JP6105272B2 - 皮膚外用組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、化粧品、医薬部外品、医薬品に利用される皮膚外用組成物に関する。
皮膚外用組成物の油剤に求められる機能としては、用途により異なるが、一般的に、他の油性成分との相溶性に優れること、有効成分等の溶解性に優れること、使用感に優れること、経時及び酸化安定性に優れること、皮膚刺激性等の安全性に優れること、臭いが少ないこと、色が薄いこと、さらに液状油として用いる場合には低温でも液状であること等が好ましい条件として挙げられる。
近年、紫外線防御の点から、紫外線吸収剤が配合された皮膚外用組成物が多く開発されている。しかし、紫外線吸収剤は従来から皮膚外用剤に多用されている炭化水素や高級脂肪酸エステル等の油剤には溶解しづらく、析出・分離しやすいという問題があった。また、紫外線吸収剤自体が、べたつき感やきしみ感を有するものが多く、皮膚外用組成物中に紫外線吸収剤を効果を奏する十分量を安定に含有しつつ、使用感に優れた皮膚外用剤の開発が求められていた。
そこで、紫外線吸収剤との溶解性の良さ、油剤自体の皮膚刺激性の低さの点から、炭素数が8〜10の直鎖あるいは分岐脂肪酸のポリオールエステルである中鎖脂肪酸エステルが紫外線吸収剤の溶解剤として提案されている(特許文献1参照)。ポリオールとしてはエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ソルビタン、ポリグリセリン等が挙げられる。これらの中鎖脂肪酸エステルは、紫外線吸収剤に対して、ある程度の溶解性が得られたが、固形の紫外線吸収剤を高配合する場合には、溶解性が不十分となり、析出、分離等の原因となっていた。そこで、固形の紫外線吸収剤との溶解性の良い油剤として、ノナン酸エステル、安息香酸エステル及びトリメリト酸エステルなどを用いることが提案されている(特許文献2、3参照)。
一方、イソソルビドをポリオールとした脂肪酸エステル、イソソルビドのC4-30ジアルキルエーテル及びイソソルビドのC4-30ジアルキルエステルを皮膚外用剤に配合することが提案されている(特許文献4、5)。また、イソソルビドをポリオールとしてメチル基を導入した、ジメチルイソソルビドエーテルが、化粧料成分として使用できることが知られている(非特許文献1)。
特許第4827877号公報 特許第4801589号公報 特開2005−187485号公報 特開昭59−175408号公報 国際公開第2011/059866号
International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook Thirteenth Edition 2012
特許文献2、3に記載されるノナン酸エステル、安息香酸エステル及びトリメリト酸エステルなど油剤でも、固形の紫外線吸収剤に対する溶解性は十分なものとは言えず、析出、分離等が生ずる場合があった。
特許文献4に記載されるイソソルビド脂肪酸エステルは、脂肪酸の炭素数が8以上のエステルが、水より比重が重く、感触が良い油剤として具体的に記載されているのみであり、特許文献5に記載されるイソソルビドのC4-30ジアルキルエーテル又はイソソルビドのC4-30ジアルキルエステルとしては、エステル体であるジオクタノイルジイソソルバイドが保湿性、安全性に優れた物質として具体的に記載されているのみであり、固形の紫外線吸収剤の溶解性については一切検討されていない。さらにこれらの物質は、高温での安定性や製剤調製時の熱によるエステル分解等が懸念されるものであり、使用が制限される場合があるという問題があった。
また、非特許文献1のジメチルイソソルビドエーテルは水への溶解性が著しく高く、紫外線吸収剤のような油性物質を多量に溶解できるものではない。
従って、本発明の課題は、べたつき感、きしみ感がなく、伸びが良く、使用感が良好な皮膚外用組成物であって、かつ、固形の紫外線吸収剤であっても安定に配合することが可能な皮膚外用組成物を提供することにある。
本発明者らは上記事情に鑑み、これらの固形の紫外線吸収剤の溶解性に優れ、安定に配合できる成分を見出すべく、鋭意検討した結果、イソソルビドの特定のジアルキルエーテルが、固形の紫外線吸収剤に対する極めて良好な溶解性を示し、さらに得られた組成物の使用感も良好であることを見出した。
すなわち、本発明は、(A)下記一般式(1)で表されるイソソルビドジアルキルエーテル、及び(B)25℃で固体の油溶性紫外線吸収剤を含有する皮膚外用組成物を提供するものである。
Figure 0006105272
(式中、R1及びR2は、同一又は異なって炭素数2〜4のアルキル基を示す。)
本発明により、難溶性物質の溶解性に優れ、特に25℃で固体の油溶性紫外線吸収剤を安定に溶解し、かつ使用感の良好な皮膚外用組成物を提供することができる。
本発明に用いられる(A)イソソルビドジアルキルエーテルは、下記一般式(1)で表される化合物である。
Figure 0006105272
(式中、R1及びR2は、同一又は異なって炭素数2〜4のアルキル基を示す。)
一般式(1)中のR1及びR2は、同一又は異なって炭素数2〜4のアルキル基から選択される1種である。炭素数2〜4のアルキル基として具体的には、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基及びt−ブチル基からなる群から選択される1種が挙げられる。これらのうち、油溶性紫外線吸収剤との相溶性の良さ(経時安定性)、油溶性紫外線吸収剤のべたつき感を低減させる点から、エチル基、イソプロピル基及びn−プロピル基からなる群から選択される1種であることが好ましく、イソプロピル基又はn−プロピル基がより好ましく、n−プロピル基がさらに好ましい。また、製造時の収率の点から、R1とR2は同一の炭素数2〜4のアルキル基から選択するのが好ましい。
(A)イソソルビドジアルキルエーテルの皮膚外用組成物総量に対する含有量は、皮膚外用組成物の経時安定性の点、使用感の点から、0.5質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、2質量%以上がさらに好ましく、また30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましく、20質量%以下がさらに好ましい。具体的な範囲としては、0.5〜30質量%が好ましく、1〜25質量%がより好ましく、2〜20質量%がさらに好ましい。
本発明の(A)成分は、油溶性紫外線吸収剤との相溶性に優れ、べたつき感を低減し、伸びの良さを向上させることができ、使用感の改善効果に優れる。特に今まで難溶性で皮膚外用剤中に配合しにくかった(B)25℃で固体の油溶性紫外線吸収剤に対する相溶性にも優れ、安定で紫外線防御効果の高い皮膚外用組成物を得ることができるため、(A)成分と(B)成分を併用することが好ましい。
(B)25℃で固体の油溶性紫外線吸収剤としては、化粧料、医薬部外品、医薬品に配合され得るものであれば良く、水に不溶性で油に難溶性の紫外線吸収剤から選択するのが好ましい。ここで、25℃で固体とは、25℃において流動性を有さないものをいう。
(B)成分のうち、好ましくは、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルエステル、2,4−ビス{[4−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシ]−フェニル}−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]−1,3,5−トリアジン、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン等を挙げることができる。これらのうち、臭いが少なく、耐水性、使用感の点から、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルエステル、2,4−ビス{[4−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシ]−フェニル}−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]−1,3,5−トリアジン、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンをより好ましく用いることができる。これらの成分は、1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記(B)成分は、一般に市販されており、ユビナールAplus(ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルエステル;BASF社製)、チノソーブS(2,4−ビス{[4−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシ]−フェニル}−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン;BASF社製)、ユビナールT−150(2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]−1,3,5−トリアジン;BASF社製)、パルソール1789(4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン;DSM社製)などを挙げることができる。
本発明で用いる(B)成分の含有量は、皮膚外用組成物の総量に対して、0.5質量%以上が好ましく、また、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。具体的な範囲としては、0.5〜20質量%が好ましく、0.5〜15質量%がより好ましく、0.5〜10質量%がさらに好ましい。当該範囲内であれば、優れた紫外線防御能が得られ、のび、つきといった使用感も良好である。
前記(A)成分及び(B)成分の合計量に対する(B)成分の含有質量比((B)/((A)+(B)))は、皮膚外用組成物の経時安定性の点、使用感の点から、0.1以上が好ましく、0.15以上がより好ましく、0.2以上がさらに好ましく、また、0.5以下が好ましく、0.45以下がより好ましく、0.40以下がさらに好ましい。具体的な範囲としては、0.1〜0.5であることが好ましく、0.15〜0.45であることがより好ましく、0.2〜0.40であることがさらに好ましい。
本発明の皮膚外用組成物では、さらに使用感の向上の点から、(C)シリコーン油を含有することが好ましい。シリコーン油の構造は特に制限されず、環状、直鎖状、分岐状のいずれでもあってもよい。シリコーン油として具体的には、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジエチルポリシロキサン、エチルメチルポリシロキサン、エチルフェニルポリシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサンなどが挙げられる。これらは単独でも2種以上の混合物であってもよい。
これらのうち、低温安定性の向上、べたつき・ぬるつき感のない良好な感触が得られる点から、25℃における動粘度が2mm2/s以上20mm2/s以下の直鎖状又は分岐鎖状のジメチルポリシロキサンを、皮膚外用組成物中に含有するのが好ましい。これらのうち、直鎖状のジメチルポリシロキサンを含有させた際には、使用感(べたつき感のなさ)の向上が見られる他に、本発明の皮膚外用組成物の安定性の改善に寄与するため、特に好ましい。
25℃での動粘度は、毛細管式粘度計を使って、一定容量の液体が25℃、一気圧下で粘度計の毛細管を流れる時間を測定し、この流出時間と粘度計定数から次式を用いて算出される。毛細管式粘度計は、一般にウベローデやキャノン−フェンスケなど型式が用いられる。
<動粘度の算出方法>
動粘度(mm2/s)=流出時間(秒)×粘度計定数
本発明では、(C)成分として市販品を用いることができ、具体的には、信越化学工業社から発売されているシリコーンKF−96シリーズの1〜100CS、東レ・ダウコーニング社から発売されているシリコーンSH200 Fluidシリーズの1〜100CS、2−1184 Fluid、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社より発売されているTSF451シリーズの5A〜100A等が挙げられる。
本発明の(C)成分の含有量は、皮膚刺激感緩和、使用感(べたつき感、肌なじみ)の点から、皮膚外用組成物の総量に対して、0.5質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、3質量%以上がさらに好ましく、また15質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、8質量%以下がさらに好ましい。具体的な範囲としては、0.5〜15質量%が好ましく、より好ましくは1〜10質量%、さらに好ましくは3〜8質量%である。
本発明の皮膚外用組成物には、上記成分以外に、本発明の効果を損なわない範囲であれば、通常化粧料に配合される各種の界面活性剤、油性成分、高級アルコール、低級アルコール、フッ素化合物、樹脂、増粘剤、防菌防腐剤、香料、保湿剤、塩類、溶媒、酸化防止剤、キレート剤、中和剤、pH調整剤、昆虫忌避剤、生理活性成分、顔料、色素、香料等の成分を使用することができる。
本発明の皮膚外用組成物の乳化型は特に限定されず水中油型でも油中水型でもよいが、水中油型乳化物に調製することが容易であり、使用感にも優れるため、水中油型乳化組成物とするのが好ましい。
本発明の皮膚外用組成物の用途としては、特に制限なく利用でき、例えば乳液、クリーム、ローション、エッセンス、パックなどの基礎化粧料、口紅、ファンデーション、リキッドファンデーション、メイクアッププレスパウダーなどのメイクアップ化粧料、ヘアーシャンプー、ヘアーリンス、ヘアートリートメント、コンディショナー、染毛料、整髪料などの頭髪化粧料、洗顔料、ボディーシャンプー、石けんなどの清浄用化粧料、さらには浴剤等に利用できる。紫外線吸収剤を含有する化粧料、日焼け止め用化粧料、特にサンスクリーン、サンタン、化粧下地化粧料、紫外線防御能を有するファンデーション等の化粧料に適用するのが好ましい。
本発明の皮膚外用組成物の剤形としては、液状、乳液状、クリーム状、ペースト状、固形状、多層状などに適応が可能であり、さらにシート剤、スプレー剤、ムース剤としても適用できる。
上述の実施形態に関し、本発明はさらに以下の実施態様を開示する。
<1>
下記一般式(1)で表されるイソソルビドジアルキルエーテル、及び(B)25℃で固体の油溶性紫外線吸収剤を含有する皮膚外用組成物。
Figure 0006105272
(式中、R1及びR2は、同一又は異なって炭素数2〜4のアルキル基を示す。)
<2>一般式(1)中のR1及びR2が、好ましくはエチル基、n−プロピル基及びイソプロピル基から選ばれる基であり、より好ましくはn−プロピル基である<1>の皮膚外用組成物。
<3>(A)成分の皮膚外用組成物総量に対する含有量が、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、さらに好ましくは2質量%以上であり、また好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下である<1>又は<2>の皮膚外用組成物。
<4>(A)成分の皮膚外用組成物総量に対する含有量が、好ましくは0.5〜30質量%、より好ましくは1〜25質量%、さらに好ましくは2〜20質量%である<1>〜<3>のいずれかの皮膚外用組成物。
<5>(B)成分が、好ましくはジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルエステル、2,4−ビス{[4−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシ]−フェニル}−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]−1,3,5−トリアジン、及び4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンから選ばれる1種又は2種以上であり、より好ましくはジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルエステル、2,4−ビス{[4−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシ]−フェニル}−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]−1,3,5−トリアジン、及び4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンから選ばれる1種又は2種以上である<1>〜<4>のいずれかの皮膚外用組成物。
<6>(B)成分の含有量が、皮膚外用組成物の総量に対して、好ましくは0.5質量%以上であり、また好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下である<1>〜<5>のいずれかの皮膚外用組成物。
<7>(B)成分の含有量が、皮膚外用組成物の総量に対して、好ましくは0.5〜20質量%、より好ましくは0.5〜15質量%、さらに好ましくは0.5〜10質量%である<1>〜<5>のいずれかの皮膚外用組成物。
<8>(A)成分及び(B)成分の合計量に対する(B)成分の含有質量比((B)/((A)+(B)))が、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.15以上、さらに好ましくは0.2以上であり、また、好ましくは0.5以下、より好ましくは0.45以下、さらに好ましくは0.40以下である<1>〜<7>のいずれかの皮膚外用組成物。
<9>(A)成分及び(B)成分の合計量に対する(B)成分の含有質量比が、好ましくは0.1〜0.5、より好ましくは0.15〜0.45、さらに好ましくは0.2〜0.40である<1>〜<8>のいずれかの皮膚外用組成物。
<10>さらに(C)シリコーン油を含有する<1>〜<9>のいずれかの皮膚外用組成物。
<11>(C)シリコーン油が、好ましくは25℃における動粘度が2mm2/s以上20mm2/s以下の直鎖状又は分岐鎖状のジメチルポリシロキサンである<10>の皮膚外用組成物。
<12>(C)成分の含有量が、皮膚外用組成物の総量に対して、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、さらに好ましくは3質量%以上であり、また、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは8質量%以下である<10>又は<11>の皮膚外用組成物。
<13>(C)成分の含有量が、皮膚外用組成物の総量に対して、好ましくは0.5〜15質量%、より好ましくは1〜10質量%、さらに好ましくは3〜8質量%である<10>〜<12>のいずれかの皮膚外用組成物。
<14>水中油型乳化組成物である<1>〜<13>のいずれかの皮膚外用組成物。
<15>日焼け止め用化粧料である<1>〜<14>のいずれかの皮膚外用組成物。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を詳説するが、本発明の技術的範囲は、それらによって制限されるものではない。
製造例1(イソソルビドジプロピルエーテルの合成)
イソソルビド(ROQUET社製)14.6gをジメチルホルムアミド70mL中に溶解させ、水素化ナトリウム4.6gを加えて1時間撹拌した。さらに臭化プロピル24.6gをゆっくりと滴下したのち、終夜反応させた。1Nの塩酸にて中和し、酢酸エチルにて抽出をおこない、有機層を得た。得られた有機層を、硫酸マグネシウムを用いて乾燥させ、減圧下にて溶媒を留去し、粗生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(関東化学社製、60N、移動相:酢酸エチル/ヘキサン=1:3)にて精製し、イソソルビドジプロピルエーテルを無色油状物質として2.5g得た。
イソソルビドジプロピルエーテルの13CNMRの結果を示す。
13CNMR(100MHz、CDCl3)[δ:10.3,22.9、69.7,71.3,72.4,73.4,80.2,80.3,84.4,86.4]
試験1:油剤の水に対する溶解性試験
製造例1のイソソルビドジプロピルエーテルと、比較試験例1としてイソソルビドジメチルエーテルについて、水との相溶性試験を実施した。各種油剤(試験例1、比較試験例1、2)を5g、純水を5gバイアル瓶に入れ、激しく混和した後に、遠心分離(回転速度:2000rpm、15分間)、25℃にて静置した。30分後、有機層中の水分量をカールフィッシャー水分計(京都電子社製)を用いて測定した。なお水の含有量は質量%で示す。
Figure 0006105272
比較試験例1のイソソルビドジメチルエーテルは水溶性が高く、油溶性紫外線吸収剤の溶解性は
試験2:紫外線吸収剤の油剤に対する溶解性試験
製造例1のイソソルビドジプロピルエーテルと、比較例として安息香酸アルキル(C12−15)、トリメリト酸トリエチルヘキシル及びイソノナン酸イソノニルについて、各種紫外線吸収剤の溶解度を測定した。溶解度の測定には、各種油剤(試験例2、比較試験例2〜4)に対して各種紫外線吸収剤が飽和溶液となるように各々をバイアルに加えて、80℃で30分間加熱溶解させ、完全に溶解したのを確認した後、25℃恒温槽に1か月静置させた飽和溶液の上澄み液を使用した。測定には、上記の飽和溶液中に溶解した紫外線吸収剤を、HPLCを用いて含有量を測定し、溶解度を求めた。なお、溶解度は質量%で示す。
Figure 0006105272
表2から、イソソルビドジアルキルエーテル(A)は、広範囲の固形の油溶性紫外線吸収剤の溶解性に優れていることが分かった。
実施例1〜18、比較例1〜4
表3及び4に示した処方に従い、皮膚外用剤を調製した。これらを用いて、下記に示した(1)安定性(紫外線吸収剤析出の有無)試験、(2)使用感(べたつき感のなさ、きしみ感のなさ、伸びの良さ)試験を実施した。結果を表3及び4に併せて示す。
(1)安定性(紫外線吸収剤析出の有無)試験
固形の油溶性紫外線吸収剤を配合した試験品を、0℃及び60℃で1ヶ月保存した後、結晶析出の有無を顕微鏡観察により確認した。
(評価基準)
A:全く結晶析出が認められなかった。
X:試験品に結晶の析出が認められた。
(2)使用感(べたつき感のなさ)試験
各試験における塗布後のべたつき感を専門パネラー10名により使用試験を実施した。評価基準は以下の通りである。なお、安定性試験において、分離しているものは評価していない。
(評価基準)
4:専門パネラー8名以上が塗布後にべたつきがないと認めた。
3:専門パネラー6名以上8名未満が塗布後にべたつきがないと認めた。
2:専門パネラー3名以上6名未満が塗布後にべたつきがないと認めた。
1:専門パネラー3名未満が塗布後にべたつきがないと認めた。
(2)使用感(きしみ感のなさ)試験
各試験における塗布後のきしみ感を専門パネラー10名により使用試験を実施した。評価基準は以下の通りである。なお、安定性試験において、分離しているものは評価していない。
(評価基準)
4:専門パネラー8名以上が塗布後にきしみ感がないと認めた。
3:専門パネラー6名以上8名未満が塗布後にきしみ感がないと認めた。
2:専門パネラー3名以上6名未満が塗布後にきしみ感がないと認めた。
1:専門パネラー3名未満が塗布後にきしみ感がないと認めた。
(2)使用感(伸びの良さ)試験
各試験における塗布時の試料の伸びの良さを専門パネラー10名により使用試験を実施した。評価基準は以下の通りである。なお、安定性試験において、分離しているものは評価していない。
(評価基準)
4:専門パネラー8名以上が塗布後に伸びが良いと認めた。
3:専門パネラー6名以上8名未満が塗布後に伸びが良いと認めた。
2:専門パネラー3名以上6名未満が塗布後に伸びが良いと認めた。
1:専門パネラー3名未満が塗布後に伸びが良いと認めた。
Figure 0006105272
Figure 0006105272
表3及び表4より、イソソルビドジアルキルエーテル(A)は、油溶性紫外線吸収剤を溶解し、安定であり、かつこれらを含有する外用組成物は、使用感も良好であることがわかる。これに対し、(A)成分を配合しない外用組成物は、紫外線吸収剤を安定に溶解しないか又は使用感が悪かった。
処方例1〜5
以下に本願発明の皮膚外用剤の処方例を示す。いずれも官能効果に優れ、良好な安定性が期待されるものである。
処方例1(油中水型乳化日焼け止め化粧料)
(成分) (質量%)
1 イソソルビドジプロピルエーテル 10.0
2 ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 2.0
3 2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]−1,3,5−トリアジン 3.0
4 オクトクリレン 3.0
5 ジメチコン(2cs) 10.0
6 部分架橋型オルガノポリシロキサンエラストマー(*2) 5.0
7 シリコーン樹脂(*1) 3.0
8 軽質流動イソパラフィン 10.0
9 ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(*3)
3.0
10精製水 残 部
11グリセリン 10.0
12塩化ナトリウム 1.0
13防腐剤 適 量
14香料 適 量
*1:KF−7312J(信越化学工業社製)
*2:KSG21(信越化学工業社製)
*3:KF−6038(信越化学工業社製)
(製造方法)
A:成分1〜4を90℃に加温して溶解し混合する。
B:Aに成分5〜9、14を加え混合する。
C:成分10〜13を溶解する。
D:BにCを加え乳化する。
E:脱泡する。
処方例2(水中油型乳化日焼け止め化粧料)
(成分) (質量%)
1 イソソルビドジプロピルエーテル 10.0
2 (2,4−ビス{[4−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシ]−フェニル}−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン
2.0
3 2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]−1,3,5−トリアジン 3.0
4 オクトクリレン 3.0
5 ステアリン酸 1.0
6 セタノール 0.5
7 ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 2.0
8 水酸化カリウム 0.2
9 カルボキシビニルポリマー 0.2
10グリセリン 4.0
11ジプロピレングリコール 5.0
12ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
13エデト酸二ナトリウム 0.01
14純水 残 余
(製造方法)
A:成分1〜7を80℃に加温して溶解し混合する。
B:成分8〜15を70℃に加温して溶解する。
C:BにAを加えて乳化し、そのまま25℃まで冷却する。
D:脱泡する。
処方例3(水中油型乳化日焼け止め化粧料)
(成分) (質量%)
1 精製水 残 余
2 エデト酸二ナトリウム 0.05
3 グリセリン 3.0
4 1,3−ブチレングリコール 3.0
5 ジプロピレングリコール 3.0
6 エタノール 5.0
7 キサンタンガム 0.5
8 アルキル変性カルボキシビニルポリマー 0.5
9 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(100E.O) 1.0
10ポリオキシエチレンモノラウリン酸ソルビタン(20E.O)
1.0
11イソソルビドジイソプロピルエーテル 10.0
12パラメトキシケイヒ酸2−エチルヘキシル 3.0
13ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル 1.0
14ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキスルエステル
1.0
15 2,4−ビス{[4−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシ]−フェニル}−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン
1.0
16 2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]−1,3,5−トリアジン 1.0
17 4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン
1.0
(製造方法)
A:成分1〜10を40℃に加温して溶解し混合する。
B:成分11〜17を80℃に加温して溶解する。
C:AにBを加えて乳化し、そのまま25℃まで冷却する。
D:脱泡する。
本発明によれば、25℃で固体の油溶性紫外線吸収剤を安定に溶解し、かつ使用感の良好な皮膚外用組成物が提供できる。

Claims (7)

  1. (A)下記一般式(1)で表されるイソソルビドジアルキルエーテル、及び(B)25℃で固体の油溶性紫外線吸収剤を含有する乳化型皮膚外用組成物。
    Figure 0006105272
    (式中、R1及びR2は、同一又は異なって炭素数のアルキル基を示す。)
  2. 前記(A)成分及び(B)成分の合計量に対する(B)成分の含有質量比((B)/((A)+(B)))が、0.1〜0.5である請求項1に記載の乳化型皮膚外用組成物。
  3. (B)成分の含有量が、皮膚外用組成物の総量に対して、0.9〜20質量%である請求項1又は2に記載の乳化型皮膚外用組成物。
  4. (B)成分が、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルエステル、2,4−ビス{[4−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシ]−フェニル}−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]−1,3,5−トリアジン、及び4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンからなる群から選択される1種又は2種以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の乳化型皮膚外用組成物。
  5. さらに、(C)シリコーン油を含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の乳化型皮膚外用組成物。
  6. 前記(C)成分が、25℃における動粘度が2mm2/s以上20mm2/s以下の直鎖状又は分岐鎖状のジメチルポリシロキサンである請求項5に記載の乳化型皮膚外用組成物。
  7. 1及びR2が、n−プロピル基である請求項1〜6のいずれか1項に記載の乳化型皮膚外用組成物。
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