JP6123106B2 - 電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、電子機器に関する。
携帯電子機器、例えば、多機能携帯電話機やタブレット端末装置等には、画像を表示する表示装置とユーザによる操作入力を受け付ける位置入力装置(タッチセンサ)とを組み合わせたタッチパネルを備えたものがある。表示装置には、キーやアイコン等の画面部品が表示されることがある。ユーザは、画面部品が表示されたタッチパネルの位置に対して、例えば自己の指を接触させることで、キー入力を行い、またアイコンの内容であるインタフェースを操作することができる。
表示される画面部品の位置によっては、ユーザにとって片手で機器を操作することが困難なことがあった。例えば、ユーザの手の大きさや機器の大きさによって、画面部品とは異なる位置に自己の指を接触させることによる誤操作や、機器の持ち替えが強いられることがあった。
そこで、特許文献1に記載の携帯端末では、タッチパネルを有する携帯端末であって、タッチパネル上にキーやアイコンである項目を配置する配置手段を有し、タッチパネル上またはタッチパネル周辺には、操作するユーザの指の位置を感知するセンサをさらに有する。配置手段は、センサで感知した操作するユーザの指の位置によって、項目を指の位置近傍に配置する。
特開2009−169451号公報
しかしながら、特許文献1に記載のように操作入力を受け付ける画面部品の配置を変更するためには、画面を表示するソフトウェアの機能等によって適用できる画面が限定される。本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、表示する画面に関わらず操作入力が容易な電子機器を提供する。
(1)本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、操作入力による押圧値を検出する押圧検出部と、画像を表示する表示部と、前記押圧検出部が検出した押圧値が大きいほど大きい変位量であって、予め定めた複数の押圧値の範囲のうち前記押圧検出部が検出した押圧値が含まれる範囲に対応した変位量で前記表示部に画像を表示する位置を変位させる表示制御部とを備え、前記表示制御部は、前記押圧値を検出した押圧検出部の位置に応じた方向に前記変位させる方向を定めることを特徴とする電子機器である。
(2)本発明のその他の態様は、上述の電子機器において、前記押圧検出部は、押圧の分布を検出し、前記表示制御部は、検出した押圧の分布に応じた方向に前記変位させる方向を定めることを特徴とする。
本発明によれば、電子機器において表示する画面に関わらず操作入力が容易になる。
本発明の第1の実施形態に係る電子機器の外観構成を示す表面図である。 本実施形態に係る電子機器1の断面図である。 本実施形態に係る電子機器の内部構成を示す概略ブロック図である。 本実施形態に係る画面制御処理の一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る電子機器の他の例における外観構成を示す表面図である。 本実施形態に係る電子機器の他の例における外観構成を示す表面図である。 本実施形態に係る電子機器の他の例における外観構成を示す表面図である。 本実施形態に係る電子機器の他の例における外観構成を示す表面図である。 本実施形態に係る電子機器の他の例における外観構成を示す表面図である。 本実施形態に係る電子機器の他の例における外観構成を示す表面図である。 本実施形態に係る電子機器の他の例における構成を示す背面図である。 本実施形態に係る電子機器の他の例の断面図である。 本実施形態に係る電子機器の動作の一例を示す概念図である。 本実施形態に係る電子機器の動作のその他の例を示す概念図である。 本実施形態に係る電子機器の動作の一例を示す概念図である。 本実施形態に係る電子機器の動作のその他の例を示す概念図である。 本実施形態に係る電子機器の動作の一例を示す概念図である。 本発明の第2の実施形態に係る画面制御処理の一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る電子機器の動作のその他の例を示す概念図である。 本実施形態に係る電子機器の動作のその他の例を示す概念図である。 本発明の第3の実施形態に係る画面制御処理の一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係るに係る電子機器の動作の一例を示す概念図である。 変位方向の時間変化の一例を示す図である。 変位方向の時間変化のその他の例を示す図である。 変位方向の時間変化のその他の例を示す図である。 変位方向の回転力に応じた変化の一例を示す図である。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る電子機器1の外観構成を示す表面図である。
電子機器1は、押圧センサ(押圧検出部)101、タッチセンサ(位置検出部)103及び筐体(収容部)105を含んで構成される。電子機器1は、例えば、多機能携帯電話機(いわゆるスマートフォンを含む)、タブレット端末装置、電子書籍閲覧端末、等である。
図1に示す例では、電子機器1は、一辺の長さ(高さ)が他の一辺の長さ(幅)よりも大きい縦長の長方形の形状を有する。本実施形態では、これには限られず電子機器1は、幅が高さよりも広い横長の長方形の形状を有していてもよい。図1では、X方向は電子機器1の幅の方向を示し、Y方向は電子機器1の高さの方向を示し、Z方向は電子機器1の厚みの方向を示す。つまり、X方向、Y方向、Z方向は、それぞれ紙面の左、上、奥行(裏)の各方向である。以下の説明では、これらの各方向を、単に左、上、奥行(裏)、と呼ぶことがある。
電子機器1の大きさは、ユーザが携帯可能であれば、いかなる大きさであってもよい。一例として、電子機器1は、概ね人間の片手で把持できる程度の大きさを有する。その場合、電子機器1は、例えば、幅は55〜85mm、高さは100〜160mm、厚さは8mm〜20mmの範囲のいずれかの寸法を有する。厚さは、Z方向の辺の長さである。
押圧センサ101は、自己に接触されることで加えられた押圧を検知し、検知した押圧値を示す押圧信号を生成する。押圧値は、押圧の大きさを示す値である。押圧センサ101は、例えば、加えられた押圧を電気信号に変換する圧電素子である。その場合、変換された電気信号の電圧等の信号値は、押圧値を示す。図1に示す例では、押圧センサ101は、一辺(長辺)の長さが他の辺の長さよりも大きい細長い形状を有し、長さに沿っていずれかの部位に加えられた押圧を検知する。押圧センサ101は、タッチセンサ103が占める領域外であって電子機器1の上端に、その長辺が電子機器1の幅方向に平行に配置される。これにより、ユーザが電子機器1の上端部にかけた押圧が検知される。
押圧センサ101は、生成した押圧信号を押圧検知部111(後述)に出力する。
タッチセンサ103は、操作物(例えば、ユーザの指)が接触した位置を検知し、検知した位置を示す位置情報を生成し、生成した位置情報をタッチセンサ情報処理部115(後述)に出力する。タッチセンサ103は、ほぼ長方形の平面の形状を有し、電子機器1の表面の大部分を覆うように配置される。タッチセンサ103は、操作物が接触した位置を検知するために、例えば静電容量センサを備える。タッチセンサ103は、画像を表示する表示部102(後述)と一体化してタッチパネルを構成する。本実施形態では、これには限られず、タッチセンサ103と表示部102は、別体であってもよい。
筐体105は、電子機器1の各構成部を収容し、押圧センサ101及びタッチセンサ103の位置を固定する。
(電子機器の断面)
図2は、本実施形態に係る電子機器1の断面図である。
図2に示す断面図は、図1のAA’線を通過し、XY平面に垂直な断面を示す図である。図1のAA’線は、電子機器1の幅の方向の中点を通り、Y方向に平行な線分である。
図2では、Y方向は電子機器1の高さの方向を示し、Z方向は電子機器1の厚みの方向を示す。紙面の左側が、電子機器1の表面の方向を示す。
電子機器1は、押圧センサ101、タッチセンサ103及び筐体105の他、さらに表示部102及び保護パネル(押圧伝達部)104を含んで構成される。
表示部102は、タッチセンサ103の裏面に設けられ、表示制御部114(後述)から入力された画像信号に基づく画像を表示する。表示部102は、例えば、液晶表示パネルや有機EL表示パネルである。表示部102が表示する画像による画像光は、透明な部材からなるタッチセンサ103を透過する。
保護パネル104は、電子機器1の表面に配置され、少なくとも押圧センサ101及びタッチセンサ103の表面をそれぞれ覆うように配置されている。保護パネル104は、操作物と接触することによって、その表面に加えられた押圧を、裏面に接触している押圧センサ101、タッチセンサ103又はその両者に伝達する。保護パネル104に加えられた押圧のうち、表面から裏面への方向(Zの正方向)に伝達される成分が主であり、XY平面に平行に伝達される成分は比較的少ない。保護パネル104には、透明な部材(例えば、ポリエステル樹脂フィルム)が用いられ、タッチセンサ103から入射する画像の光を透過する。そのため、タッチセンサ103が表示する画像は、保護パネル104の表面から視認可能であり、図1には保護パネル104を表示されていない。また、タッチセンサも透明な部材により構成され、表示部102(図3)に表示された画像の入射光を透過するのであるが、この現象を「タッチパネルが画像を表示する」と表現することがある。
(電子機器の内部構成)
次に、本実施形態に係る電子機器1の内部構成について説明する。
図3は、本実施形態に係る電子機器1の内部構成を示す概略ブロック図である。
電子機器1は、押圧センサ101、表示部102、タッチセンサ103、及び制御部110を含んで構成される。制御部110は、押圧検知部(押圧入力部)111、動作判定部112、制御情報記憶部113、表示制御部114、及びタッチセンサ情報処理部(位置入力部)115を含んで構成される。
押圧検知部111は、押圧センサ101から入力された押圧信号を予め定めた時間間隔(例えば、20ms)毎に検知し、検知した押圧信号を動作判定部112に出力する。
動作判定部112は、制御情報記憶部113から制御情報として予め定めた押圧値の閾値を読み出す。動作判定部112は、押圧検知部111から入力された押圧信号が示す押圧値が、読み出した閾値を越えたか否かを判定する。閾値を越えたと判定した場合には、動作判定部112は、表示制御信号を生成し、生成した表示制御信号を表示制御部114に出力する。表示制御信号は、画像の表示位置を基準位置から変位させることを示す信号であり、要素として変位方向及び変位量を含む。
変位方向とは、表示位置を変位させる方向である。本実施形態では、表示変位信号に含まれる変位方向として、電子機器1の重心点を基準として押圧センサ101が配置されている位置に対応した方向を用いてもよい。例えば、図1に示すように押圧センサ101が電子機器1の上端部に配置されている場合には、変位方向は下方(Yの正方向)又は上方(Yの負方向)である。以下の説明では、押圧センサ101が配置されている位置の方向(上向きの方向)と逆の方向を順方向(この場合、下方)、押圧センサ101が配置されている位置の方向と同一の方向を逆方向(この場合、上方)と呼ぶことがある。これは、電子機器1を押圧した位置(例えば上)には、重心点からその押圧した位置への方向(例えば上方)とは逆の方向(例えば下方)に向けて、ユーザが指等の操作物を動かして押圧されることが、しばしばあるからである。
変位方向は、上述のように押圧センサ101の位置に応じた方向に予め設定されていてもよい。そこで、制御情報記憶部113には、押圧センサ101の位置に応じた変位方向を示す変位方向情報を予め記憶させておく。動作判定部112は、入力された押圧信号に係る押圧センサ101に対応した変位方向情報を制御情報記憶部113から読み出し、読み出した変位方向情報が示す変位方向を上述の表示変位信号に含める。
変位量とは、表示位置を変位させる移動量、つまり予め定めた基準位置からの距離である。基準位置とは、表示位置の指定がない場合に画像を表示する位置である。本実施形態では、表示制御信号に含まれる変位量として、例えば、予め定めた値を用いてもよい。変位量は、画面サイズ比(例えば、1/12)、画素数(例えば、64画素)、距離値(例えば、10mm)、いずれで指定されていてもよい。変位量の他の例については後述する。
なお、変位方向及び変位量は、制御情報の一部として含まれ、動作判定部112は読み出した制御情報に含まれる変位方向及び変位量を用いてもよい。
これにより、ユーザが押圧センサ101に押圧することで、表示される画像が変位して、より操作が容易な位置に画面部品が移動する。画面部品については、後述する。
動作判定部112は、押圧検知部111から入力された押圧信号が示す押圧値が、読み出した閾値を越えた状態から、その閾値を下回ったと判定した場合には、画像の表示位置を基準位置に戻すことを示す表示制御信号を生成する。基準位置に戻すことを示す表示制御信号は、ゼロを示す変位量を含む。動作判定部112は、生成した表示制御信号を表示制御部114に出力する。
動作判定部112は、押圧値が閾値を下回ったと判定された状態が予め定めた継続時間(例えば、3秒)よりも長く継続した場合に、その生成した表示制御信号を表示制御部114に出力してもよい。もしくは、表示位置を基準位置に戻す際の押圧信号が示す押圧値が下回ったか否かを判定するための閾値は、表示位置を変位させる際の押圧信号が示す押圧値を超えたか否かを判定するための閾値よりも小さく(例えば、0.5倍)てもよい。
これにより、ユーザが押圧センサ101への押圧を解除した後、直ちに表示される画像の位置は基準位置に戻らないので、位置が変位した画像が示す画面部品への操作に要する時間が確保される。
動作判定部112は、操作入力に基づいて画像が切り替わることを判定した場合にも、画像の表示位置を基準位置に戻すことを示す表示制御信号を生成し、生成した表示制御信号を表示制御部114に出力してもよい。動作判定部112は、画像が切り替わることを判定するために、例えば、次の処理(1)、(2)のいずれか又は両方を行う。
(1)動作判定部112は、タッチセンサ情報処理部115から入力された位置情報が示す位置が制御部110から入力された画像信号が示す画面部品が表示される領域に含まれることを検出する。これにより、ユーザが画面部品に対して操作を行ったことが検知され、ひいては表示される画面が変更されることが予見されるからである。制御部110から入力された画像信号は、例えば制御部110が他のアプリケーションソフトウェアを実行する過程で、その位置情報を参照して生成した画像信号である。
(2)動作判定部112は、タッチセンサ情報処理部115から最後に位置情報が入力された時点から予め定めた時間(例えば、1秒)以内に、制御部110から入力された画像信号と過去(例えば、現在から1/15秒過去)の画像信号の相関を算出する。動作判定部112は、算出した予め定めた相関の閾値を下回ったことを検出する。これにより、操作入力の直後に、表示される画像が変更されたことが推定されるからである。
制御情報記憶部113には、制御情報が予め記憶されている。制御情報は、上述のように、押圧値の閾値、変位方向、変位量を含む情報である。
表示制御部114には、制御部110から入力された画像信号と、動作判定部112からの表示制御信号が入力される。表示制御部114は、入力された画像信号に係る画像を、基準位置から表示制御信号が示す変位方向にその変位量だけ位置を変位させる。ここで、表示制御部114は、その変位させた位置に表示される画像を示す画像信号を生成する。表示制御部114は、生成した画像信号を表示部102に出力する。
制御部110から表示制御部114に入力される画像信号は、画面部品を示す画像信号であってもよい。画面部品は、表示部102に表示された位置と対応する位置への操作入力をタッチセンサ103が受け付け可能であることを示す画像である。画面部品は、UI(User Interface)部品、GUI(Graphic User Interface)コンポーネントとも呼ばれ、例えば、アイコン、ボタン、リンク、等がある。
タッチセンサ情報処理部115は、タッチセンサ103から入力された位置情報を予め定めた時間間隔(例えば、20ms)毎に検知し、検知した位置情報を動作判定部112に出力する。
(画面制御処理)
次に、本実施形態に係る画面制御処理について説明する。
図4は、本実施形態に係る画面制御処理の一例を示すフローチャートである。
(ステップS101)表示部102は、表示制御部114から入力された画像信号に基づく画像を基準位置に表示する(通常表示)。その後、ステップS102に進む。
(ステップS102)動作判定部112は、押圧検知部111から入力された押圧信号が示す押圧値が、制御情報記憶部113から読み出した閾値を越えたか否かを判定する。閾値を越えたと判定された場合には(ステップS102 YES)、ステップS103に進む。閾値を越えていないと判定された場合には(ステップS102 NO)、ステップS102を繰り返す。
(ステップS103)動作判定部112は、表示制御信号を生成し、生成した表示制御信号を表示制御部114に出力する。表示制御部114は、入力された画像信号に係る画像を、基準位置から動作判定部112から入力された表示制御信号が示す変位方向にその変位量だけ位置を変位させる。これによって、表示部102は、基準位置から変位した画像を表示する。つまり、押圧センサ101の位置に応じた向きに画像が表示される位置がずれる。その後、ステップS104に進む。
(ステップS104)動作判定部112は、押圧検知部111から入力された押圧信号が示す押圧値が、制御情報記憶部113から読み出した閾値よりも小さいか否かを判定する。閾値よりも小さいと判定された場合には(ステップS104 YES)、動作判定部112は、画像の表示位置を基準位置に戻すことを示す表示制御信号を生成し、生成した表示制御信号を表示制御部114に出力する。その後、ステップS101に戻る。即ち、表示制御部114は、入力された画像信号に係る画像を、基準位置に戻す。閾値よりも小さくないと判定された場合には(ステップS104 NO)、ステップS104を繰り返す。
(押圧センサの配置例)
上述では、1個の押圧センサ101が電子機器1の表面の上端に配置されている場合(図1参照)を例にとって説明したが、本実施形態ではこれに限られない。押圧センサの個数、配置される位置は、図1に示した例とは異なっていてもよい。これによりユーザによって電子機器1を把持する位置や、タッチセンサ103への指による操作入力が困難な領域が異なることに対応することができる。
以下、押圧センサの配置例について説明する。上述と同一の構成については、同一の符号を付して説明を援用する。以下に説明する電子機器1aないし1gが備える押圧センサの構造や特性は押圧センサ101と同様であってもよい。また、電子機器1aないし1fにおける、奥行方向(Z方向)への押圧センサ101、タッチセンサ103、保護パネル104及び筐体105の配置関係は、電子機器1(図2参照)と同様であるため説明を省略する。
図5は、本実施形態に係る電子機器の他の例(電子機器1a)における外観構成を示す表面図である。
電子機器1aは、電子機器1において押圧センサ101の代わりに押圧センサ101aを備える。押圧センサ101aは、タッチセンサ103が占める領域外であって電子機器1aの表面の右端に、その長辺が電子機器1aの高さ方向に平行に配置される。これにより、ユーザによる電子機器1aの右端部への押圧が検知される。この場合、変位方向は左方(Xの負方向、順方向)又は右方(Xの正方向、逆方向)である。
図6は、本実施形態に係る電子機器の他の例(電子機器1b)における外観構成を示す表面図である。
電子機器1bは、電子機器1において押圧センサ101の代わりに2個の押圧センサ101b−1、101b−2を備える。押圧センサ101b−1は、タッチセンサ103が占める領域外であって電子機器1bの表面の上端に、その長辺が電子機器1bの幅方向に平行に配置される。押圧センサ101b−2は、タッチセンサ103が占める領域外であって電子機器1bの表面の下端に、その長辺が電子機器1bの幅方向に平行に配置される。
これにより、ユーザによる電子機器1bの上端部又は下端部への押圧が検知される。変位方向は、押圧が検知された押圧センサ101b−1の位置に応じて下方(Yの正方向、順方向)又は上方(Yの負方向、逆方向)となる。また、変位方向は、押圧が検知された押圧センサ101b−2の位置に応じて上方(Yの負方向、順方向)又は下方(Yの正方向、逆方向)となる。
図7は、本実施形態に係る電子機器の他の例(電子機器1c)における外観構成を示す表面図である。
電子機器1cは、電子機器1において押圧センサ101の代わりに2個の押圧センサ101c−1、101c−2を備える。押圧センサ101c−1は、タッチセンサ103が占める領域外であって電子機器1cの表面の左端に、その長辺が電子機器1cの高さ方向に平行に配置される。押圧センサ101c−2は、タッチセンサ103が占める領域外であって電子機器1cの表面の右端に、その長辺が電子機器1cの高さ方向に平行に配置される。
これにより、ユーザによる電子機器1cの左端部又は右端部への押圧が検知される。変位方向は、押圧が検知された押圧センサ101c−1の位置に応じて右方(Xの正方向、順方向)又は左方(Xの負方向、逆方向)となる。また、変位方向は、押圧が検知された押圧センサ101c−2の位置に応じて左方(Xの負方向、順方向)又は右方(Xの正方向、逆方向)となる。
図8は、本実施形態に係る電子機器の他の例(電子機器1d)における外観構成を示す表面図である。
電子機器1dは、電子機器1において押圧センサ101の代わりに2個の押圧センサ101d−1、101d−2を備える。押圧センサ101d−1は、タッチセンサ103が占める領域外であって電子機器1dの表面の左端に、その長辺が電子機器1dの高さ方向に平行に配置される。押圧センサ101d−2は、タッチセンサ103が占める領域外であって電子機器1dの表面の上端に、その長辺が電子機器1dの幅方向に平行に配置される。
これにより、ユーザによる電子機器1dの左端部又は上端部への押圧が検知される。変位方向は、押圧が検知された押圧センサ101d−1の位置に応じて右方(Xの正方向、順方向)又は左方(Xの負方向、逆方向)となる。また、変位方向は、押圧が検知された押圧センサ101d−2の位置に応じて下方(Yの正方向、順方向)又は上方(Yの負方向、逆方向)となる。
図9は、本実施形態に係る電子機器の他の例(電子機器1e)における外観構成を示す表面図である。
電子機器1eは、電子機器1において押圧センサ101の代わりに4個の押圧センサ101e−1〜101e−4を備える。押圧センサ101e−1は、タッチセンサ103が占める領域外であって電子機器1eの表面の左端に、その長辺が電子機器1eの高さ方向に平行に配置される。押圧センサ101e−2は、タッチセンサ103が占める領域外であって電子機器1eの表面の上端に、その長辺が電子機器1eの幅方向に平行に配置される。押圧センサ101e−3は、タッチセンサ103が占める領域外であって電子機器1eの表面の右端に、その長辺が電子機器1eの高さ方向に平行に配置される。押圧センサ101e−4は、タッチセンサ103が占める領域外であって電子機器1eの表面の下端に、その長辺が電子機器1eの幅方向に平行に配置される。
これにより、ユーザによる電子機器1eの左端部、上端部、右端部又は下端部への押圧が検知される。変位方向は、押圧が検知された押圧センサ101e−1の位置に応じて右方(Xの正方向、順方向)又は左方(Xの負方向、逆方向)となる。また、変位方向は、押圧が検知された押圧センサ101e−2の位置に応じて下方(Yの正方向、順方向)又は上方(Yの負方向、逆方向)となる。もしくは、変位方向は、押圧が検知された押圧センサ101e−3の位置に応じて左方(Xの負方向、順方向)又は右方(Xの正方向、逆方向)となる。なお、押圧が検知された変位方向は、押圧センサ101e−4の位置に応じて上方(Yの負方向、順方向)又は下方(Yの上方向、逆方向)となる。
図10は、本実施形態に係る電子機器の他の例(電子機器1f)における外観構成を示す表面図である。
電子機器1fは、電子機器1において押圧センサ101の代わりに4個の押圧センサ101f−1〜101f−4を備える。押圧センサ101f−1は、タッチセンサ103が占める領域外であって電子機器1fの表面の左上端に、長辺がその中心から電子機器1fの重心点までの線分と垂直な方向に向くように配置される。ここでは、その中心から電子機器1fの重心点までの線分は、電子機器1fの表面の左上端から右下端との間を結ぶ対角線(対角線1)の一部である。押圧センサ101f−2は、タッチセンサ103が占める領域外であって電子機器1fの表面の右上端に、長辺がその中心から電子機器1fの重心点までの線分と垂直な方向に向くように配置される。ここでは、その中心から電子機器1fの重心点までの線分は、電子機器1fの表面の右上端から左下端との間を結ぶ対角線(対角線2)の一部である。押圧センサ101f−3は、タッチセンサ103が占める領域外であって電子機器1fの表面の右下端に、長辺がその中心から電子機器1fの重心点までの線分と垂直な方向に向くように配置される。押圧センサ101f−4は、タッチセンサ103が占める領域外であって電子機器1fの表面の左下端に、長辺がその中心から電子機器1fの重心点までの線分と垂直な方向に向くように配置される。
これにより、ユーザによる電子機器1fの左上端部、右上端部、右下端部又は左下端部への押圧が検知される。変位方向は、押圧が検知された押圧センサ101f−1の位置に応じて電子機器1fの左上端から右下端への方向(順方向)又は電子機器1fの右下端から左上端への方向(逆方向)となる。また、変位方向は、押圧が検知された押圧センサ101f−2の位置に応じて電子機器1fの右上端から左下端への方向(順方向)又は電子機器1fの左下端から右上端への方向(逆方向)となる。もしくは、変位方向は、押圧が検知された押圧センサ101f−3の位置に応じて電子機器1fの右下端から左上端への方向(順方向)又は電子機器1fの左上端から右下端への方向(逆方向)となる。なお、変位方向は、押圧が検知された押圧センサ101f−4の位置に応じて電子機器1fの左下端から右上端への方向(順方向)又は電子機器1fの右上端から左下端への方向(逆方向)となる。
上述したように、電子機器1b〜1fは、いずれも複数の押圧センサを備える。その複数の押圧センサのうちいずれか又は任意の組み合わせが、検知した押圧信号を用いて画像を変位させるかを設定できるようにしてもよい。
例えば、電子機器1b(図6参照)では、押圧センサ101b−1のみを用いる場合、押圧センサ101b−2のみを用いる場合、押圧センサ101b−1、101b−2の両方を用いる場合のいずれかを示す、押圧設定情報を予め制御情報記憶部113に記憶(設定)しておく。動作判定部112は、制御情報記憶部113に記憶された押圧設定情報が示す押圧センサに基づく押圧信号を用いて表示制御信号を生成する。これにより、ユーザによる押圧を受け付ける押圧センサ、ひいては当該押圧センサの位置に対応する変位方向が設定可能になる。
また、電子機器1b〜1fでは、同時に複数の押圧センサから同時にゼロよりも有意に大きい押圧値を示す押圧信号が動作判定部112に入力され得る。その場合には、動作判定部112は、その複数の押圧センサのそれぞれが検知した押圧信号のうち、いずれか1つの押圧信号、例えば、押圧値が最も大きい押圧信号を、表示制御信号を生成する際に用いる押圧信号として採用する。この場合、その複数の押圧信号それぞれに基づいて互いに異なる表示制御信号が生成される可能性があるが、生成される表示制御信号が1通りに定められるため、動作の競合を回避することができる。
電子機器1、1a〜1fは、いずれも押圧センサ101等が表面に配置されているが、本実施形態ではこれには限られない。押圧センサは、電子機器の裏面、又は側面に配置されていてもよい。電子機器の裏面に配置される場合における押圧センサの個数やX、Y座標は、それぞれ電子機器1、1a〜1fと同一であってもよい。
一例として、1個の押圧センサ101gが電子機器1(図1)と同一のX、Y座標に備える電子機器1gの構成について説明する。
図11は、本実施形態に係る電子機器の他の例(電子機器1g)における構成を示す背面図である。
押圧センサ101gは、電子機器1gの背面の上端に、その長辺が電子機器1gの幅方向に平行に配置される。これにより、ユーザが電子機器1gの背面の上端部に加えた押圧が検知される。図11において、押圧センサ101gの輪郭が破線で示されているのは、後述するように押圧センサ101gは筐体105の内部に配置されているため、ユーザは押圧センサ101gを直に視認できないためである。
なお、図11に示されるX方向は、図1等に示されるX方向とは逆方向であるが、これは電子機器1gの背面を示すためにX軸を対称軸として視点を変更したので、見かけ上X方向の正負が反転したためである。
図12は、本実施形態に係る電子機器の他の例(電子機器1g)の断面図である。
図12に示す断面図は、図11のBB’線を通過し、XY平面に垂直な断面を示す図である。図11のBB’線は、電子機器1gの幅の方向の中点を通り、Y方向に平行な線分である。
電子機器1gは、電子機器1と同様に、表示部102、タッチセンサ103、保護パネル104、筐体105を含んで構成されるが、これらの配置は電子機器1(図2)と同様である。押圧センサ101gは、筐体105に接しており、筐体105に電子機器1gの裏面から加えられた押圧が押圧センサ101gに伝達される。筐体105に加えられた押圧のうち、Zの負方向に伝達される成分が主であり、XY平面に平行に伝達される成分は比較的少ない。
(変位方向の設定)
予め記憶させておく変位方向情報が示す変位方向は、順方向であるか、逆方向であるかが設定できるようにしてもよい。例えば、電子機器1等の大きさ(幅、高さ、厚さ、又はこれらの任意の組み合わせで示される)が予め定めた大きさよりも大きい場合には、逆方向と定め。電子機器1等の大きさが予め定めた大きさよりも小さい場合には、順方向と定めておく。予め定めた大きさとして、例えば、人間の手(手のひら、指の長さ等で示される)の大きさの平均値に基づく基準値を用いる。これにより、手の平均的な大きさよりも大きい電子機器1等については画像の表示領域がタッチセンサ103の重心点に接近するように変位する。手の平均的な大きさよりも小さい電子機器1等については画像の表示領域がタッチセンサ103の重心点から遠ざかるように変位する。従って、電子機器1等の大きさによって画像に表示される画面部品が、より操作が容易な位置に移動する。
なお、電子機器1g(図11)のように、裏面に押圧センサ101gが配置される場合には、そのXY平面内の座標に関わらず予め定めた変位方向を示す変位方向情報を設定してもよい。例えば、押圧センサ101gが裏面の重心点付近に配置される場合であっても、変位方向として上方を示す変位方向情報が設定されていてもよい。その変位方向情報の設定は、後述するようにユーザの操作入力に応じて設定できるようにしてもよい。裏面に押圧センサ101gが配置される場合、ユーザが操作入力に際して指等の操作物を電子機器1gの裏面に接触させる位置を意識しないことがある。そのような場合でも、ユーザ毎に画面部品をより操作が容易な位置に移動させる方向を定めることができる。
電子機器1等の大きさは、機種によって定められているため、機種によって変位方向が順方向であるか、逆方向であるかを設定されるようにしてもよい。そこで、機種を識別する機種識別情報(機種ID)が、電子機器1等が備える記憶部(例えば、制御情報記憶部113)に記憶されている場合には、当該記憶部に機種識別情報に対応する変位方向を示す変位方向情報を記憶しておく。
手の大きさはユーザによっても異なるため、変位方向を順方向とするか、逆方向とするかをユーザの操作入力に応じて設定できるようにしてもよい。そこで、動作判定部112は、表示部102に設定表示を表示させる。設定表示は、それぞれ異なる変位方向の候補を示す画像である。動作判定部112は、タッチセンサ情報処理部115から入力された位置情報が示す位置が含まれる変位方向の候補を定め、定めた変位方向の候補に対応する変位方向情報を制御情報記憶部113に記憶する。なお、設定できる変位方向の候補は、順方向であるか逆方向であるかに限られず、その他の任意の方向を変位方向の候補としてもよい。
(動作例)
次に、本実施形態に係る電子機器1(図1)の動作例について説明する。
図13は、本実施形態に係る電子機器1の動作の一例を示す概念図である。
図13(a)は、ユーザが電子機器1に加える押圧の一例を示す。
2つの矢印301、302は、それぞれユーザが電子機器1を支持する力の向きを示す。つまり、ユーザは、電子機器1を把持することで、その下方の左側から右上方向と、下方の右側から左上方向に押圧していることが示されている。矢印401は、ユーザが押圧センサ101を押す力の向きを示す。つまり、ユーザは、押圧センサ101をその上方から下方に押圧していることが示されている。
破線で示されている四角形は、表示部102が表示している画像の表示領域501を示す。但し、この表示領域501は、上述の力が加えられる前に画像が表示される領域、つまり基準位置に係る表示領域である。
図13(b)は、図13(a)が示す押圧が電子機器1に加えられたときに変位した画像の一例を示す。
図13(b)における表示領域501は、図13(a)における表示領域501よりも下方に変位している。表示領域501の真上に示されている矢印601は、この画像の変位量と変位方向を示す。矢印601が示す変位方向は、矢印401が示す力の向きと同一、つまり順方向である。ここで、画面部品が表示領域501の上端に近い位置に表示されていると、画面部品も画像に付随して下方に移動する。そのため、表示部102の上端近くに表示されていた画面部品に対する操作が困難であったユーザにとって操作が容易になる。
なお、表示領域501において画像が表示されていない領域は、表示部102が画像を表示できる領域外であることを示す。表示領域501の上方に網掛けで表示されている領域は、表示制御部114が、この領域内の各画素の信号値として予め定めた信号値を割り当てることを示す。画像を変位させることによって、表示制御部114に入力された画像信号には、この領域における各画素の信号値が存在しないためである。また、予め定めた信号値が割り当てられた領域の画像は、その他の領域の画像のように入力された画像信号に基づく画像とは、色や明るさ、その空間分布などの視感が大きく異なる。そのため、利用者は画像が変位したことを直感的に認識することができる。
図14は、本実施形態に係る電子機器1の動作のその他の例を示す概念図である。
図14(a)は、ユーザが電子機器1に加える押圧の一例を示す。
矢印301、302、401は、それぞれ図13(a)と同様にユーザが電子機器1を押圧する力の向きを示す。
図14(b)は、図14(a)が示す押圧が電子機器1に加えられたときに変位した画像の一例を示す。
図14(b)における表示領域501は、図14(a)における表示領域501よりも上方に変位している。表示領域501の真下に示されている矢印602は、この画像の変位量と変位方向を示す。矢印602が示す変位方向は、矢印401が示す力の向きとは逆方向である。画面部品が表示領域501の下端に近い位置に表示されている場合に、画面部品も画像に付随して上方に移動する。そのため、表示部102の下端近くに表示されていた画面部品に対する操作が困難であったユーザにとって操作が容易になる。
次に、本実施形態に係る電子機器1a(図5)の動作例について説明する。
図15は、本実施形態に係る電子機器1aの動作の一例を示す概念図である。
図15(a)は、ユーザが電子機器1aに加える押圧の一例を示す。
2つの矢印301a、302aは、それぞれユーザが電子機器1aを支持する力の向きを示す。つまり、ユーザは、電子機器1aを把持することで、電子機器1aの左上から右下方向と、その左方の左下から右上方向に押圧していることが示されている。矢印401aは、ユーザが押圧センサ101aを押す力の向きを示す。つまり、ユーザは、押圧センサ101aをその右方から左方に押圧していることが示されている。
破線で示されている四角形は、表示部102が表示している画像の表示領域501aを示す。この表示領域501aに係る位置は、上述の力が加えられる前に画像が表示される領域、つまり基準位置に係る表示領域である。
図15(b)は、図15(a)が示す押圧が電子機器1aに加えられたときに変位した画像の一例を示す。
図15(b)における表示領域501aは、図15(a)における表示領域501aよりも左方に変位している。表示領域501aの右側に示されている矢印601aは、この画像の変位量と変位方向を示す。矢印601aが示す変位方向は、矢印401aが示す力の向きとは同一の方向、つまり順方向である。画面部品が表示領域501aの右端に近い位置に表示されている場合に、画面部品も画像に付随して左方に移動する。そのため、表示部102の右端近くに表示されていた画面部品に対する操作が困難であったユーザにとって操作が容易になる。
図16は、本実施形態に係る電子機器1aの動作のその他の例を示す概念図である。
図16(a)は、ユーザが電子機器1aに加える押圧の一例を示す。
矢印303aは、ユーザが電子機器1aを支持する力の向きを示す。つまり、ユーザは、電子機器1を把持することで、その左方の左下から右上方向に押圧していることが示されている。2つの矢印401a−1、401a−2は、ユーザが押圧センサ101aを押す力の向きを示す。つまり、ユーザは、2本の指をそれぞれ接触させることで押圧センサ101aをその右方から左方に押圧していることが示されている。
表示領域501aは、図15(a)と同様に基準位置に係る表示領域を示す。
図16(b)は、図16(a)が示す押圧が電子機器1aに加えられたときに変位した画像の一例を示す。
図16(b)における表示領域501aは、図16(a)における表示領域501aよりも左方に変位している。表示領域501aの右方に示されている矢印602aは、この画像の変位量と変位方向を示す。矢印602aが示す変位方向は、矢印401a−1、401a−2が示す力の向きとは同一の方向、つまり順方向である。図16(b)は、押圧センサ101aは、押圧の方向や押圧を受けた位置に関わらず押圧力を検知し、検知した押圧に応じて画像が変位していることが示す。
次に、本実施形態に係る電子機器1f(図10)の動作例について説明する。
図17は、本実施形態に係る電子機器1fの動作の一例を示す概念図である。
図17(a)は、ユーザが電子機器1fに加える押圧の一例を示す。
矢印401fは、ユーザが電子機器1fを支持し、かつ、押圧センサ101f−4を押す力の向きを示す。つまり、ユーザは、押圧センサ101f−4の部分を把持することで、その左下から右上方向に押圧していることが示されている。破線で示されている四角形は、表示部102が表示している画像の表示領域501fを示す。この表示領域501fに係る位置は、上述の力が加えられる前に画像が表示される領域、つまり基準位置に係る表示領域である。
図17(b)は、図17(a)が示す押圧が電子機器1fに加えられたときに変位した画像の一例を示す。
図17(b)における表示領域501fは、図17(a)における表示領域501fよりも左下方に変位している。表示領域501fの右上に示されている矢印601fは、この画像の変位量と変位方向を示す。矢印601fが示す変位方向は、矢印401fが示す力の向きとは逆方向である。画面部品が表示領域501fの右上端に近い位置に表示されている場合に、画面部品も画像に付随して左下方に移動する。そのため、表示部102の右上端近くに表示されていた画面部品に対する操作が困難であったユーザにとって操作が容易になる。
このように、本実施形態では、操作入力による押圧値を検出し、検出した押圧値に応じて表示部に画像を表示する位置を変位させる。位置の変位は、画像の内容に関わらず、押圧をかけるという簡単な操作によってなされる。ユーザは、画像に表示された画面部品を操作がより容易な位置へ直感的に移動させることができるのでタッチセンサによる操作入力が容易になる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
本実施形態に係る電子機器1は、第1の実施形態に係る電子機器1等と同様な構成を備えるため、上述の説明を援用する。
本実施形態では、動作判定部112は、押圧検知部111から入力された押圧信号が示す押圧値の大きさに応じて変位量を定めてもよい。ここで、動作判定部112は、押圧値が大きいほど大きくなる変位量を定める。例えば、動作判定部112は、押圧値と比例するように変位量を定めてもよい。動作判定部112は、その変位量が予め定めた上限を超えないように定めてもよい。
その他、制御情報記憶部113には、複数の異なる押圧値の範囲と変位量を示す変位量情報とを対応付けて予め記憶させておいてもよい。記憶させておく変位量情報が示す変位量は、これに対応する範囲に係る押圧値が大きいほど大きくなるように定めておく。そして、動作判定部112は、押圧検知部111から入力された押圧信号が示す押圧値が含まれる押圧値の範囲に対応する変位量情報を制御情報記憶部113から読み出す。
次に、押圧値の範囲が3段階である場合を例にとって、本実施形態に係る画面制御処理の変形例について説明する。次に説明する例では、その3段階には、画像を変位させない場合も、そのうちの1段階として含まれる。3段階の押圧値の範囲は、閾値A、閾値Bで画定されるものとする。但し、閾値Aは、ゼロより大きい実数である。閾値Bは、閾値Aよりも大きい実数である。即ち、以下の例では、押圧値の範囲は、それぞれ[ゼロ,閾値A]、(閾値A,閾値B]、(閾値B,∞)の計3段階である。記号[…、…]は、それぞれ…が下限、上限であって、…を範囲に含むことを示す。記号(…、…)は、それぞれ…が下限、上限であって、その値を範囲に含まないことを示す。なお、表示位置を基準位置に戻す際の押圧信号が示す押圧値が下回ったか否かを判定するための閾値Cを閾値Aよりも小さい実数と定めておく。これらの閾値は、押圧値の範囲を示す制御情報として予め制御情報記憶部113に記憶させておく。また、範囲(閾値A,閾値B]と変位量aを示す変位量情報とを、範囲(閾値B,∞)と変位量bを示す変位量情報とを、それぞれ対応付けて制御情報記憶部113に記憶させておく。
図18は、本実施形態に係る画面制御処理の一例を示すフローチャートである。
(ステップS101)表示部102は、表示制御部114から入力された画像信号に基づく画像を基準位置に表示する(通常表示)。その後、ステップS102Bに進む。
(ステップS102B)動作判定部112は、押圧検知部111から入力された押圧信号が示す押圧値が、制御情報記憶部113から読み出した閾値Bよりも大きいか否かを判定する。押圧値が閾値Bよりも大きいと判定された場合には(ステップS102B YES)、ステップS102Aに進む。その後、閾値Bよりも大きくないと判定された場合には(ステップS102B NO)、ステップS102Bを繰り返す。
(ステップS102A)動作判定部112は、押圧検知部111から入力された押圧信号が示す押圧値が、制御情報記憶部113から読み出した閾値Aよりも大きいか否かを判定する。押圧値が閾値Aよりも大きいと判定された場合には(ステップS102A YES)、ステップS103Aに進む。閾値Aよりも大きくないと判定された場合には(ステップS102A NO)、ステップS103Bに進む。
(ステップS103A)動作判定部112は、制御情報記憶部113から変位方向情報と変位量aを示す変位量情報を読み出し、読み出した変位方向情報が示す変位方向と変位量情報が示す変位量を表す表示制御信号を生成する。動作判定部112は、生成した表示制御信号を表示制御部114に出力する。表示制御部114は、入力された画像信号に係る画像を、基準位置から動作判定部112から入力された表示制御信号が示す変位方向に変位量aだけ位置を変位させる。表示部102は、基準位置から変位量aだけ変位した画像を表示する。その後、ステップS104Aに進む。
(ステップS104A)動作判定部112は、押圧検知部111から入力された押圧信号が示す押圧値が、制御情報記憶部113から読み出した閾値Cよりも小さいか否かを判定する。閾値Cよりも小さいと判定された場合には(ステップS104A YES)、動作判定部112は、画像の表示位置を基準位置に戻すことを示す表示制御信号を生成し、生成した表示制御信号を表示制御部114に出力する。その後、ステップS101に戻る。即ち、表示制御部114は、入力された画像信号に係る画像を、基準位置のまま変位させない。閾値Cよりも小さくないと判定された場合には(ステップS104A NO)、ステップS104Aを繰り返す。
(ステップS103B)動作判定部112は、制御情報記憶部113から変位方向情報と変位量bを示す変位量情報を読み出し、読み出した変位方向情報が示す変位方向と変位量情報が示す変位量を表す表示制御信号を生成する。動作判定部112は、生成した表示制御信号を表示制御部114に出力する。表示制御部114は、入力された画像信号に係る画像を、基準位置から動作判定部112から入力された表示制御信号が示す変位方向に変位量bだけ位置を変位させる。表示部102は、基準位置から変位量bだけ変位した画像を表示する。その後、ステップS104Bに進む。
(ステップS104B)動作判定部112は、押圧検知部111から入力された押圧信号が示す押圧値が、制御情報記憶部113から読み出した閾値Cよりも小さいか否かを判定する。閾値Cよりも小さいと判定された場合には(ステップS104B YES)、動作判定部112は、画像の表示位置を基準位置に戻すことを示す表示制御信号を生成し、生成した表示制御信号を表示制御部114に出力する。その後、ステップS101に戻る。即ち、表示制御部114は、入力された画像信号に係る画像を、基準位置のまま変位させない。閾値Cよりも小さくないと判定された場合には(ステップS104B NO)、ステップS102Aに戻る。
(動作例)
次に、電子機器1(図1)において動作判定部112が押圧値の大きさに応じて変位量を定める場合の動作例について説明する。
図19は、本実施形態に係る電子機器1の動作のその他の例を示す概念図である。
図19(a)は、ユーザが電子機器1に加える押圧のその他の例を示す。
矢印403は、ユーザが押圧センサ101を押す力の向きを示す。つまり、ユーザは、押圧センサ101を奥行方向(Z方向)に押圧していることが示されている。矢印403の太さは、押圧力の大きさを示す。
表示領域501は、図13(a)と同様に、上述の力が加えられる前に画像が表示される領域、つまり基準位置に係る表示領域である。
図19(b)は、図19(a)が示す押圧が電子機器1に加えられたときに変位した画像の一例を示す。
図19(b)における表示領域501は、図13(a)における表示領域501よりも下方に変位している。表示領域501の真上に示されている矢印603は、この画像の変位量と変位方向を示す。矢印603が示す変位方向は、上方から下方に向かう方向、つまり順方向である。
図20は、本実施形態に係る電子機器1の動作のその他の例を示す概念図である。
図20(a)は、ユーザが電子機器1に加える押圧のその他の例を示す。
矢印404は、図19(a)に示される矢印403と同様にユーザが押圧センサ101を奥行方向(Z方向)に押圧していることを示す。但し、矢印404の太さは、矢印403の太さよりも細い。つまり、図20(a)の矢印404が示す押圧力は、図19(a)の矢印403が示す押圧力よりも小さい。
図20(b)は、図20(a)が示す押圧が押圧センサ101に加えられたときに変位した画像の一例を示す。
図20(b)において表示領域501の真上に示されている矢印604は、この画像の変位量と変位方向を示す。矢印604が示す変位方向は、上方から下方に向かう方向、つまり順方向である。但し、矢印604の長さは、矢印603の長さよりも短い。つまり、図20(b)の矢印604が示す変位量は、図19(b)の矢印603が示す変位量よりも小さい。
このように、本実施形態では、押圧力の大きさに基づいて変位量を定める。これにより、ユーザは直感的に画像を表示する位置を調整することができるので、画像に含まれる画面部品への操作入力が容易になる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
本実施形態に係る電子機器1は、上述の実施形態に係る電子機器1等と同様な構成を備えるため、上述の説明を援用する。
本実施形態に係る電子機器1は、動作判定部112が押圧検知部111から入力された押圧信号が示す押圧値の大きさが予め定めた閾値よりも大きいと判定した場合に、画像表示を一時的に停止してもよい。その閾値は、画像の表示位置を変位する際に用いる閾値(例えば、閾値A)よりも大きい値(閾値D)であってもよい。ここで、表示部102は、現在表示している画像の代わりに、予め定めた画像、例えば、領域全体にわたって同一の色を表す単色の画像(例えば、黒画面、白画面、グレー画面等)を表示してもよい。つまり、画像表示を一時的に停止する処理は、検知した押圧値がその閾値Dよりも大きい場合に、表示部102の表示領域の大きさと等しいか、その大きさよりも大きい変位量で表示位置を変位させる処理に相当する。言い換えれば、画像表示の一時的な停止は、画像の表示位置の変位における一態様とも捉えることができる。
なお、予め定めた画像として単色の画像の他、直前に表示していた画像と別個の任意の画像(例えば、壁紙)を表示してもよい。以下の説明では、この予め定めた画像を代替画像と呼び、代替画像を示す画像信号を代替画像信号と呼ぶ。制御情報記憶部113には、閾値D及び代替画像信号を予め記憶させておく。
次に、画像表示を一時的に停止する場合の画面制御処理について説明する。
図21は、本実施形態に係る画面制御処理の一例を示すフローチャートである。
(ステップS101)表示部102は、表示制御部114から入力された画像信号に基づく画像を基準位置に表示する(通常表示)。その後、ステップS102Dに進む。
(ステップS102D)動作判定部112は、押圧検知部111から入力された押圧信号が示す押圧値が、制御情報記憶部113から読み出した閾値Dよりも大きいか否かを判定する。閾値Dよりも大きいと判定された場合には(ステップS102D YES)、ステップS203に進む。閾値Dよりも大きくないと判定された場合には(ステップS102D NO)、ステップS102Dを繰り返す。
(ステップS203)動作判定部112は、画像表示を停止することを示す表示制御信号を生成し、生成した表示制御信号を表示制御部114に出力する。表示制御部114は、動作判定部112から入力された表示制御信号が画像表示を停止することを示す場合、 入力された画像信号又は変位した画像を示す画像信号を表示部102に出力することを停止する(画像表示を停止)。動作判定部112は、制御情報記憶部113から代替画像信号を読み出し、読み出した代替画像信号を表示部102に出力する。表示部102は、代替画像を表示する。その後、ステップS104Dに進む。
(ステップS104D)動作判定部112は、押圧検知部111から入力された押圧信号が示す押圧値が、制御情報記憶部113から読み出した閾値Cよりも小さいか否かを判定する。閾値Cよりも小さいと判定された場合には(ステップS104D YES)、ステップS205に進む。閾値Cよりも小さくないと判定された場合には(ステップS104D NO)、ステップS104Dを繰り返す。
(ステップS205)動作判定部112は、押圧値が閾値Cよりも小さいと判定された後、押圧値が閾値Cよりも小さい状態が一定時間(例えば、5秒)経過したか否か判定する。一定時間経過したと判定された場合には(ステップS205 YES)、動作判定部112は、画像表示の一時停止を解除することを示す表示制御信号を生成し、生成した表示制御信号を表示制御部114に出力する。表示制御部114は、動作判定部112から入力された表示制御信号が画像表示の一時停止を解除することを示す場合、入力された画像信号の表示部102への出力を再開する。その後、ステップS101に戻る。一定時間経過していないと判定された場合には(ステップS205 NO)、ステップS205を繰り返す。
(動作例)
次に、電子機器1(図1)において画像表示を一時的に停止する場合の動作例について説明する。
図22は、本実施形態に係る電子機器1の動作の一例を示す概念図である。
図22(a)は、ユーザが電子機器1に加える押圧のその他の例を示す。
矢印405は、ユーザが押圧センサ101を押す力の向きを示し、矢印405の太さは、その押圧力の大きさを示す。矢印405の太さは、例えば矢印403(図19(a))よりも太い。つまり、矢印405が示す押圧力は、矢印403が示す押圧力よりも大きいことを示す。
つまり、ユーザは、押圧センサ101を奥行方向(Z方向)に押圧していることが示されている。表示領域501は、図13(a)に示される表示領域501と同様に、上述の力が加えられる前に画像が表示される領域、つまり基準位置に係る表示領域である。
図22(b)は、図22(a)が示す押圧が押圧センサ101に加えられたときに表示される画像の一例として、表示領域501に表示されていた画像の代わりに代替画像502が表示されていることを示す。つまり、電子機器1において画像表示が一時的に停止している状態を示す。代替画像502は、表示領域全体にわたって表示色が灰色である単色の画像(グレー画面)である。その後、押圧センサ101が検出した押圧値が閾値Cよりも小さくなった状態が所定時間経過した後、画像の表示が再開する。
このように、本実施形態では検知した押圧力が予め定めた押圧値よりも大きい場合に、画像の表示を一時的に停止する。そのため、ユーザが予め定めた強さよりも強い力で押圧センサ101を押圧することで、直前までに閲覧していた画像を他人に視認されることが回避される。また、押圧を停止することで画像の表示が再開するため、容易に画像の閲覧を再開できる。
(変形例1)
上述の実施形態では、押圧を検知した押圧センサ101等の位置に応じた変位方向が一定であることを前提に説明したが、上述した実施形態では、検知された押圧値の時間変動に基づいて変位方向を切り替えるようにしてもよい。
以下、図23−25を用いて、動作判定部112が変位方向を反転させる時点について説明する。図23−25は、いずれも変位方向の時間変化の例を示す図である。図23−25において、横軸は、時刻を示し、縦軸は、押圧値を示す。また、下向きの矢印は、動作判定部112が変位方向を反転させる時点を示す。
動作判定部112は、図23に示すように押圧検知部111から入力された押圧信号が示す押圧値が、上述の閾値Bを越えた後、予め定めた時間T(例えば、2秒)が経過しても、閾値Bを越えていると判定したとき、変位方向を反転させてもよい。閾値Bを越える押圧値での押圧が時間Tだけ継続する毎に変位方向が反転するので、ユーザは押圧センサ101への押圧を継続することで変位方向を反転させることができる。
また、動作判定部112は、図24に示すように押圧検知部111から入力された押圧信号が示す押圧値が、上述の閾値Bを越えた後、その閾値Bを下回った後で当初閾値Bを越えてからの時間Tが経過するまでに再度、閾値Bを越えたと判定したとき、変位方向を反転させてもよい。閾値Bを越える押圧値での押圧が時間T内に繰り返し検知される毎に変位方向が反転するので、ユーザは押圧センサ101への押圧とその解除を反復することで変位方向を反転させることができる。
また、動作判定部112は、図25に示すように押圧検知部111から入力された押圧信号が示す押圧値が、上述の閾値Bを越えた後、時間Tが経過する前に、閾値Eを越えていると判定したとき、変位方向を反転させてもよい。閾値Eは、閾値Bよりも大きい押圧値である。その場合、閾値Bを越えた押圧値での押圧が、さらに時間Tが経過する前に閾値Eを越えたと検知されると変位方向が反転するので、ユーザは押圧センサ101への押圧による画像の表示領域の変位を視認した後で、押圧力を強くすることで変位方向を反転させることができる。
なお、動作判定部112は、変位方向を反転させる代わりに、変位量の正負の符号を反転させることによっても、画像の表示領域の変位方向を反転させることができる。
動作判定部112は、変位方向を反転させる前の変位量と、変位方向を反転させた後の変位量は異なっていてもよい。例えば、変位方向を反転させた後の変位量が反転させる前の変位量が大きくてもよいし、変位方向を反転させた後の変位量が反転させる前の変位量が小さくてもよい。
上述した実施形態では、検知された押圧値の時間変動に基づいて変位方向を切り替えることができる。そのため、予め設定された変位方向がユーザにとって意図しないものであっても、変位方向を設定する作業を回避することができる。
(変形例2)
上述の実施形態では、押圧センサ101等は、押圧の方向や押圧を受けた位置に関わらず押圧力を検知する場合を例にとって説明したが、押圧センサ101等は、押圧力の分布を検出するセンサ、例えば、押圧の並進成分と押圧に伴う回転力(ひねり、モーメント)を検出するセンサであってもよい。押圧センサ101(図1)が検出する回転力は、これに押圧を伝達する保護パネル104の面に垂直な方向(Z方向)及び長手方向(X方向)に垂直な方向(Y方向)の回転軸のまわりに回転する回転力である。つまり、押圧センサ101が検知する回転力は、その重心点を通る回転軸よりも一方、(例えば左方、Xの負方向)への押圧値と他方、(例えば、右方、Xの正方向)への押圧値との差分を示す指標値である。言い換えれば、回転力は、押圧センサ101に加えられる押圧力の分布を示す。例えば、押圧センサ101に加えられる押圧力の分布が右方より左方が主である場合には、検出される回転力の値が大きくなる。押圧センサ101に加えられる押圧力の分布が左方と右方でつりあっている場合には、検出される回転力の値はゼロとなる。押圧センサ101に加えられる押圧力の分布が左方よりも左方が主である場合には、検出される回転力の値はゼロよりもさらに小さくなる。
動作判定部112は、押圧センサ101が検知した回転力に応じて変位方向を定めてもよい。動作判定部112は、図26に示すように検知した回転力が一方(例えば、左方)への押圧値が他方(例えば、右方)への押圧値よりも大きいことを示すほど、その一方に偏るように変位方向を定める。
図26は、変位方向の回転力に応じた変化の一例を示す図である。図26において、横軸は、Y方向の回転軸のまわりに回転する回転力を示す。縦軸は、変位方向を示す。この変位方向は、その値が大きいほどXの負方向に近いことを示し、最大値は90度である。変位方向は、その値が小さいほどXの正方向に近いことを示し、最小値は−90度である。変位方向がゼロとは、Y方向、つまり上述した変位方向を示す。
図26に示す例では、動作判定部112は、検出された回転力が大きいほど変位方向が大きくなるように定める。検出された回転力が無限大に近いほど変位方向が90度(Xの負方向)に漸近する。検出された回転力がゼロの場合、変位方向を0度と定める。検出された回転力がマイナス無限大に近いほど変位方向が−90度(Xの正方向)に漸近する。
なお、動作判定部112は、有限個の予め定めた候補値から検出された回転力に応じて選択した1つの候補値を変位方向として定めてもよい。例えば、候補値の数が3個であるとき、検出された回転力が予め定めた正の閾値よりも大きい場合、動作判定部112は、変位方向を45度(左下方)と定める。検出された回転力が予め定めた負の閾値と等しいか大きく、かつ予め定めた正の閾値よりと等しいか小さい場合、動作判定部112は、変位方向を0度(下方、Yの正方向)と定める。検出された回転力が予め定めた負の閾値よりも小さい場合、動作判定部112は、変位方向を−45度(右下方)と定める。
このように、上述した実施形態では、検知された押圧の分布に基づいて変位方向を定める。そのため、ユーザが押圧を加えた位置に応じて直感的に変位方向を変更することができる。よって、画像に含まれる画面部品の位置がより詳細に調整され、操作入力が容易になる。また、変位方向を詳細に設定する作業を回避することができる。
(変形例3)
なお、上述の実施形態、表示部102の表示領域に表示される画像全体を変位させる場合を例にとって説明したが、本実施形態ではこれには限られない。表示制御部114は、実行しているアプリケーションプログラム毎に、その実行によって生成される画像を変位させてもよい。あるアプリケーションプログラムを実行して生成した画像を表示する表示領域をウィンドウの内部に表示する場合には、表示制御部114は、そのウィンドウの内部に表示する画像のみを変位させてもよい。また、表示制御部114は、ユーザからの操作入力を用いるアプリケーションプログラム(アクティブなアプリケーション)が実行して生成した画像を変位させる画像として選択してもよい。ユーザからの操作入力には、例えば、タッチセンサ情報処理部115から入力された位置情報がある。
このように、上述の実施形態では、実行しているアプリケーションプログラム毎に、その実行によって生成される画像を変位させるか否かが制御される。表示が一時的に停止される画像が特定の画像に限定されるため、ユーザは、それ以外の画像が変位していない状態で視認できるため、変位によって視認されなくなる部分が限定される。
なお、本発明に係る電子機器は、以下の態様でも実施することができる。
電子機器における制御方法であって、前記電子機器において、操作入力による押圧値を検出する押圧検出部が検出した押圧値に応じて画像を表示する表示部に画像を表示する位置を変位させる表示制御過程を有する制御方法。
電子機器のコンピュータに、操作入力による押圧値を検出する押圧検出部が検出した押圧値に応じて画像を表示する表示部に画像を表示する位置を変位させる表示制御手順を実行させるための制御プログラム。
なお、上述した実施形態における電子機器1、1a、1b、1c、1d、1e、1f、1gの一部、例えば、押圧検知部111、動作判定部112、制御情報記憶部113、表示制御部114及びタッチセンサ情報処理部115をコンピュータで実現するようにしても良い。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、電子機器1、1a、1b、1c、1d、1e、1f、1gのいずれかに内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
また、上述した実施形態における電子機器1、1a、1b、1c、1d、1e、1f、及び1gの一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現しても良い。電子機器1、1a、1b、1c、1d、1e、1f、及び1gの各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化しても良い。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いても良い。
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
1、1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g…電子機器、
101、101a、101b(101b−1、101b−2)、101c(101c−1、101c−2)、101d(101d−1、101d−2)、101e(101e−1、101e−2、101e−3、101e−4)、101f(101f−1、101f−2、101f−3、101f−4)、101g…押圧センサ、
102…表示部、103…タッチセンサ、104…保護パネル、105…筐体、
110…制御部、111…押圧検知部、112…動作判定部、113…制御情報記憶部、
114…表示制御部、115…タッチセンサ情報処理部、

Claims (2)

  1. 操作入力による押圧値を検出する押圧検出部と、
    画像を表示する表示部と、
    前記押圧検出部が検出した押圧値が大きいほど大きい変位量であって、予め定めた複数の押圧値の範囲のうち前記押圧検出部が検出した押圧値が含まれる範囲に対応した変位量で前記表示部に画像を表示する位置を変位させる表示制御部と
    を備え
    前記表示制御部は、前記押圧値を検出した押圧検出部の位置に応じた方向に前記変位させる方向を定めることを特徴とする電子機器。
  2. 前記押圧検出部は、押圧の分布を検出し、前記表示制御部は、検出した押圧の分布に応じた方向に前記変位させる方向を定めることを特徴とする請求項に記載の電子機器。
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