JP6115130B2 - 加工性改質材およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリオレフィンの押出成形加工において、加工性を向上させるために混合する加工性改質材、およびその製造方法に関するものである。
Tダイを用いた押出ラミネート成形においては、Tダイから押し出された溶融樹脂膜は、Tダイ出口から冷却ロールまでのエアギャップ間で引き伸ばされる際に、膜の幅が狭くなる。これは、ネックインと呼ばれ、ネックインは小さいほど幅落ちが少ないため生産性に優れる。また、製膜速度が高いほど生産性に優れるため、高速成形性が求められる。吐出量を一定としてライン速度を上昇させた際に安定して製膜できる最高速度はドローダウンと呼ばれ、高速成形性の指標となっている。押出ラミネート成形においては、ネックインとドローダウンのバランスが重要視され、ネックインが小さくドローダウンが大きい、すなわちドローダウンとネックインの比が大きいほど生産性に優れる。
一般に、高圧ラジカル法によって製造される高圧法低密度ポリエチレンは押出ラミネート加工に際して優れた成膜性を示し、各種の樹脂フィルム、紙、アルミニウム箔等の基材フィルムへの押出ラミネート用途に好適に使用されている。近年、衝撃強度や突刺強度が必要な分野や耐熱性の求められる分野においては、高圧法低密度ポリエチレンでは性能が不足しており、直鎖状低密度ポリエチレンや高密度ポリエチレンが用いられるようになって来ている。しかし、直鎖状低密度ポリエチレンや高密度ポリエチレンはいずれも押出ラミネート成形性に劣るために単独で用いることは困難であり、高圧法低密度ポリエチレンなどの加工性改質材を混合して用いられている。ポリオレフィン系樹脂に使用する加工性改質材としては、弾性の高い高圧法低密度ポリエチレンが多く用いられる。このような加工性改質材には、直鎖状低密度ポリエチレンや高密度ポリエチレンの性質を活かすため、できる限り少量の混合で押出ラミネート成形性を向上できることが求められる。加工性改質材の弾性が高いほど少量の混合で押出ラミネート成形性を向上することができることから、従来の高圧法低密度ポリエチレンよりも効果の高い加工性改質材が求められている。
ポリオレフィン系樹脂の弾性を高める方法として、既存のポリオレフィン系樹脂に、後処理として電子線や放射線を照射する方法が知られている(例えば、特許文献1、2)。しかし、電子線や放射線を照射する方法は、専用の装置が必要であり、大量の樹脂を処理するためにはコストが高くなる欠点があった。また、既存のポリオレフィン系樹脂と有機化酸化物などのラジカル発生剤を溶融混合することで架橋させ、弾性を高める方法が知られている(例えば、特許文献3)。この方法によれば通常の押出機で処理が可能となるものの、得られる加工性改質材は架橋されたものであるため、直鎖状低密度ポリエチレンや高密度ポリエチレンと均一に混合しにくく、また、得られる改質材の延伸性が不足しており、直鎖状低密度ポリエチレンや高密度ポリエチレンに混合したものがドローダウンに劣るという問題があった。
このように、従来の方法では、新規の設備を用いることなく、加工性改良効果の高い、すなわちネックインとドローダウンのバランスに優れる加工性改質材を得ることは困難であった。
特開平9−31256号公報 特開2000−159947号公報 特許第3044256号公報
本発明は、上記のような状況を鑑みなされたものであって、高圧法低密度ポリエチレンを用いて、新規の設備を用いることなく、ネックインとドローダウンのバランスに優れた樹脂組成物を得ることができる加工性改質材を提案するものである。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の高圧法低密度ポリエチレンを用いた改質材が、延伸性を損なわずに加工性を大きく改良できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、高圧法低密度ポリエチレンを用いた、下記(A)〜(D)を満たす加工性改質材に関するものである。
(A)260℃で毛管粘度計を用いて延伸比4.7で測定した溶融張力が6mN以上120mN以下
(B)260℃で毛管粘度計を用いて溶融張力を測定する条件において、溶融樹脂を延伸できる最大延伸比が47以上
(C)160℃で毛管粘度計を用いて延伸比4.7で測定した溶融張力が35mN以上150mN以下
また、(D)〜(G)を満たす条件で高圧法低密度ポリエチレンを溶融混練することを特徴とする、加工性改質材の製造方法に関するものである。
(D)混練温度が130℃以上220℃以下
(E)酸素濃度が0.1%以上21%以下
(F)混練室内における溶融樹脂の充満率が40%以上90%以下
(G)混練する装置が二軸押出機、バンバリーミキサーのいずれかである
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の加工性改質材は、高圧法低密度ポリエチレンを材料としたものである。中でも、オートクレーブ法により製造されたものであることが弾性の高い低密度ポリエチレンが得やすいことから好ましい。
本発明の加工性改質材の材料として使用する高圧法低密度ポリエチレンのMFRについては特に制約はないが、元々の弾性が高く加工性改良効果が良好になることから3.5g/10分以上15g/10分以下であることが好ましく、g/10分以上10g/10分以下であることがさらに好ましい。
本発明の加工性改質材は、バレル直径9.55mmの毛管粘度計に長さが8mm、直径が2.095mm、流入角が90°のオリフィスを装着し、温度を260℃に設定し、ピストン降下速度を10mm/分、延伸比4.7の条件で測定した溶融張力の値(以下MS260と記す)が6mN以上120mN以下、好ましくは6mN以上100mN以下、より好ましくは6mN以上60mN以下である。MS260が6mNよりも低いと、改質材の弾性が低いためネックインが大きく、加工性改良効果が低くなるため好ましくない。また、MS260が120mNより高いと、ドローダウンが不足するため好ましくない。
本発明の加工性改質材は、260℃において毛管粘度計で溶融張力を測定する際に引取速度を徐々に上昇させ、ストランドが切れた際の延伸比(最大延伸比と呼ぶ)が47以上である。延伸比が47未満であると、加工性改質材として直鎖状低密度ポリエチレンや高密度ポリエチレンなどのオレフィン系樹脂と混合した場合のドローダウンが不足するため好ましくない。
本発明の加工性改質材は、バレル直径9.55mmの毛管粘度計に長さが8mm、直径が2.095mm、流入角が90°のオリフィスを装着し、温度を160℃に設定し、ピストン降下速度を10mm/分、延伸比47の条件で測定した溶融張力の値(以下MS160と記す)が35mN以上150mN以下、好ましくは40mN以上100mN以下、より好ましくは45mN以上70mN以下である。MS160が35mNよりも低いと、改質材の弾性が低いためネックインが大きく、加工性改良効果が低くなるため好ましくない。また、MS160が150mNより高いと、ドローダウンが不足するため好ましくない。
本発明の加工性改質材は、溶融混練前後のMS260の比が2.0以上であると、溶融混練後の改質材を直鎖状低密度ポリエチレンや高密度ポリエチレンなどのオレフィン系樹脂と混合した場合のネックインとドローダウンのバランスに優れるため好ましい。
本発明の加工性改質材は、メルトマスフローレート20g/10分、密度936kg/mの直鎖状低密度ポリエチレンと重量比20/80の割合でドライブレンドし、50mmφのスクリューとストランドダイを有する単軸押出機を用いて設定温度160℃、吐出量25kg/時でストランド状に押出し、ストランドカッターを用い作成したペレットを90mmφのスクリューを有する押出ラミネーターへ供給し、開口幅を600mmとしたTダイより320℃の温度で押出し、坪量50g/mのクラフト紙基材上に押出量17をkg/時として製膜し、引取速度を徐々に上昇させた際に膜切れが発生する速度(ドローダウン)と、引取速度を200m/分として10μmの厚さになるよう押出ラミネートした際の、Tダイ開口幅と樹脂組成物のコート幅との差(ネックイン)との比が3500/分以上であるとネックインとドローダウンのバランスに優れるため好ましい。
また、本発明の加工性改質材は、溶融混練する前の高圧法低密度ポリエチレンを上記の方法で直鎖状低密度ポリエチレンと混合しドローダウンとネックインを評価した際の、溶融混練前後それぞれについて計算したドローダウンとネックインの比(ドローダウン/ネックイン)が1.0よりも大きいと溶融混練による加工性改良効果の上昇が大きいため好ましい。
本発明の加工性改質材の製造方法は、高圧法低密度ポリエチレンを用いている。高圧法低密度ポリエチレン溶融混練することで、弾性を上昇させることができる。溶融混練の方法としては、連続的に処理を行う方法、バッチ式に処理を行う方法がある。その装置としては、単軸押出機、二軸押出機の他、バンバリーミキサー、ロールミキサー、ニーダー、高速回転ミキサー、押出機等の各種混練機が挙げられる。
本発明の加工性改質材の製造装置は、二軸押出機またはバンバリーミキサーであることが、混練温度、酸素濃度を調整しやすいため好ましい。なお、バンバリーミキサーなどの混練機で溶融混練した後は、単軸押出機、二軸押出機を用いてペレット状に成形することができる。
本発明の加工性改質材を製造するための溶融混練温度は、120℃以上220℃以下、より好ましくは130℃以上210℃以下、さらに好ましくは130℃以上200℃以下であると、改質材の弾性と延伸性が両立できるだけでなく、溶融混練時の混練機の負荷、生産性の面から好ましい。
本発明の加工性改質材を製造するための溶融混練時の酸素濃度は、0.1%以上21%以下であると、改質材の弾性と延伸性が両立できるため好ましい。
本発明の加工性改質材を製造するための溶融混練時の混練室内の樹脂の充満率は、好ましくは40%以上90%以下、より好ましくは45%以上90%以下である。ここで混練室内の樹脂の充満率とは、押出機の場合は押出機バレルとスクリューとの間の空間中に占める溶融樹脂の割合を、バンバリーミキサーの場合は混合室とローターとの間の空間中に占める溶融樹脂の割合を指す。充満率がこの範囲にあることで、弾性とドローダウン性が両立できるため好ましい。
本発明の方法で製造した加工性改質材と、直鎖状低密度ポリエチレンや高密度ポリエチレンなどのオレフィン系樹脂とは、ペレット同士を混合するドライブレンドの他、バンバリーミキサー、ロールミキサー、ニーダー、高速回転ミキサー、押出機等の各種混練機、好ましくは単軸もしくは二軸押出機を用いて混合・混練する方法などの公知の方法を利用して混合することができ、各種押出成形に用いられる。
本発明の方法で製造した加工性改質材は、直鎖状低密度ポリエチレンや高密度ポリエチレンなどのオレフィン系樹脂と混合することで優れた加工性改質効果を示し、押出ラミネート成形、インフレーションフィルム成形、キャストフィルム成形などの押出成形に好適に用いられる。中でも、加工性改質材に高い弾性が求められる押出ラミネート成形に用いることが好ましい。
本発明の加工性改質材を用いることにより、高圧法低密度ポリエチレンを用いて、新規の設備を用いることなく、衛生性を損なわずに効果の高い加工性改質材を製造することができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下に、物性、加工性の評価方法を示す。
(1)溶融張力
23℃に設定した恒温室内において、バレル直径9.55mmの毛管粘度計(東洋精機製作所、商品名:キャピログラフ)に、長さが8mm、直径が2.095mm、流入角が90°のオリフィスを装着し、温度を260℃に設定し、溶融張力を測定する樹脂を18g充填し、ピストン降下速度を10mm/分、延伸比を4.7に設定し、引き取りに必要な荷重(mN)を溶融張力(MS260)として測定した。また、改質材を得るために溶融混練後する溶融張力と溶融混練前の溶融張力の比を測定した。なお、測定温度を160℃とし、延伸比を4.7とした溶融張力(以下MS160と記す)も測定した。
(2)最大延伸比
溶融張力の測定時において、引取速度を徐々に上昇させ、ストランドが切れた際の延伸比を最大延伸比とした。最大延伸比が47未満の場合は延伸性に乏しく加工性改質材として不適と判定した。
(3)酸素濃度
押出機の場合はスクリュー直上、バンバリーミキサーの場合は混練直前の混合室内の酸素濃度を、酸素濃度計(新コスモス電機(株)製XP−3180)を用いて計測した。
(4)充満率
押出機の場合は押出機バレルとスクリューとの間の空間の体積を、バンバリーミキサーの場合は混合室とローターとの間の空間の体積を計算し、溶融混練混合する樹脂の体積を空間の体積で除して計算した。
(5)加工性のバランス
メルトマスフローレート20g/10分、密度936kg/mの直鎖状低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、ニポロン−L M70K、以下LL−Aと記す)と高圧法低密度ポリエチレンを溶融混練した加工性改質材とを重量比80/20の割合でドライブレンドし、50mmφのスクリューとストランドダイを有する単軸押出機((株)プラコー製)を用いて設定温度160℃、吐出量25kg/時でストランド状に押出し、ストランドカッター((株)誠和鉄工所製)を用いてペレットとした。この混合物を、90mmφのスクリューを有する押出ラミネーター((株)ムサシノキカイ製)へ供給し、開口幅を600mmとしたTダイより320℃の温度で押出し、基材の引取速度を200m/分として、坪量50g/mのクラフト紙基材上に10μmの厚さになるよう押出ラミネートした際の、Tダイ開口幅と樹脂組成物のコート幅との差をネックインとして計測した。また、押出量を17kg/時とし、引取速度を徐々に上昇させた際に膜切れが発生する速度をドローダウンとした。また、LL−Aと溶融混練する前の高圧法低密度ポリエチレンを重量比80/20の割合でドライブレンドし、50mmφのスクリューとストランドダイを有する単軸押出機((株)プラコー製)を用いて設定温度160℃、吐出量25kg/時でストランド状に押出し、ストランドカッター((株)誠和鉄工所製)を用いてペレットとした混合物を用いてネックイン、ドローダウンを測定した。溶融混練前後それぞれについてドローダウンとネックインの比(ドローダウン/ネックイン)を計算した。
(6)溶融混練による加工性バランスの変化
LL−Aと溶融混練する前の高圧法低密度ポリエチレンを重量比80/20の割合でドライブレンドし、50mmφのスクリューとストランドダイを有する単軸押出機((株)プラコー製)を用いて設定温度160℃、吐出量25kg/時でストランド状に押出し、ストランドカッター((株)誠和鉄工所製)を用いてペレットとした混合物を用いて上記の方法で加工性のバランスを測定した。溶融混練前後それぞれについて加工性のバランスを計算し、その比が1.0よりも大きいものを溶融混練による加工性改良効果の上昇が認められたと判定した。
実施例1
混練機として、噛合型スクリュー、異方向回転型の二軸押出機(東洋精機製作所、商品名:ラボプラストミル2D25S型)を用い、メルトマスフローレート8g/10分、密度918kg/mの高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、ペトロセン213)を、混練温度160℃、吐出量1.7kg/時、スクリュー回転数60rpm、酸素濃度21%、充満率80%の条件で溶融混練し、ストランド状に押出し、ストランドカッター((株)誠和鉄工所製)を用いてペレットとすることで加工性改質材を得た。なお、スクリューは多条フライト型逆リード付(2S25R型)のものを用いた。混練条件および溶融張力の測定結果を表1に記す。得られたペレットと、メルトマスフローレート20g/10分、密度936kg/mの直鎖状低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、ニポロン−L M70K、以下LL−Aと記す)を、重量比20/80の割合でドライブレンドし、50mmφのスクリューとストランドダイを有する単軸押出機((株)プラコー製)を用いて設定温度160℃、吐出量25kg/時でストランド状に押出し、ストランドカッター((株)誠和鉄工所製)を用いてペレットとした。この混合物について溶融張力を測定した。また、この混合物を用いて、上述の加工性のバランスを評価した。また、溶融混練していない高圧法低密度ポリエチレンとLL−Aを混合したものを用いて加工性バランスを測定し、溶融混練による加工性バランスの変化を評価した。結果を表1に示す。
実施例2
混練温度を180℃とした以外は実施例1と同じ条件で高圧法低密度ポリエチレンを溶融混練し加工性改質材を作成した。混練条件および溶融張力、押出ラミネート加工性の評価結果を表1に記す。
実施例3
酸素濃度を5%とした以外は実施例1と同じ条件で高圧法低密度ポリエチレンを溶融混練し加工性改質材を作成した。混練条件および溶融張力、押出ラミネート加工性の評価結果を表1に記す。
実施例4
充満率を50%とした以外は実施例1と同じ条件で高圧法低密度ポリエチレンを溶融混練し加工性改質材を作成した。混練条件および溶融張力、押出ラミネート加工性の評価結果を表1に記す。
実施例5
混練機として、バンバリーミキサー(南千住製作所製)を用い、混練温度160℃、酸素濃度21%、充満率75%として実施例1で用いた高圧法低密度ポリエチレンを溶融混練した。溶融混練した樹脂を50mmφのスクリューとストランドダイを有する単軸押出機((株)プラコー製)を用いて設定温度180℃、吐出量25kg/時でストランド状に押出し、ストランドカッター((株)誠和鉄工所製)を用いてペレットとすることで加工性改質材を作成した。混練条件および溶融張力、押出ラミネート加工性の評価結果を表1に記す。
Figure 0006115130
比較例1
メルトマスフローレート1.6g/10分、密度919kg/mの高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、ペトロセン 360)を用いた以外は実施例1と同じ条件で溶融混練した。混練条件および溶融張力、押出ラミネート加工性の評価結果を表2に記す。最大延伸比が小さく、また溶融混練による加工性バランスの変化が小さかった。
比較例2
メルトマスフローレート3g/10分、密度924kg/mの高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、ペトロセン205)を用いた以外は実施例1と同じ条件で溶融混練した。混練条件および溶融張力を表2に記す。最大延伸比が小さく、また溶融混練による加工性バランスの変化が小さかった。
比較例3
実施例1において、混練温度を260℃とした以外は実施例1と同じ条件で高圧法低密度ポリエチレンを溶融混練した。混練条件を表2に記すが、延伸性に乏しく溶融張力を測定することができなかった。
比較例4
実施例1において、押出機内に窒素を導入して酸素濃度を0.1%未満とした以外は実施例1と同じ条件で高圧法低密度ポリエチレンを溶融混練して加工性改質材を製造した。混練条件および溶融張力、押出ラミネート加工性の評価結果を表2に記す。溶融混練後のMS260が低く、また溶融混練による加工性バランスの変化が小さかった。
比較例5
実施例1において、押出機内に酸素を導入して酸素濃度を28%とした以外は実施例1と同じ条件で高圧法低密度ポリエチレンを溶融混練した。混練条件を表2に記すが、延伸性に乏しく溶融張力を測定することができなかった。
比較例6
実施例1において、吐出量を2.2kg/時、充満率を98%とした以外は実施例1と同じ条件で高圧法低密度ポリエチレンを溶融混練した。混練条件および溶融張力、押出ラミネート加工性の評価結果を表2に記す。溶融混練による加工性バランスの変化が小さかった。
比較例7
混練機として、20mmφの単軸押出機(東洋精機製作所、商品名:ラボプラストミル)を用い、メルトマスフローレートが3.0g/10分、密度が924kg/mの高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、ペトロセン205)を、混練温度160℃、吐出量1.7kg/時、酸素濃度21%、充満率は100%の条件で溶融混練した。混練条件および溶融張力、押出ラミネート加工性の評価結果を表2に記す。溶融混練による加工性バランスの変化が小さかった。
Figure 0006115130
本発明の加工性改質材を使用することで、従来よりも少量の混合で押出成形加工性を改良することが可能となる。これにより、被混合物の特徴を製品により反映することができる。

Claims (2)

  1. 高圧法低密度ポリエチレンを用いた、下記(A)〜(C)を満たすことを特徴とする加工性改質材。
    (A)260℃で毛管粘度計を用いて延伸比4.7で測定した溶融張力が6mN以上120mN以下
    (B)260℃で毛管粘度計を用いて溶融張力を測定する条件において、溶融樹脂を延伸できる最大延伸比が47以上
    (C)160℃で毛管粘度計を用いて延伸比4.7で測定した溶融張力が35mN以上150mN以下
  2. 下記の(D)〜(G)を満たす条件で高圧法低密度ポリエチレンを溶融混練することを特徴とする、請求項1に記載の加工性改質材の製造方法。
    (D)混練温度が130℃以上220℃以下
    (E)酸素濃度が0.1%以上21%以下
    (F)混練室内における溶融樹脂の充満率が40%以上90%以下
    (G)混練する装置が二軸押出機、バンバリーミキサーのいずれかである
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