JP6126401B2 - 微細藻類の回収・成形方法 - Google Patents

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Description

本発明は、藻体を含む培養液から微細藻類を回収し、成形する方法に関し、例えば化石燃料(石油、石炭、天然ガス等)のエネルギーによる発電所の固形燃料を作製するのに好適な微細藻類の回収・成形方法に関する。
近時、第3世代のバイオマス燃料として、藻類バイオ燃料の生産が検討されている。この藻類バイオ燃料は、藻類を原料として生産された液体燃料や合成ガスであって、輸送用燃料の代替として期待されている。
また、藻類は、トウモロコシやサトウキビ等の高等植物と比較して収穫量が多く、水の使用量が少ない。しかも、食料と競合しないというメリットもある。
藻類からのオイルを生産は、通常、藻体の培養、藻体を含む培養液から藻体の分離回収、脱水、乾燥、藻体の粉砕、溶媒抽出と残渣の分離、溶媒回収等、多くのプロセスを経て行われている。
藻体の培養及び収穫に関しては、特許文献1にセラミック薄膜フィルタを使用することが記載されている。この方法は、セラミックの多孔質体に培養液を循環させて培養液のバイオマス密度又は濃度を上げるというものである。
また、従来では、微細藻を含む養液を微細藻と養液成分とに分離した後、微細藻を脱水しながら燃料利用に適した形状に成形するシステムが提案されている(例えば特許文献2参照)。この特許文献2には、さらに、微細藻を粉砕して微細藻からオイル成分を含む液体を抽出し、抽出した後の残渣を固形燃料にするシステムも記載されている。
特表2012−515553号公報 特開2011−206693号公報
しかしながら、従来のシステムでは、工程別に専用の装置を設置する必要があり、その分、設置スペースや、各装置間に被処理物を搬送するための搬送スペースが必要になるという問題があることから、微細藻類を回収し、さらに微細藻類の成形体を作製するにあたって、コストの削減には限界がある。
特に、微細藻類からオイル成分を含む液体を抽出する場合、藻体の培養を除く、後半のプロセス(オイル回収プロセス)が全体コストにおいて高い割合を占めることから、特許文献2のように、工程別に専用の装置を設置する必要があるシステムでは、微細藻類からオイルを抽出し、オイルを抽出した後の残渣の成形体を作製するにあたって、処理時間がかかり、生産性の向上、コストの削減には限界がある。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、多孔質フィルタを使用することで、藻の脱水回収効率の向上を図ることができると共に、容易に、オイル成分を含む微細藻類を回収して、微細藻類の成形体を作製することができ、例えば化石燃料のエネルギーによる発電所の固形燃料を、低コストでしかも容易に作製することができる微細藻類の回収・成形方法を提供することを目的とする。
[1] 本発明に係る微細藻類の回収・成形方法は、一方の端面、他方の端面及び外周面を有し、前記一方の端面から前記他方の端面まで貫通し列をなして形成された複数の濾過セルと、前記一方の端面から前記他方の端面まで貫通し列をなして形成され、且つ、前記一方の端面及び前記他方の端面の各開口が封止された複数の集水セルと、前記集水セルと外部空間とを連通する流路と、を有する多孔質体と、前記濾過セルの内壁面に配設され、且つ、水分を透過し、微細藻類を透過しない分離膜と、を備えた多孔質フィルタを使用し、前記微細藻類を含む培養液を、前記多孔質フィルタの前記一方の端面から供給し、濾過して、前記濾過セル内に前記微細藻類を回収すると同時に、前記濾過セル内に前記微細藻類を蓄積して前記微細藻類の成形体を作製する成形工程と、少なくとも前記流路から逆洗を行って、前記成形体を前記一方の端面を通じて排出する排出工程とを有することを特徴とする。
[2] 本発明において、前記排出工程は、少なくとも前記流路から前記集水セルを介して前記濾過セル内に逆洗水を供給して、前記濾過セルから前記成形体を剥離する工程と、前記濾過セルに圧縮空気を供給して前記成形体を排出する工程とを有してもよい。
[3] 本発明において、前記逆洗水は、前記成形工程での濾過によって得られた濾過水を利用してもよい。
[4] [2]又は[3]において、前記排出工程において前記成形体と共に排出された逆洗水を、前記培養液の水分として利用してもよい。
[5] 本発明において、前記排出工程は、少なくとも前記流路から前記集水セルを介して前記濾過セル内に圧縮空気を供給して、前記濾過セルから前記成形体を剥離する工程と、前記濾過セルに圧縮空気を供給して前記成形体を排出する工程とを有してもよい。
[6] 本発明において、前記成形体を乾燥して化石燃料のエネルギーによる発電所の固形燃料としてもよい。
[7] この場合、前記成形体を乾燥するための熱源として、前記発電所の廃熱を用いてもよい。
[8] 本発明において、さらに、少なくとも液体を透過する多数の開気孔が形成され、且つ、少なくとも一方が開口とされた中空部を有する筒状の多孔質支持体を具備したセラミック部材を使用し、得られた前記微細藻類の成形体を前記セラミック部材の前記中空部内において乾燥する乾燥工程と、前記セラミック部材の前記中空部内に粉砕メディア及び有機溶媒を投入し、前記セラミック部材を軸を中心に回転駆動することにより、前記中空部内の前記微細藻類を粉砕すると同時に、前記有機溶媒に接触させて前記微細藻類からオイル成分を抽出するオイル抽出工程と、前記セラミック部材の前記中空部に残存し、前記オイル成分が抽出された後の前記微細藻類の残渣の回収を行う回収工程と、回収された前記残渣を成形して前記残渣の成形体を作製する成形工程と、を有してもよい。
[9] [8]において、前記成形工程は、前記残渣を乾式プレスを用いて成形して、前記残渣の成形体を作製してもよい。
[10] [8]又は[9]において、前記残渣の成形体を乾燥して化石燃料のエネルギーによる発電所の固形燃料としてもよい。
[11] この場合、前記乾燥工程での前記微細藻類を乾燥するための熱源及び/又は前記残渣の成形体を乾燥するための熱源として、前記発電所の廃熱を用いてもよい。
以上説明したように、本発明に係る微細藻類の回収・成形方法によれば、多孔質フィルタを使用することで、藻の脱水回収効率の向上を図ることができると共に、容易に、オイル成分を含む微細藻類を回収して、微細藻類の成形体を作製することができ、例えば化石燃料のエネルギーによる発電所の固形燃料を、低コストでしかも容易に作製することができる。ここで、藻の脱水回収効率とは、微細藻類を含む培養液を脱水(濾過等)して得られる水分の回収効率を指す。特に、本発明では、回収した水分を培養液の水分等として利用することができ、水分の利用効率も向上させることができる。
本実施の形態に係る微細藻類の回収・成形方法が適用されるリサイクルシステムの一例を示す構成図である。 第1の実施の形態に係る微細藻類の回収・成形方法(第1回収・成形方法)で使用される濾過装置を示す構成図である。 多孔質フィルタの一例を、その一部を切り出した状態を示す斜視図である。 図3におけるIV−IV線上の断面図である。 第1回収・成形方法において、多孔質フィルタの濾過セルに培養液を供給しながら、培養液の水分を濾過している状態を示す説明図である。 第1回収・成形方法の一例を示すフローチャートである。 多孔質フィルタの濾過セル内に逆洗水を供給して微細藻類を剥離している状態を示す説明図である。 多孔質フィルタの濾過セルに圧縮空気を供給して微細藻類の成形体を排出している状態を示す説明図である。 第2の実施の形態に係る微細藻類の回収・成形方法(第2回収・成形方法)で使用される変形例に係る濾過装置を示す構成図である。 第2回収・成形方法の一例を示すフローチャートである。 第2回収・成形方法において、多孔質フィルタの濾過セルに培養液を供給しながら、培養液の水分を濾過している状態を示す説明図である。 多孔質フィルタの濾過セル内に圧縮空気を供給して微細藻類を剥離している状態を示す説明図である。 多孔質フィルタの濾過セルに圧縮空気を供給して微細藻類の成形体を排出している状態を示す説明図である。 第3の実施の形態に係る微細藻類の回収・成形方法(第3回収・成形方法)を概略的に示す工程図である。 図15Aは第3回収・成形方法で使用されるセラミック部材を示す斜視図であり、図15Bはセラミック部材を軸方向に沿って切断した断面図である。 藻類オイル抽出システムにて使用されるカバー部材に、セラミック部材を収容した状態を示す断面図である。 図16におけるXVII−XVII線上の断面図である。 濾過装置にて得られた微細藻類の成形体をセラミック部材の中空部内に投入している状態を示す説明図である。 藻類オイル抽出システムを示す構成図である。 残渣の回収から残渣の成形を示す構成図である。 第3回収・成形方法の一例を示すフローチャートである。 図22Aはセラミック部材の中空部内に微細藻類を投入した状態を示す動作説明図であり、図22Bは乾燥工程を示す動作説明図である。 図23Aはオイル抽出用媒体投入工程を示す動作説明図であり、図23Bはオイル抽出工程においてセラミック部材を回転駆動している状態を示す動作説明図である。 図24Aは微細藻類から抽出されたオイル成分が、粉砕メディア、有機溶媒及び微細藻類の残渣と共にカバー部材本体内に貯留された状態を示す動作説明図であり、図24Bはオイル回収工程を示す動作説明図である。 セラミック部材を、セラミック部材の軸方向がほぼ垂直方向となる姿勢で支持した状態を示す説明図である。
以下、本発明に係る微細藻類の回収・成形方法の実施の形態例を図1〜図25を参照しながら説明する。以下の説明では、微細藻類を藻体とも記す。
本実施の形態に係る微細藻類の回収・成形方法は、例えば図1に示すリサイクルシステム1000において好適に使用される。
このリサイクルシステム1000は、化石燃料のエネルギーによる発電所、例えば微粉炭に微細藻類の成形体(固形燃料)を混合して得られる燃料を燃焼して電力を発生する火力発電所1002から排出されるガス(CO2)を供給して藻体の成育に利用する。成育した藻体を含む培養液を貯留した培養槽から培養液を汲み出して、培養液から微細藻類を回収し、成形する(本実施の形態に係る微細藻類の回収・成形方法が使用される)。微細藻類の成形体を乾燥して固形燃料を作製する。作製した固形燃料を微粉炭に混合して燃料として火力発電所に供給する。
ここで、第1の実施の形態に係る微細藻類の回収・成形方法(以下、第1回収・成形方法と記す)について図2〜図8を参照しながら説明する。この第1回収・成形方法では、図2に示す濾過装置10を使用する。
濾過装置10は、図2に示すように、セラミック膜モジュール12と、図示しない培養槽から培養液を汲み出してセラミック膜モジュール12に供給するポンプ14と、セラミック膜モジュール12によって微細藻類が除去された水(濾過水16)を回収し、逆洗水18として利用する逆洗水槽20と、圧縮空気を出力する圧縮空気設備22と、セラミック膜モジュール12から排出された逆洗排水24から微細藻類の成形体26を分離するフィルタ部材28と、成形体26が分離された後の逆洗排水の水分30を回収する逆洗水回収槽32と、を有する。
また、濾過装置10は、セラミック膜モジュール12と逆洗水槽20との間に接続され、濾過水16を逆洗水槽20に導く第1バルブ34aと、セラミック膜モジュール12と逆洗水槽20との間に接続され、逆洗水18をセラミック膜モジュール12に導く第2バルブ34bと、圧縮空気設備22とセラミック膜モジュール12との間に接続された第3バルブ34cと、セラミック膜モジュール12と逆洗水回収槽32との間に接続された第4バルブ34dとを有する。
ここで、濾過装置10の動作、特に、水逆洗動作について簡単に説明する。
(水逆洗)
(1) 第2バルブ34bを閉じ、第1バルブ34aを開いて、逆洗水槽20に濾過水16を貯めて逆洗水18とする。
(2) 第1バルブ34aを閉じ、第2バルブ34b及び第4バルブ34dを開いて、セラミック膜モジュール12を逆洗水18にて逆洗する。
(3) 逆洗後、第2バルブ34bを閉じ、第3バルブ34cを開いて、圧縮空気を、セラミック膜モジュール12内に導入して、セラミック膜モジュール12内に残存する微細藻類の成形体26を圧縮空気と共に排出する。
一方、セラミック膜モジュール12は、図3及び図4に示すように、1以上の多孔質フィルタ36が設置されて構成される。多孔質フィルタ36は、例えば国際公開第2010/134514号パンフレットに記載された構造を好ましく採用することができる。
多孔質フィルタ36の構造を簡単に説明すると、該多孔質フィルタ36は、両端面(一方の端面36a及び他方の端面36b)及び外周面38を有する多孔質体40を具備する。多孔質体40は、その外形は円柱形であり、一方の端面36aから他方の端面36bまで貫通し(図3において概ね横方向に)、列をなして形成された複数の濾過セル42と、一方の端面36aから他方の端面36bまで貫通し(図3において概ね横方向に)、列をなして形成された複数の集水セル44を備える。濾過セル42と集水セル44の断面形状は例えば円形である。濾過セル42の内壁面のみに、分離膜46(図4参照)が形成されている。濾過セル42の両端面の開口は開放とされている。分離膜46は液体を透過するが、微細藻類を透過しない構造を有する。分離膜46の平均細孔径は、多孔質体40よりも小さいことが好ましい。平均細孔径は、微細藻類の大きさによって適宜選択することができ、好ましくは0.1〜2.0μm、さらに好ましくは0.2〜0.7μm程度とすることができる。
一方、集水セル44は、その両端面の開口が目封止部材48で封止されている。集水セル44の途中には、多孔質フィルタ36の軸方向と直交する方向に延びる排出流路50が設けられ、集水セル44は、排出流路50を通じて外部空間と連通するようになっている。
排出流路50は、両端面(36a、36b)の近傍に、連通した複数の集水セル44毎に、各1つ、設けられている。図3の例では、集水セル44は3列あり、排出流路50は、その列毎に、複数の集水セル44同士を連通させ、且つ、多孔質体40の外周面38に開口している。
そして、多孔質フィルタ36をセラミック膜モジュール12の筐体内に組み込む場合は、図5に示すように、多孔質フィルタ36の例えば一方の端面36aの少なくとも外周部とセラミック膜モジュール12の筐体52の底部52aとの間、並びに、他方の端面36bの少なくとも外周部と筐体52の上部52bとの間にそれぞれゴム質のパッキン54が介在されて、多孔質フィルタ36の外周面38が、筐体52の内壁面52cとの間に第1ギャップ56aを設けて封止され、さらに、多孔質フィルタ36の他方の端面36bが、筐体52の上部52bとの間に第2ギャップ56bを設けて封止される。多孔質フィルタ36における一方の端面36aの開口(濾過セル42の一方の開口42a)は、筐体52の底部52aに設けられた開口58を通じて外方に開放とされる。なお、多孔質フィルタ36の一方の端面36a及び他方の端面36bのうち、多孔質体40の部分はそれぞれ緻密質のシール材60で封止される。
次に、上述した濾過装置10を用いた第1回収・成形方法について図6〜図8も参照しながら説明する。
先ず、図6のステップS1において、濾過装置10は、ポンプ14にて汲み出された培養液をセラミック膜モジュール12に供給して、培養液から微細藻類を取り除いて濾過する。
すなわち、図3及び図5に示すように、第1バルブ34aを開いた状態で、培養液を、多孔質フィルタ36の一方の端面36aの開口(濾過セル42の一方の開口42a)を通じて濾過セル42内に導入する。濾過セル42内に導入された培養液のうち、水分のみが分離膜46及び多孔質体40を透過し、濾過水16として集水セル44に流通する。集水セル44に流れ込んだ濾過水16は、途中の排出流路50を通じて外部空間に排出される。もちろん、外周面38に近接する濾過セル42であれば、分離膜46及び多孔質体40を透過して直接外部空間に排出される。外部空間に排出された濾過水16は、筐体52内の第1ギャップ56aを介して筐体52の外部に排出され、開状態の第1バルブ34aを通じて逆洗水槽20(図2参照)に搬送される。このとき、微細藻類は、培養液の水分の濾過によって分離膜46側に押し付けられながら蓄積されていき、ペレット状の成形体26として成長することとなる。
所定量の培養液がセラミック膜モジュール12に供給された段階で、図6のステップS2に進み、濾過装置10は、逆洗水槽20に貯留された逆洗水18をセラミック膜モジュール12に供給して、セラミック膜モジュール12に蓄積されている成形体26を逆洗水18によって取り除く。
すなわち、図7に示すように、第1バルブ34aを閉じ、第2バルブ34bを開くことで、逆洗水18は、逆洗水槽20(図2参照)からセラミック膜モジュール12の筐体52内の第1ギャップ56aに供給され、さらに、排出流路50を通じて集水セル44(図3及び図4参照)に流通し、集水セル44から多孔質体40及び分離膜46を透過して濾過セル42に流入する。これによって、微細藻類の成形体26が分離膜46から剥離することとなる。セラミック膜モジュール12から排出された逆洗水、すなわち、逆洗排水24は、逆洗水回収槽32(図2参照)に回収される。
続いて、図6のステップS3において、圧縮空気を導入して、セラミック膜モジュール12に蓄積されているペレット状の成形体26を排出する。図8に示すように、第2バルブ34bを閉じ、第3バルブ34cを開くことで、圧縮空気設備22(図2参照)からの圧縮空気は、筐体52内の第2ギャップ56bに供給され、さらに、濾過セル42内に導入される。これにより、剥離した微細藻類の成形体26が圧縮空気と共に排出される。排出された微細藻類の成形体26は、途中に配設されたフィルタ部材28(図2参照)にて捕獲される。
そして、図6のステップS4において、図2に示すように、逆洗水回収槽32にて回収された逆洗排水24を、培養槽に培養液の水分としてリサイクルし、フィルタ部材28にて捕獲された微細藻類の成形体26を回収する。
上述では、濾過装置10の動作として水逆洗動作を示したが、図9に示す変形例に係る濾過装置10aを使用して空気逆洗動作を行ってもよい。
すなわち、この変形例に係る濾過装置10aは、図9に示すように、上述した濾過装置10とほぼ同様の構成を有するが、逆洗水槽20に代えて、セラミック膜モジュール12によって微細藻類が除去された水(濾過水16)を回収する濾過水槽62と、第2バルブ34bに代えて、圧縮空気設備22とセラミック膜モジュール12との間に接続された第5バルブ34eと、逆洗水回収槽32に代えて、成形体回収槽64を有する点で異なる。フィルタ部材28(図2参照)は存在しない。第5バルブ34eは、開くことで、多孔質フィルタ36の排出流路50を介して、圧縮空気が多孔質フィルタ36内に導入される。
そして、空気逆洗は例えば以下の手順にて行われる。
(空気逆洗)
(1) 第1バルブ34aを開いて、濾過水槽62に濾過水16を貯める。
(2) 第1バルブ34aを閉じ、第5バルブ34eを開いて、セラミック膜モジュール12を圧縮空気にて逆洗(空気逆洗)する。
(3) 空気逆洗後、第5バルブ34eを閉じ、第3バルブ34cを開いて、圧縮空気を、セラミック膜モジュール12内に導入して、セラミック膜モジュール12内に残存する微細藻類の成形体26を空気と共に排出する。
ここで、上述した変形例に係る濾過装置10aを用いた、第2の実施の形態に係る微細藻類の回収・成形方法(以下、第2回収・成形方法と記す)について図10〜図13も参照しながら説明する。
先ず、図10のステップS101において、濾過装置10aは、ポンプ14にて汲み出された培養液をセラミック膜モジュール12に供給して、培養液から微細藻類を取り除いて濾過する。濾過水16は濾過水槽62に回収される。
すなわち、図11に示すように、第1バルブ34aを開いた状態で、培養液を、多孔質フィルタ36の一方の端面36aの開口(濾過セル42の一方の開口42a)を通じて濾過セル42内に導入する。濾過セル42内に導入された培養液のうち、水分のみが分離膜46及び多孔質体40を透過し、筐体52内の第1ギャップ56aを介して筐体52の外部に排出され、開状態の第1バルブ34aを通じて濾過水槽62(図9参照)に搬送される。この場合も、微細藻類は、培養液の水分の濾過によって分離膜46側に押し付けられながら蓄積されていき、ペレット状の成形体26として成長することとなる。
所定量の培養液がセラミック膜モジュール12に供給された段階で、ステップS102に進み、濾過装置10aは、空気逆洗用の圧縮空気をセラミック膜モジュール12に供給して、セラミック膜モジュール12に蓄積されている成形体26を圧縮空気によって取り除く。
すなわち、図12に示すように、第1バルブ34aを閉じ、第5バルブ34eを開くことで、圧縮空気は、筐体52内の第2ギャップ56bに供給され、さらに、排出流路50を通じて集水セル44(図3参照)に流通し、集水セル44から多孔質体40及び分離膜46を透過して濾過セルに流入する。これによって、微細藻類の成形体26が分離膜46から剥離することとなる。
続いて、ステップS103において、圧縮空気を導入して、セラミック膜モジュール12に蓄積されている成形体26を排出する。すなわち、図13に示すように、第5バルブ34eを閉じ、第3バルブ34cを開くことで、圧縮空気は、筐体52内の第2ギャップ56bに供給され、さらに、濾過セル42内に導入される。これにより、剥離した微細藻類の成形体26が圧縮空気と共に排出される。排出された微細藻類の成形体26は成形体回収槽64(図9参照)に回収されることになる。
そして、図10のステップS104において、濾過水槽62にて回収された濾過水16を、培養槽に培養液の水分としてリサイクルし、成形体回収槽64にて回収された微細藻類の成形体26を回収する。
このように、第1回収・成形方法及び第2回収・成形方法においては、多孔質フィルタ36を使用して、微細藻類を含む培養液を、多孔質フィルタ36の一方の端面36aから供給し、濾過して、濾過セル42内に微細藻類を回収すると同時に、濾過セル42内に微細藻類を蓄積して微細藻類の成形体26を作製し、その後、少なくとも逆洗(水逆洗又は空気逆洗)を行って、成形体26を一方の端面36aを通じて排出するようにしたので、多孔質フィルタ36を使用することで、一箇所(ワンストップ)で、且つ、容易に、オイル成分を含む微細藻類を回収して、微細藻類の成形体26を作製することができ、コスト的にも有利となる。
また、第1回収・成形方法では、濾過された培養液の水分(濾過水16)を逆洗水槽20に回収して逆洗水18として利用し、さらに、逆洗排水24の水分30を培養液の水分としてリサイクルし、第2回収・成形方法では、濾過水16を濾過水槽62に回収して培養液の水分としてリサイクルするようにしたので、藻の脱水回収効率を向上させることができ、しかも、回収した水分を培養液の水分等として利用することができ、水分の利用効率も向上させることができる。すなわち、資源としての水を有効利用することができる。
そして、この第1回収・成形方法及び第2回収・成形方法を、図1のリサイクルシステム1000に適用した場合、第1回収・成形方法又は第2回収・成形方法にて作製された微細藻類の成形体26を、火力発電所1002の廃熱を利用して乾燥して固形燃料を作製することができ、火力発電所1002の固形燃料を、低コストでしかも容易に作製することができる。また、成形体26を乾燥する熱源として火力発電所1002の廃熱を利用することで、資源としての熱を有効利用することができる。
次に、第3の実施の形態に係る微細藻類の回収・成形方法(以下、第3回収・成形方法と記す)について図14〜図25を参照しながら説明する。この第3回収・成形方法では、図14に示すように、上述した濾過装置10を使用した第1回収・成形方法又は変形例に係る濾過装置10aを使用した第2回収・成形方法にて回収した微細藻類の成形体を乾燥し、乾燥後の微細藻類の成形体を粉砕すると同時に、有機溶媒に接触させて微細藻類からオイル成分を抽出し、さらに、オイル成分が抽出された後の微細藻類の残渣を回収し、回収された残渣を成形して残渣の成形体を作製する。つまり、第3回収・成形方法においては、微細藻類の成形体から抽出されたオイル成分にて、自動車用、船舶用、航空機用の燃料として利用し、微細藻類の残渣を固形燃料化して、例えば発電エネルギー(火力発電所の燃料)として利用することが可能となり、藻類のエネルギーとしての有効利用を図ることができる。
この第3回収・成形方法は、図15A及び図15Bに示すセラミック部材100を使用する。
このセラミック部材100は、濾過装置10(10a)にて得られた微細藻類の成形体を乾燥する乾燥工程と、乾燥後の成形体を粉砕すると同時に、有機溶媒に接触させて微細藻類からオイル成分を抽出するオイル抽出工程と、を少なくとも有する一連の工程で使用される。
そして、セラミック部材100は、少なくとも液体を透過する多数の細孔(開気孔)が形成され、少なくとも一方が開口104aとされた中空部102を有する筒状の多孔質支持体104を有する。図15Bでは、両方が開口(一方の開口104a及び他方の開口104bを有する)とされた筒形状を有する例を示しているが、一方のみが開口104aされ、他方が閉塞とされた筒形状であってもよい。オイル抽出工程において、藻体からオイル成分を抽出するための媒体である粉砕メディアと有機溶媒とが投入される。これについては後で詳述する。
多孔質支持体104の外周形状(横断面の外周形状)としては、三角形、四角形、五角形、六角形等の任意の多角形の他、円形、楕円形等が挙げられる。一方、多孔質支持体104の内周形状(横断面の内周形状)も、三角形、四角形、五角形、六角形等の任意の多角形の他、円形、楕円形等が挙げられるが、中空部102に投入された藻体の粉砕、藻体の乾燥及び中空部102からの残渣の除去を効率よく行うために、図15Aに示すように、円形あるいは楕円形であることが好ましい。
セラミック部材100を構成する多孔質支持体104のみで脱水(濾過)を行ってもよいが、脱水の処理速度を確保しつつ、藻体と液体との分離性能(濾過性能)を向上させる観点から、多孔質支持体104の中空部102の表面(内壁面)に、多孔質支持体104の細孔(開気孔)よりも径の小さい細孔(開気孔)を有するフィルタ膜106を形成することが好ましい。これにより、フィルタ膜106の平均細孔径を小さくしても、液体が多孔質支持体104内を透過する際の圧力損失を抑えることができる。
多孔質支持体104を構成するセラミックの種類や多孔質支持体104の製法に特に制限はないが、一般に、骨材と支持体用焼結助剤から形成されることが好ましい。骨材は多孔質支持体の主成分を構成するセラミック製の粒子であり、例えばアルミナ、ムライト、コージェライト、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、陶磁器屑等の1種又は2種以上の粒子が好ましく、濾過の目的に適合するように適宜選択される。骨材の平均粒子径は、好ましくは5〜200μm程度である。骨材の多孔質支持体中の含有量は、骨材と支持体用焼結助剤の合計を基準として、好ましくは65〜90質量%である。
支持体用焼結助剤は、骨材と共に焼成することにより骨材間の結合を強化し、強固な多孔質支持体104を形成するために用いられる。その材質は特に限定されないが、例えばアルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア、ガラスフリット、長石、コージェライト等の1種又は2種以上を用いることができ、濾過の目的や骨材の材質によって適宜選択することができる。支持体用焼結助剤の平均粒子径に特に制限はないが、5μm以下の平均粒子径であることが好ましい。支持体用焼結助剤の含有量は、骨材と支持体用焼結助剤の合計を基準として、好ましくは10〜35質量%である。そして、骨材と支持体用焼結助剤を含む杯土を筒状に成形した後、焼成することにより、多孔質支持体104を形成することができる。
一方、多孔質支持体104の中空部102の表面に形成されるフィルタ膜106は、多孔質支持体104よりも小さい平均細孔径を有することが好ましい。平均細孔径は、藻体を粉砕した後の残渣の大きさによって適宜選択することができる。藻の大きさは様々であるが一般的には5μmから50μmであることから、フィルタ膜106の平均細孔径は、好ましくは0.1〜2.0μm、さらに好ましくは0.2〜0.7μm程度とすることができる。
また、本実施の形態では、図15Aに示すように、多孔質支持体104の外壁104cに、乾燥工程において通電される1以上のヒータ電極108を形成してもよい。この場合、キャビティにヒータ電極108が設置された成形型を用い、該成形型内にセラミック粉末と焼結助剤と有機化合物(分散媒、ゲル化剤等)を含むスラリーを鋳込み、有機化合物相互の化学反応、例えば分散媒とゲル化剤もしくはゲル化剤相互の化学反応、により固化させた後、成形型から離型することにより、外壁にヒータ電極108が埋め込まれた円筒状の成形体を作製する。そして、この成形体を焼成することで、外壁104cにヒータ電極108が埋め込まれた多孔質支持体104を得ることができる。
次に、上述したセラミック部材100を利用した藻類オイル抽出システム110について、図16〜図20を参照しながら説明する。
この藻類オイル抽出システム110は、先ず、図16及び図17に示すように、セラミック部材100を収容するカバー部材112を有する。このカバー部材112は、カバー部材本体114と、該カバー部材本体114に着脱される蓋部材116とを有する。従って、この藻類オイル抽出システム110においては、セラミック部材100をカバー部材112に収容した状態で、上述した一連の工程(乾燥工程、オイル抽出工程等)が行われ、なお、図16〜図20並びに図22A〜図25において、フィルタ膜106の図示を省略してある。
カバー部材本体114は、一方が開口とされ、且つ、底118を有する円筒状の容器の形状を有する。その内径は、セラミック部材100の外径よりも大に設定されて、セラミック部材100の外周とカバー部材本体114の内周との間にギャップ120が形成されている。
カバー部材本体114の側壁の一部に、濾過された培養液の水分並びに抽出されたオイル成分を含む液体(オイル成分と有機溶媒の混合液)を排出するための排出孔122が形成されている。排出孔122は、例えば直径が100〜200mmの円形の孔でもよいし、楕円形の孔でもよい。この排出孔122には、後述する第2導管164b(図19参照)等が装着される第1弁部124Aが設置されている。この第1弁部124Aは、導管が装着されたときに開き、導管が取り外されたときに閉じる構成となっている。第2導管164bは、抽出されたオイル成分を含む液体が流通する導管である。なお、この排出孔122は、セラミック部材100の中空部102への粉砕メディア及び有機溶媒の投入並びにセラミック部材100の回転駆動の際に、第1弁部124Aによって閉状態とされる。
また、図17に示すように、カバー部材本体114の内壁には、収容されたセラミック部材100を支持する複数の支持部材126が設置されている。各支持部材126は、セラミック部材100での濾過面積を確保するため、軸方向がカバー部材112の径方向とされた柱状(円柱状、四角柱状、多角柱状等)であることが好ましい。本実施の形態では、直径が30〜70mm(例えば50mm)で、高さがギャップ120の幅(カバー部材112の径方向に沿った長さ)と同じとされた円柱状の支持部材126を用いた。支持部材126の配置位置は、カバー部材112の長さ方向の両端(一方の端部及び他方の端部)並びに中央部分においてそれぞれ等間隔に4つずつ、例えば等間隔に配置することが挙げられる。この場合、合計で12個の支持部材126が設置されることになる。これにより、セラミック部材100の軸線とカバー部材本体114の軸線とがほぼ一致する位置に、セラミック部材100を支持することができ、セラミック部材100を収容したカバー部材112の回転駆動をスムーズに行わせることができる。もちろん、支持部材126の形状、配置位置、個数等は、セラミック部材100の大きさやギャップ120の幅等に応じて適宜選択することができる。
蓋部材116は、カバー部材本体114のうち、セラミック部材100の一方の開口104aに対向した位置に装着され、その一部に、セラミック部材100の一方の開口104aに通じる投入孔128が設けられている。従って、蓋部材116を、カバー部材本体114に装着することで、カバー部材本体114の開口が蓋部材116によって一部閉塞されるが、投入孔128を通じて培養液、粉砕メディア、有機溶媒をセラミック部材100の中空部102内に投入できるようになっている。なお、投入孔128は、カバー部材112の外周に設けてもよいが、上述のように、カバー部材112の最端部(この例では蓋部材116)に設置することが好ましい。
また、蓋部材116の投入孔128には、後述する第1導管164a(図19参照)等が装着される第2弁部124Bが設置されている。この第2弁部124Bは、導管が装着されたときに開き、導管が取り外されたときに閉じる構成となっている。第1導管164aは、粉砕メディア204及び有機溶媒206(図23A参照:以下、オイル抽出用媒体208と記す場合もある)が流通する導管である。
カバー部材112に収容されるセラミック部材100とカバー部材本体114の底118との間、並びにセラミック部材100と蓋部材116との間には、セラミック部材100の端面形状(環状)とほぼ同じ形状とされたシート状のシール部材130が介在される。これにより、セラミック部材100の一方の端面と蓋部材116との間、並びにセラミック部材100の他方の端面とカバー部材本体114の底118との間が液密状態となり、藻体を含む培養液がセラミック部材100の外部に漏れることが防止される。このシール部材130は、予めセラミック部材100に設置してもよいし、あるいは、蓋部材116及びカバー部材本体114の底118に設置していてもよい。
また、このカバー部材112は、カバー部材本体114の開口に対して蓋部材116を開閉させるための開閉機構132を有する。この開閉機構132は、例えば密封容器の蓋の開閉機構と同様に、カバー部材本体114に対して蓋部材116を開閉させる蝶番134と、カバー部材本体114に対して蓋部材116を蓋締めする係止金具136とを備える。係止金具136は、カバー部材本体114に回転自在に取り付けられたバックル138と、該バックル138に回転自在に取り付けられたフック140と、蓋部材116に取り付けられ、フック140が引っ掛けられる引掛部142とを有する。そして、カバー部材本体114の開口を蓋部材116で塞いだ後、係止金具136のフック140を蓋部材116の引掛部142に引っ掛けてバックル138を蓋部材116から離間する方向に回転してロックすることによって、セラミック部材100とカバー部材112との間に介在するシール部材130が圧縮され、これにより、カバー部材112内にセラミック部材100が固定、支持されることになる。蓋部材116を開くときは、バックル138を蓋部材116に向けて回転することで、フック140が引掛部142から離れるため、蓋部材116を蝶番134によって回転させて、蓋部材116を開ければよい。蓋部材116を開けることで、微細藻類の成形体の投入、並びに後述する藻体の残渣及び粉砕メディア等の排出を容易に行うことができる。
さらに、この藻類オイル抽出システム110は、図18及び図19に、その一例を示すように、上述したセラミック部材100を収容したカバー部材112と、セラミック部材100の中空部102内を加熱し、微細藻類を乾燥する乾燥処理部154(図22B参照)と、セラミック部材100の中空部102内に粉砕メディア及び有機溶媒を投入し、カバー部材112を軸を中心に回転駆動することにより、セラミック部材100の中空部102内の微細藻類を粉砕すると同時に、有機溶媒に接触させて、微細藻類からオイル成分を抽出するオイル抽出部156と、カバー部材112の軸方向がほぼ水平方向となる姿勢でカバー部材112を支持する支持部158と、セラミック部材100の中空部102に残った微細藻類の残渣の回収を行う残渣回収部160(図20参照)とを有する。
「ほぼ水平方向」とは、図18及び図19に示すように、鉛直線(重力方向)と直交する水平線Laに対する軸方向の傾斜角θaが0°〜+30°の範囲であって、傾斜角θaが0°を超えて30°以下の範囲では、セラミック部材100の開口104aが上方を向いた状態をいう。また、支持部158は、カバー部材112を水平方向に支持することで、セラミック部材100を間接的に水平方向に支持する。
乾燥処理部154は、セラミック部材100の外部に設置された乾燥装置166(図22B参照)を有し、この乾燥装置166によって、セラミック部材100の中空部102内を加熱して、微細藻類200を乾燥する。もちろん、セラミック部材100の外壁にヒータ電極108(図15A参照)が設けられていれば、ヒータ電極108に通電することによって、セラミック部材100の中空部102内を加熱して、微細藻類200を乾燥してもよい。この場合、乾燥装置166と共に微細藻類200を乾燥処理することで、短時間で微細藻類200を乾燥させることができる。図22Bでは、乾燥装置166をカバー部材112の下方に設置して、中空部102内の微細藻類200を加熱する例を示しているが、これに限定されることはなく、カバー部材112の上方に設置してもよいし、四方に設置してもよい。また、カバー部材112を囲むように設置してもよい。乾燥装置166の熱源としては、電気(ヒータ)、ガス、石油(灯油)等があるが、火力発電所や工場等に併設される場合は、その廃熱を熱源に用いることが好ましい。これにより、資源としての熱を有効利用することができる。
オイル抽出部156は、図19に示すように、セラミック部材100の開口104aを通じて、セラミック部材100の中空部102に粉砕メディア204及び有機溶媒206(オイル抽出用媒体208)(図23A参照)を投入するオイル抽出用媒体投入部168と、支持部158によってほぼ水平方向に支持されたセラミック部材100を軸方向を中心に回転駆動する回転駆動部170と、粉砕メディア204による粉砕と、有機溶媒206への接触とによって微細藻類200から抽出されたオイル成分を有機溶媒と共に回収するオイル回収部172とを有する。
オイル抽出用媒体投入部168は、所定量の粉砕メディア204と所定量の有機溶媒206とが混合されたオイル抽出用媒体208を供給するオイル抽出用媒体供給装置174と第1導管164aとを有し、該オイル抽出用媒体供給装置174からのオイル抽出用媒体208を、第1導管164aを介してセラミック部材100の中空部102内に投入する(図23A参照)。このオイル抽出用媒体208の投入に先立って、第1導管164aを、カバー部材112の投入孔128に第2弁部124Bを介して装着する。これにより、投入孔128の第2弁部124Bが開くことから(排出孔122の第1弁部124Aは閉じた状態)、第1導管164aを介して流通するオイル抽出用媒体供給装置174からのオイル抽出用媒体208を、閉鎖系の下で、投入孔128を通じてセラミック部材100の中空部102内に投入することができる。
有機溶媒206は、ヘキサン、ホルムアルデヒド、アルコール等を用いることができる。粉砕メディア204は、ナイロン、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン等の樹脂、あるいは鉄心等の金属球を上述の樹脂でコーティングしたもの等を用いることができる。また、フィルタ膜106(図15B参照)は、特に限定されないが、例えばセラミック、金属のいずれも使用することができる。但し、耐久性を考慮するとセラミックであることが好ましく、具体的にはアルミナ、チタニア、ムライト、ジルコニア、あるいはこれらの混合物等を好適に用いることができる。
なお、オイル抽出用媒体投入部168から、粉砕メディア204と有機溶媒206とを別々にセラミック部材100の中空部102に投入するようにしてもよいが、粉砕メディア204の投入時に、自由落下を利用したり、圧縮空気を使用して投入する必要があることから、装置構成が複雑になるおそれがあることと、所定量の粉砕メディア204と所定量の有機溶媒206とを投入し終わるまでに時間がかかるおそれがあることから、上述のように、粉砕メディア204と有機溶媒206とを一緒に投入することが好ましい。
回転駆動部170は、駆動源であるモータ176と、該モータ176の回転力をカバー部材112(セラミック部材100)に伝えると共に、モータ176の回転速度を減じてトルクを増大させる減速機178とを有し、支持部158によってほぼ水平方向に支持されたカバー部材112をセラミック部材100と共に軸方向を中心に回転駆動する。セラミック部材100が回転駆動されることで、微細藻類200が粉砕メディア204によって粉砕されると同時に、粉砕された微細藻類200が有機溶媒206に接触(浸漬)することによって、微細藻類200からオイル成分が抽出される。
オイル回収部172は、セラミック部材100(濾過器としてのセラミック部材100)と、後工程である例えば蒸留工程につながる第2導管164bとを有する。すなわち、回転駆動部170によるセラミック部材100の回転駆動が終了した段階で、第2導管164bを排出孔122に第1弁部124Aを介して装着する。これにより、第1弁部124Aが開くことから、図24Bに示すように、微細藻類200の残渣216と粉砕メディア204を中空部102内に残し、液体214(オイル成分及び有機溶媒)のみがセラミック部材100外に排出される。濾過された液体214は排出孔122及び第2導管164bを介して蒸留工程に搬送され、該蒸留工程にて有機溶媒206が分離されてオイル成分が取り出される。
上述のセラミック部材100による液体214の濾過にあたっては、加圧濾過又は減圧濾過を用いることができる。加圧濾過を行う場合は、例えば圧縮空気設備につながる図示しない導管を投入孔128に装着して、該導管を通じて圧縮空気を導入し、一次側を加圧して濾過を行う。減圧濾過を行う場合は、第2導管164bを通じて二次側を減圧しながら濾過を行う。もちろん、自重による濾過でも構わないが、単位時間当たりの濾過量が少ないと思われるため、上述した加圧濾過や減圧濾過を用いることが好ましい。
一方、残渣回収部160は、図20に示すように、粉砕メディア回収部180と、残渣槽182とを有し、セラミック部材100の中空部102内に残存する微細藻類200の残渣216及び粉砕メディア204のうち、残渣216のみを残渣槽182に回収する。この残渣回収部160での処理にあたって、事前に、支持部158は、カバー部材112(セラミック部材100が収容されている)の姿勢を変更して、セラミック部材100の開口104a側を残渣槽182に向くようにする。
粉砕メディア回収部180は、例えば多数の網目184を有するフィルタ板186を有し、残渣槽182の上方に設置される。多数の網目184の径は、残渣216は通過するが、粉砕メディア204は通過しない径に設定されている。
また、残渣回収部160は、セラミック部材100の内壁に付着した残渣216及び粉砕メディア204を回収するため、セラミック部材100を多孔質支持体104の外側から例えば圧縮空気にて逆洗してもよい。
そして、残渣回収部160での動作を開始するにあたって、支持部158によって、セラミック部材100の開口104aが下向きになる姿勢でカバー部材112を支持する。図20に示すように、例えば水平線Laに対する軸方向の傾斜角θbが例えば−5°〜−45°の範囲となる姿勢でセラミック部材100を支持する。その後、蓋部材116を開くことによって、セラミック部材100の中空部102内にあった残渣216と粉砕メディア204とが残渣槽182に向けて落下することとなる。このとき、粉砕メディア204は途中のフィルタ板186にて捕獲されることから、粉砕メディア204は残渣槽182には落下せず、残渣216のみが残渣槽182に回収されることになる。これにより、残渣216と粉砕メディア204の分離が行われることになる。フィルタ板186にて捕獲された粉砕メディア204は、例えばオイル抽出用媒体供給装置174(図19参照)にリサイクルされる。
なお、残渣216の残部が中空部102の壁面に付着している場合があり、また、粉砕メディア204の残部が中空部102の壁面に付着した残渣216によって、その落下が遮られている場合もあるが、このような場合、上述したように、セラミック部材100を多孔質支持体104の外側から例えば圧縮空気にて逆洗してもよい。
なお、図示しないが、粉砕メディア回収部180のフィルタ板186は、カバー部材112と蓋部材116との間に着脱自在に固定してもよい。この場合、多数の網目184の径は、残渣216は通過するが、粉砕メディア204は通過しない径に設定される。この構成の場合、例えばセラミック部材100の開口104aが下向きになる姿勢でカバー部材112を支持した後、蓋部材116を開くことによって、セラミック部材100の中空部102内にあった残渣216は、フィルタ板186の網目184を通過して残渣槽182に向けて落下し、粉砕メディア204は、フィルタ板186にて通過が遮られて、セラミック部材100の中空部102内に残存するため、残渣216のみが残渣槽182に回収されることになる。セラミック部材100の中空部102内に残った粉砕メディア204は、カバー部材112からフィルタ板186を取り外すことで容易に回収することができる。
残渣槽182に回収された微細藻類200の残渣216は、例えば乾式プレスにて成形体(残渣成形体)に成形される。
次に、第3回収・成形方法について、図21のフローチャート並びに図22A〜図24Bの説明図も参照しながら説明する。
先ず、図21のステップS201において、濾過装置10又は変形例に係る濾過装置10aにて得られた微細藻類のペレット状の成形体をセラミック部材100の中空部102内に投入する。すなわち、先ず、図18に示すように、セラミック部材100の軸方向がほぼ水平方向となる姿勢でカバー部材112(セラミック部材100)を支持する。その後、蓋部材116を開き、セラミック部材100の一方の開口104aを通じて、図22Aに示すように、微細藻類200の成形体26をセラミック部材100の中空部102内に投入する。微細藻類200はペレットの成形体となっているため、搬送及び投入作業が容易である。
ステップS202において、セラミック部材100の中空部102内を加熱して、微細藻類200を乾燥する(乾燥工程)。図22Bに示すように、例えばセラミック部材100の外部に設置された乾燥装置166によって、セラミック部材100の中空部102内を加熱して、微細藻類200を乾燥する。もちろん、セラミック部材100の外壁104cにヒータ電極108(図15A参照)が設けられていれば、ヒータ電極108に通電することによって、乾燥装置166と共に、セラミック部材100の中空部102内を加熱する。この乾燥工程においては、火力発電所や工場等の廃熱を用いて乾燥処理してもよい。これにより、資源としての熱を有効利用することができる。なお、乾燥処理に先立って、投入孔128及び/又は排出孔122に、蒸気を外部に排出するための配管を装着してもよい。これにより、乾燥処理によって発生した蒸気を効率よくセラミック部材100の外部に放出させることができる。もちろん、蓋部材116を開放状態にして乾燥処理をしてもよい。
ステップS203において、図23Aに示すように、オイル抽出用媒体208(所定量の粉砕メディア204及び所定量の有機溶媒206)をセラミック部材100の中空部102内に投入する(オイル抽出用媒体投入工程)。オイル抽出用媒体208の投入に先立って、カバー部材112の投入孔128に第2弁部124Bを介して第1導管164a(図19参照)を装着する。なお、排出孔122には導管を装着せずに、排出孔122を閉状態とする(図23A参照)。そして、オイル抽出用媒体供給装置174からのオイル抽出用媒体208(所定量の粉砕メディア204及び所定量の有機溶媒206)を、第1導管164a及び投入孔128を介してセラミック部材100の中空部102内に投入する。
ステップS204において、微細藻類200を粉砕すると同時に、有機溶媒206に接触(浸漬)させて、微細藻類200からオイル成分を抽出する(オイル抽出工程)。すなわち、カバー部材112の投入孔128から第1導管164aを取り外して、投入孔128を第2弁部124Bによって閉状態にする。その後、セラミック部材100を軸方向を中心に回転駆動する。セラミック部材100が回転駆動されることで、図23Bに示すように、微細藻類200が粉砕メディア204によって粉砕されると同時に、粉砕された微細藻類200が有機溶媒206に接触(浸漬)することによって、微細藻類200からオイル成分が抽出される。このとき、図23B及び図24Bに示すように、カバー部材112の排出孔122が第1弁部124Aによって閉状態となっているため、微細藻類200から抽出されたオイル成分は、粉砕メディア204、有機溶媒206及び微細藻類200の残渣216と共にカバー部材本体114内に貯留される。すなわち、粉砕メディア204と微細藻類200の残渣216は、セラミック部材100の中空部102内に、オイル成分と有機溶媒206とからなる液体214と共に貯留される。
ステップS205において、オイル成分を含む液体214を回収する(オイル回収工程)。すなわち、図24Bに示すように、カバー部材112の排出孔122に第1弁部124Aを介して第2導管164bを装着する。これにより、微細藻類200の残渣216と粉砕メディア204を中空部102内に残し、液体214(オイル成分及び有機溶媒)のみがセラミック部材100外に排出される。濾過された液体214は排出孔122及び第2導管164bを介して蒸留工程に搬送され、該蒸留工程において、有機溶媒206が分離されてオイル成分が取り出される。セラミック部材100による液体214の濾過にあたっては、自重による濾過でも構わないが、単位時間当たりの濾過量が少ないと思われるため、上述した加圧濾過や減圧濾過を用いることが好ましい。
ステップS206において、セラミック部材100の中空部102内に残存する微細藻類200の残渣216及び粉砕メディア204のうち、残渣216のみを残渣槽182に回収する(残渣回収工程)。すなわち、先ず、図20に示すように、カバー部材112(セラミック部材100が収容されている)の姿勢を変更して、セラミック部材100の開口104a側を残渣槽182に向くようにし、さらに、セラミック部材100の開口104aが下向きになる姿勢でカバー部材112を支持する。
その後、蓋部材116を開くことによって、セラミック部材100の中空部102内にあった残渣216と粉砕メディア204とが残渣槽182に向けて落下することとなる。このとき、粉砕メディア204は途中のフィルタ板186にて捕獲されることから、粉砕メディア204は残渣槽182には落下せず、残渣216のみが残渣槽182に回収されることになる。このとき、上述したように、セラミック部材100を多孔質支持体104の外側から例えば圧縮空気にて逆洗してもよい。フィルタ板186にて捕獲された粉砕メディア204は、例えばオイル抽出用媒体供給装置174(図19参照)にリサイクルされる。
ステップS207において、残渣槽182に回収された微細藻類200の残渣216を、図20に示すように、例えば乾式プレスによって成形して、残渣216の成形体とする。
このように、第3回収・成形方法においては、微細藻類200からオイル成分を抽出し、さらに、オイル成分が抽出された後の微細藻類200の残渣216を回収し、回収された残渣216を成形して残渣216の成形体を作製するようにしている。その結果、微細藻類200から抽出されたオイル成分にて、自動車用、船舶用、航空機用の燃料として利用し、微細藻類200の残渣216を固形燃料化して、例えば発電エネルギー(火力発電所の燃料)として利用することが可能となり、藻類のエネルギーとしての有効利用を図ることができる。特に、微細藻類200からオイルを抽出するに先立って、濾過装置10(10a)にて微細藻類の成形体26を得るようにしたので、藻の脱水回収効率を向上させることができ、しかも、微細藻類をセラミック部材100の中空部102内への投入が容易になる。
また、第3回収・成形方法では、濾過装置10(10a)にて得られた微細藻類200の成形体26を乾燥する乾燥工程と、乾燥後の微細藻類200を粉砕すると同時に、有機溶媒206に接触させて微細藻類200からオイル成分を抽出するオイル抽出工程と、オイル成分が抽出された後の微細藻類200の残渣216を回収する残渣回収工程とを少なくとも有する一連の工程を一箇所(ワンストップ)で行うことが可能となる。その結果、設備スペース及び搬送スペースの省スペース化、処理時間の短縮化、コストの低減化を図ることができ、藻類バイオ燃料の生産の普及に貢献させることができる。
また、第3回収・成形方法では、オイル抽出用媒体208(粉砕メディア204及び有機溶媒206)の投入、オイル抽出、オイル回収にわたる一連の工程を閉鎖系で行うことができる。その結果、有機溶媒206の放出を防止でき、信頼性の向上、有機溶媒206の回収効率の向上を図ることができる。さらに、残渣回収において、粉砕メディア204を回収するようにしたので、粉砕メディア204をリサイクルすることができ、コストをより低減することができる。
また、投入孔128及び排出孔122を有するカバー部材112にセラミック部材100を収容して使用するようにしたので、投入孔128及び排出孔122に対する各種導管の装着、取り外しを切り替えるだけで、オイル抽出用媒体の投入、オイル回収にわたる一連の工程を実現することができ、しかも、装置構成を簡単化することが可能となる。
この第3回収・成形方法を、図1のリサイクルシステム1000に適用した場合、第3回収・成形方法にて作製された残渣の成形体を、火力発電所1002の廃熱を利用して乾燥して固形燃料を作製することができ、火力発電所1002の固形燃料を、低コストでしかも容易に作製することができる。また、投入された微細藻類を乾燥する熱源と、残渣の成形体を乾燥する熱源として、火力発電所1002の廃熱を利用することで、資源としての熱を有効利用することができる。
上述の例では、微細藻類の投入からオイル回収にわたって、支持部158によって、セラミック部材100の軸方向がほぼ水平方向となる姿勢でカバー部材112(セラミック部材100が収容されている)を支持するようにしたが、その他、図25に示すように、微細藻類の投入から粉砕メディア204及び有機溶媒206の投入にわたって、支持部158によって、セラミック部材100の軸方向がほぼ垂直方向となる姿勢でカバー部材112を支持し、カバー部材112の回転駆動からオイル回収にわたって、支持部158によって、セラミック部材100の軸方向がほぼ水平方向となる姿勢でカバー部材112を支持するようにしてもよい。「ほぼ垂直方向」とは、鉛直線Lb(重力方向)に対する軸方向の傾斜角θcが0°〜30°の範囲であって、開口104aが上方を向いた状態をいう。
この場合、微細藻類の投入、粉砕メディア204及び有機溶媒206の投入において、自然落下を利用することができるため、微細藻類の投入時間、粉砕メディア204及び有機溶媒206の投入時間の短縮を図ることができる。ただ、途中で支持部158にて姿勢を垂直方向から水平方向に変更する必要があるため、支持部158の構成が大型化したり、姿勢制御系が複雑になるおそれがある。従って、支持部158によるカバー部材112(セラミック部材100)の姿勢制御は、藻類を処理する施設のサイズや仕様等に応じて適宜選択すればよい。
なお、本発明に係る微細藻類の回収・成形方法は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10…濾過装置 12…セラミック膜モジュール
16…濾過水 18…逆洗水
20…逆洗水槽 22…圧縮空気設備
24…逆洗排水 26…成形体
36…多孔質フィルタ 40…多孔質体
42…濾過セル 44…集水セル
46…分離膜 50…排出流路
100…セラミック部材 102…中空部
104…多孔質支持体 104a…一方の開口
106…フィルタ膜 110…藻類オイル抽出システム
154…乾燥処理部 156…オイル抽出部
158…支持部 160…残渣回収部
200…微細藻類 216…残渣
1000…リサイクルシステム 1002…火力発電所

Claims (9)

  1. 一方の端面、他方の端面及び外周面を有し、前記一方の端面から前記他方の端面まで貫通し列をなして形成された複数の濾過セルと、前記一方の端面から前記他方の端面まで貫通し列をなして形成され、且つ、前記一方の端面及び前記他方の端面の各開口が封止された複数の集水セルと、前記集水セルと外部空間とを連通する流路と、を有する多孔質体と、前記濾過セルの内壁面に配設され、且つ、水分を透過し、微細藻類を透過しない分離膜と、を備えた多孔質フィルタを使用し、
    前記微細藻類を含む培養液を、前記多孔質フィルタの前記一方の端面から供給し、濾過して、前記濾過セル内に前記微細藻類を回収すると同時に、前記濾過セル内に前記微細藻類を蓄積して前記微細藻類の成形体を作製する成形工程と、
    少なくとも前記流路から逆洗を行って、前記成形体を前記一方の端面を通じて排出する排出工程とを有し、
    前記排出工程は、
    少なくとも前記流路から前記集水セルを介して前記濾過セル内に逆洗水を供給して、前記濾過セルから前記成形体を剥離する工程と、
    前記濾過セルに圧縮空気を供給して前記成形体を排出する工程とを有し、
    前記排出工程において前記成形体と共に排出された逆洗水を、前記培養液の水分として利用することを特徴とする微細藻類の回収・成形方法。
  2. 請求項記載の微細藻類の回収・成形方法において、
    前記逆洗水は、前記成形工程での濾過によって得られた濾過水を利用することを特徴とする微細藻類の回収・成形方法。
  3. 一方の端面、他方の端面及び外周面を有し、前記一方の端面から前記他方の端面まで貫通し列をなして形成された複数の濾過セルと、前記一方の端面から前記他方の端面まで貫通し列をなして形成され、且つ、前記一方の端面及び前記他方の端面の各開口が封止された複数の集水セルと、前記集水セルと外部空間とを連通する流路と、を有する多孔質体と、前記濾過セルの内壁面に配設され、且つ、水分を透過し、微細藻類を透過しない分離膜と、を備えた多孔質フィルタを使用し、
    前記微細藻類を含む培養液を、前記多孔質フィルタの前記一方の端面から供給し、濾過して、前記濾過セル内に前記微細藻類を回収すると同時に、前記濾過セル内に前記微細藻類を蓄積して前記微細藻類の成形体を作製する成形工程と、
    少なくとも前記流路から逆洗を行って、前記成形体を前記一方の端面を通じて排出する排出工程とを有し、
    前記排出工程は、
    少なくとも前記流路から前記集水セルを介して前記濾過セル内に圧縮空気を供給して、前記濾過セルから前記成形体を剥離する工程と、
    前記濾過セルに圧縮空気を供給して前記成形体を排出する工程とを有することを特徴とする微細藻類の回収・成形方法。
  4. 一方の端面、他方の端面及び外周面を有し、前記一方の端面から前記他方の端面まで貫通し列をなして形成された複数の濾過セルと、前記一方の端面から前記他方の端面まで貫通し列をなして形成され、且つ、前記一方の端面及び前記他方の端面の各開口が封止された複数の集水セルと、前記集水セルと外部空間とを連通する流路と、を有する多孔質体と、前記濾過セルの内壁面に配設され、且つ、水分を透過し、微細藻類を透過しない分離膜と、を備えた多孔質フィルタを使用し、
    前記微細藻類を含む培養液を、前記多孔質フィルタの前記一方の端面から供給し、濾過して、前記濾過セル内に前記微細藻類を回収すると同時に、前記濾過セル内に前記微細藻類を蓄積して前記微細藻類の成形体を作製する成形工程と、
    少なくとも前記流路から逆洗を行って、前記成形体を前記一方の端面を通じて排出する排出工程とを有し、
    前記成形体を乾燥して化石燃料のエネルギーによる発電所の固形燃料とすることを特徴とする微細藻類の回収・成形方法。
  5. 請求項記載の微細藻類の回収・成形方法において、
    前記成形体を乾燥するための熱源として、前記発電所の廃熱を用いることを特徴とする微細藻類の回収・成形方法。
  6. 一方の端面、他方の端面及び外周面を有し、前記一方の端面から前記他方の端面まで貫通し列をなして形成された複数の濾過セルと、前記一方の端面から前記他方の端面まで貫通し列をなして形成され、且つ、前記一方の端面及び前記他方の端面の各開口が封止された複数の集水セルと、前記集水セルと外部空間とを連通する流路と、を有する多孔質体と、前記濾過セルの内壁面に配設され、且つ、水分を透過し、微細藻類を透過しない分離膜と、を備えた多孔質フィルタを使用し、
    前記微細藻類を含む培養液を、前記多孔質フィルタの前記一方の端面から供給し、濾過して、前記濾過セル内に前記微細藻類を回収すると同時に、前記濾過セル内に前記微細藻類を蓄積して前記微細藻類の成形体を作製する成形工程と、
    少なくとも前記流路から逆洗を行って、前記成形体を前記一方の端面を通じて排出する排出工程とを有し、
    さらに、少なくとも液体を透過する多数の開気孔が形成され、且つ、少なくとも一方が開口とされた中空部を有する筒状の多孔質支持体を具備したセラミック部材を使用し、
    得られた前記微細藻類の成形体を前記セラミック部材の前記中空部内において乾燥する乾燥工程と、
    前記セラミック部材の前記中空部内に粉砕メディア及び有機溶媒を投入し、前記セラミック部材を軸を中心に回転駆動することにより、前記中空部内の前記微細藻類を粉砕すると同時に、前記有機溶媒に接触させて前記微細藻類からオイル成分を抽出するオイル抽出工程と、
    前記セラミック部材の前記中空部に残存し、前記オイル成分が抽出された後の前記微細藻類の残渣の回収を行う回収工程と、
    回収された前記残渣を成形して前記残渣の成形体を作製する成形工程と、を有することを特徴とする微細藻類の回収・成形方法。
  7. 請求項記載の微細藻類の回収・成形方法において、
    前記成形工程は、前記残渣を乾式プレスを用いて成形して、前記残渣の成形体を作製することを特徴とする微細藻類の回収・成形方法。
  8. 請求項又は記載の微細藻類の回収・成形方法において、
    前記残渣の成形体を乾燥して化石燃料のエネルギーによる発電所の固形燃料とすることを特徴とする微細藻類の回収・成形方法。
  9. 請求項記載の微細藻類の回収・成形方法において、
    前記乾燥工程での前記微細藻類を乾燥するための熱源及び/又は前記残渣の成形体を乾燥するための熱源として、前記発電所の廃熱を用いることを特徴とする微細藻類の回収・成形方法。
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