JP6125236B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関する。
従来、大当り当選等に基づく条件装置の作動とともに役物連続作動装置が作動して遊技者にとって有利な大当り遊技状態へ移行可能な遊技機がある。
さらに、近年、遊技の興趣を高め、遊技性をより向上させるために、大当り当選後において、所定の2つ通過口のうち、いずれか一方の通過口に遊技球を通過させることによって、当該通過口に対応付けられた大入賞口の開放回数に係る抽選テーブルを決定する遊技機がある(特許文献1)。この遊技機の所定の通過口の上部には、左右に遊技球を振り分け可能な振り分け片を有する振り分け装置が設けられており、遊技球が振り分けられた結果、遊技球が、左右に併設された所定の通過口のうち一方を通過することによって、例えば、100%の確率で10ラウンド(大入賞口の開放回数が10回)が設定された抽選テーブルが、他方を通過することによって、50%の確率で16ラウンド(大入賞口の開放回数が16回)、50%の確率で4ラウンド(大入賞口の開放回数が4回)が設定された抽選テーブルが採用され抽選が実行される。
特開2011−152159号公報
上記特許文献1に記載の遊技機の振り分け装置は、所定期間の経過(例えば10秒)毎に、振り分け片を左から右へ、または右から左へ揺動することによって、通過する遊技球の下方に左右に併設された前記通過口のいずれか一方または他方へ誘導する。ここで振り分け装置は、遊技領域の右側に設けられている。また、遊技球を発射する発射装置は、遊技機の左側に設けられている。即ち、遊技機の左側に設けられた発射装置から振り分け装置までは所定の距離があり、かつ、遊技球が流下する際に釘等に接触するため、遊技球は、発射してから振り分け装置に到達するまで、所定の時間を要する。従って、遊技球の発射タイミングによっては、遊技者が所望していない振り分け結果となるため、結果的に遊技者の所望していない抽選テーブルが選択される場合があった。
本発明は、上記課題を鑑み、遊技領域へ流下させた遊技球について、大当り当選の際に、遊技者の操作によって複数の通過口のうち所望する1つの通過口へ振り分け可能とすることを目的とする。
(1)遊技球が流下可能な遊技領域を有する遊技盤と、前記遊技領域に設けられ、遊技球が流入可能な所定入賞口と、前記遊技領域に設けられ、遊技球の入賞を不可能とすることにより遊技者に不利な通常状態から、遊技球の入賞を可能として遊技者に有利な有利状態に変化可能な特定入賞口と、遊技者が操作可能な操作手段と、前記操作手段の操作に応じて流入する遊技球を複数の振り分け先の中から1つの振り分け先に流下させる振り分け処理を行う振り分け装置と、前記所定入賞口に流入済みの遊技球を前記振り分け装置へ誘導可能な連通路と、前記振り分け装置により振り分け処理された遊技球の振り分け先に設けられ、遊技球通過可能な複数の通過口と、遊技球の前記所定入賞口への流入に基づいて当り遊技への移行に係る当否抽選を実行した結果、当選して遊技状態が前記当り遊技へ移行する際に、前記振り分けられた遊技球が前記通過口を通過することで、前記特定入賞口の前記通常状態から前記有利状態への所定の変化を1ラウンド遊技とするラウンド遊技の回数を決定して前記当り遊技を実行制御するラウンド数制御手段とを備える。
この構成によれば、遊技者自らの直接的な操作に応じて、所定入賞口(始動入賞口)に流入して連通路を通過した遊技球が振り分け装置により振り分け処理された遊技球が、所定の通過口に振り分けられたことを契機により、例えば、抽選が実行され、当該抽選結果、複数種類のラウンド遊技の回数の中から何れの回数にするのかを決定するようになっているため、遊技者自らの操作に基づいて意外性のあるラウンド遊技の回数を獲得させ、当該ラウンド遊技の回数に基づく当り遊技(大当り遊技を提供することができる。
これにより、遊技者の自らの直接的な操作(例えば、遊技球を遊技領域31に発射させて、所定の入賞口等により通過を検知させるハンドル7の間接的な操作等を除く)によって、遊技球を遊技者が所望するラウンド遊技の回数の決定(抽選)に係る通過口へ誘導することができる。
また、本来入賞した後は遊技盤の裏面側へと回収され、再利用されることがない(遊技領域に戻されない)遊技球を利用することができ効率がよい。
ここで、特定入賞口(大入賞口通常状態から有利状態への変化のパターンは、例えば、遊技球が流入不能に大入賞口を閉じる状態(通常状態)から、遊技球が流入可能に大入賞口を開口する状態(有利状態)に変化させる開閉部を備える場合において、当該開閉部を1ラウンドとして開閉させる回数や当該開閉部を1ラウンドとして開口する時間が予め定められている変化のパターンを含むものとする。
よって、例えば、ラウンド遊技の回数が5回(所定の複数回)となる場合は、1ラウンドが5回連続的に行われるようになる。
また、ラウンド遊技の回数を決定するために抽選を採用した場合には、100%の確率で予め定められた固定のラウンド遊技の回数を決定するような抽選態様としてもよい。
また、所定の第1通過口により遊技球の通過を検知した場合と、所定の第2通過口により遊技球の通過を検知した場合とにおいて、ラウンド遊技の回数決定に係る抽選の抽選確率を互いに異なる(複数種類の抽選テーブルを設けて振り分け可能とする)ようにしてもよい。これにより、一方の通過口の通過検知となった場合には、より多いラウンド遊技の回数を得られ易いという遊技性を設けることができるようになる。
なお、本発明において、複数の通過口のうち所定の通過口により遊技球通過が検知された場合、ラウンド遊技の回数を決定するために上述の例のような抽選を採用せずに、予め定められた固定のラウンド遊技の回数を決定するようにしてもよい。
本発明によれば、遊技領域へ流下させた遊技球について、大当り当選の際に、遊技者の操作によって複数の通過口のうち所望する1つの通過口へ振り分け可能となる。
本発明に係る遊技機の前方斜視図である。 同じく遊技機の背面図である。 同じく遊技機の遊技盤の拡大正面図である。 同じく遊技機の遊技盤における始動入賞口及び振り分け装置の拡大側正面図である。 同じく遊技機の遊技盤における振り分け装置の回転体が回転した状態の拡大側正面図である。 同じく遊技機の各構成要素の制御関係を示すブロック図である。 変形例1の遊技機における遊技盤の拡大正面図である。 同じく遊技機の遊技盤における振り分け装置の拡大側正面図である。
以下、図1〜図6を参照し、発明の実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、実施形態の中で説明される特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
なお、以下の説明において遊技機(パチンコ機)の各部の左右方向は、その遊技機に対面する者にとっての左右方向に合わせて説明する。即ち、遊技機の正面から説明する場合は、遊技機の正面に対面する者(例えば、遊技者)の視点を基準とし、背面から説明する場合は、遊技機の背面に対面する者の視点を基準とする。
(遊技機)
図1に示すように、本実施形態の遊技機1は、遊技場の島設備に設置される縦長方形状の機枠2と、この機枠2に開き戸状に開閉自在に取り付けられた本体枠3と、当該本体枠3の内側に装着された遊技盤30と、本体枠3の前面に開き戸状に開閉自在に取り付けられ、遊技盤30を視認させるよう中央に大きくガラス窓4aが設けられたガラス扉4と、本体枠3の下側に開閉自在に設けられ、遊技球を貯留する受皿6を有する前面ボード5と、本体枠3内の下部に配設された遊技球を発射するための発射装置7B(図4参照)と、前面ボード5に取り付けられ、遊技者の回転操作に基づいて遊技球を発射装置7Bに発射させるためのハンドル7と、ガラス扉4の左右の上部にそれぞれ設けられ、遊技の状況に応じた効果音を出力するスピーカ8と、ガラス扉4の左右両側にそれぞれ設けられ、遊技の状況に応じて点灯、消灯及び点滅する照明演出を行う照明装置9とを備える。
(回転セレクタ)
さらに、受皿6の前縁部の中央には、左回り及び右回り方向へ所定の角度まで略水平方向へ回動可能であり、かつ押下可能なボタン型の回転セレクタEが設けられる。回転セレクタ(操作手段)Eは、遊技者が遊技の状況に応じて、所定の条件を選択する際、回転セレクタEの左右の回動操作によって条件を選択し、押下操作によって選択した条件を決定することができる。
回転セレクタEは、回転セレクタEを左回転させるとON状態となる左回転スイッチ250と、回転セレクタEを右回転させるとON状態となる右回転スイッチ252と、回転セレクタEを押下するとON状態となる押下スイッチ254とを内蔵する(図6参照)。
図2に示すように、遊技機1の背面側には、支持部材等を介して、主制御装置100(遊技制御手段)と、カバー部材に覆われたサブ制御装置200と、払出制御装置300とが設けられている。主制御装置100、サブ制御装置200、及び払出制御装置300は何れもCPUと、コンピュータプログラム及び遊技処理に必要なデータを格納したROMと、CPUがROMに格納されたコンピュータプログラムに従って処理を行うための一時記憶領域であるRAMとを備えるマイクロコンピュータである。
また、図2におけるサブ制御装置200の右隣には、入賞した賞球を払い出すための賞球払出装置301が設けられており、払出制御装置300の左隣には、各制御装置に電力を供給するための電源装置400が設けられている。
主制御装置100は、遊技機1全体を制御するための各種処理を実行し、その処理結果に基づいて、遊技を制御するための各種の制御コマンドを演算処理して出力する。詳細な説明は後述するが、例えば、第1特別図柄に係る電子抽選(第1特別図柄抽選)、第2特別図柄に係る電子抽選(第2特別図柄抽選)等をそれぞれ所定の契機で実行し、抽選結果等に基づいて、例えば、条件装置が作動し、役物連続作動装置が作動する。
ここで、「条件装置(以下においても同じ)」は、後述するアタッカ装置66である。また、「条件装置が作動し役物連続作動装置が作動する」とは、アタッカ装置66が作動して大入賞口65を開放することによって、遊技球が大入賞口65へ入賞し易い大当り遊技が開始されることをいう。
サブ制御装置200は、主制御装置100からの制御コマンドを受信して、スピーカ8、照明装置9、後述する演出表示装置51等の演出装置などへ制御コマンドを送信して演出に係る制御を実行する。
払出制御装置300は、主制御装置100からの制御コマンドを受信して、賞球払出装置301の作動を制御して、受皿6へ遊技球の払出しを行う。ここで、賞球払出装置301は、遊技球が入賞口に入賞したことを契機に、払出制御装置300の制御によって入賞口毎に予め対応付けられている賞球の払出個数を賞球として払出すようになっている。
また、払出制御装置300は、ハンドル7の回転操作量に応じて発射装置7Bの作動を制御し、遊技領域31へ遊技球の打ち出しを行う。遊技者の操作によって、ハンドル7の回転操作量が大となると、払出制御装置300は、発射装置7Bに対する遊技球の射出力が大となるように制御するため、遊技球を遊技領域31の右側まで発射させることができる。
(遊技領域)
主に図3に示すように、遊技盤30はその盤面に遊技球が流下する遊技領域31を備える。受皿6に貯留された遊技球は、発射装置7Bにより発射されて図3に示す矢印X方向へ飛んで発射口34を通過し、遊技領域31の上部に到達し、遊技領域31内を流下することになる。
遊技領域31は、ガラス窓4aを透して視認することができる。遊技領域31は、遊技球を滑走させるガイドレール32と遊技球規制レール33によって略円形状となるように区画形成されている。換言すると、遊技領域31は遊技球規制レール33より内側と外側に区画され、その外側、より具体的には、遊技盤30の右下隅部に、2桁の7セグメント表示装置からなる第1特別図柄表示装置40A及び第2特別図柄表示装置40Bと、2つのLEDランプからなる普通図柄表示装置41とが設けられている。なお、遊技領域31は、後述する振り分け装置70が設けられている部分及びその周囲を少なくとも透過性を有する透明領域30aとしている。これにより、例えば、連通路62D、及び回収口74、第1振り分け通路75、第2振り分け通路76、回転体73を遊技機1の前面側から視認できるため、振り分け装置70への遊技球の転動状態を遊技者は視認することができる。また、透明領域30aを当該遊技領域にのみ限定せず、全領域を透明(所謂、透明遊技盤)としてもよい。
(特別図柄表示装置)
第1特別図柄表示装置40Aは、遊技球が後述する第1始動入賞口61に入賞したことを契機に、主制御装置100が実行する第1特別図柄抽選の結果を表示するためのものである。より具体的には、電子抽選の結果に基づいて数字や絵柄等の特別図柄(単に、特図ともいう。)を変動させた後に、抽選結果を表示する態様で所定の特別図柄を導出表示(停止表示)させるという態様で表示されるように主制御装置100により制御されるものである。
第2特別図柄表示装置40Bは、遊技球が後述する第2始動入賞口62に入賞したことを契機に、主制御装置100が実行する第2特別図柄抽選の結果を表示するためのものである。より具体的には、電子抽選の結果に基づいて数字や絵柄等の特別図柄を変動させた後に、抽選結果を表示する態様で所定の特別図柄を停止表示させるという態様で表示されるように主制御装置100によりにより制御されるものである。
本実施形態の遊技機においては、遊技球の第1始動入賞口61への入賞を契機として変動する特別図柄を第1特別図柄とし、遊技球の第2始動入賞口62への入賞を契機として変動する特別図柄を第2特別図柄としており、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動及び停止表示は、特別図柄の種類に応じた予め定めた優先順位の抽選処理の順番に基づいて主制御装置100により行われる。
ここで、本実施形態の遊技機においては、第1特別図柄表示装置40A、または第2特別図柄表示装置40Bが作動することとなる第1始動入賞口61または第2始動入賞口62への遊技球の入賞を始期とし、第1特別図柄表示装置40A、または第2特別図柄表示装置40Bの特別図柄が変動を開始したときから、当該変動が継続している状態を経て、当該変動が終了する特別図柄の停止表示時を終期とし、当該始期から終期までの遊技期間を「1遊技」とする。
(普通図柄表示装置)
普通図柄表示装置41は、遊技球が後述するスルーチャッカ64を通過したことを契機に、普通図柄(単に、普図ともいう)に係る電子抽選(普図抽選)の結果、普図当り、または外れが表示されるよう主制御装置100により制御されるものである。
遊技領域31における遊技球規制レール33の内側には、センター役物50と、演出表示装置51(表示器)と、第1始動入賞口61と、第2始動入賞口62と、電動チューリップ63と、スルーチャッカ64と、大入賞口65と、アタッカ装置66と、複数の一般入賞口67と、アウト口68と、遊技領域31内の遊技球の流下方向に変化を与える複数の遊技釘N及び風車Pとが設けられている。また、遊技盤30の裏面側には、振り分け装置70が、第1始動入賞口61及び第2始動入賞口62に連結するように設けられている。
なお、以下の遊技領域31内に配置された各構成部材の説明は、他に示すものが無い限り図3を参照するものであり、その旨の記載は省略する。
後述するが、第1始動入賞口61、第2始動入賞口62、大入賞口65、スルーチャッカ64、一般入賞口67のそれぞれには、遊技球の通過を検知する第1始動入賞口検知センサ91、第2始動入賞口検知センサ92、大入賞口検知センサ93、スルーチャッカ検知センサ94、一般入賞口検知センサ95が内蔵されている。
これらの検知センサ91〜95は、遊技球の通過に伴い遊技球検知信号(電気信号)を出力する磁気センサであり、その遊技球検知信号は主制御装置100に入力される(図4参照)。
(センター役物)
センター役物50は、遊技領域31のほぼ中央に設けられ、遊技領域31から前方へ突出し、その中央に前後方向の開口部50aを有する枠状をなしている。センター役物50の後方には、矩形状の演出表示装置51が設けられており、センター役物50の左側には、遊技領域31に打ち出された遊技球の一部を、センター役物50内に導入可能とするための遊技球案内路50bが設けられている。センター役物50の下部中央には、遊技球案内路50bから導入された遊技球を、誘導し、かつ揺動させるステージ52が設けられている。ステージ52の左右は中央へ向かって傾斜しており、ステージ52の中央には前後方向の溝52Aが、僅かに前側が傾斜するように形成されている。この溝52Aの真下の位置には第1始動入賞口61が配置されているため、溝52Aから落下した遊技球は、高い確率で第1始動入賞口61に導かれる。
(演出表示装置)
演出表示装置51(表示器)は、本実施形態の遊技機においては表示領域を有する液晶表示装置からなり、サブ制御装置200の制御に基づいて、例えば、当否情報を示唆する所定の演出態様をセンター役物50の開口部50aを透して表示するものである。
演出表示装置51には、所定の演出態様として、第1特別図柄表示装置40Aに表示される第1特別図柄の変動と連動して変動表示される第1演出図柄S1と、第2特別図柄表示装置40Bに表示される第2特別図柄の変動と連動して変動表示される第2演出図柄S2とが、共通化されて液晶画像の表示領域内で表示制御される。また、各演出図柄S1、S2の表示上の裏側には遊技状態に対応する背景画像(変動画像または静止画像)が表示制御される。
なお、第1演出図柄S1及び第2演出図柄S2を共通化した演出図柄としないで表示制御するようにしてもよい。また、後述のモード状態などの遊技状態の変化に応じて演出図柄の形状などの意匠を変化させる表示制御をするようにしてもよい。
さらに、演出表示装置51の下部には、第1特別図柄抽選に対応する後述する保留球乱数が主制御装置100のRAMに記憶された旨の表示を行う表示領域A1が設けられ、当該表示領域とは別に、第2特別図柄抽選に対応する保留球乱数が主制御装置100のRAMに記憶された旨の表示を行う表示領域A2が設けられる。
(始動入賞口)
第1始動入賞口61は、遊技領域31の略中央部におけるステージ52の下方に設けられ、上部が開放した略箱型をなし、その前面に透過性の覗き窓61Aと、その内部に遊技球の通過を検知する第1始動入賞口検知センサ91と、検知した遊技球を遊技盤30の裏面側へ排出する第1排出口61Bとを有する。
遊技球の第1始動入賞口61への入賞(第1始動入賞口検知センサ91による遊技球の検知)を契機に、主制御装置100により第1特別図柄抽選等が実行される。
第2始動入賞口62は、第1始動入賞口61の下方に設けられ、上部が開放し、前面に透過性の覗き窓62Aを有する略箱型の遊技球受入部62Bと、遊技球受入部62Bの上部に遊技球を所定のタイミングで受入可能とするための電動チューリップ63と、その内部に遊技球の通過を検知する第2始動入賞口検知センサ92と、検知した遊技球を排出する第2排出口62Cとを有する。
遊技球の第2始動入賞口62への入賞(第2始動入賞口検知センサ92による遊技球の検知)を契機に、主制御装置100により第2特別図柄抽選等が実行される。
第1始動入賞口61の第1排出口61B及び第2始動入賞口62の第2排出口62Cには、振り分け装置70に連結する連通路62Dが接続されている。第1排出口61B又は第2排出口62Cから排出された遊技球は、連通路62Dを通ってそれぞれ振り分け装置70に流入(入球ともいう)するようになっている。
電動チューリップ63は、遊技球受入部62Bの上部の入口側に設けられ、遊技盤30の前面に直交する軸を中心に回動する1対の羽根部材63Aと、これら1対の羽根部材を駆動する電動チューリップ駆動装置(ソレノイド)63Bとを備え、そのソレノイド63Bへの通電により1対の羽根部材63Aの先端が互いに離れる方向に回動し、第2始動入賞口62の入口を拡大するものである。
電動チューリップ63は1対の羽根部材63Aを閉じた状態において、第2始動入賞口62の上方に配置された第1始動入賞口61との間が、遊技球が通過不可能なものであるため、1対の羽根部材63Aが閉じた状態では第2始動入賞口62への遊技球の入賞は不可能となっている。
電動チューリップ63は、普通図柄に係る電子抽選の結果が普図当りとなった場合に、1対の羽根部材63Aが開放するように主制御装置100により制御される。
(スルーチャッカ)
スルーチャッカ64は、遊技盤30の右側部に設けられ、上述したように遊技球が通過可能なゲート構造をなしたものである。当該ゲート内には遊技球の通過を検知可能なスルーチャッカ検知センサ94が設けられている。
遊技球がスルーチャッカ64を通過すること(スルーチャッカ検知センサ94の遊技球の検知)を契機に、主制御装置100により普通図柄に係る電子抽選(普図抽選)を行う。
従って、本実施形態の遊技機では、遊技者がハンドル7の回転操作量を大とする操作をして、遊技球を遊技領域の右側に打ち出して、スルーチャッカ64に遊技球を通過させなければ普図抽選も行われないため、第2始動入賞口62への遊技球の入賞は不可能となっている。
(大入賞口)
大入賞口65は、第2始動入賞口62の下方に設けられ、横長な矩形状の開口である。当該開口内には遊技球の通過を検知可能な大入賞口検知センサ93が設けられている。
アタッカ装置66は、大入賞口65における開口の下辺部に水平な軸を中心として前後方向にフラップ状に回動白在に設けられ、大入賞口65の形状とほぼ同じ長方形の蓋部材66A(開閉部)を駆動させるアタッカ駆動装置66B(図4参照)の駆動により蓋部材66Aが閉鎖状態(遊技者が有利な第1状態)から前方向に回動して大入賞口65を開放状態(遊技者が有利な第2状態)とするものである(役物連続作動装置の作動)。
アタッカ装置66は、第1始動入賞口61への遊技球の入賞を契機に行われる第1特別図柄に係る第1特別図柄抽選の結果が当り(第1特図当り、特図当り、大当り、または単に「当り」ともいう)となった場合、または第2始動入賞口62への遊技球の入賞を契機に行われる第2特別図柄に係る第2特別図柄抽選の結果が当り(第2特図当り、特図当り、大当り、または単に「当り」ともいう)となった場合であって、さらに、後述する振り分け装置70の遊技球の振り分け結果に基づいて、主制御装置100による大入賞口65の開放回数(ラウンド数)に係る抽選により決定された開放回数に従って、大入賞口65は開放され(以下、ラウンド処理ともいう)ることにより、通常遊技よりも多くの遊技球が大入賞口65に入賞可能となる(ラウンド遊技)。これによって遊技者は、通常遊技より有利な当り遊技(大当り遊技または有利遊技ともいう)が提供されることとなる。
本実施形態に係る遊技機において、所定のラウンド数は2ラウンド(2Rともいう)、3ラウンド(3Rともいう)、10ラウンド(10Rともいう)又は15ラウンド(15Rともいう)であり、1ラウンドあたりの遊技球の最大入賞可能個数は例えば、9個で、かつ、アタッカ装置66の最長開放時間は30秒である。
即ち、例えば、1ラウンドが上記条件(最大入賞可能個数が9個、アタッカ装置66の開放時間が30秒)の場合は、アタッカ装置66の開放時点から30秒経過する前に大入賞口65への遊技球の入賞個数が9個に達した場合と、大入賞口65への遊技球の入賞個数が9個に達する前にアタッカ装置66の開放時点から30秒が経過した場合に、1ラウンドが終了するようになっている。
ここで、本実施形態に係る遊技機における「1ラウンド」は、アタッカ装置66を作動させる1回分のコマンド(主制御装置100からの指令)で得られる大入賞口65の開放処理としている。そのため、1回分のコマンド(1ラウンド)に基づいて蓋部材66Aを駆動させる回数は1回に限らず、所定の複数回とすることもできる。
従って、例えば5ラウンドの当り遊技となる場合は、アタッカ装置66を作動させる1回分のコマンドが個別に5回分連続生成されることに基づいて、当該5ラウンドの当り遊技を実行することもできる。
当り遊技が、3ラウンド、10ラウンド又は15ラウンドの何れのラウンドとなるかは、主制御装置100による抽選の結果によって異なる。
例えば、主制御装置100による抽選の結果、当り遊技が15ラウンド(15ラウンド当り)となった場合には、大入賞口65が例えば30秒・15回の開閉パターン(当りパターン)を伴うことで約1000個〜1700個程度の期待出玉量となり、10ラウンド(10ラウンド当り)となった場合には、大入賞口65が例えば30秒・10回の開閉パターンを伴うことで約600個〜1200個程度の期待出玉量となり、3ラウンド(3ラウンド当り)となった場合には、大入賞口65が例えば30秒・3回の開閉パターンを伴うことで約200個〜350個程度の期待出玉量となる。
なお、本実施形態の遊技機では、15ラウンド当りが1回の当り遊技において最大の遊技上の利益を獲得できる当りであるが、適宜変更可能である。
一方、所定の特図当り(例えば図柄組み合わせが「135」等となった)の結果遊技が2ラウンドとなった場合には、大入賞口65は例えば0.5秒・2回程度しか開放せず、殆ど入賞や出玉が期待できない。このような大当り遊技は、殆ど入賞や出玉が期待できない代わりに、大当り終了後は、後述する持ち遊技球が殆ど減少しない「時短機能」を伴った、2ラウンド時短(2R時短)または、時短機能を伴った状態であって、かつ特図当りの確率が通常状態と比較して高く設定された確率状態(後述する特図高確遊技モードまたは確変状態)へ移行する2ラウンド確変(2R確変または突確)となる。この他に、「時短機能」は伴わず、特図高確遊技モードとなり、遊技者には遊技状態における演出態様が通常状態と変わらない潜伏確変状態(潜確状態)や「時短機能」及び特図高確遊技モードを伴わない小当り状態がある。小当り状態は小当り状態に移行する前の状態を引き継ぐため、例えば、小当り状態前が潜確状態の場合は、小当り状態となったとしても、その潜確状態を引き継いだままとなる。
このように、大入賞口65の開放態様(大入賞口の第1状態から第2状態への変化のパターン)及び大入賞口65の開放回数(ラウンド遊技回数)は、複数種類設定されており、所定の条件に基づいて、大入賞口65の開放態様及び開放回数が決定されるようになっている。
アウト口68は、遊技領域31の最下部に設けられ、第1始動入賞口61、第2始動入賞口62、大入賞口65、一般入賞口67の何れにも入賞せず、また、振り分け装置70に入球せずに流下してきた遊技球を排出球として回収する。
本実施形態の遊技機における入賞口(第1始動入賞口61及び第2始動入賞口62においては、流下先の振り分け装置70における回収口74、74、75B、76B)及びアウト口68は、遊技球を遊技領域31の裏側に回収し、排出された遊技球(排出球)として処理する遊技球排出口である。なお、排出球は、遊技機1の裏面に設けられた排出球受皿または遊技店における所定の島設備(図示省略)に一時的に貯留され、再度遊技に使用する遊技球として払出制御装置300によって払出可能な状態となるように循環処理される。
また、スルーチャッカ64は、遊技領域31に設けた遊技球の通過部を通過した後に、引き続き遊技領域31を流下させる遊技球通過口である。
(振り分け装置)
図3〜図5に示すように、振り分け装置70は、遊技領域31(透明領域30a)において遊技者が視認できるように設けられるとともに、第2始動入賞口62の下方に設けられ、始動入賞口61、62に流入して通過を検知された入賞済みの遊技球を受け入れて保持する。そして、遊技者の操作による所定のタイミングで遊技球の流下先(行き先、通過口)を選択して、保持した遊技球の保留を解除して流下させる振り分け処理を行う。
なお、選択された流下先の通過口に設けられたセンサが振り分け処理された遊技球の通過を検知したことに基づいて、主制御装置100(遊技制御手段)により大当り遊技に係るラウンド数が決定されるとともに、決定されたラウンド数の大当り遊技が開始(役物連続作動装置が作動)されるようになっている。
振り分け装置70は、始動入賞口61、62から流入して連通路62Dを通って流下した入賞済みの遊技球を受け入れて、後述する回転体73の保留部731に誘導可能なステージ71と、ステージ71の下方に設けられ、側面板72a、72a、背面板72b及び底面板72cを有し上面及び前面が開放する枠体72と、枠体72の背面板72bの略中央部から前方へ向かって直交する軸73a(遊技盤における前後方向に延びる軸)によって回転可能に支持される円盤状の回転体73(振り分け部)と、背面板72bの後方において軸73aと連結され回転体73を駆動させるためのモータ77(図6参照)と、枠体72の背面板72bにおいて、回転体73の上側の左右の外周縁沿いに遊技球が後方に通過可能に開口され、遊技球を回収するための左右の回収口74、74と、回転体73の外周における下側の左右から回転体の離心方向かつ斜め下方へ向かって延出する左右の第1振り分け通路(行き先、通過口)75及び第2振り分け通路76(行き先、通過口)とが設けられ、回転体73の回動(以下、回転作動ともいう)に基づいて保留部731で保持した遊技球の保留を解除して、当該遊技球を第1振り分け通路75又は第2振り分け通路76によって規制して落下させるよう遊技球を制御する(振り分け処理ともいう)。
なお、第1振り分け通路75及び第2振り分け通路76の上端(通過口)は、回転体73の前後方向に所定の厚みを有する両側部により閉塞され、また、枠体72の開放する前面は透過性を有する遊技盤30(透明領域30a)の裏面により閉塞されている。
ステージ71の左右は、中央へ向かって傾斜しており、ステージ71の中央には前後方向の溝71aが、僅かに前側が傾斜するように形成されている。
回転体73(振り分け部)はステージ71の下方に設けられており、その外周には、回転体73の離心方向へ開口し、遊技球が1個を限度として一時的に入球可能な大きさの凹状の保留部731が、軸73aを境として互いに対向する位置に設けられる。
保留部731には、遊技球が保持されて保留(入球)となったことを検知する入球センサ731Aが設けられる。
回転体73は、初期回転位置として保留部731、731が上下方向に対向して位置するように後述する振り分け制御手段220により制御される。即ち、保留部731の一方が、上位置(初期位置)として上方に開口し、保留部731の他方が、下位置(共通の終着位置)として下方に開口するようになっている。
従って、回転体73がこのような回転位置に制御されることにより、上述の通り、第1振り分け通路75及び第2振り分け通路76の上端部が回転体73の両側部により閉塞されているため、保留部731に保持された遊技球は、回転体73が回転作動しない限り第1振り分け通路75及び第2振り分け通路76を流下し得ないようになっている。
また、回転体73がこのような回転位置に制御されることにより、上述のステージ71の溝71aの直下に上位置の保留部731が位置するようになっている。換言すると、回転体73は、保留部731が溝71aの直下に開口方向が上方へ向くように位置するように制御されているため、連通路62Dを経由して溝71aから落下した入賞済みの遊技球は、高い確率で回転体73の保留部731に誘導されて保持されることとなる。
さらに、回転体73の回転方向が右回りまたは左回りであっても、保留部731、731において、上方に開口する初期位置から180度の回転変位で下方に開口する終着位置を共通化し、かつ、保留部731、731を、それぞれ軸73aを境に対向する位置に配置することにより、一方または他方の保留部731が上方に開口する初期位置のとき、他方または一方の保留部731が下方に開口する終着位置となるようにしている為、制御処理を単純化して処理に係る負荷の軽減を図ることができる。
第1振り分け通路75及び第2振り分け通路76は、遊技球を1つのみ通過可能とする筒状に形成されている。当該筒状の通路内には、回転体73の回転作動(左回りまたは右回りの過程)に基づいて、保留部731で保持した遊技球の保留が解除され、振り分け処理された遊技球の通過を検知するための第1振り分けセンサ75A及び第2振り分けセンサ76Aと、それらのセンサ75A、76Aの下流側に、センサ75A、76Aによる通過検知済みの遊技球を回収し、排出球として処理する回収口75B、76Bとが設けられる。回収口75B、76Bは、枠体72の底面板72cにおいて遊技球が下方に通過可能に開口するようになっている。
保留部731に入球した遊技球は、回転体73が左右のいずれかに回動した場合、第1振り分け通路75または第2振り分け通路76の上端(通過口)位置にほぼ対向する回転位置となるまで保留部731内に保持される。さらにそれ以上回動することにより、遊技球は、保持状態が解除され、第1振り分け通路75、または第2振り分け通路76に誘導されるようになっている。
また、第1振り分け通路75、または第2振り分け通路76を流下する遊技球は、第1振り分けセンサ75A、または第2振り分けセンサ76Aにより検知された後は、左右の回収口75B、76Bの何れかから排出球として排出(回収)されるようになっている。
なお、本実施形態では、振り分け装置70へ受け入れ可能な遊技球を、連通路62Dを経由させた入賞済みの遊技球としているが、遊技領域31を流下している遊技球を受け入れ可能としてもよい。
また、回収口74、74及び回収口75B、76Bを通過する遊技球について遊技盤31の裏側へ回収(排出)されるようにしているが、遊技領域31へ再び戻すようにしてもよい。
(遊技機の制御)
次に、図6を参照し、主要な制御装置について詳説しながら本実施形態の遊技機の機能(制御)を説明する。
なお、本実施形態の遊技機は、主制御装置100及びサブ制御装置200(遊技制御手段の一部の扱いとしてもよい)によって制御され、主制御装置100及びサブ制御装置200の以下に説明する機能は、ROMに予め記憶されている所定のプログラム(ソフトウェア)による情報処理が、CPUやROMやRAM、その他演出装置等のハードウェア資源により具体的に実現されることによって達成される。
(主制御装置)
図6に示すように、主制御装置100は、各検知センサ731A、75A、76A、91〜95からの遊技球の検知信号の入力に基づいて、抽選や制御を実行する。
主制御装置100は、乱数抽出手段(抽選手段)105、特別図柄用当否判定手段110(抽選手段)、特別図柄用種類判定手段115、特別図柄用変動表示判定手段120、ラウンド数制御手段125、特別図柄変動表示制御手段130、乱数保留手段140、当り遊技制御手段150、遊技モード制御手段160、普通図柄用当否抽選手段170、電動チューリップ制御手段180、払出制御手段190等を有する。
乱数抽出手段(抽選手段)105は、第1特別図柄または第2特別図柄に係る当りか否か(大当り遊技状態へ移行するか否か)を決定するための当否用乱数と、第1特別図柄表示装置40A及び第2特別図柄表示装置40Bに停止表示させる特別図柄の停止表示パターン(例えば、複数の記号又は数値の組合せ)の種類を決定するため図柄種類用乱数と、後述する特別図柄の変動パターンの種類を決定するための変動パターン用乱数と、大入賞口65の開放回数(ラウンド数)を決定するためのラウンド数決定用乱数を生成し、第1始動入賞口61または第2始動入賞口62への遊技球の始動入賞に基づいてそれら各乱数を抽出する。
なお、本実施形態の遊技機における「乱数」とは、ハードウェア乱数生成手段やソフトウェア乱数生成手段などにより、高速で複数の数値をループ的に更新させて発生させるとともに、所定センサに基づく検知タイミングに応じて1の数値(ランダム値)の抽出を可能とした擬似乱数(電子抽選)であるものとする。
特別図柄用当否判定手段110(抽選手段)は、第1始動入賞口検知センサ91からの検知信号の入力に基づいて、第1特別図柄に係る当否(特図当りか否か)を判定し、第2始動入賞口検知センサ92からの検知信号の入力に基づいて、第2特別図柄に係る当否(特図当りか否か)を判定する。具体的には、遊技状態(例えば、特図高確遊技モードまたは特図低確遊技モード)に基づいて当否判定を行うための当否用テーブル(例えば、特図高確遊技判定用テーブル又は特図低確遊技判判定用テーブル)を決定し、当該当否用テーブルを参照して抽出された当否用乱数を判定し、第1特別図柄または第2特別図柄に係る当否を判定する。
なお、本発明における抽選手段は、乱数抽出手段105、特別図柄用当否判定手段110から構成される。
特別図柄用種類判定手段115は、第1始動入賞口検知センサ91からの検知信号の入力に基づく予め定められた所定タイミングで、特別図柄用当否判定手段110による当否判定の結果、及び遊技状態等に応じて第1特別図柄の種類を判定するための第1特別図柄種類テーブル(例えば、当り停止表示用テーブル又は外れ停止表示用テーブル)を決定し、当該第1特別図柄種類テーブルを参照して抽出された図柄種類用乱数を判定し、停止表示される第1特別図柄を決定する。
また、特別図柄用種類判定手段115は、第2始動入賞口検知センサ92からの検知信号の入力に基づく予め定められた所定タイミングで、特別図柄用当否判定手段110による当否判定の結果、及び遊技状態等に応じて第2特別図柄の種類を判定するための第2特別図柄種類テーブルを決定し、当該第2特別図柄種類テーブルを参照して抽出された図柄種類用乱数を判定し、停止表示される第2特別図柄を決定する。
特別図柄用変動表示判定手段120は、第1始動入賞口検知センサ91からの検知信号の入力に基づく予め定められた所定タイミングで、特別図柄用当否判定手段110による当否判定の結果、及び遊技状態に基づいて第1特別図柄表示装置40Aにおいて変動表示させる第1特別図柄に係る変動パターン(以下、単に、変動パターンともいう)を判定するための第1変動パターンテーブル(例えば、当り変動パターン用テーブル又は外れ変動パターン用テーブル)を決定し、当該第1変動パターンテーブルを参照して抽出された変動パターン用乱数を判定し、第1特別図柄変動パターンを決定する。
また、特別図柄用変動表示判定手段120は、第2始動入賞口検知センサ92からの検知信号の入力に基づく予め定められた所定タイミングで、特別図柄用当否判定手段110による当否判定の結果、及び遊技状態に基づいて第2特別図柄表示装置40Bにおいて変動表示させる第2特別図柄に係る変動パターンを判定するための第2変動パターンテーブルを決定し、当該第2変動パターンテーブルを参照して抽出された変動パターン用乱数を判定し、第2特別図柄変動パターンを決定する。
本実施形態の遊技機では、上記変動パターンが決定されることに伴い、第1特別図柄表示装置40A及び第2特別図柄表示装置40Bにおいて特別図柄を変動表示させる変動時間が定まるようにしている。
なお、上述した第1特別図柄に係るテーブル及び第2特別図柄に係るテーブルは、共通化を図って1つのテーブルからなるようにしてもよい。
ラウンド数制御手段125は、第1ラウンド数判定テーブル125A及び第2ラウンド数判定テーブル125Bを有し、これらの判定テーブルに基づいて、大当りに係るラウンド数を決定するための第1判定処理(ラウンド遊技の回数の抽選処理)を実行する。
また、ラウンド数制御手段125に係る以下の2つの条件(契機)が満たされると条件装置が作動する。
即ち、第1の条件として、特別図柄用当否判定手段110に基づく判定結果(第1特別図柄に係る判定結果または第2特別図柄に係る判定結果)が特図当り(大当り当選)となり、条件装置の作動を可能とした状態(作動可能状態)で、第2の条件として、振り分け装置70に設けられた第1振り分けセンサ75Aまたは第2振り分けセンサ76Aからの検知信号の入力に基づいて、大当りに係るラウンド数を決定するための第1判定処理を実行することにより、2つの条件が満たされて条件装置は作動する(決定されたラウンド数に応じて当り遊技制御手段150の制御によりアタッカ装置66が作動)する。
第1判定処理においては、ラウンド数制御手段125が第1振り分けセンサ75Aの検知信号の入力に基づいて、乱数抽出手段105が抽出したラウンド数決定用乱数を、第1振り分けセンサ75Aの検知信号を入力した場合に選択される第1ラウンド数判定テーブル125Aを参照して、100%の確率で10ラウンドを選択する処理を行う。
また、ラウンド数制御手段125が第2振り分けセンサ76Aの検知信号の入力に基づいて、乱数抽出手段105が抽出したラウンド数決定用乱数を、第2振り分けセンサ76Aの検知信号を入力した場合に選択される第2ラウンド数判定テーブル125Bを参照して、50%の確率で3ラウンド、50%の確率で15ラウンドを選択する抽選判定に係る処理を行う。
なお、上述のように第1振り分けセンサ75Aの検知信号を検知した際のラウンド数を選択する処理を、100%の確率で予め定められた固定のラウンド遊技の回数(例えば、10ラウンド)を決定する制御処理とする場合は、ラウンド遊技の回数の抽選処理を行わず、当該10ラウンドを決定する制御を実行するようにしてもよい。
従って、遊技者は遊技状態や遊技者の心境に合わせて回転セレクタEを操作して(詳細は後述する)、必ず10ラウンドの大当り遊技を享受できる前者(第1振り分け通路75)を選択するか、不確定であっても、ラウンド遊技の回数の抽選処理の結果しだいで15ラウンドの大当り遊技を享受可能な後者(第2振り分け通路76)を選択することができるため、積極的に遊技に参加することができ、遊技性が向上する。
特別図柄変動表示制御手段130は、特別図柄用当否判定手段110における当否の結果に基づいて、第1特別図柄表示装置40A及び第2特別図柄表示装置40Bにおいて変動時間の概念を含む所定の変動パターンに基づく変動表示(例えば、序列が定められた複数の記号又は数値を所定速度で順番に更新表示)をさせるための表示制御を行う。
特別図柄変動表示制御手段130は、決定した変動パターンに基づいて、第1特別図柄表示装置40A及び第2特別図柄表示装置40Bにおいて第1特別図柄または第2特別図柄を所定時間変動表示させてから、上記当否の結果に応じた態様となるようにして第1特別図柄または第2特別図柄を停止させる制御を行う。
乱数保留手段140は、上述の大当り遊技の移行中、または第1特別図柄表示装置40Aまたは第2特別図柄表示装置40Bが第1特別図柄又は第2特別図柄を変動表示しているときに、第1始動入賞口検知センサ91または、第2始動入賞口検知センサ92からの検知信号の入力に基づいて乱数の抽出処理が発生した場合に、規定数(例えば、4)となるまでは判定許可待ちの保留処理として当該抽出乱数(保留球乱数ともいう)を記憶する。乱数保留手段140により記憶された保留球乱数は、変動中の特別図柄の停止表示、又は当り遊技の終了に基づいて、入賞順で1つずつ処理の許可条件が満たされる度に1つずつ判定処理され、この判定に係る保留球乱数の記憶が消去される。
当り遊技制御手段150は、ラウンド数制御手段125による大当りに係るラウンド数等の判定処理結果に基づいて、遊技者に有利な遊技状態において獲得可能な払出し賞球の出玉量の増減、具体的には、アタッカ装置66における開閉パターン(開閉回数、開放時間等)の制御を行う。
遊技モード制御手段160は、特別図柄用種類判定手段115において抽選決定された第1特別図柄又は第2特別図柄の種類に基づいて、大当り遊技状態の終了後に所定期間移行させる遊技状態に影響を与えるモード状態(移行遊技状態)の種類の決定を行う。ここでいう、モード状態は、複数種類設定されており、具体的は、特図当りが通常遊技状態時と比較して当選し易い「特図高確遊技モード」、特図当りが通常遊技状態時と比較して当選し難い「特図低確遊技モード」、普図当りが通常遊技状態時と比較して当選し易い「普図高確遊技モード」、普図当りが通常遊技状態時と比較して当選し難い「普図低確遊技モード」、又はこれら遊技モードの組合せ等である。このモード状態によって、変動パターン及び演出パターンも変化する。
本実施形態の遊技機においては、特図低確遊技モード及び普図低確遊技モードを組み合わせた状態が「通常状態」であり、特図高確遊技モード及び普図低確遊技モードを組み合わせた状態が例えば「潜確状態」であり、特図低確遊技モード及び普図高確遊技モードを組み合わせた状態が例えば「時短状態」、特図高確遊技モード及び普図高確遊技モードは例えば「確変状態」(突確を含む)である。
普通図柄用当否抽選手段170は、スルーチャッカ検知センサ94からの検知信号に基づいて、乱数の抽出及び抽出した乱数の判定を行う普通図柄用当否抽選を実行する。また、普通図柄用当否抽選の結果、上記モード状態に対応した普通図柄を普通図柄表示装置41に所定時間、変動表示をさせた後、抽選の当否情報に対応した普通図柄の組み合わせを停止表示させる。
電動チューリップ制御手段180は、普通図柄用当否抽選手段170の普通図柄用当否抽選の結果、普図当りに当選した場合、電動チューリップ63のソレノイド63Bへの通電を行い、電動チューリップ63の1対の羽根部材63Aを当該普通図柄用当否抽選時のモード状態(普図低確遊技モードまたは普図高確遊技モード)に応じた開閉パターンとなるようにして開閉制御する。
払出制御手段190は、検知センサ91〜93、95等からの検知信号の入力に基づいて、各入賞口に予め対応付けられている賞球の払出個数に係る賞球信号を、払出制御装置300に送信する。
主制御装置100は、上記の各制御手段により処理された所定の結果を制御信号としてサブ制御装置200へ送信する。
(サブ制御装置)
次に、サブ制御装置200について説明する。
図6に示すように、サブ制御装置200は、演出パターンを選択するための演出パターンテーブル210と、振り分け制御手段220とを有する。
サブ制御装置200は、主制御装置100から送信される変動パターンを含むコマンド情報(当該コマンド情報に係る制御信号)に基づいて、演出パターンを選択し、演出パターンを含むコマンド情報を制御信号として各演出装置へ送信する。
演出パターンは、演出パターンテーブル210に格納されており、演出表示装置51に表示される液晶演出に係る情報、スピーカ8から出力される音響に係る情報、照明装置9による照明演出に係る情報等がそれぞれ設定されている。
具体的には、サブ制御装置200は、演出パターンに基づいて、第1演出図柄S1と第1特別図柄、第2演出図柄S2と第2特別図柄がそれぞれ略同期するように変動表示を開始して、変動時間の経過とともに停止表示するように、また、その第1演出図柄S1または第2演出図柄S2に係る背面画像や、キャラクタ画像を第1演出図柄S1または第2演出図柄S2に関連付けて、または関連付けずに表示するように演出表示装置51を制御する。
サブ制御装置200は、演出パターンに基づいて、他の演出装置(照明装置9、演出表示装置51)の演出に併せてまたは独立して効果音等の音響を出力するようにスピーカ8を制御する。本実施形態の遊技機では、音響には、遊技状態に応じてほぼ継続的に出力される演出音楽、演出表示装置51に表示される演出図柄等の変動に併せて出力される効果音等がそれぞれ複数設定されており、演出パターンに基づいて適宜出力される。
サブ制御装置200は、演出パターンに基づいて、他の演出装置(スピーカ8、演出表示装置51)の演出に併せてまたは独立して照明を出力するように照明装置9を制御する。本実施形態の遊技機では、照明演出の種類は、常時点灯、点滅、所定のタイミングで点灯、点滅、所定のタイミングで光源の色を変化させる等、複数設定されており、演出パターンに基づいて適宜出力される。
(振り分け制御手段)
振り分け制御手段220は、回転セレクタEの回転操作及び/または押下操作に従って、回転体73を右回転又は左回転させるようにモータ77の駆動制御を行う。
また、回転セレクタEの操作の有効化及び無効化に係る制御、及び回転セレクタEが操作されたことに応答して回転体73を回動させる制御を行う。
具体的には、上述の第1の条件として、特別図柄用当否判定手段110に基づく判定結果(第1特別図柄に係る判定結果または第2特別図柄に係る判定結果)が特図当り(大当り当選)となり、条件装置の作動を可能とした状態(作動可能状態)となることに基づいて、回転セレクタEの操作を有効化状態とし、振り分け装置70が遊技球を振り分け処理して、第1振り分けセンサ75Aまたは第2振り分けセンサ76Aが遊技球の通過を検知したことに基づいて、当該有効化状態から無効化状態となるようにする。
遊技者が回転セレクタEを左回転操作すると、回転セレクタEの左回転スイッチ250がON状態となり、当該ON信号が振り分け制御手段220に送信される。
同じく、遊技者が回転セレクタEを右回転操作すると、右回転スイッチ252がON状態となり、当該ON信号が振り分け制御手段220に送信される。
同じく、回転セレクタEを押下操作すると、押下スイッチ254がON状態となり、当該ON信号が振り分け制御手段220に送信される。
振り分け制御手段220は、左回転スイッチ250または右回転スイッチ252からのON信号を受信することに基づいて、回転体73の回転方向を選択状態(保留部731に保持された遊技球の振り分け先を選択した状態)とし、押下スイッチ254からのON信号に基づいて、当該選択状態を確定して、回転体73を回転駆動させる。
保留部731により保持された遊技球は、回転体73の回動に基づいて保留が解除され、第1振り分けセンサ75A及び第2振り分けセンサ76Aへ振り分け処理されてその通過を検知されるようになる。
従って、振り分け制御手段220は、当該選択状態の確定に基づいて、回転体73を、回転セレクタEを右方向又は左方向の選択的な回転操作に応じて、回動させるように制御することができる。これにより、回転セレクタEを押下操作するまでは、選択状態が決定することはないため、回転セレクタEを左右に回動させて選択状態を楽しみながら、決定することができる。
ここで、サブ制御装置200は、上述の第1の条件として、特別図柄用当否判定手段110による判定結果(第1特別図柄に係る判定結果または第2特別図柄に係る判定結果)が特図当り(大当り当選)となり、条件装置が作動可能状態となった場合において、演出表示装置51を制御して、上述の回転セレクタEの操作結果に基づく回転体73の回転方向の選択態様及び決定態様(振り分け装置70の回転体73の可動態様に係る操作説明)に係る遊技を補助するための報知表示をする。
これにより、回転セレクタEの操作に応じて回転体73を右方向又は左方向へ選択的に回転させる本発明のタイプの遊技機を初めて遊技する遊技者であっても、演出表示装置51の報知により回転セレクタEの操作に係る情報を取得して、回転体73を所望の方向へ回転させることができることによって、迷うことなく所望の通過口(第1振り分けセンサ75A及び第2振り分けセンサ76A)を行き先となるように決定し、保留部731に保持された遊技球を振り分け処理することが可能となるため、操作の簡便性が向上する。
具体的には、サブ制御装置200は、演出表示装置51を制御して、回転体73を左回転させるか、または右回転させるかの選択を要請する旨を表示し(図3参照)、遊技者が回転セレクタEを左右のいずれかの方向に回転操作することによって、回転体73を右回転させるか左回転させるかのいずれか一方を選択すると、演出表示装置51は、回転方向のいずれかを選択した旨(選択状態)を表示し、遊技者が回転セレクタEを押下操作して当該選択を決定すると、演出表示装置51はいずれか一方を決定した旨(決定結果)を表示する。
これにより、遊技者は選択状態及び決定結果を容易に把握することができ、操作を体感的に行うことができるため、遊技機の操作性が向上し、遊技の興趣性が向上する。
なお、遊技場の閉店時間等により、電源装置400の電源ON/OFFスイッチ(図示省略)を押下して電源を切る際に、回転体73の保留部731に遊技球が保留された状態の場合は、電源ON/OFFスイッチを押下してから電源が切れるまでの間に、振り分け制御手段220は、回転体73を回転させて遊技球を、第1振り分け通路75または第2振り分け通路76へ開放して回収口75B、76Bから排出(回収)させてから、初期回転位置に戻すように制御している。
また、振り分け制御手段220は、以下の所定条件が満たされた場合において、回転セレクタEの回転操作及び/または押下操作を有効化することも可能であり、当該所定条件以外において、回転セレクタEの操作を無効化するようにしている。
即ち、所定条件は、
(1)サブ制御装置200が、演出パターンのうち、遊技者参加型の演出パターン(回転セレクタEの操作によるON信号を契機に演出態様が変化する所定の演出パターン)が選択した場合、
(2)回転体73の入球センサ731Aが遊技球を検知するとともに、大当り遊技に当選した(条件装置が作動可能状態となった)場合、
(3)遊技機のメンテナンスを要する(例えば、球詰まり等が発生した)場合、等がある。
特に、回転体73の回転駆動の契機ともなる上記(2)及び(3)を条件とすることにより、遊技者の不用意な操作により、回転体73に保留されている保留球(ラウンド数の抽選決定契機となる具体的手段)を排出してしまうことを防止することができ、遊技の確実性を担保することができる。
(払出制御装置)
払出制御装置300は、ハンドル7の回動操作量に対応して増減する発射ボリューム(可変抵抗器)7Aからの入力に基づいて所定の強度で遊技球が発射されるように発射装置7Bを駆動制御する発射制御部302を備えるようになっている。
また、払出制御装置300には、ハンドル7の円周上に設けられた発射停止スイッチ7Cやハンドル7に配設され、ハンドル7の回転操作が有効となる条件とするハンドル7の表面接触検出を行うためのタッチセンサ7Dが接続され、発射停止スイッチ7Cやタッチセンサ7Dからの検知信号の入力に基づいて、発射制御部302は遊技球の発射停止制御や発射許可制御を実行している。
(振り分け制御手段の制御による振り分け装置の遊技球の処理)
第1始動入賞口61または第2始動入賞口62から入球した遊技球は、第1始動入賞口検知センサ91または第2始動入賞口検知センサ92により入賞が検知され、第1排出口61B、または第2排出口62Cから入賞済みの遊技球として排出された後、連通路62Dを流下して振り分け装置70の内部へ受け入れさせるべくステージ71上へ転動させる。
ステージ71上に転動した遊技球は、ステージ71の形状に逆らって左右に揺動することによって、左右方向の運動エネルギーが漸次減少し、最終的には中央の溝71aに沿って前方に転動して、回転体73の保留部731へ誘導され、遊技球は保留部731に保持され保留状態となる。
なお、保留部731に遊技球が保留した状態においては、その次から流下してくる遊技球は、既に保留している遊技球に当接して左右のいずれかに振り分けられることによって、回収口74、74により排出球として回収される。これにより、必要とする1つの入賞済みの遊技球のみを保留し、その他の排出遊技球を確実に排出(回収)することができるため、無駄がなく効率的であって、通過検知の正確性を担保することができる。
特別図柄用当否判定手段110による当否判定の結果、特図当り(大当り)となって、特別図柄表示装置40A、40bにおいて変動表示された特別図柄が当り図柄の組み合わせで停止表示されたとき、条件装置が作動可能状態となる。
条件装置が作動可能状態となったことに基づいて、振り分け制御手段220は、遊技球が、振り分け装置70の保留部731における入球センサ731Aが遊技球を検知しているか否かを判断し、入球センサ731Aが遊技球を検知して保留状態であると判断した場合は、振り分け制御手段220は、回転セレクタEの操作を有効化する。
サブ制御装置200は、演出表示装置51を制御して、回転セレクタEの操作の説明、及び操作することによって遊技球が第1振り分け通路75または第2振り分け通路76に振り分けられること、換言すると、遊技球を少なくとも何れかの通過口(第1振り分け通路75または第2振り分け通路76)を通過させた場合には、複数設定されたラウンド遊技の回数の中から抽選によって1つを決定させ、当該決定に基づく大当り遊技の提供をさせるようにする選択が可能であることを示唆する表示をする。
遊技者が、回転セレクタEを回転操作することにより回転体73の回転方向を選択し、押下操作することにより当該選択した回転方向が決定する。
振り分け制御手段220は、遊技者が決定した回転方向に応答して回転体73を回動させると、一時的に保留部731で保持された保留状態の遊技球が、回転体73の回転作動(左回りまたは右回りの過程)に基づいて回転体73の開口と第1振り分け通路75または第2振り分け通路76の上端(通過口)が対向することで保留解除され、当該第1振り分け通路75または当該第2振り分け通路76へ振り分け処理されるようになる。
振り分け処理されて、第1振り分け通路75または第2振り分け通路76へ流下することとなった入賞済みの遊技球は、第1振り分けセンサ75Aまたは第2振り分けセンサ76Aにて通過検知され、それらのセンサ75A、76Aの下流側に設けられた回収口75B、76Bによって通過検知済みの遊技球が回収される。
第1振り分けセンサ75Aまたは第2振り分けセンサ76Aが、遊技球の通過を検知した場合、ラウンド数制御手段125は、当該検知信号に基づいて第1判定処理を実行し、当該処理結果が得られることにより当り遊技制御手段150による当該判定結果に応じたラウンド数に基づく大入賞口65の開閉制御の実行が可能となり役物連続作動装置が作動する。
なお、ラウンド数制御手段125は、第1振り分けセンサ75Aにて通過検知をした場合には、第1ラウンド数判定テーブル125Aを参照し100%の確率で10ラウンドを判定し、
第2振り分けセンサ76Aにて通過検知をした場合には、第2ラウンド数判定テーブル125Bを参照し50%の確率で3ラウンド、50%の確率で15ラウンドを選択する抽選判定に係る決定処理を行う。
上記のような遊技構成とすると、入賞した後の遊技球を一旦保留し、遊技者自らの選択的な操作により遊技球の保留解放をして、遊技者が所望する側の振り分け通路(振り分けセンサ)を通過させることに基づいて、複数種類の前記ラウンド遊技の回数の中から抽選によって1つを決定させ、当該決定に基づく大当り遊技の提供をさせるようにする遊技が可能となる。
これにより、遊技者自らの直接的な操作(例えば、遊技球を遊技領域31に発射させて、所定の入賞口等により通過を検知させるハンドル7の間接的な操作等を除く)に応じて振り分け先を決定し、規制落下させた遊技球の通過検知に基づく当該抽選結果しだいで意外性のあるラウンド遊技の回数を獲得させるゲーム性の展開が可能となる。
また、本来入賞した後は遊技盤の裏面側へと回収され、再利用されることがない(遊技領域に戻されない)遊技球を別途利用することができ効率がよい。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、本実施形態の遊技機に対して、次のような変形や変更を施すことが可能である。なお、上述の本発明の一実施形態、及び下記変形例におけるそれぞれの構成要件及び遊技上の条件等を組み合わせることが可能である。
また、変形例で説明する構成要件以外は、上記の実施例の構成要件と同様のものを採用する。また、上記本発明の一実施形態において説明した構成要素であっても、変形例において機能が拡充したものについては、改めてその説明をしている。
(変形例1)
図7及び図8に示すように、排出球を一時的に保留して利用する振り分け装置70の代わりに、遊技領域31上に遊技球通過型の振り分け装置80を設ける。
振り分け装置80は、スルーチャッカ64の上方に設けられ、第1特別図柄抽選または第2特別図柄抽選の結果が当りとなった後(条件装置の作動可能状態後)に、遊技球が振り分け装置70内に設けられ後述する振り分けセンサ83A、84A上を通過して、遊技球を検知したことに基づいて、ラウンド数制御手段125により大当り遊技に係るラウンド数が決定されるとともに、条件装置が作動し、当り遊技制御手段150により決定されたラウンド数の大当り遊技が開始(役物連続作動装置が作動)されるようになっている。
振り分け装置80は、上向きに開口する入球口81aを有する枠体81と、枠体81内に遊技盤30の前面に直交する軸82aによって揺動可能に支持される振り分け片82と、振り分け片82を駆動させるためのモータ(図示省略)と、振り分け片82の下方には、振り分け片82の直下に設けられた間仕切りSによって左右に第1振り分け通路83及び第2振り分け通路84とが設けられる。第1振り分け通路83及び第2振り分け通路84には第1振り分けセンサ83A及び第2振り分けセンサ84Aが設けられる。
回転セレクタEの回動操作に基づいて、振り分け制御手段220は、モータを介して振り分け片82の揺動に係る傾斜方向を選択的に左斜め方向又は右斜め方向の何れかにするように駆動制御する。振り分け制御手段220の制御については上記本実施形態と同じであるため説明は省略する。
上記構成によって、遊技者自らの操作により遊技球を解放して遊技者が所望する第1振り分け通路83または第2振り分け通路84(第1振り分けセンサ83A及び第2振り分けセンサ84A)を通過させることに基づいて、例えば、複数種類の抽選テーブル(大入賞口の変位可能回数に係る抽選テーブル)のうち、遊技者が所望する抽選テーブルを選択することができ、その抽選テーブルに基づいて抽選を実行することができる。これにより、遊技者の所望する抽選を遊技者の自らの操作で確実に実行した感覚を得ることができ、遊技者参加型の遊技構成となり遊技の興趣性が向上する。大当り当選(条件装置の作動可能状態)後、第1振り分け通路83または第2振り分け通路84(第1振り分けセンサ83A及び第2振り分けセンサ84A)を通過させることによって、大当りのラウンド数等に係る抽選決定テーブルを選択し、大当り遊技を開始する遊技機において、遊技者が、回転セレクタEを自らの操作によって、遊技球を所望する振り分け通路に確実に通過させることができ、遊技者が望む抽選(大入賞口の変位可能回数に係る抽選)を確実に実行することが可能となるため、遊技者参加型の遊技構成となり遊技機の興趣性が向上する。
また、第1振り分け通路83または第2振り分け通路84を通過後の遊技球は、再び遊技領域31に戻るため、振り分け装置80の下方に設けられた、スルーチャッカ64や、大入賞口65に入球または入賞可能となり、通過後の遊技球を有効に利用することができる。
(変形例2)
振り分け制御手段240は、第1特別図柄抽選または第2特別図柄抽選の結果が大当りに当選した時(条件装置の作動可能状態)から、所定期間(例えば、30秒)以上、第1振り分けセンサ75A、または第2振り分けセンサ76Aが遊技球を検知しなかった場合に、回転体73を左または右へ回動制御して、遊技球を第1振り分け通路75、または第2振り分け通路76に振り分けて、第1振り分けセンサ75A、または第2振り分けセンサ76Aに遊技球を検知させるようにして条件装置を作動させるようにする。
これにより、遊技の進行を著しく遅延することなく、大当り遊技を開始させることができ、遊技進行を円滑に行うことができる。
なお、その際、振り分け制御手段240による遊技球の振り分け制御は、予め定めた振り分け通路へ振り分けるように、また、別途所定のタイミングで振り分け先を抽選することによって、振り分け先の振り分け通路を決定して、当該決定に基づいて振り分け通路へ振り分けるように回転体73を回転制御してもよい。
(変形例3)
ラウンド数制御手段125は、第1特別図柄抽選または第2特別図柄抽選の結果が大当りに当選した時(条件装置の作動可能状態)から、所定期間(例えば、30秒)以上、第1振り分けセンサ75A、または第2振り分けセンサ76Aが遊技球を検知しなかった場合に、例えば以下の(a)または(b)のような第2判定処理をするようにしてもよい。
(a)予め定めた最大ラウンド数(15ラウンド)、または最小ラウンド数(本実施形態の遊技機においては遊技球の払出しがある3ラウンド)に固定していずれかを決定する。
(b)始動入賞時に抽選した乱数(例えば、第1または第2特別図柄表示抽選用の乱数)に基づいて第1ラウンド数判定テーブル125A、または第2ラウンド数判定テーブル125Bの抽選テーブルのうち、予め定めた側の抽選テーブルを参照してラウンド数を決定する。これにより、始動入賞時に生成される他の抽選乱数を利用することができるため、別途乱数の設定や検知装置等を設ける必要がなく、製造コストを抑えることができる。また、遊技機の抽選のみによってラウンド数が決定されるため、そのような従来通りの遊技性も楽しみたい遊技者にとって、遊技者が選択しうるラウンド数を決定するための手段が増加するため、遊技性の幅を持たすことができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
(変形例4)
振り分け制御手段220は、左回転スイッチ250または右回転スイッチ252による選択、及び押下スイッチ254による決定の代わりに、左回転スイッチ250からのON信号に基づいて回転体73を左回転するように制御し、または右回転スイッチ252からのON信号に基づいて回転体73を右回転するように制御する。即ち、回転セレクタEの回動操作と回転体73の回動を連動(略同期)させる。
これにより、直接的に役物を操作する感覚が高まり、感覚的に回転体を操作できるため、遊技機の操作性が向上し、遊技の興趣性を向上させることができる。
E 回転セレクタ,1 遊技機,30 遊技盤,31 遊技領域,40A 第1特別図柄表示装置,40B 第2特別図柄表示装置,41 普通図柄表示装置,51 演出表示装置,61 第1始動入賞口,61A 覗き窓,61B 第1排出口,62 第2始動入賞口,62A 覗き窓,62B 遊技球受入部,62C 第2排出口,62D 連通路,63 電動チューリップ,65 大入賞口,70 振り分け装置,71 ステージ,71a 溝,72 枠体,72a 側面板,72b 背面板,72c 底面板,73 回転体,73a 軸,731 保留部,731A 入球センサ,74 回収口,75 第1振り分け通路,75A 第1振り分けセンサ,75B 回収口,76 第2振り分け通路,76A 第2振り分けセンサ,76B 回収口,80 振り分け装置,81 枠体,82 振り分け片,82a 軸,83 第1振り分け通路,83A 第1振り分けセンサ,84 第2振り分け通路,84A 第2振り分けセンサ,100 主制御装置,125 ラウンド数制御手段,150 当り遊技制御手段,200 サブ制御装置,210 演出パターンテーブル,220 振り分け制御手段,250 左回転スイッチ,252 右回転スイッチ,254 押下スイッチ

Claims (1)

  1. 遊技球が流下可能な遊技領域を有する遊技盤と、
    前記遊技領域に設けられ、遊技球が流入可能な所定入賞口と、
    前記遊技領域に設けられ、遊技球の入賞を不可能とすることにより遊技者に不利な通常状態から、遊技球の入賞を可能として遊技者に有利な有利状態に変化可能な特定入賞口と、
    遊技者が操作可能な操作手段と、
    前記操作手段の操作に応じて流入する遊技球を複数の振り分け先の中から1つの振り分け先に流下させる振り分け処理を行う振り分け装置と、
    前記所定入賞口に流入済みの遊技球を前記振り分け装置へ誘導可能な連通路と、
    前記振り分け装置により振り分け処理された遊技球の振り分け先に設けられ、遊技球通過可能な複数の通過口と、
    遊技球の前記所定入賞口への流入に基づいて当り遊技への移行に係る当否抽選を実行した結果、当選して遊技状態が前記当り遊技へ移行する際に、前記振り分けられた遊技球が前記通過口を通過することで、前記特定入賞口の前記通常状態から前記有利状態への所定の変化を1ラウンド遊技とするラウンド遊技の回数を決定して前記当り遊技を実行制御するラウンド数制御手段とを備えることを特徴とする遊技機。
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