JP6116951B2 - ヘッダープレートレス熱交換器 - Google Patents
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Description
さらに、このような水冷ガスクーラは、各偏平チューブ2の一部に冷却水の滞留域17が生じがちである。この例では偏平チューブ2の平面において、冷却水の下流側であって、偏平チューブ2の平面の中心線に対して冷却水出口5bの反対側に滞留域17が生じる。すると、そこで沸騰が起こり、熱交換性能が低下する。それとともに、沸騰に基づく気泡が滞留し、さらに熱交換性能が低下する問題があった。
そこで本発明は、気泡の発生を可能な限り抑制するとともに、その排出を容易にし、且つ出口部で温水に温度むらのない熱交換器を提供することを課題とする。
そのコア(3)の外周を被嵌すると共に、その側壁(4)に一対の冷却水入口(5a)、冷却水出口(5b)が互いに離間して設けられたケーシング(6)と、
前記コア(3)の両端に配置された一対のタンク(7)と、を具備し、
一対のタンク(7)を介して各偏平チューブ(2)内に被冷却流体(8)が流通すると共に、前記一対の冷却水入口(5a)、冷却水出口(5b)を介して冷却水(9)が偏平チューブ(2)の外面側に流通するヘッダープレートレス熱交換器において、
前記冷却水出口(5b)近傍で、出口側の一端から、その他端部を除き、各偏平チューブ(2)の拡開部(1)に沿って、その拡開部(1)の高さに等しい高さの突条(10)が、その偏平チューブ(2)の外面に形成されて、その突条(10)と拡開部(1)との間に細長い冷却水(9)の峡水路(11)が形成され、
冷却水(9)がその出口部近傍で、前記突条(10)を迂回して前記峡水路(11)の入口に導かれるように構成され、
前記偏平チューブ(2)の前記冷却水出口(5b)近傍で且つ、前記突条(10)の中心線に対して峡水路(11)とは反対側で、前記突条(10)の根元に冷却水案内用の凸部(12)が、その偏平チューブ(2)に前記拡開部(1)の高さに等しく形成されたヘッダープレートレス熱交換器である。
前記冷却水出口(5b)の位置で前記ケーシング(6)に、その外面側へ溝状の冷却水マニホールド用溝部(18)が、偏平チューブ(2)の積層方向へ形成され、
前記各峡水路(11)の出口が、その冷却水マニホールド用溝部(18)に対向するように配置されたヘッダープレートレス熱交換器である。
冷却水出口(5b)側に、被冷却流体(8)の入口側のタンク(7)が配置されたヘッダープレートレス熱交換器である。
請求項4に記載の本発明は、両端に厚み方向へ拡開された拡開部(1)を有する複数の偏平チューブ(2)が、その拡開部(1)で互いに積層されたコア(3)と、
そのコア(3)の外周を被嵌すると共に、その側壁(4)に一対の冷却水入口(5a)、冷却水出口(5b)が互いに離間して設けられたケーシング(6)と、
前記コア(3)の両端に配置された一対のタンク(7)と、を具備し、
一対のタンク(7)を介して各偏平チューブ(2)内に被冷却流体(8)が流通すると共に、前記一対の冷却水入口(5a)、冷却水出口(5b)を介して冷却水(9)が偏平チューブ(2)の外面側に流通するヘッダープレートレス熱交換器において、
前記冷却水出口(5b)近傍で、出口側の一端から、その他端部を除き、各偏平チューブ(2)の拡開部(1)に沿って、その拡開部(1)の高さに等しい高さの突条(10)が、その偏平チューブ(2)の外面に形成されて、その突条(10)と拡開部(1)との間に細長い冷却水(9)の峡水路(11)が形成され、
冷却水(9)がその出口部近傍で、前記突条(10)を迂回して前記峡水路(11)の入口に導かれるように構成され、
冷却水出口(5b)側に、被冷却流体(8)の入口側のタンク(7)が配置されたヘッダープレートレス熱交換器である。
前記偏平チューブ(2)内に、前記突条(10)より被冷却流体(8)の下流側のみに、インナーフィン(13)が配置されたヘッダープレートレス熱交換器である。
そのため、偏平チューブの平面の中心線に対して、冷却水出口5bの反対側の近傍位置で生じる冷却水の淀み解消して、その淀み部で冷却水が沸騰することを抑制できる。
また、各部の沸騰による気泡が、その淀み部で滞留することを防止し、気泡を円滑に冷却水出口5bから排除できる。それと共に、峡水路11で冷却水の流速を増大し、さらに気泡を積極的に排除することができる。また、峡水路11内で冷却水が攪拌され、温水となった冷却水はその各部が均一な温度となり、センサーによる入力信号が安定して温度制御が容易となる。
さらに、突条10の根元に冷却水案内用の凸部12を設けたので、その突条10の根元に生じがちな、冷却水の淀み解消して、その淀み部で冷却水が沸騰することを抑制できる。
また、その部分からインナーフィンをなくすと、沸騰による気泡の発生を抑制し、峡水路11の冷却水の流通を促進できる。
コア3を構成する偏平チューブ2は、図5に示すごとく、浅い溝状に形成された一対の上プレート2aと下プレート2bとを互いに逆向きに嵌着したものからなる。上プレート2a、下プレート2bはともに、その長手方向の両端部に厚み方向に拡開部1が形成されている。それとともに、各プレート2a,2bの平面の外面側へ多数のディンプル14が千鳥状に配置され、それら各ディンプル14は、隣接するプレートで互いに整合する位置に突設されている。
この突条10は、図1の例では、各プレートの幅方向一端から中間部までの外面側に突出され、その根元部には凸部12が一体に形成されている。
この突条10と冷却水9との関係は、図1の如くである。即ち、突条10は冷却水出口5bの位置において、この例では偏平チューブ2の幅方向に平行に且つ、冷却水出口5b側の一端から中間部まで延在され、その根元部に凸部12が一体に形成されている。
そして、偏平チューブ2を構成する上プレート2aと下プレート2bとの、それぞれ外面側にそれらが突設され、各偏平チューブ2を積層することにより、各偏平チューブ2の拡開部1、突条10、凸部12、ディンプル14が図4の如くそれぞれ互いに接触する。そして、それらの接触部が一体的にろう付け固定されてコア3を構成する。このとき、突条10と拡開部1との間に峡水路11が形成される。突条10の長さは各偏平チューブ2の幅の1/4〜3/4の範囲で、偏平チューブ2の外面に滞留が生じないように、実験的に最良長さを決定する。
この冷却水マニホールド用溝部18は、コア3の積層方向の全長に渡って配置されている。そして、その溝部18の幅方向の中心線が各偏平チューブ2の各峡水路11の中心に位置する。さらに、冷却水マニホールド用溝部18の長手方向の中央には、図2に示すごとく、冷却水入口5a、冷却水出口5bが取り付けられている。また、ケーシング6のタンク7の一端面には排ガスの入口15が設けられ、他端側のタンク7の底面にその出口16が配置されている。
そして、この例では燃料電池からの排ガスである被冷却流体8が、図1において左側のタンク7の入口15から、各偏平チューブ2の内部を流通して、右側のタンク7の出口16を介して外部に導かれる。また、冷却水9は冷却水入口5aから流入し、各偏平チューブ2の外面側を流通して冷却水出口5bに導かれる。
このとき、冷却水9は突条10および凸部12の存在により、突条10の先端側に導かれて、突条10と拡開部1との間の峡水路11を通り、冷却水出口5bに導かれる。また、凸部12は、突条10の根元部に滞留しがちな、冷却水9を突条10の先端側に導く。さらに凸部12は、ケーシング6とも接合され、冷却水9が突条10の根元から冷却水出口5bに直接バイパスされるのを防止している。峡水路11は、その横断面が比較的狭く形成されているため、そこで流速を増す。なお、各偏平チューブ2内には図6に示すごとく、インナーフィン13が配置される。
峡水路11を通る冷却水9の流速は、他の部分より早くなり、他の部分で生じた気泡も円滑に排除される。なお、この例では、冷却水出口5b、冷却水入口5aとがケーシング6の同一側に配置されたが、それらが対角位置に存在してもよい。
なお、峡水路11の幅と長さは、流通抵抗を考慮し、冷却水の流量と流路断面とから適宜決定される。
2 偏平チューブ
2a 上プレート
2b 下プレート
3 コア
4 側壁
5a 冷却水入口
5b 冷却水出口
6a ケーシング本体
6b 蓋部材
7 タンク
8 被冷却流体
9 冷却水
10 突条
10a 第2突条
10b 第3突条
12 凸部
13 インナーフィン
14 ディンプル
15 入口
16 出口
17 滞留域
18 冷却水マニホールド用溝部
Claims (5)
- 両端に厚み方向へ拡開された拡開部(1)を有する複数の偏平チューブ(2)が、その拡開部(1)で互いに積層されたコア(3)と、
そのコア(3)の外周を被嵌すると共に、その側壁(4)に一対の冷却水入口(5a)、冷却水出口(5b)が互いに離間して設けられたケーシング(6)と、
前記コア(3)の両端に配置された一対のタンク(7)と、を具備し、
一対のタンク(7)を介して各偏平チューブ(2)内に被冷却流体(8)が流通すると共に、前記一対の冷却水入口(5a)、冷却水出口(5b)を介して冷却水(9)が偏平チューブ(2)の外面側に流通するヘッダープレートレス熱交換器において、
前記冷却水出口(5b)近傍で、出口側の一端から、その他端部を除き、各偏平チューブ(2)の拡開部(1)に沿って、その拡開部(1)の高さに等しい高さの突条(10)が、その偏平チューブ(2)の外面に形成されて、その突条(10)と拡開部(1)との間に細長い冷却水(9)の峡水路(11)が形成され、
冷却水(9)がその出口部近傍で、前記突条(10)を迂回して前記峡水路(11)の入口に導かれるように構成され、
前記偏平チューブ(2)の前記冷却水出口(5b)近傍で且つ、前記突条(10)の中心線に対して峡水路(11)とは反対側で、前記突条(10)の根元に冷却水案内用の凸部(12)が、その偏平チューブ(2)に前記拡開部(1)の高さに等しく形成されたヘッダープレートレス熱交換器。 - 請求項1に記載のヘッダープレートレス熱交換器において、
前記冷却水出口(5b)の位置で前記ケーシング(6)に、その外面側へ溝状の冷却水マニホールド用溝部(18)が、偏平チューブ(2)の積層方向へ形成され、
前記各峡水路(11)の出口が、その冷却水マニホールド用溝部(18)に対向するように配置されたヘッダープレートレス熱交換器。 - 請求項1又は請求項2のいずれかに記載のヘッダープレートレス熱交換器において、
冷却水出口(5b)側に、被冷却流体(8)の入口側のタンク(7)が配置されたヘッダープレートレス熱交換器。 - 両端に厚み方向へ拡開された拡開部(1)を有する複数の偏平チューブ(2)が、その拡開部(1)で互いに積層されたコア(3)と、
そのコア(3)の外周を被嵌すると共に、その側壁(4)に一対の冷却水入口(5a)、冷却水出口(5b)が互いに離間して設けられたケーシング(6)と、
前記コア(3)の両端に配置された一対のタンク(7)と、を具備し、
一対のタンク(7)を介して各偏平チューブ(2)内に被冷却流体(8)が流通すると共に、前記一対の冷却水入口(5a)、冷却水出口(5b)を介して冷却水(9)が偏平チューブ(2)の外面側に流通するヘッダープレートレス熱交換器において、
前記冷却水出口(5b)近傍で、出口側の一端から、その他端部を除き、各偏平チューブ(2)の拡開部(1)に沿って、その拡開部(1)の高さに等しい高さの突条(10)が、その偏平チューブ(2)の外面に形成されて、その突条(10)と拡開部(1)との間に細長い冷却水(9)の峡水路(11)が形成され、
冷却水(9)がその出口部近傍で、前記突条(10)を迂回して前記峡水路(11)の入口に導かれるように構成され、
冷却水出口(5b)側に、被冷却流体(8)の入口側のタンク(7)が配置されたヘッダープレートレス熱交換器。 - 請求項3又は請求項4のいずれかに記載のヘッダープレートレス熱交換器において、
前記偏平チューブ(2)内に、前記突条(10)より被冷却流体(8)の下流側のみに、インナーフィン(13)が配置されたヘッダープレートレス熱交換器。
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