しかしながら、従来型のアーティキュレーティング手術ツール、例えば内視鏡その他のタイプのツールでは、転回半径に制約があり、また高アーティキュレーション(articulation:関節駆動)域でのペイロード安定性が低い。
本発明の諸実施形態は、転回半径が広範囲に亘り且つ高アーティキュレーション域でのペイロード安定性が高いアーティキュレーティング手術ツール及びツールシースを指向しうる。
ある態様に係る医療手順実行システムは、内スリーブ及び外スリーブを有するアーティキュレーティングプローブと、ツールシャフトの先端(distal end)に配置された機能要素(functional element)を有する手術ツールと、を備え、そのツールシャフトがアーティキュレーション領域(区間)を有し、アーティキュレーティングプローブ及び手術ツールを相独立にコントロール可能なものである。
ある種の実施形態では、アーティキュレーティングプローブが、対人インタフェースデバイスを介しコントロールされうるように構成及び配置される。その対人インタフェースデバイスは、ハプティック(触覚)コントローラ、ジョイスティック、トラックボール、マウス及び電気機械デバイスのうち一種類又は複数種類を有しうる。
ある種の実施形態では、手術ツールが、手術ツールハンドルを介しコントロールされうるように構成及び配置される。その手術ツールハンドルは、シザー(鋏型)ハンドル、パームヘルド(掌持)グリップ、親指/人差し指/中指グリップ及びピストルグリップのうち一種類を有しうる。
ある種の実施形態では、アーティキュレーティングプローブが、更に、当該アーティキュレーティングプローブの作用面(working surface)に開口を有する少なくとも1個の作用チャネル(working channel)を有し、その作用面が当該アーティキュレーティングプローブの先端にある。ツールシャフトの一部分が、当該少なくとも1個の作用チャネル内に配置されうる。手術ツールの機能要素は、その開口から外方へと延ばされうる。その機能要素は、アーティキュレーティングプローブの作用面に対しアーティキュレート(articulate:関節運動)するよう構成及び配置されうる。機能要素は、ツールシャフトの延長軸に対しアーティキュレートしうるよう構成及び配置されうる。機能要素は、アーティキュレーティングプローブの作用面に対し0°〜90°の範囲内でアーティキュレートしうるよう構成及び配置されうる。機能要素は、アーティキュレーティングプローブの作用面に対し0°〜135°の範囲内でアーティキュレートしうるよう構成及び配置されうる。機能要素は、アーティキュレーティングプローブの作用面に対し0°〜180°の範囲内でアーティキュレートしうるよう構成及び配置されうる。
ある種の実施形態では、アーティキュレーティングプローブの外スリーブが少なくとも1個のサイドポートを有する。当該少なくとも1個のサイドポートはサイドポートロックを有しうる。そのサイドポートロックはニューマティック(気圧式)ロックを有しうる。そのニューマティックロックはソレノイドを有しうる。ニューマティックロックは可拡張パウチを有しうる。サイドポートロックはハイドロ−リック(液圧式)ロックを有しうる。そのハイドロ−リックロックはソレノイドを有しうる。ハイドロ−リックロックは可拡張パウチ又はバルーンを有しうる。サイドポートロックは電動ロックを有しうる。その電動ロックはソレノイドを有しうる。電動ロックは圧電アクチュエータを有しうる。サイドポートロックは、当該少なくとも1個のサイドポート内に配置されうる。サイドポートロックは、当該少なくとも1個のサイドポートを通るツールシャフトをロックドモード時に堅く保持するように構成及び配置されうる。サイドポートロックは、アンロックドモード時にツールシャフトを当該少なくとも1個のサイドポートに通せるように構成及び配置されうる。
ある種の実施形態では、アーティキュレーティングプローブの外スリーブが少なくとも1個のサイドポートを有する。ツールシャフトの一部分は当該少なくとも1個のサイドポートに通されうる。そのサイドポートは、外スリーブの外面に沿いツールシャフトを案内しうる。手術ツールの機能要素は、アーティキュレーティングプローブに備わりそのアーティキュレーティングプローブの先端にある作用面から外方へと延ばされうる。その機能要素は、アーティキュレーティングプローブの作用面に対しアーティキュレートしうるよう構成及び配置されうる。機能要素は、ツールシャフトの延長軸に対しアーティキュレートしうるよう構成及び配置されうる。機能要素は、アーティキュレーティングプローブの作用面に対し0°〜90°の範囲内でアーティキュレートしうるよう構成及び配置されうる。機能要素は、アーティキュレーティングプローブの作用面に対し0°〜135°の範囲内でアーティキュレートしうるよう構成及び配置されうる。機能要素は、アーティキュレーティングプローブの作用面に対し0°〜180°の範囲内でアーティキュレートしうるよう構成及び配置されうる。
ある種の実施形態では、アーティキュレーティングプローブの内及び外スリーブそれぞれが複数個のプローブリンクを有する。
ある種の実施形態では、アーティキュレーティングプローブの内スリーブ及び外スリーブを相独立にコントロール可能である。アーティキュレーティングプローブの内スリーブ及び外スリーブは、それぞれ、リンプ(柔軟)モード及びリジッド(堅固)モードのうち一方で構成されうる。
ある種の実施形態では、アーティキュレーティングプローブが少なくとも1本のステアリングケーブルを有する。当該少なくとも1本のステアリングケーブルは、アーティキュレーティングプローブの先端付近の領域で終端されうる。
ある種の実施形態では、機能要素が、グラスパ、クロ−、カッタ、ナイフ、アブレータ、コータライザ、ドラッグデリバリ装置、輻射源、EKG電極、圧力センサ、血液センサ、カメラ、磁石、加熱要素及びクリオジェニック(低温)要素のうち一種類又は複数種類を有する。
ある種の実施形態では、機能要素が第1ツールシース空胴(cavity)を有し、ツールシャフトが第2ツールシース空胴を有する。手術ツールは、第2手術ツール入来用の空胴状経路が形成されるように構成及び配置されうる。第1ツールシース空胴及び第2ツールシース空胴は、空胴状経路が形成されるよう連結されうる。その空胴状経路のうちある領域が、ツールシャフトのアーティキュレーション領域に対応しうる。
ある種の実施形態では、手術ツールが、機能要素のアーティキュレーテッド(articulated:関節駆動)ポジションをロックするよう構成及び配置されたロッキングデバイスを有する。
ある種の実施形態では、手術ツールが、機能要素の作動モードをロックするよう構成及び配置されたロッキングデバイスを有する。
ある種の実施形態では、機能要素がグラスパを有する。そのグラスパは、約1lbF(lbFはポンド重;1ポンド=約0.45kg)の把握力を加えうるよう構成及び配置されうる。グラスパは、アーティキュレーション領域がフルアーティキュレーテッド状態におかれているとき約1lbFの把握力を加えるよう構成及び配置されうる。
ある種の実施形態では、本システムが、経口ロボット手術手順を実行するよう構成及び配置される。
ある種の実施形態では、ツールシャフトのアーティキュレーション領域が少なくとも2個のセグメントリンクを有する。当該少なくとも2個のセグメントリンクのうち1個は単体(ユニタリ)でありうる。当該少なくとも2個のセグメントリンクに含まれる個々のリンクは単体(ユニタリ)でありうる。当該少なくとも2個のセグメントリンクのうち第1セグメントリンクはツールシャフトの第1シャフト部分に連結され得、当該少なくとも2個のセグメントリンクのうち第2セグメントリンクはツールシャフトの第2シャフト部分に連結されうる。機能要素は当該第2シャフト部分に連結されうる。当該少なくとも2個のセグメントリンクのうち第1セグメントリンクはツールシャフトの第1シャフト部分に連結され得、当該少なくとも2個のセグメントリンクのうち第2セグメントリンクは機能要素に連結されうる。ツールシャフトのアーティキュレーション領域は、更に、第1セグメントリンク・第2セグメントリンク間に連結された1個又は複数個の第3セグメントリンクを有しうる。
第1セグメントリンクは、第1部分及び第2部分を有するボディ(body)であって、その第2部分が半球状(semi-spherical)ボディ部分を有するものを有しうる。第1セグメントリンクは、第1部分及び第2部分を有するボディであって、その第2部分が凸状(convex)ボディ部分を有するものを有しうる。その凸状ボディ部分は半球状ボディ部分でありうる。凸状ボディ部分は半楕円体状(semi-ellipsoidal)ボディ部分でありうる。第1部分は円柱状(cylinderical)ボディ部分を有しうる。第1セグメントリンクの半球状ボディ部分は、第1シャフト部分の半球状空胴部分に嵌合(mate)されうる。第1セグメントリンクの半球状ボディ部分は、第1シャフト部分の凹状(concave)空胴部分に嵌合されうる。その凹状空胴部分は半球状空胴部分でありうる。凹状空胴部分は半楕円体状空胴部分でありうる。
第1セグメントリンクは、少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルを有しうる。当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルは、第1部分の上面における第1開口と、第1部分の下面における第2開口と、を有しうる。第1部分は円柱状ボディ部分を有しうる。当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルは、第1部分の周又は縁を巡り90°間隔で配置されうる第1〜第4アーティキュレーションケーブルチャネルを含みうる。当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルは、第1部分の中心軸を基準とした等径線(common radial path)沿いに互いに90°隔て配置されうる第1〜第4アーティキュレーションケーブルチャネルを有しうる。第1部分は円柱状ボディ部分を有しうる。
第1セグメントはアクチュエーションケーブルチャネルを有しうる。アクチュエーションケーブルチャネルは、第1セグメントに備わる半球状ボディ部分の直径中点(diametric midpoint)にある第1開口と、第1セグメントの第1部分の直径中点にある第2開口と、を有しうる。第1部分は円柱状ボディ部分を有しうる。アクチュエーションケーブルチャネルは、第1開口にて連接(join)された上部テーパであって、その第1開口を第1セグメントのボディの円筒状(cylinderical)空胴に順応(conform)させる上部テーパを有しうる。その円筒状空胴は、第1セグメントのボディの下部テーパに連接しうる。その下部テーパは、円筒状空胴を第1セグメントのボディの半球状空胴に順応させうる。第2セグメントリンクは、第1部分及び第2部分を有するボディであって、その第2部分が半球状ボディ部分を有するものを有しうる。
第2セグメントリンクは、第1部分及び第2部分を有するボディであって、その第2部分が凸状ボディ部分を有するものを有しうる。その凸状ボディ部分は半球状ボディ部分でありうる。凸状ボディ部分は半楕円体状ボディ部分でありうる。第1部分は円柱状ボディ部分を有しうる。第2セグメントリンクの半球状ボディ部分は、第1セグメントリンクの半球状空胴部分に嵌合されうる。第2セグメントリンクの半球状ボディ部分は、第1セグメントリンクの凹状空胴部分に嵌合されうる。その凹状空胴部分は半球状空胴部分でありうる。凹状空胴部分は半楕円体状空胴部分でありうる。第1セグメントリンクに備わる少なくとも2個のアーティキュレーションケーブルチャネルが、第2セグメントリンクに備わる少なくとも2個のアーティキュレーションケーブルチャネルに対し整列(align)されうる。第1セグメントリンクの各アーティキュレーションケーブルチャネルは、第2セグメントリンクの各アーティキュレーションケーブルチャネルに対し整列されうる。
第2セグメントリンクのボディは、少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルを有しうる。当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルは、第1部分の上面における第1開口と、第1部分の下面における第2開口と、を有しうる。第1部分は円柱状ボディ部分を有しうる。当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルは、第1部分の周又は縁を巡り90°間隔で配置された第1〜第4アーティキュレーションケーブルチャネルを含みうる。当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルは、第1部分の中心軸を基準とした等径線沿いに互いに90°隔て配置された第1〜第4アーティキュレーションケーブルチャネルを含みうる。第1部分は円柱状ボディ部分を有しうる。
第2セグメントのボディはアクチュエーションケーブルチャネルを有しうる。そのアクチュエーションケーブルチャネルは、第2セグメントに備わる半球状ボディ部分の直径中点にある第1開口と、第2セグメントの第1部分の直径中点にある第2開口と、を有しうる。第1部分は円柱状ボディ部分を有しうる。アクチュエーションケーブルチャネルは、第1開口にて連結された上部テーパであって、第1開口を第2セグメントのボディの第1円筒状空胴に順応させる上部テーパを有しうる。その第1円筒状空胴は、第2セグメントのボディの第2円筒状空胴に連接されうる。第1円筒状空胴の直径は第2円筒状空胴の直径より小さくしうる。
第2セグメントリンクは機能要素に連結されうる。第2セグメントリンクはその機能要素の連結リンクに連結されうる。その連結リンクは、金属、プラスチック、熱可塑性ポリマ、ステンレス鋼、ポリビニルクロライド及び液晶ポリマのうちいずれかの素材を含みうる。
機能要素は、連結リンクの内空胴内に配置されたアクチュエーティングピストンを有しうる。そのアクチュエーションピストンは、金属、プラスチック、熱可塑性ポリマ、ステンレス鋼、ポリビニルクロライド及び液晶ポリマのうちいずれかの素材を含みうる。機能要素は、更に、アクチュエーティングピストンに連結された第1及び第2アクチュエーションリンク部材を有しうる。当該第1及び第2アクチュエーションリンク部材は、金属、プラスチック、熱可塑性ポリマ、ステンレス鋼、ポリビニルクロライド及び液晶ポリマのうちいずれかの素材を含みうる。機能要素は、更に、それぞれ第1,第2アクチュエーションリンク部材に連結された第1,第2クロー(claw)部材を有しうる。当該第1及び第2クロー部材は、金属、プラスチック、熱可塑性ポリマ、ステンレス鋼、ポリビニルクロライド及び液晶ポリマのうちいずれかの素材を含みうる。連結リンクの内空胴内におけるアクチュエーティングピストンの直線運動で、第1及び第2クロー部材を開閉させうる。アクチュエーティングケーブルはそのアクチュエーティングピストンに連結されうる。アクチュエーティングケーブルは、金属ケーブル、プラスチックケーブル、ソリッドワイヤケーブル、ブレイデッドケーブル及びステンレス鋼ワイヤブレイデッドケーブルのうち一種類又は複数種類を有しうる。
上記少なくとも2個のセグメントリンクは、金属、プラスチック、熱可塑性ポリマ、ステンレス鋼、ポリビニルクロライド、液晶ポリマ及びポリテトラフルオロエチレンのうちいずれかの素材を含みうる。第1セグメントリンクは、金属、プラスチック、熱可塑性ポリマ、ステンレス鋼、ポリビニルクロライド、液晶ポリマ及びポリテトラフルオロエチレンのうちいずれかの素材を含みうる。第2セグメントリンクは、第1セグメントリンクのそれとは異なる素材を含みうる。
ある種の実施形態では、上記少なくとも2個のセグメントリンクのうち第1セグメントリンクがツールシャフトの第1シャフト部分に連結され得、当該少なくとも2個のセグメントリンクのうち第2セグメントリンクが機能要素及びツールシャフトの第2シャフト部分のうち一方に連結される。ツールシャフトの第1シャフト部分はケーブルトランジショニング(移行)セグメントを有する。
ケーブルトランジショニングセグメントは少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルを有しうる。当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルは、ケーブルトランジショニングセグメントの周を巡り90°間隔で配置された第1〜第4アーティキュレーションケーブルチャネルを含みうる。ケーブルトランジショニングセグメントの少なくとも2個のアーティキュレーションケーブルチャネルは、第1セグメントリンクの少なくとも2個のアーティキュレーションケーブルチャネルに対し整列されうる。
ケーブルトランジショニングセグメントはアクチュエーションケーブルチャネルを有しうる。そのアクチュエーションケーブルチャネルは、ケーブルトランジショニングセグメントの直径中点に配置されうる。そのケーブルトランジショニングセグメントは、金属、プラスチック、熱可塑性ポリマ、ステンレス鋼、ポリビニルクロライド、液晶ポリマ及びポリテトラフルオロエチレンのうちいずれかの素材を含みうる。
ツールシャフトの第1シャフト部分は可撓ツールシャフト部分を有しうる。その可撓ツールシャフト部分は、少なくとも1個のケーブルチャネルを有するルーメン(lumen)案内部材を有しうる。当該少なくとも1個のケーブルチャネルは、アクチュエーティングケーブルチャネル及び少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルを有しうる。そのアクチュエーティングケーブルチャネルは可撓ツールシャフト部分の直径中点に配置され得、当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルは可撓ツールシャフト部分の周沿いに配置されうる。ルーメン案内部材は5ルーメンスティフニング(剛化)ロッドを有する。そのルーメン案内部材は、金属、プラスチック、熱可塑性ポリマ、ステンレス鋼、ポリビニルクロライド、液晶ポリマ及びポリテトラフルオロエチレンのうちいずれかの素材を含みうる。
少なくとも1個の空胴スロットが、第2セグメントの第1部分の下面に形成されうる。当該少なくとも1個の空胴スロットは、第1空胴スロット及び第2空胴スロットを含みうる。その第1空胴スロットは、少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルのうち第1アーティキュレーションケーブルチャネルから、当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルのうち第2アーティキュレーションケーブルチャネルへと延ばされうる。第1アーティキュレーションケーブルが、第1アーティキュレーションケーブルチャネル、第1空胴スロット及び第2アーティキュレーションケーブルチャネル内に配置されうる。第1アーティキュレーションケーブルは、第1空胴スロットの表面に固定(secure)されうる。第1アーティキュレーションケーブルは、第1空胴スロットの表面に熔接されうる。第1アーティキュレーションケーブルは、第1空胴スロットの表面に貼付されうる。第1アーティキュレーションケーブルは、第1空胴スロット内にプレスフィットされうる。第2空胴スロットは、当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルのうち第3アーティキュレーションケーブルチャネルから、当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルのうち第4アーティキュレーションケーブルチャネルへと延ばされうる。第2アーティキュレーションケーブルは、第3アーティキュレーションケーブルチャネル、第2空胴スロット及び第4アーティキュレーションケーブルチャネル内に配置されうる。
上記少なくとも1個の空胴スロットは、第2セグメントに備わる円柱状ボディ部分の下面の全周に沿い延ばされうる。上記少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルの第2開口は、当該少なくとも1個の空胴スロットにより部分的に画定されうる。少なくとも1本のアーティキュレーションケーブルが当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネル内に配置され得、当該少なくとも1本のアーティキュレーションケーブルが当該少なくとも1個の空胴スロットの表面に固定されうる。
ある種の実施形態では、ツールシャフトのアーティキュレーション領域が複数個のセグメントリンクを有しうる。当該複数個のセグメントリンクの各セグメントリンクは、当該複数個のセグメントリンクの他のセグメントリンクに順次連結されうる。当該複数個のセグメントリンクは互いにアーティキュレートされうる。当該複数個のセグメントリンクの第1セグメントリンクの第1部分の下面は、第1及び第2セグメントリンクそれぞれの中心軸に対するアーティキュレーションの角度(アーティキュレーション角)が制約されるよう、当該複数個のセグメントリンクのうち第2セグメントリンクの第1部分の上面に当接されうる。アーティキュレーション角は12°〜15°に制約されうる。
第1セグメントリンクの第1部分は円柱状ボディ部分を有し得、第2セグメントリンクの第1部分は円柱状ボディ部分を有しうる。上記複数個のセグメントリンクの各セグメントリンクは、アーティキュレーティングプローブの作用面と機能要素との間に12°〜15°のアーティキュレーションがもたらされるよう構成及び配置されうる。当該複数個のセグメントリンクの各セグメントリンクは、ツールシャフトのケーブルトランジショニングセグメントの長手軸と機能要素との間に12°〜15°のアーティキュレーションがもたらされるよう構成及び配置されうる。当該複数個のセグメントリンクの各セグメントリンクは、ツールシャフトの延長軸と機能要素との間に12°〜15°のアーティキュレーションがもたらされるよう構成及び配置されうる。
ある種の実施形態では、アーティキュレーション領域が、1インチ(約2.5cm)の約1/2超の偏向無しで約1lbFの力に耐えうるよう構成及び配置されうる。
ある種の実施形態では、アーティキュレーション領域が、フルアーティキュレーテッド状態にあるとき1インチの約1/2超の偏向無しで約1lbFの力に耐えうるよう構成及び配置されうる。
他の態様に係る手術ツールは、ツールシャフトの先端に配置された機能要素と、そのツールシャフトの基端(proximal end)に配置されたツールハンドルと、を備え、そのツールシャフトがアーティキュレーション領域を有するものである。
ある種の実施形態では、アーティキュレーション領域が、ツールシャフトの第1部分と機能要素との間にあるツールシャフトの先端に配置されうる。
ある種の実施形態では、アーティキュレーション領域がツールシャフトの中央領域に配置されうる。アーティキュレーション領域は、ツールシャフトの第1部分と、ツールシャフトの第2部分と、の間に配置されうる。ツールハンドルは、ツールシャフトの第1部分の基端に連結されうる。
アーティキュレーション領域は複数個のセグメントリンクを有しうる。当該複数個のセグメントリンクの各セグメントリンクは、ツールシャフトの軸と機能要素との間に12°〜15°のアーティキュレーションがもたらされるよう構成及び配置されうる。当該複数個のセグメントリンクのうち第1セグメントリンクはツールシャフトの第1部分に連結され得、当該複数個のセグメントリンクのうち第2セグメントは機能要素に連結される。
第1セグメントリンクは、第1部分及び第2部分を有するボディであって、その第2部分が半球状ボディ部分を有するものを有しうる。その第1部分は円柱状ボディ部分を有しうる。
第2セグメントリンクは、第1部分及び第2部分を有するボディであって、その第2部分が半球状ボディ部分を有するものを有しうる。その第1部分は円柱状ボディ部分を有しうる。
第1セグメントリンクの半球状ボディ部分はツールシャフトの第1部分の半球状空胴部分に嵌合され得、第2セグメントリンクの半球状ボディ部分は第1セグメントリンクの半球状空胴部分に嵌合されうる。機能要素は、第2セグメントリンクの半球状空胴部分に嵌合する半球状ボディ部分を有する連結リンクを有しうる。
上記複数個のセグメントリンクそれぞれは第1部分及び第2部分を有するボディを有し得、第2部分は半球状ボディ部分を有し得、当該複数個のセグメントリンクそれぞれは、アクチュエーティングケーブルチャネル及び少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルを有しうる。その第1部分は円柱状ボディ部分を有しうる。
少なくとも1本のアーティキュレーションケーブルが、上記少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネル内に配置されうる。当該少なくとも1本のアーティキュレーションケーブルは、複数個のセグメントリンクのうち先端側セグメントリンクに固定されうる。当該少なくとも1本のアーティキュレーションケーブルに張力が加わることで、ツールシャフトに対する機能要素のアーティキュレーションが引き起こされうる。
アクチュエーティングケーブルがアクチュエーティングケーブルチャネル内に配置されうる。そのアクチュエーティングケーブルに張力が加わることで、機能要素に状態変化が引き起こされうる。
ある種の実施形態では、ツールシャフトが、ワイヤコイル内に配置された5ルーメンエクストルージョンを有する。そのワイヤコイルはツールシャフトカバーで囲まれうる。そのツールシャフトカバーはPebax(登録商標)型シャフトカバーを有しうる。
他の態様に係る手術ツールは、ツールシャフトの先端に配置された機能要素と、そのツールシャフトの基端に配置されたツールハンドルと、を備え、ツールシャフトがアーティキュレーション領域を有するものである。
ある種の実施形態では、アーティキュレーション領域が複数個のセグメントリンクを有しうる。当該複数個のセグメントリンクのうち第1セグメントリンクは、そのボディの互いに逆側の端面に形成された第1及び第2凹状空胴を有するボディを有しうる。その第1凹状空胴は半球状空胴でありうる。第1凹状空胴は半楕円体状空胴でありうる。第2凹状空胴は半球状空胴でありうる。第2凹状空胴は半楕円体状空胴でありうる。
上記複数個のセグメントリンクのうち第2セグメントリンクは、中央ボディ部分の互いに逆側の端面に形成された第1及び第2凸状ボディ部分を有するボディを有しうる。その第1凸状ボディ部分は半球状ボディ部分でありうる。第1凸状ボディ部分は半楕円体状ボディ部分でありうる。第2凸状ボディ部分は半球状ボディ部分でありうる。第2凸状ボディ部分は半楕円体状ボディ部分でありうる。中央ボディ部分は円柱状でありうる。
第2セグメントリンクの第1及び第2凸状ボディ部分のうち一方が、第1セグメントリンクの第1及び第2凹状空胴のうち一方に嵌合されうる。第2セグメントリンクの第1及び第2凸状ボディ部分のうち他方は、ツールシャフトの凹状空胴に嵌合されうる。第1セグメントリンクの第1及び第2凹状空胴のうち他方は、上記複数個のセグメントリンクのうち第3セグメントリンクの凸状ボディ部分と嵌合されうる。第3セグメントリンクは機能要素に連結されうる。
ある種の実施形態では、上記複数個のセグメントリンクのうち第1セグメントリンクが、第1ボディの表面から延びる第1突起を有する第1ボディを有しうる。その第1ボディは円柱状ボディでありうる。第1ボディは楕円状断面を有しうる。第1突起は円柱状突起でありうる。第1突起は楕円状断面を有しうる。
上記複数個のセグメントリンクのうち第2セグメントリンクは、第2ボディの第1面から延びる第2突起を有する第2ボディを有しうる。その第2ボディは円柱状ボディでありうる。第2ボディは楕円状断面を有しうる。第2突起は円柱状突起でありうる。第2突起は楕円状断面を有しうる。
第2セグメントリンクは、第2ボディの第2面に形成された凹状空胴を有しうる。その凹状空胴は半球状空胴でありうる。凹状空胴は半楕円体状空胴でありうる。第1セグメントリンクの第1突起は、第2セグメントリンクの凹状空胴に嵌合されうる。第1セグメントリンクは機能要素に連結されうる。第2セグメントリンクの第2突起はツールシャフトの凹状空胴に嵌合されうる。
ある種の実施形態では、上記複数個のセグメントリンクのうち第1セグメントリンクが、第1ボディ部分及び第2ボディ部分を有するボディを有しうる。その第1ボディ部分は円柱状ボディ部分を有しうる。第1ボディ部分は楕円状断面を有しうる。第2ボディ部分は凸状ボディ部分を有しうる。その凸状ボディ部分は半球状ボディ部分でありうる。凸状ボディ部分は半楕円体状ボディ部分でありうる。
上記複数個のセグメントリンクのうち第2セグメントリンクは、中央ボディ部分と、その中央ボディ部分の第1面に連結された凸状ボディ部分と、当該中央ボディ部分の第2面から外方に延びる複数個のポストと、を有するボディを有しうる。その凸状ボディ部分は半球状ボディ部分でありうる。凸状ボディ部分は半楕円体状ボディ部分でありうる。中央ボディ部分は円柱状でありうる。中央ボディ部分は楕円状断面を有しうる。当該複数個のポストは円筒状でありうる。当該複数個のポストは楕円状断面を有しうる。当該複数個のポストは、丸みを帯びた上端及び傾斜の付いた上端のうち一方を有しうる。
上記複数個のポストは、中心軸を基準とした等径線に沿い中央ボディ部分の第2面に配置されうる。当該複数個のポストは、第2面の直径中点に配置された中央ポストと、2個以上の外ポストと、を含みうる。当該2個以上の外ポストは、中央ポストを基準とした等径線沿いに配置されうる。その外ポストは等間隔で配置されうる。当該2個以上の外ポストは、それぞれ、中央ポストの高さ(第2高さ)に勝る高さ(第1高さ)を有しうる。
第1セグメントリンクの第2ボディ部分は、中央ボディ部分の第2面から外方に延びる複数個のポストと嵌合されうる。第2セグメントリンクの凸状ボディ部分は、当該複数個のセグメントリンクのうち第3セグメントリンクに備わる複数個のポストと嵌合されうる。その第3セグメントリンクはツールシャフトに連結されうる。
他の態様に係る手術ツールは、長尺な第1アセンブリと、長尺な第2アセンブリと、を備え、その第2アセンブリが、長尺な支持要素(support element)と、支持要素に対し可動で長尺なアクティベーション要素と、アクティベーション要素に連結された機能機構(functional mechanism)と、を有し、その機能機構の動きがアクティベーション要素の動きに応じた動きであり、そのアクティベーション要素の動きにより付与(impart)された力が支持要素により第1アセンブリからアイソレート(isolate:分離・隔絶)されるものである。
ある種の実施形態では、第2アセンブリが、更に、支持要素に連結されたクレビスを備える。
ある種の実施形態では、そのクレビスが支持要素の先端に連結される。
ある種の実施形態では、そのクレビスの内面が支持要素の外面に連結される。
ある種の実施形態では、そのクレビスが支持要素に接合される。
ある種の実施形態では、その接合が接着剤を孕む。
ある種の実施形態では、そのクレビスが支持要素に熔接される。
ある種の実施形態では、クレビス及び支持要素が、スエージング、スレッディング、ピニング、スナップフィッティング、プレスフィッティング及び一体連結(coupling together)のうち少なくとも一通りにより連結される。
ある種の実施形態では、そのアクティベーション要素が、クレビス及び支持要素の延長方向に沿い自在に動く。
ある種の実施形態では、手術ツールが、更に、第1アセンブリの先端とクレビスとの間に位置する長手方向クリアランス(clearance:間隙)を有する。
ある種の実施形態では、アクティベーション要素の動きにより力が付与されたときに第1アセンブリの先端とクレビスとの間に接触が生じないよう、その長手方向クリアランスの長手方向沿い寸法が設定(dimension)される。
ある種の実施形態では、その長手方向クリアランスの寸法設定により、付与された力のアイソレーション(isolation:分離・隔絶)が確保される。
ある種の実施形態では、力が付与されたときに第1アセンブリの先端とクレビスとの間に遊びが存するよう長手方向クリアランスの寸法が設定される。
ある種の実施形態では、力が付与されたときにその長手方向クリアランスの寸法が小さくなる。
ある種の実施形態では、手術ツールが、更に、長手方向クリアランス内に配置された可圧縮素材を備える。
ある種の実施形態では、その可圧縮素材が、エラストマ、ポリマ、ラバー、発泡素材、スポンジ素材及びその組合せのうち少なくとも一種類を含む。
ある種の実施形態では、手術ツールが、更に、長手方向クリアランス内に配置された可圧縮要素を備える。
ある種の実施形態では、その可圧縮要素が、バネ、可圧縮ディスク、弾性ディスク、ハイドロ−リックピストン、ニューマティックピストン及びその組合せのうち少なくとも一種類を有する。
ある種の実施形態では、そのクレビスが、ベースと、ベースから延びる突起と、を有する。
ある種の実施形態では、その突起が、第1アセンブリの先端にある窪み内に延びる。
ある種の実施形態では、その窪みが内端壁及び側壁を有する。
ある種の実施形態では、窪みの内端壁と突起との間に長手方向クリアランスがある。
ある種の実施形態では、そのベースが突起よりも幅広である。
ある種の実施形態では、第1アセンブリの先端とクレビスのベースとの間に長手方向クリアランスがある。
ある種の実施形態では、そのベースの外幅が、第1アセンブリの先端の外幅に等しい。
ある種の実施形態では、その突起が円筒状外面を有し、上記先端が円筒状内面を有する。
ある種の実施形態では、その突起の円筒状外面が、先端の内面の対応する第2平坦部と位置が揃う(register)少なくとも1個の第1平坦部を有する。
ある種の実施形態では、第1及び第2平坦部の位置が揃うことによって、第1アセンブリに対する第2アセンブリの捻れが妨げられる。
ある種の実施形態では、そのクレビスが、機能機構を受容するハウジングを有する。
ある種の実施形態では、そのアクティベーション要素が、ハウジングにて機能機構に連結される。
ある種の実施形態では、そのハウジングが、機能機構が動いているときに当該ハウジングに比し機能機構が拡張・収縮しうるよう寸法設定される。
ある種の実施形態では、第1アセンブリに対し第2アセンブリの支持要素が可動となるよう第2アセンブリが第1アセンブリと連絡する。
ある種の実施形態では、その支持要素が、当該支持要素の延長方向に沿い延びるルーメンを有する。
ある種の実施形態では、そのアクティベーション要素が、支持要素のルーメン内に可摺動配置される。
ある種の実施形態では、そのアクティベーション要素が、支持要素の延長方向に沿いその支持要素と可摺動連絡する。
ある種の実施形態では、その支持要素がコイルとして構成及び配置される。
ある種の実施形態では、その支持要素がロッドとして構成及び配置される。
ある種の実施形態では、そのロッドが、支持要素の延長方向に沿い低度な(limited)圧縮性を呈し、且つその延長方向に対し横方向に沿い可撓である。
ある種の実施形態では、その支持要素が中空チューブとして構成及び配置される。
ある種の実施形態では、その支持要素が、複数個のリンクからなる配列を有する。
ある種の実施形態では、その支持要素が、支持要素の延長方向に沿い低度な圧縮性を呈し、且つその延長方向に対し横方向に沿い可撓である。
ある種の実施形態では、その支持要素が、アクティベーション要素の動きによって付与された力により引き起こされた負荷を吸収する。
ある種の実施形態では、その支持要素が、アクティベーション要素の動きによって力が付与されたときに第1アセンブリに対しその力が加わらないようにする。
ある種の実施形態では、そのアクティベーション要素が支持要素に対し自在可動である。
ある種の実施形態では、そのアクティベーション要素が支持要素内で自在に動く。
ある種の実施形態では、そのアクティベーション要素が、支持要素の外面付近で自在に動く。
ある種の実施形態では、そのアクティベーション要素の動きが、手術ツールの基端にあるハンドルによって引き起こされる。
ある種の実施形態では、そのアクティベーション要素がワイヤとして構成及び配置される。
ある種の実施形態では、そのワイヤが、エネルギ及び/又はデータを伝えるように構成及び配置される。
ある種の実施形態では、そのアクティベーション要素がケーブルとして構成及び配置される。
ある種の実施形態では、そのアクティベーション要素がファイバとして構成及び配置される。
ある種の実施形態では、そのファイバが、エネルギ及び/又はデータを伝えるように構成及び配置される。
ある種の実施形態では、そのアクティベーション要素が円滑外面部分を有する。
ある種の実施形態では、その円滑外面部分が、Teflon(登録商標)、グラファイト、親水性コーティング、表面積限縮テキスチャ及びその組合せのうちいずれかの素材を含む。
ある種の実施形態では、その機能機構が、グラスパ、鋏、カッタ、クロ−及びナイフのうち少なくとも一種類を有する。
ある種の実施形態では、その機能機構が、アブレータ、コータライザ、ドラッグデリバリ装置、輻射源、EKG電極、圧力センサ、血液センサ、カメラ、磁石、加熱要素及び低温要素のうち少なくとも一種類を有する。
ある種の実施形態では、その機能機構がバネ付勢ツールを有する。
ある種の実施形態では、そのバネ付勢ツールが、アクティベーション要素の動きに比して力を加えるように動作する。
ある種の実施形態では、そのバネ付勢ツールが、力を加え機能機構をリセットするよう動作する。
ある種の実施形態では、そのバネ付勢ツールが、アクティベーション要素の動きによって付与された力に対し逆向きの力を加えるように動作する。
ある種の実施形態では、その機能要素が、第1アセンブリの延長方向に対しアーティキュレートしうるよう構成及び配置される。
ある種の実施形態では、その機能機構が、アクティベーション要素を機能機構にリンクさせるべくアクティベーション要素に連結されたアクチュエーティングピストンを有する。
ある種の実施形態では、そのアクチュエーティングピストンが、第1アセンブリの先端にある内空胴内に配置される。
ある種の実施形態では、その機能要素が、更に、アクチュエーティングピストンに連結された第1及び第2アクチュエーションリンク部材を有する。
ある種の実施形態では、それら第1及び第2アクチュエーションリンク部材が、金属、プラスチック、熱可塑性ポリマ、ステンレス鋼、ポリビニルクロライド、液晶ポリマ及びその組合せのうちいずれかの素材を含む。
ある種の実施形態では、その機能要素が、更に、それぞれ第1,第2アクチュエーションリンク部材に連結された第1,第2クロー部材を有する。
ある種の実施形態では、それら第1及び第2クロー部材が、金属、プラスチック、熱可塑性ポリマ、ステンレス鋼、ポリビニルクロライド、液晶ポリマ及びその組合せのうちいずれかの素材を含む。
ある種の実施形態では、内空胴内でのアクチュエーティングピストンの直線運動によって、第1及び第2クロー部材が開閉される。
ある種の実施形態では、手術ツールが、更に、第1アセンブリの基端にて支持要素の基端に連結されたハンドルを備える。
ある種の実施形態では、そのハンドルによって手術ツールがコントロールされる。
ある種の実施形態では、手術ツールが、更に、その動作により第1アセンブリのアーティキュレーションがコントロールされる少なくとも1本のステアリングケーブルを備える。ある種の実施形態では、当該少なくとも1本のステアリングケーブルがハンドルに連結される。
ある種の実施形態では、手術ツールが、更に、上記少なくとも1本のステアリングケーブルの動きをコントロールするハンドルと連絡するボールアンドソケット機構を備える。
ある種の実施形態では、手術ツールが、更に、そのボールアンドソケット機構のポジションをロックするロッキング機構を備える。
ある種の実施形態では、そのロッキング機構がスレッディドナット又はサムスクリュを有する。
ある種の実施形態では、そのアクティベーション要素がハンドルに連結される。
ある種の実施形態ではそのハンドルがトリガを有し、ある種の実施形態ではそのトリガにアクティベーション要素が連結される。
ある種の実施形態では、そのトリガがバネ装荷型である。
ある種の実施形態では、そのトリガが作動するとアクティベーション要素が第1方向に動く。
ある種の実施形態では、操作者がトリガを解放するとそのトリガがリセットされ、ひいてはアクティベーション要素が第1方向とは逆の第2方向に可動となる。
ある種の実施形態では、そのトリガによって、当該トリガに向かう方向に沿ったアクティベーション要素の動きが始動される。
ある種の実施形態では、そのハンドルが、支持要素が連結されたマウントを有する。
ある種の実施形態では、その支持要素が、当該支持要素の基端にてマウントに連結される。
ある種の実施形態ではそのハンドルが更にトリガを有し、ある種の実施形態ではアクティベーション要素がマウントを通じそのトリガへと延びる。
ある種の実施形態では、そのハンドルが、シザーハンドル、パームヘルドグリップ、親指/人差し指/中指グリップ、ピストルグリップ、レシプロケーティングトリガ及びその組合せのうちいずれか一種類を有する。
ある種の実施形態では、手術ツールが、機能機構のアーティキュレーテッドポジションをロックするよう構成及び配置されたロッキングデバイスを有する。
ある種の実施形態では、手術ツールが、機能機構の作動モードをロックするよう構成及び配置されたロッキングデバイスを有する。
ある種の実施形態では、その第1アセンブリが第2アセンブリの外面に隣ずる。
ある種の実施形態では、その第1及び第2アセンブリが同一の延長方向沿いに延びる。
ある種の実施形態では、その第1アセンブリ及び第2アセンブリが、アーティキュレーティングプローブのルーメン内に併置される。
ある種の実施形態では、第2アセンブリの少なくとも一部分が第1アセンブリ内に配置される。
ある種の実施形態では、第1アセンブリに対するアクティベーション要素の動きによって付与された力が支持要素によりアイソレートされることによって、第1アセンブリのアーティキュレーション領域におけるバインディングが妨げられる。
ある種の実施形態では、第1アセンブリに対するアクティベーション要素の動きによって付与された力が支持要素によりアイソレートされることによって、第1アセンブリのアーティキュレーション領域におけるアーティキュレーションセグメントのバインディングが妨げられる。
ある種の実施形態では、手術ツールが、対人インタフェースデバイスを介しコントロールされうるように構成及び配置される。
ある種の実施形態では、その対人インタフェースデバイスが、ハプティックコントローラ、ジョイスティック、トラックボール、マウス、電気機械デバイス及びその組合せのうちいずれか一種類を有する。
ある種の実施形態では、その第1アセンブリが、ツールシャフトと、複数個のアーティキュレーションセグメントを有するアーティキュレーション領域と、ツールシャフトを通りそのアーティキュレーション領域へと延びる少なくとも2本のステアリングケーブルと、を有する。
ある種の実施形態では、そのアーティキュレーション領域が手術ツールの先端にある。
ある種の実施形態では、上記少なくとも2本のステアリングケーブルによりアーティキュレーションセグメントのアーティキュレーションがコントロールされる。
ある種の実施形態では、アーティキュレーションセグメントのうち少なくとも1個が、それを通り上記少なくとも2本のステアリングケーブルのうちあるステアリングケーブルが延びる少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルを有する。
ある種の実施形態では、上記少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルが、アーティキュレーションセグメントの周又は縁を巡り約20°間隔で配置された第1〜第3アーティキュレーションケーブルチャネルを含む。
ある種の実施形態では、上記少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルが、アーティキュレーションセグメントの周又は縁を巡り約90°間隔で配置された第1〜第4アーティキュレーションケーブルチャネルを含む。
ある種の実施形態では、上記少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルが、第1アセンブリの中心軸を基準とした等径線沿いに互いに約90°隔て配置された第1〜第4アーティキュレーションケーブルチャネルを含む。
ある種の実施形態では、上記少なくとも2本のステアリングケーブルが、アーティキュレーション領域のアーティキュレーションポジションをロックするよう動作する。
ある種の実施形態では、手術ツールが、そのステアリングケーブルをロックドポジションに保持するロッキング機構を備える。
ある種の実施形態では、そのアクティベーション要素の動きによって付与された力が、支持要素によりアーティキュレーション領域からアイソレートされる。
ある種の実施形態では、そのアクティベーション要素の動きによって付与された力が、アーティキュレーション領域の向きから独立である。
ある種の実施形態では、そのアクティベーション要素の動きによって付与された力が、上記少なくとも2本のステアリングケーブルに加わった力から独立である。
ある種の実施形態では、そのアクティベーション要素の動きによって付与された力のアーティキュレーション領域からのアイソレーションによって、上記少なくとも2本のステアリングケーブルのバインディングが妨げられる。
ある種の実施形態では、そのアクティベーション要素の動きによって付与された力のアーティキュレーション領域からのアイソレーションによって、隣接するアーティキュレーションセグメントの不測のロッキングが妨げられる。
ある種の実施形態では、そのアクティベーション要素の動きによって付与された力のアーティキュレーション領域からのアイソレーションによって、アクティベーション要素の動きに応じたアーティキュレーション領域の動きが回避される。
ある種の実施形態では、そのツールシャフトが、上記少なくとも2本のステアリングケーブル及びアクティベーション要素を受容するルーメン案内部材を有する。
ある種の実施形態では、そのルーメン案内部材がマルチルーメンスティフニングロッドを有する。
ある種の実施形態では、そのマルチルーメンスティフニングロッドが、アクティベーション要素を受容する第1ケーブルチャネルと、上記少なくとも2本のステアリングケーブルを受容する複数個の第2ケーブルチャネルと、を有する。
ある種の実施形態では、そのツールシャフトのアーティキュレーション領域が、少なくとも2個のセグメントリンクを有する。
ある種の実施形態では、上記少なくとも2個のセグメントリンクのうち第1セグメントリンクがツールシャフトの第1シャフト部分に連結され、当該少なくとも2個のセグメントリンクのうち第2セグメントリンクが機能機構と連絡する。
ある種の実施形態では、そのツールシャフトのアーティキュレーション領域が、更に、第1セグメントリンク・第2セグメントリンク間に連結された1個又は複数個の第3セグメントリンクを有する。
ある種の実施形態では、その第1セグメントリンクが、第1部分及び第2部分を有するボディであって、その第2部分が半球状ボディ部分を有するものを有する。
ある種の実施形態では、その第1セグメントリンクが、第1部分及び第2部分を有するボディであって、その第2部分が凸状ボディ部分を有するものを有する。
ある種の実施形態では、その凸状ボディ部分が半球状ボディ部分である。
ある種の実施形態では、その凸状ボディ部分が半楕円体状ボディ部分である。
ある種の実施形態では、その第1部分が円柱状ボディ部分を有する。
ある種の実施形態では、その第1セグメントリンクの半球状ボディ部分が、第1シャフト部分の半球状空胴部分に嵌合される。
ある種の実施形態では、その第1セグメントリンク半球状ボディ部分が、第1シャフト部分の凹状空胴部分に嵌合される。
ある種の実施形態では、その第2セグメントリンクが、第1部分及び第2部分を有するボディであって、その第2部分が凸状ボディ部分を有するものを有する。
ある種の実施形態では、その凸状ボディ部分が半球状ボディ部分である。
ある種の実施形態では、その凸状ボディ部分が半楕円体状ボディ部分である。
ある種の実施形態では、その第1部分が円柱状ボディ部分を有する。
ある種の実施形態では、第1,第2セグメントリンクそれぞれの中心軸に対するアーティキュレーション角が制約されるよう、上記複数個のセグメントリンクのうち第1セグメントリンクの第1部分の下面が、当該複数個のセグメントリンクのうち第2セグメントリンクの第1部分の上面と当接(abut)する。
ある種の実施形態では、アーティキュレーション角が約12°〜15°に制約される。
ある種の実施形態では、上記少なくとも2個のセグメントリンクそれぞれが、手術ツールの作用面と機能機構との間に約12°〜15°のアーティキュレーションが生じうるよう構成及び配置される。
ある種の実施形態では、上記少なくとも2個のセグメントリンクそれぞれが、ツールシャフトの作用面と機能機構との間に約12°〜15°のアーティキュレーションが生じうるよう構成及び配置される。
ある種の実施形態では、そのアーティキュレーション領域が、1インチの約1/2超の偏向無しで1lbFの力に耐えうるよう構成及び配置される。
ある種の実施形態では、そのアーティキュレーション領域が、フルアーティキュレーテッド状態であるとき1インチの約1/2超の偏向無しで約1lbFの力に耐えうるよう構成及び配置される。
ある種の実施形態では、その支持要素の先端が第2セグメントリンクに配置される。
ある種の実施形態では、その第1アセンブリのアーティキュレーション領域がルーメンを有し、第2アセンブリの一部分が第1アセンブリのルーメン内に配置される。
ある種の実施形態では、上記少なくとも2本のステアリングケーブルそれぞれが、手術ツールハンドルにて終端する基端を有し、アーティキュレーションセグメント相互間の動きが、その手術ツールハンドルによってコントロールされる。
ある種の実施形態では、その第1アセンブリが、第2アセンブリの外面に隣じ、且つその第2アセンブリと共通の延長方向に沿い延びる。
ある種の実施形態では、手術ツールが更にシースを備え、第1アセンブリ及び第2アセンブリがシースのルーメン内に併置される。
ある種の実施形態では、そのアクティベーション要素が第1アセンブリの外面沿いに延びる。
他の態様では、本願記載の手術ツールを使用し医療手順を実行する方法が提供される。
他の態様に係る医療手順実行システムは、内スリーブ及び外スリーブを有するアーティキュレーティングプローブと、手術ツールと、を備え、
その手術ツールが、長尺な第1アセンブリと、長尺な第2アセンブリと、を有し、
その第2アセンブリが、長尺な支持要素と、その支持要素に対し可動で長尺なアクティベーション要素と、そのアクティベーション要素に連結された機能機構と、を有し、アクティベーション要素の動きに応じ機能機構が動き、アクティベーション要素の動きによって付与された力が支持要素によって第1アセンブリからアイソレートされ、且つアーティキュレーティングプローブ及び手術ツールを相独立にコントロール可能なものである。
上述したものを含め、本発明の諸実施形態の目的、構成及び効果は、同一要素に対し諸図を通じ同様の参照文字を付した別紙図面に示される如く、好適な実施形態に関するより具体的な説明によって明らかになるであろう。図面は実寸に対し等縮尺とは限らず、寧ろ好適な実施形態の原理を示せるように強調が施されている。
本願における用語法は個別の実施形態を説明するためのものであり、本発明に制約を課すことを意図したものではない。本願における単数形表現「1個の」「単独の」及び「その」は、文脈上そうでないことが明示されていない限り、複数形をも包含することを意図したものである。更にご理解頂けるように、本願における用語「備える」「備わる」「有する」及び/又は「含む」は、そこで述べている構成、物体、ステップ、動作、要素及び/又は部材の存在を意味するが、1個又は複数個の他の構成、物体、ステップ、動作、要素、部材及び/又はその集合が存すること又は付加されることを排除するものではない。
ご理解頂けるように、本願では第1、第2、第3等の語が種々の限定事項、要素、部材、領域、層及び/又は部分を記述するのに使用されているが、それらの限定事項、要素、部材、領域、層及び/又は部分がそれらの語により限定されるべきではない。これらの語は、ある限定事項、要素、部材、領域、層又は部分を他の限定事項、要素、部材、領域、層又は部分から区別するためのみに使用されている。従って、後述する第1の限定事項、要素、部材、領域、層又は部分は、本願による教示から逸脱することなく、第2の限定事項、要素、部材、領域、層又は部分と呼称することができる。
更にご理解頂けるように、ある要素が他の要素の「上に」ある旨又は他の要素に「連結」若しくは「結合」されている旨の記載がある場合、当該ある要素が当該他の要素に直に接触若しくは面し又は連結若しくは結合されていてもよいし、介在する要素が存在していてもよい。対するに、ある要素が他の要素の「直に上に」ある旨又は他の要素に「直に連結」若しくは「直に結合」されている旨の記載がある場合、介在部材は存在しない。要素間関係を記述すべく使用されている他の語も同様に解されるべきである(例.「間」対「直に間」、「隣」対「直に隣」等)。ある要素が他の要素「上」にある旨の記載がある場合、当該ある要素が当該他の要素の上方又は下方にあってもよいし、当該ある要素が当該他の要素に直に結合していてもよいし、介在要素が存在していてもよいし、或いは空間又は間隙でそれら要素間が分離されていてもよい。
図1Aは医療手順実行システムに備わるアーティキュレーティングプローブの斜視図であり、図1B及び図1Cは図1Aに示したアーティキュレーティングプローブの作用面を示す端面図である。システム100は医療手順例えば経口ロボット手術手順を実行するためのシステムであり、患者身体内で1個又は複数個の手術ツール200,200a〜200d及び/又はツールシース200,200aを案内するアーティキュレーティングプローブ120を有しうる。本システム100は、2011年7月21日付国際特許出願第PCT/US2011年/044811号(この参照を以てその全内容を本願に繰り入れる)に対応する2010年7月28日付米国暫定特許出願第61/368257号に記載された、手術用ポジショニング及び支援システムに備わる1個又は複数個の特徴を有しうる。
操作者例えば医療従事者は、対人インタフェースデバイス(HID)を介しアーティキュレーティングプローブ120をコントロールすることで、そのアーティキュレーティングプローブ120の動き及び機能をコントロール例えば操作できる。そのHIDは、ハプティックコントローラ、ジョイスティック、トラックボール、マウス及び電気機械デバイスのうち一種類を有しうる。
アーティキュレーティングプローブ120は、アーティキュレーティングプローブ120の操作時に互いに前進又は後退させうるところの、内スリーブ(図示せず)及び外スリーブ160を有しうる。例えば、アーティキュレーティングプローブ120の内スリーブ及び外スリーブは、複数個の内リンク及び複数個の外リンク160,160a〜160dを含みうるものであり、アーティキュレーティングプローブ120の操作が可能又は至便になるようリンプモード及びリジッドモードのうちいずれかに従い構成されうる。例えば、内スリーブ及び外スリーブを、そのアーティキュレーションプローブ120に備わる1本又は複数本のステアリングケーブルを介しリンプモード及びリジッドモードのうち一方に従い構成されうる。
各々この参照を以てその全内容を本願に繰り入れるところの特許文献1(発行日:2009年7月2日,発明者:Choset et al.)及び特許文献2(発行日:2008年2月14日,発明者:Zubiate et al.)にもプローブの例が記載されている。
アーティキュレーティングプローブ120は、そのアーティキュレーティングプローブ120の作用面180に開口を有する少なくとも1個の作用チャネル170,170a〜170cを有しうる。この作用チャネル170,170a〜170cは、例えば、そのアーティキュレーティングプローブ120の基端から先端へと、アーティキュレーティングプローブ120の全体に亘り延ばされうる。作用面180は、アーティキュレーティングプローブ120の先端に配置されうる。例えば、作用面180が、そのアーティキュレーティングプローブ120に備わる先端側外リンク160aの先端に配置されうる。
アーティキュレーティングプローブ120は、少なくとも1個のサイドポート又はガイドホール166,166a,166bを有しうる。例えば、図1に示す諸実施形態では、アーティキュレーティングプローブ120が第1サイドポート166a及び第2サイドポート166bを有していて、それらが外リンク160aのフランジ165a,165b内に形成されている。アーティキュレーティングプローブ120は、更に、そのアーティキュレーティングプローブ120のサイドポート又はガイドホール166,166a,166bにつながる少なくとも1個のフィードチューブ135,135aを有しうる。
図1Aには第1,第2サイドポート166a,166bが示されているが、アーティキュレーティングプローブ120に複数個のフランジ165a,165bを設け、そのフランジ内に都合複数個の第1,第2サイドポート166a,166bを形成してもよい。例えば、そのアーティキュレーティングプローブ120と一体にアーティキュレートする1個又は複数個のフィードチューブ135,135a,135b向けの案内部材となるよう、アーティキュレーティングプローブ120の外スリーブ160沿いに複数個の第1及び/又は第2サイドポート166a,166bを配置してもよい。
アーティキュレーティングプローブは、そのアーティキュレーティングプローブ120の作用面180に設けられた1個又は複数個の光源175,175a〜175cを有しうる。この光源175,175a〜175cは、電子励起ルミネッセンス光源等の電子励起光源、白熱電球等の白熱光源、発光ダイオード等の電界発光光源、並びに蛍光灯等のガス放電光源を有しうる。
光源175,175a〜175cは、更に、アーティキュレーティングプローブ120の作用面180との間で光をやりとりするよう構成可能な光ファイバを有しうる。
本システム100は、更に、アーティキュレーション領域235,235a,235bを有する1個又は複数個の手術ツール200,200a〜200dを有しうる。本システム100は、操作者がアーティキュレーティングプローブ120及び手術ツール200,200a〜200dを相独立にコントロールできるように構成されうる。例えば、アーティキュレーティングプローブ120はHIDを介しコントロールされ得、手術ツール200,200a〜200dはツールハンドル(例えば図2に示すツールハンドル205を参照)を介しコントロールされうる。
本システム100は任意個数の手術ツール200,200a〜200dを以て構成され得、それらはアーティキュレーティングプローブ120の作用チャネル170,170a〜170c内及び/又はアーティキュレーティングプローブ120のサイドポート166,166a,166b若しくはガイドホール166,166a,166b内に可摺動配置されうる。
アーティキュレーティングプローブ120は、例えば医療手順中に1個又は複数個の手術ツール200,200a〜200dを案内するよう構成されうる。例えば、医療手順の実行前、中又は後に、アーティキュレーティングプローブ120の作用チャネル170,170a〜170cのうち少なくとも1個の内部に、手術ツールシャフトの一部分が配置されうる。アーティキュレーティングプローブ120は、更に、操作者が作用チャネル170,170a〜170cのうち少なくとも1個の内部で手術ツールシャフトを可摺動配置しうるよう、ひいては手術ツール200,200a〜200dの機能要素250,250a,250bを作用チャネル開口から外方に延ばせるよう構成されうる。
更なる例では、医療手順の実行前、中又は後に、手術ツールシャフトの一部分が、アーティキュレーティングプローブ120の少なくとも1個のサイドポート又はガイドホール166,166a,166bの内部に配置されうる。アーティキュレーティングプローブ120は、更に、操作者がサイドポート又はガイドホール166,166a,166bのうち少なくとも1個の内部に手術ツールシャフトを可摺動配置しうるよう、ひいては手術ツール200,200a〜200dの機能要素250,250a,250bをアーティキュレーティングプローブ120の作用面180から外方に延ばせるよう構成されうる。手術ツールシャフトの一部分は、サイドポート又はガイドホール166,166a,166bによってアーティキュレーティングプローブ120の外スリーブ160の外面沿いに手術ツールシャフトを案内しうるよう、アーティキュレーティングプローブ120の少なくとも1個のサイドポート又はガイドホール166,166a,166b内に通されうる。
アーティキュレーティングプローブ120はサイドポートロック又はガイドホールロック1040,1050を有し得、それらはロックド又はアンロックドモードに従い構成されうる。そのロック1040,1050は、アーティキュレーティングプローブ120のサイドポート又はガイドホール166,166a,166b内に配置された手術ツール200,200a,200bのポジションを堅く保持しうるよう、ひいてはサイドポート又はガイドホール166,166a,166b内での手術ツール200,200a,200bの摺動が妨げられるよう構成されうる。
ある種の実施形態では、アーティキュレーティングプローブ120がニューマティック又はハイドロ−リックロック1050、例えばソレノイド又は空気/流体パウチを有しうる。そのニューマティック又はハイドロ−リックロック1050は、例えば、アーティキュレーティングプローブ120のサイドポート又はガイドホール166,166a,166b内に配置されうる。そのアーティキュレーティングプローブ120は、更に、加圧された気体又は液体をニューマティック又はハイドロ−リックロック1050に供給するためのチャネル又はチューブ1055を有しうる。
ある種の実施形態では、アーティキュレーティングプローブ120が電動ロック1040、例えばソレノイド、圧電アクチュエータ又はニチノール作動ロックを有しうる。その電動ロック1040は、例えば、アーティキュレーティングプローブ120のサイドポート又はガイドホール166,166a,166b内に配置されうる。アーティキュレーティングプローブ120は、更に、電動ロック1040に作動信号を供給するためのケーブル又はワイヤ等の導体1045を有しうる。
図1Bでは、電動ロック1040がアーティキュレーティングプローブ120の第1サイドポート又はガイドホール166a内に配置されており、ニューマティック又はハイドロ−リックロック1050がアーティキュレーティングプローブ120の第2サイドポート又はガイドホール166b内に配置されている。この図では、システム100の操作者又は使用者がアーティキュレーティングプローブ120のサイドポート又はガイドホール166,166a,166b内で手術ツールシャフトを可摺動配置しうるよう、電動ロック1040及びニューマティック又はハイドロ−リックロック1050がアンロックドモードとされている。
図1Cでは、ニューマティック又はハイドロ−リックロック1050がロックドモードとされている。ロックドモードでは、サイドポート又はガイドホール166,166b内で手術ツール200,200bのシャフトが堅く保持されるよう、ニューマティック又はハイドロ−リックロック1050がサイドポート又はガイドホール166,166b内に延ばされている。図示されていないが、サイドポート又はガイドホール166,166a内で手術ツール200,200aのシャフトが堅く保持されるよう、サイドポート又はガイドホール166,166a内に電動ロック1040が延びる構成としうる。
機能要素250,250a,250bは、アーティキュレーティングプローブ120の作用面180に対しアーティキュレートしうるよう構成及び配置されうる。例えば、図1Aに示す諸実施形態では、機能要素250a,250bが、アーティキュレーティングプローブ120の作用面180に対しアーティキュレートされている。機能要素250,250a,250bは、また、ツールシャフトの延長軸に対しアーティキュレートしうるよう構成及び配置されうる。
機能要素250,250a,250bは、アーティキュレーティングプローブ120の作用面180及び/又はツールシャフトの延長軸に対し0°〜90°の範囲内でアーティキュレートしうるよう構成及び配置されうる。機能要素250,250a,250bは、アーティキュレーティングプローブ120の作用面180及び/又はツールシャフトの延長軸に対し0°〜135°の範囲内でアーティキュレートしうるよう構成及び配置されうる。機能要素250,250a,250bは、アーティキュレーティングプローブ120の作用面180及び/又はツールシャフトの延長軸に対し0°〜180°の範囲内でアーティキュレートしうるよう構成及び配置されうる。機能要素250,250a,250bは、アーティキュレーティングプローブ120の作用面180及び/又はツールシャフトの延長軸に対し180°超の角度でアーティキュレートしうるよう構成及び配置されうる。
機能要素250は、グラスパ、クロ−、カッタ、ナイフ、アブレータ、コータライザ、ドラッグデリバリ装置、輻射源、EKG電極、圧力センサ、血液センサ、カメラ、磁石、加熱要素及び低温要素のうち1個又は複数個を有しうる。例えば、第1手術ツール200aの機能要素250aは、第1及び第2ブレード1010を有するカッタを有しうる。第2手術ツール200bの機能要素250bは、加熱要素、低温要素、圧力センサ、血液センサ及び/又は輻射源1030を有しうる。第3手術ツール200cの機能要素250cは、1個若しくは複数個のEKG電極又は心除細動器電極1015,1020を有しうる。第4手術ツール200dの機能要素250dはカメラ1025を有しうる。
図2はアーティキュレーティング手術ツールの斜視図である。手術ツール200は、ツールハンドル205、アーティキュレーション領域235を有する手術ツールシャフト215,220、並びに機能要素250を有しうる。
手術ツール200は、手術ツールハンドル205を介しコントロールできるよう構成及び配置されうる。その手術ツールハンドル205は、シザーハンドル、パームヘルドグリップ、親指/人差し指/中指グリップ及びピストルグリップのうちいずれかを有しうる。例えば、図2に示す実施形態では、手術ツールハンドル205が第1,第2アクチュエーティングハンドル要素206a,206bを有していて、それらがボール機構211及びハンドルリンク機構207にて連結されている。ハンドルリンク機構207は、リンクボディ207bにて連結された第1,第2リンク207a,207cを有しうる。
本実施形態では、ソケット機構212に連結されるよう構成及び配置されたボール機構211が手術ツールに備わっており、手術ツール200の動き及び機能をコントロール例えば操作するのにその機構が使用されている。図示されていないが、1本又は複数本のアーティキュレーションケーブル410がボール機構211に固定され得、1本又は複数本のアクチュエーティングケーブル420がハンドルリンク機構207のリンクボディ207bに固定されうる。この形態では、ソケット機構212に対するボール機構211の動きによって、ボール機構211に固定されたアーティキュレーションケーブル410のうち1本又は複数本の上に張力又は弛緩力を働かせること、ひいてはアーティキュレーション領域235のアーティキュレーション状態を調整することができる。加えて、第1,第2アクチュエーティングハンドル要素206a,206bの鋏運動によって、リンク機構207のリンクボディ207bをボール機構211から外方に(例.長手軸沿いに)延ばすこと、ひいては1本又は複数本のアクチュエーティングケーブル420に張力を加えることができる。
手術ツールシャフト215,220は、第1ツールシャフト215及び第2ツールシャフト220を有しうる。その第1ツールシャフト215の基端215pは、例えばボールアンドソケット機構211,212を介しツールハンドル205に連結され得、第1ツールシャフト215の先端215dは、第2ツールシャフト220の基端220pに連結されうる。第2ツールシャフト220の先端220dは、アーティキュレーション領域235に直接的にも、或いはアーティキュレーション領域235に間接的にも連結されうる。例えば、図2及び図3Aに示す諸実施形態では、第2ツールシャフト220の先端220dが、付加的なケーブルトランジショニングセグメント225を通じアーティキュレーション領域235に連結されている。
アーティキュレーション領域235が手術ツール200の先端230に示されているが、アーティキュレーション領域235は、第1ツールシャフト215の基端215pと機能要素250との間の任意位置に設けうる。
アーティキュレーション領域235は、1インチの約1/2超の偏向無しで約1lbFの力に耐えるように構成及び配置されうる。ある種の実施形態では、アーティキュレーション領域235が、フルアーティキュレーテッド状態時に1インチの約1/2超の偏向無しで約1lbFの力に耐えるように構成及び配置される。
図3A及び図3Bでは、ケーブルトランジショニングセグメント225が少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネル226を有しうる。当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネル226は、例えば、ケーブルトランジショニングセグメント225の周又は縁を巡り約90°間隔で配置された第1〜第4アーティキュレーションケーブルチャネル226を含みうる。当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネル226は、或いは、ケーブルトランジショニングセグメント225の周又は縁を巡り約120°間隔で配置された第1〜第3アーティキュレーションケーブルチャネル226を含みうる。ケーブルトランジショニングセグメント225が有する少なくとも2個のアーティキュレーションケーブルチャネル226a,226cは、アーティキュレーション領域235の第1セグメントリンク236が有する少なくとも2個のアーティキュレーションケーブルチャネル313a,313c、及び/又はアーティキュレーション領域235の第2セグメントリンク237が有する少なくとも2個のアーティキュレーションケーブルチャネル353a,353cに対し、整列されうる。この形態では、第1,第2セグメントリンク236,237のケーブルチャネル313a,313c,353a,353c内に、1本又は複数本のアーティキュレーションケーブル410を配置しうる。
ある種の実施形態では、ケーブルトランジショニングセグメント225が、n個のアーティキュレーションケーブルチャネル226を有しうる(nは0より大きい実数)。nが1より大きい場合、当該n個のアーティキュレーションケーブルチャネル226は、ケーブルトランジショニングセグメント225の周又は縁を巡り等間隔でも不等間隔でも配置されうる。
ケーブルトランジショニングセグメント225は、アクチュエーションケーブルチャネル227を有しうる。そのアクチュエーションケーブルチャネル227は、ケーブルトランジショニングセグメント225の直径中点に配置され得、またアーティキュレーション領域235に備わる1個又は複数個のセグメントリンク236,237の1個又は複数個のアクチュエーションケーブルチャネル314,354に対し整列されうる。この形態では、第1,第2セグメントリンク236,237のケーブルチャネル314,354内に1本又は複数本のアクチュエーションケーブル420を配置しうる。
ケーブルトランジショニングセグメント225は、金属、プラスチック、熱可塑性ポリマ、ステンレス鋼、ポリビニルクロライド、液晶ポリマ、ポリテトラフルオロエチレン、その組合せ及び他の好適な素材のうちいずれかの素材を含みうる。
図3Bでは、ケーブルトランジショニングセグメント225及び/又は手術ツールシャフト220が、ワイヤコイル225b内例えばフラットワイヤコイル又はバネ内に配置されたルーメンエクストルージョン225aを有しうる。手術ツール200の捻れ及び/又は縒れが妨げられるように、ワイヤコイル225bでケーブルトランジショニングセグメント225及び/又は手術ツールシャフト220の剛性を高めうる。更に、ツールシャフトのラジアル縮壊が妨げられ及び/又はケーブル410,420のピンチングが妨げられるように、ワイヤコイル225bで、ケーブルトランジショニングセグメント225及び/又は手術ツールシャフト220のラジアル剛性を高めうる。ワイヤコイル225bをカバーすべく、ツールシャフトカバー225c例えばPebax(登録商標)型シャフトカバーを設けうる。
翻って図2では、第1ツールシャフト215がリジッド(堅固)ツールシャフトを有し得、第2ツールシャフト220はフレキシブル(可撓)ツールシャフトを有しうる;しかしながら、手術ツール200のツールシャフト215,220はリジッド又はフレキシブルツールシャフトを共に有しうる。即ち、手術ツール200の第1,第2ツールシャフト215,220は、リジッドツールシャフト及びフレキシブルツールシャフトの任意の組合せを有しうる。
フレキシブルツールシャフト215,220は、少なくとも1個のケーブルチャネルを有するルーメン案内部材を有しうる。ある種の実施形態では、当該少なくとも1個のケーブルチャネルが、アクチュエーティングケーブルチャネル並びに少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルを含みうる。アクチュエーティングケーブルチャネルは可撓ツールシャフトの直径中点に配置され得、当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルは可撓ツールシャフト部分の周又は縁沿いに配置されうる。例えば、ルーメン案内部材は、アクチュエーティングケーブルチャネル及び第1〜第4アーティキュレーションケーブルチャネルを有する5ルーメンスティフニングロッドを有しうる。
ルーメン案内部材は、金属、プラスチック、熱可塑性ポリマ、ステンレス鋼、ポリビニルクロライド、液晶ポリマ、ポリテトラフルオロエチレン、その組合せ及び他の好適な素材のうちいずれかの素材を含みうる。
手術ツール200の機能要素250は、その手術ツール200の先端230に設けられうる。その機能要素250は、グラスパ、クロ−、カッタ、ナイフ、アブレータ、コータライザ、ドラッグデリバリ装置、輻射源、EKG電極、圧力センサ、血液センサ、カメラ、磁石、加熱要素及び低温要素のうち1個又は複数個を有しうる。例えば、図2及び図3に示す諸実施形態では、機能要素250が、第1,第2把握部材244a,244bを有するグラスパを有している。グラスパは、約1lbFの把握力を加えうるよう構成及び配置されうる。グラスパは、更に、アーティキュレーション領域のポジションがフルアーティキュレーテッド状態であるときに約1lbFの把握力を加えるよう構成及び配置されうる。グラスパは、更に、手術ツール200に備わるアーティキュレーション領域235の全アーティキュレーション状態に亘り実質的に同様の把握力が加えられ、グラスパその他の機能要素250の動作が手術ツール200のアーティキュレーションの範囲全体に亘りほぼ保たれるよう、構成及び配置されうる。
手術ツール200は、機能要素250のアーティキュレーテッドポジションをロックするよう構成及び配置されたロッキングデバイスを有しうる。手術ツールは、更に、機能要素250の作動モードをロックするよう構成及び配置されたロッキングデバイスを有しうる。そのロッキングデバイスは、例えば、手術ツール200,200a,200bのアーティキュレーション状態及び/又は機能要素250の把握状態(例.開、閉、部分閉)をロックするよう構成及び配置されうる。
手術ツール200は第2手術ツール、例えばレーザファイバその他の長尺ツールを入れるための空胴状経路が形成されるように構成及び配置されうる。例えば、第1手術ツールの機能要素は第1ツールシース空胴を有し得、第1手術ツールのツールシャフトは第2ツールシース空胴を有しうる。この形態では、第2手術ツールを第1手術ツールの空胴状経路内に可摺動配置できる。
例えば、図1Aでは、第1手術ツール200aが手術ツールシースとして構成されうる。その手術ツールシースは、手術ツール200aの先端に形成されたシース開口165aを有しうる。第2手術ツールの機能要素をそのシース開口165aから外方に延ばしうるよう、第1手術ツール200aの空胴状経路内に第2手術ツールを可摺動配置しうる。
図3A及び図3Bは、図2に示したアーティキュレーティング手術ツールの先端の斜視図である。そのツールシャフトのアーティキュレーション領域235は、セグメントリンクが単一(236又は237)の構成でも、少なくとも2個のセグメントリンク236,237を有する構成でもよい。例えば、図2、図3A及び図3Bに示す諸実施形態では、アーティキュレーション領域235が第1〜第6セグメントリンク236a〜236e,237を有している。そのセグメントリンク236,236a〜236e,237は、それぞれ、ユニタリな形態にされ得、また互いに接合又は連結された複数個の素材部分で形成されうる。
上記少なくとも2個のセグメントリンクのうち第1セグメントリンク236,236eは、ツールシャフト215,220に直接的にも間接的にも連結されうる。例えば、当該少なくとも2個のセグメントリンク236,237のうち第1セグメントリンク236,236eを、複数本のケーブル(例.1本又は複数本のアクチュエーティングケーブル420及び/又は1本又は複数本のアーティキュレーションケーブル410)をツールシャフト215,220からそのセグメントリンク236,237へと配分可能なケーブルトランジショニングセグメント225を介し、第2ツールシャフト220に連結させうる。
上記少なくとも2個のセグメントリンク236,237のうち第2セグメントリンク237は、機能要素250に連結されうる。但し、前述の通り、アーティキュレーション領域235は、第1ツールシャフト215の基端215pと機能要素250との間の任意位置に設けうる。例えば、当該少なくとも2個のセグメントリンク236,237のうち第1セグメントリンク236,236eは直接的又は間接的に第1ツールシャフト215に連結され得、当該少なくとも2個のセグメントリンクのうち第2セグメントリンク237は直接的又は間接的に第2ツールシャフト220に連結されうる。
第2セグメントリンク237は機能要素250に連結されうる。例えば、第2セグメントリンク237は機能要素250の連結リンク241に連結されうる。その連結リンク241は、金属、プラスチック、熱可塑性ポリマ、ステンレス鋼、ポリビニルクロライド及び液晶ポリマのうちいずれかの素材を含みうる。
機能要素250は、連結リンク241の内空胴内に配置されたアクチュエーティングピストン242を有しうる。このアクチュエーションピストン242は、金属、プラスチック、熱可塑性ポリマ、ステンレス鋼、ポリビニルクロライド及び液晶ポリマのうちいずれかの素材を含みうる。
機能要素250は、更に、そのアクチュエーティングピストン242に連結された第1,第2アクチュエーションリンク部材243a,243bを有しうる。それら第1及び第2アクチュエーションリンク部材は、金属、プラスチック、熱可塑性ポリマ、ステンレス鋼、ポリビニルクロライド及び液晶ポリマのうちいずれかの素材を含みうる。
機能要素250は、更に、それぞれ第1,第2アクチュエーションリンク部材243a,243bに連結可能な第1,第2クロー部材又はグラスパ部材244a,244bを有しうる。その第1,第2クロー部材又はグラスパ部材244a,244bは、金属、プラスチック、熱可塑性ポリマ、ステンレス鋼、ポリビニルクロライド、液晶ポリマ、その組合せ及びその他の好適な素材のうちいずれかの素材を含みうる。
図3Aに示した実施形態では、連結リンク241の内空胴内におけるアクチュエーティングピストン242の直線運動によって、第1,第2クロー部材又はグラスパ部材244a,244bの開閉が引き起こされうる。第1,第2クロー部材又はグラスパ部材244a,244bは、そのアクチュエーティングピストン242に連結されたアクチュエーティングケーブル420に加わる張力に応じ開閉されうる。そのアクチュエーティングケーブル420は、金属ケーブル、プラスチックケーブル、ソリッドワイヤケーブル、ブレイデッドケーブル及びステンレス鋼ワイヤブレイデッドケーブルのうち1個又は複数個を含みうる。
図3A及び図3Bに示した手術ツール200のアーティキュレーション領域235は、機能要素250から離れる方向を向いた凸状ボディ部分312,352(例.半楕円体状ボディ部分,半球状ボディ部分)を有する複数個のセグメントリンク236,237を有しているが、手術ツール200は、図6Aに示す通り機能要素250の方向を向いた凸状ボディ部分312,352(例.半楕円体状ボディ部分,半球状ボディ部分)を有する複数個のセグメントリンク236,237がアーティキュレーション領域235に備わるようにも構成されうる。
ある種の実施形態では、セグメントリンク236,237の交互的な凸状ボディ部分312,352が、隣のセグメントリンク236の対応する凹状空胴部分に嵌合されたときに異なる摩擦係数を呈するように構成及び配置されうる。例えば、セグメントリンク236,237の交互的な凸状ボディ部分312,352は、隣のセグメントリンク236の対応する凹状空胴部分に嵌合されたときに摩擦係数が調整及び/又は改変されるよう互いに異なる素材及び/又は被覆を有しうる。
図4Aは図3に示したアーティキュレーティング手術ツールに備わるセグメントリンクの上方斜視図、図4Bは図3に示したアーティキュレーティング手術ツールに備わるセグメントリンクの下方斜視図、図4Cは図4Bに示したセグメントリンクの断面斜視図である。
第1セグメントリンク236,236a〜236eは、第1部分310及び第2部分312を有するボディを有しうる。その第1部分310は円柱状ボディ部分又は楕円状断面のボディ部分を有し得、第2部分312は凸状ボディ部分、半楕円体状ボディ部分又は半球状ボディ部分を有しうる。
第2部分312が半球状ボディ部分を有する場合、その半球状ボディ部分は、1インチの1/20〜1/4の範囲に属する球面半径Sr1を呈する外面を有しうる。その球面半径Sr1は、例えば1インチの約1/20でありうる。
図3では、第1セグメントリンク236の半球状ボディ部分が、ツールシャフト215,220及び/又はケーブルトランジショニングセグメント225の半球状空胴部分に嵌合されうる。
翻って、図4A〜図4Cでは、第1セグメントリンク236,236a〜236eが、少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネル313,313a〜313dを有しうる。当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネル313,313a〜313dは、第1部分310の上面311に位置する第1開口と、第1部分310の下面315に位置する第2開口と、を有しうる。例えば、図4A〜図4Cに示す諸実施形態では、当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネル313,313a〜313dが、第1部分310の周又は縁を巡り90°間隔で配置された第1〜第4アーティキュレーションケーブルチャネル313a〜313dを含みうる。当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネル313,313a〜313dは、また、第1部分310の中心軸を基準とした等径線沿いに互いに90°隔て配置された第1〜第4アーティキュレーションケーブルチャネル313a〜313dを含みうる。
第1セグメントリンク236,236a〜236eは、アクチュエーションケーブルチャネル314を有しうる。そのアクチュエーションケーブルチャネル314は、第1セグメント236,236a〜236eの半球状ボディ部分の直径中点に位置する第1開口と、第1セグメント236,236a〜236eの第1部分310の直径中点に位置する第2開口と、を有しうる。
そのアクチュエーションケーブルチャネル314は、その第1開口を第1セグメント236,236a〜236eのボディの円筒状空胴318に順応させるべく第1開口にて連接された上部テーパ319を有しうる。その上部テーパが呈するドラフト角α1は0°〜45°の範囲に属しうる。円筒状空胴318は、第1セグメント236,236a〜236eのボディの下部テーパ317に連接しうる。その下部テーパ317は、第1セグメント236,236a〜236eのボディの凹状空胴又は半球状空胴316に円筒状空胴318を順応させうる。下部テーパが呈するドラフト角α2は0°〜45°の範囲に属しうる。アクチュエーションケーブルチャネル314は、手術ツール200のアーティキュレーション領域235がアーティキュレーション状態であるときに、そのアクチュエーションケーブルチャネル314内に位置するアクチュエーションケーブル420のピンチングが妨げられるよう、上部テーパ319及び/又は下部テーパ317を有する構成にしうる。
第1セグメント236,236a〜236eのボディの半球状空胴316は、1インチの1/20〜1/4の範囲に属する球面半径Sr3を呈する内面を有しうる。その球面半径Sr3は、例えば1インチの約1/20でありうる。その球面半径Sr3は、第1,第2セグメントリンク236,237のうちいずれかの半球状ボディ部分が他の第1セグメントリンクの半球状空胴部分に嵌合可能になるよう、第1,第2セグメントリンク236,237の球面半径Sr1,Sr2とほぼ同じ大きさ又はそれを超える大きさにしうる。
第2セグメントリンク237は、第1部分350及び第2部分352を有するボディを有しうる。その第1部分350は円柱状ボディ部分又は楕円状断面のボディ部分を有し得、第2部分352は凸状ボディ部分、半楕円体状ボディ部分又は半球状ボディ部分を有しうる。
第2部分が半球状ボディ部分を有する場合、その半球状ボディ部分は、1インチの1/20〜1/4の範囲に属する球面半径Sr2を呈する外面を有しうる。その球面半径Sr2は、例えば1インチの約1/20でありうる。
図3Aでは、第2セグメントリンク237の半球状ボディ部分が第1セグメントリンク236の半球状空胴部分316に嵌合されうる。
翻って図4A〜図4Cでは、第2セグメントリンク237が、少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネル353,353a〜353dを有しうる。当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネル353,353a〜353dは、第1部分350の上面351に位置する第1開口と、第1部分350の下面355に位置する第2開口と、を有しうる。例えば、図4A〜図4Cに示す諸実施形態では、当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネル353,353a〜353dが、第1部分350の周又は縁を巡り90°間隔で配置された第1〜第4アーティキュレーションケーブルチャネル353a〜353dを含みうる。当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネル353,353a〜353dは、また、第1部分350の中心軸を基準とした等径線沿いに互いに90°隔て配置された第1〜第4アーティキュレーションケーブルチャネル353a〜353dを含みうる。
図3Aでは、第1セグメントリンク236,236a〜236eが有する少なくとも2個のアーティキュレーションケーブルチャネル313,313a〜313dが、1本又は複数本のアーティキュレーションケーブル410を挿通可能なケーブルチャネルが生じるよう、第2セグメントリンク237が有する少なくとも2個のアーティキュレーションケーブルチャネル353,353a〜353dに対し整列されうる。
翻って図4A〜図4Cでは、第2セグメント237が、アクチュエーションケーブルチャネル354を有しうる。このアクチュエーションケーブルチャネル354は、第2セグメント237の半球状ボディ部分の直径中点に位置する第1開口と、第2セグメント237の第1部分350の直径中点に位置する第2開口と、を有しうる。
アクチュエーションケーブルチャネル354は、第1開口を第2セグメント237のボディの第1円筒状空胴358に順応させるべく第1開口にて連接された上部テーパ359を有しうる。その上部テーパ359が呈するドラフト角α3は0°〜45°の範囲に属しうる。第1円筒状空胴358は、第2セグメント237のボディの第2円筒状空胴356に連接されうる。第1円筒状空胴358は、その第2円筒状空胴356の上面357と第1円筒状空胴358とに挟まれた位置に斜面358aを有しうる。第1円筒状空胴358の直径は第2円筒状空胴356の直径未満でありうる。
第2セグメント237’は、更に、その第2セグメント237’の第1部分350の下面355に形成された少なくとも1個の空胴スロット360,360a,360bを有しうる。当該少なくとも1個の空胴スロット360,360a,360bは、単一の連続的な空胴スロット360にも、第1空胴スロット360及び第2空胴スロット360bを含む構成にもしうる。第1空胴スロット360aは、当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルのうち第1アーティキュレーションケーブルチャネル353aから、当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルのうち第2アーティキュレーションケーブルチャネル353bへと延ばされうる。
第1アーティキュレーションケーブル410は、第1アーティキュレーションケーブルチャネル353a、第1空胴スロット360a及び第2アーティキュレーションケーブルチャネル353bの内部に配置されうる。第1アーティキュレーションケーブル410は、第1空胴スロット360aの表面に固定されうる。例えば、第1アーティキュレーションケーブルは、第1空胴スロット360aの表面に熔接され、第1空胴スロット360aの表面に貼付され、及び/又は第1空胴スロット360a内にプレスフィットされうる。
第2空胴スロット360bは、上記少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルのうち第3アーティキュレーションケーブルチャネル353cから、当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルのうち第4アーティキュレーションケーブルチャネル353dへと延ばされうる。第2アーティキュレーションケーブル410は、第3アーティキュレーションケーブルチャネル353c、第2空胴スロット360b及び第4アーティキュレーションケーブルチャネル353dの内部に配置されうる。
上記少なくとも1個の空胴スロット360は、第2セグメント237の円柱状ボディ部分又は第1部分350の下面355の全縁又は周に亘り延ばされうる。この形態では、上記少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネル353,353a〜353dの第2開口が、部分的に当該少なくとも1個の空胴スロット360によって画定されうる。少なくとも1本のアーティキュレーションケーブル410が、当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネル353,353a〜353d内に配置され得、また当該少なくとも1個の空胴スロット360の表面に固定されうる。
セグメントリンク236,237は、金属、プラスチック、熱可塑性ポリマ、ステンレス鋼、ポリビニルクロライド、液晶ポリマ及びポリテトラフルオロエチレンのうちいずれかの素材を含みうる。セグメントリンク236,237はリジッドでありうる。第2セグメントリンク237は、第1セグメントリンク236のそれとは異なる素材を含みうる。
ある種の実施形態では、1個又は複数個のセグメントリンク間のアーティキュレーション角が互いに異なるアーティキュレーション角に制約されるよう、セグメントリンク236,236a〜236e,237の第2部分312,352の高さを違えうる。例えば、第1セグメントリンク236,237又は第1群セグメントリンクでは1セグメント当たり約12°〜15°に制約され得、第2セグメントリンク236,237又は第2群セグメントリンクでは1セグメント当たり約8°〜11°に制約されうる。
図5A及び図5Bは、図2に示したアーティキュレーティング手術ツールのアーティキュレーション域を示す斜視図である。手術ツール200のアーティキュレーション領域235が様々なアーティキュレーション状態901a〜901iで描かれている。
前述の通り、ツールシャフトのアーティキュレーション領域235は1個又は複数個のセグメントリンク236,237を有しうる。2個以上のセグメントリンク236,237を有する実施形態では、各セグメントリンク236,237が順次連結されうる。この形態では、複数個のセグメントリンク236,237が互いにアーティキュレートされうる。
アーティキュレーション領域内のセグメントリンク236,237は、アーティキュレーション角が制約されるよう構成及び配置されうる。例えば、第1及び第2セグメントリンクそれぞれの中心軸に対するアーティキュレーション角が制約されるよう、第1セグメントリンクの第1部分の下面を第2セグメントリンクの第1部分の上面に当接させうる。
ある種の実施形態では、アーティキュレーション角が1セグメント236,237当たり約12°〜15°に制約されうる。例えばアーティキュレーション状態901fでは、1個のセグメントリンク237を有する手術ツール200が、約12°〜15°の範囲に属する最大アーティキュレーション角α4へと制約されうる。アーティキュレーション状態901eでは、2個のセグメントリンク236a,237を有する手術ツール200が、約24°〜30°の範囲に属する最大アーティキュレーション角α5へと制約されうる。アーティキュレーション状態901dでは、3個のセグメントリンク236a,236b,237を有する手術ツール200が、36°〜45°の範囲に属する最大アーティキュレーション角α6へと制約されうる。アーティキュレーション状態901cでは、4個のセグメントリンク236a〜236c,237を有する手術ツール200が、約48°〜60°の範囲に属する最大アーティキュレーション角α7へと制約されうる。アーティキュレーション状態901bでは、5個のセグメントリンク236a〜236d,237を有する手術ツール200が、約60°〜75°の範囲に属する最大アーティキュレーション角α8へと制約されうる。アーティキュレーション状態901aでは、6個のセグメントリンク236a〜236e,237を有する手術ツール200が、約72°〜90°の範囲に属する最大アーティキュレーション角α9へと制約されうる。アーティキュレーション状態901gでは、7個のセグメントリンクを有する手術ツール200が、約84°〜105°の範囲に属する最大アーティキュレーション角α10へと制約されうる。アーティキュレーション状態901hでは、9個のセグメントリンクを有する手術ツール200が、約108°〜135°の範囲に属する最大アーティキュレーション角α11へと制約されうる。アーティキュレーション状態901iでは、12個のセグメントリンクを有する手術ツール200が、約144°〜180°の範囲に属する最大アーティキュレーション角α12へと制約されうる。従って、n個のセグメントリンクを有する手術ツール200のアーティキュレーション状態は、約(12*n)°〜(15*n)°の範囲に属する最大アーティキュレーション角αへと制約されうる。
図6A、図6B、図7、図8A〜図8E及び図9に示した別構成のセグメントリンクは、図2及び図3に示したアーティキュレーティング手術ツール200内に容易に組み込まれうる。例えば、図2及び図3に示したアーティキュレーション領域235は、図6A、図6B、図7、図8A〜図8E及び図9に示すアーティキュレーション領域235のうちいずれでも置換されうる。
図6Aは、アーティキュレーティング手術ツールに備わるセグメントリンクの別構成を示す側面図である。前述の通り、手術ツール200は、アーティキュレーション領域235に備わる複数個のセグメントリンク236,237が、図6Aに示す如く機能要素250の方向を向いた凸状ボディ部分312,352(例.半楕円体状ボディ部分,半球状ボディ部分)を有する構成にしうる。図6Aに示すセグメントリンク236,237は図3及び図4A〜図4Cに示したセグメントリンク236,237とほぼ同様の構成にしうるものであり、同様の参照文字を以て示されている。
図6Bはアーティキュレーティング手術ツールに備わるセグメントリンクの別構成を示す側面図、図6Cは図6Bに示した第3セグメントリンクの断面図である。この手術ツール200のアーティキュレーション領域235は、第1セグメントリンク237、1個又は複数個の第2セグメントリンク601a,601b、並びに1個又は複数個の第3セグメントリンク611a,611bを有しうる。例えば、図6Bに示す実施形態では、アーティキュレーション領域235が、第1セグメントリンク237、2個の第2セグメントリンク601a,601b、並びに2個の第3セグメントリンク611a,611bを有している。
第1セグメントリンク237は、図4A〜図4Cに示した先端側セグメントリンク237と類似の構成にされ得、また機能要素250に連結されうる。但し、前述の通り、アーティキュレーション領域235は、ツールシャフト215(例えば図2を参照)の基端215pと機能要素250との間の任意位置に設けられうる。
少なくとも1個の第2セグメントリンク611a,611bが、ツールシャフト215,220に直接的又は間接的に連結されうる。例えば、複数本のケーブル(例.1本又は複数本のアクチュエーティングケーブル420及び/又は1本又は複数本のアーティキュレーションケーブル410)をツールシャフト215,220からセグメントリンク601a,601b,611a,611b,237のチャネル612a,612b,616a,616bへと配分可能なケーブルトランジショニングセグメント225を介し、第2セグメント611bを第2ツールシャフト220に連結させうる。
少なくとも1個の第3セグメントリンク611a,611bが、第1セグメントリンク237と第2セグメントリンク601a,601bのうち1個との間に連結されうる。例えば、図6Bに示す実施形態では、第3セグメントリンク611aが第1セグメント237・第2セグメントリンク610a間、第3セグメントリンク611bが第2セグメントリンク610a・第2セグメントリンク610b間に連結されている。
第2セグメントリンク601a,601bはボディ620を有し得、そのボディ620の相逆側の端面には第1,第2凹状空胴621a,621bが形成されうる。これら第1,第2凹状空胴621a,621bは、半楕円面状空胴又は半球面状空胴を有しうる。半球面状空胴を有する実施形態では、その半球面状空胴が、第3セグメントリンク611a,611bの半球状ボディ部分の球面直径と整合する球面直径を有しうる。
第1凹状空胴621aは第2セグメントリンク601a,601bのボディ620の第1テーパ613と連接され得、その第1テーパ613で第1凹状空胴621aを円筒状空胴614の第1開口に順応させうる。第2凹状空胴621bは第2セグメントリンク601a,601bのボディ620の第2テーパ615と連接され得、その第2テーパ615で第2凹状空胴621bを円筒状空胴614の第2開口に順応させうる。この形態では、第1凹状空胴621aから第2凹状空胴621bへと延びるよう、第2セグメントリンク601a,601bのボディ620内にアクチュエーションケーブルチャネルが形成されうる。加えて、アーティキュレーション領域235がアーティキュレーション状態であるとき、第2セグメントリンク601a,601bのアクチュエーションケーブルチャネル内に位置するアクチュエーションケーブル420がピンチングすることを、それら第1,第2テーパ613,615により妨げうる。
第3セグメントリンク611a,611bは、第1凸状ボディ部分623a、第2ボディ部分622及び第3凸状ボディ部分623bを有するボディを有しうる。第1,第3ボディ部分623a,623bは半楕円体状ボディ部分又は半球状ボディ部分を有し得、第2ボディ部分622は円柱状ボディ部分を有しうる。
第3セグメントリンク611a,611bは、第1凸状ボディ部分623aの第1開口にて連接された第1テーパ617を有しうる。この第1テーパ617は、第1凸状ボディ部分623aの第1開口を、第3セグメント611a,611bの円筒状空胴618に順応させうる。第3セグメントリンク611a,611bは、第2凸状ボディ部分623bの第2開口にて連接された第2テーパ619を有しうる。この第2テーパ619は、第2凸状ボディ部分623bの第2開口を、第3セグメント611a,611bの円筒状空胴618に順応させうる。この形態では、第1凸状ボディ部分623aの第1開口から第2凸状ボディ部分623bの第2開口へと延びるよう、第3セグメントリンク611a,611bのボディ内にアクチュエーションケーブルチャネルが形成されうる。加えて、アーティキュレーション領域235がアーティキュレーション状態であるときに、第3セグメントリンク611a,611bのアクチュエーションケーブルチャネル内に位置するアクチュエーションケーブル420がピンチングすることを、それら第1,第2テーパ617,619により妨げうる。
図4A〜図4Cに示したセグメントリンク236,237を参照し前述した通り、第2セグメントリンク601a,601b及び第3セグメントリンク611a,611bは、相同様に、少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネル612a,612b及び616a,616bを有しうる。当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネル612a,612b及び616a,616bは、第2セグメントリンク601a,601b及び第3セグメントリンク611a,611bのボディの第1面624,626に位置する第1開口と、第2セグメントリンク601a,601b及び第3セグメントリンク611a,611bのボディの第2面625,627に位置する第2開口と、を有しうる。例えば、図6Bに示す諸実施形態では、第2セグメントリンク601a,601b及び第3セグメントリンク611a,611bが有する当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルが、第2セグメントリンク601a,601b及び第3セグメントリンク611a,611bの周又は縁を巡り90°間隔で配置された第1〜第4アーティキュレーションケーブルチャネルを含みうる。当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルは、また、第2セグメントリンク601a,601b及び第3セグメントリンク611a,611bの中心軸を基準とした等径線沿いに互いに90°隔て配置された第1〜第4アーティキュレーションケーブルチャネルを含みうる。
図7は、アーティキュレーティング手術ツールに備わるセグメントリンクの別構成を示す斜視図である。この手術ツール200のアーティキュレーション領域235は、第1セグメントリンク701及び1個又は複数個の第2セグメントリンク702a,702bを有しうる。例えば、図7に示す実施形態では、アーティキュレーション領域235が第1セグメントリンク701及び2個の第2セグメントリンク702a,702bを有している。
第1セグメントリンク701はボディ704及び突起703を有しうる。ボディ704は楕円状断面のボディ又は円柱状ボディを有し得、突起703は楕円状突起又は円柱状突起を有しうる。例えば、図7に示す実施形態では、第1セグメントリンク701が円柱状ボディ及び円柱状突起を有している。ボディ704の直径は突起703の直径超でありうる。
第1セグメントリンク701は、ボディ704の下面710に形成された少なくとも1個の空胴スロット711a,711bを有しうる。当該少なくとも1個の空胴スロット711a,711bは、図4Bに示した第2セグメント237の第1部分350の下面355に形成されている上記少なくとも1個の空胴スロット360,360a,360bに類するものとされうる。当該少なくとも1個の空胴スロットは、単一の連続な空胴スロット(図示せず)、例えば図4Bに示した単一且つ連続な空胴スロット360とされ得、また図7に示す如く第1空胴スロット711a及び第2空胴スロット711bを含む構成とされうる。
第2セグメントリンク702a,702bはボディ706及び突起705を有しうる。そのボディ706は楕円状断面のボディ又は円柱状ボディを有し得、突起705は楕円状突起又は円柱状突起を有しうる。例えば、図7に示す実施形態では、第2セグメントリンク702a,702bが円柱状ボディ及び円柱状突起を有している。ボディ706の直径は突起705の直径超としうる。
第2セグメントリンク702a,702bは、少なくとも1個の凹状空胴707を有しうる。この凹状空胴は半楕円体状空胴又は半球状空胴を有しうる。この形態では、第1セグメントリンク701及び第2セグメントリンク702a,702bの突起703,705が、他の第2セグメントリンク702a,702bの凹状空胴707に嵌合されうる。例えば、図7に示す実施形態では、第1セグメントリンク701の突起703が第2セグメントリンク702aの凹状空胴707に、また第2セグメントリンク702aの突起705が第2セグメントリンク702bの凹状空胴707に嵌合されている。この例では、ケーブルトランジショニングセグメント235が、第2セグメントリンク702bの突起705と嵌合する凹状空胴712を有している。
図4A〜図4Cに示したセグメントリンク236,237を参照し前述した通り、第1セグメントリンク701及び第2セグメントリンク702a,702bは、相同様に、少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネル708a〜708d,709a〜709dを有しうる。当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネル708a〜708d,709a〜709dは、第1セグメントリンク701及び第2セグメントリンク702a,702bのボディ704,706の第1面に位置する第1開口と、第1セグメントリンク701及び第2セグメントリンク702a,702bのボディ704,706の下面に位置する第2開口と、を有しうる。例えば、図7に示す諸実施形態では、第1セグメントリンク701及び第2セグメントリンク702a,702bが有する当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルが、第1セグメントリンク701及び第2セグメントリンク702a,702bのボディ704,706の周又は縁を巡り90°間隔で配置された、第1〜第4アーティキュレーションケーブルチャネル708a〜708d,709a〜709dを含みうる。当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルは、また、第1セグメントリンク701及び第2セグメントリンク702a,702bの中心軸を基準とした等径線沿いに互いに90°隔て配置された、第1〜第4アーティキュレーションケーブルチャネル708a〜708d,709a〜709dを含みうる。
第1セグメントリンク701及び第2セグメントリンク702a,702bは、アクチュエーションケーブルチャネル713,714を有しうる。そのアクチュエーションケーブルチャネル713,714は、突起703,705の直径中点に位置する第1開口と、ボディ704,706の下面の直径中点に位置する第2開口と、を有しうる。図示されていないが、それら第1,第2開口は、チャネルが形成されるようその第1,第2開口を円筒状空胴に順応させる第1,第2テーパに連接されうる。前述の通り、アーティキュレーション領域235がアーティキュレーション状態であるときに、セグメントリンク701,702a,702bのアクチュエーションケーブルチャネル713,714内に位置するアクチュエーションケーブル420がピンチングすることを、これらのテーパにより妨げうる。
図8Aは、アーティキュレーティング手術ツールに備わるセグメントリンクの別構成を示す斜視図である。この手術ツールのアーティキュレーション領域235は、第1セグメントリンク801、1個又は複数個の第2セグメントリンク802、並びに第3セグメントリンク803を有しうる。
第1セグメントリンク801は、第1ボディ部分801a及び第2ボディ部分801bを有するボディを有しうる。その第1ボディ部分801aは楕円状断面のボディ部分又は円柱状ボディ部分を有し得、第2ボディ部分801bは凸状ボディ部分、半楕円体状ボディ部分又は半球状ボディ部分を有しうる。第1セグメントリンクは、図4A〜図4Cに示した先端側セグメントリンク237に類するものとされうる。
第2セグメントリンク802は、第1ボディ部分802aと、第2ボディ部分802bと、第1ボディ部分802aの表面から延びる複数個の突出ポスト802cと、を有しうる。その第1ボディ部分802aは楕円状断面のボディ部分又は円柱状ボディ部分を有し得、第2ボディ部分802bは凸状ボディ部分、半楕円体状ボディ部分又は半球状ボディ部分を有しうる。ポスト802cは、円柱状のポストを含み得、またその上面に丸み又は傾斜を有しうる。
第3セグメントリンク803は、第1ボディ部分803aと、第3ボディ部分803aの表面から延びる複数個の突出ポスト802cと、を有しうる。そのポスト803bは、円柱状のポストを含み得、またその上面に丸み又は傾斜を有しうる。
第1セグメントリンク801の第2ボディ部分801bは第2セグメントリンク802の複数個のポスト802cと嵌合され得、第2セグメントリンク802の第2ボディ部分802bは第3セグメントリンク803の複数個のポスト803bと嵌合されうる。この形態では、第1セグメントリンク801の第2ボディ部分801bと第2セグメントリンク802のポスト802cとの間の界面、並びに第2セグメントリンク802の第2ボディ部分802bと第3セグメントリンク803のポスト803bとの間の界面にて、摩擦が低減されうる。
図4A〜図4Cに示したセグメントリンク236,237を参照し前述した通り、第2,第3セグメントリンク802,803は、相同様に、少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネル804a,804b及び805a,805bを有しうる。例えば、図8Aに示す諸実施形態では、第2,第3セグメントリンク802,803が有する当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルが、第2,第3セグメントリンク802,803のボディ802a,803aの周又は縁を巡り90°間隔で配置された、第1〜第4アーティキュレーションケーブルチャネルを含みうる。当該少なくとも1個のアーティキュレーションケーブルチャネルは、また、第2,第3セグメントリンク802,803の中心軸を基準とした等径線沿いに互いに90°隔て配置された、第1〜第4アーティキュレーションケーブルチャネルを含みうる。
第2,第3セグメントリンク802,803は、アクチュエーションケーブルチャネル804c,805cを有しうる。そのアクチュエーションケーブルチャネル804c,805cは、第2,第3セグメントリンク802,803の直径中点に配置されうる。
図8B〜図8Eに、図8Aに示した別構成セグメントリンクに従い別のポスト構成を示す。
図8Bはセグメントリンクの斜視図、図8Cは図8Bに示したセグメントリンクの上面図である。前述の通り、第2,第3セグメントリンク802,803は複数個のポスト802c,803bを有しうる。当該複数個のポスト802c,803bは、第2,第3セグメントリンク802,803の中心軸を基準とした等径線沿いに配置され得、また同一の距離を以て間隔配置されうる。例えば、図8B及び図8Cに示す実施形態では、複数個のポスト802c,803bに第1〜第4ポストが含まれている。当該複数個のポスト802c,803bは同一の高さとされうる。
図8Dはセグメントリンクの斜視図、図8Eは図8Dに示したセグメントリンクの上面図である。前述の通り、第2,第3セグメントリンク802,803は複数個のポスト802c,803bを有しうる。当該複数個のポスト802c,803bは、第2,第3セグメントリンク802,803の中央ポスト802x,803xを基準とした等径線沿いに配置され得、また同一の距離を以て間隔配置されうる。例えば、図8D及び図8Eに示す実施形態では、複数個のポスト802c,803bに第1〜第4ポストが含まれる。それら第1〜第4ポストは、中央ポスト802x,803xを基準とした等径線沿いに配置されている。この例示的構成では、複数個のポスト802c,803bが、中央ポスト802x,803xの周りに配置され、またそれぞれ中央ポスト802x,803xの高さ(第2高さ)超の高さ(第1高さ)を有しうる。
図9は、アーティキュレーティング手術ツールに備わる別構成のセグメントリンクを示す斜視図である。この手術ツールのアーティキュレーション領域235は、第1セグメントリンク901及び1個又は複数個の第2セグメントリンク902a,902bを有しうる。
第1セグメントリンク901は図4A〜図4Cに示した先端側セグメントリンク237に類するものであり得、第2セグメントリンク902a,902bは図4A〜図4Cに示した第1セグメントリンク236に類するものでありうる。但し、第2セグメントリンク902a,902bは、図4A〜図4Cに示した凹状空胴316に代え、その第2セグメントリンク902a,902bの下面905に形成された楕円形又は円形開口906を有しうる。その開口906は、嵌合されたときに第1セグメント901及び第2セグメント902a,902bの凸状ボディ部分が開口906内に部分的に突出するよう、第1セグメント901及び第2セグメント902a,902bに備わる凸状ボディ部分の球面半径に対し2倍未満の直径とされうる。
前述した通り、アーティキュレーションケーブルに張力又は弛緩力が加わるので、操作者は手術ツールのアーティキュレーション状態を変化させることができる。例えば、操作者は、アーティキュレーションケーブルに力を加えることで、所望のアーティキュレーション角まで手術ツールを褶曲・屈曲させることができる。操作者は、アーティキュレーションケーブルに別の力が加わるまで、アーティキュレーション角を保持させることができる。引き続きこの例によれば、操作者は、アクチュエーションケーブルに張力又は弛緩力を加えることで、例えば、そのアーティキュレーション角にツールシャフトを保ちつつグラスパを開閉させることができる。操作者は、或いは、手術ツールが褶曲・屈曲している間もグラスパを開閉させることができる。但し、アクチュエーションケーブルに加わる張力が大きすぎ、余分な力がアクチュエーションケーブルに加わることになると、不本意なことに、アーティキュレーションケーブルがバインディングすること、及び/又はアーティキュレーション領域に備わるセグメントリンクが相互バインディング等によりロック状態に陥ること、が生じかねない。従って、アクチュエーションケーブルに付与された力と、アーティキュレーションケーブルに付与された力とを、互いに独立に加えられるのが望ましい。例えば、グラスパその他の機能要素を作動させるためアクチュエーションケーブルに張力又は弛緩力を加える際に、アクチュエーションケーブルの動きによって生じた力がアーティキュレーション領域内のセグメントリンクやアーティキュレーションケーブルに影響しないようにするのが望ましい。
図10は、本発明の他の実施形態に係るアーティキュレーティング手術ツール1200の縦断面図である。図10の手術ツール1200によれば、不測なバインディング又はロッキングが動作中に生じることを防ぐことができる。この手術ツール1200は医療手順実行システム、例えば前述のシステム100内に設けることができる。従って、この手術ツール1200をアーティキュレーティングプローブ例えば前述のアーティキュレーティングプローブ120の一部とすること、また患者身体内でこの手術ツール1200及び/又は上掲の諸実施形態で述べた他の手術ツール200,200a〜200dを案内しうるようそのプローブを構成することができる。
手術ツール1200は、対人インタフェースデバイス例えばハプティックコントローラ、ジョイスティック、トラックボール、マウス又は電気機械若しくはプロセッサ利用デバイスを介しコントロールされうるように構成及び配置されうる。
手術ツール1200は、ツールハンドル1205、第1アセンブリ1221及び第2アセンブリ1222を有しうる。その第1アセンブリ1221及び第2アセンブリ1222は、アーティキュレーティングプローブに併置すること、例えばアーティキュレーティングプローブのルーメン内に併置することができる。
ある実施形態では、ツールハンドル1205が、第1アセンブリ1221の基端にて、支持要素例えば後述の支持要素1231の基端に連結される。ツールハンドル1205は、シザーハンドル、パームヘルドグリップ、親指/人差し指/中指グリップ及びピストルグリップのうちいずれかを有しうる。ツールハンドル1205は、第2アセンブリ1222の構成要素例えばアクティベーション要素1420が動くように力を加えるトリガ1208を有しうる。
ある実施形態では、手術ツール1200が、その手術ツール1200の構成要素の動き及び機能をコントロール例えば操作するよう構成及び配置されたボールアンドソケット機構1212を有する。図10には示されていないが、1本又は複数本のステアリングケーブル、別称アーティキュレーションケーブルが、図13に示すアーティキュレーションケーブル1410の如く、ボールアンドソケット機構1212に固定されうる。図13に詳示するように、1個又は複数個のアクティベーション要素1420がツールハンドル1205に固定されうる。ボールアンドソケット機構1212の動きによって、ボールアンドソケット機構1212に固定されたステアリングケーブル1410のうち1本又は複数本に張力又は弛緩力を加え、第1アセンブリ1221のアーティキュレーション領域1235のアーティキュレーション状態を調整することができる。アーティキュレーション領域1235は、第1アセンブリ1221の先端、第2アセンブリ1222付近に配置されうる。アーティキュレーション領域1235は、或いは、第1アセンブリ1221に沿い、第1アセンブリ1221の先端と第1アセンブリ1221の基端との間の任意個所に配置されうる。引っ張り、弛緩等に関わる力は、ハンドル1205の動き例えばトリガ1208の絞り込みに呼応するかたちでアクティベーション要素1420により加えることができる。
手術ツール1200の第1アセンブリ1221は、第1ツールシャフト1215及び第2ツールシャフト1220を有しうる。その第1ツールシャフト1215の基端は、例えばボールアンドソケット機構1212を介しツールハンドル1205に連結されうる。ある実施形態では、第1ツールシャフト1215の先端が第2ツールシャフト1220の基端に連結される。第2ツールシャフト1220の先端は、アーティキュレーション領域1235に直接的に連結され得、また、第2ツールシャフト1220・アーティキュレーション領域1235間介在部材、例えば前述のセグメント225と同一又は類似のケーブルトランジショニングセグメントを介しアーティキュレーション領域1235に連絡されうる。
図ではアーティキュレーション領域1235が手術ツール1200の先端にあるが、アーティキュレーション領域1235は、機能機構1250、別称機能要素と、第1ツールシャフト1215の基端と、の間の任意位置に設けうる。アーティキュレーション領域1235の詳細については図11を参照し本願中で説明する。
第1ツールシャフト1215はリジッドツールシャフトを有し得、第2ツールシャフト1220はフレキシブルツールシャフトを有しうる。或いは、手術ツール1200のツールシャフト1215,1220は、それぞれ、リジッド及び/又はフレキシブルツールシャフトを有しうる。
ツールシャフト1215,1220のうち少なくとも1個は、少なくとも1個のケーブルチャネルを有するルーメン案内部材(図示せず)、例えばアクティベーション要素1420受容用の第1ケーブルチャネル及びステアリングケーブル1410受容用の少なくとも1個の第2ケーブルチャネルを有するルーメン案内部材を有しうる。その第1ケーブルチャネルは、第2アセンブリ1222の構成要素例えば後述の支持要素1231を受容しうるよう、図2〜図9を参照して説明したアーティキュレーションケーブルチャネル226よりも大きな直径とするのが望ましい。他の諸実施形態では、アクティベーション要素1420のみがアーティキュレーションセグメント内に延ばされる。この場合、ステアリングケーブル1410用第2ケーブルチャネルの寸法例えば幅又は直径が、第1ケーブルチャネルよりも小さい。第1ケーブルチャネルはツールシャフトの直径中点に配置され得、当該少なくとも1個の第2ケーブルチャネルはツールシャフトの周又は縁沿いに配置されうる。例えば、ルーメン案内部材はマルチルーメンスティフニングロッド、例えば第1ケーブルチャネル及び4個の第2ケーブルチャネルを有する5ルーメンスティフニングロッドを有しうる。ルーメン案内部材は、金属、プラスチック、熱可塑性ポリマ、ステンレス鋼、ポリビニルクロライド、液晶ポリマ、ポリテトラフルオロエチレン、その組合せ及び他の好適な素材のうちいずれかの素材を含みうる。
手術ツール1200は、機能機構1250のアーティキュレーテッドポジションをロックするよう構成及び配置されたロッキングデバイス(図示せず)を有しうる。手術ツールは、更に、機能機構1250の作動モードをロックするよう構成及び配置されたロッキングデバイスを有しうる。ロッキングデバイスは、例えば、アーティキュレーション領域1235がその場でロックされるよう、ひいては手術ツール1200の具体的状態例えば角度が保持され及び/又は機能機構1250の把握状態(例.開,閉,部分閉)が保持されるよう、構成及び配置されうる。
図11は、本発明の他の実施形態に係り図10に示されているアーティキュレーティング手術ツール1200の詳細図である。
第2アセンブリ1222は、長尺な支持要素1231、長尺なアクティベーション要素1420及び機能機構1250を備えている。第2アセンブリ1222は、支持要素1231が第1アセンブリ1221に対し可動となるよう第1アセンブリ1221に連絡されている。ある実施形態では、第1状態にある支持要素1231が軸沿いに延び、その支持要素が、その軸に対する動径方向に沿い可撓性が生じるよう且つ支持要素1231に軸方向の力が加わったときに桁強度が保たれるよう構成及び配置される。第2状態では、支持要素1231はその軸に対し撓み又は曲がりうる。支持要素1231は、第1状態・第2状態間遷移に役立つ弾性屈曲及び/又は塑性変形特性を有しうる。
支持要素1231は、コイル、ロッド、中空チューブ、リンク複数個の直線配列又はそれに類する構造として構成及び配置されうる。支持要素1231は、周知且つ好適な任意形状、例えば円、卵形、多角形、正方形、三角形又は長方形の断面を有しうる。支持要素1231は、その支持要素1231の延長方向沿いに延びるルーメンを有する。アクティベーション要素1420は、ルーメン内に配置され、例えば支持要素1231の延長方向に沿いその支持要素1231に対し動きうる。ある実施形態では、アクティベーション要素1420が支持要素1231内で自在に動く。他の実施形態では、アクティベーション要素1520が、図15A〜図15Cに示す如く支持要素1531の外面付近で自在に動く。
支持要素1231は、その延長方向に沿い低度な圧縮性を呈するのに対し、当該延長方向に対する横方向又は横断方向に沿い可撓である。例えば、作動中に、支持要素1231を、第1アセンブリ1221のそれと同じ又はそれと近い方向に褶曲・屈曲させうる。この場合、アクティベーション要素1420は、支持要素1231の褶曲・屈曲方向に沿い、第1アセンブリ1221のあらゆる動きから独立に動かされうる。従って、アクティベーション要素1420により機能機構1250に力が加えられたとき、例えば機能機構1250が作動している間にその機能機構1250から離れる方向へとアクティベーション要素が引っ張られたときに、支持要素1231の働きで、その支持要素1231のルーメン内におけるアクティベーション要素1420の運動中にリジッドポジションが保持される。言い換えれば、アクティベーション要素1420の動きによって付与された力により引き起こされた負荷が、支持要素1231により吸収されうる。より具体的には、支持要素1231が、長手方向剛性を呈する一方、力が加わったときに幾ばくかの横方向可撓性を呈するので、バインディングを防ぎつつ、プローブ等と共にツールを屈曲させうる。従って、支持要素1231によれば、アクティベーション要素1420の動きによって力が付与されたときに、第1アセンブリ1221に力が輸送されないようにすること又はその力の大きさを抑えることができる。そのため、アクティベーション要素1420の動きによって付与された力を、第1アセンブリからアイソレートすることができる。そうした力のアイソレーションが絶対的、完全又は完璧でない場合、第1アセンブリ1221の構成諸要素に対する余剰な力の輸送が生じうる。しかしながら、それでもなお、第1アセンブリ1221に対するあらゆる悪影響、例えばステアリングケーブルのバインディングやアーティキュレーション領域1235内リンクの不測なロッキングを妨げ又は顕著に緩和すべく、力のあらゆる輸送が低減される。
アクティベーション要素1420は、機能機構1250を作動させるワイヤ、ケーブル、ファイバ、ストリング等として構成及び配置されうる。アクティベーション要素1420は、ポリテトラフルオロエチレン(別称:Teflon(登録商標))、グラファイト、金属、プラスチックその他、機能機構1250の動作を許容する素材で形成されうる。ある種の実施形態では、アクティベーション要素1420が、エネルギ又はデータが伝わるよう構成されたワイヤ又は光ファイバを備えうる。そのエネルギは、機械的エネルギ、電気的エネルギ、輻射エネルギその他、本件技術分野に熟達した者(いわゆる当業者)にとり既知形態のエネルギでありうる。ある種の実施形態では、アクティベーション要素1420の外面の少なくとも一部分が円滑面、例えばTeflon(登録商標)、グラファイト、親水性コーティング、表面積限縮テキスチャ及びその組合せのうちいずれかの素材を備える表面部分を有しうる。
機能機構1250は、機能機構1250に備わるリンケージ機構等を介しアクティベーション要素1420に間接的又は直接的に連結されうる。この形態では、アクティベーション要素1420の動きに応じ機能機構1250が動きうる。機能機構1250の構造、位置及び機能は、前述の機能要素250に類するものでありうる。そこで、機能機構1250の詳細については簡略化のため反復を回避する。機能機構1250は、グラスパ、鋏、レシプロケーティングカッタ、クロ−、カッタ、ナイフその他、いわゆる当業者とり周知で医療手順の実行に使用されるツールでありうる。機能機構1250は、第1アセンブリ1221の延長方向に対しアーティキュレートしうるよう構成及び配置されうる。
機能機構1250は、そのアクティベーション要素1420を機能機構1250にリンクさせるべくアクティベーション要素1420に連結されたアクチュエーションピストン(図示せず)を有しうる。そのアクチュエーションピストンの構造、位置及び機能は、前述したアクチュエーションピストン242のそれに類するものでありうる。そこで、アクチュエーションピストンの詳細については簡略化のため反復を回避する。
第2アセンブリ1222は、また、支持要素1231に連結されたクレビス1223等のマウントを備えうる。そのクレビス1223は、支持要素1231の先端1232に連結されうる。クレビス1223の内面は、その支持要素1231の先端1232にて支持要素1231の外面に連結されうる。ある実施形態では、クレビス1223が例えば接着剤を用い支持要素1231に接合される。他の実施形態では、クレビス1223が支持要素1231に熔接される。他の諸実施形態では、クレビス1223及び支持要素1231が、いわゆる当業者とり周知の形態にてスエージング、スレッディング、ピニング、スナップフィッティング、プレスフィッティング又は一体連結により互いに連絡される。
クレビス1223は、ベース1213及びそのベース1213から延びる突起1214を有しうる。ある実施形態では、そのベース1213が突起1214より幅広である。クレビス1223の突起1214は、第1アセンブリ1221の先端にて連結リンク1241にある開口又は窪み内に延ばされうる。ある実施形態では、ベース1213の外幅が第1アセンブリ1221の先端1217の外幅と等しい。突起1214は円筒状外面を有しうる。クレビス1223を受容すべく連結リンク1241に設けられた開口は、円筒状内面を有しうる。
クレビス1223は、機能機構1250受容用の開口1228を有する。アクティベーション要素1420はその機能機構1250に連結され得、そのアクティベーション要素1420の並進(translation)により機能機構1250が作動する。例えば、アクティベーション要素1420の並進によって機能機構1250の動きがコントロールされる。開口1228は、その機能機構1250が動いているとき、例えば図14A及び図14Bに示す如くグラスパが開閉しているときに、機能機構1250が開口1228に対し拡張・収縮しうるように構成及び配置されうる。
アクティベーション要素1420は、クレビス1223及び支持要素1231の延長方向に沿い自在に動く。アクティベーション要素1420は、例えば前述のアクチュエーションケーブル420に類する1本又は複数本のアクチュエーションケーブルを有しうる。
手術ツール1200は、また、第1アセンブリ1221の先端側リンク1241とクレビス1223との間に位置する第1長手方向クリアランス1238及び/又は第2長手方向クリアランス1239を有する。この第1長手方向クリアランス1238及び/又は第2長手方向クリアランス1239、別称ギャップ(間隙)は、クレビス1223基端側表面とその逆側にある連結リンク1241先端側表面との間に配置されている。ある種の実施形態では、第1長手方向クリアランス1238及び/又は第2長手方向クリアランス1239が少なくとも部分的に又は完全に、エラストマ、ポリマ、ラバー、発泡素材、スポンジ素材、その組合せ等の可圧縮素材で充填されうる。他の諸実施形態では、可圧縮要素例えば図14A及び図14B中の可圧縮要素1464、具体的にはバネ、弾性ディスク等の可圧縮ディスク、ハイドロ−リックピストン、ニューマティックピストン又はその組合せが、第1長手方向クリアランス1238及び/又は第2長手方向クリアランス1239に配置されうる。間隙1238,1239における素材又はデバイス1464の導入の導入によって、安定性を高めること、並びに動作中に生じかねない衝撃又は力関連イベントを吸収することができる。
長手方向クリアランス1238,1239の長手方向沿い寸法は、アクティベーション要素1420の動きによって力が付与されたときに、第1アセンブリ1221の先端側リンク1241とクレビス1223との間に接触が生じないよう又はその接触が抑えられるよう、設定されている。長手方向クリアランス1238,1239の寸法には、長さ、幅、面積その他の周知寸法が含まれうる。長手方向クリアランス1238,1239のこの寸法設定は、また、アクティベーション要素1420の動きによって力が付与されたときに、例えば第1アセンブリ1221の延長方向に対し長手方向に沿い、第1アセンブリ1221の先端側リンク1241とクレビス1223との間に遊び即ち「揺らぎ余地」をもたらす。そのため、力が付与されたときに、第1長手方向クリアランス1238及び第2長手方向クリアランス1239のうち少なくとも1個の寸法例えば間隙幅を抑えることができ、ひいては、当該付与された力により第1アセンブリ1221側、特にアーティキュレーション領域1235内リンク1236及び/又はステアリングケーブル1410側に別の力が付与されないようにすることができる。従って、第1長手方向クリアランス1239及び/又は第2長手方向クリアランス1238によって、第1アセンブリ1221からの当該付与された力のアイソレーションを確保することができ、また第1アセンブリ1221のロッキング又はバインディングを防ぐことができる。
第1長手方向クリアランス1238は、第1アセンブリ1221の先端1217とクレビス1223のベース1213との間に設けうる。第2長手方向クリアランス1239は、第1アセンブリ1221の先端側リンク1241にある窪みの内端壁1216と、クレビス1223の突起1214の最遠端との間に設けうる。
ある実施形態では、第1アセンブリ1221のアーティキュレーション領域1235が複数個のアーティキュレーションセグメント1236又はリンクを有する。アーティキュレーションセグメント1236は、図2〜図9を参照して前述したセグメントリンク236と同一又は類似でありうる。そこで、アーティキュレーションセグメント1236の詳細については簡略化のため反復を避ける。
アーティキュレーションセグメント1236のアーティキュレーションをコントロールするため、ツールシャフト1220を通じアーティキュレーション領域1235へと、少なくとも2本のステアリングケーブル1410が延ばされうる。各ステアリングケーブル1410は、手術ツールハンドル1205にて終端可能な基端を有する。アーティキュレーションセグメント1236相互間の動きは、そのハンドル1205によってコントロールされうる。
図12は、本発明の他の実施形態に係り図10及び図11に示されているアーティキュレーティング手術ツール1200の斜視図である。図12に示す通り、クレビス1223は、先端の内面の対応する第2平坦部(図示せず)に対し位置が揃う少なくとも1個の第1平坦部1229を有する、円筒状外面を有しうる。第1平坦部1229・第2平坦部の位置揃えによって、第1アセンブリ1221に対する第2アセンブリ1222の捻れが妨げられる。
機能機構1250は、2個の枢支点(ピボット点)にてクレビス1223に連結されたグラスパを有しうる。グラスパ1250が示されているが、他の機能機構も遜色なく適用できる。この場合、クレビス1223の第1側にある孔を通し第1ピン1251を延ばすこと、並びにクレビス1223の第2側(第1側とは逆の側)にある孔を通し第2ピン(図示せず)を延ばすことができる。図12に示すように、グラスパ1250は、手術ツール1200の第1アセンブリ1221及びアーティキュレーション領域1235のそれと同じ延長方向に沿い延ばされうる。枢支領域が設けられているため、例えば、ハンドル、ジョイスティックその他のコントロールデバイスにより1本又は複数本のアーティキュレーションケーブル(図示せず)をコントロールすることで、作動中に、延長方向に接する方向に沿いグラスパ1250を動かすことができる。
図13は、本発明の他の実施形態に係り図10に示されているハンドルアセンブリ1205の拡大図である。このハンドルアセンブリ1205は、第1アセンブリ1221の基端にて支持要素1231の基端に連結されうる。第1アセンブリ1221のアーティキュレーションをコントロールするため、ハンドル1205及び/又はボールアンドソケットアセンブリ1212に、少なくとも1本のステアリングケーブル1410が連結されうる。ボールアンドソケットアセンブリ1212のポジションを保持し、ステアリングケーブル1410をその場に保持することができるよう、そのボールアンドソケットアセンブリを通じロッキング機構1462例えばスレッディドナット、サムスクリュ又はこれに類するデバイスを延ばしうる。
アクティベーション要素1420はトリガ1208に連結されうる。このトリガ1208は、例えば、そのトリガ1208とハンドル1205との間に位置するバネアセンブリ1251を有するバネ装荷型としうる。トリガ1208を作動させること例えば引っ張ることによって、アクティベーション要素1420の動きを引き起こしうる。具体的には、アクティベーション要素1420をハンドルアセンブリ1205の方向に動かすことができる。操作者は、トリガ1208を解放することによってそのトリガ1208をリセットすることができ、ひいてはそのアクティベーション要素1420を逆方向例えば機能機構1250に向かう方向に沿い動かすことができる。
ハンドルアセンブリ1205は、支持要素1231の基端をハンドル1205に固定する1個又は複数個のマウント1246を有する。このマウント1246は、その可圧縮要素間で支持要素1231をその場に保持する2個以上の可圧縮要素を有しうる。アクティベーション要素1420は、そのマウント1246を通じトリガ1208へと延ばされうる。
図14A及び図14Bに、一実施形態に係るアーティキュレーティング手術ツール1400の動作を示す。具体的には、図14Aはその機能要素が開状態となっているアーティキュレーティング手術ツール1400の縦断面図であり、図14Bは図14Aに示したアーティキュレーティング手術ツール1400、但しその機能要素が閉状態となっているものの縦断面図である。この手術ツール1400は図10〜図13を参照し前述した手術ツール1200に類似しているが、ある顕著な相違点がある:即ち、別種の機能機構1450例えば一丁の手術鋏がクレビス1423に取り付けられている。
この鋏1450は、支点1452にて互いに取り付けられた2枚のブレード1455,1456を有しうる。図14Aに示した開ポジションにて鋏1450を保持できるようにするため、ブレード1455・1456間にバネ付勢要素1451を取り付けうる。アーム1457,1458は、それぞれ、枢支点1459にて各ブレード1455,1456に可動連結されうる。アタッチメント1453は、枢支点1459にて各アーム1457,1458の最遠端に可動取り付けされうる。枢支点1459が4個あるため、アタッチメント1453に力を加え鋏1450を開閉させることができる。
アクティベーション要素1420の先端は、その鋏アタッチメント1453に連結されている。アクティベーション要素1420の基端は、ハンドル1405のハンドルトリガ1408に連結されている。
図14Aに示した第1状態即ち開状態では、機能機構1450が、アタッチメント1453から鋏1450に力が加わらない平衡状態となる。
バネ付勢要素1452は、アクティベーション要素1420の動きに比し力を加えるように動作させうる。第1状態では、バネ付勢要素1452でブレード1455・1456間に力を加え、機能機構1450をリセットすることができる。第1状態ではステアリングケーブル1410a,1410bによる力が加わらない:即ちFsc1=0,Fsc2=0である。また、アクティベーション要素1420による力も加わらない:即ちFa1=0である。
図14Bに示す第2状態では、アクティベーション要素1420によって力が付与される:即ちFa1>0である。この力Fa1は、トリガ1408その他のデバイスを絞り、鋏1450から離れる方向に沿いそのアクティベーション要素1420を引っ張ることで、付与することができる。これを行う際、アクティベーション要素1420は、手術ツール1400内でその場に保持されている支持要素1431のルーメン内で、ある直線方向に沿い動かしうる。アクティベーション要素1420の動きによって付与される力Fa1は、その支持要素1431により第1アセンブリ1421からアイソレートされる。従って、アクティベーション要素1420の動きによって付与される力Fa1は、ステアリングケーブル1410a,1410bにより加えられる力に影響又は変化を及ぼさない:例えばFsc1=0,Fsc2=0である。別の例では、アクティベーション要素1420が動いているときにステアリングケーブルによって加えられる力、例えばFsc1=x,Fsc2=yが、アクティベーション要素1420の動きにより力Fa1が付与されても変化しない。この形態では、第1アセンブリ1421に対するアクティベーション要素1420の動きにより付与される力を支持要素1431によりアイソレートすることで、第1アセンブリ1421のアーティキュレーション領域1435におけるバインディングが妨げられる。例えば、アクティベーション要素1420の動きの結果としてステアリングケーブル1410がバインディング又はロッキングアップすることが防がれる。本発明の諸実施形態によりもたらされるこうした力アイソレーションは完全又は完璧である必要がなく、第1アセンブリ1421のアーティキュレーション領域1435におけるあらゆるバインディング又はロッキングが防がれ又は顕著に緩和されるのであれば、余剰量の力が第1アセンブリ1421の構成要素に輸送されてもよい。
長手方向クリアランス1438,1439は、また、力Fa1がステアリングケーブル力Fsc1,Fsc2に影響しないようにすることに寄与しうる。例えば、力Fa1が付与されたときに長手方向クリアランス1439の幅が幅Wから幅W’へと狭まりうるので、当該付与された力Fa1で他の力即ちFsc1,Fsc2が付与されないようにしうる。
図示した実施形態では、バネ、弾性ディスク等の可圧縮ディスク、ハイドロ−リックピストン、ニューマティックピストン、その組合せ等の可圧縮要素1464が、第1長手方向クリアランス1238及び/又は第2長手方向クリアランス1239に配置されうる。間隙1238,1239に素材又はデバイス1464を導入することで、安定性を高めること、並びに動作中に生じかねない衝撃又は力関連イベントを吸収することができる。
図15A〜図15Cは本発明の他の実施形態に係るアーティキュレーティング手術ツール1500の側面図であり、この側面図には、それぞれ、別々の状態のアーティキュレーティング手術ツール1500が示されている。ここでは、第2アセンブリ1522が第1アセンブリ1521を通じ延ばされていない。その代わり、第2アセンブリ1522が第1アセンブリ1521に隣じていて、例えばある共通の延長方向に沿い延ばされている。これら第1アセンブリ1521及び第2アセンブリ1522は、シース1581のルーメン内に併置されている。第2アセンブリ1522は、支持要素1531と、その支持要素1531の外面付近で自在に動くアクティベーション要素1520と、を有している。従って、アクティベーション要素1520が第1アセンブリ1521を通じ延ばされないので、第1アセンブリ1521にて中央開口即ち前述の第1ケーブルチャネルが必要とならない:アクティベーション要素1520は、寧ろ、第1アセンブリ1521の外面に沿い延ばされている。この場合、第1アセンブリ1521は、第1アセンブリ1521のアーティキュレーション領域1535の動きをコントロール可能な1本又は複数本のステアリングケーブル1510を受容する開口、即ち前述の第2ケーブルチャネルを有しうる。アーティキュレーション領域1535は先端側リンク1580にて終端する。先端側リンク1580は非侵襲性チップ(atraumatic tip)、例えば手術ツール1500の作動又は挿入時に組織に傷が付くことを防ぐよう設計されたチップでありうる。
機能要素1550例えば鋏、グラスパ等は、前述したそれに類する形態にて力を加えることにより機能要素1550の動きをコントロールするアクティベーション要素1520に、連結されうる。第2アセンブリ1522の先端と機能要素1550との間には、マウント(図示せず)例えばクレビスが配置されうる。
図15Aでは手術ツール1500が第1状態、即ち第1,第2アセンブリ1521,1522が長手延長方向沿いに延ばされた状態である。機能要素1550は、図14A及び図14Bに示したそれに類するブレード間にバネ付勢要素(図示せず)が取り付けられていること並びにアクティベーション要素1520に張力が加わらないことが原因でブレードが開く状態、即ち平衡状態でありうる。この場合、アクティベーション要素1520の力Fa1が加わらず、また第1及び第2ステアリングケーブル1510の力Fsc1,Fsc2も加わらない。
図15Bでは手術ツール1500が第2状態、即ち第1,第2アセンブリ1521,1522が長手延長方向沿いに延ばされると共にアクティベーション要素1520に存する力Fa1の働きで機能要素1550が閉じている状態である。アクティベーション要素1520は、例えば、機能要素1550から離れる方向に沿い引っ張られている。この場合、アクティベーション要素1520の動きによって付与される力Fa1が第1アセンブリ1521のアーティキュレーション領域1535からアイソレートされるので、そのアーティキュレーション領域1535に存するリンクが互いに押し合うことを妨げ、ひいてはそれらがロックアップされないようにすることができる。ステアリングケーブル1510におけるバインディングも妨げうる。第1及び第2ステアリングケーブル1510の力Fsc1,Fsc2は加わらない。
図15Cでは手術ツール1500が第3状態であり、この状態ではステアリングケーブル1510に力Fsc1及び/又はFsc2が加わっている(即ちFsc1<0,Fsc2>0である)ため、第1,第2アセンブリ1521,1522が長手延長方向に対し褶曲・屈曲又は傾斜している。また、アクティベーション要素1520に力Fa1が存しない(即ちFa1=0である)ため、機能要素1550は図15Aに類する如く開いている。この場合、ステアリングケーブル1510によって加えられる力Fsc1,Fsc2は、アクティベーション要素1520によって加えられる力Fa1に影響を及ぼさない。従って、アーティキュレーション領域1535が動いているときに、機能要素1550が不意に開閉するリスクが、減り又はなくなる。
以上、その例示的諸実施形態を参照し本発明を具体的に提示及び説明したが、いわゆる当業者には、別紙特許請求の範囲により規定及び記述されている本発明の神髄及び技術的範囲から逸脱することなく形態及び細部に種々の変更を施しうることを、ご理解頂けよう。