JP6122491B2 - 有機el素子、及び、有機el素子の製造方法 - Google Patents

有機el素子、及び、有機el素子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、有機EL素子、及び、有機EL素子の製造方法に関する。
文字や絵などを表現するデバイスとして、特許文献1には、所定の発光パターンで発光する有機EL(Electro Luminescence)素子が開示されている。この有機EL素子は、陽極20と、陰極40と、これらの陽極20と陰極40との間に配置された有機発光膜30とを含んでおり、陽極20は発光パターンを包含する広いラフなパターンに形成されており、陰極40は発光パターンに対応するパターンに形成されており、有機発光膜30は発光パターン及び両電極の各パターンのいずれも含む非パターン化連続面状に形成されている。そして当該有機EL素子では電極(具体的には陰極40)のパターンに対応する発光パターンが得られる。
特開2001−35669号公報
特許文献1に記載のように、発光パターンに対応するパターンの電極を形成する手法としては、フォトリソグラフィ法、エッチング法、蒸着法などが考えられる。しかしながら、これらの手法では、電極パターン(すなわち、発光パターン)に対応するマスクを作製する必要があるため、発光パターンの変更のたびにマスクの作製が必要になり、製造コストが比較的に高くなってしまう。
そこで、本発明は、製造方法の簡易化、及び、低価格化が可能な有機EL素子、及び、有機EL素子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の有機EL素子は、ひとつらなりの第1の電極と、ひとつらなりの第2の電極と、第1の電極と第2の電極との間に配置される発光層とを備える有機EL素子であって、発光層は、複数の発光領域を有し、複数の発光領域のうちの少なくとも2つの発光領域では、発光色および発光輝度のうちの少なくとも一方が異なる。
また、本発明の有機EL素子の製造方法は、ひとつらなりの第1の電極を形成する工程と、複数の発光領域を有する発光層であって、複数の発光領域のうちの少なくとも2つの発光領域では、発光色および発光輝度のうちの少なくとも一方が異なる発光層を形成する工程と、ひとつらなりの第2の電極を形成する工程とを有する。ここで、「ひとつらなりの電極」とは、一体的に形成された一枚の板状電極を意味し、一体的に形成された電極内において物理的な切断(すなわち電気的な断絶)が生じていないことを意味する。
この有機EL素子及び有機EL素子の製造方法によれば、発光層における複数の発光領域ごとに、発光色および発光輝度のうちの少なくとも一方を異ならせることによって、文字や絵などの所定の発光パターンを形成するので、両電極ともにひとつらなりに形成すればよく、電極を発光パターンに形成する必要がない。その結果、発光パターンに合わせて電極形成用のマスクを作製する必要がなくなる。そのため、複数種類の発光パターンを形成する際に、発光パターンごとに電極形成用のマスクを作製する必要がなく、製造方法の簡易化、及び、低価格化が可能となる。
上記した複数の発光領域のうちの少なくとも2つの発光領域では、それぞれの発光領域における発光層に含まれる発光材料が異なっていてもよい。
また、上記した発光層を形成する工程では、複数の発光領域のうちの少なくとも2つの発光領域に関して、それぞれ異なる発光材料を含む塗布液を各発光領域にそれぞれパターン塗布して塗布膜をパターン形成し、当該塗布膜を固化することによって各発光領域の発光層を形成してもよい。
これによれば、発光層における複数の発光領域ごとに、発光色を異ならせることによって、文字や絵などの所定の発光パターンを形成することができる。
また、上記した複数の発光領域のうちの隣り合う発光領域の間の境界領域における発光層が、隣り合う発光領域のうちの一方の発光領域における発光層に含まれる発光材料と、隣り合う発光領域のうちの他方の発光領域における発光層に含まれる発光材料とを含んでいてもよい。
また、上記した発光層を形成する工程において、複数の発光領域のうちの隣り合う発光領域の間の境界領域では、隣り合う発光領域のうちの一方の発光領域における発光層の発光材料を含む塗布液を塗布するとともに、隣り合う発光領域のうちの他方の発光領域における発光層の発光材料を含む塗布液を塗布してもよい。
例えば、塗布法を用いて発光層を形成する場合、塗布液(例えば、発光材料を含むインク)の濡れ広がりに起因して、隣り合う発光領域の境界がボケてしまうことがある。この点に関し、本願発明者らは、隣り合う発光領域それぞれに塗布液を塗布する際に、これらの発光領域の境界で、それぞれの発光領域の塗布液が重なるように塗布すると、これらの発光領域の境界におけるボケを抑制でき、視認性を改善できることを見出した。これは、隣り合う発光領域の境界における発光層が厚くなることにより、発光輝度が低下した輪郭が形成されること、もしくは、隣り合う発光領域の境界における発光色合成により、発光色が暗い色の輪郭が形成されることにより、これらの境界がシャープに見えることによるものと考える。
これによれば、上記の塗布法を用いることにより、隣り合う発光領域の間の境界領域が、隣り合う発光領域の両方の発光材料を含むので、これらの発光領域の境界におけるボケを抑制でき、視認性を改善することができる。
また、上記した複数の発光領域のうちの隣り合う発光領域の間の境界領域における発光層は、隣り合う発光領域のうちの一方の発光領域における発光層と、隣り合う発光領域のうちの他方の発光領域における発光層とのうちで厚みの薄い発光層よりも、更にその厚みが薄くてもよい。
また、上記した発光層を形成する工程において、複数の発光領域のうちの隣り合う発光領域の間の境界領域では、発光材料を含む塗布液を塗布しなくてもよい。
これによれば、隣り合う発光領域の境界における発光層が薄くなることにより、発光輝度が高い輪郭が形成される、もしくは、隣り合う発光領域の境界における発光色合成により、発光色が明るい輪郭が形成される。
本願発明者らは、所定位置の発光パターンを意図的にずらすことにより、3次元的な視認効果が得られることを見出した。たとえば第1の発光領域と、これを囲む第2の発光領域がある場合に、第1の発光領域を所定のシフト方向にずらすと、シフト方向の一方側では第1の発光領域と第2の発光領域に重なりができる一方で、シフト方向の他方側では第1の発光領域と第2の発光領域とに隙間が生じる。この場合、
(i)シフト方向の一方側では、上記したように、隣り合う発光領域の境界における発光層が厚くなることにより、発光輝度が低下した輪郭が形成されること、もしくは、隣り合う発光領域の境界における発光色合成により、発光色が暗い色の輪郭が形成されることにより、及び、
(ii)シフト方向の他方側では、反対に、隣り合う発光領域の境界における発光層が薄くなることにより、発光輝度が高い輪郭が形成されること、もしくは、隣り合う発光領域の境界における発光色合成により、発光色が明るい色の輪郭が形成されることにより、
3次元的な視認効果が得られるものと考える。
これによれば、上記の塗布法を用いることにより、シフト方向の一方側に隣り合う発光領域の間の境界領域に、発光輝度が低下した輪郭、もしくは、発光色が暗い色の輪郭が形成される一方で、シフト方向の他方側に隣り合う発光領域の間の境界領域に、発光輝度が高い輪郭、もしくは、発光色が明るい色の輪郭が形成されることになり、3次元的な視認効果が得られる。
また、上記した複数の発光領域のうちの少なくとも2つの発光領域では、それぞれの発光領域における発光層の厚みが異なっていてもよい。
また、上記した発光層を形成する工程では、複数の発光領域のうちの少なくとも2つの発光領域に関して、それぞれの発光領域における発光層の厚みを異ならせるように、発光材料を含む塗布液の塗布量を異ならせて当該塗布液を塗布してもよい。
発光層の厚みが厚いほど、電気抵抗が大きくなるので、電流が流れ難くなり、発光輝度が低下する。したがって、これによれば、発光層における複数の発光領域ごとに、発光輝度を異ならせることによって、文字や絵などの所定の発光パターンを形成することができる。
また、上記した有機EL素子は、第1の電極と第2の電極との間に配置され、発光層とは異なる機能層をさらに備え、複数の発光領域のうちの少なくとも2つの発光領域では、それぞれの発光領域に対応する機能層の厚みが異なっていてもよい。
また、上記した有機EL素子の製造方法では、第1の電極と第2の電極との間に、発光層とは異なる機能層を形成する工程をさらに有し、機能層を形成する工程では、複数の発光領域のうちの少なくとも2つの発光領域に関し、それぞれの発光領域に対応する機能層の厚みを異ならせるように、機能層を構成する材料を含む塗布液の塗布量を異ならせて当該塗布液を塗布して塗布膜を形成し、当該塗布膜を固化して機能層を形成してもよい。
発光層以外の機能層でも、厚みが厚いほど、電気抵抗が大きくなるので、電流が流れ難くなり、発光輝度が低下する。これによれば、発光層における複数の発光領域ごとに、発光輝度を異ならせることによって、文字や絵などの所定の発光パターンを形成することができる。
また、上記した発光層は、非発光領域をさらに有し、非発光領域は、2種の塗布液を塗布することによって形成されており、2種の塗布液の一方は、複数の発光領域のうちの自身に隣接する発光領域における発光層のための塗布液と同一であり、2種の塗布液の他方は、自身に隣接する発光領域における発光層のための塗布液の発光材料と同一の発光材料を含むか、もしくは、非発光材料を含んでおり、自身に隣接する発光領域における発光層のための塗布液よりも大きい粘度を有していてもよい。
また、上記した発光層を形成する工程では、発光層に非発光領域を形成するサブ工程を含み、非発光領域を形成するサブ工程では、複数の発光領域のうちの自身に隣接する発光領域における発光層のための塗布液の発光材料と同一の発光材料を含むか、もしくは、非発光材料を含み、自身に隣接する発光領域における発光層のための塗布液よりも大きい粘度を有する塗布液を塗布した後に、自身に隣接する発光領域における発光層のための塗布液と同一の塗布液を塗布してもよい。
従来、2種の塗布液の他方として、自身に隣接する発光領域における発光層の塗布液と同等の粘度であり、自身に隣接する発光領域における発光層の塗布液の発光材料と異なる発光材料を含んでいた。この従来形態では、2種の塗布液の他方のエッジ部において、自身に隣接する発光領域における発光層の塗布液の厚みが薄くなり、その結果、非発光領域の周囲が、2種の塗布液の他方に含まれる発光材料の色で発光してしまうことがあった。
これによれば、非発光領域における2種の塗布液の他方が、自身に隣接する発光領域における塗布液と同色もしくは、非発光材料であり、まず、エッジ部が発光しても黒色となり、また自身に隣接する発光領域における発光層の塗布液よりも大きい粘度を有するので、インクの流動によるボケをすくなくできシャープな非発光領域を持たせられる。
また、複数の発光領域のうちの隣り合う発光領域の間の境界領域では、隣り合う発光領域のうちの一方の発光領域における発光層と、隣り合う発光領域のうちの他方の発光領域における発光層とが当接していてもよい。
また、発光層を形成する工程では、複数の発光領域のうちの隣り合う発光領域の間の境界領域に関し、隣り合う発光領域のうちの一方の発光領域における発光層と、隣り合う発光領域のうちの他方の発光領域における発光層とが当接するように、塗布液を塗布してもよい。
これによれば、隣り合う発光領域の境界に障壁(バンク)等を形成することなく、すなわち、マスクを用いる手法(フォトリソグラフィ法、エッチング法、蒸着法等)を用いることなく、発光層を形成することができるので、更なる製造方法の簡易化、及び、低価格化が可能となる。
また、発光層を形成する工程では、発光材料を含む塗布液を塗布して、固化前の膜厚として1μm以上6μm以下の塗布膜を形成し、当該塗布膜を固化することによって発光層を形成してもよい。同様に、機能層を形成する工程では、機能層を構成する材料を含む塗布液を塗布して、固化前の膜厚として1μm以上6μm以下の塗布膜を形成し、当該塗布膜を固化することによって機能層を形成してもよい。
塗布液を塗布して固化する薄膜形成方法では、固化後の薄膜の周縁部(端部)の膜厚が中央部の膜厚に対して膜厚変動(厚膜化/薄膜化)することがある(コーヒーステイン現象)。より詳説すれば、濡れ広がった塗布膜の周縁部の塗布液が、乾燥中に中央部の方へ戻ることにより、最も周縁の部分が薄膜化し、その内側の部分が厚膜化すると考えられる。薄膜化部分は輝線となり、厚膜化部分は暗線となることから、2つの発光領域の境界が輝線・暗線によるぼけた縁取りとして視認されてしまう。
しかしながら、これによれば、塗布液の塗布時(塗布膜の固化前)の塗布膜の膜厚を1μm以上6μm以下と薄くすることにより、乾燥時に周縁部から中央部へ塗布液が収縮することを抑制し、塗布位置の端部からの後退を抑制することができる。したがって、固化後の薄膜の周縁部(端部)の膜厚が中央部の膜厚に対して膜厚変動(厚膜化/薄膜化)することを抑制することができる。その結果、2つの発光領域の境界における縁取りの発生を抑制することができ、視認性を改善することができる。
また、発光層を形成する工程では、発光材料を含む粘度7cp以上20cp以下の塗布液を塗布して塗布膜を形成し、当該塗布膜を固化することによって発光層を形成してもよい。同様に、機能層を形成する工程では、機能層を構成する材料を含む粘度7cp以上20cp以下の塗布液を塗布して塗布膜を形成し、当該塗布膜を固化することによって機能層を形成してもよい。
これによれば、塗布液の粘度を7cp以上20cp以下と高くすることにより、乾燥時に周縁部から中央部への塗布液の流動を抑制し、塗布位置の端部からの後退を抑制することができると共に、周縁部の盛り上がり(厚膜化)の発生をより抑制することができる。したがって、固化後の薄膜の周縁部(端部)の膜厚が中央部の膜厚に対して膜厚変動(厚膜化/薄膜化)することを抑制することができる。その結果、2つの発光領域の境界における縁取りの発生を抑制することができ、視認性を改善することができる。
また、上記した塗布液を塗布する方法がインクジェットプリント法であってもよい。
インクジェットプリント法を用いる場合、簡易に、所望する位置に極めて正確にインクを塗布することができるため、簡易に、発光層等を極めて正確にパターン形成することができる。
本発明によれば、製造方法の簡易化、及び、低価格化が可能となる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る有機EL素子を発光面側からみた図である。 図2は、図1に示す有機EL素子のII-II線に沿う拡大断面図である。 図3は、本発明の第2の実施形態に係る有機EL素子を発光面側からみた図である。 図4は、図3に示す有機EL素子のIV-IV線に沿う拡大断面図である。 図5は、本発明の第3の実施形態に係る有機EL素子を発光面側からみた図である。 図6は、図5に示す有機EL素子のVI-VI線に沿う拡大断面図である。 図7は、本発明の第4の実施形態に係る有機EL素子を発光面側からみた図である。 図8は、図7に示す有機EL素子のVIII-VIII線に沿う拡大断面図である。 図9は、本発明の第5の実施形態に係る有機EL素子を発光面側からみた図である。 図10は、図9に示す有機EL素子のX-X線に沿う拡大断面図である。 図11は、本発明の第6の実施形態に係る有機EL素子を発光面側からみた図である。 図12は、図11に示す非発光領域の一部拡大断面図である。 図13(a)〜(b)はそれぞれ、(a)実施例1、(b)実施例2、(c)実施例3を発光させたときの発光面の撮影結果を示す。 図14(a)〜(d)はそれぞれ、(a)塗布液を塗布した後に濡れ広がった塗布膜の周縁部、(b)塗布膜の乾燥中及び固化後の膜厚変動を伴う薄膜の周縁部、(c)膜厚変動を伴う2つの発光領域の境界、及び、(d)膜厚変動が抑制された2つの発光領域の境界、を示す図である。 図15は、実施例11、及び、参考例11、12を発光させたときの発光面の撮影結果を示す。 図16は、実施例21、22、及び、参考例21を発光させたときの発光面の撮影結果を示す。 図17は、実施例31、32を発光させたときの発光面の撮影結果を示す。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る有機EL素子を発光面側からみた図であり、図2は、図1に示す有機EL素子のII-II線に沿う拡大断面図である。
図1及び図2に示す有機EL素子1は、陽極(第1の電極)20と、陰極(第2の電極)70と、これらの電極20,70の間に設けられた発光層50とを備える。なお、電極20,70間には、発光層50以外に所定の機能層が設けられてもよい。機能層としては、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層などが挙げられる。以下では、機能層として正孔注入層30、正孔輸送層40、電子注入層60を備える形態を例示する。
具体的には、本実施形態の有機EL素子1は、基板10と、基板10上に形成された陽極20と、陽極20上に形成された正孔注入層30と、正孔注入層30上に形成された正孔輸送層40と、正孔輸送層40上に形成された発光層50と、発光層50上に形成された電子注入層60と、電子注入層60上に形成された陰極70とを備える。この有機EL素子1では、基板10側が発光面である。
陽極20及び陰極70は、それぞれ、ひとつらなりに形成されている。換言すれば、陽極20及び陰極70は、それぞれ一体的に形成されており、一枚の板状電極をなしている。
発光層50は2つの発光領域51,52を有しており、2つの発光領域51,52では、それぞれの発光領域における発光層の発光材料が異なっている。これにより、2つの発光領域51,52では、発光色が異なっている。例えば、発光領域51は赤色発光材料を含み、発光領域52は青色発光材料を含む。また、例えば、発光領域51が赤色発光材料及び緑色発光材料を含み、発光領域52が緑色発光材料及び青色発光材料を含む形態であってもよい。各色発光材料の詳細については後述する。
また、隣り合う発光領域51,52の境界では、発光領域51における発光層と発光領域52とが当接している。
次に、有機EL素子を構成する各層の材料および形成方法について説明する。
基板10には、可撓性基板またはリジットな基板が用いられ、たとえばガラス基板やプラスチック基板などが用いられる。
陽極20には、金属酸化物、金属硫化物および金属などからなる薄膜を用いることができ、具体的には酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ITO、インジウム亜鉛酸化物(IndiumZinc Oxide:略称IZO)、金、白金、銀、および銅などから成る薄膜が用いられる。発光層から放射される光が陽極を通って素子外に出射する構成の有機EL素子の場合、陽極20には光透過性を示す電極が用いられる。
正孔注入層30には公知の正孔注入材料を用いることができる。正孔注入材料としては、たとえば酸化バナジウム、酸化モリブデン、酸化ルテニウム、および酸化アルミニウムなどの酸化物や、フェニルアミン系、スターバースト型アミン系、フタロシアニン系、アモルファスカーボン、ポリアニリン、およびポリチオフェン誘導体などを挙げることができる。
正孔輸送層40には公知の正孔輸送材料を用いることができる。正孔輸送材料としては、ポリビニルカルバゾール若しくはその誘導体、ポリシラン若しくはその誘導体、側鎖若しくは主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体、ポリアニリン若しくはその誘導体、ポリチオフェン若しくはその誘導体、ポリアリールアミン若しくはその誘導体、ポリピロール若しくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)若しくはその誘導体、又はポリ(2,5−チエニレンビニレン)若しくはその誘導体などを挙げることができる。
発光層50は、通常、主として蛍光及び/又はりん光を発光する有機物、または該有機物とこれを補助するドーパントとから形成される。ドーパントは、例えば発光効率の向上や、発光波長を変化させるために加えられる。なお発光層に含まれる有機物は、低分子化合物でも高分子化合物でもよい。発光層を構成する発光材料としては、例えば公知の色素系材料、金属錯体系材料、高分子系材料、ドーパント材料を挙げることができる。
色素系材料としては、例えば、シクロペンダミン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体化合物、トリフェニルアミン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ピラゾロキノリン誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体、ピロール誘導体、チオフェン環化合物、ピリジン環化合物、ペリノン誘導体、ペリレン誘導体、オリゴチオフェン誘導体、オキサジアゾールダイマー、ピラゾリンダイマー、キナクリドン誘導体、クマリン誘導体などを挙げることができる。
金属錯体系材料としては、例えばTb、Eu、Dyなどの希土類金属、またはAl、Zn、Be、Ir、Ptなどを中心金属に有し、オキサジアゾール、チアジアゾール、フェニルピリジン、フェニルベンゾイミダゾール、キノリン構造などを配位子に有する金属錯体を挙げることができる。
高分子系材料としては、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリシラン誘導体、ポリアセチレン誘導体、ポリフルオレン誘導体、ポリビニルカルバゾール誘導体、上記色素系材料や金属錯体系発光材料を高分子化したものなどを挙げることができる。
上記発光性材料のうち、青色に発光する材料としては、ジスチリルアリーレン誘導体、オキサジアゾール誘導体、およびそれらの重合体、ポリビニルカルバゾール誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体などを挙げることができる。
また、緑色に発光する材料としては、キナクリドン誘導体、クマリン誘導体、およびそれらの重合体、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体などを挙げることができる。
また、赤色に発光する材料としては、クマリン誘導体、チオフェン環化合物、およびそれらの重合体、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリフルオレン誘導体などを挙げることができる。
また、白色としては、上記した青色、緑色、赤色を混ぜて作成することが出来る。
ドーパント材料としては、例えばペリレン誘導体、クマリン誘導体、ルブレン誘導体、キナクリドン誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、スチリル系色素、テトラセン誘導体、ピラゾロン誘導体、デカシクレン、フェノキサゾンなどを挙げることができる。
電子輸送層には公知の電子輸送材料を用いることができる。電子輸送材料としては、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタン若しくはその誘導体、ベンゾキノン若しくはその誘導体、ナフトキノン若しくはその誘導体、アントラキノン若しくはその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタン若しくはその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレン若しくはその誘導体、ジフェノキノン誘導体、又は8−ヒドロキシキノリン若しくはその誘導体の金属錯体、ポリキノリン若しくはその誘導体、ポリキノキサリン若しくはその誘導体、ポリフルオレン若しくはその誘導体などを挙げることができる。
電子注入層60には公知の電子注入材料を用いることができる。電子注入材料としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属およびアルカリ土類金属のうちの1種類以上を含む合金、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の酸化物、ハロゲン化物、炭酸化物、またはこれらの物質の混合物などを挙げることができる。
陰極70の材料としては、仕事関数が小さく、発光層への電子注入が容易で、電気伝導度の高い材料が好ましい。また陽極側から光を取出す構成の有機EL素子では、発光層から放射される光を陰極で陽極側に反射するために、陰極70の材料としては可視光反射率の高い材料が好ましい。陰極70には、例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属および周期表の13族金属などを用いることができる。また、陰極70としては導電性金属酸化物および導電性有機物などから成る透明導電性電極を用いることができる。
上記の各層および電極は、蒸着法や塗布法によって形成することができる。塗布法としては、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スリットコート法、キャピラリーコート法、スプレーコート法およびノズルコート法などのコート法、並びにグラビア印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、反転印刷法、インクジェットプリント法などの塗布法を挙げることができる。パターン塗布が必要な場合には、パターン塗布が可能な塗布法によって形成され、とくにインクジェットプリント法によって形成されることが好ましい。
なお塗布法に用いるインク(塗布液)の溶媒としては、各材料を溶解させるものであれば特に制限はなく、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタンなどの塩素系溶媒、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテートなどのエステル系溶媒、および水を挙げることができる。
この第1の実施形態の有機EL素子1によれば、発光層50における発光領域51,52ごとに発光色を異ならせることによって、文字や絵などの所定の発光パターンを形成するので、電極20,70ともにひとつらなりに形成すればよく、電極20,70を発光パターンに形成する必要がない。その結果、発光パターンに合わせて電極形成用のマスクを作製する必要がなくなる。そのため、複数種類の発光パターンを形成する際に、発光パターンごとに電極形成用のマスクを作製する必要がなく、製造方法の簡易化、及び、低価格化が可能となる。
なお、本発明は、発光層形成手法として、マスクを用いる手法を除くものではない。しかしながら、発光層50もマスクを用いない手法で形成すれば、換言すれば、隣り合う発光領域51,52の境界に、マスクを用いて障壁(バンク)等を形成する手法を用いなければ、すなわち、隣り合う発光領域51,52の境界において、発光領域51における発光層と発光領域52における発光層とが当接するように発光層50を形成すれば、更なる製造性の簡易化、及び、低価格化が可能となる。
[第2の実施形態]
図3は、本発明の第2の実施形態に係る有機EL素子を発光面側からみた図であり、図4は、図3に示す有機EL素子のIV-IV線に沿う拡大断面図である。
図3及び図4に示す有機EL素子1Aは、有機EL素子1において発光層50に代えて発光層50Aを備えている点で第1の実施形態と異なっている。
発光層50Aは、2つの発光領域51A,52Aとを有しており、2つの発光領域51A,52Aでは、それぞれの発光領域における発光層の発光材料が異なっている。これにより、2つの発光領域51A,52Aでは、発光色が異なっている。例えば、発光領域51Aは発光領域51と同様に赤色発光材料を含み、発光領域52Aは発光領域52と同様に青色発光材料を含む。
2つの発光領域51A,52Aの成膜方法としては、例えば、赤色発光材料を含むインクを発光領域51Aに塗布し、次に、青色発光材料を含むインクを発光領域52Aに塗布する。このとき、発光領域51Aと発光領域52Aとの境界では、それぞれの発光領域のインクが設計値で所定の幅で重なるように設計して塗布する。この所定の幅は、たとえば0.05mm〜15mmであり、0.1mm〜2.0mmが好ましく、0.2mm〜0.5mmがさらに好ましい。
これにより、発光層50Aは、隣り合う発光領域51A,52Aの間に境界領域53Aを有し、この境界領域53Aは、発光領域51Aにおける発光層の発光材料と、発光領域52Aにおける発光層の発光材料とを含むこととなる。
なお、境界領域53Aでは、インクの粘度等に依存して、発光領域51Aの発光材料と発光領域52Aの発光材料とが混合していてもよいし、発光領域51Aの発光材料と発光領域52Aの発光材料とが二層に積層されていてもよい。また、境界領域53Aの発光層の厚みが、発光領域51Aの発光層の厚み、及び、発光領域52Aの発光層の厚みより厚くなっていてもよい。
この第2の実施形態の有機EL素子1Aでも、第1の実施形態の有機EL素子1と同様の利点を得ることができる。
ところで、例えば、塗布法を用いて発光層を形成する場合、インク(塗布液)の濡れ広がりに起因して、隣り合う発光領域の境界がボケてしまうことがある。この点に関し、本願発明者らは、隣り合う発光領域それぞれにインクを塗布する際に、これらの発光領域の境界で、それぞれの発光領域のインクが重なるように塗布すると、これらの発光領域の境界におけるボケを抑制でき、視認性を改善できることを見出した。これは、隣り合う発光領域の境界における発光層が厚くなることにより、発光輝度が低下した輪郭が形成されること、もしくは、隣り合う発光領域の境界における発光色合成により、発光色が暗い色の輪郭が形成されることにより、これらの境界がシャープに見えることによるものと考える。
第2の実施形態の有機EL素子1Aによれば、上記の塗布法を用いることにより、隣り合う発光領域51A,52Aの間の境界領域53Aが、発光領域51A,52Aの両方の発光材料を含むので、これらの発光領域51A,52Aの境界におけるボケを抑制でき、視認性を改善することができる。
[第3の実施形態]
図5は、本発明の第3の実施形態に係る有機EL素子を発光面側からみた図であり、図6は、図5に示す有機EL素子のVI-VI線に沿う拡大断面図である。
図5及び図6に示す有機EL素子1Bは、有機EL素子1において発光層50に代えて発光層50Bを備えている点で第1の実施形態と異なっている。
発光層50Bは、2つの発光領域51B,52Bとを有しており、2つの発光領域51B,52Bでは、それぞれの発光領域における発光層の発光材料が異なっている。これにより、2つの発光領域51B,52Bでは、発光色が異なっている。例えば、発光領域51Bは発光領域51と同様に赤色発光材料を含み、発光領域52Bは発光領域52と同様に青色発光材料を含む。
2つの発光領域51B,52Bの成膜方法としては、例えば、赤色発光材料を含むインクを発光領域51Bに塗布し、次に、青色発光材料を含むインクを発光領域52Bに塗布する。このとき、発光領域52Bに対して発光領域51Bを、発光面に沿う方向にずらすようにインクを塗布する。
本実施形態では、2つの発光領域51B,52Bのうちで、一方の発光領域51Bが他方の発光領域52Bに囲まれるように配置される。この場合に発光面に沿う方向にずらすように、一方の発光領域51Bに対応するインクを塗布すると、たとえば第1の発光領域と、シフト方向の一方側では一方の発光領域51Bと他方の発光領域52Bに重なりができる一方で、シフト方向の他方側では一方の発光領域51Bと他方の発光領域52Bとに隙間が生じる。
これにより、発光領域51Bと発光領域52Bとの境界であって、発光領域52Bに対して発光領域51Bをずらす方向における境界では、それぞれの発光領域のインクが重なるように塗布される。一方、発光領域51Bと発光領域52Bとの境界であって、発光領域52Bに対して発光領域51Bをずらす方向の逆方向における境界では、それぞれの発光領域のインクは設計上塗布されないが、インクの流動により薄い膜が形成されることはありうる。
これにより、発光層50Bは、隣り合う発光領域51B,52Bの間に境界領域53Bを有し、この境界領域53Bは、発光領域51Bにおける発光層の発光材料と、発光領域52Bにおける発光層の発光材料とを含むこととなる。また、発光層50Bは、隣り合う発光領域51B,52Bの間に境界領域54Bを有し、この境界領域54Bの発光層の厚みは、発光領域51Bの発光層と発光領域52Bの発光層とのうちの薄い方の厚みよりも更に薄くなっている。この境界領域54Bの発光層の厚みは、発光領域51Bの発光層の厚みと、発光領域52Bの発光層の厚みとの平均値の0.7倍以下が好ましく、さらには0.5倍以下が好ましい。
なお、境界領域53Bでは、インクの粘度等に依存して、発光領域51Bの発光材料と発光領域52Bの発光材料とが混合していてもよいし、発光領域51Bの発光材料と発光領域52Bの発光材料とが二層に積層されていてもよい。また、境界領域53Bの発光層の厚みが、発光領域51Bの発光層の厚み、及び、発光領域52Bの発光層の厚みより厚くなっていてもよい。
一方、境界領域54Bでは、インクの粘度等に依存して、発光領域51Bの発光材料及び発光領域52Bの発光材料が存在せず、電子注入層、陰極が存在してもよいし、発光領域51Bの発光材料と発光領域52Bの発光材料とが薄く存在していてもよい。
この第3の実施形態の有機EL素子1Bでも、第1の実施形態の有機EL素子1と同様の利点を得ることができる。
ところで、本願発明者らは、周囲の発光パターンに対して所定の発光パターンをずらすことにより、3次元的な視認効果が得られることを見出した。これは、
(i)シフト方向の一方側では、上記したように、隣り合う発光領域の境界における発光層が厚くなることにより、発光輝度が低下した輪郭が形成されること、もしくは、隣り合う発光領域の境界における発光色合成により、発光色が暗い色の輪郭が形成されることにより、及び、
(ii)シフト方向の他方側では、反対に、隣り合う発光領域の境界における発光層が薄くなることにより、発光輝度が高い輪郭が形成されること、もしくは、隣り合う発光領域の境界における発光色合成により、発光色が明るい色の輪郭が形成されることにより、
3次元的な視認効果が得られるものと考える。
シフト量は、たとえば0.05mm〜15mmであり、0.1mm〜2.0mmが好ましく、0.2mm〜0.5mmがさらに好ましい。
第3の実施形態の有機EL素子1Bによれば、上記の塗布法を用いることにより、隣り合う発光領域51B,52Bの間の境界領域53Bが、発光領域51B,52Bの両方の発光材料を含むので、また、隣り合う発光領域51B,52Bの間の境界領域54Bが、発光領域51B,52Bの両方の発光層の厚みより薄いので、3次元効果が得られる。
[第4の実施形態]
図7は、本発明の第4の実施形態に係る有機EL素子を発光面側からみた図であり、図8は、図7に示す有機EL素子のVIII-VIII線に沿う拡大断面図である。
図7及び図8に示す有機EL素子1Cは、有機EL素子1において発光層50に代えて発光層50Cを備えている点で第1の実施形態と異なっている。
発光層50Cは、2つの発光領域51C,52Cを有しており、2つの発光領域51C,52Cでは、それぞれの発光領域における発光層の厚みが異なっている。これにより、2つの発光領域51C,52Cでは、発光輝度が異なっている。例えば、発光領域52Cは発光領域51Cよりも厚い。発光層の厚みが厚いほど、電気抵抗が大きくなり、電流が流れ難くなるので、発光領域52Cでは発光領域51Cよりも発光輝度が低下することとなる。
この第4の実施形態の有機EL素子1Cによれば、発光層50における発光領域51C,52Cごとに発光輝度を異ならせることによって、文字や絵などの所定の発光パターンを形成するので、電極20,70ともにひとつらなりに形成すればよく、電極20,70を発光パターンに形成する必要がない。その結果、発光パターンに合わせて電極形成用のマスクを作製する必要がなくなる。そのため、複数種類の発光パターンを形成する際に、発光パターンごとに電極形成用のマスクを作製する必要がなく、製造方法の簡易化、及び、低価格化が可能となる。
[第5の実施形態]
図9は、本発明の第5の実施形態に係る有機EL素子を発光面側からみた図であり、図10は、図9に示す有機EL素子のX-X線に沿う拡大断面図である。
図9及び図10に示す有機EL素子1Dは、有機EL素子1において正孔輸送層40に代えて正孔輸送層40Dを備えている点で第1の実施形態と異なっている。
正孔輸送層40Dのうち、2つの発光領域51D,52Dに対応する正孔輸送層の厚みが異なっている。これにより、2つの発光領域51D,52Dでは、発光輝度が異なっている。例えば、発光領域52Dは発光領域51Dよりも厚い。発光層以外の機能層でも、厚みが厚いほど、電気抵抗が大きくなり、電流が流れ難くなるので、発光領域52Cでは発光領域51Cよりも発光輝度が低下することとなる。
この第5の実施形態の有機EL素子1Dでも、第4の実施形態の有機EL素子1Cと同様の利点を有する。
[第6の実施形態]
図11は、本発明の第6の実施形態に係る有機EL素子を発光面側からみた図であり、図12は、図11に示す非発光領域の一部拡大断面図である。
図11及び図12に示す有機EL素子1Eは、有機EL素子1Aにおいて発光層50Aに代えて発光層50Eを備えている点で第2の実施形態と異なっている。
発光層50Eは、2つの発光領域51A,52A及びその間に境界領域53Aに加えて、非発光領域55を更に有する。非発光領域55は、2種のインク55a,55bを重ねて塗布することによって形成される。インク55bは、自身に隣接する発光領域52Aに塗布するインクと同一である。一方、インク55aは、インク55bと同一の発光材料(すなわち、同色)、もしくは、非発光材料を含んでおり、インク55bよりも大きい粘度を有するインクである。このインク55bの粘度は、1cp〜20cpであり、2cp〜10cpが好ましく、2cp〜5cpがさらに好ましい。これにより、非発光領域55における発光層の厚みは、自身に隣接する発光領域52Aにおける発光層の厚みよりも厚くなっており、その結果、非発光領域55の発光輝度が非常に低くなっている。この非発光領域55は、黒色文字等に好適に用いられる。
ここで、従来、インク55aとして、インク55bと同等の粘度であり、インク55bの発光材料と異なる発光材料を含んでいた(すなわち、異色。例えば、発光領域51に塗布するインクと同色)。この従来形態では、インク55aのエッジ部Aにおいてインク55bの厚みが薄くなり、その結果、非発光領域55の周囲が、インク55aに含まれる発光材料の色で発光してしまいかつ、インクの流動によるボケが発生しシャープな非発光領域を持たせらないことがあった。
この第6の実施形態の有機EL素子1Eによれば、非発光領域55におけるインク55aが、自身に隣接する発光領域52Aにおけるインク55bと同色もしくは、非発光材料であり、まず、エッジ部が発光しても黒色となり、またインク55bよりも大きい粘度を有するので、インクの流動によるボケをすくなくできシャープな非発光領域を持たせられる。
[第7の実施形態]
第1の実施形態において説明したように、発光層50および機能層30,40,60を例えば塗布法によって形成する場合、各層は、塗布液を塗布して塗布膜を形成し、この塗布膜を乾燥して固化することによって形成されるが、塗布膜が乾燥・固化する過程において、周縁部(端部)の膜厚が中央部の膜厚に対して膜厚変動(厚膜化/薄膜化)することがある(コーヒーステイン現象)。
より詳説すれば、図14(a)に示すように塗布後に濡れ広がった塗布膜の周縁部100の塗布液が、図14(b)に示すように塗布液の乾燥中に中央部200の方へ戻ることにより、周縁部100の最も周縁の部分101が薄膜化し、その内側の部分102が厚膜化すると考えられる。例えば、塗布液の膜厚が厚いほど、乾燥時に周縁部100から中央部200へ塗布液が収縮する幅が大きくなり、塗布位置の端部103から大きく後退すると考えられる。
発光層50の形成においてこのような膜厚変動が生じると、薄膜化部分101が輝線となり、厚膜化部分102が暗線となってしまう。また、第1の実施形態のように、隣り合う2つの発光領域51,52の境界において、発光領域51における発光層と発光領域52における発光層とが当接する場合、すなわち、それぞれの発光領域の塗布膜(塗布液)が当接する場合、上記した膜厚変動により、図14(c)に示すように2つの発光領域51,52の境界に薄膜化部分101による輝線や厚膜化部分102による暗線が生じると、境界が縁取られボケて視認されてしまう。
そこで、第7の実施形態では、発光層を形成する際、発光材料を含む塗布液を塗布して膜厚1μm以上6μm以下の塗布膜を形成し、当該塗布膜を固化することによって発光層を形成する。
このように、塗布液の塗布時(塗布膜の固化前)の塗布膜の膜厚を1μm以上6μm以下と薄くすることにより、図14(d)に示すように乾燥時に周縁部から中央部へ塗布液が収縮することを抑制し、塗布位置の端部からの後退を抑制することができる。したがって、固化後の薄膜において、周縁部(端部)の膜厚が中央部の膜厚に対して膜厚変動(厚膜化/薄膜化)することを抑制することができる。その結果、2つの発光領域51,52の境界における縁取りの発生を抑制することができ、視認性を改善することができる。
なお、本発明の思想は、機能層にも適用可能である。例えば、第5の実施形態において、正孔輸送層(機能層)40Dを形成する際、正孔輸送層40Dを構成する材料を含む塗布液を塗布して膜厚1μm以上6μm以下の塗布膜を形成し、当該塗布膜を固化することによって正孔輸送層40Dを形成しても、上述したように、塗布膜が乾燥・固化する過程において、周縁部(端部)の膜厚が中央部の膜厚に対して膜厚変動(厚膜化/薄膜化)することを抑制することができ、その結果、2つの発光領域51D,52Dの境界における縁取りの発生を抑制することができ、視認性を改善することができる。
[第8の実施形態]
上記した第7の実施形態では塗布膜の膜厚に着目したが、第8の実施形態では塗布液の粘度に着目する。上述したように、塗布後に濡れ広がった塗布膜の周縁部100の塗布液が、塗布液の乾燥中に中央部200の方へ戻ることにより、周縁部100の最も周縁の部分101が薄膜化し、その内側の部分102が厚膜化すると考えられるが、例えば、塗布液の粘度が低いほど、乾燥時に周縁部100から中央部200へ塗布液が収縮する幅が大きくなり、塗布位置の端部103から大きく後退すると考えられる。また、周縁部100における盛り上がり(厚膜化)も大きいと考えられる。
そこで、第8の実施形態では、発光層を形成する際、発光材料を含む粘度7cp以上20cp以下の塗布液を塗布して塗布膜を形成し、当該塗布膜を固化することによって発光層を形成する。
このように、塗布液の粘度を7cp以上20cp以下と高くすることにより、乾燥時に周縁部から中央部への塗布液の流動を抑制し、塗布位置の端部からの後退を抑制することができると共に、周縁部の盛り上がり(厚膜化)をより抑制することができる。したがって、固化後の薄膜において、周縁部(端部)の膜厚が中央部の膜厚に対して膜厚変動(厚膜化/薄膜化)することを抑制することができる。その結果、2つの発光領域51,52の境界における縁取りの発生を抑制することができ、視認性を改善することができる。
なお、本発明の思想も、機能層にも適用可能である。例えば、第5の実施形態において、正孔輸送層(機能層)40Dを形成する際、正孔輸送層40Dを構成する材料を含む粘度7cp以上20cp以下の塗布液を塗布して塗布膜を形成し、当該塗布膜を固化することによって正孔輸送層40Dを形成しても、上述したように、固化後の薄膜において、周縁部(端部)の膜厚が中央部の膜厚に対して膜厚変動(厚膜化/薄膜化)することを抑制することができ、その結果、2つの発光領域51D,52Dの境界における縁取りの発生を抑制することができ、視認性を改善することができる。
なお、本発明は上記した本実施形態に限定されることなく種々の変形が可能である。例えば、本実施形態では、発光層が2つの異なる発光領域を有する形態を例示したが、発光層は、3つ以上の異なる発光領域を有していてもよい。また、発光層では、発光色が異なる発光領域と、発光輝度が異なる発光領域とが混在していてもよい。
また、本実施形態では、一対の電極20,70と発光層とに加え、機能層として正孔注入層30、正孔輸送層40、電子注入層60を備える形態を例示したが、本発明の特徴は、以下に示すように、様々な構成の有機EL素子に適用可能である。
a)陽極/発光層/陰極
b)陽極/正孔注入層/発光層/陰極
c)陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極
d)陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
e)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/陰極
f)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極
g)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
h)陽極/発光層/電子注入層/陰極
i)陽極/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
ここで、記号「/」は、記号「/」を挟む各層が隣接して積層されていることを示す。
[実施例]
本発明の実施例1〜3として、図3及び図4に示す第2の実施形態の有機EL素子1A、図5及び図6に示す第3の実施形態の有機EL素子1B、図7及び図8に示す第4の実施形態の有機EL素子1Cを以下のように作成した。
[実施例1]
(下地工程)
まず、ガラス基板10上に陽極20を形成した下地基板を準備した。具体的には、ガラス基板10上に、ITOからなる透明導電膜(膜厚150nm)を形成した後、透明導電膜状にAPC膜(膜厚600nm)からなる格子状補助電極(線幅50μm、ピッチ300μm)を形成した。格子状補助電極上には、ポリイミド(東レ製フォトニース)からなる保護絶縁膜を形成した。
次に、保護絶縁膜付き下地基板上に、正孔注入層用組成物(インク)をスピンコーターにて塗布、乾燥し、正孔注入層30(膜厚65nm)を形成した。
次に、正孔輸送層用組成物(インク)をスピンコーターにて塗布し、真空乾燥機にて10Pa、190℃で60分の乾燥・焼成を行い、正孔輸送層40(膜厚20nm)を形成した。正孔輸送層用組成物(インク)は、正孔輸送層用高分子を、4−メトキシトルエンとシクロヘキシルベンゼンの混合溶媒(混合比2:8)に固形分濃度0.5%となるように溶解したものである。
(発光層工程)
次に、上記下地上に、発光層50Aを形成した。具体的には、上記下地に対し、発光領域51A(井桁部)に赤色インクとして発光用高分子を用い、インクジェット印刷にて薄膜状になるように塗布し、10Paまで真空乾燥後に130℃で10分の焼成を行った。発光用組成物(赤色インク)は、発光用高分子を、4−メトキシトルエンとシクロヘキシルベンゼンの混合溶媒(混合比2:8)に固形分濃度2.0%となるように溶解したものである。
その後、発光領域52A(背景部)として白色の発光用高分子を用い、インクジェット印刷にて薄膜状になるように塗布し、10Paまで真空乾燥後に130℃で10分の焼成を行った。発光用組成物(白色インク)は、発光用高分子を、4−メトキシトルエンとシクロヘキシルベンゼンの混合溶媒(混合比2:8)に固形分濃度0.7%となるように溶解したものである。
このとき、発光領域51Aと発光領域52Aとの境界では、それぞれの発光領域のインクが設計値で約0.3mm重なるように塗布した。
(後工程)
次に、発光層50上に、電子注入層60及び陰極70を形成した。具体的には、発光層50上に、NaF/Mg/Al/Agを2nm/2nm/200nm/100nm蒸着した。その後、対向基板と貼り合せ、分断した。
[実施例2]
(下地工程)
上記実施例1に同じ。
(発光層工程)
次に、上記下地上に、発光層50Bを形成した。具体的には、上記下地に対し、発光領域51B(井桁部)に赤色インクとして発光用高分子を用い、インクジェット印刷にて薄膜状になるように塗布し、10Paまで真空乾燥後に130℃で10分の焼成を行った。発光用組成物(赤色インク)は、上記実施例1に同じ。
その後、発光領域52B(背景部)として白色の発光用高分子を用い、インクジェット印刷にて薄膜状になるように塗布し、10Paまで真空乾燥後に130℃で10分の焼成を行った。発光用組成物(白色インク)は、上記実施例1に同じ。
このとき、発光領域52Bに対して発光領域51Bを、発光面に沿う方向に2mmずらすようにインクを塗布した。
(後工程)
上記実施例1に同じ。
[実施例3]
(下地工程)
上記実施例1に同じ。
(発光層工程)
次に、上記下地上に、発光層50Cを形成した。具体的には、上記下地に対し、インクジェット印刷装置にて、10Paまでの真空乾燥後に、発光領域51C(I部分)を40nm、発光領域52C(背景部分)を60nmの薄膜エリアとなるように、インクジェット印刷にて塗布を行い、さらに130℃で10分の焼成を実施した。発光用組成物(インク)は、発光用高分子を、4−メトキシトルエンとシクロヘキシルベンゼンの混合溶媒(混合比2:8)に固形分濃度1.4%となるように溶解したものである。
(後工程)
上記実施例1に同じ。
[評価]
図13(a)〜(c)に、それぞれ実施例1〜3を発光させたときの発光面の撮影結果を示す。図13(a)及び(b)によれば、実施例1及び2のように、発光層における発光領域51A,51B(井桁部)と52A,52B(背景部)ごとに発光色を異ならせることによって、文字や絵などの所定の発光パターンを形成できることが分かる。また、図13(c)によれば、実施例3のように、発光層における発光領域51C,52Cごとに発光輝度を異ならせることによって、文字や絵などの所定の発光パターンを形成できることがわかる。
また、図13(a)によれば、実施例1では、発光領域51A(井桁部)と発光領域52A(背景部)との境界におけるボケを抑制できたことが分かる。また、図13(b)によれば、実施例2では、3次元的な視認効果が得られたことが分かる。
次に、本発明の実施例11として、第7の実施形態の発光層形成方法を適用した図1及び図2に示す第1の実施形態の有機EL素子1相当を、すなわち、発光層のための塗布液の塗布時(塗布膜の固化前)の塗布膜の膜厚が1μm以上6μm以下と薄く、隣り合う2つの発光領域51,52の境界において発光領域51における発光層と発光領域52における発光層とが当接する有機EL素子1相当を以下のように作成すると共に、参考例11、12を以下のように作成した。なお、図2では、発光層50の構成材料について、赤色発光材料、青色発光材料と示しているが、以下の形態では発光層の構成材料について図2とは異なる材料を使用している場合がある。また、以下では、下地工程および後工程は上記実施例1に同じであるため説明を省略する。
[実施例11]
(発光層工程)
上記下地上に、発光層50を形成した。具体的には、上記下地に対し、インクジェット印刷装置にて、10Paまでの真空乾燥後に、発光領域51(丸部)に発光用高分子黄色インクを用い、発光領域52(背景部)に発光用高分子青色インクを用い、薄膜状になるように塗布し、130℃で10分の焼成を行った。
発光用組成物(黄色インク)としては、発光用高分子を、4−メトキシトルエンとシクロヘキシルベンゼンの混合溶媒(混合比2:8)に固形分濃度0.7%となるように溶解したものを使用し、粘度を5cpとした。また、塗布直後の膜厚を4.5μmとした。なお、塗布直後の塗布膜の膜厚は、乾燥後の膜厚を触針計によって測定した数値を、固形分濃度で逆算した値である(以下同様)。
また、発光用組成物(青色インク)としては、発光用高分子を、4−メトキシトルエンとシクロヘキシルベンゼンの混合溶媒(混合比2:8)に固形分濃度1.0%となるように溶解したものを使用し、粘度を8cpとした。また、塗布直後の膜厚を2.4μmとした。
[参考例11]
黄色インクの塗布直後の膜厚を6.8μmとした点を除き、実施例11と同一である。
[参考例12]
黄色インクの塗布直後の膜厚を9.1μmとし、また青色インクの塗布直後の膜厚を4.8μmとした点を除き、実施例11と同一である。
[評価]
図15に、実施例11および参考例11、12を発光させたときの発光面の撮影結果を示す。参考例12では、発光領域51(丸部)の黄色インクの塗布時(塗布膜の固化前)の塗布膜の膜厚が9.1μmと厚いと、2つの発光領域51,52の境界に輝線、暗線が生じ、縁取りが強く視認されているのに対し、参考例11では、発光領域51(丸部)の黄色インクの塗布時(塗布膜の固化前)の塗布膜の膜厚を6.8μmと比較的に薄くすると、2つの発光領域51,52の境界の輝線、暗線の発生が比較的に抑制され、縁取りの視認性が抑制されることがわかる。そして、実施例11では、発光領域51(丸部)の黄色インクの塗布時(塗布膜の固化前)の塗布膜の膜厚を4.5μmと薄くすることにより、2つの発光領域51,52の境界の輝線、暗線の発生が抑制され、縁取りの視認性が更に抑制されることがわかる。
次に、本発明の実施例21、22として、第7の実施形態の発光層形成方法を適用した図1及び図2に示す第1の実施形態の有機EL素子1相当を、すなわち、発光層のための塗布液の塗布時(塗布膜の固化前)の塗布膜の膜厚が1μm以上6μm以下と薄く、隣り合う2つの発光領域51,52の境界において発光領域51における発光層と発光領域52における発光層とが当接する有機EL素子1相当を以下のように作成すると共に、参考例21を以下のように作成した。なお、以下では、下地工程および後工程は上記実施例1に同じであるため説明を省略する。
[実施例21]
(発光層工程)
上記下地上に、発光層50を形成した。具体的には、上記下地に対し、インクジェット印刷装置にて、10Paまでの真空乾燥後に、発光領域51(スパイラル部)に発光用高分子紫色インクを用い、発光領域52(背景部)に発光用高分子赤色インクを用い、薄膜状になるように塗布し、130℃で10分の焼成を行った。
発光用組成物(紫色インク)としては、発光用高分子を、4−メトキシトルエンとシクロヘキシルベンゼンの混合溶媒(混合比2:8)に固形分濃度0.7%となるように溶解したものを使用し、粘度を5cpとした。また、塗布直後の膜厚を2.8μmとした。
また、発光用組成物(赤色インク)としては、発光用高分子を、4−メトキシトルエンとシクロヘキシルベンゼンの混合溶媒(混合比2:8)に固形分濃度0.7%となるように溶解したものを使用し、粘度を5cpとした。また、塗布直後の膜厚を3.8μmとした。
[実施例22]
赤色インクの塗布直後の膜厚を5.1μmとした点を除き、実施例21と同一である。
[参考例21]
赤色インクの塗布直後の膜厚を6.4μmとした点を除き、実施例21と同一である。
[評価]
図16に、実施例21、22および参考例21を発光させたときの発光面の撮影結果を示す。参考例21では、発光領域52(背景部)の赤色インクの塗布時(塗布膜の固化前)の塗布膜の膜厚が6.4μmと厚いと、2つの発光領域51,52の境界に輝線、暗線が生じ、縁取りが視認されている。これに対して、実施例22,21では、発光領域52(背景部)の赤色インクの塗布時(塗布膜の固化前)の塗布膜の膜厚をそれぞれ5.1μm、3.8μmと薄くすることにより、2つの発光領域51,52の境界の輝線、暗線の発生が抑制され、縁取りの視認性が抑制されることがわかる。
次に、本発明の実施例31、32として、第7の実施形態の発光層形成方法を適用した図1及び図2に示す第1の実施形態の有機EL素子1相当を、すなわち、発光層のための塗布液の塗布時(塗布膜の固化前)の塗布膜の膜厚が1μm以上6μm以下と薄く、隣り合う2つの発光領域51,52の境界において発光領域51における発光層と発光領域52における発光層とが当接する有機EL素子1相当を以下のように作成した。また、実施例32では、第8の実施形態の発光層形成方法をも適用している。なお、以下では、下地工程および後工程は上記実施例1に同じであるため説明を省略する。
[実施例31]
(発光層工程)
上記下地上に、発光層50を形成した。具体的には、上記下地に対し、インクジェット印刷装置にて、10Paまでの真空乾燥後に、発光領域51(雪印部)に発光用高分子白色インクを用い、発光領域52(背景部)に発光用高分子青色インクを用い、薄膜状になるように塗布し、130℃で10分の焼成を行った。
発光用組成物(白色インク)としては、発光用高分子を、4−メトキシトルエンとシクロヘキシルベンゼンの混合溶媒(混合比2:8)に固形分濃度0.7%となるように溶解したものを使用し、粘度を5cpとした。また、塗布直後の膜厚を4.9μmとした。
また、発光用組成物(青色インク)としては、発光用高分子を、4−メトキシトルエンとシクロヘキシルベンゼンの混合溶媒(混合比2:8)に固形分濃度0.8%となるように溶解したものを使用し、粘度を5cpとした。また、塗布直後の膜厚を3.4μmとした。
[実施例32]
白色インクの濃度を1.4%、粘度を11cp、塗布直後の膜厚を1.8μmとした点を除き、実施例31と同一である。
[評価]
図17に、実施例31、32を発光させたときの発光面の撮影結果を示す。実施例31,32では、発光領域52(背景部)の青色インクの塗布時(塗布膜の固化前)の塗布膜の膜厚を3.4μm、発光領域51(雪印部)の白色インクの塗布時(塗布膜の固化前)の塗布膜の膜厚をそれぞれ4.9μm、1.8μmと薄くすることにより、2つの発光領域51,52の境界の輝線、暗線の発生が抑制され、縁取りの視認性が抑制されることがわかる。なお、実施例31では、2つの発光領域51,52の境界に暗線、すなわち縁取りが若干視認されている。これに対して、実施例32では、更に発光領域51(雪印部)の白色インクの粘度を11cpと高くすることにより、2つの発光領域51,52の境界の暗線の発生をより抑制され、縁取りの視認性がより抑制されていた。
本発明は、製造方法の簡易化、及び、低価格化が可能な有機EL素子、及び、有機EL素子の製造方法の用途に適用することができる。
1,1A,1B,1C,1D,1E…有機EL素子、10…基板、20…陽極(第1の電極)、30…正孔注入層、40,40D…正孔輸送層、50,50A,50B,50C,50E…発光層、51,52,51A,52A,51B,52B,51C,52C,51D,52D…発光領域、55…非発光領域、60…電子注入層、70…陰極(第2の電極)、100…塗布膜の周縁部、101…塗布膜の周縁部の最も周縁の部分、102…塗布膜の周縁部の最も周縁の内側の部分、103…塗布膜の端部、200…塗布膜の中央部。

Claims (22)

  1. ひとつらなりの第1の電極と、ひとつらなりの第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間に配置される発光層とを備える有機EL素子であって、
    前記発光層は、複数の発光領域を有し、
    前記複数の発光領域のうちの少なくとも2つの発光領域において、発光色および発光輝度のうちの少なくとも一方が異なることによって、文字又は絵を示す所定の発光パターンを形成しており
    前記少なくとも2つの発光領域のうち、第1の発光領域は、第2の発光領域に囲まれ、前記第1の発光領域は、前記第2の発光領域に対してずれるように配置される、
    有機EL素子。
  2. 前記複数の発光領域のうちの少なくとも2つの発光領域では、それぞれの発光領域における発光層に含まれる発光材料が異なる、請求項1に記載の有機EL素子。
  3. 前記第1の発光領域と前記第2の発光領域の間の境界領域における発光層が、前記第1の発光領域における発光層に含まれる発光材料と、前記第2の発光領域における発光層に含まれる発光材料とを含む、請求項1又は2に記載の有機EL素子。
  4. 前記第1の発光領域と前記第2の発光領域の間の境界領域における発光層は、前記第1の発光領域における発光層と、前記第2の発光領域における発光層とのうちで厚みの薄い発光層よりも、更にその厚みが薄い、請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機EL素子。
  5. 前記複数の発光領域のうちの少なくとも2つの発光領域では、それぞれの発光領域における発光層の厚みが異なる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機EL素子。
  6. 前記第1の電極と前記第2の電極との間に配置され、前記発光層とは異なる機能層をさらに備え、
    前記複数の発光領域のうちの少なくとも2つの発光領域では、それぞれの発光領域に対応する機能層の厚みが異なる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機EL素子。
  7. 前記発光層は、非発光領域をさらに有し、
    前記非発光領域は、2種の塗布液を塗布することによって形成されており、
    前記2種の塗布液の一方は、前記複数の発光領域のうちの自身に隣接する発光領域における発光層のための塗布液と同一であり、
    前記2種の塗布液の他方は、前記自身に隣接する発光領域における発光層のための塗布液の発光材料と同一の発光材料を含むか、もしくは、非発光材料を含んでおり、前記自身に隣接する発光領域における発光層のための塗布液よりも大きい粘度を有し、
    前記非発光領域のうち前記2種の塗布液の一方で形成される部分は、前記2種の塗布液の他方で形成される部分上に位置する、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機EL素子。
  8. 前記第1の発光領域と前記第2の発光領域の間の境界領域では、前記第1の発光領域における発光層と、前記第2の発光領域における発光層とが当接する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機EL素子。
  9. 請求項1に記載の有機EL素子の製造方法であって、
    ひとつらなりの第1の電極を形成する工程と、
    複数の発光領域を有する発光層であって、前記複数の発光領域のうちの少なくとも2つの発光領域において、発光色および発光輝度のうちの少なくとも一方が異なることによって、文字又は絵を示す所定の発光パターンを形成するように、前記発光層を形成する工程と、
    ひとつらなりの第2の電極を形成する工程と、
    を有
    前記発光層を形成する工程では、前記少なくとも2つの発光領域のうち、第1の発光領域は、第2の発光領域に囲まれ、前記第1の発光領域は、前記第2の発光領域に対してずれるように配置される、
    有機EL素子の製造方法。
  10. 前記発光層を形成する工程では、前記複数の発光領域のうちの少なくとも2つの発光領域に関して、それぞれ異なる発光材料を含む塗布液を各発光領域にそれぞれパターン塗布して塗布膜をパターン形成し、当該塗布膜を固化することによって各発光領域の発光層を形成する、請求項9に記載の有機EL素子の製造方法。
  11. 前記発光層を形成する工程において、前記第1の発光領域及び前記第2の発光領域の間の境界領域では、前記第1の発光領域における発光層の発光材料を含む塗布液を塗布するとともに、前記第2の発光領域における発光層の発光材料を含む塗布液を塗布する、請求項9または10に記載の有機EL素子の製造方法。
  12. 前記発光層を形成する工程において、前記第1の発光領域及び前記第2の発光領域の間の境界領域では、発光材料を含む塗布液を塗布しない、請求項9または10に記載の有機EL素子の製造方法。
  13. 前記発光層を形成する工程では、前記複数の発光領域のうちの少なくとも2つの発光領域に関して、それぞれの発光領域における発光層の厚みを異ならせるように、発光材料を含む塗布液の塗布量を異ならせて当該塗布液を塗布する、請求項9に記載の有機EL素子の製造方法。
  14. 前記第1の電極と前記第2の電極との間に、前記発光層とは異なる機能層を形成する工程をさらに有し、
    前記機能層を形成する工程では、前記複数の発光領域のうちの少なくとも2つの発光領域に関し、それぞれの発光領域に対応する機能層の厚みを異ならせるように、前記機能層を構成する材料を含む塗布液の塗布量を異ならせて当該塗布液を塗布して塗布膜を形成し、当該塗布膜を固化して前記機能層を形成する、請求項9に記載の有機EL素子の製造方法。
  15. 前記発光層を形成する工程では、前記発光層に非発光領域を形成するサブ工程を含み、
    前記非発光領域を形成するサブ工程では、前記複数の発光領域のうちの自身に隣接する発光領域における発光層のための塗布液の発光材料と同一の発光材料を含むか、もしくは、非発光材料を含んでおり、前記自身に隣接する発光領域における発光層のための塗布液よりも大きい粘度を有する塗布液を塗布した後に、前記自身に隣接する発光領域における発光層のための塗布液と同一の塗布液を塗布する、請求項9に記載の有機EL素子の製造方法。
  16. 前記発光層を形成する工程では、前記第1の発光領域及び前記第2の発光領域の間の境界領域に関し、前記第1の発光領域における発光層と、前記第2の発光領域における発光層とが当接するように、塗布液を塗布する、請求項9に記載の有機EL素子の製造方法。
  17. 前記発光層を形成する工程では、発光材料を含む塗布液を塗布して膜厚1μm以上6μm以下の塗布膜を形成し、当該塗布膜を固化することによって前記発光層を形成する、請求項9に記載の有機EL素子の製造方法。
  18. 前記発光層を形成する工程では、発光材料を含む粘度7cp以上20cp以下の塗布液を塗布して塗布膜を形成し、当該塗布膜を固化することによって前記発光層を形成する、請求項9に記載の有機EL素子の製造方法。
  19. 前記機能層を形成する工程では、前記機能層を構成する材料を含む塗布液を塗布して膜厚1μm以上6μm以下の塗布膜を形成し、当該塗布膜を固化することによって前記機能層を形成する、請求項14に記載の有機EL素子の製造方法。
  20. 前記機能層を形成する工程では、前記機能層を構成する材料を含む粘度7cp以上20cp以下の塗布液を塗布して塗布膜を形成し、当該塗布膜を固化することによって前記機能層を形成する、請求項14に記載の有機EL素子の製造方法。
  21. 前記塗布液を塗布する方法がインクジェットプリント法である、請求項10から20のいずれか1項に記載の有機EL素子の製造方法。
  22. ひとつらなりの第1の電極と、ひとつらなりの第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間に配置される発光層とを備える有機EL素子であって、
    前記発光層は、複数の発光領域を有し、
    前記複数の発光領域のうちの少なくとも2つの発光領域では、発光色および発光輝度のうちの少なくとも一方が異なり、
    前記発光層は、非発光領域をさらに有し、
    前記非発光領域は、2種の塗布液を塗布することによって形成されており、
    前記2種の塗布液の一方は、前記複数の発光領域のうちの自身に隣接する発光領域における発光層のための塗布液と同一であり、
    前記2種の塗布液の他方は、前記自身に隣接する発光領域における発光層のための塗布液の発光材料と同一の発光材料を含むか、もしくは、非発光材料を含んでおり、前記自身に隣接する発光領域における発光層のための塗布液よりも大きい粘度を有し、
    前記非発光領域のうち前記2種の塗布液の一方で形成される部分は、前記2種の塗布液の他方で形成される部分上に位置する、
    有機EL素子。
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