以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の一実施形態に係る充填計量システムの概略構成図である。
この実施形態のシステムは、上記のEC規制を満たす包装商品を製造するものである。
このシステムは、包装用の容器1を供給する容器供給装置2と、供給される容器1に、例えば粉粒体状の物品3を一定重量充填する定量重量充填機4と、物品3が充填された容器1aの重量を測定して、充填された物品3の重量不足の容器1aを不良品と判定して主搬送ラインから除外するための重量選別機5とを備えている。良品と判定された容器1aは、主搬送ラインの搬送中に、蓋が装着されて密封され、包装商品とされる。重量選別機5で重量が測定される容器1aには、未だ蓋が装着されていないが、包装商品の内容物である物品3の重量が測定されて包装商品としての良否が判定されるので、以下の説明では、物品3が充填された充填済容器1aを、包装商品1aとして説明する。
充填装置としての定量重量充填機4は、オーガー式の充填機であり、オーガー(縦スクリュー)9を、サーボモータ10で所定の回転数回転させることによって、貯留ホッパ6内の物品3を、計量ホッパ7に例えば目標充填重量の約90%に相当する体積分落下供給する。サーボモータ10の回転軸に取付けられたパルスジェネレータ11は、サーボモータ10の回転に応じたパルスを発生する。所定の体積量の物品3を充填した後に、定量重量充填機4の制御装置12は、計量ホッパ7に供給される物品3の重量に対応するロードセル8からの荷重信号によって、その時点以降の物品3の重量を測定しつつ、計量ホッパ7に供給される物品3の重量が、目標充填重量になるように、サーボモータ10の回転速度を落としながら駆動制御する。
計量ホッパ7は、所要のタイミングで一対の排出ゲート7aを開放して、供給された一定重量の物品3を容器1に充填する。
物品3が充填された充填済容器である包装商品1aは、重量選別機5へ搬送される。重量選別機5は、ロードセル13に支持された計量コンベヤ14と、ロードセル13からの荷重信号が与えられる制御装置15とを備えている。
かかるコンベヤ搬送式の重量選別機5では、物品3は容器1充填された状態で、計量コンベヤ14の前段の搬送コンベヤから計量コンベヤ14に送り込まれるので、荷重信号は計量コンベヤ14においてランプ入力となり、計量コンベヤ14に対する衝撃荷重が少なく、荷重信号の振動振幅は小さい。また、物品3は、容器1に充填されているので計量コンベヤ14への付着がなく、真の重量に対して高い精度の重量測定値を得ることができる。
重量選別機5の制御装置15は、例えばタッチパネル形式の設定表示部(図示せず)を備えており、この設定表示部を操作して後述の所定個数等の各種の設定を行うことができると共に、良品個数等の表示を行うことができる。また、制御装置15は、制御のための各種の集計演算等を行う演算回路を備えており、この演算回路は、後述の各種のカウンタ及びレジスタ等を備えている。
重量選別機5の制御装置15には、EC規制を満足する包装商品1aを選別するために、包装商品1aの内容重量に対する不良品判定用の後述の第1,第2許容下限重量値T1´,T2´等が、前記設定表示部から設定され、計量コンベヤ14で測定した包装商品1aの重量測定値に基づいて、不良品を判定する。重量選別機5の制御装置15と、定量重量充填機4の制御装置12とは、通信ラインを介して通信可能に接続されている。
重量選別機5の後段には、開口した充填済容器1aが転倒しないように、振分け装置の一種である分岐式搬送機(チャンネライザー)16が設けられており、図2の概略平面図に示すように、不良品と判定された充填済容器1aを、直進搬送方向であるコンベヤの主搬送ライン17から逸れる方向の分岐経路17aへ搬送して除外する。
定量重量充填機4では、物品3の一定重量を、計量ホッパ7を介して容器1に充填するのであるが、物品3を計量ホッパ7へ落下供給するので計量ホッパ7には衝撃による大きい振動ノイズが発生し、充填サイクル時間が短い場合には、充填途中の物品3の供給量を小さく絞ることができず、計量ホッパ7へ供給した物品3、したがって、容器1に充填した物品3の真の重量のバラツキが大きい。
また、容器1へ物品3を供給する計量ホッパ7には、充填する物品3が付着して零点がドリフトするが、充填サイクル時間が短い場合は、零点重量を測定して零点調整するタイミングがなく、容器1に充填される物品3の真の重量がドリフトする。
定量重量充填機4では、目標充填重量Wtを設定し、計量ホッパ7及びロードセル8等を含む計量器からの荷重信号に応じて包装用の容器1へ物品3を前記目標充填重量Wtになるように充填するが、仮に計量器に零点ドリフトがなくても物品3が充填された包装商品1aの内容物である商品の真の重量値は、目標充填重量Wtを中心に、図3の破線で示すように正規分布状の分布確率でばらつく。
この包装商品1aを重量選別機5で測定すると、定量重量充填機4の計量器に例えば、+△wのドリフトがあるとすると、重量選別機5で測定される包装商品1aの内容物の平均重量値Wxaは、目標充填重量Wtより+△wだけシフトした実線で示される分布となる。
重量選別機5で測定される平均重量値Wxaが、公称重量Qnに重量選別機5が持つ誤差分の余裕量を見込んだ基準重量値Qtになるように、定量重量充填装置4の目標充填重量Wtを制御し、包装容器1aに対してEC規制に対応する重量選別を行うとすると、図3の実線で示される分布の平均重量値Wxaの左側の範囲のように、平均重量値Wxa未満の重量測定値の包装商品1a、すなわち、基準重量値Qt未満の重量値の包装商品1aも50%に近い大きな確率で現れる。
したがって、EC規制に応じて、新に取得した重量測定値によって算出した平均重量値Wxaが基準重量値Qt未満であれば、その重量測定値の包装商品1aを不良品として除外するという制御を行うとすれば、数多くの不良品が生じる可能性がある。不良品として除外された包装商品1aは、その内容物の性質にもよるが、大抵その内容物を再び使用することはできず、廃棄しなければならず、大きい原料損失となり、原料の使用効率が極めて低くなる。
また、この状態を回避するために、基準重量値Qtよりの制御余裕量を見込んで基準重量値Qtより大きい別の目標重量値Qt´を設定し、重量選別機5で測定される包装商品1aの重量値が、目標重量値Qt’に一致するように目標充填重量Wtを制御するとすれば、除外される不良品の個数は少なくなるが、良品の1個分について、基準重量値Qtより大きく見込んだ余裕重量だけ原料の使用効率が低下することになる。
そこで、この実施形態では、EC規制を遵守しつつ、原料の使用効率を高めるために、次のようにしている。
すなわち、1つの相手先に販売する包装商品群を構成する包装商品の個数を所定個数であるA個(Aは自然数)とし、EC規制に適合するA個の良品から成る包装商品群を製造する。つまり、相手先から、A個からなるEC適合品の購入要求を受けたとき、A個から成る包装商品群がEC規制を満足するように包装商品を製造する。
そうしなければ、包装商品群全体としては、上記(1)〜(3)のEC規制を満足しても、そのうちの一部を特定の相手先へ販売する場合に、販売のために選択した包装商品は、(1)〜(3)の何れかの条件を満足しない場合があり得るので、EC規制に適合しない虞がある。
この実施形態は、所定個数Aから成る一つの包装商品群について、EC規制適合品を製造する製造業者にとって原料の使用効率を最大にする、言い替えれば原料損失を最小にして包装商品の製造を行うものである。
物品3が充填された充填済容器である包装商品1aの重量を測定する重量選別機5の重量測定値に基づいて、包装商品1aの重量に関するEC規制の適合の可否を判定するので、重量の判定基準にする上記の公称重量値Qn、及び、第1,第2下限重量値T1,T2に対して、重量選別機5に生じるスパン、零点変化など、ドリフト要因の誤差と、バラツキ要因の誤差とを区分し、これらの誤差に対する余裕量を持たせて新に判定用の基準重量値Qt、及び、第1,第2許容下限重量値T1´,T2´を規定する。これらの規定の仕方については、後述するが、基本的には、基準重量値Qt、及び、第1,第2許容下限重量値T1´,T2´は、公称重量値Qn、及び、第1,第2下限重量値T1,T2に、誤差に対する余裕量をそれぞれ加算したものである。
重量選別機5の有する計量誤差に対する余裕量を見込んだ判定基準である、基準重量値Qt、及び、第1,第2許容下限重量値T1´,T2´に基づくA個の包装商品から成る包装商品群の上記(1)〜(3)のEC規制への適合条件は、次のようになる。
(1´)良品、すなわち販売できる包装商品群の内容物である商品(物品)の平均重量値≧基準重量値Qtであること。
(2´)販売できる包装商品群の中に、第1許容下限重量値T1´以下で第2許容下限重量値T2´を超える内容重量の包装商品が含まれる割合(含有率)が2.5%以下であること。
(3´)販売できる包装商品群の中に第2許容下限重量値T2´以下の内容重量の包装商品が含まれないこと。
これら(1´)〜(3´)に適合すれば、上記(1)〜(3)のEC規制に適合する。
(1´)については、
A個の包装商品において、内容物である商品(物品)の平均重量値≧基準重量値Qtが成立するための必要十分条件は、
A個の包装商品の内容物である商品の合計重量≧A・Qt
が成立することである。
(2´)については、
A個の包装商品群の中に含まれる第1許容下限重量値T1´以下で第2許容下限重量値T2´を超える内容重量の包装商品の個数が、
0.025・A個以下である。
(3´)については、上記の通りである。
次に、(1´)〜(3´)の各条件に適合する包装商品を製造するための制御について説明する。
この実施形態では、A個の包装商品から成る包装商品群がEC規制に適合すると共に、原料の使用効率をできるだけ高めるように制御を行う。
A個のEC規制に適合した包装商品を選別した結果として、原料の使用効率をできるだけ高くする、すなわち、原料の使用効率の理想的な条件は、
(1´)については、
A個の包装商品の内容物の合計重量=A・Qt
が成立することである。
すなわち、A個の包装商品の内容物の合計重量、すなわち、積算重量が、許容される合計重量の最小値、すなわち、目標積算重量となることである。
(2´)については、
第1許容下限重量値T1´以下で第2許容下限重量値T2´を超える内容重量の包装商品が、0.025・A個以下の個数となることである。
不良品として除外される包装商品はできるだけ少ない方が良いので、第1許容下限重量値T1´以下で第2許容下限重量値T2´を超える内容重量の包装商品の個数=0.025・A個となるのが理想的である。しかし、A個のEC規制に適合した包装商品を製造する際に、第1許容下限重量値T1´以下で第2許容下限重量値T2´を超える包装商品の個数を、0.025・A個に制御することはできないので、0.025・A個以下の個数であればよい。
(3´)については、
第2許容下限重量値T2´以下の内容重量の包装商品の個数は「0」であることである。
以下、(1´)〜(3´)の各条件を満足するための本実施形態の制御について、条件毎に具体的に説明する。
[1](2´)の条件については、定量重量充填機4で充填される包装商品の重量選別機5における内容物についての重量測定値Wxが、
T2´ < Wx ≦T1´
の範囲にある包装商品(以下「非標準商品」という)が現れると、その含まれる割合(含有率)に応じて、良品、不良品判定がなされるが、許容できる非標準商品の最大含有率は、良品である包装商品群の2.5%である。
定量重量充填機4で製造された包装商品の重量選別機5による重量測定値は、上記図3のように正規分布する。
この実施形態では、上記のように重量選別機5に対して公称重量Qnに余裕量を見込んだ基準重量値Qtを設定し、定量重量充填機4にて容器1へ充填する物品3の重量を、設定した基準重量値Qtとなるように制御する。
EC規制では、包装商品1aの内容重量WxがT2´< Wx ≦ T1´の範囲にある非標準商品が、良品全体の2.5%以下であることと規定されているが、規準正規分布表によれば、2.5%は、0.5−0.025=0.475付近、平均値に対して約2シグマ以下の領域の分布確率を表す。
すなわち、包装商品1aの内容量の重量測定値の平均値が、基準重量値Qtに制御されるとき、Qt−T1´の値を約−2シグマに規定している。
定量重量充填機4、重量選別機5が実用レベルの性能を有し、正常に動作する場合には、EC規制に規定するT1´以下の重量測定値のものはほとんど現れない。ましてT2´以下の重量測定値は現れない。
したがって、EC規制に基づく不良品の選別は必要であるが、目標充填重量の制御に関してT1´を考慮する必要はない。
稼働運転中には、床振動などの外乱入力によって希に異常値として第1許容下限重量値T1´未満の重量測定値の包装商品が現れる可能性があるので、包装商品群としてEC規制に適合させるために、この実施形態では、次のようにしている。
すなわち、A個の良品を選別した包装商品中に、第1許容下限重量値T1´以下で第2許容下限重量値T2´を超える重量の包装商品である非標準商品をU個まで許容するとする。この許容個数Uは、重量選別機5の制御装置15へ設定表示部から所定個数Aを設定することによって、制御装置15で、許容個数Uを、0.025・A以下を満足する最大の整数として算出する。制御装置15は、包装商品の内容物についての重量測定値Wxが、T2´<Wx≦T1’
の範囲にある非標準商品が現れる毎に、その個数を制御装置15の演算回路に設けた非標準商品用カウンタCtで計数し、非標準商品の個数が、
Ct≦U
を満足する間は良品と判定し、非標準商品の個数が、
Ct>U
になると、今回を含めてそれ以降に現れる非標準商品は不良品と判定し、除外する。
[2](3´)の条件について
重量選別機5で測定される包装商品の内容物についての重量測定値Wxが、
Wx ≦ T2´
の場合は全て不良品と判定し、除外する。
[3](1´)の条件について
ここで、重量選別機5によって良品として選別される包装商品の内容物の重量が、公称重量Qn以上を確実に維持するために、公称重量Qnに対して重量選別機5が有する誤差分に対応させた余裕重量を見込んだ基準重量値Qtを設定し、基準重量値Qtを制御の目標値として、重量測定値Wxの平均値が基準重量値Qtになるように制御する場合を考える。
この場合、重量測定値Wxの包装商品を得たときに、その包装商品の重量測定値Wxによる平均重量値Wxaが、基準重量値Qt未満になるときは、(1´)の条件を満たさないとして、その包装商品を不良品として除外するとすれば、基準重量値Qt以下の重量測定値Wxの包装商品が暫く連続して、平均重量値Wxaが基準重量値Qt未満になるときには、連続する数多くの包装商品を不良品として全て排除しなければならなくなるので、極めて原料の使用効率が悪くなる。
そこで、この実施形態では、上記のようにして(2´)、(3´)の条件を満足させつつ、所定個数A個から成るEC規制に適合する包装商品の製造途中の過程では、良品の平均重量値Wxaが、基準重量値Qtを下回るようなことがあっても、特別に定めた重量範囲でなければそれを許容して、良品として集計し、A個の包装商品を製造した時点において、A個の良品の合計重量値がA・Qtの値よりやや大きくなるように、言い替えれば、A個の包装商品を製造した所要の時点において、A個の良品の平均重量値Wxaが基準重量値Qtを以上となるように、しかも、不良品として除外するものができるだけ少なくなるように包装商品群を製造するものである。
このようにすれば、(1´)の条件を満足させ、製造業者にとってEC規制へ適合させつつ、原料の使用効率を最大にすることが可能になる。
しかしながら、実際の定量重量充填機4や後述の組合せ秤等の製造装置では、上記のように製造装置の計量器の荷重信号がドリフトしたり、充填重量がばらつくので、重量選別機5による包装商品の内容重量の測定値が基準重量値Qtに一致するように定量重量充填機4の充填重量などを設定して運転しても、A個の良品の合計重量=A・Qtとはならない。
そこで、この実施形態では、次のような制御を行うようにしている。
すなわち、EC規制に適合する所定個数A個の良品の包装商品を製造するまでの間に複数の制御区間を定め、複数の制御区間のうちの1つである1制御区間の全ての重量測定値をカウントする制御区間用カウンタCpと、全制御区間における良品の合計個数をカウントする良品用カウンタCgとを、重量選別機5の制御装置15の演算回路に設ける。
定量重量充填機4と重量選別機5の間には、S個の包装商品が存在するとする。このS個を装置間個数と呼ぶ。
1制御区間に対応する包装商品の個数、すなわち、1制御区間において、前記装置間個数S個を除いて重量を測定する包装商品の個数をP個とすると、このPの値は、重量測定値の平均値を算出した場合に、重量測定値のバラツキを十分小さくする個数、すなわち、包装商品の内容物の重量測定値の現在の傾向を正しく表せる個数であり、例えば、この個数Pを、100個とすれば、100個の合計重量値のバラツキは、個々の重量測定値のバラツキに対して1/10のバラツキとなる。更に、このPの値は、その間の定量重量充填機4におけるドリフトが無視できる期間に対応する個数とする。例えば、定量重量充填機4が100個/分で包装商品を製造している場合は、Pを、100個とすれば、時間間隔は1分になる。また、Pの値としては、装置間個数Sの値に比べ十分大きい値を選択する。
重量選別機5の制御装置15には、基準重量値Qt、第1許容下限重量値T1´、第2許容下限重量値T2´、所定個数A、容器1の平均重量Wpa、制御区間における包装商品の個数P、装置間個数Sが、設定表示部から設定される。所定個数Aの値の設定に伴い、上記許容個数Uの値が算出、設定される。
稼働運転開始前の調整段階において、定量重量充填機4で製造した包装商品を重量選別機5で測定したときの内容物の重量値の平均値が、基準重量値Qtの近傍の重量になるように、定量重量充填機4によって目標充填重量値を定める。
この実施形態では、所定個数であるA個のEC規制に適合する包装商品を製造する迄を、初期制御区間、標準制御区間、及び、特別制御区間の3つの制御期間に区分し、各制御区間に応じた制御を行う。
図4は、各制御区間の制御動作を説明するための図である。
〔1〕初期制御区間の動作
稼働運転を開始して包装商品の製造を開始する。すなわち、定量重量充填機4は、容器1に目標充填重量となるように物品3を充填し、物品3が充填され充填済容器である包装商品1aの重量が、重量選別機5で測定される。
重量選別機5では、包装商品1aの重量測定値Wx’を得る度に、制御区間用カウンタCpをインクリメント(+1)する。
包装商品の内容重量Wxを、重量測定値Wx’から容器1の平均重量Wpaを差し引いて、
Wx=Wx’−Wpa
と算出する。
内容重量Wxが、(2´)、(3´)の条件を満足しない場合には、その包装商品1aを不良品と判定して不良品選別する。
内容重量Wxが、(2´)、(3´)の条件を満足する場合は、良品と判定して良品用カウンタCgをインクリメント(+1)する。同時に現在良品重量積算レジスタRwに内容重量Wxを加算して集計する、すなわち、現在良品重量積算レジスタRwに、現在までの良品の包装商品1aの内容重量Wxを積算する。
制御区間用カウンタCp=Pになった時点、すなわち、初期制御区間が終了した時点で制御区間用カウンタCpを「0」にリセットし、その時点の良品用カウンタCgの値によって、良品についての現在個数までの下記の目標現在積算基準値Stを算出する。
目標現在積算基準値Stとは、制御開始から現在までの良品の合計個数(現在個数)において、最も原料の使用効率が高い良品の積算重量値であって、目標(基準)となる良品の積算重量値である。
現在個数は、良品用カウンタCgで計数される。この値をPpとすると、初期制御区間中に不良品選別される包装商品が1個もなければ、Pp=Pとなる。現在までの良品の合計個数がPpのとき、最も原料の使用効率が高い現在良品積算重量値は、良品であるPp個の全ての重量値が、基準重量値Qtであった場合であるから、目標現在積算基準値Stは、St=Pp・Qtである。この値が、図4の初期制御区間の終了時点であるt1時点における目標現在積算基準値Stとなる。
実際の良品の内容量の重量測定値Wxの積算値は、現在良品重量積算レジスタRwに集計されているので、現在の良品の重量測定値Wxの積算値と、目標現在積算基準値Stとの偏差である現在積算偏差WESを、
現在積算偏差WES=現在良品重量積算レジスタ値一目標現在積算基準値
として算出する。
Pp個の重量測定値によって生じた現在積算偏差WESを上記のようにして求め、次のP個の包装商品の製造によって、標準制御区間における最初の制御区間の終了時点であるt2時点において、現在積算偏差WESが零になるように、すなわち、次のP個の良品によって
現在良品重量積算レジスタ値=目標現在積算基準値
になるように、現在積算偏差WESを個数Pで割って1個当たりの補正偏差量WEを算出し、重量選別機5の第1制御手段としての制御装置15は、算出した補正偏差量WEの絶対値を、その符号と共に操作信号として定量重量充填機4へ送信する。
定量重量充填機4では、これまでの目標充填重量値がWtであったとすると、定量重量充填機4の第2制御手段としての制御装置12で
Wt−WE→ Wt
と、補正偏差量WEの符号を考慮して、現在以降の包装商品の製造に向けて新しい目標充填重量値Wtを算出する。すなわち、補正偏差量WEを打ち消すように、目標充填重量値Wtを算出し、この算出した目標充填重量値Wtになるように、容器1に物品3を充填する。
〔2〕標準制御区間の動作
包装商品の重量測定値Wx’を得る度に、制御区間用カウンタCpをインクリメント(+1)する。
制御区間用カウンタCpの値が(S+P)になった時点、すなわち、装置間個数Sを含む1制御区間が終了した時点で、制御区間用カウンタCpを「0」にリセットし、この時点t2の良品用カウンタCgの値によって、良品の現在個数までの目標現在積算基準値Stを算出する。
制御開始の時点t0からこの時点t2までの良品個数がPp(Cg=Pp)であるとき、上記と同様に目標現在積算基準値StをSt=Pp・Qtと算出する。一方で、制御開始開始時点(t0)から現時点(t2)までの実際の良品の内容量の重量測定値Wxの積算値は、現在良品重量積算レジスタRwに集計されているので、
現在積算偏差WES=現在良品重量積算レジスタ値−目標現在積算基準値
を求める。
次のP個においては、制御開始時点からの値について、
現在良品重量積算レジスタ値=目標現在積算基準値
になるように現在積算偏差WESをPで割って1個当たりの補正偏差量WEを算出し、その絶対値を符号と共に操作信号として定量重量充填機4へ送信する。
厳密には、装置間個数であるS個分は、前々回の操作信号によって制御された重量測定値であるが、Sに比べ十分大きいPを選択しているので、現在積算偏差WESに含まれる、S個分の影響は小さく、1制御区間の良品の重量測定値が、前回の操作信号よる制御結果を反映している。
なお、他の実施形態として、現在積算偏差WESを(P+S)で割って補正偏差量WEとしてもよい。
標準制御区間の1つの制御区間が終了する毎に、所定個数Aと、良品用カウンタCgで計数される現在良品個数Ppとの差Dp(=A−Pp)を求め、
(S+P)<Dp <2(S+P)
が成立したとき、すなわち、良品個数の積算値が所定個数であるA個に接近し、1制御区間以上は残すが2制御区間までは残さない状態に到達したときには、次の特別制御区間の動作に移行する。図4では、時点tnで上記の不等式が成立した例を示している。
これに対して、
Dp ≧ 2(S+P)
であれば、〔2〕の標準制御区間の動作を繰り返す。
〔3〕特別制御区間の動作
標準制御区間までの制御によって、(2´)、(3´)の条件に基づいて、振分け装置によって良品の包装商品を仕分けてきたが、良品の包装商品における現在積算偏差WESが「0」に近いというだけで、まだ(1´)の条件を満足していない可能性もあり、言わば、仮の良品の包装商品群である。
図4の時点tnから、所定個数Aに到達するまでの最終の制御を行ない、条件(2´),(3´)と共に、確実に(1´)の条件をも満足する包装商品群が製造されるようにする。
選別終了の方法としては、
・良品個数がA個に到達すると、より確実にはA個以上で現在積算偏差WES≧0が成立していれば、それ以降に重量選別機5へ入力された包装商品は振分け装置によって振り分けるか、あるいは、重量選別機5のコンベヤから前段の搬送装置、定量充填装置4を停止させる。
・A個は概略の目標値であってA個の近辺であれば、A個以上の包装商品群を製造してもよい場合は、A個の良品をカウントした時点で定量重量充填機4を停止し、重量選別機5と間にあったS個も良品であれば1バッチの集計に加える。
・A−S個の良品をカウントした時点で定量重量充填機4を停止し、重量選別機5と間にあったS個を良品であれば1バッチの集計に加え、積算値をA個にする。
など、A個を目標値として包装商品の選別を終了させる方法は種々選択することができる。
特別制御区間までの途中の制御区間では、定量重量充填機4で製造される包装商品の重量にドリフトがあっても、t1〜tn−1の間では、常に現在良品重量積算レジスタ値=目標現在積算基準値になるように定量重量充填機4の充填重量を制御することによって、包装商品の内容重量の重量測定値を、基準重量値Qt付近することができると共に、製造される1個の包装商品の内容重量が基準重量値Qtより小さいものが続いて、一時的には現在積算偏差WES<0になっても(2´),(3´)の条件を満足すれば、良品とすることで、原料の使用効率の最大化を図ってきたが、選別を終了する時点では、確実にEC規制の(1´)の成立、つまり
現在積算偏差WES≧0
の成立が必要である。
そのために、他の制御区間の開始タイミングと同様に
現在積算偏差WES=現在良品重量積算レジスタ値−目標現在積算基準値
より1個当たりの補正偏差量WEを求め、特別制御区間に到達した時点tnにおいて、補正偏差量WE<0のときは、補正偏差量WEに余裕修正量△we(例えば、最小目盛り重量)を追加し、最終の補正偏差量WFを
WF=WE+△we
とし、最終の補正偏差量WFと符号を定量重量充填機4へ送信し、定量重量充填機4で多めの物品3の補正充填を行わせることで、確実にA個到達時点での現在積算偏差WESを正にする。
反対に、補正偏差量WE≧0のときは、
現在積算偏差WESのプラスの程度に余裕があるとき、すなわち、
WE−△we≧0
であれば操作信号を送信せず、現在のままの制御を実行させ、
現在積算偏差のプラスの程度に余裕がないとき、すなわち、
WE−△we<0
であればWF=△weとし、
最終の補正偏差量WFの値を、補正偏差量WEの符号とは反対の符号と共に送り、定量重量充填機4の方で充填重量を増加する方向に修正させる。
また、特別制御区間においては、許容個数Uに到達していなくても、(2´)の条件を満足する重量測定値の包装商品を、良品でなく、不良品として選別して振り分ける。
あるいは、第1許容下限重量値T1´と基準重量値Qtの間に第3許容下限重量値T3´を、例えば、
T3´=(Qt+T1´)/2
と設定し、(2´)条件を満足する重量測定値の包装商品であっても第3許容下限重量値T3´以下の軽量の包装商品は不良品として選別し、振り分けすることより確実に、A個に到達した時点で(1´)の条件を満足するようにしてもよい。
標準制御期間中は、現在良品重量積算レジスタ値=目標現在積算基準値になるように制御し続けているので、1個当たりの補正偏差量WEの絶対値が大きい値にならず、最終の補正偏差量WFが大きい値になることはないが、確実に所定個数の良品個数、あるいは、その付近の良品個数において、包装商品群の製造を終了する場合に、その終了時点でEC規制を確実に満足するように制御する。
特別制御区間の包装商品のみ、他の制御区間の充填重量から独立してやや多めに物品が充填されるのでその分は原料使用効率が低くなるが、それ以外の大半の制御区間では、(2´)、(3´)の条件を満足する限り包装商品は、常に良品とし、しかも包装商品の重量測定値は、基準重量値Qtの上下で、ほぼ基準重量値Qtに近い値にすることができるので、製造業者にとって原料の使用効率を極めて高くすることができる。
以上は、稼働運転開始から現在までの良品の現在良品積算重量値と、基準重量値Qtに現在までの良品個数を乗じた目標現在積算基準値Stとの積算偏差WESを、予め定めた一つの制御区間毎に検出し、次の制御区間における良品個数Pの積算重量値で積算偏差WESを「0」にするように定量重量充填機4側の充填重量を制御し、予定した所定個数Aに接近すると、所定個数Aに到達するまでの残りの包装商品で確実に所定個数A個への到達時点における現在良品積算重量値が、目標現在積算基準値以上となるように特別制御するものである。
途中の大部分の制御区間において、現在良品積算重量値が、常に目標現在積算基準値に接近するように制御しておけば、たとえ基準重量値Qtより小さい重量測定値の良品が連続しても不良品として選別することなく良品として扱い、所定個数A個に接近した時点でも、最終的に確実に現在良品積算重量値が常に目標現在積算基準値以上とするために定量重量充填機4側に充填量の大きい増加を指令しなくて済む。
本発明の他の実施形態として、現在までの包装商品の良品積算重量値と目標現在積算基準値の代わりに、現在までの包装商品の良品平均重量値と、目標値としての基準重量値Qtとを比較して、現在までの平均偏差weを求め、すなわち、
平均偏差we=現在良品平均重量値−基準重量値
を求め、平均偏差weを次の制御区間のP個の重量測定値で「0」にするために、定量重量充填機4側へフィードバックする補正偏差量WEとして、
WE=we
としてもよい。
すなわち、現在までの良品の積算値と目標積算値との積算偏差ではなく、現在までの良品の平均値と、目標値としての基準重量値との平均偏差を、その符号と共に、定量重量充填機4側へフィードバックし、良品の平均値が、基準重量値となるように、定量重量充填機4の目標充填重量値Wtを制御してもよい。
次に、基準重量値Qt、第1許容下限重量値T1´、第2許容下限重量値T2´について説明する。
包装商品の内容量に対して、重量選別機5による重量測定値によって公称重量Qnに対する良、不良を判定するので、重量選別機5の計量誤差を考慮した正の許容値Wseを見込んで、基準重量値Qtは、
Qt=Qn+Wse
に設定される。
重量選別機5の計量誤差は、零点、スパンのドリフト誤差と荷重信号に加わるノイズ信号によるバラツキ誤差の2種類から成る。いずれも重量選別機5の重量測定系の電気的、機械的特性、包装商品の内容物である物品の性状や搬送速度などの計量条件に加え、設置環境条件を考慮して定められ、稼働運転前に重量選別機5の制御装置15に設定表示部から、次のようにして設定入力される。
すなわち、基準重量値Qtの設定方法として、上記のドリフト誤差の見込み値がwd、バラツキ誤差の見込み値が標準偏差としてσw=ws(g)であるとして、ドリフト誤差の見込み値wdと標準偏差wsを、設定入力部を操作して設定すると共に、標準偏差のq倍をバラツキ誤差に対する余裕量にすると決め、qの値(例えば、q=3)を設定すると、Wse=wd+q・ws
と、重量選別機5の演算回路で許容値Wseが算出され、設定される。
重量選別機5の重量測定値におけるバラツキ誤差の標準偏差は、予め稼働運転前に、包装商品と同じ性状で、代表的な重量を持つ(例えば、公称重量にほぼ等しい)サンプルを、稼働運転時と同じ条件で複数回計量し、標準偏差σwの値wsを求める。
この設定をそのまま本実施形態に適用すると、制御区間のある時点tkにおいて、次の制御のための操作信号を決定するとき、良品個数がAkであるとすると、Akにおける上記の目標現在積算基準値Stkを定めるについて、
Stk=Ak・Qn+Ak・Wse
=Ak・Qn+Ak・(wd+q・ws)
=Ak・Qn+Ak・wd+Ak・q・ws
と設定しなければならない。
しかし、Wseの値は大きいほど、EC規制に対して安全な包装商品群を製造できるので上記のqの値にも大きめの値を設定する傾向になるが、それだけ公称重量Qnに対して重量の大きい包装商品を量産することになり、原料の使用効率を十分高くすることができないという問題があるので、下記のような好ましい設定値を用いる。
現在までの良品個数に基づいて、現在良品重量積算レジスタ値と目標現在積算基準値との大小比較を行うものであって、個別の重量測定値を基準重量値と比較するのではない。すなわち、積算値を目標積算値と比較するという点に着目し、積算値としての余裕量を見込んだ目標現在積算基準値を、1個の重量測定値のバラツキの標準偏差がσwである場合に、Ak個を積算した場合のバラツキ誤差は、(Ak)1/2・σwであるので、1個について最大でq・σwのばらつき誤差を見込むのであれば、積算個数がk個における目標現在積算基準値Stkは、
Stk=Ak・(Qn+wd)+(Ak)1/2・q・ws
と設定することが可能であり、個別の重量測定値を基準重量値と比較する方式に比べて、Ak・q・ws−(Ak)1/2・q・wsの分だけ原料の使用効率の改善ができる。
第1許容下限重量値T1´、第2許容下限重量値T2´は個別の重量測定値との大小比較であるから、EC規制によって定まる第1下限重量値T1、第2下限重量値T2に対して、
T1´=T1+Wse
T2´=T2+Wse
と設定すればよい。
なお、現在までの包装商品の良品平均重量値と基準重量値とを比較して、現在までの平均偏差weを求め、定量重量充填機4側へ補正偏差量WEとしてフィードバックする上記の本発明の他の実施形態の場合、すなわち、良品の平均重量値を基準重量値Qtと比較する方式の場合であれば、基準重量値Qtは、
Qt=Stk/Ak=(Qn+wd)+{1/(Ak)1/2}・q・ws
と設定する。
第1許容下限値T1´、第2許容下限値T2´については、個別の重量測定値との比較であるため、
T1´=T1+Wse=T1´+wd+q・ws
T2´=T2+Wse=T2´+wd+q・ws
とする。
なお、本発明の他の実施形態として、目標現在積算基準値Stkを、
Stk=Ak・(Qn+wd)+Ak・q・wsとしてもよく、また、良品の平均重量値を基準重量値Qtと比較する方式であれば、基準重量値Qtを、
Qt=Stk/Ak=(Qn+wd)+q・ws
としてもよい。
図5は、重量選別機5の上記動作を説明するためのフローチャートである。
先ず、稼動運転が開始されて、重量選別機5の設定表示部の集計スタートスイッチがONされたか否かを判断し(ステップn1)、ONされたときには、包装商品の重量測定がされたか否かを判断し(ステップn2)、重量測定がされると、制御区間用カウンタCpをインクリメントし(ステップn3)、重量測定値Wx´から容器1の平均重量値Wpaを減算して包装商品の内容重量Wxを算出し(ステップn4)、ステップn5に移る。上記ステップn1で集計スタートスイッチがONされていないときには、フラグやカウンタ等が「0」にリセットされている(ステップn7)。
ステップn5では、特別制御区間であることを示す第2フラグF2が「1」にセットされているか否かを判断し、セットされていないときには、標準制御区間であることを示す第1フラグF1が「1」にセットされているか否かを判断し(ステップn6)、セットされていないときには、初期制御区間であるとして、図6のステップn8に移る。
ステップn8では、内容重量Wxが、第2許容下限重量値T2´以下であるか否かを判断し、第2許容下限重量値T2´以下であるときには、不良品であるとして、ステップn22に移り、後段の振分け装置である分岐式搬送機16へ不良品の振分けを指令して図5のスタートへ戻る。
ステップn8で、内容重量Wxが、第2許容下限重量値T2´以下でないときには、包装商品の内容重量Wxが、第2許容下限重量値T2´を超えて第1許容下限重量値T1´以下の範囲であるか否か、すなわち、非標準商品であるか否かを判断し(ステップn9)、内容重量Wxが、前記範囲であるとき、すなわち、非標準商品であるときには、その個数が、既に許容個数Uを上回ったことを示す許容個数超過フラグFt1が「0」にリセットされているか否かを判断し(ステップn18)、リセットされていないとき、すなわち、「1」にセットされているときには、非標準商品の個数が、既に許容個数Uを超過しているので、ステップn22に移り、不良品として振分けるように振分け装置に指令し、スタートに戻る。
ステップn18で、許容個数到達フラグFt1が「0」にリセットされているときには、非標準商品の個数が、許容個数Uを超過していないので、非標準商品を計数する非標準商品用カウンタCtをインクリメントし(ステップn19)、非標準商品用カウンタCtの計数値が、許容個数U以下であるか否かを判断し(ステップn20)、許容個数U以下でないときには、許容個数Uを上回ったとして、許容個数超過フラグFt1を「1」にセットしてステップn22に移る(ステップn21)。ステップn20で、非標準商品用カウンタCtの計数値が、許容個数U以下であるときには、その包装商品は良品であるとしてステップn10に移る。
上記ステップn9で、包装商品の内容重量Wxが、第2許容下限重量値T2´を超えて第1許容下限重量値T1´以下の範囲でないときには、包装商品は、非標準商品ではなく、良品であるとして、良品用カウンタCgをインクリメントし(ステップn10)、その包装商品の内容重量Wxを良品重量の積算値ΣWxに積算して現在良品重量積算レジスタの積算値を更新し(ステップn11)、ステップn12に移る。ステップn12では、制御区間用カウンタCpの計数値が、初期制御区間に対応する個数Pになったか否かを判断し、個数Pになっていないときには、スタートに戻る。ステップn12で、制御区間用カウンタCpの計数値が個数Pになったときには、初期制御区間が終了したことを示す第1フラグF1を「1」にセットし(ステップn13)、現在積算偏差WESを、良品重量の積算値ΣWxから目標現在積算基準値Qt・Cgを減算して算出し(ステップn14)、算出した現在積算偏差WESをPで除算して1個当たりの補正偏差量WEを算出し(ステップn15)、算出した補正偏差量WEを、符号と共に定量重量充填装置4へ送信し(ステップn16)、制御区間用カウンタCpをリセットしてスタートへ戻る(ステップn17)。
定量重量充填機4の制御装置12では、新しい目標充填重量値Wtを補正偏差量WEに基づいて算出し、次の制御区間では、この算出した目標充填重量値Wtになるように、容器1に物品3を充填する。
図5のステップn6で、初期制御区間が終了したことを示す第1フラグF1が「1」にセットされているときには、図7の選別集計処理N1に移る。この選別集計処理N1は、図6の選別集計処理N1と同様であり、同じステップ番号(ステップn8〜n11,n18〜n22)を付してその説明を省略する。
この図7の選別集計処理N1において、包装商品が良品と判定されて、良品用カウンタCgをインクリメントし(ステップn10)、その包装商品の内容重量Wxを良品重量の積算値ΣWxに積算して更新した(ステップn11)後のステップn23では、制御区間用カウンタCpの計数値が、標準制御区間の1制御区間に対応する(P+S)個になったか否かを判断し、(P+S)個になっていないときには、スタートに戻り、(P+S)個になったときには、所定個数Aと現在良品個数である良品用カウンタCgの計数値との差Dpを算出し(ステップn24)、算出した差Dpが、(S+P)<Dp <2(S+P)であるか否か、すなわち、良品個数の積算値が所定個数であるA個に接近し、1制御区間以上は残すが2制御区間までは残さない状態に到達したか否かを判断し(ステップn25)、到達していないときには、図6のステップn14に戻り、到達したときには、図7のステップn26に移り、次の制御区間が、特別制御区間であることを示す第2フラグF2を「1」にセットし、特別制御区間に対する補正偏差量を上記のようにして算出する(ステップn27)。
すなわち、現在積算偏差WESを算出し、この現在積算偏差WESをPで割って補正偏差量WEを算出し、算出した補正偏差量WE<0のときは、標準時の補正偏差量WEに余裕修正量△weを追加し、最終の補正偏差量WFを
WF=WE+△we
とし、補正偏差量WE≧0のときは、現在積算偏差WESのプラスの程度に余裕があるとき、すなわち、
WE−△we≧0
であれば操作信号を送信せず、現在のままの制御を実行させ、
現在積算偏差WESのプラスの程度に余裕がないとき、すなわち、
WE−△we<0
であればWF=△weとし、算出した補正偏差量WFを、符号と共に、定量重量充填装置4へ送信し(ステップn28)、スタートへ戻る。
図5のステップn5で、特別制御区間であることを示す第2フラグF2が「1」にセットされているときには、図8のステップn29に移る。このステップn29では、包装商品の内容重量Wxが、第1許容下限重量値T1´以下であるか否かを判断し、第1許容下限重量値T1´以下であるときには、特別制御区間であるので、不良品と判定し、振分け装置に対して不良品としての振分けを指令してスタートに戻る(ステップn40)。
ステップn29で、包装商品の内容重量Wxが、第1許容下限重量値T1´以下でないときには、良品であるとして、良品用カウンタCgをインクリメントし(ステップn30)、その包装商品の内容重量Wxを良品重量の積算値ΣWxに積算して積算値を更新し(ステップn31)、良品用カウンタCgの計数値が、所定個数Aになったか否かを判断し(ステップn32)、所定個数Aになっていないときには、スタートへ戻り、所定個数Aになったときには、現在積算偏差WESを、良品重量の積算値ΣWxから目標現在積算基準値Qt・Cgを減算して算出し(ステップn33)、算出した現在積算偏差WESが、「0」以上であるか否かを判断し(ステップn34)、「0」以上でないときには、スタートに戻る。
ステップn34で、現在積算偏差WESが「0」以上であるときには、所要の時点であるとして、現在積算偏差WESの内容、符号を、重量選別機5の設定表示部に表示し(ステップn35)、良品用カウンタCgの計数値、すなわち、良品の個数を表示し(ステップn36)、非標準商品カウンタCtの計数値、すなわち、非標準商品の個数を表示し(ステップn37)、良品に対する非標準商品の割合を算出して表示し(ステップn38)、重量選別機を含む上流側の定量重量充填機4等の動作の強制停止指令を出力して終了する(ステップn39)。
以上のようにして、EC規制を遵守した包装商品が所定個数であるA個製造された所要の時点で、充填計量作業を終了することができる。
なお、充填計量作業を終了することなく、例えば、EC規制を遵守した包装商品が所定個数であるA個製造される度に、包装商品を、異なる収容容器に収容するようにしてもよい。
この実施形態では、特別制御区間以外では、包装商品の内容量の重量WxがT2´<Wx≦T1´であるとき、すなわち、非標準商品であるときには、最初に設定した目標の所定個数Aに対する個数が、0.025・A以下の最大の整数である許容個数Uに到達しているか否かを判定し、到達していなければ良品と判定した。
このようにしている理由は、原料の使用効率の観点から、包装商品の内容量の重量WxがT2´<Wx≦T1´であってもできるだけ良品扱いすることによって、少しでも不良品として廃棄される包装商品を少なくするためである。
しかし、本発明の他の実施形態として、図6及び図7にそれぞれ対応する図9及び図10のフローチャートの一点鎖線で示すステップn19,n20で示すように、良品用カウンタCgで計数される現在の良品個数に基づき、仮にT2´<Wx≦T1´の非標準商品を良品とした場合に許容比率がどうなるかを現在の良品個数の値に応じて判定するようにしてもよい。
すなわち、所定個数Aに対する個数が、0.025・A以下の最大の整数であった許容個数Uに対して、この実施形態では、許容個数U´として、良品用カウンタCgで計数される現在の良品個数に、今回の非標準商品を仮に良品としてカウントした場合の、非標準商品として許容できる最大の許容個数を、
U´=0.025・(Cg+1)
として算出し、非標準商品用カウンタCtの計数値が、前記許容個数U´以下であるか否かを判断するものである。
このようにして非標準商品を良品、不良品として選別することによって、現在の良品個数に応じた不良品条件(2´)に規定された比率である2.5%に基づいて、非標準商品が判定されることになる。
したがって、現在の良品個数次第では、T2´<Wx≦T1´の非標準商品について、上記の実施形態に比べて、不良品とされる確率が高くなるが、任意の時点で包装商品群の製造を停止させることが可能になり、次のような制御を実施することができる。
上記実施形態の制御では、包装商品群の目標の所定個数Aを定め、良品が所定個数Aに到達した時点、或いは、所定個数A個を超えた時点で現在積算偏差WES≧0になるようにした。
相手先に販売する包装商品の個数Aの具体的数値を特定せず、例えば、1日、又は1ロットの包装商品群の単位でEC規制を満足させるには、次のようにすればよい。
すなわち、1日または1ロットの生産計画において、供給を予定する原料の量から概略の予定生産個数Bを算出する。例えば、供給を予定する原料の生産重量=1トン、1包装商品の目標重量=100gであれば、B=1000000/100=1万個となる。この予定生産個数Bに対して所定個数Aを設定する。例えば、1日の予定生産個数Bを設定したときには、所定個数Aは、自動的にA=0.9・Bまたは0.95・Bなどと設定されるようにすればよい。
そして、予定した生産個数Bの大半の個数である所定個数Aまでは、上記の〔1〕初期制御区間の動作、〔2〕標準制御区間の動作を行なわせるものとし、この場合は、例えば、丁度A個に到達した時点で、これ以降の制御は、特別制御区間であるとして、A個から原料を使い切る個数であるB個付近の個数(丁度B個である必要はない)までを、上記の〔3〕特別制御区間の動作を行なわせて、充填重量をやや多めにして原料を使い切るようにすればよい。
また、本発明の他の実施形態として、集計制御停止準備スイッチを重量選別機5の操作手段としての設定表示部に備える構成とし、作業者が任意の時点で、所定の操作として集計制御停止準備スイッチをONすれば、標準制御区間において、現在積算偏差WES≧0が成立する任意の時点で包装商品群の製造、選別を停止させるものである。なお、集計制御停止準備スイッチを重量選別機5の操作手段としての設定表示部に備える構成の場合は、この集計制御停止準備スイッチによる所定の操作のみによって、包装商品群の製造を停止させるようにしてもよい。あるいは、この集計制御停止準備スイッチによる所定の操作、又は、上記実施形態と同様に所定個数Aの設定のいずれかによって、包装商品群の製造を停止させるようにしてもよい。
集計制御停止準備スイッチをONすれば、良品の包装商品群が条件(1´)を満足する包装商品群になったときに、包装商品群の製造、選別を停止させることができるようにする。
したがって、1つの包装商品群を製造した時点でEC規制の(1´)、(2´)、(3´)の条件を満足することになり、上記実施形態のような特別制御区間は設ける必要はない。
この場合は、図10に示される選別集計処理N1が終了した後のステップn40では、現在積算偏差WESを、良品重量の積算値ΣWxから目標現在積算基準値Qt・Cgを減算して算出し、現在の包装商品の制御状況を表すデータである現在積算偏差WESの内容、符号、良品用カウンタCgの計数値、非標準商品Ctの計数値、良品に対する非標準商品の割合を、重量選別機5の表示手段としての設定表示部に表示する(ステップn41)。
良品用カウンタCgの計数値は、良品の個数であって、良否の判定結果に関する情報であり、現在積算偏差WESの内容、符号は、制御開始から良品と判定された充填済容器の物品の積算値が、目標積算値以上であるか否かを示す情報である。
これらの情報の表示があれば、制御の状況が把握できるので、集計制御停止準備スイッチを押す判断が容易になる。なお、これらの表示は、他の実施形態においても行うようにしてもよく、これによって、現在の制御・選別の状況を作業者が容易に把握できる。
ステップn41では、現在偏差量WES、内容量の重量WxがT2´<Wx≦T1´の包装商品である非標準商品の現在比率、すなわち、現在の非標準商品比率=(Ct/Cg)・100(%)、現在良品個数=Cg、現在非標準商品個数=Ctを、重量選別機5の制御装置15の設定表示部へ送って表示し、ステップn42に移る。
作業者は、適宜現在偏差量WESの大きさと符号と良品個数とを監視しながら、所定の操作として集計制御停止準備スイッチを押すと、集計制御停止準備フラグが1にセットされる。
ステップn42では、現在積算偏差WESが「0」以上であるか否かを判断し、「0」以上でないときには、制御区間用カウンタCpの計数値が、標準制御区間の1制御区間に対応する(P+S)個になったか否かを判断し(ステップn46)、制御区間用カウンタCpの計数値が、(P+S)個になっていないときには、スタートに戻り、(P+S)個になったときには、図9のステップn14に戻る。
図10のステップn42で、現在積算偏差WESが「0」以上であるときには、集計制御停止準備スイッチがオンされていることを示すフラグがセットされているか否かを判断し(ステップ43)、セットされていないときには、ステップn46に移り、セットされているときには、所要の時点であるとして、重量選別機を含む上流側の定量重量充填機4等の動作の強制停止指令を出力し(ステップn44)、集計制御停止準備スイッチがオンされていることを示すフラグをリセットして終了する(ステップn45)。
上記の各実施形態では、重量選別機5の制御装置15で、補正偏差量WEを算出し、定量重量充填機4の制御装置12に送信するようにしたけれども、本発明の他の実施形態として、包装商品1aの内容重量Wx等の重量データを定量重量充填機4の制御装置12に送信し、制御装置12で補正偏差量WEを算出し、充填目標重量を制御するようにしてもよい。
あるいは、重量選別機5の制御装置15と、定量重量充填機4の制御装置12とを一台の制御装置で構成してもよい。
(実施形態2)
上記実施形態では、物品3を包装用の容器1に一定重量充填する定量重量充填機4に適用して説明したけれども、本発明は、物品を包装用の容器1に一定体積充填する定量体積充填機にも同様に適用できるものである。
図11は、定量重量充填機4に代えて、物品3を、包装用の容器1に一定体積充填する定量体積充填機4aを備える充填計量システムの概略構成図であり、図1に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
この実施形態の定量体積充填機4aは、オーガー式の充填機であり、制御装置12aは、オーガー9を、その回転軸に設けたパルスジェネレータ11からのパルス数に基づいて、サーボモータ10で所定の回転数だけ回転させ、貯留ホッパ6内の物品3を所定の目標充填体積量Vtだけ容器1に充填する。
定量体積充填機4aで、所定の目標充填体積量Vtを設定して容器1へ物品3を充填しても、定量体積充填機4aによる充填体積量のバラツキがあるのでそれに応じて重量値がばらつく。また、物品3の温度が異なると、物品3の見かけ比重が異なるので、所定の目標充填体積量Vtだけ充填しても物品3の温度の変動に応じて重量が変動する。
したがって、上記実施形態の定量重量充填機4と同様に、定量体積充填機4aの後段に重量選別機5を設置し、包装商品2aを重量選別機5によってEC規制による重量選別を行い、EC規制適合商品を製造する。
具体的には、定量体積充填機4aの制御装置12aでは、上記実施形態と同様にして重量選別機5から与えられる偏差量WEを、対応する体積についての充填偏差量WE’に換算し、目標充填体積量Vtを
Vt−WE’→Vt
とする。
1個当たりの偏差量WEを、体積についての充填偏差量WE’に変換するには、重量選別機5で求めた現在良品重量積算レジスタ値の1個当たりの平均値(包装商品1aの現在の平均重量値)を偏差量WEと共に定量体積充填機4aへ送る。定量体積充填機4aの制御装置12aでは、これらのデータが送られた時点の目標充填体積量Vt(現在、充填目標としている体積量)で除算して現在の見かけ比重を求め、偏差量WEを、求めた現在の見かけ比重で除算して偏差量WE’を算出し、上記のように、目標充填体積量Vtを制御する。
その他の構成は、上記実施形態と同様である。
(実施形態3)
上記各実施形態では、一定重量または一定体積の物品3を容器1に充填する定量充填機4,4aに適用して説明したが、本発明は、組合せ秤で組合せ計量された物品を、包装袋等に充填する場合にも同様に適用できるものである。
図12は、組合せ秤20を用いたシステムの概略構成図であり、図1に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
この実施形態のシステムは、菓子類などの物品を組合せ計量して排出する組合せ秤20と、組合せ秤20から排出される物品を包装する包装機21と、包装機21からの包装商品の重量を測定して選別する重量選別機5aとを備えている。
組合せ秤20では、図示しない供給装置から分散フィーダ23の中央部に物品(図示せず)が供給され、分散フィーダ23では振動によって物品をその周縁部方向へ送り出し、分散フィーダ23の周辺に放射状に設置された複数のリニアフィーダ24へ搬送する。各リニアフィーダ24には振動装置が取り付けられており、各々のリニアフィーダ24を振動させることによって物品を搬送してリニアフィーダ24の周辺に放射状に設置された複数の供給ホッパ25に投入する。各供給ホッパ25では一時的に物品を保持し、底部の開閉可能な排出用のゲートを開いて、各供給ホッパ25の下方にそれぞれ配設された各計量ホッパ26に物品を投入する。各計量ホッパ26では投入された物品の重量が、複数のロードセル等の各重量センサ27によって計量される。
各重量センサ27の検出出力は、組合せ秤20内部に配置された制御装置22に与えられ、制御装置22では、各重量センサ27の重量値に基づいて組合せ演算することにより、組合せ重量が、所定重量範囲であって、目標組合せ重量と一致するか最も近い計量ホッパ26の組合せを、最適組合せとして選択し、選択された最適組合せの計量ホッパ26の排出用のゲートを開いて物品を排出し、集合シュート28を介して包装機21へ投入する。
包装機21は、組合せ秤20の最適組合せの計量ホッパ26から排出された物品を受け取って、その物品を包装袋などの包装材で包装し、包装商品1bとして搬送コンベヤへ排出する。
この実施形態では、組合せ秤20と包装機21とによって、組合せ計量された物品を包装袋に充填する充填装置が構成される。
重量選別機5aでは、上述の実施形態と同様に、計量コンベヤ14で測定した包装商品1bの内容重量値に基づいて、良否を判定し、不良品を、後段の振り分け装置としてのフリッパー29を作動させて図13の概略平面図に示すように、不良品と判定された包装商品1bを、コンベヤの主搬送ライン17から落下除外する。
組合せ秤20には、目標組合せ重量値Wt、上限重量値Wuが図示しない設定表示部から設定され、複数の計量ホッパ26に貯留した物品の重量測定値に基づいて組合せ演算を行い、組合せ重量値が、目標組合せ重量値Wt以上であって、上限重量値Wu以下の所定重量範囲にあって、最も目標組合せ重量値Wtに近いものを最適組合せとして選択し、選択した計量ホッパ26に貯留した物品を包装機21に投入し、包装機21で袋詰めして包装商品1bとする。
したがって、図13の破線で示すように、包装商品1bの内容物の重量測定値は、目標組合せ重量値Wt以上であって、上限重量値Wu以下の所定重量範囲にあり、目標組合せ重量Wtに近づくほど分布確率が大きい。
しかし、組合せ秤20の計量器である計量ホッパ26の測定重量値には、バラツキ誤差があるので、図13の一点鎖線で示すように、包装商品1bの内容物の真の重量は、目標組合せ重量値Wt未満の重量から上限重量値Wuを超える重量範囲まで分布する。更に、このように重量分布する包装商品1bの重量選別機5aによる重量測定値の分布は、重量選別機5aの計量バラツキによってそれより広がり、図13の実線に示すような形状となり、包装商品1bの重量測定値の平均値Wxaは、図示のような位置となる。
かかる組合せ秤20を使用して、上記実施形態と同様に、原料の使用効率をできるだけ高めつつ、EC規制に適合する包装商品1bを製造するものである。
具体的には、組合せ秤20では、目標組合せ重量値がWtを、その制御装置22で、重量選別機5aから与えられる補正偏差量WEに基づいて、
Wt−WE→ Wt
と、補正偏差量WEの符号を考慮して、現在以降の商品製造に向けて新しい目標組合せ重量値Wtを算出する。すなわち、補正偏差量WEを打ち消すように、目標組合せ重量値Wtを制御するものである。なお、目標組合せ重量値Wtと上限重量値Wuとで規定される重量幅は一定とし、目標組合せ重量値Wtの変更に応じて一定の重量幅で所定重量範囲を移動させる。
その他の構成は、上述の実施形態1と同様である。
(その他の実施形態)
上記実施形態では、第1,第2許容下限重量値T1´,T2´によって、上記(2´),(3´)の条件を満たすように、不良品を選別したけれども、本発明の他の実施形態として、上記(2´),(3´)の条件に代えて、良品として選別するため、重量測定値における内容量の重量値Wxに対する許容下限重量値L(Qt>L)を任意に定め、内容量の重量値WxがL未満の包装商品は不良品として選別し、A個、またはA個付近の個数から成る良品の包装商品群がL未満の内容重量を持つ包装商品を含まないという条件を満足させるようにしてもよい。