JP6114155B2 - 金属部材と樹脂部材との接合方法、及び冷却器の製造方法 - Google Patents

金属部材と樹脂部材との接合方法、及び冷却器の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6114155B2
JP6114155B2 JP2013206233A JP2013206233A JP6114155B2 JP 6114155 B2 JP6114155 B2 JP 6114155B2 JP 2013206233 A JP2013206233 A JP 2013206233A JP 2013206233 A JP2013206233 A JP 2013206233A JP 6114155 B2 JP6114155 B2 JP 6114155B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
resin member
metal member
joint
functional group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013206233A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015066938A (ja
Inventor
中村 秀生
秀生 中村
柴田 義範
義範 柴田
杉山 徹
徹 杉山
右 山本
右 山本
内田 安則
安則 内田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Toyoda Gosei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp, Toyoda Gosei Co Ltd filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2013206233A priority Critical patent/JP6114155B2/ja
Publication of JP2015066938A publication Critical patent/JP2015066938A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6114155B2 publication Critical patent/JP6114155B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

本発明は、金属部材と樹脂部材との接合方法、及び冷却器の製造方法に関する。
近年、熱伝導性、電気伝導性、展伸性などに優れる金属部材と、軽量で安価な樹脂部材とを接合した各種工業製品の開発が進められている。当然のことながら、このような工業製品では、異種材料である金属部材と樹脂部材との接合部の信頼性が問題となる。
特許文献1には、金属部材と樹脂部材とを強固に接着するため、金属部材の表面に極性官能基を付与するとともに、樹脂部材を構成する樹脂に上記極性官能基と相互作用する接着性官能基を含む接着性改質剤を配合する接合方法が開示されている。
特開2010−173274号公報
発明者は以下の課題を見出した。
特許文献1に開示された接合方法では、金属部材の表面に付与された極性官能基が未反応のまま残留し、大気中の水分と結合するなどして接合部が接合後に劣化してしまう問題があった。
本発明は、上記を鑑みなされたものであって、未反応の極性官能基による接合後における接合部の劣化を抑制可能な金属部材と樹脂部材との接合方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る金属部材と樹脂部材との接合方法は、
表面に極性官能基が付与された金属部材と、前記極性官能基と互いに引き合う接着性官能基を含む樹脂部材と、を接合する金属部材と樹脂部材との接合方法であって、
前記樹脂部材を構成する樹脂の溶融温度よりも高い温度に、前記金属部材と前記樹脂部材との接合部を保持し、前記金属部材と前記樹脂部材とを接着するステップと、
前記溶融温度Tm(℃)よりも低く、Tm−100(℃)よりも高い温度に前記接合部を保持するステップと、を備えたものである。
このような構成により、未反応の極性官能基による接合後における接合部の劣化を抑制することができる。
接着するステップの前に、第1の荷重で前記金属部材と前記樹脂部材とを互いに押圧しつつ、前記金属部材と前記樹脂部材との接合部を加熱するステップをさらに備え、接着するステップにおいて、前記第1の荷重よりも小さい第2の荷重で前記金属部材と前記樹脂部材とを互いに接触させることが好ましい。このような構成により、接着によるバリの発生を抑制することができる。
さらに、接着するステップの後、前記接合部を保持するステップの前に、前記第2の荷重よりも大きい第3の荷重で前記金属部材と前記樹脂部材とを互いに押圧しつつ、前記溶融温度よりも低い温度に前記接合部を冷却するステップをさらに備えることが好ましい。このような構成により、接着により接合部近傍の樹脂部材内に発生する気泡を押し潰すことができる。
前記接合部を冷却するステップにおいて、前記第3の荷重を、前記第1の荷重よりも小さくすることが好ましい。このような構成により、バリの発生をより一層抑制することができる。
また、接着するステップにおいて、前記樹脂の分解温度よりも低い温度に前記接合部を保持することが好ましい。このような構成により、樹脂の熱分解による劣化を抑制することができる。
さらに、接着するステップにおいて、前記金属部材と前記樹脂部材とを互いに押圧させる押圧部の位置を固定することが好ましい。
また、接着するステップにおいて、前記溶融温度よりも高い温度に前記接合部を30秒以上保持することが好ましい。このような構成により、金属部材に付与された極性官能基と樹脂部材に含まれる接着性官能基との化学反応が促進される。
前記極性官能基が、カルボキシル基及びアミノ基の少なくとも一方であることが好適である。
前記接着性官能基が、エポキシ基であることが好適である。
前記金属部材が、アルミニウムを主成分とすることが好適である。
前記樹脂部材が、ポリフェニレンサルファイドを主成分とすることが好適である。
本発明の一態様に係る冷却器の製造方法は、
一方の主面に冷却フィンが形成された金属板と、
内部に前記冷却フィンを収納するとともに、冷媒の流路が一体に形成された樹脂製の枠体と、を備えた冷却器の製造方法であって、
前記金属板の前記主面に対し、前記枠体に含まれる接着性官能基と互いに引き合う極性官能基を付与するステップと、
前記枠体を構成する樹脂の溶融温度よりも高い温度に、前記金属板と前記枠体との接合部を保持し、前記金属板と前記枠体とを接着するステップと、
前記溶融温度Tm(℃)よりも低く、Tm−100(℃)よりも高い温度に前記接合部を保持するステップと、を備えたものである。
このような構成により、未反応の極性官能基による接合後における接合部の劣化を抑制することができる。
本発明により、未反応の極性官能基による接合後における接合部の劣化を抑制可能な金属部材と樹脂部材との接合方法を提供することができる。
実施の形態1に係る接合装置を示す模式的断面図である。 接合部の温度及び沈み量の時間変化を示すグラフである。 樹脂溶融温度より高く、樹脂分解温度より低い温度に、接合部の温度を保持している状態における接合部の模式的断面図である。 実施の形態1に係る接合方法により接合した接合部の模式的断面図である。 実施の形態1に係る接合方法により接合した接合部のミクロ組織写真である。 比較例1に係る接合方法により接合した接合部のミクロ組織写真である。 実施の形態1に係る接合方法により接合した接合部のマクロ写真である。 比較例2に係る接合方法により接合した接合部のマクロ写真である。 リークテスト用試験片の斜視図である。 リークテスト用試験機の断面図である。 接合部のヘリウムガスリークテスト結果を示すグラフである。 実施の形態1に係る接合方法を適用して製造した冷却器の斜視図である。 実施の形態1に係る接合方法を適用して製造した冷却器の上面図である。 図13のXIV−XIV断面図である。 図13のXV−XV断面図である。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
(実施の形態1)
まず、図1を参照して、実施の形態1に係る接合装置について説明する。図1は、実施の形態1に係る接合装置を示す模式的断面図である。実施の形態1に係る接合装置は、金属部材1と樹脂部材2とを接合するための接合装置である。
図1に示すように、実施の形態1に係る接合装置は、冷却定盤101、絶縁板102a、102b、ヒータ103、電極104a、104b、加圧板105、熱電対106を備えている。なお、当然のことながら、図1に示した右手系xyz座標は、位置関係を説明するための便宜的なものである。図1では、xy平面が水平面を構成し、z軸方向プラス向きが鉛直方向上向きを示している。
冷却定盤101は、ヒータ103を載置するための定盤である。また、冷却定盤101は、ヒータ103の通電を停止した際に、ヒータ103を冷却する機能も有している。冷却定盤101は、内部に冷却水路(不図示)が形成されており、例えば銅や銅合金などの熱伝導性に優れる金属からなる。冷却定盤101は、水平面(xy平面)上に載置されることが好ましい。また、ヒータ103が載置される冷却定盤101の上面は、水平面(xy平面)であることが好ましい。
絶縁板102aは、ヒータ103と金属製の冷却定盤101とを絶縁するためのシートである。そのため、絶縁板102aは、ヒータ103と冷却定盤101との間に挿入されている。図1の例では、絶縁板102aは、ヒータ103の下面全体に設けられている。絶縁板102aは、ヒータ103の下面に固定されていてもよい。絶縁板102aにより、加熱のためにヒータ103に流す電流が、冷却定盤101へ流入することを防止し、ヒータ103の加熱効率を向上させることができる。
絶縁板102bは、ヒータ103と金属部材1とを絶縁するためのシートである。そのため、絶縁板102bは、ヒータ103と金属部材1との間に挿入されている。図1の例では、絶縁板102aは、ヒータ103の上面のほぼ全体に設けられている。但し、ヒータ103の上面において電極104a、104bが設けられているx軸方向両端部には、絶縁板102aは設けられていない。絶縁板102aは、ヒータ103の上面に固定されていてもよい。絶縁板102bにより、加熱のためにヒータ103に流す電流が、金属部材1へ流入することを防止し、ヒータ103の加熱効率を向上させることができる。
ヒータ103は、板状の金属部材1を加熱するための板状の通電加熱装置である。具体的には、ヒータ103により金属部材1を加熱し、金属部材1上に載置された樹脂部材2の接合部を溶融させる。ヒータ103は、例えば通電加熱式のカーボンヒータであることが好ましい。加熱・冷却の応答に優れるカーボンヒータを用いることにより、接合部の温度及び加熱時間を精度良く制御することができる。ヒータ103の内部には熱電対106が設けられている。熱電対106により接合部近傍の温度を測定し、ヒータ103による加熱をフィードバック制御している。
上述の通り、ヒータ103は、絶縁板102aを介して、冷却定盤101に載置されている。他方、ヒータ103上には、絶縁板102bを介して、金属部材1が載置されている。
さらに、ヒータ103の上面におけるx軸方向マイナス側の端部には、電極104aを設けるための凸部103aが設けられている。他方、ヒータ103の上面におけるx軸方向プラス側の端部には、電極104bを設けるための凸部103bが設けられている。図1に示すように、この凸部103a、凸部103bは、金属部材1が載置される平坦部からz軸方向プラス側に突出するように形成されている。
電極104a、104bは、ヒータ103に通電するための電極である。電極104aは、ヒータ103の凸部103aの上面に設けられている。他方、電極104bは、ヒータ103の凸部103bの上面に設けられている。電極104a、104bは、いずれもヒータ103の外側に突出するように設けられている。なお、電極104a、104bの一方がプラス極、他方がマイナス極であるが、いずれの電極がプラス極あるいはマイナス極になってもよい。つまり、ヒータ103を流れる電流の向きは限定されない。
加圧板(押圧部)105は、z軸方向に移動可能な板状部材であって、上側(z軸方向プラス側)から下向き(z軸方向マイナス向き)に樹脂部材2を押圧する。加圧板105により、接合する際、金属部材1と樹脂部材2とを互いに押圧させ、密着させることができる。加圧板105は、サーボモータにより、樹脂部材2に負荷する荷重及びz軸方向の変位が制御される。
次に、図1を参照して、接合対象である金属部材1及び樹脂部材2について説明する。図1の例では、金属部材1は平板状の部材ある。樹脂部材2は底面が開口した箱型の部材である。図1に示すように、金属部材1上に、底面が開口した樹脂部材2が載置され、両者が接合される。これにより、樹脂部材2の開口部が金属部材1により蓋をされた筐体が得られる。ここで、金属部材1と樹脂部材2との接合により得られた筐体の外部に形成されたバリは容易に除去することができる。一方、筐体の内部に形成されたバリは除去することが困難であり、問題となる。なお、図1に示した金属部材1及び樹脂部材2の形状はあくまでも一例であって、金属部材1及び樹脂部材2の形状は何ら限定されるものではない。
金属部材1を構成する金属としては、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、錫、金、銀、鉄、マグネシウム、クロム、タングステン、亜鉛、鉛及びこれらの合金などを例示できる。金属部材1としては、アルミニウムを主成分とするものが好適である。
金属部材1の接合面には、接合前に極性官能基が付与されている。この極性官能基としては、カルボキシル基、アミノ基、ヒドロキシル基、アルデヒド基などが例示できる。金属部表面に付与しやすいことから、カルボキシル基もしくはアミノ基が好ましい。
金属部材1の接合面に極性官能基を付与する表面処理方法としては、極性官能基を含む化合物又はその誘導体などを用いた、塗布処理、フレーム処理、蒸着処理、プラズマ処理などが例示できる。
極性官能基を含む化合物又はその誘導体として以下を例示できる。カルボキシル基を含む化合物として、アクリル酸の単量体、アクリル酸の重合体、アクリル酸とマレイン酸の共重合体、メタクリル酸の単量体、メタクリル酸の重合体などが例示できる。アミノ基を含む化合物としては、アリルアミンの単量体、アリルアミンの重合体などが例示できる。カルボキシル基とアミノ基の誘導体としては、カプロラクタム、ポリアミドなどが例示できる。
樹脂部材2を構成する樹脂としては、耐熱性などの観点から、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリアミド(PA)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などのエンジニアリングプラスチックが好ましい。もちろん、樹脂部材2を構成する樹脂として、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル(PVC)などの汎用プラスチックを用いてもよい。
樹脂部材2には、金属部材1の接合面に付与された上記極性官能基と相互作用する接着性官能基を含む接着性改質剤が配合されている。この接着性改質剤としては、ポリエチレン、ポリスチレンなどを主鎖とし、スチレン系ポリマーを側鎖としたグラフト共重合体を接着性官能基で変性した化合物や、ポリエチレン、ポリスチレンなどを接着性官能基で変性した化合物などが例示できる。具体的には、エチレンとスチレンとの共重合体がグリシジルメタクリレートで変性された変性エチレン−スチレン共重合体、ポリエチレンがグリシジルメタクリレートで変性された変性ポリエチレンなどが例示できる。
接着性改質剤の含有量は、樹脂と接着性改質剤との合計量100質量部に対し、5〜40質量部であることが好ましい。5質量部未満では、金属部材1に対する樹脂部材2の接着性が低下する。一方、40質量部を超えると、樹脂部材2を成形するときの離型性が悪化する。より好ましくは、10〜30質量部である。
接着性改質剤に含まれる接着性官能基としては、エポキシ基(グリシジル基中のエポキシ基を含む、以下同じ)、カルボキシル基、アミノ基、ヒドロキシル基などが例示できる。極性官能基と反応しやすいことから、エポキシ基であることが好ましい。
樹脂と接着性改質剤との混合物中における接着性官能基の含有量は、樹脂と接着性改質剤との合計量の0.15〜1.2質量%であることが好ましい。この値が0.15質量%未満では、金属部材1に対する樹脂部材2の接着性が低下する。一方、1.2質量%を超えると、樹脂部材2を成形するときの離型性が悪化する。より好ましくは、0.3〜0.9質量%である。
金属部材1と樹脂部材2との接合界面における接着は、金属部材1の表面に付与された極性官能基と樹脂部材2に含有された接着性官能基との相互作用によるものと考えられる。
この相互作用は、接合界面で極性官能基及び接着性官能基の原子、電子などが互いに引き合う作用である。具体的には、極性官能基及び接着性官能基の原子間で、電子の移動・共有を伴う一次結合(イオン結合、共有結合など)と、極性官能基及び接着性官能基の中で、電子密度の偏在が生じ、両官能基同士がクローン力で引き合う二次結合(水素結合、ファンデルワールス結合など)とである。
次に、図2を参照して、本実施の形態に係る接合方法について説明する。図2は、接合部の温度及び沈み量の時間変化を示すグラフである。図2において、横軸は時間(秒)、左側の縦軸は接合部の温度(℃)、右側の縦軸は沈み量(mm)を示している。ここで、沈み量とは、図1において、接合前に金属部材1と樹脂部材2とを密着させた状態から、接合後までに樹脂部材2の例えば上面がz軸方向マイナス側に移動する量である。沈み量は、主に接合時に接合部の樹脂部材2が溶融し、接合部からバリとして排出されることにより発生する。従って、沈み量は小さい方が好ましい。図2には、樹脂部材2に加える荷重及びヒータ103への通電電流の時間変化も併せて示されている。なお、荷重及び通電電流の単位は任意である。
図2の例では、金属部材1には、アルミニウム板を用いた。金属部材1の表面に極性官能基であるアミノ基を含有する水溶性のポリアクリルアミンを塗布した後、乾燥した。また、樹脂部材2には、接着性官能基であるエポキシ基を含有するポリエチレンを接着性改質剤として配合したPPS樹脂を用いた。接着性改質剤の含有量は、樹脂と接着性改質剤との合計量100質量部に対し、10質量部とした。樹脂部材2の溶融温度は280℃であり、分解温度は350℃である。
図2に示すように、まず、接合する金属部材1と樹脂部材2とを密着させるため、樹脂部材2に対して荷重L1(第1の荷重)を負荷する。荷重L1を保持した状態で、ヒータ103への通電を開始し、接合部の温度を上げる。
次に、接合部の温度が樹脂部材2の溶融温度に到達する前に、樹脂部材2に対して負荷する荷重をL1からL2(第2の荷重)まで下げる。図2の例では、接合部の温度が200℃を超えた時点で、樹脂部材2に対して負荷する荷重をL1からL2まで下げている。具体的には、図1における加圧板105の位置を固定する。温度の上昇とともに、樹脂部材2に対して負荷される荷重が下がる。さらに、接合部の樹脂の溶融により、荷重はほとんど負荷されなくなる。すなわち、L2の値はほぼ0となる。その後、接合部の温度が樹脂部材2の溶融温度に到達した時点で、通電電流を若干下げて保持する。これにより、樹脂部材2の溶融温度より高く、分解温度より低い温度に、所定の時間、接合部の温度を保持することができる。
図3は、樹脂溶融温度より高く、樹脂分解温度より低い温度に、接合部の温度を保持している状態における接合部の模式的断面図である。樹脂溶融温度より高い温度に保持されているため、図3に示すように、接合界面IFの樹脂部材2は溶融している(溶融部2a)。そのため、接合界面IFにおいて、金属部材1に付与された極性官能基と樹脂部材2に含まれる接着性官能基との化学反応が促進される。この結果、金属部材1と樹脂部材2とが強固に接合される。一方、樹脂分解温度より低い温度に保持することにより、接合部における樹脂の分解による樹脂部材2の強度低下を防止することができる。また、樹脂部材2に対して負荷された荷重L2が小さいため、図2に示すように、沈み量が0.05mm程度に維持される。そのため、図3に示すように、バリの発生が抑制される。
次に、図2に示すように、接合部の温度を所定の時間保持した後、ヒータ103への通電電流を低下させ、接合部の温度を樹脂溶融温度よりも低い温度まで降温する。この冷却工程において、樹脂部材2に対して、L1よりも小さく、L2よりも大きい荷重L3(第3の荷重)を負荷する。これにより、沈み量は0.1mm程度まで増加する。すなわち、少ないながらバリは発生する。しかしながら、図3の溶融部2aに発生した気泡が、当該荷重L3の負荷により押し潰される。そのため、接合部における樹脂部材2の気泡による強度低下を抑制することができる。
荷重がL2以下では、効果的に気泡を押し潰すことができない。一方、荷重がL1以上では、バリの発生量が増大してしまう。荷重を増加させるタイミングは、降温開始(加熱停止)以降とすることが好ましい。これにより、バリの発生を抑制することができる。一方、荷重を増加させるタイミングは、接合部の温度が樹脂溶融温度を下回る前とすることが好ましい。これにより、効果的に気泡を押し潰すことができる。
なお、荷重L1〜L3は一定値である必要はない。
図4は、実施の形態1に係る接合方法により接合した接合部の模式的断面図である。図4に示すように、接合界面IFの近傍の樹脂部材2に発生した気泡が解消され、かつ、バリ2bの発生が抑制されている。
図5は、実施の形態1に係る接合方法により接合した接合部のミクロ組織写真である。図5に示すように、接合界面IFの近傍の樹脂部材2に気泡は確認されない。
図6は、比較例1に係る接合方法により接合した接合部のミクロ組織写真である。比較例1では、冷却工程において荷重をL2からL3へ増加させずに、L2のままとした。図6に示すように、比較例1では、接合界面IFの近傍の樹脂部材2に気泡が確認される。
再び、図2に戻り、接合方法についての説明を続ける。
接合部の温度が樹脂溶融温度を下回ったら、接続部の温度を樹脂溶融温度Tmより低く、Tm−100(℃)(図2の例では、180℃)より高い温度に保持する。すなわち、アミノ基が接合後に大気中の水分と結合し、加水分解することを防止するための熱処理を行う。当該熱処理により、金属部材1の接合界面に残留した未反応のアミノ基(極性官能基)を樹脂部材2の内部へ拡散させ、エポキシ基と反応させることができる。あるいは、未反応のアミノ基を酸素と結合させることができる。その結果、接合後における加水分解による接合部の劣化を防止することができる。
保持時間は、1分以上が好ましく、5分以上がさらに好ましい。1分未満では、未反応のアミノ基の残留量が多くなり、充分に接合部の劣化を抑制することができない。接合部の劣化を抑制する上では、保持時間に特に上限はない。しかしながら、生産性の観点からは、保持時間が短い方が好ましい。
図2に示すように、この熱処理中は、荷重は負荷しない方が好ましい。
また、熱処理温度はTm−50(℃)(図2の例では、230℃)より高い温度であることがさらに好ましい。温度が高い程、熱処理時間を短くすることができる。
さらに、当該加水分解防止のための熱処理は接合の降温途中に組み込まれているため、極めて効果的である。当該熱処理を経ることなく、一度室温まで冷却すると、大気中の水分によりすぐに接合部が劣化し始めてしまう。
次に、図7、8を参照して、バリの発生について説明する。図7は、実施の形態1に係る接合方法により接合した接合部のマクロ写真である。図7に示すように、樹脂部材2からのバリ2bの発生が抑制されている。バリ2bの突出量は樹脂部材2の幅の半分以下であることが好ましい。図7の例では、幅4.0mmの樹脂部材2から最大突出量1.8mmのバリ2bが発生している。
図8は、比較例2に係る接合方法により接合した接合部のマクロ写真である。比較例2では、接合部の温度を保持する際に、荷重をL1からL2へ減少させずに、L1のままとした。図8に示すように、樹脂部材2からバリ2bが大量に発生している。図8の例では、幅4.0mmの樹脂部材2から最大突出量4.8mmのバリ2bが発生している。
次に、図9〜11を参照して、図2において斜線で示した接合部の溶融保持時間及びピーク温度の条件について説明する。当該条件を調査するため、溶融保持時間及びピーク温度を変化させて接合した試験片について、ヘリウムガスリークテストを実施した。
図9は、リークテスト用試験片の斜視図である。図9に示すように、リークテスト用試験片は、アルミニウム板T1(図1の金属部材1に相当)とPPS樹脂板T2(図1の樹脂部材2に相当)とを図2を参照して説明した本実施の形態に係る接合方法により接合したものである。円盤状のPPS樹脂板T2が、矩形状のアルミニウム板T1の中央部に形成された開口部T1aを覆うように接合されている。これにより、ドーナツ型の接合部(接合界面IF)が形成される。ここで、図2の場合と同様に、アルミニウム板T1の表面には、接合前に極性官能基としてアミノ基が付与されている。また、PPS樹脂板T2には、接着性官能基としてエポキシ基が配合されている。
図10は、リークテスト用試験機の断面図である。図10に示すように、リークテスト用試験機は、真空排気経路が設けられた上部ブロックBL1とヘリウムガス導入経路が設けられた下部ブロックBL2とを備えている。リークテスト用試験片のアルミニウム板T1が、上部ブロックBL1と下部ブロックBL2との間にOリングOR1、OR2を介して挟持される。
リークテスト用試験片の接合部が健全でない場合、下部ブロックBL2から導入されたヘリウムガスが、アルミニウム板T1の開口部T1a及び接合部を介して、上部ブロックBL1から排気される。そのため、接合部からリークしたヘリウムガスが検出される。一方、リークテスト用試験片の接合部が健全な場合、下部ブロックBL2から導入されたヘリウムガスは、接合部により堰き止められ、排気側においてヘリウムガスは検出されない。
図11は、接合部のヘリウムガスリークテスト結果を示すグラフである。横軸は樹脂溶融温度以上に保持した時間(溶融保持時間)(s)、縦軸は接合部のピーク温度(℃)である。図11に示すように、溶融保持時間については、10s、20s、30s、40s、110s、180sで変化させた。ピーク温度については、樹脂溶融温度(280℃)から±0℃、+15℃、+30℃、+60℃、+90℃で変化させた。以下に、各ピーク温度における試験結果について順に説明する。
ピーク温度が±0℃の場合、リーク試験を行った溶融保持時間が20s、30s、40s、110s、180sの全てのサンプルについて、リークが確認された。ピーク温度が±0℃では、接合部の温度が低く、アルミニウム板T1に付与された極性官能基とPPS樹脂板T2に含まれる接着性官能基との化学反応が不充分になると推察される。
ピーク温度が+15℃の場合、溶融保持時間が30s、40sのサンプルについては、リークが確認された。一方、溶融保持時間が110s、180sのサンプルについては、リークが確認されなかった。ピーク温度が+15℃の場合、溶融保持時間が40s以下では、アルミニウム板T1に付与された極性官能基とPPS樹脂板T2に含まれる接着性官能基との反応時間が短く、両者の化学反応が不充分になると推察される。一方、溶融保持時間が110s以上では、アルミニウム板T1に付与された極性官能基とPPS樹脂板T2に含まれる接着性官能基との化学反応が充分促進されると推察される。
ピーク温度が+30℃の場合、溶融保持時間が10s、20sのサンプルについては、リークが確認された。一方、溶融保持時間が30s、40s、110s、180sのサンプルについては、リークが確認されなかった。ピーク温度が+30℃の場合、溶融保持時間が20s以下では、アルミニウム板T1に付与された極性官能基とPPS樹脂板T2に含まれる接着性官能基との反応時間が短く、両者の化学反応が不充分になると推察される。一方、溶融保持時間が30s以上では、アルミニウム板T1に付与された極性官能基とPPS樹脂板T2に含まれる接着性官能基との化学反応が充分促進されると推察される。
ピーク温度が+60℃の場合、溶融保持時間が20sのサンプルについては、リークが確認された。一方、溶融保持時間が30s、40s、110s、180sのサンプルについては、リークが確認されなかった。ピーク温度が+60℃の場合も、ピーク温度が+30℃の場合と同様に、溶融保持時間が20s以下では、アルミニウム板T1に付与された極性官能基とPPS樹脂板T2に含まれる接着性官能基との反応時間が短く、両者の化学反応が不充分になると推察される。一方、溶融保持時間が30s以上では、アルミニウム板T1に付与された極性官能基とPPS樹脂板T2に含まれる接着性官能基との化学反応が充分促進されると推察される。
ピーク温度が+90℃の場合、溶融保持時間が30sのサンプルについてのみテストを行い、リークが確認された。ピーク温度が+90℃の場合、溶融保持時間が30sであれば、アルミニウム板T1に付与された極性官能基とPPS樹脂板T2に含まれる接着性官能基との化学反応が充分促進され、アルミニウム板T1とPPS樹脂板T2との接合界面IFにおける密着性は確保されているものと推察される。しかしながら、ピーク温度が樹脂分解温度(+70℃)を超えているため、接合部において溶融した樹脂が熱分解し、接合部における樹脂の強度が低下したものと推察される。
以上の結果から、本実施の形態に係る接合方法では、接合部を樹脂溶融温度より高く、樹脂分解温度より低い温度に30秒以上保持することが好ましい。金属部材1に付与された極性官能基と樹脂部材2に含まれる接着性官能基との化学反応を充分促進することができるとともに、熱分解による樹脂部材2の強度低下を防止することができる。
以上に説明した通り、本実施の形態に係る接合方法では、降温途中に、接続部の温度を樹脂溶融温度より低く、樹脂溶融温度−100℃より高い温度に保持する。すなわち、アミノ基が接合後に大気中の水分と結合し、加水分解することを防止するための熱処理を行う。当該熱処理により、金属部材1の接合界面に残留した未反応のアミノ基(極性官能基)を樹脂部材2の内部へ拡散させ、エポキシ基と反応させることができる。あるいは、未反応のアミノ基を酸素と結合させることができる。その結果、接合後における加水分解による接合部の劣化を防止することができる。
次に、図12〜15を参照して、本実施の形態に係る接合方法を適用して製造した冷却器について説明する。図12は、実施の形態1に係る接合方法を適用して製造した冷却器の斜視図である。具体的には、斜め下側から観察した斜視図である。図13は、実施の形態1に係る接合方法を適用して製造した冷却器の上面図である。図13は、図12に示された冷却部材10を取り外した状態を示している。図14は、図13のXIV−XIV断面図である。図15は、図13のXV−XV断面図である。図12〜15に示した右手系xyz座標は、位置関係を説明するための便宜的なものである。図12〜15では、xy平面が水平面を構成し、z軸方向プラス向きが鉛直方向上向きを示している。
図12に示すように、本実施の形態に係る冷却器は、金属製の冷却部材10、樹脂製の流路構成部材20、金属製の底板30を備えている。ここで、冷却部材10は、天板11及び冷却フィン12を備えている。また、流路構成部材20は、枠体21及び仕切板22を備えている。図12において、流路構成部材20及び底板30の一部は切断されており、切断面はハッチングされている。
図12に示すように、天板11は、xy平面を主面とし、x軸方向を長手方向する矩形状の金属板である。天板11の上面(z軸方向プラス側の主面)には、例えば半導体チップなどの冷却対象物(不図示)が載置される。一方、天板11の下面(z軸方向マイナス側の主面)には、複数の冷却フィン12が下向き(z軸方向マイナス向き)に突出して設けられている。天板11と冷却フィン12とは一体に形成されていることが好ましい。
図12に示すように、天板11の下面に複数設けられた冷却フィン12は、同一形状を有し、いずれもyz平面を主面とし、y軸方向を長手方向する矩形状の金属板である。ここで、冷却フィン12は、天板11の長手方向(x軸方向)にほぼ平行かつ等間隔に配列されている。
図13に示すように、冷却フィン12の両端は、いずれも枠体21に接するように設けられている。なお、図13では、冷却フィン12は破線で示されている。
図13に示すように、枠体21は、天板11及び底板30とともに冷却器の筐体を構成している。図14に示すように、枠体21のx軸方向マイナス側の端面(yz平面)には冷媒の供給口25が設けられている。ここで、供給口25は仕切板22の下側(z軸方向マイナス側)に設けられている。一方、枠体21のx軸方向プラス側の端面(yz平面)には冷媒の排出口26が設けられている。ここで、排出口26は仕切板22の上側(z軸方向プラス側)に設けられている。
図12、13に示すように、仕切板22は、枠体21と一体に形成された板状部材である。仕切板22は、天板11及び底板30と平行に設けられている。仕切板22により、冷媒の供給路と排出路とが仕切られている。具体的には、仕切板22の下側が供給路であり、仕切板22の上側が排出路である。他方、仕切板22には、上向き(z軸方向プラス向き)に突出するとともにx軸方向に延設されたノズル23が設けられている。このノズル23により、冷却フィン12に冷媒が供給される。さらに、隣接するノズル23の間隙が排気路24を構成している。ノズル23を介して、供給路と排気路24とが接続されている。
次に、図14、15を参照して、冷媒の流れについて説明する。図14、15における矢印が冷媒の流れを示している。まず、図14に示すように、供給口25から供給された冷媒は、仕切板22の下側の供給路をx軸方向プラス向きに流れる。次に、図14、15に示すように、冷媒は、ノズル23よりz軸方向プラス向きに流れ、隣接する冷却フィン12の間に流入する。次に、図14、15に示すように、冷媒は、隣接する冷却フィン12の間をy軸方向プラス向きもしくはマイナス向きに流れ、さらにz軸方向マイナス向きに流れ、排気路24に流入する。最後に、図14に示すように、冷媒は、排気路24をx軸方向プラス向きに流れ、排出口26から排出される。
次に、冷却器の製造方法について説明する。
まず、金属製の冷却部材10の下面と樹脂製の流路構成部材20の上面とを本実施の形態に係る接合方法により接合する。具体的には、天板11の下面の周縁部と枠体21の上面とを接合する。ここで、天板11が図1における金属部材1に対応し、枠体21が図1における樹脂部材2に対応する。図1において、下面を上側にして天板11をヒータ103上に載置し、その上に上面を下側にして枠体21を載置すればよい。接合方法の詳細については、上述の通りであるので省略する。
次に、金属製の底板30の上面と樹脂製の流路構成部材20の下面とを本実施の形態に係る接合方法により接合する。具体的には、底板30の上面の周縁部と枠体21の下面とを接合する。ここで、底板30が図1における金属部材1に対応し、枠体21が図1における樹脂部材2に対応する。図1において、上面を上側にして底板30をヒータ103上に載置し、その上に下面を下側にして枠体21を載置すればよい。接合方法の詳細については、上述の通りであるので省略する。
なお、当然のことながら、底板30と流路構成部材20とを接合してから冷却部材10と流路構成部材20とを接合してもよい。
以上の製造方法により、金属部材の表面に付与された未反応の極性官能基が接合後に大気中の水分と結合し、接合部が劣化することを抑制することができる。また、冷却部材10あるいは底板30と流路構成部材20との接合部におけるバリ発生や気泡による強度低下を抑制することができる。すなわち、冷媒のシール性に優れ、かつ、冷却性能に優れる冷却器を得ることができる。
なお、冷却器の外部に形成されたバリは容易に除去することができる。一方、冷却器の内部に形成されたバリは、除去することが困難であり、冷媒の流れを阻害するなどの問題を招く恐れがある。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
例えば、冷却器の底板30が樹脂製であって、流路構成部材20と一体に形成されていてもよい。
1 金属部材
2 樹脂部材
2a 溶融部
2b バリ
10 冷却部材
11 天板
12 冷却フィン
20 流路構成部材
21 枠体
22 仕切板
23 ノズル
24 排気路
25 供給口
26 排出口
30 底板
101 冷却定盤
102a、102b 絶縁板
103 ヒータ
103a、103b 凸部
104a、104b 電極
105 加圧板
106 熱電対
BL1 上部ブロック
BL2 下部ブロック
IF 接合界面
OR1、OR2 リング
T1 アルミニウム板
T1a 開口部
T2 樹脂板

Claims (12)

  1. 表面に極性官能基が付与された金属部材と、前記極性官能基と互いに引き合う接着性官能基を含む樹脂部材と、を接合する金属部材と樹脂部材との接合方法であって、
    前記樹脂部材を構成する樹脂の溶融温度よりも高い温度に、前記金属部材と前記樹脂部材との接合部を保持し、前記金属部材と前記樹脂部材とを接着するステップと、
    前記溶融温度Tm(℃)よりも低く、Tm−100(℃)よりも高い温度に前記接合部を保持するステップと、を備えた金属部材と樹脂部材との接合方法。
  2. 接着するステップの前に、
    第1の荷重で前記金属部材と前記樹脂部材とを互いに押圧しつつ、前記金属部材と前記樹脂部材との接合部を加熱するステップをさらに備え、
    接着するステップにおいて、
    前記第1の荷重よりも小さい第2の荷重で前記金属部材と前記樹脂部材とを互いに接触させる、
    請求項1に記載の金属部材と樹脂部材との接合方法。
  3. 接着するステップの後、前記接合部を保持するステップの前に、
    前記第2の荷重よりも大きい第3の荷重で前記金属部材と前記樹脂部材とを互いに押圧しつつ、前記溶融温度よりも低い温度に前記接合部を冷却するステップをさらに備える、請求項2に記載の金属部材と樹脂部材との接合方法。
  4. 前記接合部を冷却するステップにおいて、
    前記第3の荷重を、前記第1の荷重よりも小さくする、
    請求項3に記載の金属部材と樹脂部材との接合方法。
  5. 接着するステップにおいて、
    前記樹脂の分解温度よりも低い温度に前記接合部を保持する、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の金属部材と樹脂部材との接合方法。
  6. 接着するステップにおいて、
    前記金属部材と前記樹脂部材とを互いに押圧させる押圧部の位置を固定する、
    請求項2〜5のいずれか一項に記載の金属部材と樹脂部材との接合方法。
  7. 接着するステップにおいて、
    前記溶融温度よりも高い温度に前記接合部を30秒以上保持する、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の金属部材と樹脂部材との接合方法。
  8. 前記極性官能基が、アミノ基である、
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の金属部材と樹脂部材との接合方法。
  9. 前記接着性官能基が、エポキシ基である、
    請求項1〜8のいずれか一項に記載の金属部材と樹脂部材との接合方法。
  10. 前記金属部材が、アルミニウムを主成分とする、
    請求項1〜9のいずれか一項に記載の金属部材と樹脂部材との接合方法。
  11. 前記樹脂部材が、ポリフェニレンサルファイドを主成分とする、
    請求項1〜10のいずれか一項に記載の金属部材と樹脂部材との接合方法。
  12. 一方の主面に冷却フィンが形成された金属板と、
    内部に前記冷却フィンを収納するとともに、冷媒の流路が一体に形成された樹脂製の枠体と、を備えた冷却器の製造方法であって、
    前記金属板の前記主面に対し、前記枠体に含まれる接着性官能基と互いに引き合う極性官能基を付与するステップと、
    前記枠体を構成する樹脂の溶融温度よりも高い温度に、前記金属板と前記枠体との接合部を保持し、前記金属板と前記枠体とを接着するステップと、
    前記溶融温度Tm(℃)よりも低く、Tm−100(℃)よりも高い温度に前記接合部を保持するステップと、を備えた冷却器の製造方法。
JP2013206233A 2013-10-01 2013-10-01 金属部材と樹脂部材との接合方法、及び冷却器の製造方法 Active JP6114155B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013206233A JP6114155B2 (ja) 2013-10-01 2013-10-01 金属部材と樹脂部材との接合方法、及び冷却器の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013206233A JP6114155B2 (ja) 2013-10-01 2013-10-01 金属部材と樹脂部材との接合方法、及び冷却器の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015066938A JP2015066938A (ja) 2015-04-13
JP6114155B2 true JP6114155B2 (ja) 2017-04-12

Family

ID=52834149

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013206233A Active JP6114155B2 (ja) 2013-10-01 2013-10-01 金属部材と樹脂部材との接合方法、及び冷却器の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6114155B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102008971B1 (ko) 2017-12-21 2019-08-08 주식회사 포스코 강판 및 작용기가 도입된 플라스틱층이 합지된 복합 소재 및 그 제조방법

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5560565B2 (ja) * 2009-01-30 2014-07-30 豊田合成株式会社 金属と樹脂との複合体及びその製造方法
JP5678823B2 (ja) * 2011-07-06 2015-03-04 豊田合成株式会社 金属と樹脂との複合体及びその製造方法
JP5984109B2 (ja) * 2012-02-16 2016-09-06 Eco−A株式会社 通電加熱接合装置及び方法
JP5928424B2 (ja) * 2013-09-18 2016-06-01 トヨタ自動車株式会社 金属部材と樹脂部材との接合方法、冷却器の製造方法、及び冷却器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015066938A (ja) 2015-04-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5928424B2 (ja) 金属部材と樹脂部材との接合方法、冷却器の製造方法、及び冷却器
WO2020027299A1 (ja) 冷却プレートおよび電池構造体
US8431225B2 (en) Composite material engineered from metal and resin and production method thereof
JP2018125306A (ja) 電池用包装材料
TW201522056A (zh) 密封膜
TW201839082A (zh) 電氣剝離用黏著劑組合物、黏著片材、及接合體
JP2017001378A (ja) 金属樹脂複合成形体及びその製造方法
JP6114155B2 (ja) 金属部材と樹脂部材との接合方法、及び冷却器の製造方法
JP6519365B2 (ja) 接合体、接合体の製造方法、冷却システム、及び情報処理装置
CN109075270B (zh) 电池用包装材料和电池
CN109439219A (zh) 一种可拉伸移除导热阻燃双面胶带
JP2010092631A (ja) 電気部品、非水電解質電池、並びに、それらに用いられるリード線及び封入容器
JP7117108B2 (ja) 冷却装置
US10596766B2 (en) Method for welding a polyolefin plastic and a plastic based on a polymer containing carbonyl groups
JP2018182043A (ja) 接合体、接合体の製造方法、冷却装置、及び情報処理装置
JP7064113B2 (ja) 燃料電池用セルの製造方法
US9607739B2 (en) Method for bonding flat cable and bonding object, ultrasonic bonding device, and cable
WO2016199339A1 (ja) 金属樹脂複合成形体及びその製造方法
TW201726385A (zh) 製程用離型薄膜,其用途,及使用其的樹脂封裝半導體的製造方法
JP2013058611A (ja) 配線板積層体、部品実装配線板積層体、及び電子部品
JP6997935B2 (ja) 燃料電池用セパレータの製造方法
JP6623092B2 (ja) 熱硬化性接着シートおよびその製造方法
WO2023140158A1 (ja) 温度制御装置、及び温度制御装置の製造方法
CN108860814A (zh) 密封装置
KR20190109903A (ko) 금속표면처리를 활용한 전지셀 어셈블리 케이스의 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160511

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170221

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170316

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6114155

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250