JP6120476B2 - 溶接用継手材 - Google Patents
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Description
[1]2mm以上のR部である段差を有するアルミニウム合金の層が片側の最外端に配置され、鋼又はステンレス鋼の層が、該アルミニウム合金の層が配置されている側と反対の最外端に配置されており、かつ、これらの層の間に、中間材として、純アルミ、チタン若しくはチタン合金、ニッケル若しくはニッケル合金を、この順に、金属冶金的に接合した層を有する配管溶接用継手材において、該段差は、該継手材の直径が配管以上になることにより生じたものであり、該アルミニウム合金中のFe成分の含有量が0.18wt%以下であり、かつ、Mn成分の含有量が0.63wt%以下であることを特徴とする前記配管溶接用継手材。
本発明は、段差を有するアルミニウム合金の層が少なくとも片側の最外端に配置された溶接用継手材において、該アルミニウム合金のFe成分とMn成分の含有量をそれぞれ特定の値以下にすることにより、溶接時の熱影響でアルミニウム合金の割れが生じず、また溶接性能が従来製品に比べ格段に向上した継手材である。
一方、本明細書中、「アルミニウム合金」とは、前述した純アルミニウム以外の、アルミニウムを主成分としFe成分及びMn成分を含む合金をいう。
溶接用継手材は、通常、界面の接合強度やリーク性能、設計圧力を考慮した上で肉厚を決めるが、殆どの場合、溶接する部材の厚み以上になる。つまり配管形状の場合、継手の直径は、配管以上の直径になる。その場合、溶接しやすくするためにアルミニウム合金を開先加工する必要がある。具体的にはアルミニウム合金端部を切削加工によって肉厚を減らし、直径を配管と同じにしている。したがって、異種金属の溶接用継手材には「段差」が発生し、このような段差があるために、段差及び周辺部には、溶接時又は溶接後に、自重又はその他荷重が集中しやすくなっている。それ故、溶接時の熱影響で発生したクラックがさらに大きく進展する現象が現れる。
[実施例1]
下記材料を用いて爆発圧着によって製作した5層のクラッド板から、図1に示す形状の溶接用継手材を作製した。図1中、a=273mm、b=25.4mm、c=25mm,d=80mm、e=442mm、そしてR=5mmであった。尚、ステンレス鋼の上にニッケル、チタン、アルミニウム、アルミニウム合金を順番に、爆発圧着を合計4回実施した。アルミニウム合金としては、Fe成分:0.10wt%、Mn成分:0.53wt%のものを使用した。
アルミニウム合金:JISA5083 40×1185×1522mm
アルミニウム :JISA1100 12×1185×1522mm
チタン :JISTP270 2×1185×1522mm
ニッケル :JISNW2200 2×1185×1522mm
ステンレス鋼 :JISSUS304L 35×1185×1522mm
室内温度:13℃
溶接熱:アルミニウム/チタン界面で最高220℃
溶接回数:3ビード(1st layer:130Amp,2.0mmφRod、2,3 Layer:200Amp,1.2mmφwire)
アルミニウム合金として、Fe成分:0.18wt%、Mn成分:0.63wt%のものを使用した以外は、実施例1に使用したものと同じ金属材料を用いて爆発圧着によって製作したクラッド板から、図1と同じ形状の継手材を製作した。、継手材の両端を実施例1と同じ条件でMIG溶接し、浸透探傷試験を行った結果、実施例1と同様にR部及びR部近傍には指示模様も見られず、また、ミクロ観察でもクラックの発生の無いことを確認した。
アルミニウム合金として、Fe成分:0.17wt%、Mn成分:0.40wt%のものを使用した以外は、実施例1に使用したものと同じ金属材料を用いて爆発圧着によって製作したクラッド板から、図1と同じ形状の継手材を製作した。継手材の両端を実施例1と同じ条件でMIG溶接し、浸透探傷試験を行った結果、実施例1と同様にR部及びR部近傍には指示模様も見られず、また、ミクロ観察でもクラックの発生の無いことを確認した。
アルミニウム合金として、Fe成分:0.18wt%、Mn成分:0.09wt%のものを使用した以外は、実施例1に使用したものと同じ金属材料を用いて爆発圧着によって製作したクラッド板から、図1と同じ形状の継手材を製作した。継手材の両端を実施例1と同じ条件でMIG溶接し、浸透探傷試験を行った結果、実施例1と同様にR部及びR部近傍には指示模様も見られず、また、ミクロ観察でもクラックの発生の無いことを確認した。
アルミニウム合金として、Fe成分:0.21wt%、Mn成分:0.41wt%のものを使用した以外は、実施例1に使用したものと同じ金属材料を用いて爆発圧着によって製作したクラッド板から、図1と同じ形状の継手材を製作した。継手の両端を実施例1と同じ条件でMIG溶接し、浸透探傷試験を行った結果、R部に指示模様が見られ、ミクロ観察にてクラックが発生していることを確認した。また、EPMA(測定機器:(株)島津製作所製EPMA-C1)にて、クラック周辺の成分分析を行ったところ、多くのクラックはFe及びMn成分が偏析している部分から発生していることを確認した(図2参照)。
アルミニウム合金として、Fe成分:0.20wt%、Mn成分:0.66wt%のものを使用した以外は、実施例1に使用したものと同じ金属材料を用いて爆発圧着によって製作したクラッド板から、図1と同じ形状の継手材を製作した。継手の両端を実施例1と同じ条件でMIG溶接し、浸透探傷試験した結果、比較例1と同様に、R部に指示模様が見られ、ミクロ観察にてクラックが発生していることを確認した。また、EPMAにて、クラック周辺の成分分析を行ったところ、多くのクラックはFe及びMn成分が偏析している部分から発生していることを確認した。
アルミニウム合金として、Fe成分:0.10wt%、Mn成分:0.65wt%のものを使用した以外は、実施例1に使用したものと同じ金属材料を用いて爆発圧着によって製作したクラッド板から、図1と同じ形状の継手材を製作した。継手の両端を実施例1と同じ条件でMIG溶接し、浸透探傷試験した結果、比較例1及び2と同様に、R部に指示模様がみられ、ミクロ観察にてクラックが発生していることを確認した。また、EPMAにて、クラック周辺の成分分析を行ったところ、多くのクラックはFe及びMn成分が偏析している部分から発生していることを確認した。
本発明の溶接用継手材であれば、溶接でのクラック発生が抑えられ、継手材として本来の優れた性能を十分に発揮することができるため、上記設備・装置におうて好適に利用可能である。
2 アルミニウムの層
3 チタンの層
4 ニッケルの層
5 ステンレス鋼の層
Claims (2)
- 2mm以上のR部である段差を有するアルミニウム合金の層が片側の最外端に配置され、鋼又はステンレス鋼の層が、該アルミニウム合金の層が配置されている側と反対の最外端に配置されており、かつ、これらの層の間に、中間材として、純アルミ、チタン若しくはチタン合金、ニッケル若しくはニッケル合金を、この順に、金属冶金的に接合した層を有する配管溶接用継手材において、該段差は、該継手材の直径が配管以上になることにより生じたものであり、該アルミニウム合金中のFe成分の含有量が0.18wt%以下であり、かつ、Mn成分の含有量が0.63wt%以下であることを特徴とする前記配管溶接用継手材。
- 前記アルミニウム合金の層と、前記鋼又はステンレス鋼の層と、前記純アルミ、チタン若しくはチタン合金、ニッケル若しくはニッケル合金を、この順に、金属冶金的に接合した層とを、爆発圧着によって接合する工程を含む、請求項1に記載の配管溶接用継手材の製造方法。
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