JP6125262B2 - 液状モールド剤、および液状モールド剤の製造方法 - Google Patents

液状モールド剤、および液状モールド剤の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、液状モールド剤、および液状モールド剤の製造方法に関する。特に、コンプレションモールド法に適した液状モールド剤、および液状モールド剤の製造方法に関する。
従来、ICチップやウェハーを樹脂で封止する技術として、トランスファーモールド法が使用されてきた。トランスファーモールド法は、金型に入れたICチップやウェハーに対して、液状モールド剤を高圧で流し込んだ後、液状モールド剤を硬化させて封止するため、液状モールド剤を流し込むときの圧力により、ICチップやウェハーの表面が破損したり、予めICチップやウェハーに金線によるボンディングが行われている場合には、金線が倒れてショートしてしまう、という問題が発生している。
これに対して、ICチップを載せたキャリアを準備し、ICチップ上に常温で液状モールド剤を塗布した後、下の金型上にキャリアを載置し、次に、上の金型により加熱加圧し、液状モールド剤を硬化させて封止するコンプレッションモールド法(圧縮成形法)によるパッケージングが増えつつある。図1に、コンプレッションモールド法によるICチップ封止工程の一例を示す。まず、図1(A)のように、キャリア30上に搭載されたICチップ20上に、液状モールド剤10を塗布する。次に、図1(B)のように、キャリア30を下の金型40上に載置する。この後、図1(C)のように、上の金型50で加熱加圧して、図1(D)のように、硬化した液状モールド剤11で封止されたICチップ20を得る。
このコンプレッションモールド法で使用される液状モールド剤には、熱膨張係数の観点から、無機フィラーの含有量が高くなる。この無機フィラーの含有量が高い液状封止用樹脂組成物が開示されている(特許文献1)。
特開2011−116843号公報
しかし、コンプレッションモールド法で使用される液状モールド剤には、低粘度化かつ無機フィラー高充填化のため、酸無水物硬化剤を使用している。上記液状封止用樹脂組成物は、三本ロールを用いて混練されているが(特許文献1の第0030、0036、0037段落等)、三本ロールを用いて液状封止用樹脂組成物を作製すると、粘度が高いため分散に時間が掛かる、またはフィラー量が多いため分散できない、という問題がある。
本発明者らは、液状モールド剤を非開放系で圧力と温度を制御して混合することにより、液状モールド剤の粘度上昇を抑えつつ、含有成分を分散することができることを見出した。本発明は、製造後の粘度上昇を抑えつつ、含有成分が分散された液状モールド剤の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の構成を有することによって上記問題を解決した液状モールド剤の製造方法、およびにこの製造方法により製造される液状モールド剤に関する。
〔1〕(A)エポキシ樹脂、(B)酸無水物硬化剤および(C)無機フィラーを含み、液状モールド剤100質量部に対して、(C)成分が80〜91質量部である液状モールド剤の製造方法であって、
(C)成分が、少なくとも2種類の平均粒径の無機フィラーを含み、
(A)成分、(B)成分および(C)成分を、温度:15〜45℃、圧力:0.0001〜50kPaで混合することを特徴とする、液状モールド剤の製造方法。
〔2〕(C)成分が、少なくとも平均粒径25〜100μmの無機フィラーと、平均粒径0.5〜20μmの無機フィラーを含む、上記〔1〕記載の液状モールド剤の製造方法。
〔3〕(C)成分が、少なくとも平均粒径25〜100μmの無機フィラー、平均粒径10〜20μmの無機フィラーおよび平均粒径0.5〜7μmの無機フィラーを含む、上記〔2〕記載の液状モールド剤の製造方法。
〔4〕(A)成分、(B)成分および(C)成分を混合した後、さらに(D)マイクロカプセル型イミダゾール硬化促進剤を混合する、上記〔1〕〜〔3〕のいずれか記載の液状モールド剤の製造方法。
〔5〕(D)成分を混合した後、脱泡を行う、上記〔4〕記載の液状モールド剤の製造方法。
〔6〕(A)エポキシ樹脂、(B)酸無水物硬化剤および(C)無機フィラーを含み、液状モールド剤100質量部に対して、(C)成分が80〜91質量部である液状モールド剤であって、
(C)成分が、少なくとも2種類の平均粒径の無機フィラーを含み、
(A)成分、(B)成分および(C)成分が、温度:15〜45℃、圧力:0.0001〜50kPaで混合されたことを特徴とする液状モールド剤。
〔7〕(C)成分が、少なくとも平均粒径25〜100μmの無機フィラーと、平均粒径0.5〜20μmの無機フィラーを含む、上記〔6〕記載の液状モールド剤。
〔8〕(C)成分が、少なくとも平均粒径25〜100μmの無機フィラー、平均粒径10〜20μmの無機フィラーおよび平均粒径0.5〜7μmの無機フィラーを含む、上記〔7〕記載の液状モールド剤。
〔9〕(A)成分、(B)成分および(C)成分を混合した後、さらに(D)マイクロカプセル型イミダゾール硬化促進剤を混合した液状樹脂組成物である、上記〔6〕〜〔8〕のいずれか記載の液状モールド剤。
〔10〕(D)成分を混合した後、脱泡が行われた、上記〔9〕記載の液状モールド剤。
〔11〕上記〔6〕〜〔10〕のいずれか記載の液状モールド剤の硬化物を含む、半導体装置。
本発明〔1〕によれば、製造後の粘度上昇を抑えつつ、含有成分、特に(C)成分が分散された液状モールド剤を製造することができる。
本発明〔6〕によれば、製造後の粘度上昇を抑えつつ、含有成分、特に(C)成分が分散された液状モールド剤を提供することができる。この液状モールド剤は、コンプレッションモールド法に適している。
コンプレッションモールド法によるICチップ封止工程の一例である。 液状モールド剤の未充填部分がなかった場合の写真の一例である。 液状モールド剤の未充填部分があった場合の写真の一例である。
本発明の液状モールド剤の製造方法は、
(A)エポキシ樹脂、(B)酸無水物硬化剤および(C)無機フィラーを含み、液状モールド剤100質量部に対して、(C)成分が80〜91質量部である液状モールド剤の製造方法であって、
(C)成分が、少なくとも2種類の平均粒径の無機フィラーを含み、
(A)成分、(B)成分および(C)成分を、温度:15〜45℃、圧力:0.0001〜50kPaで混合することを特徴とする。
本発明の液状モールド剤の製造方法は、高価な装置を用いることなく、高分散で低粘度の、コンプレッションモールド法での成型性やディスペンサー等によるディスペンス性に優れた液状モールド剤を製造することができ、スケールアップが容易である。
(A)成分は、液状モールド剤に、硬化性、耐熱性、接着性を付与し、硬化後の液状モールド剤に、耐久性を付与する。(A)成分としては、ナフタレン型エポキシ樹脂、脂肪族環状エポキシ樹脂、アミノフェノール系エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、エーテル系またはポリエーテル系エポキシ樹脂、オキシラン環含有エポキシ樹脂等が挙げられ、ナフタレン型エポキシ樹脂、脂肪族環状エポキシ樹脂、アミノフェノール系エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂が、液状モールド剤のガラス転移点、耐リフロー性、および耐湿性の観点から好ましい。(A)成分は、単独でも2種以上を併用してもよい。
(B)成分は、(A)成分の硬化能を有する。(B)成分としては、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルナジック酸無水物、水素化メチルナジック酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸二無水物、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、グリセリンビス(アンヒドロトリメリテート)モノアセテート、ドデセニル無水コハク酸、脂肪族二塩基酸ポリ無水物、クロレンド酸無水物、メチルブテニルテトラヒドロフタル酸無水物、アルキル化テトラヒドロフタル酸無水物、メチルハイミック酸無水物、アルケニル基で置換されたコハク酸無水物、グルタル酸無水物等が挙げられ、メチルブテニルテトラヒドロフタル酸無水物が好ましい。市販品としては、三菱化学製酸無水物(グレード:YH306、YH307)、日立化成工業製3 or 4−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸(品名:HN−5500)等が挙げられる。(B)成分は、単独でも2種以上を併用してもよい。
(C)成分により、硬化後の液状モールド剤の熱膨張係数や弾性率を調整することができる。(C)成分としては、コロイダルシリカ、疎水性シリカ、微細シリカ、ナノシリカ等のシリカ、アクリルビーズ、ガラスビーズ、ウレタンビーズ、ベントナイト、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等が挙げられる。(C)成分は、液状モールド剤の粘度、流動性の観点から、少なくとも2種類の平均粒径(粒状でない場合は、その平均最大径)の無機フィラーを含む。ここで、平均粒径とは、メジアン径(d50)をいい、少なくとも2種類の平均粒径の無機フィラーを含むとは、メジアン径(d50)が異なる無機フィラーを少なくとも2種類以上含むことをいう。(C)成分を均一に分散させる、液状モールド剤の流動性に優れる等の理由から、(C)成分の少なくとも1種類が、平均粒径25〜100μmの無機フィラーを含むと好ましく、(C)成分が、少なくとも平均粒径25〜100μmの無機フィラーと、平均粒径0.5〜20μmの無機フィラーを含むと、より好ましい。(C)成分が、少なくとも平均粒径25〜100μmの無機フィラー、平均粒径10〜20μmの無機フィラーおよび平均粒径0.5〜7μmの無機フィラーを含むと、さらに好ましい。0.5μm未満だと、液状モールド剤の粘度が上昇して、流動性が悪化するおそれがある。100μm超だと、液状モールド剤中に(C)成分を均一に存在させることが困難になるおそれがある。市販品としては、トクヤマ製シリカフィラー(品名:SE−40、平均粒径:50μm)、龍森製シリカフィラー(品名:MSV25G、平均粒径:20μm)、龍森製シリカフィラー(品名:MLV−2114、平均粒径:15μm)、アドマテックス製シリカフィラー(品名:SO−E5、平均粒径:2μm)、アドマテックス製シリカ(製品名:SO−E2、平均粒径:0.5μm)等が挙げられる。ここで、(C)成分の平均粒径は、Beckman
Coulter社製レーザー散乱・回折式 粒度分布測定装置(型番:LS13 320)により測定する。(C)成分は、単独でも2種以上を併用してもよい。
(B)成分の酸無水当量は、(A)成分のエポキシ当量の0.6〜1.1倍であると好ましく、0.6倍未満では、(A)成分の硬化が不十分になり易い、またはボイド発生やリフローテスト後の液状モールド剤のデラミネーションの発生が起き易くなってしまう。一方、(B)成分の酸無水当量が1.1倍を超えても、ボイド発生、リフローテスト後の液状モールド剤のデラミネーションの発生が起き易くなってしまう。
(C)成分は、液状モールド剤100質量部に対して、80〜91質量部であり、80質量部未満では、硬化後の成型物の反りが大きくなり、91質量部を超えると、液状樹脂組成物の粘度が高くなり過ぎるまたは、液状にならない。また、(C)成分の平均粒径25〜100μmの無機フィラーは、液状モールド剤100質量部に対して、50〜85質量部であると好ましく、平均粒径0.5〜20μmの無機フィラーは、液状モールド剤100質量部に対して、5〜30質量部であると好ましい。平均粒径0.5〜20μmの無機フィラー中では、平均粒径10〜20μmの無機フィラーおよび平均粒径0.5〜7μmの無機フィラーは、それぞれ、液状モールド剤100質量部に対して、0〜30質量部であり、かつ平均粒径10〜20μmの無機フィラーおよび平均粒径0.5〜7μmの無機フィラーの合計が、液状モールド剤100質量部に対して、5〜30質量部であると、より好ましい
(A)成分、(B)成分および(C)成分を混合する温度は、15〜45℃であり、15℃未満では、液状モールド剤の製造後の粘度上昇が大きくなってしまい、45℃を超えると、液状モールド剤の粘度、液状モールド剤の製造後の粘度上昇が高くなり、液状モールド剤の流動性が悪くなってしまう。
(A)成分、(B)成分および(C)成分を混合する圧力は、0.0001〜50kPaである。混合時の圧力を大気より減圧することにより、混合時の計内の水分が減少し、(B)成分の経時による加水分解が抑制され、液状モールド剤の製造後の粘度上昇を抑制することができる、と考えられる。(A)成分、(B)成分および(C)成分を混合する圧力が、0.0001kPa未満では、液状モールド剤の粘度が高くなり、液状モールド剤の流動性が悪くなってしまい、50kPaを超えると、液状モールド剤の製造後の粘度上昇が高くなってしまう。
(A)成分、(B)成分および(C)成分を混合する装置としては、プラネタリーミキサー、ライカイ機等が挙げられる。
本発明の液状モールド剤の製造方法は、
(A)成分、(B)成分および(C)成分を混合した後、さらに(D)マイクロカプセル型イミダゾール硬化促進剤を混合すると、液状モールド剤の保存安定性と、適度の硬化性の観点から好ましい。
(D)成分により、液状モールド剤に、保存安定性と、適度の硬化性が付与され、(D)成分としては、液状ビスフェノールA型等の液状エポキシ樹脂中に分散された、マイクロカプセル化イミダゾール化合物硬化剤が、作業性、硬化速度、保存安定性の点からより好ましい。イミダゾール硬化剤としては、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−〔2’−メチルイミダゾリル−(1’)]エチル−s−トリアジン、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[1,2−a]ベンズイミダゾール等を挙げることができ、2,4−ジアミノ−6−〔2’−メチルイミダゾリル−(1’)]エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−ウンデシルイミダゾリル−(1)−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン等が、硬化速度、作業性、耐湿性の観点から好ましい。(D)成分の市販品としては、旭化成イーマテリアルズ製マイクロカプセル化イミダゾール化合物硬化促進剤(品名:ノバキュアHXA3792、ノバキュアHX3722、ノバキュアHX3932HP)等が挙げられる。(D)成分は、単独でも2種以上を併用してもよい。
(D)成分は、液状モールド剤100質量部に対して、好ましくは0.1質量部より多く5質量部未満、より好ましくは0.2〜4質量部、さらに好ましくは0.3〜3.0質量部含有される。0.1質量部以上であると、液状モールド剤の反応性が良好であり、5質量部以下であると、耐湿信頼性が良好あり、更に液状モールド剤の製造後の粘度上昇を抑制し易い。
液状モールド剤は、本発明の目的を損なわない範囲で、更に必要に応じ、シランカップリング剤、カーボンブラックなどの顔料、染料、消泡剤、酸化防止剤、その他の添加剤等を配合することができる。
本発明の液状モールド剤の製造方法は、
(D)成分を混合した後、脱泡を行うと、硬化物中のボイド低減の観点から好ましい。この脱泡を行う装置としては、真空ハードミキサー等が挙げられる。
本発明の液状モールド剤の製造方法で製造された液状モールド剤は、製造後の粘度上昇を抑えつつ、含有成分、特に(C)成分が高分散されている。この液状モールド剤は、コンプレッションモールド法に適している。この液状モールド剤により、コンプレッションモールド法で、簡便に高集積度の半導体装置を製造することができる。
本発明について、実施例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下の実施例において、部、%はことわりのない限り、質量部、質量%を示す。
〔実施例1〜20、比較例1〜13〕
表1〜4に示す配合、混合条件で、(A)〜(C)成分を株式会社愛工舎製作所製プラネタリーミキサー(型番:ACM−0.8LVTJC)を用いて、2時間混合した。混合後の液状樹脂組成物に、(D)成分を手攪拌にて混合した。次に、得られた液状樹脂組成物を、日本ソセー工業製ハードミキサー(型番:UVR10L)を用いて、真空度:80〜90Paで1時間脱泡し、実施例1〜20、比較例1〜13の液状モールド剤:100gを製造した。
〔粘度の評価〕
製造した液状モールド剤の粘度をBrookfield社製粘度計(型番:HBDV−1)を用いて、毎分50回転の条件で測定した。粘度は、1000Pa・s未満であると好ましい。また、24時間後の増粘率を測定し、ポットライフの評価を行った。この増粘率は、2倍以下であると好ましい。ここで、増粘率(単位:倍)は、(24時間後の粘度)/(製造直後の粘度)から求めた。表1〜4に、粘度の評価結果を示す。
〔ディスペンス性の評価〕
製造した液状モールド剤のディスペンス性を、武蔵エンジニアリング製ディスペンサー(型番:ML-5000XII)を用いて評価した。10cmシリンジを用い、圧力:0.3MPaで、液状モールド剤が60mg/秒以上の吐出可能であった場合に「○」、60mg/秒未満の場合を「×」とした。表1〜4に、ディスペンス性の評価結果を示す。
〔成型性の評価〕
アピックヤマダ製モールディング装置(型番:WCM-300)を用いて、硬化条件:120℃、10分でモールドキュア後、乾燥機にて150℃、60分ポストキュアし、試料を作成した。作製後の試料を肉眼で観察し、液状モールド剤の未充填部分がなかった場合を「○」、液状モールド剤の未充填部分があった場合を「×」とした。図2に、液状モールド剤の未充填部分がなかった場合の写真の一例を、図3に、液状モールド剤の未充填部分があった場合の写真の一例を示す。表1〜4に、成型性の評価結果を示す。
〔硬化後のそりの評価〕
幅:30mm、長さ:30mm、厚さ:0.08mmのアルミナ基板の中央に、孔版印刷にて、幅:20mm、長さ:20mm、厚さ:0.13mmの液状モールド剤の硬化物を形成し、試料とした。硬化は、150℃、60分で行った。硬化後、東京精密製表面粗さ形状測定機(型番:サーフコム300B)を用いて、液状モールド剤の硬化物の対角線(2箇所)のそりを測定し、平均値を求めた。表1〜4に、硬化後のそりの評価結果を示す。



表1〜4からわかるように、実施例1〜20の全てで、液状モールド剤の粘度、ポットライフ、ディスペンス性、成型性、硬化後のそりの全ての結果において良好であった。これに対して、混合時の加熱温度が低過ぎる比較例1では、液状モールド剤のポットライフが短く、混合時の加熱温度が高過ぎる比較例2〜4では、液状モールド剤の粘度が高く、ディスペンス性が悪かった。無機フィラーが1種類の比較例5は、粘度が高くなりすぎた。混合時の圧力が高過ぎる比較例6と7では、液状モールド剤のポットライフが短かった。混合時の圧力が高過ぎる比較例8では、酸無水物硬化物を変えても、液状モールド剤のポットライフが短かった。(C)成分の含有量が少な過ぎる比較例9では、硬化後のそりが大きかった。(C)成分の含有量が多過ぎる比較例10では、液状モールド剤の粘度が高く、ディスペンス性が悪く、成型性が×であった。(C)成分の含有量が多過ぎる比較例11では、分散ができず、液状モールド剤の作製ができなかった。混合時の圧力が低過ぎる比較例12では、液状モールド剤の粘度が高く、成型性が×であった。混合時の圧力が高過ぎる比較例13では、液状モールド剤のポットライフが短かった。
上記のように、本発明の液状モールド剤の製造方法により、高価な装置を用いることなく、製造後の粘度上昇を抑えつつ、含有成分が分散された液状モールド剤を製造することができる。
10 液状モールド剤
11 硬化した液状モールド剤
20 ICチップ
30 キャリア
40 下の金型
50 上の金型

Claims (4)

  1. (A)エポキシ樹脂、(B)酸無水物硬化剤および(C)無機フィラーを含み、液状モールド剤100質量部に対して、(C)成分が80〜91質量部である液状モールド剤の製造方法であって、
    (C)成分が、少なくとも平均粒径25〜100μmの無機フィラーと、平均粒径0.5〜20μmの無機フィラーを含み、
    (A)成分、(B)成分および(C)成分を、温度:15〜45℃、圧力:0.0001〜50kPaで混合することを特徴とする、液状モールド剤の製造方法。
  2. (C)成分が、少なくとも平均粒径25〜100μmの無機フィラー、平均粒径10〜20μmの無機フィラーおよび平均粒径0.5〜7μmの無機フィラーを含む、請求項記載の液状モールド剤の製造方法。
  3. (A)成分、(B)成分および(C)成分を混合した後、さらに(D)マイクロカプセル型イミダゾール硬化促進剤を混合する、請求項1または2記載の液状モールド剤の製造方法。
  4. (D)成分を混合した後、脱泡を行う、請求項記載の液状モールド剤の製造方法。
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