JP6123479B2 - 電子時計および電子時計の受信制御方法 - Google Patents

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本発明は、位置情報衛星から送信される衛星信号を受信して表示時刻を修正する電子時計および電子時計の受信制御方法に関する。
従来、位置情報衛星から送信される衛星信号を受信して時刻情報を取得し、取得した時刻情報に基づいて表示時刻を修正する電子時計が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような電子時計は、表示時刻を修正する際、位置情報衛星のサーチを行い、最初に捕捉した位置情報衛星から時刻情報を取得する。ここで、電子時計がビルの陰等の受信条件が悪い場所に位置している場合には、衛星信号の信号強度が低くなり、ノイズの影響を受けやすくなる。このため、電子時計は、捕捉した位置情報衛星から正しい時刻情報を取得できないことがある。この場合、表示時刻を正しく修正できない。
このため、特許文献1の電子時計は、受信した時刻情報が正しいかを判定している。すなわち、特許文献1の電子時計は、第一の方法として、2つの位置情報衛星から時刻情報を取得し、取得した時刻情報同士を比較することで、時刻情報を正しく取得できたかどうかを判定している。
また、特許文献1の電子時計は、第二の方法として、位置情報衛星から取得した時刻情報および電子時計が計時する内部時刻情報の差分を閾値と比較することで、時刻情報を正しく取得できたかどうかを判定している。
特開2009−145318号公報
しかしながら、衛星信号を受信する処理は電力消費が大きいため、2つの位置情報衛星から取得した時刻情報同士を比較する上記第一の方法では、2つの位置情報衛星から衛星信号を受信する必要があり、電子時計の消費電力が増大してしまう。
また、電子時計は、衛星信号を受信していない間は、水晶発振器を用いて内部時刻情報を計時し、月に最大で±15秒程度のずれが生じる。このため、例えば電子時計の未使用状態が続き、前回の衛星信号受信による時刻情報の取得から時刻情報が取得されないまま数か月経過すると、内部時刻情報が現在時刻から数十秒ずれてしまうことがある。このため、位置情報衛星から取得した時刻情報および内部時刻情報の差分を閾値と比較する上記第二の方法では、次の問題がある。
すなわち、時刻情報を正しく取得できているにもかかわらず、前記差分が大きくなってしまい、時刻情報を正しく取得できていないと間違って判定される場合がある。この場合、表示時刻の修正は実行されない。このため、誤った時刻の表示が継続され、表示時刻の精度が低下する。
本発明の目的は、消費電力を抑制しつつ、表示時刻の精度を向上できる電子時計および電子時計の受信制御方法を提供することにある。
本発明の電子時計は、衛星信号を受信する受信部と、内部時刻情報を計時する計時部と、前記受信部に1つの位置情報衛星の衛星信号を受信させ、前記受信部が受信した衛星信号から時刻情報を取得する第1測時部と、前記第1測時部で取得された時刻情報と前記内部時刻情報との差分が、第1所定値以上であるか否かを判定する第1判定部と、前記第1判定部で前記差分が前記第1所定値以上であると判定された場合、前記受信部に少なくとも2つの位置情報衛星の衛星信号を受信させ、前記受信部が受信した前記少なくとも2つの位置情報衛星の衛星信号から少なくとも2つの時刻情報を取得する第2測時部と、前記第2測時部で取得された前記少なくとも2つの時刻情報の差分が、第2所定値以下であるか否かを判定する第2判定部と、前記第2判定部で前記差分が前記第2所定値以下であると判定された場合、前記第2測時部で取得された時刻情報に基づいて前記内部時刻情報を修正する時刻修正部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、第1測時部で取得された時刻情報と内部時刻情報との差分(時刻差)が第1所定値(例えば60秒)未満となる場合、取得した時刻情報は正しい時刻である可能性が高く、第1測時部で時刻情報が正しく取得されたと判定できる。このため、第1測時部で取得した時刻情報で内部時刻情報を修正できる。この場合は、第2測時部は作動しないため、受信部は1つの位置情報衛星の衛星信号を受信するだけでよい。
つまり、本発明によれば、前記差分が第1所定値未満となる場合は、受信部に1つの位置情報衛星の衛星信号を受信させるだけで内部時刻情報を修正できる。そして、第1測時部で正しい時刻情報を取得できない場合や、内部時刻情報が現在時刻と大きくずれている場合のように、前記差分が第1所定値以上となる場合に、はじめて第2測時部が作動して受信部が少なくとも2つの位置情報衛星の衛星信号を受信することとなる。
これにより、受信部が少なくとも2つの位置情報衛星の衛星信号を受信する頻度を低減でき、受信部が少なくとも2つの位置情報衛星の衛星信号を毎回受信する場合と比べて、衛星信号の受信にかかる消費電力の平均値を低減できる。
また、本発明によれば、第1測時部で正しい時刻情報を取得できない場合や、内部時刻情報が現在時刻と大きくずれている場合のように、時刻情報と内部時刻情報との差分が第1所定値以上となる場合、第2測時部が、少なくとも2つの位置情報衛星の衛星信号から少なくとも2つの時刻情報を取得する。そして、第2判定部は、第2測時部で取得された少なくとも2つの時刻情報の差分(時刻差)が、第2所定値(例えば10秒)以下であるか否かを判定する。ここで、時刻情報の差分が第2所定値以下であれば、時刻情報が正しく取得できていると判断できる。そして、第2判定部で前記差分が第2所定値以下であると判定された場合、時刻修正部は、第2測時部で取得された時刻情報に基づいて内部時刻情報を修正する。通常、第2測時部で取得した2つの時刻情報は一致するため、時刻修正部は、2つの時刻情報のいずれか一方で内部時刻情報を修正する。また、第2測時部で取得した2つの時刻情報が相違する場合は、例えば、信号強度の高い時刻情報や、内部時刻情報に近い時刻情報などの選択した一方の時刻情報で内部時刻情報を修正する。
これにより、電子時計の未使用状態が続き、前回の時刻情報の取得から数ヶ月間、時刻情報が取得されていないために、内部時刻情報が現在時刻に対して大きくずれている場合であっても、内部時刻情報を正しく修正できる。
本発明の電子時計において、前記第1測時部は、前記受信部による前記位置情報衛星の捕捉処理を開始させ、前記受信部が少なくとも2つの位置情報衛星を捕捉するまで、前記捕捉処理を継続させることが好ましい。
本発明によれば、第1測時部での受信開始後に少なくとも2つの位置情報衛星が捕捉されるまで捕捉処理を継続しているので、第2測時部で時刻情報を取得する際に、受信部に改めて位置情報衛星の捕捉処理を実行させる必要がなくなる。このため、第1測時部で1つの位置情報衛星を捕捉した時点で捕捉処理を中止し、第2測時部で再度捕捉処理を開始する場合に比べて、位置情報衛星の捕捉処理時間を短縮でき、受信処理時間を短縮できる。
本発明の電子時計において、前記第1測時部は、前記受信部による前記位置情報衛星の捕捉処理を開始させ、前記受信部が1つの位置情報衛星を捕捉すると、前記捕捉処理を停止させることが好ましい。
本発明によれば、第1測時部による捕捉処理は受信部が1つの位置情報衛星を捕捉した段階で停止する。これにより、特に第1測時部で取得した時刻情報で内部時刻情報を修正でき、第2測時部を作動させる必要が無い場合に、捕捉処理の時間を短縮でき、電子時計の消費電力を低減できる。
本発明の電子時計において、前記第1測時部が取得する時刻情報は、時分秒を示す情報であることが好ましい。
ここで、時分秒を示す情報とは、衛星信号に含まれるZカウントである。Zカウントは6秒毎に位置情報衛星から送信される信号であり、例えば30秒毎に位置情報衛星から送信される年月日を示す週番号(WN)と比べて信号間隔が短い。
本発明によれば、第1測時部は信号間隔が短いZカウントを取得するため、時刻情報を短時間で取得でき、内部時刻情報の修正にかかる時間を短縮できる。
なお、Zカウントのみに基づいて内部時刻情報を修正する場合、年月日を修正することはできない。しかしながら、クオーツ時計の精度では日付情報までずれる可能性は低く、年月日を修正できなくても実用上問題はない。
本発明の電子時計において、前記第2測時部が取得する時刻情報は、時分秒(Zカウント)を示す情報であることが好ましい。
本発明によれば、第2測時部は信号間隔が短いZカウントを取得するため、時刻情報を短時間で取得でき、内部時刻情報の修正にかかる時間を短縮できる。また、クオーツ時計の精度では日付情報までずれる可能性は低く、年月日を修正できなくても実用上問題はない。
本発明の電子時計において、前記第2測時部が取得する時刻情報は、時分秒(Zカウント)および年月日を示す情報(週番号)であることが好ましい。
本発明によれば、第2判定部で判定される時刻情報は、Zカウントおよび週番号となる。このため、Zカウントのみに基づいて判定を行う場合と比べて、判定対象の情報量を多くでき、判定の信頼性を向上できる。
また、本発明によれば、内部時刻情報はZカウントおよび週番号に基づいて修正されるため、時分秒に加えて年月日や曜日も修正できる。
本発明は、衛星信号を受信する受信部および内部時刻情報を計時する計時部を有する電子時計の受信制御方法であって、前記受信部に1つの位置情報衛星の衛星信号を受信させ、前記受信部が受信した衛星信号から時刻情報を取得する第1測時ステップと、前記第1測時ステップで取得された時刻情報と前記内部時刻情報との差分が、第1所定値以上であるか否かを判定する第1判定ステップと、前記第1判定ステップで前記差分が前記第1所定値以上であると判定された場合、前記受信部に少なくとも2つの位置情報衛星の衛星信号を受信させ、前記受信部が受信した前記少なくとも2つの位置情報衛星の衛星信号から少なくとも2つの時刻情報を取得する第2測時ステップと、前記第2測時ステップで取得された前記少なくとも2つの時刻情報の差分が、第2所定値以下であるか否かを判定する第2判定ステップと、前記第2判定ステップで前記差分が前記第2所定値以下であると判定された場合、前記第2測時ステップで取得された時刻情報に基づいて前記内部時刻情報を修正する時刻修正ステップと、を有することを特徴とする。
本発明においても、前記電子時計の発明と同じ作用効果を奏することができる。すなわち、本発明によれば、第1測時ステップで取得された時刻情報と内部時刻情報との差分(時刻差)が第1所定値(例えば60秒)未満となる場合、取得した時刻情報は正しい時刻である可能性が高く、第1測時ステップで時刻情報が正しく取得されたと判定できる。このため、第1測時ステップで取得した時刻情報で内部時刻情報を修正できる。この場合は、第2測時ステップは実行されないため、受信部は1つの位置情報衛星の衛星信号を受信するだけでよい。
つまり、本発明によれば、前記差分が第1所定値未満となる場合は、受信部に1つの位置情報衛星の衛星信号を受信させるだけで内部時刻情報を修正できる。そして、第1測時ステップで正しい時刻情報を取得できない場合や、内部時刻情報が現在時刻と大きくずれている場合のように、前記差分が第1所定値以上となる場合に、はじめて第2測時ステップが実行されて受信部が少なくとも2つの位置情報衛星の衛星信号を受信することとなる。
これにより、受信部が少なくとも2つの位置情報衛星の衛星信号を受信する頻度を低減でき、衛星信号の受信による消費電力の平均値を低減できる。
また、本発明によれば、第1測時ステップで正しい時刻情報を取得できない場合や、内部時刻情報が現在時刻と大きくずれている場合のように、時刻情報と内部時刻情報との差分が第1所定値以上となる場合、第2測時ステップで、少なくとも2つの位置情報衛星の衛星信号から少なくとも2つの時刻情報を取得する。そして、第2判定ステップで、第2測時ステップで取得された少なくとも2つの時刻情報の差分(時刻差)が、第2所定値(例えば10秒)以下であるか否かを判定する。ここで、時刻情報の差分が第2所定値以下であれば、時刻情報が正しく取得できていると判断できる。そして、第2判定ステップで前記差分が第2所定値以下であると判定された場合、時刻修正ステップで、第2測時ステップで取得された時刻情報に基づいて内部時刻情報を修正する。通常、第2測時ステップで取得した2つの時刻情報は一致するため、時刻修正ステップで、2つの時刻情報のいずれか一方で内部時刻情報を修正する。また、第2測時ステップで取得した2つの時刻情報が相違する場合は、例えば、信号強度の高い時刻情報や、内部時刻情報に近い時刻情報などの選択した一方の時刻情報で内部時刻情報を修正する。
これにより、電子時計の未使用状態が続き、前回の時刻情報の取得から数ヶ月間、時刻情報が取得されていないために、内部時刻情報が現在時刻に対して大きくずれている場合であっても、内部時刻情報を正しく修正できる。
本発明の電子時計を示す正面図である。 電子時計の概略断面図である。 電子時計の構成を示すブロック図である。 航法メッセージの構成を説明する図である。 サブフレーム1の構成を説明する図である。 記憶装置の構成を示すブロック図である。 第1実施形態での測時モードの受信処理を示すフローチャートである。 第1実施形態での測時モードの受信処理を示すフローチャートである。 第2実施形態での測時モードの受信処理を示すフローチャートである。 第2実施形態での測時モードの受信処理を示すフローチャートである。 第3実施形態での測時モードの受信処理を示すフローチャートである。 第3実施形態での測時モードの受信処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の具体的な実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る電子時計1の正面図であり、図2は電子時計1の概略断面図である。
図1に示すように、電子時計1は、地球の上空を所定の軌道で周回している複数のGPS衛星100のうち、少なくとも1つのGPS衛星100からの衛星信号を受信して時刻情報を取得し、少なくとも3つのGPS衛星100からの衛星信号を受信して位置情報を算出するように構成されている。なお、GPS衛星100は、位置情報衛星の一例であり、地球の上空に複数存在している。現在は約30個のGPS衛星100が周回している。
[電子時計]
電子時計1は、使用者の手首に装着される腕時計であり、文字板11および指針12(時刻表示部)を備え、時刻を計時して表示する。
文字板11の大部分は、光および1.5GHz帯のマイクロ波が透過し易い非金属の材料(例えば、プラスチックまたはガラス)で形成されている。
指針12は、文字板11の表面側に設けられている。また、指針12は、回転軸13を中心に回転移動する秒針121、分針122および時針123を含み、歯車を介してステップモーターで駆動される。
[操作部の操作]
電子時計1では、リューズ14やボタン15、16を有する入力装置(操作部)70の手動操作に応じた処理が実行される。具体的には、リューズ14が操作されると、その操作に応じて表示時刻を修正する手動修正処理が実行される。また、ボタン15が長時間(例えば3秒以上の時間)にわたって押されると、衛星信号を受信するための手動受信処理(強制受信処理)が実行される。
また、ボタン16が押されると、受信モード(測時モード、測位モード)を切り替える切替処理が実行される。
測時モードとは、1つ以上のGPS衛星100を捕捉して衛星信号を受信し、受信した衛星信号から時刻情報を取得するモードである。
測位モードとは、3つ以上のGPS衛星100を捕捉して衛星信号を受信し、受信した衛星信号に基づいて測位演算することで位置情報を取得するモードである。なお、測位モードでは、通常、衛星信号から時刻情報も同時に取得できる。ただし、測位モードにおいて、衛星信号から時刻情報を取得しなくてもよい。
ボタン16の操作による受信モードの設定は、後述する記憶装置60の受信モード記憶部660に記憶される。そして、測時モードに設定された場合には、秒針121が「Time」の位置(5秒位置)に移動し、測位モードに設定された場合には、秒針121が「Fix」の位置(10秒位置)に移動する。このため、利用者は設定された受信モードを容易に確認できる。
なお、受信モードは、秒針121で指示するものに限らず、モードを指示する指針(モード針)を別に設けて表示してもよい。
なお、後述する定時受信処理時には、ボタン16で設定されたモードに関係なく、受信モードを測時モードまたは測位モードに固定してもよいし、定時受信処理時もボタン16で設定された受信モードで制御してもよい。本実施形態では、後述するように、定時受信処理時は測時モードに固定している。
また、ボタン15が短時間(例えば3秒未満)押されると、前回の受信処理の結果を表示する結果表示処理が行われる。すなわち、測位モードで受信成功の場合には、秒針121が「Fix」(10秒位置)の位置に移動し、測時モードで受信成功の場合には、秒針121が「Time」(5秒位置)の位置に移動する。また、受信失敗の場合には秒針121が「N」の位置(20秒位置)に移動する。
なお、これらの秒針121による指示は受信中も行われる。測位モードで受信中は秒針121が「Fix」の位置(10秒位置)に移動し、測時モードで受信中は秒針121が「Time」の位置(5秒位置)に移動する。また、GPS衛星が捕捉できない場合は秒針121が「N」の位置(20秒位置)に移動する。
[電子時計の構造]
図2に示すように、電子時計1は、ステンレス鋼(SUS)やチタンなどの金属で構成された外装ケース17を備えている。外装ケース17は、略円筒状に形成されている。外装ケース17の表面側の開口には、ベゼル18を介して開口を覆う表面ガラス19が取り付けられている。ベゼル18は、衛星信号の受信性能を向上させるためにセラミックスなどの非金属材料で構成される。外装ケース17の裏面側の開口には、裏蓋20が取り付けられている。外装ケース17の内部には、文字板11、ムーブメント21、ソーラーパネル22、GPSアンテナ23、二次電池24などが配置されている。
ムーブメント21は、指針12を駆動する駆動機構210を備えている。駆動機構210は、ステップモーター、輪列211、前記ステップモーターを駆動する駆動回路などを備えて構成されている。ステップモーターは、モーターコイル212、ステーター、ローターなどで構成されており、輪列211や回転軸13を介して指針12を駆動する。
ムーブメント21の裏蓋20側には、回路基板25が配置されている。
回路基板25には、GPSアンテナ23で受信した衛星信号を処理する受信装置30と、前記受信装置30やステップモーターの駆動制御などの各種の制御を行う制御装置40と、ソーラーパネル22で発電した電力を二次電池24に充電する充電回路80などが取り付けられている。受信装置30や制御装置40は、二次電池24から供給される電力で駆動される。
[ソーラーパネル]
ソーラーパネル22は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する光発電を行う光発電素子である。ソーラーパネル22は、図示を略すが7〜8個のソーラーセルを備え、これらのソーラーセルを直列に接続して出力している。
図2に示すように、ソーラーパネル22は、ソーラーパネル支持基板220で支持されている。ソーラーパネル支持基板220は、例えば、BS(真鍮)、SUS(ステンレス鋼)、チタン合金などの金属材料により形成される厚さ寸法が例えば0.1mmの導電性基板である。このことにより、ソーラーパネル支持基板220は、近接して配置されるGPSアンテナ23と同じ電流分布となってGPSアンテナ23の一部として機能する。
ソーラーパネル支持基板220は、外装ケース17に接触しないように組み込まれる。すなわち、ソーラーパネル支持基板220は、外周縁が外装ケース17の内周面と離間して接触することなく配置される。
文字板11およびソーラーパネル22は、各々の外周径がダイヤルリング140の内周径に合わせて形成され、各々の外周はダイヤルリング140で隠されているので、ソーラーパネル支持基板220が外部から視認されることはない。また、ソーラーパネル支持基板220の外形寸法は、ソーラーパネル22や文字板11よりも大きな寸法とされ、前記GPSアンテナ23の下面位置まで拡大されている。
[GPSアンテナ]
GPSアンテナ23は、矩形断面形状を有するリング状の誘電体基材231を備え、その表面にアンテナ電極232が形成されたリングアンテナである。
誘電体基材231は、電波の波長を短縮させるものであり、例えばアルミナ(εr=8.5)を主成分としたセラミックスや、マイカを成分としたセラミックスである、いわゆるマイカレックス(εr=6.5〜9.5)、ガラス(εr=5.4〜9.9)、ダイヤモンド(εr=5.68)などで構成できる。
アンテナ電極232は、誘電体基材231の表面に、銅や銀などの導電性の金属素子を印刷したり、銀や銅などの導電性の金属板を誘電体基材231の表面に貼り付けたりすることで、誘電体基材231に線状に一体的に形成される。なお、アンテナ電極232は、誘電体基材231の表面に無電解めっきでパターン形成することで形成してもよい。
アンテナ電極232には、接続ピン31が接触されている。この接続ピン31は、略円筒状の接続基部32に挿入されている。接続基部32は、回路基板25上のプリント配線に接続されて立設されている。
接続ピン31および接続基部32は、プリント配線を介して受信装置30に電気的に接続されている。接続基部32は、筒内部に例えばコイルばねなどの付勢部材が設けられており、接続基部32に挿入された接続ピン31をアンテナ電極232側に付勢している。これにより、接続ピン31は、アンテナ電極232の給電点に押圧され、例えば電子時計1に衝撃が加わった際でも、接続ピン31とアンテナ電極232との接続状態が維持される。
本実施形態において、導電性部材製の裏蓋20はGPSアンテナ23のグランド板(反射板)を兼ねている。裏蓋20は、ムーブメント21に設けられた接地端子26に導通している。接地端子26は、ムーブメント21の受信装置30のグランド電位に接続している。このため、裏蓋20は、接地端子26を介して受信装置30のグランド電位に電気的に接続しており、表面ガラス19側から入射する電波をGPSアンテナ23に向かって反射させるグランド板(反射板)として機能する。なお、裏蓋20に接触している導電性部材の外装ケース17もグランド電位となるため、外装ケース17もグランド板として機能する。
さらに、裏蓋20および外装ケース17が金属製なので、グランド板として機能する他に、利用者の腕に装着した場合のGPSアンテナ23への影響を回避できる。つまり、ケースがプラスチックケースだと、近傍にある腕の影響を受けて装着時と非装着時でGPSアンテナ23の共振周波数が変動し、性能差が出て好ましくない。しかし、ケースが金属製なので、そのシールド効果により腕の影響を回避でき、本実施形態では装着時と非装着時とのアンテナ特性に差が殆どなく、安定した受信性能が得られる。ただし、プラスチックケースを採用することもできる。
[二次電池]
二次電池24は、電子時計1の電源装置であり、ソーラーパネル22で発生した電力を蓄積する。
電子時計1では、ソーラーパネル22の二つの電極と二次電池24の二つの電極とを、二本の導通コイルばね22Aによってそれぞれ電気的に接続することが可能であり、接続時には、ソーラーパネル22の光発電によって二次電池24が充電される。なお、本実施形態では、二次電池24として、携帯機器に好適なリチウムイオン二次電池を用いているが、リチウムポリマー電池や他の二次電池を用いてもよいし、二次電池とは異なる蓄電体(例えば容量素子)を用いてもよい。
[電子時計の回路構成]
図3は、電子時計1の構成を示すブロック図である。電子時計1は、受信装置(受信部)30、制御装置(制御部)40、計時装置(計時部)50、記憶装置(記憶部)60、入力装置(入力部、操作部)70を備えている。
[受信装置]
受信装置30は、二次電池24に蓄積された電力で駆動される負荷であり、制御装置40によって駆動されると、GPSアンテナ23を通じてGPS衛星100から送信される衛星信号を受信する。そして、受信装置30は、衛星信号の受信に成功した場合には、取得した軌道情報やGPS時刻情報などの情報を制御装置40へ送信する。一方、衛星信号の受信に失敗した場合には、受信装置30は、その旨の情報を制御装置40へ送信する。なお、受信装置30の構成は、公知のGPS受信回路の構成と同様であるため、その説明を省略する。なお、ここでいう「受信」とは、捕捉したGPS衛星100の衛星信号から、軌道情報やGPS時刻情報などの航法メッセージをデコードすることをいう。
[航法メッセージ]
図4(A)〜図4(C)は、受信装置30で受信される衛星信号に含まれる航法メッセージの構成について説明するための図である。
図4(A)に示すように、航法メッセージは、全ビット数1500ビットのメインフレームを1単位とするデータとして構成される。メインフレームは、それぞれ300ビットの5つのサブフレーム1〜5に分割されている。1つのサブフレームのデータは、各GPS衛星100から6秒で送信される。従って、1つのメインフレームのデータは、各GPS衛星100から30秒で送信される。
サブフレーム1には、図5にも示すように、週番号(WN)や衛星健康状態(SVhealth)を含む衛星補正データが含まれている。週番号は、現在のGPS時刻情報が含まれる週を表す情報である。GPS時刻情報の起点は、UTC(協定世界時)における1980年1月6日00:00:00であり、この日に始まる週は週番号0となっている。週番号は、1週間単位で更新される。
衛星健康状態は、その衛星に異常があるか否かを示すコードであり、このコードを確認することで、異常がある衛星の信号を利用することがないように制御できる。具体的には、健康衛星状態(SVhealth)が「0」の場合、航法メッセージは正常であることを示し、健康衛星状態(SVhealth)が「1」の場合、一部または全ての航法メッセージが異常であることを示す。
そして、5組のサブフレームのうち、サブフレーム1〜3は各衛星に固有の情報を含んでいるため、毎回同じ内容が繰り返し送信される。具体的には、送信している衛星自身のクロック補正情報や軌道情報(エフェメリス)が含まれている。これに対し、サブフレーム4および5は、全衛星の軌道情報(アルマナック)や電離層補正情報が含まれ、これらはデータ数が多いためにページ単位に分割されてサブフレームに収容される。
すなわち、サブフレーム4および5により送信されるデータは、それぞれページ1〜25に分割されており、フレームごとに異なるページの内容が順番に送られている。すべてのページの内容を送信するには25フレームを必要とするため、航法メッセージの全情報を受信するには12分30秒の時間を要する。
さらに、サブフレーム1〜5には、先頭から、30ビットのTLM(Telemetry word)データが格納されたTLM(Telemetry)ワードと30ビットのHOW(hand over word)データが格納されたHOWワードが含まれている。
従って、TLMワードやHOWワードは、GPS衛星100から6秒間隔で送信されるのに対し、週番号等の衛星補正データ、エフェメリスパラメータ、アルマナックパラメータは30秒間隔で送信される。
図4(B)に示すように、TLMワードには、プリアンブルデータ、TLMメッセージ、Reservedビット、パリティデータが含まれている。
図4(C)に示すように、HOWワードには、TOW(Time of Week、「Zカウント」ともいう)というGPS時刻情報が含まれている。Zカウントは毎週日曜日の0時からの経過時間が秒で表示され、翌週の日曜日の0時に0に戻るようになっている。つまり、Zカウントは、週の初めから一週間毎に示される秒単位の情報である。このZカウントは、次のサブフレームデータの先頭ビットが送信されるGPS時刻情報を示す。例えば、サブフレーム1のZカウントは、サブフレーム2の先頭ビットが送信されるGPS時刻情報を示す。また、HOWワードには、サブフレームのIDを示す3ビットのデータ(IDコード)も含まれている。
また、うるう秒情報は、サブフレーム4のページ18に格納されている。すなわち、衛星信号のサブフレーム4、ページ18には、うるう秒に関するデータである、「現在のうるう秒ΔtLS」、「うるう秒の更新週WNLSF」、「うるう秒の更新日DN」、「更新後のうるう秒ΔtLSF」の各データが格納されている。
なお、「うるう秒の更新週、うるう秒の更新日、更新後のうるう秒」は、次回のうるう秒更新処理に必要な情報である。これらの情報は、うるう秒更新の実施が決定した場合は、その更新日の約6ヶ月前から新しいデータに更新される。そして、うるう秒の更新が実査された後もそのままデータが残る。このため、次のうるう秒更新の実施が決定するまでは、「現在のうるう秒ΔtLS」と「更新後のうるう秒ΔtLSF」は同じ値となる。従って、ΔtLSとΔtLSFとが同じ値であれば更新の予定が無く、異なる値であれば更新の予定があることを判断できる。
さらに、時刻情報(Zカウント)は、すべてのサブフレームに格納されているため、6秒間隔で受信できる。
従って、システムリセット後などカレンダーが設定されていない状態では、30秒毎に送信されるサブフレーム1を受信し、週番号および衛星健康状態を取得して年月日の情報を把握する必要がある。また、週番号とZカウントから算出されるGPS時刻からUTCを算出するために、12.5分毎に送信されるサブフレーム4、ページ18を受信し、「現在のうるう秒」の情報を把握する必要がある。
一方、週番号や現在のうるう秒の取得後は、週番号を取得した時期からの経過時間をカウントできるので、再度、週番号を取得しなくても、取得している週番号と経過時間から、GPS衛星の現在の週番号が分かる。従って、Zカウントのみを取得すれば、現在のGPS時刻を取得でき、現在のうるう秒情報で修正することで、UTCを求めることができる。
[計時装置]
計時装置50は、二次電池24に蓄積された電力で駆動される水晶振動子等を備え、水晶振動子の発振信号に基づく基準信号を用いて時刻データを更新する。
[記憶装置]
記憶装置60は、図6に示すように、時刻データ記憶部600と、受信モード記憶部660と、タイムゾーンデータ記憶部670と、定時受信時刻記憶部680とを備えている。
時刻データ記憶部600には、受信時刻データ610と、うるう秒更新データ620と、内部時刻データ630と、時計表示用時刻データ640と、タイムゾーンデータ650とが記憶される。
受信時刻データ610には、衛星信号から取得した時刻情報(GPS時刻情報)が記憶される。この受信時刻データ610は、通常は計時装置50によって1秒毎に更新され、衛星信号を受信した際には、取得した時刻情報(GPS時刻情報)によって修正される。
うるう秒更新データ620には、少なくとも現在のうるう秒のデータが記憶される。また、「うるう秒の更新週、うるう秒の更新日、更新後のうるう秒」の各データを取得した場合は、これらのデータもうるう秒更新データ620に記憶される。
内部時刻データ630には、内部時刻情報が記憶される。この内部時刻情報は、受信時刻データ610に記憶されたGPS時刻情報と、うるう秒更新データ620に記憶している「現在のうるう秒(うるう秒情報)」とによって更新される。すなわち、内部時刻データ630には、UTC(協定世界時)が記憶されることになる。受信時刻データ610が前記計時装置50で更新される際に、この内部時刻情報も更新される。
時計表示用時刻データ640には、前記内部時刻データ630の内部時刻情報に、タイムゾーンデータ650のタイムゾーンデータ(タイムゾーン情報、時差情報)を加味した時刻データが記憶される。タイムゾーンデータ650は、測位モードで受信した場合に得られる位置情報等で設定される。
受信モード記憶部660は、前述の通り、ボタン16の操作で設定された受信モードを記憶している。
タイムゾーンデータ記憶部670は、位置情報(緯度、経度)とタイムゾーン情報(時差情報)とを関連付けて記憶している。このため、測位モードで位置情報を取得した場合、制御装置40は、その位置情報(緯度、経度)に基づいてタイムゾーンデータを取得できるようにされている。
なお、タイムゾーンデータ記憶部670には、さらに、都市名とタイムゾーンデータとを関連付けて記憶してもよい。この場合、入力装置70の操作によって、利用者が現地時刻を知りたい都市名を選択すると、制御装置40は、タイムゾーンデータ記憶部670に対して利用者が設定した都市名を検索し、その都市名に対応するタイムゾーンデータを取得してタイムゾーンデータ650に設定すればよい。
定時受信時刻記憶部680には、第1測時部411における定時受信処理を実行する定時受信時刻が記憶される。この定時受信時刻は、前回、ボタン15を操作して強制受信に成功した時刻が記憶される。
[制御装置]
制御装置40は、電子時計1を制御するCPUで構成されている。制御装置40は、測時部410と、測位部420と、タイムゾーン設定部430と、タイムゾーン修正部440と、時刻修正部450と、うるう秒取得部460と、うるう秒修正部470と、第1判定部481と、第2判定部482とを備える。
[測時部]
測時部410は、受信装置30を作動して測時モードでの受信処理を行う。本実施形態では、自動受信処理と手動受信処理とで測時モードでの受信処理を実行する。
自動受信処理は、定時自動受信処理と、光自動受信処理の2種類がある。すなわち、測時部410は、計時している時計表示用時刻データ640が、定時受信時刻記憶部680に記憶された定時受信時刻になった場合に、受信装置30を作動して測時モードでの定時自動受信処理を行う。
また、測時部410は、ソーラーパネル22の発電電圧または発電電流が設定値以上となり、屋外においてソーラーパネル22に日光が照射していると判断できる場合に、受信装置30を作動して測時モードでの光自動受信処理を行う。なお、ソーラーパネル22の発電状態で受信装置30を作動する処理の回数は、1日に一回などに制約してもよい。
さらに、測時モードに設定されている状態で、利用者が入力装置70のボタン15を押して強制受信操作を行った場合、測時部410は、受信装置30を作動して測時モードでの手動受信処理を行う。
ここで、測時部410は、第1測時部411および第2測時部412を有している。受信処理が開始されるとまず、第1測時部411が作動する。そして、第1測時部411で時刻情報が正しく取得されなかった場合に、第2測時部412が作動する。具体的には、第1測時部411で時刻情報が正しく取得されたかどうかを判定する後述する第1判定部481での判定結果に応じて第2測時部412は作動する。
[第1測時部]
第1測時部411は、受信装置30によるGPS衛星100のサーチ(捕捉処理)を開始し、捕捉された1つのGPS衛星100から送信される衛星信号を受信装置30に受信させ、受信装置30が受信した衛星信号から時刻情報(Zカウント)を取得する。
[第2測時部]
第2測時部412は、捕捉された2つのGPS衛星100から送信される衛星信号を受信装置30に受信させ、受信装置30が受信した衛星信号から時刻情報(Zカウント)を取得する。
[測位部]
測位部420は、測位モードに設定されている状態で、利用者が入力装置70のボタン15を押して強制受信操作を行った場合に、受信装置30を作動して測位モードでの受信処理を行う。
なお、制御装置40は、受信モード記憶部660に記憶されている受信モードに関係なく、ボタン15を押している時間に応じて、第1測時部411および第2測時部412による測時モードでの受信処理と、測位部420による測位モードでの受信処理を切り替えて実行してもよい。例えば、制御装置40は、ボタン15を第1設定時間(3秒以上、6秒未満)押した場合には測時モードでの受信処理を行い、第2設定時間(6秒以上)押した場合には測位モードでの受信処理を行ってもよい。
測位部420は、測位モードでの受信処理を開始すると、受信装置30で少なくとも3個、好ましくは4個以上のGPS衛星100を捕捉し、各GPS衛星100から送信される衛星信号を受信して位置情報を算出して取得する。また、測位部420は、衛星信号を受信した際に時刻情報も同時に取得できる。
[タイムゾーン設定部]
タイムゾーン設定部430は、測位部420で位置情報の取得に成功した場合、取得した位置情報(緯度、経度)に基づいてタイムゾーンデータを設定する。具体的には、タイムゾーンデータ記憶部670から位置情報に対応するタイムゾーンデータ(タイムゾーン情報つまり時差情報)を選択して取得し、タイムゾーンデータ650に記憶する。
例えば、日本標準時(JST)は、UTCに対して9時間進めた時刻(UTC+9)であるため、測位部420で取得した位置情報が日本である場合には、タイムゾーン設定部430は、タイムゾーンデータ記憶部670から日本標準時の時差情報(+9時間)を読み出してタイムゾーンデータ650に記憶する。
[タイムゾーン修正部]
タイムゾーン修正部440は、タイムゾーン設定部430がタイムゾーン情報を設定すると、前記時計表示用時刻データ640を、前記タイムゾーンデータを用いて修正する。このため、時計表示用時刻データ640は、UTCである内部時刻データ630にタイムゾーンデータを加算した時刻となる。
[時刻修正部]
時刻修正部450は、第1測時部411や第2測時部412や測位部420の受信処理で時刻情報の取得に成功した場合、取得した時刻情報で受信時刻データ610を修正する。このため、内部時刻データ630および時計表示用時刻データ640も修正される。時計表示用時刻データ640が修正されると、針位置検出手段で時計表示用時刻データ640と同期している指針12の指示時刻も修正される。
[うるう秒取得部]
うるう秒取得部460は、予め設定されるうるう秒受信時期に第1測時部411や第2測時部412や測位部420による受信処理が行われた場合に、うるう秒情報を受信する。
本実施形態では、うるう秒受信時期は、半年毎に設定される。すなわち、現在、うるう秒の更新は、最短でも半年毎であり、近年は1年〜数年に一回程度である。また、具体的なうるう秒更新タイミングの第1優先日は、12月、6月の末日である。さらに、うるう秒情報には、次回のうるう秒更新日や更新後のうるう秒の情報も含まれている。
このため、半年毎(具体的には6月、12月)にうるう秒情報を受信すれば、次の半年にうるう秒の更新予定があるか否かも判断できる。
従って、うるう秒取得部460は、内部時刻による現在の月日が6月1日〜30日、12月1日〜31日であり、かつ、その期間でのうるう秒受信に成功していない場合に、うるう秒受信時期と判断して、第1測時部411や第2測時部412や測位部420での受信処理時にうるう秒情報の取得処理を行う。
なお、うるう秒受信時期は、うるう秒更新日以前の半年間であればよいため、6月と12月に限らず、7月と1月や、8月と2月など、半年毎に設定すればよい。
そして、うるう秒取得部460は、受信装置30で少なくとも1つのGPS衛星100を捕捉し、そのGPS衛星100から送信される衛星信号を受信してうるう秒情報を取得する。なお、うるう秒情報は、前述の通り、サブフレーム4のページ18に格納され、12.5分間隔で送信される。
このため、うるう秒取得部460は、受信装置30を作動して衛星信号を受信した際に、その衛星信号のサブフレームやページを確認し、次にうるう秒情報が送信されるタイミングを把握する。うるう秒情報が送信されるまでの時間が短ければ(例えば、60秒未満)、うるう秒取得部460は、受信を継続してうるう秒情報を取得する。うるう秒情報が送信されるまでの時間が長ければ(例えば60秒以上)、うるう秒取得部460は、一旦受信処理を中断し、うるう秒情報の送信タイミングに合わせて受信を再開する。
なお、航法メッセージは、1週間単位で管理されており、うるう秒情報の送信タイミングも決まっている。このため、うるう秒取得部460は、計時装置50で計時される内部時刻データに基づいて、うるう秒の送信タイミングに受信を行うようにしてもよい。
[うるう秒修正部]
うるう秒修正部470は、うるう秒取得部460で取得したうるう秒情報を用いて、うるう秒更新データ620に記憶されるうるう秒情報(現在のうるう秒)を修正する。
[第1判定部]
第1判定部481は、第1測時部411で時刻情報が正しく取得されたかどうかを判定する。具体的には、第1判定部481は、第1測時部411で取得された時刻情報(Zカウント)を、うるう秒更新データ620に記憶されているうるう秒情報で修正した時刻情報と、内部時刻データ630に記憶されている内部時刻情報との差分を算出する。そして、第1判定部481は、算出した差分が予め設定された第1所定値(例えば、60秒)以上であるか否かを判定する。なお、第1測時部411で取得された時刻情報をうるう秒情報で修正した時刻情報が、本発明における第1測時部411で取得された時刻情報に相当する。
[第2判定部]
第2判定部482は、第2測時部412で時刻情報が正しく取得されたかどうかを判定する。具体的には、第2判定部482は、第2測時部412で取得された時刻情報(Zカウント)同士の差分を算出し、この差分が予め設定された第2所定値以下であるか否かを判定する。ここでは、第2所定値を0秒としている。つまり、第2判定部482は、取得された時刻情報同士の差分が一致するか否かを判定する。
[制御装置の動作]
図7、図8は、第1実施形態における電子時計1の測時モードの受信処理を示すフローチャートである。
図7、図8に示す処理は、電子時計1が測時モードに設定された状態で、前述の自動受信処理(定時自動受信処理および光自動受信処理)の条件に該当した場合、および、利用者による測時用の強制受信操作が行われた場合に開始される。
まず、制御装置40は、測時部410の第1測時部411を作動して、1衛星受信モードを開始する(SA11)。すると、第1測時部411は、受信装置30を作動させ、GPS衛星100のサーチを開始する(SA12)。
次に、第1測時部411は、SA12でGPS衛星100のサーチを開始してからの経過時間が、予め設定された時間(例えば、30秒)を超えたか否かを判断し、タイムアウトか否かを判定する(SA13)。比較的強い信号レベルのGPS衛星100を捕捉できる環境であれば、約2秒程度でGPS衛星100を捕捉できる。従って、タイムアウトと判定された場合(SA13のYes)、第1測時部411は、電子時計1が衛星信号を受信できる環境にないと判断して、衛星信号の受信処理を停止し(SA14)、処理を終了する。
SA13でタイムアウトではないと判定された場合(SA13のNo)、第1測時部411は、1つのGPS衛星100を捕捉できたか否かを判定する(SA15)。1つのGPS衛星100を捕捉できていないと判定された場合(SA15のNo)、第1測時部411は、処理をSA13に戻す。
SA15で1つのGPS衛星100を捕捉できたと判定された場合(SA15のYes)、第1測時部411は、捕捉された1つのGPS衛星100から送信される衛星信号を受信装置30に受信させ、受信装置30が受信した衛星信号からZカウントを取得する(SA16)。
次に、第1測時部411は、SA16でZカウントの取得に成功したか否かを判定する(SA17)。Zカウントの取得に成功できていないと判定された場合(SA17のNo)、第1測時部411は、衛星信号の受信処理を終了し(SA14)、処理を終了する。
SA17でZカウントの取得に成功できていると判定された場合(SA17のYes)、第1判定部481は、SA16で取得したZカウントをうるう秒情報で修正した時刻情報と、内部時刻データ630に記憶されている内部時刻情報との差分を算出する。そして、この差分が予め設定された第1所定値(例えば、60秒)以上であるか否かを判定する(SA18)。
ここで、前記差分が前記第1所定値未満であれば、受信した衛星信号がノイズの影響を受けている可能性は低く、SA16でZカウントが正しく取得できたと判断できる。反対に、前記差分が前記第1所定値以上であれば、受信した衛星信号がノイズの影響を受けている可能性が高く、SA16でZカウントが正しく取得できていないか、または、内部時刻情報が現在時刻から大きくずれていると判断できる。
SA18で前記差分が前記第1所定値未満であると判定された場合(SA18のNo)、第1測時部411は、衛星信号の受信処理を終了する(SA19)。そして、時刻修正部450は、SA16で取得したZカウントに基づいて、受信時刻データ610を修正する。このため、内部時刻データ630および時計表示用時刻データ640も修正される。つまり、内部時刻データ630に記憶される内部時刻情報が修正される(SA20)。その後、第1判定部481は処理を終了する。
一方、SA18で前記差分が前記第1所定値以上であると判定された場合(SA18のYes)、第1測時部411は、SA16で取得したZカウントを破棄する(SA21)。
次に、制御装置40は、第2測時部412を作動して複数衛星受信モードに移行する(SA22)。すると、第2測時部412は、受信装置30により少なくとも2つのGPS衛星100を捕捉できているか否かを判定する(SA23)。
すなわち、SA12で開始されたGPS衛星100のサーチは、SA14およびSA19で衛星信号の受信処理が終了される場合を除いて、GPS衛星100を少なくとも2個以上捕捉するまで継続される。つまり、制御装置40は、GPS衛星100の捕捉チャンネルを2個以上(例えば、12個)有しており、捕捉チャンネルの数だけGPS衛星100を捕捉するまで、GPS衛星100のサーチは継続される。
SA23で少なくとも2つのGPS衛星100を捕捉できていないと判定された場合(SA23のNo)、第2測時部412は、SA12でGPS衛星100のサーチを開始してからの経過時間が、予め設定された時間(例えば、120秒)を超えたか否かを判断し、タイムアウトか否かを判定する(SA24)。タイムアウトと判定された場合(SA24のYes)、第2測時部412は、衛星信号の受信処理を終了し(SA25)、処理を終了する。一方、タイムアウトではないと判定された場合(SA24のNo)、第2測時部412は、処理をSA23に戻す。
一方、SA23で少なくとも2つのGPS衛星100を捕捉できていると判定された場合(SA23のYes)、第2測時部412は、捕捉された2つのGPS衛星100から送信される衛星信号を受信装置30に受信させ、受信装置30が受信した各衛星信号からZカウントを取得する(SA26)。すなわち、第2測時部412は、2つのZカウントを取得する。
このとき、3つ以上のGPS衛星100を捕捉できている場合には、第2測時部412は、信号強度の高い方から2つのGPS衛星100を選択し、選択したGPS衛星100から送信される衛星信号を受信装置30に受信させる。
次に、第2測時部412は、SA26で2つのZカウントの取得に成功できたか否かを判定する(SA27)。2つのZカウントの取得に成功できていないと判定された場合(SA27のNo)、第2測時部412は、衛星信号の受信処理を終了し(SA25)、処理を終了する。
SA27で2つのZカウントの取得に成功できていると判定された場合(SA27のYes)、第2判定部482は、SA26で取得した2つのZカウント同士の差分を算出し、この差分が予め設定された第2所定値以下か否かを判定する(SA28)。ここでは、第2所定値を0秒としている。つまり、第2判定部482は、取得された時刻情報同士が一致するか否かを判定する。
ここで、Zカウント同士の差分が第2所定値以下である場合には、受信した衛星信号がノイズの影響を受けている可能性は低く、SA26でZカウントが正しく取得できたと判断できる。反対に、Zカウント同士の差分が第2所定値よりも大きい場合には、受信した衛星信号がノイズの影響を受けている可能性が高く、SA26でZカウントが正しく取得できていないと判断できる。
Zカウント同士の差分が第2所定値よりも大きいと判定された場合(SA28のNo)、第2測時部412は、衛星信号の受信処理を終了し(SA25)、処理を終了する。
SA28で、Zカウント同士の差分が第2所定値以下であると判定された場合(SA28のYes)、第2測時部412は、衛星信号の受信処理を終了する(SA29)。
そして、時刻修正部450は、SA26で取得した2つのZカウントのうちのいずれか一方に基づいて、受信時刻データ610を修正する。このため、内部時刻データ630および時計表示用時刻データ640も修正される。つまり、内部時刻データ630に記憶される内部時刻情報が修正される(SA30)。その後、時刻修正部450は、処理を終了する。
このような第1実施形態によれば、以下のような作用効果が得られる。
第1測時部411で取得された時刻情報(Zカウント)をうるう秒情報で修正した時刻情報と内部時刻情報との差分(時刻差)が第1所定値(例えば60秒)未満となる場合(SA18のNo)、取得した時刻情報は正しい時刻である可能性が高く、第1測時部411で時刻情報が正しく取得されたと判定できる。このため、第1測時部411で取得した時刻情報で内部時刻情報を修正できる(SA20)。この場合は、第2測時部412は作動しないため、受信装置30は1つのGPS衛星100の衛星信号を受信するだけでよい。
つまり、本実施形態によれば、前記差分が第1所定値未満となる場合(SA18のNo)は、受信装置30に1つのGPS衛星100の衛星信号を受信させるだけで内部時刻情報を修正できる。そして、第1測時部411で正しい時刻情報を取得できない場合や、内部時刻情報が現在時刻と大きくずれている場合のように、前記差分が第1所定値以上となる場合(SA18のYes)に、はじめて第2測時部412が作動して受信装置30が2つのGPS衛星100の衛星信号を受信することとなる。
これにより、受信装置30が2つのGPS衛星100の衛星信号を受信する頻度を低減でき、受信装置30が2つのGPS衛星100の衛星信号を毎回受信する場合と比べて、衛星信号の受信による消費電力の平均値を低減できる。
また、第1測時部411で正しい時刻情報を取得できない場合や、内部時刻情報が現在時刻と大きくずれている場合のように、第1測時部411で取得された時刻情報をうるう秒情報で修正した時刻情報と内部時刻情報との差分が第1所定値以上となる場合(SA18のYes)、第2測時部412が、2つのGPS衛星100の各衛星信号から時刻情報を取得する(SA26)。そして、第2判定部482は、第2測時部412で取得された時刻情報同士の差分(時刻差)が、第2所定値以下であるか否かを判定する(SA28)。ここで、時刻情報同士の差分が第2所定値以下であれば、時刻情報が正しく取得できていると判断できる。そして、第2判定部482で前記差分が第2所定値以下であると判定された場合(SA28のYes)、時刻修正部450は、第2測時部412で取得された時刻情報に基づいて内部時刻情報を修正する。
これにより、電子時計1の未使用状態が続き、前回の時刻情報の取得から数ヶ月間、時刻情報が取得されていないために、内部時刻情報が現在時刻に対して大きくずれている場合であっても、内部時刻情報を正しく修正できる。
また、第1測時部411は、時刻情報を取得する際、受信装置30によるGPS衛星100の捕捉処理を開始させ(SA12)、受信装置30が少なくとも2つのGPS衛星100を捕捉するまで、前記捕捉処理を継続させる。
これによれば、第1測時部411での受信開始後に少なくとも2つのGPS衛星100が捕捉されるまで捕捉処理を継続しているので、第2測時部412で時刻情報を取得する際に、受信装置30に改めてGPS衛星100の捕捉処理を実行させる必要がなくなる。このため、第1測時部411で1つのGPS衛星100を捕捉した時点で捕捉処理を中止し、第2測時部412で再度捕捉処理を開始する場合に比べて、GPS衛星100の捕捉処理時間を短縮でき、受信処理時間を短縮できる。
また、第1測時部411および第2測時部412は信号間隔が短いZカウントを取得するため、時刻情報を短時間で取得でき、内部時刻情報の修正にかかる時間を短縮できる。
なお、なお、Zカウントのみに基づいて内部時刻情報を修正する場合、年月日を修正することはできない。しかしながら、クオーツ時計の精度では日付情報までずれる可能性は低く、年月日を修正できなくても実用上問題はない。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、本実施形態の電子時計の第2測時部412および第2判定部482以外の構造は、第1実施形態と同様であるから、その説明は省略する。
第1実施形態では、第2測時部412は、受信装置30が受信した衛星信号から時刻情報(Zカウント)を取得するようになっていた。第2実施形態では、時刻情報として、年月日を示す情報(週番号)も取得する。
また、第1実施形態では、第2判定部482は、第2測時部412で時刻情報が正しく取得されたかどうかを、Zカウント同士の差分を第2所定値と比較して判定しているが、第2実施形態では、Zカウントおよび週番号同士の差分を第2所定値と比較して判定する。
図9、図10は、第2実施形態における電子時計の測時モードの受信処理を示すフローチャートである。
制御装置40は、図9、図10に示すように、SB11〜SB25,SB29,SB31〜SB34の処理を行う。ここで、SB11〜SB22,SB29の処理は、第1実施形態におけるSA11〜SA25,SA29と同じ処理であるため、説明を省略する。
第1実施形態では、SA23でYesと判定された場合、第2測時部412は、捕捉された2つのGPS衛星100から送信される衛星信号を受信装置30に受信させ、受信装置30が受信した各衛星信号からZカウントを取得する(SA26)。
これに対して、第2実施形態では、SB23でYesと判定された場合、第2測時部412は、捕捉された2つのGPS衛星100から送信される衛星信号を受信装置30に受信させ、受信装置30が受信した各衛星信号からZカウントおよび週番号を取得する(SB31)。すなわち、第2測時部412は、2つのZカウントおよび週番号を取得する。
次に、第2測時部412は、SB31で2つのZカウントおよび週番号の取得に成功できたか否かを判定する(SB32)。2つのZカウントおよび週番号の取得に成功できていないと判定された場合(SB32のNo)、第2測時部412は、衛星信号の受信処理を終了し(SB25)、処理を終了する。
SB32で2つのZカウントおよび週番号の取得に成功できていると判定された場合(SB32のYes)、第2判定部482は、SB31で取得した2つのZカウントおよび週番号同士の差分を算出し、この差分が第2所定値(0秒)以下であるか否かを判定する(SB33)。すなわち、第2判定部482は、SB31で取得した2つの時刻情報間で年月日および時分秒が一致するか否かを判定する。
Zカウントおよび週番号同士の差分が第2所定値より大きいと判定された場合(SB33のNo)、すなわち、2つの時刻情報間で年月日および時分秒が一致しない場合、第2測時部412は、衛星信号の受信処理を終了し(SB25)、処理を終了する。
SB33で、Zカウントおよび週番号同士の差分が第2所定値以下であると判定された場合(SB33のYes)、すなわち、2つの時刻情報間で年月日および時分秒が一致する場合、第2測時部412は、衛星信号の受信処理を終了する(SB29)。
そして、時刻修正部450は、SB31で取得したZカウントおよび週番号に基づいて、受信時刻データ610を修正する。このため、内部時刻データ630および時計表示用時刻データ640も修正される。つまり、内部時刻データ630に記憶される内部時刻情報が修正される(SB34)。その後、時刻修正部450は、処理を終了する。
このような第2実施形態によれば、第1実施形態と同じ処理によって同じ作用効果が得られる上、以下のような作用効果が得られる。
第2判定部482で判定(SB33)される時刻情報は、Zカウントおよび週番号となる。このため、Zカウントのみに基づいて判定を行う場合と比べて、判定対象の情報量を多くでき、判定の信頼性を向上できる。すなわち、SB31で取得した2つの時刻情報間で時分秒が一致しても、年月日のいずれかが不一致であれば、少なくとも2つの時刻情報のうちの一方が間違っていると判定できる。
また、内部時刻情報はZカウントおよび週番号に基づいて修正されるため(SB34)、時分秒に加えて年月日や曜日も修正できる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、本実施形態の電子時計の構造は、第1実施形態と同様であるから、その説明は省略する。
第1実施形態では、第1測時部411によって開始されるGPS衛星100のサーチは、1つのGPS衛星100を捕捉した後も継続されるが、第3実施形態では、第1測時部411によって開始されるGPS衛星100のサーチは、GPS衛星100を1個捕捉すると停止する。
図11、図12は、第3実施形態における電子時計の測時モードの受信処理を示すフローチャートである。
制御装置40は、図11、図12に示すように、SC11〜SC30,SC35,SC36の処理を行う。ここで、SC11〜SC30の処理は、第1実施形態におけるSA11〜SA30と同じ処理であるため、説明を省略する。
第1実施形態では、SA15でYesと判定された場合、第1測時部411は、処理をSA16に進めている。
これに対して、第3実施形態では、SC15でYesと判定された場合、第1測時部411は、受信装置30を制御してGPS衛星100のサーチを停止させ(SC35)、その後に、処理をSC16に進める。
また、第1実施形態では、SA22の後に、処理をSA23に進めている。
これに対して、第3実施形態では、SC22の後に、第2測時部412は、受信装置30を作動させ、GPS衛星100のサーチを開始する(SC36)。その後、第2測時部412は、処理をSC23に進める。
このような第3実施形態によれば、第1実施形態と同じ処理によって同じ作用効果が得られる上、以下のような作用効果が得られる。
第1測時部411がZカウントを取得する際、GPS衛星100の捕捉処理は受信装置30が1つのGPS衛星100を捕捉した段階で停止する。これにより、特に第1測時部411で取得した時刻情報で内部時刻情報を修正でき、第2測時部412を作動させる必要が無い場合に、捕捉処理の時間を短縮でき、電子時計1の消費電力を低減できる。
ここで、通常の使用環境では、GPS衛星100から時刻情報を正しく取得でき、また、内部時刻情報が現在時刻と大きくずれることは稀であるため、多くの場合、第1測時部411で取得された時刻情報をうるう秒情報で修正した時刻情報と内部時刻情報との差分は、第1所定値未満となることが想定できる。このため、第2測時部412が作動する機会は少ない。つまり、第3実施形態によれば、多くの場合、GPS衛星100の捕捉処理は受信装置30が1つのGPS衛星100を捕捉した段階で停止するため、電子時計1の消費電力を顕著に低減できる。
[他の実施形態]
なお、本発明は前記各実施形態の構成に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、前記実施形態では、第2所定値は0秒に設定されているが、0秒より大きい秒数(例えば、10秒)に設定されていてもよい。
この場合、時刻修正部450は、第2測時部412が取得した2つの時刻情報のうち、例えば、信号強度の高い時刻情報や、内部時刻情報に近い時刻情報などの選択した一方の時刻情報で内部時刻情報を修正する。
また、第2所定値は、第1所定値と同じ秒数でもよいが、複数のGPS衛星100から同時に取得した時刻情報は通常一致してその差分は0秒であることから、第1所定値よりも短い秒数である方がよい。
また、前記実施形態では、第1判定部481は、第1測時部411で取得された時刻情報を、うるう秒更新データ620に記憶されているうるう秒情報で修正した時刻情報と、内部時刻データ630に記憶されている内部時刻情報との差分を算出しているが、第1判定部は、第1測時部411で取得された時刻情報と、受信時刻データ610に記憶されている時刻情報との差分を算出してもよい。
また、前記実施形態では、第2測時部412は、受信装置30に2つのGPS衛星100の衛星信号を受信させ、2つの時刻情報を取得しているが、受信装置30に3つ以上のGPS衛星100の衛星信号を受信させ、3つ以上の時刻情報を取得してもよい。この場合、第2判定部482は、任意の2つの時刻情報を選択してそれらの差分が第2所定値以下であるかを判定するようにしてもよい。また、3つ以上の時刻情報のうち最も離れている2つの時刻情報の差分が第2所定値以下であるかを判定するようにしてもよい。
また、前記第2実施形態では、第2判定部482は、時分秒を示す情報と、年月日を示す情報とを、同じ第2所定値にて判定を行ったが、それぞれ異なる値を用いてもよい。例えば時分秒を示す情報は10秒とし、年月日を示す情報は0秒(一致)としてもよい。
また、前記実施形態では、位置情報衛星の例としてGPS衛星について説明したが、本発明の位置情報衛星としては、GPS衛星だけではなく、ガリレオ(EU)、GLONASS(ロシア)、北斗(中国)などの他の全地球的航法衛星システム(GNSS)やSBASなどの静止衛星や準天頂衛星などの時刻情報を含む衛星信号を発信する位置情報衛星でもよい。
本発明の電子時計は、腕時計に限定されず、例えば、置き時計、掛け時計、携帯電話機、登山などに用いられる携帯型のGPS受信機など、衛星信号を受信して内部時刻を修正する機構を有する電子時計に広く利用できる。
1…電子時計、30…受信装置(受信部)、50…計時装置(計時部)、100…GPS衛星(位置情報衛星)、411…第1測時部、412…第2測時部、450…時刻修正部、481…第1判定部、482…第2判定部。

Claims (7)

  1. 衛星信号を受信する受信部と、
    内部時刻情報を計時する計時部と、
    前記受信部に1つの位置情報衛星の衛星信号を受信させ、前記受信部が受信した衛星信号から時刻情報を取得する第1測時部と、
    前記第1測時部で取得された時刻情報と前記内部時刻情報との差分が、第1所定値以上であるか否かを判定する第1判定部と、
    前記第1判定部で前記差分が前記第1所定値以上であると判定された場合、前記受信部に少なくとも2つの位置情報衛星の衛星信号を受信させ、前記受信部が受信した前記少なくとも2つの位置情報衛星の衛星信号から少なくとも2つの時刻情報を取得する第2測時部と、
    前記第2測時部で取得された前記少なくとも2つの時刻情報の差分が、第2所定値以下であるか否かを判定する第2判定部と、
    前記第2判定部で前記差分が前記第2所定値以下であると判定された場合、前記第2測時部で取得された時刻情報に基づいて前記内部時刻情報を修正する時刻修正部と、を有する
    ことを特徴とする電子時計。
  2. 請求項1に記載の電子時計において、
    前記第1測時部は、前記受信部による前記位置情報衛星の捕捉処理を開始させ、前記受信部が少なくとも2つの位置情報衛星を捕捉するまで、前記捕捉処理を継続させる
    ことを特徴とする電子時計。
  3. 請求項1に記載の電子時計において、
    前記第1測時部は、前記受信部による前記位置情報衛星の捕捉処理を開始させ、前記受信部が1つの位置情報衛星を捕捉すると、前記捕捉処理を停止させる
    ことを特徴とする電子時計。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の電子時計において、
    前記第1測時部が取得する時刻情報は、時分秒を示す情報である
    ことを特徴とする電子時計。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の電子時計において、
    前記第2測時部が取得する時刻情報は、時分秒を示す情報である
    ことを特徴とする電子時計。
  6. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の電子時計において、
    前記第2測時部が取得する時刻情報は、時分秒および年月日を示す情報である
    ことを特徴とする電子時計。
  7. 衛星信号を受信する受信部および内部時刻情報を計時する計時部を有する電子時計の受信制御方法であって、
    前記受信部に1つの位置情報衛星の衛星信号を受信させ、前記受信部が受信した衛星信号から時刻情報を取得する第1測時ステップと、
    前記第1測時ステップで取得された時刻情報と前記内部時刻情報との差分が、第1所定値以上であるか否かを判定する第1判定ステップと、
    前記第1判定ステップで前記差分が前記第1所定値以上であると判定された場合、前記受信部に少なくとも2つの位置情報衛星の衛星信号を受信させ、前記受信部が受信した前記少なくとも2つの位置情報衛星の衛星信号から少なくとも2つの時刻情報を取得する第2測時ステップと、
    前記第2測時ステップで取得された前記少なくとも2つの時刻情報の差分が、第2所定値以下であるか否かを判定する第2判定ステップと、
    前記第2判定ステップで前記差分が前記第2所定値以下であると判定された場合、前記第2測時ステップで取得された時刻情報に基づいて前記内部時刻情報を修正する時刻修正ステップと、を有する
    ことを特徴とする電子時計の受信制御方法。
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