JP6118560B2 - 共役反応 - Google Patents

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Description

発明の分野
この発明は、カルボキシル基またはリン酸基(特にリン酸(V)基)を含む反応物と、アミン基を含む反応物との間の共役反応に関し、このような反応において用いられる試薬に関する。
発明の背景
ゼロ長架橋剤として作用するカルボジイミド(RN=C=NR)のようなカルボキシル基活性化試薬を用いて、カルボキシル基を含む反応物とアミン基を含む反応物とを共役させる方法が公知である。
カルボキシル基とのカルボジイミドの反応は最も重要なものの1つである。この反応は、親和性クロマトグラフィーのための保持体を含むさまざまな表面への分子または生体分子の結合に用いられ、側方流動試験または凝集分析に用いられるラテックス微粒子を変性するために用いられ、かつ表面プラズモン共鳴を用いて分子の相互作用を観察するためにチップ表面を変性するために用いられる。カルボジイミドはさらに、タンパク質中のカルボキシルを定量化するよう用いられており、抗原/検体を担体タンパク質に共有結合により結合させて免疫原性を高めるために用いられる。
カルボキシル基とのカルボジイミドの反応は、アミンとさらに反応してアミドを形成し得る非常に不安定なo−アシルイソ尿素を生成する。アミノ基が存在しない状態では、o−アシルイソ尿素は、他の酸分子と反応して無水物を形成するか、または分子内でのOからNへのアシル再配列が行われて安定したN−アシル尿素を形成するかのいずれかである。水溶液(有機溶媒中ではない)において、o−アシルイソ尿素は水によって急速に加水分解され(〜55Mの濃度)、オリジナルのカルボキシル基を再生し、カルボジイミドを反応性の低い置換された尿素に変換する。水分子との競合により、アミンの前駆物質が高濃度で存在しなければ、アミンがアミドを形成するよう反応するのは難しくなり得る。最終的には、カルボキシル基が存在しない状態では、カルボジイミドはアミンと反応してグアニジンを形成し得る。
カルボジイミドの主な適用の1つとしてはバイオコンジュゲーションの分野がある。バイオコンジュゲーションによって、1つの実体(たとえばタンパク質、微粒子、またはチップ表面)上のカルボキシル官能基が活性化され、次いでしばしばタンパク質もしくはペプチドまたは検体である別の実体上のアミン基と反応して、アミド結合された複合体を形成する。典型的には、このような反応において、カルボン酸の実体は、pH4〜pH6の緩衝液において、アミノ化した分子と接触し、共役反応を開始するよう水溶性カルボジイミドが加えられる。
有機溶媒において行われる反応(たとえばペプチドの合成)は通常、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)またはΝ,Ν´−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)といった疎水性のカルボジイミドを用いる。しかしながら、生体分子を伴う反応は通常、水性条件または実質的に水溶液を必要とする。これらの状況において、1−エチル−3−[3−ジメチルアミノプロピル]カルボジイミド(EDC;EDACともいう)またはN−シクロヘキシル−N´−(β−[N−メチルモルホリノ]エチル)カルボジイミド(CMC)といった水溶性カルボジイミドが好ましい。
(たとえば可溶性の限界または高コストにより)十分に高濃度のアミンを達成することが可能でない場合、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)を加えて上記の非常に不安定なo−アシルイソ尿素中間体を、アミンと反応しやすいより安定したスクシンイミジル(または「NHS」)エステルに変換することにより、共役反応の効率を増加させることが可能であり得る(Staros et. al., Anal. Biochem., 156, 220-222, 1986)。NHSは、非常に反応を加速し得るとともに、いくつかの生体分子の制御されない架橋を引き起こすので、NHSについての必要性は、ケースバイケースの態様で判断されなければならない。
カルボキシル基とのEDCの反応は、pH3.5〜4.5で最も効果的である(Nakajima and Ikada, Bonconjugate Chem. 6, p123-130, 1995)。EDCが媒介するアミド結合の形成のためのpH最適値は、しばしばそれよりも若干高く、通常pH4とpH6との間である。この最適値は、o−アシルイソ尿素の形成および加水分解速度と、アミン求核剤のpKaとを含む多くの要因のバランスを反映しており、o−アシルイソ尿素中間体が優先的に形成されるpHよりも実質的に上であり得る。
カルボキシル基の存在しない状態でのEDCとのアミンの起こり得る反応に鑑みて、アミド結合を形成することを目的にした場合、アミンは、カルボキシル化された種の添加の前にEDCと通常は接触されない。しかしながら、新たに調製されたEDCを、アミン基含有物質およびカルボキシル基含有物質の両方を含む溶液に加えることは一般的である。このような反応混合物は、カルボジイミドまたはo−アシルイソ尿素中間体と反応し得る官能基を有する他の成分が存在しないのが理想的である。
リン酸基とアミンとの間のカルボジイミドを媒介とする縮合反応における反応効率を増加させる類似したアプローチとしては、メチルイミダゾールを安定剤として用いることである。
カルボジイミドは一般的に水溶液において不安定であると考えられる。
たとえば、EDCは非常に変化しやすい分子として広く特徴付けられており、新たに調製されたEDCの溶液をバイオコンジュゲーション反応において用いることの必要性について多くの警告的な注意が先行技術において存在する。
たとえば、Bioconjugate Techniques (GT Hermanson 1996; ISBN 0-12-342335-x; p170)には、「…活性の大規模な損失を防止するために、ストック溶液は迅速に溶解されかつ直ちに用いられるべきである」と述べられている。
より最近の版のBioconjugate Techniques (2008)には、「EDCは、水の環境では不安定であり、溶液が作られた後すぐに用いられるべきである(GT Hermanson 2008; ISBN 978-0-12-370501-3, p688)」と述べられている。
カルボキシルSiMAG磁気微粒子の共役のための手順において、製造者のChemicell GmbHは、手順書A1において、「新たに調製されたEDCのみを粒子に添加する…(下線を引いた文言は、オリジナルの手順書では太字で示された部分)」とアドバイスしている。
Carboxylink gel(Pierce社;製品コード20266)の手順書には、「注意:EDCは、水分に敏感であり、水性緩衝液に溶解されると迅速に加水分解し…使用の前に必要な量の試薬を迅速かつ直ちに溶解し、使用されない溶液は破棄すること。」と述べられている。
Sigma-Aldrich社の製品情報(EDC;製品コードE7750)では、「この製品は水溶性であるが、安定ではない。使用の直前に新たな溶液を調整することが推奨される。」と述べられている。
Nanopartz GmbHは、カルボキシルポリマー球状金ナノ粒子コンジュゲーションキットの正しい使用の説明において、「必要な量のEDCのみを用いること。ひとたび水に溶解されると、EDCの寿命は1時間未満である。」と述べている。
微粒子の別のサプライヤ(Seradyn社)は、「推奨される吸着および共有結合の手順」(1999)において、「なおEDACは水分に非常に敏感であり、水溶液において迅速に加水分解する。」と述べている。
EDCは、典型的に塩酸塩として商業サプライヤから得られ、慣例的に、通常−20℃でガラス瓶内に粉末状で格納される。乾燥剤とともに格納し、かつ瓶内での結露を回避するよう開封前にストック瓶を室温と平衡させることは通常の慣例である。
水環境におけるEDCの安定性についてのいくつかの研究が存在する(Gilles et al., Anal. Biochem. 184, p244-248, [1990]; Nakajima and Ikada, Bioconjugate chemistry, 6, 123-130 [1995]; Williams and Ibrahim; J. Am. Chem. Soc. 103, 7090-7095 [1981]; Lei et al., Anal Biochem. 310, 122-124 [2002])。これらの異なる実験設定は、データの直接的な比較を妨げているが、主な知見は以下のように要約され得る。
pH7からo−アシルイソ尿素中間体の効率的な形成が行われる値(すなわち約pH4)までpHが減少すると、EDCの分解が増加する(Lei et al., Anal Biochem. 310, 122-124 [2002])。酸が触媒する、対応する尿素へのEDCの加水分解は、酸性媒質における損失についての主な経路である。確かに、EDCを伴う反応はHClで失活される場合がある。アルカリ性緩衝液においてEDCの分解速度が低いことが観察された(Nakajima and Ikada; Bonconjugate Chem. 6, p123-130, 1995)が、Williams and Ibrahim (J. Am. Chem. Soc. 103, 7090-7095, 1981)では、水酸化ナトリウムが存在した状態では高速度の加水分解を記録した。
Methods in Molecular Biology volume 394のサルモネラ法および手順書(SA Dunbar & J W Jacobsen; p15)では、「EDCは、水の存在する状態では変化しやすい。この活性種はわずか数秒の速度定数で水溶液において加水分解されるので、空気および水分へ晒すことを最小限にするよう注意が必要である。」という助言が与えられた。
水溶液におけるEDCの加水分解は、カルボキシル基の存在によって非常に加速されることが知られている。カルボキシル基は、非常に不安定なo−アシルイソ尿素中間体の繰り返される形成および加水分解を伴うサイクリング反応を触媒する。トリカルボン酸(クエン酸)の存在下においてEDCの損失の速度の1000倍の増加がpH4にて観察された(Wrobel et. al., Anal. Biochem. 305, 135-138 [2002])。これらの著者はさらに、モノカルボン酸(酢酸塩)およびリン酸塩によってpH4での著しい加速を示した。Tris、MOPS、およびHEPESを含むさまざまな緩衝液の触媒効果がさらに言及されている。しかしながら、これらの場合の触媒メカニズムは不明であった。
不安定なo−リン酸イソ尿素(o-phosphoisourea)誘導体(Gilles et al., Anal. Biochem. 184, p244-248, [1990])を介して発生すると考えられる無機リン酸塩を用いた場合およびアデノシン三リン酸を用いた場合でも、加速された分解が観察される。
(アミンをカルボン酸保持体またはポリマーに導入するよう、EDCが媒介する反応において広く用いられる)エチレンジアミンと、カルボキシルをブロック/定量するよう用いられるグリシンメチルエステルであるモノアミンとも、EDCの分解を加速させ得る(Gilles et al., Anal. Biochem. 184, p244-248, [1990])。
カルボジイミドの加水分解は、EDCに特有のものではない。たとえば、さまざまな添加物が存在する状態では、1−エチル−3−(4−アゾニア−4,4−ジメチルペンチル)カルボジイミド(EAC)は、EDCよりも急速なオーダで分解された(Gilles et al., Anal. Biochem. 184, 244-248, [1990])。
EDCの安定性が欠如していること、o−アシルイソ尿素中間体が加水分解に対して非常に敏感であること、バイオコンジュゲーション反応において一般的に用いられる物質(たとえばカルボキシル基)が存在した状態で分解が非常に加速することについての先行技術におけるさまざまな言及が、現代のEDCコンジュゲーション手順書において暗黙的または明示的に認められる。
報告されたEDCの不安定性および多カルボン酸による分解の加速は、たとえば相変化による反応物の時間間隔を用いる方法といったような、EDCを含有する乾燥混合物を作り出すためのいくつかの非常に細密な処置を形作ったことは確かである(米国特許第6,809,186号)。このアプローチにおいて、これらの反応物は、溶液を瞬間冷凍し、次いで、結果得られた層状の構造を凍結乾燥して乾燥製品を得ることにより順次組み合わさる。このアプローチは、複数の反応パラメータを最適化しようとする場合に非常に時間がかかるとともに、任意の商業用途に拡大するのは難しい。米国特許第6,809,186号の著者はさらに、「ほぼ中性のpHでのEDACの短寿命…」に言及している。(第8欄の47行目)。
本発明者らは驚くべきことに、カルボジイミドのようなカルボキシル基活性化物質が、上記文献において繰り返し言及されるようには実際は不安定ではないといことを発見し、この発見を利用して、EDCのようなカルボキシル基活性化物質がカルボキシル基含有物質またはアミン基含有物質(たとえばタンパク質、小分子、微粒子)と容易に組み合わされて、さまざまな成分の有意な分解なしに凍結乾燥され得るとともにバイオコンジュゲーション反応において首尾よく用いられ得る均質溶液または懸濁液を形成する方法を開発した。
発明の概要
一局面では、 本発明は、カルボキシル基またはリン酸基を含む第1の反応物と、アミン基を含む第2の反応物との間の共役反応での使用のための試薬を製造する方法を提供する。当該方法は、
a)i)カルボキシル基含有部分またはリン酸基含有部分上に作用して、カルボキシル基とアミン基との間のアミド結合の形成を促進するか、またはリン酸基とアミン基との間のホスホロアミド酸結合の形成を促進することが可能なカルボキシル基活性化またはリン酸基活性化非酵素物質と、
ii)第1の反応物または第2の反応物との溶液または懸濁液を形成するステップと、
b)上記溶液または上記懸濁液を乾燥するステップとを含む。
カルボキシル基およびリン酸基への参照は、解離された形態または解離されていない形態のいずれかのこのような基をカバーする。当業者ならば一般的に、リン酸基は解離された形態にあると理解する一方、カルボキシル基の解離の状態または他の状態はpHによって変動すると理解するであろう。
以下により詳細に論じられるように、結果得られる試薬は、共役反応において有用であり、特にたとえば微粒子へタンパク質のような分子を結合するとともに免疫原の調製に用いられる生体分子との共役(バイオコンジュゲーション反応)に有用である。当該試薬は、溶液または懸濁液へと戻されることにより用いられ、第2の反応物または第1の反応物のいずれかと接触される(いずれも試薬中には存在しない)。第2もしくは第1の反応物の溶液を加えることによりこれは単一ステップで行われてもよいし、または複数のステップで行われてもよい(ステップの順番は一般的に重要ではない)。たとえば温度、pH(pHは好ましくは8未満、7未満、または6未満)といった好適な反応条件が共役反応を発生させることが可能なように与えられ、第1の反応物および第2の反応物はともにアミド結合を介して結合される。典型的に、共役反応は、たとえば好適な失活剤試薬を加えることにより、好適な反応時間の後、停止されることになる。
ステップb)は好ましくはステップa)の直後、たとえば約1時間以内、に適切に行われるが、これは必ずしも重要ではない。
カルボキシル基活性化物質またはリン酸基活性化物質(簡潔さのため、「活性化物質」と称することとする)と、第1または第2の反応物とは、溶液、好ましくは水溶液の形態で混合されるのが好ましい。
上記溶液または懸濁液は好ましくは均質である。
活性化物質は、当該技術において公知であり、カルボジイミド、ウッドワード試薬K(WRK)、およびさまざまな他の材料を含む。
活性化物質の選択は、反応混合物中の溶媒のタイプを考慮すべきである。水性条件または実質的に水性条件での反応の場合、水に少なくとも部分的に溶解可能な活性化物質が好ましい。
本発明での使用に好適な特に好ましい活性化物質は、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド.HCl(EDC;EDACとも称される)である。他の好ましい活性化試薬はたとえば、N−エチル−5−フェニルイソオキサゾリウム−3´−スルホナート(ウッドワード試薬K)、N−シクロヘキシル−N´−(β−[N−メチルモルホリノ]エチル)カルボジイミド(CMC)、4−アゾニア−4,4−ジメチルペンチル)カルボジイミド(EAC)、2,2−ジクロロ−5−(2−フェニルエチル)−4−トリメチルシリル)−3−フラノン(DPTF)[Murakama et al., Tetrahedrom Letters 37, 7541-7544 (1996)]、および4−(4−6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロリド(DMT−MM)[Kuniishima et al., Tetrahedron 57, 1551-1558 (2001)]である。
他の活性化物質の例は、N,N´−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)およびΝ,Ν´−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、シアナミド、1,1´カルボニルジイミダゾール(CDI)、Ν,Ν´−ジスクシンイミジルカーボネート(DSC)、1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル−ジフェニルホスフェート(BDP)、および2−エトキシ−1−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリン(EEDQ)を含む。Montalbetti and Falque [Tetrahedron 61, 10827-10852, (2005)]もこれらの試薬のいくつかを記載し、カルボキシル基含有物質およびアミン基含有物質からアミド結合の形成を促進するよう用いられ得る他の試薬を記載する。
ステップb)は好ましくは凍結乾燥を含む。好適な手順書は当該技術において周知である。他の可能な乾燥技術は、噴霧乾燥、超臨界乾燥、および回転蒸発を含む。
上記の方法は好ましくは、タンパク質といったアミンを含む第2の反応物との共役反応、たとえばバイオコンジュゲーション反応において用いられる第1の反応物、すなわちカルボキシル基を含む反応物を用いて行われる。当該反応物は1つ以上のカルボキシル基を含んでもよい。
上記の方法において用いられる第1または第2の反応物は共通して、可測性を提供する標識を含むが、そうである必要はない。好適な標識は周知であり、特に、たとえば、着色または蛍光微粒子、磁気微粒子またはビード、量子ドット(Qドット)、金粒子、蛍光染料、蛍光タンパク質、および酵素を含む。第1または第2の反応物は、たとえば結果得られる複合体が抗体の生産のための免疫原として用いられることになる場合、必ずしも標識として機能する必要はない。他の好適な反応物は、核酸およびオリゴヌクレオチド、カルボキシル化またはアミノ化されたデキストラン、アガロースおよびガラスを含む好適に官能基化されたビード、抗体、抗体フラグメントを含むタンパク質、糖タンパク質、代謝物質、検体、ペプチド、および他の物質、またはカルボキシル基、アミン基、もしくはリン酸基もしくはこれらの基の組合せを有する表面を含む。
微粒子は好ましくは、粒子の凝集の可能性を低減するよう保護コーティングを有する。当該コーティングは有利なことに、たとえばデキストランのようなシュガーポリマーを含む。好適なコーティング材料および技術は周知である。
溶液または懸濁液は望ましくはさらにたとえば糖のようなポリヒドロキシ材料を含み、トレハロースが現在好ましい材料である。この材料は、特に凍結乾燥プロセスにおいて安定剤として作用し得、さらに使用時において、得られた乾燥品のその後の溶解を補助し得る。
上記溶液または懸濁液は典型的に緩衝液を含む。これは必須ではないが、緩衝液は冷凍乾燥プロセスの間の安定化を補助し得るとともに、さらに結果得られる乾燥品の使用において安定性の利点をもたらし得る。好適な緩衝液は、MES、HEPES、MOPS、EPPS(またはHEPPS)、およびCHESを含む。緩衝液は、存在する場合、好ましくは1M以下、より好ましくは100mM以下、さらに好ましくは10mM以下であり、たとえば1mM〜10mMの範囲の相対的に低い濃度で好適に用いられる。
懸濁液の溶液のpHは典型的には4以上であり、好ましくは6以上であり、より好ましくは7以上または8以上であり、さらに、好ましくは14以下であり、より好ましくは12以下であり、もっとも好ましくは11以下である。
当該溶液または懸濁液は、随意であるが必要な場合は、共役反応効率を増強するようN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)を含む。
当該溶液または懸濁液は、随意であるが、得られる乾燥品の使用時に起こり得る非特異性または他の望ましくない結合相互作用を除去するために洗浄剤を含む。
さらなる局面では本発明は、本発明の方法によって製造される試薬を提供する。
本発明はさらに、カルボキシル基またはリン酸基を含む第1の反応物とアミン基を含む第2の反応物との間の共役反応での使用のための乾燥された試薬を提供する。当該試薬は、i)カルボキシル基含有部分またはリン酸基含有部分上に作用して、カルボキシル基とアミン基との間のアミド結合の形成を促進するか、またはリン酸基とアミン基との間のホスホロアミド酸結合の形成を促進することが可能なカルボキシル基活性化またはリン酸基活性化非酵素物質と、ii)第1の反応物または第2の反応物との均質な混合物を含む。
当該試薬は好ましくはNHSを含まない。
他の好ましくかつ随意の特徴は上記に記載している。
本発明の試薬は好都合なことに、特に生体分子との共役反応における使用に好適な質で好ましくはバイアルのような容器に入れられる。当該試薬はたとえば、標識付けされることになる100ugの抗体のサンプルとともに用いられる。典型的に、10ul、40ul、400ul、または1mlの溶液または懸濁液でガラスバイアルにおいて調製された凍結乾燥された混合物はそれぞれ、約2−20ug、約7.7−77ug、約77−770ug、および約192−1920ugの量のEDCを含む(EDC.HClについて191.7のモル重量に基づく)。
試薬は好ましくは、本発明の方法によって容器においてその場で乾燥されることにより作られるが、代替的にはバルクで作られ、たとえばバイアルといった容器へ供給されてもよい。
本発明はさらに、本発明に従った試薬の供給と使用のための指示とを含むコンジュゲーションキットを提供する。
このキットは、たとえばベータ−メルカプトエタノールといった失活剤試薬の供給を随意で含む。
このキットは、たとえばpH5またはpH6であるMESといった緩衝液の供給を随意で含む。使用時には、緩衝液は好ましくは、たとえば抗体といった共役されるべき反応物に加えられ、次いで、本発明の試薬に加えられる。
本発明はさらに、共役反応、特にバイオコンジュゲーションを行う方法を提供する。当該方法は、上記に規定されたように本発明に従って、上記試薬の使用または上記コンジュゲーションキットの使用を含む。共役反応方法のこれらのステップは典型的には、乾燥された試薬を好適な液体(好ましくは蒸留水のような水もしくは水性緩衝液、または随意では無菌液)で戻すステップと、当該戻された試薬を(たとえば抗体などの)共役されるべき分子に接触させるステップとを含む。
したがって、本発明は、(i)多くのバイオコンジュゲーション処置を単純化でき、(ii)実験のたびにカルボジイミドの新鮮な溶液を調製する必要があるという時間がかかり無駄の多い実践を省略でき、さらに(iii)反応物の時間的/空間的分離を伴う方法に対する明瞭な技術的な進歩を提供する。
本発明は、幅広いさまざまな条件下で溶液中のEDCの安定性を再検査した実績に基づくとともに、EDCのようなカルボキシル基活性化物質を含む複数成分の均質な凍結乾燥混合物の製造のための有用な起点の発展へとつながった。
EDCはさまざまな処理に晒され、残存活性が、濃縮タンパク質溶液のゲル化を伴うタンパク質共役分析において測定されるか、またはより直接的に、芳香族アミン(アニリン)との反応により測定可能なグアニジン化合物を形成することにより測定された。これらの実験から、EDCが加水分解に対して驚くべきことに安定する多くの条件を特定することができた。同様に水性の環境では不安定であると報告されている他のカルボキシル反応分子であるウッドワード試薬K(WRK)も、本発明の方法を用いて配合することに成功した。
実験室において、数ヶ月の期間に亘って、EDCの扱いに関連して受け入れられているガイドラインを順守して、カルボジイミドを用いて水性媒質において多くの反応を行った。慣例的に冷凍機に−20℃で格納されるストック瓶の開閉を繰り返すことにより悪化し得る粉末状のEDCストックの起こり得る劣化に関する懸念により、EDC溶液の完全性を確認するようBSAゲル化分析(実施例1)を開発することが促された。しかしながら、古いかまたは繰り返し使用の間に湿ったように思われる(すなわち最初の開封時には明らかであった微粉ではなく塊の兆候を示す)、瓶から取り出されたEDC粉末は、BSAゲル化分析において著しく劣った溶液を水において産出しなかった。これにより、数時間にわたって溶液を「エージング」した後、EDCを検査することが促された。その結果は、加水分解の迅速な速度と明らかに一貫していなかった。したがって、EDCの安定性に関する先行技術の提示のいくつかの有効性が疑問視された。
EDCが明らかに劇的な活性の損失なしでかなりの期間の間、水の中にとどまったという発見により、EDCをカルボキシル基含有物質と組み合せて、他の好適に官能基化された分子との反応を行う前に少なくとも短期間の間、当該混合物を格納することも可能であるかどうかという疑問が生まれた。本発明者らは、凍結乾燥された混合物の調製によって、数日間、数週間、数ヶ月間、またはさらには数年間、共役反応が行われることが可能になるかもしれないと考えた。EDCおよびカルボキシル基含有物質またはアミン基含有物質を含む均質な複数成分混合物の凍結乾燥、ならびに他の分子との共役反応におけるこのような材料の使用の報告がないことは分かっている。
まず、広い範囲のpH値に亘って生物学的緩衝液または他の試薬と組み合わせるとともに、さらにEDCの分解を加速すると報告される官能基(たとえばカルボキシル基)の存在下でEDCの安定性を調査した。水性アルカリ緩衝液における、EDCと他の分子との反応に関する文献には不十分な情報しかない。5分または24時間のいずれかの各条件でのEDCのプレインキュベーションの後、各EDC/緩衝混合液は、pH6のMES緩衝液中のBSAの濃縮溶液に加えられ、ゲルが形成するのに必要な時間が判定された(実施例1)。
この検査では、EDCの迅速な加水分解(すなわち水との反応)またはEDCと上記混合物中の他の成分との間の高速反応によって、短期間のプレインキュベーションの後のゲル化時間の増加を引き起こすことができた。プレインキュベーション段階でEDCの損失がなくても、混合物中の成分はそれでも、BSA分析の第2の(ゲル化)段階において干渉を引き起こし得た。この干渉は、たとえば、具体的にはゲル化反応において用いられるpHにてEDCを攻撃することによるか、またはo−アシルイソ尿素基の形成、もしくは他のBSA分子上でのリジン残基とのそれらの基の、分子間架橋およびゲル化に必要な反応に他の何らかの態様で干渉することにより行われる。如何なる干渉の実際のメカニズムにかかわらず、BSAゲル化分析は、EDCが媒介するバイオコンジュゲーション反応の例であり、したがって、凍結乾燥されることが意図されるとともにEDCが媒介する生体分子の共役のために用いられることが意図される混合物から除外することが望まれ得る物質を特定可能である。
プレインキュベーション段階でのpHとゲル化時間との単純な関係性は存在しないことが分かった。これはおそらく多くの要因がバイオコンジュゲーション分析において結果に影響を与えるよう作用するからである。
24時間のプレインキュベーションの後、EDC/HCl混合物は、酸におけるEDCの不安定さの報告に基づく予測と合致してゲル化を引き起こすことはなかった。興味深いことに、5分のプレインキュベーションの後、EDC/100mMのHCl混合物は、一貫してもっとも短いゲル化時間を示した。この観察をさらに調査しなかったが、これは、より反応性のある互変異性体へのEDCの変換によって説明され得る。
24時間のプレインキュベーションの後でもEDC活性が緩やかにしか影響を受けなかったいくつかの緩衝液条件が特定された。驚くべきことに、pH5の0.1Mの酢酸ナトリウム/0.1MのEDCの混合物におけるEDCの半減期はちょうど2分であるという以前の報告(Jacobson and Fairman, Anal. Biochem. 106, 114-117 [1980])にもかかわらず、この群は数回反復された結果であるpH5のEDC/酢酸塩混合物を含んでいた。あまり驚くことではないが、ポリカルボン酸(たとえばクエン酸ナトリウム、EDTA)の場合はプレインキュベーション時間にかかわらず、厳しい干渉が確認された。リン酸塩、炭酸塩、およびホウ酸塩を含む多くの他の緩衝液も、著しい干渉を引き起こした。
6日間の25℃でのプレインキュベーション後でもBSAのゲル化を引き起こす十分なEDC活性を含んでいる混合物もいくつかあった。
フェニルグアニジンへのアニリンの変換を伴うEDC活性のより直接的な検査を用いて、本質的にWilliamsらの方法を用いて多くの有望な条件をさらに評価した(Anal. Biochem. 114, 173-176 [1981])(実施例2)。この分析により、EDCの濃度が、BSAのゲル化を引き起こすしきい値(〜20mM)を下回っても測定することが可能となり、かつ(加水分解または他の反応のいずれかに対する)EDCの安定性を、活性化されたカルボキシル基への要求なしで測定することが可能になる。
多くの緩衝液の配合物が、プレインキュベーションおよび/または凍結乾燥の後のEDCに影響が少ないアニリン分析において特定された。さらに、EDCの大規模な触媒性の破壊の形跡なしで、EDCが三価または四価のカルボン酸物質(EDTA、クエン酸塩)と組み合わせられ得る条件を特定した。
EDCの安定性に対する全体の我々の発見は、先行技術の言明のいくつかを確証するものであったが、その他のものとは矛盾するものである。我々のデータは明らかに、EDCが一般的に認識されているよりはるかに安定であることを示し、さらに重要なことに、EDCの実質的な損失なしで、溶液中のEDCを低分子量のポリカルボン酸物質と組み合わせることが可能であることを示している。したがって、アミノ化された分子とのバイオコンジュゲーション反応での使用の前に、他の多価のカルボン酸物質(たとえば微粒子)が、EDCと組み合され、凍結乾燥され得るかどうかを確認することとした。
生命科学において、血液または尿といった流体における検体を検出するための診断分析(たとえば側方流動免疫クロマトグラフィーのストリップ試験および凝集分析)での用途で、微粒子は幅広く活用されている。蛍光性微粒子および量子ドットは、特定の抗原を発現している細胞群を検出するようフローサイトメトリーにおいて用いられる。磁気微粒子には、研究所および診断装置において様々な用途がある。たとえば、さまざまな材料から構成される多くの他のタイプの微粒子も存在し、異なる大きさ、色、および表面官能性などといった各タイプの複数の変形例が通常存在する。
生物分析での用途のために、微粒子は、他の生体分子または検体と相互作用し得る物質でコーティングされなければならない。この物質は概して、広範囲の分子が非共有結合または共有結合の手段のいずれかにより微粒子の表面に付着され得るが、抗原または抗体である。抗体の固定化を伴う大多数の診断用途では、コーティングに対して受動的な非共有結合アプローチが用いられる。共有結合は小分子または検体とともにより一般的に用いられ、さまざまな表面機能を有する微粒子が利用可能である(たとえばカルボキシル、アミン、アルデヒド)。カルボキシル化された表面またはアミン表面は、カルボジイミドまたは他の機能的に等価な活性化物質を用いて、抗体または検体と共有結合され得る。
ラテックス微粒子は疎水性であり、悪評高いほど凝集し易い。受動的なコーティングのために、全表面が覆われるように過剰な結合実体(たとえば抗体)が用いられ、これにより、疎水性表面同士の間の接触の危険性または抗体が凝集を引き起こす粒子同士の間のブリッジとして作用する危険性を低減する。
いくつかの場合では、抗体は、粒子の表面に現れた抗体の量を制御または調節するためのメカニズムを提供するとともにコロイド安定性を維持するのを補助する他のタンパク質(たとえばBSA)と混合され得る。
微粒子の懸濁液から過剰な試薬を取り除くよう遠心分離洗浄ステップが必要とされる場合、当該遠心分離ステップは、粒子を小さくし、凝集を促進する傾向にある。ひとたび形成された凝集物は、砕くのが非常に困難であり、音波処理が必要な場合もある。
受動的なコーティングは通常、コーティング物質の等電点に近いpHで行われる。したがって、抗体、特にモノクローン種の抗体の場合、コーティングプロセスは、各抗体試薬ごとに最適化される必要があり得る。
共有結合の方策には、多くの利点がある。すなわち、微粒子への結合実体の確実な付着により、より大きな安定性、長い保存期間、分析の展開の際のより少ない制約が潜在的に可能になる。たとえば、免疫分析において非特異的結合を低減するようしばしば用いられる洗浄剤は受動的に吸着された抗体を微粒子から取り除き、免疫診断分析において干渉し得る。
カルボキシル粒子の場合、抗体上のアミノ基が、安定したアミド結合を形成するよう反応する。アミノ化された粒子の場合、連結するアミド結合が反対になるが、そうでなければ等価である。
検体が結合に利用可能なカルボキシル基のみ有している場合か、または対象の抗体が抗原結合領域において臨界的なリジン残基を含んでいる場合、アミンがコーティングされた粒子の使用が望ましくあり得る。しかしながら抗体は、特に高濃度で存在する場合、重合し得、上記の臨界的なリジンは、他の抗体分子との重合反応に関係し得る。
共有結合の共役の多くの利点にかかわらず、このような反応を行う処置には時間がかかり、凝集の危険性が残存する。
さらに微粒子は、凍結されると凝集すると報告されている(たとえばPolysciences technical datasheet 238; rev #010, active; 2009年2月18日)。これにより、微粒子とEDCとの凍結乾燥された混合物の開発がさらに困難になる。
本発明での使用のために、カルボキシル化された微粒子が、EDCの存在下または遠心分離の後で凝集する傾向があるので、まず、保護用のデキストランコートを有する微粒子を用いた。デキストランは、より親水性の表面を与えるよう微粒子をコーティングするよう他者により用いられている。
デキストランは、化学的に修正され、官能基を導入して、コア微粒子への共有結合を可能とするとともに、他の分子との共役反応に関与することが可能な表面官能基を提供する。
官能基は、対象の特定の微粒子の化学的性質に適合するようデキストランになるように操作され得る。たとえば、カルボキシメチル(CM)基は、当該技術において周知の方法を用いて、ブロモ酢酸またはクロロ酢酸を用いるデキストラン中に導入され得る。カルボジイミドが媒介する反応において、デキストランのこのような誘導体がアミノ化された微粒子に共有結合され得る。
CM−デキストラン誘導体は、エチレンジアミンのような過剰の低分子量のジアミンとさらに反応し得、これによりアミノ化されたデキストラン(AM−デキストラン)分子を生成する。この分子は次いで、カルボキシル化された微粒子に結合され得る。
デキストラン分子の表面上でのカルボキシル基またはアミン基の密度は、初期のカルボキシル化反応において用いられるハロゲン化酢酸の量を変動させること、および/またはその後のアミノ化反応の効率を制御することにより制御され得る。
アルデヒド基を作り出すシスジオールの結合を切る過ヨウ素酸塩での処理の後、アミンがさらにデキストランに導入され得る。当該アルデヒド基はさらに、ジアミンと反応され得、これにより当該技術において周知の方法を用いて安定化され得るシッフ塩基を作り出す。
本発明では、アミノ化されたデキストランは、カルボジイミドを用いてカルボキシル化された微粒子に共有結合される。好ましい実施の形態では、デキストランコート上のアミンは次いで、無水コハク酸と反応され、これによりカルボキシル化された表面を与える。
微粒子の効率的なコーティングに必要とされるデキストランアミンの数が、他の分子とのその後の共役反応について必要または望ましい数よりも大きい場合、利用可能なアミンの数は、無水コハク酸との処理の前にブロック剤との不完全な反応により低減され得る。たとえば、スルフォ−NHS酢酸塩(Bioconjugate Techniques. GT Hermanson 1996; ISBN 0-12-342335-x; pl27)を用いてアミンをブロックし得る。
他方では、コーティングステップまたはその後の共役反応のために不十分なアミンしか利用可能でない場合、CM−デキストランは、ジアミンとは反応されず、その代わりに低分子量のトリアミンまたはポリアミンと反応されて付加的なアミン官能性を提供する。
本発明の方法は、任意の特定のコーティング方法に限定されず、デキストランコート有または無で微粒子に適用されてもよい。さらに、微粒子は、1層または複数層のデキストランでコーティングされてもよい。
デキストランコートの第一の目的は、粒子の凝集を防止することであり、この点において、高平均の分子の大きさを有するデキストランが好ましい。なぜならば、大きな大きさは、概してコロイド安定性を維持するのにさらに有効であるように思われるからである。
本発明の好ましい実施の形態では、EDCまたは他のカルボキシル基活性化物質はラテックス粒子と組み合され、好ましくはデキストランのような保護ポリマーでコーティングされる。この保護層は、複数のアミン基またはカルボキシル基を有し、微粒子は、好適な緩衝液において、他の添加物とともにEDCまたは他の好適なカルボジイミドと組み合されてもよい。結果得られる均質の混合物を小さなバイアルに供給し、凍結乾燥および共役反応におけるその後の適用の前に凍結される。
このように製造されるバイアルは、簡便なワンステップのコンジュゲーションキットの形態で組み付けられ得る。当該バイアルにおいて、対象の生体分子と微粒子との間の反応は上記の凍結乾燥された混合物を生体分子の溶液で戻すことにより簡易に開始され得る。
バイオコンジュゲーション反応へのこのようなキットの適用においては、絶対的な意味で、かつ混合物における他の実体に対して、さらには、その後導入され得る他の実体(たとえば溶液の形態で加えられる求核剤)に対して、凍結乾燥された混合物におけるカルボジイミドの量を熟慮する必要がある。最終反応混合物における各成分の濃度を予想するために、導入される液体の体積が、EDC包含溶液の元々の体積(すなわち凍結乾燥の前の堆積)よりも多いまたは少ないかどうかを考える必要がある。
さらに、EDCまたは他のカルボキシル基活性化物質が媒介する反応の効率または速度を変更し得る成分が凍結乾燥された混合物の溶解に用いられる上記実体中に存在する可能性を考慮しなければならない。たとえば、多くの研究所は、抗体をカルボン酸表面または他のカルボキシル基含有生体分子に結合するよう共役反応を行う。商業的に利用可能な抗体はしばしばカルボジイミドの活性に干渉すると報告される物質(たとえばtris、リン酸緩衝液)を含む。これらの潜在的な困難さは、いくつかの方法のうちの1つで対処され得る。
第1に、より好ましい緩衝液配合物を提供するよう、抗体は脱塩または透析され得る。このような操作は、約0.1ml以上の体積で一般的に用いられる。さらに多くの体積の場合、クロスフロー濾過のような他の技術が用いられてもよい。粒子掃去材料を用いていくつかの望まれない物質を除去することが可能であり得る。たとえば、望まれないイオン成分をタンパク質溶液から除去するよう、混床式イオン交換器が用いられている。
第2に、凍結乾燥された組成物の連なりが、共役反応において直面し得る抗体(または他の実体)のさまざまな配合物に対応するよう作り出され得た。たとえば、好ましい緩衝液配合を有する抗体は、共役を行うのに相対的に少ない量のEDCなどしか必要としない場合がある。対照的に、EDCなどの分解を加速させることが知られる物質(たとえばリン酸塩)を用いて配合された抗体は、カルボジイミドが高い含有量で凍結乾燥された多カルボン酸物質(たとえばラテックスビード)に加えられ得る。
第3に、相対的に高い量のEDCなどを有する単一の凍結乾燥された配合物が製造され得る。このような混合物は、望ましくない配合物を有する抗体と接触しても、反応を妥当な期間で完了させることが可能である。どのような期間が妥当であるかについての意見は、研究所の操作者の間で様々であり得るが、1時間の反応時間は異常ではないであろう。同じ抗体が好ましい緩衝液配合物において存在する場合、反応はより早くなる可能性があり、数分足らずで必要とされる終末点まで進行する場合がある。その場合、EDCなどへの過剰な露出による損傷の可能性を制限するために、反応は好適な方法を用いて失活される。
第4に、最終の反応pHを増加または減少させるよう、「pH調節剤」が凍結乾燥された混合物に接触される前に抗体に加えられてもよい。これにより、カルボジイミドが媒介する反応の速度を変更する。pHに対する、観察下の特定の抗体または生体分子の感受性が、pHが有用に変動され得る範囲に制限を課すことになる。このアプローチでは、適度の量の調節剤の添加のみでpHの調節を促進するように、凍結乾燥された混合物の緩衝容量は相対的に低いのが理想的である。相対的に小さい容量の緩衝作用系で始める場合、たとえば失活処置の一部として後で必要になるかもしれないpHのさらなる変更も容易に達成される。
さらに、pKaを変化させるアミンの反応の程度を最適化するよう、調節剤が活用されてもよい。カルボジイミドおよびポリカルボン酸物質を含む凍結乾燥された混合物の場合、新たに調製された溶液を用いる従来のEDCコンジュゲーション方法と同様に、アミンとの2ステップおよび1ステップの反応の両方が可能である。たとえば、2ステップのアプローチでは、凍結乾燥された混合物のpHは、低pHの緩衝液の添加を介してまず低減され得、o−アシルイソ尿素の形成を支援する。好適な期間の後、アミノ化された分子が高いpHの緩衝液中にまたは当該緩衝液とともに導入され反応pHを上方へシフトする。これにより、より反応性のあるプロトン化されていない状態においてアミンの割合を増加し、したがってアミド結合形成を促進する。
多くのアミンの場合、特にリシル残留物が存在する微環境の影響によるpKa値の範囲を有する(主としてリジン側鎖からの)複数のアミン官能基を有する生体分子(たとえばタンパク質)の場合、もっとも単純なアプローチは、凍結乾燥されたカルボン酸物質/EDC混合物がアミン基含有生体分子の緩衝液で戻される1ステップ反応である。
随意であるが、凍結乾燥の前に、または凍結乾燥された混合物の溶解のために用いられる溶液とともに、反応混合物にN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)が加えられてもよい。NHSは、加えられなければ効率が低すぎる場合には、有用であり得る。同様に、リン酸塩のような干渉を引き起こす物質が意図的に導入され、導入されなければ早すぎた反応を減速してもよいという状況が考えられ得る。
反応の速度または効率はさらに、反応物の濃度を変更することにより変動されてもよい。たとえば、2つの体積「x」および「5x」で与えられる固定量の抗体により、凍結乾燥された混合物の再構成は、微粒子、EDCなど、抗体、および任意の他の成分の濃度における差が5倍になる。反応体積「x」の場合、反応速度は、体積「5x」についての反応速度よりもはるかに速くなり得る。したがって、相対的に少ない体積における溶解を計画している場合、凍結乾燥された混合物において、より少ないEDCなどを用いることが可能または望ましくあり得る。
固定成分の凍結乾燥された混合物を用いたとしても、共役反応の効率を変動させるための非常に簡素な方策が存在するということが上記の議論から明らかとなるであろう。
本発明の方法により、単純にさまざまな成分の溶液を異なる割合で混合することによって、ほぼ無限の数の凍結乾燥された配合物を迅速かつ容易に調製することが可能になるということは上記の議論から明らかであろう。
本発明の好ましい実施の形態では、凍結乾燥の前の成分の最終混合物のpHは、pH1からpH14の範囲内である。
EDCを安定化するための好ましい緩衝液は、pH6.0のMESと、pH7.5のHEPESと、pH7.5のMOPSと、pH8.5のEPPSと、pH9.0のEPPSと、pH9.2のCHESとである。
pH5、pH6のMES緩衝液およびpH8.5のEPPSといった調査した緩衝液のすべてにおいてWRKが安定化していた。しかしながら、共役反応については、WRKはもっとも高い効率をpH5にて示した。
好ましくは緩衝液のpHが、pHを維持するのに用いられる任意の緩衝物質のpKaの5pH単位内、より好ましくは、2.0pH単位内、さらに好ましくは1pH単位内である。
凍結乾燥プロセスにおいて、緩衝液および塩の濃度は可能な限り低くあるべきであることは一般的に受け入れられており、EDCが水においてもっとも安定していることは注目すべきことである(実施例1)。
混合物における如何なる緩衝液も単純に、複数成分の混合物の調製および凍結乾燥の間のpHの有効な制御を達成するものであり、上記の成分は、溶液中または凍結乾燥プロセス自体の間に、あまり望ましくないpH、すなわち望まれない反応が発生するpHにpHを移す傾向を有し得る。
好ましくは、用いられる緩衝物質は、相対的に低い濃度で、好ましくは1M以下、より好ましくは100mM以下、さらに好ましくは10mM以下で存在する。
本発明において、pH値が上記pHと若干異なる同じ緩衝液を用いることが可能であり得、または本質的に同じ緩衝機能を有する他の緩衝液を用いることが可能であり得るということは明らかであろう。
本発明において、10x、50x、または100xの緩衝濃縮液を用いて、凍結乾燥される混合物に緩衝液を加えることは簡便である。濃縮されたストックの希釈は、pHの有意な変化につながり得るということに気づくべきである。したがって、特定の最終pHを達成することが必要な場合、希釈効果から予測される如何なる変化および混合物における他の成分の影響も考慮するべきである。
微粒子とカルボキシル基活性化物質との混合物は、ポリヒドロキシ物質を随意で含む。
当該ヒドロキシ物質は好ましくは、糖であり、その多くの例が先行技術において公知である。多くの糖は、凍結乾燥プロセスにおいて安定剤として用いられている。
特に好ましい実施の形態では、上記糖はトレハロースである。
抗体のようなタンパク質は多量のアミンおよび多量のカルボキシル基を含むが、EDCはこのような分子を粒子または他の表面に結合させるように広く用いられる。このような状況では明らかに、抗体の生物活性を変更および/または損ない得る自己重合の危険性が存在する。この危険性は抗体またはEDCの濃度の増加に従って増加する。
共役効率を増強するためにのみ用いられ得る可能性のある1つの戦略は、低濃度の抗体を用い、カルボジイミドの添加の前に抗体を標的分子(たとえば粒子、表面)の近傍に引き込むことである。
本発明の好ましい実施の形態では、デキストランがコーティングされた粒子と実体との間の共役反応において用いられる緩衝液のイオン強度が相対的に低い。これにより、共役されるべき分子の初期の非共有結合の静電的相互作用を促進する。微粒子上のカルボキシルへの抗体上のプロトン化されるアミンの近接により、相対的に低濃度のEDCでの効率的な反応が可能になる。さらに、低濃度のEDCの使用により、反応を停止するのに必要な失活剤の量が低減される。
低いイオン強度の溶液が容易に用いられ得ない場合、たとえばEDCといったカルボキシル基をより活性化する物質を用いるか、または(可能性としてEDCの反応性を増加させる)7〜4の範囲の低いpHを用い、かつマイナスに帯電した表面との非共有結合相互作用を促進し得る抗体上の陽電荷を増加させることにより、反応効率は増加され得る。
微粒子は共役反応の後で、意図する用途での必要に応じて緩衝液の配合物を変更し、かつ過剰反応物質または副産物を取り除くよう、当該技術において周知の方法を用いてさらに処理されてもよい。微粒子の特性および大きさに依存するとともに、取り除かれる分子の大きさに依存して、脱塩、透析、または遠心分離/洗浄といった処理が用いられ得る。脱塩は、少ない分子が取り除かれる場合にのみ十分である。透析は、適切な分画分子量を有する透析膜の選択に従って、広い範囲の大きさの分子に適用され得る。
共役反応自体および/または過剰な反応物質を粒子から洗い流すのに用いられる緩衝液は、非特異性または他の望ましくない結合相互作用を除去するような洗浄剤を含んでもよい。たとえば、微粒子と非共有結合で関連付けられる抗体を取り除くか、または共役した微粒子と、側方流動装置において用いられる材料との相互作用を低減する洗浄剤を含んでもよい。
簡便なことに、この洗浄剤は、粒子の乾燥たとえば凍結乾燥の前にカルボキシル基活性化物質とともに導入されてもよい。代替的には、凍結乾燥された混合物の溶解に用いられる抗体とともに導入されてもよい。代替的には、共役反応が終了したか、もしくは失活剤の添加により終了させられた後に導入されてもよい。抗体と一緒または共役の後の洗浄剤の導入は、反応混合物の組成物または最終複合体の組成物が各実験の目的に合うように任意に変動され得るので、最も高い柔軟性が提供される。
コーティングされていない粒子がカルボキシル基活性化物質と組み合された場合、好ましくは、物質との反応を許可しない条件が用いられる。なぜならばこれは、凍結乾燥の前に粒子の凝集を促進し得るからである。これらの条件は、凍結乾燥の後で、好適な緩衝液に求核剤を加えることにより調節されてもよく、これにより活性化物質が媒介する反応について適切な条件を提供する。
本発明の方法は光顕微鏡検査、透過型電子顕微鏡検査、走査電子顕微鏡検査、ウェスタンブロッティング、および側方流動における用途を有する金粒子とともに用いられ得る。金粒子は広範囲の大きさで商業的に利用可能である。生物学的な用途では、もっとも一般な球状の粒子が用いられる。用途ごとに最良の直径は変動する。
ラテックス微粒子と同様に、金粒子も容易に凝集する。抗体を結合するのに用いられる方法は面倒であり、安定した共役を達成するタンパク質濃度およびpH値の範囲にわたる広範囲な試行をしばしば必要とする。結合のメカニズムは完全には分かっていないが、pHがコーティングされるタンパク質のpHよりも若干高い値に調節される場合は、成功した結果がより得られやすい。金は、(システインおよびメチオニン残基において見られる)タンパク質中の硫黄原子と、供与結合により相互作用し得る。
本発明では、金粒子は好ましくはアミノおよびチオール官能基の両方を有するデキストランでコーティングされる。これにより、コーティング物質の複数点での結合が与えられる。このコーティングされた粒子は次いで、無水コハク酸で処理され、これによりその後の共役反応において用いられるカルボキシル化された表面が与えられる。
チオレート化されたデキストランは、当該技術において周知であるいくつかの方法の1つを用いて調製されてもよい。好ましい実施の形態では、CMデキストランは、EDCが存在した状態で、2つのジアミン、エチレンジアミン、およびシスタミンの混合物と反応される。この修正されたデキストランが次いでDTTで還元され、超過した還元剤を取り除くよう脱塩される。デキストランの表面上のアミン:チオールの比率は、上記2つのジアミンの比率を変動させることにより調節され得る。好ましくは、エチレンジアミン:シスタミンについてモル比は80:20である。これは必ずしも、アミン:チオール官能基の比率が同じになるわけではない。典型的に、これらの官能基の比率は約90:10である。
チオール基はさらに、当該技術において周知の方法を用いてアミン官能基の割合を変換することにより、アミノ−デキストランのようなアミノ化された分子中に導入されてもよい。
チオール化されたデキストランは、金粒子とともにインキュベートされ、これにより、コーティングがチオール基との供与結合の形成を介して結合することを可能にする。他のモードの相互作用も発生し得るが、これらの相互作用の詳細な知識は、本発明の方法を適用するのに必要ではない。相対的に大きな大きさのデキストランで、コロイド安定性が最も大きくなったことが分かった。40kDaの大きさ以下のアミノ化されたデキストランで、凝集が明白であった。
好ましい実施の形態では、約150kDa−500kDaのチオール化されたデキストランは、40nmの金粒子のコーティングについて好ましい。
コーティングの後、金粒子は好ましくは、過剰の無水コハク酸で処理され、これにより、高いコロイド安定性を有するコーティングされた粒子を与える。当該粒子は、EDCと接触され得るとともに、本発明の方法を用いて凍結冷凍され得る。
好ましい実施の形態では、pH7.2のMOPS緩衝液中のコーティングされた金粒子が、凍結乾燥の前にトレハロースおよびEDCと混合される。
量子ドット(Qドット)も、本発明の方法を用いて他の分子に共役され得る。Qドットは、細胞および組織画像診断のための有機染料および蛍光タンパク質に対して多くの利点を有する明るい蛍光性無機半導体ナノ粒子である。Qドットのコアは典型的に、セレン化カドミウム(CdSe)からなり、光化学漂白を低減し、量子収量を増加させるようセレン化亜鉛でコーティングされる。Qドットの発光特性はしばしば、粒子の大きさに依存し、したがってQドットは、製造プロセスの間に大きさの注意深い制御によりスペクトルの特定の部分へと調整され得るが、他のタイプのQドットでは、蛍光特性は、固定された大きさを維持しつつ組成を変更することにより変化され得る。
Qドットは通常非常に疎水性であるが、たとえば両親媒性ポリマー中への封入により生物学的な用途に対応され得る。他のタイプの粒子と同様に、Qドットはさまざまな官能基を有する商業的源から得られ得る。
Qドットは、両親媒性ポリマー表面でも凝集する傾向を有しており、本発明では、カルボキシル化されたQドットは好ましくはアミノ化されたデキストランでコーティングされ、これによりコロイド安定性を増強するということが分かった。安定化効果は主として相対的に大きい大きさのデキストランを用いると見られ、当該デキストランは好ましくは40kDaより大きく、好ましくは150kDa以上である。
特に好ましい実施の形態では、EDCが媒介するコーティング反応は、pH7.2のMOPS緩衝液中の150kDaのAM−デキストランを用いて行われた。
スクシニル化の後、好適な緩衝液中におけるコーティングされたQドットはトレハロースおよびEDCと混合され、凍結乾燥された。
微粒子への分子の結合における使用とは別に、カルボジイミドも免疫原の調製において用いられる。たとえば、EDCは、KLH(キーホールリンペットヘモシニアン)またはBSA(ウシ血清アルブミン)のような「担体」タンパク質へのアミン基含有またはカルボキシル基含有検体の架橋を媒介するよう用いられ得る。担体タンパク質はしばしば、カルボキシル基活性化物質の存在した状態で、単独重合へとつながり得るカルボキシルおよびアミン官能基を有するが、重合は必ずしも有害なものではなく、共役が宿主動物における抗体の形成を誘発する目的で用いられることになる場合、有益であり得る。しかしながら、当該担体にはその表面上に検体分子が施されるように担体タンパク質への検体の十分な共役が存在しなければならない。
陽イオン化された担体タンパク質はしばしば、強い免疫反応を誘発するので、免疫原の生産を主導する。この状況において、凍結乾燥の間の単独重合の可能性が低減されるが、検体はカルボキシル官能基を含まなければならない。グアニジンを生成する、EDCのようなカルボキシル活性化物質とのアミンの直接反応は、この状況において望まれない副反応であり得る。
BSAは、エチレンジアミンで陽イオン化され、アルカリ性緩衝液においてEDCがある状態またはない状態で凍結乾燥された。当該凍結乾燥された材料は、カルボキシフルオレスセインと反応され、カルボキシル官能基が、凍結乾燥サイクルの前および間にEDCへの陽イオン化されたBSAの露出の後で、アミノ化されたBSAと反応し得るかどうか確認された。EDCが欠如しておらず存在する状態では、著しい反応が観察された。
本発明の好ましい実施の形態では、担体タンパク質は、陽イオン化され、弱アルカリ性の緩衝液中にEDCが存在する状態で凍結乾燥された。
本発明の方法はさらに、カルボキシル基活性化物質と接触および乾燥され得る低分子量分子とともに用いられ得る。好適に官能基化された分子との当該混合物のその後の溶解が、共役反応を開始するよう用いられ得る。
たとえば、カルボキシフルオレスセインは、アルカリ性pHで糖およびEDCと接触され、凍結乾燥され得る。この材料は、好適なpHにて、アミノ化された分子で戻され得る。
凍結乾燥の後、カルボン酸物質に共役され得るアミン基またはヒドラジド基を保持する小分子を用いて、同様のアプローチが用いられ得る。
アミン官能基およびカルボキシル官能基の両方を含む物質(たとえばタンパク質)の自己重合を最小化する条件を決定するために、二量体、三量体およびそれより高いポリマーの存在を検出するようSDS−PAGE分析を用い得る。この初期の選別において特定される緩衝液のサブセットは次いで、凍結乾燥の条件下で検査され得る。
本発明では、EDCと修正されていないBSAとをさまざまな緩衝液において用いると、pH8.5のEPPSおよびpH9.3のCHESの緩衝液では反応が最小であることが分かった。HEPESおよびMOPSを用いる低いpH値での重合は、検出可能であり、大規模な架橋が、pH5またはpH6のMES緩衝液で発生した。
したがって、本発明の好ましい実施の形態においては、カルボキシル基およびアミン基の両方を含むタンパク質分子が、>pH7好ましくは>pH8の緩衝液中においてEDCと接触および凍結乾燥され得る。酸性の緩衝液におけるアミン基含有またはカルボキシル基含有の小分子とのその後の反応が行われ得る。
好ましくは、当該小分子は、タンパク質の自己重合を防止または最小化するよう超過量存在する。
観察中の特定のEDCが媒介する反応にかかわらず、如何なるバイオコンジュゲーション実験でも、当該反応を終結する方法が確立されなければならない。本発明における反応を停止するのに利用可能な方法は、他のEDCコンジュゲーション処置のための方法と同一である。
本発明の方法に従って行われる反応は、反応混合物の希釈、EDCを非活性化することが可能な物質の添加、他の態様で共役反応に干渉することが可能な物質の添加、またはこれらのアプローチの組合せにより失活され得る。
過剰なEDCおよび副産物の物理的分離は、特に共役反応の産物が脱塩クロマトグラフィマトリックスの孔よりも直径が大きな大きい分子である場合、脱塩により迅速および容易に達成され得る。
カルボジイミド反応において干渉する物質も公知である。たとえば、チオールは、カルボジイミドを非活性化し、反応混合における生体分子と対応可能な濃度で用いられ得る。非常に高濃度のチオールは、適切な構造および生体機能を維持するためにその完全性が必要とされ得るジスルフィド架橋を有する抗体分子または他の分子の場合、禁忌であり得る。
カルボキシルは、o−アシルイソ尿素中間体を介してカルボジイミドの加水分解を加速することが知られており、過剰量で存在する場合、制限された量のカルボジイミドのための共役反応における任意の生体分子上のカルボキシルと競合し得る。このアプローチの場合、失活剤から生成されるo−アシルイソ尿素誘導体がさらに、コンジュゲーション混合物において生体分子に結合されたアミンと反応し得る可能性を考えるべきである。この態様でのアミンのキャッピングはすべての状態において好適となり得ない。
同様に、十分に高濃度のアミンは、EDCを攻撃するよう用いられ得るが、複合体上に生成されるo−アシルイソ尿素部分へ失活剤分子が結合する可能性も考慮される必要がある。
ヒドロキシルアミンもEDCが仲介する反応に干渉すると報告されており、失活剤としても用いられ得る。
リン酸緩衝液における反応ではしばしば、EDCを用いることが推奨されるが、リン酸塩が反応効率を低減するという困惑させる証拠が存在する。特に他のタイプの失活剤が禁忌である場合に、リン酸緩衝液を共役反応の終わりに添加することが望ましくあり得る。
どのようなタイプの失活剤が用いられても、もっとも望ましい濃度は、EDCの初期濃度、失活ステップについて許可される時間、複合体の意図する用途、および共役反応において伴われる分子のタイプの考慮から決定されることになる。
過剰なEDCが複合体から物理的に分離されない1ステップの方法の場合、EDCの直接的な非活性化が、最適な方法である。特に好ましい実施の形態では、ベータメルカプトエタノールが失活剤であり、pH>7、好ましくは約pH8の緩衝液に導入される。緩衝液は、たとえばTBSまたはPBSであってもよい。
最後に、本発明の方法は、ラテックス微粒子、金微粒子、およびQドットを含む異なるタイプのコーティングされた微粒子に適用されている。生体分子および小さな有機分子もEDCとともに凍結乾燥され、共役反応に用いられている。当該方法はさらに、代替的なカルボキシル活性化剤であるWRKに適用されてもよい。各タイプの粒子をコーティングするのに必要とされるデキストランの最小の大きさは変動し得るが、本願明細書において記載される方法から、デキストランの大きさの範囲は、任意の新しいタイプの粒子を用いる第1のステップとして評価されるべきであるのは明らかである。さらに、以下により詳細に例示される本発明の精神および範囲から逸脱することがなければ、凍結乾燥された混合物の組成において多くの変形例が存在し得ることは明らかである。
本発明を、以下の実施例における例示により、添付の図面を参照して詳細に記載する。
さまざまな緩衝液条件で、5分(A)または24時間(B)(実施例1)のいずれかのEDCのプレインキュベーションの後、バイオコンジュゲーション分析(BSAゲル化)において測定されたEDCの安定性を示す図である。 さまざまな緩衝液でのインキュベーションの後のアニリンとの反応により測定されるEDCの安定性を示す図であり、Fdは、サンプルが当該分析における試験の前に凍結乾燥されたことを意味し、(−)は、サンプルが凍結乾燥されなかったことを意味し、(b)は分析ブランク(5サンプルの平均)(実施例2)を意味する図である。 さまざまなカルボキシル化された分子の存在した状態で、pH6のMES緩衝液またはpH8.5のEPPS緩衝液のいずれかにおけるインキュベーションの後でアニリンとの反応により測定されるEDCの安定性を示す図であり、Acは酢酸ナトリウム、Citはクエン酸三ナトリウム、EdはEDTA、bは分析ブランク(実施例2)を示す図である。 EDCが存在する状態(A)または存在しない状態(B)で凍結乾燥され、rabbit IgGが配置されたストリップ上での試験の前にgoat anti rabbit IgGで反応された、サクシニル化デキストランがコーティングされた微粒子を用いた典型的な側方流動試験を示す図である(実施例8)。 goat anti-rabbit IgGのQドット複合体とともに伴行する、rabbit IgGが配置された側方流動ストリップについての蛍光読取値を示す図であって、複合体が、goat anti-rabbit IgGの溶液を凍結乾燥された、サクシニル化デキストランがコーティングされたQドット/EDC混合物に添加することにより調製される(実施例10)図である。 rabbit IgGが配置されたストリップ上での試験の前に、ウッドワード試薬Kおよびgoat anti-rabbit IgGの濃度を変動させて反応された、サクシニル化デキストランがコーティングされた微粒子を用いる側方流動試験を示す図であり、Aは100mMのWRK、Bは10mMのWRK、Cは1mMのWPvK(実施例11)である図である。 rabbit IgGが配置されたストリップ上での試験の前に、異なる緩衝液において10mMのウッドワード試薬Kおよびgoat anti rabbit IgGと反応された、サクシニル化デキストランがコーティングされた微粒子を用いる側方流動試験を示す図であって、AはpH6のMES緩衝液でありBは、pH7.0のMOPS緩衝液であり、pH5のMES緩衝液である(実施例12)図である。
実施例1 BSAコンジュゲーション分析
pH6.0の0.5MのMESにおいて、BSAが100mg/mlの濃度で調整された。水中のEDCのサンプル(Fluka社;製品コード03449)(1M)が1:1の比率でさまざまな試験緩衝液または溶液(各100mM)と混合された。EDC/緩衝混合液は、25℃でプレインキュベートされ、100ulのアリコートが、異なる時点で採取され、0.4mlのBSA溶液に加えられる。これにより、100mMの最終EDC濃度(インキュベート段階の間に分解はないとする)が与えられた。約10秒ごとにチューブを反転させ、各々の場合においてゲルが形成される時間(すなわち反転の際に流体の動きがない時点)を判定した。
それらの結果が、5分のプレインキュベート時間後の図1Aと、24時間後の図1Bに示される。なお、最短のゲル化タイムがもっとも高い高さを有するバーに対応するように、逆数の値がプロットされている。pH8のEDTA、pH4の酢酸ナトリウム、またはクエン酸三ナトリウムの場合、5分のプレインキュベーションの後、ゲル化は見られなかった。リン酸緩衝液(アルカリ性のpH)、ホウ酸塩、および炭酸ナトリウムの場合、プレインキュベーションの後、ゲル化の著しい遅延が見られた。5分間のHClを用いたプレインキュベーションでは、ゲル化反応が最も早かったが、当該サンプルは24時間のプレインキュベーションの後ではゲル化を起こさなかった。6日のプレインキュベーション(データは示さず)の後でも、6つのサンプル(水、MOPS、EPPS、Tri、Hepes、NaOH)はまだ、BSAのゲル化を引き起こすことができた。
ゲル化時間と新たに調製されたEDCの濃度との間の関係を以下のように調べた(濃度、ゲル化の時間[分.秒)。すなわち、100mM、6.59;90mM、8.12;80mM、9.18;70mM、11.20;60mM、13.21;50mM、16.12;40mM、22.47;30mM、50.14;20mMおよび10mM;ゲル化なし、であった。したがって、6日間のプレインキュベーションの後でも、いくつかのEDC混合物は、80%未満の分解を示す。最良の場合(水/EDC)では、<20分である観察されたゲル化時間は、60%未満の分解のレベルに対応する。
実施例2 アニリン分析
軽微な修正をしてWilliamsら(Anal. Biochem. 114, 173-176 [1981])によって本質的に説明されたようにアニリン分析を行った。EDC(100ul)を含有するサンプルを100ulのアニリン塩酸塩(1M)に加え、1分間25℃でインキュベートした。当該混合物の50ulのアリコートを1.20mlの2MのHClを加え、(EDCのない)コントロールに対して吸収度を読み取ると230nmであった。
選択された緩衝液(pH7.2の1MのMOPS;pH7.5の1MのHepes;pHの8.5の0.5MのEPPS;pH6の0.5MのMES;pH9.3の0.5MのCHESといったストックから調整された10mMの最終物)において、EDCの安定性(10mMの最終物)を調べた。3時間のインキュベーションの後、活性の損失がほとんどないか全くないことが観察された(データは示さず)。EDCを用いる凍結乾燥について、これらの緩衝液の好適性が調べられた。実施例6に記載されるような凍結乾燥された材料が、水で戻され、アニリン分析において検査された。CHES/EDC混合物では、活性の大幅な損失が見られたが、他の混合物は、低い活性損失を示した(図2)。
EDCの分解を触媒すると報告されるいくつかの物質(酢酸塩、クエン酸塩、EDTA)の効果は、pH6の100mMのMES緩衝液と、pH8.5の100mMのEPPSにおいて調べられた。緩衝液/触媒混合物を調製し、EDCの添加の前にpH値を示した値に調整した。酢酸塩(モノカルボン酸)、クエン酸塩(トリカルボン酸)またはEDTA(テトラカルボン酸)の場合、3時間のインキュベーションの後、MES緩衝液において何らかの活性の損失が見られた。当該損失の程度は、ポリカルボン酸触媒の場合よりもはるかに大きかった。EPPS緩衝液では、活性の損失は、はるかに顕著でない(図3)。
実施例3 AM−デキストランの調製
デキストラン(最終濃度100mg/ml)が、2MのNaOHにおける1Mのブロモ酢酸との反応によりCM(カルボキシメチル)デキストランに変換された。25℃で48時間後、濃縮したHClの小さいアリコートを注意深く添加することにより、当該溶液はpH〜7.5に中和された。pH6.0の50mMのMESと平衡するSephadex G25(PD10カラム;GE Biosciences社)上で1.5mlだけ脱塩することにより過剰な反応物質および副産物からCM−デキストランが分離された。CM−デキストランは2mlの量で溶離され、pH6.0の0.5MのMESにおいて、エチレンジアミンの2Mのストックが400ul、添加された。1Mのストックから100mMの最終濃度までEDCが添加され、当該混合物が25℃にて一晩インキュベートされた。100mMの濃度までEDCをさらに添加し、上記のようにインキュベーションを繰り返した。Sephadex G25上にて、AM−デキストラン混合物が1mlだけ脱塩され、pH6.0の50mMのMESとなった。これにより、最終濃度が〜25mg/mlとなった。この処置は、平均サイズが500kDa、150kDa、40kDa(Pharmacosmos社;製品コード5510 0500 4006、5510 0150 4006、5510 0040 4006)であるデキストランポリマーとともに用いられた。
実施例4 AM−デキストランでのラテックス粒子のコーティング
ブルーラテックスミクロスフィア(270nm直径;パーキングエリア(parking area)61、Seradyn社、製品コード83100670020350)(1ml)が4mlの150kDaのAM−デキストラン(実施例3)への希釈によりコーティングされた。25℃で30分間インキュベートした後、EDCが100mMの最終濃度まで添加され、微粒子が25℃で24時間穏やかに撹拌された。
実施例5 サクシニル化微粒子の製造
実施例4に記載されるように製造されたデキストランコーティング粒子に、2MのストックからpH7.5にて400mMのHepes緩衝液が加えられ、100mMの最終濃度まで無水コハク酸(DMSOにおいて1M)が添加された。当該反応混合物は穏やかに撹拌され、5MのNaOHの少ないアリコートの周期的な追加によりpH6とpH7との間で保持された。ひとたびpHが安定化すると(通常約10分後)、当該懸濁液はセルロースエステル透析バッグ(100万ダルトンカットオフ;Spectrum社、製品コード131486)に運ばれ、pH6.0の25mMのMESに対して広く透析された。各バッチの希釈は、側方流動分析において調整され、バルク材料は25mMのMES緩衝液で好適な作用濃度に希釈された。
実施例6 デキストランがコーティングされたラテックス微粒子の凍結乾燥
実施例4および5に記載されるように調製されるさまざまなデキストランコーティングラテックス微粒子により、同じ基本的な処置が用いられた。当該微粒子はまず、1−10mMの濃度の緩衝液へと脱塩または透析のいずれかを行うことにより、緩衝液交換された。代替的には、緩衝濃縮液(少なくとも0.5M)が、水に懸濁された微粒子に添加され、必要な最終緩衝液濃度が与えられる。用いられる緩衝液タイプには、pH9のEPPS、pH8.5のEPPS、pH7.2のMOPS、pH7のMOPS、pH7.0のHepes、pH6のMES、およびpH5のMESが含まれる。緩衝されたコーティング微粒子溶液の0.8mlに、100ulのトレハロースストック(1gが2mlの水に溶解される)と、100ulのEDCストック(必要な最終濃度に依存して0〜100mMの範囲)とが加えられる。多くの場合、最終濃度は1.5mMまたは10mMであった。必要に応じて、体積を増加または減少させて、凍結乾燥に必要な量の材料を提供する。微粒子を50ulまたは100ulだけ混合および供給し、液体窒素中で凍結し、Virtis Advantage凍結乾燥器において以下のプログラムに従って凍結乾燥された。すなわち、ステップ1:温度−40℃、継続時間1320分;ステップ2:温度−10℃、継続時間60分;ステップ3:温度+20℃、継続時間60分である。これらのチューブは、1回または2回の側方流動試験を行うのに十分な材料を提供した。増加は、より多くの体積を凍結乾燥するか、またはさらに濃縮した微粒子(実施例20)を用いることにより達成された。
実施例7 側方流動ストリップの製造および使用
ニトロセルロース膜(約4cm×0.4cm)を、150mMのNaClに5%メタノールを加えたものの中に0.5ulの精製されたrabbit IgG(2mg/ml)を有するストリップに沿った約1/3の距離に配置した。ストリップは室温で、通常は2〜24時間であるが少なくとも60分間乾かされ、次いで、pH8のTBS中またはpH7.2の50mMのリン酸ナトリウム中の0.1%BSAで30分間ブロックされた。ストリップを水の中で0.5%のトレハロースで洗浄し、大気乾燥した。goat anti-rabbit IgGでコーティングされた微粒子を検査するために、配置されたrabbit IgGの位置にもっとも近い当該ストリップの端部を50ulの微粒子懸濁液に浸し、他方の端部には吸湿紙のパッドを適用した。当該ストリップは、サンプル全体がニトロセルロース膜の中へ入るまで通す。いくつかの場合、ストリップを50ulの緩衝液にさらに4〜5分移すことにより、バックグラウンドをクリアにした。他の場合では、緩衝液は、変動され得るとともに、特定の緩衝液条件が与えられる。
実施例8 抗体との、凍結乾燥された微粒子の反応
凍結乾燥された微粒子は、pH6のMES緩衝液(50−200mM)において最終体積50ulで、goat anti-rabbit IgG(1−50ug)を含む溶液により戻された。好適な期間(2.5分〜1時間)の間インキュベートした後、サンプルをpH8.0の1mlのTBSでの希釈により失活した。当該サンプルを15分間18000xgで遠心分離した。上澄みを注意深く廃棄し、そのペレットは、0.1%のTween20を含む50ulのTBS中に再懸濁された。図4は、ブルーラテックスの270nmのデキストランコーティングされたサクシニル化微粒子を、10mMのEDCが存在する状態または存在しない状態で、pH8.5の10mMのEPPS緩衝液を凍結乾燥して得られた典型例を示す図である。
実施例9 Qドット共役反応
Qドット(Crystalplex社、20nm、製品コードNCC−665、カルボキシル化ナノクラスタ、発光最大665nm;28mg/ml)をpH7.0の50mMのMOPSにおいて1/10に希釈し、pH7.0の50mMのMOPSにおいて100ulの懸濁液を400ulの150kDaのAM−デキストラン(実施例3)と組み合わせ、Spiramix上にて30分間25℃でインキュベートした。EDC(26ul)を2Mのストックから添加して100mMの最終濃度を与えた。5〜16時間のインキュベートの後、pH7.5の160ulの2MのHEPES/10mMのEDTA、およびpH7.0の40ulの50mMのMOPSとともに、DMSO中の80ulの1Mの無水コハク酸が懸濁液に添加された。Spiramix上での30分のインキュベーションの後、当該サンプルは、水で平衡化されたPD10カラム上で脱塩された。サクシニル化されたナノクラスタは、微量遠心管において15分間12000rpmでスピンされ、ペレットが400ulの水に再懸濁された。
実施例10 EDCが存在する状態で凍結乾燥されたQドットの反応
実施例9に記載されるように調製されたQドット懸濁液の一部(50ul)を5ulのトレハロースストック(1g+2mlの水)と、pH8.5の2.5ulの200mMのEPPSと、3ulの100mMのEDC(最終濃度5mM)または水と混合した。サンプルは、実施例6に概説された手順書を用いて凍結および凍結乾燥され、次いで−20℃で2日間格納された。goat anti-rabbit IgG(2.3mg/mlのうち13ul)と、pH7.0の60ulの0.5MのMOPSと、77ulの水とを含む混合物を調整した。その50ul(10ugの抗体)を、凍結乾燥されたQドットの各チューブに加えた。実施例8に記載されるように共役および洗浄を行った。側方流動試験を実施例7に記載されるように行った。50ulの緩衝液がストリップを通過することによりバックグラウンドをクリアにし、50ulのTBSにおいてblack 96-well plateで、固定化されたrabbit IgGの領域に対応するエリアを切り取り、読み取った(励起350nm/発光665nm)。EDCを用いるまたは用いないで調製される複合体に対して、図5に示されるように、蛍光読取値はそれぞれ43552および5034であった。
実施例11 ウッドワード試薬Kの濃度の最適化
(実施例4に記載されるように調製される)デキストランコーティングされた微粒子(200ul)を、NAP−5カラムを用いて350ulの水へと脱塩した。ウッドワード試薬K(WRK)のストックを水において1M、100mM、および10mM調製した。40ulの微粒子を、3ulの1mg/mlのgoat anti-rabbit IgG(3ug)と、10ulの水と、6ulのWRKストックと混合し、100mM、10mM、および1mMの最終濃度を与えた。25℃で30分間保った後、950ulのTBSを加え、サンプルを微量遠心機で15分間スピンした。ペレットを60ulのTBS/0.1%のTween20中に再懸濁し、サンプルを側方流動試験(実施例7)において試験した。視覚的な評価により、100mMのWRKを有するサンプルは、遠心分離の前には明らかに凝集物を含んでいた。これは、図6に示されるように、側方流動ストリップの底部での材料の堆積によって確認された。
実施例12 ウッドワード試薬Kとの反応のための緩衝液の最適化
水中における40ulのサクシニル化された270nmのブルーラテックス微粒子(実施例5に記載されるように調製された)を3ulの1mg/mlのgoat anti-rabbit IgG(3ug)と、6ulの100mMのWRK(10mMの最終濃度)と混合し、pH6.0の1MのMESと、pH7.0の1MのMOPSと、pH5.0の1MのMESとから10ulの緩衝液を選択した。30分間の共役、TBSでの洗浄、および遠心分離の後、各ペレットは60ulのTBS/0.1%のTween20中に再懸濁された。サンプルを側方流動試験において試験した(実施例7)。結果を図7に示す。もっとも大きなスポット強度は、pH5.0での反応の後、見られた。
実施例13 ウッドワード試薬Kを用いるラテックス微粒子の凍結乾燥
実施例4に記載されるように調製された200ulのサクシニル化された270nmのブルーのデキストランコーティングされた微粒子を、400ulのpH5の25mMのMESへと脱塩する。脱塩された微粒子の40ulを、5ulのトレハロースストック(2mlの水において1g)および5ulの100mMのWRKと混合し、液体窒素で凍結した。冷凍乾燥は、実施例6におけるプログラムに従って行われた。
実施例14 少量の有機染料を用いるEDCの凍結乾燥
カルボキシフルオレスセイン(Sigma C7153)をpH9.0の25mMのEppsに溶解し、pHが〜4.0である10mMのストックを与えた。0.5mlのサンプルを希釈し、0.5mlのpH9.0の100mMのEPPSと100ulのトレハロースストック(1gプラス2mlの水)とを加えた。pHは7.71であると計測された。EDC(11ulの1Mのストック)を10mMの最終濃度まで加え、100ulのアリコートを実施例6に記載されるように凍結乾燥した。凍結乾燥されたサンプル(2つのチューブ;両者ともポジティブコントロール)を(実施例3に記載されるように調製された)pH6.0の50mMのMESにおいて1時間、100ulの500kDaのAM−デキストランと反応させ、その後、100ulの14.3mMのメルカプトエタノールを加え、さらに1時間、反応を継続させた。上記の反応と並行して、乾燥したカルボキシフルオレスセイン/EDC混合物の2つのチューブ(両者ともネガティブコントロール)の各々を100ulの失活剤(14.3mMのメルカプトエタノール)で戻した。1時間後、pH5.0の50mMのMES中の100ulの500kDaのAM−デキストランを加え、さらに1時間、インキュベーションを継続させた。ポジティブおよびネガティブコントロールのチューブの内容物を貯留し、別個のNAP−5カラム上で脱塩することにより500ulのTBSへと交換した。1/100希釈されたポジティブコントロールおよびネガティブコントロールについての蛍光値(励起490nm/発光535)はそれぞれ、44129および229(平均値、n=3)であった。
実施例15 タンパク質分子を用いるEDCの凍結乾燥
25℃で4時間、9mlのpH6の0.5MのMES/2Mのエチレンジアミンと、1mlのEDC(1M)とによる反応によりBSA(1mlの10%溶液)を陽イオン化させた。1mlの反応混合をPD10カラム上でpH8.5の1.25mlの10mMのEPPSに脱塩し、それに125ulのトレハロースストック(2mlの水において1g)を加えた。2つの600ulのアリコートを別個のチューブに供給した。一方のチューブ(タイプA)には6ulの1MのEDCが補充され、他方のチューブ(タイプB)には6ulの水が補充された。各タイプから100ulのアリコートを実施例6におけるプログラムに従って凍結乾燥した。カルボキシフルオレスセインを100mMのpH6のMESに取り込み、100ulのアリコートを各タイプのチューブの1つに加えた。30分後、等しい体積の10X TBSを加え、当該チューブを一晩放置した。サンプルは、NAP−5カラム上でTBSに脱塩された。実施例14でのように計測された、タイプAおよびタイプBの1/100希釈されたサンプルの蛍光値はそれぞれ33200および103蛍光単位であった。
実施例16 BSAでの金粒子のコーティング
金粒子(200ulの15 OD材料;20nmまたは40nmのネイキッドゴールド;Bioassay Works社)を、水中において1mlの10mg/mlのBSAに加えた。20℃での一晩のインキュベーションの後、チュービングにおいて(Spectrum社、製品コード131486)サンプルを1Lの水の2回交換に対して透析した(透析一回当たり3h)。透析された金は、pH9の100mMのストックの追加により、10mMのEPPSにされる。10mMのストックからEDCが1mMまで加えられる。最後に、トレハロースが3.33%w/vまで加えられる。サンプルは、実施例6におけるプログラムに従って液体窒素で凍結され、凍結乾燥された。
実施例17 チオール/アミノデキストランの製造
CM−デキストラン(500kDa)1mlを、pH6.0の0.5MのMES中の2MのシスタミンとpH6の0.5MのMES中の2Mのエチレンジアミンの溶液とを20:80の体積比で組み合せることにより調製された200ulの混合ジアミン溶液およびEDCを1Mストックから100mMの最終濃度になるまで混合した。25℃での一晩のインキュベーションの後、サンプルはpH8.0の0.1Mのリン酸緩衝液へと脱塩され、200mMのストックから20mMの最終濃度までDTTが加えられた。25℃で1時間のインキュベーションの後、サンプルをpH6の100mMのMES緩衝液に脱塩し、実施例18に記載されるように、金粒子のコーティングのために直ちに用いた。
実施例18 チオール化デキストランでの金粒子のコーティング
金粒子(15 OD)は、実施例17に記載されるように調製されたチオール/アミノデキストランで1/10に希釈され、25℃で一晩インキュベートされた。粒子1mlにつき、100ulの2MのHepesが加えられ、その後、無水コハク酸が(DMSO中の1Mストックから)100mMの最終濃度まで加えられた。30分後、当該材料は、遠心分離と、pH7.2の20mMのMOPS緩衝液での洗浄との2サイクルで洗浄された。粒子1mlにつき、100ulのトレハロースストック(2mlの水中1g)を加え、その後、EDCを(水中の1Mストックから)10mMの濃度まで加えた。これらのサンプルを実施例6に記載されるプログラムに従って凍結乾燥した。
実施例19 緩衝液濃縮物から調製された溶液のpH制御
8.5の0.5MのEPPSと、pH7.2の1MのMOPSと、pH7.5の1MのHepesと、pH6の1MのMESと、pH9.3の0.5MのCHESといった緩衝液濃縮物が調製された。1MのEDCを水に調製した。さまざまな緩衝液/EDC混合物をストック物質の適切な希釈により調製し、10mMの緩衝液中に0mM、1mM、または10mMのEDCを与えた。これらのさまざまな溶液のpH値は以下のとおりである(緩衝液;0mMのEDCの場合のpH;1mMのEDCの場合のpH;10mMのEDCの場合のpH)。すなわち、EPPS、7.59、7.67、7.73;MOPS、6.18、6.25、6.34;Hepes、6.58、6.64、6.73;MES、5.22、5.29、5.35;CHES、8.64、8.74、8.82である。これらのデータから、pH7とpH8との間のpKa値を有するEPPS以外の緩衝液(たとえばMOPS、Hepes)は、pH8〜pH8.5の範囲の濃縮物としても調製され得、これによりpH7とpH8との間の最終pH値を達成するということが分かり得る。
実施例20 濃縮ラテックス微粒子の調製
150kDaのAMデキストラン(実施例3)の1mlを0.11mlのトレハロース(2mlの水において1g)に混合し、液体窒素で凍結し、実施例6において与えられたプログラムを用いて凍結乾燥した。乾燥粉末は、1mlのストックブルー270nmカルボキシル化ラテックス粒子(Seradyn社、製品コード83100670020350)で戻され、100ulの1MのEDCを加える前に室温で24時間インキュベートされた。18時間のインキュベーションの後、2MのHepes/10mMのEDTAを200ul添加し、その後DMSO中の100ulの無水コハク酸(1M)を添加した。25℃で30分放置した後、当該材料を1LのpH6.0の25mMのMES緩衝液の3回の交換に対して透析した。次いで、1mlの透析されたサンプルを、PD10カラムを用いて1.5mlの10mMのEPPS緩衝液に緩衝液交換した。EPPS緩衝液中の微粒子1mlにつき、100ulのトレハロースを加え、その後、EDCを1Mストックから10mMの最終濃度を与えるよう加えた。サンプルは、適切なサイズのガラスバイアルを用いて、さまざまなサイズのアリコートにおいて凍結乾燥された。たとえば、10ulのサンプルをX−バイアル(Cronus社、VZM-0309CF-100)に供給し、40ulのサンプルをガラスシャンペンバイアル(Cronus社、VZM-1509CC-100)に供給し、0.4mlの体積を2mlの血清バイアル(Voigt社7010.90.0540)において凍結乾燥し、1mlの体積を10mlの血清バイアルへ供給した(Wheaton社、223686)。
実施例21 凍結乾燥されたADP/EDC混合物との共役
500ulの20mMのADP一カリウム塩(Fluka社;製品コード01899)を、200ulのpH8.5の0.5MのEPPSと、100ulのトレハロース(2mlの水において1g)と、200ulの水と、5ulの2MのEDC(最終濃度10mM)または水と混合した。100ulのアリコートを、実施例6で与えられた乾燥プログラムを用いて凍結乾燥した。2つのタイプの乾燥粉末(すなわちEDCを有するものと有さないもの)を、実施例15に記載されるように調製された(が、EPPS緩衝液の代わりに水に脱塩された)100ulの陽イオン化BSAと100ulのpH6.2の0.5MのMESとで戻した。25℃で18時間の反応の後、0.15MのNaClで平衡化されたNAP−5カラム(GE Healthcare社)上で脱塩することにより、遊離したADPが取り除かれた。タンパク質を含む留分を貯蔵し(0.3ml)、100℃で5分間、無機リン酸塩のための75ulのPiColorlock Gold比色検出試薬(Innova Biosciences社、製品コード303−0030)を用いて酸水解を行った。EDCを用いてまたは用いずに調製された加水分解されたBSA−ADP複合体の200ulのサンプルについての、ブランクを差し引いた吸収値(A650)はそれぞれ1.22および0.08であった。

Claims (14)

  1. カルボキシル基またはリン酸基を含む第1の反応物と、アミン基を含む第2の反応物との間の共役反応での使用のための混合物を製造する方法であって、
    a)i)カルボキシル基含有部分またはリン酸基含有部分上に作用して、カルボキシル基とアミン基との間のアミド結合の形成を促進するか、またはリン酸基とアミン基との間のホスホロアミド酸結合の形成を促進することが可能なカルボキシル基活性化またはリン酸基活性化非酵素物質と、ii)第1の反応物または第2の反応物とを含む均質な溶液または懸濁液を形成するステップと、
    b)前記溶液または前記懸濁液を乾燥するステップとを含み、
    前記溶液または前記懸濁液に含まれる少なくとも前記第1の反応物または前記第2の反応物は、ポリマーコーティングを有する粒子を含み、
    前記カルボキシル基活性化または前記リン酸基活性化非酵素物質は、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド.HCl(EDC)、N−エチル−5−フェニルイソオキサゾリウム−3´−スルホナート(ウッドワード試薬K)、N−シクロヘキシル−N´−(β−[N−メチルモルホリノ]エチル)カルボジイミド(CMC)、4−アゾニア−4,4−ジメチルペンチル)カルボジイミド(EAC)、2,2−ジクロロ−5−(2−フェニルエチル)−4−トリメチルシリル)−3−フラノンおよび4−(4−6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロリドからなる群から選択されるいずれかの活性化物質である、方法。
  2. 前記カルボキシル基活性化またはリン酸基活性化物質および前記第1または第2の反応物は溶液の形態、好ましくは水溶液の形態で混合される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記カルボキシル基活性化またはリン酸基活性化物質はカルボジイミドまたはウッドワード試薬K(WRK)を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記カルボキシル基活性化またはリン酸基活性化物質はEDCまたはCMCを含む、請求項3に記載の方法。
  5. ステップb)は凍結乾燥を含む、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記溶液または懸濁液は、カルボキシル基またはリン酸基を含む第1の反応物を含む、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記溶液または懸濁液における第1または第2の反応物は、着色、蛍光、酵素、磁気、または粒子標識を含む、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記溶液または懸濁液はポリヒドロキシ材料を含む、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記溶液または懸濁液は緩衝液を含む、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記溶液または懸濁液のpHは4より大きい、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の方法。
  11. カルボキシル基またはリン酸基を含む第1の反応物とアミン基を含む第2の反応物との間の共役反応での使用のための乾燥された混合物であって、i)カルボキシル基含有部分またはリン酸基含有部分上に作用して、カルボキシル基とアミン基との間のアミド結合の形成を促進するか、またはリン酸基とアミン基との間のホスホロアミド酸結合の形成を促進することが可能なカルボキシル基活性化またはリン酸基活性化非酵素物質と、ii)第1の反応物または第2の反応物との均質な混合物を含み、
    前記乾燥された混合物に含まれる少なくとも前記第1の反応物または前記第2の反応物は、ポリマーコーティングを有する粒子を含み、
    前記カルボキシル基活性化または前記リン酸基活性化非酵素物質は、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド.HCl(EDC)、N−エチル−5−フェニルイソオキサゾリウム−3´−スルホナート(ウッドワード試薬K)、N−シクロヘキシル−N´−(β−[N−メチルモルホリノ]エチル)カルボジイミド(CMC)、4−アゾニア−4,4−ジメチルペンチル)カルボジイミド(EAC)、2,2−ジクロロ−5−(2−フェニルエチル)−4−トリメチルシリル)−3−フラノンおよび4−(4−6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロリドからなる群から選択されるいずれかの活性化物質である、乾燥された混合物。
  12. 容器中にある、請求項1に記載の混合物。
  13. 請求項11、または12に記載の混合物の供給と、使用のための指示とを含む、コンジュゲーションキット。
  14. 共役反応を行う方法であって、前記方法は、請求項11、もしくは12のいずれか1項に記載の混合物の使用、または請求項13に記載のコンジュゲーションキットの使用を含む、方法。
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