JP6119682B2 - 電子制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子制御装置に関する。
例えば車両に搭載される電子制御装置では、ある種の異常を検出した時の(あるいは更に、異常検出時よりも前の時点での)制御データを、不揮発性メモリに保持することが要求されている。このように保持される制御データは、フリーズフレームデータあるいはフリーズデータと呼ばれ、例えば異常の発生原因を解析するために用いられる(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−138726号公報
上記要求を実現するための手法として、例えば下記の手法が考えられる。
まず、フリーズフレームデータとして必要となる可能性がある複数種類の各制御データについて、その制御データをm個分(mは1以上の整数)ずつ記憶するための記憶領域を、不揮発性メモリにデータ保持用領域として確保しておく。その場合、各データが書き込まれるアドレスを予め定めておく。そして、各制御データについて、新しいものからm個分を、データ保持用領域において対応するアドレスに、常に保存するように書き込み処理を行う。このように構成することで、どのような異常を検出した場合でも、データ保持用領域には全種類の制御データが保持されていることとなる。
上記手法では、発生した異常と関連性の低い制御データ(つまり、本来ならば保持しなくても良い制御データ)もデータ保持用領域に保持することとなるため、データ保持用領域として用意する記憶領域が大きくなってしまう。
そこで、本発明は、電子制御装置において、データ保持用領域の必要容量を低減できるようにすることを目的としている。
第1発明の電子制御装置は、制御対象を制御するために用いられる複数種類の制御データをそれぞれ算出する算出手段と、データの書き換えが可能な不揮発性メモリと、書込手段と、保持手段と、を備える。
書込手段は、算出手段により算出された制御データに当該制御データの種類を示す種類情報を付加したデータである種類情報付き制御データを、不揮発性メモリにおけるデータ書込用領域に順次書き込んでいく。
保持手段は、複数種類の制御データのうちの何れかに対応する保持条件が成立したと判定すると、その成立した保持条件に対応する制御データを含む種類情報付き制御データを、前記データ書込用領域から前記種類情報に基づいて読み出し、その読み出した種類情報付き制御データを不揮発性メモリにおけるデータ保持用領域に書き込む。
この電子制御装置によれば、ある種の制御データを保持すべき保持条件が成立したときに、複数種類の制御データのうち、その保持条件に対応した制御データであって、保持が必要な制御データだけを、データ保持用領域に保持させることができる。よって、データ保持用領域の必要容量を低減することができる。
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態の電子制御装置(ECU)を表す構成図である。 データ処理を表すフローチャートである。 データ処理中の書き込み処理を表すフローチャートである。 書き込み処理の作用を説明する説明図である。 データ処理中の保持対象データ決定処理を表すフローチャートである。 データ処理中のデータ保持処理を表すフローチャートである。 データ保持処理の作用を説明する説明図である。 記憶領域が3つの場合の、書き込み処理の作用を説明する説明図である。 記憶領域が3つの場合の、データ保持処理の作用を説明する説明図である。
以下に、本発明が適用された実施形態の電子制御装置について説明する。
図1に示す実施形態の電子制御装置(以下、ECUという)11は、車両に搭載され、制御対象として、例えば車両のエンジンを制御する。
図1に示すように、ECU11は、当該ECU11の動作を司るマイコン(マイクロコンピュータ)13と、センサ信号取得回路15と、アクチュエータ駆動回路17と、通信回路19と、を備える。
マイコン13は、エンジンの状態を検出する様々なセンサ20からの情報を、センサ信号取得回路15を介して取得する。そして、マイコン13は、センサ20からの情報に基づいて、エンジンを制御するための演算を行い、その演算結果に基づいて、アクチュエータ駆動回路17に制御信号を出力することにより、エンジンを動作させるためのアクチュエータ21を駆動する。
センサ20としては、エンジンのクランク角を検出するためのクランク角センサや、エンジンの冷却水温を検出する水温センサや、空燃比センサ等がある。アクチュエータ21としては、エンジンの各気筒に燃料を噴射するインジェクタや、各気筒への点火を行う点火装置等がある。
また、ECU11には、車両内の通信線23が接続されており、マイコン13は、通信線23に通信回路19を介して接続されている。そして、マイコン13は、通信線23に接続された他の電子制御装置と、通信回路19を介して通信する。
マイコン13は、プログラムを実行するCPU31と、信号の入出力を行うための入出力回路33と、データの書き換えが可能な不揮発性メモリ(本実施形態ではデータフラッシュ)35と、プログラムが格納されたROM37と、CPU31による演算結果を記憶する揮発性のRAM39と、を備えている。マイコン13の動作は、CPU31がROM37内のプログラムを実行することで実現される。
データフラッシュ35内には、複数の記憶領域(この例では、2つの記憶領域1,2)がある。データフラッシュ35では、消去された状態からから書き込むこと(例えば消去状態が“1”とすると、“1”の状態から“0”にすること)はできるが、逆方向の書き込み(“0”から“1”にすること)はできず、消去は、記憶領域1,2の単位で行う必要がある。
次に、マイコン13のCPU31がROM37内のプログラムに基づいて実行するデータ処理について、図2を用い説明する。尚、CPU31は、図2のデータ処理を、例えば一定時間毎に実行する。
図2に示すように、CPU31は、データ処理を開始すると、まずS110にて、噴射量演算タイミングか否かを判定し、噴射量演算タイミングであれば、S120にて、噴射量演算を行うことにより、制御データとして、噴射量を表す噴射量データを算出する。そして、その後、S150に進む。尚、噴射量は、インジェクタから噴射させる燃料の量である。そして、図示は省略しているが、CPU31は、S120で算出した噴射量データに基づいてインジェクタを駆動する処理も行う。
また、CPU31は、上記S110にて、噴射量演算タイミングではないと判定した場合には、S130進み、点火時期演算タイミングか否かを判定する。そして、点火時期演算タイミングであれば、S140にて、点火時期演算を行うことにより、制御データとして、点火時期を表す点火時期データを算出し、その後、S150に進む。尚、点火時期は、点火装置に点火を実施させる時期である。そして、図示は省略しているが、CPU31は、S140で算出した点火時期データに基づいて点火装置を駆動する処理も行う。
CPU31は、S150では、今回のS120又はS140で算出した制御データ(この例では噴射量データ又は点火時期データ)を、データフラッシュ35の記憶領域1,2の何れかに書き込むための書き込み処理を行い、その後、S160に進む。書き込み処理の内容については、後で説明する。
一方、CPU31は、上記S130にて、点火時期演算タイミングではないと判定した場合には、そのままS160に進む。
CPU31は、S160では、データ保持(詳しくは、制御データの保持)が必要か否かを判定する。尚、CPU31は、図示していない異常検出処理により、複数種類の各異常について、発生したか否かを判定し、異常を検出した場合には、発生した異常を示すコード(いわゆるDTC:Diagnostic Trouble Code)を、データフラッシュ35における特定の領域、あるいは他の書き換え可能な不揮発性メモリに記憶する。そして、S160では、異常検出処理の判定結果を参照して、何れかの異常が発生したと判定したならば、データ保持が必要と判定する。
そして、CPU31は、上記S160にて、データ保持が必要であると判定した場合には、S170にて、保持対象データ(即ち、保持する対象の制御データ)を決定するための保持対象データ決定処理を行う。更に、CPU31は、次のS180にて、S170で決定した保持対象データをデータフラッシュ35内に保持するためのデータ保持処理を行い、その後、当該データ処理を終了する。保持対象データ決定処理とデータ保持処理との各内容については、後で説明する。
また、CPU31は、上記S160にて、データ保持が必要ではないと判定した場合には、そのまま当該データ処理を終了する。
尚、本実施形態の説明では、制御データが、噴射量データと点火時期データとの2種類として説明しているが、例えば、制御データとしては噴射時期を表す噴射時期データや、水温を表す水温データなどもある。
次に、図2のS150で行われる書き込み処理について、図3を用い説明する。
図3に示すように、CPU31は、書き込み処理を開始すると、まずS210にて、データフラッシュ35における複数の記憶領域1,2のうちから、制御データを書き込む記憶領域である書き込み先記憶領域を選定する。
記憶領域1,2は、使用できるか否かを管理するための状態として、「アクティブ」、「フル」、「ホールド」の、3つの状態のうちの何れかに設定される。アクティブ状態は、空き領域があって書き込みが可能な状態であり、フル状態は、空き領域が無くて書き込みができない状態であり、ホールド状態は、書き込み及び消去が禁止された状態である。そして、各記憶領域1,2の状態は、記憶領域1,2毎に設けられている状態情報が書き換えられることで、上記3つの状態のうちの何れかに切り換わる。また、ECU11の製造時において、記憶領域1,2は、初期化されており(つまり、データが消去されており)且つアクティブ状態に設定されている。また、記憶領域1,2は、書き込み先記憶領域とされる順番(以下、使用順番という)が定められており、本実施形態において、使用順番は「記憶領域1→記憶領域2」の順である。
このため、CPU31は、S210では、記憶領域1,2のうち、アクティブ状態の記憶領域を、書き込み先記憶領域として選定するが、アクティブ状態の記憶領域が複数ある場合には、アクティブ状態の記憶領域のうちで使用順番が最も早い記憶領域を、書き込み先記憶領域として選定する。よって、ECU11が製造されてから、初めてS210の処理が行われた場合には、記憶領域1が書き込み先記憶領域として選定されることとなる。尚、ECU11の製造時において、記憶領域1,2のうち、使用順番が最も早い記憶領域1だけがアクティブ状態に設定され、他の記憶領域2はフル状態に設定されていても良い。
CPU31は、次のS220にて、今回のS120又はS140で算出した制御データ(即ち、最新の噴射量データ又は点火時期データ)を、S210で選定した現在の書き込み先記憶領域に、有効のデータとして書き込む。
制御データは、記憶領域1,2の何れかに書き込まれる際には、制御データの種類を示す種類情報と、「有効」または「無効」を示すステータス情報とが付加される。
本実施形態では、例えば、所定ビット数(例えば3バイト)の種類情報と、所定ビット数(例えば4バイト)の制御データ(換言すれば、制御データの値)と、所定ビット数(例えば1バイト)のステータス情報とを、直列に並べたデータ列(種類情報付き制御データに相当)を、記憶領域1,2への書き込みデータとしている。そして、CPU31は、その書き込みデータを、書き込み先記憶領域の先頭アドレスから昇順あるいは最終アドレスから降順に書き込んでいく。例えば、書き込みデータが8バイトで、記憶領域1,2の1アドレス当たりのデータ量が2バイトであるとすると、4アドレス分ずつデータを書き込んでいくことになる。
また、ステータス情報が「有効」であることは、そのステータス情報が付加された制御データが、それと同じ種類の制御データのうちで、最新のもの(最新値)であることを意味している。逆に、ステータス情報が「無効」であることは、そのステータス情報が付加された制御データが、それと同じ種類の制御データのうちで、最新のものではないことを意味している。S220にて、制御データを有効のデータとして書き込むとは、書き込みデータにおけるステータス情報であって、書き込み対象の制御データに付加するステータス情報を「有効」にする、ということである。つまり、有効のデータとは、付加されたステータス情報が「有効」である制御データのことであるが、以下の説明では、制御データと種類情報と「有効」であるステータス情報とからなる書き込みデータ全体のことも、有効のデータという。
尚、後述するS270や図6のS450において、記憶領域1,2の何れかにデータを書き込む場合にも、書き込むデータは、制御データに種類情報とステータス情報とを付加した上記書き込みデータの形式であると共に、S220と同様の要領で書き込みが行われる。
CPU31は、次のS230にて、現在の書き込み先記憶領域内に、S220で今回書き込んだ制御データと同じ種類で且つ有効のデータが、複数存在するか否かを判定し、複数存在している場合には(S230:YES)、S240に進む。
CPU31は、S240では、書き込み先記憶領域内に複数存在する有効のデータのうち、過去の方(即ち、今回書き込んだものではない方)を、無効化する。つまり、ステータス情報を「有効」から「無効」に変更する。
具体的には、記憶領域1,2において、ステータス情報のビットは、「有効」を示す方が、消去状態の方の値(例えば“1”)になっている。このため、ステータス情報を「無効」に変更する処理としては、ステータス情報のビットを、“1”から“0”にする書き込み処理が行われる。尚、このようにステータス情報を変更するのは、各種類の制御データについて、最新値はどれかを管理するための処置である。
そして、CPU31は、上記S240の処理を行った後、S250に進む。
また、CPU31は、上記S230にて、現在の書き込み先記憶領域内に、今回書き込んだ制御データと同じ種類で且つ有効のデータが、複数存在しないと判定した場合、つまり、今回のS220での書き込みが、今回書き込んだ種類の制御データの初回書き込みであった場合には、そのままS250に進む。
CPU31は、S250では、現在の書き込み先記憶領域に空き領域があるか否かを判定し、空き領域があれば、そのまま当該書き込み処理を終了するが、空き領域がなければ(S250:NO)、S260に進む。
CPU31は、S260では、次回のデータ書き込みに向けた準備として、記憶領域1,2のうち、使用順番が現在の書き込み先記憶領域の次である記憶領域を、次回の書き込み先記憶領域として選定する。但し、記憶領域1,2のうち、使用順番が最も後の記憶領域2が、現在の書き込み先記憶領域である場合には、使用順番が最も早い記憶領域1を次回の書き込み先記憶領域として選定する。また、ホールド状態の記憶領域は、書き込み先記憶領域の選定対象から除外する。このため、記憶領域1,2が何れもホールド状態でない場合に、記憶領域1が現在の書き込み先記憶領域であれば、記憶領域2が次回の書き込み先記憶領域となり、記憶領域2が現在の書き込み先記憶領域であれば、記憶領域1が次回の書き込み先記憶領域となる。更に、CPU31は、S260では、選定した次回の書き込み先記憶領域内のデータを消去する。
CPU31は、次のS270にて、現在の書き込み先記憶領域に記憶されている有効のデータをステータス情報に基づいて選択し、その選択した有効のデータを、S260で選定した次回の書き込み先記憶領域へ有効のデータとして書き込む。つまり、現在の書き込み先記憶領域から次回の書き込み先記憶領域へ、有効のデータをコピーする。このコピーの際には種類情報もコピーされる。
そして、CPU31は、次のS280にて、現在の書き込み先記憶領域の状態をフル状態に変更すると共に、次回の書き込み先記憶領域の状態をアクティブ状態に設定する。この処理により、S260で選定した次回の書き込み先記憶領域は、次回のS210にて、書き込み先記憶領域として選定されることとなり、次回のS220では、現在の書き込み先記憶領域として使用されることとなる。尚、次回の書き込み先記憶領域の状態は、S280の処理が実行される前にフル状態であったならば、S280の処理により、フル状態からアクティブ状態に変更されることとなる。そして、CPU31は、S280の処理を行った後、当該書き込み処理を終了する。
次に、図3の書き込み処理の作用を、図4に示す具体例を用いて説明する。
この例では、図4の(A)部分に示すように、書き込み処理が開始される前の時点において、記憶領域1がアクティブ状態で、書き込み先記憶領域になっており、記憶領域2がフル状態になっているとする。そして、記憶領域1には、新しさが異なる新旧2つの噴射量データと、1つの点火時期データと、1つの他種データ(他種類の制御データ)とが記憶されている。また、この時点において、記憶領域1には、空き領域として、書き込みデータを1つ書き込むことが可能な領域がある。
尚、図4に記載されている記憶領域1,2の四角枠内において、()の左側に記載されている「噴射量」や「点火時期」や「他種データ」は、制御データの種類情報を表しており、()内の「値:n(nは数字)」は、制御データの値を表しており、()内の「情報:有効」あるいは「情報:無効」は、ステータス情報を表している。そして、このことは、後述の図7についても同様である。
図4の(A)部分に示す状態において、CPU31は、書き込み処理を開始すると、記憶領域1,2のうち、アクティブ状態の記憶領域1を、書き込み先記憶領域として選定する(S210)。
そして、今回算出された制御データが噴射量データであるとすると、図4の(B)部分に示すように、CPU31は、その算出された最新の噴射量データを、書き込み先記憶領域(記憶領域1)の空き領域に、有効のデータとして書き込むこととなる(S220)。また、この例の場合、書き込み先記憶領域には、噴射量データが既に書き込まれているため、書き込み先記憶領域内には、ステータス情報が「有効」の噴射量データが2つ存在することとなる。このため、CPU31は、図3のS230でYESと判定して、今回書き込んだものでない噴射量データのステータス情報を「有効」から「無効」に変更することとなる(S240)。
その後、CPU31は、図3のS250にて、現在の書き込み先記憶領域に空き領域があるか否かを判定するが、この例では、図4の(B)部分に示すように、今回の書き込みによって記憶領域1に空き領域がなくなっている。このため、CPU31は、図3のS250で空き領域がないと判定することとなる。
よって、CPU31は、図4の(C)部分に示すように、次回のデータ書き込みに向けた準備として、他の記憶領域2を、次回の書き込み先記憶領域として選定し、その記憶領域2内のデータを全て消去する(S260)。そして、その後、現在の書き込み先記憶領域である記憶領域1に記憶されている全ての有効のデータを、次回の書き込み先記憶領域である記憶領域2へ有効のデータとして書き込む(S270)。更に、その後、記憶領域1をアクティブ状態からフル状態に変更して、少なくとも次回のデータ書き込みには使用しないようにすると共に、記憶領域2をフル状態からアクティブ状態に変更する(S280)。
その後は、記憶領域2に新たなデータが書き込まれていく。そして、記憶領域2に空き領域がなくなると、図4の(C)部分とは逆に、記憶領域1内のデータが全て消去されて、記憶領域2に記憶されている全ての有効のデータが記憶領域1にコピーされ、その後、記憶領域2がアクティブ状態からフル状態に変更されると共に、記憶領域1がフル状態からアクティブ状態に変更されることとなる。尚、図4の(A)部分の時点において、記憶領域2がフル状態になっているのは、S280の処理が以前に行われたことによる。
図3の書き込み処理の作用をまとめると、CPU31は、その書き込み処理を実行することにより、下記《1》〜《5》の動作を行うこととなる。
《1》ECU11が車両に組み付けられてから最初の書き込み先記憶領域としては、複数の記憶領域1,2のうち、使用順番が最も早い記憶領域1を、書き込み先記憶領域とする(S210)。
《2》図2のS120又はS140により複数種類の制御データの何れか(この例では、噴射量データ又は点火時期データ)が算出される毎に、その算出した制御データに種類情報を付加した種類情報付き制御データを、現在の書き込み先記憶領域に書き込んでいく(S220)。尚、本実施形態において、記憶領域1,2に書き込む種類情報付き制御データは、同じ種類の制御データのうちの最新値か否かを表すステータス情報も付加された前述の書き込みデータである。
《3》現在の書き込み先記憶領域に空き領域がなくなると(S250:NO)、複数の記憶領域1,2のうち、使用順番が次の記憶領域を、次回の書き込み先記憶領域とし、当該次回の書き込み先記憶領域内のデータを消去した後、当該次回の書き込み先記憶領域を現在の書き込み先記憶領域として、前記《2》の動作を行う(S260,S280→S210)。
《4》複数の記憶領域1,2のうち、使用順番が最も後の記憶領域2が、現在の書き込み先記憶領域であって、その現在の書き込み先記憶領域に空き領域がなくなった場合には、使用順番が最も早い記憶領域1を、次回の書き込み先記憶領域とする(S260)。
《5》現在の書き込み先記憶領域に空き領域がなくなって、次回の書き込み先記憶領域内のデータを消去した後、前記《2》の動作を始める前に、現在の書き込み先記憶領域に記憶されている種類情報付き制御データの中から、制御データの種類毎について、最新の種類情報付き制御データ(即ち、有効のデータ)を選択し、その選択した有効のデータを、次回の書き込み先記憶領域に書き込む(S270)。
次に、図2のS170で行われる保持対象データ決定処理について、図5を用い説明する。
図5に示すように、CPU31は、保持対象データ決定処理を開始すると、S310にて、噴射量演算に関するデータ保持が必要か否かを判定する。この判定は、噴射量データの保持条件(つまり、噴射量データの保持を実施する条件)が成立したか否かを判定することに相当する。例えば、S310では、前述の異常検出処理により、噴射量が関連すると考えられる異常が検出された場合に、噴射量演算に関するデータ保持が必要(換言すれば、噴射量データの保持条件が成立した)と肯定判定(YESと判定)する。尚、噴射量が関連すると考えられる異常としては、例えば、空燃比の検出値と目標値との差が所定値以上といった異常がある。
そして、CPU31は、S310で肯定判定した場合には、S320に進み、噴射量データを保持対象データとして決定すると共に、その噴射量データの保持個数を決定し、その後、当該保持対象データ決定処理を終了する。
また、CPU31は、上記S310にて、噴射量演算に関するデータ保持が必要ではない(噴射量データの保持条件が成立していない)と判定した場合には、S330に進み、点火時期演算に関するデータ保持が必要か否かを判定する。この判定は、点火時期データの保持条件(つまり、点火時期データの保持を実施する条件)が成立したか否かを判定することに相当する。例えば、S330では、前述の異常検出処理により、点火時期が関連すると考えられる異常が検出された場合に、点火時期演算に関するデータ保持が必要(換言すれば、点火時期データの保持条件が成立した)と肯定判定する。尚、点火時期が関連すると考えられる異常としては、例えば、失火異常やノッキングの継続発生といった異常がある。
そして、CPU31は、S330で肯定判定した場合には、S340に進み、点火時期データを保持対象データとして決定すると共に、その点火時期データの保持個数を決定し、その後、当該保持対象データ決定処理を終了する。
尚、成立した保持条件毎にS320とS340との各々で決定する保持対象データと保持個数は、ROM37のプログラムによって定められている。つまり、制御データの保持条件毎に、保持対象データと、その保持対象データの保持個数とが定められており、その定められた内容は、ROM37にプログラムとして記憶されている。
また、CPU31は、上記S330にて、点火時期演算に関するデータ保持が必要ではない(点火時期データの保持条件が成立していない)と判定した場合には、そのまま当該保持対象データ決定処理を終了する。尚、ここでは、保持対象データとなり得る制御データが、噴射量データと点火時期データとの2種類であることを前提にして説明している。噴射量データ及び点火時期データ以外の制御データも、保持対象データとなり得るのであれば、S330でNOと判定した場合、他の種類の制御データを保持対象データとして決定すると共に、その制御データの保持個数を決定することとなる。
次に、図2のS180で行われるデータ保持処理について、図6を用い説明する。
図6に示すように、CPU31は、データ保持処理を開始すると、S410にて、保持対象データ決定処理(図5)で決定した保持対象データは、最新値以外も保持が必要か否かを判定する。具体的には、図5のS320又はS340で保持対象データと共に決定した保持個数が2以上か否かを判定する。そして、CPU31は、保持個数が1であって、最新値以外の保持は必要ではないと判定した場合には(S410:NO)、S420に進む。
CPU31は、S420では、記憶領域1,2のうち、アクティブ状態の記憶領域(即ち、現在の書き込み先記憶領域)から、最新の保持対象データをRAM39上に読み出し、その後、S440に進む。
保持対象データを読み出すということは、保持対象データとしての制御データと種類情報とステータス情報とからなる書き込みデータ全体を読み出す、ということである。また、保持対象データは、付加されている種類情報によって特定する。また、アクティブ状態の記憶領域から最新の保持対象データを読み出すためには、ステータス情報が「有効」の保持対象データを読み出せば良い。
他の例として、最新の保持対象データを読み出す手法としては、アクティブ状態の記憶領域に記憶されている保持対象データのうち、書き込み順が最新のものを読み出しても良く、結局は、ステータス情報が「有効」の保持対象データを読み出すこととなる。つまり、CPU31は、記憶領域1,2に書き込まれているデータの新旧を、それらの記憶領域1,2における書き込み順によって判別することができる。書き込み順は、データの発生順でもあり、データが記憶されているアドレスから判別することができる。
一方、CPU31は、上記S410にて、保持対象データは最新値以外も保持が必要と判定した場合(即ち、保持個数が2以上の場合であって、時系列データとしての保持が必要な場合)には、S430に進む。
CPU31は、S430では、記憶領域1,2の何れかから、保持対象データを、最新のものから保持個数分だけ、RAM39上に読み出す。
具体的には、記憶領域1,2に記憶されている保持対象データのうち、最新のものから保持個数分を、記憶領域1,2における保持対象データの書き込み順から特定し、その特定した保持個数の保持対象データをRAM39上に読み出す。尚、データの新旧順を特定する際に、現在の書き込み先記憶領域において最も古い保持対象データと、前回の書き込み先記憶領域において最も新しい保持対象データとは、同じものとして扱う。図3のS270の処理が行われているからである。このため、例えば、制御データの更新記憶に使用されるデータフラッシュ35の記憶領域が3つであるとすると、前回の書き込み先記憶領域において最も古い保持対象データと、前々回の書き込み先記憶領域において最も新しい保持対象データとの、両者も同じものとして扱うこととなる(後述の図9における点線の矢印参照)。
そして、CPU31は、S430の処理を行った後、S440に進む。
CPU31は、S440では、記憶領域1,2の何れか1つを、保持対象データを保持するための保持先記憶領域(データ保持用領域に相当)として選定し、その選定した保持先記憶領域内のデータを消去する。
尚、S440では、記憶領域1,2のうち、現在の書き込み先記憶領域からみて最も過去に書き込み先記憶領域となった記憶領域を、保持先記憶領域として選定することが好ましい。その記憶領域には、最も過去のデータが記憶されていると考えられるからである。このことを勘案すると、S440では、フル状態の記憶領域を保持先記憶領域として選定することが好ましく、もし記憶領域の総数が3以上あって、フル状態の記憶領域が2つ以上ある場合には、それらのうちで、最も過去に書き込み先記憶領域となっていた記憶領域を保持先記憶領域として選定することが好ましい。
CPU31は、次のS450にて、S420又はS430で読み出した保存対象データを、保持先記憶領域に書き込む。保持対象データも、種類情報とステータス情報とを付加した書き込みデータの形式で保持先記憶領域に書き込むが、書き込む全ての保持対象データのステータス情報は、例えば「有効」にする。また、S430の処理を実行した場合であって、保持対象データが複数で時系列のデータである場合、その時系列の各保持対象データは、例えば、それらが図3のS220で記憶領域1,2の何れかに書き込まれた順番と同じ順(即ち、古いもの順)に、保持先記憶領域に書き込む。このため、保持先記憶領域に保持される各保持対象データは、それらの書き込み順が後のデータほど、新しいデータということになる。
上記S430,S440,S450の処理により、保持対象データを予め時系列のデータとして保存していなくても、保持先記憶領域に時系列のデータとして書き込んで保持することができる。
そして、CPU31は、次のS460にて、保持先記憶領域の状態をホールド状態に変更する。このS460の処理により、今まで制御データの更新記憶に使用していた記憶領域を、データ保持専用の記憶領域とする。そして、CPU31は、その後、当該データ保持処理を終了する。
次に、図6のデータ保持処理の作用を、図7に示す具体例を用いて説明する。
この例では、データ保持処理が開始される前の時点において、記憶領域1,2は、図7の(A)部分に示す状態になっており、保持対象データは噴射量データで、保持個数は3であるとする。
CPU31は、データ保持処理を開始すると、この例では「保持個数=3」であるため、図6のS410でYESと判定してS430の処理を行う。この例では、図7の(A)部分に示すように、アクティブ状態の記憶領域1に、保持個数分(3つ)の噴射量データが記憶されているため、S430では、記憶領域1から、保持個数分の噴射量データを読み出すこととなる。
その後、CPU31は、記憶領域1,2のうち、フル状態の記憶領域2を保持先記憶領域として選定して、その記憶領域2内のデータを消去する(S440)。すると、図7の(B)部分に示すように、記憶領域2は全て空き領域になる。
そして、CPU31は、図7の(C)部分に示すように、S430で読み出した噴射量データ(この例では3つ)を、保持先記憶領域として選定した記憶領域2に、有効のデータとして書き込む(S450)。保持先記憶領域への各噴射量データの書き込み順は、前述した通り、古いデータの順である。最後に、CPU31は、保持先記憶領域である記憶領域2の状態を、フル状態からホールド状態に変更することにより、以後は、記憶領域2への書き込み及び消去を禁止する(S460)。
ところで、制御データの更新記憶に使用されるデータフラッシュ35の記憶領域は、2つに限らず、3つ以上であっても良い。そこで、例えば、3つの記憶領域1〜3が、制御データの更新記憶に使用される場合について、図8,図9を用い説明する。記憶領域1〜3の使用順番は、「記憶領域1→記憶領域2→記憶領域3」であるとする。
尚、図8,図9おいて、データA,B,Cの各々は、CPU31が算出する3種類の制御データである。また、各記憶領域1〜3内において、「(初回)」と付されたデータは、同種のデータのうち、図3のS220の処理によって、その記憶領域に最初に書き込まれたデータであり、「(2回目)」と付されたデータは、同種のデータのうち、図3のS220の処理によって、その記憶領域に2回目に書き込まれたデータである。また、各記憶領域1〜3内において、「(移動時)」と付されたデータは、図3のS270の処理によってコピーされたデータであり、前回の書き込み先記憶領域に記憶されていた同種のデータのうち、最終(即ち、最終値)のデータである。
まず、図3の書き込み処理の作用について、図8の例に基づき説明する。
〈a〉図8において、矢印(a)に示すように、CPU31は、最初は、記憶領域1を書き込み先記憶領域とし、その記憶領域1に各種の制御データを書き込んでいく。
尚、CPU31は、書き込み先記憶領域内に既に存在するデータと同種のデータ(この例ではデータC)を書き込む場合には、旧データに上書きするのではなく、旧データのステータス情報を「無効」にし、最新のデータはステータス情報を「有効」にして新規のアドレスに書き込む。
〈b〉記憶領域1に空き領域がなくなると、CPU31は、矢印(b)に示すように、使用順番が次の記憶領域2内のデータを削除して、記憶領域1に格納されている各種データの最新値(つまり、有効のデータ)を、記憶領域2に移植する(コピーする)。その後、CPU31は、記憶領域2を書き込み先記憶領域として、その記憶領域2に新たな制御データを書き込んでいく。
〈c〉記憶領域2に空き領域がなくなると、CPU31は、矢印(c)に示すように、使用順番が次の記憶領域3内のデータを削除して、記憶領域2に格納されている各種データの最新値(有効のデータ)を、記憶領域3に移植する。その後、CPU31は、記憶領域3を書き込み先記憶領域として、その記憶領域3に新たな制御データを書き込んでいく。
〈d〉記憶領域3に空き領域がなくなると、CPU31は、矢印(d)に示すように、使用順番が最初の記憶領域1内のデータを削除して、記憶領域3に格納されている各種データの最新値(有効のデータ)を、記憶領域1に移植する。その後、CPU31は、記憶領域1を書き込み先記憶領域として、その記憶領域1に新たな制御データを書き込んでいく。
以後、CPU31は、上記〈b〉〜〈d〉の動作を繰り返す。尚、ECU11の製造時において、記憶領域1内のデータが消去されているのでなければ、CPU31は、上記〈a〉の動作で記憶領域1への書き込みを初めて行う前に、記憶領域1内のデータを消去すれば良い。また、ECU11の製造時において、記憶領域2,3内のデータも消去されているのであれば、CPU31は、上記〈b〉,〈c〉の各動作を最初に行う場合には、記憶領域2,3内のデータ消去を行わなくても良い。
次に、図6のデータ保持処理の作用について、図9の例に基づき説明する。
例えば、CPU31が、3つの記憶領域1〜3のうち、記憶領域3を書き込み先記憶領域としている場合に、データCの保持条件が成立したと判定し、そのデータCの保持個数が4であるとする。
その場合、CPU31は、図9に示すように、記憶領域1〜3からRAM39に、新しい順の4個のデータCを読み出す。
この例では、記憶領域3内のデータCのうち、「☆」印が付されたデータCが、ステータス情報が「有効」のデータCであって、最新のデータCであり、「◎」印が付されたデータCが、2番目に新しいデータCである。そして、記憶領域2内のデータCのうち、「○」印が付されたデータCが、3番目に新しいデータCであり、記憶領域1内のデータCのうち、「△」印が付されたデータCが、4番目に新しいデータCである。よって、それら4個のデータCが、RAM39上に読み出される。
尚、図9において、点線の矢印で示すように、「◎」印が付されたデータCは、記憶領域2内において「(初回)」と付されたデータCと同じであり、その「(初回)」と付されたデータCが、図3のS270の処理によって記憶領域2から記憶領域3にコピーされたものである。同様に、「○」印が付されたデータCは、記憶領域1内において「(2回目)」と付されたデータCと同じであり、その「(2回目)」と付されたデータCが、図3のS270の処理によって記憶領域1から記憶領域2にコピーされたものである。
その後、CPU31は、記憶領域1〜3の何れか1つを、保持先記憶領域Hとして選定する。例えば、前述したように、現在の書き込み先記憶領域(この例では記憶領域3)からみて最も過去に書き込み先記憶領域となった記憶領域1を、保持先記憶領域Hとして選定する。そして、CPU31は、選定した保持先記憶領域H内のデータを消去した後、RAM39から保持先記憶領域Hに4個のデータCを書き込み、その後、保持先記憶領域Hの状態をホールド状態に設定する。
以上のようなEC11において、マイコン13のCPU31は、制御データを算出する毎に、その算出した制御データに種類情報を付加した種類情報付き制御データを、データフラッシュ35におけるデータ書込用領域としての記憶領域1,2(1〜3)に順次書き込んでいく。そして、CPU31は、複数種類の制御データの何れかに対応する保持条件が成立したと判定すると、その成立した保持条件に対応する制御データを含む種類情報付き制御データを、記憶領域1,2(1〜3)から種類情報に基づいて読み出し、その読み出した種類情報付き制御データを、データフラッシュ35における保持先記憶領域(データ保持用領域に相当)に書き込む。
このため、ある種の制御データを保持すべき保持条件が成立したときに、複数種類の制御データのうち、その保持条件に対応した制御データであって、保持が必要な制御データだけを、保持先記憶領域に保持させることができる。よって、データ保持用領域に相当する保持先記憶領域の必要容量を低減することができる。
また、保持条件は複数通りあり、保持条件毎に、保持先記憶領域に保持すべき制御データである保持対象データと、そのデータの保持個数とが、定められている。そして、CPU31は、成立した保持条件に対応する保持対象データの保持個数がN(Nは1以上の整数)である場合には、記憶領域1,2(1〜3)から、保持対象データを含む種類情報付き制御データを、最新のものからN個読み出して、その読み出したN個の種類情報付き制御データを保持先記憶領域に書き込む(S410〜S430,S450)。このため、保持先記憶領域に書き込むデータ数を必要最小限(つまり、予め定められた保持個数)に抑えることができる。
また、CPU31は、記憶領域1,2(1〜3)に書き込まれている種類情報付き制御データの新旧を、それらの記憶領域1,2(1〜3)における書き込み順によって判別するため、データの新旧を確実に判別できる。
また、データフラッシュ35において、制御データの更新記憶に使用する記憶領域は、複数の記憶領域1,2(1〜3)からなり、CPU31は、種類情報付き制御データを、記憶領域1,2(1〜3)のうちの何れかに書き込んでいき、その記憶領域に空き領域がなくなると、種類情報付き制御データを、記憶領域1,2(1〜3)のうちの他の記憶領域に書き込んでいく。そして、CPU31は、記憶領域1,2(1〜3)のうちの何れか1つを、保持先記憶領域として用いる(S440)。このため、データフラッシュ35において、保持先記憶領域としての専用領域を予め準備しておく必要がなく、記憶領域の必要数を削減することができる。
また、CPU31は、記憶領域1,2(1〜3)のうち、保持先記憶領域として用いる記憶領域への、種類情報付き制御データの書き込みを完了すると、その記憶領域(即ち、保持先記憶領域)の状態をホールド状態にして、その記憶領域に対する書き込み及び消去を禁止する(S460)。このため、保持したデータを失ってしまうことを防止することができる。よって、データの保持を確実に実現することができる。
また、複数の記憶領域1,2(1〜3)には使用順番が定められており、CPU31は、記憶領域1,2(1〜3)に制御データを書き込む動作として、前述した《1》〜《4》の動作を行う。このため、複数の記憶領域1,2(1〜3)を使って、各制御データを新しいもの順に更新記憶することができる。更に、CPU31は、前述した《5》の動作も行うため、各種類の制御データについて、最新のものを確実に残すことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得る。また、前述の数値も一例であり他の値でも良い。
例えば、保持対象データの保持個数を予め決めておかず、データ保持処理では、図3の書き込み処理によって記憶領域1,2(1〜3)に記憶されている全ての順番の保持対象データを、保持先記憶領域に保持するように構成しても良い。
データフラッシュ35の記憶領域のうち、制御データの更新記憶に使用する記憶領域1,2(1〜3)とは別の記憶領域を、保持先記憶領域として用いても良い。また、複数の記憶領域1,2(1〜3)のうち、アクティブ状態の記憶領域を保持先記憶領域として用いるようにしても良い。
記憶領域1,2(1〜3)に書き込む制御データに、ステータス情報を付加しないようになっていても良い。但し、ステータス情報を付加すれば、最新のデータを検索することが容易となる面で有利である。
同じ種類の制御データであっても、検出した異常の種類(故障モード)に応じて、保持する数(保持個数)を変えるように構成しても良い。
1つの保持条件に対して、2種類以上の制御データを保持対象データとしても良い。
データ書込用領域は、1つの記憶領域でも良い。
データの書き換えが可能な不揮発性メモリは、データフラッシュに限らず、例えばEEPROMでも良い。
また、上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合させたりしてもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、同様の機能を有する公知の構成に置き換えてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を、課題を解決できる限りにおいて省略してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言によって特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本発明の実施形態である。また、上述したECUの他、当該ECUを構成要素とするシステム、当該ECUとしてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した媒体、ECUにおけるデータ保持方法など、種々の形態で本発明を実現することもできる。
31…マイコンのCPU、35…データフラッシュ(データの書き換えが可能な不揮発性メモリ)、1〜3…データフラッシュ内の記憶領域

Claims (7)

  1. 制御対象を制御するために用いられる複数種類の制御データをそれぞれ算出する算出手段(31,S120,S140)と、
    データの書き換えが可能な不揮発性メモリ(35)と、
    前記算出手段により算出された前記制御データに当該制御データの種類を示す種類情報を付加した種類情報付き制御データを、前記不揮発性メモリにおけるデータ書込用領域(1〜3)に順次書き込んでいく書込手段(31,S150,S210〜S280)と、
    前記複数種類の制御データのうちの何れかに対応する保持条件が成立したと判定すると、その成立した保持条件に対応する制御データを含む前記種類情報付き制御データを、前記データ書込用領域から前記種類情報に基づいて読み出し、その読み出した種類情報付き制御データを前記不揮発性メモリにおけるデータ保持用領域に書き込む保持手段(31,S160〜S180,S310〜S340,S410〜S460)と、を備え
    前記保持条件は複数通りあり、
    前記保持条件毎に、前記データ保持用領域に保持すべき保持対象の制御データと、その制御データの保持個数とが、定められており、
    前記保持手段は、成立した保持条件に対応する前記保持対象の制御データの保持個数がN(Nは1以上の整数)である場合には、前記データ書込用領域から、前記保持対象の制御データを含む前記種類情報付き制御データを、最新のものからN個読み出して、その読み出したN個の種類情報付き制御データを前記データ保持用領域に書き込むこと(S410〜S430,S450)、
    特徴とする電子制御装置。
  2. 請求項に記載の電子制御装置において、
    前記保持手段は、前記データ書込用領域に書き込まれている前記種類情報付き制御データの新旧を、それらの前記データ書込用領域における書き込み順によって判別すること、
    を特徴とする電子制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電子制御装置において、
    前記データ書込用領域は、前記不揮発性メモリにおける複数の記憶領域(1〜3)からなり、
    前記書込手段は、前記種類情報付き制御データを、前記複数の記憶領域のうちの何れかの記憶領域に書き込んでいき、その記憶領域に空き領域がなくなると、前記種類情報付き制御データを、前記複数の記憶領域のうちの他の記憶領域に書き込んでいくように構成されており、
    前記保持手段は、前記複数の記憶領域のうちの何れか1つを前記データ保持用領域として用いること(S440)、
    を特徴とする電子制御装置。
  4. 制御対象を制御するために用いられる複数種類の制御データをそれぞれ算出する算出手段(31,S120,S140)と、
    データの書き換えが可能な不揮発性メモリ(35)と、
    前記算出手段により算出された前記制御データに当該制御データの種類を示す種類情報を付加した種類情報付き制御データを、前記不揮発性メモリにおけるデータ書込用領域(1〜3)に順次書き込んでいく書込手段(31,S150,S210〜S280)と、
    前記複数種類の制御データのうちの何れかに対応する保持条件が成立したと判定すると、その成立した保持条件に対応する制御データを含む前記種類情報付き制御データを、前記データ書込用領域から前記種類情報に基づいて読み出し、その読み出した種類情報付き制御データを前記不揮発性メモリにおけるデータ保持用領域に書き込む保持手段(31,S160〜S180,S310〜S340,S410〜S460)と、を備え、
    前記データ書込用領域は、前記不揮発性メモリにおける複数の記憶領域(1〜3)からなり、
    前記書込手段は、前記種類情報付き制御データを、前記複数の記憶領域のうちの何れかの記憶領域に書き込んでいき、その記憶領域に空き領域がなくなると、前記種類情報付き制御データを、前記複数の記憶領域のうちの他の記憶領域に書き込んでいくように構成されており、
    前記保持手段は、前記複数の記憶領域のうちの何れか1つを前記データ保持用領域として用いること(S440)、
    を特徴とする電子制御装置。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の電子制御装置において、
    前記保持手段は、前記複数の記憶領域のうち、前記データ保持用領域として用いる記憶領域への、前記種類情報付き制御データの書き込みを完了すると、前記データ保持用領域として用いる記憶領域に対する書き込み及び消去を禁止すること(S460)、
    を特徴とする電子制御装置。
  6. 請求項3ないし請求項5の何れか1項に記載の電子制御装置において、
    前記データ書込用領域となる前記複数の記憶領域は、前記書込手段によって前記種類情報付き制御データが書き込まれる書き込み先記憶領域となる順番が、定められており、
    前記書込手段は、下記〈1〉〜〈4〉の動作を行うこと、を特徴とする電子制御装置。
    〈1〉前記複数の記憶領域のうち、前記順番が最も早い記憶領域を、前記書き込み先記憶領域とする。
    〈2〉前記算出手段により前記複数種類の制御データの何れかが算出される毎に、現在の前記書き込み先記憶領域に、前記種類情報付き制御データを書き込んでいく。
    〈3〉現在の前記書き込み先記憶領域に空き領域がなくなると、前記複数の記憶領域のうち、前記順番が次の記憶領域を、次回の前記書き込み先記憶領域とし、当該次回の前記書き込み先記憶領域内のデータを消去した後、当該次回の前記書き込み先記憶領域を現在の前記書き込み先記憶領域として、前記〈2〉の動作を行う。
    〈4〉前記複数の記憶領域のうち、前記順番が最も後の記憶領域が、現在の前記書き込み先記憶領域であって、その現在の前記書き込み先記憶領域に空き領域がなくなった場合には、前記順番が最も早い記憶領域を、次回の前記書き込み先記憶領域とする。
  7. 請求項6に記載の電子制御装置において、
    前記書込手段は、現在の前記書き込み先記憶領域に空き領域がなくなって、次回の前記書き込み先記憶領域内のデータを消去した後、前記〈2〉の動作を始める前に、現在の前記書き込み先記憶領域に記憶されている前記種類情報付き制御データの中から、前記制御データの種類毎について、最新の種類情報付き制御データを選択し、その選択した種類情報付き制御データを、次回の前記書き込み先記憶領域に書き込むこと(S270)、
    を特徴とする電子制御装置。
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