JP6122252B2 - 露光装置及びデバイスの製造方法 - Google Patents

露光装置及びデバイスの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6122252B2
JP6122252B2 JP2012104881A JP2012104881A JP6122252B2 JP 6122252 B2 JP6122252 B2 JP 6122252B2 JP 2012104881 A JP2012104881 A JP 2012104881A JP 2012104881 A JP2012104881 A JP 2012104881A JP 6122252 B2 JP6122252 B2 JP 6122252B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating
liquid
recovery
flow path
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012104881A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013232601A (ja
JP2013232601A5 (ja
Inventor
小林 謙一
謙一 小林
貴史 知花
貴史 知花
中野 一志
一志 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2012104881A priority Critical patent/JP6122252B2/ja
Priority to US13/863,480 priority patent/US9454087B2/en
Publication of JP2013232601A publication Critical patent/JP2013232601A/ja
Publication of JP2013232601A5 publication Critical patent/JP2013232601A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6122252B2 publication Critical patent/JP6122252B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
    • G03F7/70341Details of immersion lithography aspects, e.g. exposure media or control of immersion liquid supply
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/708Construction of apparatus, e.g. environment aspects, hygiene aspects or materials
    • G03F7/70858Environment aspects, e.g. pressure of beam-path gas, temperature
    • G03F7/70883Environment aspects, e.g. pressure of beam-path gas, temperature of optical system
    • G03F7/70891Temperature

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Atmospheric Sciences (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

本発明は、露光装置及びデバイスの製造方法に関する。
LSIや超LSIなどの微細な半導体デバイスを製造する際に、レチクルのパターンを、レジスト(感光剤)が塗布された基板に投影(縮小投影)して転写する露光装置が使用されている。半導体デバイスにおける集積密度の向上に伴い、パターンの更なる微細化が要求され、レジストプロセスの発展とともに、露光装置の解像力の向上への対応が進められている。
露光装置の解像力を向上させる技術として、投影光学系の最終面(最終レンズ)と基板との間を液体で満たす、所謂、液浸法がある。例えば、投影光学系の最終面と基板との間を純水(屈折率=1.44)で満たした場合、投影光学系の最終面と基板との間が気体(空気)である場合と比べて、露光装置の解像力は1.44倍となる。これは、投影光学系の開口数(NA)を1.44倍にすることと等価であり、液浸法によれば、従来法では不可能なNA=1以上の解像力を得ることができる。
投影光学系の最終面と基板との間を液体で満たす方法は、2つの方法に大別することができる。第1の方法は、投影光学系の最終面と基板全体を液槽の中に配置する方法である。第2の方法は、投影光学系の最終面と基板との間の空間だけに液体を流すローカルフィル法である。
液浸法では、投影光学系の最終面と基板との間の空間に満たされた液体の温度を所定の温度に維持する必要がある。また、投影光学系の最終面と基板との間の空間に満たされた液体が蒸発する際の気化熱による冷却にも対処する必要がある。そこで、液体と接する部材を温調する温調システムを備えた露光装置や基板ステージにヒータを備えた露光装置などが提案されている(特許文献1及び2参照)。
特開2005−252247号公報 特開2006−054468号公報
ローカルフィル法を採用する露光装置では、投影光学系の最終面と基板との間の空間に満たされた液体を回収する際に、かかる液体が気体と混合された状態(気液混合状態)で回収される。このように、液体が気液混合状態で回収される場合、液体の気化が促進されるため、液体回収流路で大きな温度低下が生じることになる。液体回収流路での温度低下は、液体回収流路の周囲に配置されている部材、例えば、投影光学系や計測系に影響を与えてパターンの転写精度を低下させてしまう。
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされ、投影光学系と基板との間に供給された液体を回収する回収流路での温度低下の低減に有利な技術を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての露光装置は、レチクルのパターンを基板に投影する投影光学系を備え、前記投影光学系及び液体を介して基板を露光する露光装置であって、供給口に接続された供給流路を含み、前記供給口及び前記供給流路を通して前記投影光学系と前記基板との間に前記液体を供給する供給部と、回収口に接続された回収流路を含み、前記回収流路の内部を減圧することによって前記投影光学系と前記基板との間に供給された前記液体を前記回収口及び前記回収流路を通して回収する回収部と、前記投影光学系の周りに配置され、前記供給口及び前記回収口が形成されたノズル部材と、を有し、前記供給流路は、前記ノズル部材の内部に前記投影光学系の光軸を囲む円の円周に沿って配置された供給流路を含み、前記回収流路は、前記ノズル部材の内部であって前記供給流路の外側に前記投影光学系の光軸を囲む円の円周に沿って配置された回収流路を含み、前記投影光学系の光軸を囲む円の円周に沿って配置された前記回収流路に沿って全周にわたって設けられ、前記投影光学系の光軸を囲む円の円周に沿って配置された前記回収流路内を流れる前記液体を加熱する加熱部を更に有することを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、投影光学系と基板との間に供給された液体を回収する回収流路での温度低下の低減に有利な技術を提供することができる。
本発明の一側面としての露光装置の構成を示す概略図である。 図1に示す露光装置の投影光学系の光学素子の上方、且つ、加熱部の下方における断面を示す図である。 図1に示す露光装置の投影光学系の光学素子の上方、且つ、加熱部の下方における断面を示す図である。 図1に示す露光装置の加熱部の具体的な構成を説明するための図である。 図1に示す露光装置の基板ステージの近傍の構成を示す概略図である。 図1に示す露光装置の加熱部の具体的な構成を説明するための図である。 図1に示す露光装置の基板ステージの近傍の構成を示す概略図である。 図1に示す露光装置の投影光学系の光学素子の上方、且つ、加熱部の下方における断面を示す図である。 図1に示す露光装置の基板ステージが静止している状態及び移動している状態において第1回収流路で発生する温度分布の一例を示す図である。 図1に示す露光装置の第1加熱部及び第2加熱部のそれぞれが液体に与える加熱量を示す図である。 図1に示す露光装置の加熱部の駆動回路の一例を示す概略図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の一側面としての露光装置1の構成を示す概略図である。露光装置1は、投影光学系と基板との間に供給された液体を介して、ステップ・アンド・スキャン方式で基板を露光する液浸型の露光装置(液浸露光装置)である。但し、露光装置1は、ステップ・アンド・リピート方式やその他の露光方式を適用することも可能である。
露光装置1は、照明光学系102と、レチクル(原版)104を保持して移動するレチクルステージ106と、レチクル104のパターンを基板110に投影する投影光学系108と、基板110を保持して移動する基板ステージ112とを有する。また、露光装置1は、X方向測長用のミラー114と、X方向測長用のレーザ干渉計116と、隔壁118と、ノズル部材120と、液体供給部126と、液体回収部132と、液体保持板134とを有する。更に、露光装置1は、加熱部136と、加熱制御部138と、記憶部140と、主制御部142とを有する。主制御部142は、CPUやメモリなどを含み、露光装置1の全体(動作)を制御する。また、主制御部142は、後述する加熱制御部138の機能を含んでいてもよい。
照明光学系102は、ArFエキシマレーザやFレーザなどの光源(不図示)から射出された光を用いて、レチクル104(の一部)をスリット光(スリットを通過したような断面形状を有する光)で照明する。照明光学系102によってレチクル104が照明されている間、レチクル104を保持したレチクルステージ106及び基板110を保持した基板ステージ112の一方は他方に同期しながら移動(スキャン移動)する。これにより、投影光学系108を介して、レチクル104に形成されたパターンの全体が基板110の上に連続的に結像され、基板110の表面に塗布されたレジスト(感光剤)が感光する。
図1において、X方向測長用のミラー114は、基板ステージ112に設けられている。X方向測長用のレーザ干渉計116は、X方向測長用のミラー114を用いて、基板ステージ112のX方向の位置を計測する。基板ステージ112には、Y方向測長用のミラー(不図示)も設けられ、Y方向測長用のレーザ干渉計(不図示)は、Y方向測長用のミラーを用いて、基板ステージ112のY方向の位置を計測する。また、レチクルステージ106についても同様に、測長用のミラー(不図示)が設けられ、かかる測長用のミラーを用いて、レーザ干渉計によって、レチクルステージ106の位置が計測される。
レチクルステージ106や基板ステージ112の位置はリアルタイムに計測される、かかる計測結果に基づいて、主制御部142の制御下でレチクル104(レチクルステージ106)や基板110(基板ステージ112)の位置決めや同期制御が行われる。基板ステージ112は、基板110の上下方向(鉛直方向)や回転方向の位置、基板110の傾きを調整(変更)するための駆動部を含む。基板110を露光する際には、投影光学系108の像面(焦点面)に基板110の上の露光領域が常に高精度に合致するように、基板ステージ112が制御される。基板110の表面(上下方向の位置と傾き)は、光フォーカスセンサ(不図示)によって計測され、主制御部142に提供される。
隔壁118は、基板ステージ112及び投影光学系108の最も基板側の光学素子(最終レンズ)108aの近傍を取り囲む略密閉の空間、即ち、基板ステージ112が配置された空間(以下、「基板ステージ空間」と称する)を規定(形成)する。基板ステージ空間には、空調装置(不図示)から所定の温度及び湿度に制御された気体が供給される。従って、基板ステージ空間は、所定の温度及び湿度に維持されている。また、レチクルステージ106の近傍についても同様に、レチクルステージ106を取り囲む略密閉の空間が規定され、所定の温度及び湿度に維持されている。
ノズル部材120は、投影光学系108の周囲に、具体的には、光学素子108aの外周を取り囲むように配置されている。ノズル部材120には、光学素子108aの外周を取り囲むように、投影光学系108(光学素子108a)と基板110との間の空間に液体LQを供給するための供給口122が形成されている。供給口122は、供給流路(供給管)124を介して、液体供給部126に接続されている。
また、ノズル部材120には、供給口122を囲むように、投影光学系108と基板110との間の空間に供給された液体LQを回収するための回収口128が形成されている。回収口128は、回収流路(回収管)130を介して、液体回収部132に接続されている。回収流路130は、ノズル部材120の内部に配置(形成)された第1流路部分130aと、ノズル部材120の外部に配置された第2流路部分130bとを含む。また、第2流路部分130bは、基板ステージ空間の内部に配置された流路部分と、基板ステージ空間の外部に配置された流路部分とを含む。液体回収部132は、回収流路130の内部を減圧することによって回収口128及び回収流路130を通して投影光学系108と基板110との間の空間に供給された液体LQを回収する。但し、液体回収部132は、液体LQが気体と混合された状態(気液混合状態)で、投影光学系108と基板110との間の空間に供給された液体LQを回収する。
供給口122及び回収口128は、単純な開口で構成してもよいが、液体LQの供給流量及び回収流量の場所ムラがなく、流速分布(面内)が略均一な状態で液体LQを供給又は回収できるように構成するとよい。従って、供給口122及び回収口128は、複数の小さな孔を円周上に配置して構成するとよい。また、供給口122及び回収口128は、微小な隙間からガスを吹き出すスリットで構成してもよいし、フィルタ等に利用されている金属、樹脂又は無機質からなる焼結材、発泡材、繊維材、メッシュなどの多孔質部材で構成してもよい。更には、これらを積層するなどして複数の部材で供給口122及び回収口128を構成してもよい。
液体供給部126は、例えば、液体LQを貯めるタンク、液体LQを送り出す圧送装置、液体LQの供給流量を制御する流量制御装置、液体LQの供給温度を制御する温度制御装置などを含む。液体回収部132は、例えば、液体LQを吸引する(即ち、回収流路130の内部を減圧する)吸引装置、気液混合状態で回収された液体LQから気体を分離し、液体LQを一時的に貯めるタンク、液体LQの回収流量を制御する流量制御装置などを含む。
液体LQには、露光光の吸収が少ない液体が使用され、具体的には、純水、機能水、フッ化液(例えば、フルオロカーボン)などが使用される。また、液体LQには、脱気装置によって溶存ガス(酸素や窒素)が十分に低減された液体を使用するとよい。例えば、液体LQに溶存可能なガス量の80%以上を除去することで、気泡の発生を抑制し、また、気泡が発生しても即座に液体中に吸収することができる。なお、脱気装置を露光装置1に備えて、溶存ガスを常に除去しながら液体LQを液体供給部126に供給してもよい。脱気装置としては、例えば、ガス透過性膜を隔てて一方に液体を流し、他方を真空にして液体中の溶存ガスをガス透過性膜を介して真空中に追い出す真空脱気装置が好適である。
液体保持板134は、基板ステージ112に保持された基板110の表面と基板110の外側の領域(基板ステージ112の上の領域)とを略同一面にし、基板110の端部でも液体LQを保持するための板部材である。液体保持板134は、基板110の端部近傍のショットを露光する際に、基板110の外側の領域において液体LQを保持することを可能にする。液体保持板134は、化学的に汚染されにくく、且つ、清浄度を維持しやすい材質、具体的には、ステンレス鋼、フッ素樹脂、セラミックなどで構成される。
本実施形態では、液体供給部126は、供給流路124及び供給口122を通して、基板110又は液体保持板134の表面に対して略垂直な方向に液体LQを供給する。これは、あらゆる方向への基板ステージ112の移動に対して、投影光学系108と基板110との間の空間に効率よく液体LQを供給するためである。また、上述したように、液体LQは、回収口128及び回収流路130を通して、投影光学系108と基板110との間の空間から回収される。但し、供給口122及び回収口128のそれぞれは、図1に示すように、基板110の表面に対して垂直方向に液体LQを供給及び回収するように構成されていなくてもよい。換言すれば、液体LQを供給するための供給口122の向き及び液体LQを回収するための回収口128の向きは垂直方向に限定されるものではなく、例えば、斜め方向であってもよい。
また、本実施形態では、光学素子108aやノズル部材120(供給口122及び回収口128)の基板110に対向する面(底面)は、同一の高さの平面内に配置されているが、これらの位置関係に限定される必要はない。換言すれば、光学素子108aやノズル部材120の基板110に対向する面は、互いに異なる高さに配置されていてもよい。
加熱部136は、回収流路130の内部に配置され、回収口128及び回収流路130を通して回収される液体LQ(液体LQと気体との混合流体)を加熱する。上述したように、液体LQは気体と混合された気液混合状態で回収されるため、回収流路130では、液体LQの気化が促進される。そこで、本実施形態では、回収口128及び回収流路130を通して回収される液体LQを加熱部136によって直接加熱することで、液体LQの温度低下、即ち、回収流路130での温度低下を低減させる。
加熱制御部138は、例えば、加熱部136が液体LQに与える加熱量が予め定められた加熱量となるように、加熱部136による液体LQの加熱を制御(調整)する。例えば、加熱制御部138は、メモリなどの記憶部140に記憶された加熱プロファイルに従って、加熱部136による液体LQの加熱を制御する。加熱プロファイルは、加熱部136が液体LQに与えるべき加熱量(最適加熱量)を時系列的に表すデータ(テーブル)である。記憶部140には、様々な条件に対する加熱プロファイルが予め記憶され、加熱制御部138は、条件に応じて最適な加熱プロファイル(即ち、液体LQを加熱する際の条件に対応する加熱プロファイル)を選択する。ここで、様々な条件は、例えば、基板110に塗布されるレジストの種類などの露光条件、液体回収部132のタンクの圧力、基板ステージ112の移動軌跡や移動速度などを含む。様々な条件に対する加熱プロファイルを記憶部140に記憶させることで、あらゆる条件において、最適な加熱プロファイルを選択することが可能となるため、回収流路130での温度低下を効果的に低減することができる。
様々な条件に対する加熱プロファイル(加熱部136が液体LQに与えるべき加熱量)は、予め実験を行って求めればよい。例えば、基板110に塗布されるレジストの1種類について、加熱部136が液体LQに与える加熱量と代表点の温度(投影光学系108の温度など)との関係を求め、代表点の温度が許容温度範囲内となるように、液体LQに与えるべき加熱量を決定する。基板110に塗布されるレジストの全ての種類について、このような関係を求めることで、レジストの全ての種類のそれぞれに対する加熱プロファイルを得ることができる。
本実施形態では、加熱部136は、記憶部140に記憶された加熱プロファイルに従って液体LQを加熱するが、後述するように、代表点の温度をリアルタイムで検出し、かかる検出結果に基づいて、加熱部136による液体LQの加熱を制御してもよい。
加熱部136は、図2に示すように、回収流路130の内部に連続的に配置され、上述したように、回収口128及び回収流路130を通じて回収される液体LQを加熱する。図2は、加熱部136の配置の一例を示す図であって、投影光学系108の光学素子108aの上方、且つ、加熱部136の下方における断面を示す図である。
図2を参照するに、加熱部136は、回収流路130、詳細には、ノズル部材120の内部に配置された第1流路部分130aの形状に沿って連続的に配置されている。これにより、ノズル部材120の内部に配置された第1流路部分130aの全周にわたって温度低下を低減して、回収流路130の周囲の温度分布の不均一性を効果的に低減することができる。加熱部136は、本実施形態では、第1流路部分130aの内部のみに配置されているが、第1流路部分130a及び第2流路部分130bの少なくとも一方の内部に配置されていればよい。
但し、加熱部136は、第1流路部分130aの全周にわたって連続的に配置されていなくてもよい。例えば、基板ステージ112の移動に従って、回収口128から回収される液体LQの回収流量に場所ムラが発生し、第1流路部分130aを通して回収される液体LQの温度低下の割合が場所によって異なる場合がある。このような場合には、回収流路130、即ち、第1流路部分130aにおいて、図3に示すように、加熱部136を分割して配置し、各加熱部(による液体の加熱)を独立して制御すればよい。図3は、加熱部136の配置の変形例を示す図であって、投影光学系108の光学素子108aの上方、且つ、加熱部136の下方における断面を示す図である。
図3を参照するに、第1流路部分130aにおいて、第1加熱部136A、第2加熱部136B、第3加熱部136C及び第4加熱部136Dが配置され、それぞれ独立して制御される。換言すれば、第1加熱部136A乃至第4加熱部136Dのそれぞれは、液体LQを互いに異なる加熱量で加熱可能に構成されている。第1加熱部136A及び第3加熱部136Cは、光学素子108aに対して、±Y方向にそれぞれ配置されている。また、第2加熱部136B及び第4加熱部136Dは、光学素子108aに対して、±X方向にそれぞれ配置されている。
上述したように、回収口128は、光学素子108aの全周を囲むように形成されている(図3参照)。従って、露光時において、基板ステージ112のスキャン方向(Y方向)とスキャン方向に垂直な方向(X方向)とでは、回収流路130で発生する液体LQの気化量が異なるため、温度低下の割合が異なることになる。これは、液体LQの粘性に起因して、露光時にはスキャン方向である±Y方向への液体LQのはみ出し量が多くなるからである。±Y方向への液体LQのはみ出し量が多くなると、第1流路部分130aの±Y方向の部分での液体LQの回収流量が多くなり、液体LQとともに回収される気体の量が少なくなる。一方、第1流路部分130aの±X方向の部分では、液体LQの回収流量が少なくなり、液体LQとともに回収される気体の量が多くなる。従って、第1流路部分130aの±Y方向の部分では、気体の量が少ないため、液体LQの気化が抑制されて温度低下の割合が小さくなる。但し、第1流路部分130aの±X方向の部分では、かかる部分の近傍で回収された液体LQと気体とが混合して気化が促進されるため、温度低下の割合が大きくなる。その結果、露光時において、基板ステージ112のスキャン方向とスキャン方向に垂直な方向とでは、回収流路130で発生する液体LQの温度低下の割合が異なることなる(即ち、液体LQの温度低下にムラが発生する)。
図3に示すように、第1加熱部136A、第2加熱部136B、第3加熱部136C及び第4加熱部136Dが独立して配置されている場合には、回収流路130で発生する液体LQの温度低下のムラにも対応することが可能である。具体的には、露光時において、±Y方向に配置された第1加熱部136A及び第3加熱部136Cによる液体LQの加熱量を小さくし、±X方向に配置された第2加熱部136B及び第4加熱部136Dによる液体LQの加熱量を大きくする。これにより、露光時においても、ノズル部材120の内部に配置された第1流路部分130aで発生する温度低下を効果的に低減し、回収流路130の周囲の温度分布の不均一性を低減することができる。
また、第1加熱部136A乃至第4加熱部136D(による液体の加熱)の独立制御は、露光時に限定されるものではなく、例えば、基板110を交換する位置に基板ステージ112を移動する際に行ってもよい。このような場合には、基板ステージ112の移動方向に配置された加熱部による液体LQの加熱量を小さくし、基板ステージ112の移動方向の反対側に配置された加熱部による液体LQの加熱量を大きくすればよい。
図3では、回収流路130に4つの加熱部(第1加熱部136A乃至第4加熱部136D)を配置しているが、回収流路130に配置する加熱部の数は4つに限定されるものではない。例えば、回収流路130で発生する液体LQの温度低下をより効率的に低減するために、4つ以上の加熱部を配置してもよい。
また、図3では、回収流路130(第1流路部分130a)は、ノズル部材120の内部において、1つの連続した流路として形成されているが、互いに分離された複数の流路として形成してもよい。このような場合には、第1流路部分130aを形成する複数の流路のそれぞれに加熱部を配置して、複数の流路ごとに加熱部による液体LQの加熱量を制御するとよい。これにより、第1流路部分130aが複数の流路で形成されている場合であっても、第1流路部分130aで発生する温度低下を効果的に低減することができる。また、第1流路部分130aを形成する複数の流路のそれぞれにおいて、加熱部を分割して配置し、複数の流路ごとに各加熱部を独立して制御してもよい。
図4を参照して、加熱部136の具体的な構成について説明する。図4は、ノズル部材120における供給流路124及び回収流路130(第1流路部分130a)の近傍を示す概略図である。図4を参照するに、加熱部136は、例えば、シーズヒータ200で構成されている。シーズヒータ200は、回収流路130の形状に応じて自由に形状を加工することが可能であり、例えば、第1流路部分130aの形状に応じて加工することで、第1流路部分130aの内部に容易に配置することができる。
シーズヒータ200は、図4に示すように、発熱線であるニクロム線202と、酸化マグネシウム(MgO)などの絶縁粉末204と、SUS316L材などのシースパイプ206とを含む。シーズヒータ200は、図4に示すような一芯のヒータに限定されるものではない。例えば、シーズヒータ200は、二芯のヒータであってもよく、必要な発熱量やスペースの制約などの条件に応じて選定すればよい。
図4に示すように、シーズヒータ200を回収流路130(第1流路部分130a)の上面に配置することで、シーズヒータ200は、回収口128を通して回収される液体LQの流れを妨げることなく、液体LQを直接加熱することができる。これにより、シーズヒータ200による液体LQの加熱量を大きくすることなく、即ち、シーズヒータ200による液体LQの加熱量を小さくしても、液体LQの温度低下を効率的に低減することができる。また、シーズヒータ200による液体LQの加熱量を小さくすることで、シーズヒータ200の周囲(回収流路130の周囲)の温度上昇を抑制することができる。このように、回収流路130での液体LQの温度低下を低減し、且つ、回収流路130の周囲の温度分布の不均一性を低減することができる。
但し、シーズヒータ200による液体LQの加熱量を小さくしても、回収流路130の周囲の温度、例えば、ノズル部材120の温度が僅かに上昇する場合もある。このような場合には、シーズヒータ200とノズル部材120(回収流路130)との間に断熱材を配置して、ノズル部材120の温度上昇を低減すればよい。また、シーズヒータ200とノズル部材120との間に断熱材を配置する代わりに、熱伝導率が小さい材料でノズル部材120を構成してもよい。
また、シーズヒータ200を配置する位置は、回収流路130の上面に限定されるものではない。例えば、スペースの制約によって、ノズル部材120の厚さ(Z方向)を厚くできない場合も考えられる。このような場合には、回収流路130の側面にシーズヒータ200を配置すればよい。シーズヒータ200を回収流路130の側面に配置した場合にも、シーズヒータ200を回収流路130の上面に配置した場合と同様な効果を得ることができる。また、回収流路130の上面及び側面の両方にシーズヒータ200を配置してもよい。
また、加熱部136は、シーズヒータ200に限定されるものではなく、回収口128及び回収流路130を通して回収される液体LQを加熱することが可能であればよい。加熱部136は、例えば、シーズヒータと同様に、任意の形状に加工することが可能なシートヒータであってもよい。
更に、加熱部136は、ヒータに限定されるものでもなく、例えば、ペルチェ素子であってもよい。ペルチェ素子は、流れる電流の向きによって吸熱と放熱とを制御することができる素子である。従って、例えば、回収流路130の近傍に温度センサを配置し、かかる温度センサの検出結果に基づいて、ペルチェ素子に流す電流の向きや電流値を制御することで、回収流路130での液体LQの温度を効率的に制御することができる。
<第2の実施形態>
図5は、露光装置1の基板ステージ112の近傍の構成を示す概略図である。本実施形態では、回収流路130において、ノズル部材120の内部に配置された第1流路部分130a(に配置された加熱部136)だけではなく、基板ステージ空間の内部に配置された第2流路部分130bにも加熱部146が配置されている。加熱部146は、加熱部136と同様に、回収口128及び回収流路130を通して回収される液体LQを直接加熱する。
上述したように、液体LQは気体と混合された気液混合状態で回収されるため、回収流路130では、液体LQの気化が促進される。従って、基板ステージ空間に配置された第2流路部分130bでも温度低下が発生する。第2流路部分130bで温度低下が発生すると、第2流路部分130bの周囲でも温度低下が発生するため、基板ステージ空間で局所的に温度低下が発生することになる。基板ステージ空間での局所的な温度低下は、例えば、レーザ干渉計116による基板ステージ112の位置の計測に誤差(測長誤差)を生じさせる要因となる。
そこで、本実施形態では、基板ステージ空間の内部に配置された第2流路部分130bの内部にも加熱部146を配置している。そして、第2流路部分130bにおいて、気液混合状態で回収された液体LQを加熱部146で直接加熱することで、第2流路部分130bでの温度低下を効率的に低減させている。
加熱制御部138は、加熱部136(による液体LQの加熱)と加熱部146(による液体LQの加熱)とを独立して制御する。これは、気化熱量が場所に応じて異なり、更には、ノズル部材120と基板ステージ空間とでは要求される温度精度が異なり、それぞれに応じた加熱量で加熱部136及び146を制御するためである。加熱制御部138は、上述したように、記憶部140に記憶された加熱プロファイルに従って、加熱部136及び146のそれぞれによる液体LQの加熱を制御する。但し、ノズル部材120及び基板ステージ空間の両方において、温度低下を許容範囲内に抑えることができる場合には、加熱部136と加熱部146とを独立して制御しなくてもよい。例えば、加熱制御部138は、加熱部136による液体LQの加熱量と加熱部146による液体LQの加熱量とが等しくなるように(即ち、同一の加熱プロファイルを用いて)、加熱部136及び146による液体LQの加熱を制御してもよい。
基板ステージ空間に配置される第2流路部分130bは、第2流路部分130bの内部に加熱部146を配置できるように、サポート部材(不図示)に支持される。例えば、加熱部146が配置される第2流路部分130bは、加熱部146の形状と第2流路部分130bの形状とが同一となるように、サポート部材に支持される。
図6を参照して、加熱部146の具体的な構成について説明する。図6は、基板ステージ空間に配置された回収流路130(第2流路部分130b)の断面(液体LQの流れに垂直な方向の断面)を示す概略図である。図6を参照するに、加熱部146は、シーズヒータ210で構成されている。
シーズヒータ210は、図6に示すように、発熱線であるニクロム線212と、酸化マグネシウム(MgO)などの絶縁粉末214と、SUS316L材などのシースパイプ216とを含む。シーズヒータ210は、回収流路130(第2流路部分130b)の一方から取り付けることが可能なねじ込み式の二芯のヒータである。
基板ステージ空間に配置される第2流路部分130bの外側には、断熱材を配置してもよい。これにより、第2流路部分130bでの液体LQの温度低下が基板ステージに及ぼす影響を低減することが可能となり、第2流路部分130bの周囲の温度分布の不均一性をより効果的に低減することができる。
本実施形態では、基板ステージ空間に配置された2つの第2流路部分130bのそれぞれに対して、1つのシーズヒータ210を配置している。但し、露光装置の配置によっては、基板ステージ空間に配置された1つの第2流路部分130bの内部を1つのシーズヒータ210で網羅できない場合もある。このような場合には、第2流路部分130bの内部を網羅するように、複数のシーズヒータ210を配置すればよい。これにより、回収流路130(第2流路部分130b)の配置に自由度を持たせて、装置設計の自由度を向上させることができる。
<第3の実施形態>
図7は、露光装置1の基板ステージ112の近傍の構成を示す概略図である。本実施形態では、ノズル部材120、詳細には、回収口128の近傍に、検出部152が配置されている。検出部152は、温度センサを含み、代表点の温度、例えば、ノズル部材120の温度をリアルタイムで検出する。
加熱制御部138は、検出部152の検出結果に基づいて、加熱部136及び146のそれぞれによる液体LQの加熱を制御する。例えば、加熱制御部138は、検出部152で検出される温度Tと目標温度(ノズル部材120の目標温度)Tsとの差が許容範囲内となるように、加熱部136及び146のそれぞれによる液体LQの加熱を制御する。
このように、本実施形態では、加熱制御部138は、検出部152で検出される温度Tをフィードバックして、温度Tと目標温度Tsとの差(偏差)が0になるように、加熱部136及び146のそれぞれによる液体LQの加熱を制御する。例えば、回収口128及び回収流路130を通して回収される液体LQと気体との流量バランスが崩れ、回収口128の近傍の温度低下が一時的に大きくなった場合には、加熱制御部138は、加熱部136による液体LQの加熱量を多くする。そして、液体LQと気体との流量バランスが戻り、回収口128の近傍の温度低下が元の状態に近づくと、加熱制御部138は、加熱部136による液体LQの加熱量を小さくする。
本実施形態では、回収口128及び回収流路130を通して回収される液体LQと気体との流量バランスが崩れた場合であっても、回収流路130で発生する温度低下を効果的に低減し、回収流路130の周囲の温度分布の不均一性を低減することができる。
また、本実施形態では、検出部152は、回収口128の近傍に配置されているが、これに限定されるものではない。例えば、検出部152は、液体回収部132で回収される液体LQの温度、投影光学系108の基板側の周囲の温度、及び、基板ステージ空間の温度の少なくとも1つを検出するように配置すればよい。具体的には、検出部152は、投影光学系108、光学素子108a、ノズル部材120、回収流路130、基板ステージ112、基板ステージ空間などに配置してもよい。
また、検出部152は、回収流路130での液体LQの温度低下の影響が懸念される部分に応じて配置してもよい。例えば、回収流路130での液体LQの温度低下が投影光学系108に与える影響を懸念する場合には、投影光学系108に検出部152を配置して、投影光学系108(の基板側の周囲)の温度を検出すればよい。また、回収流路130での液体LQの温度低下が基板ステージ空間に与える影響を懸念する場合には、基板ステージ空間の内部に検出部152を配置して、基板ステージ空間の温度を検出すればよい。更には、検出部152を複数の場所(例えば、投影光学系108と基板ステージ空間)に配置して、複数の検出部152の検出結果に基づいて、加熱部136及び146のそれぞれによる液体LQの加熱を制御してもよい。
<第4の実施形態>
図8は、加熱部136の配置の一例を示す図であって、投影光学系108の光学素子108aの上方、且つ、加熱部136の下方における断面を示す図である。本実施形態では、投影光学系108と基板110との間に供給された液体LQは、光学素子108aの中心を軸としたXY方向の4箇所に配置された回収流路130を通して回収される。回収流路130は、4つに分割された第1流路部分130a、130a、130a及び130aと、第1流路部分130a乃至130aのそれぞれに対応する第2流路部分130b、130b、130b及び130bとを含む。また、第1流路部分130a乃至130aと同様に、回収口128も光学素子108aの中心を軸として4つに分割されている。
加熱部136は、ノズル部材120の内部に配置された第1流路部分130aの形状に沿って配置されている。具体的には、加熱部136は、第1加熱部136a、第2加熱部136a、第3加熱部136a及び第4加熱部136aの4つに分割されて配置されている。第1加熱部136a乃至第4加熱部136aのそれぞれは、第1流路部分130a乃至130aのそれぞれの形状に沿って連続的に配置されている。第1加熱部136a乃至第4加熱部136aは、それぞれ独立して制御され、第1流路部分130a乃至130aのそれぞれにおいて、液体LQを加熱することが可能である。また、第1加熱部136a乃至第4加熱部136aのそれぞれは、液体LQを互いに異なる加熱量で加熱可能な複数の加熱領域を含む。
本実施形態では、第1流路部分130a乃至130aに対応させて、加熱部136を第1加熱部136a乃至第4加熱部136aの4つに分割しているが、これに限定されるものではない。例えば、第1流路部分130a乃至130aに関わらず、加熱部136を更に細かく(即ち、4つ以上に)分割してもよい。
検出部152、152、152及び152は、回収口128の近傍、詳細には、第1流路部分130a乃至130aのそれぞれの内部に配置される。検出部152乃至152のそれぞれは、温度センサを含み、第1流路部分130a乃至130aのそれぞれでの(液体LQの)温度を検出する。本実施形態では、第1流路部分130a乃至130aのそれぞれに1つの検出部が配置されている。但し、第1流路部分130a乃至130aのそれぞれで発生する温度分布を正確に検出するために、第1流路部分130a乃至130aのそれぞれに配置される検出部の数を増加させてもよい。
図9(a)及び図9(b)のそれぞれは、基板ステージ112が静止している状態(非露光時)及び移動している状態(露光時)において第1流路部分130a及び130aで発生する温度分布の一例を示す図である。図9(a)では、第2流路部分130bを中心とした第1流路部分130aの各位置を横軸とし、第1流路部分130aの各位置での温度[℃]を縦軸としている。同様に、図9(b)では、第2流路部分130bを中心とした第1流路部分130aの各位置を横軸とし、第1流路部分130aの各位置での温度[℃]を縦軸としている。TDa、TDa及びTDaは、第1流路部分130aで発生する温度分布を表し、TDb、TDb及びTDbは、第1流路部分130aで発生する温度分布を表している。温度分布TDa及びTDbは、基板ステージ112が静止している状態での温度分布である。温度分布TDa及びTDbは、基板ステージ112が第1速度(低速)で移動している状態での温度分布である。温度分布TDa及びTDbは、基板ステージ112が第1速度よりも速い第2速度(高速)で移動している状態での温度分布である。なお、第1流路部分130a及び130aで発生する温度分布は、第1流路部分130a及び130aで発生する温度分布と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
図9(a)及び図9(b)を参照するに、基板ステージ112が静止している状態において、投影光学系108(光学素子108a)の光軸(中心)に対して液体LQの偏りがない場合、温度分布TDa1と温度分布TDb1とはほぼ等価な形状となる。ここで、液体LQの偏りがない場合とは、第1流路部分130a乃至130aのそれぞれにおいて、液体LQと気体との混合比にムラがない場合ともいえる。また、回収流路130に回収される液体LQ(液体LQと気体との混合流体)は、気化しながら第1流路部分130a及び130aから第2流路部分130b及び130bへ流れる。従って、第2流路部分130b及び130bの位置に近ければ近いほど、温度低下が大きくなる。
基板ステージ112が第1速度で移動している状態では、温度分布TDa2で示されるように、第1流路部分130aでの平均温度低下の割合が減少し、温度分布(分布曲線)の勾配も緩くなる。これは、基板ステージ112がY方向に移動することで、液体LQがY方向に伸張し、第1流路部分130aでの液体LQの回収流量が多くなり、液体LQとともに回収される気体の量が少なくなる(即ち、気化熱量が減少する)ためである。一方、基板ステージ112がY方向に移動すると、液体LQはX方向に収縮するため、第1流路部分130aでの液体LQの回収流量が少なくなり、液体LQとともに回収される気体の量が多くなる。従って、温度分布TDb2で示されるように、第1流路部分130aでの平均温度低下の割合が増加し、温度分布(分布曲線)の勾配は鋭くなる。
基板ステージ112が第2速度で移動している状態では、液体LQがY方向に更に伸張し、X方向に更に収縮する。従って、温度分布TDa3で示されるように、温度分布TDa2との比較において、第1流路部分130aでの平均温度低下の割合が更に減少し、温度分布の勾配も更に緩くなる。また、温度分布TDb3で示されるように、温度分布TDb2との比較において、第1流路部分130aでの平均温度低下の割合が更に増加し、温度分布の勾配は更に鋭くなる。
図10(a)及び図10(b)は、第1流路部分130aに配置された第1加熱部136aが液体LQに与える加熱量(加熱量分布)を示す図である。ここでは、第1加熱部136aは7つの加熱領域を含み、4番目の加熱領域が気化熱量の最も大きい位置、即ち、第2流路部分130bの位置に配置されているものとする。また、図10(a)及び図10(b)では、第1加熱部136aに含まれる加熱領域(の番号)を横軸とし、各加熱領域が液体LQに与える加熱量を縦軸としている。
図10(a)及び図10(b)に示すように、第1加熱部136aに含まれる7つの加熱領域のそれぞれが液体LQに与える加熱量を変えることで、第1流路部分130aにおいて任意の加熱量分布を形成することができる。図10(a)に示す加熱量分布は、基板ステージ112が静止している状態において第1流路部分130aで発生する温度分布TDa1を予め定められた温度分布にするために、第1加熱部136aの各加熱領域が液体LQに与えるべき加熱量を示している。また、図10(b)に示す加熱量分布は、基板ステージ112が移動している状態において第1流路部分130aで発生する温度分布TDa2を予め定められた温度分布にするために、第1加熱部136aの各加熱領域が液体LQに与えるべき加熱量を示している。ここで、予め定められた温度分布とは、例えば、第1流路部分130aの各位置での温度が図9(a)に示す目標温度に一致する分布である。
このように、第1流路部分130a乃至130aのそれぞれで発生する温度分布が予め定められた温度分布となるように、第1加熱部136a乃至第4加熱部136aに含まれる加熱領域のそれぞれが液体LQに与えるべき加熱量を決定する。そして、第1加熱部136a乃至第4加熱部136aのそれぞれは、決定された加熱量に従って加熱領域のそれぞれで液体LQを加熱する。これにより、第1流路部分130a乃至130aで発生する温度低下、特に、温度ムラを効果的に低減し、回収流路130の周囲の温度分布の不均一性を低減することができる。また、第1加熱部136a乃至第4加熱部136aに含まれる複数の加熱領域のそれぞれが液体LQに与えるべき加熱量の決定は、加熱制御部138で行われる。このように、加熱制御部138は、第1加熱部136a乃至第4加熱部136aに含まれる複数の加熱領域のそれぞれが液体LQに与えるべき加熱量を決定する決定部としても機能する。
本実施形態では、基板ステージ112の速度に基づいて、第1加熱部136a乃至第4加熱部136aに含まれる複数の加熱領域のそれぞれが液体LQに与えるべき加熱量を決定している。但し、投影光学系108と基板110との間に供給された液体LQの形状は、基板ステージ112の加速度、移動量や移動方向によっても変化する。換言すれば、第1流路部分130a乃至130aのそれぞれで発生する温度分布は、基板ステージ112の加速度、移動量や移動方向にも依存する。従って、加熱制御部138は、基板ステージ112の加速度、速度、移動量及び移動方向の少なくとも1つに基づいて、第1加熱部136a乃至第4加熱部136aに含まれる複数の加熱領域のそれぞれが液体LQに与えるべき加熱量を決定すればよい。また、第1流路部分130a乃至130aのそれぞれで発生する温度分布は、基板110の表面に施された撥水コート材の種類や基板ステージ112の表面に施された撥水コート材の種類にも依存する。従って、加熱制御部138は、基板110の表面に施された撥水コート材の種類及び基板ステージ112の表面に施された撥水コート材の種類の少なくとも一方にも基づいて、複数の加熱領域のそれぞれが液体LQに与えるべき加熱量を決定するとよい。
また、シミュレーションなどによって、第1加熱部136a乃至第4加熱部136aに含まれる複数の加熱領域のそれぞれが液体LQに与えるべき加熱量を予め決定し、かかる加熱量を表す加熱量情報を記憶部140に記憶させてもよい。この場合、第1加熱部136a乃至第4加熱部136aのそれぞれは、記憶部140に記憶された加熱量情報に従って、加熱領域のそれぞれで液体LQを加熱する。また、上述したように、第1流路部分130a乃至130aのそれぞれで発生する温度分布は、基板ステージ112の加速度、速度、移動量や移動方向に依存する。従って、基板ステージ112の移動プロファイルごとに、加熱量情報を記憶部140に記憶させるとよい。
本実施形態では、加熱部136に含まれる複数の加熱領域のそれぞれが液体LQに与える加熱量を制御することで、回収流路130で発生する温度低下、特に、温度ムラを効果的に低減している。従って、複数の加熱領域を含む加熱部136への配線や加熱部136に電流を与えるためのドライバ(電圧ドライバや電流ドライバなど)の数も増加し、実装上の問題が生じる可能性がある。
そこで、本実施形態では、図11に示すように、加熱部136を駆動するための駆動回路500を構成する。図11は、加熱部136の駆動回路500の一例を示す概略図である。ここでは、加熱部136は、第1加熱領域HR、第2加熱領域HR、第3加熱領域HR、第4加熱領域HR、第5加熱領域HR、第6加熱領域HR及び第7加熱領域HRの7つの加熱領域を含むものとする。
加熱制御部138は、ドライバDRを介して、第1加熱領域HR乃至第7加熱領域HRのそれぞれが液体LQに与える加熱量に対応する操作量を出力する。ドライバDRからの出力(操作量)は、第1加熱領域HR乃至第7加熱領域HRのいずれかを選択するための選択スイッチSWを介して、所定の加熱領域に入力される。例えば、第1加熱領域HRを駆動する場合には、選択スイッチSWのスイッチSW1及びSW2をONにし、他のスイッチSW3乃至SW8をOFFにする。また、第2加熱領域HRを駆動する場合には、選択スイッチSWのスイッチSW2及びSW3をONにし、他のスイッチSW1、SW4乃至SW8をOFFにする。加熱制御部138は、操作量を入力する加熱領域を一定の時間間隔で切り替えるタイミングに同期して、任意の操作量を出力する。例えば、加熱制御部138は、選択スイッチSWによって、操作量が入力される加熱領域を一定の時間間隔で順次選択されるようにして、第1加熱領域HR乃至第7加熱領域HRのそれぞれが液体LQを加熱する際の加熱時間を一定時間とする。そして、加熱制御部138は、選択スイッチSWによって選択された加熱領域に入力される操作量を変えることで、第1加熱領域HR乃至第7加熱領域HRのそれぞれが一定時間内に液体LQに与える単位時間当たりの熱量を変える。これにより、加熱部136は、上述したように、任意の加熱量分布(図10(a)及び図10(b)参照)を形成することができる。
また、加熱領域に入力される操作量を変えるのではなく、加熱領域が選択されている時間(即ち、操作量が入力されている時間)を変えてもよい。例えば、加熱制御部138は、選択スイッチSWによって選択された加熱領域に入力される操作量、即ち、第1加熱領域HR乃至第7加熱領域HRのそれぞれが液体LQに与える単位時間当たりの熱量を一定とする。そして、加熱制御部138は、選択スイッチSWによって加熱領域が選択されている時間を変えることで、第1加熱領域HR乃至第7加熱領域HRのそれぞれが液体LQを加熱する際の加熱時間を変える。この場合にも、加熱部136は、上述したように、任意の加熱量分布(図10(a)及び図10(b)参照)を形成することができる。
図11に示すような駆動回路500を用いることで、加熱部136が複数の加熱領域を含んでいても、加熱部136への配線や加熱部136に電流を与えるためのドライバの数の増加を抑えることができる。
また、本実施形態のように、加熱部136をオープン制御する場合には、電圧ドライバ又は電流ドライバでは自身の発熱によって抵抗値が変化してしまう。従って、加熱部136(加熱領域のそれぞれ)が液体LQに与える加熱量に、抵抗体材質の温度係数に依存する誤差が生じる。そこで、電圧ドライバを用いる場合には、加熱部136に与える電流値を検出する検出回路を構成し、配線などの発熱体以外の抵抗を考慮しながらフィードバック制御すればよい。また、電流ドライバを用いる場合には、加熱部136に与えられる電圧値を検出してフィードバック制御すればよい。
また、加熱制御部138は、検出部152、152、152及び152の検出結果に基づいて、PID制御のようなフィードバック制御をしてもよい。この場合、検出部152を加熱部136に含まれる複数の加熱領域のそれぞれと対にして、多数の検出部を配置する必要がある。多数の検出部を配置することが困難である場合には、複数の加熱領域のうち幾つかの加熱領域に対して1つの検出部152を配置し、隣接する検出部152の検出結果の差から、その間の温度を予測(補間)すればよい。また、検出部152、152、152及び152の検出結果を用いたフィードバック系と記憶部140に記憶された加熱量情報を用いたフィードフォワード系とを組み合わせて制御してもよい。
投影光学系108と基板110との間に液体LQを供給していない状態では、回収流路130で液体LQが気化することがない(気化熱が発生しない)ため、加熱部136は液体LQを加熱していない。そして、投影光学系108と基板110との間に液体LQを供給する際に、加熱部136による液体LQの加熱を開始する。具体的には、基板ステージ112が静止している状態で、回収流路130で生じる温度分布が予め定められた温度分布となるように(図10(a)に示す加熱量分布が形成されるように)、加熱部136に含まれる複数の加熱領域のそれぞれで液体LQを加熱する。また、基板110の搬送や基板110の上のショット領域へのステップ移動などで基板ステージ112を移動させる場合には、例えば、図10(b)に示す加熱量分布が形成されるように、加熱部136に含まれる複数の加熱領域のそれぞれで液体LQを加熱する。この際、基板ステージ112の移動プロファイルの変化などに応じて、加熱部136に含まれる複数の加熱領域のそれぞれで回収流路130に形成すべき加熱量分布を変更(更新)する。
このように、本実施形態では、基板ステージ112の静止しているのか、移動しているのか、或いは、基板ステージ112がどのように移動しているのかに応じて、回収流路130に形成すべき加熱量分布を動的に変更させることも可能である。これにより、基板ステージ112の移動によって動的に変化する、回収流路130で発生する温度低下、特に、温度ムラにも対応することができる。なお、基板ステージ112を高速で連続的に移動する場合には、回収流路130の熱伝達時定数とY方向への繰り返し移動の速度の兼ね合いで温度低下が平均化される。このような場合には、基板ステージ112の移動ごとに回収流路130に形成すべき加熱量分布を変更せずに、基板単位で変更してもよい。
各実施形態で説明したように、露光装置1は、投影光学系108と基板110との間に供給された液体LQを回収する回収流路130での温度低下を低減し、回収流路130の周囲の温度分布の不均一性を低減することができる。従って、露光装置1では、回収流路130の周囲に配置された投影光学系108やレーザ干渉計116が回収流路130での温度低下の影響を受けることなく、パターンの転写精度を高精度に維持することができる。従って、本実施形態の露光装置1によれば、高いスループットで経済性よく高品位なデバイス(半導体集積回路素子、液晶表示素子等)を提供することができる。かかるデバイスは、露光装置1を用いてレジストが塗布された基板を露光する工程と、露光された基板を現像する工程と、その他の周知の工程と、を経ることにより製造される。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。

Claims (22)

  1. レチクルのパターンを基板に投影する投影光学系を備え、前記投影光学系及び液体を介して基板を露光する露光装置であって、
    供給口に接続された供給流路を含み、前記供給口及び前記供給流路を通して前記投影光学系と前記基板との間に前記液体を供給する供給部と、
    回収口に接続された回収流路を含み、前記回収流路の内部を減圧することによって前記投影光学系と前記基板との間に供給された前記液体を前記回収口及び前記回収流路を通して回収する回収部と、
    前記投影光学系の周りに配置され、前記供給口及び前記回収口が形成されたノズル部材と、を有し、
    前記供給流路は、前記ノズル部材の内部に前記投影光学系の光軸を囲む円の円周に沿って配置された供給流路を含み、
    前記回収流路は、前記ノズル部材の内部であって前記供給流路の外側に前記投影光学系の光軸を囲む円の円周に沿って配置された回収流路を含み、
    前記投影光学系の光軸を囲む円の円周に沿って配置された前記回収流路に沿って全周にわたって設けられ、前記投影光学系の光軸を囲む円の円周に沿って配置された前記回収流路内を流れる前記液体を加熱する加熱部を更に有する
    ことを特徴とする露光装置。
  2. 前記液体に与えるべき加熱量を時系列的に表す加熱プロファイルを記憶する記憶部を更に有し、
    前記加熱部は、前記記憶部に記憶された加熱プロファイルに従って前記液体を加熱することを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記回収部で回収される液体の温度、前記投影光学系の前記基板側の周囲の温度、及び、前記基板を保持する基板ステージが配置されるステージ空間の温度の少なくとも1つを検出する検出部と、
    前記検出部で検出される温度と目標温度との差が許容範囲内となるように、前記加熱部による前記液体の加熱を制御する制御部と、
    を更に有することを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  4. 前記回収流路は、前記ノズル部材の外部に配置された回収路を更に含み、
    前記加熱部は、前記投影光学系の光軸を囲む円の円周に沿って配置された前記回収流路及び前記ノズル部材の外部に配置された回収路に沿って設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  5. 前記加熱部は、前記液体を互いに異なる加熱量で加熱可能な複数の加熱領域を含むことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  6. 前記基板を保持して移動するステージと、
    前記ステージの加速度、速度、移動量及び移動方向の少なくとも1つに基づいて、前記回収流路で生じる温度分布が予め定められた温度分布となるように、前記複数の加熱領域のそれぞれが前記液体に与えるべき加熱量を決定する決定部と、
    を更に有し、
    前記加熱部は、前記決定部で決定された加熱量に従って前記複数の加熱領域のそれぞれで前記液体を加熱することを特徴とする請求項5に記載の露光装置。
  7. 前記決定部は、前記基板の表面に施された撥水コート材の種類及び前記ステージの表面に施された撥水コート材の種類の少なくとも一方にも基づいて、前記回収流路で生じる温度分布が予め定められた温度分布となるように、前記複数の加熱領域のそれぞれが前記液体に与えるべき加熱量を決定する請求項6に記載の露光装置。
  8. 前記回収流路で生じる温度分布を予め定められた温度分布とするために前記複数の加熱領域のそれぞれが前記液体に与えるべき加熱量を表す加熱量情報を記憶する記憶部を更に有し、
    前記加熱部は、前記記憶部に記憶された加熱量情報に従って前記複数の加熱領域のそれぞれで前記液体を加熱することを特徴とする請求項5に記載の露光装置。
  9. 前記基板を保持して移動するステージを更に有し、
    前記記憶部は、前記ステージの移動プロファイルごとに、前記加熱量情報を記憶することを特徴とする請求項8に記載の露光装置。
  10. 前記複数の加熱領域のそれぞれが前記液体を加熱する際の加熱時間を一定時間とし、
    前記加熱部は、前記回収流路で生じる温度分布が予め定められた温度分布となるように、前記複数の加熱領域のそれぞれが前記一定時間内に前記液体に与える単位時間当たりの熱量を変えることを特徴とする請求項5に記載の露光装置。
  11. 前記複数の加熱領域のそれぞれが前記液体に与える単位時間当たりの熱量を一定とし、
    前記加熱部は、前記回収流路で生じる温度分布が予め定められた温度分布となるように、前記複数の加熱領域のそれぞれが前記液体を加熱する際の加熱時間を変えることを特徴とする請求項5に記載の露光装置。
  12. 前記加熱部は、シーズヒータ、シートヒータ及びペルチェ素子のうち少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1乃至11のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  13. 前記加熱部は、発熱体を有し、
    前記発熱体は、前記回収流路において前記発熱体に接する液体を加熱することを特徴とする請求項1乃至12のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  14. 前記加熱部は、気液混合状態で回収された前記液体を加熱することを特徴とする請求項1乃至13のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  15. 前記加熱部は、前記回収流路に沿った形状を有することを特徴とする請求項1乃至14のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  16. 前記加熱部は、前記回収流路における前記液体の流れの方向と直交する面方向における前記回収流路の断面よりも小さい前記面方向における断面を有することを特徴とする請求項1乃至15のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  17. 前記加熱部は、前記回収口と対向する前記回収流路の上面、前記上面と直交する方向に沿った側面又は前記上面と前記側面に配置されることを特徴とする請求項1乃至16のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  18. 前記加熱部は、前記回収流路に沿って連続的に設けられていることを特徴とする請求項1乃至17のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  19. 前記加熱部は、前記回収流路に沿って分割して設けられていることを特徴とする請求項1乃至17のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  20. 前記加熱部と前記ノズル部材との間に設けられた断熱材を有することを特徴とする請求項1乃至19のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  21. 前記回収流路の外側に設けられた断熱材を有することを特徴とする請求項1乃至20のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  22. 請求項1乃至21のうちいずれか1項に記載の露光装置を用いて基板を露光するステップと、
    前記ステップで露光された前記基板を現像するステップと、
    を有することを特徴とするデバイスの製造方法。
JP2012104881A 2012-05-01 2012-05-01 露光装置及びデバイスの製造方法 Active JP6122252B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012104881A JP6122252B2 (ja) 2012-05-01 2012-05-01 露光装置及びデバイスの製造方法
US13/863,480 US9454087B2 (en) 2012-05-01 2013-04-16 Exposure apparatus and device fabrication method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012104881A JP6122252B2 (ja) 2012-05-01 2012-05-01 露光装置及びデバイスの製造方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2013232601A JP2013232601A (ja) 2013-11-14
JP2013232601A5 JP2013232601A5 (ja) 2015-06-11
JP6122252B2 true JP6122252B2 (ja) 2017-04-26

Family

ID=49512289

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012104881A Active JP6122252B2 (ja) 2012-05-01 2012-05-01 露光装置及びデバイスの製造方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US9454087B2 (ja)
JP (1) JP6122252B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2996770A1 (en) * 2013-05-15 2016-03-23 Koninklijke Philips N.V. High-intensity focused ultrasound therapy system with cooling

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10257766A1 (de) * 2002-12-10 2004-07-15 Carl Zeiss Smt Ag Verfahren zur Einstellung einer gewünschten optischen Eigenschaft eines Projektionsobjektivs sowie mikrolithografische Projektionsbelichtungsanlage
CN100370533C (zh) * 2002-12-13 2008-02-20 皇家飞利浦电子股份有限公司 用于照射层的方法和用于将辐射导向层的装置
US7738074B2 (en) * 2003-07-16 2010-06-15 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus and device manufacturing method
EP1524558A1 (en) * 2003-10-15 2005-04-20 ASML Netherlands B.V. Lithographic apparatus and device manufacturing method
CN1938646B (zh) * 2004-01-20 2010-12-15 卡尔蔡司Smt股份公司 曝光装置和用于投影透镜的测量装置
JP5167572B2 (ja) 2004-02-04 2013-03-21 株式会社ニコン 露光装置、露光方法及びデバイス製造方法
US7304715B2 (en) 2004-08-13 2007-12-04 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus and device manufacturing method
JP4752473B2 (ja) * 2004-12-09 2011-08-17 株式会社ニコン 露光装置、露光方法及びデバイス製造方法
JP4872916B2 (ja) * 2005-04-18 2012-02-08 株式会社ニコン 露光装置及び露光方法、並びにデバイス製造方法
JP2007184336A (ja) * 2006-01-05 2007-07-19 Canon Inc 露光装置及びデバイス製造方法
JP2008140959A (ja) * 2006-12-01 2008-06-19 Canon Inc 液浸露光装置
EP2136250A1 (en) * 2008-06-18 2009-12-23 ASML Netherlands B.V. Lithographic apparatus and method
JP2012059761A (ja) * 2010-09-06 2012-03-22 Nikon Corp 液浸部材、液浸露光装置、デバイス製造方法、液体回収方法、プログラム、及び記録媒体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013232601A (ja) 2013-11-14
US20130293854A1 (en) 2013-11-07
US9454087B2 (en) 2016-09-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI507826B (zh) 用於微影設備之支撐平台、微影設備及元件製造方法
USRE49297E1 (en) Lithographic apparatus and a device manufacturing method
TWI512408B (zh) 微影設備,用於微影設備之支撐平台及元件製造方法
JP5167307B2 (ja) リソグラフィ投影装置
JP4708876B2 (ja) 液浸露光装置
US8451423B2 (en) Lithographic apparatus and method
TW201219992A (en) A lithographic apparatus and device manufacturing method
US20130057837A1 (en) Exposure apparatus, exposure method, device-manufacturing method, program, and recording medium
KR20090113779A (ko) 노광 장치 및 디바이스 제조 방법
JP6122252B2 (ja) 露光装置及びデバイスの製造方法
JPH10199782A (ja) 投影露光装置
US11372339B1 (en) Device manufacturing method and computer program
JP2011014901A (ja) 流体ハンドリング構造体、リソグラフィ装置、およびデバイス製造方法
JP6083975B2 (ja) 流体ハンドリング構造、液浸リソグラフィ装置及びリソグラフィ装置を操作する方法
TW201435959A (zh) 荷電粒子束描繪裝置、光圈單元及荷電粒子束描繪方法
JP2010135796A (ja) 露光装置、露光方法、及びデバイス製造方法
JP2010267684A (ja) 露光方法及び装置、並びに基板温度調整装置
JPH11312633A (ja) ガス温度調整装置および露光装置
US6617555B1 (en) Imaging stabilization apparatus and method for high-performance optical systems
JP2011035074A (ja) 液浸露光装置およびデバイス製造方法
JP2014011203A (ja) 露光装置、露光方法、及びデバイス製造方法
JP2009212234A (ja) 液体回収システム、露光装置、露光方法、及びデバイス製造方法
JP2012059761A (ja) 液浸部材、液浸露光装置、デバイス製造方法、液体回収方法、プログラム、及び記録媒体
JP2014011201A (ja) 露光装置、露光方法、及びデバイス製造方法
JP2010123639A (ja) 露光装置及びデバイス製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150416

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150416

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160226

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160426

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160805

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161004

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170303

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170331

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6122252

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151