JP6111105B2 - 無段変速機用ベルトのエレメントの出荷管理方法 - Google Patents

無段変速機用ベルトのエレメントの出荷管理方法 Download PDF

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Description

本発明は、無段変速機用ベルトのエレメントを保管場所からベルト組立工程に出荷する際に実行されるエレメントの出荷管理方法に関する。
無段変速機用ベルトは、多数のエレメントを環状に積層し、無端リングで結束することにより組み立てられる。このようなベルト組立工程に供給されるエレメントは、複数の打抜き部を備えるプレス装置を用いて、一枚のコイル材から一回のプレス動作で複数個打抜かれる。このため、同じ打抜き部により打ち抜かれたエレメントは何れも同等の寸法精度を有しているが、異なる打抜き部で打ち抜かれたエレメント同士は、打抜き部毎に寸法精度が異なる場合がある。
無段変速機用ベルトでは、エレメント間のクリアランスがベルトの性能(スリップ率等)に影響を及ぼす。このため、エレメント間のクリアランスを適正に管理する必要がある。
しかし、同じ打抜き部により打ち抜かれたエレメントのみを用いて無段変速機用ベルトを組立てると、使用する各エレメントの寸法精度が同等であるため、個々のエレメントの寸法精度の偏差が累積して、良好なクリアランスを持つ無段変速機用ベルトが得られなくなるおそれがある。
そこで、従来では、同じ打抜き部により打ち抜かれたエレメントを所定数(例えば6000個)集めてこれを1個のエレメント群として、各打抜き部毎に集めた複数のエレメント群を保管しておき、エレメント群をベルト組立工程に出荷する際は、保管中のエレメント群のなかから、エレメントの平均的な寸法精度がベルト公差の中央に可及的に近づくように、異なるエレメント群を複数組合せることが行われている(下記特許文献1参照)。
なお、ベルト公差とは、複数のエレメント群を混ぜ合わせたときに良好な品質の無段変速機用ベルトを形成するために予め設定された精度の範囲である。一方、エレメント単品に対しては、十分な精度を有する範囲であるエレメント単品公差が設定されている。エレメント単品公差の幅はベルト公差の幅よりも広い。従って、エレメント単品公差に収まっているエレメント群であれば良好な品質を有しており、そのエレメント群がベルト公差内に収まっていない場合でも、エレメント単品公差内の他のエレメント群と組み合わせることで、ベルト公差内の無段変速機用ベルトを組み立てることができる。
特許第4138624号公報
エレメント群の組合せを作る場合、組み合わせるエレメント群の数が多い方が容易に組合せを作ることができる。このため従来では、多数のエレメント群を組合せて出荷することが行われる。
しかし、多数のエレメント群を組み合わせて一組とされている場合、この一組から組み立てられる無段変速機用ベルトも多数となる。そして、万一、無段変速機用ベルトに不具合が生じた場合には、多数のエレメント群を混ぜ合わせて組み立てられた全ての無段変速機用ベルトに対して検査を行う必要があるため、検査に手数がかかる不都合がある。
また、この種のエレメントは、劣化が生じた状態での出荷を防止するために消費期限が定められており、この期限が過ぎたエレメントは廃却される。エレメント群の組合せを作る場合に、エレメント群を構成するエレメントの寸法精度によっては、他の何れのエレメント群とも組み合わせることができないものが生じるが、このようなエレメント群が多く発生すると、長期にわたり出荷されずに残留するエレメント群が生じ、ベルト組立工程への安定的な出荷が阻害されるだけでなく、廃却されるエレメント群が多数生じる不都合がある。
上記の点に鑑み、本発明は、一組を構成するエレメント群の数が無駄に多くなることを防止しつつ、エレメント群の長期残留を防止し、ベルト組立工程に対して安定的にエレメントを出荷することができるエレメントの出荷管理方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は、無段変速機用ベルトの構成部品である板状のエレメントをベルト組立工程に出荷する際に実行され、寸法精度が同等のエレメントのまとまりを1個のエレメント群として、保管中の複数のエレメント群のなかからエレメント群を所定の条件に従って複数組合せてベルト組立工程に出荷するエレメントの出荷管理方法において、2個のエレメント群を組合せたときに両エレメント群のエレメントの平均的な寸法精度がベルト公差内に収まるように、保管中の複数のエレメント群のなかから選択した2個のエレメント群毎の組合せを作成する組合せ作成工程と、保管中のエレメント群の全数に対する前記組合せ作成工程により組合せ可能とされたエレメント群の数が占める割合である在庫流動率を算出する在庫流動率算出工程と、該在庫流動率算出工程により算出された在庫流動率が前記組合せ作成工程の試行回数に応じて決定された所定の値以上であるか否かを判定する判定工程とを備え、前記判定工程により在庫流動率が前記所定の値未満であると判定されたとき、前記組合せ作成工程によるエレメント群の組み合わせを解消して前記組合せ作成工程に戻り、組み合わせるエレメント群の数を増加させて新たに組合せを作成して前記在庫流動率算出工程及び前記判定工程を行い、前記判定工程により在庫流動率が前記所定の値以上であると判定されたとき、前記組合せ作成工程により作成された組合せによる出荷を行うことを特徴とする。
本発明によれば、先ず、組合せ作成工程によって一組が2個のエレメント群からなる複数の組が作成される。このとき作成された2個のエレメント群からなる複数の組は、出荷可能であると判断される。
次いで、在庫流動率算出工程により、組合せ作成工程でエレメント群の組合せが作成された時点での在庫流動率が算出される。在庫流動率は、保管中(組合せ作成工程による組合せが作成される前)のエレメント群の全数に対する、組合せ作成工程により組合せ可能とされた(出荷可能と判断された)エレメント群の数が占める割合であり、百分率で示すことができるものである。
続いて、判定工程により在庫流動率が所定の条件を満たすか否かを判定する。そして、在庫流動率が所定の条件を満たす場合に、組合せ作成工程で作成された組合せを採用してエレメントを出荷する。これにより、在庫流動率が所定の条件を満たしていれば、エレメント群が2個ずつの組で出荷され、この一組から組み立てられる無段変速機用ベルトも最少となる。従って、万一、無段変速機用ベルトに不具合が生じた場合であっても、その組合せのエレメント群を用いて組み立てられた無段変速機用ベルトに対する検査が容易となる。
ここで、判定工程における判定条件は、例えば、在庫流動率が50%以上とすることができる。この場合、組合せ作成工程によりエレメント群が2個ずつの組が形成され、この組み合わせが成立したときの在庫流動率が50%以上であれば、その組合せを採用してエレメントが出荷されるので、出荷されずに残留するエレメント群の数も比較的少なくなる。
一方、判定工程による判定で在庫流動率が所定の条件を満たさない場合には、出荷されるエレメント群の数が少なく、エレメント群が多数残留する。そこで、組合せ作成工程に戻り、組み合わせるエレメント群の数を増加させて新たに組合せを作成して、在庫流動率算出工程及び判定工程を行う。
具体的には、例えば、在庫流動率が50%以上であることを判定工程における判定条件とした場合、在庫流動率が50%以上となるまで、エレメント群の数を増加させて新たに組合せを作成することを繰り返す。
これにより、一組を形成するエレメント群の数を少なく抑えることができ、一組を構成するエレメント群の数が無駄に多くなることを防止することができる。
また、本発明において、前記組合せ作成工程は、エレメント群の組合せを作成する際に選択されない全てのエレメント群のエレメントの寸法精度の平均がベルト公差の中央に可及的に近づくように、エレメント群の組合せを作成することが好ましい。
組合せ作成工程において、保管中のエレメント群のなかからエレメントの寸法精度の悪いエレメント群を優先して組合せを作成することは従来から行われている。しかし、こうすると、出荷後に残留するエレメント群に加えて新たにエレメント群が入庫されて保管状態となったとき、新たに入庫されたエレメント群のエレメントの寸法精度が悪い場合に、組み合わせることができないエレメント群の数が増加するおそれがある。
詳しく説明すると、例えば、ベルト公差の中央からベルト公差下限方向に比較的大きく離れた寸法精度のエレメントからなるエレメント群は、ベルト公差の中央からベルト公差上限方向に比較的大きく離れた寸法精度のエレメントからなるエレメント群と最適に組み合わされる。しかし、ベルト公差の中央からベルト公差下限方向に比較的大きく離れた寸法精度のエレメントからなるエレメント群を優先的に出荷してしまうと、出荷後に新たに入庫されたエレメント群のエレメントの寸法精度がベルト公差の中央からベルト公差上限方向に比較的大きく離れている場合に、このエレメント群と最適に組み合わせられるものが既になく、その結果、長期の残留が発生する可能性が高くなる。
そこで本発明においては、エレメント群の組合せを作成した場合に選択されずに残留することになるエレメント群に着目し、選択されない全てのエレメント群によるエレメントの寸法精度の平均がベルト公差の中央に可及的に近づくように、エレメント群の組合せを作成する。即ち、組み合わせ対象となるエレメント群によるエレメントの寸法精度よりも、組み合わせられないエレメント群によるエレメントの寸法精度を考慮して、出荷可能となるエレメント群の組合せを作成する。
これによれば、組合せが成立しないで残留する個々のエレメント群のエレメントの寸法精度については、ベルト公差の中央に近いものだけが残ることが防止できる。従って、例えば、寸法精度の悪いエレメントによるエレメント群が入庫されて保管中のエレメント群に追加されても、これらのエレメント群を組合せることでベルト公差に収まる確率が高まり、安定的にエレメントを出荷することができる。また、残留するエレメント群も減少し、消費期限を越えて廃却されるエレメントの発生を抑制することができる。
また、本発明においては、前記試行回数が予め定められた閾値となる回数以上であり、且つ、前記判定工程で在庫流動率が該所定の値未満であると判定されたとき、前記組合せ作成工程によるエレメント群の組み合わせを解消して前記組合せ作成工程に戻り、組み合わせるエレメント群の数を増加させて新たに組合せを作成して、前記在庫流動率算出工程及び前記判定工程を行わずに、該組合せによる出荷を行うことが好ましい。
また、本発明においては、前記試行回数が予め定められた閾値となる回数以上であり、且つ、前記判定工程により在庫流動率が該所定の値未満であると判定されたとき、前記組合せ作成工程によるエレメント群の組み合わせを解消して前記組合せ作成工程に戻った場合において、組み合わせるエレメント群の数を増加させても新たに組合せを作成できなかったとき、前回以前の前記組合せ作成工程で作成され、且つ、前記判定工程で在庫流動率が前記所定の値未満であるとして出荷されなかった前記組合せのうち、組み合わせるエレメント群の数が最大となる組合せによる出荷を行うことが好ましい。
無段変速機用ベルトのエレメントの平面図。 本発明の実施形態を示すフローチャート。 本実施形態におけるエレメント群の組合せ作業の説明図。
以下、複数の打抜き部を有するプレス装置(図示せず)で打抜き成形された無段変速機用ベルトのエレメント1(図1参照)の出荷に際して本発明の出荷管理方法を適用した実施形態について説明する。
複数の打抜き部を有するプレス装置では、打抜かれたエレメント1を受ける受け箱を複数の打抜き部に対応して複数設け、各受け箱に所定個数(例えば6000個)のエレメント1が溜まったところで受け箱を新たなものに交換している。この場合、個々の受け箱に収納されているエレメント1の寸法精度は同等となる。
そこで、本実施形態では、1個の受け箱を、寸法精度が同等のエレメント1のまとまりである1個のエレメント群として取り扱う。なお、同一の打抜き部で打抜かれたエレメント1を収納する複数の受け箱を1個のエレメント群として取り扱うことも可能である。
プレス装置から運び出された受け箱は測定工程に搬送され、ここで抜き取り検査により受け箱内のエレメント1の寸法精度が測定される。その測定データはコンピュータから成る管理装置に受け箱と関連付けて記憶される。
寸法精度の測定に際しては、図1に示すように、ヘッド部2の幅方向両側部a,bと、ネック部3の基端部cと、ボデー部4の幅方向両側部d,eの計5箇所の板厚を計測する。次いで、a,b2箇所の板厚の平均値とcの板厚との差、aとbとの板厚の差、cとdとの板厚の差、cとeとの板厚の差、など複数の板厚差を算出する。
寸法精度の測定後、受け箱は保管場所に搬送され、保管場所に設けられた保管棚の所定箇所に移載機によって置かれる。受け箱が置かれた箇所は管理装置に記憶される。
なお、受け箱に収納されているエレメント1の個数が何らかの事情で上記所定個数より少なくなることがある。そのため、測定工程では、上記した寸法精度の測定に加え、受け箱の重量を測定し、受け箱内のエレメント1の個数を間接的に計測している。
ベルト組立工程から出荷要請があると、管理装置は保管中の受け箱のなかから出荷可能な受け箱を選択する。そして、選択された受け箱を移載機により取り出してベルト組立工程に出荷する。
受け箱は、保管場所から出荷されるものと、前回の出荷後に保管場所に残るものとが存在する。保管場所から受け箱が出荷されると、エレメント1に対する寸法精度の測定が終了した受け箱が入庫され、前回出荷されなかった受け箱と共に保管場所に保管状態となる。
ベルト組立工程では、先ず、これら受け箱内の全てのエレメント1をミキサーに入れてミキシングし、ミキシングされたエレメント1をパーツフィーダに投入して、ベルト組立作業を行う。これについては、選択された受け箱のエレメント1をミキシングした後にベルト組立工程に出荷することも可能である。
次に、出荷する際の受け箱の選択作業について説明する。この作業は、コンピュータからなる管理装置により行われる。図2に示すように、先ず、STEP1で1回目の組合せ作成処理(組合せ作成工程)を行う。1回目の組合せ作成処理は、2個の受け箱を一組とする組合せが作成される。このとき、2個の受け箱を組合せたときに両受け箱内のエレメントの平均的な寸法精度がベルト公差内に収まるようにする。なお、ベルト公差は、一組の受け箱内のエレメントを混ぜ合わせたときに良好な品質のベルトを形成するために予め設定された精度の範囲である。
更に、このときの組合せ作成においては、組合せた受け箱を保管場所から取り除いた後に、保管場所に残された全ての受け箱内のエレメント1の寸法精度の平均(以下、在庫平均精度という)がベルト公差の中央に可及的に近づくようにする。
ここで、在庫平均精度を用いた組合せの手順を図3を参照して詳しく説明する。図3は、保管場所に保管されている各受け箱内のエレメント1の寸法精度がベルト公差のどの位置にあるかを模式的に示したものである。図3のなかで1個の円は1個の受け箱に収容されたエレメント群を示している。上方の実線はベルト公差上限を示し下方の実線はベルト公差下限を示し、その中間の実線はベルト公差中央を示している。
エレメント群(受け箱)を組み合わせる前の状態では、エレメント群Aはベルト公差上限の近傍に位置し、エレメント群Bはベルト公差下限よりも下方に位置し、エレメント群Cはベルト公差上限に位置し、その他のエレメント群Dはベルト公差中央とベルト公差上限との中間に位置しているものとする。そしてこれらのエレメント群を横切る線sは、組合せを作成する前に保管されている全てのエレメントの在庫平均精度を示している。
従来においては、寸法精度の低いエレメント群を優先的に出荷することを行っていたので、エレメント群Bとエレメント群Cとを組み合わせてベルト公差内に収め、エレメント群Bとエレメント群Cとの組(B+C)を出荷していた。しかし、こうすると、エレメント群Bとエレメント群Cとを取り除いた後の在庫平均精度は、図3に二点鎖線fで示すように、ベルト公差中央から離反してしまう。そして、例えば、エレメント群Bとエレメント群Cとの組が出荷された後に、新たに入庫されてきたエレメント群Eの寸法精度がベルト公差上限より上方に位置する場合は、エレメント群Eとの組み合わせに最適なエレメント群Bは既に出荷されて保管されていない。従って、従来の方法ではエレメント群Eが長期間残留するおそれがある。
それに対して、本発明では、組み合わせたエレメント群を除いた後の在庫平均精度がベルト公差中央に可及的に近づくように、エレメント群の組合せを考える。即ち、本実施形態の場合には、エレメント群Aとエレメント群Cとを組み合わせる。エレメント群Aとエレメント群Cとを組み合わせた組(A+C)はベルト公差内であるから出荷可能である。そして、エレメント群Aとエレメント群Cとを取り除いた後の在庫平均精度は、図3に二点鎖線nで示すように、ベルト公差中央に接近する。
そして、例えば、エレメント群Aとエレメント群Cとの組が出荷された後に、新たに入庫されてきたエレメント群Eの寸法精度がベルト公差上限より上方に位置する場合であっても、エレメント群Eとの組み合わせに最適なエレメント群Bが保管されていることにより、エレメント群Bとエレメント群Eとの組を早い時期に出荷することができる。従って、本発明の方法によればエレメント群Eが残留する確率が低い。
なお、エレメント群Bとエレメント群Eとは、図3に示すように、夫々ベルト公差から外れているが、エレメント群Bを構成するエレメントとエレメント群Eを構成するエレメントとは何れもエレメント単品公差内に収まっているものであるため十分な精度を有してる。よって、エレメント群Bとエレメント群Eとを組み合わせてベルト公差内に収めることで、良好な品質の無段変速機用ベルトを得ることができる。
このようにして、2個の受け箱を一組とする組合せを作成した後に、図2のSTEP2へ進み、在庫流動率を算出する(在庫流動率算出工程)。在庫流動率は、組合せが作成される前に保管場所に保管されていた受け箱の数に対する組合せが作成された受け箱の数を百分率で示したものである。
続いてSTEP3へ進み、STEP2で算出した在庫流動率が50%以上であるか否かを判定して分岐する(判定工程)。即ち、在庫流動率が50%以上であればSTEP4へ進んで直前に作成した受け箱の組合せ(STEP1によって成立した組合せ)で受け箱を出荷する。これにより、一組を構成する最小単位である2個の受け箱による組で出荷することができ、万一、無段変速機用ベルトに不具合が生じた場合であっても、その組合せのエレメント群を用いて組み立てられた無段変速機用ベルトに対する検査が容易となる。
一方、STEP3で在庫流動率が50%以上でなかったときには、STEP5へ進み、2回目の組合せ作成処理(組合せ作成工程)を行う。1回目の組合せ作成処理(STEP1)では、2個の受け箱を一組とする組合せを作成したのに対し、2回目の組合せ作成処理では、1回目の組合せ作成処理による受け箱の組合せを全て解消し、新たに、3個の受け箱を一組とする組合せを作成する。
そして、STEP5による2回目の組合せ作成処理も、STEP1による1回目の組合せ作成処理と同様にして、組み合わせたエレメント群を除いた後の在庫平均精度がベルト公差中央に可及的に近づくように、エレメント群の組合せが作成される。
次いで、管理装置はSTEP6へ進んでSTEP5によって成立した組合せにおける在庫流動率を算出し、STEP7へ進む。STEP7においては、STEP6で算出した在庫流動率が50%以上であるか否かを判定し(判定工程)、在庫流動率が50%以上であればSTEP4へ進んで直前に作成した受け箱の組合せ(STEP5によって成立した組合せ)で受け箱を出荷する。これによれば、一組を構成する受け箱の数が無駄に多くなることなく出荷することができる。
STEP7で在庫流動率が50%以上でなかったときにはSTEP8へ進み、3回目の組合せ作成処理(組合せ作成工程)を行う。3回目の組合せ作成処理では、2回目の組合せ作成処理による受け箱の組合せを全て解消し、新たに、4個の受け箱を一組とする組合せを作成する。その後、STEP9及びSTEP10に進み、STEP6及びSTEP7と同様の処理を行う。
なお、本実施形態の管理装置は、STEP3、STEP7、及びSTEP10で、在庫流動率が50%以上であるか否か(本発明の判断工程における所定の条件に相当する)によってSTEP4における出荷の実行を決定している。そして、このとき用いる在庫流動率50%との条件は、当日に十分な量の受け箱を出荷しつつ、翌日の出荷分として十分な量の受け箱を保管しておくことができる点を考慮して設定したものである。しかし、本発明の判断工程における条件としては、在庫流動率が50%以上であることに限定されるものではなく、プレス装置の能力や、保管棚の大きさ、或いは、ベルト組立工程の処理速度等により適宜設定することができるものである。
STEP10からSTEP11へ進むと、STEP11で4回目の組合せ作成処理(組合せ作成工程)を行う。4回目の組合せ作成処理は、3回目の組合せ作成処理による受け箱の組合せを全て解消し、新たに、5個の受け箱を一組とする組合せを作成する。その後、STEP12へ進んで在庫流動率を算出するが、STEP13へ進むと、STEP12で算出した在庫流動率が25%以上であるか否かを判定する。
STEP13までの処理を行う必要がある場合、ベルト公差内の組合せが作成できる受け箱の数が少ないことが明らかである。そこで、必要最小限の出荷数を確保することを優先するために、STEP13における在庫流動率の判定条件が25%以上となっている。
そして更に、STEP13からSTEP14に進むと、5回目の組合せ作成処理(組合せ作成工程)を行う。5回目の組合せ作成処理では、4回目の組合せ作成処理による受け箱の組合せを全て解消し、新たに、6個の受け箱を一組とする組合せを作成する。
続いてSTEP15に進むと、6個の受け箱による組合せが一組できた場合でも、STEP4へ進んで6個の受け箱による組を出荷して、ベルト組立工程の停止を防止する。
また、STEP15で6個の受け箱による組合せが作成できなかった場合にはSTEP16へ進む。STEP16では、STEP11、STEP8、STEP5、STEP1の順で受け箱の組合せが可能となった受け箱の数を検索し、これまでで最も多い個数の受け箱による組での出荷を実行する。これにより、受け箱の未出荷によるベルト組立工程の停止の回避を図るだけでなく、ベルト組立工程が停止してしまった場合であっても、その停止時間を最小に抑えるようにしている。
なお、図2におけるSTEP5、STEP8、STEP11、及びSTEP14は、実質的には、判定工程を行った後にエレメント群の組み合わせを解消してSTEP1に戻り、STEP1において組み合わせるエレメント群の数を増加させて組合せを作成することと同じ処理となっている。
以上のように、本実施形態の出荷管理方法を採用することにより、一組を形成する受け箱の数を少なく抑えることができ、一組を構成する受け箱の数が無駄に多くなることを防止することができる。また、受け箱の組合せを作成するときには、ベルト公差内に収まる受け箱(エレメント群)の組合せを高い確率で作成できるから、安定的にエレメントを出荷することができる。しかも、受け箱の長期間の残留も減少させることができ、消費期限を越えて廃却されるエレメントの発生を抑制することができる。
1…エレメント、A,B,C,D,E…エレメント群。

Claims (4)

  1. 無段変速機用ベルトの構成部品である板状のエレメントをベルト組立工程に出荷する際に実行され、寸法精度が同等のエレメントのまとまりを1個のエレメント群として、保管中の複数のエレメント群のなかからエレメント群を所定の条件に従って複数組合せてベルト組立工程に出荷するエレメントの出荷管理方法において、
    2個のエレメント群を組合せたときに両エレメント群のエレメントの平均的な寸法精度がベルト公差内に収まるように、保管中の複数のエレメント群のなかから選択した2個のエレメント群毎の組合せを作成する組合せ作成工程と、保管中のエレメント群の全数に対する前記組合せ作成工程により組合せ可能とされたエレメント群の数が占める割合である在庫流動率を算出する在庫流動率算出工程と、該在庫流動率算出工程により算出された在庫流動率が前記組合せ作成工程の試行回数に応じて決定された所定の値以上であるか否かを判定する判定工程とを備え、
    前記判定工程により在庫流動率が前記所定の値未満であると判定されたとき、前記組合せ作成工程によるエレメント群の組み合わせを解消して前記組合せ作成工程に戻り、組み合わせるエレメント群の数を増加させて新たに組合せを作成して前記在庫流動率算出工程及び前記判定工程を行い、
    前記判定工程により在庫流動率が前記所定の値以上であると判定されたとき、前記組合せ作成工程により作成された組合せによる出荷を行うことを特徴とするエレメントの出荷管理方法。
  2. 請求項1記載のエレメントの出荷管理方法において、
    前記組合せ作成工程は、エレメント群の組合せを作成する際に選択されない全てのエレメント群のエレメントの寸法精度の平均がベルト公差の中央に可及的に近づくように、エレメント群の組合せを作成することを特徴とするエレメントの出荷管理方法。
  3. 請求項1又は請求項2記載のエレメントの出荷管理方法において、
    前記試行回数が予め定められた閾値となる回数以上であり、且つ、前記判定工程で在庫流動率が該所定の値未満であると判定されたとき、前記組合せ作成工程によるエレメント群の組み合わせを解消して前記組合せ作成工程に戻り、組み合わせるエレメント群の数を増加させて新たに組合せを作成して、前記在庫流動率算出工程及び前記判定工程を行わずに、該組合せによる出荷を行うことを特徴とする出荷管理方法。
  4. 請求項3記載のエレメントの出荷管理方法において、
    組み合わせるエレメント群の数を増加させても新たに組合せを作成できなかったとき、前回以前の前記組合せ作成工程で作成され、且つ、前記判定工程で在庫流動率が前記所定の値未満であるとして出荷されなかった前記組合せのうち、組み合わせるエレメント群の数が最大となる組合せによる出荷を行うことを特徴とする出荷管理方法。
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