JP6112709B2 - ブレーキシステム及びブレーキ制御方法 - Google Patents

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Description

本発明はバキュームポンプからの供給負圧を利用して、オペレータによるブレーキ操作力に助勢力を付加するブレーキシステム及びブレーキ制御方法の技術分野に関する。
バキュームポンプからの供給負圧を利用して、オペレータによるブレーキ操作力に助勢力を付加するブレーキシステムが知られている。従来、バキュームポンプとして主に機械式のバキュームポンプが使用されていた。機械式のバキュームポンプは、例えばエンジンの主軸にベルトを介して繋がれたオルタネータと一体的に構成されており、主軸の回転に伴ってオルタネータと共にバキュームポンプが機械的に作動することによって負圧を発生させる。このような機械式バキュームポンプはエンジンの動力の一部を消費するため効率が低くなること、そして、レイアウト上の自由度が低いことがデメリットとなる。
近年、このような機械式のバキュームポンプに代えて、電動式のバキュームポンプの普及が進んでいる。
例えば特許文献1には、この種の電動式バキュームポンプを用いたブレーキシステムの一例が開示されており、負圧の検出値が下限値に到達するタイミングで電動バキュームポンプを始動制御することで、真空度を適切な範囲に維持している。
特開2006−142942号公報
特許文献1のように電動式バキュームポンプを利用したブレーキシステムが知られているものの、電動式バキュームポンプは機械式バキュームポンプに比べて負圧供給能力が比較的低い傾向にあり、その用途は一般車両(乗用車等)のように、要求される制動力が比較的小さな車両に限られているのが現状である。一方、産業車両のような重量の大きな車両では要求される制動力が大きいため、電動式バキュームポンプを用いたブレーキシステムを採用するに至っていない。産業車両に電動式バキュームポンプを用いたブレーキシステムを導入する場合、電動式バキュームポンプの負圧供給能力を向上することによって大きな制動力を発生させることが重要な課題となる。
本発明は上述の問題点に鑑みてなされたものであり、電動バキュームポンプによる負圧供給の効率化、及び、ポンプ寿命の長期化を達成可能なブレーキシステム及びブレーキ制御方法を提供することを目的とする。
本発明に係るブレーキシステムは上記課題を解決するために、オペレータによるブレーキ操作力を補助するブレーキブースタと、前記ブレーキブースタに負圧を供給する電動バキュームポンプと、前記ブレーキブースタにおける真空度を検出する真空度検出手段と、前記電動バキュームポンプの連続運転時間を計測する連続運転時間計測手段と、前記真空度検出手段によって検出された真空度、及び、前記連続運転時間計測手段によって計測された連続運転時間に基づいて、前記電動バキュームポンプを制御するポンプ制御手段とを備えるブレーキシステムであって、前記ポンプ制御手段は、前記真空度が予め設定された所定上限値より大きくなった場合と、前記連続運転時間が予め設定された所定時間より長くなった場合とのいずれか早い方のタイミングで、前記電動バキュームポンプを停止させることを特徴とする。
本発明によれば、真空度及び連続運転時間を制御パラメータとして、いずれか一方が所定の閾値に達したタイミングで電動バキュームポンプを停止させる。真空度が所定上限値より大きくなった場合に電動バキュームポンプを停止すると、電動バキュームポンプの動作範囲を所定の真空度に対する回復が速い低真空度の範囲に限定できるので、良好な負圧供給効率が得られる。また、連続運転時間が所定期間より長くなった場合に電動バキュームポンプを停止すると、電動バキュームポンプの動作期間を効率的に短縮することで、ポンプ寿命を長期化することができる。このように本発明では、電動バキュームポンプの負圧供給能力の向上とポンプ寿命の長期化を両立可能なブレーキシステムを実現することができる。
本発明の一態様では、前記ポンプ制御手段は、前記真空度が予め設定された所定下限値未満になった時に、前記電動バキュームポンプを作動させると共に、前記連続運転時間計測手段による前記連続運転時間の計測を開始させる。
この態様によれば、真空度が所定下限値になるタイミングで電動バキュームポンプによる負圧供給を開始することで、真空度を適切な範囲に維持できる。また、電動バキュームポンプの作動開始と共に連続運転時間計測手段により計測を開始することによって、電動バキュームポンプの動作期間を効率的に短縮して、ポンプ寿命の長期化を図ることができる。
この場合、前記連続運転時間計測手段によって計測された前記連続運転時間が前記所定時間以上に達した場合に、前記真空度が前記所定下限値未満である場合に警告を出力する警告出力手段を備えてもよい。
この態様では、電動バキュームポンプの作動開始後、連続運転時間が所定時間以上に達したにもかかわらず、真空度が予定下限値未満である場合には、当該ブレーキシステムに何らかの不具合(例えば電動バキュームポンプの故障や、負圧を蓄積する真空タンクの漏れなど)が考えられるため、警報を出力することによってオペレータに迅速に報知し、重大な不具合に発展することを防止することができる。
また他の態様では、前記電動バキュームポンプと前記ブレーキブースタとの間に、前記電動バキュームポンプから供給された負圧を蓄える複数の真空タンクを有してもよい。
この態様では、電動バキュームポンプから供給された負圧を蓄える真空タンクを複数有することによって、蓄積可能な負圧容量を増加し、より大きな制動力を発生することが可能となる。特に真空タンクを複数有することにより、一つの大きな真空タンクを有する場合に比べてレイアウト上の自由度を上げることができる。
このように上記ブレーキシステムでは電動バキュームポンプの負圧供給能力を向上すると共に長いポンプ寿命を達成できるので、一般車両(乗用車等)に比べて車重の重い産業車両への搭載が可能となる。
本発明に係るブレーキ制御方法は上記課題を解決するために、オペレータによるブレーキ操作力を補助するブレーキブースタにおける真空度を検出し、前記ブレーキブースタに負圧を供給する電動バキュームポンプの連続運転時間を計測し、前記真空度が予め設定された所定上限値より大きくなったと、前記連続運転時間が予め設定された所定時間より長くなった場合とのいずれか早い方のタイミングで、前記電動バキュームポンプを停止させることを特徴とする。
このブレーキ制御方法は、上記ブレーキシステム(上述の各種態様を含む)によって好適に実施することが可能である。
本発明によれば、真空度及び連続運転時間を制御パラメータとして、いずれか一方が所定の閾値に達したタイミングで電動バキュームポンプを停止させる。真空度が所定上限値より大きくなった場合に電動バキュームポンプを停止すると、電動バキュームポンプの動作範囲を所定の真空度に対する回復が速い低真空度の範囲に限定できるので、良好な負圧供給効率が得られる。また、連続運転時間が所定期間より長くなった場合に電動バキュームポンプを停止すると、電動バキュームポンプの動作期間を効率的に短縮することで、ポンプ寿命を長期化することができる。このように本発明では、電動バキュームポンプの負圧供給能力の向上とポンプ寿命の長期化を両立可能なブレーキシステムを実現することができる。
本実施例に係るブレーキシステムの全体構成を示すブロック図である。 ブレーキシステムの駆動回路を示す模式図である。 電動バキュームポンプを動作に伴う真空タンクの真空度の時間推移を示すグラフである。 コントローラによるブレーキシステムの制御内容を示すフローチャートである。 本実施例に係るブレーキシステムの動作時における真空度の推移を示すグラフである。 本実施例に係るブレーキシステムの動作時における真空度の推移の他の例を示すグラフである。 本実施例に係るブレーキシステムに異常が発生した場合における真空度の推移を示すグラフである。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を例示的に詳しく説明する。但し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りはこの発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は本実施例に係るブレーキシステム1の全体構成を示すブロック図である。
ブレーキシステム1は、車両の運転席においてオペレータによるブレーキペダル(不図示)の踏み込み力に対して、電動バキュームポンプ7から供給される負圧を倍力源として助勢力を付加するブレーキブースタ3を備えている。ブレーキブースタ3はブレーキペダルの踏み込み力を真空タンク2内に供給された負圧によって増大した後、マスタシリンダ4に伝達することによって助勢力を付加してブレーキASSY5を駆動する。
尚、真空タンク2内にはブレーキペダルの踏み込みに応じて外気が導入されることによって負圧が消費されるが、該外気の取り込み口にはエアフィルタ6が設けられている。
真空タンク2には、バッテリ等に蓄えられた電気エネルギーを用いて作動可能な電動バキュームポンプ7が接続されており、該電動バキュームポンプ7の動作に応じて負圧が供給される。図1の例では、真空タンク2を複数のサブタンク2a及び2bから構成することにより、蓄積可能な負圧容量を大きくすることで、発生可能な制動力を大きくしている。また、このように複数のサブタンク2a及び2bで真空タンク2を構成することにより、限られたスペース内で大きな負圧容量を確保しつつ、レイアウトの自由度を高めることができる。
尚、2つのサブタンク2a及び2bは互いに連通しており、それぞれの真空度が同じになるように構成されている。
真空タンク2には、所定の真空度で自動的に開閉する圧力スイッチ8が設けられている。第1圧力スイッチ8aは真空度がP1(例えば45kPa)以上になると閉状態から開状態に切り換わり、第2圧力スイッチ8bは真空度がP2(例えば70kPa)以上になると閉状態から開状態に切り換わるように設計されている。また第3圧力スイッチ8cは真空度がP3(例えば35kPa)以下になると開状態から閉状態に切り換わるように設計されている。
尚、図1の例では第1圧力スイッチ8a及び第2の圧力スイッチ8bは、それぞれサブタンク2a及び2bに取り付けられた場合を示しているが、上述したようにいずれのサブタンクも同じ真空度であるため、第1圧力スイッチ8a及び第2圧力スイッチ8bをサブタンク2aに取り付けてもよいし、第1圧力スイッチ8a及び第2圧力スイッチ8bをサブタンク2bに取り付けてもよい。また、第1圧力スイッチ8a及び第2圧力スイッチ8bをサブタンク2a及び2bにそれぞれ取り付けることによって、システムの信頼性を向上させてもよい。
ブザー9はブレーキシステム1において異常が発生した場合に警告音(オペレータの五感によって検知可能なものである範囲において限定されない)を発することによってオペレータに報知する手段である。
コントローラ10はブレーキシステム1の動作制御を統括するコントロールユニットである。図1ではコントローラ10の内部構成を機能ブロックとして示しており、電動バキュームポンプ7を制御するポンプ制御手段13、第1圧力スイッチ及び第2圧力スイッチの開閉状態に基づいてブレーキブースタ3における真空度を検出する真空度検出手段14、電動バキュームポンプ7の連続運転時間を計測する連続運転時間計測手段15、及び、ブザー9bの動作を制御する警告出力手段16を含んで構成されている。
図2はブレーキシステム1の駆動回路を示す模式図である。
コントローラ10は端子10a乃至10fを有しており、各端子にて授受される電気信号に基づいて電動バキュームポンプ7の動作制御が実施される。
端子10aは高電位線11(+12V)に接続されており、コントローラ10の駆動用電力が入力される。
端子10b及び端子10cは、それぞれ第1圧力スイッチ8a及び第2圧力スイッチ8bを介して高電位線11に接続されている。第1圧力スイッチ8a及び第2圧力スイッチ8bは初期状態において閉状態に設定されており、真空タンク2の真空度がそれぞれの閾値未満に達すると開状態に切り換わる。すると、端子10b及び端子10cは高電位線11に短絡される。このように、コントローラ10は端子10b及び端子10cにおける電位検知に基づいて、第1圧力スイッチ8a及び第2圧力スイッチ8bの開閉状態が把握できるようになっている。
尚、端子10dは接地端子である。
端子10eにはブザー9bが接続されており、当該接続ラインを介してコントローラ10から入力される制御信号に従って、ブザー9のON/OFFが行われる。
端子10fには電動バキュームポンプ7をON/OFFするための制御リレー12が接続されている。コントローラ10は端子10fから電動バキュームポンプ7の制御信号(制御電流)を出力し、当該端子10fに接続された制御リレー11のコイル部12aを励磁されることによってスイッチ12bがON/OFF切換制御される。制御リレー12がONされると、電動バキュームポンプ7に高電位線11から駆動用の電力が供給され、始動する。
ブザー9aは、第3圧力スイッチ8cを介して高電位線11に接続されている。第3圧力スイッチ8cは初期状態において開状態に設定されており、真空タンク2の真空度がそれぞれの閾値以下に達すると閉状態に切り換わる。
図3は電動バキュームポンプ7を動作に伴う真空タンク2の真空度Pの時間推移を示すグラフである。
時刻0で電動バキュームポンプ7が始動すると、真空タンク2の真空度Pは増加する(ここで真空度が増加するというのは、負圧が増加する意味である)。図3に示す閾値P1はブレーキペダルに十分な助勢力を付加するために必要な真空度の下限値として規定されたものであり、例えば法定基準で要求される制動力を発生させるために必要な真空度に、安全のための一定のマージンを持って規定したものである。
真空度Pは時間に対して対数的に増加しており、ある程度時間が経過すると真空度Pはある一定値に向かって収束する。このように電動バキュームポンプ7の負圧供給効率は、真空タンク2の真空度Pが高くなると低くなる傾向にあり、図3に示す閾値P2は良好な負圧供給効率が得られる範囲の上限真空度として規定されたものであり、例えば収束値の70%程度の値を採用するとよい。
尚、後述するように本実施例にかかるブレーキシステム1では、電動バキュームポンプ7がP1<P<P2の範囲で作動するように制御されるが、この範囲はオペレータがブレーキペダルを複数回操作可能な幅が確保できる程度に設定するとよいが、具体的には電動バキュームポンプの特性等を考慮して決定するとよい。
図4はコントローラ10によるブレーキシステム1の制御内容を示すフローチャートである。
まずコントローラ10(真空度検出手段14)は、第2圧力スイッチ8bが閉状態であるか否かを判断する(ステップS101)。上述したように、第2圧力スイッチ8bは真空タンク2の真空度Pが閾値P2以上である場合に開状態に切り換わるため、ステップS101では実質的に真空度Pが閾値P2より低いか否かを判定することができる。
第2圧力スイッチ8bが閉状態であると判定した場合(ステップS101:YES)、コントローラ10(真空度検出手段14)は更に、第1圧力スイッチ8aが閉状態であるか否かを判断する(ステップS102)。上述したように、第1圧力スイッチ8aは真空タンク2の真空度Pが閾値P1以上である場合に開状態に切り換わるため、ステップS102では実質的に真空度Pが閾値P1以下であるか否かを判定することができる。
このようにステップS101及びステップ102では、第1圧力スイッチ8a及び第2圧力スイッチ8bの開閉状態を検出することによって、真空タンク2の真空度Pが適切な範囲(P1<P<P2)にあるか否かを判定するロジックが形成されている。
第1圧力スイッチ8aが閉状態であると判定した場合(ステップS102:YES)、コントローラ10は真空度PがP≦P1の範囲、すなわち真空度Pが下限値以下に低下しているため、コントローラ10はポンプ制御手段13において以下の制御を実施することで電動バキュームポンプ7を始動し、負圧供給を開始する。
まずコントローラ10は制御リレー12がOFFであるか否かについて、端子10fから出力される制御電流値をモニタすることによって判断する(ステップS103)。制御リレー12がOFFである場合(ステップS103:YES)、コントローラ10は端子10fから制御電流を出力して制御リレーをONして電動バキュームポンプ7を始動すると共に、電動バキュームポンプ7の連続運転時間Tの計測を開始する(ステップS104)。
このように真空度Pが下限値以下になると、電動バキュームポンプ7を始動してブレーキブースタ3に負圧供給することでブレーキシステム1の制動力を適切な範囲に管理することができる。また、電動バキュームポンプ7の作動開始と共に、連続運転時間計測手段15において連続運転時間Tの計測を開始することで、電動バキュームポンプ7の動作期間を短縮すると共に、頻繁に電動バキュームポンプ7がON/OFFされることを防止し,ポンプ寿命を長期化できる。
尚、所定時間T1の設定例としては、オペレータによるブレーキペダルの踏み込み動作が少なくとも1回行われつつ、電動バキュームポンプ7によって真空度を閾値P1からP2に増加させるのに必要な期間として設定するとよい。
ステップS103において既に制御リレー12がONされていた場合には(ステップS103:NO)、連続運転時間計測手段15における計測結果に基づいて、電動バキュームポンプ7の連続運転時間Tが所定時間T1に達しているか否かを判定する(ステップS105)。連続運転時間Tが所定時間T1に達していない場合(ステップS105:YES)、コントローラ10は処理をステップS104に戻し、電動バキュームポンプ7の作動と連続運転時間計測手段15による連続運転時間Tの計測を継続する。
その後、ステップS105において連続運転時間Tが所定時間T1に達したと判定された場合(ステップS105:NO)、コントローラ10は制御リレー12をOFFに切り換えることにより電動バキュームポンプ7を停止させると共に、連続運転時間Tの計測を初期化する(ステップS106)。
尚、ステップS106のように連続運転時間Tが,電動バキュームポンプ7を停止する所定時間T1に達したにも関わらず,真空度Pが下限値P1未満の場合、その旨をオペレータに報知するためのエラー信号を出力する。エラー信号は,連続運転時間Tが所定時間T1に達したことをオペレータに報知するためのもので,ブザー9bを作動させることによってオペレータに報知する。なお、オペレータの視界に入る位置に設けられたランプを作動させても良い。
一方、ステップS101において第2圧力スイッチ8bが開状態であると判定した場合(ステップS101:NO)、コントローラ10は真空度PがP2<Pの範囲、すなわち真空度Pが高いために電動バキュームポンプ7の負圧供給効率十分に得られない範囲(図3を参照)にあると判断し、ポンプ制御手段13によって制御リレー12をOFFすることにより、電動バキュームポンプ7を停止する(ステップS107)。このとき、連続運転時間Tの計測も初期化される。
またステップS102において第1圧力スイッチ8aが開状態であると判定した場合(ステップS102:NO)、コントローラ10(真空度検出手段14)は真空度PがP1<P<P2の範囲にあると判断する。この場合、コントローラ10は制御リレー12がOFFであるか否かを判定することにより、電動バキュームポンプ7の動作状態を確認する(ステップS108)。制御リレー12がOFFである場合(ステップS108:YES)、電動バキュームポンプ7の停止状態を継続すると共に連続運転時間Tを初期化する(ステップS109)。
ステップS108において制御リレー12がONである場合(ステップS108:NO)、コントローラ10は、計測した連続運転時間Tが所定時間T1に達したか否かを判定する(ステップS110)。連続運転時間Tが所定時間T1に達していない場合(ステップS110:YES)、コントローラ10は電動バキュームポンプ7の動作及び連続運転時間Tの積算を継続する(ステップS111)。
その後、連続運転時間Tが所定時間T1に達すると(ステップS110:NO)、コントローラ10は制御リレー12をOFFすることにより電動バキュームポンプ7を停止すると共に連続運転時間Tを初期化する(ステップS112)。
図5は本実施例に係るブレーキシステム1の動作時における真空タンク2の真空度Pの推移を示すグラフである。尚、図5ではオペレータによるブレーキペダルの操作状態を下段に示している。
真空度Pはブレーキペダルが踏み込まれる毎に真空タンク2に外気が導入されることによって略階段状に低下する。そして真空度Pが閾値P1に達すると電動バキュームポンプ7が始動し、真空タンク2への負圧供給が開始される(図4のステップS104)。その後、仮にブレーキペダルの踏み込みがない場合には真空度Pは対数的に増加するが(図3を参照)、図5では電動バキュームポンプ7の作動中にもブレーキペダルの踏み込みが行われているため、パルス状の波形で増加している。そして真空度が閾値P2に達すると電動バキュームポンプ7が停止する(図4のステップS107を参照)。
また,真空度Pが閾値P3に達するとブザー9aが始動される。
なお、ブザー9aの始動条件となる閾値P3は、複数ある法定基準のうち、最も厳しい法定基準で要求される制動力を発生させるために必要な真空度に設定しても良い。たとえば、最も厳しい法定基準で要求される制動力を発生させるために必要な真空度は、法定基準で要求される制動力を発生させるために必要な真空度に一定のマージンを持って規定された閾値P1よりも、一定のマージン分低い値となる。この一定のマージンは、コントローラ10からの指令から電動バキュームポンプ7の作動までの間に一瞬の遅れがあっても、最も厳しい法定基準で要求される制動力を下回らないように設定される。
図6は本実施例に係るブレーキシステム1の動作時における真空度Pの推移の他の例を示すグラフである。図6では図5の場合に比べて電動バキュームポンプ7の作動中におけるブレーキペダルの踏み込み量が大きい場合を示している。
この例では、ブレーキペダルの踏み込みによって真空度Pが閾値P1に達すると、図5と同様に電動バキュームポンプ7が作動し、その後もブレーキペダルの踏み込みタイミングに応じてパルス状に真空度が増加する。上述したように図6ではブレーキペダルの踏み込み量が大きいため、真空度が閾値P2に達する前に連続運転時間Tが所定時間T1に達することによって、電動バキュームポンプが停止される(図4のステップS110を参照)。
図7は本実施例に係るブレーキシステム1に異常が発生した場合における真空度Pの推移を示すグラフである。図7では異常検知によるブザー9bの作動状態を併せて示している。
この例では、ブレーキペダルの踏み込みによって真空度Pが閾値P1に達すると、図5と同様に電動バキュームポンプ7が作動するものの、真空タンク2の真空度Pは上昇しておらず、閾値P1未満の状態が所定時間T1継続している。このような場合、電動バキュームポンプ7の故障や真空タンク2の漏れのような異常が存在する可能性が高く、コントローラ10の警告出力手段16はブザー9bを作動させることによってオペレータに報知する。尚、警告出力手段16は、オペレータの視界に入る位置に設けられたランプを作動させても良い(図4のステップS106を参照)。
以上説明したように、本実施例に係るブレーキシステム1によれば、真空度P及び連続運転時間Tを制御パラメータとして、いずれか一方が所定の閾値に達したタイミングで電動バキュームポンプ7を停止させる。真空度Pが閾値P2より大きくなった場合に電動バキュームポンプ7を停止すると、電動バキュームポンプ7の動作範囲を真空度が比較的低い範囲に限定できるので、良好な負圧供給効率が得られると共に、ポンプ負荷が少ない領域で動作できるのでポンプ寿命を長期化することができる。また、連続運転時間Tが所定期間T1より長くなった場合に電動バキュームポンプ7を停止すると、電動バキュームポンプ7の動作期間を効率的に短縮することで、ポンプ寿命を長期化することができる。これにより、産業車両等の比較的大型の車両においても、比較的容量の小さい電動バキュームポンプを用いることができ、コストダウン・ブレーキシステムの小型化・省スペース化を図ることができる。このように本発明では、電動バキュームポンプ7の負圧供給能力の向上とポンプ寿命の長期化を両立可能なブレーキシステムを実現することができる。
また、電動式バキュームポンプは電気的エネルギーで動作可能であるため、エンジンの動力によって駆動される機械式バキュームポンプのように常時ONである必要がないため効率が高く、配線の脱着等によって容易に後付けできるので、レイアウト上の自由度も高い。また電気的に制御可能であるため、制御性にも優れている。
このように上記ブレーキシステム1では電動バキュームポンプ7の負圧供給能力を向上すると共に長いポンプ寿命を達成できるので、一般車両(乗用車等)に比べて車重の重い産業車両への搭載が可能となる。
本発明はバキュームポンプからの供給負圧を利用して、オペレータによるブレーキ操作力に助勢力を付加するブレーキシステム及びブレーキ制御方法に利用可能である。
1 ブレーキシステム
2 真空タンク
3 ブレーキブースタ
4 マスタシリンダ
5 ブレーキASSY
6 エアフィルタ
7 電動バキュームポンプ
8 圧力スイッチ
9 ブザー(又はランプ)
10 コントローラ
11 高電位線
12 制御リレー
13 ポンプ制御手段
14 真空度検出手段
15 連続運転時間計測手段
16 警告出力手段

Claims (8)

  1. オペレータによるブレーキ操作力を補助するように構成されたブレーキブースタと、
    前記ブレーキブースタに負圧を供給するように構成された電動バキュームポンプと、
    前記ブレーキブースタにおける真空度を検出するように構成された真空度検出手段と、
    前記電動バキュームポンプの連続運転時間を計測するように構成された連続運転時間計測手段と、
    前記真空度検出手段によって検出された真空度、及び、前記連続運転時間計測手段によって計測された連続運転時間に基づいて、前記電動バキュームポンプを制御するように構成されたポンプ制御手段と
    を備えるブレーキシステムであって、
    前記ポンプ制御手段は、前記真空度が予め設定された所定上限値(P2)より大きくなった場合と、前記連続運転時間が予め設定された所定時間より長くなった場合とのいずれか早い方のタイミングで、前記電動バキュームポンプを停止させるように構成され、
    前記電動バキュームポンプと前記ブレーキブースタとの間に、前記電動バキュームポンプから供給された負圧を蓄えるように構成された複数の真空タンクを有し、
    前記複数の真空タンクの各々は、真空度が同じになるように連通されており、
    前記複数の真空タンクの内の少なくとも一つの真空タンク(2a)に取り付けられた、前記真空タンク(2a)の真空度(P)予め設定された真空度であって、前記所定上限値(P2)よりも低い真空度である所定下限値(P1)以上になると閉状態から開状態に切り替わるように構成された第1圧力スイッチ(8a)と、
    前記複数の真空タンクの内の少なくとも一つの真空タンク(2b)に取り付けられた、前記真空タンク(2b)の真空度(P)が前記所定上限(P2)以上になると閉状態から開状態に切り替わるように構成された第2圧力スイッチ(8b)と、をさらに備え、
    前記真空度検出手段は、前記第1圧力スイッチおよび前記第2圧力スイッチの開閉状態に基づいて前記ブレーキブースタにおける真空度を検出するように構成されていることを特徴とするブレーキシステム。
  2. 前記ポンプ制御手段は、前記真空度が前記所定下限値未満になった時に、前記電動バキュームポンプを作動させると共に、前記連続運転時間計測手段による前記連続運転時間の計測を開始させるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のブレーキシステム。
  3. 前記連続運転時間計測手段によって計測された前記連続運転時間が前記所定時間以上に達した際に、前記真空度が前記所定下限値未満である場合、警告を出力するように構成された警告出力手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載のブレーキシステム。
  4. 前記第1圧力スイッチおよび前記第2圧力スイッチは、前記複数の真空タンクの各々に夫々取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のブレーキシステム。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載のブレーキシステムを備えることを特徴とする産業車両。
  6. 請求項1から4のいずれか一項に記載のブレーキシステムにおけるブレーキ制御方法であって、
    オペレータによるブレーキ操作力を補助するブレーキブースタにおける真空度を検出する工程と、
    前記ブレーキブースタに負圧を供給する電動バキュームポンプの連続運転時間を計測する工程と、
    前記真空度が予め設定された所定上限値より大きくなった場合と、前記連続運転時間が予め設定された所定時間より長くなった場合とのいずれか早い方のタイミングで、前記電動バキュームポンプを停止させる工程と、を備えることを特徴とするブレーキ制御方法。
  7. 前記真空度が予め設定された所定下限値未満になった時に、前記電動バキュームポンプを作動させると共に、前記連続運転時間の計測を開始する工程をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載のブレーキ制御方法。
  8. 前記連続運転時間が前記所定時間以上に達した際に、前記真空度が前記所定下限値未満である場合に警告を出力する工程をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載のブレーキ制御方法。
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