JP6119204B2 - Led照明装置 - Google Patents

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Description

本発明は、LED照明装置に関し、特に、板状物の表面の欠陥検出のために前記板状物の表面撮影に用いられる照明用のLED照明装置の構造に関する。
近年、低消費電力、長寿命、低ノイズ、高輝度等の理由により、LED照明装置が用いられるようになってきた。
このような中、板状物の表面の凹部欠陥(キズ欠陥)検出のための撮影においても、ライン状に照明する、図4に示すような、細長いLED照明装置110が用いられるようになってきた。
板状物120の表面の凹部欠陥の検出のための撮影は、通常、図4に示すように、板状物120を搬送しながら、LED照明装置110にて板状物120の表面をライン状に照射して、イメージセンサとして固体撮像素子を用いたカメラで撮影して、板状物120の表面の画像データを得るものであり、撮影により得られた画像データを用いてデータ処理を行い、欠陥検出をしている。
尚、図3(a)は、図4に示す細長いLED照明装置110を出射光側を上側にして示した外観の概略図で、図3(b)は、図3(a)に示すLED照明装置110の長手方向に直交する方向の断面図で、図3(c)は、図3(b)のB1−B2から矢印の方向に見た概略断面図である。
また、図3(b)の太い点線矢印は、出射光を示している。
図4に示すLED照明装置110は、図3(c)に示すように、LED発光素子112を、複数、長手方向に沿って直線状に配列し、配列されたLED発光素子112全体を覆うように、図3(b)に示す断面が円である円筒状のロッドレンズ115を配し、LED発光素子112の発光光を、ロッドレンズ115を介して、集光して拡散板116を通して出射するものである。
LED発光素子112は、プリント基板113上に配列されており、プリント基板113、LED発光素子112、ロッドレンズ115は、いずれも、ロッドレンズ115のLED発光素子112側とは反対側に開口111Sを設けたアルミ製の筺体111により囲まれ、筺体111の開口111Sは、拡散板116を配して、塞がれている。
ロッドレンズ115により、LED発光素子112から出射された光が筺体111の各面にて乱反射することを防止しており、また、拡散板116により、拡散光として出射している。
プリント基板113と筺体111の底面111bとの間に放熱グリス114を塗膜しており、LED発光素子112により加熱されるが、プリント基板113から放熱グリス114を経て、筺体111側に熱が伝わり、放熱される。
しかし、従来用いられていたLED照明装置110は、図3(b)に示すように、ロッドレンズ115を用いているため、長さに制限があり、また、ロッドレンズ自体が高価であり、これらが問題となっていた。
更に、従来用いられていたLED照明装置110は、図3(b)に示すように、拡散板116を介して光を出射しているが、図3(b)のB0から出射される光の強度分布は概略的には、拡散板116に直交する方向に光強度を最大として、該方向近くの方向に集中して光強度を大とする強度分布をもつものであるため、板状物の表面の凹部欠陥(キズ欠陥)検出のための撮影において、ライン状に照明する照明装置として用いた場合、図3(b)に示すB0を通り拡散板116に直交する方向の一方向側への出射光の強度は大きく、この方向およびこの方向に近い所定の方向の出射光が、主に照明光として働く。
図4では、この所定の方向の出射光を太い点線矢印で示している。
したがって、図4に示すように、LED照明装置110を用い、所定の一方向に凹部欠陥(キズ欠陥)検出の対象とする板状物120を搬送させながら、カメラ130にて板状物120の表面を撮影し、該撮影により得られた撮像画像データを、データ処理して、板状物120表面の凹部欠陥(キズ欠陥)を検出する、従来の欠陥検出方法においては、凹部欠陥(キズ欠陥)が、板状物120の搬送方向に沿った細長い凹部欠陥(キズ欠陥)である場合、撮影の際に、凹部欠陥(キズ欠陥)の側面側へ照射される照明光は少なく、板状物120の搬送方向にある凹部欠陥(キズ欠陥)の検出感度は低くなり、問題となっていた。
特開2009−20474号公報
上記のように、近年、LED照明装置の使用は盛んとなり、板状物の表面の凹部欠陥の欠陥検出における撮影においても、図3に示すようなロッドレンズを用いて、ライン状に照明するLED照明装置が用いられるようになってきたが、長さ方向に制限があり、また、ロッドレンズ自体が高価で、長さ方向に制限がなく、簡単な構造のものが求められていた。
更に、所定の一方向に対象とする板状物を搬送させながら、前記ライン状に照明するLED照明装置にて照明して、イメージセンサとして固体撮像素子を用いた撮像装置(カメラとも言う)にて板状物の表面を撮影し、得られた撮像画像データを用いてデータ処理を行い、板状物表面の凹部欠陥を検出する欠陥検出においては、板状物の搬送方向にある凹部欠陥の検出感度は低くなり、これが問題となり、その対応が求められていた。
本発明は、これらに対応するもので、長さ方向に制限がなく、簡単な構造のLED照明装置を提供しようとするもので、更には、ライン状に照明するLED照明装置にて照明して、イメージセンサとして固体撮像素子を用いた撮像装置(カメラ)にて板状物の表面を撮影し、得られた撮像画像データを用いてデータ処理を行い、板状物表面の凹部欠陥を検出する欠陥検出において、従来のLED照明装置を用いた場合に比べて、板状物の搬送方向にある凹部欠陥の検出感度を上げることができるLED照明装置を提供しようとするものである。
本発明のLED照明装置は、固体撮像素子を用いた撮像装置に対して、所定の一方向に板状物を相対的に移動しながら、前記撮像装置にて、前記板状物の表面を撮影した後、撮影にて得られた撮像画像データを用いてデータ処理を行い、前記板状物の表面の凹部欠陥を検出する欠陥検出方法における、前記撮影の際に用いられる前記板状物の表面をライン状に照明するLED照明装置であって、細長の筺体で、且つ、その長手方向の一つの外壁面に長手方向に沿い開口を形成した筺体の内部において、前記開口がある外壁面と対向する側の筺体の外壁面に、放熱グリスを介して支持されたプリント基板の上、前記開口に対向する位置に、前記開口の長手方向に沿ってライン状にLED発光素子を複数配列したものであり、前記配列したLED発光素子の両側に、それぞれ、前記開口の長手方向に沿い、且つ、前記開口に直交して、前記配列したLED発光素子側から前記開口側に至る、反射性の平板を配しており、前記LED発光素子からの発光光を、直接、あるいは、前記配列したLED発光素子の両側の反射性の平板で反射させて、前記開口側に到達させ、前記開口を通過した発光光を、前記板状物の表面をライン状に照明する照明光とするものであることを特徴とするものである。
尚、ここで、開口に直交する方向とは、開口を形成する外壁面により規定される該外壁面に沿う開口領域に直交する方向を意味する。
また、ここで、相対的に移動とは、撮像装置とLED照明装置を位置固定して、板状物を移動させる、あるいは、板状物を位置固定して、撮像装置、LED照明装置を一体として移動させて、撮像装置とLED照明装置に対して板状物を相対的に移動させることを意味する。
そして、上記のLED照明装置であって、前記配列したLED発光素子の両側の反射性の平板は、アルミ板からなることを特徴とするものであり、前記アルミ板の表面に微小な凹凸を設けていることを特徴とするものである。
また、上記いずれかのLED照明装置であって、前記板状物がガラス基板であることを特徴とするものである。
(作用)
本発明のLED照明装置は、このような構成にすることにより、長さ方向に制限がなく、簡単な構造のLED照明装置を提供しようとするもので、更には、ライン状に照明するLED照明装置にて照明して、イメージセンサとして固体撮像素子を用いた撮像装置にて板状物の表面を撮影し、得られた撮像画像データを用いてデータ処理を行い、板状物表面の凹部欠陥を検出する欠陥検出において、従来のLED照明装置を用いた場合に比べて、板状物の搬送方向にある凹部欠陥の検出感度を上げることができるLED照明装置の提供を可能としている。
具体的には、細長の筺体で、且つ、その長手方向の一つの外壁面に長手方向に沿い開口を形成した筺体の内部において、前記開口がある外壁面と対向する側の筺体の外壁面に、放熱グリスを介して支持されたプリント基板の上、前記開口に対向する位置に、前記開口の長手方向に沿ってライン状にLED発光素子を複数配列したものであり、前記配列したLED発光素子の両側に、それぞれ、前記開口の長手方向に沿い、且つ、前記開口に直交して、前記配列したLED発光素子側から前記開口側に至る、反射性の平板を配しており、前記LED発光素子からの発光光を、直接、あるいは、前記配列したLED発光素子の両側の反射性の平板で反射させて、前記開口側に到達させ、前記開口を通過した発光光を、前記板状物の表面をライン状に照明する照明光とするものであることにより、これを達成している。
通常、筺体は、長手方向に直交する方向の断面形状は、四角形状であるが、開口部を形成する外壁面と、該外壁面に対向した側に有機EL発光素子を配置するための外壁面を有していれば良く、場合によっては、断面が台形のような形状でも良い。
特に、配列したLED発光素子の両側に、それぞれ、開口の長手方向に沿い、且つ、前記開口に直交して、前記配列したLED発光素子側から前記開口側に至る、反射性の平板を配しており、前記LED発光素子からの発光光を、直接、あるいは、前記配列したLED発光素子の両側の反射性の平板で反射させて、前記開口側に到達させ、前記開口を通過した発光光を、前記板状物の表面をライン状に照明する照明光とするものであることにより、従来のロッドレンズを用いた照明装置のように、ロッドレンズの長さに制限されずに、簡単な構造とでき、且つ、種々の方向から検査対象の板状物表面を照射することができるものとしている。
搬送方向に沿った凹部欠陥に対しては、凹部欠陥の側面側から当たる光を、従来のロッドレンズを用いた照明装置に比べて、多くすることが可能となり、従来のロッドレンズを用いた照明装置による照明による欠陥検出では、データ処理によっても欠陥部の画像化が困難であった欠陥に対しても、鮮明に画像化することを可能としている。
配列したLED発光素子の両側の反射性の平板としては、照明装置への適用の適正を備えていれば特に限定されず、種々の表面反射性の金属板や、表面に反射性の金属層を配した板材が用いられるが、特にアルミ板は、反射性、加工性、耐性等の面から好ましい。
また、前記アルミ板の表面に微小な凹凸を設けた場合には、アルミ板表面の反射において散乱性を良くでき、従来のロッドレンズを用いた照明装置に比べて、一層、種々の方向から検査対象の板状物表面を照射することができるものとしている。
尚、従来、板状物表面の凹部欠陥の検出は、ライン状に照明できる蛍光灯や図3、図4に示すロッドレンズを用いたLED照明装置110により、凹部欠陥を照らし、撮像装置で撮影し、得られた画像データを用いて、良品部との反射率の差を、欠陥検出のための画像情報として得た後、画像処理を行い凹部欠陥部を画像として抽出していたが、搬送方向にある凹部欠陥(図4の121)に対しては、ライン状に照射する蛍光灯や図3、図4に示すロッドレンズを用いたLED照明装置による撮影では、検出の感度が低く、画像として抽出することが難しかった。
本発明のライン状に照明できるLED照明装置は、搬送方向に沿った形状の凹部欠陥に対して、配列したLED発光素子の両側に反射性の平板を備えており、光源からの発光光は、前記配列したLED発光素子の両側に反射性の平板により反射されて開口を通過して、照明光となるため、従来のロッドレンズを用いた照明装置による照明に比べて、種々の方向から検査対象の板状物表面を照射することができるものとしている。
これ故、本発明のライン状に照明できるLED照明装置は、図3、図4に示す従来のロッドレンズを用いたLED照明装置の照明に比べて、側面側から当たる光の量を増やすことができ、結果、欠陥検出の感度を向上させることができるのである。
特に、配列したLED発光素子の両側の反射性の平板としてアルミ板を用いて、表面に凹凸をつけた形態の場合には、表面の反射において散乱性を上げることができ、図3、図4に示す従来のロッドレンズを用いたLED照明装置の照明に比べて、側面側から当たる光の量をより一層増やすことができ、結果、欠陥検出の感度を向上させることができる。 アルミ板に凹凸を付ける方法としては、砥粒を用いた研磨方法や電解研磨方法等が挙げられる。
板状物がガラス基板である場合には、図3に示すロッドレンズを用いた従来のLED装置では、検出が難しかった、欠陥検出において板状物表面を撮影する際の、板状物の移動方向に沿った細長い凹部欠陥(キズ欠陥)も検出可能としており、このような欠陥検出には、特に、有効である。
尚、欠陥検出において板状物表面を撮影する際の、板状物の移動方向に沿った細長い凹部欠陥(キズ欠陥)は、例えば、以下のようにして発生している。
表示装置に用いられるカラーフィルタをガラス基板に形成する製造では、図5(a)に示すように、ダイコート方式でガラス基板210の表面に着色樹脂層230を塗膜する工程があるが、ダイコータのヘッド220とガラス基板210との間に異物240を噛んだ状態で塗膜した場合に、ガラス基板の面を異物で引っ掻き、キズが入ることがある。
一方また、ガラス基板210の裏面に関しては、図5(b)に示すように、ガラス基板210を搬送するコロコンベアの一部のコロ263に異常が発生し、回転が渋い場合、搬送されているガラス基板210とコロ263とが擦れるため、搬送方向にキズが発生することがある。
このような、ガラス基板210を搬送する方向に入るキズの検査に、特に本発明のLED照明装置による照明は適している。
本発明は、このように、長さ方向に制限がなく、簡単な構造のLED照明装置の提供を可能とし、更には、ライン状に照明するLED照明装置にて照明して、イメージセンサとして固体撮像素子を用いた撮像装置(カメラ)にて板状物の表面を撮影し、得られた撮像画像データを用いてデータ処理を行い、板状物表面の凹部欠陥を検出する欠陥検出において、ロッドレンズを用いた従来のLED照明装置を用いた場合に比べて、板状物の搬送方向にある凹部欠陥の検出感度を上げることができる新たなLED照明装置の提供を可能とした。
図1(a)は、本発明のLED照明装置の1例の外観を示した斜視図で、図1(b)は、図1(a)に示すLED照明装置の長手方向に直交する断面を示した概略断面図で、図1(c)は、図1(a)に示すLED照明装置を用いた欠陥検出のための撮影方法の概略構成を示した図である。 図2(a)は、図1(b)のA1−A2において矢印の方向に見た図で、図2(b)は、開口の長手方向に沿う方向において、LED発光素子から出射される発光光を示した概略図で、図2(c)は、図1(b)の断面におけるLED発光素子から出射される発光光を示した概略図である。 図3(a)は、従来のLED照明装置の1例の外観を示した斜視図で、図3(b)は、図3(a)に示すLED照明装置の長手方向に直行する断面を示した概略断面図で、図3(c)は、図3(b)のB1ーB2断面から矢印方向に見た図である。 図3に示す従来LED照明装置を用いた欠陥検出のための撮影方法の概略構成を示した図である。 図5(a)は、ガラス基板の一面にダイコータにより着色樹脂層の塗膜を行う際の凹部欠陥(キズ欠陥)の発生を説明するための図で、図5(b)は、ガラス基板をコロ搬送する際の凹部欠陥の発生を説明するための図である。
先ず、本発明のLED照明装置の1例を図1に基づいて説明する。
本例のLED照明装置10は、図1(c)に示すように、固体撮像素子を用いた撮像装置30に対して、所定の一方向に板状物20を相対的に移動しながら、前記撮像装置30にて、板状物20の表面を撮影した後、撮影にて得られた撮像画像データを用いてデータ処理を行い、板状物20の表面の凹部欠陥(キズ欠陥)を検出する欠陥検出方法において、前記撮影の際に用いられる板状物20の表面をライン状に照明するLED照明装置である。
本例のLED照明装置は、図1(a)に示すように細長の筺体で、且つ、その長手方向の一つの外壁面11aに、長手方向に沿い開口11Sがある筺体11の開口11Sから照明光を照射するものである。
図1(b)に示すように、筺体11の内部に、開口11Sがある外壁面11aと対向する側の筺体の外壁面11bに、放熱グリス14を介して支持されたプリント基板13上に、ライン状にLED発光素子12を複数配列したものであって、前記配列したLED発光素子12の両側に、それぞれ、前記開口11Sの長手方向に沿い、且つ、前記開口11Sに直交して、前記配列したLED発光素子12側から前記開口11S側に至る、前記配列したLED発光素子12の列方向に細長い反射性の平板16を配している。
そして、前記LED発光素子12からの発光光12Lを、直接、あるいは、前記配列したLED発光素子12の両側の反射性の平板16で反射させて、前記開口11S側に到達させ、前記開口11Sを通過した発光光を、前記板状物20の表面をライン状に照明する照明光としている。
本例のLED照明装置においては、LED発光素子12からの発光光は、直接、あるいは、前記配列したLED発光素子12の両側の反射性の平板16で反射されて、拡散板15まで進み、拡散板15を通過し、開口11Sを通過して、出射され、照明光となる。
LED発光素子から出射された発光光は、全て、拡散板15まで到達する。
そして、拡散板15を通過し、開口11Sを通過して、前記板状物20の表面をライン状に照明する照明光となる。
図2(b)に示すように、開口11Sの長手方向に沿う方向に、LED発光素子から出射された発光光は、出射された方向に進み拡散板15まで進み、拡散板15を通過し、開口11Sを通過して、出射され、照明光となる。
但し、開口11Sの長手方向の両端部において発光された発光光については、この限りではない。
また、図2(c)に示すように、LED照明装置の筐体の長手方向に直交する断面において、反射性の平板16の方向に進むLED発光素子から出射された発光光は、反射性の平板16の表面で反射されて、拡散板15に至った後、拡散板15を通過し、開口11Sを通過して、出射され、照明光となる。
尚、本例においては、筺体11の長手方向に直交する方向の断面形状は、四角形状である。
本例では、図2(b)に示すように、LED発光素子12からの発光光12Lは、LED発光素子12の配列方向に沿う方向に分散されて出射されるが、該方向に分散された発光光12Lは、拡散板15まで到達して、更に拡散板15において各方向に分散され、拡散板15を通過した光は、開口11S側に到達する。
このようにして、LED発光素子12から、LED発光素子12の配列方向に沿う方向に分散されて出射された発光光12Lは、大半、有効に照明光として利用される。
これに対して、図3、図4に示す従来のロッドレンズを用いた照明装置の場合は、LED発光素子12から、LED発光素子12の配列方向に沿う方向に分散されて出射された発光光については、一部はロッドレンズにて全反射し、また、ロッドレンズ内に入射されても、一部、ロッドレンズから出射されずに前反射する。
したがって、本例の場合、図3、図4に示す従来のロッドレンズを用いた照明装置の場合に比べ、LED発光素子12の配列方向に沿う方向における照明光を多くでき、これより、図1(c)に示す搬送方向に沿う凹部欠陥(キズ欠陥)21(図4の凹部欠陥121に相当)を、図3、図4に示す従来のロッドレンズを用いた照明装置の場合に比べて、検出し易いものとしている。
また、図2(c)に示すように、LED発光素子12からの発光光12Lは、LED発光素子12の配列方向に沿う方向に直交する方向に分散されて出射されるが、該方向に分散された発光光12Lは、直接、あるいは、LED発光素子12の両側に配列された反射性の平板16に反射されて、拡散板15まで到達して、更に拡散板15において各方向に分散され、拡散板15を通過した光は、開口11S側に到達する。
このように、LED発光素子12の配列方向に沿う方向に、また、LED発光素子12の配列方向に直交する方向にも、効率的に出射されて、照明光となるため、図1(c)に示す搬送方向に沿う凹部欠陥21のみならず、搬送方向に直交する方向の凹部欠陥22の欠陥検出を可能としている。
これは、搬送方向に直交する方向における、欠陥検出に有効な斜めの光が、図3、図4に示す従来のロッドレンズを用いた照明装置の場合に比べて、多くなるためである。
そして、配列したLED発光素子の両側の反射性の平板としてアルミ板を用い、その表面に凹凸をつけた形態の場合には、表面の反射において散乱性を上げることができ、図3、図4に示す従来のロッドレンズを用いたLED照明装置の照明に比べて、側面側から当たる光の量をより一層増やすことができ、結果、欠陥検出の感度を向上させることを可能としている。
各部の材質について、簡単に説明しておく。
<筺体11>
強固で、放熱性がよく、軽く、作製が容易なものであれば特に限定はされないが、通常は、アルミニウム材を用いる。
<LED発光素子12>
市販のP型半導体とN型半導体を接合した状態のLEDチップ構造のものをLED発光素子として配列しても良く、また、目的とする明るさを得ることができれば、有機のLED素子(有機EL素子とも言う)をLED発光素子として所定形状にして、配列しても良い。
尚、ここで用いられるLED発光素子としては、明るさを重視し、LEDチップ構造のものでは、従来からある砲弾型LED発光素子よりは、「パワーLED」と呼ばれる明るいタイプのLED発光素子を使用する。
そして、白色光を照明光とする場合には、R、G、Bの各色の発光色を混色して白色発光としても良い。
あるいは、青色の発光のLEDにより発光される青色の発光光と、該青色の発光が照射されることにより、それぞれ、赤色、緑色を発光する蛍光体(変換層とも言う)により、青色光、赤色光、緑色光を得て、併せて混色して、白色光としても良い。
<放熱グリス14>
プリント基板13の固定を十分にでき、放熱性が良く、更に、使いがってが良く、耐熱性があり、高温下でも安定した特性を発揮するものが好ましい。
例えば、シリコーングリース等があるが、これに限定されない。
通常、放熱グリスはシリコーンが主体で、性能を高めるために銀などの金属粒子を混入する。
<プリント基板13>
プリント基板13としては、配線性、回路機能、耐性等が優れたものが好ましいが、特に、限定はされない。
基材としては、ガラスエポキシ基板、ガラスポリイミド基板、フッ素基板、ガラスPPO基板、金属基板、セラミック基板等の中から1以上を、適宜用いれば良い。
尚、従来型の比較的暗いLED発光素子を用いた場合には、上記エポキシ基板等も使われるが、基本的には明るさを求めて「パワーLED」と呼ばれるLED発光素子を使用するため、熱が問題になり、放熱性能の高い金属基板(アルミ、銅などのメタル基板)が使われています。
<反射性の平板16>
反射性の平板16としては、表面が、反射性で、強固で、軽く、加工性が良く、更には、放熱性の良いものが好ましく、アルミニウム板が品質面、作製面で適している。
尚、アルミ板は、通常、圧延法や押し出し法にて作製されて、所望の長さ、幅のものを得ることができる。
また、アルミ板の場合、砥粒を用いた研磨方法や電解研磨方法にて表面に凹凸を形成して、反射の際の散乱性を良いものにできる。
本発明は上記の形態に限定はされない。
図1に示すLED照明装置において、開口11Sに、拡散板を配していない形態も挙げられる。
また、図1に示すLED照明装置においては、筺体11は、長手方向に直交する方向の断面形状は、四角形状であるが、開口部を形成する外壁面と、該外壁面に対向した側に有機EL発光素子を配置するための外壁面を有していれば良く、場合によっては、断面が台形のような形状でも良い。
10 LED照明装置
10L 出射光
11 筺体
11S 開口
11a (開口側の)外壁面
11b 外壁面
11c、11d 外壁面
12 LED発光素子
12L 発光光
13 プリント基板
14 放熱グリス
15 拡散板
16 平板
20 板状物
21 凹部欠陥(キズ欠陥とも言う)
22 凹部欠陥(キズ欠陥とも言う)
30 撮像装置(カメラとも言う)
30S 撮影領域
110 LED照明装置
110L 照明光
111 筺体
111S 開口
111a (開口側の)外壁面
111b 外壁面
112 LED発光素子
113 プリント基板
114 放熱グリス
115 ロッドレンズ
116 拡散板
110 LED照明装置
120 板状物
121、122 凹部欠陥(キズ欠陥とも言う)
130 撮像装置(カメラとも言う)
130S 撮影領域
210 ガラス基板
220 ダイコータのヘッド
230 着色樹脂層
240 異物
250 ステージ(載置台とも言う)
261〜264 (コンベアの)コロ

Claims (4)

  1. 固体撮像素子を用いた撮像装置に対して、所定の一方向に板状物を相対的に移動しながら、前記撮像装置にて、前記板状物の表面を撮影した後、撮影にて得られた撮像画像データを用いてデータ処理を行い、前記板状物の表面の凹部欠陥を検出する欠陥検出方法における、前記撮影の際に用いられる前記板状物の表面をライン状に照明するLED照明装置であって、
    細長の筺体で、且つ、その長手方向の一つの外壁面に長手方向に沿い開口を形成した筺体の内部において、前記開口がある外壁面と対向する側の筺体の外壁面に、放熱グリスを介して支持されたプリント基板の上、前記開口に対向する位置に、前記開口の長手方向に沿ってライン状にLED発光素子を複数配列したものであり、
    前記配列したLED発光素子の両側に、それぞれ、前記開口の長手方向に沿い、且つ、前記開口に直交して、前記配列したLED発光素子側から前記開口側に至る、反射性の平板を配しており、
    前記反射性の平板と前記開口の間には、拡散板が配されており、
    前記LED発光素子からの発光光を、直接、あるいは、前記配列したLED発光素子の両側の反射性の平板で反射させて前記拡散板に導き、前記拡散板により分散させて前記開口側に到達させ、前記開口を通過した発光光を、前記板状物の表面をライン状に照明する照明光とするものであることを特徴とするLED照明装置。
  2. 請求項1記載のLED照明装置であって、前記配列したLED発光素子の両側の反射性の平板は、アルミ板からなることを特徴とするLED照明装置。
  3. 請求項2に記載のLED照明装置であって、前記アルミ板の表面に微小な凹凸を設けていることを特徴とするLED照明装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載のLED照明装置であって、前記板状物がガラス基板であることを特徴とするLED照明装置。
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