JP6126468B2 - 制御設定値変更装置および方法 - Google Patents

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Description

この発明は、所定の変動幅内で変化している空調制御の設定値を居住者からの変更操作に応じて変更する制御設定値変更装置および方法に関するものである。
従来より、居住空間の空気調和における快適性と省エネルギー性を両立させるために、1/fゆらぎなど所定の変動幅内で空調制御の設定値を変動させる機能を有する空気調和システムが用いられている(例えば、特許文献1,2,3参照)。
特開平7−139787号公報 特開2008−281241号公報 特開2012−251731号公報
しかしながら、このような空気調和システムの多くは、省エネルギーを優先とした場合には、居住者が不快に感じても設定値の変更を禁じることで快適性を犠牲にして居住者の我慢を強いるか、もしくは快適性を優先とする場合には、ゆらぎの基底値(前記変動幅内における設定値の空調制御に必要なエネルギーが増える方向の限界値)をエネルギーが増える方向へ変更することで、居住者に快適性を許容する代わりに省エネルギー性を断念する二者択一としている。
このように、従来の空気調和システムは、快適性と省エネルギー性の何れかを犠牲にしなければならず、快適性と省エネルギー性とをバランスよく満足させることができなかった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、居住者の快適性欲求を満足させながら、省エネルギー性も維持することが可能な制御設定値変更装置および方法を提供することにある。
このような目的を達成するために本発明は、所定の変動幅内で変化している空調制御の設定値を居住者からの変更操作に応じて変更する設定値変更装置において、居住者からの変更操作を受け付けて現在の設定値を変更する設定値変更手段と、変動幅内における設定値の空調制御に必要なエネルギーが増える方向(増エネルギー方向)への限界値をベース設定値とし、設定値の変更が空調制御に必要なエネルギーが増える方向か減る方向であるかを判断してベース設定値を変更するベース設定値変更手段とを備え、ベース設定値変更手段は、設定値の変更がエネルギーが増える方向への変更であった場合、変更前の設定値とベース設定値との差と閾値とを比較し、変更前の設定値とベース設定値との差が閾値よりも小さい場合には、ベース設定値をエネルギーが増える方向へ変更し、変更前の設定値とベース設定値との差が閾値以上の場合には、ベース設定値を変更せずに所定の変動幅内での設定値の変動を再開させ、設定値の変更がエネルギーが減る方向(省エネルギー方向)への変更であった場合には、ベース設定値をエネルギーが減る方向へ変更することを特徴とする。
この発明によれば、居住者が変更操作を行うと、この変更操作が受け付けられて現在の設定値が変更される。この際、設定値の変更が増エネルギー方向への変更であった場合、変更前の設定値とベース設定値との差が閾値と比較され、変更前の設定値とベース設定値との差が閾値以上の場合にはベース設定値の変更は行われないが(省エネルギー性維持)、変更前の設定値とベース設定値との差が閾値よりも小さい場合には、ベース設定値が増エネルギー方向へ変更される(快適性尊重)。また、設定値の変更が省エネルギー方向への変更であった場合、ベース設定値が省エネルギー方向へ変更される(快適性尊重+省エネルギー性増加)。
本発明によれば、設定値の変更が増エネルギー方向への変更であった場合、変更前の設定値とベース設定値との差と閾値とが比較され、変更前の設定値とベース設定値との差が閾値以上の場合にはベース設定値の変更は行われないが、変更前の設定値とベース設定値との差が閾値よりも小さい場合には、ベース設定値が増エネルギー方向へ変更され、設定値の変更が省エネルギー方向への変更であった場合には、ベース設定値が省エネルギー方向へ変更されるので、居住者が変更操作を行った時点での設定値(変更前の設定値)に応じて、居住者の快適性欲求を満足させながら、省エネルギー性も維持することが可能となる。
本発明は、従来よりもより細かい居住空間の単位でより居住者の好みに合った空気調和を行うことが可能な空調設備をもったオフィスビルでの利用が考えられる。オフィスにおける居住者は長時間にわたってほぼ固定された居住空間でデスクワークを行うことが多いため、周期的な設定値変動を行うことで作業効率の向上が見込めるため採用が期待できる。このとき、居住者の中には制御条件に満足できない人が出てくることが想定されるため、最小限の操作で快適性を提供しつつも、省エネルギー性を維持することの可能な本発明を利用することによる効果は大きい。
本発明に係る制御設定値変更装置の一実施の形態の要部を示す図である。 この制御設定値変更装置における設定値変動制御部による制御設定値の変動制御の基本イメージを示す図である。 制御設定値変更装置の各部の機能を説明するためのフローチャートである。 制御設定値の変更例1のイメージを示す図である。 制御設定値の変更例2のイメージを示す図である。 制御設定値の変更例3のイメージを示す図である。
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る制御設定値変更装置の一実施の形態の要部を示す図である。
この制御設定値変更装置100は、所定の変動幅内で空調制御の設定値(以下、制御設定値と呼ぶ)を変化させる設定値変動制御部1と、居住者からの変更操作を受け付けて設定値変動制御部1における現在の制御設定値を変更する設定値変更部2と、変更された制御設定値を一定時間維持する設定値維持部3と、制御設定値の変更が空調制御に必要なエネルギーが増える方向(増エネルギー方向)か減る方向(省エネルギー方向)であるかを判断してベース設定値(設定値変動制御部1が変化させる制御設定値の変動幅内における制御設定値の増エネルギー方向の限界値)を変更するベース設定値変更部4とを備えている。
この制御設定値変更装置100は、プロセッサや記憶装置からなるハードウェアと、これらのハードウェアと協働して各種機能を実現させるプログラムとによって実現される。具体的には、コンピュータにプログラムがインストールされ、このインストールされたプログラムに従うCPUの処理動作として実現される。
図2に設定値変動制御部1による制御設定値の変動制御の基本イメージを示す。なお、本実施の形態において、制御設定値は居住空間の室内温度の設定値であるとする。設定値変動制御部1は、制御設定値tspを所定の変動幅内で変化させる。この例では、変動幅をWとし、この変動幅W内でサインカーブを描くように、制御設定値tspを変化させている。なお、図2中、Tは変動周期であり、Wが制御設定値tspの振幅となる。
この制御設定値tspの変動制御において、冷房の場合は、制御設定値(室内温度設定値)tspの変動幅W内の下限値(最低値)がベース設定値tspbaseとなる。暖房の場合は、制御設定値(室内温度設定値)tspの変動幅W内の上限値(最高値)がベース設定値tspbaseとなる。
ベース設定値変更部4は、設定値変動制御部1における制御設定値tspの変更が増エネルギー方向(空調制御に必要なエネルギーが増える方向)への変更であった場合、変更前の制御設定値tspとベース設定値tspbaseとの差L(L=|tsp−tspbase|)と閾値Lth(例えば、変動幅Wの50%程度)とを比較し、その差Lが閾値Lthよりも小さい場合には、制御設定値tspの変動幅Wを一定として、ベース設定値tspbaseを制御設定値tspの変更量分だけ増エネルギー方向へ変更し、制御設定値tspの変更が省エネルギー方向(空調制御に必要なエネルギーが減る方向)への変更であった場合、制御設定値tspの変動幅Wを一定として、ベース設定値tspbaseを制御設定値tspの変更量分だけ省エネルギー方向へ変更する機能を有している。
このベース設定値変更部4の機能について、冷房の場合と、暖房の場合とに分けて説明する。
〔冷房の場合〕
ベース設定値変更部4は、冷房中、設定値変動制御部1における制御設定値tspが低下する方向(増エネルギー方向)に変更された場合、変更前の制御設定値tspとベース設定値tspbaseとの差L(L=|tsp−tspbase|)と閾値Lthとを比較し、差Lが閾値Lthよりも小さい場合には、制御設定値tspの変動幅Wを一定として、ベース設定値tspbaseを制御設定値tspの変更量分だけ低下させる方向(増エネルギー方向)へ変更する。また、冷房中、設定値変動制御部1における制御設定値tspが上昇する方向(省エネルギー方向)に変更された場合、制御設定値tspの変動幅Wを一定として、ベース設定値tspbaseを制御設定値tspの変更量分だけ上昇させる方向(省エネルギー方向)へ変更する。なお、このベース設定値tspbase 変更は、設定値維持部3からの知らせを受けて、変更された制御設定値tspが一定時間維持された後に行われる。
〔暖房の場合〕
ベース設定値変更部4は、暖房中、設定値変動制御部1における制御設定値tspが上昇する方向(増エネルギー方向)に変更された場合、変更前の制御設定値tspとベース設定値tspbaseとの差L(L=|tsp−tspbase|)と閾値Lthとを比較し、差Lが閾値Lthよりも小さい場合には、制御設定値tspの変動幅Wを一定として、ベース設定値tspbaseを制御設定値tspの変更量分だけ上昇させる方向(増エネルギー方向)へ変更する。また、暖房中、設定値変動制御部1における制御設定値tspが低下する方向(省エネルギー方向)に変更された場合、制御設定値tspの変動幅Wを一定として、ベース設定値tspbaseを制御設定値tspの変更量分だけ低下させる方向(省エネルギー方向)へ変更する。なお、このベース設定値tspbase 変更は、設定値維持部3からの知らせを受けて、変更された制御設定値tspが一定時間維持された後に行われる。
以下、冷房の場合を例にとり、制御設定値変更装置100の各部の機能について、図3に示すフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
〔制御設定値tspをダウンさせる方向への変更〕
設定値変更部2は、居住者からの変更操作を受け付けて、居住者の変更操作が制御設定値tspをダウンさせる方向への変更であった場合(ステップS101のYES)、設定値変動制御部1における現在の制御設定値tspを要求変更量分Δtsp(Δtsp=|変更前の制御設定値tsp−変更後の制御設定値tsp|)だけ下げる(ステップS102)。
設定値維持部3は、設定値変更部2による制御設定値tspの変更後(ステップS102)、一定時間Txの間、設定値変動制御部1における制御設定値tspの変動を中断させる(ステップS103,S104の繰り返し)。これにより、設定値変動制御部1において、変更された制御設定値tspが一定時間Txの間維持される。
居住者は、この変更後の制御設定値tspの一定時間Txの維持により、一定時間Txの間、居住空間を自分が望む温度にすることができる。すなわち、一定時間Txの間は、制御設定値tspの変動制御が行われないので、自分が望む温度よりも低くなったり、高くなったりすることがなく、居住空間の温度が所望の温度に保たれる。また、この場合、一定時間Txの間は、変動制御により制御設定値tspが下げられることがないので、エネルギーの消費が抑えられる。
なお、この一定時間Txは、居住者の不快な状態を一時的になくすことができる時間として、また制御設定値tspの変動制御に移ってもすぐには不快感を生じさせることのない時間として、居住空間に応じて定めるようにするとよい。
ベース設定値変更部4は、一定時間Txが経過すると(ステップS103のYES)、設定値変更部2による制御設定値tspの変更が増エネルギー方向への変更か省エネルギー方向への変更かを判断して、設定値変動制御部1におけるベース設定値tspbaseを変更する。
この場合、ベース設定値変更部4は、外部からの居住空間における現在の冷暖房の状態を示すモード信号より、居住空間における現在の冷暖房の状態が冷房であることを判断する。なお、居住空間における現在の冷暖房の状態を示すモード信号は、居住空間の空調制御を行う空調コントローラ(図示せず)などからの信号として、ベース設定値変更部4へ与えられる。
そして、ベース設定値変更部4は、設定値変更部2によるダウン方向への制御設定値tspの変更が増エネルギー方向であると判断し、その時の設定値変動制御部1における制御設定値tsp(変更前の制御設定値tsp)とベース設定値tspbase(制御設定値tspの変動幅Wの下限値)との差L(L=|tsp−tspbase|)を求め、この差Lが閾値Lthよりも小さいか否かを確認する(ステップS105)。
ここで、変更前の制御設定値tspとベース設定値tspbaseとの差Lが閾値Lthよりも小さければ、すなわち制御設定値tspのベース設定値tspbaseとの距離が近ければ(ステップS105の「近い」)、ベース設定値tspbaseを制御設定値tspの要求変更量Δtsp分下げて(ステップS106)、制御設定値tspの変動を再開する(ステップS107)。
なお、ステップS106では、制御設定値tspの変動幅Wを広げるのではなく、制御設定値tspの変動幅Wを一定として、ベース設定値tspbaseを要求変更量Δtsp分下げる。
また、変更前の制御設定値tspとベース設定値tspbaseとの差Lが閾値Lth以上であれば、すなわち制御設定値tspのベース設定値tspbaseとの距離が遠ければ(ステップS105の「遠い」)、ベース設定値変更部4は、ベース設定値tspbaseを変更せずに、制御設定値tspの変動を再開する(ステップS107)。
〔制御設定値tspをアップさせる方向への変更〕
設定値変更部2は、居住者からの変更操作を受け付けて、居住者の変更操作が制御設定値tspをアップさせる方向への変更であった場合(ステップS108のYES)、設定値変動制御部1における現在の制御設定値tspを要求変更量分Δtsp(Δtsp=|変更前の制御設定値tsp−変更後の制御設定値tsp|)だけ上げる(ステップS109)。
設定値維持部3は、設定値変更部2による制御設定値tspの変更後(ステップS109)、一定時間Txの間、設定値変動制御部1における制御設定値tspの変動を中断させる(ステップS110,S111の繰り返し)。これにより、設定値変動制御部1において、変更された制御設定値tspが一定時間Txの間維持される。
ベース設定値変更部4は、一定時間Txが経過すると(ステップS110のYES)、設定値変更部2による制御設定値tspの変更が増エネルギー方向への変更か省エネルギー方向への変更かを判断して、設定値変動制御部1におけるベース設定値tspbaseを変更する。
この場合、ベース設定値変更部4は、外部からのからの居住空間における現在の冷暖房の状態を示すモード信号より、居住空間における現在の冷暖房の状態が冷房であることを判断する。
そして、ベース設定値変更部4は、設定値変更部2によるアップ方向への制御設定値tspの変更が省エネルギー方向であると判断し、ベース設定値tspbaseを制御設定値tspの要求変更量Δtsp分上げて(ステップS112)、制御設定値tspの変動を再開する(ステップS107)。
〔制御設定値の変更例1:冷房中、制御設定値tspをダウンさせる方向への変更、変更前の制御設定値tspがベース設定値tspbaseから遠い時〕
図4に、制御設定値の変更例1として、冷房中に制御設定値tspをダウンさせる方向への変更があり、変更前の制御設定値tspがベース設定値tspbaseから遠い時のイメージを示す。
図4中、t1点において、居住者が不快であると感じ、制御設定値tspをダウンさせる方向(増エネルギー方向)への変更操作を行ったとする。この場合、居住者からの変更操作が受け付けられ、制御設定値tspが要求変更量Δtsp分だけ下げられ、変更後の制御設定値tspが一定時間Txの間維持される。
そして、一定時間Txの経過後(t2点)、変更前の制御設定値tspとベース設定値tspbaseとの差L(|L=tsp−tspbase|)と閾値Lthとが比較される。この場合、変更前の制御設定値tspとベース設定値tspbaseとの差Lが閾値Lth以上あるので、制御設定値tspのベース設定値tspbaseとの距離が遠いと判断され、ベース設定値tspbaseの変更は行われず、制御設定値tspの変動制御が再開される。これにより、居住者が不快であると感じていても、その不快感はまだ小さいものとして、省エネルギー性が維持される。
〔制御設定値の変更例2:冷房中、制御設定値tspをダウンさせる方向への変更、変更前の制御設定値tspがベース設定値tspbaseから近い時〕
図5に、制御設定値の変更例2として、冷房中に制御設定値tspをダウンさせる方向への変更があり、変更前の制御設定値tspがベース設定値tspbaseから近い時のイメージを示す。
図5中、t1点において、居住者が不快であると感じ、制御設定値tspをダウンさせる方向(増エネルギー方向)への変更操作を行ったとする。この場合、居住者からの変更操作が受け付けられ、制御設定値tspが要求変更量Δtsp分だけ下げられ、変更後の制御設定値tspが一定時間Txの間維持される。
そして、一定時間Txの経過後(t2点)、変更前の制御設定値tspとベース設定値tspbaseとの差L(L=|tsp−tspbase|)と閾値Lthとが比較される。この場合、変更前の制御設定値tspとベース設定値tspbaseとの差Lが閾値Lthよりも小さいので、制御設定値tspのベース設定値tspbaseとの距離が近いと判断され、制御設定値tspの変動幅Wを一定として、ベース設定値tspbaseが制御設定値tspの要求変更量Δtsp分下げられて、制御設定値tspの変動制御が再開される。これにより、居住者が不快であると感じており、その不快感が大きいものとして、快適性が尊重される。
〔制御設定値の変更例3:冷房中、制御設定値tspをアップさせる方向への変更〕
図6に、制御設定値の変更例3として、冷房中に制御設定値tspをアップさせる方向への変更があった時のイメージを示す。
図6中、t1点において、居住者が不快であると感じ、制御設定値tspをアップさせる方向(省エネルギー方向)への変更操作を行ったとする。この場合、居住者からの変更操作が受け付けられ、制御設定値tspが要求変更量Δtsp分だけ上げられ、変更後の制御設定値tspが一定時間Txの間維持される。
そして、一定時間Txの経過後(t2点)、制御設定値tspの変動幅Wを一定として、ベース設定値tspbaseが制御設定値tspの要求変更量Δtsp分上げられて、制御設定値tspの変動制御が再開される。これにより、快適性が尊重され、省エネルギー性も増加する。
なお、上述した実施の形態では、変更された制御設定値tspを一定時間Tx維持した後にベース設定値tspbaseの変更を行うようにしたが、制御設定値tspが変更された時点でベース設定値tspbaseの変更を行うようにしてもよく、一定時間Txが経過するまでの間の任意の時点でベース設定値tspbaseの変更を行うようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、変更された制御設定値tspを一定時間Tx維持させるようにしたが、変更された制御設定値tspを一定時間Tx維持せずに、制御設定値tspの変更後、その時点から制御設定値tspの変動制御を再開させるようにしてもよい。この場合、制御設定値tspの変更時点で、ベース設定値tspbaseの変更を行うようにする。
また、上述した実施の形態では、ベース設定値tspbaseを制御設定値tspの変更量Δtspだけ変更するようにしたが、必ずしもベース設定値tspbaseの変更量は制御設定値tspの変更量Δtspでなくてもよい。
また、上述した実施の形態では、冷房の場合を例にとって説明したが、暖房の場合にも同様の動作が行われることは言うまでもない。
また、上述した実施の形態では、閾値Lthを例えば変更幅Wの50%程度としたが、省エネルギーと快適性のどちらかを取るかで、閾値Lthを変更幅Wの30〜70%の範囲で振らせるようにすることも考えられる。
〔実施の形態の拡張〕
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の技術思想の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
1…設定値変動制御部、2…設定変更部、3…設定値維持部、4…ベース設定値変更部、100…制御設定値変更装置。

Claims (10)

  1. 所定の変動幅内で変化している空調制御の設定値を居住者からの変更操作に応じて変更する設定値変更装置において、
    前記居住者からの変更操作を受け付けて現在の前記設定値を変更する設定値変更手段と、
    前記変動幅内における前記設定値の前記空調制御に必要なエネルギーが増える方向への限界値をベース設定値とし、前記設定値の変更が前記空調制御に必要なエネルギーが増える方向か減る方向であるかを判断して前記ベース設定値を変更するベース設定値変更手段とを備え、
    前記ベース設定値変更手段は、
    前記設定値の変更が前記エネルギーが増える方向への変更であった場合、変更前の設定値と前記ベース設定値との差と閾値とを比較し、変更前の設定値とベース設定値との差が前記閾値よりも小さい場合には、前記ベース設定値を前記エネルギーが増える方向へ変更し、変更前の設定値とベース設定値との差が前記閾値以上の場合には、前記ベース設定値を変更せずに前記所定の変動幅内での前記設定値の変動を再開させ、
    前記設定値の変更が前記エネルギーが減る方向への変更であった場合には、前記ベース設定値を前記エネルギーが減る方向へ変更する
    ことを特徴とする制御設定値変更装置。
  2. 請求項1に記載された制御設定値変更装置において、
    前記ベース設定値変更手段は、
    前記ベース設定値を変更する場合、前記ベース設定値を前記設定値の変更量分だけ変更する
    ことを特徴とする制御設定値変更装置。
  3. 請求項1又は2に記載された制御設定値変更装置において、
    前記ベース設定値変更手段は、
    前記設定値の変動幅を一定として前記ベース設定値を変更する
    ことを特徴とする制御設定値変更装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載された制御設定値変更装置において、
    前記変更された設定値を一定時間維持する設定値維持手段
    を備えることを特徴とする制御設定値変更装置。
  5. 請求項4に記載された制御設定値変更装置において、
    前記ベース設定値変更手段は、
    前記変更された設定値が一定時間維持された後に前記ベース設定値の変更を行う
    ことを特徴とする制御設定値変更装置。
  6. 所定の変動幅内で変化している空調制御の設定値を居住者からの変更操作に応じて変更する設定値変更方法において、
    前記居住者からの変更操作を受け付けて現在の前記設定値を変更する設定値変更ステップと、
    前記変動幅内における前記設定値の前記空調制御に必要なエネルギーが増える方向への限界値をベース設定値とし、前記設定値の変更が前記空調制御に必要なエネルギーが増える方向か減る方向であるかを判断して前記ベース設定値を変更するベース設定値変更ステップとを備え、
    前記ベース設定値変更ステップは、
    前記設定値の変更が前記エネルギーが増える方向への変更であった場合、変更前の設定値と前記ベース設定値との差と閾値とを比較し、変更前の設定値とベース設定値との差が前記閾値よりも小さい場合には、前記ベース設定値を前記エネルギーが増える方向へ変更し、変更前の設定値とベース設定値との差が前記閾値以上の場合には、前記ベース設定値を変更せずに前記所定の変動幅内での前記設定値の変動を再開させ、
    前記設定値の変更が前記エネルギーが減る方向への変更であった場合には、前記ベース設定値を前記エネルギーが減る方向へ変更する
    ことを特徴とする制御設定値変更方法。
  7. 請求項6に記載された制御設定値変更方法において、
    前記ベース設定値変更ステップは、
    前記ベース設定値を変更する場合、前記ベース設定値を前記設定値の変更量分だけ変更する
    ことを特徴とする制御設定値変更方法。
  8. 請求項6又は7に記載された制御設定値変更方法において、
    前記ベース設定値変更ステップは、
    前記設定値の変動幅を一定として前記ベース設定値を変更する
    ことを特徴とする制御設定値変更方法。
  9. 請求項6〜8の何れか1項に記載された制御設定値変更方法において、
    前記変更された設定値を一定時間維持する設定値維持ステップ
    を備えることを特徴とする制御設定値変更方法。
  10. 請求項9に記載された制御設定値変更方法において、
    前記ベース設定値変更ステップは、
    前記変更された設定値が一定時間維持された後に前記ベース設定値の変更を行う
    ことを特徴とする制御設定値変更方法。
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