JP6123068B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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  • Cold Air Circulating Systems And Constructional Details In Refrigerators (AREA)

Description

本発明は冷蔵庫に関するものである。
一般に冷蔵庫はファンによって冷気を循環し、この冷気によって内部に収納した食品等を冷却している。そしてこの様な冷蔵庫の中には冷蔵室と冷凍室の二室からなるものがあり、その中には温度調節機能を持たず冷蔵室の管理温度を一定値、例えば4℃に設定し、かつ、冷蔵室と冷凍室への冷気配分を手動切換する切換手段を設けただけの冷蔵庫がある。
この様な冷蔵庫は冷蔵室側に設けた温度検知手段によって冷蔵室の温度を管理温度、例えば4℃に管理し、冷凍室側の温度は切換手段による冷凍室への冷気配分の増減によって所定温度、例えば−18℃になるようにしてある(例えば、特許文献1参照)。
図7は特許文献1の冷蔵庫を示し、冷蔵庫101内には冷凍室102と冷蔵室103の二室が設けてある。これら冷凍室102と冷蔵室103は圧縮機104と冷却器105によって生成された冷気を冷却ファン106によって供給されて冷却されるようになっている。すなわち、圧縮機104と冷却器105によって生成された冷気は前記冷蔵室103及び冷凍室102に連通する吐出風路107、108を介して供給される。そして、冷蔵室103に設けた温度検知手段109によって冷蔵室の温度が管理温度4℃に管理される。このとき、図示されていないが、前記吐出風路107、108の間には同吐出風路107、108に配分する冷気の量を切り換える切換手段が設けてあり、この切換手段によって冷凍室102へ供給される冷気量を増減することによって冷凍室温度が所定温度−18℃以下になるようにしてある。
特開2007−139254号公報
この様な特許文献1に記載された冷蔵庫は冷蔵室103の管理温度を調節する温度調節器を持たないので、安価に提供することができる利点がある。
しかしながら、温度調節器を持たないので冷蔵室103の管理温度を変更することが出来ず、例えば環境温度が低い春、秋等に冷蔵室103の管理温度を高めに切り換えて節電運転をする、というような使い方が出来ない、という課題があった。
この冷蔵室103の管理温度を変更するためには温度調節器を設ければよく、実際に温度調節器を設けた冷蔵庫が商品化されている。
しかしながら、上記従来の温度調節器を設けた冷蔵庫は、当該温度調節器が可変抵抗器等の電子部品を基に構成されていて価格的に高くつき、しかもこの温度調節器を冷蔵室壁に取り付けるに際しては冷蔵室の冷気が温度調節器取り付け部分から漏れないように複雑なシール構成とした上で更にパッキンを設けたり、温度検知手段の基板に接続するリード線や、温度調節器となる可変抵抗器を操作する調節つまみ或いは調節ボタンを設けるなど追加部品も多くなり、大幅にコストアップする。
また、このようなコストアップを抑えるため、シール構成の簡素化やパッキンの廃止或いは安価なパッキンを採用したりすると、前記温度調節器が電気部品からなる構成のため、例えば長期間使用しているうちに冷蔵室内の冷気が漏れて結露により温度調節器の故障を引き起こすなどのことが懸念され、信頼性の点で課題が残るとともに、価格的にもそれほど下がらず、コスト高の問題は残るという課題があった。
本発明はこの様な点に鑑みてなしたもので、コストアップをほとんど発生させず、かつ、故障の懸念もない温度調節機能を付加して節電運転を可能とした安価な冷蔵庫を提供するものである。
上記目的を達成するため本発明の冷蔵庫は、冷蔵室と、冷凍室と、圧縮機と、冷却器と、冷却ファンと、前記冷蔵室内に冷気を吐出する吐出口を有する吐出風路と、前記冷蔵室内の冷気を吸い込む第一の吸込み口を有する第一の戻り風路と、前記冷蔵室の温度を検知する温度検知手段とを有する冷蔵庫であって、当該冷蔵庫には更に前記冷蔵室の冷気を吸い込む第二の吸込み口を有する第二の戻り風路と、前記第二の吸込み口の吸込み量を調整する調整手段とを設け、かつ、前記第二の吸込み口は前記第一の吸込み口よりも前記吐出口の近くに設けるとともに、前記温度検知手段は前記第二の戻り風路に隣接する空間に設けたもので、前記調整手段は上下スライド自在なダンパーで構成され、前記第二の吸込み口の開口面積を調整可能とした構成としてある。
これにより、温度検知手段は第二の吸込み口を閉じたときには吐出口から供給された冷蔵室内の食品と熱交換した冷気の温度を検知してこれまで通り冷蔵室の温度を検知するが、第二の吸込み口を開いたときにはこの第二の吸込み口から吸込まれて第二の戻り風路を戻る熱交換前の低温冷気の温度の影響を受けて冷却され、短時間に管理温度に達する。そして温度検知手段はこの管理温度を検知して冷却動作を停止させるが、そのときの冷蔵室の冷気温度は管理温度よりも高めの状態であり、実質的に冷蔵室の管理温度を高め変更したようになる。したがって、上記第二の吸込み口を開くことによって冷蔵室の管理温度を高めに変更して節電運転を行うことが可能になるとともに、従来の可変抵抗器のような高価な電子部品を使用したり、部品点数が増えたり、冷気漏れによる故障の恐れも無くなり、安価で信頼性の高いものとすることができる。
本発明は、コストアップをほとんど発生させず、かつ、故障の恐れも発生させずに冷蔵室の温度を調整することができ、冷蔵室温度を高め設定して節電運転が可能となる安価で信頼性の高い冷蔵庫を提供することができる。
本発明の実施の形態1における冷蔵庫の正面図 同冷蔵庫の冷蔵室の扉を開けたときの正面図 同冷蔵庫の縦断面図 同冷蔵庫の冷蔵室背面部に設けたダクト部材の斜視図 同冷蔵庫のダクト部材の背面斜視図 同冷蔵庫の冷気の流れを示す説明図 従来の冷蔵庫を示す縦断面図
第1の発明は、冷蔵室と、冷凍室と、圧縮機と、冷却器と、冷却ファンと、前記冷蔵室内に冷気を吐出する吐出口を有する吐出風路と、前記冷蔵室内の冷気を吸い込む第一の吸込み口を有する第一の戻り風路と、前記冷蔵室の温度を検知する温度検知手段とを有する冷蔵庫であって、当該冷蔵庫には更に前記冷蔵室の冷気を吸い込む第二の吸込み口を有する第二の戻り風路と、前記第二の吸込み口の吸込み量を調整する調整手段とを設け、かつ、前記第二の吸込み口は前記第一の吸込み口よりも前記吐出口の近くに設けるとともに、前記温度検知手段は前記第二の戻り風路に隣接する空間に設けたもので、前記調整手段は上下スライド自在なダンパーで構成され、前記第二の吸込み口の開口面積を調整可能とした構成としてある。
これにより、調整手段により第二の吸込み口を閉塞しているとき吐出口から吐出した冷気はすべて冷蔵室内の食品と熱交換してこれを冷却するとともに、温度検知手段はこの冷蔵室内の冷気温度を検知するので、これまでと同様冷蔵室の温度は管理温度そのものに制御することができる。そして、調整手段を操作して前記第二の吸込み口を開くと、冷蔵室に供給された冷気の一部は冷蔵室内の食品と熱交換することなくほとんどそのまま第二の吸込み口から第二の戻り風路に戻ってくることになる。そして、温度検知手段は上記第二の戻り風路を流れる低温冷気の影響を強く受けて冷却されることになる。その結果温度検知手段が検知する温度が短時間に管理温度に達し、冷却動作を短時間で停止することになる。よって、温度検知手段が管理温度になったことを検知したときの冷蔵室の実際の温度は、あらかじめ設定されている管理温度より若干高めの温度となる。すなわち、前記調節手段により第二の吸込み口を閉じたときに冷蔵室が管理される温度と、第二の吸込み口を開いたときに冷蔵室が管理される温度が変わる、すなわち管理温度が調節されることになる。したがって、上記第二の吸込み口を開くことによって冷蔵室の管理温度を高めにして節電運転を行うことが可能になる。そしてこの調整手段は第二の吸込み口を開閉するという機械的なものであってダンパーのような調整手段を追加するだけでよいから、可変抵抗器等の電子部品を基に構成した温度調節器のように大幅なコストアップは無く、かつ、長期間使用していても故障の恐れもなく安心して使用することができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記冷蔵室に冷蔵室空間を複数の区画に区切る食品棚を設け、前記吐出口と前記第二の吸込み口とは同一の区画に配置した構成としてある。
これにより、第二の吸込み口は吐出口と同一区画内の冷気を吸込む、すなわち、吐出口から吐出され他の区画にまで広がって多くの食品等と熱交換する前の低温の状態の冷気を吸込んで第二の戻り風路に戻っていく。したがって、上記第二の戻り風路から戻る冷気はより低温状態のままとなって温度検知手段の冷却効果が高まり、第二の戻り風路に近接配置した温度検知手段は比較的短時間に管理温度に達して圧縮機や冷却ファンを停止させることになる。よって、冷蔵室に冷気を供給して冷却している時間をより短くすることができ、その分冷蔵室の管理温度に対する冷却不足気味度合いが大きくなって圧縮機や冷却ファンが停止したときの冷蔵室の温度は高めになる。換言すると、冷蔵室の管理温度をより高めに変更することができ、より節電効果の大きな運転が可能となる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記冷蔵室に冷蔵室空間を複数の区画に区切る食品棚を設け、前記温度検知手段と前記第一の吸込み口とは最下段の同一の区画に配置した構成としてある。
これにより、第二の吸込み口を全閉にして吐出口からの冷気がすべて冷蔵室内の食品等と熱交換して第一の吸込み口より戻るときの冷気温度を良好に検知することができ、冷蔵室内の温度を正確に管理温度に維持することができる。
第4の発明は、第1から第3の発明において、前記温度検知手段は、前記吐出風路と前記第二の戻り風路との間の空間に配置した構成としてある。
これにより、温度検知手段は吐出風路と第二の戻り風路との間の空間を有効利用して配置することができ、構成の合理化が可能となる。
第5の発明は、第1から第4の発明において、前記吐出風路と第二の戻り風路との間に対応する冷蔵室背面壁に照明手段を設け、前記照明手段と前記温度検知手段とを同一基板上に配置した構成としてある。
これにより、吐出風路と第二の戻り風路との間のスペースを有効利用して効率的に照明手段を配置することができると同時に、この照明手段の基板と温度検知手段の基板を兼用することができ、構成の合理化による簡素化と部品点数の削減によるコストダウンも可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における冷蔵庫の正面図、図2は同冷蔵庫の冷蔵室の扉を開けたときの正面図、図3は同冷蔵庫の縦断面図、図4は同冷蔵庫の冷蔵室背面部に設けたダクト部材の斜視図、図5は同冷蔵庫のダクト部材の背面斜視図、図6は同冷蔵庫の冷気の流れを示す説明図である。
図1〜図3において、1は冷蔵庫本体で、上部に冷蔵室2、下部に冷凍室3を備えている。この各冷蔵室2、冷凍室3は扉4、5によって開閉自在となっている。また、上記冷蔵室2は複数の食品棚2aによって上下複数の区画に区切ってあり、食品収納の利便性を図っている。
6は冷蔵庫本体1の背面下部に設けた圧縮機、7は前記冷凍室3の背部に設けた冷却器、8は前記圧縮機6と冷却器7によって生成した冷気を送風する冷却ファンで、冷蔵庫本体1の冷蔵室2及び冷凍室3の背部に設けた風路を介して冷蔵室2と冷凍室3に冷気を供給、循環させるようになっている。
この風路は、図3〜図5に示すように、前記冷蔵室2内に冷気を吐出する吐出口10を有する吐出風路11と、前記冷蔵室2内の冷気を吸い込む第一の吸込み口12を有する第一の戻り風路13と、前記冷凍室3内に冷気を吐出する冷凍室吐出口14と、前記冷凍室3内の冷気を吸い込む冷凍室吸込み口15から構成してある。そして、前記冷蔵室2側の吐出口10及び吐出風路11と第一の吸込み口12及び第一の戻り風路13は冷蔵室背面壁に設けたダクト部材16及び当該ダクト部材16と冷蔵室背面の冷蔵庫本体内壁との間で形成してある。なお、吐出風路11は背面を発泡スチロール等の断熱材で覆われている。
更にこの実施の形態では前記風路に加え以下のような構成を追加することによって温度調節機能を持たせてある。すなわち、17は前記冷蔵室2上部の吐出口10の近傍下部に第二の吸込み口18を設けた第二の戻り風路で、吐出口10から吐出した冷気の一部を食品とほとんど熱交換することなくそのまま吸込んで冷却器7へと戻す構成としてある。そして、この第二の戻り風路17の吸込み口18にこれを開閉する調整手段19を設け、この調整手段19によって第二の吸込み口18を開閉することにより冷蔵室2内の温度を実質的に変更できるようになっている。
この実施の形態では上記調整手段19を上下スライド自在なダンパーで構成し、図4に示すようにそのつまみ20は冷蔵室背面壁に設けた上下方向の溝孔21から冷蔵室内に突出させてあり、冷蔵室内からつまみ20を持って上下動させ第二の吸込み口18を開閉することができるように構成してある。
また、調整手段19にはリブ28が設けられ、リブ28の先端は冷蔵庫本体内壁と接する寸法に設定し、調整手段19と第二の吸込み口18の隙間管理を向上させ、調整手段19の脱落を防止する。
また、前記吐出口10と前記第二の吸込み口18とは食品棚2aによって複数の区画に区切られた冷蔵室2の中の同一の区画に配置してある。
更にまた、前記吐出風路11と第二の戻り風路17とは上下方向に併設し、これら両者の間に対応するダクト部材16の上下方向に前記両風路11、17間に向けて突出する凹状部22を設け、この凹状部22の下部であって食品棚2aによって区画され前記第一の吸込み口12と同一区画に位置する部分に温度検知手段23が設けてある。この凹状部22の温度検知手段23上方部分には複数のLEDからなる照明手段24が設けてあり、この照明手段24と温度検知手段23は同一の基板(図示せず)に配置してある。また、上記凹状部22の冷蔵室側開口は準透明の照明カバー25で閉塞してあり、前記温度検知手段23はこの照明カバー25を介して冷蔵室2に面し間接的に冷蔵室2内の冷気温度を検知するようになっている。
更にまた、前記冷蔵室2への冷気の吐出風路11の途中には図6に模式的に示すように切換手段26が設けてあり、これを図中左右にスライドさせることによって冷蔵室2への冷気の量を増減し、それに伴い冷凍室3への冷気量を増減させている。すなわち、冷蔵室2と冷凍室3への冷気の配分を切り替えられるようにしてあり、詳述しないものの前記温度調整用のつまみ20と同様図4に示すように冷蔵室2内からつまみ27でスライド操作できるようにしてある。この切換手段26は従来から設けられていたものと同様のものであり、その具体構成、作用等詳細は割愛する。
上記構成において、以下この冷蔵庫の動作を図4〜図6の矢印で示す冷気流れを基に説明する。
通常、第二の吸込み口18は閉じて使用する。これにより、吐出口10から冷蔵室2内に吐出した冷気はそのすべてが冷蔵室2内の食品を冷却しながら第一の吸込み口12に吸込まれ、第一の戻り風路13を介して冷却器7へと戻り循環していく。そして、温度検知手段23はこの食品と熱交換してこれを冷却した冷気の温度を、照明カバー25を介して間接的に検知し、その検知温度が管理温度、例えば4℃に達すると、圧縮機6と冷却ファン8を停止させる。また、上記食品と熱交換した冷蔵室2内の冷気温度が管理温度(デファレンシャル込み)を超えると圧縮機6と冷却ファン8の運転を再開し、管理温度に維持するようになる。
ここで、使用者がつまみ20を持って調整手段19を引き下げ第二の吸込み口18を開くと、吐出口10から冷蔵室2に吐出した冷気の一部は食品と熱交換して温度上昇することなく低温状態のまま第二の吸込み口18から吸込まれ、第二の戻り風路17を介して冷却器7へと戻り循環する。したがって、前記第二の戻り風路17に隣接する凹状部22に設けた温度検知手段23は前記低温冷気の影響、すなわち凹状部22の壁を介して当該低温冷気によって間接的に冷却され、前記食品と熱交換した冷蔵室2内の温度上昇した冷気のみを検知している場合に比べ、短時間に管理温度4℃に達して圧縮機6と冷却ファン8を停止させ、管理温度(デファレンシャル込み)を超えると圧縮機6と冷却ファン8の運転を再開して管理温度になるように維持する。その結果、冷蔵室2内は冷却動作が短くなった分管理温度に対し冷却不足気味になってそのときの温度は管理温度よりも高い、例えば1℃高い5℃となっている。すなわち、調整手段19により第二の吸込み口18を開くことによって冷蔵室2の管理温度を5℃に変更したのと同じ結果が得られ、従来の温度調
節器と同様の機能を発揮することになる。したがって、使用者はこの調整手段19を操作して第二の吸込み口18を開くことにより冷蔵室2の実質管理温度を1℃上げた5℃で節電運転をすることができるようになる。
上記温度変更の度合いは第二の吸込み口18の開口度合いを変えることによって大小変えることができる。例えば第二の吸込み口18を半分開くと第二の吸込み口18からの戻り冷気量が少ないので1℃程度の変更とすることができ、全部開いたときには同第二の吸込み口18からの戻り冷気の量が多くなるので2℃程度の変更とすることができるようになる。よって、必要に応じて調整手段19による第二の吸込み口18の開口度を調節できるようにしておけば、更に使用者のニーズにあった温度変更と使い方ができるものとなる。
また、前記吐出口10と前記第二の吸込み口18とは食品棚2aによって複数の区画に区切られた冷蔵室2の中の同一の区画に配置してあるから、節電効果のより大きな運転が可能となる。すなわち、第二の吸込み口18は吐出口10から吐出され他の区画にまで広がって多くの食品等と熱交換する前の吐出口10から吐出した低温状態のままの冷気を吸込んで第二の戻り風路17に戻っていく。したがって、上記第二の戻り風路17から戻る冷気による温度検知手段23の冷却効果が高まり、第二の戻り風路17に隣接配置した温度検知手段23は比較的短時間に管理温度に達して圧縮機6や冷却ファン8を停止させることになる。よって、冷蔵室2に冷気を供給して冷却している時間をより短くすることができ、その分冷蔵室2が管理温度に対する冷却不足気味度合いが大きくなって圧縮機6や冷却ファン8が停止したときの冷蔵室の温度は高めになる。換言すると、冷蔵室の管理温度をより高めに変更することができ、より節電効果の大きな運転が可能となるのである。
また、前記温度検知手段23と前記第一の吸込み口12とは食品棚2aによって複数の区画に区切られた冷蔵室2の中の最下段の同一の区画に配置してあるから、第二の吸込み口18を全閉にして吐出口10からの冷気がすべて冷蔵室2内の食品等と熱交換して第一の吸込み口12より戻るときの冷気温度を良好に検知することができ、冷蔵室2内の温度を正確に管理温度に維持することができる。
更に前記温度検知手段23は、前記吐出風路11と前記第二の戻り風路17との間の空間に配置してあるから、温度検知手段23は吐出風路11と第二の戻り風路17との間の空間を有効利用して配置することができ、構成の合理化が可能となるとともに、第二の戻り風路17と温度検知手段23を配置した空間は樹脂等で構成した凹状部22の壁のみの構成とすることができるため、温度検知手段23は、直接、冷気の温度を検知するのではなく、適度に雰囲気温度を検知でき変動の少ない安定した平均温度を測ることができる。
また、前記吐出風路11と第二の戻り風路17との間に対応する冷蔵室背面壁のダクト部材16に凹状部22を設け、この凹状部22に温度検知手段23とともに照明手段24を設け、前記照明手段24と前記温度検知手段23とを同一基板上に配置した構成としてあるから、吐出風路11と第二の戻り風路17との間のスペースを有効利用して効率的に照明手段24を配置することができると同時に、この照明手段24の基板と温度検知手段23の基板の兼用で部品削減も可能となり、構成の合理化による簡素化と部品削減によるコストダウンも可能となる。
一方、前記調整手段19は第二の吸込み口18を開閉するだけのものであるから、単なる板材からなるダンパー等で構成することができ、可変抵抗器等の電子部品に比べ安価に提供できる。また、調整手段取り付け部分から冷気が漏れるのを阻止する必要がないから、スライド構成等の簡単な構造で提供することができ、しかも温度検知手段23に接続するリード線等も不要となって組み立て工数も削減でき、大幅なコストダウンを実現できる
。加えて、調整手段19は手動で機械的に駆動、例えば摺動させるだけであるから、冷気漏れ等があっても何ら影響を受けることが無く、長期間に亘ってその動作を保障することができる。
この様に上記実施の形態で説明した冷蔵庫は冷蔵室2に設けた第二の吸込み口18を調整手段19で開閉することによって冷蔵室2の実質的な管理温度を変更できるようにしたものであるが、本発明の目的達成範囲内であれば種々変更可能である。例えば調整手段19はスライド方式にしたが、前後方向に可動するタイプでも良く、その開閉度合いも段階的、或いは無段階に調整可能とすることが可能である。
以上のように本発明は、コストアップをほとんど発生させず、かつ、故障の恐れも発生させずに冷蔵室の温度を調整することができ、冷蔵室温度を高め設定して節電運転が可能となる安価で信頼性の高い冷蔵庫を提供することができ、業務用、家庭用を問わず幅広い冷蔵庫に適用することができる。
1 冷蔵庫本体
2 冷蔵室
2a 食品棚
3 冷凍室
4,5 扉
6 圧縮機
7 冷却器
8 冷却ファン
10 吐出口
11 吐出風路
12 第一の吸込み口
13 第一の戻り風路
14 冷凍室吐出口
15 冷凍室吸込み口
16 ダクト部材
17 第二の戻り風路
18 第二の吸込み口
19 調整手段
20 つまみ
21 溝孔
22 凹状部
23 温度検知手段
24 照明手段
25 照明カバー
26 切換手段
27 つまみ

Claims (5)

  1. 冷蔵室と、冷凍室と、圧縮機と、冷却器と、冷却ファンと、前記冷蔵室内に冷気を吐出する吐出口を有する吐出風路と、前記冷蔵室内の冷気を吸い込む第一の吸込み口を有する第一の戻り風路と、前記冷蔵室の温度を検知する温度検知手段とを有する冷蔵庫であって、当該冷蔵庫には更に前記冷蔵室の冷気を吸い込む第二の吸込み口を有する第二の戻り風路と、前記第二の吸込み口の吸込み量を調整する調整手段とを設け、かつ、前記第二の吸込み口は前記第一の吸込み口よりも前記吐出口の近くに設けるとともに、前記温度検知手段は前記第二の戻り風路に隣接する空間に設けたもので、前記調整手段は上下スライド自在なダンパーで構成され、前記第二の吸込み口の開口面積を調整可能としたことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記冷蔵室に冷蔵室空間を複数の区画に区切る食品棚を設け、前記吐出口と前記第二の吸込み口とは同一の区画に配置したことを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記冷蔵室に冷蔵室空間を複数の区画に区切る食品棚を設け、前記温度検知手段と前記第一の吸込み口とは最下段の同一の区画に配置したことを特徴とする請求項1または2に記載の冷蔵庫。
  4. 前記温度検知手段は、前記吐出風路と前記第二の戻り風路との間の空間に配置したことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の冷蔵庫。
  5. 前記吐出風路と第二の戻り風路との間に対応する冷蔵室背面壁に照明手段を設け、前記照明手段と前記温度検知手段とを同一基板上に配置したことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の冷蔵庫。
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