JP6109584B2 - フィルター用リテーナ、フィルター及びフィルター用リテーナの製造方法 - Google Patents

フィルター用リテーナ、フィルター及びフィルター用リテーナの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6109584B2
JP6109584B2 JP2013009344A JP2013009344A JP6109584B2 JP 6109584 B2 JP6109584 B2 JP 6109584B2 JP 2013009344 A JP2013009344 A JP 2013009344A JP 2013009344 A JP2013009344 A JP 2013009344A JP 6109584 B2 JP6109584 B2 JP 6109584B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filter
intermediate plate
filter retainer
plate
retainer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013009344A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014140793A (ja
Inventor
林 秀樹
秀樹 林
隆一 前川
隆一 前川
繁 前田
繁 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nagase Filter Co Ltd
Original Assignee
Nagase Filter Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nagase Filter Co Ltd filed Critical Nagase Filter Co Ltd
Priority to JP2013009344A priority Critical patent/JP6109584B2/ja
Publication of JP2014140793A publication Critical patent/JP2014140793A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6109584B2 publication Critical patent/JP6109584B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Filtration Of Liquid (AREA)
  • ing And Chemical Polishing (AREA)

Description

本発明は、フィルター用リテーナ、フィルター及びフィルター用リテーナの製造方法に関する。
溶融ポリマー濾過用及び粘性流体濾過用のフィルターとして、円板状のフィルターエレメントが知られている。このようなフィルターエレメントにおいては、フィルターエレメントの厚み方向中央部に濾材を支持するための金網等からなるリテーナが配置されることが多く、リテーナの両面に多孔板(例えば、パンチングメタル)を配置し、その上に濾材を敷設してフィルターエレメントを構成することが多い。このようなフィルターエレメントが、例えば、間にスペーサを介在させた状態で複数枚積層され、フィルターエレメント間に流入されてきた被濾過流体が、濾材を通過して濾過された後、多孔体を介してリテーナ部に至り、リテーナ部内を径方向に(例えば、径方向中心部に向かう方向に)流れて積層フィルターエレメントの中央部等に集められ、そこから濾過流体が所定の行先に送られる(例えば、特許文献1〜3参照)。
特許第3422563号公報 特許第3884133号公報 特許第4295394号公報
濾材を通過した後の濾過流体の抵抗は、極力小さいことが望ましい。しかしながら、上記のような構成のフィルターエレメントにおいては、濾過流体が、多孔体、さらにはリテーナと通過していくため、圧力損失の大幅な低減は、通常困難である。また、リテーナが金網で形成される場合、その表面が凹凸形状となるため、シート状の濾材を所定の形態(例えば、平面形態)に保持するためにリテーナ及び濾材の間に多孔体が介装されるが、濾材に対する所望の保持強度を維持するために、多孔体の開口率を上げることには限界がある。そして、リテーナ部に流入されてきた濾過流体は、リテーナの両面部及び内部を通って径方向に流れることになるが、金網等からなるリテーナの場合には、流路形状が複雑となり、リテーナ内の圧力損失の低減にも限界があるとともに、リテーナ内での濾過流体の滞留が生じやすい構造となる。さらに、金網からなるリテーナの場合には、リテーナ自体には濾材の保持強度はそれほど期待できないため、主として多孔体に濾材の保持強度の大半を担わせる構造となるので、この面からも、多孔体の開口率を上げることには限界がある。
また、上記のような構成のフィルターエレメントにおいては、多孔体の孔の真下にリテーナである金網等の金属線が位置することで、濾過流体の流路が閉塞されることがあり、この面からも、リテーナ内での濾過流体の滞留が生じやすい構造である。
そこで、本発明の目的は、圧力損失の低減及び濾過流体の滞留の抑制が可能であり、且つ、設計の自由度の高いフィルター用リテーナ、それを用いたフィルター、及び前記フィルター用リテーナの製造方法を提供することである。
前記目的を達成するために、本発明のフィルター用リテーナは、
2枚の表面板及び中間板を含む少なくとも3層の積層構造を有するフィルター用リテーナであって、
前記2枚の表面板及び前記中間板は、それぞれ、略円形の板であり、
前記2枚の表面板には、それぞれ、貫通穴が周方向に複数配列されるとともに、前記貫通穴の列が同心円状に複数の環状列として配置されており、
前記中間板には、中心から外側に向かって径方向に延びる複数の線状の溝が形成されており、
前記中間板の線状の溝に沿って、前記2枚の表面板の貫通穴が位置するように、前記2枚の表面板の間に前記中間板が配置されていることを特徴とする。
本発明のフィルターは、
フィルター用リテーナの両面上に濾材を有するフィルターであって、
前記フィルター用リテーナが、前記本発明のフィルター用リテーナであることを特徴とする。
本発明のフィルター用リテーナの製造方法は、
2枚の表面板及び中間板を含む少なくとも3層の積層構造を有するフィルター用リテーナの製造方法であって、
略円形の板の周方向に貫通穴を複数形成するとともに、前記貫通穴の列を同心円状に複数の環状列として形成する表面板製造工程と、
略円形の板に中心から外側に向かって径方向に延びる複数の溝を形成する中間板製造工程と、
前記中間板製造工程で製造された前記中間板の線状の溝に沿って、前記表面板製造工程で製造された前記2枚の表面板の貫通穴が位置するように、前記2枚の表面板の間に前記中間板を配置する積層体製造工程とを有することを特徴とする。
本発明のフィルター用リテーナによれば、表面板の貫通穴から内部に流入した濾過流体が、中間板の溝により線状に流れるため、圧力損失が低減され、且つ、濾過流体の滞留が抑制される。また、本発明のフィルター用リテーナによれば、中間板の線状の溝に沿って、表面板の貫通穴が位置するため、前述の金網及び多孔体で構成された従来のフィルターエレメントのように貫通穴の真下に金属線が位置することはなく、濾過流体の滞留が抑制される。さらに、本発明のフィルター用リテーナによれば、少なくとも3層の積層構造を有するため、表面板の開口率、中間板の空隙率の設計自由度が高い。
図1は、本発明の実施形態1のフィルター用リテーナを示す分解斜視図である。 図2は、本発明の実施形態1のフィルター用リテーナを示す平面図である。 図3(A)は、本発明の実施形態1のフィルター用リテーナにおける表面板を示す平面図である。図3(B)は、本発明の実施形態1のフィルター用リテーナにおける中間板を示す平面図である。 図4は、図2に示すフィルター用リテーナのI−I方向に見た断面図である。 図5は、図2に示すフィルター用リテーナのII−II方向に見た断面図である。 図6は、本発明の実施形態2のフィルター用リテーナを示す分解斜視図である。 図7は、本発明の実施形態2のフィルター用リテーナを示す断面図である。 図8(A)は、本発明の実施形態3のフィルター用リテーナにおける表面板を示す平面図である。図8(B)は、本発明の実施形態3のフィルター用リテーナにおける中間板を示す平面図である。 図9(A)は、本発明の実施形態4のフィルター用リテーナにおける表面板を示す平面図である。図9(B)は、本発明の実施形態4のフィルター用リテーナにおける中間板を示す平面図である。 図10は、本発明の実施形態5のフィルター用リテーナにおける表面板を示す平面図である。 図11は、本発明の実施形態6のフィルターを示す断面図である。 図12(A)は、従来のフィルター用リテーナの構成部材の一例を示す平面図である。図12(B)は、図12(A)に示す構成部材の裏面図である。
本発明のフィルター用リテーナ、フィルター及びフィルター用リテーナの製造方法において、前記中間板の線状の溝は、直線状であることが好ましい。
本発明のフィルター用リテーナ、フィルター及びフィルター用リテーナの製造方法では、前記中間板の径方向において、外周側の前記線状の溝による空隙率が、中心側の前記線状の溝による空隙率よりも低くなっていることが好ましい。
本発明のフィルター用リテーナ、フィルター及びフィルター用リテーナの製造方法において、前記表面板の貫通穴の平面形状が略四角形であり、前記略四角形の中心側の一辺が、前記表面板の径方向に垂直な方向に対し傾斜していることが好ましい。
本発明のフィルター用リテーナの製造方法では、前記表面板製造工程及び前記中間板製造工程において、前記表面板の貫通穴及び前記中間板の線状の溝を、化学エッチングで形成することが好ましい。
以下、本発明のフィルター用リテーナ、フィルター及びフィルター用リテーナの製造方法について、例を挙げて詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の実施形態に限定されない。なお、以下の図において、同一部分には、同一符号を付している。また、図面においては、説明の便宜上、各部の構造は適宜簡略化して示す場合があり、各部の寸法比等は、実際とは異なる場合がある。
(実施形態1)
図1は、本実施形態のフィルター用リテーナを示す分解斜視図である。図2は、本実施形態のフィルター用リテーナを示す平面図である。図3(A)は、本実施形態のフィルター用リテーナにおける表面板を示す平面図である。図3(B)は、本実施形態のフィルター用リテーナにおける中間板を示す平面図である。図4は、図2に示すフィルター用リテーナのI−I方向に見た断面図である。図5は、図2に示すフィルター用リテーナのII−II方向に見た断面図である。図1〜5に示すように、本実施形態のフィルター用リテーナ10は、2枚の表面板11及び中間板12を構成部材として含む。2枚の表面板11及び中間板12は、それぞれ、略円形の板状である。2枚の表面板11には、それぞれ、貫通穴13が周方向に複数(例えば、40個〜60個)配列されるとともに、貫通穴13の列が同心円状に複数の環状列(例えば、10列〜60列)として配置されている。中間板12には、中心から外側に向かって径方向に延びる複数(例えば、40本〜60本)の線状の溝が形成されている。このフィルター用リテーナ10では、中間板12の線状の溝14に沿って、2枚の表面板11の貫通穴13が位置するように、2枚の表面板11の間に中間板12が配置されている。ここで、「中間板12の線状の溝14に沿って、2枚の表面板11の貫通穴13が位置する」とは、図4(A)〜(C)に示すように、中間板12の線状の溝14と、上側の表面板11の貫通穴13底面及び下側の表面板11の貫通穴13上面とが接していることで、破線の矢印で示すように、貫通穴13から流入した濾過流体が、中間板12の線状の溝14に流れ込むようになっていればよいことを意味し、その詳細については後述する。また、径方向断面において、貫通穴13の位置は、図5(A)に示すように、上下で一致していてもよいし、図5(B)に示すように、下側の表面板11の貫通穴13が中心側(同図において右側)にずれていてもよい。いずれの場合においても、図5(A)及び(B)に破線の矢印で示すように、表面板11の貫通穴13からリテーナ10内部に流入した濾過流体は、中間板12の溝14により線状に流れる。また、図示しないが、図5(B)に示すのとは逆に、下側の表面板11の貫通穴13が外側にずれていてもよく、この場合においても、表面板11の貫通穴13からリテーナ10内部に流入した濾過流体は、中間板12の溝14により線状に流れる。
表面板11の形成材料は、特に限定されず、防食性、機械強度及び耐熱性等の観点から、例えば、ステンレス(SUS)板を使用できる。
2枚の表面板11は同じ大きさであり、例えば、直径が80mm〜600mmの範囲、厚みが0.1mm〜4mmの範囲であり、好ましくは、直径が100mm〜500mmの範囲、厚みが0.2mm〜3mmの範囲であり、より好ましくは、直径が100mm〜400mmの範囲、厚みが0.4mm〜2mmの範囲である。本実施形態のフィルター用リテーナ10では、2枚の表面板11の厚みを変えることで、強度重視(2枚の表面板を厚く)、圧力損失低減重視(2枚の表面板を薄く)等、用途に応じた設計が可能である。
図3(A)に示すように、複数の貫通穴13は、表面板11の径方向及び周方向に等間隔に並んでいることが好ましい。隣接する貫通穴13の間は、表面板11の径方向及び周方向ともに0.2mm〜20mm離れていることが好ましく、0.3mm〜5mm離れていることがより好ましく、0.5mm〜2mm離れていることがさらに好ましい。ただし、本実施形態のフィルター用リテーナ10は、図3(A)に示すものに限定されず、複数の貫通穴13が、表面板11にランダムに配置されたものであってもよい。複数の貫通穴13の平面形状は、それぞれ、径方向に平行な短い2つの辺と、当該短い2つの辺と垂直な2本の長い辺とで構成された略矩形である。複数の貫通穴13の短い2つの辺の長さは、例えば、0.2mm〜4mmの範囲であり、好ましくは、0.3mm〜3mmの範囲であり、より好ましくは、0.5mm〜2mmの範囲である。複数の貫通穴13の長い2つの辺は、表面板11の径方向において、中心から外側に向かうに従い、長くなっている。これにより、表面板11の表面全体において、開口率が一定となっている。複数の貫通穴13の長い2つの辺の長さは、図4(A)に示すように、後述の中間板12の線状の溝14の幅より一回り(例えば、3mm)短くてもよいし、図4(B)に示すように、溝14の幅と同じであってもよく、図4(C)に示すように、溝14の幅より一回り(例えば、3mm)長くてもよい。複数の貫通穴13の平面形状は、開口面積が同じとなれば略矩形に限定されるものではなく、例えば、円形、楕円形、多角形等の他の形状としてもよい。
中間板12の形成材料としては、表面板11の形成材料と同じものを例示できる。中間板12の直径は、表面板11の直径と同様である。中間板12の厚みは、例えば、0.1mm〜6mmの範囲であり、好ましくは、0.2mm〜3mmの範囲であり、より好ましくは、0.4mm〜2mmの範囲である。
図3(B)に示すように、中間板12の線状の溝14は、中間板12の径方向において、中心から外側に向かうに従い、その幅が広くなっている。これにより、中間板12の表面全体において、線状の溝14による空隙率が一定となっている。線状の溝14の中心側端部の幅は、例えば、0.2mm〜10mmの範囲であり、好ましくは、0.3mm〜5mmの範囲であり、より好ましくは、0.5mm〜4mmの範囲である。線状の溝14の外側端部の幅は、例えば、0.2mm〜20mmの範囲であり、好ましくは、0.3mm〜15mmの範囲であり、より好ましくは、0.5mm〜12mmの範囲である。
表面板11及び中間板12の製造方法は、特に限定されず、例えば、略円形のSUS板等の形成材料に、化学エッチング、プレス加工等により、貫通穴13及び線状の溝14を形成することで製造できる。表面板11及び中間板12に変形が生じにくいため、貫通穴13及び線状の溝14は、化学エッチングで形成することが好ましい。前記化学エッチングの条件は、特に限定されず、板厚、作業方法等に応じて適宜設定すれば良いが、一例として次の条件を挙げることができる。
(化学エッチング条件)
エッチング液の種類:塩化第二鉄
時間:3.5時間〜4時間
温度:40℃〜60℃
レジストの種類:ドライフィルムレジスト(DFR)
現像液の種類:アルカリ系現像液
剥離液の種類:アルカリ系剥離液
前述のようにして製造された中間板12の線状の溝14に沿って、前述のようにして製造された2枚の表面板11の貫通穴13が位置するように、2枚の表面板11の間に中間板12を配置して積層体を製造することで、本実施形態のフィルター用リテーナ10を得ることができる。2枚の表面板11及び中間板12の接触面は、貫通穴13及び線状の溝14の形成箇所以外の部分で拡散接合等により接合することが好ましい。
本実施形態のフィルター用リテーナ10によれば、表面板11の貫通穴13から内部に流入した濾過流体が、中間板12の溝14により線状に流れるため、圧力損失が低減され、且つ、濾過流体の滞留が抑制される。また、本実施形態のフィルター用リテーナ10によれば、図4(A)〜(C)に示すいずれの場合においても、破線の矢印で示すように、濾過流体の流路が確保されており、前述の金網及び多孔体で構成された従来のフィルターエレメントのように貫通穴の真下に金属線が位置することで、濾過流体の流路が閉塞されることはなく、濾過流体の滞留が抑制される。なお、濾過流体が集中する中心側に対し、濾過流体が少なく、流速が遅くなりがちな外周側において、図4(C)に示すように、貫通穴13の長い2つの辺の長さを溝14の幅より一回り長くすることが好ましい。このようにすることで、外周側における濾過流体の流速を速くし、濾過流体の滞留をさらに好適に抑制することが可能となる。さらに、本実施形態のフィルター用リテーナ10によれば、少なくとも3層の積層構造を有するため、例えば、2枚の表面板11又は中間板12を、開口率又は空隙率の異なるものと交換し、2枚の表面板11及び中間板12の組み合わせを変更することで、表面板11の開口率及び中間板12の空隙率を自由に設計できる。
図12を参照して、前述の金網から形成されたものとは別の従来のフィルター用リテーナの一例について説明する。図12(A)は、本例のフィルター用リテーナの構成部材の一例を示す平面図であり、図12(B)は、図12(A)に示す構成部材の裏面図である。図12(A)及び図12(B)に示すように、この構成部材には、複数の貫通穴33が形成されるとともに、隣接する貫通穴33をつなぐように、裏面側から前記構成部材の厚みの半分の深さの複数の環状の凹部34が同心円状に形成されている。そして、この構成部材2枚を、裏面側が接するように積層することで本例のフィルター用リテーナが構成される。このフィルター用リテーナによれば、前述の金網及び多孔体で構成された従来のフィルターエレメントに対し、薄型化、濾過流体の滞留箇所・滞留時間の低減が達成される。
図12(A)及び図12(B)に示す構成部材2枚で構成される従来のフィルター用リテーナでは、環状の凹部34があるために、平板部分が不連続である。これに対し、本実施形態のフィルター用リテーナ10は、中間板12の隣接する線状の溝14の間に、径方向に連続した平板部分を有する。このため、本実施形態のフィルター用リテーナ10は、機械強度が高く、濾過流体が通過する際の厚み方向への湾曲が抑制される。ただし、本実施形態のフィルター用リテーナ10は、所望の機械強度が得られる範囲において、中間板12に、隣接する線状の溝14をつなぐ周方向の溝又は凹部を有してもよい。
本実施形態のフィルター用リテーナ10では、図3(B)に示すように、中間板12の線状の溝14が、直線状であることが好ましい。線状の溝14が直線状であることで、隣接する直線状の溝14の間に径方向に連続した平板部分を有することとなり、機械強度が高まり、フィルター用リテーナの厚み方向への湾曲が抑制される。
(実施形態2)
図6は、本実施形態のフィルター用リテーナを示す分解斜視図である。図7は、本実施形態のフィルター用リテーナを示す断面図である。図6及び図7に示すとおり、本実施形態のフィルター用リテーナ10は、中間板12を2枚有する点を除き、図1〜5に示す実施形態1のフィルター用リテーナと同様であり、2枚の中間板12の接触面を、線状の溝14の形成箇所以外の部分で拡散接合等により接合することを除き、図1〜5に示す実施形態1のフィルター用リテーナと同様にして製造できる。図6及び図7では、中間板12の枚数を2枚としているが、本実施形態はこれに限定されず、中間板12の枚数を3枚以上としてもよい。本実施形態のフィルター用リテーナ10でも、図1〜5に示す実施形態1のフィルター用リテーナと同様の効果を得ることができる。中間板12を複数枚としてもよいことは、後述の実施形態3以降においても同様である。
(実施形態3)
図8(A)は、本実施形態のフィルター用リテーナにおける表面板を示す平面図である。図8(B)は、本実施形態のフィルター用リテーナにおける中間板を示す平面図である。図8(A)及び図8(B)に示すとおり、本実施形態のフィルター用リテーナは、中間板12の線状の溝14が、曲線状であり、表面板11の貫通穴13がそれに沿って表面板11の径方向に曲線状に配置され、表面板11の貫通穴13の個数及び中間板12の線状の溝14の本数が半分である点を除き、図1〜5に示す実施形態1のフィルター用リテーナと同様であり、貫通穴13の個数、線状の溝14の本数及びそれらの形成位置を変更することを除き、図1〜5に示す実施形態1のフィルター用リテーナと同様にして製造できる。なお、本実施形態のフィルター用リテーナにおいて、表面板11の貫通穴13の個数及び中間板12の線状の溝14の本数は、図1〜5に示す実施形態1のフィルター用リテーナの半分に限られず、図1〜5に示す実施形態1のフィルター用リテーナと同数としてもよいし、全く異なる数としてもよい。本実施形態のフィルター用リテーナでも、中間板12の線状の溝14が直線状である図1〜5に示す実施形態1のフィルター用リテーナほどは厚み方向の湾曲抑制効果が得られない点を除き、図1〜5に示す実施形態1のフィルター用リテーナと同様の効果を得ることができる。
(実施形態4)
図9(A)は、本実施形態のフィルター用リテーナにおける表面板を示す平面図である。図9(B)は、本実施形態のフィルター用リテーナにおける中間板を示す平面図である。図9(A)及び図9(B)に示すとおり、本実施形態のフィルター用リテーナは、表面板11の貫通穴13の複数の環状列において、外周側の数列(例えば、1列〜20列)の貫通穴13が2つに分割されており、中間板12の線状の溝14が、略Y字状とされている点を除き、図1〜5に示す実施形態1のフィルター用リテーナと同様であり、貫通穴13の個数及び線状の溝14の形状を変更することを除き、図1〜5に示す実施形態1のフィルター用リテーナと同様にして製造できる。
本実施形態のフィルター用リテーナでは、表面板11の貫通穴13の複数の環状列において、外周側の数列の貫通穴13が2つに分割されていることで、表面板11の外周側において平板部分が増えている。これにより、濾過流体が表面板11上に配置された濾材を通過する際に濾材に生じる変形を少なくすることができる。
本発明のフィルター用リテーナは、2枚の図9(A)に示す表面板11の間に、図3(B)に示す中間板12が配置されたものであってもよい。このような構成としても、本実施形態のフィルター用リテーナと同様に、濾過流体が表面板11上に配置された濾材を通過する際に濾材に生じる変形を少なくすることができる。
(実施形態5)
図10は、本実施形態のフィルター用リテーナにおける表面板を示す平面図である。本実施形態において、中間板12としては、図3(B)に示す実施形態1のフィルター用リテーナと同じものを使用できる。図10に示すとおり、本実施形態のフィルター用リテーナは、表面板11の貫通穴13の平面形状が略四角形であり、前記略四角形の中心側の一辺が、表面板11の径方向に垂直な方向に対し傾斜している点を除き、図1〜5に示す実施形態1のフィルター用リテーナと同様であり、貫通穴13の形状を変更することを除き、図1〜5に示す実施形態1のフィルター用リテーナと同様にして製造できる。本実施形態のフィルター用リテーナにおいて、図8(A)及び図8(B)に示す実施形態3のフィルター用リテーナのように、中間板12の線状の溝14を曲線状とし、表面板11の貫通穴13をそれに沿って表面板11の径方向に曲線状に配置し、表面板11の貫通穴13の個数及び中間板12の線状の溝14の本数を半分にしてもよい。また、本実施形態のフィルター用リテーナにおいて、図9(A)及び図9(B)に示す実施形態4のフィルター用リテーナのように、表面板11の貫通穴13の複数の環状列において、外周側の数列の貫通穴13を2つに分割し、中間板12の線状の溝14を略Y字状としてもよい。
本実施形態のフィルター用リテーナでは、貫通穴13の平面形状の中心側の一辺が表面板11の径方向に垂直な方向に対し傾斜していることで、貫通穴13の中心側端面でも濾過流体の流れが形成され、さらに濾過流体の滞留を抑制することが可能となる。
(実施形態6)
図11は、本実施形態のフィルターを示す断面図である。図11に示すとおり、本実施形態のフィルター20は、図1〜5に示す実施形態1のフィルター用リテーナの両面上に濾材21を有している。図11では、図1〜5に示す実施形態1のフィルター用リテーナを用いているが、本実施形態はこれに限定されず、図6〜10に示す実施形態2〜5のフィルター用リテーナを用いてもよい。
濾材21は、特に限定されず、従来公知の濾材を使用可能であり、例えば、シート状のSUS不織布等を使用できる。
本実施形態のフィルター20の用途は、特に限定されず、例えば、間にスペーサを介在させた状態で複数枚積層し、溶融ポリマー濾過用及び粘性流体濾過用のフィルター等として利用できる。
以上のように、本発明によれば、圧力損失の低減及び濾過流体の滞留の抑制が可能であり、且つ、設計の自由度の高いフィルター用リテーナ及びフィルターを得ることができる。本発明のフィルター用リテーナ及びフィルターの用途は、特に限定されず、例えば、溶融ポリマー濾過用及び粘性流体濾過用のフィルター等に幅広く利用できる。
10 フィルター用リテーナ
11 表面板
12 中間板
13、33 貫通穴
14 線状の溝
20 フィルター
21 濾材
34 環状の凹部

Claims (7)

  1. 2枚の表面板及び中間板を含む少なくとも3層の積層構造を有するフィルター用リテーナであって、
    前記2枚の表面板及び前記中間板は、それぞれ、中心部に略円形の貫通孔を有する略円形の網状でない板であり、
    前記2枚の表面板には、それぞれ、貫通穴が周方向に複数配列されるとともに、前記貫通穴の列が同心円状に複数の環状列として配置されており、
    前記中間板には、前記中心部の貫通孔から外側に向かって径方向に延びる複数の線状の溝が形成されており、
    前記中間板は、前記中心部の貫通孔及び線状の溝以外の部分が平板であり、
    前記中間板の線状の溝に沿って、前記2枚の表面板の貫通穴が位置するように、前記2枚の表面板の間に前記中間板が配置されていることを特徴とするフィルター用リテーナ。
  2. 前記中間板の線状の溝が、直線状である、請求項1記載のフィルター用リテーナ。
  3. 前記中間板の径方向において、外周側の前記線状の溝による空隙率が、中心側の前記線状の溝による空隙率よりも低くなっている、請求項1又は2記載のフィルター用リテーナ。
  4. 前記表面板の貫通穴の平面形状が略四角形であり、前記略四角形の中心側の一辺が、前記表面板の径方向に垂直な方向に対し傾斜している、請求項1から3のいずれか一項に記載のフィルター用リテーナ。
  5. フィルター用リテーナの両面上に濾材を有するフィルターであって、
    前記フィルター用リテーナが、請求項1から4のいずれか一項に記載のフィルター用リテーナであることを特徴とするフィルター。
  6. 2枚の表面板及び中間板を含む少なくとも3層の積層構造を有するフィルター用リテーナの製造方法であって、
    中心部に略円形の貫通孔を有する略円形の網状でない板の周方向に貫通穴を複数形成するとともに、前記貫通穴の列を同心円状に複数の環状列として形成する表面板製造工程と、
    中心部に略円形の貫通孔を有する略円形の板に前記中心部の貫通孔から外側に向かって径方向に延びる複数の線状の溝を形成する中間板製造工程と、
    前記中間板製造工程で製造された前記中間板の線状の溝に沿って、前記表面板製造工程で製造された前記2枚の表面板の貫通穴が位置するように、前記2枚の表面板の間に前記中間板を配置する積層体製造工程とを有することを特徴とするフィルター用リテーナの製造方法。
  7. 前記表面板製造工程及び前記中間板製造工程において、前記表面板の貫通穴及び前記中間板の線状の溝を、化学エッチングにより形成する、請求項6記載のフィルター用リテーナの製造方法。
JP2013009344A 2013-01-22 2013-01-22 フィルター用リテーナ、フィルター及びフィルター用リテーナの製造方法 Active JP6109584B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013009344A JP6109584B2 (ja) 2013-01-22 2013-01-22 フィルター用リテーナ、フィルター及びフィルター用リテーナの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013009344A JP6109584B2 (ja) 2013-01-22 2013-01-22 フィルター用リテーナ、フィルター及びフィルター用リテーナの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014140793A JP2014140793A (ja) 2014-08-07
JP6109584B2 true JP6109584B2 (ja) 2017-04-05

Family

ID=51422597

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013009344A Active JP6109584B2 (ja) 2013-01-22 2013-01-22 フィルター用リテーナ、フィルター及びフィルター用リテーナの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6109584B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107777741B (zh) * 2016-08-31 2024-01-02 张凡 过滤叠片及叠片式过滤器
JP7384693B2 (ja) * 2020-02-17 2023-11-21 武 渡邊 フィルタ及びフィルタ用リーフディスク
JP7470405B2 (ja) * 2020-06-29 2024-04-18 富士フィルター工業株式会社 フィルタ用リテーナ、その製造方法、及びリーフディスクフィルタエレメント

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58137408U (ja) * 1982-03-12 1983-09-16 株式会社土屋製作所 積層型薄膜フイルタの支持体
JPS5915406U (ja) * 1982-07-16 1984-01-30 株式会社土屋製作所 精密フイルタの濾材支持板
JP2605200Y2 (ja) * 1992-08-28 2000-06-26 長瀬産業株式会社 濾材支持体
JP2008200607A (ja) * 2007-02-20 2008-09-04 Nichidai Filter Corp ディスクフィルタ
JP5031663B2 (ja) * 2008-05-22 2012-09-19 長瀬産業株式会社 フィルター用リテーナ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014140793A (ja) 2014-08-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5031663B2 (ja) フィルター用リテーナ
JP6109584B2 (ja) フィルター用リテーナ、フィルター及びフィルター用リテーナの製造方法
JP2008116138A (ja) 熱交換用プレート
JP6084686B2 (ja) フィルター用リテーナ及びそれを用いたフィルター
WO2018198360A1 (ja) ベーパーチャンバー
JP6122266B2 (ja) 熱交換器
JP2009119447A (ja) 積層多孔構造体
JP2008200607A (ja) ディスクフィルタ
JP2017106648A (ja) 熱交換器
JP2010190515A (ja) ヒートシンク
TWI837640B (zh) 過濾盤組件、多孔過濾器、過濾裝置與過濾流體的方法
JP5877421B2 (ja) 積層型ろ過体
JP3411100B2 (ja) フィルター用支持板の製造方法およびその方法により製造されたフィルター用支持板
JP2018141602A (ja) マイクロ流路熱交換器
JP6150385B2 (ja) 焼結フィルター、フィルター及び焼結フィルターの製造方法
CN107930238A (zh) 支撑架及其采用支撑架支撑的过滤器
JP6476200B2 (ja) オイルフィルタ
JP3831482B2 (ja) フィルター用支持板またはスペーサの製造方法
KR101356123B1 (ko) 해양플랜트용 고차압 제어밸브
JP6195160B2 (ja) 高粘度ポリマー用のフィルターエレメント
JP2005083674A (ja) 熱交換器コア及び熱交換器コアの製造方法
JP2020131138A (ja) フィルタ
JPWO2023282002A5 (ja)
JP2014145419A (ja) スラストころ軸受用保持器およびスラストころ軸受
JP2008133999A (ja) 熱交換用プレート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160223

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160623

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20161026

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170125

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20170207

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170301

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170308

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6109584

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250