JP2009212234A - 液体回収システム、露光装置、露光方法、及びデバイス製造方法 - Google Patents

液体回収システム、露光装置、露光方法、及びデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】液体を高い感度で検出できる液体回収システムを提供する。
【解決手段】液体回収システムは、液体を介して露光光で基板を露光する液浸露光に用いられる。液体回収システムは、液体を回収するための回収口と、回収口に接続され、回収口より回収された液体が流れる回収流路を形成する流路形成部材と、回収流路に配置され、液体を検出する検出面を有する検出装置とを備える。回収口と検出面との間の回収流路の内面の少なくとも一部は、液体に対して、検出面よりも高い撥液性を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、液体回収システム、露光装置、露光方法、及びデバイス製造方法に関する。
フォトリソグラフィ工程で用いられる露光装置において、特許文献1に開示されているような、露光光の光路が液体で満たされるように液浸空間を形成し、その液体を介して露光光で基板を露光する液浸露光装置が知られている。
米国特許出願公開第2006/0152697号明細書
液浸露光装置において、例えば液体の存在が望まれない部位に液体が流出したり残留したりすると、例えば基板に形成されるパターンに欠陥が生じる等、露光不良が発生し、その結果、不良デバイスが発生する可能性がある。そのような不具合の発生を防ぐために、その部位に存在する液体を回収するとともに、その液体を高い感度で検出して、適切な対策を講ずることが有効である。
本発明の態様は、液体を高い感度で検出できる液体回収システムを提供することを目的とする。また本発明の態様は、液体を高い感度で検出して、露光不良の発生を抑制できる露光装置及び露光方法を提供することを目的とする。また本発明の態様は、不良デバイスの発生を抑制できるデバイス製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に従えば、液体を介して露光光で基板を露光する液浸露光に用いられる液体回収システムであって、液体を回収するための回収口と、回収口に接続され、回収口より回収された液体が流れる回収流路を形成する流路形成部材と、回収流路に配置され、液体を検出する検出面を有する検出装置と、を備え、回収口と検出面との間の回収流路の内面の少なくとも一部は、液体に対して、検出面よりも高い撥液性を有する液体回収システムが提供される。
本発明の第2の態様に従えば、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、第1の態様の液体回収システムを備える露光装置が提供される。
本発明の第3の態様に従えば、第2の態様の露光装置を用いて基板を露光することと、露光された基板を現像することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明の第4の態様に従えば、液体を介して露光光で基板を露光する露光方法であって、露光光を射出する光学部材の射出面と、射出面と対向する基板との間の光路に液体を供給することと、光学部材と液体とを介して基板に露光光を照射することと、第1の態様の液体回収システムを用いて、基板上の液体を回収することと、を含む露光方法が提供される。
本発明の第5の態様に従えば、第4の態様の露光方法を用いて基板を露光することと、露光された基板を現像することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明によれば、液体を高い感度で検出できる。また本発明によれば、露光不良の発生、不良デバイスの発生を抑制できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
図1は、本実施形態に係る露光装置EXの一例を示す概略構成図である。図1において、露光装置EXは、マスクMを保持して移動可能なマスクステージ1と、基板Pを保持して移動可能な基板ステージ2と、マスクステージ1及び基板ステージ2それぞれの位置情報を計測可能な干渉計システム3と、マスクMを露光光ELで照明する照明系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板Pに投影する投影光学系PLと、露光装置EX全体の動作を制御する制御装置4とを備えている。
マスクMは、基板Pに投影されるデバイスパターンが形成されたレチクルを含む。マスクMは、例えばガラス板等の透明板上にクロム等の遮光膜を用いて所定のパターンが形成された透過型マスクを含む。なお、マスクMとして、反射型マスクを用いることもできる。基板Pは、デバイスを製造するための基板である。基板Pは、例えばシリコンウエハのような半導体ウエハ等の基材に感光膜が形成されたものを含む。感光膜は、感光材(フォトレジスト)の膜である。また、基板Pが、感光膜と別の膜を含んでもよい。例えば、基板Pが、反射防止膜を含んでもよいし、感光膜を保護する保護膜(トップコート膜)を含んでもよい。
本実施形態の露光装置EXは、液体LQを介して露光光ELで基板Pを露光する液浸露光装置である。露光装置EXは、露光光ELの光路の少なくとも一部が液体LQで満たされるように液浸空間LSを形成可能な液浸部材5を備えている。液浸空間LSは、液体LQで満たされた空間である。本実施形態においては、液体LQとして、水(純水)を用いる。
本実施形態において、液浸空間LSは、投影光学系PLの複数の光学素子のうち、投影光学系PLの像面に最も近い終端光学素子6から射出される露光光ELの光路が液体LQで満たされるように形成される。終端光学素子6は、投影光学系PLの像面に向けて露光光ELを射出する射出面7を有する。液浸空間LSは、終端光学素子6と、その終端光学素子6の射出面7と対向する物体との間の光路が液体LQで満たされるように形成される。射出面7と対向する位置は、射出面7から射出される露光光ELの照射位置を含む。
液浸部材5は、終端光学素子6の近傍に配置されている。液浸部材5は、下面8を有する。本実施形態において、射出面7と対向可能な物体は、下面8と対向可能である。物体の表面が射出面7と対向する位置に配置されたとき、下面8の少なくとも一部と物体の表面とが対向する。射出面7と物体の表面とが対向しているとき、終端光学素子6は、射出面7と物体の表面との間に液体LQを保持できる。また、下面8と物体の表面とが対向しているとき、液浸部材5は、下面8と物体の表面との間に液体LQを保持できる。射出面7及び下面8と物体の表面との間に保持された液体LQによって、液浸空間LSが形成される。
本実施形態において、射出面7及び下面8と対向可能な物体は、終端光学素子6の射出側(像面側)で移動可能な物体を含み、射出面7及び下面8と対向する位置に移動可能な物体を含む。本実施形態においては、射出面7及び下面8と対向可能な物体は、基板ステージ2、及びその基板ステージ2に保持された基板Pの少なくとも一方を含む。なお、以下においては、説明を簡単にするために、主に、射出面7及び下面8と基板Pとが対向している状態を例にして説明する。
本実施形態においては、射出面7及び下面8と対向する位置に配置された基板Pの表面の一部の領域(局所的な領域)が液体LQで覆われるように液浸空間LSが形成され、その基板Pの表面と下面8との間に液体LQの界面(メニスカス、エッジ)LGが形成される。すなわち、本実施形態においては、露光装置EXは、基板Pの露光時に、投影光学系PLの投影領域PRを含む基板P上の一部の領域が液体LQで覆われるように液浸空間LSを形成する局所液浸方式を採用する。
また、本実施形態の露光装置EXは、露光光ELの光路に対して液浸部材5の外側に配置された捕集部材9を備えている。捕集部材9は、下面10を有する。下面10は、下方(−Z方向)を向いている。本実施形態において、射出面7及び下面8と対向可能な物体は、下面10と対向する位置に移動可能である。すなわち、基板ステージ2、及びその基板ステージ2に保持された基板Pの少なくとも一方は、下面10と対向する位置に移動可能である。
照明系ILは、所定の照明領域IRを均一な照度分布の露光光ELで照明する。照明系ILは、照明領域IRに配置されたマスクMの少なくとも一部を均一な照度分布の露光光ELで照明する。照明系ILから射出される露光光ELとして、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)、及びFレーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)等が用いられる。本実施形態においては、露光光ELとして、紫外光(真空紫外光)であるArFエキシマレーザ光を用いる。
マスクステージ1は、マスクMをリリース可能に保持するマスク保持部1Hを有する。本実施形態において、マスク保持部1Hは、マスクMのパターン形成面(下面)とXY平面とがほぼ平行となるように、マスクMを保持する。マスクステージ1は、リニアモータ等のアクチュエータを含む第1駆動システム1Dの作動により、マスクMを保持してXY平面内を移動可能である。本実施形態においては、マスクステージ1は、マスク保持部1HでマスクMを保持した状態で、X軸、Y軸、及びθZ方向の3つの方向に移動可能である。
投影光学系PLは、所定の投影領域PRに露光光ELを照射する。投影光学系PLは、投影領域PRに配置された基板Pの少なくとも一部に、マスクMのパターンの像を所定の投影倍率で投影する。投影光学系PLの複数の光学素子は、鏡筒PKで保持される。本実施形態の投影光学系PLは、その投影倍率が例えば1/4、1/5又は1/8等の縮小系である。なお、投影光学系PLは、等倍系及び拡大系のいずれでもよい。本実施形態においては、投影光学系PLの光軸AXは、Z軸とほぼ平行である。また、投影光学系PLは、反射光学素子を含まない屈折系、屈折光学素子を含まない反射系、反射光学素子と屈折光学素子とを含む反射屈折系のいずれでもよい。また、投影光学系PLは、倒立像と正立像とのいずれを形成してもよい。
基板ステージ2は、ベース部材11のガイド面12上を移動可能である。本実施形態においては、ガイド面12は、XY平面とほぼ平行である。基板ステージ2は、基板Pを保持して、ガイド面12に沿って、XY平面内を移動可能である。
基板ステージ2は、基板Pをリリース可能に保持する基板保持部2Hを有する。本実施形態において、基板保持部2Hは、基板Pの露光面(表面)とXY平面とがほぼ平行となるように、基板Pを保持する。基板ステージ2は、リニアモータ等のアクチュエータを含む第2駆動システム2Dの作動により、基板Pを保持してXY平面内を移動可能である。本実施形態においては、基板ステージ2は、基板保持部2Hで基板Pを保持した状態で、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に移動可能である。
基板ステージ2は、基板保持部2Hの周囲に配置された上面2Tを有する。本実施形態において、上面2Tは、平坦であり、XY平面とほぼ平行である。また、基板ステージ2は、凹部2Cを有する。基板保持部2Hは、凹部2Cの内側に配置される。本実施形態において、上面2Tと、基板保持部2Hに保持された基板Pの表面とは、ほぼ同一平面内に配置される(面一となる)。
干渉計システム3は、XY平面内におけるマスクステージ1及び基板ステージ2のそれぞれの位置情報を計測する。干渉計システム3は、マスクステージ1の位置情報を計測するレーザ干渉計3Aと、基板ステージ2の位置情報を計測するレーザ干渉計3Bとを備えている。レーザ干渉計3Aは、マスクステージ1に配置された反射面1Rに計測光を照射し、その反射面1Rを介した計測光を用いて、X軸、Y軸、及びθZ方向に関するマスクステージ1(マスクM)の位置情報を計測する。レーザ干渉計3Bは、基板ステージ2に配置された反射面2Rに計測光を照射し、その反射面2Rを介した計測光を用いて、X軸、Y軸、及びθZ方向に関する基板ステージ2(基板P)の位置情報を計測する。
また、本実施形態においては、基板ステージ2に保持された基板Pの表面の位置情報を検出するフォーカス・レベリング検出システム13が配置されている。フォーカス・レベリング検出システム13は、Z軸、θX、及びθY方向に関する基板Pの表面の位置情報を検出する。
基板Pの露光時、マスクステージ1の位置情報がレーザ干渉計3Aで計測され、基板ステージ2の位置情報がレーザ干渉計3Bで計測される。制御装置4は、レーザ干渉計3Aの計測結果に基づいて、第1駆動システム1Dを作動し、マスクステージ1に保持されているマスクMの位置制御を実行する。また、制御装置4は、レーザ干渉計3Bの計測結果及びフォーカス・レベリング検出システム13の検出結果に基づいて、第2駆動システム2Dを作動し、基板ステージ2に保持されている基板Pの位置制御を実行する。
本実施形態の露光装置EXは、マスクMと基板Pとを所定の走査方向に同期移動しつつ、マスクMのパターンの像を基板Pに投影する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)である。基板Pの露光時、制御装置4は、マスクステージ1及び基板ステージ2を制御して、マスクM及び基板Pを、露光光ELの光路(光軸AX)と交差するXY平面内の所定の走査方向に移動する。本実施形態においては、基板Pの走査方向(同期移動方向)をY軸方向とし、マスクMの走査方向(同期移動方向)もY軸方向とする。制御装置4は、基板Pを投影光学系PLの投影領域PRに対してY軸方向に移動するとともに、その基板PのY軸方向への移動と同期して、照明系ILの照明領域IRに対してマスクMをY軸方向に移動しつつ、投影光学系PLと基板P上の液浸空間LSの液体LQとを介して基板Pに露光光ELを照射する。これにより、基板Pは露光光ELで露光され、マスクMのパターンの像が基板Pに投影される。
次に、液浸部材5及び捕集部材9について、図2、図3、及び図4を参照して説明する。図2は、液浸部材5及び捕集部材9を示すYZ平面と平行な側断面図、図3は、液浸部材5及び捕集部材9を下側(−Z側)から見た図、図4は、図2の一部を拡大した図である。
なお、以下の説明においては、終端光学素子6の射出面7、液浸部材5の下面8、及び捕集部材9の下面10と対向する位置に基板Pが配置されている場合を例にして説明するが、上述のように、射出面7、下面8、及び下面10と対向する位置には、基板ステージ2等、基板P以外の物体も配置可能である。
液浸部材5は、環状の部材であって、露光光ELの光路の周囲に配置されている。本実施形態において、液浸部材5の一部は、終端光学素子6の周囲に配置されている。本実施形態においては、液浸部材5は、終端光学素子6の周囲に配置される側板部14と、Z軸方向に関して少なくとも一部が射出面7と基板Pの表面との間に配置される下板部15とを有する。下板部15は、射出面7と対向する位置に開口16を有する。射出面7から射出された露光光ELは、開口16を通過可能である。例えば、基板Pの露光中、射出面7から射出された露光光ELは、開口16を通過し、液体LQを介して基板Pの表面に照射される。下板部15は、射出面7の一部と対向する上面17と、基板Pの表面と対向可能な下面18とを有する。上面17及び下面18のそれぞれは、開口16(露光光ELの光路)の周囲に配置されている。本実施形態において、下面18は、平坦であり、基板Pの表面(XY平面)とほぼ平行である。
また、液浸部材5は、液体LQを供給するための供給口19と、供給口19に接続され、供給口19に供給する液体LQが流れる供給流路21と、液体LQを回収するための第1回収口20と、第1回収口20に接続され、第1回収口20より回収された液体LQが流れる第1回収流路24とを備えている。
供給口19は、露光光ELの光路の近傍において、その光路に面する液浸部材5の所定位置に配置されている。供給流路21は、液浸部材5の内部に形成されている。供給口19は、供給流路21、及び供給管22Pの流路22を介して、液体供給装置23と接続されている。液体供給装置23は、清浄で温度調整された液体LQを送出可能である。液体供給装置23から送出された液体LQは、流路22、及び供給流路21を介して、供給口19に供給される。供給口19は、液浸空間LSを形成するために、液体供給装置23からの液体LQを、露光光ELの光路に供給する。本実施形態においては、供給口19は、射出面7と上面17との間の空間に液体LQを供給する。
第1回収口20は、基板Pの表面と対向する液浸部材5の所定位置に配置されている。本実施形態においては、第1回収口20は、下面18(露光光ELの光路)の周囲に配置されている。第1回収流路24は、液浸部材5の内部に形成されている。第1回収口20は、第1回収流路24、及び第1回収管25Pの流路25を介して、第1液体回収装置26と接続されている。
本実施形態において、第1回収口20には、第1多孔部材27が配置されている。第1多孔部材27は、複数の小さい孔が形成された薄いプレート部材である。第1多孔部材27は、薄いプレート部材を加工して、複数の孔を形成した部材であり、メッシュプレートとも呼ばれる。本実施形態において、第1多孔部材27は、チタンで形成されている。なお、第1多孔部材27が、ステンレスで形成されてもよい。
第1多孔部材27は、第1回収流路24に面する上面27Aと、上面27Aと反対側の下面27Bと、上面27Aと下面27Bとを連通する複数の孔27Hとを有する。本実施形態において、上面27Aと下面27Bとは、ほぼ平行である。本実施形態において、上面27Aと下面27Bとは、基板Pの表面(XY平面)とほぼ平行である。
本実施形態において、液浸部材5の下面8は、下板部15の下面18及び第1多孔部材27の下面27Bを含む。下面8は、基板Pの表面との間で液体LQを保持可能である。
孔27Hは、上面27Aと下面27Bとの間をZ軸方向とほぼ平行に貫通する。液体LQは孔27Hを流通可能である。上面27A及び下面27Bの一方に配置された孔27Hの開口に流入した液体LQは、他方に配置された孔27Hの開口より流出可能である。
第1液体回収装置26は、真空システムを含む圧力調整装置を有し、流路25及び第1回収流路24にかかる負圧を調整可能である。第1液体回収装置26は、流路25及び第1回収流路24を負圧にして、上面27Aと下面27Bとの間に圧力差を発生させることによって、基板P上の液体LQの少なくとも一部を、第1多孔部材27の孔27Hを介して回収する。下面27Bと接触した基板P上の液体LQは、第1多孔部材27の孔27Hを介して、第1回収流路24に流入する。第1回収流路24に流入した液体LQは、流路25を介して、第1液体回収装置26に回収される。このように、第1回収口20は、液浸部材5の下面8と対向する基板P上の液体LQを回収する。
本実施形態においては、制御装置4は、供給口19による液体供給動作と並行して、第1回収口20による液体回収動作を実行することによって、液浸空間LSを形成する。
本実施形態において、制御装置4は、第1多孔部材27を介して第1回収流路24に気体が流入しないように、すなわち、第1回収口20から液体LQのみが回収されるように、第1回収流路24の圧力を調整して、上面27Aと下面27Bとの圧力差を調整する。
制御装置4は、液体LQ、及び第1多孔部材27に応じて、第1回収流路24の圧力を調整する。例えば、第1多孔部材27の孔径、第1多孔部材27(孔27Hの内側面)の液体LQとの接触角θ、及び液体LQの表面張力γ等に応じて、第1回収流路24の圧力を調整することによって、第1回収口20から、液体LQのみを回収することができる。なお、多孔部材を介して液体LQのみを回収する液体回収動作の原理の例が、例えば国際公開第2006/106907号パンフレット等に開示されている。
捕集部材9は、環状の部材であって、露光光ELの光路の周囲に配置されている。本実施形態において、捕集部材9は、液浸部材5の周囲に配置されている。本実施形態においては、液浸部材5と捕集部材9とは離れており、液浸部材5の外側面と捕集部材9の内側面との間に所定のギャップが形成されている。
捕集部材9は、液体LQを回収するための第2回収口30と、第2回収口30に接続され、第2回収口30より回収された液体LQが流れる第2回収流路34とを備えている。
第2回収口30は、基板Pの表面と対向する捕集部材9の所定位置に配置されている。本実施形態においては、第2回収口30は、下面8(露光光ELの光路)の周囲の少なくとも一部に配置されている。第2回収口30は、露光光ELの光路に対して、第1回収口20の外側に配置されている。すなわち、第1回収口20は、第2回収口30と露光光ELの光路との間に配置されている。
第2回収流路34は、捕集部材9の内部に形成されている。第2回収口30は、第2回収流路34、及び第2回収管35Pの流路35を介して、第2液体回収装置36と接続されている。
本実施形態において、第2回収口30には、第2多孔部材37が配置されている。第2多孔部材37は、複数の小さい孔が形成された薄いプレート部材である。すなわち、第2多孔部材37は、第1多孔部材27と同様、メッシュプレートである。本実施形態において、第2多孔部材37は、チタンで形成されている。なお、第2多孔部材37が、ステンレスで形成されてもよい。
第2多孔部材37は、第2回収流路34に面する上面37Aと、上面37Aと反対側の下面37Bと、上面37Aと下面37Bとを連通する複数の孔37Hとを有する。本実施形態において、上面37Aと下面37Bとは、ほぼ平行である。本実施形態において、上面37Aと下面37Bとは、基板Pの表面(XY平面)とほぼ平行である。
本実施形態において、捕集部材9の下面10は、第2多孔部材37の下面37Bを含む。また、本実施形態においては、液浸部材5の下面8と捕集部材9の下面10とはほぼ同一平面内に配置されている(ほぼ面一である)。
孔37Hは、上面37Aと下面37Bとの間をZ軸方向とほぼ平行に貫通する。液体LQは孔37Hを流通可能である。上面37A及び下面37Bの一方に配置された孔37Hの開口に流入した液体LQは、他方に配置された孔37Hの開口より流出可能である。
第2液体回収装置36は、真空システムを含む圧力調整装置を有し、流路35及び第2回収流路34にかかる負圧を調整可能である。第2液体回収装置36は、流路35及び第2回収流路34を負圧にして、上面37Aと下面37Bとの間に圧力差を発生させることによって、基板P上の液体LQの少なくとも一部を、第2多孔部材37の孔37Hを介して回収する。下面37Bと接触した基板P上の液体LQは、第3多孔部材37の孔37Hを介して、第2回収流路34に流入する。第2回収流路37に流入した液体LQは、流路35を介して、第2液体回収装置36に回収される。このように、第2回収口30は、捕集部材9の下面10と対向する基板P上の液体LQを回収する。
なお、第1、第2多孔部材27、37として、多数の孔(pore)が形成された焼結部材(例えば、焼結金属)、発泡部材(例えば、発泡金属)などを用いてもよい。また、下面8と下面10とは同一平面内に配置されていなくてもよく、例えば下面10が下面8よりも−Z方向側に配置されていてもよい。
第2回収口30は、液体LQを回収可能である。第2回収口30は、例えば基板Pの露光時に、第1回収口20で回収しきれなかった液体LQを回収する。本実施形態においては、第2回収口30は、少なくとも基板Pの液浸露光中、第2回収口30の周囲の流体(液体LQ、気体を含む)を吸引し続ける。下面10と対向する位置に液体LQが存在しない場合、第2回収口30は、気体のみを回収(吸引)する。一方、例えば液浸空間LSから液体LQが流出し、下面10と対向する位置に配置された場合、第2回収口30は、その液体LQと気体とともに回収する。これにより、液浸空間LSの液体LQが、例えば、基板P上に液体LQが残留したりすることが抑制される。
本実施形態において、第2回収流路34に、液体LQを検出する検出装置40の検出面41が配置されている。検出装置40は、第2回収口30から液体LQが回収されたか否かを検出する。検出面41は、第2回収口30から回収された液体LQと接触可能な、第2回収流路34の所定位置に配置されている。検出面41は、第2回収口30の近傍の第2回収流路34の所定位置に配置されている。
本実施形態において、検出装置40は、捕集部材9の温度を検出可能な温度センサを含む。検出装置40は、捕集部材40により形成される第2回収流路34の温度を検出可能である。検出装置40は、第2回収口30の近傍の第2回収流路34及びその第2回収流路34を形成する捕集部材9の少なくとも一部の温度を検出可能である。
第2回収口30が液体LQを回収した場合、その回収された液体LQによって、第2回収流路34を形成する捕集部材9の温度が変化する。例えば、第2回収口30が液体LQを回収することによって、その液体LQの気化熱によって、捕集部材9の温度が低下する。検出装置40は、検出面41の検出結果に基づいて、捕集部材9の温度が変化したと判断したとき、第2回収口30から液体LQが回収されたと判断することができる。
検出装置40は、検出面41での液体LQの気化に起因する捕集部材9の温度変化を検出する。第2回収口30より回収され、検出面41と接触した液体LQ、あるいは検出面41の近傍に存在する液体LQが気化することによって、検出面41及び検出面41近傍の捕集部材9の温度が変化する。このように、検出装置40は、検出面41での液体LQの気化に起因する捕集部材9の温度変化を検出することができる。
本実施形態において、第2回収口30と検出面41との間の第2回収流路34の内面50Aは、液体LQに対して、検出面41よりも高い撥液性を有する。すなわち、内面50Aと液体LQとの接触角は、検出面41と液体LQとの接触角よりも大きい。
本実施形態において、捕集部材9は、例えばチタンで形成されている。また、第2回収流路34の内面50Aは、撥液性材料で形成されている。本実施形態において、内面50Aは、撥液性の膜Fで形成されている。本実施形態においては、チタンで形成された捕集部材9の内面50Aに、撥液性材料をコーティングする処理を含む撥液化処理が施され、撥液性の膜Fが形成されている。撥液性材料としては、例えばPFA(Tetra fluoro ethylene-perfluoro alkylvinyl ether copolymer)、PTFE(Poly tetra fluoro ethylene)、PEEK(polyetheretherketone)、テフロン(登録商標)等のフッ素を含む材料を用いることができる。本実施形態において、液体LQに対する内面50Aの接触角は、例えば90度以上である。
本実施形態において、検出面41は、液体LQに対して親液性を有し、捕集部材9より高い熱伝導率を有する材料で形成されている。本実施形態においては、検出面41は、例えばSUS316等のステンレスで形成されている。なお、検出面41がチタンで形成されてもよい。本実施形態において、液体LQに対する検出面41の接触角は、例えば90度未満であり、望ましくは40度未満である。
また、本実施形態においては、第2回収口30に対して検出面41より下流側の第2回収流路34の内面50Bも、液体LQに対して撥液性である。
また、本実施形態においては、第2多孔部材37の上面37Aは、液体LQに対して撥液性である。本実施形態においては、チタン(又はステンレス)で形成されている第2多孔部材37の上面37Aは、フッ素を含む撥液性材料で形成されている。上面37Aには、撥液性材料をコーティングする処理を含む撥液化処理が施されている。一方、下面37Bには、撥液化処理は施されていない。下面37Bは、液体LQに対して親液性である。すなわち、上面37Aは、液体LQに対して、下面37Bよりも高い撥液性を有する。
なお、第2回収口30に第2多孔部材37を配置しなくてもよい。
また、第1回収口20から液体LQを気体とともに回収してもよい。この場合、第1回収口20に第1多孔部材27を配置しなくてもよい。
次に、上述した構成を有する露光装置EXを用いて基板Pを露光する方法について説明する。液浸空間LSを形成するために、制御装置4は、供給口19を用いて、露光光ELの光路に液体LQを供給する。液体LQを供給するときには、制御装置4は、射出面7及び下面8と対向する位置に、基板P(基板ステージ2)等の物体を配置する。液体供給装置23から送出された液体LQは、流路22及び供給流路21を介して供給口19に供給される。供給口19は、射出面7と上面17との間の空間に液体LQを供給する。液体LQは、射出面7と上面17との間の空間を流れ、開口16を介して、液浸部材5の下面8と基板Pの表面との間の空間に流入し、その下面8と基板Pの表面との間に保持される。これにより、終端光学素子6の射出面7と基板Pの表面との間の光路が液体LQで満たされる。
また、本実施形態においては、制御装置4は、供給口19による液体供給動作と並行して、第1回収口20による液体回収動作を実行することによって、液浸空間LSを形成する。第1回収口20に配置されている第1多孔部材27の下面27Bと接触した液体LQの少なくとも一部は、第1多孔部材27の孔27Hを介して回収される。
また、制御装置4は、液浸空間LSを形成した状態において、第2回収口30による流体吸引動作を開始する。図4に示すように、基板Pがほぼ静止している状態においては、第2回収口30から液体LQが回収されない。第2回収口30は、その第2回収口30の周囲の気体を吸引する。
液浸空間LSが形成された後、制御装置4は、基板Pの露光を開始する。制御装置4は、射出面7及び下面8と基板Pの表面との間に液体LQを保持して液浸空間LSを形成した状態で、終端光学素子6及び液浸部材5に対して、基板PをY軸方向に移動しつつ、投影光学系PLと基板P上の液体LQとを介して露光光ELを基板Pに照射する。これにより、マスクMのパターンの像が基板Pに投影され、基板Pは露光光ELで露光される。
少なくとも基板Pが移動しているとき、制御装置4は、第2回収口30を用いる流体吸引動作を継続する。第2回収口30は、第2回収口30の周囲の流体を吸引し続ける。
基板Pの液浸露光中、制御装置4は、検出装置40を用いて、第2回収口30からの液体LQの回収状態を検出する。上述のように、検出装置40は、第2回収口30から液体LQが回収されたか否かを検出可能である。
図5は、第2回収口30から液体LQが回収されたときの状態を示す模式図である。例えば、基板Pの移動条件等に応じて、液浸空間LSの液体LQが所定状態を維持することが困難となる可能性がある。液体LQが所定状態とは、一方側の終端光学素子6及び液浸部材5と他方側の基板Pとの間から液体LQが流出することが抑制される状態を含む。すなわち、液体LQが所定状態とは、第2回収口30から液体LQが回収されない状態を含む。
第1回収口20と基板Pとの間の液体LQが第1回収口20を回収しきれずに、一方側の終端光学素子6及び液浸部材5と他方側の基板Pとの間の所定空間の外側に液体LQが流出した場合、その流出した液体LQは、露光光ELの光路に対して第1回収口20の外側に配置されている第2回収口30に回収される。
第2回収口30より回収された液体LQは、第2回収流路34を流れる。検出装置40は、第2回収流路34流入した液体LQを検出できる。制御装置4は、検出装置40の検出結果に基づいて、第2回収口30が液体LQを回収したか否かを判断し、結果に基づいて、液浸空間LSの液体LQが所定状態を維持しているか否かを判断することができる。
本実施形態においては、第2回収口30と検出面41との間の第2回収流路34の内面50Aが、液体LQに対して撥液性なので、第2回収口30から回収された液体LQが内面50Aに付着することが抑制される。例えば、図5に示すように、第2回収口30から回収された液体LQは、滴となって、第2回収流路34を高い移動速度で移動する。換言すれば、第2回収口30から第2回収流路34に流入した液体LQは、撥液性の内面50Aに留まったり、内面50Aで膜になったりせずに、検出面41に向かって素早く移動する。これにより、第2回収口30と検出面41との間の第2回収流路34における液体LQの気化が抑制される。したがって、第2回収口30と検出面41との間の第2回収流路34における液体LQの気化に起因する温度変化が抑制される。
また、本実施形態においては、第2多孔部材37の上面37Aが、液体LQに対して撥液性なので、その上面37Aに液体LQが留まることも抑制される。
第2回収口30と検出面41との間の第2回収流路34を高い移動速度で移動した液体LQは、検出面41に到達する。検出面41は、液体LQに対して親液性なので、検出面41に到達し、その検出面41に接触した液体LQの移動速度は低下する。すなわち、液体LQは、親液性の検出面41に付着し易く、その検出面41に留まる。また、検出面41と接触した液体LQは、その検出面41で膜になりやすい。これにより、検出面41において、液体LQは十分に気化する。したがって、その液体LQの気化に起因して、検出面41を有する部材の温度が大きく変化する。これにより、検出装置40は、検出面41での液体LQの気化に起因する検出面41を有する部材の温度変化を高い感度で検出することができる。したがって、検出装置40は、第2回収口30から液体LQが回収されたか否かを高い感度で検出することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、第1回収口20で回収されずに、一方側の終端光学素子6及び液浸部材5と他方側の基板Pとの間の所定空間の外側に液体LQが流出した場合でも、その流出した液体LQを、第2回収口30で回収することができる。したがって、液体LQの存在が望まれない部位に液体LQが流出したり、基板P上に液体LQが残留することが抑制される。それゆえ、露光不良の発生を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、第2回収口30と検出面41との間の第2回収流路34の内面50Aを、液体LQに対して、検出面41よりも高い撥液性にしたので、その検出面41を有する検出装置40を用いて、第2回収口30から液体LQが回収されたか否かを高い感度で検出することができる。すなわち、本実施形態によれば、液体LQが流出したか否かを高い感度で検出することができる。したがって、その検出結果に基づいて、基板Pの移動条件を変更したり、基板Pの表面を形成する材料を変更したり、液浸部材5の下面8を洗浄したりする等、液体LQの流出、及び/又は液体LQの残留を抑制するような適切な対策を講ずることができる。
また、本実施形態によれば、第2回収口30に対して検出面41より下流側の第2回収流路34の内面50Bが、液体LQに対して撥液性なので、検出面41からの液体LQが、内面50Bに付着することが抑制されつつ、第2液体回収装置36に向かって高い移動速度で液体LQを流すことができる。したがって、第2回収口30に対して検出面41より下流における液体LQの気化に起因する、流路を形成する捕集部材9の温度変化を抑制することができる。
なお、図6に示すように、捕集部材9の温度を調整する温度調整装置60を設けることができる。温度調整装置60は、例えば温度調整用流体が流れる内部流路が形成されたジャケット部材を含む。なお、温度調整装置60が、ペルチェ素子を備えてもよい。図6に示す例では、温度調整装置60は、第2回収口30に対して検出面41より下流側の捕集部材9の一部に配置されている。温度調整装置60は、第2回収口30に対して検出面41より下流側の捕集部材9の温度を調整することができる。これにより、液体LQの気化熱に起因して、捕集部材9及びその捕集部材9の周囲の温度が変化することを抑制することができる。温度調整装置60を設けた場合でも、検出面41に付着した液体LQは十分に気化するので、検出装置40は、検出面41での液体LQの気化に起因する温度変化を高い感度で検出でき、第2回収口30から液体LQが回収されたか否かを高い感度で検出することができる。なお、温度調整装置60を設けた場合、第2回収口30に対して検出面41より下流側の第2回収流路34の内面50Bは、液体LQに対して親液性でもよい。
なお、上述の実施形態において、投影光学系PLは、終端光学素子6の射出側(像面側)の光路を液体LQで満たしているが、国際公開第2004/019128号パンフレットに開示されているように、終端光学素子6の入射側(物体面側)の光路も液体LQで満たす投影光学系を採用することもできる。
なお、上述の実施形態の液体LQは水であるが、水以外の液体であってもよい。液体LQとしては、露光光ELに対する透過性があってできるだけ屈折率が高く、投影光学系、あるいは基板の表面を形成する感光材(フォトレジスト)の膜に対して安定なものが好ましい。例えば、液体LQとして、ハイドロフロロエーテル(HFE)、過フッ化ポリエーテル(PFPE)、フォンブリンオイル、セダー油等を用いることも可能である。また、液体LQとして、屈折率が1.6〜1.8程度のものを使用してもよい。また、液体LQとして、種々の流体、例えば、超臨界流体を用いることも可能である。
なお、上述の各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。
さらに、ステップ・アンド・リピート方式の露光において、第1パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第1パターンの縮小像を基板P上に転写した後、第2パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第2パターンの縮小像を第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括露光してもよい(スティッチ方式の一括露光装置)。また、スティッチ方式の露光装置としては、基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板Pを順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、例えば対応米国特許第6611316号明細書に開示されているように、2つのマスクのパターンを、投影光学系を介して基板上で合成し、1回の走査露光によって基板上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置などにも本発明を適用することができる。また、プロキシミティ方式の露光装置、ミラープロジェクション・アライナーなどにも本発明を適用することができる。
また、本発明は、米国特許第6341007号明細書、米国特許第6400441号明細書、米国特許第6549269号明細書、米国特許第6590634号明細書、米国特許第6208407号明細書、米国特許第6262796号明細書等に開示されているような複数の基板ステージを備えたツインステージ型の露光装置にも適用できる。
更に、例えば対応米国特許第6897963号明細書等に開示されているように、基板を保持する基板ステージと基準マークが形成された基準部材及び/又は各種の光電センサを搭載した計測ステージとを備えた露光装置にも本発明を適用することができる。また、複数の基板ステージと計測ステージとを備えた露光装置にも適用することができる。計測ステージが終端光学素子の射出面及び液浸部材の下面と対向する位置に配置されることによって、終端光学素子及び液浸部材は、計測ステージとの間で液浸空間を形成することができる。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)、マイクロマシン、MEMS、DNAチップ、あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
なお、上述の各実施形態においては、レーザ干渉計3A、3Bを含む干渉計システム3を用いてマスクステージ1及び基板ステージ2の各位置情報を計測するものとしたが、これに限らず、例えば各ステージ1、2に設けられるスケール(回折格子)を検出するエンコーダシステムを用いてもよい。この場合、干渉計システムとエンコーダシステムとの両方を備えるハイブリッドシステムとしてもよい。
また、上述の各実施形態では、露光光ELとしてArFエキシマレーザ光を発生する光源装置として、ArFエキシマレーザを用いてもよいが、例えば、米国特許第7023610号明細書に開示されているように、DFB半導体レーザ又はファイバーレーザなどの固体レーザ光源、ファイバーアンプなどを有する光増幅部、及び波長変換部などを含み、波長193nmのパルス光を出力する高調波発生装置を用いてもよい。さらに、上記実施形態では、前述の各照明領域と、投影領域がそれぞれ矩形状であるものとしたが、他の形状、例えば円弧状などでもよい。
なお、上述の各実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクを用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6778257号明細書に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する可変成形マスク(電子マスク、アクティブマスク、あるいはイメージジェネレータとも呼ばれる)を用いてもよい。可変成形マスクは、例えば非発光型画像表示素子(空間光変調器)の一種であるDMD(Digital Micro-mirror Device)等を含む。また、非発光型画像表示素子を備える可変成形マスクに代えて、自発光型画像表示素子を含むパターン形成装置を備えるようにしても良い。自発光型画像表示素子としては、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、無機ELディスプレイ、有機ELディスプレイ(OLED:Organic Light Emitting Diode)、LEDディスプレイ、LDディスプレイ、電界放出ディスプレイ(FED:Field Emission Display)、プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)等が挙げられる。
上述の各実施形態においては、投影光学系PLを備えた露光装置を例に挙げて説明してきたが、投影光学系PLを用いない露光装置及び露光方法に本発明を適用することができる。このように投影光学系PLを用いない場合であっても、露光光はレンズ等の光学部材を介して基板に照射され、そのような光学部材と基板との間の所定空間に液浸空間が形成される。
また、例えば国際公開第2001/035168号パンフレットに開示されているように、干渉縞を基板P上に形成することによって、基板P上にライン・アンド・スペースパターンを露光する露光装置(リソグラフィシステム)にも本発明を適用することができる。
以上のように、本願実施形態の露光装置EXは、本願請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図7に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、上述の実施形態に従って、マスクのパターンを用いて露光光で基板を露光すること、及び露光された基板を現像することを含む基板処理(露光処理)を含む基板処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
なお、上述の各実施形態の要件は、適宜組み合わせることができる。また、法令で許容される限りにおいて、上述の各実施形態及び変形例で引用した露光装置などに関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
本実施形態に係る露光装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態に係る液浸部材及び捕集部材の近傍を示す側断面図である。 本実施形態に係る液浸部材及び捕集部材を下面側から見た図である。 本実施形態に係る液浸部材及び捕集部材の一部を拡大した側断面図である。 本実施形態に係る露光装置の動作の一例を示す図である。 本実施形態に係る温度調整装置の一例を説明するための図である。 マイクロデバイスの製造工程の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
2…基板ステージ、5…液浸部材、6…終端光学素子、7…射出面、9…捕集部材、20…第1回収口、30…第2回収口、34…第2回収流路、36…第2液体回収装置、37…第2多孔部材、37A…上面、37B…下面、37H…孔、40…検出装置、41…検出面、50…内面、60…温度調整装置、EX…露光装置、EL…露光光、LQ…液体、P…基板

Claims (19)

  1. 液体を介して露光光で基板を露光する液浸露光に用いられる液体回収システムであって、
    前記液体を回収するための回収口と、
    前記回収口に接続され、前記回収口より回収された液体が流れる回収流路を形成する流路形成部材と、
    前記回収流路に配置され、前記液体を検出する検出面を有する検出装置と、を備え、
    前記回収口と前記検出面との間の前記回収流路の内面の少なくとも一部は、前記液体に対して、前記検出面よりも高い撥液性を有する液体回収システム。
  2. 前記内面は、撥液性材料で形成されている請求項1記載の液体回収システム。
  3. 前記内面は、撥液性の膜の表面を含む請求項2記載の液体回収システム。
  4. 前記検出装置は、温度センサを含む請求項1〜3のいずれか一項記載の液体回収システム。
  5. 前記温度センサは、前記検出面での前記液体の気化に起因する前記流路形成部材の温度変化を検出する請求項4記載の液体回収システム。
  6. 前記検出装置は、前記回収口から液体が回収されたか否かを検出する請求項1〜5のいずれか一項記載の液体回収システム。
  7. 前記回収口は、前記液体を気体とともに回収する請求項1〜6のいずれか一項記載の液体回収システム。
  8. 前記回収流路と面する第1面、前記第1面と反対側の第2面、及び前記第1面と前記第2面とを連通する複数の孔を有する多孔部材を備え、
    前記第1面は、前記液体に対して撥液性である請求項1〜7のいずれか一項記載の液体回収システム。
  9. 前記第2面は、前記液体に対して親液性である請求項8記載の液体回収システム。
  10. 前記流路形成部材の少なくとも一部の温度を調整する温度調整装置を備える請求項1〜9のいずれか一項記載の液体回収システム。
  11. 前記回収流路にかかる負圧を調整する圧力調整装置を備える請求項1〜10のいずれか一項記載の液体回収システム。
  12. 液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、
    請求項1〜11のいずれか一項記載の液体回収システムを備える露光装置。
  13. 前記露光光を射出する射出面を有する光学部材を備え、
    前記液体回収システムは、前記射出面と対向する物体上の液体を回収する請求項12記載の露光装置。
  14. 前記回収口は、前記光路の周囲の少なくとも一部に配置される請求項13記載の露光装置。
  15. 前記液体回収システムの回収口と前記光路との間に配置され、前記物体上の液体の少なくとも一部を回収可能なさらなる回収口を備える請求項13又は14記載の露光装置。
  16. 前記物体は、前記基板を含む請求項13〜15のいずれか一項記載の露光装置。
  17. 請求項12〜16のいずれか一項記載の露光装置を用いて基板を露光することと、
    露光された基板を現像することと、を含むデバイス製造方法。
  18. 液体を介して露光光で基板を露光する露光方法であって、
    前記露光光を射出する光学部材の射出面と、前記射出面と対向する前記基板との間の光路に液体を供給することと、
    前記光学部材と前記液体とを介して前記基板に露光光を照射することと、
    請求項1〜11のいずれか一項記載の液体回収システムを用いて、前記基板上の液体を回収することと、を含む露光方法。
  19. 請求項18記載の露光方法を用いて基板を露光することと、
    露光された基板を現像することと、を含むデバイス製造方法。
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