JP6121767B2 - 集束イオンビーム装置、及び集束イオンビームの照射方法 - Google Patents
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この集束イオンビーム装置は、イオンを発生させるイオン源を備えており、ここで発生したイオンを、その後集束イオンビーム(FIB:Focused Ion beam)にして照射している。
このような構成において、ガスを供給した後、エミッタと引出電極との間に引出電圧を印加させると共にエミッタを冷却すると、ガスがエミッタ先端部の高電界によって電界電離してイオン化し、ガスイオンとなる。すると、このガスイオンは、正電位に保持されているエミッタから反発して引出電極側に引き出された後、適度に加速されながら集束されることで集束イオンビームとなる。
この構成によれば、電離エネルギーが高過ぎず低過ぎない所望のガスが供給されるので、上述したような輝点が1つのイオンビームを良好に生成することができる。
この構成によれば、先端部の最先端が3個の原子から構成されたエミッタを有するので、引出電圧の調整により上述したような輝点が1つのイオンビームを確実に生成することができる。また、最先端が3個の原子から構成されたエミッタは、最先端が1個の原子から構成されたものに比べて容易に製造可能である。そのため、このような構造のエミッタを採用することで集束イオンビーム装置自体の製造コストを低減することが可能となる。
この構成によれば、電離エネルギーが高過ぎ、或いは、低過ぎない所望のガスが供給されるので、上述したような輝点が1つのイオンビームを良好に生成することができる。
この構成によれば、先端部の最先端が3個の原子から構成されたエミッタを用いるので、引出電圧の調整により上述のような輝点が1つのイオンビームを確実に生成可能となる。また、最先端が3個の原子から構成されたエミッタは、最先端が1個の原子から構成されたものに比べて容易に製造できるため、集束イオンビーム装置自体の製造コストを低減できる。
図1は、本実施形態の集束イオンビーム装置の概略構成を示す図である。図2は、集束イオンビーム装置を構成する集束イオンビーム鏡筒の構成図である。
本実施形態の集束イオンビーム装置1は、図1に示すように、試料Sが載置されるステージ2と、集束イオンビーム(FIB)を照射する集束イオンビーム鏡筒3と、集束イオンビーム(FIB)の照射によって発生した二次荷電粒子Rを検出する検出器4と、デポジション膜を形成するための原料ガスG1を供給するガス銃5と、検出された二次荷電粒子Rに基づいて画像データを生成すると共に、該画像データを表示部6に表示させる制御部7と、を主に備えている。なお、以下の説明では、集束イオンビーム(FIB)を簡略化して、単にイオンビームと呼ぶこともある。
第1のアパーチャー24の下方には、イオンビームを集束して集束イオンビーム(FIB)にするコンデンサーレンズ25が設けられている。なお、本実施形態においては、第1のアパーチャー24を設ける場合を例に挙げたが、第1のアパーチャー24を設けなくても良い。
ガス銃5は、デポジション膜の原料となる物質(例えば、フェナントレン、プラチナ、カーボンやタングステン等)を含有した化合物ガスを原料ガスとして供給することが可能とされている。この原料ガスは、集束イオンビーム(FIB)の照射と、それによって発生した二次荷電粒子によって分解され、気体成分と固体成分とに分離される。そして、分離した2つの成分のうち固体成分が堆積することで、デポジション膜となる。
本実施形態に係る集束イオンビーム装置1は、ガス源11によりガス導入管11aを介してイオン発生室20内にヘリウムよりも電離エネルギーが低いガスG2を供給するとともに、引出電源部15においてエミッタ10から放出されるイオンビームの輝点が1つにする引出電圧を印加する構成を採用している。
本実施形態において、引出電圧の選択においては、画像取得機構17により取得したエミッタ10先端のFIM像(イオンビームの輝点数)を参照する。
はじめに、集束イオンビーム装置1を動作させるに先立ち、輝点が1つとなるイオンビームを照射可能となる引出電圧を選択する(選択工程)。このとき、MCP30及びミラー31を光軸上に移動させておく。
このように、観察や加工だけでなくデポジション膜の生成も可能とすることができる。
従って、本実施形態の集束イオンビーム装置1は、これらの特徴を適宜使い分けることで、顕微鏡、測長、断面観察、断面測長、TEM試料作製、マスクリペア、描画等を行う装置して幅広く利用することができる。
Claims (6)
- 先端が先鋭化され、前記先端の結晶構造がピラミッド形状からなり、前記先端の最先端部がシングルアトム構造ではないエミッタと、
前記エミッタを収容するイオン源室と、
前記イオン源室にヘリウムよりも電離エネルギーが低いガスを供給するガス供給部と、
前記エミッタと引出電極との間に引出電圧を印加して、前記エミッタの先端で前記ガスをイオン化させてガスイオンとした後、前記引出電極側に引き出す引出電源部と、を備え、
前記引出電源部は、前記エミッタから放出されるイオンビームの電界イオン像における輝点の数を1つにするように前記引出電圧を印加することを特徴とする集束イオンビーム装置。 - 前記ガス供給部は、前記ガスとして、窒素、水素、及び酸素の少なくともいずれかを前記イオン源室に供給することを特徴とする請求項1に記載の集束イオンビーム装置。
- 前記エミッタは、前記先端の最先端部を構成する原子数が3個であることを特徴とする請求項1又は2に記載の集束イオンビーム装置。
- 先端が先鋭化され、前記先端の結晶構造がピラミッド形状からなり、前記先端の最先端部がシングルアトム構造ではないエミッタと、前記エミッタを収容するイオン源室と、前記イオン源室にヘリウムよりも電離エネルギーが低いガスを供給するガス供給部と、前記エミッタと引出電極との間に引出電圧を印加して、前記エミッタの先端で前記ガスをイオン化させてガスイオンとした後、前記引出電極側に引き出す引出電源部と、を備えた集束イオンビーム装置における集束イオンビームの照射方法であって、
前記エミッタから放出されるイオンビームの電界イオン像を取得する画像取得工程と、
前記電界イオン像における輝点の数を1つにする前記引出電圧を選択する選択工程と、
前記選択工程において選択した前記引出電圧を印加して前記イオンビームを照射する照射工程と、を含むことを特徴とする集束イオンビームの照射方法。 - 前記ガスとして、窒素、水素、及び酸素の少なくともいずれかを用いることを特徴とする請求項4に記載の集束イオンビームの照射方法。
- 前記エミッタとして、前記先端の最先端を構成する原子数が3個のものを用いることを特徴とする請求項4又は5に記載の集束イオンビームの照射方法。
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