JP6125771B2 - 化粧料の製造方法、及び、同製造方法により製造した化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、化粧料の製造方法、及び、同製造方法により製造した化粧料に関する。
従来、顔や手などの皮膚に対し、水分を供給し潤いを与えることを目的の一つとして、様々な化粧料が提案されている。
中でも、薬用植物が添加された化粧料は、保湿効果を高めたり、皮膚にハリや艶を付与することができ、また天然素材であることから高い人気を有している。
また、これらの効果をより引き出すために、薬用植物や食用植物などの植物より抽出したエキス分を添加した化粧料も知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2008−115126号公報
ところで、近年は従来にも増して美肌意識が向上してきており、化粧水や美容液等を初めとする基礎化粧料の重要性が再認識されつつある。
例えば、化粧水や美容液などの役割としては、十分な保湿効果は勿論のこと、より効率良く、薬用植物由来の成分を肌に浸透させたいという要望もある。
そこで本発明者は、胃における消化や、腸における微生物処理を経て人体に吸収される食物栄養の如く、薬用植物をin vitroの系にて消化や微生物処理を行った上で皮膚からその成分を吸収させれば、薬用植物の皮膚への更なる効果を引き出すことができるとの着想を得て本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、植物より抽出したエキスを単に添加した化粧料に比して、より保湿効果や植物に含有される有効成分の効果を肌に及ぼすことのできる化粧料の製造方法、及び同製造方法により製造した化粧料を提供する。
上記従来の課題を解決するために、本発明に係る化粧料の製造方法では、糖源素材として黒糖と蜂蜜とが添加された0.08〜0.3MでpHが4.5〜5.5の乳酸緩衝液又は0.003〜0.01MでpHが4.5〜5.5のクエン酸緩衝液中に水分含量を50%以下に乾燥した植物を浸漬し、同植物に対してセルラーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼから選ばれる少なくともいずれか1つの分解酵素を作用させて前記植物の消化物含有液を生成し、この消化物含有液にLactobacillus plantarum subsp. plantarum 1923株 (NBRC12006)及び/又はLactobacillus brevis(NBRC 12005)である乳酸菌株を植菌し乳酸菌数が10の8乗cfu/mlとなるまで乳酸発酵させて前記糖源素材に含まれる糖類と共に前記消化物を代謝させることにより発酵液中に前記植物の消化物に由来する代謝産物を含有させ、さらにこの発酵液を水の混合により希釈し、煮沸させつつ加熱滅菌した後に微細銀粒子をコラーゲン又はその加水分解により得られるポリペプチド化合物のα−アミノ基の窒素原子に析出担持してなる銀系の抗菌剤を添加し、段階的に濾過し最終的に0.2μm以下の濾過膜で濾過して固液分離を行うことで清澄化処理を施して、得られた液相を化粧料とすることとした。
請求項1に記載の化粧料の製造方法によれば、糖源素材として黒糖と蜂蜜とが添加された0.08〜0.3MでpHが4.5〜5.5の乳酸緩衝液又は0.003〜0.01MでpHが4.5〜5.5のクエン酸緩衝液中に水分含量を50%以下に乾燥した植物を浸漬し、同植物に対してセルラーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼから選ばれる少なくともいずれか1つの分解酵素を作用させて前記植物の消化物含有液を生成し、この消化物含有液にLactobacillus plantarum subsp. plantarum 1923株 (NBRC12006)及び/又はLactobacillus brevis(NBRC 12005)である乳酸菌株を植菌し乳酸菌数が10の8乗cfu/mlとなるまで乳酸発酵させて前記糖源素材に含まれる糖類と共に前記消化物を代謝させることにより発酵液中に前記植物の消化物に由来する代謝産物を含有させ、さらにこの発酵液を水の混合により希釈し、煮沸させつつ加熱滅菌した後に微細銀粒子をコラーゲン又はその加水分解により得られるポリペプチド化合物のα−アミノ基の窒素原子に析出担持してなる銀系の抗菌剤を添加し、段階的に濾過し最終的に0.2μm以下の濾過膜で濾過して固液分離を行うことで清澄化処理を施して、得られた液相を化粧料とすることとしたため、植物より抽出したエキスを単に添加した化粧料に比して、より保湿効果や植物に含有される有効成分の効果を肌に及ぼすことのできる化粧料を製造することができる。
また、糖源素材は、蜂蜜、黒糖としたため、乳酸菌による良好な発酵を促すことができると共に、使用時の塗布感に優れた化粧料を製造することができる。
また、乳酸菌株は、Lactobacillusplantarumsubsp.plantarum1923株(NBRC12006)及び/又はLactobacillusbrevis(NBRC12005)であることとしたため、不快臭が少なく、使用時の塗布感に優れた化粧料を製造することができる。
本発明は、糖源素材が添加された緩衝液中に乾燥した植物を浸漬し、同植物に対してセルラーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼから選ばれる少なくともいずれか1つの分解酵素を作用させて前記植物の消化物含有液を生成し、この消化物含有液に乳酸菌株を植菌し乳酸発酵させて前記糖源素材に含まれる糖類と共に前記消化物を代謝させることにより発酵液中に前記薬用植物の消化物に由来する代謝産物を含有させ、さらにこの発酵液に対して清澄化処理を施して、得られた液相を化粧料とすることを特徴とする化粧料の製造方法を提供するものである。
特に、本実施形態に係る化粧料の製造方法では、胃における消化や、腸における微生物処理を経て人体に吸収される食物栄養の如く、薬用植物をin vitroの系にて消化や微生物処理を行う点に特徴を有している。
しかも、発酵は腸内において善玉菌として知られ有用な働きを行う乳酸菌にて行うこととしており、腸内での発酵を踏襲しつつ人体に極めて安全な化粧料の製造を行うことが可能である。
また、本明細書において化粧料は、そのまま使用してもよく、また、この化粧料に他の成分を混合して使用しても良い。一例を挙げるならば、本実施形態に係る化粧料の製造方法にて製造した化粧料をそのまま化粧水として使用しても良く、また、同化粧料に更なる美容成分を添加して美容液として使用することも可能である。
また使用部位も特に限定されるものではなく、顔や手、腕、脚は勿論のこと、頭皮などにも使用することが可能である。
本実施形態に係る化粧料の製造方法において糖源素材は、乳酸発酵を行わせる乳酸菌の糖源となる素材であり、このような素材は特に限定されるものではないが、可食素材であるのがより望ましい。
なかでも、糖源素材を、蜂蜜、果物、液糖、上白糖、黒糖から選ばれる少なくともいずれか1つとすることにより、良好な乳酸発酵を促すことができると共に、製造した化粧料を皮膚に塗布した際に、べたつきが少なく塗布感が良好な化粧料とすることができる。
緩衝液は分解酵素の反応安定性を確保すると共に、乳酸発酵時のpHの変動を抑制する働きを有するものであれば、人体に対する安全性が確保できるものである限り限定されるものではない。
このような緩衝液は、例えば、有機酸を用いた水性の緩衝液を使用することができ、より具体的には濃度0.08〜0.3MでpHを4.5〜5.5に調整した乳酸緩衝液や、0.003〜0.01MでpHを4.5〜5.5に調整したクエン酸緩衝液を使用することができる。
また、本実施形態に係る化粧料の製造方法において、植物は皮膚に対して好影響をもたらす植物であれば特に限定されるものではない。このような植物としては、例えば一般に薬用植物として知られている植物を使用することができる。また薬用植物として知られている植物でなくとも、人体に安全で皮膚に対して好影響をもたらす植物であれば使用することができる。
また、これらの植物は乾燥状態のものを使用するのが望ましい。乾燥状態とすることにより、余分な水分が少なく有用成分が濃縮された状態にあるためである。併せて、分解酵素による消化を行うにあたり、水分を含有する植物を用いるよりも、所定の容器内により多くの植物を投入できるという長所がある。なお、植物は植物の全体である必要は必ずしも無く、植物体の一部であっても良い。例えば、葉や茎、幹、果実、種子、樹皮なども使用することができる。また、種子や樹皮など比較的乾燥状態にあるものは、特に改めて乾燥を施す必要はない。水分含量は概ね50%以下、より好ましくは30%以下、さらに好ましくは20%以下であれば良い。
また、植物は、必要に応じて適宜細断や破砕を行ったものであるのが望ましい。具体的には、1〜2cm程度の小片に加工しておくことにより、分解酵素による消化を助長することができる。
本実施形態に係る化粧料の製造方法では、これら植物を前述の糖源素材が添加された緩衝液中に浸漬し、植物浸漬液を調製する。そして、この植物浸漬液に対して所定量の分解酵素を添加して植物の消化を行う。なお、分解酵素は、植物浸漬液の調製直後に添加しても良いが、緩衝液が乾燥した植物内に含浸する程度まで静置又は撹拌し、その後植物浸漬液に対して添加すると分解率が向上する。
分解酵素は、植物の外形を分解したり脆化させることが可能な酵素や、有用成分の抽出を容易化する酵素を用いると良い。このような分解酵素は例えば、セルラーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼから選ばれる少なくともいずれか1つの酵素を添加するのが好ましい。これらの分解酵素を添加することにより、植物を効率良く分解することができ、有用成分の抽出を効率良く行うことができると共に、抽出後の植物残渣の量を減少させることができる。また、植物の骨格を構成するセルロース等をも化粧料の有用成分として含有させることができる。なお、これらの酵素は、前述の緩衝液のpHにて十分な活性を有するものを選択する必要があるのは勿論である。
分解酵素を添加した植物浸漬液は、分解酵素の至適温度に保温して消化反応を行わせる。消化反応時間は使用する植物や酵素によって異なるが、概ね8〜48時間とすることができる。この消化反応を行うことにより、前述した植物の消化物を含有する消化物含有液が生成される。
次に、生成した消化物含有液に乳酸菌を添加して乳酸発酵を行わせる。なお、この乳酸発酵に先立ち、分解され残った植物残渣の除去を行ったり、添加した酵素の失活操作を行うようにしても良い。また、液性を乳酸発酵に適したpHに調整する操作を行うようにしても良い。
乳酸発酵を行うにあたり添加する乳酸菌は、前述の消化により生じた消化生成物や糖源素材を利用しつつ発酵を行うことができる乳酸菌であれば特に限定されるものではない。ただし、乳酸菌の菌種によっては、発酵臭が化粧料として不適当なものや、化粧料とした際に塗布感が好ましくないものも存在する。そこで、使用する乳酸菌を、Lactobacillusplantarumsubsp.plantarum1923株(NBRC12006)及び/又はLactobacillusbrevis(NBRC12005)でとすることにより、上述の問題を解消した使用感の良い化粧料を製造することができる。
乳酸発酵は、発酵液中の乳酸菌数が10の8乗程度となるまで行うのが好ましい。上記乳酸菌株を使用した場合には、概ね84〜168時間程度の発酵時間となる。
このようにして乳酸発酵を行うことにより、糖源素材に含まれる糖類と共に前記消化物を代謝させることができ、前記植物の消化物に由来する代謝産物を含有する発酵液が調製される。
この発酵液は、濾過や沈殿操作を行うことにより清澄化処理を施し、得られた液相が化粧料となる。
得られた化粧料は、前述のようにこのまま化粧水の如く使用しても良く、また、この化粧料を化粧品原料として他の成分と混合して使用しても良い。
次に、本実施形態に係る化粧料の製造方法及び化粧料に関しての実施例について説明する。
〔実施例1〕
807.582gの水に0.386gのクエン酸及び0.882gのクエン酸ナトリウムを添加しpHを4.0〜5.0に調整した0.0067Mのクエン酸バッファーに、1gの黒糖と、120gのアカシア蜂蜜を添加して撹拌混合し、同混合液に10gの植物乾燥物を浸漬させて植物浸漬液の調整を行った。なお、本実施例1では、植物乾燥物は皮膚改善効果を有する複数種の薬用植物の乾燥物を使用した。
次に、この植物浸漬液に対し、0.15gのセルラーゼを添加し、45℃にて24時間消化反応を行わせることにより、消化物含有液の調製を行った。
次に、この消化物含有液をオートクレーブ(121℃、15分間)に供して滅菌及び失活操作を行い、滅菌消化物含有液を調製した。
次に、滅菌消化物含有液に対して、Lactobacillus plantarum subsp. plantarum 1923株 (NBRC12006)を植菌し、30℃にて4日間培養することで乳酸発酵を行わせた。
得られた発酵液に対して3000gの水を混合し、100℃にて15分間煮沸滅菌を行い、常温まで冷却した後に60gの抗菌剤を添加した。なお、ここで使用する抗菌剤は特に限定されるものではないが、特に本実施例1では、人体に対して無害であり、しかも、分散安定性が高く、比較的長期に亘って凝集や沈殿を防ぐことができ、微生物の増殖を効果的に抑制することのできる銀系の抗菌剤を使用した。この銀系の抗菌剤は、具体的には、コラーゲン及びその加水分解により得られるポリペプチド化合物の水溶液に銀塩溶液及び触媒を添加して反応させたのち、これに波長400nm以下の紫外線を照射して還元を行うことにより、当該ポリペプチド化合物のαアミノ基の近傍に微細銀粒子を析出させると同時に、当該微細銀粒子をαアミノ基の窒素原子に静電吸着により担持させたものである。なおこの銀系抗菌剤の添加に際しては、常温冷却した液の液性をpH6〜8に調整し、0.16〜8ppmの濃度で含まれる銀系抗菌剤に対して0.05〜0.4%のキレート剤を配合して、前記水性溶媒中の金属イオンを捕捉して前記抗菌性組成物の凝集や沈殿を防止すべく構成しても良い。
次に、抗菌剤を添加した液を段階的に濾過し、最終的に0.2μmの濾過膜で濾過して固液分離を行って、得られた液相を水にて4kgにアップして化粧料A1とした。
〔実施例2〕
前述の実施例1と略同様の方法により化粧料A2を得た。この化粧料A2は、前述の化粧料A1の製造において使用した乳酸菌株Lactobacillus plantarum subsp. plantarum 1923株 (NBRC12006)に替えて、Lactobacillus brevis(NBRC 12005)を使用して発酵させることで得られたものである。
〔実施例3〕
前述の実施例1と略同様の方法により化粧料A3を得た。この化粧料A3は、前述の化粧料A1の製造において使用したクエン酸バッファーを乳酸バッファーに変更して得られたものである。
具体的には、792.85gの水に12gの乳酸及び4gの水酸化ナトリウムを添加しpHを4.0〜5.0に調整した0.168Mの乳酸バッファーに、1gの黒糖と、120gのアカシア蜂蜜を添加して撹拌混合し、同混合液に10gの植物乾燥物を浸漬させて植物浸漬液の調整を行い、化粧料A1と同様の方法により化粧料A3を調製した。
〔実施例4〕
前述の実施例2と略同様の方法により化粧料A4を得た。この化粧料A4は、前述の化粧料A2の製造において使用したクエン酸バッファーを乳酸バッファーに変更して得られたものである。
具体的には、792.85gの水に12gの乳酸及び4gの水酸化ナトリウムを添加しpHを4.0〜5.0に調整した0.168Mの乳酸バッファーに、1gの黒糖と、120gのアカシア蜂蜜を添加して撹拌混合し、同混合液に10gの植物乾燥物を浸漬させて植物浸漬液の調整を行い、化粧料A2と同様の方法により化粧料A4を調製した。
〔乳酸菌増殖曲線〕
表1及び表2に、化粧料A1の乳酸発酵時における乳酸菌の増殖曲線を示す。
Figure 0006125771
Figure 0006125771
表1及び表2からも分かるように、添加した乳酸菌の生菌数は、植菌後1日〜2日目は誘導期であったが、2日〜3日目に掛けて対数増殖期を迎え、4日〜5日目の時点で静止期となり、6日目以降死滅期を迎える傾向が見られた。また、図示は省略するが、化粧料A2〜A4の製造においても、同様の増殖曲線が得られた。
〔使用感及び皮膚改善効果確認試験〕
次に、調製した前述の化粧料A1〜A4の使用感及び皮膚改善効果を確認する試験を行った。本試験では、比較対照サンプルとして、前述の植物乾燥物より抽出したエキスを単に添加した化粧料を用意した。女性被験者10名を設定し、第1週目は左腕に比較対照サンプルを、右腕に本実施形態に係る化粧料A1を塗布させ、第2週目は左腕に本実施形態に係る化粧料A2を、右腕に比較対照サンプルを塗布させ、このように交互に塗布させて試験を行った。なお、各被験者による評価は5段階で行った。使用感に関する評価は、5:非常によい、4:良い、3:普通、2:良くない、1:悪い、であり、皮膚改善に関する評価は、5:著しく改善した、4:非常に改善した、3:やや改善した、2:改善傾向が見られた、1:変化なし、である。その結果を表3に示す。
Figure 0006125771
表1からも分かるように、使用感において、比較対照サンプルは平均3.8ポイントであったのに対し、本実施形態に係る化粧料A1〜A4はいずれも比較対照を上回る結果となった。特に被験者からは、比較対照サンプルも使用感は悪くはないが、各化粧料A1〜A4の方がしっとりとした感覚が長持ちするとの声が聞かれた。
また、皮膚改善効果において、比較対照サンプルではやや改善の傾向が見られた程度であったが、本実施形態に係る化粧料A1〜A4では改善効果の向上が見られた。特に被験者からは、「潤いが増した」や「ハリが出た」などの声が聞かれた。
これらの結果から、本実施形態に係る化粧料A1〜A4は、植物より抽出したエキスを単に添加した化粧料に比して、より保湿効果や植物に含有される有効成分の効果を肌に及ぼすことができることが示された。
上述してきたように、本発明に係る化粧料の製造方法によれば、糖源素材が添加された緩衝液中に乾燥した植物を浸漬し、同植物に対してセルラーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼから選ばれる少なくともいずれか1つの分解酵素を作用させて前記植物の消化物含有液を生成し、この消化物含有液に乳酸菌株を植菌し乳酸発酵させて前記糖源素材に含まれる糖類と共に前記消化物を代謝させることにより発酵液中に前記薬用植物の消化物に由来する代謝産物を含有させ、さらにこの発酵液に対して清澄化処理を施して、得られた液相を化粧料とすることとしたため、植物より抽出したエキスを単に添加した化粧料に比して、より保湿効果や植物に含有される有効成分の効果を肌に及ぼすことのできる化粧料を製造することができる。
また、本発明に係る化粧料によれば、本発明に係る化粧料の製造方法により製造したため、植物より抽出したエキスを単に添加した化粧料に比して、より保湿効果や植物に含有される有効成分の効果を肌に及ぼすことができる。
最後に、上述した各実施の形態の説明は本発明の一例であり、本発明は上述の実施の形態に限定されることはない。このため、上述した各実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。

Claims (1)

  1. 糖源素材として黒糖と蜂蜜とが添加された0.08〜0.3MでpHが4.5〜5.5の乳酸緩衝液又は0.003〜0.01MでpHが4.5〜5.5のクエン酸緩衝液中に水分含量を50%以下に乾燥した植物を浸漬し、同植物に対してセルラーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼから選ばれる少なくともいずれか1つの分解酵素を作用させて前記植物の消化物含有液を生成し、この消化物含有液にLactobacillus plantarum subsp. plantarum 1923株 (NBRC12006)及び/又はLactobacillus brevis(NBRC 12005)である乳酸菌株を植菌し乳酸菌数が10の8乗cfu/mlとなるまで乳酸発酵させて前記糖源素材に含まれる糖類と共に前記消化物を代謝させることにより発酵液中に前記植物の消化物に由来する代謝産物を含有させ、さらにこの発酵液を水の混合により希釈し、煮沸させつつ加熱滅菌した後に微細銀粒子をコラーゲン又はその加水分解により得られるポリペプチド化合物のα−アミノ基の窒素原子に析出担持してなる銀系の抗菌剤を添加し、段階的に濾過し最終的に0.2μm以下の濾過膜で濾過して固液分離を行うことで清澄化処理を施して、得られた液相を化粧料とすることを特徴とする化粧料の製造方法。
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