JP6107129B2 - 生体物質固定化微粒子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、生体物質固定化微粒子の製造方法に関する。更に詳細には、本発明は、タンパク質等を含む緩衝液中に微粒子を分散させた状態で凍結乾燥することによる、生体物質固定化微粒子の製造方法に関するものである。
生体物質を固定化した微粒子は、様々な生理活性物質を測定対象とする診断薬の材料として開発され、利用されている。中でも抗体を固定化した磁性微粒子は、イムノアッセイ用の診断薬材料として極めて有用であり、広く一般に使用されている。
上記の抗体固定化微粒子に当たっては、測定対象を認識する抗体を固定化した磁性微粒子を用いたイムノアッセイが開発され、一般的に利用されている。イムノアッセイでは、測定対象の定量のため、測定対象を検出する値に変動を与えることなく、測定する直前まで固定化微粒子を安定に保存する必要がある。
抗体固定化微粒子の吸着、凝集や分解の問題を解消する方法として、BSAなどのタンパク質を共存させて冷蔵保存させることで、微粒子の凝集や抗体の劣化を抑制する方法が提案されている。しかしながら、イムノアッセイによって検出される値に変動を与えることなく、長期にわたって抗体固定化微粒子を保存する方法としては十分ではなく、更なる改良の余地が残されていた。また、測定対象検体との免疫反応時においては、反応の促進や値の正確性・再現性を高めるためにタンパク質や糖を含む緩衝液を共存させる必要があるが、そのような試薬をあらかじめ抗体固定化微粒子と共存させた場合には微粒子の凝集や抗体の劣化などが促進される恐れがあるため、長時間保存するためには別々に分けて保存する必要があった。
そこで本発明の目的は、生体物質を固定化した微粒子を、タンパク質や糖を含む溶液中に共存させた状態で凍結乾燥し、安定に保存する手法を確立することにある。
上記課題を解決するために、本発明者は鋭意検討した結果、本発明に到達した。即ち本発明は以下のとおりである。
(1)生体物質を固定化した微粒子を、タンパク質又は糖を含有する溶液中に分散させた状態で凍結乾燥することを特徴とする、生体物質固定化微粒子の製造方法。
(2)生体物質が抗体又は抗原である、(1)に記載の製造方法。
(3)微粒子の平均粒径が100μm以下である、(1)又は(2)に記載の製造方法。
(4)微粒子が磁性体を含む粒子である、(1)〜(3)いずれかに記載の製造方法。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明が提供する、安定化された生体物質固定化微粒子は、例えばイムノアッセイにおける抗体固定化微粒子(固相反応試薬)として使用されるものである。
微粒子の材料としては、ポリアクリルアミド、芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル、架橋デキストラン、セルロース、微結晶セルロース、架橋アガロース、架橋ポリアクリルアミド、ガラス、シリカゲル、ケイ藻土、二酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化鉛、ケイ砂、ポリスチレン等の各種の合成樹脂を含むものなどが利用できる。好ましくは芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル、ポリアクリルアミド、架橋ポリアクリルアミド、ポリスチレン、微結晶セルロースなどである。また、微粒子内部又は表面に磁性体を有する磁性微粒子が好ましい。磁性体としては、酸化鉄系の物質が代表的であり、フェライト(MFe、M=Co、Ni、Mg、Cu、Li0.5Fe0.5等)、マグネタイト(Fe)、あるいはγFeなどが用いられる。磁性体の微粒子への含有量には特に限定はないが、30〜70wt%が好ましい。これらの微粒子材料は数種を混合して用いても良いし、数種の微粒子を混合して使用しても良い。微粒子の大きさには特に限定はないが、好ましくは平均粒径が100μm以下であり、さらに好ましくは0.1〜10μmである。
本発明により安定化が可能な生体物質としては、抗原や抗体の他、アルカリフォスファターゼといった酵素であっても良い。例えば抗体としては、サイログロブリン、TSH、CEA、CA125、CA19−9等に対するモノクローナル抗体やポリクローナル抗体が挙げられ、また抗原としてはFT3などがあげられる。これら生体物質は、必ずしもヒトに由来するものである必要はなく、例えばラット、ブタ、イヌ、ウナギ由来であっても良い。また更に、生体物質は、生体組織由来の抽出精製物のほか、化学合成物、遺伝子組換え技術による製造物等のものであっても良い。
生体物質を微粒子に固定化させる方法には特に限定はなく、例えば疏水的作用による吸着や、微粒表面の官能基を介した共有結合などがあげられる。
溶液中に分散させる時の微粒子のスラリー濃度は、凍結乾燥を行う間に沈降が生じない程度の濃度が望ましく、その濃度は微粒子の粒子径に大きく依存する。直径0.1〜10μmの微粒子の場合は、0.01〜1%(w/v)のスラリー濃度で行うのが望ましい。
本発明では、微粒子を分散させる溶液は、タンパク質又は糖を含有する。タンパク質としては特に限定はないが、例えば哺乳動物の正常血清タンパク質、アルブミン、コラーゲン、ゲリゼート、スキムミルク、乳酸発酵物、ゼラチンおよびその分解物などを用いることができ、その濃度には特に限定はないが、1〜50%wtが好ましい。糖としては特に限定はないが、例えばD−マンニトール、シュークロース、myo―イノシトール、トレハロース、β―シクロデキストリン、グルコース、ラクトース、フルクトース、セルロース、ラフィノース、マルトース、ガラクトース、キシロース等を用いることができ、その濃度は特に限定はないが、例えば1〜10wt%が好ましい。それ以外に、目的に応じて保護剤(例えばウシ血清アルブミン等)、抗酸化剤(例えばアスコルビン酸、ビタミンE等)、結合剤(例えばカルボキシメチルセルロース等)、湿潤剤(例えばセルロース、ポロエチレングリコール等)、懸濁化剤(例えばポリビニルピロリドン等)、乳化剤(例えばアルキルスルホン酸等)、溶解補助剤(例えばグリセリン等)、緩衝剤(例えばりん酸塩、トリスヒドキシルアミン塩酸塩等)、等張化剤(例えばD−ソルビトール、塩化ナトリウム等)、界面活性剤(例えばトライトンX−100、ツィーン20等)等が添加されていても良い。
本発明によれば、生体物質固定化微粒子を、タンパク質や糖を含む溶液中に分散させた状態で凍結乾燥することにより、生体物質固定化微粒子を安定に保存する、即ちイムノアッセイによって検出される値に変動を与えることなく保存することが可能となる。微粒子を分散させた状態で凍結乾燥することの効果は、固定化された生体物質の安定化ばかりでなく、再溶解した際の微粒子の凝集防止効果をも同時に奏するものである。
実施例1で測定した試薬の保存安定性を示す図である。
本発明の具体的な実施の態様を実施例により説明する。しかし本発明は、これら実施例に限定されるものではない。なお実施例においては、本発明が提供する生体物質固定化微粒子を含む凍結乾燥物を酵素免疫測定法(EIA)用の試料として測定した例を示したが、放射免疫測定法(RIA)、蛍光免疫測定法(FIA)又は発光免疫測定法(LIA)等すべての方法に適用することが可能である。
実施例1、比較例1 サイログロブリンの免疫反応試薬
(1)固相の調製
固相となる磁性微粒子(材質:磁性体含有ビニルポリマーコーティング微粒子、平均粒径2.1μm、磁性体の種類:マグネタイト、磁性体の量:41wt%)を0.1mol/L MES緩衝液(pH6.0)中で1%(w/v)スラリー濃度にした懸濁液に、抗サイログロブリン抗体を0.05mg/mL濃度となるように加え、37℃で2時間インキュベートして抗体を吸着させた。微粒子を洗浄後、0.1%のウシ血清アルブミン(BSA)溶液で50℃、3時間ブロッキングを行い、抗サイログロブリン抗体固定化磁性微粒子(A)を得た。更に(A)を10%のウシ血清を含む溶液0.05mol/L MOPSO緩衝液(pH7.0)で希釈し、固相懸濁液(B)を作製した。
(2)検出用標識抗体
抗サイログロブリン抗体とアルカリ性ホスファターゼの結合物を、10%のウシ血清を含む0.05mol/L MOPSO緩衝液(pH7.0)で希釈したものを、凍結乾燥することで、標識抗体試薬(C)を作製した。
(3)標準溶液の調製
既知濃度のサイログロブリンを、50%のウシ血清を含む溶液0.02mol/L MOPSO緩衝液(pH7.0)で希釈し、サイログロブリン測定用の標準溶液(D)(1,000ng/ml)とした。
(4)標準溶液の測定
固相懸濁液(B)を以下の条件でそれぞれ凍結乾燥及び保存した後、化学発光酵素免疫反応による測定を行った。
測定は、固相懸濁液(B)を凍結乾燥及び保存した後、界面活性剤を含む純水と標準溶液(D)で溶解した後、37℃で5分間免疫反応を実施した。その後B/F分離を行った。次に界面活性剤を含む純水で溶解した標識抗体試薬(C)を加えて37℃3分間免疫反応を実施し、再びB/F分離を行った。その後、アルカリ性ホスファターゼに対する化学発光基質(5−t−ブチル−4,4−ジメチル−1−(3’−ホスホリルオキシ)フェニル−2,6,7−トリオキサビシクロ[3.2.0]ヘプタンジナトリウム塩)を加え、発光強度(Count/sec.)を測定した。
比較例1:(B)を液状のまま4℃で0〜6日間保存した後、-80℃にて冷凍保存し、6日経過した試薬をそれぞれ凍結乾燥し、調製した試薬を測定した。得られた結果と、4℃0日液状保存のものを測定した発光強度との比を求めた。
実施例1:(B)を調製後、微粒子を溶液中に分散させた状態で直ちに凍結乾燥し、密封状態で−80℃、4℃、15℃、25℃、35℃、または40℃にて保存後、それぞれ測定し、−80℃で保存したものとの値の比を求めた。
結果を表1、図1に示す。
Figure 0006107129
実施例2、比較例2 TSHの免疫反応試薬
(1)固相の調製
固相となる表面にカルボキシル基を有する磁性微粒子(材質:磁性体含有、共重合ビニルポリマーコーティング微粒子、平均粒径2.5μm、磁性体の種類:マグネタイト、磁性体の量:38wt%)を0.1mol/L MES緩衝液(pH6.0)緩衝液中で1%(w/v)スラリー濃度に調製した懸濁液に、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩を0.1mg/mL濃度となるように加え、37℃で1時間インキュベートした。その後、微粒子を集磁して溶液を除去して0.1mol/Lトリス緩衝液(pH8.0)を加え洗浄した後、微粒子を0.1mol/Lトリス緩衝液(pH8.0)にて再び1%(w/v)スラリー濃度となるように懸濁した。その後、抗TSHマウスモノクローナル抗体を0.1mg/mL濃度となるように加え、37℃で2時間インキュベートして抗体を結合させた。微粒子を洗浄後、0.1%のBSA溶液で50℃、3時間ブロッキングを行い、抗TSH抗体固定化磁性微粒子(A)を得た。更に(A)を5%のBSAを含む溶液0.05mol/Lトリス緩衝液(pH8.0)で希釈し、固相懸濁液(B)を作製した。
(2)検出用標識抗体
抗TSHマウスモノクローナル抗体とアルカリ性ホスファターゼの結合物を、5%BSAを含む0.05mol/Lトリス緩衝液(pH8.0)で希釈したものを、凍結乾燥することで、標識抗体試薬(C)を作製した。
(3)標準溶液の調製
既知濃度のTSHを、5%のコラーゲンペプチドを含む溶液0.03mol/Lトリス緩衝液(pH8.0)で希釈し、TSH測定用の標準溶液(100μIU/ml)とした。
(4)標準溶液の測定
固相懸濁液(B)を以下の条件でそれぞれ凍結乾燥及び保存した後、化学発光酵素免疫反応による測定を行った。測定は、固相懸濁液(B)を凍結乾燥及び保存した後、界面活性剤を含む純水と標準溶液で溶解した後、37℃で5分間免疫反応を実施した。その後B/F分離を行い、更に標識抗体試薬(C)の溶液を加え37℃3分間免疫反応を実施し、再びB/F分離を行った。その後、アルカリ性ホスファターゼに対する化学発光基質(5−t−ブチル−4,4−ジメチル−1−(3’−ホスホリルオキシ)フェニル−2,6,7−トリオキサビシクロ[3.2.0]ヘプタンジナトリウム塩)を加え、発光強度(Count/sec.)を測定した。結果を表2に示す。
実施例2:(B)の懸濁液を、微粒子を分散させた状態で凍結乾燥し、標識抗体試薬(C)と共に40℃7日もしくは35℃13日にて保存後測定し、4℃13日で保存したものを測定した発光強度との比を求めた。
比較例2:(B)の懸濁液を、微粒子を完全に自然沈降、もしくは磁石を用いて強制的に沈降(集磁沈降)させた状態で凍結乾燥し、標識抗体試薬(C)と共に40℃7日もしくは35℃13日にて保存後測定し、4℃13日で保存したものを測定した発光強度との比を求めた。
実施例3、比較例3 CEAの免疫反応試薬
(1)固相の調製
固相となる表面にカルボキシル基を有する磁性微粒子(材質:磁性体含有、共重合ビニルポリマーコーティング微粒子、平均粒径2.5μm、磁性体の種類:マグネタイト、磁性体の量:38wt%)を0.1mol/L MES緩衝液(pH6.0)中で1%(w/v)スラリー濃度に調製した懸濁液に、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩を0.1mg/mL濃度となるように加え、37℃で1時間インキュベートした。その後、微粒子を集磁して溶液を除去して0.1mol/Lトリス緩衝液(pH8.0)を加え洗浄した後、微粒子を0.1mol/Lトリス緩衝液(pH8.0)にて再び1%(w/v)スラリー濃度となるように懸濁した。その後、抗CEA抗体を0.2mg/mL濃度となるように加え、37℃で2時間インキュベートして抗体を結合させた。微粒子を洗浄後、0.1%のBSA溶液で50℃、3時間ブロッキングを行い、抗CEA抗体固定化磁性微粒子(A)を得た。更に(A)を5%のBSAを含む溶液0.05mol/Lトリス緩衝液(pH8.0)で希釈し、固相懸濁液(B)を作製した。
(2)検出用標識抗体
抗CEA抗体とアルカリ性ホスファターゼの結合物を、5%コラーゲンペプチドを含む0.05mol/Lトリス緩衝液(pH8.0)で希釈したものを、凍結乾燥することで、標識抗体試薬(C)を作製した。
(3)標準溶液の調製
既知濃度のCEAを、5%コラーゲンペプチドを含む0.03mol/Lトリス緩衝液(pH8.0)で希釈し、CEA測定用の標準溶液(1,500ng/ml)とした。
(4)標準溶液の測定
固相懸濁液(B)を以下の条件でそれぞれ凍結乾燥及び保存した後、化学発光酵素免疫反応による測定を行った。測定は、凍結した固相懸濁液(B)を凍結乾燥及び保存した後、界面活性剤を含む純水と標準溶液で溶解した後、37℃で5分間免疫反応を実施した。その後B/F分離を行い、更に標識抗体試薬(C)溶液を加え37℃3分間免疫反応を実施し、再びB/F分離を行った。その後、アルカリ性ホスファターゼに対する化学発光基質(5−t−ブチル−4,4−ジメチル−1−(3’−ホスホリルオキシ)フェニル−2,6,7−トリオキサビシクロ[3.2.0]ヘプタンジナトリウム塩)を加え、発光強度(Count/sec.)を測定した。結果を表2に示す。
実施例3:(B)の懸濁液を、微粒子を分散させた状態で凍結乾燥し、標識抗体試薬(C)と共に40℃7日もしくは35℃13日にて保存後測定し、4℃13日で保存したものを測定した発光強度との比を求めた。
比較例3:(B)の懸濁液を、微粒子を完全に自然沈降、もしくは磁石を用いて強制的に沈降(集磁沈降)させた状態で凍結乾燥し、標識抗体試薬(C)と共に40℃7日もしくは35℃13日にて保存後測定し、4℃13日で保存したものを測定した発光強度との比を求めた。
実施例4、比較例4 CA125の免疫反応試薬
(1)固相の調製
固相となる表面にカルボキシル基を有する磁性微粒子(材質:磁性体含有、共重合ビニルポリマーコーティング微粒子、平均粒径2.5μm、磁性体の種類:マグネタイト、磁性体の量:38wt%)を0.1mol/L MES緩衝液(pH6.0)中で1%(w/v)スラリー濃度に調製した懸濁液に、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩を0.1mg/mL濃度となるように加え、37℃で1時間インキュベートした。その後、微粒子を集磁して溶液を除去、0.1mol/Lトリス緩衝液(pH8.0)を加え洗浄した。微粒子を0.1mol/Lトリス緩衝液(pH8.0)にて再び1%(w/v)スラリー濃度となるように懸濁した後、抗CA125抗体を0.2mg/mL濃度となるように加え、37℃で2時間インキュベートして抗体を結合させた。微粒子を洗浄後、0.1%のBSA溶液で50℃、3時間ブロッキングを行い、抗CA125抗体固定化磁性微粒子(A)を得た。更に(A)を5%のBSAを含む溶液0.05mol/L MOPSO緩衝液(pH6.5)で希釈し、固相懸濁液(B)を作製した。
(2)検出用標識抗体
抗CA125抗体とアルカリ性ホスファターゼの結合物を、5%BSAを含む0.05mol/L MOPSO緩衝液(pH6.5)で希釈したものを、凍結乾燥することで、標識抗体試薬(C)を作製した。
(3)標準溶液の調製
既知濃度のCA125を3%のゲリゼートを含む溶液0.05mol/Lトリス酸緩衝液(pH8.0)で希釈し、CA125測定用の標準溶液(1,100U/ml)とした。
(4)標準溶液の測定
固相懸濁液(B)を以下の条件でそれぞれ凍結乾燥及び保存した後、化学発光酵素免疫反応による測定を行った。測定は、凍結した固相懸濁液(B)を結乾燥及び保存した後、界面活性剤を含む純水と標準溶液で溶解した後、37℃で5分間免疫反応を実施した。その後B/F分離を行い、更に標識抗体試薬(C)溶液を加え37℃3分間免疫反応を実施し、再びB/F分離を行った。その後、アルカリ性ホスファターゼに対する化学発光基質(5−t−ブチル−4,4−ジメチル−1−(3’−ホスホリルオキシ)フェニル−2,6,7−トリオキサビシクロ[3.2.0]ヘプタンジナトリウム塩)を加え、発光強度(Count/sec.)を測定した。結果を表2に示す。
実施例4:(B)の懸濁液を、微粒子を分散させた状態で凍結乾燥し、標識抗体試薬(C)と共に40℃7日もしくは35℃13日にて保存後測定し、4℃13日で保存したものを測定した発光強度との比を求めた。
比較例4:(B)の懸濁液を、微粒子を完全に自然沈降、もしくは磁石を用いて強制的に沈降(集磁沈降)させた状態で凍結乾燥し、標識抗体試薬(C)と共に40℃7日もしくは35℃13日にて保存後測定し、4℃13日で保存したものを測定した発光強度との比を求めた。
実施例5、比較例5 CA19−9の免疫反応試薬
(1)固相の調製
固相となる磁性微粒子(材質:磁性体含有、共重合ビニルポリマーコーティング微粒子、平均粒径2.5μm、磁性体の種類:マグネタイト、磁性体の量:41wt%)を0.1mol/L MES緩衝液(pH6.0)中で1%(w/v)スラリー濃度にした懸濁液に、抗CA19−9マウスモノクローナル抗体を0.02mg/mL濃度となるように加え、37℃で3時間インキュベートして抗体を吸着させた。微粒子を洗浄後、0.1%のBSA溶液で50℃、3時間ブロッキングを行い、抗CA19−9抗体固定化磁性微粒子(A)を得た。更に(A)を5%のBSAを含む溶液0.05mol/Lトリス緩衝液(pH8.0)で希釈し、固相懸濁液(B)を作製した。
(2)検出用標識抗体溶液、
抗CA19−9マウスモノクローナル抗体とアルカリ性ホスファターゼの結合物を、5%ゲリゼート含有0.05mol/Lトリス緩衝液(pH8.0)で希釈し、標識抗体溶液(C)を作製した。
(3)標準溶液の調製
既知濃度のCA19−9を、3%のBSAを含む溶液0.05mol/Lトリス緩衝液(pH8.0)で希釈し、CA19−9測定用の標準溶液(2,200U/ml)とした。
(4)標準溶液の測定
固相懸濁液(B)を以下の条件でそれぞれ凍結乾燥及び保存した後、化学発光酵素免疫反応による測定を行った。測定は、凍結した固相懸濁液(B)を凍結乾燥及び保存した後、界面活性剤を含む純水と標準溶液で溶解した後、37℃で5分間免疫反応を実施した。その後B/F分離を行い、更に標識抗体溶液(C)を加え、37℃3分間免疫反応を実施し、再びB/F分離を行った。その後、アルカリ性ホスファターゼに対する化学発光基質(5−t−ブチル−4,4−ジメチル−1−(3’−ホスホリルオキシ)フェニル−2,6,7−トリオキサビシクロ[3.2.0]ヘプタンジナトリウム塩)を加え、発光強度(Count/sec.)を測定した。結果を表2に示す。
実施例5:(B)の懸濁液を、微粒子を分散させた状態で凍結乾燥し、標識抗体試薬(C)と共に40℃7日もしくは35℃13日にて保存後測定し、4℃13日で保存したものを測定した発光強度との比を求めた。
比較例5:(B)の懸濁液を、微粒子を完全に自然沈降、もしくは磁石を用いて強制的に沈降(集磁沈降)させた状態で凍結乾燥し、標識抗体試薬(C)と共に40℃7日もしくは35℃13日にて保存後測定し、4℃13日で保存したものを測定した発光強度との比を求めた。
Figure 0006107129

Claims (3)

  1. 生体物質を固定化した微粒子を、タンパク質又は糖を含有する溶液中に分散させた状態で凍結乾燥し、かつ当該微粒子が磁性体を含む粒子であり、磁性体の微粒子への含有量が30〜70wt%であることを特徴とする、生体物質固定化微粒子を含む凍結乾燥物の製造方法。
  2. 生体物質が抗体又は抗原である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 微粒子の平均粒径が100μm以下である、請求項1又は2に記載の製造方法。
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