JP6109337B2 - 車体後部構造 - Google Patents

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    • B62D25/00Superstructure or monocoque structure sub-units; Parts or details thereof not otherwise provided for
    • B62D25/08Front or rear portions
    • B62D25/087Luggage compartments

Description

本発明は、リヤシートロックブラケットを備える車体後部構造に関する。
特許文献1には、転倒可能なフレーム本体を補強するパイプフレームがアッパ部とサイド部とからなる逆U字形状に形成され、転倒をロックするロック部材がパイプフレームのアッパ部の略中央に取り付けられたシートバックフレームが記載されている。このロック部材は、車室後部の車体に取り付けられたロック機構に係合してロックされる。
実開昭63−082635公報(図3)
しかしながら、特許文献1記載のシートバックフレームは、ロック機構を設けるための開口部を、車体のフレーム部材に設ける必要があり、この開口部に応力が集中して変形の起点となりやすいという課題があった。
上記開口部が変形の起点となることで、車体の剛性・強度が低下してしまうため、開口を補強することが望まれている。
本発明は、これらの問題に鑑みてなされたものであり、シートの固定強度を向上させ、車体に後突又は側突荷重が入力された場合であっても、シートがシート固定部から外れることを抑制することができる車体後部構造を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、車幅方向に沿って延在し、左右の側壁パネルを繋ぐパーセルシェルフと、前記パーセルシェルフとの間で車幅方向に延びる閉断面を構成するパーセルクロスメンバと、前記パーセルクロスメンバにリヤシートを固定するためのシート固定部と、を備える車体後部構造であって、前記シート固定部は、前記パーセルクロスメンバの所定開口部から車体前方側に露出するロック部材と、前記開口部周縁に沿って設けられるロック補強部材と、を備え、前記ロック補強部材は、前記パーセルシェルフと前記パーセルクロスメンバとの間に挟まれ、かつ前記パーセルシェルフと前記パーセルクロスメンバと共に溶接接合される接合片を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、パーセルクロスメンバの開口部を補強するロック補強部材により、開口部周縁の剛性・強度が向上し、パーセルシェルフとパーセルクロスメンバとで構成した閉断面に開口部を設けた場合でも、この閉断面の剛性・強度の低下を抑制することができる。また、ロック補強部材がパーセルシェルフとパーセルクロスメンバとの間に挟まれた状態で溶接接合されるため、ロック補強部材の変形を抑制することができる。そのため、ロック補強部材の取付点に入力される荷重を閉断面に分散して、ロック補強部材の取付強度を向上することができる。よって、シートの固定強度が向上し、車体に後突又は側突荷重が入力された場合であっても、シートがシート固定部から外れることを抑制することができる。
前記パーセルクロスメンバは、前記パーセルシェルフの前端に接合されて下方に垂下する前壁と、前記前壁の下端から後方に延びる下壁と、前記前壁に対向するよう下壁の後端
から上方に延びて前記パーセルシェルフに接合される後壁と、により略断面コ字状に形成され、前記パーセルシェルフとの間に車幅方向に延びる閉断面を構成し、前記パーセルクロスメンバにおける前記後壁から前方に延びて、前端が前記ロック補強部材の後面に接合されるクロスメンバ補強部材を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、パーセルクロスメンバの後壁とロック補強部材の後面との間でクロスメンバ補強部材が突っ張る状態で配置されるため、衝突荷重発生時に、パーセルシェルフとパーセルクロスメンバで構成する閉断面におけるシート固定部に対応する部位の断面変形を抑制することができる。そのため、断面変形によってシート固定部に応力が集中し、シートロックが外れることを抑制することができる。
前記クロスメンバ補強部材は、後端が前記パーセルシェルフと前記パーセルクロスメンバとに挟まれて接合されるとともに、前記後端から前方側に向かうにつれて下方に傾斜していることを特徴とする。
このような構成によれば、クロスメンバ補強部材が前方側に向かうにつれて下方に傾斜しているため、パーセルシェルフとパーセルクロスメンバとで構成する閉断面を上下に仕切って閉断面の剛性・強度を向上することができる。
さらに、クロスメンバ補強部材が前方側に向かうにつれて下方に傾斜しているため、ロック補強部材のロック締結部の位置に合わせて、クロスメンバ補強部材の前端が接合される高さ位置を自由に設定することができる。クロスメンバ補強部材の前端が接合される高さ位置を自由に設定することができるので、ロック補強部材からの荷重を、取付強度が高められたクロスメンバ補強部材の後端に伝達することができる。また、クロスメンバ補強部材から、パーセルシェルフにおける閉断面の後方部位にもスムーズに荷重伝達することができる。そのため、シート固定部が設けられる部位の荷重伝達効率が向上し、シート固定部に応力が集中し、シートロックが外れることを抑制することができる。
前記ロック締結部は、前記パーセルクロスメンバの前記前壁と前記ロック補強部材と前記クロスメンバ補強部材とで共締めされることを特徴とする。
このような構成によれば、ロック部材のロック締結部がパーセルクロスメンバの前面とロック補強部材とクロスメンバ補強部材とに共締めされることで、ロック締結部に加わる荷重を、各部品に伝達して分散することができる。このため、ロック締結部に荷重が集中して接合が外れることを抑制することができる。よって、車体に衝突荷重が入力された場合でも、ロック部材を介してシートをシート固定部(車体)に確実に固定することができ、衝突安全性をより一層高めることができる。
本発明によれば、シートの固定強度を向上させ、車体に後突又は側突荷重が入力された場合であっても、シートがシート固定部から外れることを抑制することができる車体後部構造を提供することができる。
本発明の実施形態に係る車体後部構造が適用された車両を左前方から見下ろした状態を示す概略斜視図である。 パーセルクロスメンバの要部拡大正面図である。 図2のA−A線に沿った端面図である。 パーセルクロスメンバの要部を左上から見下ろした斜視図である。 本発明の実施形態に係る車体後部構造のロック補強部材を説明する斜視図である。 本発明の実施形態に係る車体後部構造のパーセルクロスメンバとロック補強部材とクロスメンバ補強部材を示す斜視図である。
本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。説明において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。なお、各図中に矢印で示される「前後」は、車両前後方向を示し、「上下」は、車両上下方向を示し、「左右」は、運転席から見た左右方向(車幅方向)を示している。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る車体後部構造が適用された車両Vは、車室CRと荷室LRとを連通可能な所謂トランクスルー仕様の自動車である。
車両Vは、リヤフロアパネル3と、左右一対のサイドフレーム4と、ミドルフロアクロスメンバ5と、左右一対のリヤホイールハウス6と、左右一対の側壁パネル7と、パーセルシェルフ8と、パーセルクロスメンバ9と、左右一対のシェルフガセット1と、左右一対のブレース2と、パーセルクロスメンバ9にリヤシートを固定するためのシート固定部10と、を主に備える。
また、車両Vは、車室CRと荷室LRとの境界部にトランクスルー開口部Kを備える。トランクスルー開口部Kは、リヤフロアパネル3と、左右一対のリヤホイールハウス6と、左右一対のシェルフガセット1と、パーセルクロスメンバ9とで囲まれて形成されている。
<リヤフロアパネル>
リヤフロアパネル3は、車両Vのフロア面を形成する金属製部材である。リヤフロアパネル3は、スペアタイヤ収納用の凹部33を具備するフロア本体31と、フロア本体31の左右両端部にそれぞれ結合された左右一対のフロアサイド32とを有する。
なお、本発明の「結合」とは、ボルト締結と溶接接合の両方を含む概念である。
<サイドフレーム>
左右一対のサイドフレーム4は、リヤフロアパネル3の左右両端部の下面にそれぞれ結合された金属製部材である。サイドフレーム4は、前後方向に沿って延在し、断面ハット状を呈している。
<ミドルフロアクロスメンバ>
ミドルフロアクロスメンバ5は、車幅方向に沿って延在し、左右のサイドフレーム4を繋ぐ金属製部材である。ミドルフロアクロスメンバ5は、リヤフロアパネル3やサイドフレーム4の適所に結合されている。
<リヤホイールハウス>
左右一対のリヤホイールハウス6は、リヤフロアパネル3及びサイドフレーム4の車外側にそれぞれ結合された金属製部材である。リヤホイールハウス6は、リヤフロアパネル3及びサイドフレーム4の上面よりも上方へ延びている。リヤホイールハウス6は、車内側へ向けて略半円状に膨出形成されたリヤホイールハウスインナ61と、車外側へ向けて略半円状に膨出形成されたリヤホイールハウスアウタ62とを有する。リヤホイールハウスインナ61は、パーセルシェルフ8よりも下方位置で、リヤホイールハウスアウタ62の車内側端部に結合されている。リヤホイールハウスインナ61は、側壁パネル7よりも車内側へ所定長だけ張り出している。
<側壁パネル>
左右一対の側壁パネル7は、車体後部の左右両側にそれぞれ設けられた金属製部材である。側壁パネル7は、リヤホイールハウスアウタ62の上端に連続して一体形成されてい
る。本実施形態のリヤホイールハウスアウタ62は、側壁パネル7の一部を構成している。なお、側壁パネル7とリヤホイールハウスアウタ62を別体で形成し、側壁パネル7の下端とリヤホイールハウスアウタ62の上端を結合する構成にしてもよい。
<パーセルシェルフ>
パーセルシェルフ8は、車幅方向に沿って延在し、左右の側壁パネル7を繋ぐ金属製部材である。パーセルシェルフ8は、リヤフロアパネル3に対し上方に離間して設けられている。パーセルシェルフ8の左右両端部は、側壁パネル7の車内側の側面にそれぞれ固定されている。
<パーセルクロスメンバ>
パーセルクロスメンバ9は、車幅方向に沿って延在し、パーセルシェルフ8の前端に結合された金属製部材である。パーセルクロスメンバ9は、パーセルシェルフ8との間に車幅方向に延びる閉断面15(図3参照)を構成する。
図2は、パーセルクロスメンバの要部拡大正面図である。図2に示すように、パーセルクロスメンバ9の前面の中央部には、開口部9eと、開口部9eに設置されたロック部材20等からなるシート固定部10と、が設けられている。シート固定部10については後記する。
図3に示すように、パーセルクロスメンバ9は、パーセルシェルフ8の前端8aに接合されて下方に垂下する前壁9aと、この前壁9aの下端から後方に延びる下壁9bと、前壁9aに対向するよう下壁9bの後端から上方に延びてパーセルシェルフ8に接合される後壁9cと、後壁9cの後端部のフランジ部9dと、を備え、略断面コ字状に形成される。前壁9aは、上端部から鉛直方向に垂下し、途中から前方に向かって折れ曲がる断面視く字状に形成されている。前壁9aには、ロック部材20(図2参照)取付用の開口部9e(図2及び図6参照)とボルト23(図3参照)締結用の貫通孔9fと、が形成されている。図4に示すように、開口部9eは、主に前壁9aの前方に向かって折れ曲がった平坦部に開口され、一部が上記断面視く字状の折り曲げ部よりも上側まで切れ込んでいる。開口部9eは、角部にRが形成された矩形形状に形成されている。
<シェルフガセット>
左右一対のシェルフガセット1は、上下方向に沿って延在し、リヤホイールハウスインナ61からパーセルシェルフ8(パーセルクロスメンバ9)に亘って配置された金属製部材である。
シェルフガセット1は、側壁パネル7に接合されて上下方向に延びるとともに、上端がパーセルクロスメンバ9に接合される。
<ブレース>
図1に示すように、左右一対のブレース2は、シェルフガセット1とパーセルクロスメンバ9との間に筋交い状(ハ字状)に配置された金属製部材である。ブレース2は、下方から上方へ向かって徐々に車内側へ位置するように傾斜している。
ブレース2は、シェルフガセット1の長手方向途中に接合された下端から上方側且つ車幅内側に延びて、上端がパーセルクロスメンバ9の前壁9aに接合される。
<シート固定部>
シート固定部10は、パーセルクロスメンバ9の車幅方向中心部に取り付けられ、リヤシートに設けられた門型のストライカ(図示省略)をパーセルクロスメンバ9に固定するものである。
図2に示すように、シート固定部10は、パーセルクロスメンバ9の開口部9eから車体前方側に露出するように取り付けられるロック部材20と、パーセルクロスメンバ9の
開口部9eの周縁を面方向に覆って、パーセルクロスメンバ9の車幅中央部の剛性を高めるロック補強部材11と、を備える。
<ロック部材>
図2、図4に示すように、ロック部材20は、パーセルクロスメンバ9の開口部9eから車体前方側に露出する。ロック部材20は、パーセルクロスメンバ9の開口部9eの周縁における車体前方側の面部に接合されるロック締結部21を備える。
ロック締結部21は、パーセルクロスメンバ9とロック補強部材11とクロスメンバ補強部材12とに共締めされる。すなわち、図3に示すように、ボルト23を、ロック締結部21とパーセルクロスメンバ9の貫通孔9fとロック補強部材11の貫通孔11bとクロスメンバ補強部材12の貫通孔12dに挿し込み、貫通孔12dに固定されたナット22に対して共締する。
<ロック補強部材11>
図5に示すように、ロック補強部材11は、金属製部材により構成され、シート固定部10が取り付けられるパーセルクロスメンバ9の開口部9eを補強する部材である。ロック補強部材11は、パーセルクロスメンバ9の開口部9eと同一形状で形成された開口部11aと、開口部11aの両側に設けられたボルト23(図3参照)締結用の貫通孔11bと、パーセルクロスメンバ9の前壁9aの立ち上がり形状に沿って折れ曲がって延出し溶接接合部(後記)となる接合片11cと、接合片11cと反対側にあってパーセルクロスメンバ9の前壁9aから下壁9bに沿って折れ曲がる形状に延出する後端部11dと、を備える。
ロック補強部材11は、パーセルクロスメンバ9の開口部9eの周縁を面方向に覆って、パーセルクロスメンバ9の車幅中央部の剛性を高める。ロック補強部材11は、パーセルクロスメンバ9の前壁9aの下端から上端にわたって延びると共に、開口部9e周縁に沿って設けられる。
図3、図6に示すように、ロック補強部材11は、パーセルクロスメンバ9の前壁9aの形状に略沿って配置される。すなわち、ロック補強部材11の開口部11aは、パーセルクロスメンバ9の開口部9eに対向するとともに、接合片11cはパーセルクロスメンバ9の前壁9aの立ち上がり形状に沿って折れ曲がり、かつ後端部11dはパーセルクロスメンバ9の前壁9aから下壁9bに沿って折れ曲がる形状に延出することで、パーセルクロスメンバ9を内部から面で補強する。
ロック補強部材11の接合片11cは、パーセルシェルフ8の前端8aとパーセルクロスメンバ9の前壁9aとの間に挟まれ、かつパーセルシェルフ8の前端8aとパーセルクロスメンバ9の前壁9aと共に溶接接合される(図3の×印参照)。
また、ロック補強部材11の後端部11dは、パーセルクロスメンバ9の下壁9bとの間で溶接される(図3の×印参照)。これにより、ロック補強部材11は、上部の接合片11cがパーセルクロスメンバ9とパーセルシェルフ8に、また下部の後端部11dがパーセルクロスメンバ9にそれぞれ固定される。
<クロスメンバ補強部材>
図3、図6に示すように、車体後部構造は、パーセルクロスメンバ9における後壁9cから前方に延びて、前端12bがロック補強部材11の接合片11c(後記)に接合される一対のクロスメンバ補強部材12を備える。
図6に示すように、クロスメンバ補強部材12は、補強部材本体12aと、補強部材本体12aからパーセルクロスメンバ9の前壁9aに沿って延びる前端12bと、補強部材本体12aから後方に沿って延びる後端12cと、前端12bに形成されたボルト23(図3参照)締結用の貫通孔12dと、を備える。図6に示すように、補強部材本体12a及び前壁9aのパーセルクロスメンバ9の開口部9e側の側面には、リブが形成され、ク
ロスメンバ補強部材12の剛性を高めている。図3に示すように、クロスメンバ補強部材12は、後端12c側から前端12b側に向かうにつれて下方に傾斜している。
図3に示すように、クロスメンバ補強部材12は、後端12cがパーセルシェルフ8とパーセルクロスメンバ9の後壁9cのフランジ部9dとに挟まれてスポット溶接(図3の×印参照)により接合される。
図6に示すように、クロスメンバ補強部材12の貫通孔12dの後面には、ナット22が溶接固定される。貫通孔12dには、パーセルクロスメンバ9の外側からロック部材20のロック締結部21とロック補強部材11の貫通孔11bを介してボルト23が挿通される。そして、ボルト23締結によりロック補強部材11とパーセルクロスメンバ9とクロスメンバ補強部材12とが共に共締めされる。これにより、閉断面15内に配置されたロック部材20が、閉断面15内で固定される。
以下、上述のように構成された車体後部構造の作用効果について説明する。
図1に示すように、パーセルクロスメンバ9は、左右の車体側面のシェルフガセット1に接合され、さらに前壁9aとシェルフガセット1との間をブレース2により斜めに接合されて補強されている。詳細には、パーセルクロスメンバ9は、主に左右の車体側面でのみ固定され、パーセルクロスメンバ9の車幅方向中心部は、略断面コ字状に形成された閉断面構造による剛性に頼っている。したがって、パーセルクロスメンバ9の車幅方向の長さを広くとりたい車両構造の場合、パーセルクロスメンバ9は長尺化せざるを得ず車幅方向中心部の剛性を確保することが要請されている。
図2に示すように、パーセルクロスメンバ9の車幅方向中心部には、シート固定部10が設けられている。このシート固定部10は、パーセルクロスメンバ9の前壁9aに設けた開口部9eにロック部材20を取り付けて構成されることから、応力を受け易く開口部9eの周縁部の剛性が低下するおそれがある。さらに、シートをシート固定部10に固定又はリリースする際の衝撃を受けて、開口部9eの周縁部は撓むことが考えられる。
そこで本実施形態では、シート固定部10は、パーセルクロスメンバ9の前壁9aの下端から上端にわたって延びると共に、開口部9e周縁に沿って設けられるロック補強部材11を設ける。
ロック補強部材11は、シート固定部10が取り付けられるパーセルクロスメンバ9の開口部9eを補強する。ロック補強部材11により、開口部9e周縁の剛性・強度が向上し、パーセルシェルフ8とパーセルクロスメンバ9とで構成した閉断面15に開口部9eを設けた場合でも、この閉断面15の剛性・強度の低下を抑制することができる。
また、ロック補強部材11がパーセルシェルフ8とパーセルクロスメンバ9との間に挟まれた状態で、接合片11cがパーセルクロスメンバ9の前壁9aとパーセルシェルフ8の前端8aに溶接接合されるため、ロック補強部材11の変形を抑制することができる。
これにより、ロック補強部材11の取付点に入力される荷重を閉断面15に分散して、ロック補強部材11の取付強度を向上させることができる。よって、シートの固定強度が向上し、車体に後突又は側突荷重が入力された場合であっても、シートがシート固定部10から外れることを抑制することができる。
また、本実施形態では、車体後部構造は、パーセルクロスメンバ9における後壁9cから前方に延びて、前端12bがロック補強部材11の後面に接合されるクロスメンバ補強部材12を備える。
これにより、パーセルクロスメンバ9の後壁9cとロック補強部材11の後面との間でクロスメンバ補強部材12が突っ張る状態で配置されるため、衝突荷重発生時に、パーセルシェルフ8とパーセルクロスメンバ9で構成する閉断面15におけるシート固定部10
に対応する部位の断面変形を抑制することができる。そのため、断面変形によってシート固定部10に応力が集中し、シートロックが外れることを抑制することができる。
また、本実施形態では、クロスメンバ補強部材12は、後端12cがパーセルシェルフ8とパーセルクロスメンバ9の後壁9cのフランジ部9dとに挟まれてスポット溶接(図3の×印参照)により接合される。
この構成により、クロスメンバ補強部材12の後端がパーセルシェルフ8とパーセルクロスメンバ9との間に挟まれて接合されることで、クロスメンバ補強部材12の後端の接合部に入力される荷重をパーセルシェルフ8とパーセルクロスメンバ9とで構成する閉断面15に分散することができ、クロスメンバ補強部材12の取付強度を向上することができる。
図3に示すように、クロスメンバ補強部材12は、後端12cから前方側に向かうにつれて下方に傾斜している。クロスメンバ補強部材12が前方側に向かうにつれて下方に傾斜しているため、パーセルシェルフ8とパーセルクロスメンバ9とで構成する閉断面15を上下に仕切って閉断面15の剛性・強度を向上することができる。
さらに、クロスメンバ補強部材12が前方側に向かうにつれて下方に傾斜しているため、ロック補強部材11のロック締結部21の位置に合わせて、クロスメンバ補強部材12の前端12bが接合される高さ位置を自由に設定することができる。クロスメンバ補強部材12の前端12bが接合される高さ位置を自由に設定することができるので、ロック補強部材11からの荷重を、取付強度が高められたクロスメンバ補強部材12の後端に伝達することができる。同様の理由で、クロスメンバ補強部材12から、パーセルシェルフ8における閉断面15の後方部位にもスムーズに荷重伝達することができる。そのため、シート固定部10が設けられる部位の荷重伝達効率が向上し、シート固定部10に応力が集中し、シートロックが外れることを抑制することができる。
また、本実施形態では、ロック部材20は、開口部9eから車体前方側に露出し、開口部9eの周縁における車体前方側の面部に接合されるロック締結部21を備える。図3に示すように、ロック締結部21は、パーセルクロスメンバ9の前壁9aとロック補強部材11のロック締結部21とクロスメンバ補強部材12の前端12bとに共締めされる。
この構成により、ロック部材20のロック締結部21がパーセルクロスメンバ9の前壁9aとロック補強部材11のロック締結部21とクロスメンバ補強部材12の前端12bとに共締めされることで、ロック締結部21に加わる荷重を、各部品に伝達して分散することができる。このため、ロック締結部21に荷重が集中して接合が外れることを抑制することができる。よって、車体に衝突荷重が入力された場合でも、ロック部材20を介してシートをシート固定部10(車体)に確実に固定することができ、衝突安全性をより一層高めることができる。
以上説明したように、本実施形態の車体後部構造は、リヤシートをパーセルクロスメンバ9に固定するためのシート固定部10を備え、シート固定部10は、パーセルクロスメンバ9の開口部9eから車体前方側に露出するロック部材20と、開口部9ek周縁に沿って設けられるロック補強部材11と、を備え、ロック補強部材11は、パーセルシェルフ8とパーセルクロスメンバ9との間に挟まれ、かつパーセルシェルフ8とパーセルクロスメンバ9と共に溶接接合される接合片11cを備える。
ロック補強部材11により、開口部9e周縁の剛性・強度が向上し、パーセルシェルフ8とパーセルクロスメンバ9とで構成した閉断面15に開口部9eを設けた場合でも、この閉断面15の剛性・強度の低下を抑制することができる。
また、ロック補強部材11がパーセルシェルフ8とパーセルクロスメンバ9との間に挟まれた状態で、接合片11cがパーセルクロスメンバ9の前壁9aとパーセルシェルフ8
の前端8aに溶接接合されるため、ロック補強部材11の変形を抑制することができる。これにより、ロック補強部材11の取付点に入力される荷重を閉断面15に分散して、ロック補強部材11の取付強度を向上させることができる。よって、シートの固定強度が向上し、車体に後突又は側突荷重が入力された場合であっても、シートがシート固定部から外れることを抑制することができる。
以上、上記実施形態に係る車体後部構造について、図面を参照して説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることは言うまでもない。
1 シェルフガセット
2 ブレース
3 リヤフロアパネル
4 サイドフレーム
5 ドルフロアクロスメンバ
6 リヤホイールハウス
7 側壁パネル
8 パーセルシェルフ
8a 前端
9 パーセルクロスメンバ
9a 前壁
9b 下壁
9c 後壁
9d フランジ部
9e 開口部
9f,11b,12c 貫通孔
10 シート固定部
11 ロック補強部材
11c 接合片
12 クロスメンバ補強部材
12b 前端
15 閉断面

Claims (4)

  1. 車幅方向に沿って延在し、左右の側壁パネルを繋ぐパーセルシェルフと、
    前記パーセルシェルフとの間で車幅方向に延びる閉断面を構成するパーセルクロスメンバと、
    前記パーセルクロスメンバにリヤシートを固定するためのシート固定部と、を備える車体後部構造であって、
    前記シート固定部は、前記パーセルクロスメンバの所定開口部から車体前方側に露出するロック部材と、
    前記開口部周縁に沿って設けられるロック補強部材と、を備え、
    前記ロック補強部材は、前記パーセルシェルフと前記パーセルクロスメンバとの間に挟まれ、かつ前記パーセルシェルフと前記パーセルクロスメンバと共に溶接接合される接合片を備えることを特徴とする車体後部構造。
  2. 前記パーセルクロスメンバは、
    前記パーセルシェルフの前端に接合されて下方に垂下する前壁と、前記前壁の下端から後方に延びる下壁と、前記前壁に対向するよう下壁の後端から上方に延びて前記パーセルシェルフに接合される後壁と、により略断面コ字状に形成され、前記パーセルシェルフとの間に車幅方向に延びる閉断面を構成し、
    前記パーセルクロスメンバにおける前記後壁から前方に延びて、前端が前記ロック補強部材の後面に接合されるクロスメンバ補強部材を備える
    ことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の車体後部構造。
  3. 前記クロスメンバ補強部材は、後端が前記パーセルシェルフと前記パーセルクロスメンバとに挟まれて接合されるとともに、前記後端から前方側に向かうにつれて下方に傾斜している
    ことを特徴とする請求の範囲第2項に記載の車体後部構造。
  4. 前記ロック締結部は、前記パーセルクロスメンバの前記前壁と前記ロック補強部材と前記クロスメンバ補強部材とで共締めされる
    ことを特徴とする請求の範囲第1項乃至請求の範囲第3項のいずれか一項に記載の車体後部構造。
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