお、芯線接続部33が、圧着によって芯線21に接続された構造を有することも考えられる。この場合、芯線接続部33は、芯線21を一方から支える底板部と、芯線21にかしめられたかしめ部と、が形成された部分である。
中間部32は、芯線接続部33と接点部31との間に位置し、芯線接続部33及び接点部31の各々に連なる板状の部分である。本実施形態における中間部32は平板状である。
以下の説明において、端子金具3における中間部32から芯線接続部33に亘る板状の部分のことを基部32−33と称する。また、基部32−33における芯線21が接触する側の主面のことを第一主面301、その反対側の主面のことを第二主面302と称する。
接点部31は、接続相手に直接接続される部分である。接点部31は、芯線接続部33に対し反対側において中間部32に連なっている。本実施形態における接点部31は、平板状の部分である。例えば、接続相手への固定用のネジが通される孔311が、平板状の接点部31に形成されている。
ワイヤハーネス1において、絶縁電線2の芯線21と端子金具3とがそれぞれ異種の金属で構成されていることが考えられる。例えば、芯線21が、アルミニウム線、即ち、アルミニウムを主成分とする金属(アルミニウムまたはアルミニウム合金)の線材であることが考えられる。一方、端子金具3が、銅もしくは黄銅などの銅合金の基材に、錫(Sn)もしくは錫に銀(Ag)、銅(Cu)、ビスマス(Bi)などが添加された錫合金のメッキが施された部材であることが考えられる。この場合、端子金具3と接触する芯線21は、電解液となる液体が浸入すると腐食しやすい。
また、芯線21が芯線接続部33に対して超音波溶接によって接合されている場合、端子金具3の芯線接続部33における少なくとも芯線21が接合される側の第一主面301は、メッキが無く基材が露出した面であることが考えられる。このように銅を主成分とする基材が露出した芯線接続部33の第一主面301は、超音波溶接によって芯線21と接合されやすい。
<止水チューブ>
ワイヤハーネス1は、芯線21の腐食を防ぐために液体の浸入を防ぐ止水構造を備えている。ワイヤハーネス1における止水構造は止水チューブ4を含む。
止水チューブ4は、熱を受けて収縮する熱収縮タイプのチューブである。図2は、収縮前の止水チューブ4を示し、図1は加熱されることによって収縮した後の止水チューブ4を示している。
止水チューブ4は、熱収縮チューブ41とその熱収縮チューブ41の内側面に全周に亘って形成された熱可塑性の接着剤層42とを含む2層構造を有する。本実施形態において、接着剤層42は、熱収縮チューブ41の内側面全体に形成されている。
熱収縮チューブ41は、例えば、ポリオレフィン系樹脂もしくはナイロン系樹脂などの合成樹脂からなる管状の部材である。熱収縮チューブ41は、押し出し成形によりごく細い管状に成形された樹脂部材が、加熱された状態で太い管状へ引き伸ばされた後に冷却されることによって得られる。このようにして得られた熱収縮チューブ41は、加熱された場合、引き伸ばされる前の細い管状まで収縮する形状記憶特性を有する。
止水チューブ4は、熱を受けて収縮した状態で、絶縁電線2及び端子金具3における止水領域に密着してその止水領域を覆う。止水領域は、絶縁電線2及び端子金具3における絶縁被覆22の部分から中間部32までに亘る領域である。
従って、熱収縮チューブ41の第1の端部は、絶縁電線2における絶縁被覆22の部分の外周面に対しその全周方向に亘って接着剤層42によって隙間無く接着されている。なお、熱収縮チューブ41の第1の端部は、接点部31側に対して反対側の端部であり、熱収縮チューブ41の第2の端部は、接点部31側の端部である。
さらに、熱収縮チューブ41の第2の端部は、端子金具3の中間部32の第一主面301に対し幅方向全体に亘って接着剤層42によって隙間無く接着されている。また、熱収縮チューブ41の第2の端部は、端子金具3の中間部32の第二主面302に対し接着剤層42によって接着されている。なお、図3が示す例では、小さな隙間が中間部32の第二主面302側の接着剤層42に形成されているが、このような隙間が無いことも考えられる。
続いて、図4〜6を参照しつつ、ワイヤハーネス1の製造工程の一部である止水領域挿入工程及び加熱工程の一例について説明する。図4は止水領域挿入工程を表す図である。図5は加熱工程を表す図である。図6は加熱工程における止水チューブ4の内部を正面から見た図である。
なお、図4,5は、各工程における端子付電線2−3及び収縮前の止水チューブ4の側面図である。また、図6において、端子金具3における中間部32の断面が示されている。この断面は、図5に示されるIII−III平面での断面である。
<止水領域挿入工程>
本工程は、端子付電線2−3の止水領域を収縮前の止水チューブ4内に挿入する工程である。図4が示す例では、予め絶縁電線2が通された収縮前の止水チューブ4が、絶縁被覆22の部分から止水領域の位置へ移される。これにより、端子付電線2−3の止水領域が止水チューブ4内に挿入される。
また、図4が示す例では、端子付電線2−3が、端子金具3の基部32−33の第二主面302が上を向く姿勢で保持された状態で、止水領域挿入工程が行われている。これにより、止水チューブ4は、基部32−33の第二主面302が上を向く姿勢で保持された端子付電線2−3の止水領域から吊り下がった状態となる。
<加熱工程>
加熱工程は、端子付電線2−3の止水領域を内包する止水チューブ4を加熱する工程である。止水チューブ4は、ヒータ7又は熱風送風機などによって加熱される。或いは、端子付電線2−3及びその止水領域を覆う止水チューブ4が高温状態に維持された恒温層内に入れられることも考えられる。
加熱工程において、止水チューブ4は、熱収縮チューブ41が収縮するとともに、接着剤層42が流動化する温度まで加熱される。加熱工程で止水チューブ4が加熱されと、熱収縮チューブ41は、収縮して端子付電線2−3の止水領域の表面に沿う形状へ変形する。
さらに、接着剤層42は、流動化して止水領域と熱収縮チューブ41との間を満たす状態になる。また、加熱工程の終了後、流動化した接着剤層42は、端子付電線2−3の止水領域と熱収縮チューブ41との間を埋める状態で固化する。
図6が示すように、端子付電線2−3の止水領域が、収縮前の止水チューブ4内における、端子金具3の基部32−33の第二主面302側に偏った位置に存在する状態で、加熱工程が行われる。
本実施形態における加熱工程は、基部32−33の第二主面302が上を向く姿勢で保持された端子付電線2−3の止水領域から吊り下がった止水チューブ4を加熱する工程である。この場合、基部32−33の第二主面302における両側の縁が、止水チューブ4の内側面、即ち、接着剤層42の表面に接した状態で、加熱工程が行われる。
<加熱工程の応用例>
次に、図7を参照しつつ応用例に係る加熱工程について説明する。図7は、応用例に係る加熱工程における止水チューブ4の内部を正面から見た図である。
図7が示す加熱工程も、図5,6が示す加熱工程と同様に、端子付電線2−3の止水領域が、収縮前の止水チューブ4内における、端子金具3の基部32−33の第二主面302側に偏った位置に存在する状態で行われる。
但し、図7が示す例では、端子付電線2−3は、端子金具3の基部32−33の第一主面301が上を向く姿勢で保持されている。さらに、止水チューブ4が、その内側面が基部32−33の第二主面302における両側の縁に接するように支持具8によって支持されている。これにより、端子付電線2−3の止水領域が、収縮前の止水チューブ4内における、端子金具3の基部32−33の第二主面302側に偏った位置に存在する状態となる。
<効果>
熱収縮タイプの止水チューブ4が端子付電線2−3の止水領域を内包する状態で加熱された場合、端子金具3における板状の中間部32と熱収縮チューブ41との間に隙間が形成されるという現象が生じやすい。
しかしながら、上記の現象は、基部32−33の第一主面301が上を向く姿勢で保持された端子付電線2−3から吊り下がった状態の止水チューブ4を加熱する、という従来の加熱工程が採用される場合に生じやすい現象であることがわかった。
端子付電線2−3の止水領域を内包する止水チューブ4が加熱されると、全周方向に亘って形成された接着剤層42のうち、端子金具3の第一主面301側に位置する接着剤が主として端子金具3の第一主面301側に溜まり、端子金具3の第二主面302側に位置する接着剤が主として端子金具3の第二主面302側に溜まる。
従来の加熱工程では、端子付電線2−3の止水領域が、収縮前の止水チューブ4内において端子金具3の第一主面301側に偏った位置に存在する。この場合、全周方向に亘る接着剤層42のうち、端子金具3の第一主面301側に位置する部分の方が第二主面302側に位置する部分よりも接着剤の量が少ない。そのため、端子金具3の第一主面301側に溜まる接着剤の量が不足しやすい。
一方、図5〜7が示す加熱工程は、端子付電線2−3の止水領域が、収縮前の止水チューブ4内における、基部32−33の第二主面302側に偏った位置に存在する状態で行われる。この場合、図3が示すように、全周方向に亘る接着剤層42のうち、端子金具3の第一主面301側で固化した接着剤421の方が第二主面302側で固化した接着剤422よりも量が多くなる。
従って、図5〜7が示す加熱工程が採用されれば、端子金具3の第一主面301側に溜まる接着剤の量が従来よりも増え、熱収縮チューブ41が接着剤によって中間部32の第一主面301に対して隙間無く接着された状態となる。その結果、端子金具3と止水チューブ4との間に隙間が形成されることを回避でき、ひいては芯線21の腐食を防止できる。
また、止水チューブ4における接着剤層42が過大な厚みで形成される必要がなく、その結果、ワイヤハーネス1における止水チューブ4の部分が過剰に太くなることもない。
ところで、図5〜7が示す加熱工程が採用された場合、基部32−33の第二主面302と熱収縮チューブ41との間に隙間が生じる可能性がある。しかしながら、止水チューブ4は端子金具3の両側面と密着するため、端子金具3の第二主面302側の液体は、絶縁電線2の芯線21が存在する第一主面301側へ浸入しない。
また、図5,6が示す加熱工程において、止水チューブ4は、基部32−33の第二主面302が上を向く姿勢で保持された端子付電線2−3の止水領域から吊り下がった状態で加熱される。この場合、止水領域が止水チューブ4内において端子金具3の第二主面302側に偏った位置に存在する状態を維持することが容易である。即ち、特別な支持具で止水チューブ4を支える必要がない。
また、芯線21がアルミニウムを主成分とする部材であり、端子金具3が銅を主成分とする部材である場合、芯線21の部分への液体の浸入によって異種金属接触腐食が特に生じやすい。そのような場合に図4〜7に示される製造方法が採用されれば、芯線21の部分への液体の浸入を防止できる効果がより顕著となる。
なお、本発明に係るワイヤハーネスの製造方法は、各請求項に記載された発明の範囲において、以上に示された実施形態及び応用例を自由に組み合わせること、或いは実施形態及び応用例を適宜、変形する又は一部を省略することによって構成されることも可能である。
1 ワイヤハーネス
2−3 端子付電線
2 絶縁電線
21 芯線
211 接合部
22 絶縁被覆
3 端子金具
301 基部の第一主面
302 基部の第二主面
31 接点部
311 孔
32−33 基部
32 中間部
33 芯線接続部
34 被覆圧着部
4 止水チューブ
41 熱収縮チューブ
42 接着剤層
421 第一主面側で固化した接着剤
422 第二主面側で固化した接着剤
7 ヒータ
8 支持具

Claims (2)

  1. 絶縁電線及び前記絶縁電線に接続された端子金具を含む端子付電線と、熱収縮チューブ及び前記熱収縮チューブの内側面に全周に亘って形成された熱可塑性の接着剤の層を含む2層構造を有し前記絶縁電線の端部を覆う止水チューブと、を備え、前記端子金具は、第一面において前記絶縁電線と接触し前記絶縁電線の芯線が接続された芯線接続部及び前記芯線接続部に連なる中間部を含む板状の基部と前記中間部に連なり接続相手に直接接続される接点部とを有するワイヤハーネスの製造方法であって、
    前記端子付電線における前記絶縁電線の絶縁被覆の部分から前記端子金具の前記中間部までに亘る止水領域を収縮前の前記止水チューブ内に挿入する工程と、
    前記端子付電線の前記止水領域が、収縮前の前記止水チューブ内における、前記端子金具の前記基部の前記第一面に対し反対側の第二面側に偏った位置に存在する状態で、前記止水チューブを加熱する工程と、を含み、
    前記止水チューブを加熱する工程は、前記端子金具の前記基部の前記第二面が上を向く姿勢で保持された前記端子付電線の前記止水領域から吊り下がった前記止水チューブを加熱する工程である、ワイヤハーネスの製造方法。
  2. 請求項1に記載のワイヤハーネスの製造方法であって、
    前記絶縁電線の前記芯線はアルミニウムを主成分とする部材であり、
    前記端子金具は銅を主成分とする部材である、ワイヤハーネスの製造方法。
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