JP6111590B2 - 撮像素子用青色着色組成物、および撮像素子用カラーフィルタ - Google Patents

撮像素子用青色着色組成物、および撮像素子用カラーフィルタ Download PDF

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Description

本発明は、C−MOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor:相補型金属酸化膜半導体)、CCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)などに代表される撮像素子に装着されるカラーフィルタを形成する青色着色組成物、及びカラーフィルタに関する。
C−MOS、CCDなどのカラー撮像素子は、その受光素子上にB(青)、G(緑)、R(赤)の加法混合の原色のフィルタセグメントを具備するカラーフィルタをそれぞれ配設して色分解するのが一般的である。近年、カラー撮像素子の小型化および高画素化によって1画素当たりの面積が減少する方向にある。その結果、撮像素子に装着されるカラーフィルタの薄膜化ならびに着色成分を高濃度化することが要求されている。
カラーフィルタの製造方法には、色材に染料を使った染色法、染料分散法や、色材に顔料を使った顔料分散法、印刷法、電着法などがある。このうち染色法、あるいは染色分散法は色素が染料であることから、耐熱性や耐光性にやや劣る欠点がある。よってカラーフィルタの色材としては耐熱性や耐光性に優れる顔料が用いられ、製造方法としては形成方法の精度や安定性から顔料分散法を用いる場合が多い。
顔料分散法は、透明樹脂中に色素である顔料粒子を分散させたものに感光剤や添加剤などを混合・調合することによってカラーレジスト化し、このカラーレジストを基板上にスピンコーターなどの塗布装置により塗膜形成し、アライナーやステッパー等によりマスクを介して選択的に露光を行い、アルカリ現像、熱硬化処理をすることによりパターニングし、この操作を繰り返すことによってカラーフィルタを作製する方法である。
近年では、透過率すなわち明度や、色純度の向上、フィルタセグメントを形成する際の塗布均一性、感度、現像性、パターン形状など、カラーフィルタに対する色特性の要求が高まっている。特にビデオカメラやデジタルカメラ、カラースキャナー等に使われている固体撮像素子に用いられているカラーフィルタにおいては、高精細化、高輝度化、高色再現性が要求されており、透過率が高く、色再現性、色分離性の優れたカラーフィルタが求められている。
従来、青色フィルタセグメント(画素)の形成に用いられる着色剤としては、一般に耐性および色調に優れたフタロシアニン顔料が用いられることが多い。フタロシアニン顔料は、α型、β型、δ型、ε型等の異なる結晶型を持っており、それぞれが鮮明で着色力も高いという優れた性質を持っていることから、カラーフィルタ用の着色剤として適したものである。このフタロシアニン顔料には、銅、亜鉛、ニッケル、コバルト、アルミニウム等の種々の中心金属を持つものが知られている。中でも銅フタロシアニン顔料は、最も色調が鮮明であることから広く用いられている。その他にもメタルフリーフタロシアニン顔料や、亜鉛フタロシアニン顔料、アルミフタロシアニン顔料、コバルトフタロシアニン顔料等の異種金属フタロシアニン顔料も実用化されている。
また、青色フィルタセグメントやシアン色フィルタセグメントの製造には銅フタロシアニン顔料とジオキサジン系顔料等を組み合わせることで、高い明度と広い色表示領域を達成することができていた。しかしながら前述のように、カラーフィルタに対して更なる高明度化や広い色再現領域が要求されている。
上記の課題を解決するために、着色剤として顔料ではなく染料を樹脂等に溶解させる技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。またフィルタセグメントに用いる着色剤として、トリアリールメタン系染料、ローダミン系染料、アゾ染料をレーキ化しカラーフィルタ用着色剤として用いることも提案されている(例えば特許文献2等参照)。しかしながら、染料は顔料に比較して耐熱性、耐光性、耐溶剤性に劣るという問題があった。
耐熱性、耐光性、耐溶剤性を向上させるため、トリアリールメタン系染料と芳香族スルホン酸との造塩物やトリアリールメタン系塩基性染料をカラーフィルタ用着色剤として用いることも提案されている(例えば特許文献3参照)。しかし、トリアリールメタン系塩基性染料と芳香族モノスルホン酸との造塩化合物は、その分子量が小さいため耐久性が悪いという欠点がある。
特開平6−75375号公報 特開2001−81348号公報 特開2008−304766号公報
本発明の目的は、色特性および耐熱性、耐光性、耐溶剤性に優れる安定な撮像素子用青色着色組成物、並びにそれを用いた色特性が良く、耐熱性、耐光性、耐溶剤性に優れる撮像素子用カラーフィルタを提供することである。
本発明者らは前記諸問題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、撮像素子用青色着色組成物の着色剤として、塩基性染料と分子量が200〜3500の範囲であるカウンタ化合物とからなる造塩化合物を使用することにより、高い明度と広い色再現領域が可能となり、また耐熱性、耐光性、耐溶剤性においても優れていることを見出し、この知見に基づいて本発明をなしたものである。
すなわち本発明は、着色剤、バインダー樹脂、および溶剤を含有する撮像素子用青色着色組成物であって、着色剤が、塩基性染料とアニオン成分であるカウンタ化合物とからなる造塩化合物を含有し、該カウンタ化合物の分子量が200〜3500の範囲であることを特徴とする撮像素子用青色着色組成物に関する。
また、本発明は、波長570nmにおける分光透過率が3%になるように塗膜を形成した際に、該塗膜における分光透過率50%となる波長が490nmから510nmの範囲にあり、波長450nmにおける分光透過率が85%以上、かつ波長540nmにおける分光透過率が14%以下となる分光特性を有することを特徴とする前記撮像素子用青色着色組成物に関する。
また、本発明は、波長500nmにおける分光透過率が50%になるように塗膜を形成した際に、波長450nmにおける分光透過率が85%以上、かつ波長540nmにおける分光透過率が8%以下となる分光特性を有することを特徴とする前記撮像素子用青色着色組成物に関する。
また、本発明は、カウンタ化合物が、有機スルホン酸またはその金属塩であることを特徴とする前記撮像素子用青色着色組成物に関する。
また、本発明は、 波長500nmにおける分光透過率が50%になるように塗膜を形成した際に、波長400nmから5nm毎に480nmまで測定した透過率の和T1と、透過率100%分光の400nmから480nmにおける5nm毎の透過率の和T2との比T1/T2が、0.83以上であることを特徴とする前記撮像素子用青色着色組成物に関する。
また、本発明は、有機スルホン酸またはその金属塩が、下記一般式(11)で表わされることを特徴とする前記撮像素子用青色着色組成物に関する。
[一般式(11)中、Rは、置換もしくは無置換のアルキル基、または、置換もしくは無置換のアルケニル基を表し、M+はそれぞれ独立に、水素イオン、または金属イオンを表す。nは、1〜4の整数を表す。]
また、本発明は、着色剤が、さらに青色顔料を含有することを特徴とする前記撮像素子用青色着色組成物に関する。
また、本発明は、青色顔料が、フタロシアニン系顔料および/またはトリアリールメタン系レーキ顔料であることを特徴とする前記撮像素子用青色着色組成物に関する。
また、本発明は、フタロシアニン系顔料が、C.I.ピグメント ブルー 15:6であることを特徴とする前記撮像素子用青色着色組成物に関する。
また、本発明は、着色剤が、さらに紫色顔料を含有することを特徴とする前記撮像素子用青色着色組成物に関する。
また、本発明は、着色剤が、さらにキサンテン系色素を含有することを特徴とする前記撮像素子用青色着色組成物に関する。
また、本発明は、キサンテン系色素が、キサンテン系酸性染料の造塩化合物および/またはキサンテン系酸性染料のスルホン酸アミド化合物であることを特徴とする前記撮像素子用青色着色組成物に関する。
また、本発明は、キサンテン系酸性染料が、C.I.アシッド レッド52、C.I.アシッド レッド87、C.I.アシッド レッド92、C.I.アシッド レッド289、およびC.I.アシッド レッド388からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする前記撮像素子用青色着色組成物に関する。
また、本発明は、さらに光重合性単量体および/または光重合開始剤を含有することを特徴とする前記撮像素子用青色着色組成物に関する。
また、本発明は、基材上に、前記撮像素子用青色着色組成物から形成されてなるフィルタセグメントを具備することを特徴とする撮像素子用カラーフィルタに関する。
本発明の撮像素子用青色着色組成物は、着色剤として塩基性染料のカウンタが特定の分子量の範囲を有する造塩化合物を用いているため、耐熱性、耐光性、耐溶剤性に優れる。そのため本発明の着色組成物を撮像素子用カラーフィルタに使用することより、高明度を持ち、色再現領域が広く、耐熱性、耐光性、耐溶剤性に優れるカラーフィルタを形成することが可能になる。
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本願では、「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリル」、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」、又は「(メタ)アクリルアミド」と表記した場合には、特に説明がない限り、それぞれ、「アクリロイル及び/又はメタクリロイル」、「アクリル及び/又はメタクリル」、「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」、「アクリレート及び/又はメタクリレート」、又は「アクリルアミド及び/又はメタクリルアミド」を表すものとする。
また、「C.I.」は、カラーインデクッス(C.I.)を意味する。
<<青色着色組成物>>
本発明の撮像素子用青色着色組成物は、着色剤、バインダー樹脂、および溶剤を含有する撮像素子用青色着色組成物であって、着色剤が、塩基性染料とアニオン成分であるカウンタ化合物とからなる造塩化合物を含有し、該カウンタ化合物の分子量が200〜3500の範囲であることを特徴とする。
固体撮像素子用カラーフィルタにおいては、カラーフィルタの分光特性が重要となる。
目的の波長領域で高い透過率を有することで、透過率が高く色再現性に優れた固体撮像素子用カラーフィルタを提供することができる。また、透過率曲線における吸収領域から透過領域へ移行する立ち上がりが特定の波長となるように制御することで、その波長前後での分光透過率に差が生じ色分離性に優れたカラーフィルタを得ることができる。また、その透過率曲線の立ち上がりが急峻であると、特定の波長前後での透過率の差が多くなるため、より色分離性が優れたカラーフィルタを得ることができる。また、目的でない波長領域の透過率が低くなると、その波長領域の光の透過を防ぐため、色分離性に優れたカラーフィルタを得ることができる。
このような撮像素子用青色着色組成物により、波長570nmにおける分光透過率が3%になるように塗膜を形成した際に、該塗膜における分光透過率50%となる波長が490nmから510nmの範囲にあり、波長450nmにおける分光透過率が85%以上、かつ波長540nmにおける分光透過率が14%以下となる分光特性を有することが可能となり、色分離性に優れたものとなる。
さらに波長500nmにおける分光透過率が50%になるように塗膜を形成した際に、波長450nmにおける分光透過率が83%以上、かつ波長540nmにおける分光透過率が8%以下となる分光特性を有することで、より色分離性に優れたカラーフィルタを得ることが可能となる。好ましくは波長450nmにおける分光透過率が85%以上である。
また、 波長500nmにおける分光透過率が50%になるように塗膜を形成した際に、波長400nmから5nm毎に480nmまで測定した透過率の和T1と、透過率100%分光の400nmから480nmにおける5nm毎の透過率の和T2との比T1/T2が、0.77以上であれば、色分離性に優れたカラーフィルタを得ることが可能となる。好ましくは、0.83以上である。
<着色剤>
本発明の着色剤は、塩基性染料とアニオン成分であるカウンタ化合物とからなる造塩化合物[A1]を含有し、該カウンタ化合物の分子量が200〜3500の範囲である。
《造塩化合物[A1]》
塩基性染料としては、トリアリールメタン系塩基性染料、フラビン系塩基性染料、オーラミン系塩基性染料、サフラニン系塩基性染料、フロキシン系塩基性染料、およびメチレンブルー系塩基性染料等が挙げられる。
即ち、C.I.ベーシック ブルー、C.I.ベーシック バイオレット、C.I.ベーシック グリーン、C.I.ベーシック レッド、C.I.ベーシック イエロー等に分類される塩基性染料と、分子量が200〜3500、好ましくは250〜3500の範囲のアニオン成分であるカウンタ化合物とを用いて得られる造塩化合物である。
塩基性染料とカウンタ化合物は水溶液、アルコール溶液中等に両者を溶解させることで、反応し造塩化合物[A1]を得ることができる。あるいは両者を加熱しながら溶融混練することで得ることも可能である。
このような造塩化合物[A1]を用いることにより、良好な分光特性でありながら、耐光性、耐熱性に優れ、高い信頼性が要求される撮像素子用カラーフィルタを使用する撮像素子に用いる場合においても、その特性が十分なものとなる。
[塩基性染料]
本発明の撮像素子用青色着色組成物に用いられる塩基性染料としては、トリアリールメタン系塩基性染料、フラビン系塩基性染料、オーラミン系塩基性染料、サフラニン系塩基性染料、フロキシン系塩基性染料、およびメチレンブルー系塩基性染料等が挙げられる。
中でも発色性が良好な点において、トリアリールメタン系塩基性染料、またはメチレンブルー系塩基性染料を用いることが好ましく、より好ましくはトリアリールメタン系塩基性染料である。
これらのなかでも、青色、紫色、マゼンダ色、シアン色を呈する物が好ましく、特にC.I.ベーシック ブルーに分類される塩基性染料が好ましい。
具体的には、トリアリールメタン系塩基性染料としては、C.I.ベーシック バイオレット1(メチルバイオレット)、同3(クリスタルバイオレット)、同14(Magenta)、C.I.ベーシック ブルー1(ベーシックシアニン6G)、同5(ベーシックシアニンEX)、同7(ビクトリアピュアブルー BO)、同26(ビクトリアブルー B conc.)、C.I.ベーシック グリーン1(ブリリアントグリーンGX)、同4(マラカイトグリーン)等があげられる。中でもC.I.ベーシック ブルー7を用いることが好ましい。
またメチレンブルー系塩基性染料としては、C.I.ベーシック ブルー9(メチレンブルーFZ、メチレンブルーB)、同25(ベーシックブルーGO)、同24(ニューメチレンブルーNX)等があげられる。
またトリアリールメタン系塩基性染料については、以下に詳述する。
(トリアリールメタン系塩基性染料)
トリアリールメタン系塩基性染料は、中心の炭素に対してパラの位置にあるNH2あるいはOH基が酸化によりキノン構造をとることによって発色するものである。
NH2、OH基の数によって以下3つの型に分けられるが、中でもトリアミノアリールメタン系の塩基性染料の形態であることが良好な青色、赤色、緑色を発色する点で好ましいものである。
a)ジアミノトリアリールメタン系塩基性染料
b)トリアミノトリアリールメタン系塩基性染料
c)OH基を有するロゾール酸系塩基性染料
トリアミノトリアリールメタン系塩基性染料、ジアミノトリアリールメタン系塩基性染料は色調が鮮明であり、他のものよりも日光堅ロウ性に優れ好ましいものである。またジフェニルナフチルメタン塩基性染料および/またはトリアリールメタン塩基性染料が好ましい。
ブルー系のトリアリールメタン系塩基性染料は、400〜440nmにおいて高い透過率を持つ分光特性を有している。
すなわち、撮像素子用青色画素として好ましいものは、トリアリールメタン系塩基性染料、メチレンブルー系塩基性染料であり、具体的には、C.I.ベーシック ブルー1(ベーシックシアニン6G)、同5(ベーシックシアニンEX)、同7(ビクトリアピュアブルー BO)、同9(メチレンブルーFZ、メチレンブルーB)、同24(ニューメチレンブルーNX)、同25(ベーシックブルーGO)、同26(ビクトリアブルー B conc.)等があげられる。
また青色画素の補色として、赤色、またはマゼンダ色を呈する、サフラニン系塩基性染料、フロキシン系塩基性染料を用いることもできる。
[カウンタ化合物]
本発明において、好ましく使用することのできるアニオン成分としてのカウンタ化合物は、分子量が200〜3500範囲であるアニオン性の化合物であり、具体的にはヘテロポリ酸や、芳香族スルホン酸等の有機スルホン酸、芳香族カルボン酸、脂肪酸などの有機カルボン酸といった有機酸、酸性染料の形態を有するものである。またはその金属塩であってもよい。
好ましくはカウンタ化合物の分子量が200〜750の範囲のものである。カウンタ化合物の分子量が200よりも小さいと、耐熱性、耐光性が低下してしまい、またカウンタ化合物の分子量が3500よりも大きくなると1分子あたりの発色成分の割合が低下してしまい十分な発色ができなくなってしまい好ましくない。
さらに酸基を有する樹脂により変性することも好ましいものである。
これらの中でもアニオン成分としてのカウンタ化合物は、有機スルホン酸、有機カルボン酸、酸性染料の形態を有することが好ましい。中でも有機スルホン酸、酸性染料の形態が好ましく、有機スルホン酸がより好ましい。この場合、好ましいカウンタ化合物の分子量の範囲は、200〜750となる。
本発明において規定する分子量、平均分子量は、原子量から換算した理論値で表したものである。また少数第1位を有効数字として計算し、算出された数値を四捨五入し、少数を除外した。
またカウンタ化合物をナトリウム塩として用いた場合は、NaをHに置き換えた上で分子量を考慮するものとする。
(ヘテロポリ酸)
ヘテロポリ酸としては、リンタングステン酸 H3(PW1240)・nH2O(n≒30:≒はニアリーイコールを表す。)(分子量3421)、ケイタングステン酸H4(SiW1240)・nH2O(n≒30)(分子量3418)、リンモリブデン酸 H3(PMo1240)・nH2O(n≒30)(分子量2205)、ケイモリブデン酸 H3(SiMo1240)・nH2O(n≒30)(分子量2202)、リンタングストモリブデン酸 H3(PW12XMoX40)・nH2O(n≒30)(6<X<12)、リンバナドモリブデン酸 H15-X(PV12XMoX40)・nH2O(n≒30)等があげられる。
またリンタングストモリブデン酸、リンバナドモリブデン酸、ケイタングストモリブデン酸は、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、ケイタングステン酸、ケイモリブデン酸等の構成比を変えることで分子量を2202〜3421の範囲に調整することができる。
またヘテロポリ酸をカウンタ化合物として使用する場合は、その平均分子量は2820〜3421の範囲であることが好ましい。これはモリブデンとタングステンを含む場合、タングステンの割合が50%を超えることが好ましいことによるものである。リンタングストモリブデン酸の場合、Moの含有量を減らしWを多く含ませることで透過性に優れる色材を得ることができる。
(有機酸)
有機酸としては、下記一般式(11)で表わされるスルホン酸、下記一般式(12)で表わされるスルホン酸、芳香族スルホン酸等の有機スルホン酸、芳香族カルボン酸、脂肪酸等の有機カルボン酸、またはその金属塩などが挙げられる。また、アンモニウム塩などの塩であっても良い。
有機酸の場合、より好ましい分子量の範囲は、200〜400の範囲である。より好ましくは、250〜400の範囲である。分子量をこの範囲にすることで、耐性と着色力においてバランスのとれた着色剤とすることができ好ましいものである。
好ましくは、下記一般式(11)で表わされるスルホン酸またはその金属塩が挙げられる。
[一般式(11)中、Rは、置換もしくは無置換のアルキル基、または、置換もしくは無置換のアルケニル基を表し、M+はそれぞれ独立に、水素イオン、または金属イオンを表す。nは、1〜4の整数を表す。]
Mとして具体的には、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属等が挙げられる。アルカリ金属としては、ナトリウム、カリウム、リチウム等が挙げられ、アルカリ土類金属としては、カルシウム、マグネシウム等が挙げられる。
また、nが2以上である場合には、Mは同じであっても、異なっていても良い。
また、好ましくは下記一般式(12)で表わされるスルホン酸またはその金属塩が挙げられる。
[一般式(12)中、Rは、置換もしくは無置換のアルキル基、または、置換もしくは無置換のアルケニル基を表し、M’m+はそれぞれ独立に、金属イオンを表す。mは、2〜4の整数を表す。]
M’として具体的には、アルカリ土類金属、遷移金属等が挙げられる。アルカリ土類金属としては、カルシウム、マグネシウム等が挙げられ、遷移金属としては、マンガン、銅等が挙げられる。
これらの有機酸のなかでも、色再現性の点から有機スルホン酸またはその金属塩が好ましく、特に一般式(11)で表わされるスルホン酸またはその金属塩であれば、特に色再現性に優れるために、好ましいものである。
Rにおける置換もしくは無置換のアルキル基としては、炭素数1から30の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状アルキル基、または炭素数2から30であり1個以上のエステル結合(−COO−)および/またはエーテル結合(−O−)を含む直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状アルキル基が挙げられる。
炭素数1から30の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状アルキル基の具体例としては、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、2−エチルヘキシル基、tert−オクチル基、4−デシルシクロヘキシル基等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
炭素数2から30であり1個以上のエステル結合を含む直鎖状、分岐鎖状アルキル基の具体例としては、−CH2−CH2−CH2−COO−CH2−CH3、−CH2−CH(−CH3)−CH2−COO−CH2−CH3、−CH2−CH2−CH2−OCO−CH2−CH3、−CH2−CH2−CH2−CH2−COO−CH2−CH(CH2−CH3)−CH2−CH2−CH2−CH3、−(CH2)5−COO−(CH2)11−CH3、−CH2−CH2−CH2−CH−(COO−CH2−CH32等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
また、炭素数2から30であり1個以上のエーテル結合を含む直鎖状、分岐鎖状アルキル基の具体例としては、−(CH2−CH2−O)t−CH3(ここでtは3から8である)、−(CH2−CH2−CH2−O)m−CH3(ここでmは2から5である)、等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
炭素数2から30であり場合により1個以上のエーテル結合を含む単環状または縮合多環状アルキル基の具体例としては、以下のようなものを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
さらに、炭素数3から30であり1個以上のエステル結合(−COO−)およびエーテル結合(−O−)を含む直鎖状、分岐鎖状、アルキル基の具体例としては、−CH2−CH2−COO−CH2−CH2−O−CH2−CH(CH2−CH3)−CH2−CH2−CH2−CH3、−CH2−CH2−COO−CH2−CH2−O−CH2−CH2−O−CH2−CH(CH2−CH3)−CH2−CH2−CH2−CH3を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
Rにおける置換もしくは無置換のアルケニル基としては、炭素数1から18の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状アルケニル基が挙げられる。それらは構造中に複数の炭素−炭素二重結合を有していてもよい。具体例としては、1−オクテニル基、2−オクテニル基、3−オクテニル基、4−オクテニル基、5−オクテニル基、6−オクテニル基、7−オクテニル基、等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
芳香族スルホン酸として好ましい化合物は、1−ナフチルアミン−4,8−ジスルホン酸(分子量303)、1−ナフチルアミン−3,8−ジスルホン酸(分子量303)、1−ナフチルアミン−5,7−ジスルホン酸(分子量303)、1−ナフチルアミン−3,6−ジスルホン酸(分子量303)、1−ナフチルアミン−3,6,8−トリスルホン酸(コッホ酸)(分子量383)、2−ナフチルアミン−6,8−ジスルホン酸(分子量303)、2−ナフチルアミン−1,6−ジスルホン酸(分子量303)、2−ナフチルアミン−4,8−ジスルホン酸(分子量303)、2−ナフチルアミン−3,6−ジスルホン酸(アミノ−R酸)(分子量303)、2−ナフチルアミン−5,7−ジスルホン酸(アミノJ酸)(分子量303)、1−ナフトール−4,8−ジスルホン酸(分子量304)、1−ナフトール−3,8−ジスルホン酸(ε酸)(分子量304)、1−ナフトール−3,6−ジスルホン酸(分子量304)、1−ナフトール−3,6,8−トリスルホン酸(分子量384)、2−ナフトール−6,8−ジスルホン酸(分子量304)、2−ナフトール−3,6−ジスルホン酸(R酸)(分子量304)、2−ナフトール−3,6,8−トリスルホン酸(分子量384)、N−フェニル−1−ナフチルアミン−8−スルホン酸(分子量299)、N−p−トリル−1−ナフチルアミン−8−スルホン酸(分子量313)、N−フェニル−1−ナフチルアミン−5−スルホン酸(分子量299)、N−フェニル−2−ナフチルアミン−6−スルホン酸(分子量299)、N−アセチル−7−アミノ−1−ナフトール−3−スルホン酸(分子量281)、N−フェニル−7−アミノ−1−ナフトール−3−スルホン酸(分子量315)、N−アセチル−6−アミノ−1−ナフトール−3−スルホン酸(分子量281)、N−フェニル−6−アミノ−1−ナフトール−3−スルホン酸(分子量315)、1,8−ジハイドロ−3,6−ジスルホン酸(クロモトロープ酸)(分子量320)、8−アミノ−1−ナフトール−3,6−ジスルホン酸(分子量319)、8−アミノ−1−ナフトール−5,7−ジスルホン酸(分子量319)、1,6−ジアミノ−2−ナフトール−4−スルホン酸(分子量254)、1−アミノ−2−ナフトール−6,8−ジスルホン酸(分子量319)、1−アミノ−2−ナフトール−3,6−ジスルホン酸(分子量319)、2,8−ジアミノ−1−ナフトール−5,7−ジスルホン酸(分子量334)、2,7−ジアミノ−1−ナフトール−3−スルホン酸(分子量254)、2,6−ジアミノ−1−ナフトール−3−スルホン酸(分子量254)、2,8−ジアミノ−1−ナフトール−3,6−ジスルホン酸(分子量334)、2−アミノ−7−フェニルアミノ−1−ナフトール−3−スルホン酸(分子量330)、7−アミノナフタレン−1,3,6−トリスルホン酸(分子量383)、1−アミノ−2,3,5−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、4−アミノ−1,2,3−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、1−アミノ−2,3,6−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、4−アミノ−2,3,6−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、4−アミノ−2,3,5−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、4−アミノ−1,3,8−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、4−アミノ−1,3,7−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、4−アミノ−1,3,6−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、4−アミノ−1,3,5−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、4−アミノ−1,2,8−ナフタレントリスルホン酸(分子量383) 、4−アミノ−1,2,7−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、4−アミノ−1,2,6−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、4−アミノ−1,2,5−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、5−アミノ−1,2,6−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、5−アミノ−1,3,6−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、5−アミノ−1,4,6−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、5−アミノ−2,3,6−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、8−アミノ−1,3,7−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、8−アミノ−1,2,7−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、5−アミノ−1,2,7−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、5−アミノ−1,3,7−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、8−アミノナフタレン−1,4,6−トリスルホン酸(分子量383) 、5−アミノ−2,3,7−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、8−アミノナフタレン−1,3,6−トリスルホン酸(分子量383)、8−アミノ−1,2,6−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、5−アミノ−1,2,8−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、5−アミノ−1,3,8−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、5−アミノ−1,4,8−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、4−アミノ−1,6,7−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、8−アミノ−1,3,5−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、8−アミノ−1,2,5−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、5−アミノ−1,2,3−ナフタレントリスルホン酸(分子量383) 、5−アミノ−1,2,4−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、8−アミノ−1,2,4−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、8−アミノ−1,2,3−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、2−アミノ−1,3,4−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、2−アミノ−1,3,5−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、2−アミノ−1,3,6−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、2−アミノ−1,3,7−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、2−アミノ−1,3,8−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、2−アミノ−1,4,5−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、2−アミノ−1,4,6−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、2−アミノ−1,4,7−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、2−アミノ−1,4,8−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、3−アミノ−1,2,8−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、3−アミノ−1,2,7−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、3−アミノ−1,2,6−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、3−アミノ−1,2,5−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、6−アミノ−1,2,5−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、6−アミノ−1,3,5−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、6−アミノ−1,4,5−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、2−アミノ−1,6,7−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、7−アミノ−1,3,8−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、7−アミノ−1,2,8−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、6−アミノ−1,2,7−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、6−アミノ−1,3,7−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、7−アミノ−1,4,6−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、7−アミノ−2,3,6−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、7−アミノ−1,2,6−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、6−アミノ−1,2,8−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、6−アミノ−1,3,8−ナフタレントリスルホン酸、7−アミノ−1,4,5−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、3−アミノ−1,6,7−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、7−アミノ−1,3,5−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、7−アミノ−1,2,5−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、6−アミノ−1,2,3−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、6−アミノ−1,2,4−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、7−アミノ−1,2,4−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、7−アミノ−1,2,3−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、8−アセチルアミノ−1,3,6−ナフタレントリスルホン酸(分子量383)、8−ヒドロキシ−1,3,6−ナフタレントリスルホン酸(分子量384)、2−ヒドロキシナフタレン−3,6,8−トリスルホン酸、1,3,5,7−ナフタレンテトラスルホン酸(分子量448)、1,2,3−ナフタレントリスルホン酸(分子量368)、1,2,4−ナフタレントリスルホン酸(分子量368)、1,2,5−ナフタレントリスルホン酸(分子量368) 、1,2,6−ナフタレントリスルホン酸(分子量368)、1,2,7−ナフタレントリスルホン酸(分子量368)、1,2,8−ナフタレントリスルホン酸(分子量368)、1,3,5−ナフタレントリスルホン酸(分子量368)、1,3,6−ナフタレントリスルホン酸(分子量368)、1,3,7−ナフタレントリスルホン酸(分子量368)、1,3,8−ナフタレントリスルホン酸(分子量368)、1,4,5−ナフタレントリスルホン酸(分子量368)、1,4,6−ナフタレントリスルホン酸(分子量368)、2,3,5−ナフタレントリスルホン酸(分子量368)、2,3,6−ナフタレントリスルホン酸(分子量368)等があげられる。
またアントラセンスルホン酸(分子量258)、アントラキノン−2−スルホン酸、アントラキノン−1−スルホン酸(分子量288)を用いることも好ましい。
また、2−アミノ−1−ナフタレンスルホン酸(トビアス酸 分子量223)、4−アミノ−1−ナフタレンスルホン酸(ナフチオン酸 分子量223)、8−アミノ−1−ナフタレンスルホン酸(ペリ酸 分子量223)、2−アミノ−6−ナフタレンスルホン酸(ブレンナ−酸 分子量223)、1−アミノ−5−ナフタレンスルホン酸(ロ−レンツ酸 分子量223)、5−アミノ−2−ナフタレンスルホン酸(分子量223)、1−アミノ−6−ナフタレンスルホン酸(分子量223)、6−アミノ−1−ナフタレンスルホン酸(分子量223)、3−アミノ−1−ナフタレンスルホン酸(分子量223)等の1つのアミノ基と1つのスルホン酸基を有するナフチルアミンスルホン酸を用いることが、耐熱性、耐光性が良好な点において好ましいものである。これらの中でも2−アミノ−1−ナフタレンスルホン酸(トビアス酸)が特に好ましいものである。
さらに、2−ヒドロキシ−6−ナフタレンスルホン酸(シェファ酸 分子量224)、1−ヒドロキシ−4−ナフタレンスルホン酸(ネビル−ウィンタ−酸:NW酸 分子量224)、1−ヒドロキシ−5−ナフタレンスルホン酸(L酸 分子量224)、2−ヒドロキシ−8−ナフタレンスルホン酸(クロセイン酸 分子量224)等の1つの水酸基と1つのスルホン酸基を有するヒドロキシナフタレンスルホン酸を用いることも好ましい。
中でも発色性が良好で、高明度を達成できる点で、2〜3個のスルホン基を有する有機スルホン酸が好ましい。4個以上のスルホン酸があると環境安定性が悪くなり経時変化を起こしやすく、1個のスルホン酸では塩基性染料とカウンタ化合物とが1:1で反応するために主色とする場合に発色性が悪くなる場合がある。
分子量が200〜250の範囲である有機スルホン酸の場合は、1分子あたりスルホン酸基が1つであっても、カウンタ化合物それ自体としての分子量が小さいことから発色性は損なわれないものである。
また有機カルボン酸としては、テトラクロルフタル酸(分子量304)、パルミチン酸(分子量257)、ステアリン酸(分子量285)、アラキジン酸(分子量313)、ベヘン酸(分子量341)、リグノセリン酸(分子量369)、オレイン酸(分子量282)、エライジン酸(分子量282)、エルカ酸(分子量339)、ネルボン酸(分子量367)、リノ−ル酸(分子量280)、ガモレン酸(分子量278)、アラキドン酸(分子量305)、α−リノレン酸(分子量278)、ステアリドン酸(分子量276)、エイコサペンタエン酸(分子量302)、ドコサヘキサエン酸(分子量328)等があげられる。
(酸性染料)
またカウンタ化合物を酸性染料として用いることで色相をコントロ−ルすることもできる。
酸性染料としては、例えば、アントラキノン系酸性染料、モノアゾ系酸性染料、ジスアゾ系酸性染料、オキサジン系酸性染料、アミノケトン系酸性染料、キノリン系酸性染料、トリアリ−ルメタン系酸性染料などが挙げられる。
より具体的には、酸性染料としては、C.I.アシッド イエロ−11、C.I.アシッド イエロ−23、C.I.アシッド グリ−ン3(食用緑色1号)、C.I.アシッド グリ−ン5(食用緑色2号)、C.I.アシッド グリ−ン9、C.I.アシッド グリ−ン16、C.I.アシッド グリ−ン19、C.I.アシッド グリ−ン25等があげられる。
酸性染料の場合、より好ましい分子量の範囲は、300〜750の範囲である。より好ましくは、350〜700の範囲である。分子量をこの範囲にすることで、耐候性と着色力においてバランスのとれた着色剤とすることができ好ましいものである。
赤色画素の場合は、サフラニン系塩基性染料、またはフロキシン系塩基性染料と造塩することで赤色画素を得ることができる。このときに、好ましい酸性染料は、C.I.アシッド イエロ−11(分子量380)、C.I.アシッド イエロ−23(分子量534)、等があげられる。
青色画素の場合は、前記トリアリ−ルメタン系塩基性染料、メチレンブル−系塩基性染料と造塩することで青色画素を得ることができる。
緑色画素の場合は、前記C.I.ベ−シック グリ−ン1(ブリリアントグリ−ンGX)、同4(マラカイトグリ−ン)等のトリアリ−ルメタン系塩基性染料と造塩することで緑色画素を得ることができる。このときに好ましい酸性染料としては、C.I.アシッド グリ−ン3(食用緑色1号)(分子量690)、C.I.アシッド グリ−ン5(食用緑色2号)(分子量761)、C.I.アシッド グリ−ン9(分子量724)、C.I.アシッド グリ−ン16(分子量560)、C.I.アシッド グリ−ン19(分子量625)、C.I.アシッド グリ−ン25(分子量622)等があげられる。
[造塩]
これらの塩基性染料とカウンタ化合物との造塩化合物は従来知られている方法により合成することができる。特開2003−215850号公報などに具体的な手法が開示されている。
トリアリ−ルメタン系塩基性染料での一例をあげると、トリアリ−ルメタン系塩基性染料を水に溶解した後、有機スルホン酸や(有機スルホン酸ナトリウム)溶液を添加、攪拌しながら造塩化処理を行なえばよい。ここでトリアリ−ルメタン系塩基性染料中のアミノ基(−NHC25)の部分と有機スルホン酸のスルホン酸基(−SO3H)の部分が結合した造塩化合物が得られる。
ここで有機スルホン酸は造塩処理を行う前に、水酸化ナトリウム等のアルカリ溶液に溶解させ、スルホン酸ナトリウムの形態(−SO3Na)として用いることもできる。また本発明においては、スルホン酸基(−SO3H)とスルホン酸ナトリウムである官能基(−SO3Na)も同義である。
[酸基を有する樹脂]
本発明に用いる造塩化合物[A1]は、さらにカルボキシル基のごとき酸基を有する樹脂(ロジン変性マレイン酸樹脂(ロジン変性フマル酸樹脂も同義))や、ロジンエステル、ポリエステル樹脂、酸価を有するスチレンアクリル共重合体等を添加することで、バインダ樹脂中への相溶性、分散性、また溶剤への分散性が大幅に改善される。その結果着色剤として、発色性、耐熱性、耐光性がさらに優れたものとなる。ここで酸基とはカルボキシル基(−COOH)、スルホン基(−SO3H)が好ましいものである。
また酸基を有する樹脂の重量平均分子量は、400〜12000の範囲のものを用いることが好ましい。より好ましくは400〜6000、特に好ましくは、400〜2000の範囲である。この範囲のものを用いることで、造塩化合物との相溶性が良好となり、着色剤としてバインダ樹脂中への分散が良好になる。
またここで酸基を有する樹脂の重量平均分子量の測定は以下の条件にて行った。
検体にテトラヒドロフラン(THF)を加え12時間放置後、検体のTHF溶液を濾過し、濾液中に溶解している検体の分子量を測定した。測定はゲル・パ−ミエイション・クロマトグラフィ(GPC)法を用い、標準ポリスチレンにより作成した検量線から分子量を計算した。
GPC装置:東ソ−(株)製 HLC−8120GPC
カラム :東ソ−(株)製 TSK Guardcolumn
SuperH−HT/SK−GEL/SuperHM−M の3連結
流速:1.0ml/min(THF)
酸基を有する樹脂は、中でもロジン変性マレイン酸樹脂を用いることが好ましい。ロジン変性マレイン酸樹脂は、酸を有する極性基の部分と無極性のロジン骨格の部分とを有する。この酸を有する極性基の部分が、未反応のアビエチン酸由来のカルボキシル基およびマレイン酸のカルボキシル基の部分であり、バインダ樹脂の極性基の部分と反応、相溶する。また、無極性のロジン骨格の部分が、バインダ樹脂の非極性部と相溶する。
またロジン変性マレイン酸樹脂の酸成分と塩基性染料(造塩化合物中の未反応の塩基性染料)のアミノ基の部分との反応も起こることの効果も大きいものである。
酸基を有する樹脂の酸価は、100〜300mgKOH/gの範囲であることが好ましい。酸価が100mgKOH/gよりも小さいと造塩化合物との相溶性が悪くなってしまう。また酸価が300mgKOH/gよりも大きいと後述するアルカリ現像型着色レジストとして用いる場合に、現像性不良となってしまうので好ましくない。
なお、ここで酸価とはJIS K−0070の方法により測定された値である。
本発明に用いる造塩化合物[A1]に酸基を有する樹脂を添加、混合する場合は以下の方法で得ることができる。
(1)酸基を有する樹脂に可溶な溶媒中に溶解させた上で造塩化合物を添加して溶液中で混合する方法、(2)混練機等を用いて酸基を有する樹脂を溶融させた状態で造塩化合物を添加して混合する方法等があげられるが、従来公知のいずれの方法で合成してもかまわない。
それらの中の一例であるが、具体的には以下のようになる。またここではトリアリ−ルメタン系塩基性染料、ロジン変性マレイン酸樹脂を用いての事例を示す。
(1)酸基を有する樹脂に可溶な溶媒中に溶解させた上で造塩化合物を添加して溶液中で混合する方法
(1−1)
トリアリ−ルメタン系塩基性染料を水に溶解した後、有機スルホン酸等のカウンタ化合物を添加、攪拌しながら造塩化処理を行なう。ここでトリアリ−ルメタン系塩基性染料中のアミノ基(−NHC25)の部分とカウンタ中の酸基の部分が結合した造塩化合物が得られる。
ここでカウンタの化合物は造塩処理を行う前に、水酸化ナトリウム等のアルカリ溶液に溶解させ、スルホン酸ナトリウムの形態(−SO3Na)として用いることもできる。また本発明においては、スルホン酸基(−SO3H)とスルホン酸ナトリウムである官能基(−SO3Na)も同義である。
(1−2)
次いで、ロジン変性マレイン酸樹脂を添加する工程であるが、水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ水溶液を添加して中性に調整した後、アルカリ水溶液に溶解させたロジン変性マレイン酸樹脂を添加、攪拌しながら混合を行う。次いで、塩酸、硫酸等の鉱酸を添加して酸性に調製することでロジン変性マレイン酸樹脂を不溶化させ、濾過、洗浄、乾燥を行い、組成物を得る。また必要ならば粉砕工程を経て所望の粒度にして組成物を得ればよい。
(2)混練機等を用いて酸基を有する樹脂を溶融させた状態で造塩化合物を添加して混合する方法
本発明の造塩化合物[A1]と酸基を有する樹脂(ロジン変性マレイン酸樹脂等)を加熱ニ−ダ−、バンバリ−ミキサ−、3本ロ−ルミル、2本ロ−ルミル、振動ミル、ボ−ルミル、アトライタ−、押出機等の混練機に投入して十分に混合し、酸基を有する樹脂の軟化点以上の温度で溶融混練を行う。これにより酸基を有する樹脂中に造塩化合物が分散する。ここで得られる組成物は造塩化合物に酸基を有する樹脂が被覆されている状態である。さらにこの組成物を粗砕、粉砕して所望の粒度に調整することにより組成物を得ればよい。
本発明の造塩化合物[A1]と酸基を有する樹脂の重量混合比率(造塩化合物[A1]:酸基を有する樹脂)は、70:30〜95:5の範囲であると良好な着色剤を得ることができる。酸基を有する樹脂の比率が30重量%よりも大きくなってしまうと発色性の低下、即ち酸基を有する樹脂由来の色の障害が生じやすく、また酸基を有する樹脂の比率が5重量%よりも小さくなってしまうとバインダ樹脂中への造塩化合物の分散性向上効果が小さくなる。
より好ましくは、本発明の造塩化合物[A1]と酸基を有する樹脂の重量混合比率(造塩化合物:酸基を有する樹脂)は、75:25〜90:10の範囲である。
《その他の着色剤》
本発明の撮像素子用青色着色組成物は、造塩化合物[A1]に加えて、さらにその他の着色剤を含むことができ、なかでもさらにその他の着色剤が、青色顔料、紫色顔料、またはキサンテン系色素であることが好ましい。
造塩化合物[A1]がその他の着色剤を含有する場合、その他の着色剤の含有量は、造塩化合物[A1]100重量部に対し1〜200重量部が好ましい。より好ましくは5〜150重量部、さらに好ましくは5〜80重量部である。その他の着色剤の添加量が1重量部以上、200重量部以下の場合、再現可能な色度領域が広くなるために好ましい。
[青色顔料]
青色顔料としては、フタロシアニン系顔料および/またはトリアリ−ルメタン系レ−キ顔料等が用いられる。フタロシアニン系顔料としては、銅フタロシアニンブル−顔料を用いることが好ましいものである。
銅フタロシアニンブル−顔料としては、C.I.ピグメント ブル−15、C.I.ピグメント ブル−15:1、C.I.ピグメント ブル−15:2、C.I.ピグメント ブル−15:3、C.I.ピグメント ブル−15:4、C.I.ピグメント ブル−15:6、等の顔料が挙げられ、中でも、ε型、α型の構造を有する銅フタロシアニンブル−顔料が好ましい。このような好ましい顔料は、具体的にはC.I.ピグメント ブル−15:6およびC.I.ピグメント ブル−15:1である。
トリアリ−ルメタン系レ−キ顔料としては、C.I.ピグメント ブル−1、同1:2、同1:3、C.I.ピグメント ブル−2、同2:1、同2:2、C.I.ピグメント ブル−3、C.I.ピグメント ブル−8、C.I.ピグメント ブル−9、C.I.ピグメント ブル−10、同10:1、C.I.ピグメント ブル−11、C.I.ピグメント ブル−12、C.I.ピグメント ブル−18、C.I.ピグメント ブル−19、C.I.ピグメント ブル−24、同24:1、C.I.ピグメント ブル−53、C.I.ピグメント ブル−56、同56:1、C.I.ピグメント ブル−57、C.I.ピグメント ブル−58、C.I.ピグメント ブル−59、C.I.ピグメント ブル−61、C.I.ピグメント ブル−62等が挙げられる。
これらの中でも青色顔料として高透過率、高着色力の観点からC.I.ピグメント ブル−15:6、C.I.ピグメント ブル−1を用いることが好ましいものである。
[紫色顔料]
紫色顔料としては、例えばC.I.ピグメント バイオレット1、1:1、2、2:2、3、3:1、3:3、5、5:1、14、15、16、19、23、25、27、29、31、32、37、39、42、44、47、49、50などを挙げることができる。これらの中でも、高透過率を得る観点から、好ましくはC.I.ピグメント バイオレット19、または23であり、更に好ましくはC.I.ピグメント バイオレット23である。
(顔料の微細化)
本発明の着色組成物に併用する着色剤が顔料の場合、ソルトミリング処理等により微細化することができる。顔料のTEM(透過型電子顕微鏡)により求められる平均一次粒子径は5〜90nmの範囲であることが好ましい。5nmよりも小さくなると有機溶剤中への分散が困難になり、90nmよりも大きくなると十分な分光特性を得ることができない場合がある。このような理由から、より好ましい平均一次粒子径は10〜70nmの範囲である。
ソルトミリング処理とは、顔料と水溶性無機塩と水溶性有機溶剤との混合物を、ニ−ダ−、2本ロ−ルミル、3本ロ−ルミル、ボ−ルミル、アトライタ−、サンドミル等の混練機を用いて、加熱しながら機械的に混練した後、水洗により水溶性無機塩と水溶性有機溶剤を除去する処理である。水溶性無機塩は、破砕助剤として働くものであり、ソルトミリング時に無機塩の硬度の高さを利用して顔料が破砕される。顔料をソルトミリング処理する際の条件を最適化することにより、一次粒子径が非常に微細であり、また、分布の幅がせまく、シャ−プな粒度分布をもつ顔料を得ることができる。
水溶性無機塩としては、塩化ナトリウム、塩化バリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム等を用いることができるが、価格の点から塩化ナトリウム(食塩)を用いるのが好ましい。水溶性無機塩は、処理効率と生産効率の両面から、顔料100重量部に対し、50〜2000重量部用いることが好ましく、300〜1000重量部用いることが最も好ましい。
水溶性有機溶剤は、顔料及び水溶性無機塩を湿潤する働きをするものであり、水に溶解(混和)し、かつ用いる無機塩を実質的に溶解しないものであれば特に限定されない。ただし、ソルトミリング時に温度が上昇し、溶剤が蒸発し易い状態になるため、安全性の点から、沸点120℃以上の高沸点溶剤が好ましい。例えば、2−メトキシエタノ−ル、2−ブトキシエタノ−ル、2−(イソペンチルオキシ)エタノ−ル、2−(ヘキシルオキシ)エタノ−ル、ジエチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ルモノエチルエ−テル、ジエチレングリコ−ルモノブチルエ−テル、トリエチレングリコ−ル、トリエチレングリコ−ルモノメチルエ−テル、液状のポリエチレングリコ−ル、1−メトキシ−2−プロパノ−ル、1−エトキシ−2−プロパノ−ル、ジプロピレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ルモノメチルエ−テル、ジプロピレングリコ−ルモノエチルエ−テル、液状のポリプロピレングリコ−ル等が用いられる。水溶性有機溶剤は、顔料100重量部に対し、5〜1000重量部用いることが好ましく、50〜500重量部用いることが最も好ましい。
顔料をソルトミリング処理する際には、必要に応じて樹脂を添加してもよい。用いられる樹脂の種類は特に限定されず、天然樹脂、変性天然樹脂、合成樹脂、天然樹脂で変性された合成樹脂等を用いることができる。用いられる樹脂は、室温で固体であり、水不溶性であることが好ましく、かつ上記有機溶剤に一部可溶であることがさらに好ましい。樹脂の使用量は、顔料100重量部に対し、5〜200重量部の範囲であることが好ましい。
[キサンテン系色素]
キサンテン系色素は、赤色、紫色を呈するものであり、染料の形態を有することが好ましく、油溶性染料、酸性染料、直接染料、塩基性染料のいずれかの形態を有するものであることが好ましい。またこれらの染料をレ−キ化したレ−キ顔料、スルホン酸やカルボン酸等の酸性基を有する酸性染料の無機塩、酸性染料と含窒素化合物との造塩化合物、酸性染料のスルホン酸アミド化合物等の形態であっても良い。
これらの中でも、キサンテン系油溶性染料、キサンテン系酸性染料、キサンテン系酸性染料の造塩化合物、またはキサンテン系酸性染料のスルホン酸アミド化合物を少なくとも1種含むことが色相に優れるために好ましい。
特に好ましくは、キサンテン系酸性染料の造塩化合物、またはキサンテン系酸性染料のスルホン酸アミド化合物であると、高い耐熱性、耐光性、耐溶剤性を付与することができるために好ましい。なかでも好ましくは、キサンテン系酸性染料の造塩化合物である。
赤色、紫色を呈する色素とは、C.I.ソルベントレッド、C.I.ソルベントバイオレット等の油溶性染料、C.I.ベ−シックレッド、C.I.ベ−シックバイオレット等の塩基性染料、C.I.アシッドレッド、C.I.アシッドバイオレット等の酸性染料、C.I.ダイレクトレッド、C.I.ダイレクトバイオレット等の直接染料等、に属するものが挙げられる。
ここで直接染料は、構造中にスルホン酸基(−SO3H、−SO3Na)を有しており、本発明においては、直接染料はキサンテン系酸性染料として見なすものである。
本発明に用いるキサンテン系色素は、透過スペクトルにおいて650nmの領域で透過率が90%以上であり、600nmの領域で透過率が75%以上、500〜550nmの領域で透過率が5%以下、400nmの領域で透過率が70%以上であるものが好ましい。より好ましくは、650nmの領域で透過率が95%以上であり、600nmの領域で透過率が80%以上、500〜550nmの領域で透過率が10%以下、400nmの領域で透過率が75%以上である。
なかでもキサンテン系塩基性染料、およびキサンテン系酸性染料は、400〜450nmにおいて高い透過率を持つ分光特性を有しているが、高い信頼性が要求されるカラ−フィルタを使用する画像表示装置に用いるには、耐光性、耐熱性が問題となり、特性が十分なものではない場合がある。
そのため、これらの欠点を改善するために、キサンテン系塩基性染料は、有機酸や過塩素酸を用いて造塩化し、造塩化合物としたものが好ましい。有機酸としては、有機スルホン酸、有機カルボン酸を用いることが好ましい。中でもトビアス酸等のナフタレンスルホン酸、過塩素酸を用いることが耐性の面で好ましい。
また、キサンテン系酸性染料は、四級アンモニウム塩化合物、三級アミン化合物、二級アミン化合物、一級アミン化合物等、及びこれらの官能基を有する樹脂成分を用いて造塩化して造塩化合物し、造塩化合物としたもの、あるいはスルホンアミド化してスルホン酸アミド化合物として用いることが耐性の面で好ましい。
これらの中でも特に、キサンテン系酸性染料の造塩化合物および/またはキサンテン系酸性染料のスルホン酸アミド化合物が色相および耐性に優れているために好ましく、さらにキサンテン系酸性染料を、カウンタイオンとしてはたらくカウンタ成分である四級アンモニウム塩化合物を用いて造塩化した化合物、およびキサンテン系酸性染料をスルホンアミド化したスルホン酸アミド化合物を用いることがより好ましいものである。
また、キサンテン系色素の中でも、ロ−ダミン系色素は発色性、耐性にも優れているために好ましい。
以下、本発明に用いるキサンテン系色素の形態について具体的に詳述する。
(キサンテン系油溶性染料)
キサンテン系油溶性染料としては、C.I.ソルベントレッド35、C.I.ソルベントレッド36、C.I.ソルベントレッド42、C.I.ソルベントレッド43、C.I.ソルベントレッド44、C.I.ソルベントレッド45、C.I.ソルベントレッド46、C.I.ソルベントレッド47、C.I.ソルベントレッド48、C.I.ソルベントレッド49、C.I.ソルベントレッド72、C.I.ソルベントレッド73、C.I.ソルベントレッド109、C.I.ソルベントレッド140、C.I.ソルベントレッド141、C.I.ソルベントレッド237、C.I.ソルベントレッド246、C.I.ソルベントバイオレット2、C.I.ソルベントバイオレット10などがあげられる。
中でも、発色性の高いロ−ダミン系油溶性染料であるC.I.ソルベントレッド35、C.I.ソルベントレッド36、C.I.ソルベントレッド49、C.I.ソルベントレッド109、C.I.ソルベントレッド237、C.I.ソルベントレッド246、C.I.ソルベントバイオレット2がより好ましい。
(キサンテン系塩基性染料)
キサンテン系塩基性染料としては、C.I.ベ−シックレッド1(ロ−ダミン6GCP)、8(ロ−ダミンG)、C.I.ベ−シックバイオレット10(ロ−ダミンB)等があげられる。中でも発色性に優れる点において、C.I.ベ−シックレッド1、C.I.ベ−シックバイオレット10を用いることが好ましい。
(キサンテン系酸性染料)
キサンテン系酸性染料としては、C.I.アシッドレッド51(エリスロシン(食用赤色3号))、C.I.アシッドレッド52(アシッドロ−ダミン)、C.I.アシッドレッド87(エオシンG(食用赤色103号))、C.I.アシッドレッド92(アシッドフロキkシンPB(食用赤色104号))、C.I.アシッドレッド289、C.I.アシッドレッド388、ロ−ズベンガルB(食用赤色5号)、アシッドロ−ダミンG、C.I.アシッドバイオレット9を用いることが好ましい。
中でも、耐熱性、耐光性の面で、キサンテン系酸性染料であるC.I.アシッドレッド87、C.I.アシッドレッド92、C.I.アシッドレッド388、あるいは、ロ−ダミン系酸性染料であるC.I.アシッドレッド52(アシッドロ−ダミン)、C.I.アシッドレッド289、アシッドロ−ダミンG、C.I.アシッドバイオレット9を用いることがより好ましい。
この中でも特に、発色性、耐熱性、耐光性に優れる点において、ロ−ダミン系酸性染料であるC.I.アシッドレッド52、C.I.アシッドレッド289を用いることが最も好ましい。
本発明に用いるキサンテン系色素は、中でもキサンテン系酸性染料と含窒素化合物との造塩化合物であることが好ましく、含窒素化合物として四級アンモニウム塩を用いて造塩化した、キサンテン系酸性染料の造塩化合物、またはキサンテン系酸性染料をスルホンアミド化して用いることが特に好ましいことから、これらの2つの形態について以下に詳述する。
(キサンテン系酸性染料の造塩化合物)
本発明におけるキサンテン系酸性染料は、四級アンモニウム塩化合物、三級アミン化合物、二級アミン化合物、一級アミン化合物等、及びこれらの官能基を有する樹脂成分を用いて造塩化し、キサンテン系酸性染料の造塩化合物とすることで、高い耐熱性、耐光性、耐溶剤性を付与することができるために好ましい。
一級アミン化合物としては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、アミルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン(ラウリルアミン)、トリドデシルアミン、テトラデシルアミン(ミリスチルアミン)、ペンタデシルアミン、セチルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、ココアルキルアミン、牛脂アルキルアミン、硬化牛脂アルキルアミン、アリルアミン等の脂肪族不飽和1級アミン、アニリン、ベンジルアミン等が挙げられる。
二級アミン化合物としては、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、ジアミルアミン、ジアリルアミン等の脂肪族不飽和2級アミン、メチルアニリン、エチルアニリン、ジベンジルアミン、ジフェニルアミン、ジココアルキルアミン、ジ硬化牛脂アルキルアミン、ジステアリルアミン等が挙げられる
三級アミン化合物としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリアミルアミン、ジメチルアニリン、ジエチルアニリン、トリベンジルアミン等が挙げられる。
・キサンテン系酸性染料と四級アンモニウム塩化合物とからなる造塩化合物
本発明に用いるキサンテン系色素は、前述したキサンテン系酸性染料と四級アンモニウム塩化合物とからなる造塩化合物として用いることが、耐熱性、耐光性、耐溶剤性の観点から、最も好ましい。
・四級アンモニウム塩化合物
四級アンモニウム塩化合物は、アミノ基を有することで、そのカチオン部分がキサンテン系酸性染料のカウンタになるものである。
造塩化合物のカウンタ成分となる四級アンモニウム塩化合物の好ましい形態は、無色、または白色を呈するものである。ここで無色、または白色とは、いわゆる透明な状態を意味し、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において、透過率が95%以上、好ましくは98%以上となっている状態と定義されるものである。すなわち染料成分の発色を阻害しない、色変化を起こさないものである必要がある。
四級アンモニウム塩化合物のカウンタとなるカチオン部分の分子量は190〜900の範囲であることが好ましい。ここでカチオン部分とは、下記一般式(1)中の(NR1234+の部分に相当する。分子量が190よりも小さいと耐光性、耐熱性が低下してしまい、さらに溶剤への溶解性が低下してしまう場合がある。また分子量が900よりも大きくなると分子中の発色成分の割合が低下するために、発色性が低下し、明度も低下してしまう場合がある。より好ましくはカチオン部分の分子量が240〜850の範囲であり、特に好ましいのは350〜800の範囲である。
ここで分子量は構造式を基に計算を行ったものであり、Cの原子量を12、Hの原子量を1、Nの原子量を14とした。
また、四級アンモニウム塩化合物として下記一般式(1)で表される化合物を用いることが好ましい。
[一般式(1)中、R1〜R4は、それぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基またはベンジル基を示し、R1、R2、R3、又はR4の少なくとも2つ以上が、Cの数が5〜20個である。Y-は無機または有機のアニオンを表す。]
1〜R4の少なくとも2つ以上の側鎖のCの数を5〜20個とすることで、溶剤に対する溶解性が良好なものとなる。R1〜R4のうちCの数が5より小さいアルキル基が3つ以上になると溶剤に対する溶解性が悪くなり、塗膜異物が発生しやすくなってしまう。また側鎖にCの数が20を超えてしまうアルキル基が存在すると造塩化合物の発色性が損なわれてしまうことがある。
四級アンモニウム塩化合物のアニオンを構成するY-の成分は、無機または有機のアニオンであればよいが、ハロゲンであることが好ましく、通常は塩素である。
このような四級アンモニウム塩化合物として具体的には、テトラメチルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が74)、テトラエチルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が122)、モノステアリルトリメチルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が312)、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が550)、トリステアリルモノメチルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が788)、セチルトリメチルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が284)、トリオクチルメチルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が368)、ジオクチルジメチルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が270)、モノラウリルトリメチルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が228)、ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が382)、トリラウリルメチルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が536)、トリアミルベンジルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が318)、トリヘキシルベンジルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が360)、トリオクチルベンジルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が444)、トリラウリルベンジルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が612)、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が388)、及びベンジルジメチルオクチルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が248)、またはジアルキル(アルキルがC14〜C18)ジメチルアンモニウムクロライド(硬化牛脂)(カチオン部分の分子量が438〜550)等を用いることが好ましい。
製品としては、花王社製のコ−タミン24P、コ−タミン86Pコンク、コ−タミン60W、コ−タミン86W、コ−タミンD86P、サニゾ−ルC、サニゾ−ルB−50等、ライオン社製のア−カ−ド210−80E、2C−75、2HT−75、2HTフレ−ク、2O−75I、2HP−75、または2HPフレ−ク等があげられ、中でもコ−タミンD86P(ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド)、またはア−カ−ド2HT−75(ジアルキル(アルキルがC14〜C18)ジメチルアンモニウムクロライド)等が好ましいものである。
四級アンモニウム塩化合物は、側鎖にカチオン性基、特にアミノ基、アンモニウム基を有し、キサンテン系酸性染料と反応、造塩化させ四級アンモニウム塩構造を形成できる樹脂の形態であってもよい。(参考文献1参照)
(参考文献1)特願2011−150752
・側鎖にカチオン性基を有する樹脂
側鎖にカチオン性基を有する樹脂は、下記一般式(2)で表される構造単位を含むアルカリ樹脂であって一般式(2)中のカチオン性基が、キサンテン系酸性染料のアニオン性基と塩形成することで、造塩化合物を得ることができる。
[一般式(2)中、R5は水素原子、または置換もしくは無置換のアルキル基を表す。R6〜R8は、それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、または置換されていてもよいアリ−ル基を表し、R6〜R8のうち2つが互いに結合して環を形成しても良い。Qはアルキレン基、アリ−レン基、−CONH−R9−、−COO−R9−を表し、R9はアルキレン基を表す。Y-は無機または有機のアニオンを表す。]
・造塩化合物の製造方法
キサンテン系酸性染料と四級アンモニウム塩化合物との造塩化合物は、従来知られている方法により製造することができる。特開平11−72969号公報などに具体的な手法が開示されている。
一例をあげると、キサンテン系酸性染料を水に溶解した後、四級アンモニウム塩化合物を添加、攪拌しながら造塩化処理を行なえばよい。ここでキサンテン系酸性染料中のスルホン酸基(−SO3H)、スルホン酸ナトリウム基(−SO3Na)の部分と四級アンモニウム塩化合物のアンモニウム基(NH4 +)の部分が結合した造塩化合物が得られる。また水の代わりに、メタノ−ル、エタノ−ルも造塩化時に使用可能な溶媒である。
また、本発明に用いる造塩化合物は、一般式(2)で表される側鎖にカチオン性基を有する樹脂と、キサンテン系酸性染料とを溶解させた水溶液を攪拌または振動させるか、あるいは一般式(2)で表される側鎖にカチオン性基を有する樹脂の水溶液とキサンテン系酸性染料の水溶液とを攪拌または振動下で混合させることにより、容易に得ることができる。水溶液中で、樹脂のアンモニウム基とキサンテン系酸性染料のアニオン性基がイオン化され、これらがイオン結合し、該イオン結合部分が水不溶性となり析出する。逆に、樹脂の対アニオンとキサンテン系酸性染料の対カチオンからなる塩は水溶性のため、水洗等により除去が可能となる。使用する側鎖にカチオン性基を有する樹脂、およびキサンテン系酸性染料は、各々単一種類のみを使用しても、構造の異なる複数種類を使用してもよい。
造塩化合物としては、特にC.I.アシッドレッド289やC.I.アシッドレッド52と、カウンタとなるカチオン部分の分子量が350〜800である四級アンモニウム塩化合物との造塩化合物を用いることで、溶剤溶解性に優れ、後述する顔料と併用した場合に、より耐熱性、耐光性、耐溶剤性に優れたものとなる。また造塩化合物が顔料と併用することで良好なものとなるのは、溶剤中に溶解、分散しながら顔料に吸着することによるものであると推測される。このとき、顔料の一次粒子径は、20〜100nmであることが好適である。
本発明の着色組成物は、後述するが、青色顔料と併用する青色着色組成物、赤色顔料と併用する併用する赤色着色組成物の形態が好ましい。
(キサンテン系酸性染料のスルホン酸アミド化合物)
本発明におけるキサンテン系酸性染料は、スルホンアミド化し、スルホン酸アミド化合物とすることで、高い耐熱性、耐光性、耐溶剤性を付与することができるために好ましい。
本発明のキサンテン系色素に好ましく用いることのできるキサンテン系酸性染料のスルホン酸アミド化合物は、−SO3H、−SO3Naを有するキサンテン系酸性染料を常法によりクロル化して、−SO3Hを−SO2Clとし、この化合物を、−NH2基を有するアミンと反応して製造することができる。
また、スルホンアミド化において好ましく使用できるアミン化合物としては、具体的には、2−エチルへキシルアミン、ドデシルアミン、3−デシロキシプロピルアミン、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン、3−エトキシプロピルアミン、シクロへキシルアミン等を用いることが好ましい。
一例をあげると、C.I.アシッドレッド289を3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミンを用いて変性したスルホン酸アミド化合物を得る場合は、C.I.アシッドレッド289をスルホニルクロリド化した後、ジオキサン中で理論当量の3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミンと反応させてC.I.アシッドレッド289のスルホン酸アミド化合物を得ればよい。
また、C.I.アシッドレッド52を3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミンを用いて変性したスルホン酸アミド化合物を得る場合も、C.I.アシッドレッド52をスルホニルクロリド化した後、ジオキサン中で理論当量の3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミンと反応させてC.I.アシッドレッド52のスルホン酸アミド化合物を得ればよい。
<バインダ−樹脂>
本発明の着色組成物に含まれるバインダ−樹脂は、着色剤を分散するもの、もしくは染色、浸透させるものであって、従来公知の熱可塑性樹脂、および熱硬化性樹脂等が挙げられる。バインダ−樹脂としては、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において分光透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の樹脂であることが好ましい。
熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ブチラ−ル樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、ビニル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロ−ス類、ポリエチレン(HDPE、LDPE)、ポリブタジエン、およびポリイミド樹脂等が挙げられる。
また、アルカリ現像型着色レジスト材の形態で用いる場合には、酸性基含有エチレン性不飽和単量体を共重合したアルカリ可溶性樹脂を用いることが好ましい。また、さらに光感度を向上させるために、エチレン性不飽和二重結合を有する活性エネルギ−線硬化性樹脂を用いることもできる。
特に側鎖にエチレン性不飽和二重結合を有する活性エネルギ−線硬化性樹脂をアルカリ現像型着色レジスト材に用いることで、活性エネルギ−線で露光し塗膜を形成する際に、樹脂が3次元架橋されることで着色剤が固定され、耐熱性が良好になり、着色剤の熱による退色(明度低下)を抑制できる。また、現像工程においても着色剤成分の凝集・析出を抑制する効果もある。
酸性基含有エチレン性不飽和モノマ−を共重合したアルカリ可溶性樹脂としては、例えば、カルボキシル基、スルホン基等の酸性基を有する樹脂が挙げられる。アルカリ可溶性樹脂として具体的には、酸性基を有するアクリル樹脂、α−オレフィン/(無水)マレイン酸共重合体、スチレン/スチレンスルホン酸共重合体、エチレン/(メタ)アクリル酸共重合体、またはイソブチレン/(無水)マレイン酸共重合体等が挙げられる。中でも、酸性基を有するアクリル樹脂、およびスチレン/スチレンスルホン酸共重合体から選ばれる少なくとも1種の樹脂、特に酸性基を有するアクリル樹脂は、耐熱性、透明性が高いため、好適に用いられる。
エチレン性不飽和活性二重結合を有するエネルギ−線硬化性樹脂としては、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基等の反応性の置換基を有する高分子にイソシアネ−ト基、アルデヒド基、エポキシ基等の反応性置換基を有する(メタ)アクリル化合物やケイヒ酸を反応させて、(メタ)アクリロイル基、スチリル基等の光架橋性基を該高分子に導入した樹脂が用いられる。また、スチレン−無水マレイン酸共重合物やα−オレフィン−無水マレイン酸共重合物等の酸無水物を含む高分子をヒドロキシアルキル(メタ)アクリレ−ト等の水酸基を有する(メタ)アクリル化合物によりハ−フエステル化したものも用いられる。
熱可塑性樹脂として、アルカリ可溶性能とエネルギ−線硬化性能とを併せもつものも、カラ−フィルタ用着色組成物として好ましい。
上記熱可塑性樹脂を構成するモノマ−として以下のものが挙げられる。例えば、メチル(メタ)アクリレ−ト、エチル(メタ)アクリレ−ト、n−プロピル(メタ)アクリレ−ト、イソプロピル(メタ)アクリレ−ト、n−ブチル(メタ)アクリレ−ト、イソブチル(メタ)アクリレ−ト、t−ブチル(メタ)アクリレ−ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレ−ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレ−ト、ステアリル(メタ)アクリレ−ト、ラウリル(メタ)アクリレ−ト、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレ−ト、イソボルニル(メタ)アクリレ−ト、フェニル(メタ)アクリレ−ト、ベンジル(メタ)アクリレ−ト、フェノキシエチル(メタ)アクリレ−ト、フェノキシジエチレングリコ−ル(メタ)アクリレ−ト、メトキシポリプロピレングリコ−ル(メタ)アクリレ−ト、またはエトキシポリエチレングリコ−ル(メタ)アクリレ−ト等の(メタ)アクリレ−ト類、
あるいは、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、またはアクリロイルモルホリン等の(メタ)アクリルアミド類、スチレン、またはα−メチルスチレン等のスチレン類、エチルビニルエ−テル、n−プロピルビニルエ−テル、イソプロピルビニルエ−テル、n−ブチルビニルエ−テル、またはイソブチルビニルエ−テル等のビニルエ−テル類、酢酸ビニル、またはプロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニル類が挙げられる。
あるいは、シクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、1,2−ビスマレイミドエタン1,6−ビスマレイミドヘキサン、3−マレイミドプロピオン酸、6,7−メチレンジオキシ−4−メチル−3−マレイミドクマリン、4,4’−ビスマレイミドジフェニルメタン、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、N,N’−1,3−フェニレンジマレイミド、N,N’−1,4−フェニレンジマレイミド、N−(1−ピレニル)マレイミド、N−(2,4,6−トリクロロフェニル)マレイミド、N−(4−アミノフェニル)マレイミド、N−(4−ニトロフェニル)マレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−ブロモメチル−2,3−ジクロロマレイミド、N−スクシンイミジル−3−マレイミドベンゾエ−ト、N−スクシンイミジル−3−マレイミドプロピオナ−ト、N−スクシンイミジル−4−マレイミドブチラ−ト、N−スクシンイミジル−6−マレイミドヘキサノア−ト、N−[4−(2−ベンゾイミダゾリル)フェニル]マレイミド、9−マレイミドアクリジン等のN−置換マレイミド類が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、およびフェノ−ル樹脂等が挙げられる。中でも、耐熱性向上の観点から、エポキシ樹脂、メラミン樹脂がより好適に用いられる。
バインダ−樹脂の重量平均分子量(Mw)は、着色剤を好ましく分散させるためには、5,000〜80,000の範囲が好ましく、より好ましくは7,000〜50,000の範囲である。また数平均分子量(Mn)は2,500〜40,000の範囲が好ましく、Mw/Mnの値は10以下であることが好ましい。
ここで重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)は、東ソ−株式会社製ゲルパ−ミエイションクロマトグラフィ−「HLC−8120GPC」において、分離カラムを4本直列に繋ぎ、充填剤には順に東ソ−株式会社製「TSK−GEL SUPER H5000」、「H4000」、「H3000」、および「H2000」を用い、移動相にテトラヒドロフランを用いて測定したポリスチレン換算分子量である。
バインダ−樹脂をカラ−フィルタ用着色組成物として使用する場合には、着色剤吸着基および現像時のアルカリ可溶基として働くカルボキシル基、着色剤担体および溶剤に対する親和性基として働く脂肪族基および芳香族基のバランスが、着色剤の分散性、浸透性、現像性、さらには耐久性にとって重要であり、酸価20〜300mgKOH/gの樹脂を用いることが好ましい。酸価が、20mgKOH/g未満では、現像液に対する溶解性が悪く、微細パタ−ン形成するのが困難である。300mgKOH/gを超えると、現像で微細パタ−ンが残らなくなる。
バインダ−樹脂は、着色剤100重量部に対し、20〜500重量部の量で用いることが好ましい。20重量部未満では、成膜性および諸耐性が不十分となり、500重量部より多いと着色剤の濃度が低くなり、色特性を発現できない。
<溶剤>
本発明の着色組成物には、着色剤を充分に着色剤担体中に分散、浸透させ、ガラス基板等の基板上に乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布して着色膜を形成することを容易にするために溶剤を含有させる。溶剤は、着色組成物の塗布性が良好であることに加え、着色組成物各成分の溶解性、さらには安全性を考慮して選定される。
溶剤としては、例えば、乳酸エチル、ベンジルアルコ−ル、1,3−ブタンジオ−ル、1,3−ブチレングリコ−ル、1,3−ブチレングリコ−ルジアセテ−ト、1,4−ジオキサン、2−ヘプタノン、2−メチル−1,3−プロパンジオ−ル、3,5,5−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メチル−1,3−ブタンジオ−ル、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノ−ル、3−メトキシ−3−メチルブチルアセテ−ト、3−メトキシブタノ−ル、3−メトキシブチルアセテ−ト、4−ヘプタノン、m−キシレン、m−ジエチルベンゼン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、n−ブチルアルコ−ル、n−ブチルベンゼン、n−プロピルアセテ−ト、o−キシレン、o−ジエチルベンゼン、p−ジエチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、tert−ブチルベンゼン、γ−ブチロラクトン、イソブチルアルコ−ル、イソホロン、エチレングリコ−ルジエチルエ−テル、エチレングリコ−ルジブチルエ−テル、エチレングリコ−ルモノイソプロピルエ−テル、エチレングリコ−ルモノエチルエ−テル、エチレングリコ−ルモノエチルエ−テルアセテ−ト、エチレングリコ−ルモノタ−シャリ−ブチルエ−テル、エチレングリコ−ルモノブチルエ−テル、エチレングリコ−ルモノブチルエ−テルアセテ−ト、エチレングリコ−ルモノプロピルエ−テル、エチレングリコ−ルモノヘキシルエ−テル、エチレングリコ−ルモノメチルエ−テル、エチレングリコ−ルモノメチルエ−テルアセテ−ト、ジイソブチルケトン、ジエチレングリコ−ルジエチルエ−テル、ジエチレングリコ−ルジメチルエ−テル、ジエチレングリコ−ルモノイソプロピルエ−テル、ジエチレングリコ−ルモノエチルエ−テルアセテ−ト、ジエチレングリコ−ルモノブチルエ−テル、ジエチレングリコ−ルモノブチルエ−テルアセテ−ト、ジエチレングリコ−ルモノメチルエ−テル、シクロヘキサノ−ル、シクロヘキサノ−ルアセテ−ト、シクロヘキサノン、ジプロピレングリコ−ルジメチルエ−テル、ジプロピレングリコ−ルメチルエ−テルアセテ−ト、ジプロピレングリコ−ルモノエチルエ−テル、ジプロピレングリコ−ルモノブチルエ−テル、ジプロピレングリコ−ルモノプロピルエ−テル、ジプロピレングリコ−ルモノメチルエ−テル、ダイアセトンアルコ−ル、トリアセチン、トリプロピレングリコ−ルモノブチルエ−テル、トリプロピレングリコ−ルモノメチルエ−テル、プロピレングリコ−ルジアセテ−ト、プロピレングリコ−ルフェニルエ−テル、プロピレングリコ−ルモノエチルエ−テル、プロピレングリコ−ルモノエチルエ−テルアセテ−ト、プロピレングリコ−ルモノブチルエ−テル、プロピレングリコ−ルモノプロピルエ−テル、プロピレングリコ−ルモノメチルエ−テル、プロピレングリコ−ルモノメチルエ−テルアセテ−ト、プロピレングリコ−ルモノメチルエ−テルプロピオネ−ト、ベンジルアルコ−ル、メチルイソブチルケトン、メチルシクロヘキサノ−ル、酢酸n−アミル、酢酸n−ブチル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、二塩基酸エステル等が挙げられる。
これらの溶剤は、単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
中でも、着色剤の分散性、浸透性、および着色組成物の塗布性が良好なことから、乳酸エチル、プロピレングリコ−ルモノメチルエ−テルアセテ−ト、プロピレングリコ−ルモノエチルエ−テルアセテ−ト、エチレングリコ−ルモノメチルエ−テルアセテ−ト、エチレングリコ−ルモノエチルエ−テルアセテ−ト等のグリコ−ルアセテ−ト類、ベンジルアルコ−ル、ダイアセトンアルコ−ル等のアルコ−ル類やシクロヘキサノン等のケトン類を用いることが好ましい。
また溶剤は、着色組成物を適正な粘度に調節し、目的とする均一な膜厚の着色膜を形成できることから、着色剤100重量部に対して、500〜4000重量部の量で用いることが好ましい。
<光重合性単量体>
本発明の着色組成物に添加しても良い光重合性単量体には、紫外線や熱などにより硬化して透明樹脂を生成するモノマ−もしくはオリゴマ−が含まれる。
紫外線や熱などにより硬化して透明樹脂を生成するモノマ−、オリゴマ−としては、例えば、メチル(メタ)アクリレ−ト、エチル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレ−ト、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレ−ト、ポリエチレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、1,6−ヘキサンジオ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、トリエチレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、トリプロピレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、トリメチロ−ルプロパントリ(メタ)アクリレ−ト、ペンタエリスリト−ルトリ(メタ)アクリレ−ト、ペンタエリスリト−ルテトラ(メタ)アクリレ−ト、1,6−ヘキサンジオ−ルジグリシジルエ−テルジ(メタ)アクリレ−ト、ビスフェノ−ルAジグリシジルエ−テルジ(メタ)アクリレ−ト、ネオペンチルグリコ−ルジグリシジルエ−テルジ(メタ)アクリレ−ト、ジペンタエリスリト−ルヘキサ(メタ)アクリレ−ト、ジペンタエリスリト−ルペンタ(メタ)アクリレ−ト、トリシクロデカニル(メタ)アクリレ−ト、エステルアクリレ−ト、メチロ−ル化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ(メタ)アクリレ−ト、ウレタンアクリレ−ト等の各種アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエ−テル、エチレングリコ−ルジビニルエ−テル、ペンタエリスリト−ルトリビニルエ−テル、(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、アクリロニトリル等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
これらの光重合性化合物は、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
光重合性単量体の配合量は、着色剤100重量部に対し、5〜400重量部であることが好ましく、光硬化性および現像性の観点から10〜300重量部であることがより好ましい。
<光重合開始剤>
本発明の着色組成物には、該組成物を紫外線照射により硬化させ、フォトリソグラフィ−法によりフィルタセグメントを形成するために、光重合開始剤を加えて溶剤現像型あるいはアルカリ現像型感光性着色組成物の形態で調製することができる。
光重合開始剤としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、または2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等のアセトフェノン系化合物;ベンゾイン、ベンゾインメチルエ−テル、ベンゾインエチルエ−テル、ベンゾインイソプロピルエ−テル、またはベンジルジメチルケタ−ル等のベンゾイン系化合物;ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、または3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパ−オキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;チオキサントン、2−クロルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、または2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物;2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、または2,4−トリクロロメチル−(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系化合物;1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)〕、またはO−(アセチル)−N−(1−フェニル−2−オキソ−2−(4’−メトキシ−ナフチル)エチリデン)ヒドロキシルアミン等のオキシムエステル系化合物;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、または2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のホスフィン系化合物;9,10−フェナンスレンキノン、カンファ−キノン、エチルアントラキノン等のキノン系化合物; ボレ−ト系化合物; カルバゾ−ル系化合物;イミダゾ−ル系化合物;あるいは、チタノセン系化合物等が用いられる。
これらの光重合開始剤は、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
光重合開始剤の含有量は、着色剤100重量部に対し、2〜200重量部であることが好ましく、光硬化性及び現像性の観点から3〜150重量部であることがより好ましい。
<増感剤>
さらに、本発明の着色組成物には、増感剤を含有させることができる。
増感剤としては、カルコン誘導体、ジベンザルアセトン等に代表される不飽和ケトン類、ベンジルやカンファ−キノン等に代表される1,2−ジケトン誘導体、ベンゾイン誘導体、フルオレン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、キサンテン誘導体、チオキサンテン誘導体、キサントン誘導体、チオキサントン誘導体、クマリン誘導体、ケトクマリン誘導体、シアニン誘導体、メロシアニン誘導体、オキソノ−ル誘導体等のポリメチン色素、アクリジン誘導体、アジン誘導体、チアジン誘導体、オキサジン誘導体、インドリン誘導体、アズレン誘導体、アズレニウム誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、テトラフェニルポルフィリン誘導体、トリアリ−ルメタン誘導体、テトラベンゾポルフィリン誘導体、テトラピラジノポルフィラジン誘導体、フタロシアニン誘導体、テトラアザポルフィラジン誘導体、テトラキノキサリロポルフィラジン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、サブフタロシアニン誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリリウム誘導体、テトラフィリン誘導体、アヌレン誘導体、スピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体、チオスピロピラン誘導体、金属アレ−ン錯体、有機ルテニウム錯体、又はミヒラ−ケトン誘導体、ビイミダゾ−ル誘導体、α−アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレ−ト、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファ−キノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’,又は4,4’−テトラ(t−ブチルパ−オキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等が挙げられる。
これらの増感剤は、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
さらに具体的には、大河原信ら編、「色素ハンドブック」(1986年、講談社)、大河原信ら編、「機能性色素の化学」(1981年、シ−エムシ−)、池森忠三朗ら編、及び「特殊機能材料」(1986年、シ−エムシ−)に記載の増感剤が挙げられるがこれらに限定されるものではない。また、その他、紫外から近赤外域にかけての光に対して吸収を示す増感剤を含有させることもできる。
増感剤の含有量は、着色組成物中に含まれる光重合開始剤100重量部に対し、3〜60重量部であることが好ましく、光硬化性、現像性の観点から5〜50重量部であることがより好ましい。
<多官能チオ−ル>
本発明のカラ−フィルタ用着色組成物は、連鎖移動剤としての働きをする多官能チオ−ルを含有することができる。
多官能チオ−ルは、チオ−ル基を2個以上有する化合物であればよく、例えば、ヘキサンジチオ−ル、デカンジチオ−ル、1,4−ブタンジオ−ルビスチオプロピオネ−ト、1,4−ブタンジオ−ルビスチオグリコレ−ト、エチレングリコ−ルビスチオグリコレ−ト、エチレングリコ−ルビスチオプロピオネ−ト、トリメチロ−ルプロパントリスチオグリコレ−ト、トリメチロ−ルプロパントリスチオプロピオネ−ト、トリメチロ−ルプロパントリス(3−メルカプトブチレ−ト)、ペンタエリスリト−ルテトラキスチオグリコレ−ト、ペンタエリスリト−ルテトラキスチオプロピオネ−ト、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレ−ト、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、
2、4、6−トリメルカプト−s−トリアジン、2−(N,N−ジブチルアミノ)−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン等が挙げられる。これらの多官能チオ−ルは、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
多官能チオ−ルの含有量は、カラ−フィルタ用着色組成物の全固形分の重量を基準(100重量%)として好ましくは0.1〜30重量%であり、より好ましくは1〜20重量%である。多官能チオ−ルの含有量が0.1重量%未満では多官能チオ−ルの添加効果が不充分であり、30重量%を越えると感度が高すぎて逆に解像度が低下する。
<酸化防止剤>
本発明のカラ−フィルタ用着色組成物は、酸化防止剤を含有することができる。酸化防止剤は、カラ−フィルタ用着色組成物に含まれる光重合開始剤や熱硬化性化合物が、熱硬化やITOアニ−ル時の熱工程によって酸化し黄変することを防ぐため、塗膜の透過率を高くすることができる。そのため、酸化防止剤を含むことで、加熱工程時の酸化による黄変を防止し、高い塗膜の透過率を得る事ができる。
本発明における「酸化防止剤」とは、紫外線吸収機能、ラジカル補足機能、または、過酸化物分解機能を有する化合物であればよく、具体的には、酸化防止剤としてヒンダ−ドフェノ−ル系、ヒンダ−ドアミン系、リン系、イオウ系、ベンゾトリアゾ−ル系、ベンゾフェノン系、ヒドロキシルアミン系、サルチル酸エステル系、およびトリアジン系の化合物があげられ、公知の紫外線吸収剤、酸化防止剤等が使用できる。
これらの酸化防止剤の中でも、塗膜の透過率と感度の両立の観点から、好ましいものとしては、ヒンダ−ドフェノ−ル系酸化防止剤、ヒンダ−ドアミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤またはイオウ系酸化防止剤が挙げられる。また、より好ましくは、ヒンダ−ドフェノ−ル系酸化防止剤、ヒンダ−ドアミン系酸化防止剤、またはリン系酸化防止剤である。
これらの酸化防止剤は、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
酸化防止剤の含有量は、着色組成物の固形分重量を基準(100重量%)として、0.5〜5.0重量%の場合、明度、感度が良好であるためより好ましい。
<アミン系化合物>
また、本発明の着色組成物には、溶存している酸素を還元する働きのあるアミン系化合物を含有させることができる。
このようなアミン系化合物としては、トリエタノ−ルアミン、メチルジエタノ−ルアミン、トリイソプロパノ−ルアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、およびN,N−ジメチルパラトルイジン等が挙げられる。
<レベリング剤>
本発明の着色組成物には、透明基板上での組成物のレベリング性をよくするため、レベリング剤を添加することが好ましい。レベリング剤としては、主鎖にポリエ−テル構造またはポリエステル構造を有するジメチルシロキサンが好ましい。主鎖にポリエ−テル構造を有するジメチルシロキサンの具体例としては、東レ・ダウコ−ニング社製FZ−2122、ビックケミ−社製BYK−333などが挙げられる。主鎖にポリエステル構造を有するジメチルシロキサンの具体例としては、ビックケミ−社製BYK−310、BYK−370などが挙げられる。主鎖にポリエ−テル構造を有するジメチルシロキサンと、主鎖にポリエステル構造を有するジメチルシロキサンとは、併用することもできる。レベリング剤の含有量は通常、着色組成物の全重量を基準(100重量%)として、0.003〜0.5重量%用いることが好ましい。
レベリング剤として特に好ましいものとしては、分子内に疎水基と親水基を有するいわゆる界面活性剤の一種で、親水基を有しながらも水に対する溶解性が小さく、着色組成物に添加した場合、その表面張力低下能が低いという特徴を有し、さらに表面張力低下能が低いにも拘らずガラス板への濡れ性が良好なものが有用であり、泡立ちによる塗膜の欠陥が出現しない添加量において十分に帯電性を抑止できるものが好ましく使用できる。このような好ましい特性を有するレベリング剤として、ポリアルキレンオキサイド単位を有するジメチルポリシロキサンが好ましく使用できる。ポリアルキレンオキサイド単位としては、ポリエチレンオキサイド単位、ポリプロピレンオキサイド単位があり、ジメチルポリシロキサンは、ポリエチレンオキサイド単位とポリプロピレンオキサイド単位とを共に有していてもよい。
また、ポリアルキレンオキサイド単位のジメチルポリシロキサンとの結合形態は、ポリアルキレンオキサイド単位がジメチルポリシロキサンの繰り返し単位中に結合したペンダント型、ジメチルポリシロキサンの末端に結合した末端変性型、ジメチルポリシロキサンと交互に繰り返し結合した直鎖状のブロックコポリマ−型のいずれであってもよい。ポリアルキレンオキサイド単位を有するジメチルポリシロキサンは、東レ・ダウコ−ニング株式会社から市販されており、例えば、FZ−2110、FZ−2122、FZ−2130、FZ−2166、FZ−2191、FZ−2203、FZ−2207が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
レベリング剤には、アニオン性、カチオン性、ノニオン性、または両性の界面活性剤を補助的に加えることも可能である。界面活性剤は、2種以上混合して使用しても構わない。
レベリング剤に補助的に加えるアニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエ−テル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエ−テルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノ−ルアミン、ラウリル硫酸トリエタノ−ルアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノ−ルアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノ−ルアミン、ポリオキシエチレンアルキルエ−テルリン酸エステルなどが挙げられる。
レベリング剤に補助的に加えるカオチン性界面活性剤としては、アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物が挙げられる。レベリング剤に補助的に加えるノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンオレイルエ−テル、ポリオキシエチレンラウリルエ−テル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエ−テル、ポリオキシエチレンアルキルエ−テルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレ−ト、ポリエチレングリコ−ルモノラウレ−トなどの;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン、アルキルイミダゾリンなどの両性界面活性剤、また、フッ素系やシリコ−ン系の界面活性剤が挙げられる。
<硬化剤、硬化促進剤>
また本発明の着色組成物には、熱硬化性樹脂の硬化を補助するため、必要に応じて、硬化剤、硬化促進剤などを含んでいてもよい。硬化剤としては、フェノ−ル系樹脂、アミン系化合物、酸無水物、活性エステル、カルボン酸系化合物、スルホン酸系化合物などが有効であるが、特にこれらに限定されるものではなく、熱硬化性樹脂と反応し得るものであれば、いずれの硬化剤を使用してもよい。また、これらの中でも、1分子内に2個以上のフェノ−ル性水酸基を有する化合物、アミン系硬化剤が好ましく挙げられる。上記硬化促進剤としては、例えば、アミン化合物(例えば、ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等)、4級アンモニウム塩化合物(例えば、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド等)、ブロックイソシアネ−ト化合物(例えば、ジメチルアミン等)、イミダゾ−ル誘導体二環式アミジン化合物およびその塩(例えば、イミダゾ−ル、2−メチルイミダゾ−ル、2−エチルイミダゾ−ル、2−エチル−4−メチルイミダゾ−ル、2−フェニルイミダゾ−ル、4−フェニルイミダゾ−ル、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾ−ル、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾ−ル等)、リン化合物(例えば、トリフェニルホスフィン等)、グアナミン化合物(例えば、メラミン、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等)、S−トリアジン誘導体(例えば、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等)などを用いることができる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。上記硬化促進剤の含有量としては、熱硬化性樹脂100重量部に対し、0.01〜15重量部が好ましい。
<その他の添加剤成分>
本発明の着色組成物には、経時粘度を安定化させるために貯蔵安定剤を含有させることができる。また、透明基板との密着性を高めるためにシランカップリング剤等の密着向上剤を含有させることもできる。
貯蔵安定剤としては、例えば、ベンジルトリメチルクロライド、ジエチルヒドロキシアミンなどの4級アンモニウムクロライド、乳酸、シュウ酸などの有機酸およびそのメチルエ−テル、t−ブチルピロカテコ−ル、テトラエチルホスフィン、テトラフェニルフォスフィンなどの有機ホスフィン、亜リン酸塩等が挙げられる。貯蔵安定剤は、着色剤100重量部に対し、0.1〜10重量部の量で用いることができる。
密着向上剤としては、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン類、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリルシラン類、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン類、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキシシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノシラン類、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン等のチオシラン類等のシランカップリング剤が挙げられる。密着向上剤は、着色組成物中の着色剤100重量部に対して、0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部の量で用いることができる。
<着色組成物の製造方法>
本発明の着色組成物は、造塩化合物[A1]を含む着色剤を、バインダ−樹脂などの着色剤担体および/または溶剤中に、好ましくは分散助剤と一緒に、ニ−ダ−、2本ロ−ルミル、3本ロ−ルミル、ボ−ルミル、横型サンドミル、縦型サンドミル、アニュラ−型ビ−ズミル、またはアトライタ−等の各種分散手段を用いて微細に分散して製造することができる(着色剤分散体)。このとき、2種以上の着色剤等を同時に着色剤担体に分散しても良いし、別々に着色剤担体に分散したものを混合しても良い。また、着色剤の溶解性が高い場合、具体的には使用する溶剤への溶解性が高く、攪拌により溶解、異物が確認されない状態であれば、上記のような微細に分散して製造する必要はない。
また、感光性着色組成物(レジスト材)として用いる場合には、溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色組成物として調製することができる。溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色組成物は、前記着色剤分散体と、光重合性単量体及び/または光重合開始剤と、必要に応じて、溶剤、その他の分散助剤、及び添加剤等を混合して調整することができる。光重合開始剤は、着色組成物を調製する段階で加えてもよく、調製した着色組成物に後から加えてもよい。
(分散助剤)
着色剤を着色剤担体中に分散する際に、適宜、色素誘導体、樹脂型分散剤、界面活性剤等の分散助剤を含有してもよい。分散助剤は、分散後の着色剤の再凝集を防止する効果が大きいので、分散助剤を用いて着色剤を着色剤担体中に分散してなる着色組成物は、明度および粘度安定性が良好になる。
色素誘導体としては、有機顔料、アントラキノン、アクリドンまたはトリアジンに、塩基性置換基、酸性置換基、または置換基を有していても良いフタルイミドメチル基を導入した化合物があげられ、例えば、特開昭63−305173号公報、特公昭57−15620号公報、特公昭59−40172号公報、特公昭63−17102号公報、特公平5−9469号公報、特開2001−335717号公報、特開2003−128669号公報、特開2004−091497号公報、特開2007−156395号公報、特開2008−094873号公報、特開2008−094986号公報、特開2008−095007号公報、特開2008−195916号公報、特許第4585781号公報等に記載されているものを使用でき、これらは単独または2種類以上を混合して用いることができる。色素誘導体を使用する場合、明度の観点から、キノフタロン骨格、アゾ骨格を有するものが好ましい。
色素誘導体の含有量は、分散性向上の観点から、着色剤100重量部に対し、好ましくは0.5重量部以上、さらに好ましくは1重量部以上、最も好ましくは3重量部以上である。また、耐熱性、耐光性の観点から、好ましくは40重量部以下、さらに好ましくは35重量部以下である。
樹脂型分散剤は、着色剤に吸着する性質を有する着色剤親和性部位と、着色剤担体と相溶性のある部位とを有し、着色剤に吸着して着色剤の着色剤担体への分散を安定化する働きをするものである。樹脂型分散剤として具体的には、ポリウレタン、ポリアクリレ−ト等のポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩等の油性分散剤、(メタ)アクリル酸−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコ−ル、ポリビニルピロリドン等の水溶性樹脂や水溶性高分子化合物、ポリエステル系、変性ポリアクリレ−ト系、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加化合物、燐酸エステル系等が用いられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
市販の樹脂型分散剤としては、ビックケミ−・ジャパン社製のDisperbyk−101、103、107、108、110、111、116、130、140、154、161、162、163、164、165、166、167、168、170、171、174、180、181、182、183、184、185、190、2000、2001、2009、2010、2020、2025、2050、2070、2095、2150、2155、2163、2164またはAnti−Terra−U、203、204、またはBYK−P104、P104S、220S、6919、21116、21324、21407、21715またはLactimon、Lactimon−WSまたはBykumen等、日本ル−ブリゾ−ル社製のSOLSPERSE−3000、9000、13000、13240、13650、13940、16000、17000、18000、20000、21000、24000、26000、27000、28000、31845、32000、32500、32550、33500、32600、34750、35100、36600、38500、41000、41090、53095、55000、56000、76500等、チバ・ジャパン社製のEFKA−46、47、48、452、4008、4009、4010、4015、4020、4047、4050、4055、4060、4080、4400、4401、4402、4403、4406、4408、4300、4310、4320、4330、4340、450、451、453、4540、4550、4560、4800、5010、5065、5066、5070、7500、7554、1101、120、150、1501、1502、1503、等、味の素ファインテクノ社製のアジスパ−PA111、PB711、PB821、PB822、PB824等が挙げられる。
界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエ−テル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、ステアリン酸ナトリウム、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエ−テルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノ−ルアミン、ラウリル硫酸トリエタノ−ルアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノ−ルアミン、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノ−ルアミン、ポリオキシエチレンアルキルエ−テルリン酸エステル等のアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエ−テル、ポリオキシエチレンラウリルエ−テル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエ−テル、ポリオキシエチレンアルキルエ−テルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレ−ト、ポリエチレングリコ−ルモノラウレ−ト等のノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物等のカオチン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアルキルベタイン、アルキルイミダゾリン等の両性界面活性剤が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
樹脂型分散剤、界面活性剤を添加する場合には、着色剤100重量部に対し、好ましくは0.1〜55重量部、さらに好ましくは0.1〜45重量部である。樹脂型分散剤、界面活性剤の配合量が、0.1重量部未満の場合には、添加した効果が得られ難く、含有量が55重量部より多いと、過剰な分散剤により分散に影響を及ぼすことがある。
<粗大粒子の除去>
本発明の着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタ、メンブレンフィルタ等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。このように着色組成物は、実質的に0.5μm以上の粒子を含まないことが好ましい。より好ましくは0.3μm以下であることが好ましい。
<<撮像素子用カラ−フィルタ>>
次に、本発明の撮像素子用カラ−フィルタについて説明する。
本発明のカラ−フィルタは、赤色フィルタセグメント、緑色フィルタセグメント、および青色フィルタセグメントを具備するものであり、少なくとも1つの青色フィルタセグメントが、本発明の青色着色組成物から形成されてなるものである。また、カラ−フィルタは、さらにマゼンタ色フィルタセグメント、シアン色フィルタセグメント、および黄色フィルタセグメントを具備するものであってもよい。
また、本発明の撮像素子用カラ−フィルタは、マゼンタ色フィルタセグメント、シアン色フィルタセグメントおよびイエロ−色フィルタセグメントを備えるカラ−フィルタであって、少なくとも1つのシアン色フィルタセグメントが、本発明のカラ−フィルタ用着色組成物により形成されてなるものであってもよい。
<カラ−フィルタの製造方法>
本発明のカラ−フィルタは、印刷法またはフォトリソグラフィ−法により、製造することができる。
印刷法によるフィルタセグメントの形成は、印刷インキとして調製した着色組成物の印刷と乾燥を繰り返すだけでパタ−ン化ができるため、カラ−フィルタの製造法としては、低コストで量産性に優れている。さらに、印刷技術の発展により高い寸法精度および平滑度を有する微細パタ−ンの印刷を行うことができる。印刷を行うためには、印刷の版上にて、あるいはブランケット上にてインキが乾燥、固化しないような組成とすることが好ましい。また、印刷機上でのインキの流動性の制御も重要であり、分散剤や体質顔料によるインキ粘度の調整を行うこともできる。
フォトリソグラフィ−法によりフィルタセグメントを形成する場合は、上記溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジストとして調製した着色組成物を、透明基板上に、スプレ−コ−トやスピンコ−ト、スリットコ−ト、ロ−ルコ−ト等の塗布方法により、乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布する。必要により乾燥された膜には、この膜と接触あるいは非接触状態で設けられた所定のパタ−ンを有するマスクを通して紫外線露光を行う。その後、溶剤またはアルカリ現像液に浸漬するかもしくはスプレ−などにより現像液を噴霧して未硬化部を除去して所望のパタ−ンを形成したのち、同様の操作を他色について繰り返してカラ−フィルタを製造することができる。さらに、着色レジストの重合を促進するため、必要に応じて加熱を施すこともできる。フォトリソグラフィ−法によれば、上記印刷法より精度の高いカラ−フィルタが製造できる。
現像に際しては、アルカリ現像液として炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の水溶液が使用され、ジメチルベンジルアミン、トリエタノ−ルアミン等の有機アルカリを用いることもできる。また、現像液には、消泡剤や界面活性剤を添加することもできる。
なお、紫外線露光感度を上げるために、上記着色レジストを塗布乾燥後、水溶性あるいはアルカリ水溶性樹脂、例えばポリビニルアルコ−ルや水溶性アクリル樹脂等を塗布乾燥し酸素による重合阻害を防止する膜を形成した後、紫外線露光を行うこともできる。
本発明のカラ−フィルタは、上記方法の他に電着法、転写法などにより製造することができるが、本発明の着色組成物はいずれの方法にも用いることができる。なお、電着法は、基板上に形成した透明導電膜を利用して、コロイド粒子の電気泳動により各色フィルタセグメントを透明導電膜の上に電着形成することでカラ−フィルタを製造する方法である。また、転写法は剥離性の転写ベ−スシ−トの表面に、あらかじめフィルタセグメントを形成しておき、このフィルタセグメントを所望の基板に転写させる方法である。
以下に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。なお、実施例中、「部」および「%」は、「重量部」および「重量%」をそれぞれ表す。
また、樹脂の重量平均分子量(Mw)、側鎖にカチオン性基を有する樹脂のアンモニウム塩価、造塩化合物の粉砕平均粒径、および顔料の比表面積の測定方法は以下の通りである。
(樹脂の重量平均分子量(Mw))
樹脂の重量平均分子量(Mw)は、TSKgelカラム(東ソ−社製)を用い、RI検出器を装備したGPC(東ソ−社製、HLC−8120GPC)で、展開溶媒にTHFを用いて測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)である。
(側鎖にカチオン性基を有する樹脂のアンモニウム塩価)
側鎖にカチオン性基を有する樹脂のアンモニウム塩価は、5%クロム酸カリウム水溶液を指示薬として、0.1Nの硝酸銀水溶液で滴定して求めた後、水酸化カリウムの当量に換算した値であり、固形分のアンモニウム塩価を示す。
(造塩化合物の粉砕平均粒径)
ベックマンコ−ルタ−社製マルチサイザ−3を用いて、アパチャ−径100μmの条件で体積平均粒径にて算出した
(顔料の比表面積)
窒素吸着のBET法による自動蒸気吸着量測定装置(日本ベル社製「BELSORP18」)により行なった。
続いて、実施例および比較例で用いたバインダ−樹脂溶液法、造塩染料用樹脂、造塩化合物[A1]、トリアリ−ルメタン系着色剤含有溶液、キサンテン系色素、キサンテン系色素含有溶液、微細化顔料、および顔料分散体の製造方法について説明する。
<バインダ−樹脂溶液の製造方法>
(アクリル樹脂溶液1の作製)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、撹拌装置を取り付けた反応容器にシクロヘキサノン70.0部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管よりn−ブチルメタクリレ−ト13.3部、2−ヒドロキシエチルメタクリレ−ト4.6部、メタクリル酸4.3部、パラクミルフェノ−ルエチレンオキサイド変性アクリレ−ト(東亞合成株式会社製「アロニックスM110」)7.4部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.4部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、重量平均分子量26000のアクリル樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにプロピレングリコ−ルモノメチルエ−テルアセテ−ト(PGMAC)を添加してアクリル樹脂溶液1を調製した。
<造塩染料用樹脂の製造方法>
(側鎖にカチオン性基を有する樹脂1の作製)
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、イソプロピルアルコ−ル75.1部を仕込み、窒素気流下で75℃ に昇温した。別途、メチルメタクリレ−ト33.2部、n−ブチルメタクリレ−ト27.3部、2−エチルヘキシルメタクリレ−ト27.3部、メタクリル酸ジメチルアミノエチルメチルクロライド塩12.2部、およびメチルエチルケトン15.6部を均一にした後、滴下ロ−トに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、固形分から重合収率が98%以上であり、重量平均分子量(Mw)が、7420である事を確認し、50℃へ冷却した。その後、イソプロピルアルコ−ルを72部加え、樹脂成分が40重量%の側鎖にカチオン性基を有する樹脂1を得た。得られた樹脂のアンモニウム塩価は33mgKOH/gであった。
(側鎖にカチオン性基を有する樹脂2の作製)
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、イソプロピルアルコ−ル75.1部を仕込み、窒素気流下で75℃ に昇温した。別途、メチルメタクリレ−ト15.7部、n−ブチルメタクリレ−ト27.3部、2−エチルヘキシルメタクリレ−ト27.3部、メタクリル酸ジメチルアミノエチルメチルクロライド塩12.2部、ヒドロキシエチルメタクリレ−ト15.0部、メタクリル酸2.5部およびメチルエチルケトン15.6部を均一にした後、滴下ロ−トに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、固形分から重合収率が98%以上であり、重量平均分子量(Mw)が、7420である事を確認し、50℃へ冷却した。その後、イソプロピルアルコ−ルを72部加え、樹脂成分が40重量%の側鎖にカチオン性基を有する樹脂2を得た。得られた樹脂のアンモニウム塩価は33mgKOH/gであった。
<造塩化合物[A1]の製造方法>
(トリアリ−ルメタン系造塩化合物(A1−1、A1−1a)の作製)
7〜15モル%の水酸化ナトリウム溶液中に、2,8−ジアミノ−1−ナフト−ル−5,7−ジスルホン酸(分子量334)を溶解させ十分に混合・攪拌を行いそのナトリウム塩を得る。この2,8−ジアミノ−1−ナフト−ル−5,7−ジスルホン酸ナトリウム塩水溶液を70〜90℃に加熱した後、ビクトリアピュアブル−染料(C.I.ベ−シック ブル− 7)を少しずつ滴下していく。またビクトリアピュアブル−染料は水に溶解し水溶液として用いても良い。ビクトリアピュアブル−染料を滴下した後、70〜90℃で40〜60分攪拌し十分に反応を行う。反応の終点確認としては濾紙に反応液を滴下して、にじみがなくなったところを終点として、造塩化合物が得られたことと判断できる。攪拌しながら室温まで放冷した後、吸引濾過を行い水洗する。水洗後、濾紙上に残った造塩化合物を乾燥機にて水分を除去して乾燥して、ビクトリアピュアブル−染料と2,8−ジアミノ−1−ナフト−ル−5,7−ジスルホン酸との造塩化合物、トリアリ−ルメタン系造塩化合物(A1−1)を得た。
さらに得られた造塩化合物100質量部に対して、ロジン変性マレイン酸樹脂(酸価:130 重量平均分子量1000 荒川化学社製マルキ−ドNo.32 )を20質量部添加して、加圧ニ−ダ−で混合(材料温度120℃にて30分間)を行い、冷却後機械式粉砕機(ア−ステクニカ社製クリプトロンKTM1型)にて微粉砕を行い平均粒径10μmの粒子を得、トリアリ−ルメタン系造塩化合物(A1−1a)を得た。
(トリアリ−ルメタン系造塩化合物(A1−2)の作製)
9モル%の水酸化ナトリウム溶液中に、2−アミノ−1−ナフタレンスルホン酸(トビアス酸)(分子量223)を溶解させ十分に混合・攪拌を行いそのナトリウム塩を得る。この2−アミノ−1−ナフタレンスルホン酸(トビアス酸)(分子量223)ナトリウム塩水溶液を85℃に加熱した後、ビクトリアピュアブル−染料(C.I.ベ−シック ブ
ル− 7)を少しずつ滴下していく。またビクトリアピュアブル−染料は水に溶解し水溶液として用いても良い。ビクトリアピュアブル−染料を滴下した後、85℃で55分攪拌し十分に反応を行う。反応の終点確認としては濾紙に反応液を滴下して、にじみがなくなったところを終点として、造塩化合物が得られたことと判断できる。攪拌しながら室温まで放冷した後、吸引濾過を行い水洗する。水洗後、濾紙上に残った造塩化合物を乾燥機にて水分を除去して乾燥して、ビクトリアピュアブル−染料と2−アミノ−1−ナフタレンスルホン酸(トビアス酸)との造塩化合物、トリアリ−ルメタン系造塩化合物(A1−2)を得た。
(トリアリ−ルメタン系造塩化合物(A1−3)の作製)
9モル%の水酸化ナトリウム溶液中に、1−アミノ−5−ナフタレンスルホン酸(ロ−レンツ酸)(分子量223)を溶解させ十分に混合・攪拌を行いそのナトリウム塩を得る。この1−アミノ−5−ナフタレンスルホン酸(ロ−レンツ酸)(分子量223)ナトリウム塩水溶液を85℃に加熱した後、ビクトリアピュアブル−染料(C.I.ベ−シック ブル− 7)を少しずつ滴下していく。またビクトリアピュアブル−染料は水に溶解し水溶液として用いても良い。ビクトリアピュアブル−染料を滴下した後、85℃で55分攪拌し十分に反応を行う。反応の終点確認としては濾紙に反応液を滴下して、にじみがなくなったところを終点として、造塩化合物が得られたことと判断できる。攪拌しながら室温まで放冷した後、吸引濾過を行い水洗する。水洗後、濾紙上に残った造塩化合物を乾燥機にて水分を除去して乾燥して、ビクトリアピュアブル−染料と1−アミノ−5−ナフタレンスルホン酸(ロ−レンツ酸)との造塩化合物、トリアリ−ルメタン系造塩化合物(A1−3)を得た。
(トリアリ−ルメタン系造塩化合物(A1−4)の作製)
9モル%の水酸化ナトリウム溶液中に、1−ヒドロキシ−4−ナフタレンスルホン酸(NW酸)(分子量224)を溶解させ十分に混合・攪拌を行いそのナトリウム塩を得る。この1−ヒドロキシ−4−ナフタレンスルホン酸(NW酸)(分子量224)ナトリウム塩水溶液を85℃に加熱した後、ビクトリアピュアブル−染料(C.I.ベ−シック ブル− 7)を少しずつ滴下していく。またビクトリアピュアブル−染料は水に溶解し水溶液として用いても良い。ビクトリアピュアブル−染料を滴下した後、85℃で55分攪拌し十分に反応を行う。反応の終点確認としては濾紙に反応液を滴下して、にじみがなくなったところを終点として、造塩化合物が得られたことと判断できる。攪拌しながら室温まで放冷した後、吸引濾過を行い水洗する。水洗後、濾紙上に残った造塩化合物を乾燥機にて水分を除去して乾燥して、ビクトリアピュアブル−染料と1−ヒドロキシ−4−ナフタレンスルホン酸(NW酸)との造塩化合物、トリアリ−ルメタン系造塩化合物(A1−4)を得た。
(トリアリ−ルメタン系造塩化合物(A1−5)の作製)
7〜15モル%の水酸化ナトリウム溶液中に、リンタングステン酸(分子量2880)を溶解させ十分に混合・攪拌を行いそのナトリウム塩を得る。このリンタングステン酸ナトリウム塩水溶液を70〜90℃に加熱した後、ビクトリアピュアブル−染料(C.I.
ベ−シック ブル− 7)を少しずつ滴下していく。またビクトリアピュアブル−染料は水に溶解し水溶液として用いても良い。ビクトリアピュアブル−染料を滴下した後、70〜90℃で40〜60分攪拌し十分に反応を行う。反応の終点確認としては濾紙に反応液を滴下して、にじみがなくなったところを終点として、造塩化合物が得られたことと判断できる。攪拌しながら室温まで放冷した後、吸引濾過を行い水洗する。水洗後、濾紙上に残った造塩化合物を乾燥機にて水分を除去して乾燥して、ビクトリアピュアブル−染料とリンタングステン酸との造塩化合物、トリアリ−ルメタン系造塩化合物(A1−5)を得た。
(トリアリ−ルメタン系造塩化合物(A1−6)の作製)
ビクトリアピュアブル−染料(C.I.ベ−シック ブル− 7)(東京化成品)12部とドデシル硫酸ナトリウム(東京化成品)7.4部、ジクロロメタン130部、水200部を混合し、室温で2時間攪拌した。その後、有機層を抽出、水で洗浄を行ない、有機層を減圧濃縮した。そして、60℃の減圧乾燥機で乾燥し、14.7部のビクトリアピュアブル−染料とドデシル硫酸(分子量265)との造塩化合物、トリアリ−ルメタン系造塩化合物(A1−6)を得た。収率は、84.8%であった。
(トリアリ−ルメタン系造塩化合物(A1−7)の作製)
ビクトリアピュアブル−染料(C.I.ベ−シック ブル− 7)(東京化成品)12部とヘキサデシル硫酸ナトリウム(40%ステアリル硫酸ナトリウムを含む、東京化成品)9.65部、ジクロロメタン130部、水200部を混合し、室温で2時間攪拌した。その後、有機層を抽出、水で洗浄を行ない、有機層を減圧濃縮した。そして、60℃の減圧乾燥機で乾燥し、15.5部のビクトリアピュアブル−染料とヘキサデシル硫酸(分子量321)との造塩化合物とビクトリアピュアブル−染料とステアリル硫酸(分子量349)との造塩化合物の混合物である、トリアリ−ルメタン系造塩化合物(A1−7)を得た。収率は、82.1%であった。
(トリアリ−ルメタン系造塩化合物(A1−8)の作製)
ビクトリアピュアブル−染料(C.I.ベ−シック ブル− 7)(東京化成品)12部をジクロロメタン130部に溶解させ、これに、水200部にNaOH 1.0部、フタロシアニンスルホン酸16.8部を溶解させたものを混合し、室温で2時間攪拌した。その後、有機層を抽出、水で洗浄を行ない、有機層を減圧濃縮した。そして、60℃の減圧乾燥機で乾燥し、22.4部のビクトリアピュアブル−染料とフタロシアニンスルホン酸(分子量559)との造塩化合物、トリアリ−ルメタン系造塩化合物(A1−8)を得た。収率は、84.8%であった。
(トリアリ−ルメタン系造塩化合物(A1−9)の作製)
C.I.ベ−シック ブル− 26(東京化成品)12部とドデシル硫酸ナトリウム(東京化成品)6.77部、ジクロロメタン130部、水200部を混合し、室温で2時間攪拌した。その後、有機層を抽出、水で洗浄を行ない、有機層を減圧濃縮した。そして、60℃の減圧乾燥機で乾燥し、14.8部のビクトリアブル−染料とドデシル硫酸(分子量265)との造塩化合物、トリアリ−ルメタン系造塩化合物(A1−10)を得た。収率は、87.6%であった。
(トリアリ−ルメタン系造塩化合物(A1−10)の作製)
(化合物1の合成)
まず最初に、下記のようにして、化合物1を得た。
4−ジエチルアミノ安息香酸(東京化成品)25部とトルエン90部の混合物に塩化チオニル23部を加え80℃で1時間攪拌後、減圧濃縮し、酸クロリドを得た。別容器に無水塩化アルミニウム20.4部と1,2−ジクロロエタン130部を加え、氷浴で冷却後、酸クロリドを1,2−ジクロロエタン60部に溶解させた溶液を滴下した。滴下後、15分攪拌し、N,N−ジエチル−m−トルイジン(東京化成品)21部を滴下し、室温に戻して、2時間攪拌した。その後、氷水に注ぎ、4N水酸化ナトリウムでpH11以上とし、クロロホルムで抽出した。このものを水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルクロマトグラフィ−(ヘキサン/酢酸エチル=4/1)で精製し、精製したものをさらにTHFに溶解し、ヘキサンで再沈殿を行った。60℃で減圧乾燥後、化合物1を15.4部得た。収率は、35.0%であった。
(化合物2の合成)
続いて、下記のようにして、化合物2を得た。
化合物1;10部とN−エチル−1−ナフチルアミン(東京化成品)5.0部をトルエン40部に溶解させ、オキシ塩化リン6.8部を添加して、3時間還流させた。その後、室温に戻し、1N塩酸を添加し、クロロホルムで抽出した。このものを飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルクロマトグラフィ−(クロロホルム/メタノ−ル=4/1)で精製した。60℃で減圧乾燥後、化合物2を13.8部得た。収率は、88.8%であった。
続いて、前記化合物2;12部とドデシル硫酸ナトリウム(東京化成品)7.21部、ジクロロメタン130部、水200部を混合し、室温で2時間攪拌した。その後、有機層を抽出、水で洗浄を行ない、有機層を減圧濃縮した。そして、60℃の減圧乾燥機で乾燥し、13.7部の化合物2とドデシル硫酸(分子量265)との造塩化合物、トリアリ−ルメタン系造塩化合物(A1−10)を得た。収率は、79.7%であった。
(トリアリ−ルメタン系造塩化合物(AC−1)の作製)
ビクトリアピュアブル−染料(C.I.ベ−シック ブル− 7)(東京化成品)12部とエチル硫酸ナトリウム(東京化成品)3.80部、ジクロロメタン130部、水200部を混合し、室温で2時間攪拌した。その後、有機層を抽出、水で洗浄を行ない、有機層を減圧濃縮した。そして、60℃の減圧乾燥機で乾燥し、11.4部のビクトリアピュアブル−染料とエチル硫酸(分子量125)との造塩化合物、トリアリ−ルメタン系造塩化合物(AC−1)を得た。収率は、81.2%であった。
<トリアリ−ルメタン系着色剤含有溶液の製造方法>
(トリアリ−ルメタン系着色剤含有溶液(DB−1)の作製)
下記の混合物を均一になるように攪拌混合した後、5.0μmのフィルタで濾過し造塩化合物含有樹脂溶液(DB−1)を作製した。

トリアリ−ルメタン系造塩化合物(A1−1) :11.0部
アクリル樹脂溶液1 :40.0部
プロピレングリコ−ルモノメチルエ−テルアセテ−ト(PGMAC) :49.0部
(トリアリ−ルメタン系着色剤含有溶液(DB−2〜13)の作製)
以下、造塩化合物1を表1に示すトリアリ−ルメタン系造塩化合物(A1−1a、A1−2〜10、AC−1)またはトリアリ−ルメタン系染料(ビクトリアピュアブル−染料;C.I.ベ−シック ブル− 7)に変更した以外は、上記の造塩化合物含有溶液(DB−1)と同様にして、造塩化合物含有溶液(DB−2〜13)を作製した。
作製したトリアリ−ルメタン系着色剤含有溶液を表1にまとめて示した。
<キサンテン系色素の製造方法>
(キサンテン系造塩化合物(A2−1))
下記の手順でC.I.アシッドレッド52と側鎖にカチオン性基を有する樹脂1とからなるキサンテン系造塩化合物(A2−1)を製造した。
水2000部に51部のビニル系樹脂1を添加し、十分に攪拌混合を行った後、60℃に加熱した。一方、90部の水に10部のC.I.アシッドレッド52を溶解させた水溶液を調製し、先ほどの樹脂溶液に少しずつ滴下した。滴下後、60℃で120分攪拌し、十分に反応を行った。反応の終点確認としては濾紙に反応液を滴下して、にじみがなくなったところを終点として、造塩化合物が得られたものと判断した。攪拌しながら室温まで放冷した後、吸引濾過を行い、水洗後、濾紙上に残った造塩化合物を乾燥機にて水分を除去して乾燥し、32部のC.I.アシッドレッド52と側鎖にカチオン性基を有する樹脂1との造塩化合物(A2−1)を得た。このとき造塩化合物(A2−1)中のC.I.アシッドレッド52に由来する有効色素成分の含有量は25重量%であった。
(キサンテン系造塩化合物(A2−2))
下記の手順でC.I.アシッドレッド52と側鎖にカチオン性基を有する樹脂2とからなる造塩化合物(A2−2)を製造した。
水2000部に51部のカチオン性基を有する樹脂2を添加し、十分に攪拌混合を行った後、60℃に加熱した。一方、90部の水に10部のC.I.アシッドレッド52を溶解させた水溶液を調製し、先ほどの樹脂溶液に少しずつ滴下した。滴下後、60℃で120分攪拌し、十分に反応を行った。反応の終点確認としては濾紙に反応液を滴下して、にじみがなくなったところを終点として、造塩化合物が得られたものと判断した。攪拌しながら室温まで放冷した後、吸引濾過を行い、水洗後、濾紙上に残った造塩化合物を乾燥機にて水分を除去して乾燥し、32部のC.I.アシッドレッド52と側鎖にカチオン性基を有する樹脂2との造塩化合物(A2−2)を得た。このとき造塩化合物(A2−2)中のC.I.アシッドレッド52に由来する有効色素成分の含有量は25重量%であった。
(キサンテン系造塩化合物(A2−3))
下記の手順でC.I.アシッドレッド289と側鎖にカチオン性基を有する樹脂1とからなる造塩化合物(A2−3)を製造した。
10%のメタノ−ル水溶液2000部に88部の側鎖にカチオン性基を有する樹脂1を添加し、十分に攪拌混合を行った後、60℃に加熱した。一方、90部の水に10部のC.I.アシッドレッド289を溶解させた水溶液を調製し、先ほどの樹脂溶液に少しずつ滴下した。滴下後、60℃で120分攪拌し、十分に反応を行った。反応の終点確認としては濾紙に反応液を滴下して、にじみがなくなったところを終点として、造塩化合物が得られたものと判断した。攪拌しながら室温まで放冷した後、吸引濾過を行い、水洗後、濾紙上に残った造塩化合物を乾燥機にて水分を除去して乾燥して、43部のC.I.アシッドレッド289と側鎖にカチオン性基を有する樹脂1との造塩化合物(A2−3)を得た。このとき造塩化合物(A2−3)中のC.I.アシッドレッド289に由来する有効色素成分の含有量は25重量%であった。
(キサンテン系造塩化合物(A2−4))
下記の手順でC.I.アシッドレッド52とジステアリルジメチルアンモニウムクロライド(コ−タミンD86P)(カチオン部分の分子量が550)とからなる造塩化合物(A2−4)を作製した。
7〜15モル%の水酸化ナトリウム溶液中に、C.I.アシッドレッド52を溶解させ十分に混合・攪拌を行い、70〜90℃に加熱した後、コ−タミンD86Pを少しずつ滴下していく。またコ−タミンD86Pは水に溶解し水溶液として用いても良い。コ−タミンD86Pを滴下した後、70〜90℃で60分攪拌し十分に反応を行う。反応の終点確認としては濾紙に反応液を滴下して、にじみがなくなったところを終点として、造塩化合物が得られたことと判断できる。攪拌しながら室温まで放冷した後、吸引濾過を行い、水洗後、濾紙上に残った造塩化合物を乾燥機にて水分を除去して乾燥して、C.I.アシッドレッド52とジステアリルジメチルアンモニウムクロライドとの造塩化合物(A2−4)を得た。このとき造塩化合物(A2−4)中のC.I.アシッドレッド52に由来する有効色素成分の含有量は25重量%であった。
(キサンテン系造塩化合物(A2−5))
下記の手順でC.I.アシッドレッド52とジアルキル(アルキルがC14〜C18)ジメチルアンモニウムクロライド(ア−カ−ド2HT−75)(カチオン部分の分子量が438〜550)とからなる造塩化合物(A2−5)を作製した。
7〜15モル%の水酸化ナトリウム溶液中に、C.I.アシッドレッド52を溶解させ十分に混合・攪拌を行い、70〜90℃に加熱した後、ア−カ−ド2HT−75を少しずつ滴下していく。またア−カ−ド2HT−75は水に溶解し水溶液として用いても良い。ア−カ−ド2HT−75を滴下した後、70〜90℃で60分攪拌し十分に反応を行なう。反応の終点確認としては濾紙に反応液を滴下して、にじみがなくなったところを終点として、造塩化合物が得られたことと判断できる。攪拌しながら室温まで放冷した後、吸引濾過を行い、水洗後、濾紙上に残った造塩化合物を乾燥機にて水分を除去して乾燥して、C.I.アシッドレッド52とジアルキル(アルキルがC14〜C18)ジメチルアンモニウムクロライドとの造塩化合物(A2−5)を得た。このとき造塩化合物(A2−5)中のC.I.アシッドレッド52に由来する有効色素成分の含有量は25重量%であった。
(キサンテン系造塩化合物(A2−6))
下記の手順でC.I.アシッドレッド87とジステアリルジメチルアンモニウムクロライド(コ−タミンD86P)(カチオン部分の分子量が550)とからなる造塩化合物(A2−6)を作製した。
7〜15モル%の水酸化ナトリウム溶液中に、C.I.アシッドレッド87を溶解させ十分に混合・攪拌を行い、70〜90℃に加熱した後、コ−タミンD86Pを少しずつ滴下していく。またコ−タミンD86Pは水に溶解し水溶液として用いても良い。コ−タミンD86Pを滴下した後、70〜90℃で60分攪拌し十分に反応を行う。反応の終点確認としては濾紙に反応液を滴下して、にじみがなくなったところを終点として、造塩化合物が得られたことと判断できる。攪拌しながら室温まで放冷した後、吸引濾過を行い、水洗後、濾紙上に残った造塩化合物を乾燥機にて水分を除去して乾燥して、C.I.アシッドレッド87とジステアリルジメチルアンモニウムクロライドとの造塩化合物、造塩化合物(A2−6)を得た。このとき造塩化合物(A2−6)中のC.I.アシッドレッド87に由来する有効色素成分の含有量は25重量%であった。
(キサンテン系酸性染料のスルホン酸アミド化合物)
C.I.アシッドレッド52を常法によりスルホニルクロリド化後、ジオキサン中で理論当量の2−エチルへキシルアミンと反応させてC.I.アシッドレッド52のスルホン酸アミド化合物を得た。(特開平6−194828号公報の記載に基づく。)このとき造塩化合物中のC.I.アシッドレッド52に由来する有効色素成分の含有量は25重量%であった。
<キサンテン系色素含有溶液の製造方法>
(キサンテン系色素含有溶液(DA−1)の作製)
下記の混合物を均一になるように攪拌混合した後、5.0μmのフィルタで濾過し
キサンテン系色素含有溶液(DA−1)を作製した。

キサンテン系造塩化合物(A2−1) :20.0部
溶剤 :80.0部
プロピレングリコ−ルモノメチルエ−テルアセテ−ト(PGMAC)
(キサンテン系色素含有溶液(DA−2〜6)の作製)
以下、キサンテン系造塩化合物(A2−1)を表1に示す造塩化合物(A2−2〜6)またはスルホン酸アミド化合物に変更した以外は、上記の着色剤含有樹脂溶液(DA−1)と同様にして、キサンテン系色素含有溶液(DA−2〜7)を作製した。
作製したキサンテン系色素含有溶液を表2にまとめて示した。
<顔料の微細化方法>
(青色微細顔料1の作製)
フタロシアニン系青色顔料C.I.ピグメント ブル− 15:6(東洋インキ製造株式会社製「LIONOL BLUE ES」、比表面積60m2/g)200部、塩化ナトリウム1400部、およびジエチレングリコ−ル360部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次にこの混練物を8リットルの温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリ−状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコ−ルを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、190部の青色微細顔料1を得た。青色微細顔料1の比表面積は80m2/gであった。
(紫色微細顔料1の作製)
ジオキサジン系紫色顔料C.I.ピグメント バイオレット 23(東洋インキ製造株式会社製「LIONOGEN VIOLET RL」75m2/g)200部、塩化ナトリウム1400部、およびジエチレングリコ−ル360部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次にこの混練物を8リットルの温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリ−状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコ−ルを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、190部の紫色微細顔料1を得た。紫色微細顔料1の比表面積は95m2/gであった。
<顔料分散体の製造方法>
(顔料分散体(DP−1)の作製)
下記の混合物を均一になるように攪拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビ−ズを用いて、アイガ−ミル(アイガ−ジャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)で5時間分散した後、5.0μmのフィルタで濾過し青色顔料分散体(DP−1)を作製した。

青色微細顔料1 (C.I.ピグメント ブル−15:6) :11.0部
アクリル樹脂溶液1 :40.0部
溶剤 :48.0部
プロピレングリコ−ルモノメチルエ−テルアセテ−ト(PGMAC)
樹脂型分散剤 (チバ・ジャパン社製「EFKA4300」) : 1.0部
(顔料分散体(DP−2)の作製)
下記の混合物を均一になるように攪拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビ−ズを用いて、アイガ−ミル(アイガ−ジャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)で5時間分散した後、5.0μmのフィルタで濾過し紫色顔料分散体(DP−2)を作製した。

紫色微細顔料1 (C.I.ピグメント バイオレット 23) :11.0部
アクリル樹脂溶液1 :40.0部
溶剤 :48.0部
プロピレングリコ−ルモノメチルエ−テルアセテ−ト(PGMAC)
樹脂型分散剤 (チバ・ジャパン社製「EFKA4300」) : 1.0部
[実施例1]
(レジスト材(R−1))
下記の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1.0μmのフィルタで濾過して、アルカリ現像型レジスト材(R−1)を得た。

着色剤含有溶液 (計60部)
トリアリ−ルメタン系着色剤溶液(DB−1) :48.0部
顔料分散体(DP−2) :12.0部
アクリル樹脂溶液1 :11.0部
トリメチロ−ルプロパントリアクリレ−ト : 4.2部
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤(チバ・ジャパン社製「イルガキュア−907」) : 1.2部
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) : 0.4部
溶剤 :23.2部
プロピレングリコ−ルモノメチルエ−テルアセテ−ト(PGMAC)
[実施例2〜45および比較例1〜11]
(レジスト材(R−2〜56))
以下、着色剤含有溶液を表3に示すトリアリールメタン系着色剤含有溶液、キサンテン系色素含有溶液、または顔料分散体の種類および配合量(重量部)に変えた以外はレジスト材(R−1)と同様にしてアルカリ現像型レジスト材(R−2〜56)を得た。レジスト材では着色剤含有溶液を併用しているが着色剤含有溶液の全量は、全てのレジスト材において60部である。
(レジスト材の評価)
得られたレジスト材(R−1〜55)の耐熱性、耐光性、耐溶剤性の各試験を下記の方法で行った。試験の結果を表4に示す。
(塗膜耐熱性試験の方法)
透明基板上に乾燥塗膜が約2.5μmとなるようにレジスト材を塗布し、所定のパタ−ンを有するマスクを通して紫外線露光を行った後、スプレ−によりアルカリ現像液を噴霧して未硬化部を除去して所望のパタ−ンを形成した。その後、オ−ブンで200℃20分加熱、放冷後、得られた塗膜のC光源での色差1(L*(1),a*(1),b*(1))を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP200」)を用いて測定した。さらにその後、耐熱試験としてオ−ブンで250℃1時間加熱し、C光源での色差2(L*(2),a*(2),b*(2))を測定した。
測定した色差値を用いて、下記計算式により、色差変化率ΔEab*を算出し、塗膜の耐熱性を下記の4段階で評価した。
ΔEab* = √((L*(2)− L*(1))2+ (a*(2)− a*(1)) 2+( b*(2)− b*(1)) 2)

◎:ΔEab*が1.5未満
○:ΔEab*が1.5以上、3.0未満
△:ΔEab*が3.0以上、5.0未満
×:ΔEab*が5.0以上
(塗膜耐光性試験の方法)
塗膜耐熱性試験と同じ手順で試験用基板を作製し、基板にUVカットフィルムを貼った。C光源での色差1(L*(1),a*(1),b*(1))を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP200」)を用いて測定した。その後、基板を耐光性試験機(TOYOSEIKI社製「SUNTEST CPS+」)に入れ、200時間放置した。基板を取り出した後、C光源での色差2(L*(2),a*(2),b*(2))を測定し、塗膜耐熱性試験と同様にして色差変化率ΔEab*を算出し、耐熱性と同様の基準により塗膜の耐光性を4段階で評価した。
(塗膜耐溶剤性試験の方法)
耐熱性試験と同じ手順で試験用基板を作製し、C光源での色差1(L*(1),a*(1),b*(1))を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP200」)を用いて測定した。その後、基板をN−メチルピロリドンに30分間浸漬した。基板を取り出した後、C光源での色差2(L*(2),a*(2),b*(2))を測定し、塗膜耐熱性試験と同様にして色差変化率ΔEab*を算出し、耐熱性と同様の基準により塗膜の耐溶剤性を4段階で評価した。
(色分解性評価)
次に、得られたレジスト材(R−1〜56)の色分解性について、塗膜分光の試験を下記の2種類の方法で行った。
《塗膜分光評価1》
得られたレジスト材をスピンコーターにより、570nmにおける分光透過率が3%になるように塗布基板を作製し、塗布後80℃で30分、熱風オーブンで乾燥したのち、塗膜の膜厚と分光透過率を測定した。分光透過率は顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用いて行った。また得られたレジストの分光について、400nmから5nm毎に480nmまで測定した透過率の和T1を算出し、透過率100%分光の400nmから480nmにおける5nm毎の透過率の和T2との比T1/T2を求めた。塗膜分光評価1の結果を表5に示す。
[色再現性]
1/T2は、0.795以上のとき、色再現性が良いと判断できる。

○:T1/T2が0.795以上
×:T1/T2が0.795未満
[色分離性]
分光透過率50%となる波長が490nmから510nmの範囲にあるとき、色分離性が良いと判断できる。
《塗膜分光評価2》
得られたレジスト材をスピンコ−タ−により、500nmにおける分光透過率が50%になるように塗布基板を作製し、所定のパタ−ンを有するマスクを通して紫外線露光を行った後、スプレ−によりアルカリ現像液を噴霧して未硬化部を除去して所望のパタ−ンを形成した。その後、オ−ブンで200℃20分加熱、放冷後、得られた塗膜の膜厚と分光透過率を測定した。分光透過率は顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用いて測定を行った。得られたレジストの分光について、400nmから5nm毎に480nmまで測定した透過率の和T1を算出し、透過率100%分光の400nmから480nmにおける5nm毎の透過率の和T2との比T1/T2を算出した。塗膜分光評価2の結果を表6に示す。
[色再現性]
波長450nmにおける分光透過率が83%以上、かつT1/T2が0.77以上のとき、色再現性が良いと判断できる。また、波長450nmにおける分光透過率が85%以上、かつT1/T2が0.81以上のとき、特に色再現性が良いと判断できる。

◎:波長450nmにおける分光透過率が85%以上、
かつT1/T2が0.83以上
○:波長450nmにおける分光透過率が83%以上、
かつT1/T2が0.77以上0.83未満
×:波長450nmにおける分光透過率が83%未満、
またはT1/T2が0.77未満
[色分離性]
波長540nmにおける分光透過率が8%以下のとき、色分離性が良いと判断できる。

○:波長540nmにおける分光透過率が8%以下
×:波長540nmにおける分光透過率が8%未満
実施例1〜45のように、本発明の撮像素子用青色着色組成物は、着色剤が、塩基性染料とアニオン成分であるカウンタ化合物とからなる造塩化合物[A1]を含有し、該カウンタ化合物の分子量が200〜3500の範囲であるため、高い明度と広い色再現領域が可能となり、また耐熱性、耐光性、耐溶剤性においても優れている結果であった。
一方、カウンタ化合物の分子量が200〜3500の範囲に無いトリアリ−ルメタン系造塩化合物を用いたレジスト材(R−46〜53)では、耐熱性、耐光性、耐溶剤性、いずれも悪い結果であり、トリアリ−ルメタン系造塩化合物を用いていないレジスト材(R−54〜56)では、色再現性、色分離性、いずれも悪い結果であった。
また、塩基性染料とアニオン成分であるカウンタ化合物とからなる造塩化合物を含有し、該カウンタ化合物の分子量が200〜3500の範囲である着色剤を用いたレジスト材(R−1〜45)では、波長570nmにおける分光透過率が3%になるように塗膜を形成した際に、該塗膜における分光透過率50%となる波長が490nmから510nmの範囲にあり、波長450nmにおける分光透過率が85%以上、かつ波長540nmにおける分光透過率が14%以下となる分光特性を有し、色再現性、色分離性、いずれにおいても良好な結果が得られていた。
さらに、塩基性染料とアニオン成分であるカウンタ化合物とからなる造塩化合物を含有し、該カウンタ化合物の分子量が200〜3500の範囲である着色剤を用いたレジスト材のなかでも、波長500nmにおける分光透過率が50%になるように塗膜を形成した際に、波長450nmにおける分光透過率が85%以上、かつ波長540nmにおける分光透過率が8%以下となる分光特性を有する場合、色再現性、色分離性、いずれにおいても良好な塗膜が得られた。
中でも、カウンタ化合物として一般式(11)で表わされるスルホン酸またはその金属塩を用いたトリアリ−ルメタン系造塩化合物を含むレジスト材(R−7〜11、28〜32、34〜45)の分光特性は、波長450nmにおける分光透過率が85%以上、かつT1/T2が0.83以上であり、より色再現性に優れていた。
なかでも、カウンタ化合物としてドデシル硫酸ナトリウムを用いた造塩化合物を含むレジスト材は波長450nmにおける分光透過率が高く、T1/T2も最も高く色再現性に優れた結果であった。
<カラ−フィルタの作製>
まず、カラ−フィルタの作製に使用する赤色レジスト材と緑色レジスト材の作製を行った。
(赤色レジスト材(RR−1)の作製)
下記の組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、直径0.5mmジルコニアビ−ズを用いて、アイガ−ミル(アイガ−ジャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)にて5時間分散した後、5.0μmのフィルタで濾過し、赤色顔料分散体1を作製した。

赤色顔料(C.I.ピグメントレッド254) 9.6部
赤色顔料(C.I.ピグメントレッド177) 2.4部
樹脂型分散剤(チバ・ジャパン社製「EFKA4300」) 1.0部
アクリル樹脂溶液(B−1) 35.0部
プロピレングリコ−ルモノメチルエ−テルアセテ−ト 52.0部
続いて、下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1.0μmのフィルタで濾過し、赤色レジスト材(RR−1)を作製した。

赤色顔料分散体1 42.0部
アクリル樹脂溶液(B−1) 13.2部
光重合性単量体(東亞合成社製「アロニックスM400」) 2.8部
光重合開始剤(チバ・ジャパン社製「イルガキュア−907」) 2.0部
増感剤(保土谷化学工業社製「EAB−F」) 0.4部
エチレングリコ−ルモノメチルエ−テルアセテ−ト 39.6部
(緑色レジスト材(RG−1)の作製)
下記の組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、直径0.5mmジルコニアビ−ズを用いて、アイガ−ミル(アイガ−ジャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)にて5時間分散した後、5.0μmのフィルタで濾過し、緑色顔料分散体1を作製した。

緑色顔料 (C.I.ピグメント グリ−ン 58) : 7.04部
黄色顔料 (C.I.ピグメント イエロ− 150) : 3.96部
アクリル樹脂溶液(B−1) :35.0 部
樹脂型分散剤溶液(チバ・ジャパン社製「EFKA4300」) : 5.0 部
プロピレングリコ−ルモノメチルエ−テルアセテ−ト :49.0 部
続いて、下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1.0μmのフィルタで濾過し、緑色レジスト材(RG−1)を作製した。

緑色顔料分散体1 :50.0部
アクリル樹脂溶液(B−1) : 7.5部
光重合性単量体 : 2.0部
(東亞合成社製「アロニックスM−402」)
ジペンタエリスリト−ルヘキサアクリレ−ト
光重合開始剤(チバ・ジャパン社製「OXE−02」) : 1.5部
シクロヘキサノン :39.0部
(カラ−フィルタの作製)
あらかじめヘキサメチルジシラザンを噴霧した8インチのデバイス形成済みシリコンウエハ(固体撮像素子基板)基板のデバイス形成面側にスピンコ−タ−で赤色レジスト材(RR−1)を塗布し着色被膜を形成した。次いで、100℃のホットプレ−トを用いて180秒間加熱処理(プリベ−ク)を行った。
次いで、i線ステッパ−露光装置FPA−3000i5+(Canon(株)製)を使用して、365nmの波長で1.0μm四方の赤色画素を形成するためのフォトマスクを通して露光量150mJ/cm2にてパタ−ン露光を行った。
次いで0.2重量%の炭酸ナトリウム水溶液からなるアルカリ現像液によりスプレ−現像して未露光部分を取り除いた後、イオン交換水で洗浄し、この基板を230℃で12分加熱して、赤色フィルタセグメントを形成した。ここで、赤色フィルタセグメントは、230℃での熱処理後で、C光源において(以下、緑色、青色にも用いる)x=0.640、y=0.330の色度に合うようにした。また、同様の方法により、緑色フィルタセグメントは、緑色レジスト材(RG−1)を用いてx=0.290、y=0.600の色度に合うようにし、青色フィルタセグメントは、本発明の青色レジスト材(R−1)を用いてx=0.150、y=0.060の色度に合うようにし、各フィルタセグメントを形成して、撮像素子用カラ−フィルタを得た。
以上のことから、着色剤が、造塩化合物[A1]を含むことにより、色特性および耐熱性、耐光性、耐溶剤性の両方が優れた撮像素子用青色着色組成物と撮像素子用カラ−フィルタを得ることができた。

Claims (16)

  1. 着色剤、バインダー樹脂、および溶剤を含有する撮像素子用青色着色組成物であって、着色剤が、塩基性染料とアニオン成分であるカウンタ化合物とからなる造塩化合物含有し、該カウンタ化合物の分子量が200〜3500の範囲であり、
    波長570nmにおける分光透過率が3%になるように塗膜を形成した際に、該塗膜における分光透過率50%となる波長が490nmから510nmの範囲にあり、波長450nmにおける分光透過率が85%以上、かつ波長540nmにおける分光透過率が14%以下となる分光特性を有することを特徴とする撮像素子用青色着色組成物。
  2. 波長500nmにおける分光透過率が50%になるように塗膜を形成した際に、波長450nmにおける分光透過率が83%以上、かつ波長540nmにおける分光透過率が8%以下となる分光特性を有することを特徴とする請求項1に記載の撮像素子用青色着色組成物。
  3. カウンタ化合物が、有機スルホン酸またはその金属塩であることを特徴とする請求項1または2に記載の撮像素子用青色着色組成物。
  4. 波長500nmにおける分光透過率が50%になるように塗膜を形成した際に、波長400nmから5nm毎に480nmまで測定した透過率の和T1と、透過率100%分光の400nmから480nmにおける5nm毎の透過率の和T2との比T1/T2が、0.83以上であることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の撮像素子用青色着色組成物。
  5. 有機スルホン酸またはその金属塩が、下記一般式(11)で表わされることを特徴とする請求項3または4に記載の撮像素子用青色着色組成物。
    [一般式(11)中、Rは、置換もしくは無置換のアルキル基、または、置換もしくは無置換のアルケニル基を表し、M+はそれぞれ独立に、水素イオン、または金属イオンを表す。nは、1〜4の整数を表す。]
  6. 塩基性染料が、トリアリールメタン系染料であることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載の撮像素子用青色着色組成物。
  7. 着色剤が、さらに青色顔料を含有することを特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載の撮像素子用青色着色組成物。
  8. 青色顔料が、フタロシアニン系顔料であることを特徴とする請求項7に記載の撮像素子用青色着色組成物。
  9. フタロシアニン系顔料が、C.I.ピグメント ブルー 15:6であることを特徴とする請求項8に記載の撮像素子用青色着色組成物。
  10. 着色剤が、さらに紫色顔料を含有することを特徴とする請求項1〜9いずれか1項に記載の撮像素子用青色着色組成物。
  11. 紫色顔料が、C.I.ピグメント バイオレット 23であることを特徴とする請求項10に記載の撮像素子用青色着色組成物。
  12. 着色剤が、さらにキサンテン系色素を含有することを特徴とする請求項1〜11いずれか1項に記載の撮像素子用青色着色組成物。
  13. キサンテン系色素が、キサンテン系酸性染料の造塩化合物および/またはキサンテン系酸性染料のスルホン酸アミド化合物であることを特徴とする請求項12に記載の撮像素子用青色着色組成物。
  14. キサンテン系酸性染料が、C.I.アシッド レッド52、C.I.アシッド レッド87、C.I.アシッド レッド92、C.I.アシッド レッド289、およびC.I.アシッド レッド388からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項13に記載の撮像素子用青色着色組成物。
  15. さらに光重合性単量体および/または光重合開始剤を含有することを特徴とする請求項1〜14いずれか1項に記載の撮像素子用青色着色組成物。
  16. 基材上に、請求項1〜15いずれか1項に記載の撮像素子用青色着色組成物から形成されてなるフィルタセグメントを具備することを特徴とする撮像素子用カラーフィルタ。
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