しかしながら、上記特許文献1に開示されている技術によれば、必要な情報が表示機器上に表示されるため、紙の書類等を用いることはなくなり取扱いは容易となるが、所定の作業が終了するたびに作業員が表示機器を操作する必要があるため、作業が煩雑となるという問題点があった。そしてこの問題点は、大規模な工程を含む作業現場であるほど、深刻な問題となり、また人為的なミスが発生する要因が内在していることになるという問題点もあった。
そこで、本発明は上記の各問題点に鑑みて為されたもので、その課題の一例は、作業員に対して表示機器等を用いて作業指示を行う場合に、その作業員が表示機器等を操作することなく、必要な作業指示を自動的に、適時且つ確実に提供することが可能な情報出力システム及び情報出力方法、当該情報出力システムに含まれる情報出力装置及びサーバ装置、並びに当該情報出力装置用のプログラム及びサーバ装置用のプログラムを提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、移動中の位置に対応した出力情報を出力するディスプレイ等の出力手段を備えた移動可能な情報出力装置と、当該情報出力装置の移動路上に設置された固定装置と、当該固定装置を介して前記情報出力装置と接続可能なサーバ装置と、を含む情報出力システムであって、前記固定装置は、当該固定装置の設置位置まで前記情報出力装置が移動してきたとき、当該移動してきた情報出力装置と導体を介して接続される接続部等の固定装置接続部と、前記接続された情報出力装置に対して、当該固定装置を識別するための固定装置識別情報を含む識別情報を送信する処理部等の固定装置送信手段と、を備え、前記情報出力装置は、前記設置位置まで移動したとき、導体を介して前記固定装置と接続される接続部等の出力装置接続部と、前記固定装置と接続されたとき、当該固定装置から前記識別情報を受信する処理部等の出力装置受信手段と、前記受信した識別情報を含む出力装置情報を、前記接続されている固定装置を介して前記サーバ装置に送信する処理部等の出力装置送信手段と、前記送信した出力装置情報に対応して当該サーバ装置から送信されてくる指示情報に基づいて、前記出力手段を介して前記出力情報を出力させる表示制御部等の出力制御手段と、を備え、前記サーバ装置は、前記送信された出力装置情報を受信する処理部等のサーバ装置受信手段と、前記受信した出力装置情報に基づき、当該出力装置情報に含まれている前記識別情報に含まれている前記固定装置識別情報に関連付けられた前記出力情報を示す前記指示情報を、前記固定装置を介して当該固定装置に接続されている前記情報出力装置に送信する処理部等のサーバ装置送信手段と、を備える。
上記の課題を解決するために、請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の情報出力システムに含まれる前記情報出力装置であって、前記出力手段と、前記出力装置接続部と、前記出力装置受信手段と、前記出力装置送信手段と、前記出力制御手段と、を備える。
上記の課題を解決するために、請求項8に記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の情報出力システムに含まれる前記サーバ装置であって、前記サーバ装置受信手段と、前記サーバ装置送信手段と、を備える。
上記の課題を解決するために、請求項9に記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の情報出力システムに含まれる前記情報出力装置であって、前記出力手段と、前記出力装置接続部と、を備える情報出力装置に含まれるコンピュータを、前記出力装置受信手段、前記出力装置送信手段、及び、前記出力制御手段、として機能させる。
上記の課題を解決するために、請求項10に記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の情報出力システムに含まれる前記サーバ装置に含まれるコンピュータを、前記サーバ装置受信手段、及び、前記サーバ装置送信手段、として機能させる。
上記の課題を解決するために、請求項11に記載の発明は、移動中の位置に対応した出力情報を出力するディスプレイ等の出力手段と、固定装置の設置位置まで移動したとき、導体を介して当該固定装置と接続される接続部等の出力装置接続部と、備える移動可能な情報出力装置と、当該情報出力装置の移動路上に設置され且つ前記設置位置まで移動してきた当該情報出力装置と導体を介して接続される接続部等の固定装置接続部を備える前記固定装置と、当該固定装置を介して前記情報出力装置と接続可能なサーバ装置と、を含む情報出力システムにおいて実行される情報出力方法であって、前記固定装置において、前記固定装置接続部及び前記出力装置接続部を介して接続された前記情報出力装置に対して、当該固定装置を識別するための固定装置識別情報を含む識別情報を送信する固定装置送信工程と、前記情報出力装置において、前記設置位置まで移動して前記固定装置接続部及び前記出力装置接続部を介して前記固定装置と接続されたとき、当該固定装置から前記識別情報を受信する出力装置受信工程と、前記情報出力装置において、前記受信した識別情報を含む出力装置情報を、前記接続されている固定装置を介して前記サーバ装置に送信する出力装置送信工程と、前記サーバ装置において、前記送信された出力装置情報を受信するサーバ装置受信工程と、前記サーバ装置において、前記受信した出力装置情報に基づき、当該出力装置情報に含まれている前記識別情報に含まれている前記固定装置識別情報に関連付けられた前記出力情報を示す指示情報を、前記固定装置を介して当該固定装置に接続されている前記情報出力装置に送信するサーバ装置送信工程と、前記情報出力装置において、前記送信した出力装置情報に対応して前記サーバ装置から送信されてくる前記指示情報に基づいて、前記出力手段を介して前記出力情報を出力させる出力工程と、を含む。
請求項1又は請求項7乃至請求項11のいずれか一項に記載の発明によれば、固定装置に接続された情報出力装置に対して固定装置から識別情報を送信し、その情報出力装置から識別情報を含む出力装置情報を固定装置を介してサーバ装置に送信し、その出力装置情報に対応してサーバ装置から情報出力装置に送信される指示情報に基づいて、位置に対応した出力情報を情報出力装置において出力させる。よって、例えば一つの部屋の中等の狭い範囲に複数の固定装置が設置されている場合でも、それぞれの設置位置まで移動した情報出力装置において、当該設置位置に対応した出力情報を確実且つ自動的に出力させることができる。
上記の課題を解決するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の情報出力システムにおいて、前記出力装置情報には、当該出力装置情報を送信する前記情報出力装置を識別するための出力装置識別情報が更に含まれており、前記指示情報は、前記固定装置識別情報及び前記出力装置識別情報に関連付けられた前記出力情報を示し、前記情報出力装置の前記出力制御手段は、前記指示情報に基づいて、前記固定装置識別情報及び前記出力装置識別情報に関連付けられた前記出力情報を出力させるように構成される。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、出力装置情報に出力装置識別情報が更に含まれており、指示情報が固定装置識別情報及び出力装置識別情報に関連付けられた出力情報を示し、その指示情報に基づいて出力情報を出力させる。よって、出力装置識別情報により識別される情報出力装置に対応した出力情報を、情報出力装置ごとに出力させることができる。
上記の課題を解決するために、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の情報出力システムにおいて、前記情報出力装置は、前記出力手段を介して出力すべき前記出力情報を記録する記録部等の記録手段を更に備え、前記出力制御手段は、前記指示情報により示される前記出力情報を前記記録手段から読み出して、前記出力手段を介して出力させるように構成される。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、情報出力装置の記録手段が出力情報を記録し、指示情報により示される出力情報を記録手段から読み出して出力させる。よって、出力対象たる出力情報が情報出力装置に記録されていることから、サーバ装置から出力情報を情報出力装置に送信して出力させる必要がなく、サーバ装置と情報出力装置との間の通信量を低減することができる。
上記の課題を解決するために、請求項4に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の情報出力システムにおいて、前記サーバ装置は、前記情報出力装置の前記出力手段を介して出力すべき前記出力情報を、少なくとも前記固定装置識別情報に関連付けて記録する記録部等の記録手段を更に備え、前記サーバ装置送信手段は、前記情報出力装置に送信する前記指示情報により示される前記出力情報を、前記固定装置識別情報に基づいて前記記録手段から読み出して前記指示情報に付加した上で前記情報出力装置に送信し、前記出力制御手段は、前記指示情報に付加されて送信されてくる前記出力情報を、当該指示情報に基づいて前記出力手段を介して出力させるように構成される。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、サーバ装置の記録手段が出力情報を記録し、情報出力装置に送信する指示情報に出力情報を付加した上で送信し、その指示情報に付加されて送信されてくる出力情報を出力させる。よって、出力対象たる出力情報がサーバ装置に記録されていることから、送信されてくる出力情報を指示情報に基づいて情報出力装置が出力させることで足りることになり、例えば情報出力装置としての構成を簡略化することができる。
上記の課題を解決するために、請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の情報出力システムにおいて、前記出力手段は、前記出力情報を表示する表示手段であって当該表示を維持するために電力が不要である表示手段であり、前記出力情報を前記表示手段に新たに表示させるための表示電力を、前記固定装置接続部及び前記出力装置接続部を介して前記情報出力装置に供給する処理部等の電力供給手段を更に備え、前記出力制御手段は、前記出力情報を前記表示手段に新たに表示させる際、前記供給された表示電力を用いるように構成される。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、出力手段が、出力情報の表示を維持するために電力が不要である表示手段であり、出力情報を表示手段に新たに表示させるための表示電力を固定装置接続部及び出力装置接続部を介して情報出力装置に供給する。よって、出力情報の表示維持のための電力源を情報出力装置自体に備える必要がないので、情報出力装置を小型化、安価化、軽量化することができる。
上記の課題を解決するために、請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の情報出力システムにおいて、前記情報出力装置を駆動するための駆動電力を、前記固定装置接続部及び前記出力装置接続部を介して当該情報出力装置に供給する処理部等の電力供給手段を更に備え、前記情報出力装置は、前記供給される駆動電力により駆動されるように構成される。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、情報出力装置を駆動するための駆動電力を固定装置接続部及び出力装置接続部を介して供給し、情報出力装置が、その供給される駆動電力により駆動される。よって、情報出力装置の駆動のための電力源を、固定装置間を移動する間の駆動に必要な電力を供給できる程度の小型の電力源で済ませることができるので、情報出力装置を小型化、安価化、軽量化することができる。
本発明によれば、固定装置に接続された情報出力装置に対して固定装置から識別情報を送信し、その情報出力装置から識別情報を含む出力装置情報を固定装置を介してサーバ装置に送信し、その出力装置情報に対応してサーバ装置から情報出力装置に送信される指示情報に基づいて、位置に対応した出力情報を情報出力装置において出力させる。
従って、例えば一つの部屋の中等の狭い範囲に複数の固定装置が設置されている場合でも、それぞれの設置位置まで移動した情報出力装置において、当該設置位置に対応した出力情報を確実且つ自動的に出力させることができる。
次に、本発明を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。なお以下に説明する実施形態は、例えば製品の製造ラインにおいて、その製造ライン上を移動する製品(製造途中の製品)の当該製造ライン内の位置に対応した作業指示を当該位置において表示する作業指示システムに対して、本発明を適用した場合の実施の形態である。
初めに、実施形態に係る作業指示システムSの全体構成及び動作の概要について、図1を用いて説明する。なお図1は、実施形態に係る作業指示システムの概要構成を示す図である。
図1に示すように、実施形態に係る作業指示システムSは、製造途中の図示しない製品(例えば、いわゆる半製品)を搭載した作業台Wn、Wn+1、Wn+2、…(nは自然数)が巡回しながら移動する製造ラインRLに沿って設けられている。なお以下の説明において、作業台Wn、Wn+1、Wn+2、…について共通的な事項を説明する場合、これらを適宜「作業台W」と称することとする。
より具体的に実施形態に係る作業指示システムSは、図1に示すように、製造ラインRLにおいて新たな作業指示を表示させるべき位置にそれぞれ一台ずつ固定配置された信号接続部IFm、信号接続部IFm+1、信号接続部IFm+2、信号接続部IFm+3、…(mは自然数)と、当該位置においてそれぞれ表示させるべき表示データをこれら信号接続部IFm等に対して例えば有線接続によりそれぞれ出力するサーバ装置SVと、各作業台W上に設置されて当該作業台Wと共に製造ラインRL上を移動する作業指示端末30と、により構成されている。なお以下の説明において、信号接続部IFm、信号接続部IFm+1、信号接続部IFm+2、信号接続部IFm+3、…について共通的な事項を説明する場合、これらを適宜「信号接続部IF」と称することとする。このとき、サーバ装置SVが本発明に係る「サーバ装置」の一例に相当し、信号接続部IFが本発明に係る「固定装置」の一例に相当し、作業指示端末30が本発明に係る「情報出力装置」の一例に相当する。
この構成において各信号接続部IFは、導体からなる接続部10をそれぞれ備えている。一方各作業台W上の作業指示端末30も、導体からなる接続部20をそれぞれ備えている。そして製造ラインRL上における作業台Wの移動により、信号接続部IFが設置されている位置に作業指示端末30が到達すると、信号接続部IFの接続部10と作業指示端末30の接続部20とが物理的に接触する。即ち信号接続部IFと作業指示端末30とが、信号接続部IFが設置されている位置において、導体である接続部10及び接続部20を介して物理的且つ電気的に接続される。これにより、信号接続部IFが設置されている位置において、作業指示端末30とその信号接続部IFとの間で必要なデータの授受が行われる。そして作業指示端末30は、信号接続部IFとの間で授受されたデータに基づく上記作業指示の表示を行う。この場合の接続部10及び接続部20は、図1に例示するような製造ラインRLの脇において物理的に接触する態様の他、例えば製造ラインRLを構成するレールの一部を接続部10とし、作業台Wと共に移動してきた接続部20がその接続部10に物理的に接触するような態様で実現されるものでもよい。
そして後ほど詳述するように、作業指示端末30はそれぞれ、いわゆる電子ペーパーを用いた表示部により上記作業指示の表示を行う。ここでこの電子ペーパーは、その表示の書き換え時のみ電力を必要とし、その後の当該表示の維持には電力を必要としない表示媒体である。そしてこのときの表示書き換え用の電力は、接続部10及び接続部20を介して信号接続部IFから作業指示端末30に供給される。これにより作業指示端末30は、信号接続部IFからの電力及びデータによりその表示が書き換えられた後、製造ラインRL上の移動により当該信号接続部IFの設置位置を離れた場合でも、当該信号接続部IFから受信したデータにより書き換えられたその表示を維持しつつ移動する。この表示は、製造ラインRL上の移動により次に接続された信号接続部IFからの電力及びデータにより、新たに書き換えられることになる。
一方、各作業指示端末30において表示させるべき上記作業指示に相当する表示データは、各信号接続部IFの位置に対応して、サーバ装置SVから各信号接続部IFにそれぞれ送信される。この表示データを受信した信号接続部IFが、その時に接続されている接続部10及び接続部20を介して作業指示端末30に当該表示データを送信することにより、当該作業指示の新たな表示又は書き換えが、各作業指示端末30において実行される。そして、製造ラインRLに配置された作業員は、表示された作業指示に対応する内容の作業を、その位置を移動する作業台W上の製品に対して施すことになる。
次に、実施形態に係る作業指示システムSを構成する上記サーバ装置SV、各信号接続部IF及び各作業指示端末30それぞれについて、具体的に図2及び図3を用いて説明する。
先ず、実施形態に係るサーバ装置SVの細部構成について、図2を用いて説明する。なお図2は、実施形態に係るサーバ装置の概要構成を示す図である。
図2(a)に示すように、実施形態に係るサーバ装置SVは、インターフェース1と、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等からなる処理部2と、液晶ディスプレイ等からなるディスプレイ3と、キーボード及びマウス等からなる操作部4と、ハードディスクドライブ等からなる記録部5と、により構成されている。このとき上記処理部2が、本発明に係る「サーバ装置受信手段」の一例及び「サーバ装置送信手段」の一例にそれぞれ相当する。また記録部5が、本発明に係る「記録手段」の一例に相当する。
この構成においてインターフェース1は、処理部2の制御の下、各信号接続部IFとの間のデータの授受を制御する。また記録部5は、処理部2の制御の下、後述する各種テーブルを不揮発性に記録し、必要に応じて処理部2に出力する。これにより処理部2は、操作部4における使用者の操作に基づき、インターフェース1を介した各信号接続部IFとの間及び記録部5との間で必要なデータを授受しつつ、実施形態に係る作業指示処理を主として実行する。このとき、当該作業指示処理のために必要な情報等は、処理部2の制御の下、ディスプレイ3に表示されて上記使用者に提示される。
次に、記録部5に記録されている、実施形態に係る各種テーブルについて、図2(b)を用いて説明する。
実施形態に係るサーバ装置SVの記録部5には、図2(b)に示すように実施形態に係る三つのテーブル、即ち、端末識別情報テーブルT1、位置情報テーブルT2及び表示データ指示テーブルT3が不揮発性に記録されている。
このうち端末識別情報テーブルT1は、実施形態に係る各作業指示端末30を実施形態に係る作業指示システムS内において他の作業指示端末30から識別するための端末IDと、その作業指示端末30をハードウェア的に識別するための固有のいわゆるMAC(Media Access Control)アドレスと、が、一対一に対応付けられて記録されている。この端末識別情報テーブルT1は、後述する初期設定処理において各作業指示端末30を登録する際に入力又は取得された上記端末ID及びMACアドレスが記録されたものである。例えば図2(b)に例示する端末識別情報テーブルT1の場合、端末IDが「aaa」である作業指示端末30のMACアドレスが、「12−34−56−78−ab−cd」であることが記録されている。
次に位置情報テーブルT2は、実施形態に係る各信号接続部IFがそれぞれ設置されている実施形態に係る作業指示システムS内の位置を示す位置IDと、その信号接続部IFに付与されているIP(Internet Protocol)アドレスのネットワーク部と、が、一対一に対応付けて記録されている。ここで「IPアドレスのネットワーク部」とは、例えば「192.168.0.100」といったIPアドレスにおける「192.168.0」の部分を言う。以下の説明では、上記IPアドレスのネットワーク部を単に「ネットワーク部」と称する。この位置情報テーブルT2は、後述する初期設定処理において各指示接続部IFを登録する際に、その信号接続部IFが設置されている位置を示す上記位置IDと、その信号接続部IFに対して設定された上記ネットワーク部と、が、それぞれ一対一に対応付けられて記録されたものである。例えば図2(b)に例示する位置情報テーブルT2の場合、位置IDが「位置1」なる位置に設置されている信号接続部IFに割り当てられたネットワーク部が、「192.168.0」であることが記録されている。
最後に表示データ指示テーブルT3は、各信号接続部IFがそれぞれ設置されている上記位置に各作業指示端末30が到達したときに、その到達した作業指示端末30の後述するディスプレイ上の表示を書き換えるために用いられる上記表示データが、その作業指示端末30が到達した位置ごと且つ作業情報端末IFごとに記録されたものである。例えば図2(b)に例示する表示データ指示テーブルT3の場合、位置IDが「位置1」である位置に到達した作業指示端末30のうち、その端末IDが「aaa」である作業指示端末30のディスプレイにおいて表示されるべき表示データを示す表示データIDが、「DATA1」であることが記録されている。
次に、実施形態に係る作業指示システムSを構成する上記信号接続部IFの細部構成について、図3(a)を用いて説明する。なお図3(a)は、当該信号接続部IFの概要構成を示すブロック図である。
図3(a)に示すように、実施形態に係る信号接続部IFは、接続部10と、CPU、ROM及びRAM等からなる処理部11と、インターフェース15と、により構成されている。また、処理部11は、不揮発性のメモリ13と、ルーティング機能部12と、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバ機能部14と、により構成されている。このとき、ルーティング機能部12及びDHCPサーバ機能部14は、処理部11を構成するCPUのハードウェアロジック回路を用いて構成されていてもよいし、信号接続部IF用の後述するプログラムを当該CPUが読み込んで実行することにより、ソフトウェア的に実現されるものでもよい。このとき上記接続部10が本発明に係る「固定装置接続部」の一例に相当し、処理部11が本発明に係る「固定装置送信手段」の一例及び「電力供給手段」の一例にそれぞれ相当する。
この構成において接続部10は、信号接続部IFの設置位置に移動してきた作業指示端末30の接続部20に対して物理的に接触され、当該作業指示端末30に対して種々のデータの授受を行う。またメモリ13は、後述する初期設定処理においてその信号接続部IFに割り振られた上記ネットワーク部等を不揮発性に記憶する。そしてDHCPサーバ機能部14は、新たな作業指示端末30が接続部10に接続されたとき、上記記憶されているネットワーク部に基づき、その作業指示端末30と協働しつつ、当該接続された作業指示端末30に対して、実施形態に係る作業指示システムSにおいて当該作業指示端末30に固有のIPアドレスを割り振る。このIPアドレスを示すデータ(以下の説明では、「IPアドレスを示すデータ」を、単に「IPアドレス」と称する)は、接続部10及び作業指示端末30の接続部20を介して当該作業指示端末30に出力される。また処理部11は、当該出力されたIPアドレスと共に当該作業指示端末30のMACアドレスが後述するように当該作業指示端末30から送信されてくると、インターフェース15を介してこれらをサーバ装置SVに転送する。更に処理部11のルーティング機能部12は、上記IPアドレス等に基づいてサーバ装置SVから送信されてくる表示データ等を、そのIPアドレスが割り振られている作業指示端末30に対して接続部10及び当該作業指示端末30の接続部20を介して送信する等の、いわゆるルーティング処理を実行する。また処理部11は、当該表示データを用いた作業指示端末30の後述するディスプレイにおける表示の書き換えのための電力を、接続部10及び当該作業指示端末30の接続部20を介して当該作業指示端末30に送信する。更にインターフェース15は、処理部11の制御の下、上記IPアドレス及びMACアドレスの授受等の、サーバ装置SVとのデータの授受を制御する。
最後に、実施形態に係る作業指示システムSを構成する上記作業指示端末30の細部構成について、図3(b)を用いて説明する。なお、図3(b)は当該作業指示端末30の概要構成を示すブロック図である。
図3(b)に示すように、実施形態に係る作業指示端末30は、接続部20と、CPU、ROM及びRAM等からなる処理部31と、表示の維持のための電力が不要である表示媒体(例えば電子ペーパー等)からなるディスプレイ35と、により構成されている。また、処理部31は、不揮発性のメモリ33と、表示制御部32と、DHCPクライアント機能部34と、により構成されている。このとき、表示制御部32及びDHCPクライアント機能部34は、処理部30を構成するCPUのハードウェアロジック回路を用いて構成されていてもよいし、作業指示端末30用の後述するプログラムを当該CPUが読み込んで実行することにより、ソフトウェア的に実現されるものでもよい。また、ディスプレイ35が本発明に係る「出力手段」の一例に相当し、接続部20が本発明に係る「出力装置接続部」の一例に相当する。更に、処理部31が本発明に係る「出力装置受信手段」の一例及び「出力装置送信手段」の一例にそれぞれ相当し、表示制御部32が本発明に係る「出力制御手段」の一例に相当する。
この構成において接続部20は、作業指示端末30が信号接続部IFの設置位置に移動したとき、当該信号接続部IFの接続部10に対して物理的に接触され、当該信号接続部IFに対して種々のデータの授受を行う。またメモリ33は、後述する初期設定処理においてその作業指示端末30に割り振られた上記IPアドレス、及びその作業指示端末30固有のMACアドレス等を不揮発性に記憶する。そしてDHCPクライアント機能部34は、移動した先に設置されている信号接続部IFの接続部10に対して新たに接続されたとき、当該信号接続部IFのDHCPサーバ機能部14と協働して、上記IPアドレス(当該作業指示端末30に割り振られるIPアドレス)を接続部20及び信号接続部IFの接続部10を介して当該信号接続部IFから取得する。また処理部31は、信号接続部IFから割り振られた上記IPアドレス及び当該作業指示端末30のMACアドレスを、接続部20及び接続部10並びに当該接続部10を備える信号接続部IFを介してサーバ装置SVに送信する。更に処理部31の表示制御部32は、上記表示データ等が信号接続部IFを介してサーバ装置SVから送信されてくると、当該表示データを用いてディスプレイ35の表示内容を書き換える。この時の書き換えのための電力は、接続部20及び信号接続部IFの接続部10を介して、当該信号接続部IFから供給される。なお、当該書き換えられた後のディスプレイ35の表示の維持には電力を必要としないため、作業指示端末30の更なる移動により接続部20と接続部10との間の接触がなくなって信号接続部IFからの電力の供給がなくなっても、書き換えられた後のディスプレイ35の表示を維持できることになる。なおこの場合の書き換えのための電力を、信号接続部IFを介してサーバ装置SVから供給するように構成してもよい。
次に、上述してきた構成を備える作業指示システムSにおいて実行される、実施形態に係る作業指示処理について、具体的に図4を用いて説明する。なお図4は、当該作業指示処理を装置別に示すフローチャートである。
初めに、実施形態に係る初期設定処理について説明する。この初期設定処理は、実施形態に係る作業指示処理が実行される前提として、サーバ装置SV、各信号接続部IF及び各作業指示端末30においてそれぞれ実行される処理である。
当該初期設定処理として先ず、作業指示端末30では、各作業指示端末30それぞれに対して固有の上記MACアドレスが設定され、これが各作業指示端末30のメモリ33内にそれぞれ不揮発性に記憶されると共に、サーバ装置SVに送信される。これにより、サーバ装置SVの上記記録部5に記録されている端末識別情報テーブルT1には、当該送信されたMACアドレスと、当該MACアドレスが記憶されているメモリ33を備える作業指示端末30を識別するための上記端末IDと、が、例えば図2(b)に例示する態様で不揮発性に記録される。この一連の初期設定処理により、各作業指示端末30のサーバ装置SVに対する登録処理等が実行される。
次に各信号接続部IFでは、それぞれに対応する上記ネットワーク部が予め設定され、それを示すデータがメモリ13内に不揮発性に記憶される。その後に各信号接続部IFは、当該記憶されているネットワーク部に対応する位置に設置され、サーバ装置SVと物理的に接続される。そして、それぞれのネットワーク部と、それぞれが配置された位置を示す上記位置IDと、が、各信号接続部IFからサーバ装置SVに送信される。これらにより、当該送信された位置ID及びネットワーク部が、例えば図2(b)に例示する態様で、サーバ装置SVの記録部5に位置情報テーブルT2として不揮発性に記録される。この一連の初期設定処理により、各信号処理部IFのサーバ装置SVに対する登録処理等が実行される。
最後にサーバ装置SVでは、上記端末識別情報テーブルT1及び位置情報テーブルT2を登録/記録すると共に、表示データ指示テーブルT3として、各作業指示端末30が各信号接続部IFの位置で表示すべき表示データが、例えば図2(b)に例示する態様で登録される。以上で、サーバ装置SVにおける初期設定処理が完了する。
次に、上述した一連の初期設定処理を前提とする、実施形態に係る作業指示処理について、図4を用いて説明する。
図4に示すように、作業指示端末30、信号接続部IF及びサーバ装置SVに対して例えば電源が投入されることにより、実施形態に係る作業指示処理が開始されると、先ず作業指示端末30の処理部31及び信号接続部IFの処理部11が、それぞれの接続部20及び接続部10を介して互いが物理的に接続されたか否かの監視を開始する(ステップS1及びステップS10)。そして、作業指示端末30と信号接続部IFとの接続が為されない場合(ステップS1;NO及びステップS10;NO)、作業指示端末30の処理部31及び信号接続部IFの処理部11は、例えば定期的に監視を継続する。
一方ステップS1及びステップS10の監視において、作業指示端末30と信号接続部IFとの接続が為された場合(ステップS1;YES及びステップS10;YES)、信号接続部IFのDHCPサーバ機能部14は、当該信号接続部IFに割り当てられているネットワーク部に基づいて、その時点で接続されている作業指示端末30に対してIPアドレスを割り当て、当該割り当てられたIPアドレスを、接続部10及び接続部20を介して作業指示端末30に送信する(ステップS11)。そして、当該IPアドレスを受信した(ステップS2)作業指示端末30のDHCPクライアント機能部34及び処理部31は、受信したIPアドレスに対して自らのMACアドレスを付加して、信号接続部IFに送信(返信)する(ステップS3)。その後作業指示端末30の処理部31は、そのディスプレイ35において表示すべき内容に相当する表示データがサーバ装置SVから信号接続部IFを介して送信されてきたか否かの監視に移行する(ステップS4)。このステップS4の監視において表示データが送信されてこない場合(ステップS4;NO)、処理部31は引き続きステップS4としての監視を継続する。なおこの場合に処理部31は、後述するステップS6の処理に移行してもよい。
これに対し、上記ステップS11においてIPアドレスを送信した信号接続部IFの処理部11は、作業指示端末30から当該IPアドレスがMACアドレスと共に送信されてきたか否かを監視している(ステップS12)。このステップS12の監視においてIPアドレス及びMACアドレスが送信されてこない場合(ステップS12;NO)、処理部11はステップS12としての監視を継続する。なおこの場合に処理部11は、後述するステップS116の処理に移行してもよい。一方、ステップS12の監視においてIPアドレス及びMACアドレスが送信されてきた場合(ステップS12;YES)、処理部11は、それらをそのままサーバ装置SVに転送する(ステップS13)。その後処理部11は、その時に接続されている作業指示端末30のディスプレイ35において表示すべき内容に相当する表示データがサーバ装置SVから送信されてきたか否かの監視に移行する(ステップS14)。このステップS14の監視において表示データが送信されてこない場合(ステップS14;NO)、処理部11は引き続きステップS14としての監視を継続する。なおこの場合に、処理部11は後述するステップS16の処理に移行してもよい。
他方、サーバ装置SVの処理部2は、実施形態に係る作業指示処理が開始されると、上記IPアドレス及びMACアドレスが信号接続部IFから送信されてきたか否かを監視する(ステップS20)。このステップS20の監視においてIPアドレス及びMACアドレスが送信されてこない場合(ステップS20;NO)、処理部2は引き続きステップS20としての監視を継続する。なおこの場合に処理部2は、後述するステップS23の処理に移行してもよい。一方、ステップS20の監視においてIPアドレス及びMACアドレスが送信されてきた場合(ステップS20;YES)、処理部2は、そのIPアドレス及びMACアドレスに基づき、記録部5に記録されている端末識別情報テーブルT1及び位置情報テーブルT2を参照して、IPアドレス及びMACアドレスを送信してきた信号接続部IF及び作業指示端末30を特定する(ステップS21)。そして処理部2は、当該特定した信号接続部IF及び作業指示端末30の位置ID及び端末IFに基づき、記録部5に記録されている表示データ指示テーブルT3を参照して、その時点で信号接続部IFに接続されている作業指示端末30のディスプレイ35において表示させるべき表示内容に相当する表示データを選択し、その表示データを信号接続部IFに送信(返信)する(ステップS22)。この場合の表示データには、図2(b)に例示する表示データID、端末ID及び位置IDが付加されている。その後処理部2は、例えば実施形態に係る作業指示処理を終了させる旨の操作が操作部4において実行されたことを確認すること等により、実施形態に係る作業指示処理を終了するか否かを判定する(ステップS23)。ステップS23の判定において引き続き当該作業指示処理を継続する場合(ステップS23;NO)、処理部2は上記ステップS20の処理に戻る。一方ステップS23の判定において当該作業指示処理を終了する場合(ステップS23;YES)、処理部2はそのまま当該作業指示処理を終了する。
また、上記ステップS14の監視においてサーバ装置SVから上記表示データが位置ID等と共に送信されてきた場合(ステップS14;YES)、信号接続部IFの処理部11は、当該送信されてきた表示データを、接続部10及び接続部20を介して作業指示端末30に送信(転送)する(ステップS15)。この場合の表示データには、図2(b)に例示する表示データID及び端末IDが付加されている。その後処理部11は、例えば信号接続部IFの電源がオフとされること等により、実施形態に係る作業指示処理を終了するか否かを判定する(ステップS16)。ステップS16の判定において引き続き当該作業指示処理を継続する場合(ステップS16;NO)、処理部11は上記ステップS10の処理に戻り、次の作業指示端末30の接続部20が新たに接続されるのを監視する。一方ステップS16の判定において当該作業指示処理を終了する場合(ステップS16;YES)、処理部11はそのまま当該作業指示処理を終了する。
更に、上記ステップS4の監視においてサーバ装置SVから信号接続部IFを介して上記表示データが端末ID等と共に送信されてきた場合(ステップS4;YES)、作業指示端末30の処理部31は、当該送信されてきた表示データを、接続部20及び接続部10を介して受信し、その後処理部31の表示制御部32は、受信した表示データを用いてディスプレイ35の表示内容を書き換える(ステップS5)。このときの書き換え用の電力は、上述したように接続部20及び接続部10を介して信号接続部IFから(又はサーバ装置SVから信号接続部IFを介して)供給される。その後処理部31は、例えば作業指示端末30の電源がオフとされること等により、実施形態に係る作業指示処理を終了するか否かを判定する(ステップS6)。ステップS6の判定において引き続き当該作業指示処理を継続する場合(ステップS6;NO)、処理部31は上記ステップS1の処理に戻り、次の信号接続部IFの位置まで移動しつつ、当該次の信号接続部IFの接続部10が新たに接続されるのを監視する。なお、この移動間のディスプレイ35では、上記ステップS5により書き換えられた表示が、電力供給なしに維持されることになる。一方ステップS6の判定において当該作業指示処理を終了する場合(ステップS6;YES)、処理部31はそのまま当該作業指示処理を終了する。
以上それぞれ説明したように、実施形態に係る作業指示処理によれば、接続部10及び接続部20を介して接続された作業指示端末30に対して信号接続部IFからIPアドレスを送信し、その作業指示端末30からIPアドレス及びMACアドレスを信号接続部IFを介してサーバ装置SVに送信し、そのIPアドレス及びMACアドレスに対応してサーバ装置SVから作業指示端末30に送信される表示データに基づいて、信号接続部IFの位置に対応した表示を作業指示端末30において行う。よって、例えば一つの部屋の中等の狭い範囲に複数の信号接続部IFが設置されている場合でも、それぞれの設置位置まで移動した作業指示端末30において、当該設置位置に対応した表示データを確実且つ自動的に出力させることができる。
また、表示データ指示テーブルT3に基づき、信号接続部IFのネットワーク部及び作業指示端末30のMACアドレスに関連付けられた表示データを、作業指示端末30において表示させる。よって、MACアドレスにより識別される作業指示端末30に対応した表示データを、作業指示端末30ごとに出力させることができる。
更に、サーバ装置SVの記録部5が表示データ指示テーブルT3として表示データを記録して端末ID等と共に作業指示端末30に送信し、その表示データを作業指示端末30のディスプレイ35において表示させる。よって、表示対象たる表示データがサーバ装置SVに記録されていることから、送信されてくる表示データを作業指示端末30が出力させることで足りることになり、例えば作業指示端末30としての構成を簡略化することができる。
更にまた、ディスプレイ35が、表示データの表示維持用の電力が不要である電子ペーパーを表示媒体としており、表示データをディスプレイ35に新たに表示させるための電力を接続部20及び接続部10を介して信号接続部IFから作業指示端末30に供給する。よって、表示データの表示維持のための電力源を作業指示端末30自体に備える必要がないので、作業指示端末30を小型化、安価化、軽量化することができる。
なお上述した実施形態では、各作業指示端末30において表示させる表示データを、サーバ装置SVから信号接続部IFを介して作業指示端末30に送信する構成とした。しかしながらこれ以外に、各信号接続部IFの位置に対応して表示すべき表示データ自体を予め各作業指示端末30内のメモリ33に記憶させておくと共に、サーバ装置SVからは上記表示データID、位置ID及び端末IDのみを出力し、これを受信した各作業指示端末30において、当該表示データIDにより識別される表示データをメモリ33から読み出して表示するように構成することもできる。この場合には、表示対象たる表示データが作業指示端末30に予め記憶されていることから、サーバ装置SVから表示データ自体を作業指示端末30に送信して出力させる必要がなく、サーバ装置SVと作業指示端末30との間の通信量を低減することができるという効果を奏し得る。
また上述した実施形態では、各作業指示端末30のディスプレイ35における表示の書き換えに必要な電力のみを信号接続部IFから供給する構成とした。しかしながらこれ以外に、作業指示端末30全体を駆動するための電力を、信号接続部IFから当該作業指示端末30に供給し、それを作業指示端末30内の蓄電池等により蓄積して作業指示端末30の移動等の動作に供させるように構成してもよい。またこの場合、表示データではなく音声を用いて、信号接続部IFの位置に対応した作業を行う作業員に対して、その作業内容を告知するように構成してもよい。これらの場合には、作業指示端末30の駆動のための電力源を、信号接続部IF間を移動する間の電力を供給できる程度の小型の電力源で済ませることができるため、作業指示端末30を小型化、安価化、軽量化することができる。
更に、図4に示すフローチャートに対応するプログラムを例えば光ディスク等の記録媒体に記録しておき、或いはインターネット等のネットワークを介して取得して記録しておき、これらを汎用のマイクロコンピュータ等により読み出して実行させることにより、当該マイクロコンピュータ等を、実施形態に係る処理部2、処理部11又は処理部31として機能させることも可能である。